JP2013251288A - フィルムダイオード装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のバイパスダイオード装置では、光起電力装置の各セルに対して、ダイオードを個別に取り付けるため、作業性が悪く、作業時間が短縮され難いという問題があった。
【解決手段】本発明のフィルムダイオード装置1では、フィルム材料から成る支持基板2上面には複数のダイオード5a〜5iが形成され、直列接続される。そして、ダイオード5a〜5iと接続する複数の端子接続部4は、光起電力装置の各セルの外接続用電極に対応して配置される。この構造により、一度の取り付け作業にて、光起電力装置の各セルに対して複数のダイオード5a〜5iが接続され、その取り付け作業性が向上し、取り付け時間の短縮が実現される。また、フィルムダイオード装置1の可撓性が実現される。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルム基板上面に複数のダイオードが配置されるフィルムダイオード装置の製造方法に関する。
従来のバイパスダイオード装置の一実施例として、図7(A)及び(B)に示す構造が知られている。先ず、図7(A)に示す如く、太陽電池モジュール31は、複数の太陽電池セル32を直列接続し、その直列接続された太陽電池セルの両端に出力電極(図示せず)が接続し、出力電極から電力が取り出される。一方、端子ボックス33は、外部接続ケーブル34、35を有し、それぞれの外部接続ケーブル34、35の先端にはコネクタ36、37が接続される。そして、個々の太陽電池セル32に接続された端子ボックス33は、コネクタ36、37を介して電気的に接続される。尚、端子ボックス33は、太陽電池セル32の裏面中央部や周縁部に配置される。
次に、図7(B)に示す如く、端子ボックス33の筐体38には、N型の外部接続端子板39、中間端子板40、41及びP型の部接続端子板42が配置される。そして、太陽電池セル32の出力電極43は、それらの端子板39〜42に接続し、外部接続端子39、42の端部にはそれぞれ外部接続ケーブル34、35が接続される。また、N型の外部接続端子板39と中間端子板40との間には2個のダイオード44が接続され、中間端子板40、41との間にも2個のダイオード45が接続され、中間端子板41とP型の外部接続端子板42との間にも2個のダイオード46が接続される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−329319号公報(第5−7頁、第1−2図)
前述したように、図7(A)に示す太陽電池モジュール31では、複数の太陽電池セル32が直列接続され、個々の太陽電池セル32毎に、バイパスダイオード装置が構成された端子ボックス33が接続される。この構造により、端子ボックス33は、太陽電池セル32と同じ数だけ必要であり、端子ボックス33は個別に製作されるため、端子ボックス33の製作コストが低減され難いという問題がある。更に、端子ボックス33は、個々の太陽電池セル32に対して個別に設置作業が必要となるため、設置作業時間が短縮され難く、作業コストも低減され難いという問題がある。
また、端子ボックス33は、太陽電池セル32の裏面側に設置されることで、端子ボックス33は、太陽電池セル32の裏面に対して突出する。この構造により、太陽電池モジュール31を建物の屋根等に設置する際に、突出した端子ボックス33が邪魔となり作業性が悪化するという問題もある。例えば、太陽電池モジュール31の設置作業中に、端子ボックス33が、作業員や作業道具等に引っ掛かり、太陽電池セル32から外れてしまうという問題がある。同様に、端子ボックス33同士を電気的に接続する外部接続ケーブル34、35が、太陽電池モジュール31外へ露出する構造により、設置作業中等に、外部接続ケーブル34、35が、断線したり、外れてしまう問題がある。
そこで、より薄型のバイパスダイオード装置を形成するために、薄膜太陽電池とバイパスダイオードを一体化することも検討された。
以下にその製造方法を説明する。先ず、図8(A)に示す如く、透明基板51を準備し、透明基板51上面に透明電極52を形成する。次に、例えば、レーザースクライブ法により、透明電極52に溝53を形成し、透明電極52をセル毎に区分する。そして、透明電極52を被覆するように、透明基板51上に光電変換層54を形成する。ここで、光電変換層54は、例えば、シリコン材料からなる半導体層が用いられ、透明電極52を区分する溝53内も埋設する。
