JP2013247710A - モータのステータ - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気特性の低下を抑制することが可能なモータのステータを提供する。
【解決手段】モータ10のステータ12では、ヨーク部40の両端部44a、44bの少なくとも一方には、径方向R1、R2においてティース部46と反対側に向かって中間部42より膨出する膨出部72が形成される。異なる又は同一のステータコア20a、20bに包含され且つ円周方向C1、C2に隣り合う分割コア30a、30bそれぞれの膨出部72が軸方向X1、X2に重なった重合部74において、2つの膨出部72に跨る貫通孔又は凹部である被挿入部70が形成される。分割コア30a、30bは、被挿入部70に挿入された挿入部材60、62により結合される。
【選択図】図12

Description

この発明は、モータの円周方向に分割された複数の分割コアを連結したステータコアを、前記モータの軸方向に1つ又は複数備え、当該ステータコアの磁気特性の低下を抑制することが可能なモータのステータに関する。
特許文献1では、複数の板状のコア片3を連続的に配列して第1のコア部材4を形成し、複数の板状のコア片3を連続的に配列して第2のコア部材5を形成し、第1と第2のコア部材4、5を積層方向に交互に、第1のコア部材4の各コア片間位置と第2のコア部材5の各コア片間位置とが長手方向にずれて、各コア片3の積層方向に相隣なる縁部同士が重なり合うように積層し、相隣なるコア片3の少なくとも一対の縁部同士を連結する連結手段を設け、前記連結手段で各コア片3を回動させることにより環状又は矩形状鉄心装置を形成する(要約)。
また、特許文献1の実施の形態3では、前記連結手段として、積層方向に相隣る第1コア部材15のコア片の貫通孔14aと第2コア部材16のコア片の貫通孔14aとピン部材17とを用いる(図17〜図19、[0053])。
さらに、特許文献1の実施の形態12では、特許文献1の図47(A)に示すように各コア片71、73の凹部及び凸部の位置を、配列方向に相隣るコア片73(71)、73(71)における幅方向の中心線73x、73x同士の交点74から上記両中心線73x、73xでなす角度の二等分線75上で外側(すなわち、電動機の鉄心装置の中心側と反対側)に離れた位置76に設ける。これにより、特許文献1の図47(A)に示すように鉄心装置78が構成された状態において、相隣るコア片73、73の各端面73c、73d同士が当接し充分接触しているにもかかわらず、図47(B)に示すように各コア片73、73がプレス打ち抜きされる状態では、適当な隙間79を形成することができるため、磁気的性能を低下させることなく、プレス打ち抜き作業を容易とすることができるとされている([0093])。
特開2000―201458号公報
特許文献1の実施の形態3のように、ピン部材17及び貫通孔14aを用いて各コア片を連結した場合、貫通孔14aにピン部材17を挿入することで、貫通孔14aの周辺に圧縮応力又は引張応力が働く可能性がある。そのような圧縮応力又は引張応力が働く場合、貫通孔14aの周辺における磁束密度の減少又は鉄損の増加を招き、鉄心装置全体で磁気特性が低下するおそれがある。特許文献1の実施の形態12でも同様である。
この発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、磁気特性の低下を抑制することが可能なモータのステータを提供することを目的とする。
この発明に係るモータのステータは、モータの円周方向に分割された複数の分割コアを連結した円環状のステータコアを、前記モータの軸方向に複数又は1つ備えるモータのステータであって、前記複数の分割コアのそれぞれは、前記モータの円周方向に沿って設けられるヨーク部と、前記ヨーク部から前記モータの径方向一方側に突出するティース部とを備え、前記ヨーク部の円周方向の両端部の少なくとも一方には、前記ヨーク部の前記両端部の間の部位である中間部よりも前記モータの径方向他方側に向かって膨出する膨出部が形成され、異なるステータコア又は同一のステータコアに包含され且つ前記円周方向に隣り合う2つの分割コアそれぞれの前記膨出部が前記モータの軸方向に重なった重合部において、前記2つの分割コアの前記膨出部に跨る貫通孔又は凹部である被挿入部が形成され、前記2つの分割コアが、前記被挿入部に挿入された挿入部材により結合されることを特徴とする。
この発明によれば、異なるステータコア又は同一のステータコアに包含され且つモータの円周方向に隣り合う2つの分割コアを、貫通孔又は凹部である被挿入部に挿入された挿入部材により結合する。これにより、円周方向に隣り合う2つの分割コアを一緒に保持することが可能となる。
また、挿入部材が挿入される被挿入部は、円周方向に隣り合う2つの分割コアそれぞれの膨出部がモータの軸方向に重なった重合部に形成される。加えて、膨出部は、モータの径方向においてティース部と反対側に形成される。このため、膨出部は、ヨーク部及びティース部における主磁路(磁束の大部分が通過する経路)から外れた位置に配置されることとなる。従って、挿入部材が被挿入部に挿入されることで被挿入部の周辺に圧縮応力又は引張応力が発生し、被挿入部の周辺において分割コアの磁気特性が低下してしまうような場合でも、当該磁気特性の低下が主磁路に与える影響を低減し、ステータコア全体での磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
