JP2013247296A - 光センサおよび電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】受光素子の端子数の増加を抑え、かつ低電圧駆動が可能である光センサを提供する。
【解決手段】光センサ1は、発光素子LEDとフォトダイオードPDを含む受光素子11とを備える。受光素子11は、電源ラインに外付け抵抗RLを介して接続される端子T1と、電源ラインに発光素子LEDを介して接続される端子T2と固定電位(接地電位)が付与される端子T3を有している。端子T2,T3の間を抵抗R3で接続し、端子T3の電圧を0.3Vに設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光素子と受光素子とを備えた光センサに関し、例えばフォトインタラプタとして構成される光センサに関するものである。
一般に、物体の有無の検知などに用いられる光センサは、光を出射する発光素子と、発光素子からの光を直接または間接的に受けて検出信号を出力する受光素子とを備えている。このような光センサとしては、発光素子と受光素子とが接続されることによって一体化されたセンサが知られている(例えば特許文献1,2)。
特許文献1には、発光素子と、パッケージに収容された受光素子とが接続されて一体に構成される一体型の光センサ(光結合装置)が開示されている。このような光センサにおいて、受光素子は、発光素子を接続する端子、電源電圧を印加する端子、接地用の端子といった複数の端子を有している。
例えば、特許文献1には、4端子構成および3端子構成の受光素子を有する光センサが開示されている。図8は、特許文献1(図1)に記載された光センサ501の概略構成を示す回路図である。図9は、特許文献1(図15)に記載された光センサ601の概略構成を示す回路図である。
図8に示すように、光センサ501は、発光素子LEDと受光素子502とを備えている。受光素子502は、フォトダイオードなどの光電変換素子と、この光電変換素子に流れる光電流を電圧に変換して検出信号を生成する検出信号生成回路とを内蔵している。この受光素子502は、4個の端子Ta,Tb,Tc,Tdを有している。端子Taは、検出信号を出力するための端子である。端子Tbは、接地用の端子であり、グランドラインに接続される。端子Tcは、発光素子LEDの接続用の端子であり、発光素子LEDのカソードが接続される。端子Tdは、電源端子であり、電源ライン(電源電圧Vcc)に接続される。
発光ダイオードからなる発光素子LEDは、アノードが電源ラインに接続される。また、発光素子LEDのカソードは、端子Tcを介して受光素子502内に設けられた回路(例えば定電流源)に接続されている。
一方、図9に示すように、光センサ601は、発光素子LEDと受光素子602とを備えている。受光素子602は、上記の受光素子502と同様、光電変換素子と、検出信号生成回路とを内蔵している。この受光素子602は、前述の3個の端子Ta,Tb,Tcを有しているが、端子Tdを有していない。これは、受光素子602が、発光素子LEDを介して電源ラインから印加される電圧に基づいて動作するためである。
特開2010−171078号公報(2010年08月05日公開) 特開昭62−159534号公報(1987年07月15日公開)
一般に、光センサは、電子機器に組み込むために小型化が要求されることから、受光素子の端子数が少ないことが望ましい。この観点から、上記の光センサ501,601を比較すると、受光素子502よりも端子数の少ない受光素子602を有する光センサ601が小型化には好適である。
また、電子機器が携帯機器である場合は、乾電池などの使用が可能となるように、低電圧駆動が求められる。したがって、このような場合、光センサも低電圧駆動に対応していることが求められる。
光センサ601では、例えば、電源電圧Vccが5Vに設定されているとすると、発光素子LEDの1.2Vの電圧降下によって、端子Tcには3.8Vの電圧が印加される。受光素子602は、この印加電圧に基づいて受光素子602内の増幅器や比較器への電源電圧を発生する定電圧回路を含んでいる。この定電圧回路と比較器とを動作させるために必要な電圧として2.3Vが必要であるため、端子Tcの印加電圧を、この2.3Vより低くすることができない。したがって、電源電圧Vccとしては、2.3Vに発光素子LEDの電圧降下の1.2Vを加えた3.5V以上が必要である。
特許文献2に開示された光センサは、電源電圧端子と出力端子との間に、発光ダイオードと、フォトダイオードと、増幅器とが直列に接続される構成である。このため、発光ダイオード、フォトダイオードおよび増幅器の動作に必要な電圧を加算した値以上の電源電圧が必要となる。
このように、特許文献1,2に開示された光センサは、受光素子側の回路に必要な電圧が高く、より低電圧で駆動するには不向きである。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、受光素子の端子数の増加を抑え、かつ低電圧駆動が可能である光センサを提供することにある。
本発明に係る光センサは、発光素子と、当該発光素子を駆動する駆動手段を有する受光素子とを備えた光センサにおいて、上記の課題を解決するために、前記受光素子が、電源電圧の印加と検出信号の出力とを兼ねる第1端子と、前記発光素子を前記駆動手段と接続する第2端子と、固定電位が付与される第3端子と、前記固定電位に対して前記第1端子の電位を変動させて前記検出信号を出力するために、光が入力されたときに発生する光電流に基づいてスイッチング制御される電流制御部とを有しており、前記電流制御部が、前記光電流に応じて、前記第1端子と前記第3端子との間の電位差を昇降する電流を発生または停止し、前記駆動手段が、前記第2端子と前記第3端子との間に接続されていることを特徴としている。
上記の構成では、例えば、受光素子に光入力がない場合は、電流制御部が動作して第1端子と第3端子との間の電位差を降下させるための電流を生じさせ、検出信号(受光素子の検出出力)がローレベルとなる。また、受光素子に光入力がある場合は、電流制御部が停止するため、第1端子と第3端子との間の電位差が降下せず、検出信号がハイレベルとなる。この場合、検出信号は、電流制御部によって制御される電流に依存するように、受光素子に流れる光電流より大きな電流に設定する必要がある。これにより、上記の2端子間の電位差を電流制御部が動作するための電圧を減じた値まで広く確保することができる。
