JP2013252816A - 自動車のfrp製キャビン - Google Patents

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Abstract

【課題】 側面衝突時にFRP製キャビンのサイドシルが車幅方向内向きに倒れるのを防止する。
【解決手段】 FRP製の自動車のキャビンのインナースキン19におけるフロアパネル25およびサイドシル22の境界に前後方向に延びる傾斜面19bを形成したので、側面衝突の衝突荷重によってサイドシル22を車幅方向内向きに倒す曲げモーメントMが作用したときに、クロスメンバ40の数を増加させたりクロスメンバ40の高さを増加させたりせずとも、サイドシル22の倒れを防止することができる。またインナースキン19の傾斜面19bとアウタースキン20とを前後方向に延びるフレーム部材59に結合したので、前記傾斜面19bの変形を抑制することができるだけでなく、前記曲げモーメントMをフレーム部材59を介してアウタースキン20に伝達することで、サイドシル22の倒れを一層確実に防止することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、車室内側に位置するインナースキンと車室外側に位置するアウタースキンとを結合して構成したFRP製のキャビンが、少なくともフロアパネルと、前記フロアパネルの車幅方向両側に接続されたサイドシルとを備える自動車のFRP製キャビンに関する。
CFRP(カーボン繊維強化樹脂)でバスタブ状に成形した自動車のキャビンのフロアパネルの左右両側縁から上向きに起立するサイドシルの下部に、側面視で波板状に屈曲するエネルギー吸収部材を配置し、側面衝突時にサイドシルに入力する荷重でエネルギー吸収部材を圧壊させてエネルギーを吸収するものが、下記特許文献1により公知である。
特許第4840072号公報
ところで、上記特許文献1に記載されたものは、自動車のキャビンのサイドシルがフロアパネルの左右両側縁から上向きに起立するため、自車よりも車高の高いSUVやトラックのバンパーがサイドシルの上部に側面衝突すると、衝突荷重によってサイドシルの上部が押されて車幅方向内向きに倒れてしまい、エネルギー吸収部材が充分なエネルギー吸収性能を発揮できない可能性がある。
側面衝突によるサイドシルの倒れを防止するために、フロアパネルに多数のクロスメンバを設けたり、クロスメンバの高さを増加させたりしてサイドシルとの結合部を補強することが考えられるが、このようにすると、車体重量が増加したり車室の容積が減少したりする問題がある。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、側面衝突時にFRP製キャビンのサイドシルが車幅方向内向きに倒れるのを防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、車室内側に位置するインナースキンと車室外側に位置するアウタースキンとを結合して構成したFRP製のキャビンが、少なくともフロアパネルと、前記フロアパネルの車幅方向両側に接続されたサイドシルとを備える自動車のFRP製キャビンであって、前記インナースキンにおける前記フロアパネルおよび前記サイドシルの境界に前後方向に延びる傾斜面を形成し、前記傾斜面と前記アウタースキンとを前後方向に延びるフレーム部材で結合したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記フレーム部材は筒状の中空部材であることを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記サイドシルを仕切り部材で上部空間および下部空間に仕切り、前記仕切り部材の前端および後端をそれぞれ前記キャビンの前壁および後壁に接続し、前記上部空間内に上側エネルギー吸収部材を配置し、前記下部空間内に下側エネルギー吸収部材を配置したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、前記フロアパネルは前記下部空間に接続され、前記上側エネルギー吸収部材の強度を前記下側エネルギー吸収部材の強度よりも低く設定したことを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項3または請求項4の構成に加えて、車体側面視で、前記上側エネルギー吸収部材および前記下側エネルギー吸収部材は山部および谷部が連続するジグザグ形状であり、前記上側エネルギー吸収部材の谷部と前記下側エネルギー吸収部材の山部とは前記仕切り部材を挟んで対峙することを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜請求項5の何れか1項の構成に加えて、前記フロアパネルは前記インナースキンおよび前記アウタースキン間に挟持されたコア材を備え、車体中心線を挟む左右の前記コア材の前半部は、それに連なる前記サイドシルの前部側を中心として波紋状に形成した凹凸部を備えるとともに、車体中心線を挟む左右の前記コア材の後半部は、それに連なる前記サイドシルの後部側を中心として波紋状に形成した凹凸部を備えることを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項1〜請求項6の何れか1項の構成に加えて、前記サイドシルの前方に連なるフロントピラーロア前部の車幅方向内壁は、前記サイドシルの車幅方向内壁に対して車幅方向内側に拡開することを特徴とする自動車のFRP製キャビンが提案される。
