(第1の実施の形態)
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの16番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの14番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの8番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの6番目)、「青7」図柄(例えば、左リール32Lの3番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rの図柄が視認可能となる位置を結ぶようにして、計4本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7に示すように、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ第1ラインL1と、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ第2ラインL2と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ第3ラインL3と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ第4ラインL4と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
図8には、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典とが示されている。
メダル払出が行われる小役入賞としては、チェリー入賞,第1スイカ入賞,第2スイカ入賞,ベル入賞,第1特殊ベル入賞〜第12特殊ベル入賞がある。中リール32Mの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞として1枚のメダル払出が行われる。すなわち、チェリー入賞の場合には、左リール32Lと右リール32Rについて、有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であっても良い。換言すれば、中リール32Mの「チェリー」図柄と、左リール32L及び右リール32Rの任意の図柄との組合せが有効ライン上に停止した場合には、チェリー入賞が成立するとも言える。ここで、中リール32Mの中段は4本の有効ラインが重なる位置であるため、中リール32Mの中段に「チェリー」図柄が停止した場合には、4本全ての有効ライン上にてチェリー入賞が成立することとなり、結果として4(=1×4)枚のメダル払出が行われる。各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1スイカ入賞として5枚のメダル払出が行われる。中リール32Mの「青7」図柄と右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2スイカ入賞として1枚のメダル払出が行われる。すなわち、第2スイカ入賞の場合には、左リール32Lについて有効ライン上に停止する図柄がどのような図柄であっても良い。各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止した場合には、ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。また、各リール32L,32M,32Rのうち2つのリールの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止し、残り1つのリールの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、特殊ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。例えば、左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1特殊ベル入賞として9枚のメダル払出が行われる。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞と第2BB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「青7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、左リール32L及び中リール32Mの「青7」図柄と右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞がある。左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合、又は左リール32Lの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1再遊技入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第2再遊技入賞となる。左リール32L及び右リール32Rの「リプレイ」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第3再遊技入賞となる。左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32Mの「リプレイ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第4再遊技入賞となる。左リール32Lの「チェリー」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第5再遊技入賞となる。各リール32L,32M,32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合、又は、左リール32Lの「赤7」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第6再遊技入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「青年」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第7再遊技入賞となる。左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第8再遊技入賞となる。各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第9再遊技入賞となる。左リール32Lの「BAR」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「リプレイ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第10再遊技入賞となる。左リール32Lの「赤ベル」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第11再遊技入賞となる。左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「青年」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第12再遊技入賞となる。
また、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれかが成立した場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行し、第4再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第4RT状態に移行し、第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第5RT状態に移行する。加えて、入賞とは異なるものの、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄,「赤ベル」図柄,「スイカ」図柄が停止した場合と、「リプレイ」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄が停止した場合と、「リプレイ」図柄,「青年」図柄,「赤ベル」図柄が停止した場合と、「リプレイ」図柄,「青年」図柄,「白ベル」図柄が停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、これら遊技状態が第1RT状態に移行する図柄の組合せを移行出目という。
なお以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。例えば、第3特殊ベル図柄の組合せとは、第3特殊ベル入賞となる図柄の組合せ、すなわち「リプレイ」図柄,「白ベル」図柄,「赤ベル」図柄の組合せである。また、各入賞と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄を入賞図柄ともいう。例えば、第3特殊ベル図柄とは、左リール32Lにおいては「リプレイ」図柄であり、中リール32Mにおいては「白ベル」図柄であり、右リール32Rにおいては「赤ベル」図柄である。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
遊技パネル25の下方には、下部パネル27が設けられており、当該下部パネル27の中央部には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下に位置するよう、それぞれ配置されている。左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。本スロットマシン10では、ストップスイッチ42〜44として、遊技者が押下操作したことを検知する従来の押下操作式スイッチではなく、遊技者が触れたことを検知するタッチ操作式スイッチを採用している。したがって、本スロットマシン10では、従来のようにストップスイッチを押下操作せずともよく、ストップスイッチに触れるだけで対応するリールを停止させることができる。
各ストップスイッチ42〜44の位置関係についてより詳細に説明すると、左ストップスイッチ42及び右ストップスイッチ44は、対応する表示窓26L,26Rの直下に位置するように、且つ、左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44が水平方向に並ぶようにして配置されている。中ストップスイッチ43は、対応する表示窓26Mの直下に位置するように、且つ、中ストップスイッチ43の上端部が左ストップスイッチ42及び右ストップスイッチ43の下端部よりも下方に位置するように配置されている。すなわち、各ストップスイッチ42〜44は、いずれか2つのストップスイッチを直線で結んだ場合に、他の1つのストップスイッチが前記直線上から外れた位置となるように配置されている。また、各ストップスイッチ42〜44は、左ストップスイッチ42の中心と右ストップスイッチ44の中心の距離と、右ストップスイッチ44の中心と中ストップスイッチ43の中心の距離と、中ストップスイッチ43の中心と左ストップスイッチ42の中心の距離と、が等しくなるように配置されている。すなわち、各ストップスイッチ42〜44の中心を直線で結んだ場合には、下向きの正三角形となる。
下部パネル27には、スロットマシン10後方に向けて凹み形成された案内溝部40が設けられている。案内溝部40は、左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44を直線で結ぶように形成された第1案内溝部40aと、右ストップスイッチ44と中ストップスイッチ43を直線で結ぶように形成された第2案内溝部40bと、中ストップスイッチ43と左ストップスイッチ42を直線で結ぶように形成された第3案内溝部40cと、により形成されている。すなわち、案内溝部40は、下向きの略正三角形状に形成されており、各ストップスイッチ42〜44は、案内溝部40の外周側の3つの頂点部に配置されている。案内溝部40の幅には、遊技者等が案内溝部40に指を挿入させても十分に余裕のある長さが確保されている。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
排出用通路の左方(図4においては右方)には、ストップスイッチ42〜44と後述する主制御装置101とを電気的に接続するための配線を挿通する挿通孔28が設けられている。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図10〜図29のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図10参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図10〜図29のフローチャートを参照しながら説明する。
図10は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図11のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS213に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数(本実施の形態では3)に達しているか否かを判定し、ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にて上述した第1ラインL1〜第4ラインL4の全ての組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行うとともに、ステップS208にてメダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のRT状態処理、ステップS213のBB状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図12のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,第5RT状態,BB状態の7種類の遊技状態を有している。そこでステップS302では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図13は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=6のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、チェリーと第2スイカに当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応するBB入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグと第2BB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、現在のインデックス値IVが3〜20であればインデックス値IVと対応する当選フラグをセットし、現在のインデックス値IVが1又は2であれば対応する当選フラグをセットしない。つまり、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグが持ち越されているゲームでは、第1BB及び第2BB以外の役に当選した場合には対応する当選フラグをセットする一方、第1BB又は第2BBに当選した場合には対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、IV=1の際に当選となる確率は約16400分の1、IV=2の際に当選となる確率は約2050分の1、IV=3の際に当選となる確率は約96.4分の1、IV=4の際に当選となる確率は約262分の1、IV=5の際に当選となる確率は約256分の1、IV=6の際に当選となる確率は約16400分の1、IV=7の際に当選となる確率は約65500分の1である。IV=8〜11の際に当選となる確率はそれぞれ約91.9分の1であり、IV=12〜19の際に当選となる確率はそれぞれ約31.2分の1である。IV=20の際に当選となる確率は約7.30分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.80分の1である。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309にて抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS310では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。
次に、ステップS210のリール制御処理について、図14のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS402では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS403に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS402に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS404にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS405〜ステップS411に示す停止制御処理を行う。
ステップS405では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS406では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS407では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS408では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS409にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS410では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS411にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS402に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=8〜19の際に当選となった場合すなわちベルと2種類の特殊ベルに当選となった場合(図13参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図15は、IV=8〜19の際にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えばIV=12と対応する当選フラグ「12」がセットされている場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第1特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合にベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第9特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、左リール32Lと右リール32Rにおいては上段と下段に有効ラインが設定され、中リール32Mにおいては中段に有効ラインが設定される。このため、左リール32Lと右リール32Rに関しては、同種図柄同士の間隔が6図柄以下で配置されていればストップスイッチ42,44の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができ、中リール32Mに関しては、同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されていればストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。左リール32Lには、「リプレイ」図柄,「チェリー」図柄及び「スイカ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mには、「リプレイ」図柄と「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されており、右リール32Rには、「リプレイ」図柄と「スイカ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、上記各図柄が当選図柄となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず有効ライン上に当選図柄を停止させることができる。一方、「赤ベル」図柄や「白ベル」図柄等の他の図柄に関しては、上記間隔以上に離れた区間が形成されるようにして配置されているため、有効ライン上に停止させるためには遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
IV=12の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1特殊ベル入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、第1特殊ベル図柄たる「リプレイ」図柄が、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「リプレイ」図柄が停止する。例えば左リール32Lの12番の「リプレイ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図16(a)に示すように、当該12番の「リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、第3ラインL3と第4ラインL4で第1特殊ベル入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mには、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が、2番,5番,10番,20番の位置に配置されている。20番〜10番の区間では、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるように配置されている一方、10番〜20番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が9図柄となっている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、16番の「赤7」図柄〜10番の「赤ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図16(b)に示すように、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が中段に停止する。この結果、第3ラインL3と第4ラインL4で第1特殊ベル入賞の成立する余地が残る。一方、11番の「スイカ」図柄〜15番の「白ベル」図柄のいずれかが中段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、図16(c)に示すように、15番の「白ベル」図柄が中段に停止する。「赤ベル」図柄を中段に停止させることができない場合に「白ベル」図柄を中段に停止させることにより、当選役が報知されていない状況において、第3特殊ベル入賞又は第4特殊ベル入賞が成立することを遊技者に期待させることが可能となる。
右リール32Rには、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が9番と16番の位置に配置されている。9番〜16番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が6図柄となっている一方、16番〜9番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が13図柄となっている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって「赤ベル」図柄が有効ライン上に停止したりしなかったりする。具体的には、3番の「青7」図柄〜16番の「赤ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄が上段又は下段に停止する。この結果、第3ラインL3又は第4ラインL4で第1特殊ベル入賞が成立する。例えば、16番の「赤ベル」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図16(d)に示すように、第4ラインL4で第1特殊ベル入賞が成立する。一方、17番の「赤7」図柄〜2番の「白ベル」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、右リール32Rを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第1特殊ベル図柄たる「赤ベル」図柄を上段又は下段に停止させることができない。かかるタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が上段又は下段に停止する。例えば、2番の「白ベル」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図16(e)に示すように、第4ラインL4上に左から「リプレイ」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄が停止する。つまり、第1特殊ベル入賞を成立させることができないタイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合には、有効ライン上に移行出目(図8参照)が停止する。
次に、IV=8の際に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、ベル入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が13番と20番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が6番の位置に配置されている。かかる場合、6番の「白ベル」図柄と13番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、13番の「赤ベル」図柄と20番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、20番の「赤ベル」図柄と6番の「白ベル」図柄の間隔は6図柄である。つまり、左リール32Lには、ベル図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
中リール32Mには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が20番,2番,5番,10番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が15番の位置に配置されている。かかる場合、20番〜10番の区間では「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となっており、10番の「赤ベル」図柄と15番の「白ベル」図柄の間隔が4図柄となっており、15番の「白ベル」図柄と20番の「赤ベル」図柄の間隔が4図柄となっている。つまり、中リール32Mには、ベル図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、中ストップスイッチ43が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。
右リール32Rには、ベル図柄たる「赤ベル」図柄が9番と16番の位置に配置されるとともに、ベル図柄たる「白ベル」図柄が2番の位置に配置されている。かかる場合、2番の「白ベル」図柄と9番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、9番の「赤ベル」図柄と16番の「赤ベル」図柄の間隔は6図柄であり、16番の「赤ベル」図柄と2番の「白ベル」図柄の間隔は6図柄である。つまり、右リール32Rには、ベル図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が最後に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段又は下段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」が停止する。この結果、各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が有効ライン上に停止し、ベル入賞が成立する。
IV=8〜19の際に当選となった場合には、6通りのストップスイッチ42〜44の操作順序のうち2通りの操作順序についてベル入賞が成立するよう停止情報を設定し、4通りの操作順序について特殊ベル入賞が成立するよう停止情報を設定する。上述したとおり、ベル入賞が成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらずベル入賞が成立する。一方、特殊ベル入賞が成立するよう停止情報が設定された場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによって特殊ベル入賞が成立したり成立しなかったりする。なお、第5特殊ベル〜第12特殊ベル入賞が成立するよう停止情報が設定された場合、すなわち中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が最初に操作された場合には、対応する特殊ベル入賞を成立させることが可能なタイミングでストップスイッチ42〜44が操作されれば当該特殊ベル入賞が成立し、対応する特殊ベル入賞を成立させることが不可能なタイミングでストップスイッチ42〜44が操作されれば特殊ベル入賞が成立しないのみならず移行出目も有効ライン上に停止しない。つまり、移行出目は、左ストップスイッチ42が最初に操作されるとともに設定された停止情報と対応する特殊ベル入賞を成立させることができない場合に限り、有効ライン上に停止する。
