JP2013250197A - 角度計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】計測する角度の分解能を簡単な構成で向上させ、しかも計測対象において着目する全表面に円偏光を照射することにより角度の計測精度を高める。
【解決手段】照射装置10は、計測対象1の着目する表面の全面に照射する光を出力する光放射装置11と、光放射装置11から放射された光を円偏光に変換する光学素子12とを備え、計測対象1の表面に円偏光を照射する。撮像装置20は、計測対象1の表面に照射された円偏光の正反射による楕円偏光を画像として撮像する。解析装置30は、撮像装置20が撮像した画像を用いて計測対象1の表面の偏光状態を検出し、画像の画素を単位として計測対象1の表面が基準平面に対してなす角度を画素ごとに算出する。光学素子12は、半球状に形成された基材の内側面に、入射光を円偏光に変換する変換部材が重ね合わされ、光学素子12の中心に計測対象1が配置される。
【選択図】図1

Description

本発明は、計測対象に円偏光を照射し、計測対象からの正反射光の偏光状態を解析する技術を利用して計測対象における着目部位の傾斜角を計測する角度計測装置に関するものである。
従来から、計測対象の着目部位の傾斜角を計測する技術として、計測対象に円偏光を照射し、計測対象からの正反射光の偏光状態を解析する傾斜エリプソメトリーと称する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1には、計測対象(記録媒体の記録部)に円偏光を照射するとともに、その反射光である楕円偏光を検光子および検出器で検出することにより、物体の傾斜角を計測する技術が記載されている。つまり、計測対象の着目部位に円偏光が照射され、着目部位で反射された正反射光に含まれる楕円偏光の楕円率角や楕円偏光の軸の向きが検出されることにより、計測対象の表面の向きが計測される。
特許文献1に記載された装置は、計測対象において方位角(傾斜の方向)が異なる傾斜面を計測するために、計測対象における着目部位の周囲に複数個の検出器が配置されている。また、計測対象における着目部位に円偏光を照射するために、1個の円偏光生成手段が着目部位の正面に配置された構成と、複数個の円偏光生成手段が着目部位の周囲に配置された構成とが開示されている。
特開2009−99192号公報
特許文献1に記載された構成は、計測対象における着目部位の周囲に複数個の検出器が配置されているから、着目部位の方位角に関する分解能は、検出器の個数に依存することになる。たとえば、検出器が4個であれば方位角については90度刻みで計測されることになる。検出器の個数を増やせば分解能を向上させることは可能であるが、個別部品である検出器の配置密度には部品サイズによる制約が生じるから、方位角の分解能を向上させることには限界がある。
また、検出器は円偏光生成手段から計測対象の着目部位に照射された円偏光の正反射光を受光するから、着目部位の傾斜角が未知である場合、特許文献1のように、一方向にのみ円偏光を放射する円偏光生成手段は適正な位置に配置できない。
一方、複数個の検出器に代えてCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサを用いたカメラを用い、カメラで撮像した画像を用いることによって、計測対象の表面の向きを計測する技術も提案されている。この技術を採用して計測対象における表面の傾斜角を計測する場合、計測対象に照射される偏光が円偏光ではなく楕円偏光になると計測精度が低下することが知られている。つまり、計測精度を高めるには、計測対象に照射する円偏光の楕円率角を45度に近づける必要がある。しかしながら、計測対象において着目する全表面に円偏光を照射する構成は実現されていない。
本発明は、計測する角度の分解能を簡単な構成で向上させ、しかも計測対象において着目する全表面に円偏光を照射することにより角度の計測精度を高めた角度計測装置を提供することにある。
本発明に係る角度計測装置は、計測対象の表面に円偏光を照射する照射装置と、前記計測対象の表面に照射された円偏光の正反射による楕円偏光を画像として撮像する撮像装置と、前記撮像装置が撮像した画像を用いて前記計測対象の表面の偏光状態を検出し、前記画像の画素を単位として前記計測対象の表面が基準平面に対してなす角度を前記画素ごとに算出する解析装置とを備え、前記照射装置は、前記計測対象の着目する表面の全面に照射する光を出力する光放射装置と、前記光放射装置から放射された光を円偏光に変換する光学素子とを備え、前記光学素子は、半球状に形成され、かつ中心に前記計測対象が配置されることを特徴とする。
