JP2013252519A - 水素含有ガスの製造用触媒および同触媒による水素含有ガスの製造方法。 - Google Patents

水素含有ガスの製造用触媒および同触媒による水素含有ガスの製造方法。 Download PDF

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Abstract

【課題】使用済食用植物油または使用済食用油に白灯油またはデカヒドロナフタレン等の石油系炭化水素を混合した油、水蒸気および空気中の酸素を原料とし、これを特定の無機化学物質組成を有する触媒に対し、特定の反応条件で接触させることによって、水素主成分とする燃料ガスを得ることができる技術に関する。
【解決手段】本発明では分子量が従来の水蒸気改質原料として好適な化石系炭化水素に比べて極めて大きい植物油の改質に関し、改質活性の飛躍的な向上を狙い、活性金属種に対しアルカリ金属分およびホウ素分を含有せしめることで、使用済食用植物油または使用済食用油に白灯油、深度脱硫灯油またはデカヒドロナフタレン等の石油系炭化水素を混合した油、水蒸気および空気中の酸素を原料とする改質を長時間安定して持続することを可能にした。
【選択図】 なし

Description

本発明は非化石系原料を用い水素ガスを含む燃料ガスを製造するための触媒組成物およびそれを用いた水素ガスを含む燃料ガスの製造方法に関する。
(非化石資系燃料製造の現状)
実質的に二酸化炭素の増加を伴わないゼロエミッションに近いエネルギー資源が注目されている。空気中の二酸化炭素を光合成によって炭素、水素、酸素等からなるバイオマス資源はゼロエミッションに近いエネルギー資源の一つとして利活用方法が検討されてきている。ゼロエミッションに近いエネルギー資源に注力しているのは先進国が中心であることから、発展途上国では農作物の代わりにエネルギー変換することを目的とした耕作が行われる可能性が指摘されている。本来、食糧を生産すべき耕作地でエネルギー獲得を目的とした作物の生産が問題視されている。
(食糧と競合しない非化石系資源として備えるべき条件)
このような背景から食糧と競合しないバイオマス資源の利活用技術の確立が喫緊の課題になっている。このようなバイオマス資源としては家畜排泄物、剪定枝、未利用木材、海藻類などをあげることができる。しかしながら、これらのバイオマス資源には(ア)これらの資源の多くは含水量が高い、すなわちエネルギー密度が低いデメリットがあること、(イ)エネルギー需要の多い人工密集地域と、これらのバイオマスが得られる地域が離れているため中長距離の輸送が必須であること、(ウ)これらのバイオマスが液状ではなく、バルク体であることが多い。このように、これらのバイオマス資源のエネルギー密度が低いことに加えて、バルク体であるために輸送時の空隙率が高く、エネルギー需要地との距離が長いため輸送に伴うエネルギー消費がかさむことなどのために、利用しにくい面がある。
(使用済食用油を非化石系資源として用いる利点)
てんぷら油などに使われている植物性油脂の場合、約1リットルで約32MJ(約7800kcal)の発熱量があると考えられる。たとえば、使用済てんぷら油を考えてみると、(ア)都市部ほど収集が容易であること(エネルギー需要の多い地域とバイオマス(油脂)発生地域が近い)、(イ)油脂は発熱量が高く、ほとんどの場合、常温で液体であること(発熱量が高く、かつ輸送時の空隙率が低い)、(ウ)使用済油の場合には食糧との競合がないため、現時点で利用価値の高いバイオマス資源である。
(我が国の食用油消費と回収油の現状)
2006年には国内では約237万トンの食用油脂が消費され、その内で回収されたものは約45万トン、約18万トンは未利用といわれている。食用油には不飽和脂肪酸グリセリドを中心とする大豆油、飽和脂肪酸グリセリドを含むパーム油などが含まれる。使用済食用油には調理中に混入した魚油、動物性油脂類など植物性以外の油脂類も含まれている。近年、脂肪酸メチルエステル(FAME、通称バイオディーゼル燃料)が軽油代替燃料として注目されているが、燃料性状の観点から飽和脂肪酸グリセリドを含む油脂類、動物性油脂類の混入は好ましくなく、食用油の有効利用が進まない理由の一つと思われる。
(化石系エネルギーとのブレンドによる安定供給)
使用済植物油をバイオマスエネルギーとして利用する場合には、将来普及が期待できる物質に変換することが、普及促進に重要である。また、バイオマスエネルギーに共通する課題として、常に安定した供給が難しいことが指摘されている。この観点からも化石系エネルギーとブレンドして使用できることも重要である。
(水素エネルギーの重要性、使用済油等の資源利用技術に関する課題)
次世代自動車として燃料電池自動車(FC-EV)が期待され、水素ステーションの実証試験も行われ始められ、将来普及が期待できるエネルギー媒体(物質)として水素が注目されている。水素の製造技術には、水の電気分解のほか、アルコール、都市ガス、液化石油ガス(LPG)、ライトナフサ等の軽質石油留分の水蒸気改質がよく知られている。特に、炭素数が5程度までの軽質石油留分の水蒸気改質が最も普及している技術である。水蒸気改質法では、高級炭化水素では素析出などが著しくなることなどのため、取り扱いが困難になることが知られている。
たとえば、植物油を構成する脂肪酸として知られているリノール酸はC17H31COOHで表される。これが植物油は脂肪酸のトリグリセリドであるので分子量は878となる。これまで水素製造の原料として用いられてきている炭化水素(炭素数8程度の炭化水素の混合物)に比べて、植物油の分子量は極端に大きい。このような油脂を水蒸気改質で水素を含有するガスに変換することは従来技術(特許文献1)などでは極めて難しいと考えられる。
特開2002−160904号公報
(使用済植物油からの水素含有ガス変換の意義)
植物油を改質して水素を含有するガスに変換できた場合、ナフサなどの化石系原料から得た水素とブレンドして供給することができる。このため、エンドユーザーは水素が非化石系由来なのか、化石系由来なのかを意識せずに燃料電池自動車などの水素燃料を使用する機材を使用することができる。植物油などバイオマス資源から水素含有ガスを得る技術は、エンドユーザーにはバイオマスを由来のエネルギー資源を利用するにあたって、経済的負担を最小限に抑えることができるため、重要性はますます高まるものと考えられる。
(課題解決に向けた本発明の目的と本発明で解決しようとする具体的な技術課題)
そこで、発明者らは従来の水素製造プロセスに用いられてきている原料のナフサなどに比べ極端に分子量が多き植物性油脂から水素を含有するガスを変換する技術について鋭意開発研究を行った結果、改質反応に用いる触媒に関し、ホウ素化合物およびアルカリ土類金属化合物と酸化アルミニウムを含有する担体(キャリヤー)にニッケルまたはルテニウムを活性成分として含有する触媒組成物を用い、かつ水蒸気と空気または水蒸気と酸素を供給することによって、長時間安定して植物油を接触改質させ水素を含有することを見出し発明の完成に至った。
すなわち、本発明は(1)アルカリ土類金属を酸化物換算、触媒重量基準で12wt.%以上20wt.%以下、ホウ素を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準で1.0wt.%以上5.0wt.%以下および残部が酸化アルミナからなり、かつ物性に関しては、比表面積180m2/g以上280m2/g以下、細孔容積0.21ml/g以上0.31ml/g以下である担体に、活性金属であるニッケル分を金属換算、触媒重量基準で5.0wt.%以上20.0wt.%以下含有することを特徴とする触媒であり、(2)アルカリ土類金属を酸化物換算、触媒重量基準で12wt.%以上20wt.%以下、ホウ素を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準で1.0wt.%以上5.0wt.%以下および残部が酸化アルミナからなり、かつ物性に関しては、比表面積180m2/g以上280m2/g以下、細孔容積0.21ml/g以上0.31ml/g以下である担体に、活性金属であるルテニウム分を金属換算、触媒重量基準で3.0wt.%以上7.5wt.%以下含有することを特徴とする触媒であり、(3)リアクター内圧が0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,Gにおいて、反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が2.0以上2.9以下、水蒸気/酸素比が0.5以上0.85以下、植物油供給量が触媒1.0gに対し1.6×10-2C-mol/h以上3.0×10-2C-mol/h以下の条件で(1)記載のニッケル系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法であり、(4)リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において、反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気/酸素比が0.5以上0.85以下、植物油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol/h以上0.4C-mol/h以下の条件で(2)記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法であり、(5)リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気酸素比が0.5以上0.85以下、植物油/白灯油の容積比が0.11以上19.0以下の混合油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol以上0.4C-mol/h以下の条件で(2)記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含油ガスの製造方法、(6)リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気酸素比が0.5以上0.85以下、植物油/デカヒドロナフタレンの容積比が0.11以上19.0以下の混合油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol以上0.4C-mol/h以下の条件で(2)記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含油ガスの製造方法に関する。
本発明によると、植物油を水蒸気および空気中の酸素によって、ア:水素を主成分とする燃料ガス等を効率的に得ることができる。イ:使用済植物油を使用した場合には、環境調和型の燃料ガス等の供給を実現することができる。
以下に、本発明について詳細に開示するが、これは本発明を説明するためのものであり、発明の範囲を限定的に捉えることを目的としていない。
(触媒の基本構成)
本発明で開示する使用済を含む植物油(以下、油脂類と略記)の接触改質に用いる触媒は、担体(キャリヤー)上に活性金属が担持される。担体成分は、アルカリ土類金属分、ホウ素分および酸化アルミニウムから構成される。なお、担体調製の際に添加される離型剤、滑沢剤等の添加は制限されない。
(活性金属およびその前駆体)