また、遊技者は、左リール32Lに「リプレイ」図柄が停止した場合、中リール32Mと右リール32Rを停止させる場合に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄を狙って中ストップスイッチ43と右ストップスイッチ44を操作するものと想定される。かかる場合、当選役が報知されていない状況においては、4分の1の確率で特殊ベル入賞が成立し、4分の3の確率で移行出目が有効ライン上に停止することとなる。ちなみに、IV=7の際に当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらずベル入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS410にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS412にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から各有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップS413にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS212のRT状態処理を図17のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。また、ステップS502にて現在の遊技状態が通常遊技状態でないと判定した場合には、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグ〜第5RT設定フラグのいずれかがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS504にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図18は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルには、26個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜26には、当選役として第1再遊技又は第1再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20の際に当選となる確率は約36.9分の1、IV=21〜26の際に当選となる確率はそれぞれ約54.6分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.80分の1である。
ここで、図13に示すように、通常遊技状態では、IV=20の際に当選となった場合、第6再遊技に当選となる。IV=20の当選確率は約7.30分の1である。第1RT状態では、IV=20の際に当選となった場合、第1再遊技に当選となり、IV=21の際に当選となった場合、第1再遊技と第2再遊技に当選となり、IV=22の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技及び第10再遊技に当選となり、IV=23の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技及び第11再遊技に当選となり、IV=24の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技及び第12再遊技に当選となり、IV=25の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技,第10再遊技及び第11再遊技に当選となり、IV=26の際に当選となった場合、第1再遊技,第2再遊技,第10再遊技及び第12再遊技に当選となる。IV=20〜26のいずれかで当選となる確率は約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,BBの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第2RT状態に移行する第2再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
また、第1RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=21〜26の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図19は、第1RT状態下でIV=20〜26の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lには、「リプレイ」図柄と「チェリー」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mには、「リプレイ」図柄と「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されており、右リール32Rには、「リプレイ」図柄と「スイカ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されている。このため、第1再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞成立となる「チェリー」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄の組合せ又は「リプレイ」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。同様に、第2再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第2再遊技入賞成立となる「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。なお、第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、所定のタイミングでストップスイッチ42〜44が操作された場合に限って成立する。当選フラグ「22」〜当選フラグ「27」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第2再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第2再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「22」〜当選フラグ「27」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第2再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第2再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS505に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立した場合には、ステップS506にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、本処理を終了する。この結果、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれかが成立した場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行することとなる。
第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞のいずれも成立していない場合には、ステップS507に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS508にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図20は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルには、25個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜25には、当選役として第1再遊技と第3再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20〜25の際に当選となる確率はそれぞれ約24.0分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約2.30分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第2RT状態では、第3RT状態に移行する第3再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第2RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=20〜25の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21は、第2RT状態下でIV=20〜25の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lと右リール32Rには、「リプレイ」図柄が同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mには、「青年」図柄が同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、第3再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第3再遊技入賞成立となる「リプレイ」図柄,「青年」図柄,「リプレイ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。当選フラグ「28」〜当選フラグ「33」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第3再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「28」〜当選フラグ「33」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第3再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第3再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、第2再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS510にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルには、25個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜25には、当選役として第1再遊技と第4再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20〜25の際に当選となる確率はそれぞれ約8.80分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約423分の1である。つまり、第3RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第3RT状態では、第4RT状態に移行する第4再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第3RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=20〜25の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図23は、第3RT状態下でIV=20〜25の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lの「チェリー」図柄と右リール32Rの「スイカ」図柄は、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mの「リプレイ」図柄は、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、第4再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第4再遊技入賞成立となる「チェリー」図柄,「リプレイ」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。当選フラグ「34」〜当選フラグ「39」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第4再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第4再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「34」〜当選フラグ「39」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第4再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第4再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、第3再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS511に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞が成立した場合には、ステップS512にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第4RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS512にて第4RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第4RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第4RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第4RT状態であると判別し、第4RT状態用抽選テーブルを選択する。
図24は、「設定3」の第4RT状態で選択される第4RT状態用抽選テーブルである。第4RT状態用抽選テーブルには、25個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜25には、当選役として第1再遊技と第5再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20〜25の際に当選となる確率はそれぞれ約8.80分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約423分の1である。つまり、第4RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第4RT状態では、第5RT状態に移行する第5再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第4RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=20〜25の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図25は、第4RT状態下でIV=20〜25の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32Lの「チェリー」図柄と右リール32Rの「スイカ」図柄は、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして配置されており、中リール32Mの「青年」図柄は、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、第5再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第5再遊技入賞成立となる「チェリー」図柄,「青年」図柄,「スイカ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。当選フラグ「40」〜当選フラグ「45」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第5再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第5再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「40」〜当選フラグ「45」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第5再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第5再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
RT状態処理の説明に戻り、第4再遊技入賞が成立していない場合には、ステップS513に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了し、第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS514にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第5RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS514にて第5RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第5RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第5RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第5RT状態であると判別し、第5RT状態用抽選テーブルを選択する。
図26は、「設定3」の第5RT状態で選択される第5RT状態用抽選テーブルである。第5RT状態用抽選テーブルには、29個のインデックス値IVが設定されている。IV=1〜19には、通常遊技状態用抽選テーブル(図13参照)と同一の当選役及びポイント値PVが設定されており、IV=20〜29には、当選役として第6再遊技又は第6再遊技を含む複数の再遊技が設定されるとともにポイント値PVが設定されている。そして、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜19の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=20の際に当選となる確率は約3.40分の1、IV=21の際に当選となる確率は約51.8分の1、IV=22の際に当選となる確率は約655分の1、IV=23の際に当選となる確率は約6550分の1、IV=24〜29の際に当選となる確率はそれぞれ約16.4分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約417分の1である。つまり、第5RT状態に移行した場合には、通常遊技状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。そして、第5RT状態では、遊技状態が移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞,第9再遊技入賞と、通常遊技状態に移行する第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞と、が成立する。
第5RT状態下における停止情報第2設定処理S411では、上述したIV=8〜19の際に当選となった場合に加えてIV=21〜29の際に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図27は、第5RT状態下でIV=20〜29の際に当選となった場合にセットされる当選フラグと、成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。左リール32L及び右リール32Rには、同種図柄同士の間隔が6図柄以下となるようにして「リプレイ」図柄が配置されており、中リール32Mには、同種図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして「リプレイ」図柄が配置されている。このため、第6再遊技入賞を成立させるべく停止情報を設定した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第6再遊技入賞成立となる「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄の組合せが有効ライン上に停止する。また、各リール32L,32M,32Rには、「赤7」図柄が上記各図柄間隔より離れた区間が形成されるようにして配置されている。このため、第6再遊技入賞成立となる「赤7」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄の組合せや第7再遊技入賞,第8再遊技入賞,第9再遊技入賞については、各ストップスイッチ42〜44が所定のタイミングで操作された場合に限って成立する。第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞については、上述したとおりである。当選フラグ「50」〜当選フラグ「55」には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序にのみ第6再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第6再遊技以外の再遊技が対応付けられている。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていないゲームでは、当選フラグ「40」〜当選フラグ「45」のいずれかがセットされている場合、6分の1の確率で第6再遊技入賞が成立し、6分の5の確率で第6再遊技以外の再遊技入賞が成立する。
ここで、通常遊技状態及び各RT状態に関する遊技状態の移行について、図28を用いて説明する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行する。移行出目は、第1特殊ベル入賞〜第4特殊ベル入賞のいずれかを成立させるべく停止情報が設定されるとともに、対応する特殊ベル入賞を成立させることができない場合に有効ライン上に停止する。つまり、移行出目は、IV=12〜19の際に当選となり、左ストップスイッチ42を最初に操作するとともに特殊ベル入賞が成立しなかった場合に有効ライン上に停止する。IV=12〜19のいずれかで当選となる確率は約3.90分の1である。また、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない状況において遊技者が「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄の一方を狙って中ストップスイッチ43及び右ストップスイッチ44を操作した場合には、4分の1の確率で第1特殊ベル入賞〜第4特殊ベル入賞が成立し、4分の3の確率で移行出目が有効ライン上に停止する。したがって、遊技状態が通常遊技状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行する。なお、通常遊技状態では第2再遊技、第3再遊技,第4再遊技及び第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、通常遊技状態から第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第1RT状態である場合、第2再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行し、第1再遊技入賞,第10再遊技入賞,第11再遊技入賞,第12再遊技入賞(以下、これら4つの再遊技入賞を総称して「転落再遊技入賞」という。)が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=21〜26の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第2再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=21〜26のいずれかで当選となる確率は約9.10分の1である。また、IV=20の際に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序に関わらず転落再遊技入賞が成立する。IV=20の際に当選となる確率は約36.9分の1である。したがって、遊技状態が第1RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約54.6分の1の確率で第2RT状態に移行し、約8.48分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第1RT状態では、第2RT状態に移行する確率よりも通常遊技状態に移行する確率の方が高い。なお、第1RT状態では第3再遊技,第4再遊技及び第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、第1RT状態から第2RT状態,第3RT状態,第4RT状態,第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行し、移行出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=20〜25の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第3再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=20〜25のいずれかで当選となる確率は約4.00分の1である。また、移行出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第2RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約24.0分の1の確率で第3RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約4.80分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第2RT状態では、第3RT状態に移行する確率よりも第1RT状態や通常遊技状態に移行する確率の方が高い。なお、第2RT状態では第4再遊技及び第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、第2RT状態から第4RT状態や第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第3RT状態である場合、第4再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第4RT状態に移行し、移行出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=20〜25の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第4再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=20〜25のいずれかで当選となる確率は約1.47分の1である。また、移行出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第3RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約8.82分の1の確率で第4RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第3RT状態では、第4RT状態に移行する確率よりも第1RT状態や通常遊技状態に移行する確率の方が高い。なお、第3RT状態では第5再遊技に関して役の当否判定が行われないため、第3RT状態から第5RT状態に移行する事象は発生しない。
遊技状態が第4RT状態である場合、第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第5RT状態に移行し、移行出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=20〜25の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第5再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=20〜25のいずれかで当選となる確率は約1.47分の1である。また、移行出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第4RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約8.82分の1の確率で第5RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。つまり、第4RT状態では、第5RT状態に移行する確率よりも第1RT状態や通常遊技状態に移行する確率の方が高い。
遊技状態が第5RT状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって第1RT状態に移行し、転落再遊技入賞が成立することによって遊技状態が通常遊技状態に移行する。上述したとおり、IV=24〜29の際に当選となった場合には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序において第6再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定され、他の操作順序において転落再遊技入賞を成立させるべく停止情報が設定される。IV=24〜29のいずれかで当選となる確率は約2.73分の1である。また、移行出目が有効ライン上に停止する確率は約5.20分の1である。したがって、遊技状態が第5RT状態であってストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約3.28分の1の確率で通常遊技状態に移行する。
このように、遊技状態を通常遊技状態から第5RT状態に移行させるためには、第1RT状態〜第4RT状態の4つのRT状態を経由する必要がある。また、第2RT状態〜第4RT状態において転落再遊技入賞が成立した場合には、先のRT状態(すなわち1つ前に滞在していたRT状態)に移行するのではなく通常遊技状態に移行し、移行出目が有効ライン上に停止した場合には、先のRT状態(すなわち1つ前に滞在していたRT状態)に移行するのではなく第1RT状態に移行する。このため、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない場合には、第5RT状態に移行させることが困難なものとなっている。ちなみに、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されていない状況で通常遊技状態から第5RT状態に移行する確率は、約50000分の1である。