次に、図8(B)に示す如く、例えば、レーザースクライブ法により、光電変換層54に溝55を形成し、光電変換層54をセル毎に区分する。そして、光電変換層54を被覆するように、透明基板51上に第1裏面電極56を形成し、第1裏面電極56は光電変換層54を区分する溝55内も埋設する。
次に、図8(C)に示す如く、例えば、レーザースクライブ法により、第1裏面電極56及び光電変換層54に溝57を形成し、透明基板51上に形成された薄膜太陽電池58をセル毎に区分する。次に、薄膜太陽電池58を被覆するように、透明基板51上に薄膜ダイオード59を形成する。ここで、薄膜ダイオードはPN接合ダイオードから成り、薄膜太陽電池58を区分する溝57内も埋設する。
次に、図8(D)に示す如く、例えば、レーザースクライブ法により、薄膜ダイオード59に溝60を形成し、薄膜ダイオード59は、個々の薄膜太陽電池58のセルに対応するように区分される。そして、薄膜ダイオード59を被覆するように、透明基板51上に第2裏面電極61を形成し、第2裏面電極61は薄膜ダイオード59を区分する溝60内も埋設する。
最後に、図8(E)に示す如く、例えば、レーザースクライブ法により、第2裏面電極61に溝62を形成し、バイパスダイオード63は、個々の薄膜太陽電池58に対応するように区分される(例えば、特開2005−268719号公報(第7−9頁、第1−2図参照。)。
その結果、図8(E)に示すように、同一の透明基板51上面に薄膜太陽電池58とバイパスダイオード63とが積層して一体に形成される。そして、バイパスダイオード63が、薄膜太陽電池58のセル毎に対応して配置されるために、レーザースクライブ法により、溝60、62が形成される。そのため、例えば、レーザーの出力量やスクライブ時間等の調整ミスにより、この溝60、62下面に配置される透明電極52まで切断されると、薄膜太陽電池58のセル間の直列接続構造が破壊されてしまう。その結果、バイパスダイオード63形成時に薄膜太陽電池58の一部が破壊されることで、透明基板51上の全ての薄膜太陽電池58とバイパスダイオード63とが不良品として取り扱われるという問題がある。同様に、薄膜太陽電池58とバイパスダイオード63とは、一貫の製造ラインにて同一の透明基板51上面に形成されるため、バイパスダイオード63の形成時に不具合が生じた場合には、薄膜太陽電池58まで不良品として取り扱われる。
また、薄膜太陽電池58とバイパスダイオード63とが一体型として形成されることで、使用時にどちらか一方が故障した際には、装置全体として交換する必要があり、コスト的な問題もある。
本発明のフィルムダイオード装置の製造方法では、フィルム基板の一主面上に直列接続された複数のダイオードを形成するフィルムダイオード装置の製造方法において、補助基板を用意し、前記補助基板の一主面上に樹脂膜を形成する工程と、隣り合う一方の前記ダイオードの形成領域から隣り合う他方の前記ダイオードとの直列接続領域まで被覆する第1の配線層を前記樹脂膜上面に複数形成する工程と、前記樹脂膜上にダイオードとして機能する接合領域を有する半導体層を形成した後、前記直列接続領域から前記他方のダイオードの形成領域まで被覆する第2の配線層を前記半導体層上面に複数形成する工程と、前記直列接続領域に位置する前記第1の電極層、前記半導体層及び前記第2の電極層を開口するスリットを形成し、前記スリット内を埋設し、且つ前記第2の電極層上面に第1の導電部材を形成する工程と、前記半導体層上面に遮光性樹脂膜を形成し、前記遮光性樹脂膜に形成された開口領域を介して前記第2の電極層と電気的に接続する外部接続端子を形成する工程と、前記樹脂膜から前記補助基板を剥離し、前記樹脂膜にフィルム基板を貼り付ける工程とを有することを特徴とする。
本発明では、フィルムダイオード装置が光起電力装置とは別に形成され、フィルムダイオード装置には直列接続された複数のダイオードが形成されることで、フィルムダイオード装置の取り扱い性が向上される。
また、本発明では、フィルムダイオード装置の端子接続部は、光起電力装置のセルに対して位置精度良く配置され、一度の取り付け作業にて複数のセルに対してダイオードが設置され、その取り付け作業時間が大幅に短縮される。
また、本発明では、支持基板がフィルム材料を用いて形成され、フィルムダイオード装置の薄膜化が実現され、光起電力装置のフィルムダイオード装置の取り付け性が向上し、その取り付け面の平坦性が実現される。
また、本発明では、隣接するダイオードを直列接続させるスリットの形成領域に導電層が配置されることで、スリットが支持基板まで到達することが防止される。
また、本発明では、スリットを埋設する材料と導電層とが同一材料から成ることで、両者の接続性が向上し、ダイオードの電極部のコンタクト性が向上される。