(ニッケル)
活性金属に関しては、ニッケル、ルテニウムが好ましく、ルテニウムが最も好ましい。これら活性金属の前駆体(precursor)の内、ニッケルに関しては硝酸ニッケル、塩化ニッケル、酢酸ニッケルが好ましく、硝酸ニッケルおよび酢酸ニッケルがより好ましく、酢酸ニッケルが最も好ましい。
(ルテニウム)
ルテニウムの前駆体としては塩化ルテニウム、ルテニウムアセチルアセトナートなどが好ましく、塩化ルテニウムがより好ましい。塩化ルテニウムの中でも塩化ルテニウム無水物、塩化ルテニウム・3水和物、塩化ルテニウム・n水和物が好ましく、塩化ルテニウム・n水和物がより好ましい。塩化ルテニウム・n水和物に関してはルテニウム(Ru)含有量が化合物重要基準で38wt.%以上41wt.%以下が最も好ましい。この理由は、ルテニウム化合物の水に対する溶解性が高く取扱いが容易であることによる。
(活性金属の好適な含有量)
(ニッケル系触媒)
ニッケルを活性金属として選択する場合のニッケル含有量は金属換算、触媒重量基準で5.0wt.%以上20.0wt.%以下が好ましく、10.0wt.%以上20.0wt.%以下がより好ましく、12.0wt.%以上15.0wt.%以下が最も好ましい。この範囲未満では十分な触媒活性が得られない。また範囲超過した場合には触媒性能の向上効果は飽和し、触媒製造における原単位が増加するなど技術的な意義が希薄になる虞がある。
(ルテニウム系触媒)
ルテニウムを活性金属として選択する場合のニッケル含有量は金属換算、触媒重量基準で3.0wt.%以上7.5wt.%以下が好ましく、3.0wt.%以上5.0wt.%以下がより好ましく、3.0wt.%以上4.0wt.%以下が最も好ましい。この範囲未満では、触媒中のルテニウムをリサイクルする際のコストが嵩む傾向が考えられるなどの課題が生ずる可能性がある。この範囲を超過させた場合には、触媒性能が飽和し始めるためその意義が希薄となる。
(触媒担体の成分)
油脂から水素を含有するガスを変換する技術について鋭意開発研究を行った結果、改質反応に用いる触媒の担体成分としてアルカリ土類金属、ホウ素分および酸化アルミニウムを含有する。
(アルカリ土類金属分の好適な含有量)
アルカリ土類金属の含有量はアルカリ土類金属換算、触媒重量基準で12.0wt.%以上20.0wt.%以下が好ましく、12.0wt.%以上18.0wt.%以下がより好ましく、15.0wt.%以上18.0wt.%以下が最も好ましい。この範囲未満の場合には反応中に触媒床が閉塞する可能性が高まり、範囲を超過すると担体の多孔性が不充分となり、触媒充填量が多くなるなど優位性が失われる傾向がみられる。アルカリ土類金属を含む化合物として酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウムなどを好ましく選択でき、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、および酸化バリウムがより好ましく、酸化カルシウムおよび酸化マグネシウムが最も好ましい。
(ホウ素分の好適な含有量)
ホウ素分については四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を用いる。ホウ酸(H3BO3)など他のホウ素化合物に関しては添加効果が希薄であり好ましくない。含有量は四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算で1.0wt.%以上5.0wt.%以下が好ましく、2.5wt.%以上5.0wt.%以下がより好ましく、2.5wt.%以上3.0wt.%以下が最も好ましい。この範囲未満では触媒の塩基性のバランスが悪くなり、炭素析出などの抑制効果が低下しやすくなる。また、範囲を超えた場合には添加効果が飽和してくるため実質的な上限は5.0wt.%と考えてよい。
(酸化アルミニウムの好適な含有量と前駆体)
担体は上述のアルカリ金属分およびホウ素分および残部は酸化アルミニウムである。酸化アルミニウムの前駆体としては、水酸化アルミニウム、γ−アルミナ、α−アルミナなどを好ましく選択でき、γ−アルミナおよび水酸化アルミニウムがより好ましく、水酸化アルミニウムが最も好ましい。
(触媒担体の物性)
所定の性能を得るためには触媒成分が好適な範囲であることに加え、以下に開示するような担体の物性を備えるべきである。担体の比表面積は180m2/g以上280m2/g以下が好ましく、180m2/g以上240m2/g以下がより好ましく、180m2/g以上220m2以下が最も好ましい。この範囲未満では活性金属の分散が不充分となり、これを超過した場合、細孔径が小さくなる傾向があるため好ましくない。細孔容積は0.21ml/g以上0.31ml/g以下が好ましく、0.23ml/g以上0.31ml/g以下がより好ましい。細孔容積が範囲未満では触媒調製工程が複雑になる。技術的な観点から上限は限定されるものではないが、実質的には0.31ml/gを上限と考えてよい。
(触媒担体の形状)
触媒担体の形状は、粉体状、円柱状、破砕状、球状、紡錘状、四つ葉状、三つ葉状などの公知形状を好ましく選択できる。円柱状、破砕状、球状、三つ葉状がより好ましく、円柱状、破砕状、球状が最も好ましい。
(触媒調製工程)
本発明の触媒調製は、ア)担体調製工程、イ)活性金属担持工程、ウ)触媒加熱安定化工程からなる。ア)の調製工程には主な工程として、担体成分の混合工程、該混合物の成形工程および成形体焼成工程を含む。イ)の活性金属担持工程では、含浸法、incipient wetness法、湿式混練法、乾式混練法などの公知の方法を好ましく採用できる。ウ)の触媒加熱安定化工程は、触媒を安定して保存するために重要であり、イ)の活性金属担持工程の後で、活性金属が酸化物として安定になる温度において、空気中で焼成を行う工程を指す。なお、ウ)の触媒加熱安定化工程はルテニウム系触媒では省略する。
本発明の触媒はア)担体調製工程に次いでイ)活性金属担持工程を経て、ウ)触媒加熱安定化工程を実施する調製工程を経て得られる。なお、ア)の担体調製工程ではa)担体成分の混合工程、b)圧縮成形とシービング(篩分け)、およびc)担体の焼成がa)、b)、c)の順で実施される。担体の焼成は温度600℃以上680℃以下で、空気中3時間以上24時間以下で行われる。
(多孔性向上剤の添加)
ア)担体調製工程では以下に開示するような多孔性向上剤を添加することができる。多孔性向上剤の添加は必須ではないが、触媒の生産性が向上することが期待できるため、触媒調製コストが許す限り添加することが望ましい。
例えば、マグネシウム分、ホウ素分、残部酸化アルミニウムからなる担体を調製する工程を例示すると、酸化マグネシウム(MgO)と、四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を混合し、これに酸化アルミニウム前駆体の所定量を加えさらに混合するが、この際に、担体の多孔性向上剤を添加することができる。多孔性向上剤の添加は必須ではない。アルカリ土類金属分、ホウ素分を比較的多く含む場合には添加することにより、担体調製にあたっての多孔性のばらつきが少なくなるなど触媒の生産性が高まることが期待できる。
(多孔性向上剤)
多孔性向上剤としては、酒石酸、クエン酸、ポリビニルアルコール、部分鹸化ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、およびカルボキシメチルセルロースなどを好ましく使用でき、酒石酸、クエン酸、ステアリン酸、ポリビニルアルコール、およびカルボキシメチルセルロースなどがより好ましく、ステアリン酸、酒石酸、ポリビニルアルコールおよびカルボキシメチルセルロースが最も好ましい。多孔性向上剤は1種単独でもよいし2種以上を任意の割合で混合して使用することができる。
(多孔性向上剤の添加量)
多孔性向上剤の添加量としては担体前駆体の合計重量基準1wt.%以上10wt.%以下が好ましく、3wt.%以上7wt.%以下がより好ましく、5wt.%以上7wt.%以下が最も好ましい。この範囲未満では多孔性向上効果が不充分であり、添加する技術的な意義が希薄になり好ましくない。この範囲を超過した場合には多孔性向上効果が飽和する傾向が見られること、および触媒の形状によっては押圧強度(side crush strength (SCS))が低下する虞があるため好ましくない。
上述の多孔性向上剤は担体の焼成時に燃焼されることにより除去される。その際に発生するガスまたは多孔性向上剤が占有していた箇所が空隙となることにより多孔性が向上するものと考えられる。
(触媒加熱安定化工程)
触媒加熱安定化工程は、ニッケル系触媒に関し600℃以上680℃以下の温度で空気中において3時間以上24時間以下の範囲で焼成することによって行われる。これはニッケルを安定な酸化物にすることによって触媒変化を防ぐことが目的である。ルテニウム系触媒に関してはRu4+などの昇華性物質が生成する虞があるため60℃程度の温度で乾燥処理され、ニッケル系触媒のような高温域での触媒加熱安定化工程は行わない。
(活性金属担持工程)
この工程では、含浸法、incipient wetness法、湿式混練法、乾式混練法などの公知方法を好ましく選択することができる。原材料、設備、工程などに応じて公知方法を選択すれば良い。
(水素含有ガスの製造方法)
(触媒の反応器への充填方法)
本発明の触媒は縦型固定床反応器、横型固定床反応器、およびU字型固定床反応器に充填することが好ましい。充填に際しては、球状、破砕状、リング状、中空状などの化学的に安定かつ耐熱性を有する無機材料(希釈材)を用いて希釈充填する。これは、局部発熱を避け均熱ゾーンを保つために必須である。充填に際しては触媒と希釈材を容積比で1:3乃至1:1の範囲で十分混合することが望ましい。
(希釈材と触媒と希釈剤の比率)
希釈材として用いる無機材料としては、触媒の見かけ上の嵩密度(ABD、apparent bulk density)を揃えることが均一に充填しやすくなる。触媒のABD(ABD(C))と希釈材のABD(ABD(D))に関しては ABD(D)/ABD(C)比が0.8以上1.2以下が好ましく、0.85以上1.15以下がより好ましく、0.93以上1.08以下が最も好ましい。この範囲をはずれた場合、充填時および反応中に触媒と希釈材の分布が不均一になり、その結果として触媒床を温度分布が広くなり水素収率を損なう虞がある。
(希釈剤の素材)
希釈剤としては酸化アルミニウム、シリカ−アルミナ、酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、酸化亜鉛、二酸化チタンの他にゼオライト、セピオライト、ベントナイトなどの鉱物(人工鉱物を含む)などを好ましく用いることができる。酸化アルミニウム、シリカ−アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、セピオライト、ゼオライトが好ましく、酸化アルミニウム、シリカ−アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、ゼオライトがより好ましく、酸化アルミニウムおよびシリカ−アルミナが最も好ましい。これらは1種単独でもよいし、2種以上混合することは妨げない。
(原料油)
