JP2013248865A - 筆記具用インク収容管 - Google Patents
筆記具用インク収容管 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013248865A JP2013248865A JP2012127389A JP2012127389A JP2013248865A JP 2013248865 A JP2013248865 A JP 2013248865A JP 2012127389 A JP2012127389 A JP 2012127389A JP 2012127389 A JP2012127389 A JP 2012127389A JP 2013248865 A JP2013248865 A JP 2013248865A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ink
- storage tube
- ink storage
- pen tip
- writing instrument
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Pens And Brushes (AREA)
Abstract
【解決手段】筆記具用インク13を収容する筆記具用インク収容管Aであって、該筆記具用インク収容管はペン先側12aを透明性を有する樹脂で構成すると共に、ペン先側以外12bをポリブチレンナフタレートにより構成することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンナフタレートのコポリマーにより、修正液の液収容管やボールペンのインク収容管などを射出成形や押出成形によって得た液収容部材(例えば、特許文献3参照)が知られている。
一方、上記特許文献2に記載されるポリブチレンナフタレートにより構成される筆記具用インク収容管では、蒸発速度の高い溶剤を主体としたインクを充填した場合には、インクの経時的な品質の面での課題がないものであるが、ポリブチレンナフタレートは視認性(透明性)に劣るものであるので、インクの終了検知が見にくくなるなどの課題があるのが現状である。
(1) 筆記具用インクを収容する筆記具用インク収容管であって、該筆記具用インク収容管はペン先側を透明性を有する樹脂で構成すると共に、ペン先側以外をポリブチレンナフタレートにより構成することを特徴とする筆記具用インク収容管。
(2) ペン先側を構成する透明性を有する樹脂が、ペン先側以外からペン先部に向かって透明性が徐々に増加するグラデーションとなっていることを特徴とする(1)に記載の筆記具用インク収容管。
(3) ペン先側を構成する透明性を有する樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンから選ばれることを特徴とする(1)又は(2)に記載の筆記具用インク収容管。
(4) インク収容管後端部には、インクの溶剤揮発及び吸湿を防ぐインク追従体を有することを特徴とする(1)〜(3)の何れか一つに記載の筆記具用インク収容管。
本発明の筆記具用インク収容管は、筆記具用インクを収容する筆記具用インク収容管であって、該筆記具用インク収容管はペン先側に透明性を有する樹脂で構成すると共に、ペン先側以外をポリブチレンナフタレートにより構成することを特徴とすることを特徴とするものである。
本実施形態の筆記具用インク収容管Aは、図1(a)及び(b)に示すように、ボールペン型金属製又は樹脂製チップ部材10を継手部材11を介してインク収容管12の先端開口部に圧入することにより取り付けられている。このインク収容管12には、筆記具用インク13、本実施形態ではボールペン用インクが充填されている。なお、14はインク追従体である。
このインク収容管12は、ペン先側12aを、透明性を有する樹脂で構成すると共に、ペン先側以外12bを、ポリブチレンナフタレート(PBN)により構成されている。
好ましくは、コスト、製造性等の点から、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)の使用が望ましくい。
本発明に用いるポリブチレンナフタレートは、後述する蒸発速度の高い溶剤を主体としたインクを充填した場合にも、非透過性、耐溶剤性に優れると共に、耐熱性、機械的特性に優れるものであるが、透明性(視認性)に劣るので、インクの終了検知が見にくくなるなどの課題がある。本発明では、ペン先側12aを、上記透明性を有する樹脂で構成すると共に、ペン先側以外12bをポリブチレンナフタレートにより構成することにより、本発明の効果を発揮せしめるものとなる。
用いるポリブチレンナフタレートは、2,6−ナフタレンカルボン酸成分及びエチレングリコール成分を主体とするもので、他のジカルボン酸成分及びジオール成分を共重合することにより、融点をコントロールすることができる。
筆記具用インクに含有される任意成分としては、例えば、インクに悪影響を及ぼさず相溶することができる防錆剤、防黴剤、界面活性剤、潤滑剤及び湿潤剤等を含有することができる。特に、脂肪酸などは、潤滑剤として好適に使用できる。また、乾燥抑制用添加剤として製品特性上、悪影響を及ぼさない範囲で主溶剤に相溶する不揮発性溶剤等も含有することができる。
用いることができるインク追従体としては、インクに使用する溶剤に対して低透過性、低拡散性が必要であり、そのベースとしては不揮発性や難揮発性の流動体、具体的には、ポリブテンや流動パラフィン等、本発明に用いる上記特性等の溶剤と基本的に相溶性を有さない非シリコン系の油脂類を使用することができる。
これらの物質の粘度が低い場合には、増粘剤やゲル化剤を用いることが好ましい。具体的には、金属セッケン類、ベントナイト類、脂肪酸アマイド類、水添ヒマシ油類、酸化チタンやシリカやアルミナ等を含む金属微粒子類、セルロース類、エラストマー類等が挙げられる。
この筆記具用インク収容管Aは、ボールペン用軸体に装着してボールペンとして用いられる。
本発明における筆記具用インク収容管は、上記実施形態のボールペンの他、サインペン、筆ペン、直液式筆記具などの筆記具の用途に応じて、種々の筆記具用インク収容管とすることができるものである。
特に、筆記具用インクの溶剤として、吸湿性の強いアルコール類、多価アルコール類、グリコールモノエーテル類から選ばれる少なくとも1種の溶剤を用いた筆記具用インクに対してもポリブチレンナフタレートにより構成した本体12bの特性により優れた耐吸湿性等の耐溶剤性が発揮できるものとなる。