次に、ステップS213のBB状態処理を図29のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がBB状態か否かを判定する。BB状態でない場合には、ステップS602〜ステップS605に示すBB判定処理を行う。
BB判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされているか否かを判定する。いずれかのBB当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS604にてRAM106の状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。またこのとき、RAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたBB状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに442をセットし、残払出枚数表示部61に442を表示させる処理を行う。ステップS604及びステップS605の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、BB状態用抽選テーブルを選択する。
遊技状態がBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS606にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、例えば残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にBB設定フラグをクリアして遊技状態を通常遊技状態とする処理を行う。
いずれのBB当選フラグもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、いずれのBB入賞も成立していない場合(ステップS603がNOの場合)と、ステップS605にて残払出数カウンタに442をセットした場合と、ステップS606にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS607に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS607では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。
状態コマンドをセットした後、ステップS608〜ステップS614では、ホール管理装置等に大当たりが発生したことを示す大当たり信号を出力する信号出力処理を行う。具体的には、先ずステップS608にて外部集中端子板121からホール管理装置等に大当たり信号を出力しているか否かを判定する。大当たり信号を出力していない場合には、ステップS609に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、さらにステップS610にて現在の遊技状態が第5RT状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態がBB状態と第5RT状態のいずれでもない場合には、そのまま本処理を終了し、現在の遊技状態がBB状態又は第5RT状態である場合には、ステップS611にて外部集中端子板121から大当たり信号の出力を開始する出力開始処理を行い、本処理を終了する。
このように、本スロットマシン10では、遊技状態がBB状態に移行した場合と、第5RT状態に移行した場合と、に大当たり信号を出力する。このため、スロットマシン10と当該スロットマシン10の大当たり回数を表示する大当たりカウンタとを接続して設置する遊技場等においては、BB状態に移行した場合に加えて、第5RT状態に移行した場合にも大当たりカウンタに表示することができる。なお、BB状態に移行した場合の大当たり信号と、第5RT状態に移行した場合の大当たり信号と、を外部集中端子板121の異なる出力部から出力する構成としても良い。かかる構成とした場合には、大当たりカウンタにおいて、BB状態に移行した回数と、第5RT状態に移行した回数と、を別個に表示することが可能となる。
ステップS608にて大当たり信号を出力していると判定した場合には、ステップS612に進み、現在の遊技状態がBB状態であるか否かを判定する。BB状態でない場合には、さらにステップS613にて現在の遊技状態が第5RT状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態がBB状態又は第5RT状態である場合には、そのまま本処理を終了する。一方、現在の遊技状態がBB状態とRT状態のいずれでもない場合には、BB状態又は第5RT状態が終了したことを意味するため、ステップS614にて大当たり信号の出力を停止する出力停止処理を行い、本処理を終了する。
本スロットマシン10では、表示制御装置81がストップスイッチ42〜44の操作順序を報知したりしなかったりすることにより、遊技状態が通常遊技状態から第5RT状態に移行しやすい状況となったり、遊技状態が通常遊技状態から第5RT状態に移行し難い状況となったりする。つまり、本スロットマシン10では、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるか否かにより、通常遊技状態から第5RT状態に移行する移行確率が変化する。そこで以下では、表示制御装置81が行う各種処理について、図30〜図36のフローチャートを参照しながら説明する。
状態コマンド処理を図30のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS701では、主制御装置101から状態コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。状態コマンドを受信した場合には、ステップS702に進み、状態コマンドの示す遊技状態を表示制御装置81のRAMに記憶する。ステップS703では、今回のゲームがBB状態の終了したゲームであるか否かを判定する。具体的には、先のゲームでBB状態であることを示す状態コマンドを受信し、今回のゲームで通常遊技状態であることを示す状態コマンドを受信したか否かを判定する。今回のゲームがBB状態の終了したゲームである場合には、ステップS704に進み、待機ゲーム数抽選処理を行う。待機ゲーム数抽選処理では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、1〜1280のいずれかの値を取得する。ステップS705では、待機ゲーム数抽選処理にて取得した値を、表示制御装置81のRAMに設けられた待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
ステップS703にて今回のゲームがBB状態の終了したゲームでないと判定した場合には、ステップS706に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされている場合には、ステップS707〜ステップS709に示す罰則ゲーム数減算処理を行った後に本処理を終了する。また、罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS710〜ステップS713に示す待機ゲーム数減算処理を行った後に本処理を終了する。罰則ゲーム数減算処理については後述することとし、待機ゲーム数減算処理について説明する。
待機ゲーム数減算処理では、ステップS710にて待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0である場合には、そのまま本処理を終了し、待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、ステップS711にて待機ゲーム数カウンタの値を1減算する。続くステップS712では、減算後の待機ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。待機ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、待機ゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS713にてストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するための報知フラグをセットし、本処理を終了する。
このように、表示制御装置81は、BB状態が終了した場合、1〜1280のいずれかの値を待機ゲーム数としてセットする。そして、罰則フラグがセットされていない場合には、状態コマンドを受信する毎に(すなわち1回のゲームが終了する毎に)待機ゲーム数を1減算し、待機ゲーム数が0となった場合に報知フラグをセットする。
次に、抽選結果コマンド処理を、図31のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS801では、主制御装置101から抽選結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。抽選結果コマンドを受信した場合には、ステップS802に進み、何らかの役に当選しているか否かを判定する。いずれの役にも当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、いずれかの役に当選している場合には、ステップS803にて罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS804に進み、報知フラグがセットされているか否かを判定する。
報知フラグがセットされている場合には、ステップS805及びステップS806にてベル又は転落再遊技に当選しているか否かを判定する。ベル又は転落再遊技に当選している場合には、ステップS807に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態でない場合すなわち第1RT状態〜第5RT状態のいずれかである場合には、ステップS808に進み、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知すべく操作順序報知処理を行い、本処理を終了する。操作順序報知処理では、ステップS805にてベルに当選していると判定した場合、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するための処理を行い、ステップS806にて転落再遊技に当選していると判定した場合、転落再遊技入賞ではなく第2再遊技入賞〜第6再遊技入賞のいずれかを成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知するための処理を行う。一方、現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知することなくそのまま本処理を終了する。これは以下の理由による。すなわち、通常遊技状態から第1RT状態に移行させるためには、有効ライン上に移行出目が停止するようストップスイッチ42〜44が操作される必要がある。移行出目は特殊ベル入賞を成立させることができない場合に有効ライン上に停止するものであるため、ベル入賞を成立させることができるストップスイッチ42〜44の操作順序を報知した場合には、通常遊技状態から第1RT状態に移行させることができないからである。
本スロットマシン10では操作順序の報知態様に特徴を有するため、操作順序報知処理について詳細に説明する。
操作順序報知処理では、表示制御装置81のROMに予め記憶された報知テーブルを参照する。報知テーブルには、図32(a)に示すように、当選フラグと、報知内容と、の対応関係が定められている。例えば抽選結果コマンドが当選フラグ「26」を示すものであった場合には、左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43の順に操作すれば第2再遊技入賞を成立させることができる(図19参照)。そこでかかる場合には、図32(b)に示すように、左ストップスイッチ42を示唆する「左」と記載された箱と、当該箱から右に延びた後に左下に折れ曲がる矢印と、を補助表示部65に表示する。また、例えば抽選結果コマンドが当選フラグ「24」を示すものであった場合には、中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44→左ストップスイッチ42の順に操作すれば第2再遊技入賞を成立させることができる(図19参照)。そこでかかる場合には、図32(c)に示すように、中ストップスイッチ43を示唆する「中」と記載された箱と、当該箱から右上に延びた後に左に折れ曲がる矢印と、を表示する。また、例えば抽選結果コマンドが当選フラグ「22」を示すものであった場合には、右ストップスイッチ44→中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42の順に操作すれば第2再遊技入賞を成立させることができる(図19参照)。そこでかかる場合には、図32(d)に示すように、右ストップスイッチ44を示唆する「右」と記載された箱と、当該箱から左下に延びた後に左上に折れ曲がる矢印と、を表示する。
上述した通り、本スロットマシン10では、下向きの略正三角形状に形成された案内溝部40の各頂点部に、タッチ操作式のストップスイッチ42〜44が配置されている。このため遊技者は、示唆されたストップスイッチ(案内溝部40の対応する頂点部)に最初に触れ、その後、案内溝部40の外周部に指を沿わせて報知された向きに移動させることにより、ベル入賞や第2再遊技入賞〜第6再遊技入賞を成立させることができる。
抽選結果コマンド処理の説明に戻り、ステップS804にて報知フラグがセットされていないと判定した場合、又はステップS806にて転落再遊技に当選していないと判定した場合には、ステップS809に進み、特定役に当選しているか否かを判定する。具体的には、チェリー,第1スイカ,第2スイカ,第7再遊技,第9再遊技のいずれかに当選しているか否かを判定する。特定役に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、特定役に当選している場合には、ステップS810にて報知抽選処理を行う。
報知抽選処理では、図33のフローチャートに示すように、ステップS901にて現在の遊技状態が第5RT状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が第5RT状態でない場合には、ステップS902に進み、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて報知抽選を行う。ステップS903では報知抽選に当選したか否かを判定し、当選していない場合にはそのまま本処理を終了する。一方、報知抽選に当選した場合には、ステップS904にて待機ゲーム数カウンタの値を0とするとともに、ステップS905にて報知フラグをセットし、本処理を終了する。また、ステップS901にて現在の遊技状態が第5RT状態であると判定した場合には、ステップS906にて表示制御装置81のRAMに設けられた蓄積カウンタの値に1を加算し、本処理を終了する。
次に、入賞結果コマンド処理を、図34のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1001では、主制御装置101から入賞結果コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合にはそのまま本処理を終了する。入賞結果コマンドを受信した場合には、ステップS1002に進み、第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS1003にて報知フラグがセットされているか否かを判定する。報知フラグがセットされていない場合には、ステップS1004にて報知フラグをセットした後にステップS1005に進み、報知フラグがセットされている場合には、そのままステップS1005に進む。ステップS1005では、表示制御装置81が取得する乱数に基づいて、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する報知回数を決定するための報知回数抽選処理を行う。ステップS1006では、報知回数抽選処理にて決定した報知回数を、表示制御装置81のRAMに設けられた報知回数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。ちなみに、本スロットマシン10では、上記報知回数抽選処理を行うことにより、報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値がセットされる。
ステップS1002にて第5再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS1007に進み、報知フラグがセットされているか否かを判定する。報知フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了し、報知フラグがセットされている場合には、ステップS1008にて転落再遊技入賞が成立したか否かを判定するとともに、ステップS1009にて移行出目が有効ライン上に停止したか否かを判定する。転落再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態に移行したことを意味する。かかる場合には、ステップS1010にて報知フラグをクリアするとともに、ステップS1011にて上述した待機ゲーム数抽選処理を行う。ステップS1012では、待機ゲーム数抽選処理にて取得した値を待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
一方、報知フラグがセットされている状況で転落再遊技入賞が成立せず、且つ有効ライン上に移行出目が停止しなかった場合には、ステップS1013にて報知中処理を行った後に本処理を終了する。
報知中処理では、図35のフローチャートに示すように、ステップS1101にて報知回数カウンタの値が0でないか否かを判定する。報知回数カウンタの値が0である場合には、そのまま本処理を終了し、0でない場合には、ステップS1102にて小役入賞が成立したか否かを判定する。小役入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了し、小役入賞が成立した場合には、ステップS1103にて9枚のメダル払出が行われる9枚小役入賞、すなわちベル入賞又は第1特殊ベル入賞〜第12特殊ベル入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。9枚小役入賞が成立していない場合にはそのまま本処理を終了し、9枚小役入賞が成立した場合には、ステップS1104にて報知回数カウンタの値を1減算する。その後、ステップS1105では、報知回数カウンタの値が0であるか否かを判定する。報知回数カウンタの値が0でない場合にはそのまま本処理を終了し、0である場合には、ステップS1106にて報知フラグをクリアする。続くステップS1107では、蓄積カウンタの値が0でないか否かを判定する。蓄積カウンタの値が0でない場合には、ステップS1108にて報知フラグを再度セットするとともに、ステップS1109にて蓄積カウンタの値を1減算する。ステップS1110では、上述した報知回数抽選処理を行い、ステップS1111では、報知回数抽選処理にて決定した報知回数を報知回数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。一方、蓄積カウンタの値が0である場合には、ステップS1112にて上述した待機ゲーム数抽選処理を行う。ステップS1113では、待機ゲーム数抽選処理にて取得した値を待機ゲーム数カウンタにセットする。その後、本処理を終了する。
次に、停止指令コマンド処理を、図36のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1201では、停止指令コマンドを受信したか否かを判定し、受信していない場合には、そのまま本処理を終了する。停止指令コマンドを受信した場合には、ステップS1202に進み、報知フラグがセットされているか否かを判定する。報知フラグがセットされている場合には、そのまま本処理を終了し、報知フラグがセットされていない場合には、ステップS1203〜ステップS1207に示す罰則判定処理を行った後に本処理を終了する。
罰則判定処理では、ステップS1203にて今回の停止指令が第1停止指令であるか否か、すなわち全リール32L,32M,32Rが回転している最中に発生した停止指令であるか否かを判定する。第1停止指令でない場合には、そのまま本処理を終了し、第1停止指令である場合には、ステップS1204にて第1停止指令として左ストップスイッチ42が操作されたか否かを判定する。左ストップスイッチ42が操作されて第1停止指令が発生した場合には、そのまま本処理を終了する。一方、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44が操作されて第1停止指令が発生した場合には、ステップS1205に進み、罰則フラグがセットされているか否かを判定する。罰則フラグがセットされていない場合には、ステップS1206にて罰則フラグをセットする。その後、又は既に罰則フラグがセットされている場合には、ステップS1207にて表示制御装置81のRAMに設けられた罰則ゲーム数カウンタの値に2を加算し、本処理を終了する。
このように、本スロットマシン10では、報知フラグがセットされていない状況で左ストップスイッチ42が最初に操作されなかった場合、罰則フラグがセットされるとともに罰則ゲーム数カウンタの値に2が加算されるようになっている。
罰則フラグがセットされている場合、状態コマンド処理(図30参照)では、ステップS706にて肯定判定をし、待機ゲーム数減算処理ではなくステップS707〜ステップS709に示す罰則ゲーム数減算処理を行う。罰則ゲーム数減算処理では、ステップS707にて罰則ゲーム数カウンタの値を1減算するとともに、ステップS708にて罰則ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。罰則ゲーム数カウンタの値が0でない場合には、そのまま本処理を終了し、0である場合には、ステップS709にて罰則フラグをクリアした後に本処理を終了する。そして、抽選結果コマンド処理(図31参照)では、罰則フラグがセットされている場合、ステップS803にて肯定判定をしてそのまま抽選結果コマンド処理を終了する。つまり、罰則フラグがセットされている場合には、仮に特定役に当選したとしても報知抽選処理が行われない。
つまり、報知フラグがセットされていない状況で中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、当該ゲームの終了後に待機ゲーム数カウンタの値が減算されない。また、次回のゲームにおいては、仮に特定役に当選したとしても報知抽選処理が行われないことに加えて、待機ゲーム数カウンタの値が減算されない。したがって、報知フラグがセットされていない状況で中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合には、遊技者にとって不利な状況が発生する。
ここで、本スロットマシン10のゲームの流れを説明する。本スロットマシン10では、第1BB当選確率が約16400分の1、第2BB当選確率が約2050分の1と非常に低いため、BB非当選下での遊技が中心となる。そこで、理解を容易なものとするため、BB状態終了後からのゲームの流れを説明することとする。
BB状態が終了した場合、主制御装置101は、遊技状態をBB状態から通常遊技状態に移行させる。このとき表示制御装置81は、待機ゲーム数抽選処理を行い、待機ゲーム数カウンタに1〜1280のいずれかの値をセットする。ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されることとなる報知フラグは、待機ゲーム数が0となった場合にセットされる。つまり、待機ゲーム数が0でない場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない。
ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない場合、1の遊技状態から他の遊技状態への移行確率は上述したとおりである。すなわち、遊技状態が通常遊技状態である場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行する。遊技状態が第1RT状態である場合には、約54.6分の1の確率で第2RT状態に移行し、約8.48分の1の確率で通常遊技状態に移行する。遊技状態が第2RT状態である場合には、約24.0分の1の確率で第3RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約4.80分の1の確率で通常遊技状態に移行する。遊技状態が第3RT状態である場合には、約8.82分の1の確率で第4RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。遊技状態が第4RT状態である場合には、約8.82分の1の確率で第5RT状態に移行し、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行し、約1.77分の1の確率で通常遊技状態に移行する。以上の結果、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない場合には、通常遊技状態から第5RT状態に移行する確率が約50000分の1、すなわち通常遊技状態から第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約50000回となり、第5RT状態に移行させることが非常に困難となる。
このため、遊技者は、待機ゲーム数が0となるように毎回のゲームを行う必要がある。待機ゲーム数は、罰則フラグがセットされていない状況で左ストップスイッチ42を最初に操作して遊技を行った場合に1減算される。また、罰則フラグがセットされていない状況で特定役に当選するとともに報知抽選に当選した場合には、待機ゲーム数が0とされる。罰則フラグは、報知フラグがセットされていない状況で中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合にセットされる。つまり、待機ゲーム数を0とするためには、毎回のゲームにおいて左ストップスイッチ42を最初に操作する必要がある。
待機ゲーム数が0となった場合、表示制御装置81は報知フラグをセットする。そして、第1RT状態〜第4RT状態においてベル又は転落再遊技に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。遊技者は、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作することにより、図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作せずともベル入賞や第2再遊技入賞〜第5再遊技入賞(以下、「昇格再遊技入賞」ともいう。)を成立させることができる。また、ベル入賞や昇格再遊技入賞を成立させることにより、転落再遊技入賞が成立することや有効ライン上に移行出目が停止することを回避でき、比較的速やかに遊技状態を第5RT状態に移行させることが可能となる。
ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合、1の遊技状態から他の遊技状態への移行確率は以下のとおりである。遊技状態が通常遊技状態である場合には、約5.20分の1の確率で第1RT状態に移行する。つまり、遊技状態が通常遊技状態である場合には、第1RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約5.20回である。遊技状態が第1RT状態である場合には、約9.10分の1の確率で第2RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第1RT状態である場合には、第2RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約9.10回である。遊技状態が第2RT状態である場合には、約4.00分の1の確率で第3RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第2RT状態である場合には、第3RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約4.00回である。遊技状態が第3RT状態である場合には、約1.47分の1の確率で第4RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第3RT状態である場合には、第4RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約1.47回である。遊技状態が第4RT状態である場合には、約1.47分の1の確率で第5RT状態に移行する。つまり、遊技状態が第4RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約1.47回である。以上の結果、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合には、通常遊技状態から第5RT状態に移行する確率が約21.2分の1、すなわち通常遊技状態から第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約21.2ゲームとなり、第5RT状態に移行させることが非常に容易となる。ちなみに、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第1RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約16.0ゲームとなり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第2RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約6.94ゲームとなり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第3RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約2.94ゲームとなり、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される状況となった際の遊技状態が第4RT状態である場合には、第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数の期待値が約1.47ゲームとなる。