この角度計測装置において、前記光学素子は、透明材料からなり少なくとも内側面が半球状である基材と、前記基材の内側面に重ね合わされ入射光を円偏光に変換する変換部材とを備えることが好ましい。
この角度計測装置において、前記光学素子は、前記基材の底面と頂点とを結ぶ直線を含む複数の分割面により等分割された形状の複数個の分割体を組み合わせて形成され、前記分割体ごとに、前記基材および前記変換部材を形成する部材を備えることが好ましい。
この角度計測装置において、前記光学素子は、前記基材を2個備え、前記基材の底面が互いに結合された球状に形成されていることが好ましい。
この角度計測装置において、前記光学素子は前記基材の頂点を囲む開口窓を有し、前記撮像装置は前記開口窓を通して前記計測対象を撮像することが好ましい。
本発明の構成によれば、撮像装置で撮像した画像を用いて計測対象の角度を算出するから、個別の検出器を複数用いる構成と比較すると、角度の分解能が簡単な構成で向上するという利点がある。また、半球状に形成された光学素子を用い、光学素子の中心に計測対象を配置しているから、計測対象の表面に入射する光は位置や向きにかかわらず円偏光になり、角度の計測精度が高められるという利点がある。
実施形態を示す概略構成図である。 同上に用いる光学素子の断面図である。 同上に用いる光学素子を示す分解斜視図である。 同上に用いる光学素子の分割方法を説明する図である。 同上に用いる分割体の分割数の決め方の例を説明する図である。
本実施形態の角度計測装置は、図1に示すように、計測対象1に円偏光を照射する照射装置10と、照射装置10による円偏光が照射されている状態で計測対象1からの正反射光を撮像する撮像装置20とを備える。計測対象1は、金属のように高反射率であることが好ましい。
撮像装置20の出力は解析装置30に与えられる。解析装置30は、撮像装置20の出力を用いて計測対象1から正反射光の偏光状態を検出し、正反射光の反射部位について検出した偏光状態を用いて、当該反射部位が規定の基準平面に対してなす角度を算出する。さらに、解析装置30は、算出した角度を用いて計測対象1の三次元形状のモデリングを行う機能を有していることが望ましい。照射装置10、撮像装置20、解析装置30の動作タイミングは制御装置40が制御する。基準平面は、計測対象1を載せるステージ(図示せず)の上面などに平行な面であって、撮像装置20の光軸に直交するように設定される。
以下、角度計測装置について、具体的に説明する。照射装置10は、計測対象1において撮像装置20の視野内に存在する部位の全体に円偏光を照射可能に構成される。図示例において、照射装置10は、半球状の発光面を備え計測対象1の着目する全表面に照射する光を出力する光放射装置11と、半球状に形成され光放射装置11から放射された光を円偏光に変換する光学素子12とを備える。光放射装置11および光学素子12は、中心が一致するように配置され、この中心付近に計測対象1が配置される。すなわち、照射装置10は、撮像装置20の光軸を囲む全方向から計測対象1に円偏光を照射するように構成されている。光放射装置11は、発光面の全体から一様な輝度で光を放射する。
なお、図示例は光放射装置11の発光面の形状を半球状に形成しているが、この形状は必須ではなく、光学素子12の外側から光を入射する構成であれば、発光面の形状にとくに制限はない。
上述のように光学素子12を半球状に形成しているのは以下の理由による。すなわち、計測対象1を中心とした仮想球の表面において円偏光に変換すれば、計測対象1に入射する光は仮想球の表面に対して垂直に入射した光になり、結果的に計測対象1の表面に円偏光が照射されるからである。さらに言えば、計測対象1の表面の全面に亘って円偏光を照射するには、計測対象1を点と仮定した場合に、その点から等距離である球面上において円偏光に変換する光学系が必要になる。
要するに、球の中心を通る直線は球の接平面と直交することを利用し、仮想球の表面に垂直に入射した円偏光のみを計測対象1に照射している。そのため、計測対象1に半球状の光学素子12を用いるのである。仮想球の表面で後述する部材を用いて円偏光に変換する場合、仮想球への光の入射角によっては、出射光は必ずしも円偏光に変換されるとは限らないが、上述した配置により計測対象1の着目する全表面に円偏光が照射される。