主原料には未使用の食用油(新油)の他に使用済食用油を好ましく利用できる。なお、使用済食用油には、食品屑などの固形分が含まれているため金網などを用いて取り除くことが望ましい。使用済食用油に関しては、植物油が好ましい。食品等から移行した動物性油脂、魚油、バター、マーガリン等の油脂および水分のほかにも、加水分解によって生じた脂肪酸、グリセリン、さらにはメタノール、グリコールなどの1価、2価のアルコール類が混入していても、常温から50℃で液体状を呈している場合には好ましく使用できる。また、使用済油の呈色には影響されない。
(主原料以外の油脂等の含有制限値)
植物油中に占める動物性油脂、魚油、バター、マーガリン等の油脂、脂肪酸、グリセリン、アルコール類合計の含有量について、上限値は20vol.%以下が好ましく、10vol.%以下がよりこの好ましく、5vol.%以下が最も好ましい。これらの合計含有量が好ましい範囲を超過しても、常温から50℃で液体状を呈していれば、本発明の改質反応を阻害するものではないが、原料油組成が変動することは水素製造プロセスの管理が難しくなるなど実用の観点から上述の範囲内に収めることが望ましい。
(原料油に添加できる石油系炭化水素と好適な添加量)
上述の原料油に好ましく添加できる石油系炭化水素は白灯油(JIS−1号灯油)、デカヒドロナフタレン(デカリン)、深度脱硫処理した白灯油、ライトナフサ、およびヘビーナフサである。白灯油、デカヒドロナフタレン、深度脱硫処理した白灯油が本発明の水素製造における原料供給操作に関し容易であるためより好ましい。白灯油を添加する場合の使用済食用油/白灯油容積比は0.11以上19.0以下が好ましく、0.25以上19.0以下がより好ましく2.3以上19.0以下が最も好ましい。この範囲外でも操業上の問題はない。しかし、使用済食用油からの水素含有ガス製造の観点および石油系炭化水素を配合する観点から実質的な範囲は上述のとおりである。デカリンを添加する場合の使用済食用油/デカリン容積比は0.11以上19.0以下が好ましく、0.25以上19.0以下がより好ましく2.3以上19.0以下が最も好ましい。この範囲外でも操業上の問題はない。しかし、使用済食用油からの水素含有ガス製造の観点および石油系炭化水素を配合する観点から実質的な範囲は上述のとおりである。
(改質剤)
改質剤には水(水蒸気)と酸素を用いる。酸素に関しては酸素含有量が15%以上含んでいるガスを好ましく使用でき、空気、希釈酸素、および純酸素を好ましく使用できる。このように、空気、純酸素は勿論のこと、酸素以外に二酸化炭素、一酸化炭素、窒素、希ガスなどを含有していても、酸素含有量が15%以上含んだガスを好ましく用いることができる。
(触媒床温度と圧力)
触媒床温度(反応温度)は630℃以上750℃以下が好ましく、630℃以上720℃以下がより好ましく、630℃以上680℃以下がさらに好ましく、630℃以上650℃以下が最も好ましい。この範囲未満では水素収量が低下する場合が考えられる。上限は特に限定されるものではないが、この範囲内で十分な収量が得られるため、この範囲を超過する技術的な意義は少なくなる。よって750℃が実質的に上限と考えてよい。系内圧力は0.1kg/cm2,G(ゲージ圧)以上9.8kg/cm2,G以下が好ましく、0.1kg/cm2、G以上5kg/cm2,G以下がより好ましく、0.2kg/cm2,G以上5kg/cm2,G以下が最も好ましい。圧力範囲が所定未満の場合には水素製造量が制限される可能性があり、超過した場合には機器コストが高くなる可能性がある。
(ニッケル系触媒における植物油供給)
触媒重量に対する供給量に関し、ニッケル系触媒では触媒重量1gに対し、植物油供給量は炭素基準で1.6×10-2C-mol/h以上3×10-2C-mol/h以下が好ましく、2.0×10-2C-mol/h以上3×10-2C-mol/h以下がより好ましく、2.0×10-2C-mol/h以上2.4×10-2C-mol/h 以下が最も好ましい。この範囲未満でもプロセス運転は可能であるが、水素製造量が少なくなる。この範囲を超過すると改質が十分に行われない可能性があり、技術的な優位性が希薄になる傾向が見られる。特に、大幅に範囲超過した場合には不充分な改質により液状成分(変質油脂)が下流側に至る能性があり好ましくない。
(ニッケル系触媒における改質剤供給)
改質剤として用いる水蒸気および酸素含有ガスまたは純酸素は供給される植物油のC-mol量に対する比で定義される。水蒸気のmol量(S)と植物油のC-mol量(C)の比(S/C比)については、2以上2.9以下が好ましく2.5以上2.9以下がより好ましい。酸素含有ガスまたは純酸素中のO-mol量(O2ではなくO換算値)と植物油のC-mol量(C)の比(O/C比)については、0.5以上0.85以下が好ましく、0.6以上0.85以下がより好ましく、0.6以上0.8以下が最も好ましい。この範囲未満では、植物油の改質が不充分になる傾向および炭素析出が起こりやすくなる傾向が見られるため好ましくない。この範囲を超過した場合、プロセスの運転には支障はないが水素収量が減少する虞があるため好ましくない。
(ルテニウム系触媒における植物油供給)
触媒重量に対する供給量に関し、ルテニウム系触媒では触媒重量1gに対し、植物油供給量は炭素基準で5.3×10-2C-mol/h以上0.4C-mol/h以下が好ましく、5.3×10-2C-mol/h 以上0.36C-mol/hがより好ましく、8.3×10-2C-mol/h以上0.36C-mol/hが最も好ましい。この範囲未満でもプロセス運転はできるが、水素製造に係る原単位が高くなる可能性がある。この範囲を超過すると改質が十分に行われない可能性がある。
(ルテニウム系触媒における改質剤供給)
改質剤として用いる水蒸気および酸素含有ガスまたは純酸素は供給される植物油のC-mol量に対する比で定義される。水蒸気のmol量(S)と植物油のC-mol量(C)の比(S/C比)については、1.0以上2.0以下が好ましく1.2以上1.9以下がより好ましく、1.3以上1.9以下がさらに好ましく、1.3以上1.5以下が最も好ましい。酸素含有ガスまたは純酸素中のO-mol量と植物油のC-mol量(C)の比(O/C比)については、0.5以上0.85以下が好ましく、0.6以上0.83以下がより好ましく、0.6以上0.8以下が最も好ましい。この範囲未満では、植物油の改質が不充分になる傾向および炭素析出が起こりやすくなる傾向が見られるため好ましくない。この範囲を超過した場合、プロセスの運転には支障はないが水素収量が減少する虞があるため好ましくない。
(実施例)
以下に実施例を示し本発明の実施態様を具体的に開示する。これは、本発明の説明をより分かりやすくするためのものであり、範囲を限定的に捉えることを目的としていない。
(実施例1)
(担体調製工程)
(担体成分の混合)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化マグネシウム(MgO)を3.8g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.19g秤量し、MgO(3.8g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物に水酸化アルミニウム粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。
(圧縮成形とシービング)
こうして得た担体前駆体混合物に対しステアリン酸を5wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、その一部を直径16mmのシリンダーに充填し1.5ton/cm2でプレスし5分間保持した後、圧力を開放して円柱状の成形体を得た。円柱状成形体を、粉砕した。粉砕体をJIS Z 8801の篩によって、目の開き(aperture)2.80mm、線径(wire diameter)1.12mmの篩を通過し、目の開き1.40mm、線径0.71mmの篩を通過しなかった範囲の粒子を取り出し篩分けした。
(担体の焼成)
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉(FO300型、ヤマト科学製)を用いて680℃で空気中3時間焼成した。得られた担体の比表面積は180m2/g、細孔容積は0.21mL/gだった。
(活性金属担持工程)
酢酸ニッケル(II)・4水和物(試薬特級、関東化学製)に純水を加えて濃度212g/Lの水溶液を調製した。この担体19.0gに対し酢酸ニッケル水溶液を20mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、60℃で水分を除去した。
(触媒加熱安定化工程)
こうして得た触媒前駆体をマッフル炉を使用して空気中600℃で3時間焼成してニッケル分を金属換算、触媒重量基準5.0wt.%、マグネシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準20.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準1.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒101を得た。
(触媒の充填と活性化)
触媒101を5.0g秤量し、10mLのメスシリンダーに充填し嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.17だった。触媒に対し同量のシリカ−アルミナ(ABD(D)0.94)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.8だった。希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
(使用済食用油の改質)
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら680℃まで昇温し、同温度で保持した。植物油(日清サラダ油、日清オイリオ製)を実際に調理に使用(以下使用済植物油)したものを大豆油と見做し0.08C-mol/h(触媒1gあたり1.6×10-2C-mol/h)、S/C比2.0、O/C比0.5の条件で触媒床上に導入した。反応温度は70℃上昇し750℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。
(生成ガスの組成と転化率)
この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.2%、一酸化炭素22.5%、二酸化炭素13.5%、メタン3.2%、および炭素数2以上の炭化水素(C2+)0.6%だった。なお、生成ガス組成には水(水蒸気)、窒素および未燃焼酸素分を除いたモル%で示す。これ以降に示す実施例においても同じ取扱いとする。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目90.2%、6時間目91.5%を示し、総合評価は適だった。
式1