表示制御装置81は、遊技状態が第5RT状態に移行した場合、報知回数抽選処理を行い、報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値をセットする。そして、ベル入賞又は特殊ベル入賞が成立した場合に報知回数カウンタの値が1減算され、報知回数カウンタの値が0となった場合に報知フラグがクリアされる。つまり、第5RT状態では、ベル入賞を成立させるためのストップスイッチ42〜44の操作順序が報知回数分だけ報知された場合に、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されなくなる。以下では、遊技状態が第5RT状態に移行してから報知フラグがクリアされるまでの遊技状態を特典付与状態ともいう。
第5RT状態における1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、約4.80枚である。1回のゲームを行うために3枚のメダルをベットする必要があるため、第5RT状態では1ゲームあたりにメダルが約1.80枚増加することを期待できる。ちなみに、通常遊技状態では、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合、1ゲームあたりのメダル払出の期待値が約1.44枚となる。つまり、第5RT状態に移行した場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される場合、通常遊技状態よりも遊技者に有利となる。なお、各抽選テーブルには、中ストップスイッチ43又は右ストップスイッチ44を最初に操作した場合にベル入賞が成立するインデックス値IV=12〜19のポイント値PVが、左ストップスイッチ42を最初に操作した場合にベル入賞が成立するインデックス値IV=8〜11のポイント値PVよりも高く設定されている(例えば図13参照)。このため、通常遊技状態において左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44を最初に操作した場合には、1ゲームあたりのメダル払出の期待値が約2.02枚となる。但し、左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44を最初に操作した場合には、表示制御装置81が罰則フラグをセットするため、繰り返しゲームを行っても待機ゲーム数が0とならない。また、左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44を最初に操作した場合には、主制御装置101が有効ライン上に移行出目が停止しないように各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。したがって、左ストップスイッチ42以外のストップスイッチ43,44を最初に操作した場合には、1ゲームあたりのメダル払出の期待値が高くなるものの、結果的に遊技者に不利となる。
ちなみに、報知回数として16回がセットされた場合には、特典付与状態が終了するまでに約100枚のメダルの増加が期待でき、報知回数として33回がセットされた場合には、特典付与状態が終了するまでに約200枚のメダルの増加が期待でき、報知回数として50回がセットされた場合には、特典付与状態が終了するまでに約300枚のメダルの増加が期待でき、報知回数として75回がセットされた場合には、特典付与状態が終了するまでに約450枚のメダルの増加が期待できる。
表示制御装置81は、第5RT状態下で報知回数カウンタの値が0となった場合、蓄積カウンタの値が0であるか否かを判定する。蓄積カウンタの値が0でない場合には、報知フラグを再度セットするとともに報知回数抽選処理を行い、報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値を再度セットする。つまり、蓄積カウンタの値が0でない場合には、特典付与状態の終了後に再度特典付与状態に移行する。蓄積カウンタの値は、第5RT状態下で特定役に当選した場合に1加算される。かかる観点からも第5RT状態は通常遊技状態と比して遊技者に有利であると言える。
表示制御装置81は、蓄積カウンタの値が0である場合、待機ゲーム数抽選処理を行い、待機ゲーム数カウンタに1〜1280のいずれかの値をセットする。この結果、待機ゲーム数が0となるまでの間、再びストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されなくなる。第5RT状態における1ゲームあたりのメダル払出の期待値は、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない場合、約3.07枚である。1回のゲームを行うために3枚のメダルをベットする必要があるため、第5RT状態では1ゲームあたりにメダルが約0.07枚増加することを期待できる。したがって、ストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない状況であっても、第5RT状態は通常遊技状態よりも遊技者に有利である。但し、かかる状況では、約5.20分の1の確率で移行出目が有効ライン上に停止して第1RT状態に移行し、約3.28分の1の確率で転落再遊技入賞が成立して通常遊技状態に移行する。このため、待機ゲーム数が0となる前に移行出目が有効ライン上に停止したり転落再遊技入賞が成立したりした場合には、遊技者に有利な状況が終了することとなる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
各ストップスイッチ42〜44を、いずれか2つのストップスイッチを直線で結んだ場合に、他の1つのストップスイッチが前記直線上から外れた位置となるように配置した。かかる構成とすることにより、各ストップスイッチを直線上に並ぶように配置した構成と比して、隣り合うストップスイッチ間の距離を長くすることが可能となる。この結果、遊技者が操作しようと考えたストップスイッチと異なるストップスイッチを誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
各ストップスイッチ42〜44を、対応するリール42L,42M,42Rの直下に位置するように配置した。かかる構成とすることにより、回転中のリールの図柄を視認しながらストップスイッチを操作した場合であっても、遊技者が操作しようと考えたストップスイッチと異なるストップスイッチを誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。確かに、各ストップスイッチ42〜44の少なくとも1つが対応するリール42L,42M,42Rの直下からずれた位置となるように各ストップスイッチ42〜44を配置すれば、各ストップスイッチ42〜44を直線上に並ぶように配置した場合であっても、隣り合うストップスイッチ間の距離を長くすることが可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、回転中のリールの図柄を視認しながらストップスイッチを操作しようとした場合に当該ストップスイッチを操作できない可能性が考えられ、操作性の低下が懸念されることとなる。一方、各ストップスイッチ42〜44を、いずれか2つのストップスイッチを直線で結んだ場合に他の1つのストップスイッチが前記直線上から外れた位置となるように配置した構成においては、上記懸念を解消しつつ隣り合うストップスイッチ間の距離を長くすることが可能となる。
左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44を水平方向に並ぶようにして配置するとともに、中ストップスイッチ43をその上端部が左ストップスイッチ42及び右ストップスイッチ43の下端部よりも下方に位置するように配置した。遊技者がストップスイッチの操作順序を誤ってしまう事象として多いのは、回転中のリールを視認しながらストップスイッチを操作し、例えば左ストップスイッチ42を操作するつもりが誤って中ストップスイッチ43を操作してしまうといった、操作したいストップスイッチの位置を誤って隣のストップスイッチを操作してしまう事象である。これは、ストップスイッチを対応するリールの直下に直線上に並ぶように配置した結果、隣り合うストップスイッチの距離が短いことに起因するものと想定される。そこで、中ストップスイッチ43をその上端部が左ストップスイッチ42及び右ストップスイッチ43の下端部よりも下方に位置するように配置することにより、遊技者が操作したいストップスイッチの位置を誤ったとしても他のストップスイッチを操作してしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者がストップスイッチの操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となる。
左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44を水平方向に並ぶようにして配置した。ストップスイッチの操作順序が報知されていない状況において、遊技者は左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に停止させていくことが一般的であると想定される。そこで、かかる構成とすることにより、遊技者が各ストップスイッチ42〜44の配置に対して違和感を抱く機会を低減させることが可能となる。また、中ストップスイッチ43をその上端部が左ストップスイッチ42及び右ストップスイッチ43の下端部よりも下方に位置するように配置することにより、最初に操作されることが多いと想定される左ストップスイッチ42を上方に配置することが可能となる。この結果、操作性が低下することを抑制することが可能となる。中ストップスイッチ43をその下端部が左ストップスイッチ42及び右ストップスイッチ43の上端部よりも上方に位置するように配置した場合には、左ストップスイッチ42の位置が必要以上に下方に位置することとなり、操作性が低下する可能性が考えられるからである。
各ストップスイッチ42〜44を、互いの距離が等しくなるように配置した。かかる構成とすることにより、1のストップスイッチを操作してから他のストップスイッチを操作するまでの指の移動量を一定のものとすることが可能となり、操作性を向上することが可能となる。
左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44を直線で結ぶように形成された第1案内溝部40aと、右ストップスイッチ44と中ストップスイッチ43を直線で結ぶように形成された第2案内溝部40bと、中ストップスイッチ43と左ストップスイッチ42を直線で結ぶように形成された第3案内溝部40cと、により形成される案内溝部40を設けた。かかる構成とすることにより、遊技者は、案内溝部40に沿って指を移動させれば各ストップスイッチ42〜44を操作することができる。この結果、所定のストップスイッチを操作しようとして誤って他のストップスイッチを操作してしまうことを抑制することが可能となる。
案内溝部40を各ストップスイッチ42〜44を直線で結ぶように形成した。かかる構成の場合、遊技者は、案内溝部40に沿って指を移動させて各ストップスイッチ42〜44を操作すれば、指の移動量を最小限に抑えることができる。この結果、操作性の向上を図るとともに、案内溝部40を利用するよう遊技者を促すことが可能となる。
特典付与状態では、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する場合に、最初に操作すべきストップスイッチを示唆する箱と、当該箱から次に操作すべきストップスイッチに向かって延びた後に3番目に操作すべきストップスイッチに向かって折れ曲がる矢印と、を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、各ストップスイッチ42〜44をいずれか2つのストップスイッチを直線で結んだ場合に他の1つのストップスイッチが前記直線上から外れた位置となるように配置した本スロットマシン10では、ストップスイッチ42〜44の操作順序が如何なる操作順序であったとしても、遊技者に操作順序を直感的に把握させることが可能となる。ちなみに、各ストップスイッチ42〜44を直線上に並ぶように配置した構成においては、操作順序が所謂順押しや逆押しであれば上記構成によって操作順序を報知することが可能であるものの、中押し等の他の操作順序であれば遊技者が操作順序を誤って把握する可能性が生じ得る。
案内溝部40を備えた構成において、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する場合に、最初に操作すべきストップスイッチを示唆する箱と、当該箱から次に操作すべきストップスイッチに向かって延びた後に3番目に操作すべきストップスイッチに向かって折れ曲がる矢印と、を表示する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者は、最初に操作すべきストップスイッチの位置を確認さえすれば、その後のストップスイッチの位置を案内溝部40に沿って指を移動させることで把握することができる。故に、回転中のリール(図柄の変動表示)に遊技者を集中させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
各ストップスイッチ42〜44を、遊技者が押下操作したことを検知する従来の押下操作式スイッチではなく、遊技者が触れたことを検知するタッチ操作式スイッチとした。かかる構成とすることにより、遊技者は、案内溝部40に沿って指を移動させるだけで回転中のリールを停止させることができる。故に、操作性の向上を図ることが可能となる。
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、ストップスイッチ42〜44の配置や操作順序の報知態様を工夫することによって遊技者がストップスイッチ42〜44の操作順序を誤ってしまう機会を低減する構成としたが、これに代えて又は加えて、主制御装置101側の処理によって上記機会を低減する構成とすることも可能である。そこで以下では、かかる構成について詳細に説明する。なお、基本構成については上記第1の実施の形態と同じであるため、以下では相違点についてのみ説明する。
図37は、第5RT状態処理を示すフローチャートである。第5RT状態処理は、上記第1の実施の形態のRT状態処理(図17参照)において、ステップS513及びステップS514に代えて行われる処理である。
第5RT状態処理では、ステップS1301において、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS1302にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第5RT設定フラグをセットするとともに、ステップS1303にて上記状態情報格納エリア106cに設けられた保証回数カウンタに16をセットし、本処理を終了する。
次に、当選役確認処理を図38のフローチャートに基づいて説明する。当選役確認処理は、上記第1の実施の形態の抽選処理(図12参照)において、ステップS309を行った後に行われる処理である。なお、当選役確認処理は、ステップS306を行った後、又はステップS308にて否定判定を行った後であればよく、ステップS309を行う前に行う構成としてもよいし、ステップS310を行った後に行う構成としてもよい。
当選役確認処理では、ステップS1401において、保証回数カウンタの値が0でないか否かを判定する。保証回数カウンタの値が0である場合には、そのまま本処理を終了し、保証回数カウンタの値が0でない場合には、ステップS1402に進み、ベルに当選しているか否かを判定する。ベルに当選している場合には、ステップS1403に進み、保証回数カウンタの値を1減算する。その後、ステップS1404では、主制御装置101のROM105に予め記憶された第1操作テーブルを参照する。
第1操作テーブルとは、当選フラグと、ストップスイッチと、の対応関係を定めたテーブルである。具体的には、当選フラグ「8」〜「11」に対して左ストップスイッチ42が対応付けられており、当選フラグ「12」〜「15」に対して中ストップスイッチ43が対応付けられており、当選フラグ「16」〜「19」に対して右ストップスイッチ44が対応付けられている。上述した通り、当選フラグ「8」〜「11」がセットされている場合には、左ストップスイッチ42を最初に操作すればベル入賞を成立させることができ、当選フラグ「12」〜「15」がセットされている場合には、中ストップスイッチ43を最初に操作すればベル入賞を成立させることができ、当選フラグ「16」〜「19」がセットされている場合には、右ストップスイッチ44を最初に操作すればベル入賞を成立させることができる(図15参照)。つまり、第1操作テーブルには、特殊ベルを含む当選役と、ベル入賞を成立させる際に最初に操作すべきストップスイッチと、の対応関係が定められている。なお、当選役がベルのみである場合(当選フラグ「7」)に対しては、左ストップスイッチ42が対応付けられている。
また、第1操作テーブルには、転落再遊技及び第6再遊技を含む当選役と、第6再遊技入賞を成立させる際に最初に操作すべきストップスイッチと、の対応関係が定められている。具体的には、当選フラグ「50」及び「51」に対して右ストップスイッチ44が対応付けられており、当選フラグ「52」及び「53」に対して中ストップスイッチ43が対応付けられており、当選フラグ「54」及び「55」に対して左ストップスイッチ42が対応付けられている(当選フラグと入賞成立役の関係については図27参照)。
当選役確認処理の説明に戻り、ステップS1405では、第1操作テーブルに設定された今回の当選役と対応するストップスイッチを特定し、当該ストップスイッチを第1操作用ストップスイッチとして主制御装置101のRAM106に記憶する。その後、ステップS1406にて保証フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS1402にてベルに当選していないと判定した場合には、ステップS1407に進み、転落再遊技に当選しているか否かを判定する。転落再遊技に当選していない場合には、そのまま本処理を終了し、転落再遊技に当選している場合には、保証回数カウンタの値を1減算することなく上記ステップS1404〜ステップS1406の処理を行い、本処理を終了する。
次に、操作確認処理を図39のフローチャートに基づいて説明する。操作確認処理は、上記第1の実施の形態のリール制御処理(図14参照)において、ステップS402及びステップS403の処理に代えて行われる処理である。
操作確認処理では、ステップS1501において、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。かかる処理について具体的に説明すると、タイマ割込み処理のセンサ監視処理(ステップS107,図10参照)では、左ストップ検出センサ42a,中ストップ検出センサ43a及び右ストップ検出センサ44aの全てのストップ検出センサ42a〜44aからの信号入力状況を読み込んでいる。そして、ストップ検出センサからの信号入力状況がOFFからONに切り替わった場合には、切り替わったストップ検出センサと対応する操作フラグをセットし、ONからOFFに切り替わった場合には、対応する操作フラグをクリアする。ステップS1501では、操作フラグがセットされている場合に操作フラグと対応するストップスイッチが操作されたと判定し、操作フラグがセットされていない場合にストップスイッチが操作されていないと判定している。
いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS1502に進み、保証フラグがセットされていないか否かを判定する。保証フラグがセットされていない場合には、ステップS1503にて回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS1501に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、そのまま本処理を終了し、ステップS404以降に示す停止指令コマンドのセット及び停止制御処理等を行う。
ステップS1502にて保証フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS1504に進み、当選役確認処理にて記憶した第1操作を把握する。ステップS1505では、今回操作されたストップスイッチと、ステップS1504にて把握した第1操作と、が一致するか否か、すなわち今回の操作が正解操作であるか否かを判定する。今回の操作が正解操作である場合には、停止指令が発生したとしてステップS1506にて保証フラグをクリアした後に本処理を終了し、ステップS404以降に示す停止指令コマンドのセット及び停止制御処理等を行う。一方、今回の操作が正解操作でない場合には、ステップS1501に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。
以上のとおり、操作確認処理では、保証フラグがセットされている場合、ストップスイッチになされた操作が正解操作であった場合に限って停止指令が発生したと判定し、対応するリールを停止させる。すなわち、保証フラグがセットされている場合には、ベル入賞又は第6再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチの操作のみが有効となり、他のストップスイッチの操作は無効となる。保証フラグは第1操作と対応するストップスイッチが操作された場合にクリアされるため、ベル又は転落再遊技に当選している場合には、全リール32L,32M,32Rが回転している場合、ベル入賞又は第6再遊技入賞を成立させることができるストップスイッチのみが有効となり、1リールが停止した場合、残りの2つのストップスイッチのいずれを操作しても有効となる。
ここで、上記各処理を行った場合の具体的な作用を説明する。
第5再遊技入賞が成立した場合、主制御装置101は、第5RT設定フラグをセットして遊技状態を第5RT状態に移行させるとともに、保証回数カウンタに16をセットする。
主制御装置101は、保証回数カウンタの値が0でない場合、ベル又は転落再遊技に当選したゲームにおいて第1操作を記憶するとともに保証フラグをセットする。また、保証回数カウンタの値が0でない状況でベルに当選した場合には、保証回数カウンタの値を1減算する。そして、保証回数カウンタの値が0となった場合には、ベル及び転落再遊技に当選したとしても第1操作を記憶しなくなる。つまり、主制御装置101は、第5RT状態に移行してからベルに16回当選するまでの間、ベル又は転落再遊技に当選したゲームにおいて第1操作を記憶するとともに保証フラグをセットする。
主制御装置101は、保証フラグがセットされている場合、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に当該操作が正解操作であるか否かを判定する。そして、正解操作である場合には、保証フラグをクリアするとともに、停止指令が発生したとして対応するリールを停止させる。一方、正解操作でない場合には、回転中のリールと対応するストップスイッチを操作したとしても前記リールを停止させない。つまり、遊技者によるストップスイッチの操作を無効とする。このため、保証回数カウンタの値が0でない状況(以下では、当該状況を「保証期間」ともいう。)においてベルに当選した場合には、必ずベル入賞が成立する。また、保証期間において転落再遊技に当選した場合には、第1停止指令が第6再遊技入賞と対応するものとなるため、転落再遊技入賞が成立してしまう機会を低減させることができる。
表示制御装置81は、第5再遊技入賞が成立したことを示す入賞結果コマンドを受信した場合、報知回数抽選処理を行い、報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値をセットする。そして、ベル入賞又は特殊ベル入賞が成立した場合に報知回数カウンタの値を1減算し、報知回数カウンタの値が0となった場合に報知フラグをクリアする。つまり、表示制御装置81は、ベル入賞を成立させるためのストップスイッチ42〜44の操作順序を報知回数分だけ報知した場合、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知しなくなる。上述したとおり、主制御装置101は、第5再遊技入賞が成立した場合に保証回数カウンタに16をセットし、ベルに当選した場合に保証回数カウンタの値を1減算する。このため、表示制御装置81が報知回数カウンタに16をセットした場合には、特典付与状態の終了する遊技回と、保証期間の終了する遊技回と、が一致し、ストップスイッチ42〜44の操作順序を間違えることなくベル入賞を16回成立させることができる。また、表示制御装置81が報知回数カウンタに33,50,75のいずれかの値をセットした場合には、保証期間の終了後も特典付与状態が継続することとなる。このため、かかる場合には、保証期間の終了後にストップスイッチ42〜44の操作順序を間違えないよう注意する必要がある。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技状態が第5RT状態に移行した場合には、主制御装置101が保証期間を設定する構成とした。そして、保証期間では、転落再遊技又は特殊ベルに当選となった場合、第1停止指令に関し、正解操作となるストップスイッチを操作された場合に限って停止指令が発生したと判定する構成とした。かかる構成とすることにより、保証期間においては、移行出目が有効ライン上に停止して特典付与状態が終了してしまうことを回避することができるとともに、転落再遊技入賞が成立して特典付与状態が終了してしまう機会を低減することができる。この結果、遊技者が特典付与状態下でストップスイッチ42〜44の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
遊技者がストップスイッチの操作順序を誤ってしまう事象としては、上述した操作したいストップスイッチの位置を誤って隣のストップスイッチを操作してしまう事象の他に、主制御装置101がストップスイッチを操作されたか否かの判定をしていない状況において遊技者が所定のストップスイッチを操作し、当該操作を主制御装置101が検出していないにも関わらず遊技者が検出されたものと誤解して次に操作すべきストップスイッチを操作し、当該操作を主制御装置101が検出してしまう事象がある。これは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチを操作しているにも関わらず、主制御装置101の判定タイミングによって結果的に遊技者がストップスイッチの操作順序を誤ってしまったこととなり、遊技者が遊技意欲を著しく減退させてしまう可能性が考えられる。上記事象は、遊技者が操作順序を全て把握している場合に発生しやすい。また、上記事象は、全リール32L,32M,32Rが回転している状況において発生しやすい。回転開始処理において説明したとおり、各リール32L,32M,32Rはウエイト時間を経過した後に回転を開始し、ウエイト時間経過までの時間は先のゲームに要した時間によって変化する。このため、開始指令が発生してから主制御装置101がストップスイッチを操作されたか否かの判定を開始するまでに要する時間がゲーム毎に変化するからである。そこで、第1停止指令に関し、正解操作となるストップスイッチを操作された場合に限って停止指令が発生したと判定する構成とすることにより、上記事象が発生する機会を回避させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
1リールが停止した場合には、残りの2つのストップスイッチのいずれが操作されても対応するリールが停止する構成とした。かかる構成とすることにより、保証期間であったとしても、転落再遊技入賞が成立して特典付与状態が終了してしまう余地を残すことが可能となる。この結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
確かに、保証期間において転落再遊技に当選した場合に、第6再遊技入賞を成立させることができる操作順序を記憶し、第1停止指令のみならず第2停止指令及び第3停止指令に関しても、正解操作となるストップスイッチを操作された場合に限って停止指令が発生したと判定する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が遊技に対して受動的な印象を抱く可能性が考えられる。例えばかかる構成のスロットマシンを初めて遊技する遊技者は、ストップスイッチの操作順序を誤ってしまった場合、対応するリールが停止せずに転落再遊技入賞の成立等を回避できたことに対して安堵するものと想定される。一方、ストップスイッチの操作順序を誤った場合にリールが停止しないことを把握した遊技者は、保証期間によって転落再遊技入賞の成立等を回避できているにも関わらず、誤った操作順序でストップスイッチを操作してもリールが停止しないことに対し、打たされている印象を抱く可能性が考えられる。これは、遊技が単調化することに繋がる。しかしながら、本スロットマシン10のように1リールが停止した場合、残りの2つのストップスイッチのいずれが操作されても対応するリールが停止する構成においては、保証期間であったとしても適度な緊張感を抱かせながら遊技者にストップスイッチを操作させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
主制御装置101は、表示制御装置81が報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれをセットした場合であっても、第5RT状態に移行してからベル入賞が16回成立するまでの期間を保証期間として設定する構成とした。かかる構成とすることにより、いずれの値が報知回数カウンタにセットされた場合であっても、遊技者の有利度合いが最も低い16回目のベル入賞が成立する遊技回までは移行出目の停止を確実に回避させることができる。故に、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを好適に回避することが可能となる。さらにいうと、かかる構成とすることにより、遊技興趣の向上を図ることも可能となる。
確かに、表示制御装置81が報知回数カウンタにセットした値と同一の値を主制御装置101が保証回数カウンタにセットし、特典付与状態終了までの期間を保証期間として設定することも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、遊技者が遊技に対して受動的な印象を抱く可能性が考えられる。例えばかかる構成のスロットマシンを初めて遊技する遊技者は、全リール32L,32M,32Rが回転している状況において正解操作と異なるストップスイッチを誤って操作してしまった場合、対応するリールが停止せずに移行出目の停止等を回避できたことに対して安堵するものと想定される。一方、全リール32L,32M,32Rが回転している状況において正解操作と異なるストップスイッチを操作してもリールが停止しないことを把握した遊技者は、保証期間によって移行出目の停止等を回避できているにも関わらず、前記ストップスイッチを操作してもリールが停止しないことに対し、打たされている印象を抱く可能性が考えられる。これは、遊技が単調化することに繋がる。しかしながら、本スロットマシン10のように特典付与状態の終了する遊技回と、保証期間の終了する遊技回と、が一致しない場合が生じる構成においては、1の特典付与状態であっても、保証期間の下で安心して遊技できる状況と、操作順序を間違えないよう注意しながら遊技する状況と、を生じさせることができる。故に、特典付与状態下における遊技に抑揚をつけることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成については同一番号を付与するとともに説明を省略することとする。図40はスロットマシン10の正面図、図41は前面扉12の要部分解斜視図である。