尚、実施の形態のダッシュパネル21は本発明の前壁に対応し、実施の形態のフロントフロアパネル25は本発明のフロアパネルに対応し、実施の形態のキックアップ部26は本発明の後壁に対応し、実施の形態の前部仕切り部材47は本発明の仕切り部材に対応する。
請求項1の構成によれば、少なくともフロアパネルおよび左右のサイドシルを備えるFRP製のキャビンは、車室内側に位置するインナースキンと車室外側に位置するアウタースキンとを結合して構成される。インナースキンにおけるフロアパネルおよびサイドシルの境界に前後方向に延びる傾斜面を形成したので、側面衝突の衝突荷重によってサイドシルを車幅方向内向きに倒す曲げモーメントが作用したときに、インナースキンの傾斜面が前記曲げモーメントをフロアパネルに伝達して支持することで、クロスメンバの数を増加させたりクロスメンバの高さを増加させたりせずとも、サイドシルの倒れを防止することができる。またインナースキンの傾斜面とアウタースキンとを前後方向に延びるフレーム部材に結合したので、前記傾斜面の変形を抑制することができるだけでなく、前記曲げモーメントをフレーム部材を介してアウタースキンに伝達することで、サイドシルの倒れを一層確実に防止することができる。
また請求項2の構成によれば、フレーム部材は筒状の中空部材であるので、フレーム部材を押し出し成形や引き抜き成形により容易に製造することができる。
また請求項3の構成によれば、サイドシルを仕切り部材で上部空間および下部空間に仕切り、仕切り部材の前端および後端をそれぞれキャビンの前壁および後壁に接続したので、仕切り部材でサイドシルを補強するとともに、サイドシルに入力した側面衝突の衝突荷重をキャビンの前壁および後壁に分散して吸収することができる。しかも上部空間内に上側エネルギー吸収部材を配置し、下部空間内に下側エネルギー吸収部材を配置したことで、前記衝突荷重により上側エネルギー吸収部材および下側エネルギー吸収部材を圧壊して衝突エネルギーを効果的に吸収することができる。
また請求項4の構成によれば、フロアパネルは下部空間に接続されるので、側面衝突の衝突荷重によってサイドシルは車幅方向内向きに倒れ易くなるが、上側エネルギー吸収部材の強度を下側エネルギー吸収部材の強度よりも低く設定したことにより、通常は圧壊し難い上側エネルギー吸収部材と通常は圧壊し易い下側エネルギー吸収部材とを均等に圧壊し、サイドシルの車幅方向内側への倒れを最小限に抑えながらエネルギー吸収効果を最大限に発揮させることができる。
また請求項5の構成によれば、車体側面視で、上側エネルギー吸収部材および下側エネルギー吸収部材は山部および谷部が連続するジグザグ形状であり、上側エネルギー吸収部材の谷部と下側エネルギー吸収部材の山部とは仕切り部材を挟んで対峙するので、前記谷部と前記山部とが仕切り部材を介して一体化されることで、上側エネルギー吸収部材、下側エネルギー吸収部材および仕切り部材によって多数の強固な三角形が構成される。これにより、ポール等との衝突によりサイドシルに集中的な衝突荷重が入力したときに、上側エネルギー吸収部材、下側エネルギー吸収部材および仕切り部材を確実に圧壊してエネルギー吸収効果を高めることができる。
また請求項6の構成によれば、フロアパネルはインナースキンおよびアウタースキン間に挟持されたコア材を備えるので、コア材によってフロアパネルの強度を高めることができるだけでなく、車体中心線を挟む左右のコア材の前半部は、それに連なるサイドシルの前部側を中心として波紋状に形成した凹凸部を備えるとともに、車体中心線を挟む左右のコア材の後半部は、それに連なるサイドシルの後部側を中心として波紋状に形成した凹凸部を備えるので、サイドシルの前後方向中間部に入力した側面衝突の荷重を、コア材の前半部および後半部の凹凸部を介してそれぞれキャビンの前部および後部に分散し、効率的に吸収することができる。
また請求項7の構成によれば、サイドシルの前方に連なるフロントピラーロア前部の車幅方向内壁は、サイドシルの車幅方向内壁に対して車幅方向内側に拡開するので、サイドシルに入力した側面衝突の荷重がフロントピラーロア前部に伝達されたときに、強度を増したフロントピラーロア前部によってサイドシルの倒れを一層効果的に防止することができる。
自動車のCFRP製のキャビンの斜視図。 インナースキンを取り外したキャビンの斜視図。 図2の3方向矢視図。 図3の4−4線断面図。 図4の5−5線断面図。 図4の6−6線断面図。 図3の7方向矢視図。 図3の8方向矢視図。
以下、図1〜図8に基づいて本発明の実施の形態を説明する。尚、本明細書における前後方向、左右方向(車幅方向)および上下方向は、運転席に着座した運転者を基準としている。
