JP2013249372A - 電線被覆用放射線硬化性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電線、特に電力用電線、電話線、電子機器間又は電子機器内の接続用電線等の被覆用放射線硬化性樹脂組成物に関する。
電力用電線、電線、電話線ケーブル、電子機器間又は電子機器内の接続用電線、自動車用電線等においては、被覆層の製造効率が良好で、十分な強度を有することが求められ、絶縁体として電気特性、伝送特性に優れたポリエチレン(PE)を用い、外側のシースにPEやポリ塩化ビニル(PVC)を用いたものが多い。テレビのリード線などにおいては、PE被覆、又はその外側シースにゴムを用いたものが使用されている。また、自動車用電線の被覆にはPVC、PET、架橋PE等が広く使用されている(特許文献1〜4)。さらに、電線被覆層に放射線硬化性樹脂を用いた例も知られている(特許文献5)。
しかしながら、従来の電線被覆材は、難燃性が十分でなく、公知の難燃剤を配合したのみでは十分な難燃性を得ることが困難であった。
従って、本発明の目的は、被覆層の製造効率が良好で、十分な強度を有するとともに、難燃性に優れた電線被覆用樹脂組成物を提供することにある。
従って、本発明の目的は、被覆層の製造効率が良好で、十分な強度を有するとともに、難燃性に優れた電線被覆用樹脂組成物を提供することにある。
そこで本発明者らは、従来のPVCやPEに代わる電線被覆材を開発すべく、ウレタン(メタ)アクリレート系の放射線硬化性樹脂組成物に着目し、種々検討した結果、特定構造の含リン化合物と、ウレタン(メタ)アクリレートと、放射線重合開始剤とを組み合せて用いれば、被覆層の製造効率が良好で、十分な強度を有するとともに、難燃性に優れた電線被覆材が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、(A)下記式(1)で表される化合物、(B)ウレタン(メタ)アクリレートおよび(C)放射線重合開始剤を含有する放射線硬化型樹脂組成物を提供するものである。
[式(1)において、
R0は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
R1は、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルカンジイル基である。
R2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、または、式(2)で表される基である。
R3は、R1と同義である。ただし、R1と同一構造である必要はない。
R4は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
n1は、それぞれ独立に、0〜2の数である。]
R0は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
R1は、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルカンジイル基である。
R2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、または、式(2)で表される基である。
R3は、R1と同義である。ただし、R1と同一構造である必要はない。
R4は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
n1は、それぞれ独立に、0〜2の数である。]
[式(2)において、R5は、R1と同義である。ただし、R5はR1と同一構造である必要はない。n1は、0〜2の数である。n2は、0〜3の数である。]
本発明において、電線被覆層(単に被覆層ということもある)とは、銅やアルミニウム等の金属線からなる中心導体の外側に設けられた樹脂製被覆層であれば特に限定されるものではなく、典型的には、絶縁電線の中心導体に直接接する被覆層、絶縁層を有する絶縁電線の絶縁層(絶縁層が中心導体に直接接する被覆層である場合もある)、単数又は複数の絶縁電線をシース層で被覆したケーブルのシース層、シールド層を有するケーブルのシールド層の外側に接して設けられるシース層等が含まれる。また、電線被覆材とは、電線被覆層の製造に用いられる樹脂組成物をいう。
本発明の組成物を用いれば、紫外線等の放射線照射により簡便にかつ均一に、十分な強度で難燃性に優れた電線被覆層が形成され、電線被覆層を効率よく製造することができる。
以下、本発明の組成物を構成する各成分について説明する。
本発明の(A)成分は、前記式(1)で表される化合物である。
式(1)において、
R0は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
R1は、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基を挙げることができる。これらの中では、エチレン基が好ましい。
本発明の(A)成分は、前記式(1)で表される化合物である。
式(1)において、
R0は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
R1は、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基を挙げることができる。これらの中では、エチレン基が好ましい。
R2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、または、前記式(2)で表される基である。炭素数1〜10のアルキル基としては、特に限定されないが、好ましい具体例としては、*−CH3、*−CH2CH2CH3、*−CH2CH(CH2CH3)CH2CH2CH2CH3、*−CH2CH(CH2CH3)CH2CH2CH2CH2CH3等を挙げることができる(ここで*は結合手であることを示す)。また、式(2)で表される基において、R5はR1と同義であり、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基を挙げることができる。これらの中では、エチレン基が好ましい。n2は、0〜3の数であり、1〜3が好ましく、3が特に好ましい。
R2としては、式(2)で表される基であることが好ましい。
R2としては、式(2)で表される基であることが好ましい。
R3は、R1と同義である。ただし、R1と同一構造である必要はない。R3の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基を挙げることができる。これらの中では、エチレン基、イソプロピル基が好ましい。
R4は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