本実施の形態では、遊技パネル25の下方に、第1下部パネル211及び第2下部パネル212が設けられている。また、遊技パネル25の下方中央部には、両下部パネル211,212に跨るようにして、円形状の操作ユニット240が設けられている。操作ユニット240の外周部には、左ストップスイッチ242と、中ストップスイッチ243と、右ストップスイッチ244と、が等間隔に配置されている。これらストップスイッチ242〜244は、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるものである。左ストップスイッチ242が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ243が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ244が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。本スロットマシン10では、ストップスイッチ242〜244として、遊技者が触れたことを検知するタッチ操作式スイッチを採用しているが、遊技者が押下操作したことを検知する従来の押下操作式スイッチを採用してもよい。
ここで、操作ユニット240の構成を図42に基づいて説明する。図42は、操作ユニット240の分解斜視図である。
操作ユニット240は、ケース部261と、可動部281と、により構成されている。
ケース部261は、後部ケース262と、当該後部ケース262を前面側から覆う前部ケース263と、を有している。
後部ケース262は、断面コ字状であってスロットマシン10前方に開口する円環状に形成されており、後部ケース262の外周部には、スロットマシン10の前後方向における光の通過を検知するフォトセンサ263〜265が等間隔(すなわち120度間隔)に配置されている。より具体的には、第1フォトセンサ263は、後部ケース262の30度の位置に配置されており、第2フォトセンサ264は、後部ケース262の150度の位置に配置されており、第3フォトセンサ265は、後部ケース262の270度の位置に配置されている。また、後部ケース262には取付部266が形成されており、当該取付部266には、歯車267aを有するモータ267が取り付けられている。後部ケース262の背面側には、縦長に延びる補強部材268が設けられており、当該補強部材268の中央部には、ストップスイッチ242〜244の操作を検出するための検出本体269が取り付けられている。
前部ケース263は、断面コ字状であってスロットマシン10後方に開口する円環状に形成されており、各フォトセンサ263〜265と対応する位置には、切欠部270〜272が形成されている。
可動部281は、可動円盤282と、操作部283と、蓋部材284と、を有している。
可動円盤282は、円環状に形成されており、前部ケース262及び後部ケース263によって挟持されている。可動円盤282の外径は、後部ケース262の内径より大きく外径より小さい寸法となっており、可動円盤282の内径は、後部ケース262の内径より小さい寸法となっている。したがって、前部ケース262及び後部ケース263に挟持された状態では、これらケース262,263の内周側に可動円盤282の一部が露出するようになっている。可動円盤282の背面側には、モータ267の歯車267aと嵌合する嵌合溝285が、可動円盤282の全周にわたって形成されている。また、可動円盤282には、外周部に切欠部286が1箇所形成されている。
可動円盤282の前面側には、操作部283が取り付けられている。操作部283は、中心から300度の向きに延びる平板状の第1枝部283aと、中心から60度の向きに延びる平板状の第2枝部283bと、中心から180度の向きに延びる平板状の第3枝部283cと、によって略Y字状に形成されている。各枝部283a,283b,283cの前面側先端部には、検出本体269に接続されるとともにストップスイッチ242〜244の操作を検出するためのストップ検出センサ242a,242b,242cがそれぞれ設けられており、これらストップ検出センサ242a,242b,242cを前方から覆うようにしてストップスイッチ242〜244が取り付けられている。操作部283は、可動円盤282の切欠部286から時計回りに30度ずれた位置に第2枝部283bが位置するよう、可動円盤282に取り付けられている。また、可動円盤282の前面側には、前部ケース262の内周側を塞ぐようにして蓋部材284が取り付けられている。
次に、操作ユニット240の作用を説明する。
ケース部261に取り付けられたモータ267が駆動した場合、歯車267aの回転にあわせて操作部281が回転する。そして、可動円盤282に形成された切欠部286が第1フォトセンサ263と対応する位置に移動した場合、第1フォトセンサ263の検出状態がOFF状態からON状態に切り替わる。このときの第2フォトセンサ264及び第3フォトセンサ265の検出状態はOFF状態である。かかる状況では、図40に示すように、左ストップスイッチ242が300度の位置となり、中ストップスイッチ243が180度の位置となり、右ストップスイッチ244が60度の位置となる。可動円盤282に形成された切欠部286が第2フォトセンサ264と対応する位置に移動した場合、第2フォトセンサ264の検出状態がOFF状態からON状態に切り替わる。このときの第1フォトセンサ263及び第3フォトセンサ265の検出状態はOFF状態である。かかる状況では、左ストップスイッチ242が60度の位置となり、中ストップスイッチ243が300度の位置となり、右ストップスイッチ244が180度の位置となる。可動円盤282に形成された切欠部286が第3フォトセンサ265と対応する位置に移動した場合、第3フォトセンサ265の検出状態がOFF状態からON状態に切り替わる。このときの第1フォトセンサ263及び第2フォトセンサ264の検出状態はOFF状態である。かかる状況では、左ストップスイッチ242が180度の位置となり、中ストップスイッチ243が60度の位置となり、右ストップスイッチ244が300度の位置となる。以下、当該状況を初期状況という。
スロットマシン10の第2下部パネル212には、図40における中ストップスイッチ243の下方に、中ストップスイッチ243の左右両端部から下方に直線状に延びる2つの突起部213が形成されている。
本スロットマシン10では、操作部281の回転制御を表示制御装置81が行うようになっている。そこで以下では、表示制御装置81が操作部281の回転制御を実行する際に行う各種処理を説明する。
図43は、初期回転処理を示すフローチャートである。初期回転処理は、抽選結果コマンド処理(図31参照)の終了後に行われる処理である。なお、本実施の形態における抽選結果コマンド処理では、ステップS804において報知フラグがセットされていると判定した場合に、ステップS805〜S808の処理を行うことなく本処理を終了し、初期回転処理に移行する。すなわち、本実施の形態では、特典付与状態において操作順序の報知を行わない。
初期回転処理では、ステップS1601において報知フラグがセットされていないか否かを判定し、報知フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。報知フラグがセットされている場合には、ステップS1602及びステップS1603において、特殊ベル又は転落再遊技に当選しているか否かを判定する。特殊ベル及び転落再遊技に当選していない場合には、そのまま本処理を終了する。一方、特殊ベル又は転落再遊技に当選している場合には、ステップS1604に進み、表示制御装置81のROMに予め記憶された駆動制御テーブルを参照する。駆動制御テーブルには、当選フラグと、駆動内容と、の対応関係が定められている。駆動内容としては、突起部213の上方位置(図40においては中ストップスイッチ243の位置、以下、当該位置を「規定位置」という。)に最初に配置するストップスイッチと、可動部281を回転させる向きと、が設定されている。詳細な説明については省略するが、当選フラグと、駆動内容と、の具体的な対応関係については、可動部281を回転させる向きが図32(a)に示す報知テーブルと逆向きである点を除き同じである。ステップS1605では、当選フラグと対応する駆動内容を表示制御装置81のRAMに記憶する。ステップS1606では、今回の可動部281を回転させる向きが反時計回りであるか否かを判定する。反時計回りである場合には、ステップS1607にて回転フラグをセットした後にステップS1608に進み、時計回りである場合には、回転フラグをセットすることなくそのままステップS1608に進む。ステップS1608では、第1移動処理を行う。第1移動処理が終了した場合には、初期回転処理を終了する。
第1移動処理では、駆動内容に設定されたストップスイッチを規定位置に移動させるべくモータ267を駆動させる。詳細は後述するが、ゲームの開始段階においては、規定位置に左ストップスイッチ242が位置している。このため、駆動内容に左ストップスイッチ242が設定されていた場合には、モータ267を駆動させることなくそのまま本処理を終了する。駆動内容に中ストップスイッチ243が設定されていた場合には、可動部281が時計回りに回転するようモータ267を駆動させる。そして、第1フォトセンサ263の検出状態がOFF状態からON状態に切り替わった場合には、中ストップスイッチ243が規定位置に移動したことを意味するため、第1移動処理を終了する。駆動内容に右ストップスイッチ244が設定されていた場合には、可動部281が反時計回りに回転するようモータ267を駆動させる。そして、第2フォトセンサ264の検出状態がOFF状態からON状態に切り替わった場合には、右ストップスイッチ244が規定位置に移動したことを意味するため、第1移動処理を終了する。
次に、回転制御処理を、図44のフローチャートに基づいて説明する。回転制御処理は、停止指令コマンド処理(図36参照)の終了後、すなわちリールが停止した後に行われる処理である。
回転制御処理では、ステップS1701において今回の停止指令が第3停止指令であるか否かを判定する。今回の停止指令が第1停止指令又は第2停止指令である場合には、ステップS1702に進み、回転フラグがセットされていないか否かを判定する。回転フラグがセットされていない場合には、ステップS1703にて可動部281を時計回りに120度回転させた後に本処理を終了し、回転フラグがセットされている場合には、ステップS1704にて可動部281を反時計回りに120度回転させた後に本処理を終了する。上述した通り、各フォトセンサ263〜265は120度間隔で後部ケース262に配置されており、第1フォトセンサ263の検出状態がON状態の場合、中ストップスイッチ243が規定位置に位置し、第2フォトセンサ264の検出状態がON状態の場合、右ストップスイッチ244が規定位置に位置し、第3フォトセンサ265の検出状態がON状態の場合、左ストップスイッチ242が規定位置に位置する。したがって、各フォトセンサ263〜265の検出状態に基づいてモータ267を駆動させることにより、可動部281を時計回り又は反時計回りに120度回転させるとともに、規定位置のストップスイッチを変化させることができる。
ステップS1701において今回の停止指令が第3停止指令であると判定した場合には、全リール32L,32M,32Rが停止したことを意味する。かかる場合には、ステップS1705に進み、モータ267を駆動させて操作部281を初期状況に復帰させる。すなわち、左ストップスイッチ242を規定位置に移動させる。その後、ステップS1706では、回転フラグがセットされているか否かを判定する。回転フラグがセットされている場合には、ステップS1707にて回転フラグをクリアした後に本処理を終了し、回転フラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。
ここで、報知フラグがセットされていない場合と、報知フラグがセットされている場合と、における可動部281の具体的な動きを説明する。
報知フラグがセットされていない場合には、回転フラグがセットされることはない。このため、報知フラグがセットされていないゲームでは、リールが停止する毎に可動部281が時計回りに120度ずつ回転する。初期状況では、規定位置に左ストップスイッチ242が位置している。したがって、報知フラグがセットされていないゲームでは、左ストップスイッチ242→中ストップスイッチ243→右ストップスイッチ244の順に規定位置に移動し、全リール32L,32M,32R停止後に左ストップスイッチ242が規定位置に移動する。
報知フラグがセットされている場合には、当選フラグによって可動部281の回転態様が変化する。
当選フラグが例えばチェリーのみに当選(IV=3の際に当選)等のストップスイッチ242〜244の操作順序によって入賞態様の変化しないものである場合と、外れの場合と、には、報知フラグがセットされていない場合と同じである。すなわち、左ストップスイッチ242→中ストップスイッチ243→右ストップスイッチ244の順に規定位置に移動し、全リール32L,32M,32R停止後に左ストップスイッチ242が規定位置に移動する。
当選フラグが転落再遊技を含むものである場合には、第6再遊技入賞等の転落再遊技入賞以外の入賞を成立させることができる順序で各ストップスイッチ242〜244が規定位置に移動するよう可動部281が回転する。例えば当選フラグが「50」であった場合には、右ストップスイッチ244→中ストップスイッチ243→左ストップスイッチ242の順に操作すれば第6再遊技入賞を成立させることができる(図27参照)。駆動制御テーブルには、当選フラグ「50」に対し、規定位置に最初に配置するストップスイッチとして「右ストップスイッチ244」が設定されており、可動部281を回転させる向きとして「反時計回り」が設定されている。したがって、ゲームの開始段階において右ストップスイッチ244が規定位置に移動し、その後、リールが停止する毎に可動部281が120度ずつ反時計回りに回転して中ストップスイッチ243→左ストップスイッチ242の順に規定位置に移動する。
当選フラグが特殊ベルを含むものである場合には、ベル入賞を成立させることができる順序で各ストップスイッチ242〜244が規定位置に移動するよう可動部281が回転する。例えば当選フラグが「12」であった場合には、中ストップスイッチ243を最初に操作すればベル入賞を成立させることができる(図15参照)。駆動制御テーブルには、当選フラグ「12」に対し、規定位置に最初に配置するストップスイッチとして「中ストップスイッチ243」が設定されており、可動部281を回転させる向きとして「反時計回り」が設定されている。したがって、ゲームの開始段階において中ストップスイッチ243が規定位置に移動し、その後、リールが停止する毎に可動部281が120度ずつ反時計回りに回転して左ストップスイッチ242→右ストップスイッチ244の順に規定位置に移動する。全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、左ストップスイッチ242が規定位置に移動する。
以上のとおり、本実施の形態では、当選フラグと、各リール32L,32M,32Rの停止状況と、に応じて、規定位置に位置するストップスイッチが変化する。したがって遊技者は、規定位置のストップスイッチを接触操作すれば、ストップスイッチ242〜244の操作順序を誤ることなくベル入賞や第6再遊技入賞等を成立させることができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
当選フラグと、各リール32L,32M,32Rの停止状況と、に応じて、規定位置に位置するストップスイッチが変化する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者は、規定位置のストップスイッチを接触操作すれば、ストップスイッチ242〜244の操作順序を誤ることなくベル入賞や第6再遊技入賞等を成立させることができる。この結果、遊技者が特典付与状態下でストップスイッチ242〜244の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
また、本実施の形態では、規定位置に位置するストップスイッチが変化するため、特典付与状態下で転落再遊技等に当選した場合にストップスイッチ242〜244の操作順序を報知する必要がない。この結果、遊技者をリールの回転に集中させたり、補助表示部65にて操作順序の報知ではなく他の種々の演出を行ったりすることが可能となり、特典付与状態下における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
さらにいうと、ストップスイッチの操作順序を補助表示部にて報知する構成においては、ストップスイッチの操作順序を誤ることなく操作しようとした場合、先ず補助表示部にて操作順序を確認し、その後にストップスイッチの位置を確認した上で操作を行う必要がある。リールの回転を視認しながらストップスイッチを操作することが一般的であるため、かかる構成とした場合には、遊技者が視線を補助表示部,ストップスイッチ,リールと移動させる必要があり、長時間にわたって遊技を行った場合に遊技者の負担となり得る。一方、本実施の形態では、ストップスイッチの位置を確認する必要がないため、遊技者の負担を低減させることが可能となる。
各ストップスイッチ242〜244を操作部281に等間隔に配置し、これらストップスイッチ242〜244を操作部281の回転にあわせて移動する構成とした。かかる構成とすることにより、各ストップスイッチ242〜244を一体的に移動させることが可能となり、各ストップスイッチ242〜244の移動に関わる制御を容易なものとすることが可能となる。また、かかる構成においては、操作部281を時計回り又は反時計回りに120度回転させれば他のストップスイッチを規定位置に移動させることができるため、規定位置に位置するストップスイッチを変更する場合に要する時間を一定のものとすることが可能となる。この結果、規定位置に到達するまでに要する時間がストップスイッチによって異なる結果として遊技が間延びしてしまうことを回避することが可能となる。
第2下部パネル212には、規定位置と対応する位置に突起部213を形成した。かかる構成とすることにより、本スロットマシン10を初めて遊技する遊技者等に指を戴置すべき位置(ストップスイッチを操作すべき位置)を示唆することが可能となり、規定位置と異なる位置のストップスイッチが操作される機会を低減することが可能となる。
全リール32L,32M,32R停止後に左ストップスイッチ242が規定位置に移動する構成とした。ストップスイッチ242〜244の位置が変化する構成においては、ストップスイッチ242〜244とリール32L,32M,32Rの対応関係を遊技者が把握できなくなる可能性が考えられる。これは、ストップスイッチ242〜244の位置が変化することによって操作順序を誤ってしまうことを回避できているにも関わらず、打たされている等の受動的な印象を遊技者が抱くことに繋がり得る。そこで、全リール32L,32M,32R停止後に左ストップスイッチ242が規定位置に移動する構成とすることにより、前記対応関係を遊技者に把握させることが可能となり、遊技者が受動的な印象を抱くことを低減させることが可能となる。対応関係を遊技者が把握している場合には、例えば操作順序によって入賞態様の変化しないものに当選した状況等において、遊技者の意図する順序でリールを停止させることができるからである。
(第4の実施の形態)
上記第3の実施の形態では、規定位置に位置するストップスイッチを変化させることで遊技者にストップスイッチの操作順序を示唆する構成としたが、ストップスイッチの位置を変化させずともストップスイッチを通じて操作順序を示唆することが可能である。そこで以下では、かかる構成について説明する。なお、基本構成は上記第3の実施の形態と同じであるため、相違点についてのみ説明する。
図45は操作ユニット340の正面図である。
操作ユニット340には、蓋部材284の前面側に、遮蔽部材300が設けられている。遮蔽部材300は、全体として円形平板状に形成されるとともに、半円形状に内側に凹み形成された第1凹み部301,第2凹み部302,第3凹み部303が等間隔(すなわち120度間隔)で形成されている。各凹み部301〜303は、同一形状に形成されている。また、遮蔽部材300には、第1凹み部301と第2凹み部302の中間位置に、上記各凹み部301〜303と同一形状に形成された第4凹み部304が形成されている。
操作ユニット340では、上記第3の実施の形態における可動部281が回転するのではなく、遮蔽部材300が回転するようになっている。
遮蔽部材300が所定の回転角度位置にある場合には、図45(a)に示すように、第1凹み部301から左ストップスイッチ242の全体が露出し、第2凹み部302から中ストップスイッチ243の全体が露出し、第3凹み部303から右ストップスイッチ244の全体が露出する。かかる回転角度位置を初期角度位置とする。遮蔽部材300が初期角度位置から時計回りに120度回転した場合には、第1凹み部301から右ストップスイッチ244の全体が露出し、第2凹み部302から左ストップスイッチ242の全体が露出し、第3凹み部303から中ストップスイッチ243の全体が露出する。遮蔽部材300がさらに時計回りに120度回転した場合(初期角度位置から時計回りに240度回転した場合)には、第1凹み部301から中ストップスイッチ243の全体が露出し、第2凹み部302から右ストップスイッチ244の全体が露出し、第3凹み部303から左ストップスイッチ242の全体が露出する。
遮蔽部材300が初期角度位置から時計回りに60度回転した場合には、図45(b)に示すように、第4凹み部304から左ストップスイッチ242の全体が露出する。一方、中ストップスイッチ243及び右ストップスイッチ244は、約半分の領域が遮蔽部材300によって遮蔽されることとなる。また、遮蔽部材300が初期角度位置から時計回りに180度回転した場合には、第4凹み部304から右ストップスイッチ244の全体が露出する。一方、左ストップスイッチ242及び中ストップスイッチ243は、約半分の領域が遮蔽部材300によって遮蔽されることとなる。遮蔽部材300がさらに時計回りに120度回転した場合(初期角度位置から時計回りに300度回転した場合)には、第4凹み部304から中ストップスイッチ243の全体が露出する。一方、左ストップスイッチ242及び右ストップスイッチ244は、約半分の領域が遮蔽部材300によって遮蔽されることとなる。
表示制御装置81は、遮蔽部材300の回転制御に際し、上記第3の実施の形態において説明した初期回転処理及び回転制御処理を行う。但し、回転制御処理では、ステップS1705において初期状況へ復帰させる場合に、報知フラグがセットされていなければ図45(a)に示す初期角度位置となるよう遮蔽部材300を回転させ、報知フラグがセットされていれば図45(b)に示す60度の角度位置となるよう遮蔽部材300を回転させる。また、初期回転処理では、ステップS1608の第1移動処理において、駆動内容に設定されたストップスイッチと対応する位置に第4凹み部304が位置するよう遮蔽部材300を回転させる。加えて、駆動制御テーブルには、遮蔽部材300を回転させる向きが上記第3の実施の形態における駆動制御テーブルと逆向き(すなわち図32(a)に示す報知テーブルと同じ向き)に設定されている。
ここで、報知フラグがセットされていない場合と、報知フラグがセットされている場合と、における遮蔽部材300の具体的な動きを説明する。
報知フラグがセットされていない場合には、回転フラグがセットされることはない。このため、報知フラグがセットされていないゲームでは、遮蔽部材300が初期角度位置からリールの停止する毎に反時計回りに120度ずつ回転する。初期角度位置と、240度の角度位置と、120度の角度位置と、では、全てのストップスイッチ242〜244が第1凹み部301,第2凹み部302,第3凹み部303のいずれかから露出している。つまり、報知フラグがセットされていないゲームでは、各リール32L,32M,32Rの停止状況に関わらず全てのストップスイッチ242〜244が露出することとなり、遊技者にストップスイッチ242〜244の操作順序を示唆しない。
報知フラグがセットされている場合には、初期状況が60度の角度位置となるとともに、当選フラグによって遮蔽部材300の回転態様が変化する。
当選フラグが例えばチェリーのみに当選(IV=3の際に当選)等のストップスイッチ242〜244の操作順序によって入賞態様の変化しないものである場合と、外れの場合と、には、遮蔽部材300が60度の角度位置からリールの停止する毎に反時計回りに120度ずつ回転する。60度の角度位置では、第4凹み部304から左ストップスイッチ242の全体が露出するとともに、中ストップスイッチ243及び右ストップスイッチ244が遮蔽部材300によって遮蔽されることとなる。300度の角度位置では、第4凹み部304から中ストップスイッチ243の全体が露出するとともに、左ストップスイッチ242及び右ストップスイッチ244が遮蔽部材300によって遮蔽されることとなる。180度の角度位置では、第4凹み部304から右ストップスイッチ244の全体が露出するとともに、左ストップスイッチ242及び中ストップスイッチ243が遮蔽部材300によって遮蔽されることとなる。全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、60度の角度位置となり、第4凹み部304から左ストップスイッチ242の全体が露出する。
このように、当選フラグがストップスイッチ242〜244の操作順序によって入賞態様の変化しないものである場合と、外れの場合と、には、左ストップスイッチ242→中ストップスイッチ243→右ストップスイッチ244の順に第4凹み部304から露出する。
当選フラグが転落再遊技を含むものである場合には、第6再遊技入賞等の転落再遊技入賞以外の入賞を成立させることができる順序で第4凹み部304から各ストップスイッチ242〜244が露出するよう遮蔽部材300が回転する。例えば当選フラグが「50」であった場合には、右ストップスイッチ244→中ストップスイッチ243→左ストップスイッチ242の順に操作すれば第6再遊技入賞を成立させることができる(図27参照)。駆動制御テーブルには、当選フラグ「50」に対し、規定位置に最初に配置するストップスイッチとして「右ストップスイッチ244」が設定されており、遮蔽部材300を回転させる向きとして「時計回り」が設定されている。したがって、ゲームの開始段階において右ストップスイッチ244が第4凹み部304から露出し、その後、リールが停止する毎に遮蔽部材300が120度ずつ時計回りに回転して中ストップスイッチ243→左ストップスイッチ242の順に第4凹み部304から露出する。
当選フラグが特殊ベルを含むものである場合には、ベル入賞を成立させることができる順序で第4凹み部304から各ストップスイッチ242〜244が露出するよう遮蔽部材300が回転する。例えば当選フラグが「12」であった場合には、中ストップスイッチ243を最初に操作すればベル入賞を成立させることができる(図15参照)。駆動制御テーブルには、当選フラグ「12」に対し、規定位置に最初に配置するストップスイッチとして「中ストップスイッチ243」が設定されており、遮蔽部材300を回転させる向きとして「時計回り」が設定されている。したがって、ゲームの開始段階において中ストップスイッチ243が第4凹み部304から露出し、その後、リールが停止する毎に遮蔽部300が120度ずつ時計回りに回転して左ストップスイッチ242→右ストップスイッチ244の順に第4凹み部304から露出する。全リール32L,32M,32Rが停止した場合には、左ストップスイッチ242が第4凹み部304から露出する。
以上のとおり、本実施の形態では、当選フラグと、各リール32L,32M,32Rの停止状況と、に応じて、第4凹み部304から露出するストップスイッチが変化する。したがって遊技者は、第4凹み部304から露出したストップスイッチを接触操作すれば、ストップスイッチ242〜244の操作順序を誤ることなくベル入賞や第6再遊技入賞等を成立させることができる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
当選フラグと、各リール32L,32M,32Rの停止状況と、に応じて、第4凹み部304から露出するストップスイッチが変化する構成とした。かかる構成とすることにより、第4凹み部304の位置すなわち各ストップスイッチ242〜244の露出度合いを通じて遊技者に操作すべきストップスイッチを把握させることが可能となる。この結果、遊技者が操作すべきストップスイッチを誤ってしまう機会を低減させることが可能となる。
また、本実施の形態では、第4凹み部304の位置を通じて次に操作すべきストップスイッチを示唆するため、特典付与状態下で転落再遊技等に当選した場合にストップスイッチ242〜244の操作順序を報知する必要がない。この結果、遊技者をリールの回転に集中させたり、補助表示部65にて操作順序の報知ではなく他の種々の演出を行ったりすることが可能となり、特典付与状態下における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
さらにいうと、ストップスイッチの操作順序を補助表示部にて報知する構成においては、ストップスイッチの操作順序を誤ることなく操作しようとした場合、先ず補助表示部にて操作順序を確認し、その後にストップスイッチの位置を確認した上で操作を行う必要がある。リールの回転を視認しながらストップスイッチを操作することが一般的であるため、かかる構成とした場合には、遊技者が視線を補助表示部,ストップスイッチ,リールと移動させる必要があり、長時間にわたって遊技を行った場合に遊技者の負担となり得る。一方、本実施の形態では、補助表示部にて操作順序を確認する必要がないため、遊技者の負担を低減させることが可能となる。
報知フラグがセットされている状況において、操作すべきストップスイッチの全てが第4凹み部304から露出する一方、他のストップスイッチの約半分の領域が遮蔽部材300によって遮蔽される構成とした。操作すべきストップスイッチを全て露出させる構成とすることにより、操作性が低下することを抑制することが可能となる。また、他のストップスイッチの約半分を遮蔽する構成とすることにより、次に操作すべきでないストップスイッチについても操作できる余地を残すことが可能となり、遊技者が受動的な印象を抱くことを抑制することが可能となる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記第1及び第2の実施の形態では、各ストップスイッチ42〜44の中心を直線で結んだ場合に下向きの正三角形となるようこれらストップスイッチ42〜44を配置したが、いずれか2つのストップスイッチを直線で結んだ場合に、他の1つのストップスイッチが前記直線上から外れた位置となるように各ストップスイッチ42〜44を配置すればよい。