図1に示すように、自動車の車体フレームはカーボン繊維強化樹脂(CFRP)でバスタブ状に形成したキャビン11と、キャビン11の前端に接続されたアルミニウム合金の鋳造部品である左右一対のサスペンション支持モジュール12,12と、サスペンション支持モジュール12,12の前端から前方に延びるアルミニウム合金の押出し材よりなる左右一対のフロントサイドフレーム前部13,13と、フロントサイドフレーム前部13,13の前端に支持されたCFRP製のフロントエンドモジュール14と、フロントエンドモジュール14の左右両端から後上方に延びるCFRP製の左右一対のロアメンバ15,15と、ロアメンバ15,15の後端から後上方に延びてキャビン11の前端に接続されたCFRP製の左右一対のアッパーメンバ16,16と、キャビン11の後部上面に立設されたCFRP製のロールバー17と、ロールバー17を後方から支えて補強するCFRP製の左右一対のステー18,18とを備える。
キャビン11はインナースキン19およびアウタースキン20を上下に接合した中空構造であり、前端のダッシュパネル21と、ダッシュパネル21の車幅方向両端から後方に延びる左右一対のサイドシル22,22と、サイドシル22,22の後端から後上方に延びる左右一対のリヤサイドフレーム23,23と、リヤサイドフレーム23,23の後端間を車幅方向に接続するリヤエンドクロスメンバ24と、ダッシュパネル21および左右のサイドシル22,22を接続するフロントフロアパネル25と、フロントフロアパネル25の後端から立ち上がるキックアップ部26と、キックアップ部26の上端から後方に延びてリヤサイドフレーム23,23およびリヤエンドクロスメンバ24に接続するリヤフロアパネル27とを備える。
フロントエンドモジュール14は、車幅方向に延びるバンパービーム28と、バンパービーム28の車幅方向両端部から後方に延びてフロントサイドフレーム前部13,13の前端に接続される左右一対のバンパービームエクステンション29,29と、バンパービームエクステンション29,29間に支持された枠状のフロントバルクヘッド30とを備える。各々のサスペンション支持モジュール12は、フロントサイドフレーム前部13の後端とダッシュパネル21の前面とに接続されたフロントサイドフレーム後部31と、フロントサイドフレーム後部31から車幅方向外側かつ上方に延びてダッシュパネル21の前面に接続されたダンパーハウジング32とを一体に備える。ダッシュパネル21の左右両端部は、サイドシル22,22の前端から上方に立ち上がる左右一対のフロントピラーロア前部33,33を構成する。フロントピラーロア前部33,33の後面に左右一対の金属製のフロントピラーロア後部34,34および左右一対の金属製のフロントピラーアッパー35,35が接続され、左右のフロントピラーアッパー35,35の上端間が車幅方向に延びる金属製のフロントルーフアーチ36で接続される。
ダッシュパネル21はフロントフロアパネル25の前端から斜め上方に延びる傾斜壁37と、傾斜壁37の前端から上方に延びる鉛直壁38とを備える。ダッシュパネル21の傾斜壁37およびフロントフロアパネル25の上下面を構成するインナースキン19およびアウタースキン20の車幅方向中央部から、前後方向に延びるフロアトンネル39が上方に隆起する。またフロントフロアパネル25の上面を構成するインナースキン19から、フロアトンネル39に交差して車幅方向に延びるフロントクロスメンバ40およびリヤクロスメンバ41が上方に隆起する。一方、リヤフロアパネル27は、インナースキン19およびアウタースキン20が共に平坦に形成される。
次に、図2〜図8に基づいてキャビン11の構造を詳細に説明する。
キャビン11を構成するインナースキン19およびアウタースキン20は、ダッシュパネル21、左右のサイドシル22,22、左右のリヤサイドフレーム23,23およびリヤエンドクロスメンバ24の外周を取り囲むように延びる接合フランジ19a,20aを備えており、両接合フランジ19a,20aは接着、溶着、リベット等で接合される。
フロントフロアパネル25は、インナースキン19およびアウタースキン20間に挟持された波板よりなる左右のコア材42,42を備える。サイドシル22およびフロアトンネル39間に挟まれたコア材42一体成形された部材であるが、フロントクロスメンバ40の前方の第1部分Aと、第1部分Aの前方の第2部分Bと、フロントクロスメンバ40の後方の第3部分Cと、第3部分Cの後方の第4部分Dとに区画される(図3および図6参照)。
第1部分Aはサイドシル22の前側部分を中心O1として同心円の波紋状に延びる複数の凹凸部42a…を備えており、凹凸部42a…の車幅方向外端はサイドシル22に接続され、凹凸部42a…の後端はフロントクロスメンバ40に接続される。第1部分Aおよび第2部分Bの境界線は中心O1を通り、第2部分Bのコア材42は第1部分Aのコア材42の凹凸部42a…に接線状に接続して前後方向に延びる凹凸部42b…を備える(図1および図5参照)。
