JP2013250425A - 昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 昼夜切り替え撮影カメラを小型化する。
【解決手段】 矩形平板状の透明基板と、この透明基板の一方の主面に設けられる赤外線カット膜と、前記透明基板の前記一方の主面に設けられる赤外線反射防止膜と、前記透明基板の他方の主面に設けられる赤外線反射防止膜と、を備え、前記透明基板の一方の主面に設けた前記赤外線カット膜と前記赤外線反射防止膜とが並んで設けられて構成されていることを特徴とする昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタであり、前記透明基板が水晶からなる複屈折板であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、昼の撮影と夜の撮影とで切り替えて用いるカメラに搭載される昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタに関する。
従来より、昼夜切り替え撮影カメラは、2つのフィルタが用いられている。
たとえば、昼夜切り替え撮影カメラは、昼間の撮影の際にはカメラレンズと撮像素子との間に配置できるように赤外線カットフィルタが設けられ、また、夜間の撮影の際には前記赤外線カットフィルタに代えてダミーガラスが配置されていた。これら赤外線カットフィルタとダミーガラスは、昼夜の撮影の切り替えの際に入れ替えを行っていた。
したがって、従来の昼夜切り替え撮影カメラは、赤外線カットフィルタとダミーガラスとを備えるための空間を確保しつつこれらを入れ替えるための駆動装置が別々に必要となっていた。
特開2011−107491号公報
しかしながら、従来の昼夜切り替え撮影カメラは、赤外線カットフィルタとダミーガラスとを備えるための空間を確保しつつこれらを入れ替えるための駆動装置が別々に必要であるために、小型化に限界があった。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、昼夜切り替え撮影カメラの小型化を実現できる昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、平板状の透明基板と、この透明基板の一方の主面に設けられる赤外線カット膜と、前記透明基板の前記一方の主面に設けられる赤外線反射防止膜と、前記透明基板の他方の主面に設けられる赤外線反射防止膜と、を備え、前記透明基板の一方の主面に設けた前記赤外線カット膜と前記赤外線反射防止膜とが並んで設けられて構成されていることを特徴とする。また、本発明は、前記透明基板が水晶からなる複屈折板であることを特徴とする。
このような昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタによれば、1つのフィルタで昼間の撮影と夜間の撮影との両方に対応させることができるため、昼夜切り替え撮影カメラを小型化させることができる。
(a)は昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタの一例を示す斜視図であり、(b)は昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタの変形例の一例を示す斜視図である。 (a)は透明基板を蒸着治具の枠部に配置した状態を示す模式図であり、(b)は透明基板の一方の主面に赤外線反射防止膜を設けた一例を示す模式図であり、(c)は透明基板を裏返した状態を示す模式図であり、(d)は枠部に蓋部を固定する前の状態を示す模式図であり、(e)は枠部に蓋部を固定した状態を示す模式図であり、(f)は透明基板の他方の主面に赤外線反射防止膜を設けた一例を示す模式図であり、(g)は透明基板の他方の主面に赤外線カット膜を設けた一例を示す模式図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」という。)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各構成要素について、状態をわかりやすくするために、誇張して図示している。
図1(a)に示すように、本発明の実施形態に係る昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ1は、透明基板2と、赤外線カット膜3と、赤外線反射防止膜4と、から構成されている。
図1(a)に示すように、透明基板2は、例えば水晶から成り、四角形の平板状に形成された複屈折板が用いられている。
この透明基板2は、例えば、水晶の結晶軸であるZ軸方向を厚み方向として形成されている。
また、透明基板の面積の一番広い向かい合った2つの面を主面とする。
なお、透明基板2は、図1(b)に示すように、円形で形成されても良い。
図1(a)に示すように、赤外線カット膜3は、前記透明基板2の一方の主面に設けられている。
この赤外線カット膜3は、赤外線の入射を防ぐ役割を果たし、高屈折材料を用いる場合は、TiO,Nb,Taのいずれかが用いられ、低屈折材料を用いる場合は、SiO,MgFのいずれかが用いられる。
この赤外線カット膜3は、例えば、従来周知の蒸着技術を用いることによって透明基板2に設けることができる。
赤外線カット膜3は、透明基板2の一方の主面に対して、中央部分から一方の端部側までの範囲で設けられる。
図1(a)に示すように、赤外線反射防止膜4は、前記透明基板2の一方の主面に設けられている。
この赤外線反射防止膜4は、赤外線の反射を防ぐ役割を果たし、蒸着材料としてAl,ZrO,MgFのいずれかが用いられる。