例えば、下向き又は上向きの二等辺三角形となるようにストップスイッチ42〜44を配置してもよい。
例えば、左ストップスイッチ42と中ストップスイッチ43を水平方向に並ぶように配置するとともに、右ストップスイッチ44を上記各スイッチ42,43を結んだ直線よりも上方又は下方にずれた位置に配置する構成としてもよい。
(2)上記第1及び第2の実施の形態では、各ストップスイッチ42〜44を対応するリール42L,42M,42Rの直下に位置するように配置したが、表示窓26L,26M,26Rの直下に位置するように配置しても上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
(3)上記第1及び第2の実施の形態では、左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44を水平方向に並ぶように配置する構成としたが、かかる構成に限定されるものではない。
(4)上記第1及び第2の実施の形態では、各ストップスイッチ42〜44の距離が等しくなる構成としたが、少なくとも1つの距離が他の距離と異なる構成としてもよい。但し、かかる構成とした場合には、ストップスイッチを操作する際の指の移動量が変化することとなるため、操作性の低下が懸念されることとなる。
(5)上記第1及び第2の実施の形態では、各ストップスイッチ42〜44を直線で結ぶように形成された案内溝部40を設けたが、案内溝部40を設けない構成としてもよい。
(6)上記第1及び第2の実施の形態に示した案内溝部40の構成に限らず、1のストップスイッチから他のストップスイッチに向けて指を案内することが可能な構成であればよい。
例えば、図46(a)に示すように、各ストップスイッチ42〜44を円弧で結ぶとともに全体として円環状となる案内溝部を設ける。
例えば、図46(b)に示すように、各ストップスイッチ42〜44を上向きの正三角形となるように配置し、これらを直線で結ぶようにして案内溝部を設ける。
例えば、図46(c)に示すように、各ストップスイッチ42〜44を直線上に並ぶように配置した構成においては、左ストップスイッチ42と中ストップスイッチ43を直線で結ぶ案内溝部40cと、中ストップスイッチ43と右ストップスイッチ44を直線で結ぶ案内溝部40bと、左ストップスイッチ42と右ストップスイッチ44を円弧で結ぶ案内溝部40cと、を設ける。
例えば、ストップスイッチを4つ備える構成においては、図46(d)に示すように、これら4つのストップスイッチを互いに結ぶ案内溝部を設ける。
なお、スロットマシン10後方に向けて凹み形成した案内溝部を設けるのではなく、スロットマシン10前方に向けて突出形成した突条を設ける構成としてもよい。
(7)上記第1及び第2の実施の形態では、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する場合に、最初に操作すべきストップスイッチを示唆する箱と、当該箱から次に操作すべきストップスイッチに向かって延びた後に3番目に操作すべきストップスイッチに向かって折れ曲がる矢印と、を表示する構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、最初に操作すべきストップスイッチを示唆する箱と、当該箱から次に操作すべきストップスイッチに向かって延びる矢印と、当該矢印の先端から3番目に操作すべきストップスイッチに向かって延びる矢印と、を表示する構成とする。
例えば、最初に操作すべきストップスイッチを示唆する箱と、当該箱から次に操作すべきストップスイッチに向かって延びる矢印と、を表示する一方、前記矢印の先端から3番目に操作すべきストップスイッチに向かって延びる矢印を表示しない構成とする。かかる構成とした場合であっても、3つのストップスイッチのうち最初と2番目に操作すべきストップスイッチを遊技者に把握させることができるため、結果的に3番目に操作すべきストップスイッチも把握させることができる。
例えば、全リール32L,32M,32Rが回転している状況においては、最初に操作すべきストップスイッチを示唆する箱を表示する。その後は、リールが停止する毎に次に操作すべきストップスイッチに向かう矢印を表示する構成とする。このように、各リール32L,32M,32Rの停止状況に応じて次に操作すべきストップスイッチを示唆する構成としてもよい。
(8)上記第1及び第2の実施の形態では、補助表示部65にてストップスイッチ42〜44の操作順序を示唆する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、スピーカ64から例えば「中ストップスイッチ43から時計回り」等の音声を出力して操作順序を示唆する構成としてもよい。
(9)上記第2の実施の形態では、第5RT状態に移行した場合に保証期間が開始される構成としたが、保証期間の開始時期は任意である。例えば、特典付与状態に移行してから特殊ベルに所定回数(例えば3回)当選となった後に保証期間が開始される構成としてもよい。
(10)上記第2の実施の形態では、ベル入賞が16回成立するまで保証期間が継続する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、保証期間の終了条件は任意である。例えば転落再遊技に所定回数(例えば40回)当選するまで保証期間が継続する構成としてもよいし、ベル入賞が8回成立するまで保証期間が継続する構成としてもよい。
また、所定の抽選を行って保証期間の終了条件を決定する構成としてもよい。例えば、報知回数カウンタに33をセットした場合には、所定の抽選を行って保証回数カウンタに16,24,33のいずれかの値をセットする構成とする。
(11)上記第2の実施の形態では、操作確認処理において、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定し、操作されたと判定した場合に当該操作が正解操作であるか否かを判定してリールを停止させるか否かを決定する構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、ステップS1501において、正解操作と対応するストップスイッチが操作されたか否かを判定する構成とする。すなわち、ステップS1501では、正解操作と対応する操作フラグのセット有無のみを判定し、正解操作と異なる操作フラグのセット有無については判定しない構成とする。そして、正解操作と対応する操作フラグがセットされていた場合には、停止指令が発生したとして対応するリールを停止させる。かかる構成とした場合であっても、上記第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(12)上記第2の実施の形態において、主制御装置101と表示制御装置81を双方向通信可能な構成とし、報知回数カウンタにセットした値を示すコマンドを表示制御装置81から主制御装置101に対して送信する構成としてもよい。かかる構成とした場合には、主制御装置101が報知回数カウンタにセットされた値と等しい値を保証回数カウンタにセットすることが可能となり、特典付与状態の終了する遊技回と、保証期間の終了する遊技回と、を特典付与状態の長さ(すなわち報知回数カウンタにセットされる値)に関わらず一致させることができる。この結果、特典付与状態下において遊技者がストップスイッチ42〜44の操作順序を誤ってしまう機会をより低減させることが可能となる。
(13)上記第3の実施の形態では、表示制御装置81が可動部281の駆動制御を行う構成としたが、主制御装置101が行う構成としてもよいことはいうまでもない。
(14)上記第3の実施の形態では、可動部281に各ストップスイッチ242〜244を配置し、可動部281を回転させることで各ストップスイッチ242〜244を一体的に移動させる構成としたが、各ストップスイッチ242〜244を個別に移動させる構成としてもよい。
(15)上記第3の実施の形態では、第2下部パネル212に突起部213を形成することで規定位置を遊技者に示唆する構成としたが、かかる構成に代えて又は加えて、補助表示部65等にて規定位置を示唆する構成としてもよい。かかる構成とする場合には、所定時間ゲームが行われなかった場合に補助表示部65等にて規定位置を示唆したり、特典付与状態下で転落再遊技等に当選した場合に補助表示部65等にて規定位置を示唆したりする構成が望ましい。
(16)上記第3の実施の形態では、特典付与状態において操作順序の報知を行わない構成としたが、操作順序の報知を行う構成としてもよい。但し、操作順序の報知を行う場合には、遊技者が規定位置以外のストップスイッチを操作してしまわないよう、規定位置のストップスイッチを操作すれば転落再遊技入賞等を回避できる操作順序となる旨もあわせて報知することが望ましい。
(17)上記第3の実施の形態では、遊技状態に関わらず可動部281が回転する構成としたが、報知フラグがセットされている状況下で転落再遊技又は特殊ベルに当選した場合に限って可動部281が回転する構成としてもよい。
(18)上記第3の実施の形態では、可動部281を円形状に形成する構成としたが、上記第1の実施の形態のように三角形状としてもよく、その形状は任意である。
また、可動部281に等間隔にストップスイッチ242〜244を配置する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、可動部281の形状及びストップスイッチ242〜244を配置する位置は任意である。
例えば、可動部281を円形状に形成する一方、左ストップスイッチ242を240度の位置に配置し、中ストップスイッチ243を180度の位置に配置し、右ストップスイッチ244を120度の位置に配置する構成とする。但し、かかる構成とした場合には、上記実施の形態と同様の回転制御処理を行った場合、例えば規定位置のストップスイッチを時計回りに右ストップスイッチ244から左ストップスイッチ242に変更する場合等において、例えば規定位置のストップスイッチを時計回りに左ストップスイッチ242から中ストップスイッチ243に変更する場合等と比して要する時間が長くなってしまう。このため、かかる構成とする場合には、遊技が間延びしてしまうことを回避すべく、規定位置に位置するストップスイッチに応じて可動部281を回転させる向きを変化させることが望ましい。
(19)上記第4の実施の形態では、報知フラグがセットされている状況において、操作すべきストップスイッチの全てが第4凹み部304から露出する一方、他のストップスイッチの約半分の領域が遮蔽部材300によって遮蔽される構成としたが、操作すべきストップスイッチと、他のストップスイッチと、で遮蔽度合い(露出度合い)が異なる構成であれば、上記第4の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できる。
例えば、操作すべきストップスイッチの全てが第4凹み部304から露出する一方、他のストップスイッチの全てが遮蔽部材300によって遮蔽される構成としてもよい。
例えば、操作すべきストップスイッチの約8割が第4凹み部304から露出する一方、他のストップスイッチの8割が遮蔽部材300によって遮蔽される(2割が露出する)構成としてもよい。
(20)上記第4の実施の形態では、報知フラグがセットされていない場合、遮蔽部材300を初期角度位置、120度の角度位置、240度の角度位置に移動させる構成としたが、初期角度位置から移動させない構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、各リール32L,32M,32Rの停止状況に関わらず全てのストップスイッチ242〜244が露出することとなるため、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
(21)上記第4の実施の形態では、特典付与状態において操作順序の報知を行わない構成としたが、操作順序の報知を行う構成としてもよい。かかる構成とした場合には、せっかちな遊技者等であっても快適に遊技を行うことが可能となる。すなわち、遮蔽部材300は、次に操作すべきストップスイッチを全て露出させる一方で他のストップスイッチも約半分を露出させている。したがって、遮蔽部材300の回転を待ちきれない遊技者は、報知された操作順序に基づいて、露出しているストップスイッチの半分の領域を用いてその後の操作を行えばよいからである。
(22)上記各実施の形態では、遊技者が触れたことを検知するタッチ操作式のストップスイッチを採用したが、遊技者が押下操作したことを検知する従来の押下操作式のストップスイッチを採用してもよい。
(23)上記各実施の形態では、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44,242〜244が操作された場合に昇格再遊技入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44,242〜244が操作された場合に転落再遊技入賞が成立する構成、すなわち同一遊技回で昇格再遊技入賞と転落再遊技入賞のいずれもが成立し得る構成としたが、これに代えて又は加えて、1の遊技回で転落再遊技入賞又は昇格再遊技入賞の一方のみが成立し得る構成としてもよい。なお、1の遊技回で転落再遊技入賞又は昇格再遊技入賞の一方が成立し得る構成とする場合には、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44,242〜244が操作されなかった場合に、遊技状態が移行しない再遊技入賞を成立させることが望ましい。
(24)上記各実施の形態では、1の遊技回において複数の再遊技に当選となったりベルと特殊ベルに当選となったりする構成、すなわち1の遊技回において複数の役に当選となり、ストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序によって入賞態様が変化する構成について説明したが、1の遊技回において1つの役にのみ当選となり、ストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序によって入賞が成立したり取りこぼしが発生したりする構成としてもよい。
(25)上記各実施の形態では、6通りのストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序のうち1通りの操作順序に昇格再遊技入賞を対応付け、他の5通りの操作順序に転落再遊技入賞を対応付ける構成としたが、昇格再遊技入賞を対応付ける数は任意である。したがって、例えば6通りのストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序のうち2通りの操作順序に昇格再遊技入賞を対応付け、他の4通りの操作順序に転落再遊技入賞を対応付ける構成としてもよいし、6通りのストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序のうち4通りの操作順序に昇格再遊技入賞を対応付け、他の2通りの操作順序に転落再遊技入賞を対応付ける構成としてもよい。ベルと特殊ベルに当選となった場合におけるベル入賞を対応付ける操作順序の数についても同様である。
(26)上記各実施の形態では、報知回数抽選処理を行って報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値をセットする構成としたが、予め定めた固定値を報知回数カウンタにセットする構成としてもよい。かかる構成とする場合には、上記第2の実施の形態において、主制御装置101が上記固定値を保証回数カウンタにセットする構成とすれば、特典付与状態の終了する遊技回に保証期間も終了する構成とすることができ、遊技者がストップスイッチ42〜44の操作順序を誤ってしまう機会をより低減させることが可能となる。
(27)上記各実施の形態では、ベル当選時におけるストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序の報知回数が所定回数に到達した場合と、転落再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、に特典付与状態が終了する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、特典付与状態の終了条件は任意である。
例えば、転落再遊技当選時におけるストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序の報知回数が所定回数に到達した場合に特典付与状態が終了する構成としてもよいし、転落再遊技当選時とベル当選時における報知回数の総和が所定回数に到達した場合に特典付与状態が終了する構成としてもよい。これら構成とした場合であっても、上記各実施の形態において記載した作用効果を奏することは明らかである。
例えば、予め定めた所定回数のゲームが行われた場合に特典付与状態が終了する構成としてもよい。そして、かかる構成においては、転落再遊技入賞が成立したり移行出目が有効ライン上に停止したりしたとしても、特典付与状態が終了しない構成とする。かかる構成において遊技者がストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序を誤ってしまう機会を低減させた場合には、特典付与状態下で付与されるべき利益を遊技者が失してしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを抑制することが可能となる。なお、このようにゲーム数によって特典付与状態が終了する構成においては、主制御装置101が保証回数カウンタに前記所定回数をセットする構成とすれば、特典付与状態下において遊技者がストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序を誤ってしまう機会をより低減させることが可能となる。
また、上記ゲーム数によって特典付与状態が終了する構成において、特典付与状態下で特定の役に当選した場合等の所定条件が成立した場合に特典付与状態終了までのゲーム数が増加する構成としてもよい。かかる構成においては、前記所定条件が成立した場合に主制御装置101が保証回数カウンタの値を増加させる、すなわち所定条件が成立した場合に保証期間を延長させる構成としてもよいし、所定条件が成立しても保証期間を延長させない構成としてもよい。
(28)上記各実施の形態では、蓄積カウンタの値が0でない場合、特典付与状態の終了後に再度特典付与状態に移行させる構成としたが、特典付与状態の終了後に第5RT状態から通常遊技状態又は第1RT状態に一時的に移行させ、その後に特典付与状態に移行させる構成としてもよい。具体的に説明すると、特典付与状態が終了した場合には、ストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序を報知しないことによって転落再遊技入賞を成立させる、又は移行出目を有効ライン上に停止させる。そして、遊技状態が第5RT状態又は通常遊技状態から第1RT状態に移行した場合には、ストップスイッチ42〜44,242〜244の操作順序を報知することによって第5RT状態への移行を容易なものとする。第5再遊技入賞が成立して遊技状態が第5RT状態に移行した場合には、報知回数カウンタに16,33,50,75のいずれかの値をセットし、特典付与状態に移行させる。
かかる構成とした場合には、上記第2の実施の形態において、特典付与状態に移行する度に主制御装置101が保証回数カウンタに16をセットできるため、遊技者がストップスイッチ42〜44の操作順序を誤ってしまう機会を好適に低減させることが可能となる。
(29)上記各実施の形態では、通常遊技状態から第5RT状態に移行する場合、第1RT状態〜第4RT状態の4つの遊技状態を介する構成としたが、経由する遊技状態の数は任意である。このとき、中継する遊技状態を少なくした場合には、報知フラグがセットされてから第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数が多くなり、中継する遊技状態を多くした場合には、報知フラグがセットされてから第5RT状態に移行するまでに要するゲーム数が少なくなる。
(30)上記各実施の形態では、待機ゲーム数が0となった場合に報知フラグをセットし、ストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としたが、これに加えて、報知フラグがセットされていない状況の所定確率でストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としても良い。
(31)上記各実施の形態では、待機ゲーム数が0となった場合に報知フラグをセットする構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、所定条件が成立した場合に報知フラグをセットする構成としても良い。所定条件としては、例えばチェリー入賞が成立した場合やチェリーに当選した場合等が代表例として挙げられる。
(32)上記各実施の形態では、BB状態が終了したゲームにおいて待機ゲーム数抽選処理を行って報知フラグがセットされるまでのゲーム数を決定する構成としたが、これに加えて、BB状態下で所定入賞が成立した場合や所定図柄の組合せが有効ライン上に停止した場合に蓄積カウンタの値を加算する構成としても良い。
(33)上記各実施の形態では、報知フラグがセットされている場合、遊技状態が第1RT状態〜第4RT状態のいずれかであれば、ベル又は再遊技に当選した場合に必ずストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、報知フラグがセットされる前と比してストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する頻度が高くなる構成であればよい。かかる構成とした場合であっても、報知フラグがセットされる前後において第5RT状態への移行確率を変化させることが可能となる。
(34)上記各実施の形態では、第1RT状態〜第4RT状態において昇格再遊技の入賞態様が遊技状態毎に異なる構成としたが、同じであっても良いことはいうまでもない。
(35)上記各実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(36)上記各実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、BB状態を備えないスロットマシンであっても良いし、RB状態やSB状態等の他の遊技状態を備えたスロットマシンであっても良い。
(37)上記各実施の形態では、ART状態に分類される特典付与状態を備えた構成について説明したが、AT状態に分類される特典付与状態を備えた構成としてもよい。
(38)上記各実施の形態では、メダルが3枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後や2枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。
(39)上記各実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(40)上記各実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして4ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを7ライン有するスロットマシンであってもよい。
(41)上記各実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる少なくとも3つの循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される前記循環表示手段と同数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備え、
前記各停止操作手段を、任意の2つの停止操作手段を仮想直線で結んだ場合、他の停止操作手段が前記仮想直線上に位置しないように配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段は、任意の2つの停止操作手段を仮想直線で結んだ場合、他の停止操作手段が前記仮想直線上に位置しないように配置されている。かかる構成とすることにより、各停止操作手段を仮想直線上に並ぶように配置した構成と比して、停止操作手段間の距離を長くすることが可能となる。この結果、遊技者が操作しようと考えた停止操作手段と異なる停止操作手段を誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機2.上記遊技機1において、前記各停止操作手段を、対応する循環表示手段の直下に配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段が対応する循環表示手段の直下に配置されているため、絵柄の循環表示を視認しながら停止操作手段を操作した場合であっても、遊技者が操作しようと考えた停止操作手段と異なる停止操作手段を誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機3.上記遊技機1又は遊技機2において、隣り合う2つの循環表示手段と対応する停止操作手段を上下方向においてずらして配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、隣り合う2つの循環表示手段と対応する停止操作手段が上下方向においてずらして配置されているため、所定の停止操作手段を操作しようとして誤って隣の停止操作手段を操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機4.上記遊技機1乃至遊技機3のいずれかにおいて、一端に位置する循環表示手段(左リール32L)と対応する停止操作手段(左ストップスイッチ42)と、他端に位置する循環表示手段(右リール32R)と対応する停止操作手段(右ストップスイッチ44)と、を仮想直線で結んだ場合、当該仮想直線が水平となるように前記各停止操作手段を配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を仮想直線で結んだ場合、当該仮想直線が水平となるように各停止操作手段が配置されている。遊技者は一端から他端に向けて順に絵柄の循環表示を停止させていくことが一般的であると想定されるため、かかる構成とすることにより、遊技者が各停止操作手段の配置に対して違和感を抱く機会を低減させることが可能となる。
遊技機5.上記遊技機4において、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を結ぶ仮想直線より下方に他の停止操作手段が位置するように、前記各停止操作手段を配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を結ぶ仮想直線より下方に他の停止操作手段が位置するように、各停止操作手段が配置されている。かかる構成とすることにより、前記仮想直線より上方に他の停止操作手段が位置するように各停止操作手段を配置した構成と比して、最初に操作される機会が多いと想定される両端の停止操作手段を上方に配置することが可能となる。この結果、操作性が低下することを抑制することが可能となる。
遊技機6.上記遊技機1乃至遊技機5のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を、互いの距離が均等となるように配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、互いの距離が均等となるように各停止操作手段が配置されている。かかる構成とすることにより、1の停止操作手段を操作してから他の停止操作手段を操作するまでの指の移動量を一定のものとすることが可能となり、操作性を向上することが可能となる。
遊技機7.上記遊技機1乃至遊技機6のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を互いに結ぶ案内部(案内溝部40)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段を互いに結ぶ案内部が設けられているため、遊技者は、案内部に沿って指を移動させれば各停止操作手段を操作することができる。この結果、所定の停止操作手段を操作しようとして誤って他の停止操作手段を操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機8.上記遊技機7において、前記案内部を、前記各停止操作手段を互いに直線で結ぶように形成したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、案内部は、各停止操作手段を互いに直線で結ぶように形成されている。かかる構成の場合、遊技者は、案内部に沿って指を移動させて各停止操作手段を操作すれば、指の移動量を最小限に抑えることができる。この結果、操作性の向上を図るとともに、案内部を利用するよう遊技者を促すことが可能となる。
遊技機9.上記遊技機1乃至遊技機8のいずれかにおいて、前記役の抽選結果が特定結果(転落再遊技当選)となった場合、前記停止操作手段が特定操作順序(転落再遊技入賞を回避できる操作順序)で操作されれば遊技者に有利な有利結果(第6再遊技入賞等の成立、特典付与状態の継続)となるように、他の操作順序で操作されれば遊技者に不利な不利結果(転落再遊技入賞成立、特典付与状態終了)となり得るように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、前記役の抽選結果が前記特定結果となったことに基づいて、前記特定操作順序を示唆するか否かを決定する示唆決定手段(表示制御装置81の抽選結果コマンド処理機能)と、前記示唆決定手段が前記特定操作順序を示唆すると決定した場合、最初に操作すべき停止操作手段と対応する始点位置と、前記始点位置からの前記特定操作順序と対応する特定向きと、を報知する報知手段(補助表示部65)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が特定結果となった場合、停止操作手段の操作順序によって遊技者に有利な有利結果となったりならなかったりする。そして、役の抽選結果が特定結果となった場合には、有利結果となる特定操作順序が示唆されることがある。特定操作順序の示唆に際しては、最初に操作すべき停止操作手段と対応する始点位置と、始点位置からの特定操作順序と対応する特定向きと、が報知される。始点位置と特定向きを報知する構成とすることにより、遊技者に直感的に特定操作順序を把握させることが可能となる。また、上記各遊技機に本構成を適用することにより、最初に操作すべき停止操作手段がいずれであったとしても、始点位置と特定向きによって特定操作順序を遊技者に容易に把握させることが可能となる。例えば各停止操作手段を仮想直線上に並ぶように配置した構成においては、最初に操作すべき停止操作手段が中央に位置する停止操作手段であった場合、遊技者が特定操作順序と異なる操作順序を誤って把握してしまう可能性が考えられるからである。さらに、上記遊技機7又は遊技機8に本構成を適用した場合には、遊技者は、最初に操作すべき停止操作手段の位置を確認さえすれば、その後の停止操作手段の位置を案内部に沿って指を移動させることで把握することができる。故に、絵柄の循環表示等に遊技者を集中させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機10.上記遊技機9において、前記報知手段は、前記特定向きとして、最初に操作すべき停止操作手段から次に操作すべき停止操作手段に向かう第1向きと、前記次に操作すべき停止操作手段からその次に操作すべき停止操作手段に向かう第2向きと、を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定向きとして、最初に操作すべき停止操作手段から次に操作すべき停止操作手段に向かう第1向きと、前記次に操作すべき停止操作手段からその次に操作すべき停止操作手段に向かう第2向きと、が報知される。かかる構成とすることにより、各停止操作手段を視認せずとも報知手段の報知内容を通じて遊技者に各停止操作手段の位置関係を把握させることが可能となる。