また第3部分Cはサイドシル22の後側部分を中心O2として同心円の波紋状に延びる複数の凹凸部42c…を備えており、凹凸部42c…の車幅方向外端はサイドシル22に接続され、凹凸部42c…の前端はフロントクロスメンバ40に接続される。第3部分Cおよび第4部分Dの境界線は中心O2を通り、第4部分Bのコア材42は第3部分Cのコア材42の凹凸部42c…に接線状に接続して前後方向に延びる凹凸部42d…を備える。
ダッシュパネル21の傾斜壁37は、インナースキン19およびアウタースキン20間に挟持された波板状のコア材43を備えるとともに、ダッシュパネル21の鉛直壁38は、インナースキン19およびアウタースキン20間に挟持された波板状のコア材44を備える。傾斜壁37のコア材43は前後方向に延びる凹凸部43a…を備えており、その凹凸部43a…はフロントフロアパネル25のコア材42の第2部分Bの凹凸部42b…に連続している(図3参照)。一方、鉛直壁38のコア材44は車幅方向に延びる凹凸部44a…を備えており、従って、傾斜壁37のコア材43の凹凸部43a…と、鉛直壁38のコア材44の凹凸部44a…とは直交する(図2参照)。
キックアップ部26およびリヤフロアパネル27は、それぞれインナースキン19およびアウタースキン20間に挟持された波板状のコア材45,46を備えており、それらのコア材45,46の凹凸部45a…,46a…は何れも車幅方向に延びている。従って、フロントフロアパネル25のコア材42の第4部分Dの凹凸部42d…とキックアップ部26のコア材45の凹凸部45a…とは直交する(図2および図3参照)。
サイドシル22は内壁22c、外壁22d,上壁22eおよび下壁22fを有して閉断面に構成されており、その下壁22fにフロントフロアパネル25が接続される(図5参照)。サイドシル22の内部は水平方向に配置されて前後方向に延びる前部仕切り部材47によって上部空間22aおよび下部空間22bに仕切られる(図5参照)。前部仕切り部材47の車幅方向外端はインナースキン19およびアウタースキン20のフランジ部19a,20a間に挟持され、車幅方向内端はサイドシル22の内壁22cを構成するインナースキン19に接続され、前端はフロントピラーロア前部33の前壁を構成するホイールハウス後壁33aの後面に接続される(図2参照)。
またキックアップ部26のコア材45の車幅方向両端から突出する隔壁部45b,45bは、それぞれサイドシル22の内部に嵌合した状態で、サイドシル22の外壁22d,上壁22eおよび下壁22fに接続されており、前部仕切り部材47の後端に設けた車幅方向に延びるフランジ47aが、サイドシル22の内部でコア材45の隔壁部45bの前面に接続される(図7参照)。
サイドシル22の前部における上部空間22aに水平方向に延びる前部連結板48が配置される(図2、図4および図6参照)。前部連結板48の左右両側縁はサイドシル22の内壁22cおよび外壁22dに接続され、後端はサイドシル22の上壁22eの下面に接続され、前端はフロントピラーロア前部33の前壁を構成するホイールハウス後壁33aの後面に接続される。前部連結板48の車幅方向の幅は、その後端から前端に向かって車幅方向内側に広がっており、それに伴いフロントピラーロア前部33の車幅方向内壁33bも前方に向かって車幅方向内側に広がっている(図6参照)。
サイドシル22の後部における上部空間22aに水平方向に延びる後部第1連結板49が配置される(図2、図4および図7参照)。後部第1連結板49の左右両側縁はサイドシル22の内壁22cおよび外壁22dに接続され、前端はサイドシル22の上壁22eの下面に接続され、後端はキックアップ部26のコア材45の隔壁部45bがサイドシル22内に嵌合する部分の前面に接続される。また後部第1連結板49の上方に水平方向に延びる後部第2連結板50が配置される。後部第2連結板50は後部第1連結板49よりも前後方向長さが短く形成され、左右両側縁はサイドシル22の内壁22cおよび外壁22dに接続され、前端はサイドシル22の上壁22eの下面に接続され、後端はキックアップ部26のコア材45の隔壁部45bの上端から上方に突出する平坦部45cの前面に接続される。
後部第2連結板50の後端が接続されるコア材45の平坦部45cは、波板状ではなく平坦な板状に形成されており、平坦部45cを構成するカーボンシートの配向方向は、図7の円内に拡大して示すように、カーボン繊維が車幅方向外側から内側に向かって下向きに45°傾斜するカーボンシートa…と、カーボン繊維が車幅方向外側から内側に向かって上向きに45°傾斜するカーボンシートb…とが交互に積層されている。
サイドシル22の後端から後上方に延びるリヤサイドフレーム23の内部は、前後方向に延びる後部仕切り部材51によって上部空間23aおよび下部空間23bに仕切られる(図3、図4および図7参照)。後部仕切り部材51の前端は、キックアップ部26のコア材45を挟んでサイドシル22の後部第1連結板49の後端に接続される。
サイドシル22の上部空間22aに上部エネルギー吸収部材52が配置され、サイドシル22の下部空間22bに下部エネルギー吸収部材53が配置される(図2、図4および図7参照)。上部エネルギー吸収部材52はジクザグに屈曲する板材からなり、上端の山部52a…および下端の谷部52b…が交互に連続する。同様に、下部エネルギー吸収部材53はジクザグに屈曲する板材からなり、上端の山部53a…および下端の谷部53b…が交互に連続する。