n1は、それぞれ独立に、0〜2であり、1〜2が好ましい。
R4は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
n1は、それぞれ独立に、0〜2であり、1〜2が好ましい。
(A)成分の具体例としては、特に限定されないが、好ましくは、下記式(3)〜(8)で表される化合物が挙げられる。
これらの中では、式(4)、(7)又は(8)で表される化合物が好ましく、式(7)又は(8)で表される化合物がさらに好ましく、式(7)で表される化合物が特に好ましい。
(A)成分を配合することによって、難燃性に優れた硬化物を得ることができる。
また、式(1)中のR2が前記式(2)で表される基であることにより、温水中においても絶縁性が低下しにくく、耐温水性に優れた硬化物を得ることができる。
また、式(1)中のR2が前記式(2)で表される基であることにより、温水中においても絶縁性が低下しにくく、耐温水性に優れた硬化物を得ることができる。
(A)成分は、電線被覆層の難燃性、耐温水特性、力学強度、及び塗布性の点から、組成物の全量に対して、通常1〜30質量%配合され、好ましくは3〜20質量%、さらに好ましくは5〜15質量%配合される。
本発明の(B)成分であるウレタン(メタ)アクリレートは、ジオールとジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物である。(B)ウレタン(メタ)アクリレートを用いることにより、耐熱性に優れ、中心導体に対する密着性が良好な電線被覆層を形成することができる。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートは、(a)ジオールと(b)ジイソシアネートと(c)水酸基含有(メタ)アクリレートを、モル比で(a)中に含まれる水酸基:(b):(c)を、例えば、1:2:2〜1:4:5の範囲の比率で反応させて得られる。
(a)ジオールの具体例としては、例えば、脂肪族系ジオール、環式ジオール、ポリカーボネートジオール等を挙げることができる。(a)ジオールが、ポリカーボネートジオールを含んでいると、硬化物の耐熱性を改善する上で好ましい。また、(a)ジオールは、脂肪族系ジオールとポリカーボネートジオールとの混合物であってもよい。
(a)脂肪族系ジオールとしては、脂肪族構造を有しているジオールであれば特に限定されないが、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコールあるいは二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られる脂肪族ポリエーテルジオール等が挙げられる。上記イオン重合性環状化合物としては、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシド、イソブテンオキシド、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフラン等が挙げられる。上記二種以上のイオン重合性環状化合物の具体的な組み合わせとしては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレンオキシドとエチレンオキシド、ブテン−1−オキシドとエチレンオキシド、テトラヒドロフラン、ブテン−1−オキシド、エチレンオキシドの3元重合体等を挙げることができる。
これらの中では、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。
これらの中では、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールが好ましい。
(a)脂肪族系ジオールの好ましい分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により求められるポリスチレン換算数平均分子量として、1,000〜4,000が好ましく、1,500〜2,500がさらに好ましい。(a)脂肪族系ジオールの分子量が上記範囲にあることにより、電線被覆層の力学特性、特に破断伸びを好ましい範囲とすることができる。
(a)脂肪族系ジオールの市販品としては、例えばPTMG650、PTMG1000、PTMG2000(以上、三菱化学社製)、PPG−400、PPG1000、PPG2000、PPG3000、PPG4000、EXCENOL720、1020、2020(以上、旭硝子ウレタン社製)、PEG1000、ユニセーフDC1100、DC1800(以上、日本油脂社製)、PPTG2000、PPTG1000、PTG400、PTGL2000(以上、保土谷化学社製)、Z−3001−4、Z−3001−5、PBG2000A、PBG2000B(以上、第一工業製薬社製)等を挙げることができ、これらの市販品の中から合成目的とするウレタン(メタ)アクリレートの種類に応じて好適な分子量の製品を選択して用いることができる。
(a)環式ジオールとしては、芳香環構造や脂環構造等の環状構造を有しているジオールであれば特に限定されないが、例えばビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ジオール、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加ジオール、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ジオール、水添ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加ジオール、ハイドロキノンのアルキレンオキサイド付加ジオール、ナフトハイドロキノンのアルキレンオキサイド付加ジオール、アントラハイドロキノンのアルキレンオキサイド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオール及びそのアルキレンオキサイド付加ジオール、トリシクロデカンジオール、トリシクロデカンジメタノール、ペンタシクロペンタデカンジオール、ペンタシクロペンタデカンジメタノール、アルキレンオキシド付加ジオール、ビスフェノールFのアルキレンオキシド付加ジオール、1,4−シクロヘキサンジオールのアルキレンオキシド付加ジオール等が挙げられる。これらの中で、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加ジオールが好ましい。
(a)環式ジオールの好ましい分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により求められるポリスチレン換算数平均分子量として、300〜1,000が好ましく、300〜800がさらに好ましい。(a)環式ジオールの分子量が上記範囲にあることにより、電線被覆層の力学特性、特に破断伸びを好ましい範囲とすることができる。