このように、光電流は、電流制御部のスイッチング制御に使用されるのみであるため、検出信号は光電流には依存しない。検出信号が上記光電流に依存しないことで、ハイレベルまたはローレベルの2値が検出信号として得られるので、高速動作が可能となる。
また、駆動手段が第2端子と第3端子との間に接続されているので、駆動手段の両端間の電圧で第2端子の電圧が決定される。したがって、この電圧を低く設定することにより、この電圧と発光素子の電圧降下とを合わせた電源電圧を低く設定することができる。
前記光センサにおいて、前記駆動手段は抵抗であることが好ましい。
これにより、発光素子から抵抗に流す電流に基づいて抵抗値を設定するので、第2端子の電圧を所望の低い値に設定することができる。
前記光センサにおいて、前記駆動手段として、前記抵抗と並列に設けられ、前記発光素子の発光を検出する前記検出信号が出力されるときにオンするトランジスタが追加されることが好ましい。
これにより、トランジスタが発光素子の発光を検出する検出信号の出力時にオンするので、抵抗およびトランジスタによって発光素子に電流が流される。これにより、発光素子に流れる電流が増大するので、発光素子の発光量が増大する。それゆえ、外乱光の光量が発光素子の発光量に比べて小さくなるので、増大した受光素子の光電流に基づいて光検出することにより、外乱光を発光素子の発光光として誤検出することを抑制できる。
前記光センサにおいて、前記発光素子は、前記検出信号がローレベルであるときに前記発光素子に駆動電流を流す補助トランジスタを有していることが好ましい。
これにより、発光素子LEDは、検出信号がハイレベルとなるときにトランジスタによって駆動され、検出信号がローレベルとなるときに補助トランジスタによって駆動される。それゆえ、トランジスタによって駆動されるときと、補助トランジスタによって駆動されるときとで、発光素子に流れる電流の比を一定にすることができる。
前記光センサにおいて、前記発光素子は、前記発光素子に設けられる光電変換素子と並列に設けられ、前記第2端子の電圧に基づいて、前記電流制御部のスイッチング制御に利用される電流を生成する電流源を有していることが好ましい。
これにより、電流源は、第2端子の電圧に基づいて動作するので、カレントミラー回路などの簡易な構成で、一定の電流を受光素子に供給することができる。しかも、電流源の動作電圧が第2端子の電圧に固定されるので、電流源の電流は検出信号の変動の影響を受けない。これにより、光センサの応答速度の安定化を図ることができる。
前記光センサにおいて、前記発光素子は、前記発光素子に設けられる光電変換素子と並列に設けられ、前記電流制御部のスイッチング制御に利用される電流を生成するバンドギャップ電流源を有していることが好ましい。
発光素子に電源電圧を印加すると、電源電圧から発光素子による電圧降下を減じた電圧が第2端子に現れ、上記の電流源は、この電源電圧で動作する。ところが、電源電圧が低下すると、第2端子の電圧が低下する。このため、電源電圧の変動に応じて電流源の電流も変動してしまう。一方、バンドギャップ電流源は、電源電圧の影響を受けないものの、検出信号の変動の影響を受ける。
このように、電流源の電流値が電源電圧に依存することから、光センサにおいては、上記の電流源と、バンドギャップ電流源とを併用することが好ましい。
本発明に係る電子機器は、上記のいずれかの光センサを備えていることを特徴としている。
これにより、電子機器は、端子数の増加を抑えて低電圧駆動が可能な光センサを利用することができる。
本発明に係る光センサは、上記のように構成されることにより、端子数の増加を抑えて省線化を図りながら、低電圧駆動を可能にすることができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る光センサの概略構成を示す回路図である。 図1の光センサの詳細な構成を示す回路図である。 実施形態1の比較例に係る光センサの構成を示す回路図である。 本発明の実施形態2に係る光センサの構成を示す回路図である。 本発明の実施形態3に係る光センサの構成を示す回路図である。 本発明の実施形態4に係る光センサの構成を示す回路図である。 本発明の実施形態5に係る複写機の内部構造を示す正面図である。 従来の光センサの概略構成を示す回路図である。 従来の他の光センサの概略構成を示す回路図である。
[実施形態1]
本発明に係る実施形態1について、図1を参照して以下に説明する。図2は、光センサ1の詳細な構成を示す回路図である。
図1は、本実施形態に係る光センサ1の構成を示す回路図である。
〔光センサの構成〕
図1および図2に示すように、光センサ1は、受光素子11、発光素子LEDおよび外付け抵抗RLを備えている。
発光素子LEDは、発光ダイオードのような半導体発光素子によって構成されている。発光素子LEDのアノードは、電源電圧Vccが印加される電源ラインに接続されている。
受光素子11は、3個の端子T1〜T3を有している。端子T1(第1端子)は、検出信号を出力する出力端子と電源電圧Vccが印加される電源端子とを兼ねており、外付け抵抗RLを介して電源ラインに接続されている。端子T2(第2端子)は、発光素子LEDのカソードに接続されている。端子T3(第3端子)は、接地用の端子であり、グランドラインに接続されて、接地電位(固定電位)が付与されている。
受光素子11は、発光素子LEDからの光を、直接受けるか、または物体からの反射光として受けて、当該光を電気信号(検出信号)に変換して出力する回路である。この受光素子11は、検出信号生成部21と、バンドギャップ電流源31とを有している。
《検出信号生成部の構成》
検出信号生成部21は、フォトダイオードPD、抵抗R1〜R3、トランジスタTr1〜Tr5(MOSトランジスタ)およびカレントミラー回路41を有している。
フォトダイオードPDは、入力される光を受けて光電流Ipdを流す光電変換素子である。このフォトダイオードPDは、アノードが端子T3に接続されている。
カレントミラー回路41は、1組のトランジスタTr11,Tr12(MOSトランジスタ)を有している。入力側のトランジスタTr11は、ドレインがフォトダイオードPDのカソードおよびトランジスタTr11のゲートに接続され、ソースが端子T1に接続されている。出力側のトランジスタTr12は、ドレインが抵抗R1の一端およびトランジスタTr1のゲートに接続され、ソースが端子T1に接続されている。