上部エネルギー吸収部材52および下部エネルギー吸収部材53の左右両側縁はサイドシル22の内壁22cおよび外壁22dに接続され、上部エネルギー吸収部材52の山部52a…はサイドシル22の上壁22dの下面および後部第1連結板49の下面に接続され、下部エネルギー吸収部材53の谷部53b…はサイドシル22の下壁22fに接続される。上部エネルギー吸収部材52の板厚は下部エネルギー吸収部材53の板厚よりも薄く設定される。そして上部エネルギー吸収部材52の谷部52b…および下部エネルギー吸収部材53の山部53a…は前部仕切り部材47の上面および下面にそれぞれ接続されるが、その際に前記谷部53b…および前記山部53a…は前部仕切り部材47を挟んで対峙するように接続される。
ダッシュパネル21の鉛直壁38の車幅方向端部には何れもアルミニウムの押出し材よりなる第1、第2補強部材54,55が予めインサートされる(図8参照)。第1補強部材54は矩形状の平坦な部材であり、その角部に2個のボルト孔54a,54cと2個の雌ねじ孔54b,54dとが形成される。第2補強部材55は三角形状の平坦な部材であり、その角部に3個のボルト孔55a〜55cが形成される。一方、サスペンション支持モジュール12のフロントサイドフレーム後部31の後端には、2個の雌ねじ孔31a,31cと2個のボルト孔31b,31dとが形成され、サスペンション支持モジュール12のダンパーハウジング32の後端には3個の雌ねじ孔32a〜32cが形成される。
そして第1補強部材54の2個のボルト孔54a,54cを後から前に貫通する2本のボルト56,56をフロントサイドフレーム後部31の2個の雌ねじ孔31a,31cに螺合し、フロントサイドフレーム後部31の2個のボルト孔31b,31dを前から後に貫通する2本のボルト57,57を第1補強部材54の2個の雌ねじ孔54b,54dに螺合し、第2補強部材55の3個のボルト孔55a〜55cを後から前に貫通する3本のボルト58…をダンパーハウジング32の3個の雌ねじ孔32a〜32cに螺合することで、サスペンション支持モジュール12がダッシュパネル21の前面に締結される。
このとき、第1補強部材54の2個のボルト孔54a,54cおよび2個の雌ねじ孔54b,54dのうち、上側のボルト孔54aおよび雌ねじ孔54bの高さはサイドシル22の前部連結板48の高さに略一致し、下側のボルト孔54cおよび雌ねじ孔54dの高さはサイドシル22の前部仕切り部材47の高さに略一致する(図4参照)。
フロントフロアパネル25の上面を構成するインナースキン19が上方に立ち上がってサイドシル22の内壁22cに連なる部分に傾斜面19bが形成される(図1および図5参照)。傾斜面19bは車幅方向内側から外側に向かって次第に高くなるように傾斜しており、その下面とアウタースキン20の上面との間に、CFRPの引き抜き材あるいはアルミニウム合金の押し出し材よりなる一定断面のフレーム部材59が配置される(図5〜図7参照)。フレーム部材59は上側の三角形断面部分59aと下側の矩形断面部分59bとを一体に備えており、三角形断面部分59aの斜辺がインナースキン19の傾斜面19bの下面に接着され、矩形断面部分59bの底辺がアウタースキン20の上面に接着される。この傾斜面19bおよびフレーム部材59により、フロントフロアパネル25およびサイドシル22の接続部分が補強される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
キャビン11のサイドシル22はフロントフロアパネル25から上方に起立しているた、他車両がサイドシル22に側面衝突したとき、衝突荷重によってサイドシル22を車幅方向内向きに倒そうとする曲げモーメントM(図5参照)が発生する。特に、SUVのようなバンパー位置が高い車両が側面衝突した場合には、衝突荷重がサイドシル22の高い位置に入力するために前記曲げモーメントMも大きなものとなる。しかしながら、本実施の形態によれば、サイドシル22の内壁22cとフロントフロアパネル25の上壁との境界に位置するインナースキン19が、車幅方向外側が高くなるように傾斜した傾斜面19bを備えるため、サイドシル22を車幅方向内向きに倒そうとする曲げモーメントMを傾斜面19bを介してフロントフロアパネル25に伝達して支持することで、フロントフロアパネル25のクロスメンバの数を増加させたりクロスメンバの高さを増加させたりせずとも、サイドシル22の倒れを防止することができる。
このとき、インナースキン19の傾斜面19bとアウタースキン20とを前後方向に延びるフレーム部材59を介して接続したので、前記傾斜面19bの変形を抑制するとともに、前記曲げモーメントMをフレーム部材59を介してアウタースキン20に伝達することで、サイドシル22の倒れを一層確実に防止することができる。しかもフレーム部材59は筒状の中空部材であるので、そのフレーム部材59を押し出し成形や引き抜き成形により容易に製造することができる。