前記被挿入部が貫通孔である場合、前記被挿入部には、前記挿入部材と別体又は一体である固定部材が挿入され、前記固定部材は、前記ステータコアを他部材に押し付けて前記ステータコアを固定してもよい。
上記のように、被挿入部は、膨出部がモータの軸方向に重なった重合部に形成され、膨出部は、主磁路から外れた位置に配置される。従って、固定部材によりステータコアが他部材に押し付けられることで被挿入部の周辺に押し付け荷重が作用して圧縮応力が発生し、被挿入部の周辺において分割コアの磁気特性が低下してしまうような場合でも、当該磁気特性の低下が主磁路に与える影響を低減し、ステータコア全体での磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
また、円周方向に隣り合う2つの分割コアの保持と、ステータコアの他部材への固定とに共通の被挿入部(貫通孔)を用いるため、円周方向に隣り合う2つの分割コアを保持する機構及びステータコアを他部材に固定する機構を別々に設ける場合に比べて簡易な構成を実現することが可能となる。この際、円周方向に隣り合う2つの分割コアの保持と、ステータコアの他部材への固定とに共通の被挿入部(貫通孔)を用いるため、円周方向に隣り合う2つの分割コアの保持と、ステータコアの他部材への固定とを別々の箇所で行う場合に比べて、圧縮応力又は引張応力が生じ得る箇所が減るため、ステータコア全体での磁気特性の低下をさらに効果的に抑制することが可能となる。
前記固定部材が前記挿入部材と別体である場合、前記挿入部材には貫通孔が形成され、前記固定部材は、前記挿入部材の貫通孔に挿入されてもよい。これにより、例えば、各挿入部材を被挿入部(貫通孔)に挿入し、固定部材を一部の挿入部材の貫通孔にのみ挿入する場合、挿入部材の軽量化を図ること又は各挿入部材を同一形状とすることを実現することが可能となる。
前記挿入部材は、前記被挿入部に圧入されてもよい。これにより、円周方向に隣り合う2つの分割コアを相対回転不能に固定することが可能となる。また、挿入部材の圧入により、被挿入部の周囲に圧縮応力又は引張応力が発生した場合にも、被挿入部が主磁路から外れているため、磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
前記ステータが前記ステータコアを複数備える場合、複数の前記ステータコアのそれぞれにおける各分割コアは、同一形状の複数の鋼板を積層した積層鋼板により構成され、前記モータの軸方向において隣り合う2つのステータコアが互いに反転して積層してもよい。これにより、同一形状の鋼板を用いて重合部を構成することが可能となるため、重合部を形成することが容易になる。また、軸方向において隣り合う2つのステータコアが互いに反転して積層することにより鋼板の厚みの偏りを打ち消し、軸方向における複数のステータコアの寸法精度を向上することが可能となる。
前記複数の分割コアのそれぞれは、前記被挿入部に対して前記径方向一方側に形成された貫通孔又は凹部からなる応力緩和部を有してもよい。上記構成によれば、貫通孔又は凹部からなる応力緩和部は、挿入部材が挿入される被挿入部よりもティース部側に配置される。このため、応力緩和部が磁気空隙として作用することにより、圧縮応力又は引張応力が発生する被挿入部の周辺を磁束が通過し難くなり、ステータコア全体での磁気特性の低下又は鉄損の増加をさらに効果的に抑制することが可能となる。また、挿入部材が被挿入部に挿入される際に被挿入部の周辺に発生する圧縮応力又は引張応力を、応力緩和部が変形することによって緩和することが可能となる。
前記同一のステータコアにおいて前記円周方向に隣り合う2つの分割コアの一方における前記膨出部は、前記円周方向において、他方の前記膨出部の端面と面接触してもよい。これにより、同一のステータコアにおいて円周方向に隣り合う2つの分割コア同士の位置決めが容易となり、当該2つの分割コアの位置決め精度を向上することが可能となる。
この発明によれば、異なるステータコア又は同一のステータコアに包含され且つモータの円周方向に隣り合う2つの分割コアを、貫通孔又は凹部である被挿入部に挿入された挿入部材により結合する。これにより、円周方向に隣り合う2つの分割コアを一緒に保持することが可能となる。
また、挿入部材が挿入される被挿入部は、円周方向に隣り合う2つの分割コアそれぞれの膨出部がモータの軸方向に重なった重合部に形成される。加えて、膨出部は、モータの径方向においてティース部と反対側に形成される。このため、膨出部は、ヨーク部及びティース部における主磁路(磁束の大部分が通過する経路)から外れた位置に配置されることとなる。従って、挿入部材が被挿入部に挿入されることで被挿入部の周辺に圧縮応力又は引張応力が発生し、被挿入部の周辺において分割コアの磁気特性が低下してしまうような場合でも、当該磁気特性の低下が主磁路に与える影響を低減し、ステータコア全体での磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