フォトダイオードPDと、トランジスタTr1と、抵抗R1とからなる回路は、等価的にフォトトランジスタを構成している。
抵抗R1の他端およびトランジスタTr1のソースは端子T3に接続されている。トランジスタTr1のドレインは、トランジスタTr2のドレインおよびトランジスタTr4のゲートに接続されている。トランジスタTr2は、ソースがトランジスタTr3のドレインに接続されるとともに、ゲートがトランジスタTr1のゲートに接続されている。トランジスタTr1,Tr2は、このように接続されることによりインバータを形成している。
トランジスタTr3は、ソースが端子T1に接続されるとともに、ゲートがトランジスタTr3のドレインに接続されている。これにより、トランジスタTr3はダイオードとして機能する。
トランジスタTr4(電流制御部)は、ソースが端子T3に接続され、ドレインがトランジスタTr5のソースに接続されている。トランジスタTr5は、ドレインが端子T1に接続され、ゲートがトランジスタTr4のゲートおよび抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R2の他端は端子T1に接続されている。
抵抗R3は、一端が端子T2に接続され、他端が端子T3に接続されている。この抵抗R3は、発光素子LEDに駆動電流を流すための駆動手段として設けられている。
《バンドギャップ電流源の構成》
バンドギャップ電流源31は、フォトダイオードPDと並列に配置されている。このバンドギャップ電流源31は、トランジスタTr31,Tr32(バイポーラトランジスタ)、Tr33〜Tr38(MOSトランジスタ)、抵抗R31などを有している。
トランジスタTr31は、バンドギャップ電圧を発生するトランジスタであり、エミッタが抵抗R31を介して端子T3に接続され、コレクタとベースとが互いに接続されている。また、トランジスタTr31のコレクタは、カレントミラー定電流回路を構成するトランジスタTr33を介して端子T1に接続されている。一方、トランジスタTr32は、エミッタが端子T3に接続され、コレクタがカレントミラー定電流回路を構成する他のトランジスタTr34を介して端子T1に接続されている。
トランジスタTr37は、ソースが端子T3に接続され、ドレインが、トランジスタTr37のゲートに接続されるとともに、カレントミラー定電流回路を構成するさらに他のトランジスタTr36を介して端子T1に接続されている。トランジスタTr36は、トランジスタTr35とカレントミラー定電流回路を構成している。
トランジスタTr38は、ソースが端子T3に接続されるとともに、ゲートがトランジスタTr37のゲートに接続されており、トランジスタTr37とカレントミラー回路を構成している。トランジスタTr38のドレインは、フォトダイオードPDのカソードに接続されている。
上記のように構成されるバンドギャップ電流源31は、トランジスタTr38に流れる電流を、常にカレントミラー回路41に供給している。これにより、端子T1,T3の間および端子T2,T3の間のそれぞれの電圧(端子間電圧)の最小値を調整すれば、光非入力時にもカレントミラー回路41を完全にオフすることなく動作させることが可能となる。これにより、光感度を上げるだけでなく、光入力によるオン/オフ動作を速くすることができる。したがって、光センサ1の応答速度を高めることができる。
また、バンドギャップ電流源31は、外部電源電圧(電源電圧Vcc)に依存しない電流を生成することができる。以下に、その理由について説明する。
バンドギャップ電流源31が出力する電流の値は、バンドギャップ電圧を発生するトランジスタTr31,Tr32および抵抗R31で決定される。ここで、バイポーラトランジスタであるトランジスタTr31,Tr32のサイズの比を2:1とすると、トランジスタTr31のベース−エミッタ間電圧VBE1と、トランジスタTr32のベース−エミッタ間電圧VBE2との関係は、次式のように表される。
VBE1+R×Ir=VBE2
Vt×ln(Ir/2Is))+R×Ir=Vt×ln(Ir/Is)
上式において、Rは抵抗R31の抵抗値を表し、IrはトランジスタTr31を流れる基準電流の値を表し、Isは飽和電流を表している。また、Vtは、ボルツマン定数k、素電荷qおよび絶対温度Tに基づいて、Vt=kT/qと表される。
上式により、バンドギャップ電流源31の基準電流値Irは、次式のように表される。
Ir=Vt×ln2/R
ここで、Vtは常温で26mVであるので、Rの値を10kΩとすると、基準電流値Irは1.8uAとなる。
上式において、電源電圧Vcc(外部電源電圧)が含まれていないことから、基準電流値Irは電源電圧Vccの依存性がないことが分かる。また、温度特性はVtが−2mV/℃で変動するため、抵抗R31として温度特性を高温で上昇するデバイスを用いれば、温度依存性も抑制することができる。
このように、バンドギャップ電流源31で生成される基準電流は、電源電圧Vccの依存しないので、受光素子11は、電源電圧Vccの変動の影響を受けることなく、安定して光検出をすることができる。
これに対し、電流値が電源電圧Vccに依存する電流源を用いた場合、電源電圧Vccの変動により、当該電流源の電流が変動してしまう。このため、例えば電源電圧Vccが一定値以上になると、電流源の電流が増大することにより、光検出していないにも関わらず、光検出しているときと同じ検出出力が得られる(誤検出)。
また、バンドギャップ電流源31を用いることにより、光センサ1がヒステリシス特性を備えることができる。また、バンドギャップ電流源31の電流量を調整することにより、ヒステリシス幅を調整することができる。バンドギャップ電流源31の電流量は、前述のように抵抗R31の抵抗値によって決定されるので、その抵抗値を適宜設定すれば、所望の値に設定される。
例えば、10nAの光電流に対して、バンドギャップ電流源31の電流量を2nAとする。また、端子T1,T3(2端子)の間および端子T2,T3(2端子)の間の電位差が最小となるとき、バンドギャップ電流源31がオフするため、その電流が0Aとなる。この場合、上記の2端子間の最大の電位差(Vmax)および2端子間の最小の電位差(Vmin)は、光電流からバンドギャップ電流源31の電流量を減じた値に比例する。したがって、VmaxとVminとの比R(ヒステリシス)は、次の式で表される。