(a)環式ジオールの市販品としては、例えばユニオールDA400、DA700、DA1000、DB400(以上、日本油脂社製)、トリシクロデカンジメタノール(三菱化学社製)等の市販品として入手することもできる。
(a)ポリカーボネートジオールとしては、下記式(9)で表されるジオールが挙げられる。
[式(9)において、Rは、各々独立に、炭素数3〜9のアルカンジイル基である。nは、式(9)の化合物の理論分子量が500〜2,000になるように決定される数である。]
上記式(9)において、Rの具体例としては、−(CH2)3−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6−等が挙げられる。好ましい具体例としては、−(CH2)5−、−(CH2)6−等が挙げられ、−(CH2)5−と−(CH2)6−が式(9)で表される化合物の一分子中に含まれていても良い。
(a)ポリカーボネートジオールの市販品としては、DN−980、981、982、983(以上、日本ポリウレタン社製)、PC−8000(米国PPG社製)、PC−THF−CD(BASF社製)、C−1065N、C−2065N、C−1015N、C−2015N(以上、クラレ社製)等が挙げられる。
上記式(9)で表されるポリカーボネートジオールの市販品としては、例えば、T6002(式(9)において、Rが−(CH2)6−であり、数平均分子量が2000の化合物である。)、T5650E(式(9)において、Rが−(CH2)5−と−(CH2)6−がモル比で1:1であり、数平均分子量が500の化合物である。)(以上、旭化成ケミカルズ社製)等を挙げることができる。
(a)ポリカーボネートジオールの市販品としては、DN−980、981、982、983(以上、日本ポリウレタン社製)、PC−8000(米国PPG社製)、PC−THF−CD(BASF社製)、C−1065N、C−2065N、C−1015N、C−2015N(以上、クラレ社製)等が挙げられる。
上記式(9)で表されるポリカーボネートジオールの市販品としては、例えば、T6002(式(9)において、Rが−(CH2)6−であり、数平均分子量が2000の化合物である。)、T5650E(式(9)において、Rが−(CH2)5−と−(CH2)6−がモル比で1:1であり、数平均分子量が500の化合物である。)(以上、旭化成ケミカルズ社製)等を挙げることができる。
(b)ジイソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,5(又は2,6)−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。特に、2,4−トリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)等が好ましい。これらのジイソシアネートは、単独あるいは二種類以上を組み合わせて用いることができる。
(c)水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、アルキルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と、(メタ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物を使用することもできる。
これら水酸基含有(メタ)アクリレートのうち、特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が好ましい。これらの水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は、単独であるいは二種類以上組み合わせて用いることができる。
これら水酸基含有(メタ)アクリレートのうち、特に、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等が好ましい。これらの水酸基含有(メタ)アクリレート化合物は、単独であるいは二種類以上組み合わせて用いることができる。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートの合成反応においては、例えばナフテン酸銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ジブチル錫ジラウレート、トリエチルアミン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、2,6,7−トリメチル−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等のウレタン化触媒を、反応物の総量100質量部に対して0.01〜1質量部用いるのが好ましい。また、反応温度は、通常10〜90℃、特に30〜80℃で行うのが好ましい。
また、(B)ウレタン(メタ)アクリレートは、上記の(a)ジオールと(b)ジイソシアネートと(c)水酸基含有(メタ)アクリレートの異なる組合せにより合成された複数種類の(B)ウレタン(メタ)アクリレートであってもよい。例えば、(a)脂肪族ジオールと(b)ジイソシアネートと(c)水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物である(B)ウレタン(メタ)アクリレートと、(a)ポリカーボネートジオールと(b)ジイソシアネートと(c)水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物である(B)ウレタン(メタ)アクリレートとの混合物を用いてもよい。
また、(B)ウレタン(メタ)アクリレートは、上記の(a)ジオールと(b)ジイソシアネートと(c)水酸基含有(メタ)アクリレートの異なる組合せにより合成された複数種類の(B)ウレタン(メタ)アクリレートであってもよい。例えば、(a)脂肪族ジオールと(b)ジイソシアネートと(c)水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物である(B)ウレタン(メタ)アクリレートと、(a)ポリカーボネートジオールと(b)ジイソシアネートと(c)水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物である(B)ウレタン(メタ)アクリレートとの混合物を用いてもよい。
(B)ウレタン(メタ)アクリレートは、電線被覆層の力学強度、及び塗布性の点から、組成物の全量に対して、通常40〜70質量%配合され、好ましくは45〜65質量%、さらに好ましくは50〜60質量%配合される。
本発明で用いる(C)成分の重合開始剤としては、光重合開始剤が好ましい。