照射装置10に用いられる光放射装置11は、撮像装置20が撮像している間に光出力が変動することがないよう、直流安定化電源を用いて点灯させることが好ましい。また、光放射装置11は、計測対象1に連続的に光を照射する構成と、規定の短時間だけ光を出力して計測対象1に閃光を照射する構成とのいずれかが用いられる。光放射装置11が閃光を発生する場合、発光毎の光量が変化しないように発光量が制御される。
光学素子12は、光放射装置11から放射された光を円偏光に変換するために、光を直線偏光に変換する偏光板と四分の一波長板(以下、「λ/4板」という)とを、光の透過する経路上に順に重ね合わせた変換部材を備える。偏光板およびλ/4板を備えた変換部材はシート状ないしフィルム状に形成されている。光学素子12は、光放射装置11から放射された光を円偏光に変換するための変換部材として、「円偏光フィルム」として市場に提供されている部材を用いてもよい。光学素子12の構造は後述する。
なお、シート状とフィルム状との用語は厚み寸法の相違を表現するために用いている。シート状は厚み寸法の大きい側を表し、フィルム状は厚み寸法の小さい側を表している。ただし、いずれも薄厚で可撓である状態を表している。以下では、シート状を含めてフィルム状という。
光放射装置11および光学素子12は、撮像装置20から計測対象1が直視できるように、図1における上部にそれぞれ開口窓111,121を備えている。すなわち、撮像装置20は開口窓111,121を通して光学素子12に囲まれた計測対象1からの正反射光を受光する。
撮像装置20は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサのように2次元格子の格子点上に画素が配列された撮像素子(図示せず)を備えるカメラ21と、計測対象1とカメラ21との間に配置された検光子22とを備える。撮像装置20は計測対象1の直上であって、光軸がステージの上面に直交するように配置される。
カメラ21は、受光光学系を備え、受光光学系を通して計測対象1からの反射光を撮像素子に入射させる。また、カメラ21は、画素値を濃淡値とする濃淡画像を出力する。なお、必要に応じてカメラ21の前方にフィルタを設け、光放射装置11から放射された光以外の環境光を低減させるようにしてもよい。この種のフィルタには干渉フィルタを用いることが好ましい。
検光子22は、カメラ21の光軸と平行な回転中心の周りで回転可能に配置され、モータのような駆動源を備えた回転装置23により駆動される。検光子22は回転の基準位置が定められており、基準位置に対する検光子22の回転角度を計測するために角度センサ24が検光子22に付設される。
角度センサ24は、検光子22の回転角度を検出するロータリエンコーダ、ポテンショメータなどが用いられる。また、角度センサ24は、検光子22から回転を直接に検出するように配置されるほか、回転装置23の回転部から検光子22の回転を間接的に検出するように配置されていてもよい。
撮像装置20は、カメラ21が撮像した濃淡画像を出力する。カメラ21は、角度センサ24が計測した検光子22が所定の角度であるときに撮像した濃淡画像を解析装置30に出力する。解析装置30は、撮像装置20から取得した濃淡画像と、角度センサ24が計測した検光子22の回転角度とを対応付けて記憶する。言い換えると、撮像装置20が撮像した濃淡画像の画素値は、計測対象1における正反射光の反射部位ごとの偏光状態を反映していることになる。
計測対象1の傾斜角を計測する際に、制御装置40は、撮像装置20で計測対象1を計測する間に照射装置10から光を放射させる。また、制御装置40は、回転装置23を駆動して検光子22を所定の角度間隔で回転させ、検光子22の回転位置ごとに解析装置30にカメラ21から画像を取得させる。解析装置30は、カメラ21から取得した画像に基づいて偏光解析を行い、計測対象1の部位ごとの傾斜角を算出する。
解析装置30は、角度センサ24により検出される検光子22の回転位置を校正する機能を備える。校正の際の検光子22の回転位置は、計測対象1の材質によって一意に決定されるから、計測対象1の材質に変更がなければ、校正作業は最初に1回行えばよい。
解析装置30は、撮像装置20の出力を用いて傾斜角を求めるために以下の機能を有している。また、解析装置30は、以下の機能を実現するためのプログラムを実行するプロセッサ(たとえば、マイコン)をハードウェア要素として備える。
具体的には、解析装置30は、撮像装置20から取得した画像と、撮像時の検光子22の回転角度との組を記憶する記憶部31を備える。検光子22の回転角度は、たとえば10度間隔で0〜170度の範囲で18段階に変化するように制御される。記憶部31は、撮像装置20から検光子22の回転角度ごとに取得した画像を記憶し、合計18枚の画像を記憶する。すなわち、検光子22の回転位置が、0度、10度、…、170度の画像が記憶部31に記憶される。