R=Vmax/Vmin
=(10−2)/(10−0)
=80%
このように、バンドギャップ電流源31の電流量を適宜調整することにより、出力をローレベル状態からハイレベル状態に変動するために必要な光電流量と、出力をハイレベル状態からローレベル状態に変動するために必要な光電流量とが異なるので、ヒステリシス特性が得られる。これにより、ヒステリシス幅の抵抗値依存性が低下するので、外付け抵抗RLの抵抗値を、より広範囲で使用することが可能となる。それゆえ、後段の増幅器のばらつきや、温度および電圧の変動の影響を排除できる。
〔光センサの動作〕
上記のように構成される光センサ1の動作を説明する。
〈基本動作〉
まず、発光素子LEDは、電源ラインから電源電圧Vccが印加されているので、抵抗R3へ駆動電流(発光電流)を流すことにより、発光する。
フォトダイオードPDは、発光素子LEDの光を受けると、光電流Ipdを流す。この光電流Ipdは、カレントミラー回路41によって増幅されて抵抗R1に流れ、抵抗R1によって電圧に変換される。
このため、トランジスタTr1,Tr2のゲートの電位(インバータのスレッシュホールド電圧)が変動する。そこで、光電流Ipdが一定値以上になると上記のゲート電位がインバータのスレッシュホールド電圧を越えるように抵抗R1の抵抗値を設定しておく。
光入力時に抵抗R1に流れる電流が電圧に変換されるとき、トランジスタTr1,Tr2によって構成されるインバータのスレッシュホールド電圧を超える光が入力されていると、トランジスタTr2がオフし、トランジスタTr1がオンする。これにより、トランジスタTr4がオフするので、トランジスタTr4の電流の流れが停止して、端子T1,T3(2端子)の間および端子T2,T3(2端子)の間の電位が上昇する。
一方、入力光量が減少することにより光電流Ipdが減少するときは、カレントミラー回路41で増幅される電流が減少するので、抵抗R1の端子間電圧が低下する。すると、トランジスタTr1,Tr2のゲート−ソース間電圧がインバータのスレッシュホールド電圧にまで低下すると、トランジスタTr1がオフし、トランジスタTr2がオンする。これにより、トランジスタTr4がオンするので、上記の2端子間の電位差が低下する。
このように、トランジスタTr4のオフ/オンに応じて2端子間の電位差が昇降する。したがって、光入力があるときに端子T1,T2に現れる出力がハイレベル電圧となり、光入力がないときに出力がローレベル電圧となる。具体的には、光入力がある場合には、光電流IpdとトランジスタTr1の駆動電流とによって、2端子間では微小な電圧降下が生じるだけである。一方、光入力がない場合には、受光素子11の出力電流はトランジスタTr4の駆動電流で決まり、この電流による電圧降下によって受光素子11の出力電圧がローレベルとなる。受光素子11の出力電圧のハイレベルとローレベルとの電位差が大きいほど検出能力が上がるため、トランジスタTr4の駆動電流を大きくすることで光電流の影響が軽減される。
また、トランジスタTr4のオン/オフ時は、必ずトランジスタTr1またはトランジスタTr2のいずれかがオン動作する。これにより、トランジスタTr4は、より高速で動作することが可能となる。したがって、光センサ1の応答速度を向上させることができる。
なお、受光素子11において、抵抗R1の端子間電圧に依存してトランジスタTr2をスイッチングさせる必要があるため、トランジスタTr2のソース電圧を下げておく必要がある。つまり、カレントミラー回路41のソース−ドレイン間電圧に依存して、トランジスタTr2がスイッチングするのを防ぐ必要がある。このため、ダイオードとして機能するトランジスタTr3がトランジスタTr2とに直列に配置されている。
また、これにより、上記の2端子間の電圧下降および電圧上昇に伴って、インバータの動作点を、出力がハイレベル状態からローレベル状態に変動するときと、出力がローレベル状態からハイレベル状態に変動するときとで異ならせることができる。したがって、ヒステリシス特性を得ることが可能となる。
〈応答速度の低下防止〉
上記のように、トランジスタTr1,Tr2がインバータを構成することにより、トランジスタTr4が高速でスイッチング動作することができる。しかしながら、2端子間の電位差が降下するとき、トランジスタTr2のゲート−ドレイン間では、トランジスタTr4がスイッチング動作してから徐々に電位差が減るので、電流が減少する。このため、受光素子11の応答速度が徐々に低下していく。
そこで、このような不都合を回避することができるように、受光素子11では、抵抗R2が設けられている。これにより、2端子間の電位差の降下が抵抗R2で補助されるので、応答速度の低下を防ぐことが可能となる。
ところで、受光素子11の検出信号生成部における各トランジスタをMOSトランジスタで構成すれば、ドーズ量を調整することにより、トランジスタの動作スレッシュホールドレベルを変えることが可能である。例えば、2端子間の電位差を生じさせるために電流を発生させるトランジスタ(受光素子11においてはトランジスタTr4)の動作スレッシュホールドレベルを0.7Vより低く設定しておく。これは、通常、光センサ1の検出信号を受けるデバイスがダイオード電圧である0.7Vにスレッシュホールドレベルを設けるためである。
これにより、2端子間の電位差をより大きくすることができる。したがって、受光素子11の動作範囲を広げることができる。
〈リーク電流の減少〉
受光素子11において、スレッシュホールドレベルの低いトランジスタを用いた場合、高温におけるトランジスタTr4のオフ時にリーク電流が生じることが懸念される。このようなリーク電流が生じると、本来、2端子間の電位差が上昇するときに、2端子間の電位差が低下してしまうという不都合が生じる。
そこで、このような不都合を回避することができるように、トランジスタTr4と縦続接続されるトランジスタTr5が設けられている。これにより、トランジスタTr4のドレイン電圧を下げると、オフ時のリーク電流を1/10以上に減少させることが可能となる。それゆえ、トランジスタTr4のオフ時のリーク電流を大幅に減少させることができる。特に、スイッチング動作するトランジスタTr4は、大電流を流すために、大きいサイズに形成される必要があるので、リーク電流がそれだけ大きくなりやすい。したがって、2端子間の電位差の上昇時に2端子間の電位差の低下を抑制することができる。