また、本発明では、フィルムダイオード装置が、遮光性樹脂により被覆されることで、太陽光等によりダイオードが独自に動作することが防止される。
また、本発明では、支持基板上に選択的に導電層を配置し、導電層上面にダイオードを形成した後にダイオードを区分するスリットを形成することで、スリットにより支持基板が切断されることが防止される。
また、本発明では、ポリイミド層の表面側に複数のダイオードを形成した後に、ポリイミド層の裏面側にフィルム基板を貼り合わせることで、フィルムダイオード装置の耐湿性が向上される。
本発明の実施の形態におけるフィルムダイオード装置を説明する平面図である。 本発明の実施の形態におけるフィルムダイオード装置を説明する(A)断面図、(B)平面図である。 本発明の実施の形態におけるフィルムダイオード装置の(A)設置状況を説明する断面図、(B)回路図である。 本発明の実施の形態におけるフィルムダイオード装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態におけるフィルムダイオード装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明の実施の形態におけるフィルムダイオード装置の製造方法を説明する断面図である。 従来の実施の形態におけるバイパスダイオード装置を説明する(A)斜視図、(B)平面図である。 従来の実施の形態におけるバイパスダイオード装置の製造方法を説明する(A)断面図、(B)断面図、(C)断面図、(D)断面図、(E)断面図である。
以下に、本発明の一実施の形態であるフィルムダイオード装置について説明する。図1は、本実施の形態のフィルムダイオード装置を説明する平面図である。図2(A)は、図1に示すフィルムダイオード装置のA−A線方向の断面図である。図2(B)は、図1に示すフィルムダイオード装置の各ダイオードの電極構造を説明する平面図である。図3(A)は、フィルムダイオード装置が光起電力装置へと設置された状況を説明する断面図である。図3(B)は、フィルムダイオード装置が光起電力装置へと設置された回路図である。
先ず、図1に示す如く、フィルムダイオード装置1は、支持基板2上に複数のダイオードがマトリックス状に配置されたモジュールとして構成される。詳細は後述するが、フィルムダイオード装置1は、太陽電池等の光起電力装置に貼り合わせることで、光起電力装置のセルが、例えば、ホットスポット現象により破壊されることが防止される。
具体的には、図1は、フィルムダイオード装置1の光起電力装置と貼り合わせる面を示し、支持基板2上面に遮光性の樹脂層3が形成される。そして、支持基板2上の樹脂層3からは、3行(紙面X軸方向)10列(紙面Y軸方向)の30個の端子接続部4が露出する。フィルムダイオード装置1では、例えば、紙面Y軸方向の端子接続部4間にそれぞれ1つのダイオード5a〜5iが形成され、紙面Y軸方向に配置された1列の10個のダイオード5a〜5iは、電極構造により直列接続される。同様に、その他の2列においても、それぞれ紙面Y軸方向に配置された10個のダイオードが直列接続される。尚、一点鎖線にて示すように、このフィルムダイオード装置1には、例えば、紙面Y軸方向に直列接続されたダイオードが1つのモジュールであり、3つのモジュールが形成されている。そして、フィルムダイオード装置1の各ダイオード5a〜5iの形状は、光起電力装置の各セルの形状に合わせて形成される。また、フィルムダイオード装置1は、例えば、0.4mm程度の厚みを有するシート状になっており、可撓性に優れる。
この構造により、フィルムダイオード装置1の各ダイオードの端子接続部4と光起電力装置の各セルの外部接続用電極の間隔を対応させることで、位置を合わせることができ、フィルムダイオード装置1を光起電力装置側へと貼り合わせることで、フィルムダイオード装置1の取り付け作業が終了する。従来のように、光起電力装置の個々のセルに対して個別にダイオードを取り付ける作業が省略でき、その作業性が向上される。更に、光起電力装置との貼り合わせ面が、曲面から成る場合でも、フィルムダイオード装置1が可撓性を有するため、フィルムダイオード装置1は、その曲面形状に合わせて貼り合わせることができる。そして、フィルムダイオード装置1の各端子接続部4は、光起電力装置の各セルの外部接続用電極に対し位置精度良く配置されることで、フィルムダイオード装置1と光起電力装置との良好な接続構造が実現される。