この発明の第1実施形態に係るモータのステータの第1斜視図である。 図1と異なる方向から見た前記ステータの第2斜視図である。 図1と同じ方向から見た前記ステータの分解斜視図である。 第1実施形態において、前記モータの軸方向に積層する2つの分割コアを示す斜視図である。 第1実施形態に係る複数の分割コアを拡大して示す正面図である。 第1実施形態において、各分割コアを構成する鋼板を打抜きプレス加工する様子を示す図である。 第1実施形態において、図4に示す2つの分割コアに1つのインシュレータが取り付けられると共に、前記インシュレータの周囲にコイルが巻かれた状態を示す斜視図である。 比較例に係るモータのステータの斜視図である。 比較例に係る分割コアの1つにおける応力分布の一例を示す図である。 比較例に係る複数の分割コアにおける磁束密度の分布の一例を示す図である。 第1実施形態に係る分割コアの1つにおける応力分布の一例を示す図である。 第1実施形態に係る複数の分割コアにおける磁束密度の分布の一例を示す図である。 この発明の第2実施形態に係るモータのステータの斜視図である。 図13と異なる方向から見た前記ステータの分解斜視図である。 第2実施形態において、前記モータの軸方向に積層する2つの分割コアを示す斜視図である。 第2実施形態に係る複数の分割コアを拡大して示す正面図である。 第2実施形態において、各分割コアを構成する鋼板を打抜きプレス加工する様子を示す図である。 第2実施形態において、2つの分割コアに1つのインシュレータが取り付けられ、前記インシュレータの周囲にコイルが巻かれた状態でステータコアを組み付ける様子を示す図である。
A.第1実施形態
1.構成の説明
[1−1.全体構成]
図1は、この発明の第1実施形態に係るモータ10のステータ12の第1斜視図であり、図2は、図1と異なる方向から見たステータ12の第2斜視図である。図3は、図1と同じ方向から見たステータ12の分解斜視図である。モータ10は、ステータ12に加え、ステータ12の内側に配置されるロータ(図示せず)を有する。モータ10は、3相交流ブラシレス式であり、図示しないインバータを介して図示しないバッテリから供給される電力に基づいて駆動力を生成する。
第1実施形態に係るモータ10は、車両の駆動用に用いる。或いは、モータ10は、車両における電動パワーステアリング用、エアコンディショナ用又はエアコンプレッサ用に用いることもできる。或いは、モータ10は、産業機械、家電製品等の機器に用いることもできる。
図1〜図3に示すように、ステータ12は、ステータコア20a、20b、インシュレータ22及びコイル24を有する。
[1−2.ステータコア20a、20b]
(1−2−1.基本構成)
ステータコア20a、20bは、モータ10の軸方向(図1におけるX1、X2方向)に積層する円環状の部材である。各ステータコア20a、20bは、モータ10の円周方向(図1におけるC1、C2方向)に分割された複数の分割コア30を連結して構成される。以下では、ステータコア20aに含まれる分割コア30を「分割コア30a」ともいい、ステータコア20bに含まれる分割コア30を「分割コア30b」ともいう。
図4は、第1実施形態において、モータ10の軸方向X1、X2に積層する2つの分割コア30a、30bを示す斜視図である。図5は、第1実施形態に係る複数の分割コア30a、30bを拡大して示す正面図である。図6は、第1実施形態において、各分割コア30a、30bを構成する鋼板54を打抜きプレス加工する様子を示す図である。図7は、第1実施形態において、図4に示す2つの分割コア30a、30bに1つのインシュレータ22が取り付けられると共に、インシュレータ22の周囲にコイル24が巻かれた状態を示す斜視図である。
図4〜図7に示すように、各分割コア30a、30bは、同一形状であるが、転積(回転積層)される。各分割コア30a、30bは、円周方向C1、C2に沿って設けられるヨーク部40と、ヨーク部40の両端部44a、44bの間の部位である中間部42においてモータ10の径方向内側(図1中のR1方向)に突出するティース部46とを備える。
図4及び図7に示すように、第1実施形態において、モータ10の軸方向X1、X2(ステータコア20a、20bの積層方向に等しい)に隣り合う2つの分割コア30a、30bのティース部46には、1つのインシュレータ22が取り付けられる。また、インシュレータ22の周囲には、コイル24が巻かれる。これにより、ティース部46の周囲には、インシュレータ22を介してコイル24が巻かれる。
インシュレータ22には、コイル24を形成する配線(コイル24以外は図示せず)を収容する配線ホルダ50が形成されている。より具体的には、配線ホルダ50には、4つの溝部52a〜52dが形成されており、各溝部52a〜52dは、U相、V相、W相及びN相(中性相)の配線が保持される。但し、相毎に配線をまとめる位置によっては、配線が保持されない溝部52a〜52dも生じ得る。
図4、図6及び図7に示すように、各分割コア30a、30bは、複数の鋼板54を積層した積層鋼板である(図1〜図3では、各鋼板54の境界は図示を省略している。)。特に図6に示すように、各鋼板54は、打抜きプレス加工されることにより形成される。図6では、各鋼板54について、分割コア30a、30bのいずれに対応するかを記載しているが、当該記載は、便宜的なものである。いずれの鋼板54を分割コア30a、30bに用いるかは任意に決定することができる。
(1−2−2.分割コア30a、30bを結合するための構成及びステータコア20a、20bを固定するための構成)
特に図3に示すように、モータ10の軸方向X1、X2(ステータコア20a、20bの積層方向)に積層する分割コア30a、30bは、圧入ピン60、62(挿入部材)により互いに結合され、ステータコア20a、20bを一体的なものとする。圧入ピン60、62は、その名の通り、圧入により挿入される。