光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシド;IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61;Darocure1116、1173(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製);LucirinTPO(BASF社製);ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。
光重合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォフフィンオキシド;IRGACURE184、369、651、500、907、CGI1700、CGI1750、CGI1850、CG24−61;Darocure1116、1173(以上、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製);LucirinTPO(BASF社製);ユベクリルP36(UCB社製)等が挙げられる。
(C)重合開始剤は、組成物の全量に対して、0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜15質量%、さらに好ましくは1〜10質量%配合される。
また、光増感剤を用いても良く、例えばトリエチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル;ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
本発明の組成物には、さらに、(D)臭素化された芳香環構造および2個のエチレン性二重結合を有する化合物(但し、成分(A)を除く)を配合することが好ましい。(D)成分は、公知の難燃剤である。(D)成分は、(A)成分に該当しない化合物であって難燃効果を有する化合物であり、組成物中に均一に溶解又は分散させることができる化合物であれば特に限定されず、公知の難燃剤を配合することができる。このような(D)成分としては、有機系難燃剤と無機系難燃剤がある。
有機系難燃剤としては、例えば、臭素化合物、リン化合物、塩素化合物等を挙げることができる。また、臭素及びリンを含有する化合物であっても良い。臭素化合物の具体例としては、ペンタブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、ヘキサブロモシクロドデカン、臭素化ビスフェノール化合物等が挙げられる。臭素化ビスフェノール化合物としては、例えば、下記式(10)で表される化合物が挙げられる。
(D)成分は、組成物の全量に対して、0〜50質量%、好ましくは5〜45質量%、さらに好ましくは10〜40質量%配合される。
本発明の組成物には、(E)エチレン性不飽和基を有する化合物(ただし、(A)、(B)及び(D)成分を除く)を配合することができる。(E)成分としては、エチレン性不飽和基を1個有する化合物(成分(E1))、エチレン性不飽和基を2個以上有する化合物(成分(E2))を配合することができる。
このような成分(E1)の具体例としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ビニルオキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルオキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
これらの(E1)成分の中では、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
このような成分(E1)の具体例としては、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム等のビニル基含有ラクタム、イソボルニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式構造含有(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、ビニルピリジン等が挙げられる。さらに、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ビニルオキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、ビニルオキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
これらの(E1)成分の中では、ベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
また、上記の重合性不飽和単量体の単官能性化合物の市販品として、アロニックスM−111、M−113、M−114、M−117(以上、東亞合成社製);KAYARAD、TC110S、R629、R644(以上、日本化薬社製);IBXA、ビスコート3700(大阪有機化学工業社製)等が挙げられる。
また、成分(E2)としては、例えばトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加体のジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。これらの(E2)成分の中では、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。
また、市販品としては、例えばユピマーUV SA1002、SA2007(以上、三菱化学社製);ビスコート700(大阪有機化学工業社製);KAYARAD R−604、DPCA−20、−30、−60、−120、HX−620、D−310、D−330(以上、日本化薬社製);アロニックスM−210、M−215、M−315、M−325(以上、東亞合成社製)等が挙げられる。
(E)エチレン性不飽和基を有する化合物は、組成物の全量に対して、1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%配合される。
本発明の組成物には、必要に応じて、(F)リン酸エステル構造およびエチレン性不飽和基を有する化合物を配合することができる。(F)成分を配合することにより、中心導体に対する密着性が改善される。
(F)成分は、好ましくは下記式(11)で表される化合物である。
(F)成分は、好ましくは下記式(11)で表される化合物である。
(式中、Rは水素原子又はメチル基を示し、nは0又は1である)
上記式(11)で表される化合物の市販品としては、KAYAMER PM−2、PM−21(以上、日本化薬社製)等を挙げることができる。