尚、フィルムダイオード装置1の各ダイオードは、図1に示す長方形形状に形成される場合に限定されるものではなく、光起電力装置のセル形状に応じて任意の形状へ変更することが可能である。例えば、光起電力装置のセル形状が丸形状や多角形形状等からなる場合は、フィルムダイオード装置1の各ダイオードも同様な形状として形成され、端子接続部4も各セルの外部接続用電極の位置に合わせて配置される。また、フィルムダイオード装置1では、例えば、紙面X軸方向に配置された3つのダイオードを直列接続し、1つのモジュールとする場合でも良く、光起電力装置のセルの配列に応じて任意の設計変更が可能である。また、端子接続部4は、各ダイオード5a〜5iが直列接続される領域に配置され、矢印にて図示したように、直列接続領域は、隣り合うダイオード5a〜5i同士の形成領域が重なり合う領域である。
次に、図2(A)では、フィルムダイオード装置1内のダイオード5aを示す。
先ず、支持基板2は、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルプチラール等の耐熱性に優れたフィルム基板6上面に例えば、ポリイミドコート膜からなる絶縁層7が貼り合わされ、形成される。
次に、例えば、銀ペーストからなる導電樹脂層8が、支持基板2上面に形成され、その膜厚は、例えば、10〜30μm程度である。導電樹脂層8は、隣接するダイオード5a、5bの電極同士のコンタクト性を向上させるために設けられ、端子接続部4の形成領域の下方に配置される。具体的には、導電樹脂層8は、図1に示すように、例えば、30箇所の端子接続部4の下方に、同形状にて配置される。尚、導電樹脂層8は、スリット12を形成する際のレーザー加工の突き抜け防止層としても利用される。
次に、アノード電極層9が、導電樹脂層8を被覆し、隣り合うダイオード5bの形成領域側へ延在するように、支持基板2上に形成される。アノード電極層9の膜厚は、例えば、200nm程度であり、導電樹脂層8よりも広い領域に渡り配置される。そして、アノード電極層9は、タングステン、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅等の金属膜からなる。尚、アノード電極層9は、スズ添加酸化インジウム(ITO)等の透明材料から成る場合でもよい。
次に、半導体層10が、アノード電極層9を被覆するように、支持基板2上に形成される。半導体層10の膜厚は、例えば、500nm程度である。そして、半導体層10は、アモルファスシリコン、アモルファスシリコンカーバイト、アモルファスシリコンゲルマニウム等を用いて形成され、半導体層10には、PN接合やPIN接合が形成される。
次に、カソード電極層11が、ダイオード5aのアノード電極層9と対向し、直列接続領域まで延在するように、半導体層10上に形成される。カソード電極層11の膜厚は、例えば、100nm程度である。そして、カソード電極層11は、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化スズ等からなる。尚、前述したように、直列接続領域は、ダイオード5a、5bの重なり合う領域であり、端子接続部4の形成領域に対応する。
次に、スリット12が、例えば、レーザースクライブ法により、アノード電極層9、半導体層10及びカソード電極層11を貫通するように形成される。図2(B)に示すように、スリット12は、例えば、カソード電極層11を紙面X軸方向へと延在する。そして、カソード電極層11の形成領域の下方には、隣接するダイオードのアノード電極層9の一部が配置され、両者はスリット12構造を介して電気的に接続する。
次に、例えば、銀ペーストからなる導電樹脂層13が、カソード電極層11上面に形成され、導電樹脂層8と同様に、端子接続部4(図1参照)の形成領域の下方に配置される。そして、導電樹脂層13は、スリット12内も埋設し、スリット12から露出するアノード電極層9及び導電樹脂層8と接続する。この構造により、導電樹脂層13は、導電樹脂層8とも接続し、導電電極層8は、アノード電極層9の一部として機能する。そして、図示したように、ダイオード5aのカソード電極層11は、導電樹脂13を介して隣接するダイオード5bのアノード電極層9と電気的に接続する。図1を用いて前述したように、紙面Y軸方向に配置された1列の10個のダイオード5a〜5iは、この電極構造により直列接続される。
ここで、図2(B)では、アノード電極層9、カソード電極層11、導電樹脂層13の配置を示す。実線は、導電樹脂層13の配置領域を示し、一点鎖線はアノード電極層9の配置領域を、二点鎖線はカソード電極層11の配置領域を示す。実線で示すように、導電樹脂層13は、端子接続部4(図1参照)の形成領域下方に配置される主電極部13aと、その主電極部13aから紙面Y軸方向へと櫛歯状態に配置される枝電極部13bとから構成される。導電樹脂層13とカソード電極11を積層することにより、カソード電極層11からの電流をより効率的に流すことができ、フィルムダイオード装置1の電流特性が向上される。