圧入ピン60、62のうち圧入ピン60は、ステータコア20a、20bを固定する図示しない他部材(被取付部材)に対してステータコア20a、20bを位置決めするための位置決め用ピンとしての機能を有し、他の圧入ピン62よりも長く形成されている。被取付部材としては、例えば、車両のトランスミッションのハウジング(図示せず)を用いることができる。
各圧入ピン60、62は、貫通孔64が形成された中空形状となっている。図3に示すように、いくつかの圧入ピン62の貫通孔64には、締結ボルト66(固定部材)が挿入され、ステータコア20を前記被取付部材に固定させる。
図4、図5等に示すように、各分割コア30a、30bには、圧入ピン60、62を挿入するための貫通孔70(被挿入部)が形成されている。第1実施形態において、貫通孔70は、ヨーク部40において、モータ10の径方向外側(図1中、R2方向)に向かって中間部42よりも膨出する膨出部72に形成されている。より具体的には、異なるステータコア20a、20bにおいて円周方向C1、C2に隣り合う分割コア30a、30bの膨出部72が軸方向X1、X2に重なる重合部74(図5)において貫通孔70が形成されている。これにより、ステータコア20a、20bの磁気特性の低下を抑制することが可能となる(詳細は、後述する。)。
圧入ピン60、62の外面には、ねじ部が形成されていないが、貫通孔70と一緒にねじ部を形成してもよい。また、圧入ピン60、62の内面には、ねじ部が形成されていないが、締結ボルト66に併せてねじ部を形成してもよい。
なお、図4及び図5における破線は、膨出部72の境界を示している。
(1−2−3.応力緩和部76)
図4、図5等に示すように、第1実施形態の膨出部72には、圧入ピン60、62を挿入するための貫通孔70とは別の貫通孔(以下「応力緩和部76」という。)が形成される。応力緩和部76は、ヨーク部40の中間部42と貫通孔70の間に配置されている。このため、貫通孔70に圧入ピン60、62を挿入又は圧入することにより、貫通孔70の周囲に圧縮応力又は引張応力が働いたとしても、当該圧縮応力又は引張応力は、応力緩和部76により緩和されて中間部42には到達しない又は減少して中間部42に到達する。
(1−2−4.小括)
第1実施形態では、圧入ピン60、62を挿入する貫通孔70を膨出部72の重合部74に形成すると共に、貫通孔70と中間部42の間に応力緩和部76を形成することで、ステータコア20a、20bの磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
2.圧縮応力及び磁束の状態
[2−1.比較例]
(2−1−1.比較例の構成)
図8は、比較例に係るモータ100のステータ102の斜視図である。図9は、比較例に係る分割コア130の1つにおける応力分布の一例を示す図である。図10は、比較例に係る複数の分割コア130における磁束密度の分布の一例を示す図である。
図8に示すように、比較例に係るステータ102は、ステータコア120、インシュレータ122及びコイル124を有する。
ステータコア120は、モータ100の円周方向(図8中、C1、C2方向)に分割された複数の分割コア130を連結して構成される円環状の部材である。ステータコア120では、1つの分割コア130のティース部146(図9及び図10)に1つのインシュレータ122が取り付けられると共に、インシュレータ122の周囲にコイル124が巻かれる。これにより、ティース部146の周囲には、インシュレータ122を介してコイル124が巻かれる。
比較例に係るステータコア120は、コアホルダ104に圧入されることで保持される。また、コアホルダ104の膨出部106に形成された貫通孔108に締結ボルト(図示せず)を挿入してコアホルダ104を被取付部材に固定する。
(2−1−2.圧縮応力及び磁束密度の分布)
上記のように、ステータコア120は、コアホルダ104に圧入されるため、各分割コア130は、コアホルダ104から圧縮応力を受ける。このため、図9に示すように、特にヨーク部140において圧縮応力が大きくなる。
ヨーク部140における圧縮応力が大きくなると、図10に示すように、ヨーク部140における磁束密度が低下してしまう。その結果、比較例に係るステータコア120では、磁気特性が低下してしまう。なお、分割コア130に圧縮応力又は引張応力が発生することで磁気特性が低下することについては、特開2011−125180号公報も参照されたい。
[2−2.第1実施形態]
図11は、第1実施形態に係る分割コア30aの1つにおける応力分布の一例を示す図である。図12は、第1実施形態に係る複数の分割コア30a、30bにおける磁束密度の分布の一例を示す図である。
上記のように、第1実施形態では、圧入ピン60、62を挿入する貫通孔70を膨出部72の重合部74に形成する。このため、圧入ピン60、62からの押付け荷重により貫通孔70の周囲に圧縮応力又は引張応力が発生したとしても、ヨーク部40を含む主磁路(磁束の大部分が通過する経路)における磁束密度には影響を及ぼしにくくなる(図12参照)。
また、第1実施形態では、貫通孔70と中間部42の間に応力緩和部76を形成する。このため、貫通孔70の周囲における圧縮応力は、さらにヨーク部40に影響を及ぼさなくなる。従って、第1実施形態に係るステータコア20a、20bでは、磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
3.第1実施形態の効果