(F)成分の配合量は、電線被覆層の中心導体に対する密着性及び強度の点から、組成物全量100質量%に対して、0.01〜1質量%、さらに0.05〜0.5質量%が好ましい。
本発明の組成物には、さらに電線被覆層の中心導体に対する密着性及び耐候性の点から、(G)シリコーン化合物を配合することもできる。当該シリコーン化合物としては、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ウレタンアクリレート変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、エポキシポリエーテル変性シリコーン、アルキルアラルキルポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
本発明の組成物には、必要に応じて、本発明の特性を損なわない範囲で各種添加剤、例えば、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤、塗面改良剤等を配合することができる。
なお、本発明の組成物は、放射線によって硬化されるが、ここで放射線とは、赤外線、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等をいい、典型的には紫外線である。
本発明の組成物は、電線、特に電力用電線、電話線、自動車用電線等の被覆用放射線硬化性樹脂組成物として有用である。本発明の組成物を塗布して放射線を照射すれば、硬化して、均一かつ強度に優れた電線被覆層が容易に形成できる。また、本発明により形成された電線被覆層は、優れた強度を有し、かつ中心導体に対する密着性が良好であることから、配線の操作性が良好である。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は何らこれら実施例に限定されるものではない。
メカニカルスターラー、コンデンサーを備えた3L丸底ガラスフラスコに、ビスフェノールAを114g(0.5mol)、オキシ塩化リンを460g(3.0mol)、及び塩化マグネシウムを1.8g仕込んだ。コンデンサーの温度は0℃にコントロールした。発生する塩化水素ガスを系外に逃がすため、コンデンサーの先を、中和剤を入れた容器へ繋いだ。約65℃で反応が開始し、100〜110℃で5時間反応させた後、30〜40Torr減圧下で2時間かけて未反応のオキシ塩化リンを回収した。冷却後、1000gのテトラヒドロフランに溶解させ、130g(1mol)のヒドロキシプロピルアクリレートと237g(3mol)のピリジンの混合液を、液温が5℃を超えないように滴下し、25℃で2時間反応させた後、180g(3mol)の1−プロパノールと237g(3mol)のピリジンを加え、50℃で4時間反応させた。
反応液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び1−プロパノール等の低沸点組成物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は80質量%であった。得られた化合物をA−1という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認して、表1の結果を得た。
反応液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び1−プロパノール等の低沸点組成物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は80質量%であった。得られた化合物をA−1という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認して、表1の結果を得た。
1)エトキシ化テトラブロモビスフェノールAの合成:
メカニカルスターラー、N2ブロー管、コンデンサーを備えた1L丸底ガラスフラスコに、テトラブロモビスフェノールAを543g(1mol)、エチレンカーボネートを185g(2.1mol)、ヨウ化カリウムを2g投入した。フラスコ中を窒素置換して、80〜120℃に昇温し反応を開始したところ、CO2の発生を確認した。更に150〜180℃で反応を継続し、CO2の発生が無くなったところで、ガスクロマトグラフィーで組成を確認、反応が完結した事を確認した。
反応液を冷却し、得られた白色の結晶をトルエン、エタノールの混合溶媒で再結晶精製し、収率82質量%で目的物であるエトキシ化テトラブロモビスフェノールA(純度99.0%)を得た。得られたエトキシ化テトラブロモビスフェノールAを「原料化合物1」という。
メカニカルスターラー、N2ブロー管、コンデンサーを備えた1L丸底ガラスフラスコに、テトラブロモビスフェノールAを543g(1mol)、エチレンカーボネートを185g(2.1mol)、ヨウ化カリウムを2g投入した。フラスコ中を窒素置換して、80〜120℃に昇温し反応を開始したところ、CO2の発生を確認した。更に150〜180℃で反応を継続し、CO2の発生が無くなったところで、ガスクロマトグラフィーで組成を確認、反応が完結した事を確認した。
反応液を冷却し、得られた白色の結晶をトルエン、エタノールの混合溶媒で再結晶精製し、収率82質量%で目的物であるエトキシ化テトラブロモビスフェノールA(純度99.0%)を得た。得られたエトキシ化テトラブロモビスフェノールAを「原料化合物1」という。
2)(A)成分化合物(6)の合成:
メカニカルスターラー、N2ブロー管、コンデンサーを備えた3L反応容器に、上述の原料化合物1を316g(0.5mol)、オキシ塩化リンを153g(1.0mol)、テトラヒドロフランを1000g投入し、原料化合物1とオキシ塩化リンをテトラヒドロフランに溶解させ、−10℃まで冷却後、87g(1.1mol)のピリジンを、反応温度が0℃を超えないように滴下した。
更に、130g(1mol)のヒドロキシプロピルアクリレートと87g(1.1mol)のピリジンの混合液を、液温が5℃を超えないように滴下し、25℃で2時間反応させた後、180g(3mol)の1−プロパノールと237g(3mol)のピリジンを加え、50℃で4時間反応させた。
反応液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び、1−プロパノール等の低沸点不純物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は88%であった。得られた化合物をA−2という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認したところ、表2の結果を得た。