なお、第1向きと第2向きとを個別に報知する構成に限らず、第1向きと第2向きとを連続的に報知する構成としてもよい。ここにいう「連続的に報知」としては、第1向きの先端部と第2向きの起端部とを結合して表示する構成が代表例として挙げられる。
遊技機11.上記遊技機1乃至遊技機10のいずれかにおいて、前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の操作確認処理機能S1501〜S1506)と、前記役の抽選結果が特定結果(転落再遊技当選)となった場合、前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたと判定した順序が特定操作順序(転落再遊技入賞を回避できる操作順序)であれば遊技者に有利な有利結果(第6再遊技入賞等の成立、特典付与状態の継続)となるように、他の操作順序であれば遊技者に不利な不利結果(転落再遊技入賞成立、特典付与状態終了)となり得るように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、特定遊技状態(特典付与状態)に移行させる特定遊技状態移行手段(表示制御装置81の報知フラグセット処理機能S1004及び報知回数設定処理機能S1006等)と、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記特定操作順序を示唆する操作順序示唆手段(補助表示部65)と、前記特定遊技状態に移行したことに基づいて特定期間(保証期間)を設定する特定期間設定手段(主制御装置101の保証回数設定処理機能S1303)と、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記特定操作順序となり得る最初に操作すべき停止操作手段を記憶する記憶手段(主制御装置101のRAM106)とを備え、前記停止操作判定手段は、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されると前記停止操作手段を操作されたと判定し、前記記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されると前記停止操作手段を操作されていないと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたと判定した順序が特定操作順序であれば遊技者に有利な有利結果となり、他の操作順序であれば遊技者に不利な不利結果となり得る。また、特定遊技状態に移行したことに基づいて特定期間を設定し、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合には、特定操作順序となり得る最初に操作すべき停止操作手段を記憶する。そして、停止操作判定手段は、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されると停止操作手段が操作されたと判定し、記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されると停止操作手段が操作されていないと判定する。かかる構成とすることにより、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合、遊技者が仮に示唆された操作順序と異なる操作順序で停止操作手段を操作したとしても停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたと判定しないため、不利結果となる機会を低減させることが可能となる。
以上の結果、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
なお、「停止操作判定手段が停止操作手段を操作されていないと判定する」とは、実際に停止操作手段を操作されていないと判定する構成に限らず、記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段の操作有無を判定しない結果として停止操作手段を操作されていないと判定したこととなる構成も含む。以下も同じである。
遊技機12.上記遊技機11において、前記停止操作判定手段は、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となるとともに、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、前記特定操作順序となるか否かに関わらず、その後に他の停止操作手段を操作されれば当該停止操作手段を操作されたと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、特定期間に役の抽選結果が特定結果となるとともに、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、特定操作順序となるか否かに関わらず、その後に他の停止操作手段を操作されれば当該停止操作手段を操作されたと判定する。かかる構成とすることにより、特定期間であったとしても不利結果となる余地を残すことが可能となる。この結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機13.上記遊技機11又は遊技機12において、前記停止操作判定手段は、前記絵柄の循環表示が予め定めた定速状態となった後に前記停止操作手段を操作されたか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作手段を操作されたか否かの判定は、絵柄の循環表示が予め定めた定速状態となった後に行われる。かかる構成においては、例えば特定遊技状態下で特定操作順序が示唆された場合に、停止操作判定手段が上記判定を行う前に遊技者が最初に操作すべき停止操作手段を操作し、停止操作判定手段が上記判定を開始した後に遊技者が2番目に操作すべき停止操作手段を操作してしまう事象が発生し得る。これは、遊技者が示唆された操作順序で停止操作手段を操作しているにも関わらず、停止操作判定手段の判定タイミングによって結果的に遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまったこととなり、遊技者が遊技意欲を著しく減退させてしまう可能性が考えられる。そこで、特定期間においては、役の抽選結果が特定結果となった場合、少なくとも最初の操作について特定操作順序となり得る停止操作手段が操作された場合に限って停止操作手段が操作されたと判定する構成とすることにより、上記事象が発生する機会を低減させることが可能となる。
遊技機14.上記遊技機11乃至遊技機13のいずれかにおいて、前記停止操作判定手段は、前記各停止操作手段のいずれかが操作された場合、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段であるか否かを判定し、対応する停止操作手段であれば前記停止操作手段を操作されたと判定し、対応する停止操作手段でなければ前記停止操作手段を操作されていないと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、各停止操作手段のいずれかが操作された場合、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段であるか否かを判定し、対応する停止操作手段であれば停止操作手段を操作されたと判定し、対応する停止操作手段でなければ停止操作手段を操作されていないと判定する。かかる構成とすることにより、いずれかの停止操作手段を操作されたか否かを確認しつつ、有利結果とならない停止操作手段を操作された場合に当該操作を無効とすることが可能となる。
遊技機15.上記遊技機11乃至遊技機13のいずれかにおいて、前記停止操作判定手段は、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する一方、前記記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されたか否かを判定しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、記憶手段に記憶された操作順序と対応しない停止操作手段が操作されたか否かを判定しない。かかる構成とすることにより、有利結果とならない停止操作手段を操作された場合に当該操作を無効とすることが可能となる。
遊技機16.上記遊技機11乃至遊技機15のいずれかにおいて、前記特定遊技状態に移行した場合に前記特定遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段(表示制御装置81の報知回数設定処理機能S1006)を備え、前記特定期間設定手段は、前記終了条件の成立する遊技回に前記特定期間が終了するよう前記特定期間を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態の終了する遊技回に終了するよう、特定期間が設定される。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまった結果として本来得られる筈の利益を失してしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを好適に回避することが可能となる。
遊技機17.上記遊技機11乃至遊技機15のいずれかにおいて、前記特定遊技状態に移行した場合、前記特定遊技状態の終了条件として予め定められた複数の条件(16,33,50,75の報知回数)から1の条件を選択する終了条件選択手段(表示制御装置81の報知回数抽選処理機能S1005)を備え、前記特定期間設定手段は、前記複数の条件のうち遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回に前記特定期間が終了するよう前記特定期間を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態の終了条件として選択され得る複数の条件のうち遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回に終了するよう、特定期間が設定される。かかる構成とすることにより、いずれの条件が特定遊技状態の終了条件として選択された場合であっても、遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回までは不利結果となる機会を低減させることができる。故に、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを好適に回避することが可能となる。
遊技機18.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる少なくとも3つの循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される前記循環表示手段と同数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記各停止操作手段を互いに結ぶ案内部(案内溝部40)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段を互いに結ぶ案内部が設けられているため、遊技者は、案内部に沿って指を移動させれば各停止操作手段を操作することができる。この結果、所定の停止操作手段を操作しようとして誤って他の停止操作手段を操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機19.上記遊技機18において、前記案内部を、前記各停止操作手段を互いに直線で結ぶように形成したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、案内部は、各停止操作手段を互いに直線で結ぶように形成されている。かかる構成の場合、遊技者は、案内部に沿って指を移動させて各停止操作手段を操作すれば、指の移動量を最小限に抑えることができる。この結果、操作性の向上を図るとともに、案内部を利用するよう遊技者を促すことが可能となる。
遊技機20.上記遊技機18又は遊技機19において、前記役の抽選結果が特定結果(転落再遊技当選)となった場合、前記停止操作手段が特定操作順序(転落再遊技入賞を回避できる操作順序)で操作されれば遊技者に有利な有利結果(第6再遊技入賞等の成立、特典付与状態の継続)となるように、他の操作順序で操作されれば遊技者に不利な不利結果(転落再遊技入賞成立、特典付与状態終了)となり得るように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、前記役の抽選結果が前記特定結果となったことに基づいて、前記特定操作順序を示唆するか否かを決定する示唆決定手段(表示制御装置81の抽選結果コマンド処理機能)と、前記示唆決定手段が前記特定操作順序を示唆すると決定した場合、最初に操作すべき停止操作手段と対応する始点位置と、前記始点位置からの前記特定操作順序と対応する特定向きと、を報知する報知手段(補助表示部65)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が特定結果となった場合、停止操作手段の操作順序によって遊技者に有利な有利結果となったりならなかったりする。そして、役の抽選結果が特定結果となった場合には、有利結果となる特定操作順序が示唆されることがある。特定操作順序の示唆に際しては、最初に操作すべき停止操作手段と対応する始点位置と、始点位置からの特定操作順序と対応する特定向きと、が報知される。始点位置と特定向きを報知する構成とすることにより、遊技者に直感的に特定操作順序を把握させることが可能となる。また、上記各遊技機に本構成を適用することにより、遊技者は、最初に操作すべき停止操作手段の位置を確認さえすれば、その後の停止操作手段の位置を案内部に沿って指を移動させることで把握することができる。故に、絵柄の循環表示等に遊技者を集中させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機21.上記遊技機20において、前記報知手段は、前記特定向きとして、最初に操作すべき停止操作手段から次に操作すべき停止操作手段に向かう第1向きと、前記次に操作すべき停止操作手段からその次に操作すべき停止操作手段に向かう第2向きと、を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定向きとして、最初に操作すべき停止操作手段から次に操作すべき停止操作手段に向かう第1向きと、前記次に操作すべき停止操作手段からその次に操作すべき停止操作手段に向かう第2向きと、が報知される。かかる構成とすることにより、各停止操作手段を視認せずとも報知手段の報知内容を通じて遊技者に各停止操作手段の位置関係を把握させることが可能となる。
遊技機22.上記遊技機18乃至遊技機21のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を、任意の2つの停止操作手段を仮想直線で結んだ場合、他の停止操作手段が前記仮想直線上に位置しないように配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段は、任意の2つの停止操作手段を仮想直線で結んだ場合、他の停止操作手段が前記仮想直線上に位置しないように配置されている。かかる構成とすることにより、各停止操作手段を仮想直線上に並ぶように配置した構成と比して、停止操作手段間の距離を長くすることが可能となる。この結果、遊技者が操作しようと考えた停止操作手段と異なる停止操作手段を誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機23.上記遊技機22において、前記各停止操作手段を、対応する循環表示手段の直下に配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段が対応する循環表示手段の直下に配置されているため、絵柄の循環表示を視認しながら停止操作手段を操作した場合であっても、遊技者が操作しようと考えた停止操作手段と異なる停止操作手段を誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機24.上記遊技機22又は遊技機23において、隣り合う2つの循環表示手段と対応する停止操作手段を上下方向においてずらして配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、隣り合う2つの循環表示手段と対応する停止操作手段が上下方向においてずらして配置されているため、所定の停止操作手段を操作しようとして誤って隣の停止操作手段を操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機25.上記遊技機22乃至遊技機24のいずれかにおいて、一端に位置する循環表示手段(左リール32L)と対応する停止操作手段(左ストップスイッチ42)と、他端に位置する循環表示手段(右リール32R)と対応する停止操作手段(右ストップスイッチ44)と、を仮想直線で結んだ場合、当該仮想直線が水平となるように前記各停止操作手段を配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を仮想直線で結んだ場合、当該仮想直線が水平となるように各停止操作手段が配置されている。遊技者は一端から他端に向けて順に絵柄の循環表示を停止させていくことが一般的であると想定されるため、かかる構成とすることにより、遊技者が各停止操作手段の配置に対して違和感を抱く機会を低減させることが可能となる。
遊技機26.上記遊技機25において、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を結ぶ仮想直線より下方に他の停止操作手段が位置するように、前記各停止操作手段を配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を結ぶ仮想直線より下方に他の停止操作手段が位置するように、各停止操作手段が配置されている。かかる構成とすることにより、前記仮想直線より上方に他の停止操作手段が位置するように各停止操作手段を配置した構成と比して、最初に操作される機会が多いと想定される両端の停止操作手段を上方に配置することが可能となる。この結果、操作性が低下することを抑制することが可能となる。
遊技機27.上記遊技機22乃至遊技機26のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を、互いの距離が均等となるように配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、互いの距離が均等となるように各停止操作手段が配置されている。かかる構成とすることにより、1の停止操作手段を操作してから他の停止操作手段を操作するまでの指の移動量を一定のものとすることが可能となり、操作性を向上することが可能となる。
遊技機28.上記遊技機18乃至遊技機27のいずれかにおいて、前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の操作確認処理機能S1501〜S1506)と、前記役の抽選結果が特定結果(転落再遊技当選)となった場合、前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたと判定した順序が特定操作順序(転落再遊技入賞を回避できる操作順序)であれば遊技者に有利な有利結果(第6再遊技入賞等の成立、特典付与状態の継続)となるように、他の操作順序であれば遊技者に不利な不利結果(転落再遊技入賞成立、特典付与状態終了)となり得るように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、特定遊技状態(特典付与状態)に移行させる特定遊技状態移行手段(表示制御装置81の報知フラグセット処理機能S1004及び報知回数設定処理機能S1006等)と、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記特定操作順序を示唆する操作順序示唆手段(補助表示部65)と、前記特定遊技状態に移行したことに基づいて特定期間(保証期間)を設定する特定期間設定手段(主制御装置101の保証回数設定処理機能S1303)と、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記特定操作順序となり得る最初に操作すべき停止操作手段を記憶する記憶手段(主制御装置101のRAM106)とを備え、前記停止操作判定手段は、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されると前記停止操作手段を操作されたと判定し、前記記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されると前記停止操作手段を操作されていないと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたと判定した順序が特定操作順序であれば遊技者に有利な有利結果となり、他の操作順序であれば遊技者に不利な不利結果となり得る。また、特定遊技状態に移行したことに基づいて特定期間を設定し、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合には、特定操作順序となり得る最初に操作すべき停止操作手段を記憶する。そして、停止操作判定手段は、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されると停止操作手段が操作されたと判定し、記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されると停止操作手段が操作されていないと判定する。かかる構成とすることにより、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合、遊技者が仮に示唆された操作順序と異なる操作順序で停止操作手段を操作したとしても停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたと判定しないため、不利結果となる機会を低減させることが可能となる。
以上の結果、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
遊技機29.上記遊技機28において、前記停止操作判定手段は、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となるとともに、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、前記特定操作順序となるか否かに関わらず、その後に他の停止操作手段を操作されれば当該停止操作手段を操作されたと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、特定期間に役の抽選結果が特定結果となるとともに、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、特定操作順序となるか否かに関わらず、その後に他の停止操作手段を操作されれば当該停止操作手段を操作されたと判定する。かかる構成とすることにより、特定期間であったとしても不利結果となる余地を残すことが可能となる。この結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機30.上記遊技機28又は遊技機29において、前記停止操作判定手段は、前記絵柄の循環表示が予め定めた定速状態となった後に前記停止操作手段を操作されたか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作手段を操作されたか否かの判定は、絵柄の循環表示が予め定めた定速状態となった後に行われる。かかる構成においては、例えば特定遊技状態下で特定操作順序が示唆された場合に、停止操作判定手段が上記判定を行う前に遊技者が最初に操作すべき停止操作手段を操作し、停止操作判定手段が上記判定を開始した後に遊技者が2番目に操作すべき停止操作手段を操作してしまう事象が発生し得る。これは、遊技者が示唆された操作順序で停止操作手段を操作しているにも関わらず、停止操作判定手段の判定タイミングによって結果的に遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまったこととなり、遊技者が遊技意欲を著しく減退させてしまう可能性が考えられる。そこで、特定期間においては、役の抽選結果が特定結果となった場合、少なくとも最初の操作について特定操作順序となり得る停止操作手段が操作された場合に限って停止操作手段が操作されたと判定する構成とすることにより、上記事象が発生する機会を低減させることが可能となる。
遊技機31.上記遊技機28乃至遊技機30のいずれかにおいて、前記停止操作判定手段は、前記各停止操作手段のいずれかが操作された場合、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段であるか否かを判定し、対応する停止操作手段であれば前記停止操作手段を操作されたと判定し、対応する停止操作手段でなければ前記停止操作手段を操作されていないと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、各停止操作手段のいずれかが操作された場合、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段であるか否かを判定し、対応する停止操作手段であれば停止操作手段を操作されたと判定し、対応する停止操作手段でなければ停止操作手段を操作されていないと判定する。かかる構成とすることにより、いずれかの停止操作手段を操作されたか否かを確認しつつ、有利結果とならない停止操作手段を操作された場合に当該操作を無効とすることが可能となる。
遊技機32.上記遊技機28乃至遊技機30のいずれかにおいて、前記停止操作判定手段は、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する一方、前記記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されたか否かを判定しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、記憶手段に記憶された操作順序と対応しない停止操作手段が操作されたか否かを判定しない。かかる構成とすることにより、有利結果とならない停止操作手段を操作された場合に当該操作を無効とすることが可能となる。
遊技機33.上記遊技機28乃至遊技機32のいずれかにおいて、前記特定遊技状態に移行した場合に前記特定遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段(表示制御装置81の報知回数設定処理機能S1006)を備え、前記特定期間設定手段は、前記終了条件の成立する遊技回に前記特定期間が終了するよう前記特定期間を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態の終了する遊技回に終了するよう、特定期間が設定される。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまった結果として本来得られる筈の利益を失してしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを好適に回避することが可能となる。
遊技機34.上記遊技機28乃至遊技機32のいずれかにおいて、前記特定遊技状態に移行した場合、前記特定遊技状態の終了条件として予め定められた複数の条件(16,33,50,75の報知回数)から1の条件を選択する終了条件選択手段(表示制御装置81の報知回数抽選処理機能S1005)を備え、前記特定期間設定手段は、前記複数の条件のうち遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回に前記特定期間が終了するよう前記特定期間を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態の終了条件として選択され得る複数の条件のうち遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回に終了するよう、特定期間が設定される。かかる構成とすることにより、いずれの条件が特定遊技状態の終了条件として選択された場合であっても、遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回までは不利結果となる機会を低減させることができる。故に、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを好適に回避することが可能となる。
遊技機35.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる少なくとも3つの循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される前記循環表示手段と同数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記停止操作手段を操作されたか否かを判定する停止操作判定手段(主制御装置101の操作確認処理機能S1501〜S1506)と、
前記役の抽選結果が特定結果(転落再遊技当選)となった場合、前記停止操作判定手段が前記停止操作手段を操作されたと判定した順序が特定操作順序(転落再遊技入賞を回避できる操作順序)であれば遊技者に有利な有利結果(第6再遊技入賞等の成立、特典付与状態の継続)となるように、他の操作順序であれば遊技者に不利な不利結果(転落再遊技入賞成立、特典付与状態終了)となり得るように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、