一方、一点鎖線及び二点鎖線にて示すように、アノード電極層9及びカソード電極層11は、板状体であり、アノード電極層9とカソード電極層11の対向領域が、主に、ダイオードとして機能する領域となる。この構造により、後述するように、フィルムダイオード装置1の検査を行い易くすることができる。
次に、樹脂層3が、カソード電極層11及び半導体層10を被覆するように形成される。樹脂層3は、遮光性に優れたエポキシ樹脂等により形成され、樹脂層3の膜厚は、例えば、15〜20μm程度である。矢印にて図示したように、樹脂層3は、光起電力装置側から入射した太陽光等が半導体層10へと入射することを防止し、太陽光等の入射によりダイオードが光起電力装置のように動作することを防止する。そして、樹脂層3の端子接続部4の形成領域には、開口部14が形成される。
次に、端子接続部4が、開口部14内を埋設し、導電樹脂層13上面に形成される。端子接続部4は、例えば、Cuペーストをスクリーン印刷した後、熱硬化させることで形成される。そして、端子接続部4が、光起電力装置の各セルの外部接続用電極と電気的に接続することで、フィルムダイオード装置1が、光起電力装置へと設置される。
次に、図3(A)は、光起電力装置15にフィルムダイオード装置1が設置された構造を示す。
光起電力装置15は、主に、ガラス基板16、透明電極層17、半導体光活性層18及び金属電極層19から構成される。尚、光起電力装置15のセル内にて透明電極層17と金属電極層19との対向領域が、主に、ダイオードとして機能する。
具体的には、透明電極層17は、ガラス基板16上面に選択的に形成され、酸化亜鉛、酸化インジウムスズ、酸化スズやスズ添加酸化インジウム(ITO)等から形成される。そして、半導体光活性層18は、透明電極層17を被覆するように、ガラス基板16上面に形成される。半導体光活性層18は、アモルファスシリコン、アモルファスシリコンカーバイト、アモルファスシリコンゲルマニウム等を用いて形成され、半導体光活性層18には、PN接合やPIN接合が形成される。
次に、半導体光活性層18は、スリット20によりセル毎に区分され、スリット20からは透明電極層17の一部が露出する。そして、金属電極層19は、半導体光活性層18上面に選択的に形成され、金属電極層19は、スリット20内を埋設し、隣接するダイオードの透明電極層17と電気的に接続する。金属電極層19は、例えば、タングステン、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅等から形成される。尚、図示した光起電力装置15では、スリット20により区画された3つのセルが図示され、前述した電極構造により直列接続される。
図示したように、フィルムダイオード装置1の各ダイオードの端子接続部4が、光起電力装置15の各セルの金属電極層19に対応して接続され、光起電力装置15の各セルが、ダイオードにより個別に保護される構造が実現される。そして、フィルムダイオード装置1の端子接続部4と光起電力装置15の金属電極層19とは、両者を位置合わせした後、加熱することで接続する。この構造により、光起電力装置15の複数のセルに対して、一度にフィルムダイオード装置1のダイオードを接続させることが可能となり、その取り付け作業性が大幅に向上され、作業時間も大幅に短縮される。
次に、図3(B)では、図3(A)に示す構造の回路図を示し、一点鎖線にて示す領域がフィルムダイオード装置1であり、二点鎖線にて示す領域が光起電力装置15である。光起電力装置15のセルは、例えば、薄膜光電変換セルであり、光起電力装置15は、その複数のセルが直列接続し、集積される。そして、光起電力装置15では、例えば、セルの受光面であるガラス基板16に鳥の糞や木の葉等が付着し、遮光されることで、その遮光されたセルでの光起電力量が低下する。この場合、光起電力量の低下したセルは、矢印にて示す発電電流方向に対し、逆方向に接続されたダイオードとなり、極めて大きな抵抗体として作用する。その結果、集積段数が多い光起電力装置15では、その光起電力量の低下したセルには、大きな逆方向電圧が印加され、ホットスポット現象が発生し、局所的な破壊が発生する。
しかしながら、光起電力装置15の点線21にて示すセルにて光起電力量が低下した場合には、そのセルと並列接続されたフィルムダイオード装置1のダイオード側に発電電流が流れ、ホットスポット現象の発生が防止される。