この実施形態の筆記具用インク収容管Bは、継手部材11を介することなく、直接チップ部材10を圧入により取り付けた点、並びに、ペン先側12aを構成する透明性を有する樹脂が、ペン先側以外12bのポリブチレンナフタレートからペン先部12cに向かって透明性が徐々に増加するグラデーションとなっている(境界がない)点で、上記図1の実施形態の筆記具用インク収容管Aと相違するものである。
なお、このグラデーションとなっているペン先側12aは、境界がない形態であり、本発明の場合は、インク色が判別できるペン先側からインク色が判別できなくなる部分までとして規定した。
この筆記具用インク収容管Bの長さ(全長)100mm、肉厚(厚さ)1mであり、グラデーションとなっているペン先側12aの長さは15mmである。
本発明では、透明性を有する樹脂で構成されるペン先側12aとして、図1(b)に示すように、ペン先側以外12bと境界がある形態としたが、図2(b)のように、境界がないグラデーションの形態であってもよいものであり、更に、図2(a)では、直接チップ部材10を圧入により取り付けたが、図1(a)に示すように、継手部材11を介してチップ部材10を取り付けてもよいものである。
また、上記各実施形態において、本発明の効果を損なわない範囲で、ペン先側以外となる本体12bに色材等を混ぜ合わせることで、色彩豊富なデザイン上にも優れた筆記具用インク収容管としてもよいものである。
〔実施例1〜6及び比較例1〜3〕
各実施例及び比較例に用いる下記に示す評価用インク(3種):1〜3を使用し、並びに、下記方法により成形されたインク収容管(3種):1〜3を作製した。
着色剤:スピロンブラックGMHスペシャル(保土ヶ谷化学工業社製) 5%
:バリファーストバイオレット#1702(オリエント化学工業社製) 23%
樹脂 :ポリビニールブチラール BM−1(積水化学社製) 4%
:YP90L(ヤスハラケミカル社製) 8%
溶剤 :3−メトキシブタノール 35%
:3−メトキシ−3−メチルブタノール 25%
着色剤:バリファーストバイオレット#1702(オリエント化学工業社製) 26%
樹脂 :ポリビニールブチラール BM−1(積水化学社製) 4%
:ハイラック110H(日立化成社製) 10%
溶剤 :ヘキシレングリコール 10%
:3−メトキシ−3−メチルブタノール 50%
着色剤:スピロンイエローC−GNH(保土ヶ谷化学工業社製) 10%
樹脂 :ベッカサイト1111(日立化成社製) 30%
溶剤 :ジプロピレングリコールジメチルエーテル 60%
下記1〜3に記載の各製法に基づいて、内径4.0mm、1.0mm厚、長さ100mmのインク収容管を得た。また、インク収容管1及び2のグラデーションとなっているペン先側12aの長さは15mmである。
インク収容管1:
射出成型(2色成型)により、ペン先側が透明性を有するポリエチレンナフタレートであり、ペン先側以外のポリブチレンナフタレートからペン先部に向かって透明性が増加するグラデーションとなっている(境界がない)筆記具用インク収容管を得た。
射出成型(2色成型)により、ペン先側が構成する透明性を有するポリプロピレンであり、ペン先側以外のポリブチレンナフタレートからペン先部に向かって透明性が増加するグラデーションとなっている(境界がない)筆記具用インク収容管を得た。
押出成型により、ポリプロピレン製の筆記具用インク収容管を得た。
上記方法により得られた各インク収容管1〜3の先端に図1に準拠する樹脂製継手部材を介して、ボール径(超合金製)1.0mmのSUS製金属チップ部材を取り付け、後端部より上記評価用インク(3種):1〜3を所定量充填して、後端部より更にインク追従体(流動パラフィン)を所定量充填することで各々の油性ボールペン用インク収容管サンプルを作製した。
下記表1及び表2に実施例及び比較例となる上記各評価用インク(3種)とインク収容管サンプル(3種)の組み合わせた油性ボールペン用インク収容管サンプルを示す。
これらの評価結果を下記表1及び表2に示す。
温度50±5℃、湿度30%及び80%の環境下で2週間放置し、インク収容管内の吸湿率、透過率を測定及び算出した。また、外観上の変化も観察した。
なお、吸湿率の測定は、評価用インクの水分量をカールフィッシャー水分計(京都電子工業社製MKA−210)により測定し、水分率をブランクとの差より吸湿率として算出した。
また、透過率の測定は、インク充填量の変化量と上記水分率より補正を行い、溶剤透過率として算出した。
吸湿率の度合いを下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:吸湿率が1.00%以下のもの
○:吸湿率が1.00超過〜1.50%未満
△:吸湿率が1.50〜2.00%未満
×:吸湿率が2.00%以上のもの
透過率の度合いを下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:透過率が1.00%以下のもの
○:透過率が1.00超過〜1.50%未満
△:透過率が1.50〜2.00%未満
×:透過率が2.00%以上のもの
温度50℃±5℃、湿度80%環境下で2週間放置し、目視にて劣化度合いを下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:外観が何も変化なかったもの
△:外観に割れや白くに濁った状態あるいは変形が観察されたもの(程度が少ない)
×:外観に割れや白くに濁った状態あるいは変形が観察されたもの(程度が多い)
10 チップ部材
11 継手部材
12 インク収容管
12a ペン先側
12b ペン先側以外
12c ペン先部
Claims (4)
- 筆記具用インクを収容する筆記具用インク収容管であって、該筆記具用インク収容管はペン先側を透明性を有する樹脂で構成すると共に、ペン先側以外をポリブチレンナフタレートにより構成することを特徴とする筆記具用インク収容管。
- ペン先側を構成する透明性を有する樹脂が、ペン先側以外からペン先部に向かって透明性が徐々に増加するグラデーションとなっていることを特徴とする請求項1記載の筆記具用インク収容管。
- ペン先側を構成する透明性を有する樹脂が、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンから選ばれることを特徴とする請求項1又は2に記載の筆記具用インク収容管。