特定遊技状態(特典付与状態)に移行させる特定遊技状態移行手段(表示制御装置81の報知フラグセット処理機能S1004及び報知回数設定処理機能S1006等)と、
前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記特定操作順序を示唆する操作順序示唆手段(補助表示部65)と、
前記特定遊技状態に移行したことに基づいて特定期間(保証期間)を設定する特定期間設定手段(主制御装置101の保証回数設定処理機能S1303)と、
前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記特定操作順序となり得る最初に操作すべき停止操作手段を記憶する記憶手段(主制御装置101のRAM106)と
を備え、
前記停止操作判定手段は、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されると前記停止操作手段を操作されたと判定し、前記記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されると前記停止操作手段を操作されていないと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合、停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたと判定した順序が特定操作順序であれば遊技者に有利な有利結果となり、他の操作順序であれば遊技者に不利な不利結果となり得る。また、特定遊技状態に移行したことに基づいて特定期間を設定し、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合には、特定操作順序となり得る最初に操作すべき停止操作手段を記憶する。そして、停止操作判定手段は、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されると停止操作手段が操作されたと判定し、記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されると停止操作手段が操作されていないと判定する。かかる構成とすることにより、特定期間に役の抽選結果が特定結果となった場合、遊技者が仮に示唆された操作順序と異なる操作順序で停止操作手段を操作したとしても停止操作判定手段が停止操作手段を操作されたと判定しないため、不利結果となる機会を低減させることが可能となる。
以上の結果、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
遊技機36.上記遊技機35において、前記停止操作判定手段は、前記特定期間に前記役の抽選結果が前記特定結果となるとともに、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、前記特定操作順序となるか否かに関わらず、その後に他の停止操作手段を操作されれば当該停止操作手段を操作されたと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、特定期間に役の抽選結果が特定結果となるとともに、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたと判定した場合、特定操作順序となるか否かに関わらず、その後に他の停止操作手段を操作されれば当該停止操作手段を操作されたと判定する。かかる構成とすることにより、特定期間であったとしても不利結果となる余地を残すことが可能となる。この結果、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機37.上記遊技機35又は遊技機36において、前記停止操作判定手段は、前記絵柄の循環表示が予め定めた定速状態となった後に前記停止操作手段を操作されたか否かを判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作手段を操作されたか否かの判定は、絵柄の循環表示が予め定めた定速状態となった後に行われる。かかる構成においては、例えば特定遊技状態下で特定操作順序が示唆された場合に、停止操作判定手段が上記判定を行う前に遊技者が最初に操作すべき停止操作手段を操作し、停止操作判定手段が上記判定を開始した後に遊技者が2番目に操作すべき停止操作手段を操作してしまう事象が発生し得る。これは、遊技者が示唆された操作順序で停止操作手段を操作しているにも関わらず、停止操作判定手段の判定タイミングによって結果的に遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまったこととなり、遊技者が遊技意欲を著しく減退させてしまう可能性が考えられる。そこで、特定期間においては、役の抽選結果が特定結果となった場合、少なくとも最初の操作について特定操作順序となり得る停止操作手段が操作された場合に限って停止操作手段が操作されたと判定する構成とすることにより、上記事象が発生する機会を低減させることが可能となる。
遊技機38.上記遊技機35乃至遊技機37のいずれかにおいて、前記停止操作判定手段は、前記各停止操作手段のいずれかが操作された場合、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段であるか否かを判定し、対応する停止操作手段であれば前記停止操作手段を操作されたと判定し、対応する停止操作手段でなければ前記停止操作手段を操作されていないと判定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、各停止操作手段のいずれかが操作された場合、記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段であるか否かを判定し、対応する停止操作手段であれば停止操作手段を操作されたと判定し、対応する停止操作手段でなければ停止操作手段を操作されていないと判定する。かかる構成とすることにより、いずれかの停止操作手段を操作されたか否かを確認しつつ、有利結果とならない停止操作手段を操作された場合に当該操作を無効とすることが可能となる。
遊技機39.上記遊技機35乃至遊技機37のいずれかにおいて、前記停止操作判定手段は、前記記憶手段の記憶結果と対応する停止操作手段が操作されたか否かを判定する一方、前記記憶手段の記憶結果と対応しない停止操作手段が操作されたか否かを判定しないことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、停止操作判定手段は、記憶手段に記憶された操作順序と対応しない停止操作手段が操作されたか否かを判定しない。かかる構成とすることにより、有利結果とならない停止操作手段を操作された場合に当該操作を無効とすることが可能となる。
遊技機40.上記遊技機35乃至遊技機39のいずれかにおいて、前記特定遊技状態に移行した場合に前記特定遊技状態の終了条件を設定する終了条件設定手段(表示制御装置81の報知回数設定処理機能S1006)を備え、前記特定期間設定手段は、前記終了条件の成立する遊技回に前記特定期間が終了するよう前記特定期間を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態の終了する遊技回に終了するよう、特定期間が設定される。かかる構成とすることにより、特定遊技状態下で遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまった結果として本来得られる筈の利益を失してしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを好適に回避することが可能となる。
遊技機41.上記遊技機35乃至遊技機39のいずれかにおいて、前記特定遊技状態に移行した場合、前記特定遊技状態の終了条件として予め定められた複数の条件(16,33,50,75の報知回数)から1の条件を選択する終了条件選択手段(表示制御装置81の報知回数抽選処理機能S1005)を備え、前記特定期間設定手段は、前記複数の条件のうち遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回に前記特定期間が終了するよう前記特定期間を設定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態の終了条件として選択され得る複数の条件のうち遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回に終了するよう、特定期間が設定される。かかる構成とすることにより、いずれの条件が特定遊技状態の終了条件として選択された場合であっても、遊技者の有利度合いが最も低い条件が成立する遊技回までは不利結果となる機会を低減させることができる。故に、遊技者が遊技意欲を減退させてしまうことを好適に回避することが可能となる。
遊技機42.上記遊技機35乃至遊技機41のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を、任意の2つの停止操作手段を仮想直線で結んだ場合、他の停止操作手段が前記仮想直線上に位置しないように配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段は、任意の2つの停止操作手段を仮想直線で結んだ場合、他の停止操作手段が前記仮想直線上に位置しないように配置されている。かかる構成とすることにより、各停止操作手段を仮想直線上に並ぶように配置した構成と比して、停止操作手段間の距離を長くすることが可能となる。この結果、遊技者が操作しようと考えた停止操作手段と異なる停止操作手段を誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機43.上記遊技機42において、前記各停止操作手段を、対応する循環表示手段の直下に配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段が対応する循環表示手段の直下に配置されているため、絵柄の循環表示を視認しながら停止操作手段を操作した場合であっても、遊技者が操作しようと考えた停止操作手段と異なる停止操作手段を誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機44.上記遊技機42又は遊技機43において、隣り合う2つの循環表示手段と対応する停止操作手段を上下方向においてずらして配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、隣り合う2つの循環表示手段と対応する停止操作手段が上下方向においてずらして配置されているため、所定の停止操作手段を操作しようとして誤って隣の停止操作手段を操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機45.上記遊技機42乃至遊技機44のいずれかにおいて、一端に位置する循環表示手段(左リール32L)と対応する停止操作手段(左ストップスイッチ42)と、他端に位置する循環表示手段(右リール32R)と対応する停止操作手段(右ストップスイッチ44)と、を仮想直線で結んだ場合、当該仮想直線が水平となるように前記各停止操作手段を配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を仮想直線で結んだ場合、当該仮想直線が水平となるように各停止操作手段が配置されている。遊技者は一端から他端に向けて順に絵柄の循環表示を停止させていくことが一般的であると想定されるため、かかる構成とすることにより、遊技者が各停止操作手段の配置に対して違和感を抱く機会を低減させることが可能となる。
遊技機46.上記遊技機45において、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を結ぶ仮想直線より下方に他の停止操作手段が位置するように、前記各停止操作手段を配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、一端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、他端に位置する循環表示手段と対応する停止操作手段と、を結ぶ仮想直線より下方に他の停止操作手段が位置するように、各停止操作手段が配置されている。かかる構成とすることにより、前記仮想直線より上方に他の停止操作手段が位置するように各停止操作手段を配置した構成と比して、最初に操作される機会が多いと想定される両端の停止操作手段を上方に配置することが可能となる。この結果、操作性が低下することを抑制することが可能となる。
遊技機47.上記遊技機42乃至遊技機46のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を、互いの距離が均等となるように配置したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、互いの距離が均等となるように各停止操作手段が配置されている。かかる構成とすることにより、1の停止操作手段を操作してから他の停止操作手段を操作するまでの指の移動量を一定のものとすることが可能となり、操作性を向上することが可能となる。
遊技機48.上記遊技機42乃至遊技機47のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を互いに結ぶ案内部(案内溝部40)を設けたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各停止操作手段を互いに結ぶ案内部が設けられているため、遊技者は、案内部に沿って指を移動させれば各停止操作手段を操作することができる。この結果、所定の停止操作手段を操作しようとして誤って他の停止操作手段を操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機49.上記遊技機48において、前記案内部を、前記各停止操作手段を互いに直線で結ぶように形成したことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、案内部は、各停止操作手段を互いに直線で結ぶように形成されている。かかる構成の場合、遊技者は、案内部に沿って指を移動させて各停止操作手段を操作すれば、指の移動量を最小限に抑えることができる。この結果、操作性の向上を図るとともに、案内部を利用するよう遊技者を促すことが可能となる。
遊技機50.上記遊技機48又は遊技機49において、前記操作順序示唆手段を、最初に操作すべき停止操作手段と対応する始点位置と、前記始点位置からの前記特定操作順序と対応する特定向きと、を報知することで前記特定操作順序を示唆する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定操作順序の示唆に際しては、最初に操作すべき停止操作手段と対応する始点位置と、始点位置からの特定操作順序と対応する特定向きと、が報知される。始点位置と特定向きを報知する構成とすることにより、遊技者に直感的に特定操作順序を把握させることが可能となる。また、上記各遊技機に本構成を適用することにより、遊技者は、最初に操作すべき停止操作手段の位置を確認さえすれば、その後の停止操作手段の位置を案内部に沿って指を移動させることで把握することができる。故に、絵柄の循環表示等に遊技者を集中させることが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機51.上記遊技機50において、前記操作順序示唆手段は、前記特定向きとして、最初に操作すべき停止操作手段から次に操作すべき停止操作手段に向かう第1向きと、前記次に操作すべき停止操作手段からその次に操作すべき停止操作手段に向かう第2向きと、を報知することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定向きとして、最初に操作すべき停止操作手段から次に操作すべき停止操作手段に向かう第1向きと、前記次に操作すべき停止操作手段からその次に操作すべき停止操作手段に向かう第2向きと、が報知される。かかる構成とすることにより、各停止操作手段を視認せずとも報知手段の報知内容を通じて遊技者に各停止操作手段の位置関係を把握させることが可能となる。
遊技機52.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ242〜244)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記絵柄の循環表示状況に基づいて規定位置に位置する停止操作手段を変更する位置変更手段(表示制御装置81の初期回転処理機能及び回転制御処理機能)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示状況に基づいて規定位置に位置する停止操作手段が変更される。かかる構成とすることにより、遊技者は、規定位置に位置する停止操作手段を操作すれば各循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させることが可能となる。この結果、遊技者が操作しようと考えた停止操作手段と異なる停止操作手段を誤操作してしまうことを抑制することが可能となる。
遊技機53.上記遊技機52において、前記役の抽選結果が特定結果(転落再遊技当選)となった場合、前記停止操作手段が特定操作順序(転落再遊技入賞を回避できる操作順序)で操作されれば遊技者に有利な有利結果(第6再遊技入賞等の成立、特典付与状態の継続)となるように、他の操作順序で操作されれば遊技者に不利な不利結果(転落再遊技入賞成立、特典付与状態終了)となり得るように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、特定遊技状態(特典付与状態)に移行させる特定遊技状態移行手段(表示制御装置81の報知フラグセット処理機能S1004及び報知回数設定処理機能S1006等)と、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記位置変更手段に前記規定位置に位置する停止操作手段を変更させると決定する変更決定手段(表示制御装置81のステップS1603肯定判定機能)と、を備え、前記位置変更手段は、前記規定位置に到達する停止操作手段の順序が前記特定操作順序となるよう、前記規定位置に位置する停止操作手段を変更することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が特定結果となった場合、停止操作手段の操作順序によって遊技者に有利な有利結果となったりならなかったりする。そして、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合には、規定位置に到達する停止操作手段の順序が特定操作順序となるよう、規定位置に位置する停止操作手段が変更される。かかる構成とすることにより、遊技者は、役の抽選結果が特定結果となった場合、規定位置に位置する停止操作手段を操作すれば絵柄の停止結果を有利結果とすることができる。この結果、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
遊技機54.上記遊技機53において、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合に前記特定操作順序を表示する表示手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合に特定操作順序が表示されない。規定位置に位置する停止操作手段を順に操作すれば特定操作順序となる構成においては、特定操作順序を表示せずとも不利結果となることを回避することが可能となる。したがって、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合に、特定操作順序を表示するのではなく他の表示演出を実行することが可能となり、特定遊技状態下における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機55.上記遊技機52乃至遊技機54のいずれかにおいて、前記各停止操作手段を、互いの距離が均等となるように配置し、前記位置変更手段を、前記各停止操作手段から等距離にある位置を中心として前記各停止操作手段を回転させる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、互いの距離が均等となるように各停止操作手段が配置されており、各停止操作手段から等距離にある位置を中心として各停止操作手段が回転することによって規定位置に位置する停止操作手段が変更される。かかる構成とすることにより、各停止操作手段の移動に関わる制御を容易なものとすることが可能となる。
遊技機56.上記遊技機55において、前記停止操作手段を3つ備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、3つの停止操作手段が互いの距離が均等となるように配置されている。かかる構成とすることにより、規定位置に位置する停止操作手段を変更する場合に要する時間を一定のものとすることが可能となり、遊技が間延びすることを抑制することが可能となる。
遊技機57.上記遊技機52乃至遊技機56のいずれかにおいて、前記規定位置を示唆する規定位置示唆手段(突起部213)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、規定位置を示唆する規定位置示唆手段が備えられているため、規定位置と異なる位置の停止操作手段が操作される機会を低減することが可能となる。
遊技機58.上記遊技機52乃至遊技機57のいずれかにおいて、前記循環表示手段の全てが前記絵柄の循環表示を停止させた場合に、所定停止操作手段(左ストップスイッチ242)以外の停止操作手段が前記規定位置に位置する場合、前記所定停止操作手段を前記規定位置に移動させる移動手段(表示制御装置81の初期状況復帰機能S1705)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を停止させた場合に、所定停止操作手段以外の停止操作手段が規定位置に位置する場合、所定停止操作手段が規定位置に移動される。かかる構成とすることにより、各停止操作手段がいずれの循環表示手段と対応しているのかを遊技者に把握させることが可能となる。
遊技機59.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ242〜244)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211、BB状態処理S213等)と
を備えた遊技機において、
前記各停止操作手段の少なくとも一部を被覆することが可能な被覆手段(遮蔽部材300)と、
前記絵柄の循環表示状況に基づいて、前記各停止操作手段が前記被覆手段に被覆される被覆度を変化させることが可能な被覆度変化手段(表示制御装置81の初期回転処理機能及び回転制御処理機能)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、絵柄の循環表示状況に基づいて、各停止操作手段が被覆手段に被覆される被覆度が変化し得る。かかる構成とすることにより、各停止操作手段の被覆度を通じて遊技者に操作すべき停止操作手段を把握させることが可能となる。この結果、遊技者が操作すべき停止操作手段を誤ってしまう機会を低減させることが可能となる。
遊技機60.上記遊技機59において、前記役の抽選結果が特定結果(転落再遊技当選)となった場合、前記停止操作手段が特定操作順序(転落再遊技入賞を回避できる操作順序)で操作されれば遊技者に有利な有利結果(第6再遊技入賞等の成立、特典付与状態の継続)となるように、他の操作順序で操作されれば遊技者に不利な不利結果(転落再遊技入賞成立、特典付与状態終了)となり得るように、前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S310及びリール制御処理機能S210)と、特定遊技状態(特典付与状態)に移行させる特定遊技状態移行手段(表示制御装置81の報知フラグセット処理機能S1004及び報知回数設定処理機能S1006等)と、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、前記被覆度変化手段に前記各停止操作手段の被覆度を変化させると決定する変化決定手段(表示制御装置81のステップS1603肯定判定機能)と、を備え、前記被覆度変化手段は、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、1の停止操作手段の被覆度が他の停止操作手段の被覆度と比して小さくなるように、且つ、前記被覆度の小さくなる順序が前記特定操作順序となるように、前記各停止操作手段の被覆度を変化させることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、役の抽選結果が特定結果となった場合、停止操作手段の操作順序によって遊技者に有利な有利結果となったりならなかったりする。そして、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合には、1の停止操作手段の被覆度が他の停止操作手段の被覆度と比して小さくなるように、且つ、被覆度の小さくなる順序が特定操作順序となるように、各停止操作手段の被覆度が変化される。かかる構成とすることにより、遊技者は、役の抽選結果が特定結果となった場合、被覆度が他の停止操作手段より小さくなった停止操作手段を順に操作すれば絵柄の停止結果を有利結果とすることができる。この結果、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることが可能となり、遊技者が遊技意欲を減退させてしまう機会を低減させることが可能となる。
遊技機61.上記遊技機60において、前記被覆度変化手段は、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合、次に操作すべき停止操作手段を全て露出させるとともに、他の停止操作手段の少なくとも一部を被覆することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合、次に操作すべき停止操作手段が全て露出するとともに、他の停止操作手段の少なくとも一部が被覆される。次に操作すべき停止操作手段を全て露出させる構成とすることにより、操作性が低下することを抑制することが可能となる。また、他の停止操作手段の少なくとも一部を被覆する構成とすることにより、次に操作すべきでない停止操作手段についても操作できる余地を残すことが可能となり、遊技者が受動的な印象を抱くことを抑制することが可能となる。
遊技機62.上記遊技機60又は遊技機61において、前記特定遊技状態下で前記役の抽選結果が前記特定結果となった場合に前記特定操作順序を表示する表示手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合に特定操作順序が表示されない。被覆度が他の停止操作手段より小さくなった停止操作手段を順に操作すれば特定操作順序となる構成においては、特定操作順序を表示せずとも不利結果となることを回避することが可能となる。したがって、特定遊技状態下で役の抽選結果が特定結果となった場合に、特定操作順序を表示するのではなく他の表示演出を実行することが可能となり、特定遊技状態下における遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機63.上記遊技機60乃至遊技機62のいずれかにおいて、前記被覆手段を開口部(第4凹み部304)を有する構成とし、前記被覆手段が特定位置(60度の角度位置)にある場合、特定停止操作手段(左ストップスイッチ242)が前記開口部から露出するとともに他の停止操作手段の少なくとも一部が前記被覆手段によって被覆され、前記被覆手段が第2特定位置(300度の角度位置)にある場合、前記特定停止操作手段と異なる停止操作手段が前記開口部から露出するとともに他の停止操作手段の少なくとも一部が前記被覆手段によって被覆される構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、被覆手段は開口部を有しており、被覆手段が特定位置にある場合には、特定停止操作手段が開口部から露出するとともに他の停止操作手段の少なくとも一部が被覆手段によって被覆される。また、被覆手段が第2特定位置にある場合には、特定停止操作手段と異なる停止操作手段が開口部から露出するとともに他の停止操作手段の少なくとも一部が被覆手段によって被覆される。かかる構成とすることにより、被覆手段を変位させることで各停止操作手段の被覆度を変化させることが可能となり、被覆度の変化に関わる制御を容易なものとすることが可能となる。
遊技機64.上記遊技機60乃至遊技機63のいずれかにおいて、前記特定遊技状態は遊技者に有利な遊技状態であって、前記循環表示停止手段を、前記他の操作順序で前記各停止操作手段が操作された場合、特定停止出目(転落再遊技図柄の組合せ)を前記有効位置に停止させる構成とし、前記特定停止出目が前記有効位置に停止した場合、前記特定遊技状態を終了させる特定遊技状態終了手段(表示制御装置81の報知フラグクリア機能S1010)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技者が示唆された操作順序と異なる操作順序で停止操作手段を操作して絵柄の循環表示を停止させた場合、遊技者に有利な特定遊技状態が終了してしまう。かかる構成においては、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまった場合、遊技意欲を著しく減退させてしまう可能性が考えられる。そこで、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることにより、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
遊技機65.上記遊技機60乃至遊技機63のいずれかにおいて、前記特定遊技状態は遊技者に有利な遊技状態であって、前記循環表示停止手段を、前記特定操作順序で前記各停止操作手段が操作された場合、所定数の遊技媒体が付与されることとなる所定入賞を成立させ、前記他の操作順序で前記各停止操作手段が操作された場合、いずれの入賞も成立しない構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、遊技者が示唆された操作順序と異なる操作順序で停止操作手段を操作して絵柄の循環表示を停止させた場合、役の抽選に当選したにも関わらず入賞が成立しない取りこぼしが発生することとなる。かかる構成においては、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまった場合、本来得られる筈の利益を失してしまったことで遊技意欲を著しく減退させてしまう可能性が考えられる。そこで、遊技者が停止操作手段の操作順序を誤ってしまう機会を低減させることにより、上記懸念を好適に解消することが可能となる。
なお、上述した遊技機1乃至遊技機65の構成を適宜組み合わせてもよい。かかる構成とした場合であっても、上述した作用効果を奏することは明らかである。