尚、本実施の形態のフィルムダイオード装置1では、支持基板2としてフィルム基板6上面にポリイミドコート膜からなる絶縁層7が貼り合わされる場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、支持基板2として、ガラス基板や樹脂膜等の絶縁膜により表面が被覆された金属基板等が用いられる場合でも良く、絶縁層7もポリイミドコート膜だけではなく、支持基板2が可撓性を有すれば、液晶ポリマーなど他の絶縁性樹脂を形成しても良い。
また、図2では、導電樹脂層13とカソード電極層11を積層させる構造を示したが、カソード電極11をタングステン、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅などの金属膜で形成することも可能である。
更に、本実施の形態のフィルムダイオード装置1では、図3に示すように、光起電力装置15のセルとフィルムダイオード装置1の端子接続部4が1対1で対応しているが、複数のセルに対し1つのフィルムダイオードを対応させることも可能である。つまり、フィルムダイオード装置1の端子接続部4の間隔は、光起電力装置のセルの間隔の整数倍であればよい。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
次に、本発明の他の実施の形態であるフィルムダイオード装置の製造方法について説明する。図4〜図6は、フィルムダイオード装置の製造方法を説明するための断面図である。尚、本実施の形態では、図1〜図3に示すフィルムダイオード装置の製造方法を説明するため、同一の構成部材には同一の符番を付し、また、適宜、図1〜図3を参照する。
先ず、図4に示す如く、例えば、ガラス基板やステンレス基板から成る補助基板22を準備し、補助基板22の表面側に、例えば、塗布法により、ポリイミドコート膜からなる絶縁層7を形成する。次に、補助基板22の表面側(絶縁層7側)に導電樹脂層8をスクリーン印刷し、図1に示すように、例えば、3行(紙面X軸方向)10列(紙面Y軸方向)の30箇所に導電樹脂層8を形成する。
次に、補助基板22の表面側に導電樹脂層8を被覆するように、例えば、スパッタリング法により、アノード電極層9を形成する。そして、レーザー加工、エッチングなどの方法により溝23を形成し、隣接するダイオード5a、5b間を離間する形状へと加工する。尚、アノード電極層9の材料としては、タングステン、アルミニウム、チタン、ニッケル、銅等が用いられ、その膜厚は、例えば、200nm程度である。
次に、図5に示す如く、アノード電極層9を被覆するように、補助基板22の表面側に、例えば、CVD法により、半導体層10を形成する。半導体層10として、アモルファスシリコン、アモルファスシリコンカーバイト、アモルファスシリコンゲルマニウム等を堆積する。半導体層10には、例えば、不純物を注入し、拡散することで、PN接合やPIN接合が形成される。そして、半導体層10の膜厚は、例えば、500nm程度である。
次に、補助基板22の表面側に半導体層10を被覆するように、例えば、スパッタ法により、カソード電極層11を形成する。そして、レーザー加工、エッチングなどの方法により溝24を形成し、カソード電極層11は図2(B)の二点鎖線にて示す板状体へと加工される。更に、レーザースクライブ法を用い、端子接続部4(図6参照)の形成領域下方にスリット12を形成する。スリット12は、アノード電極層9、半導体層10及びカソード電極層11を貫通して形成される。そして、導電樹脂層8は、スリット12を形成する際のレーザー光の突き抜け防止層として用いられ、絶縁層7がレーザー光により切断されることを防止する。
次に、図6に示す如く、補助基板22の表面側にスクリーン印刷により、例えば、銀ペーストからなる導電樹脂層13を形成する。導電樹脂層13は、隣接するダイオードのカソード電極層11とアノード電極層9とを電気的に接続するために用いられる。そのため、導電樹脂層13は、導電樹脂層8と同様に、端子接続部4の形成領域の下方に配置され、スリット12内も埋設する。
次に、補助基板22の表面側にスクリーン印刷により樹脂層3を形成する。樹脂層3は、例えば、遮光性に優れたエポキシ樹脂であり、その膜厚は、例えば、300nm程度である。そして、樹脂層3には、導電樹脂層13が露出するように開口部14が形成され、開口部14内を埋設するように、補助基板22の表面側にCuペーストをスクリーン印刷し、端子接続部4を形成する。