以上のように、第1実施形態によれば、異なるステータコア20a、20bに包含され且つモータ10の円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bを、貫通孔70に挿入された圧入ピン60、62により結合する。これにより、円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bを一緒に保持することが可能となる。
また、圧入ピン60、62が挿入される貫通孔70は、円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bそれぞれの膨出部72が軸方向X1、X2に重なった重合部74に形成される。加えて、膨出部72は、径方向R1、R2においてティース部46と反対側(径方向外側R2)に形成される。このため、膨出部72は、ヨーク部40及びティース部46における主磁路から外れた位置に配置されることとなる。従って、圧入ピン60、62が貫通孔70に挿入されることで貫通孔70の周辺に圧縮応力又は引張応力が発生し、貫通孔70の周辺において分割コア30a、30bの磁気特性が低下してしまうような場合でも、当該磁気特性の低下が主磁路に与える影響を低減し、ステータコア20a、20b全体での磁気特性の低下を抑制することが可能となる(図12参照)。
第1実施形態において、圧入ピン62の貫通孔64には締結ボルト66が挿入され(図1〜図3参照)、締結ボルト66は、ステータコア20a、20bを被取付部材(トランスミッションのハウジング等)に押し付けてステータコア20a、20bを固定する。
上記のように、膨出部72の貫通孔70は、膨出部72がモータ10の軸方向X1、X2に重なった重合部74に形成され、膨出部72は、主磁路から外れた位置に配置される。従って、締結ボルト66によりステータコア20a、20bが被取付部材に押し付けられることで貫通孔70の周辺に押し付け荷重が作用して圧縮応力が発生し、貫通孔70の周辺において分割コア30a、30bの磁気特性が低下してしまうような場合でも、当該磁気特性の低下が主磁路に与える影響を低減し、ステータコア20a、20b全体での磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
また、円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bの保持と、ステータコア20a、20bの被取付部材への固定とに共通の貫通孔70を用いるため、円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bを保持する機構及びステータコア20a、20bを被取付部材に固定する機構を別々に設ける場合に比べて簡易な構成を実現することが可能となる。この際、円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bの保持と、ステータコア20a、20bの被取付部材への固定とに共通の貫通孔70を用いるため、円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bの保持と、ステータコア20a、20bの被取付部材への固定とを別々の箇所で行う場合に比べて、圧縮応力又は引張応力が生じ得る箇所が減るため、ステータコア20a、20b全体での磁気特性の低下をさらに効果的に抑制することが可能となる。
第1実施形態において、圧入ピン62には貫通孔64が形成され、圧入ピン62の貫通孔64に締結ボルト66が挿入される。これにより、例えば、各圧入ピン62を分割コア30a、30bの貫通孔70に挿入し、締結ボルト66を一部の貫通孔64にのみ挿入する場合、圧入ピン62の軽量化を図ること又は各圧入ピン62を同一形状とすることを実現することが可能となる。
第1実施形態において、圧入ピン60、62は、膨出部72の貫通孔70に圧入される。これにより、円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30a、30bを相対回転不能に固定することが可能となる。また、圧入ピン60、62の圧入により、貫通孔70の周囲に圧縮応力又は引張応力が発生した場合にも、貫通孔70が主磁路から外れているため、磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
第1実施形態において、ステータ12は、複数のステータコア20a、20bを備え、ステータコア20a、20bのそれぞれにおける各分割コア30a、30bは、同一形状の複数の鋼板54を積層した積層鋼板により構成され、モータ10の軸方向X1、X2において隣り合う2つのステータコア20a、20bが互いに反転して積層する(図4〜図6参照)。
これにより、同一形状の鋼板54を用いて重合部74を構成することが可能となるため、重合部74を形成することが容易になる。また、軸方向X1、X2において隣り合う2つのステータコア20a、20bが互いに反転して積層することにより鋼板54の厚みの偏りを打ち消し、軸方向X1、X2におけるステータコア20a、20bの寸法精度を向上することが可能となる。
第1実施形態において、複数の分割コア30a、30bのそれぞれは、貫通孔70に対して径方向内側R1に形成された貫通孔からなる応力緩和部76を有する。応力緩和部76は、圧入ピン60、62が挿入される貫通孔70よりもティース部46側に配置される。このため、応力緩和部76が磁気空隙として作用することにより、圧縮応力又は引張応力が発生する貫通孔70の周辺を磁束が通過し難くなり、ステータコア20a、20b全体での磁気特性の低下又は鉄損の増加をさらに効果的に抑制することが可能となる。また、圧入ピン60、62が貫通孔70に挿入される際に貫通孔70の周辺に発生する圧縮応力又は引張応力を、応力緩和部76が変形することによって緩和することが可能となる。