ところで、トランジスタTr1は、スレッシュホールドレベルの温度特性の変動が大きいと、誤動作する可能性がある。これは、MOSトランジスタのスレッシュホールドレベルが高温で低下することによる。一方、電流−電圧変化に用いる抵抗は、例えば拡散抵抗を用いると、抵抗値が高温で上昇するため、感度に大きな温度特性を生じてしまう。
そこで、受光素子11は、このような不都合を回避することができるように、抵抗R1(バイアス抵抗)が負の温度特性を有する抵抗(例えばポリシリコン抵抗)で構成されている。これにより、MOSトランジスタであるトランジスタTr1の温度特性と抵抗R1の温度特性とを相殺することが可能となる。したがって、受光素子11の温度特性の変動を抑制することができる。
〔実施形態の効果〕
〈受光素子の電圧低下〉
光センサ1は、フォトダイオードPDに光が入力されると、前述のように動作することにより、端子T1の電位が、電源電圧Vccとほぼ同じ値となる。一方、受光センサ1は、フォトダイオードPDへの入力光の光量が減少すると、前述のように動作することにより、端子T1の電位が、端子T3との電位差がトランジスタTr4のスレッシュホールド電圧で決まる電圧まで低下する。したがって、端子T1,T3間の電位差は、電源電圧Vccから上記のスレッシュホールド電圧を減じた値となる。
このように、光検出動作時には、トランジスタTr4を光電流に依存してスイッチング制御すれば、2端子間の最大電位差が、トランジスタTr4のスレッシュホールド電圧に基づいて定まる。したがって、このスレッシュホールド電圧を0.5V以下に低くすることにより、端子間電位差を、電源電圧Vcc(固定電位)からスレッシュホールド電圧(0.5V以下)を減じた広い範囲に設定することができる。
また、受光素子11は、発光素子LEDを駆動するために抵抗R3を有しており、この抵抗R3が端子T2,T3の間に接続されている。これにより、抵抗R3の抵抗値を抵抗R3に流れる電流に応じて適宜すれば、抵抗R3での電圧降下を0.3V程度に抑えることができる。それゆえ、図1に示すように、端子T2の電圧を0.3V程度に設定されるので、電源電圧Vccをこの電圧と発光素子LEDの電圧降下(1.2V)とを合わせた1.5V程度に設定することができる。したがって、電源電圧Vccを乾電池などで出力可能な電圧に低下させることができる。
このように、本実施形態によれば、端子数が少なく、かつ低電圧駆動が可能な光センサ1を提供することができる。
〈バンドギャップ電流源〉
光センサ1は、受光素子11において、バンドギャップ電流源31を備えている。これにより、前述のように、カレントミラー回路41に常に電流を供給することで光センサ1の応答速度を向上させたり、光センサ1にヒステリシス特性を持たせたりすることが可能である。
〔比較例〕
本実施形態の比較例について、図3を参照して以下に説明する。
図3は、本比較例に係る光センサ100の構成を示す回路図である。
〈光センサの構成〉
図3に示すように、光センサ100は、前述の光センサ1と同様、発光素子LEDおよび外付け抵抗RLを備えているが、受光素子11に代えて受光素子101を備えている。この受光素子101は、受光素子11と同様、3個の端子T1〜T3を有している。また、受光素子101は、検出信号生成部102と、バンドギャップ電流源103とを有している。
《検出信号生成部の構成》
検出信号生成部102は、フォトダイオードPD、抵抗R1,R2、トランジスタTr1,Tr4およびカレントミラー回路41を有している。抵抗R2は、光センサ1における抵抗R2が他端を端子T1と接続されるのと異なり、他端が端子T2に接続されている。
《バンドギャップ電流源の構成》
バンドギャップ電流源103は、光センサ1におけるバンドギャップ電流源31にさらにトランジスタTr39(MOSトランジスタ)が追加されている。トランジスタTr39は、ソースが端子T2に接続され、ドレインが端子T3に接続され、ゲートがトランジスタTr33のゲートに接続されている。これにより、トランジスタTr39は、トランジスタTr33とカレントミラー回路を構成している。
〈光センサの動作〉
上記のように構成される光センサ100においては、発光素子LEDに流れる発光電流が、バンドギャップ電流源103におけるトランジスタTr39に流れる電流(10m程度)で調整される。
フォトダイオードPDに光が入射されて光電流Ipdが発生したときに、カレントミラー回路41のトランジスタTr12に電流が生じ、この電流が抵抗R1に流れる。この電流によって、トランジスタTr1のゲート−ソース間電圧が上昇してスレッシュホールド電圧に到達すると、トランジスタTr4がオフする。これにより、端子T1は電源電圧Vccとほぼ同電位となる。逆に、光電流Ibdが小さく、トランジスタTr1の抵抗R1の端子間電圧がトランジスタTr1のゲート−ソース間電圧に満たない場合、トランジスタTr4がオンする。このとき、端子T1,T3の間の電位差は、電源電圧VccからトランジスタTr4のスレッシュホールド電圧を減じた値まで低下する。
また、トランジスタTr4の駆動能力により、より大きな一定電流が得られるので、光センサ100の電位変動が安定する。ただし、抵抗R2の抵抗値を大きくして、トランジスタTr1を流れる電流を抑える必要がある。これは、ハイレベルとして得られる端子T1,T3の間の電位差の低下を抑えるためである。
このように、光センサ100においても、光入力がある場合に端子T1に現れる検出出力(検出信号)がハイレベル電圧となり、光入力がない場合に検出出力がローレベル電圧となる。すなわち、光入力がある場合には、光電流IpdとトランジスタTr1の駆動電流によって、端子T1,T3の間の電位差が微小に降下する。一方、光入力がない場合には、受光素子11の出力電流はトランジスタTr1の駆動電流で決まるので、端子T1,T3の間の電位差が、この電流による降下でローレベルとなる。
光センサ100では、上記のように、3端子で光入力の有無を検出することができ、かつトランジスタTr4の駆動能力でローレベルの検出出力の範囲を決定することができる。しかしながら、光センサ100では、端子T2の電圧としてトランジスタTr4のスレッシュホールド電圧(0.3V)と抵抗R2の端子電圧とを合わせた電圧が必要である。このため、電源電圧Vccとしては、上記の端子T2の電圧と発光素子LEDの電圧降下(1.2V)とを合わせた1.5Vを越える電圧が必要となる。したがって、光センサ100では、電源電圧Vccを乾電池などで出力可能な電圧まで低下させることができない。