上述の構成において撮像装置20が受光する受光強度は、検光子22の回転角度に応じて周期的に変化することが知られている。撮像装置20が撮像した画像の1つの画素に着目すれば、18点の濃淡値は正弦波状に変化する。したがって、画素ごとの濃淡値について、位相、振幅(最大値と最小値との差の2分の1)、中心値(最大値と最小値との平均値)の情報が得られる。これらの情報を用いると、楕円偏光の楕円率角(楕円率の逆正接)および軸の方向(つまり、傾斜角)が算出可能になる。楕円率角と方位角とは対になる情報であって、観測している楕円偏光の状態を一意に規定するパラメータになる。
すなわち、計測対象1に照射された円偏光は、計測対象1の表面に入射する角度に応じて正反射することにより、傾斜角に応じた楕円率角を持つ楕円偏光になる。そのため、計測対象1において正反射光を生じた反射部位が規定の基準平面に対してなす傾斜角は、楕円偏光の楕円率角から求められる。また、楕円偏光の楕円率角は、撮像装置20が受光する受光強度が変化する振幅に反映される。
解析装置30は、計測対象1において正反射を生じた部位の傾斜角を算出する角度算出部32を備える。すなわち、角度算出部32は、記憶部31が記憶している撮像装置20の18枚の画像を用いて、画素ごとの楕円偏光の楕円率角を求め、楕円率角から傾斜角を算出する。ここで、計測対象1の物性である反射率も楕円偏光の諸量に影響するが、反射率の影響は既知であって補正可能であるものとして扱う。したがって、楕円偏光の楕円率角が求められると計測対象1における正反射を生じた部位の傾斜角が算出される。
角度算出部32は、画素ごとの楕円偏光の軸の方向も求める機能を有する。楕円偏光の軸の方向は計測対象1の方位角によって定まるから、楕円偏光の軸の方向を求めることにより計測対象1における正反射を生じた部位の方位角が算出される。なお、本実施形態の構成では、方位角の差が180度であるときには、楕円偏光の軸の方向が同じになる。したがって、計測可能な方位角は0〜180度の範囲になる。方位角を0〜360度の範囲で計測するためには、他の構成を付加する必要があるが、本実施形態の趣旨ではないからここでは説明しない。
解析装置30は、角度算出部32が求めた傾斜角および方位角を出力する出力部33を備える。出力部33は、傾斜角および方位角を、適宜の角度間隔(5度刻み、10度刻みなど)で区分した区間ごとにコード化し、画素ごとにコードを対応付けるとともに、コードを出力するようにしてもよい。
また、出力部33は、撮像装置20から得られる画像の解像度に応じて計測対象1の表面を微小面に分割し、微小面ごとの傾斜角および方位角に基づいて、微小面ごとの法線ベクトルを求める機能を有する。微小面ごとの法線ベクトルは、角度算出部32が求めた計測対象1の傾斜角および方位角を用いることによって求められる。出力部33は、計測対象1の微小面ごとの法線ベクトルを求めた後、微小面をつなぎ合わせることによって、計測対象1の三次元形状を求めるモデリングを行う。
光学素子12は、上述したように、フィルム状に形成された変換部材(偏光板とλ/4板、あるいは円偏光フィルム)を備える。2部材を重ね合わせた変換部材が用いられる場合、偏光板に形状を保つ役割が付与され、偏光板にλ/4板が重ね合わされる。また、円偏光フィルムが変換部材として用いられる場合、形状を保つための半球状の基材が別に必要になり、基材に円偏光フィルムが重ね合わされる。
図2に示すように、基材122は、少なくとも内側面が半球状に形成される。また、基材122は、光放射装置11から放射された光の波長に対して透明である透明材料により形成される。基材122の厚み寸法は均一であることが望ましく、この形状では、基材122の内側面と外側面とは、中心を共通にする半球状になる。
変換部材123である円偏光フィルムは、基材122の内側面に重ね合わされる。この変換部材123は、基材122の内側面の全面に亘って貼り付けられることが望ましい。なお、変換部材として円偏光フィルムを用いる場合と同様に、偏光板とλ/4板とを変換部材122として用いる場合であっても、形状を保つために基材122に変換部材123が重ね合わされる構造を採用してもよい。
ところで、入射光を円偏光に変換する変換部材123が基材122の外側面に重ね合わされている場合、変換部材123から出射された円偏光が基材122を透過する際に偏光状態が変化して円偏光ではなくなる可能性がある。これに対して、上述の構成では、変換部材123が基材122の内側面に重ね合わされるから、変換部材123から出射された円偏光が、計測対象1に直接照射される。つまり、変換部材123から出射された円偏光の偏光状態が基材122を透過することなく計測対象1に直接照射される。