B.第2実施形態
1.構成の説明
[1−1.全体構成]
図13は、この発明の第2実施形態に係るモータ10Aのステータ12aの斜視図であり、図14は、図13と異なる方向から見たステータ12aの分解斜視図である。
第2実施形態に係るモータ10Aは、第1実施形態に係るモータ10と同様の構成を有するが、第1実施形態のステータコア20a、20bを構成する分割コア30a、30bと比較して、第2実施形態のステータコア20c、20dを構成する分割コア30c、30dの構成が異なる。以下では、第1実施形態と第2実施形態とで同一の構成については、同一の参照符号を付して説明を省略する。
[1−2.ステータコア20c、20d]
(1−2−1.基本構成)
ステータコア20c、20dは、モータ10Aの軸方向X1、X2に積層する複数の円環状の部材である。各ステータコア20c、20dは、モータ10の円周方向C1、C2に分割された複数の分割コア30c、30dを連結して構成される。
図15は、第2実施形態において、モータ10Aの軸方向X1、X2に積層する2つの分割コア30c、30dを示す斜視図である。図16は、第2実施形態に係る複数の分割コア30cを拡大して示す正面図である。図16において、分割コア30dは、分割コア30cに隠れているため、図示されていない。図17は、第2実施形態において、各分割コア30c、30dを構成する鋼板54aを打抜きプレス加工する様子を示す図である。図18は、第2実施形態において、2つの分割コア30c、30dに1つのインシュレータ22が取り付けられ、インシュレータ22の周囲にコイル24が巻かれた状態でステータコア20c、20dを組み付ける様子を示す図である。
図15〜図18に示すように、各分割コア30c、30dは、同一形状であるが、転積(回転積層)される。各分割コア30c、30dは、円周方向C1、C2に沿って設けられるヨーク部40aと、ヨーク部40aの両端部44c、44dの間の部位である中間部42aにおいてモータ10Aの径方向内側R1に突出するティース部46とを備える。
図18に示すように、第2実施形態において、モータ10Aの軸方向X1、X2(ステータコア20c、20dの積層方向に等しい)に隣り合う2つの分割コア30c、30dのティース部46には、1つのインシュレータ22が取り付けられる。また、インシュレータ22の周囲には、コイル24が巻かれる。これにより、ティース部46の周囲には、インシュレータ22を介してコイル24が巻かれる。
図15及び図17に示すように、各分割コア30c、30dは、複数の鋼板54aを積層した積層鋼板である(図13、図14及び図18では、各鋼板54aの境界は図示を省略している。)。特に図17に示すように、各鋼板54aは、打抜きプレス加工されることにより形成される。図17では、各鋼板54aについて、分割コア30c、30dのいずれに対応するかを記載しているが、当該記載は、便宜的なものである。いずれの鋼板54aを分割コア30c、30dに用いるかは任意に決定することができる。
(1−2−2.分割コア30c、30dを結合するための構成及びステータコア20c、20dを固定するための構成)
図15、図16等に示すように、各分割コア30c、30dには、圧入ピン60、62を挿入するための貫通孔70a(被挿入部)が形成されている。第2実施形態において、貫通孔70aは、ヨーク部40aの一端側(端部44c側)において、モータ10Aの径方向外側R2に向かって中間部42aよりも膨出する第1膨出部72aに形成されている。より具体的には、異なるステータコア20c、20dにおいて円周方向C1、C2に隣り合う分割コア30c、30dの第1膨出部72aが軸方向X1、X2に重なる重合部74aに貫通孔70aが形成されている。これにより、ステータコア20c、20dの磁気特性の低下を抑制することが可能となる。
また、ヨーク部40aの他端側(端部44d側)には、モータ10Aの径方向外側R2に向かって中間部42aよりも膨出する第2膨出部72bが形成されている。第2膨出部72bには、貫通孔70aは形成されていない。
図18に示すように、第2実施形態では、同一のステータコア20cにおいて円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30cの一方における第1膨出部72aは、円周方向C1、C2において、他方の第2膨出部72bの端面80と面接触する。同様に、同一のステータコア20dにおいて円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30dの一方における第1膨出部72aは、円周方向C1、C2において、他方の第2膨出部72bの端面80と面接触する。
加えて、図18に示すように、ヨーク部40aにおける第1膨出部72a側の端部44cには、凹部82が形成され、ヨーク部40aにおける第2膨出部72b側の端部44dには、凸部84が形成される。同一のステータコア20c又は20dにおいて円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30c、30dを組み付ける際、これらの凹部82と凸部84とが合わさることで、各分割コア30c、30dを位置決めすることが容易となる。