[実施形態2]
本発明に係る実施形態2について、図4を参照して以下に説明する。
図4は、本実施形態に係る光センサ2の構成を示す回路図である。
なお、本実施形態において、前述の実施形態1における構成要素と同等の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記してその説明を省略する。
〔光センサの構成〕
図4に示すように、光センサ2は、光センサ1と同様、発光素子LEDおよび外付け抵抗RLを備えているが、受光素子11に代えて受光素子12を備えている。この受光素子12は、受光素子11と同様、3個の端子T1〜T3と、バンドギャップ電流源31とを有しているが、検出信号生成部21に代えて検出信号生成部22を有している。
検出信号生成部22は、受光素子11の検出信号生成部21と同様、フォトダイオードPD、抵抗R1〜R3、トランジスタTr1〜Tr5およびカレントミラー回路41を有しているが、さらにトランジスタTr6を有している。
トランジスタTr6(駆動手段)は、抵抗R3と並列に設けられており、ドレインが端子T2に接続され、ソースが端子T3に接続されている。また、トランジスタTr6のゲートは、トランジスタTr1のゲートに接続されている。
〔光センサの動作〕
光検出時および光非検出時に、トランジスタTr1,Tr4の動作によって端子T1,T3の間の電位差を変化させることについては、前述の光センサ1と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
トランジスタTr6は、光検出時にトランジスタTr1とともにオンする。これにより、発光素子LEDには、抵抗R3を流れる電流と、トランジスタTr6を流れる電流とが併せて流れる。それゆえ、発光素子LEDの発光量が増大するので、フォトダイオードPDの光電流Ibdも増大する。
〔実施形態の効果〕
この光センサ2においては、トランジスタTr6スレッシュホールド電圧(0.3V)によって、端子T2の電圧を0.3Vとすることができる。これにより、光センサ2は、光センサ1と同様、電源電圧Vccを1.5V程度に設定することができる。したがって、電源電圧Vccを乾電池などで出力可能な電圧に低下させることができる。
このように、本実施形態によれば、端子数が少なく、かつ低電圧駆動が可能な光センサ1を提供することができる。
また、光センサ2は、抵抗R3と並列に接続されるトランジスタTr6を有している。これにより、上記のようにフォトダイオードPDの光電流Ipdが増大するので、発光素子LEDの光の検出時に外乱光による誤動作を生じないようにすることができる。
発光素子LEDの発光電流が少ないと、外乱光によって生じる光電流Ipdと発光素子LEDの発光光を検出したときの光電流Ipdとの区別ができないことがあり、この場合は外乱光を検出光として誤検出してしまう。このため、検出信号を受ける電子機器が誤動作するという不都合が生じる。
そこで、発光素子LEDの発光量を上記のように増大させることで、外乱光の光量が、発光素子LEDの発光量に比べて小さくなる。これにより、増大したフォトダイオードPDの光電流Ipdに基づいて光検出することにより、外乱光を発光素子LEDの発光光として誤検出することを抑制できる。それゆえ、外乱光による検出信号の瞬時的な変化も抑制されるので、検出信号のチャタリングを抑制することができる。また、光非検出時において、不要な光電流Ipdが抑制されるので、消費電流を低減することができる。
このように光電流Ipdを増大させる場合、発光素子LEDの発光時に生じる光電流Ipdに基づいてトランジスタTr1がオンし、発光素子LEDの非発光時に生じる光電流Ipdに基づいてトランジスタTr1がオフするように抵抗R1の抵抗値が設定される。
[実施形態3]
本発明に係る実施形態3について、図5を参照して以下に説明する。
図5は、本実施形態に係る光センサ3の構成を示す回路図である。
なお、本実施形態において、前述の実施形態1,2における構成要素と同等の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記してその説明を省略する。
〔光センサの構成〕
図5に示すように、光センサ3は、光センサ2と同様、発光素子LEDおよび外付け抵抗RLを備えているが、受光素子12に代えて受光素子13を備えている。この受光素子13は、受光素子12と同様、3個の端子T1〜T3と、バンドギャップ電流源31とを有しているが、検出信号生成部22に代えて検出信号生成部23を有している。
検出信号生成部23は、受光素子12の検出信号生成部22と同様、フォトダイオードPD、抵抗R1,R2、トランジスタTr1〜Tr5およびカレントミラー回路41を有しているが、受光素子12の抵抗R3に代えてトランジスタTr7を有している。
トランジスタTr7(補助トランジスタ)は、トランジスタTr6と並列に設けられており、ドレインが端子T2に接続され、ソースが端子T3に接続されている。また、トランジスタTr7のゲートは、トランジスタTr4のゲートに接続されている。
〔光センサの動作〕
光検出時および光非検出時に、トランジスタTr1,Tr4の動作によって端子T1,端子T3の間の電位差を変化させることについては、前述の光センサ1と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
光センサ3において、発光素子LEDの発光によって受光素子13に生じた光電流Ipdに基づいてトランジスタTr1がオンしてトランジスタTr4がオフすることにより、検出信号がハイレベル(高電位レベル)にまで上昇する。このときに、トランジスタTr6がオンする一方、トランジスタTr7がオフする。これにより、発光素子LEDは、トランジスタTr6を流れる電流によって駆動される。
一方、発光素子LEDの非発光時にトランジスタTr1がオフしてトランジスタTr4がオンすることにより、検出信号がローレベル(低電位レベル)にまで下降する。このとき、トランジスタTr6がオフする一方、トランジスタTr7がオンする。これにより、発光素子LEDは、トランジスタTr7を流れる電流によって駆動される。
〔実施形態の効果〕