またサイドシル22に側面衝突の衝突荷重が入力したときに、その衝突荷重が前後方向に分散されずにフロントフロアパネル25を介してフロアトンネル39に伝達されてしまうと、比較的に脆弱なフロアトンネル39が圧壊してサイドシル22が車室内に入り込み、車室空間を狭めてしまう可能性がある。しかしながら、本実施の形態によれば、フロントフロアパネル25のインナースキン19およびアウタースキン20間に挟持されたコア材42が、フロントクロスメンバ40よりも前方の第1部分Aに車幅方向内方かつ前方に波紋状に延びる凹凸部42a…を備えるとともに、フロントクロスメンバ40よりも後方の第3部分Cに車幅方向内方かつ後方に波紋状に延びる凹凸部42c…を備えるので(図3参照)、サイドシル22の前後方向中間部に入力した側面衝突の衝突荷重は、サイドシル22およびフロントクロスメンバ40から第1部分Aのコア材42の滑らかに湾曲する凹凸部42a…を介して前方に分散され、かつサイドシル22およびフロントクロスメンバ40から第3部分Cのコア材42の滑らかに湾曲する凹凸部42c…を介して後方に分散されて効率的に吸収され、これによりフロアトンネル39の圧壊を防止してサイドシル22の車幅方向内側への移動を防止することができる。
またコア材42はFRP製であるために、それを金属板のプレス成形により製造する場合に比べて、凹凸部42a…,42c…を深く形成することができ、しかもコア材42はインナースキン19およびアウタースキン20間に挟持されてフロントフロアパネル25の強度を高めるので、衝突荷重の伝達を効率良く行うことができる。特に、凹凸部42a…,42c…はサイドシル22から延びるだけでなく、フロントクロスメンバ40からも延びるので、サイドシル22からフロントクロスメンバ40に伝達された衝突荷重を凹凸部42a…,42c…に確実に伝達することができる。
また第1部分Aの前方の第2部分Bのコア材42は、第1部分Aの波紋状の凹凸部42a…の端部から前方に延びる直線状の凹凸部42b…を備えるので、フロントクロスメンバ40の前方のコア材42の前後方向寸法が大きくても、前方に分散された衝突荷重を第2部分Bの凹凸部42b…を介してダッシュパネル21へと伝達することができ、同様に第3部分Cの後方の第4部分Dのコア材42は、第3部分Cの波紋状の凹凸部42c…の端部から後方に延びる直線状の凹凸部42d…を備えるので、フロントクロスメンバ40の後方のコア材42の前後方向寸法が大きくても、後方に分散された衝突荷重を第4部分Dの凹凸部42d…を介してキックアップ部26へと伝達することができる。
しかもダッシュパネル21はフロントフロアパネル25の前端から斜め上方に傾斜して延びる傾斜壁37と、傾斜壁37の前端から上方に延びる鉛直壁38とを備えており、傾斜壁37のインナースキン19とアウタースキン20との間に挟持されたコア材43の前後方向に直線状に延びる凹凸部43a…は、フロントフロアパネル25の第2部分Bのコア材42の前後方向に直線状に延びる凹凸部42b…に接続するので(図3参照)、前方に分散された側面衝突の衝突荷重を第2部分Bのコア材42からダッシュパネル21の傾斜壁37のコア材43に確実に伝達して分散し、ダッシュパネル21の鉛直壁38を薄く形成しても、前方に分散された衝突荷重をダッシュパネル21の傾斜壁37で確実に支持することができる。
またサイドシル22を前部仕切り部材47で上部空間22aおよび下部空間22bに仕切り、前部仕切り部材47の前端および後端をそれぞれダッシュパネル21およびキックアップ部26に接続したので、前部仕切り部材47でサイドシル22を補強するとともに、サイドシル22に入力した側面衝突の衝突荷重をダッシュパネル21およびキックアップ部26に分散して吸収することができる。特に、通常の車両が側面衝突した場合には、サイドシル22の前部仕切り部材47の高さに衝突荷重が入力するため、前部仕切り部材47による補強効果でサイドシル22の断面の崩壊を阻止することができる。
またサイドシル22の前方に連なるフロントピラーロア前部33の車幅方向内壁33bは、サイドシル22の車幅方向内壁22cに対して車幅方向内側に拡開するので(図6参照)、サイドシル22に入力した側面衝突の荷重がフロントピラーロア前部33に伝達されたときに、強度を増したフロントピラーロア前部33によってサイドシル22の倒れを一層効果的に防止することができる。
車両がポール等に側面衝突した場合には、他車のバンパービームが側面衝突した場合に比べて、サイドシル22に局所的な大荷重が入力する可能性がある。このような場合、サイドシル22の上部空間22a内に上側エネルギー吸収部材52を配置し、サイドシル22の下部空間22b内に下側エネルギー吸収部材53を配置したので、前部仕切り部材47に加えて上部エネルギー吸収部材52および下部エネルギー吸収部材53が圧壊して衝突エネルギーを吸収することで、車室の保護を図ることができる。