(実施例2)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化カルシウム(CaO)を3.2g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.45g秤量し、CaO(3.2g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物に水酸化アルミニウム粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準で酒石酸を7wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて600℃で空気中5時間焼成した。得られた担体の比表面積は200m2/g、細孔容積は0.23mL/gだった。酢酸ニッケル(II)・4水和物に純水を加えて濃度212g/Lの水溶液を調製した。この担体18.0gに対し酢酸ニッケル水溶液を40mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、60℃で水分を除去した。こうして得た触媒前駆体をマッフル炉内で空気中680℃、3時間焼成してニッケル分を金属換算、触媒重量基準10.0wt.%、カルシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準18.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準2.5wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒102を得た。
触媒102を5.0g秤量し、10mLのメスシリンダーに充填し嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.02だった。触媒に対し同量のアルミナ(ABD(D)1.1)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.08だった。希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら640℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.1C-mol/h(触媒1gあたり2.0×10-2C-mol/h)、S/C比2.0、O/C比0.6の条件で触媒床上に導入した。反応温度は80℃上昇し720℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.5%、一酸化炭素19.9%、二酸化炭素14.5%、メタン3.5%、およびC2+ 0.6%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目90.8%、6時間目91.3%を示し、総合評価は適だった。
(実施例3)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化バリウム(BaO)を2.64g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.53g秤量し、BaO(2.64g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物にγ-アルミナ粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準でポリビニルアルコール(PVA)の粉末を1wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて650℃で空気中6時間焼成した。得られた担体の比表面積は240m2/g、細孔容積は0.25mL/gだった。硝酸ニッケル(II)・6水和物に純水を加えて濃度595g/Lの水溶液を調製した。この担体17.6gに対し硝酸ニッケル水溶液を20mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、60℃で水分を除去した。こうして得た触媒前駆体をマッフル炉内で空気中650℃、6時間焼成してニッケル分を金属換算、触媒重量基準12.0wt.%、バリウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準15.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準3.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒103を得た。
触媒103を5.0g秤量し、10mLのメスシリンダーに充填し嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.1だった。触媒に対し同量のアルミナ(ABD(D)1.02)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.93だった。希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら605℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.12C-mol/h(触媒1gあたり2.4×10-2C-mol/h)、S/C比2.5、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は75℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.8%、一酸化炭素19.5%、二酸化炭素15.3%、メタン3.6%、およびC2+ 0.8%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目92.1%、6時間目91.8%を示し、総合評価は適だった。
(実施例4)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化マグネシウム(MgO)を2.55g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.85g秤量し、MgO(2.55g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物にγ-アルミナ粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準でカルボキシメチルセルロース(CMC)の粉末を10wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて680℃で空気中12時間焼成した。得られた担体の比表面積は220m2/g、細孔容積は0.24L/gだった。塩化ニッケル(II)・6水和物に純水を加えて濃度608g/Lの水溶液を調製した。この担体17.0gに対し塩化ニッケル水溶液を20.0mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、60℃で水分を除去した。こうして得た触媒前駆体をマッフル炉内で空気中680℃、12時間焼成してニッケル分を金属換算、触媒重量基準15.0wt.%、マグネシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準15.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準5.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒104を得た。
触媒104を5.0g秤量し、10mLのメスシリンダーに充填し嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.3だった。触媒に対し同量のアルミナ(ABD(D)1.56)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.2だった。希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら590℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.12C-mol/h(触媒1gあたり2.4×10-2C-mol/h)、S/C比2.9、O/C比0.85の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し650℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.5%、一酸化炭素18.3%、二酸化炭素16.0%、メタン3.5%、およびC2+ 1.7%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目93.5%、6時間目92.2%を示し、総合評価は適だった。
(実施例5)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化カルシウム(CaO)を1.92g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.8g秤量し、CaO(1.92g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物に水酸化アルミニウム粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準で酒石酸とステアリン酸が重量比1:2である粉末を3wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて680℃で空気中24時間焼成した。得られた担体の比表面積は280m2/g、細孔容積は0.31L/gだった。硝酸ニッケル(II)・6水和物に純水を加えて濃度850g/Lの水溶液を調製した。この担体16.0gに対し硝酸ニッケル水溶液を20.0mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、60℃で水分を除去した。こうして得た触媒前駆体をマッフル炉内で空気中670℃、24時間焼成してニッケル分を金属換算、触媒重量基準20.0wt.%、カルシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準12.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準5.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒105を得た。
触媒105を5.0g秤量し、10mLのメスシリンダーに充填し嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.2だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.15だった。希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら580℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.15C-mol/h(触媒1gあたり3.0×10-2C-mol/h)、S/C比2.9、O/C比0.8の条件で触媒床上に導入した。反応温度は50℃上昇し630℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.3%、一酸化炭素18.3%、二酸化炭素15.8%、メタン4.2%、およびC2+ 0.4%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目91.3%、6時間目90.5%を示し、総合評価は適だった。