さらに、光学素子12に歪みがあると所要の光学的特性が得られないから、光放射装置11から放射された光を円偏光に変換する変換部材123は、シワなく基材122に重ね合わせなければならない。しかしながら、1枚のフィルム状の変換部材123を半球状である基材122の内側面に重ね合わせようとすると、2方向に湾曲させなければならないから、シワの発生を回避することには困難が伴う。
本実施形態は、光学素子12におけるシワの発生を回避するために、図3のように、複数個の分割体120を結合することにより最終形状の光学素子12を形成している。それぞれの分割体120は必ずしも同形状でなくてもよいが、同形状の分割体120のみで光学素子12を形成すると、異形状の分割体が混在する場合より分割体120の製造および管理が容易になる。また、それぞれの分割体120が同形状であれば、分割体120を結合する際に、結合箇所に応じて分割体120を選択する手間がかからない。
以下では、光学素子12が半球状の光学素子12を形成する分割体120について説明する。分割体120を説明するために、図4に示すように、光学素子12の全体形状である半球の底面BPの最遠点を頂点SMと呼び、半球の底面BPの中心と頂点とを結ぶ直線が含まれる平面を分割面DPと呼ぶ。半球の底面BPの形状は円形であり、分割面DPによる半球の断面は半円形になる。
同形状の分割体120で半球状の光学素子12を形成する場合、半球の底面BPと頂点SMとを結ぶ直線の周りに等角度間隔で配置した複数の分割面DPによって半球を複数個に分割し、分割された1個の部材を1個の分割体120とする。たとえば、4枚の分割面DPで分割することにより8個の分割体120が形成される。ただし、1枚の分割面DPで分割することにより1個の分割体120が形成されるようにしてもよい。
分割面DPの枚数についてとくに制限はないが、図5に示すように、半球の底面BP内において、1個の分割体120の両端間に張る弦HYから弧ARまでの距離ΔLが、たとえば、半径rの1%以下(ΔL/r≦0.01)程度になるように分割数が設定される。この数値例の場合、分割数は23分割以上であれば条件を満たす。半径rが35mmの半球状の光学素子12を形成するために、32分割した分割体120を結合したところ、実質的に歪みのない光学素子12が得られた。
なお、偏光板およびλ/4板のような部材は、可撓性の小さい硬質な材料で形成されている場合があり、材料が硬質であると分割数が増加し、分割する形状も変更が必要になることがある。つまり、分割数は、材料の可撓性に応じて調節される。そのため、任意形状に加工しやすい可撓性を有した円偏光フィルムを用いるほうが光学要素12の設計は容易になる。
1個の分割体120は、半球の頂点と底面との間で半球の表面に沿って台形を湾曲させた形状に形成されている。また、隣接する分割体120の間は接着により結合される。分割体120が接着されている領域では、光学素子12の光学特性が他の領域とは異なる可能性があるが、分割体120が接着されている領域を避けて計測に用いるようにすれば、計測精度に影響は生じない。
このように分割体120を結合することにより形成された光学素子12を用い、光学素子12の中心付近に計測対象1を配置すれば、光放射装置11から光学素子12に垂直に入射した光が計測対象1に照射される。その結果、計測対象1の表面の全面に亘って円偏光が照射されることになり、傾斜角が精度よく計測されることになる。
ここに、光学素子12の半径は、計測対象1の寸法に対して十分に大きい寸法に設定される。言い換えると、光学素子12の半径は計測対象1の寸法の増加に伴って単調に増加するように設定される。
上述した構成例は、1個の光学素子12を用いた角度計測装置を示しており、計測対象1に対する1回の計測で、理想的には0〜45度の傾斜角を計測することが可能である。すなわち、基準平面に対する角度が傾斜角と定義され、かつ計測対象1の表面からの正反射光が撮像装置20に入射するから、撮像装置20の光軸に直交する方向から計測対象1に照射され、傾斜角が45度である面で正反射した光が撮像装置20に入射する。一方、傾斜角が45度より小さい面で正反射して撮像装置20に入射する光は、撮像装置20に入射する向きを0度とすると、撮像装置20の光軸に対する角度が90度よりも小さい角度で計測対象1に照射された光になる。また、開口窓111,121を通して計測対象1に照射される光は計測対象外になるから、計測可能範囲は実際には10度程度が下限値になる。