次に、補助基板22を絶縁層7との界面から剥離する。そして、絶縁層7と同等の大きさ、あるいはそれ以上の大きさのフィルム基板6を準備し、フィルム基板6と絶縁層7とを貼り合わせ、フィルムダイオード装置1の支持基板2が形成される。その後、支持基板2等を所望の形状に切断し、フィルムダイオード装置1が完成する。尚、図1の一点鎖線にて示すように、支持基板2上に複数のモジュールが形成されている場合には、その切断ラインにてフィルムダイオード装置1を切断し、個々のフィルムダイオード装置1へと区分しても良い。尚、フィルム基板6の材料としては、例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルプチラール等の耐熱性に優れたフィルム材料が用いられる。
ここで、本発明に係るフィルムダイオード装置1の検査方法について説明する。フィルムダイオード装置1は、樹脂層3がない状態では、アノード電極層9、半導体層10、カソード電極層11からなっており、透明なカソード電極層11側から光を当てると、半導体層10が光電変換層の役割を果たし、太陽電池として動作する。そこで、図2(B)に示すように、導電樹脂層13に櫛歯状の枝電極部13bを形成した後、樹脂層3を形成する前に、カソード電極11の側から光を入射させ、電流、電圧特性を測定することで、半導体層10の特性を測定し、フィルムダイオード装置1の検査を行うことができる。つまり、製造工程の多くの装置を兼用するフィルム型太陽電池と同じ測定装置で、フィルムダイオード装置1の特性を測定することが可能になる。
前述したように、フィルムダイオード装置1は、光起電力装置15とは別構造として形成された後、光起電力装置15に対して貼り合わせる。この構成により、光起電力装置とフィルムダイオード装置を同一基板上に形成する場合と比較すると、フィルムダイオード装置の形成時に光起電力装置が不良品となることはない。また、光起電力装置として使用される際に、フィルムダイオード装置が壊れた場合にも、フィルムダイオード装置のみを交換することで対応でき、製品維持コストが抑えられる。
1 フィルムダイオード装置
2 支持基板
3 樹脂層
4 端子接続部
5a ダイオード
6 フィルム材
7 絶縁層
8、13 導電樹脂層
9 アノード電極層
10 半導体層
11 カソード電極層
12 スリット
15 光起電力装置
22 補助基板
23、24 スリット

Claims (5)

  1. フィルム基板の一主面上に直列接続された複数のダイオードを形成するフィルムダイオード装置の製造方法において、
    補助基板を用意し、前記補助基板の一主面上に絶縁膜を形成する工程と、
    前記樹脂膜上面に複数の第1の配線層を形成する工程と、
    前記樹脂膜上に少なくともPN接合を有する半導体層を形成する工程と、
    前記第1の配線層と隣接する前記第1の配線層の一部と、前記半導体層を介して重畳する第2の配線層を前記半導体層上面に複数形成する工程と、
    前記第1の配線層、前記半導体層及び前記第2の配線層が重畳している領域の一部を開口するスリットを形成する工程と、
    前記スリット内を埋設し、且つ前記第2の配線層上面に第1の導電部材を形成する工程と、
    前記半導体層及び前記第2の配線層の上面に、前記スリット上に開口領域を有するように遮光性樹脂膜を形成し、前記開口領域を介して前記第2の配線層と電気的に接続する外部接続端子を形成する工程と、
    前記絶縁膜から前記補助基板を剥離し、前記絶縁膜にフィルム基板を貼り付ける工程とを有することを特徴とするフィルムダイオード装置の製造方法。
  2. 前記絶縁膜と前記第1の配線層の間には前記開口領域に対応する位置に第2の導電部材が配置され、前記第2の導電部材は、前記スリットを形成する際のレーザー光の突き抜け防止膜として用いられることを特徴とする請求項1に記載のフィルムダイオード装置の製造方法。
  3. 前記第1及び第2の導電部材は、銀ペーストを硬化させた導電樹脂膜であることを特徴とする請求項2に記載のフィルムダイオード装置の製造方法。
  4. 前記ダイオードは、前記フィルム基板上にマトリックス状に形成され、前記フィルム基板を貼り付けた後に直列接続された前記ダイオード毎に分割されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のフィルムダイオード装置の製造方法。
  5. 前記フィルム基板は、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートまたはポリビニルプチラールからなることを特徴とする請求項4に記載のフィルムダイオード装置の製造方法。
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