(実施例6)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化マグネシウム(MgO)を3.88g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.19g秤量し、MgO(3.88g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物にγ-アルミナ粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準でステアリン酸とポリビニルアルコールが重量比1:1である粉末を7wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて680℃で空気中3時間焼成した。得られた担体の比表面積は180m2/g、細孔容積は0.21L/gだった。塩化ルテニウム・n水和物(n=1、Ru含有量(assay)39%に純水を加えて濃度77g/Lの水溶液を調製した。この担体19.4gに対し塩化ルテニウム水溶液を20mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、内圧をU字型水銀マノメーターで測定し、内圧が約50mmHgになるまで60℃で水分を除去した。このようにしてルテニウム分を金属換算、触媒重量基準3.0wt.%、マグネシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準20.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準1.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒206を得た。
触媒206を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.62だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.85だった。触媒206を1.5g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら670℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し8.0×10-2C-mol/h(触媒1gあたり5.3×10-2C-mol/h、S/C比1.0、O/C比0.5の条件で触媒床上に導入した。反応温度は80℃上昇し750℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.1%、一酸化炭素17.5%、二酸化炭素16.1%、メタン4.5%、およびC2+ 1.8%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目99.5%、6時間目99.4%を示し、総合評価は適だった。
(実施例7)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化カルシウム(CaO)を2.33g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.54g秤量し、CaO(2.33g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物に水酸化アルミニウム粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準で酒石酸5wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて650℃で空気中24時間焼成した。得られた担体の比表面積は280m2/g、細孔容積は0.31L/gだった。塩化ルテニウム・n水和物(n=1、Ru含有量(assay)39%に純水を加えて濃度77g/Lの水溶液を調製した。この担体19.4gに対し塩化ルテニウム水溶液を20mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、内圧をU字型水銀マノメーターで測定し、内圧が約50mmHgになるまで60℃で水分を除去した。このようにしてルテニウム分を金属換算、触媒重量基準3.0wt.%、カルシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準12.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準2.8wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒207を得た。
触媒207を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.2だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.15だった。触媒207を1.2g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら660℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.1 C-mol/h(触媒1gあたり8.3×10-2C-mol/h、S/C比1.2、O/C比0.6の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し720℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.2%、一酸化炭素17.3%、二酸化炭素16.2%、メタン4.2%、およびC2+ 1.1%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目99.2%、6時間目98.8%を示し、総合評価は適だった。
(実施例8)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化バリウム(BaO)を2.88g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.58g秤量し、BaO(2.88g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物に水酸化アルミニウム粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準で酒石酸とステアリン酸とポリビニルアルコールが重量比1:1:1である粉末を10wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて600℃で空気中12時間焼成した。得られた担体の比表面積は240m2/g、細孔容積は0.25mL/gだった。塩化ルテニウム・n水和物(n=1、Ru含有量(assay)39%に純水を加えて濃度103g/Lの水溶液を調製した。この担体19.2gに対し塩化ルテニウム水溶液を19.9mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、内圧をU字型水銀マノメーターで測定し、内圧が約50mmHgになるまで60℃で水分を除去した。このようにしてルテニウム分を金属換算、触媒重量基準4.0wt.%、バリウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準15.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準3.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒208を得た。
触媒208を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.15だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.2だった。触媒208を1.0g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら620℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.12 C-mol/h(触媒1gあたり0.12C-mol/h)、S/C比1.3、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.7%、一酸化炭素16.6%、二酸化炭素16.3%、メタン4.2%、およびC2+ 1.2%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目98.1%、6時間目99.3%を示し、総合評価は適だった。
(実施例9)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化マグネシウム(MgO)を2.72g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.97g秤量し、MgO(2.72g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物にγ−アルミナ粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準で酒石酸とステアリン酸が重量比1:3である粉末7wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて650℃で空気中6時間焼成した。得られた担体の比表面積は220m2/g、細孔容積は0.24mL/gだった。塩化ルテニウム・n水和物(n=1、Ru含有量(assay)39%に純水を加えて濃度77g/Lの水溶液を調製した。この担体19.4gに対し塩化ルテニウム水溶液を20mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、内圧をU字型水銀マノメーターで測定し、内圧が約50mmHgになるまで60℃で水分を除去した。このようにしてルテニウム分を金属換算、触媒重量基準3.0wt.%、マグネシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準14.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準5.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒209を得た。