メカニカルスターラー、N2ブロー管、コンデンサーを備えた3L反応容器に、上述の原料化合物1を316g(0.5mol)、オキシ塩化リンを153g(1.0mol)、テトラヒドロフランを1000g投入し、原料化合物1とオキシ塩化リンをテトラヒドロフランに溶解させ、−10℃まで冷却後、87g(1.1mol)のピリジンを、反応温度が0℃を超えないように滴下した。
更に、130g(1mol)のヒドロキシプロピルアクリレートと87g(1.1mol)のピリジンの混合液を、液温が5℃を超えないように滴下し、25℃で2時間反応させた後、180g(3mol)の1−プロパノールと237g(3mol)のピリジンを加え、50℃で4時間反応させた。
反応液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び、1−プロパノール等の低沸点不純物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は88%であった。得られた化合物をA−2という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認したところ、表2の結果を得た。
メカニカルスターラー、N2ブロー管、コンデンサーを備えた3L反応容器に、合成例2に記載の原料化合物1を316g(0.5mol)、オキシ塩化リンを153g(1.0mol)、テトラヒドロフランを1000g投入した。原料化合物1とオキシ塩化リンをテトラヒドロフランに溶解させ、−10℃まで冷却後、237g(3mol)のピリジンを、反応温度が0℃を超えないように滴下した。更に、130g(1mol)のヒドロキシプロピルアクリレートと158g(2mol)のピリジンの混合液を、液温が5℃を超えないように滴下し、25℃で2時間反応させた後、375g(1mol)のエトキシ化トリブロモフェノールと158g(2mol)のピリジンを加え、50℃で12時間反応させた。
反応液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び、低沸点不純物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は75質量%であった。得られた化合物をA−3という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認したところ、表3の結果を得た。
反応液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び、低沸点不純物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は75質量%であった。得られた化合物をA−3という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認したところ、表3の結果を得た。
メカニカルスターラー、N2ブロー管、コンデンサーを備えた3L反応容器に、合成例2に記載の原料化合物1を316g(0.5mol)、オキシ塩化リンを153g(1.0mol)、テトラヒドロフラン1000gを投入した。原料化合物1とオキシ塩化リンをテトラヒドロフランに溶解させ、−10℃まで冷却後、87g(1.1mol)のピリジンを、反応温度が0℃を超えないように滴下した。
更に、130g(1mol)のヒドロキシプロピルアクリレートと87g(1.1mol)のピリジン混合液を、液温が5℃を超えないように滴下し、25℃で2時間反応させた後、173g(1mol)のp−ブロモフェノールと158g(2mol)のピリジンを加え、50℃で12時間反応させた。
合成液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び、低沸点不純物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は75%であった。得られた化合物をA−4という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認したところ、表4の結果を得た。
更に、130g(1mol)のヒドロキシプロピルアクリレートと87g(1.1mol)のピリジン混合液を、液温が5℃を超えないように滴下し、25℃で2時間反応させた後、173g(1mol)のp−ブロモフェノールと158g(2mol)のピリジンを加え、50℃で12時間反応させた。
合成液を、トルエンで希釈した後、過剰分のピリジンに相当する塩酸水溶液にて室温で中和処理を行い、静置分離後に有機層を更に2回水洗した。70〜80℃、減圧下で溶媒、及び、低沸点不純物を除去し、微黄色の粘性液体を得た。収率は75%であった。得られた化合物をA−4という。CDCl3(重クロロホルム)中に溶解し、1H−NMRで構造を確認したところ、表4の結果を得た。
合成例5((B)成分であるウレタン(メタ)アクリレートの合成)
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアナート167.2gを加え、液温が25℃になるまで冷却あるいは加温した。ジブチル錫ジラウレート0.799g添加した後、これらを撹拌しながらヒドロキシエチルアクリレートを液温度が40℃以下になるように制御しながら111.5g滴下した後、約30℃で1時間撹拌して反応させた。その後、数平均分子量が1500であるポリテトラメチレングリコール720.2g加え、液温が約70℃で3時間攪拌して反応させた。残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(B)ウレタン(メタ)アクリレートを、UB−1という。
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアナート167.2gを加え、液温が25℃になるまで冷却あるいは加温した。ジブチル錫ジラウレート0.799g添加した後、これらを撹拌しながらヒドロキシエチルアクリレートを液温度が40℃以下になるように制御しながら111.5g滴下した後、約30℃で1時間撹拌して反応させた。その後、数平均分子量が1500であるポリテトラメチレングリコール720.2g加え、液温が約70℃で3時間攪拌して反応させた。残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(B)ウレタン(メタ)アクリレートを、UB−1という。
合成例6((B)成分であるウレタン(メタ)アクリレートの合成)