ポール等に側面衝突してサイドシル22の下端から上端までの広い範囲に衝突荷重が入力した場合、フロントフロアパネル25から上方に遠く離れたサイドシル22の上端に大きな衝突荷重が加わるとサイドシル22を倒そうとする曲げモーメントMが大きくなるが、上部エネルギー吸収部材52の強度を下部エネルギー吸収部材53の強度よりも低く設定したことで、通常は圧壊し難い上側エネルギー吸収部材52と通常は圧壊し易い下側エネルギー吸収部材53とを均等に圧壊して前記モーメントMを減少させることで、サイドシル22の車幅方向内側への倒れを最小限に抑えながらエネルギー吸収効果を最大限に発揮させることができる。
また車体側面視で、上側エネルギー吸収部材52および下側エネルギー吸収部材53は山部52a…,53a…および谷部52b…,53b…が連続するジグザグ形状であり、上側エネルギー吸収部材52の谷部52b…と下側エネルギー吸収部材53の山部53a…とは前部仕切り部材47を挟んで対峙するので(図4参照)、前記谷部52b…と前記山部53a…とが前部仕切り部材47を介して強固に一体化されることで、上側エネルギー吸収部材52、下側エネルギー吸収部材53および前部仕切り部材47によって多数の強固な三角形が構成される。これにより、ポール等との衝突によりサイドシル22に集中的な衝突荷重が入力したときに、上側エネルギー吸収部材52、下側エネルギー吸収部材53および前部仕切り部材47を確実に圧壊してエネルギー吸収効果を高めることができる。
またダッシュパネル21は、サスペンション支持モジュール12の下部を締結する第1補強部材54の近傍からサイドシル22の前端へと後方に湾曲しながら連なるホイールハウス後壁33aを備えており(図4参照)、サイドシル22の上壁22eとホイールハウス後壁33eとを略水平方向に延びる前部連結板48で接続したので、特にナローオフセット前面衝突時にタイヤからホイールハウス後壁33aに入力した衝突荷重を前部連結板48を介してサイドシル22の上壁22eへと効率的に伝達して支持することで、ダッシュパネル21が後方に倒れるのを防止して車室空間を確保することができる。しかもサイドシル22の内部を略水平方向に延びる前部仕切り部材47で上部空間22aおよび下部空間22bに仕切り、前部仕切り部材47の前端をホイールハウス後壁33aに接続したので、ホイールハウス後壁33aに入力した前面衝突の衝突荷重を、ホイールハウス後壁33aから前部仕切り部材47を介してサイドシル22に効率的に伝達して支持することができる。
また前部連結板48の左右方向幅は、第1補強部材54に接近するようにサイドシル22側からホイールハウス後壁33a側に向かって車幅方向内向きに拡幅するので(図6参照)、ダッシュパネル21に入力した前面衝突の衝突荷重をホイールハウス後壁33aからサイドシル22に一層効率的に伝達することができる。しかも上部エネルギー吸収部材52および下部エネルギー吸収部材53でサイドシル22の内面および前部仕切り部材47を一体に結合して曲げ剛性を高めることで.前面衝突の衝突荷重を一層確実に支持することができる。
特に、前部連結板48の高さを第1補強部材54の上部締結部であるボルト孔54aおよび雌ねじ孔54bの高さに略一致させ、前部仕切り部材47の高さを第1補強部材54の下部締結部であるボルト孔54cおよび雌ねじ孔54dの高さに略一致させたので(図4参照)、サスペンション支持モジュール12のフロントサイドフレーム後部31から第1補強部材54に入力した前面衝突の衝突荷重を、ホイールハウス後壁33aから前部連結板48および前部仕切り部材47を介してサイドシル22に一層効率的に伝達することができる。
またリヤフロアパネル27の前端と、サイドシル22の上壁22eとを、サイドシル22の後部内に配置されて略水平方向に延びる後部第1連結板49で連結したので(図7参照)、後上方に立ち上がるサイドシル22の後部の強度を後部第1連結板49で高めることで、SUV等の車高の高い車両がサイドシル22の後部に側面衝突した場合であっても、衝突荷重によるサイドシル22の後部の圧壊を防止することができるだけでなく、衝突荷重をリヤサイドフレーム23およびリヤフロアパネル27に効率的に伝達することで、サイドシル22の車幅方向内方への倒れを防止することができる。
またリヤサイドフレーム23の内部を後部仕切り部材51で上部空間23aおよび下部空間23bに仕切り、後部仕切り部材51の前端を後部第1連結板49の後端に連結したので、側面衝突の衝突荷重によるリヤサイドフレーム23の圧壊を後部仕切り部材51で防止することができるだけでなく、サイドシル22に入力した側面衝突の衝突荷重をリヤサイドフレーム23からリヤフロアパネル27に一層効率的に分散することができる。
またサイドシル22の後部内に、後部第1連結板49の上方において略水平方向に延びる後部第2連結板50を配置したので、サイドシル22の後部に衝突荷重が入力したときに、後部第1連結板49および後部第2連結板50が協働してサイドシル22の後部の圧壊を一層確実に防止することができる。