なお、図15及び図16における破線は、第1膨出部72a及び第2膨出部72bの境界を示している。
2.第2実施形態の効果
以上のように、第2実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え又はこれに代えて、同一のステータコア20c又は20dにおいて円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30c又は30dの第1膨出部72aは、円周方向C1、C2において、他方の第2膨出部72bの端面80と面接触する。これにより、同一のステータコア20c又は20dにおいて円周方向C1、C2に隣り合う2つの分割コア30c、30d同士の位置決めが容易となり、当該2つの分割コア30c、30dの位置決め精度を向上することが可能となる。
C.変形例
なお、この発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
1.モータ10、10A
上記各実施形態では、モータ10、10Aをブラシレス式としたが、ブラシ式としてもよい。上記各実施形態のステータ12、12aは、図示しないロータに対して径方向外側(R2方向)に配置されていたが(図1、図13等参照)、これに限らず、ステータ12、12aは、ロータに対して径方向内側(R1方向)に配置されてもよい。この場合、ティース部46は、ヨーク部40、40aに対して径方向外側(R2方向)に配置されてもよい。
2.ステータコア20a〜20d
[2−1.ステータコア20a〜20dの全体構成]
第1実施形態のステータ12は、2層のステータコア20a、20bを有していたが、円周方向C1、C2に隣り合う分割コア30a、30bの膨出部72が重なる重合部74において圧入ピン60、62を挿入するとの観点からすれば、ステータコア20a、20bは1層のみ又は3層以上とすることも可能である。
例えば、ステータ12がステータコア20aのみを有する場合、モータ10の軸方向X1、X2に隣り合う分割コア30a、30bを圧入ピン60、62で結合するのではなく、同一のステータコア20aにおいて円周方向C1、C2に隣り合う分割コア30aの膨出部72を、軸方向X1、X2に偏位させて形成し、これらの膨出部72を軸方向X1、X2に重ねることで重合部74を構成することができる。第2実施形態のステータコア20c、20dについても、第1実施形態のステータコア20a、20bと同様のことが言える。
また、ステータコアを3層以上として構成する場合には、モータ10の軸方向X1、X2に隣り合う分割コア同士(例えば、第1層及び第2層の分割コア、第2層及び第3層の分割コア、第3層及び第4層の分割コア、…)を互いに転積(回転積層)することにより、モータ10の軸方向X1、X2に隣り合う分割コア同士の重合部を構成することができる。
第1実施形態では、モータ10の円周方向C1、C2において、ヨーク部40の中央にティース部46が形成されていたが(図5参照)、ティース部46の機能に着目すれば、ティース部46の位置を円周方向C1、C2に偏位させてもよい。この場合、ティース部46は、端部44a、44bの間の部位である中間部42から突出することが好ましい。
[2−2.貫通孔70、70a(被挿入部)]
第1実施形態では、モータ10の軸方向X1、X2に隣り合う2つの分割コア30a、30bを結合させるために各膨出部72の重合部74に貫通孔70を形成し、これらの貫通孔70に圧入ピン60、62を挿入した。しかしながら、軸方向X1、X2に隣り合う2つの分割コア30a、30bを結合させる観点からすれば、圧入ピン60、62が挿入される被挿入部は、一方の分割コア30a又は30bのみ貫通孔とし、他方の分割コア30b又は30aは凹部であってもよい。或いは、2つの分割コア30a、30bにおいて対向する面それぞれに設けた凹部であってもよい。第2実施形態の貫通孔70aについても同様である。
[2−3.応力緩和部76]
第1実施形態では、応力緩和部76が貫通孔であったが、膨出部72の貫通孔70(被挿入部)の周辺における応力をヨーク部40に伝達することを防ぐ観点からすれば、応力緩和部76は、凹部であってもよい。或いは、貫通孔70を膨出部72に形成することで磁気特性の低下を抑制する点に焦点を当てれば、応力緩和部76を設けない構成も可能である。
第2実施形態では、第1実施形態のような応力緩和部76を設けなかったが、中間部42aへの応力緩和の観点からすれば、例えば、第1膨出部72aに応力緩和部76を設けてもよい。
[2−4.圧入ピン60、62]
上記各実施形態では、2種類の圧入ピン、すなわち、ステータコア20a〜20dの位置決め及び分割コア30a〜30dの結合のための圧入ピン60と、分割コア30a〜30dの結合のための圧入ピン62を用いた。しかしながら、分割コア30a〜30dの結合に焦点を当てれば、1種類の圧入ピン(例えば、圧入ピン62)のみを用いてもよい。或いは、締結ボルト66の締結の観点まで考慮すれば、圧入ピン62をさらに2種類(例えば、締結ボルト66の締結用に貫通孔64を形成したものと貫通孔64を形成しないもの)に分けることも可能である。
上記各実施形態では、圧入ピン60、62の両方に貫通孔64を形成した。しかしながら、分割コア30a〜30dの結合に着目すれば、貫通孔64を設けない構成も可能である。この場合、締結ボルト66用の貫通孔を別途設ける必要が生じる。