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアナート134.8gを加え、液温が25℃になるまで冷却あるいは加温した。ジブチル錫ジラウレート0.799g添加した後、これらを撹拌しながらヒドロキシエチルアクリレートを液温度が40℃以下になるように制御しながら89.9g滴下した後、約30℃で1時間撹拌して反応させた。その後、数平均分子量が2000であるポリカーボネートジオール(式(9)において、Rが−(CH2)6−である化合物)774.22g加え、液温が約70℃で3時間攪拌して反応させた。残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(B)ウレタン(メタ)アクリレートを、UB−2という。
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアナート134.8gを加え、液温が25℃になるまで冷却あるいは加温した。ジブチル錫ジラウレート0.799g添加した後、これらを撹拌しながらヒドロキシエチルアクリレートを液温度が40℃以下になるように制御しながら89.9g滴下した後、約30℃で1時間撹拌して反応させた。その後、数平均分子量が2000であるポリカーボネートジオール(式(9)において、Rが−(CH2)6−である化合物)774.22g加え、液温が約70℃で3時間攪拌して反応させた。残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(B)ウレタン(メタ)アクリレートを、UB−2という。
合成例7((B)成分であるウレタン(メタ)アクリレートの合成)
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアナート322.0gを加え、液温が25℃になるまで冷却あるいは加温した。ジブチル錫ジラウレート0.799g添加した後、これらを撹拌しながらヒドロキシエチルアクリレートを液温度が40℃以下になるように制御しながら214.7g滴下した後、約30℃で1時間撹拌して反応させた。その後、数平均分子量が500であるポリカーボネートジオール(式(9)において、Rが−(CH2)5−と−(CH2)6−がモル比で1:1である化合物)462.2g加え、液温が約70℃で3時間攪拌して反応させた。残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(B)ウレタン(メタ)アクリレートを、UB−3という。
攪拌機を備えた反応容器に、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.240g、2,4−トリレンジイソシアナート322.0gを加え、液温が25℃になるまで冷却あるいは加温した。ジブチル錫ジラウレート0.799g添加した後、これらを撹拌しながらヒドロキシエチルアクリレートを液温度が40℃以下になるように制御しながら214.7g滴下した後、約30℃で1時間撹拌して反応させた。その後、数平均分子量が500であるポリカーボネートジオール(式(9)において、Rが−(CH2)5−と−(CH2)6−がモル比で1:1である化合物)462.2g加え、液温が約70℃で3時間攪拌して反応させた。残留イソシアネートが0.1質量%以下になった時を反応終了とした。得られた(B)ウレタン(メタ)アクリレートを、UB−3という。
実施例1〜5及び比較例1〜2
表5に示す組成の各成分を、攪拌機を備えた反応容器に仕込み、液温度を50℃に制御しながら1時間攪拌し、液状硬化性樹脂組成物を得た。
表5に示す組成の各成分を、攪拌機を備えた反応容器に仕込み、液温度を50℃に制御しながら1時間攪拌し、液状硬化性樹脂組成物を得た。
試験例
前記実施例及び比較例で得た液状硬化性樹脂組成物を、以下のような方法で硬化させて試験片を作製し、下記の各評価を行った。結果を表5に併せて示す。
前記実施例及び比較例で得た液状硬化性樹脂組成物を、以下のような方法で硬化させて試験片を作製し、下記の各評価を行った。結果を表5に併せて示す。
1.ヤング率:
381μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上に液状硬化性樹脂組成物を塗布し、これを空気下で1J/cm2のエネルギーの紫外線で照射して硬化させ、200μm厚のヤング率測定用フィルムを得た。このフィルムから、延伸部が幅6mm、長さ25mmとなるよう短冊状サンプルを作成し、温度23℃、湿度50%で引っ張り試験を行った。引っ張り速度は1mm/minで2.5%歪みでの抗張力からヤング率を求めた。
381μm厚のアプリケーターバーを用いてガラス板上に液状硬化性樹脂組成物を塗布し、これを空気下で1J/cm2のエネルギーの紫外線で照射して硬化させ、200μm厚のヤング率測定用フィルムを得た。このフィルムから、延伸部が幅6mm、長さ25mmとなるよう短冊状サンプルを作成し、温度23℃、湿度50%で引っ張り試験を行った。引っ張り速度は1mm/minで2.5%歪みでの抗張力からヤング率を求めた。
2.難燃性:
組成物を注入する注入口を備えた長さ3cmの円筒形の塗布治具と、UVランプ(フュージョン社製、6kW)を備えた石英製のランプカバーからなる円筒形のUV照射装置を直列に設置して、塗布治具とUV照射装置の各円筒内部に、断面積が0.13mm2である銅製の撚り線導線を通した。UV照射装置の円筒内部には窒素ガスを充満させた。導線を100m/minの速度で線引きしながら、各組成物を塗布治具の注入口から円筒内部へ注入して導線に塗布した。組成物を塗布した導線は、塗布治具の外部へ出た直後に円筒形のUV照射装置の中を通して組成物を硬化させ、厚さ200μmの被覆層を有する試験用被覆電線を得た。
得られた被覆電線をガスバーナーの炎に対して45°に傾斜させた状態で固定し、ガスバーナーの火を電線に接炎した。接炎した部分の被覆層が燃焼により消失したことを目視で確認した後に離炎して、接炎部分よりも上側の被覆層が、離炎した後70秒以内に消炎した場合の件数を測定した。試験は5個ないし10個の試験用被覆電線について行い、70秒以内で消炎した場合について、消炎に要した時間(秒)の最小値と最大値を示した。数値が1つであるのは、全ての試験例においてその時間で消炎したことを示す。
組成物を注入する注入口を備えた長さ3cmの円筒形の塗布治具と、UVランプ(フュージョン社製、6kW)を備えた石英製のランプカバーからなる円筒形のUV照射装置を直列に設置して、塗布治具とUV照射装置の各円筒内部に、断面積が0.13mm2である銅製の撚り線導線を通した。UV照射装置の円筒内部には窒素ガスを充満させた。導線を100m/minの速度で線引きしながら、各組成物を塗布治具の注入口から円筒内部へ注入して導線に塗布した。組成物を塗布した導線は、塗布治具の外部へ出た直後に円筒形のUV照射装置の中を通して組成物を硬化させ、厚さ200μmの被覆層を有する試験用被覆電線を得た。