上述の構成では半球状の光学素子12を1個だけ用いているが、上述した半球状の2個の光学素子12を用いて2個の光学素子12の底面同士を結合し、2個の光学素子12のほぼ全周から光が入射するように光放射装置11を構成してもよい。つまり、2個の光学素子12を結合して球状の光学素子を形成してもよい。この構成の場合、撮像装置20の反対側に配置された光学素子12の開口窓121を通して計測対象1を支持する部材を配置すればよい。この構成を採用すると、理想的には0〜90度の傾斜角が計測可能である角度計測装置を構成することが可能である。たとえば、撮像装置20の光軸に対して150度で計測対象1に照射された光は、傾斜角が75度の面で正反射して撮像装置20に入射する。
上述した構成例は、計測対象1とカメラ21との間に配置した検光子22を回転させる「回転検光子法」を採用している。一方、入射光が右回り円偏光の場合、計測対象1での反射光は、計測対象1の材質により一意に決まるブリュースター角よりも傾斜角が大きい場合は右回り楕円偏光になり、ブリュースター角よりも傾斜角が小さい場合は左回り楕円偏光になる。回転検光子法を採用した場合、楕円偏光が右回りか左回りかを区別することができない。したがって、回転検光子法を採用している上記構成は、ブリュースター角よりも小さい傾斜角とブリュースター角よりも大きい傾斜角とを同時に計測することはできない。
ところで、「回転検光子法」の検光子22に加えて補償子としてのλ/4板を配置し、検光子22を回転させずに固定した状態で補償子を回転させて偏光解析を行う「回転補償子法」という技術が知られている。補償子は、検光子22と計測対象1との間に配置される。回転補償子法を採用すれば、計測対象1で反射した楕円偏光が右回りか左回りかの区別が可能になるから、ブリュースター角よりも大きい傾斜角および小さい傾斜角を同時に計測することが可能になる。すなわち、角度計測装置は、回転検光子法に代えて、回転補償子法を採用するように構成してもよい。
1 計測対象
10 照射装置
11 光放射装置
12 光学素子
20 撮像装置
30 解析装置
111 開口窓
120 分割体
121 開口窓
122 基材
123 変換部材

Claims (5)

  1. 計測対象の表面に円偏光を照射する照射装置と、
    前記計測対象の表面に照射された円偏光の正反射による楕円偏光を画像として撮像する撮像装置と、
    前記撮像装置が撮像した画像を用いて前記計測対象の表面の偏光状態を検出し、前記画像の画素を単位として前記計測対象の表面が基準平面に対してなす角度を前記画素ごとに算出する解析装置とを備え、
    前記照射装置は、
    前記計測対象の着目する表面の全面に照射する光を出力する光放射装置と、
    前記光放射装置から放射された光を円偏光に変換する光学素子とを備え、
    前記光学素子は、半球状に形成され、かつ中心に前記計測対象が配置される
    ことを特徴とする角度計測装置。
  2. 前記光学素子は、
    透明材料からなり少なくとも内側面が半球状である基材と、
    前記基材の内側面に重ね合わされ入射光を円偏光に変換する変換部材とを備える
    ことを特徴とする請求項1記載の角度計測装置。
  3. 前記光学素子は、前記基材の底面と頂点とを結ぶ直線を含む複数の分割面により等分割された形状の複数個の分割体を組み合わせて形成され、
    前記分割体ごとに、前記基材および前記変換部材を形成する部材を備える
    ことを特徴とする請求項2記載の角度計測装置。
  4. 前記光学素子は、前記基材を2個備え、前記基材の底面が互いに結合された球状に形成されている
    ことを特徴とする請求項2又は3記載の角度計測装置。
  5. 前記光学素子は前記基材の頂点を囲む開口窓を有し、
    前記撮像装置は前記開口窓を通して前記計測対象を撮像する
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の角度計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016133396A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 キヤノン株式会社 法線情報生成装置、撮像装置、法線情報生成方法および法線情報生成プログラム
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