触媒209を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.28だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.08だった。触媒209を0.8g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら590℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.15 C-mol/h(触媒1gあたり0.188C-mol/h)、S/C比1.5、O/C比0.83の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し650℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素62.5%、一酸化炭素15.5%、二酸化炭素16.3%、メタン4.1%、およびC2+ 1.6%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目98.5%、6時間目99.1%を示し、総合評価は適だった。
(実施例10)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化カルシウム(CaO)を3.8g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.48g秤量し、CaO(3.8g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物に水酸化アルミニウム粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準でポリビニルアルコールとカルボキシメチルセルロースが重量比で1:1である粉末を7wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて630℃で空気中4時間焼成した。得られた担体の比表面積は180m2/g、細孔容積は0.21mL/gだった。塩化ルテニウム・n水和物(n=1、Ru含有量(assay)39%に純水を加えて濃度128g/Lの水溶液を調製した。この担体19gに対し塩化ルテニウム水溶液を20mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、内圧をU字型水銀マノメーターで測定し、内圧が約50mmHgになるまで60℃で水分を除去した。このようにしてルテニウム分を金属換算、触媒重量基準5.0wt.%、カルシウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準20.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準2.5wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒210を得た。
触媒210を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.5だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.92だった。触媒210を0.5g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら570℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.2 C-mol/h(触媒1gあたり0.4C-mol/h)、S/C比1.9、O/C比0.85の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し630℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素63.5%、一酸化炭素15.3%、二酸化炭素15.9%、メタン4.5%、およびC2+ 0.8%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目93.6%、6時間目93.1%を示し、総合評価は適だった。
(実施例11)
予め、680℃で3時間焼成後、40℃以下に冷却した酸化バリウム(BaO)を3.33g秤量した。別に四ホウ酸ナトリウム・10水和物(Na2B4O7・10H2O)を0.93g秤量し、BaO(3.33g)と自動乳鉢で30分間混合した。得られた混合物にγ−アルミナ粉末の所定量を加えさらに自動乳鉢で30分間混合した。こうして得た担体前駆体混合物の全重量基準で酒石酸とカルボキシメチルセルロースが重量比で2:5である粉末を3wt.%添加し、自動乳鉢で30分間混合後、実施例1記載の方法で圧縮成形と篩分けを行った。
篩分けした粒子を磁製皿に移し、マッフル炉を用いて680℃で空気中3時間焼成した。得られた担体の比表面積は200m2/g、細孔容積は0.23mL/gだった。塩化ルテニウム・n水和物(n=1、Ru含有量(assay)39%に純水を加えて濃度192g/Lの水溶液を調製した。この担体18.5gに対し塩化ルテニウム水溶液を20mL加えて撹拌後、ロータリーエバポレーターに移して減圧下、内圧をU字型水銀マノメーターで測定し、内圧が約50mmHgになるまで60℃で水分を除去した。このようにしてルテニウム分を金属換算、触媒重量基準7.5wt.%、バリウム分を金属酸化物換算、触媒重量基準18.0wt.%、ホウ素分を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準5.0wt.%、および残部酸化アルミニウムからなる触媒211を得た。
触媒211を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.725だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.8だった。触媒211を0.7g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら570℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油を大豆油と見做し0.25 C-mol/h(触媒1gあたり0.357C-mol/h)、S/C比2.0、O/C比0.8の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し630℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素63.1%、一酸化炭素15.8%、二酸化炭素15.8%、メタン4.3%、およびC2+ 1.0%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目94.2%、6時間目93.6%を示し、総合評価は適だった。
(実施例101)
触媒206を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.62だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.85だった。触媒206を1.5g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら670℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比0.11(植物油1容、灯油9容)の混合油を8.0×10-2C-mol/h(触媒1gあたり5.3×10-2C-mol/h、S/C比1.0、O/C比0.5の条件で触媒床上に導入した。反応温度は80℃上昇し750℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.2%、一酸化炭素18.1%、二酸化炭素16.7%、メタン4.7%、およびC2+ 0.3%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目99.5%、6時間目99.4%を示し、総合評価は適だった。
(実施例102)
触媒207を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.2だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.15だった。触媒207を1.2g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら660℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比0.25(植物油2容、灯油8容)の混合油を0.1 C-mol/h(触媒1gあたり8.3×10-2C-mol/h、S/C比1.2、O/C比0.6の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し720℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.0%、一酸化炭素18.0%、二酸化炭素16.8%、メタン4.8%、およびC2+ 0.4%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目99.2%、6時間目98.8%を示し、総合評価は適だった。
(実施例103)
触媒208を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.15だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.2だった。触媒208を1.0g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら620℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比0.67(植物油4容、灯油6容)の混合油を0.12 C-mol/h(触媒1gあたり0.12C-mol/h)、S/C比1.3、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素62.1%、一酸化炭素16.8%、二酸化炭素16.1%、メタン4.2%、およびC2+ 0.8%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目98.1%、6時間目99.3%を示し、総合評価は適だった。
(実施例104)
触媒209を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.28だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.08だった。触媒209を0.8g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら590℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比1(植物油、灯油の等容積混合油)の混合油を0.15 C-mol/h(触媒1gあたり0.188C-mol/h)、S/C比1.5、O/C比0.83の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し650℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素62.0%、一酸化炭素16.8%、二酸化炭素16.3%、メタン4.1%、およびC2+ 0.8%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目98.5%、6時間目99.1%を示し、総合評価は適だった。