この光センサ3においても、光センサ2と同様、電源電圧Vccを1.5V程度に設定することができる。したがって、電源電圧Vccを乾電池などで出力可能な電圧に低下させることができる。このように、本実施形態によれば、端子数が少なく、かつ低電圧駆動が可能な光センサ1を提供することができる。
また、光センサ3は、トランジスタTr1と同期してオン/オフするトランジスタTr6、およびトランジスタTr4と同期してオン/オフするトランジスタTr7を有している。これにより、発光素子LEDは、検出信号がハイレベルとなるときにトランジスタTr6によって駆動され、検出信号がローレベルとなるときにトランジスタTr7によって駆動される。それゆえ、トランジスタTr6によって駆動されるときと、トランジスタTr7によって駆動されるときとで、発光素子LEDに流れる電流の比を一定にすることができる。これは、以下に述べる効果をもたらすので、有益である。
前述の光センサ2では、発光素子LEDを駆動するためにトランジスタTr6および抵抗R3を併用している。温度特性や製造プロセスなどのばらつきによる抵抗R3の抵抗値のばらつき、および電源電圧Vccの変動による抵抗R3の印加電圧の変動によって、発光素子LEDの輝度にばらつきが生じる。
これに対し、光センサ3では、抵抗R3に代えてトランジスタTr7を有しているので、トランジスタTr7をトランジスタTr6と同じMOSプロセスで形成することかできる。また、トランジスタTr7の駆動電流は、トランジスタTr7の駆動能力で決まるため、電源電圧Vccの依存性を大幅に低減することができる。これにより、トランジスタTr6,Tr7による発光素子LEDの電流比を、トランジスタTr6,Tr7の駆動時でそれぞれ揃えることができるとともに、温度や電源電圧Vccの影響を受けることなく一定にすることができる。したがって、発光素子LEDの発光特性を安定させることができる。
なお、本来、発光素子LEDが非発光であるとき、すなわちトランジスタTr4のオン時に、トランジスタTr7によって発光素子LEDを駆動している。したがって、このときに発光素子LEDの発光によって受光素子13が発光を検出しないように、トランジスタTr7が発光素子LEDに流す電流は小さく設定される。また、光センサ3は、発光素子LEDを発光駆動するために抵抗R3を用いていないので、トランジスタTr6の電流が大きくなるように、トランジスタTr6が、光センサ2におけるトランジスタTr6よりも大きいサイズとなるように形成される。
[実施形態4]
本発明に係る実施形態4について、図6を参照して以下に説明する。
図6は、本実施形態に係る光センサ4の構成を示す回路図である。
なお、本実施形態において、前述の実施形態1〜3における構成要素と同等の機能を有する構成要素については、同一の符号を付記してその説明を省略する。
〔光センサの構成〕
図6に示すように、光センサ4は、光センサ3と同様、発光素子LEDおよび外付け抵抗RLを備えているが、受光素子13に代えて受光素子14を備えている。この受光素子14は、受光素子13と同様、3個の端子T1〜T3および検出信号生成部23を有しているが、バンドギャップ電流源31に代えて電流源34を有している。
電流源34は、トランジスタTr8,Tr9(MOSトランジスタ)からなるカレントミラー回路である。トランジスタTr8は、ドレインが端子T2に接続されるとともにトランジスタTr8のゲートに接続されており、ソースが端子T3に接続されている。トランジスタTr9は、ドレインがフォトダイオードPDのカソードに接続され、ソースが端子T3に接続されている。また、ダイオード接続されたトランジスタTr8は、スレッシュホールド電圧が0.3Vとなるように形成されている。
〔光センサの動作〕
光検出時および光非検出時に、トランジスタTr1,Tr4の動作によって端子T1,端子T3の間の電位差を変化させることについては、前述の光センサ1と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。また、トランジスタTr6,Tr7の動作については、前述の光センサ3と同様であるので、ここでは、その説明を省略する。
ダイオード接続されたトランジスタTr8のスレッシュホールド電圧が0.3Vであるので、端子T2の電圧が0.3Vに達すると、トランジスタTr8がオンする。これにより、トランジスタTr9もオンするので、電流源34から検出信号生成部23に電流が供給され、トランジスタTr4のスイッチング制御に利用される。
〔実施形態の効果〕
この光センサ4においても、光センサ3と同様、電源電圧Vccを1.5V程度に設定することができる。したがって、電源電圧Vccを乾電池などで出力可能な電圧に低下させることができる。このように、本実施形態によれば、端子数が少なく、かつ低電圧駆動が可能な光センサ1を提供することができる。
また、電流源34は、端子T2の電圧に基づいて動作するので、簡易な構成で、一定の電流を検出信号生成部23に供給することができる。しかも、トランジスタTr8のスレッシュホールド電圧が0.3Vに固定されるので、電流源34の電流は検出信号の変動の影響を受けない。これにより、光センサ4の応答速度の安定化を図ることができるので、有益である。
しかしながら、電源電圧Vccが低下すると、電源電圧Vccから発光素子LEDの端子間電圧(約1.2V)が減じられた電圧だけ、トランジスタTr8に印加される電圧が低下する。このため、電源電圧Vccの変動に応じて電流源34の電流も変動してしまう。一方、前述の光センサ3におけるバンドギャップ電流源31は、電源電圧Vccの影響を受けないものの、検出信号の変動の影響を受ける。
このように、電流源34の電流値が電源電圧Vccに依存することから、光センサ4においては、電流源34と、光センサ3のバンドギャップ電流源31(図6において破線で示す)とを併用することが好ましい。この場合、電源電圧Vccの変動の影響を抑えるために、電流源34の電流を極力小さくする。
ここで、電流源34の電流とバンドギャップ電流源31の電流との比は、光センサ4の使用環境に応じて適正な値を設定すべきである。ただし、少なくとも、下記のように電流比を設定すれば、より好ましい。
(Ith+I1)/(Ith+I1+I2)=H
上式において、Ithは電流源34の動作スレッシュホールド電流であり、I1は電流源34の電流値であり、I2はバンドギャップ電流源31の電流値であり、Hはヒステリシス幅である。