得られた被覆電線をガスバーナーの炎に対して45°に傾斜させた状態で固定し、ガスバーナーの火を電線に接炎した。接炎した部分の被覆層が燃焼により消失したことを目視で確認した後に離炎して、接炎部分よりも上側の被覆層が、離炎した後70秒以内に消炎した場合の件数を測定した。試験は5個ないし10個の試験用被覆電線について行い、70秒以内で消炎した場合について、消炎に要した時間(秒)の最小値と最大値を示した。数値が1つであるのは、全ての試験例においてその時間で消炎したことを示す。
3.耐温水性:
難燃性の項と同様の方法で作製した試験用被覆電線2.5mの両端2.5cmの被覆部を除去し、被覆されている部分のうち約2mを85℃に調整した1質量%の食塩水に浸漬した。被覆電線の被覆部を除去した片方端の銅線と、上記食塩水中に浸漬した銅板を48V直流電源装置(PAS60−6;菊水電子工業社製)に接続し、電流を連続して流した。被覆電線の被覆部を除去した他方端は、空気中に放置した。1日毎に直流電源装置に替えて電気抵抗測定装置(WT−8752;日置電機社製)を接続し、電気抵抗値を測定し、それを体積抵抗値へと換算した。電気抵抗値の測定後は再度、上記直流電源装置に接続して電流を流した。体積抵抗値が、1GΩ・mm未満となるのに要した日数が、10日以上の場合を「◎」、5〜9日の場合を「○」、4日以下の場合を「△」と評価した。測定件数は、1件である。
難燃性の項と同様の方法で作製した試験用被覆電線2.5mの両端2.5cmの被覆部を除去し、被覆されている部分のうち約2mを85℃に調整した1質量%の食塩水に浸漬した。被覆電線の被覆部を除去した片方端の銅線と、上記食塩水中に浸漬した銅板を48V直流電源装置(PAS60−6;菊水電子工業社製)に接続し、電流を連続して流した。被覆電線の被覆部を除去した他方端は、空気中に放置した。1日毎に直流電源装置に替えて電気抵抗測定装置(WT−8752;日置電機社製)を接続し、電気抵抗値を測定し、それを体積抵抗値へと換算した。電気抵抗値の測定後は再度、上記直流電源装置に接続して電流を流した。体積抵抗値が、1GΩ・mm未満となるのに要した日数が、10日以上の場合を「◎」、5〜9日の場合を「○」、4日以下の場合を「△」と評価した。測定件数は、1件である。
表5において、
ベンジルアクリレート: ビスコート#160(大阪有機化学工業社製)
トリメチロールプロパントリアクリレート: TMP3A(大阪有機化学工業社製)
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン: Irgacure 184(チバスペシャルティケミカルズ社製)
臭素化ビスフェノール化合物: 前記式(10)で表される臭素化ビスフェノールA型エポキシジアクリレート(日本ユピカ社製)
ベンジルアクリレート: ビスコート#160(大阪有機化学工業社製)
トリメチロールプロパントリアクリレート: TMP3A(大阪有機化学工業社製)
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン: Irgacure 184(チバスペシャルティケミカルズ社製)
臭素化ビスフェノール化合物: 前記式(10)で表される臭素化ビスフェノールA型エポキシジアクリレート(日本ユピカ社製)
表5から明らかなように、成分(A)、(B)及び(C)を含有する本発明の樹脂組成物で形成された硬化物は、電線被覆材として良好な性質を有し、かつ難燃性が良好であることから、電線被覆用組成物として有用である。
Claims (12)
- (A)下記式(1)で表される化合物、(B)ウレタン(メタ)アクリレートおよび(C)放射線重合開始剤を含有する放射線硬化性樹脂組成物。
R0は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
R1は、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルカンジイル基である。
R2は、それぞれ独立に、炭素数1〜10のアルキル基、または、式(2)で表される基である。
R3は、R1と同義である。ただし、R1と同一構造である必要はない。
R4は、それぞれ独立に、水素原子またはメチル基である。
n1は、それぞれ独立に、0〜2の数である。]
- 式(1)において、R2が、式(2)で表される基であり、n2が1〜3の数である、請求項1に記載の組成物。
- 前記式(2)において、n1が1〜2であり、n2が3である、請求項2に記載の組成物。
- さらに、(D)臭素化された芳香環構造および2個のエチレン性二重結合を有する化合物(成分(A)を除く)を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の組成物。
- (B)ウレタン(メタ)アクリレートが、ポリカーボネートジオールとジイソシアネートと水酸基含有(メタ)アクリレートの反応物を含有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の組成物。
- さらに、(E)エチレン性不飽和結合を有する化合物(成分(A)、(B)および(D)を除く)を含有する、請求項1〜6のいずれか1項記載の組成物。
- 組成物全体に対して、(A)1〜30質量%、(B)40〜70質量%、(C)0.1〜20質量%、(D)0〜50質量%、(E)1〜30質量%を含有する、請求項7に記載の組成物。
- 電線被覆用である、請求項1〜8のいずれか1項記載の組成物。
- 絶縁電線の中心導体に直接接する被覆層用である、請求項9記載の電線被覆用放射線硬化性樹脂組成物。
- 請求項1〜10のいずれか1項記載の組成物を硬化させて得られる電線被覆層。
- 請求項11記載の被覆層を有する電線。
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JP2013249374A (ja) * | 2012-05-31 | 2013-12-12 | Toho Chem Ind Co Ltd | リン酸エステル化合物およびそれを含む難燃剤 |
CN115873257A (zh) * | 2021-09-29 | 2023-03-31 | 中国石油化工股份有限公司 | 卤代聚磷酸酯多元醇和聚脲弹性体及其制备方法和应用 |
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2012
- 2012-05-31 JP JP2012124710A patent/JP2013249372A/ja active Pending
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CN115873257B (zh) * | 2021-09-29 | 2024-04-09 | 中国石油化工股份有限公司 | 卤代聚磷酸酯多元醇和聚脲弹性体及其制备方法和应用 |
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