この赤外線反射防止膜4は、例えば、従来周知の蒸着技術を用いることによって透明基板2に設けることができる。
赤外線反射防止膜4は、透明基板2の主面に対して、中央部分から他方の端部側までの範囲で設けられ、透明基板2の両主面のそれぞれに対向させて設けられる。
したがって、赤外線カット膜3と赤外線反射防止膜4とは、透明基板2の一方の主面上に並んで設けられている。
次に、昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ1の製造方法について説明する。
まず、昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ1を製造するに際し、蒸着治具10を用いる。
この蒸着治具10は、赤外線カット膜3又は赤外線反射防止膜4を設けるための厚み方向に貫通した開口部Kを有する蓋部11と、透明基板2を配置可能にした枠部12とから構成されている。
この蒸着治具10の蓋部11に設けられた開口部Kは、赤外線カット膜3と赤外線反射防止膜4を所定の大きさに設けるためのマスクとして用いることができる。
したがって、開口部Kは、赤外線カット膜3と赤外線反射防止膜4の平面積と同じ形状となっている。
図2(a)に示すように、まず、透明基板2を蒸着治具10の枠部12に配置する。この枠部12は、外周枠の内側の縁にフランジが例えば環状に設けられており、透明基板2を支えることができるようになっている。
図2(b)に示すように、従来周知の蒸着技術により、蒸着治具10の枠部12に配置された透明基板2の露出した他方の主面の全面に赤外線反射防止膜4となる所定の膜材料を付着させる。
図2(c)に示すように、透明基板2を反転させるように裏返しにして、赤外線反射防止膜4が設けられていない他方の主面を露出させる。
図2(d)に示すように、透明基板2が配置された枠部2に蓋部11を対向させてる。
次に、図2(e)に示すように、蓋部11の開口部K側に透明基板2の表面が位置するように、蒸着治具10の枠部12に配置し、蓋部11を枠部12に固定する。
図2(f)に示すように、従来周知の蒸着技術により蓋部11の開口部K側から赤外線反射防止膜4となる所定の膜材料を透明基板2の露出した他方の主面に付着させる。
図2(g)に示すように、蓋部11を外して透明部材2の露出する他方の主面を蓋部11の開口部K側に位置させた後に再び蓋部11を枠部12に固定し、従来周知の蒸着技術により蓋部11の開口部K側から赤外線カット膜3となる所定の膜材料を透明基板2の露出した他方の主面に付着させる。
なお、蒸着治具の枠部12のフランジには平板部材を取り付けて、このフランジと接触している透明材料2の主面に前記所定の膜材料が付着しないように構成しても良い。
このように昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ1を製造することにより、赤外線カット膜3と赤外線反射防止膜4とは、透明基板2の主面上に並んで設けることができる。
したがって、1つのフィルタで昼間の撮影と夜間の撮影との両方に対応させた昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ1を製造することができる。
このような本発明の実施形態に係る昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ1は、以下のように用いることができる。
例えば、図1(a)に示すように、本発明の実施形態に係る昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ1は、カメラレンズ(図示せず)と撮像素子(図示せず)との間に配置され、透明基板2に設けられた赤外線カット膜3と赤外線反射防止膜4とがカメラレンズと撮像素子との間を行き来するように透明基板2をスライドさせることにより、昼夜の撮影を切り替えることができる。
また、例えば、図1(b)に示すように、円形の透明基板2であって、その円形の中心に貫通穴を設けて回転可能に駆動装置(図示せず)に取り付け、カメラレンズ(図示せず)と撮像素子(図示せず)との間に透明基板2を配置し、透明基板2に設けられた赤外線カット膜3と赤外線反射防止膜4とがカメラレンズと撮像素子との間を行き来するように透明基板2を回転させることにより、昼夜の撮影を切り替えることができる。
したがって、簡易な構成で昼夜の切り替えができ、かつ、1つのフィルタで昼間の撮影と夜間の撮影との両方に対応させることができるため、昼夜切り替え撮影カメラを小型化させることができる。
1 昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ
2 複屈折板
3 赤外線カット膜
4 赤外線反射防止膜

Claims (2)

  1. 平板状の透明基板と、
    この透明基板の一方の主面に設けられる赤外線カット膜と、
    前記透明基板の前記一方の主面に設けられる赤外線反射防止膜と、
    前記透明基板の他方の主面に設けられる赤外線反射防止膜と、
    を備え、
    前記透明基板の一方の主面に設けた前記赤外線カット膜と前記赤外線反射防止膜とが並んで設けられて構成されていることを特徴とする昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ。
  2. 前記透明基板が、水晶からなる複屈折板であることを特徴とする請求項1に記載の昼夜切り替え撮影カメラ用ローパスフィルタ。
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