例えば、Ith=10nA、I1=5nA、I2=5nAとすれば、ヒステリシス幅Hとして75%が得られる。このように、Ith、I1およびI2を適宜設定することにより、所望のヒステリシス幅を得ることができる。
[実施形態5]
前述の実施形態1〜4に記載の光センサ1〜4は、フォトインタラプタを用いたデジタルカメラ、複写機、プリンタ、携帯機器等の電子機器に用いると好適である。また、実施形態1〜4に記載の光センサ1〜4は、煙センサ、近接センサ、測距センサ等で十分な容積を確保できないものなどに用いても好適である。煙センサ、近接センサ、測距センサは、ともに発光素子および受光素子を用いた検出器で構成可能である。煙センサは、発光素子と受光素子との間を遮る煙の量による感度の変動をセンシングしており、近接センサおよび測距センサは、ともに発光素子から照射され、検出物により反射した光の光量を受光素子でセンシングしている。よって、いずれのセンサにおいても前述の光センサ1〜4を適用すれば、少ない端子で低電圧駆動が可能となり、有益となる。
〔複写機の構成〕
ここで、光センサを用いた電子機器の具体例として複写機について説明する。図7は、複写機301の内部構成を示す正面図である。
図7に示すように、複写機301は、本体302の上部に設けられる原稿台303に載置された用紙に光源ランプ304の光を照射し、原稿からの反射光をミラー群305およびレンズ306を介して帯電された感光体ドラム307に照射して露光する。また、複写機301は、露光により感光体ドラム307に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する。さらに、複写機301は、手差し給紙トレイ308や給紙カセット309,310から搬送系311を介して供給される用紙に感光体ドラム307上のトナー像を転写させ、さらに定着装置312にてトナー像を定着させた後、本体302の外部に排出する。
上記のように構成される複写機301においては、各部の位置や用紙の通過を検出するために光センサS1〜S12が配置されている。
光センサS1〜S4は、原稿の光走査方向に移動するミラー群305の一部の位置を検出するために配置されている。光センサS5,S6は、ミラー群305の一部とともに移動するレンズ306の位置を検出するために配置されている。光センサS7は、感光体ドラム307の回転位置を検出するために配置されている。
光センサS8は、手差し給紙トレイ308上の用紙の有無を検出するために配置されている。光センサS9は、上段の給紙カセット309から給紙された用紙の搬送の有無を検出するために配置されている。光センサS10は、下段の給紙カセット310から給紙された用紙の搬送の有無を検出するために配置されている。
光センサS11は、感光体ドラム307からの用紙の分離を検出するために配置される。光センサS12は、複写機301の外部への用紙の排出を検出するために配置される。
上記のように、複写機301は、多数の光センサS1〜S12を有している。そこで、これらの光センサS1〜S12として、前述の各実施の形態の光センサ1〜4を用いることにより、光センサS1〜S12による複写機301の高機能化を図ることができる。
なお、上記の例では、便宜上、光センサS1〜S12を挙げて説明したが、実際の複写機には、より多数の光センサが用いられていることが多い。したがって、このような電子機器には、上記の効果がより顕著となる。
[付記事項]
また、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る光センサは、携帯機器などの特に小型化および低電圧駆動が要求される電子機器に好適に利用できる。
1〜4 光センサ
11〜14 受光素子
21〜23 検出信号生成部
31 バンドギャップ電流源(電流源)
34 電流源
301 複写機(電子機器)
LED 発光素子
PD フォトダイオード
T1 端子(第1端子)
T2 端子(第2端子)
T3 端子(第3端子)
R3 抵抗(駆動手段)
Tr1 トランジスタ
Tr4 トランジスタ(電流制御部)
Tr6 トランジスタ(駆動手段)
Tr7 トランジスタ(補助トランジスタ)
Vcc 電源電圧

Claims (7)

  1. 発光素子と、当該発光素子を駆動する駆動手段を有する受光素子とを備えた光センサにおいて、
    前記受光素子は、
    電源電圧の印加と検出信号の出力とを兼ねる第1端子と、
    前記発光素子を前記駆動手段と接続する第2端子と、
    固定電位が付与される第3端子と、
    前記固定電位に対して前記第1端子の電位を変動させて前記検出信号を出力するために、光が入力されたときに発生する光電流に基づいてスイッチング制御される電流制御部とを有しており、
    前記電流制御部は、前記光電流に応じて、前記第1端子と前記第3端子との間の電位差を昇降する電流を発生または停止し、
    前記駆動手段は、前記第2端子と前記第3端子との間に接続されていることを特徴とする光センサ。
  2. 前記駆動手段は抵抗であることを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  3. 前記駆動手段として、前記抵抗と並列に設けられ、前記発光素子の発光を検出する前記検出信号が出力されるときにオンするトランジスタが追加されることを特徴とする請求項2に記載の光センサ。
  4. 前記発光素子は、前記検出信号がローレベルであるときに前記発光素子に駆動電流を流す補助トランジスタを有していることを特徴とする請求項3に記載の光センサ。
  5. 前記発光素子は、前記発光素子に設けられる光電変換素子と並列に設けられ、前記第2端子の電圧に基づいて、前記電流制御部のスイッチング制御に利用される電流を生成する電流源を有していることを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  6. 前記発光素子は、前記発光素子に設けられる光電変換素子と並列に設けられ、前記電流制御部のスイッチング制御に利用される電流を生成するバンドギャップ電流源を有していることを特徴とする請求項5に記載の光センサ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の光センサを備えていることを特徴とする電子機器。
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