第1実施形態では、圧入ピン60、62を膨出部72の貫通孔70に圧入することで、換言すると、貫通孔70内で圧入ピン60、62が膨張しようすると力を作用させることで、分割コア30a、30bを結合した(このため、圧入ピン60、62を貫通孔70に挿入した後は、通常、分割コア30a、30bの相対的な位置関係は変化しないことを想定している。)。
しかしながら、分割コア30a、30bの膨出部72が軸方向X1、X2に重なる重合部74に、圧入ピン60、62等の挿入部材を挿入することで、分割コア30a、30bを結合するとの観点からすれば、圧入ピン60、62の圧入以外の方法で分割コア30a、30bを結合することも可能である。
例えば、圧入ピン60、62の代わりに、ボルトとナットを重合部74に配置させることで分割コア30a、30bを結合することもできる。或いは、圧入ピン60、62の代わりに、締結ボルト66又はこれを貫通孔70に合わせて変形したボルトを重合部74に配置させることで分割コア30a、30bを結合することも可能である。
[2−5.締結ボルト66]
上記各実施形態では、締結ボルト66によりステータコア20a〜20dを被取付部材に固定したが、その他の方法(例えば、接着剤)によりステータコア20a〜20dを被取付部材に固定してもよい。
上記各実施形態では、締結ボルト66を圧入ピン62の貫通孔64に挿入したが、圧入ピン62に締結ボルト66の機能を持たせ、圧入ピン62と締結ボルト66を一体的に構成してもよい。或いは、締結ボルト66の締結用に、貫通孔70とは別の貫通孔を設け、当該別の貫通孔を用いて締結ボルト66を締結してもよい。
10、10A…モータ 12、12a…ステータ
20a、20b、20c、20d…ステータコア
30a、30b、30c、30d…分割コア
40、40a…ヨーク部 42、42a…ヨーク部の中間部
44a、44b、44c、44d…ヨーク部の両端部
46…ティース部 54…鋼板
60、62…圧入ピン(挿入部材) 64…圧入ピン(挿入部材)の貫通孔
66…締結ボルト(固定部材) 70、70a…膨出部の貫通孔(被挿入部)
72…膨出部 72a…第1膨出部(膨出部)
72b…第2膨出部(膨出部) 74、74a…重合部
76…応力緩和部 80…ヨーク部の端面
C1、C2…モータの円周方向 R1、R2…モータの径方向
X1、X2…モータの軸方向

Claims (7)

  1. モータの円周方向に分割された複数の分割コアを連結した円環状のステータコアを、前記モータの軸方向に複数又は1つ備えるモータのステータであって、
    前記複数の分割コアのそれぞれは、
    前記モータの円周方向に沿って設けられるヨーク部と、
    前記ヨーク部から前記モータの径方向一方側に突出するティース部と
    を備え、
    前記ヨーク部の円周方向の両端部の少なくとも一方には、前記ヨーク部の前記両端部の間の部位である中間部よりも前記モータの径方向他方側に向かって膨出する膨出部が形成され、
    異なるステータコア又は同一のステータコアに包含され且つ前記円周方向に隣り合う2つの分割コアそれぞれの前記膨出部が前記モータの軸方向に重なった重合部において、前記2つの分割コアの前記膨出部に跨る貫通孔又は凹部である被挿入部が形成され、
    前記2つの分割コアが、前記被挿入部に挿入された挿入部材により結合される
    ことを特徴とするモータのステータ。
  2. 請求項1記載のモータのステータにおいて、
    前記被挿入部は、貫通孔であり、
    前記被挿入部には、前記挿入部材と別体又は一体である固定部材が挿入され、
    前記固定部材は、前記ステータコアを他部材に押し付けて前記ステータコアを固定する
    ことを特徴とするモータのステータ。
  3. 請求項2記載のモータのステータにおいて、
    前記固定部材は、前記挿入部材と別体であり、
    前記挿入部材には貫通孔が形成され、
    前記固定部材は、前記挿入部材の貫通孔に挿入される
    ことを特徴とするモータのステータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータのステータにおいて、
    前記挿入部材は、前記被挿入部に圧入されている
    ことを特徴とするモータのステータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータのステータにおいて、
    前記ステータコアを複数備え、
    複数の前記ステータコアのそれぞれにおける各分割コアは、同一形状の複数の鋼板を積層した積層鋼板により構成され、
    前記モータの軸方向において隣り合う2つのステータコアが互いに反転して積層する
    ことを特徴とするモータのステータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータのステータにおいて、
    前記複数の分割コアのそれぞれは、前記被挿入部に対して前記径方向一方側に形成された貫通孔又は凹部からなる応力緩和部を有する
    ことを特徴とするモータのステータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータのステータにおいて、
    前記同一のステータコアにおいて前記円周方向に隣り合う2つの分割コアの一方における前記膨出部は、前記円周方向において、他方の前記膨出部の端面と面接触する
    ことを特徴とするモータのステータ。
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