またフロントフロアパネル25の後端からリヤフロアパネル27の前端に向かって起立するキックアップ部26の内部に車幅方向に延びる凹凸部45a…を有するコア材45を配置し、キックアップ部26のコア材45の車幅方向両端を延長した隔壁部45bの平坦部45cをサイドシル22の内部に挿入し、後部第1連結板49の後端を平坦部45cに接続したので(図7参照)、サイドシル22の後部に側面衝突の衝突荷重が入力したときに、コア材45を延長した隔壁部45bでサイドシル22およびリヤサイドフレーム23の圧壊を防止するとともに、側面衝突の衝突荷重をキックアップ部26に効率的に伝達して支持することができる。
またキックアップ部26のコア材45の隔壁部45bから上方に延出するFRP製の平坦部45cをサイドシル22の上壁22eに接続し、平坦部45cは少なくとも車幅方向外側から内側に向かって下向きに傾斜する繊維配向方向を有するので(図7参照)、側面衝突の衝突荷重がサイドシル22の上部に入力したとき、衝突荷重を平坦部45cに傾斜して配向された繊維を介してキックアップ部26のコア材45に効率的に伝達することができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、実施の形態ではキャビン11等をCFRPで構成しているが、カーボン繊維以外の繊維を用いたFRP(繊維強化樹脂)で構成しても良い。
11 キャビン
19 インナースキン
19b 傾斜面
20 アウタースキン
21 ダッシュパネル(前壁)
22 サイドシル
22a 上部空間
22b 下部空間
22c 内壁
25 フロントフロアパネル(フロアパネル)
26 キックアップ部(後壁)
33 フロントピラーロア前部
33b 内壁
42 コア材
42a 凹凸部
42c 凹凸部
47 前部仕切り部材(仕切り部材)
52 上側エネルギー吸収部材
52a 山部
52b 谷部
53 下側エネルギー吸収部材
53a 山部
53b 谷部
59 フレーム部材
O1 サイドシルの前部側の中心
O2 サイドシルの後部側の中心

Claims (7)

  1. 車室内側に位置するインナースキン(19)と車室外側に位置するアウタースキン(20)とを結合して構成したFRP製のキャビン(11)が、少なくともフロアパネル(25)と、前記フロアパネル(25)の車幅方向両側に接続されたサイドシル(22)とを備える自動車のFRP製キャビンであって、
    前記インナースキン(19)における前記フロアパネル(25)および前記サイドシル(22)の境界に前後方向に延びる傾斜面(19b)を形成し、前記傾斜面(19b)と前記アウタースキン(20)とを前後方向に延びるフレーム部材(59)で結合したことを特徴とする自動車のFRP製キャビン。
  2. 前記フレーム部材(59)は筒状の中空部材であることを特徴とする、請求項1に記載の自動車のFRP製キャビン。
  3. 前記サイドシル(22)を仕切り部材(47)で上部空間(22a)および下部空間(22b)に仕切り、前記仕切り部材(47)の前端および後端をそれぞれ前記キャビン(11)の前壁(21)および後壁(26)に接続し、前記上部空間(22a)内に上側エネルギー吸収部材(52)を配置し、前記下部空間(22b)内に下側エネルギー吸収部材(53)を配置したことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の自動車のFRP製キャビン。
  4. 前記フロアパネル(25)は前記下部空間(22b)に接続され、前記上側エネルギー吸収部材(52)の強度を前記下側エネルギー吸収部材(53)の強度よりも低く設定したことを特徴とする、請求項3に記載の自動車のFRP製キャビン。
  5. 車体側面視で、前記上側エネルギー吸収部材(52)および前記下側エネルギー吸収部材(53)は山部(52a,53a)および谷部(52b,53b)が連続するジグザグ形状であり、前記上側エネルギー吸収部材(52)の谷部(52b)と前記下側エネルギー吸収部材(53)の山部(53a)とは前記仕切り部材(47)を挟んで対峙することを特徴とする、請求項3または請求項4に記載の自動車のFRP製キャビン。
  6. 前記フロアパネル(25)は前記インナースキン(19)および前記アウタースキン(20)間に挟持されたコア材(42)を備え、車体中心線を挟む左右の前記コア材(42)の前半部は、それに連なる前記サイドシル(22)の前部側を中心(O1)として波紋状に形成した凹凸部(42a)を備えるとともに、車体中心線を挟む左右の前記コア材(42)の後半部は、それに連なる前記サイドシル(22)の後部側を中心(O2)として波紋状に形成した凹凸部(42c)を備えることを特徴とする、請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の自動車のFRP製キャビン。
  7. 前記サイドシル(22)の前方に連なるフロントピラーロア前部(33)の車幅方向内壁(33b)は、前記サイドシル(22)の車幅方向内壁(22c)に対して車幅方向内側に拡開することを特徴とする、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の自動車のFRP製キャビン。
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