(実施例105)
触媒210を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.5だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.92だった。触媒210を0.5g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら570℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比1.5(植物油6容、灯油4容)の混合油0.2 C-mol/h(触媒1gあたり0.4C-mol/h)、S/C比1.9、O/C比0.85の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し630℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.9%、一酸化炭素16.6%、二酸化炭素16.2%、メタン4.4%、およびC2+ 0.9%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目96.0%、6時間目93.1%を示し、総合評価は適だった。
(実施例106)
触媒211を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.725だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.8だった。触媒211を0.7g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら570℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比2.33(植物油7容、灯油3容)の混合油0.25 C-mol/h(触媒1gあたり0.357C-mol/h)、S/C比2.0、O/C比0.8の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し630℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.4%、一酸化炭素17.9%、二酸化炭素16.8%、メタン4.3%、およびC2+ 0.6%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目96.1%、6時間目93.6%を示し、総合評価は適だった。
(実施例107)
触媒210を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.5だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.92だった。触媒210を1.0g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら620℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比4(植物油8容、灯油2容)の混合油を0.12 C-mol/h(触媒1gあたり0.12C-mol/h)、S/C比1.3、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.3%、一酸化炭素17.3%、二酸化炭素16.5%、メタン4.2%、およびC2+ 0.7%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目92.5%、6時間目92.1%を示し、総合評価は適だった。
(実施例108)
触媒210を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.5だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.92だった。触媒210を1.0g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら620℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とJIS1号灯油の容積比19(植物油95容、灯油5容)の混合油を0.12 C-mol/h(触媒1gあたり0.12C-mol/h)、S/C比1.3、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素63.4%、一酸化炭素15.3%、二酸化炭素15.9%、メタン4.5%、およびC2+ 0.9%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目91.3%、6時間目90.5%を示し、総合評価は適だった。
(実施例201)
触媒206を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.62だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.85だった。触媒206を1.5g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら670℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカヒドロナフタレン(デカリン(東京化成工業(株) 試薬1級))の容積比0.11(植物油1容、デカリン9容)の混合油を8.0×10-2C-mol/h(触媒1gあたり5.3×10-2C-mol/h、S/C比1.0、O/C比0.5の条件で触媒床上に導入した。反応温度は80℃上昇し750℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素63.4%、一酸化炭素18.1%、二酸化炭素15.8%、メタン2.6%、およびC2+ 0.1%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目98.5%、6時間目99.2%を示し、総合評価は適だった。
(実施例202)
触媒207を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.2だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.15だった。触媒207を1.2g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら660℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカリンの容積比0.25(植物油2容、デカリン8容)の混合油を0.1 C-mol/h(触媒1gあたり8.3×10-2C-mol/h、S/C比1.2、O/C比0.6の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し720℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素63.1%、一酸化炭素18.1%、二酸化炭素16.0%、メタン2.6%、およびC2+ 0.2%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目99.2%、6時間目98.9%を示し、総合評価は適だった。
(実施例203)
触媒208を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.15だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.2だった。触媒208を1.0g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら620℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカリンの容積比0.67(植物油4容、デカリン6容)の混合油を0.12 C-mol/h(触媒1gあたり0.12C-mol/h)、S/C比1.3、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素62.6%、一酸化炭素18.0%、二酸化炭素16.2%、メタン2.8%、およびC2+ 0.4%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目98.7%、6時間目98.5%を示し、総合評価は適だった。
(実施例204)
触媒209を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.28だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は1.08だった。触媒209を0.8g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら590℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカリンの容積比1(植物油、デカリンの等容積混合油)の混合油を0.15 C-mol/h(触媒1gあたり0.188C-mol/h)、S/C比1.5、O/C比0.83の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し650℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.9%、一酸化炭素16.8%、二酸化炭素16.4%、メタン4.3%、およびC2+ 0.6%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目96.7%、6時間目96.5%を示し、総合評価は適だった。
(実施例205)
触媒210を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.5だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.92だった。触媒210を0.5g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら570℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカリンの容積比1.5(植物油6容、デカリン4容)の混合油0.2 C-mol/h(触媒1gあたり0.4C-mol/h)、S/C比1.9、O/C比0.85の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し630℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素61.4%、一酸化炭素17.3%、二酸化炭素16.6%、メタン4.1%、およびC2+ 0.6%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目97.0%、6時間目95.3%を示し、総合評価は適だった。