- インク収容管後端部には、インクの溶剤揮発及び吸湿を防ぐインク追従体を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の筆記具用インク収容管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012127389A JP2013248865A (ja) | 2012-06-04 | 2012-06-04 | 筆記具用インク収容管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012127389A JP2013248865A (ja) | 2012-06-04 | 2012-06-04 | 筆記具用インク収容管 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013248865A true JP2013248865A (ja) | 2013-12-12 |
Family
ID=49848017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012127389A Pending JP2013248865A (ja) | 2012-06-04 | 2012-06-04 | 筆記具用インク収容管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013248865A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1067706B (de) * | 1955-11-07 | 1959-10-22 | Pelikan Werke Wagner Guenther | Kugelschreibmine mit zur Beobachtung der Minenfuellung im vorderen Teil durchscheinendem Minenrohr |
JPS6213683U (ja) * | 1985-07-09 | 1987-01-27 | ||
JP2001130187A (ja) * | 1999-11-05 | 2001-05-15 | Kurabo Ind Ltd | 透明ホルダーを有するボールペン |
JP2003291580A (ja) * | 2002-01-30 | 2003-10-15 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | ガス加圧式筆記具および筆記具用リフィール |
JP2005288863A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Pentel Corp | 液収容部材 |
-
2012
- 2012-06-04 JP JP2012127389A patent/JP2013248865A/ja active Pending
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE1067706B (de) * | 1955-11-07 | 1959-10-22 | Pelikan Werke Wagner Guenther | Kugelschreibmine mit zur Beobachtung der Minenfuellung im vorderen Teil durchscheinendem Minenrohr |
JPS6213683U (ja) * | 1985-07-09 | 1987-01-27 | ||
JP2001130187A (ja) * | 1999-11-05 | 2001-05-15 | Kurabo Ind Ltd | 透明ホルダーを有するボールペン |
JP2003291580A (ja) * | 2002-01-30 | 2003-10-15 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | ガス加圧式筆記具および筆記具用リフィール |
JP2005288863A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Pentel Corp | 液収容部材 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2292068C (en) | Ink follower composition for ballpoint pen and ballpoint pen using the same | |
JP6423240B2 (ja) | 筆記具 | |
JP2013248865A (ja) | 筆記具用インク収容管 | |
KR100636453B1 (ko) | 필기구용 잉크 수용관 | |
JP5022171B2 (ja) | 筆記具用インキ収容管 | |
JP3544202B2 (ja) | 筆記具用インキ収容管 | |
JP2004167997A (ja) | 筆記具用インキ収容部材 | |
JP7093650B2 (ja) | 筆記具用部材 | |
JP7139112B2 (ja) | 筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 | |
JP3923024B2 (ja) | 流動体塗布具 | |
JP2007291278A (ja) | ボールペン | |
JP4502607B2 (ja) | 流動体塗布具 | |
JP2001314803A (ja) | 塗布具 | |
KR20100024067A (ko) | 직액식 볼펜리필 | |
JP6126828B2 (ja) | 筆記具 | |
JP2023105496A (ja) | 出没式筆記具 | |
JP2004001293A (ja) | 筆記具用インキ収容管 | |
JP2848585B2 (ja) | 筆記具用インキ追従体およびそれを含むボールペン | |
JP2007161961A (ja) | インキ終了検知式筆記具用インキ組成物 | |
JP2005081683A (ja) | 筆記具用部材 | |
JP2016141003A (ja) | ボールペン | |
JP2004262196A (ja) | 修正ペン用リフィール | |
JP6346000B2 (ja) | ボールペンレフィル | |
JP2006316122A (ja) | 筆記具用水性インキ組成物及びそれを収容した筆記具 | |
JP2023105497A (ja) | キャップ式筆記具 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160308 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160531 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20161122 |