(実施例206)
触媒211を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.725だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.8だった。触媒211を0.7g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら570℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカリンの容積比2.33(植物油7容、デカリン3容)の混合油0.25 C-mol/h(触媒1gあたり0.357C-mol/h)、S/C比2.0、O/C比0.8の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し630℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素63.4%、一酸化炭素15.3%、二酸化炭素15.9%、メタン4.6%、およびC2+ 0.8%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目96.1%、6時間目93.6%を示し、総合評価は適だった。
(実施例207)
触媒210を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.5だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.92だった。触媒210を1.0g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら620℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカリンの容積比4(植物油8容、デカリン2容)の混合油を0.12
C-mol/h(触媒1gあたり0.12C-mol/h)、S/C比1.3、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.8%、一酸化炭素18.5%、二酸化炭素15.3%、メタン3.6%、およびC2+ 1.8%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目92.7%、6時間目92.1%を示し、総合評価は適だった。
(実施例208)
触媒210を5.0g秤量し10mlのメスシリンダーを使用して嵩密度(ABD(C))を求めた。この時のABD(C)は1.5だった。触媒に対し同量のゼオライト(ABD(D)1.38)を加えて希釈した。この時のABD(D)/ABD(C)は0.92だった。触媒210を1.0g含有するように希釈した触媒を固定床反応装置に取り付け、水素を100mL/min(STP:標準状態換算)通気しながら500℃で30分加熱して還元した。
アルゴンに切り替え20mL/min(STP)で通気しながら620℃まで昇温し、同温度で保持した。使用済植物油とデカリンの容積比19(植物油95容、デカリン5容)の混合油を0.12
C-mol/h(触媒1gあたり0.12C-mol/h)、S/C比1.3、O/C比0.7の条件で触媒床上に導入した。反応温度は60℃上昇し680℃に至った。反応器内圧は0.2kg/cm2、G(ゲージ圧)に保った。この条件で得られた生成ガスの代表的な組成は水素60.5%、一酸化炭素18.3%、二酸化炭素16.0%、メタン3.5%、およびC2+ 1.7%だった。また、式1で定義されるガス化転化率は1時間目92.5%、6時間目91.8%を示し、総合評価は適だった。
以上の実施例に関し、実施例1〜11までを表1に、実施例101〜108までを表2に、実施例201〜208までを表3にまとめて示す。
本発明により植物油などから水素含有ガスを得る技術は、エンドユーザーにはバイオマスを由来のエネルギー資源を利用するにあたって、経済的負担を最小限に抑えることが出来るため、産業界における重要性はますます高まる。










すなわち、本発明は(1)アルカリ土類金属を酸化物換算、触媒重量基準で12wt.%以上20wt.%以下、ホウ素を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準で1.0wt.%以上5.0wt.%以下および残部が酸化アルミナからなり、かつ物性に関しては、比表面積180m2/g以上280m2/g以下、細孔容積0.21ml/g以上0.31ml/g以下である担体に、活性金属であるニッケル分を金属換算、触媒重量基準で5.0wt.%以上20.0wt.%以下含有することを特徴とする触媒であり、(2)アルカリ土類金属を酸化物換算、触媒重量基準で12wt.%以上20wt.%以下、ホウ素を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準で1.0wt.%以上5.0wt.%以下および残部が酸化アルミナからなり、かつ物性に関しては、比表面積180m2/g以上280m2/g以下、細孔容積0.21ml/g以上0.31ml/g以下である担体に、活性金属であるルテニウム分を金属換算、触媒重量基準で3.0wt.%以上7.5wt.%以下含有することを特徴とする触媒であり、(3)リアクター内圧が0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,Gにおいて、反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が2.0以上2.9以下、水蒸気/酸素比が0.5以上0.85以下、植物油供給量が触媒1.0gに対し1.6×10-2C-mol/h以上3.0×10-2C-mol/h以下の条件で(1)記載のニッケル系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法であり、(4)リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において、反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気/酸素比が0.5以上0.85以下、植物油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol/h以上0.4C-mol/h以下の条件で(2)記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法であり、(5)リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気酸素比が0.5以上0.85以下、植物油/白灯油の容積比が0.11以上19.0以下の混合油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol以上0.4C-mol/h以下の条件で(2)記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法、(6)リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気酸素比が0.5以上0.85以下、植物油/デカヒドロナフタレンの容積比が0.11以上19.0以下の混合油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol以上0.4C-mol/h以下の条件で(2)記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法に関する。

Claims (6)

  1. アルカリ土類金属を酸化物換算、触媒重量基準で12wt.%以上20wt.%以下、ホウ素を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準で1.0wt.%以上5.0wt.%以下および残部が酸化アルミナからなり、かつ物性に関しては、比表面積180m2/g以上280m2/g以下、細孔容積0.21ml/g以上0.31ml/g以下である担体に、活性金属であるニッケル分を金属換算、触媒重量基準で5.0wt.%以上20.0wt.%以下含有することを特徴とする触媒。
  2. アルカリ土類金属を酸化物換算、触媒重量基準で12wt.%以上20wt.%以下、ホウ素を四ホウ酸ナトリウム・10水和物換算、触媒重量基準で1.0wt.%以上5.0wt.%以下および残部が酸化アルミナからなり、かつ物性に関しては、比表面積180m2/g以上280m2/g以下、細孔容積0.21ml/g以上0.31ml/g以下である担体に、活性金属であるルテニウム分を金属換算、触媒重量基準で3.0wt.%以上7.5wt.%以下含有することを特徴とする触媒。
  3. リアクター内圧が0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,Gにおいて、反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が2.0以上2.9以下、水蒸気/酸素比が0.5以上0.85以下、植物油供給量が触媒1.0gに対し1.6×10-2C-mol/h以上3.0×10-2C-mol/h以下の条件で請求項1記載のニッケル系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法。
  4. リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において、反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気/酸素比が0.5以上0.85以下、植物油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol/h以上0.4C-mol/h以下の条件で請求項2記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含有ガスの製造方法。
  5. リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気酸素比が0.5以上0.85以下、植物油/白灯油の容積比が0.11以上19.0以下の混合油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol以上0.4C-mol/h以下の条件で請求項2記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含油ガスの製造方法
  6. リアクター内圧0.2kg/cm2,G以上9.8kg/cm2,G以下において反応温度が630℃以上750℃以下、水蒸気/炭素比が1.0以上2.0以下、水蒸気酸素比が0.5以上0.85以下、植物油/デカヒドロナフタレンの容積比が0.11以上19.0以下の混合油供給量が触媒1.0gに対し5.3×10-2C-mol以上0.4C-mol/h以下の条件で請求項2記載のルテニウム系触媒に接触させることを特徴とする水素含油ガスの製造方法
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