JP2013247284A - 半導体装置の検査装置及び半導体装置の検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウェハの欠陥を撮像する際のフォーカシングの精度及びスループットの両立を図る。
【解決手段】半導体装置の検査装置は、半導体ウェハの欠陥の位置座標を含む領域内におけるパターンの密度を算出する算出手段と、算出されたパターンの密度に応じたフォーカシング条件を選択する選択手段と、選択されたフォーカシング条件によってフォーカシングを行う撮像手段と、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置の検査装置は、半導体ウェハの欠陥の位置座標を含む領域内におけるパターンの密度を算出する算出手段と、算出されたパターンの密度に応じたフォーカシング条件を選択する選択手段と、選択されたフォーカシング条件によってフォーカシングを行う撮像手段と、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置の検査装置及び半導体装置の検査方法に関する。
近年における半導体装置の開発、製造は、歩留まりの短期的改善が要求されている。インライン検査を行い、半導体装置が形成された半導体ウェハにどのような欠陥が発生しているかを早期に把握し、歩留まりの短期的改善が行われている。半導体ウェハの欠陥を検出するツールとして、BF(Bright Field)欠陥検査装置、DF(Dark Field)欠陥検査装置、DR−SEM(Defect Review Scanning Electron Microscope)装置等がある。DR−SEM装置は、半導体ウェハの欠陥を高速で自動撮像する機能を備えており、歩留まりの短期的改善に寄与する。
半導体ウェハの欠陥を撮像する際、半導体ウェハ上に形成されたパターンの有無や疎密に応じたフォーカシング(焦点合わせ)が行われないと、フォーカシングが失敗したり、フォーカシングのスループットが低下したりする。半導体ウェハ上にパターンが形成されていない領域を撮像する際、フォーカシングのスループットを優先すると、フォーカシングの精度が低下し、フォーカシングが失敗する場合がある。半導体ウェハ上に形成されたパターンが密になっている領域を撮像する際、フォーカシングの精度を優先すると、フォーカシングのスループットが低下する。半導体ウェハの欠陥はランダムで発生している。そのため、半導体ウェハの欠陥は、半導体ウェハ上にパターンが形成されていない領域や半導体ウェハ上に形成されたパターンが密になっている領域等の様々な領域に存在する。したがって、半導体ウェハの欠陥が存在する様々な領域に応じたフォーカシングを行うことが要求されている。本件は、半導体ウェハの欠陥を撮像する際のフォーカシングの精度及びスループットの両立を図る技術を提供する。
本開示の一観点による半導体装置の検査装置は、半導体ウェハの欠陥の位置座標を含む領域内におけるパターンの密度を算出する算出手段と、前記算出されたパターンの密度に応じたフォーカシング条件を選択する選択手段と、前記選択されたフォーカシング条件によってフォーカシングを行う撮像手段と、を備える。
本開示によれば、半導体ウェハの欠陥を撮像する際のフォーカシングの精度及びスループットの両立を図ることができる。
以下、図面を参照して本実施形態に係る半導体装置の検査装置及び半導体装置の検査方法について説明する。以下の実施例の構成は例示であり、本実施形態に係る半導体装置の検査装置及び半導体装置の検査方法は実施例の構成に限定されない。
本実施形態に係る半導体装置の検査装置1及び半導体装置の検査方法の第1の実施例(実施例1)について説明する。
図1は、実施例1に係る半導体装置の検査装置(欠陥検査装置)1を有する半導体装置の検査システムの構成を示す図である。図1に示すように、半導体装置の検査システムは、半導体装置の検査装置1及び欠陥検出装置11を有する。
欠陥検出装置11は、半導体ウェハ(半導体基板)5における欠陥と推測される部分(以下、欠陥推測部分)を検出し、検出された欠陥推測部分の位置座標データを算出する。欠陥検出装置11として、例えば、光学顕微鏡を有する光学式検査装置(暗視野検査装置及び明視野検査装置等)やSEM(Scanning Electron Microscope)式検査装置を用いてもよい。
半導体ウェハ5の表面(上面)には、トランジスタ等の機能素子、コンデンサ等の受動素子及び配線層等によって半導体チップ(半導体装置)が形成される。半導体ウェハ5には、複数の半導体チップがアレイ状に形成される。本実施形態では、欠陥検出装置11によって検出された半導体ウェハ5における欠陥推測部分の位置座標データを第1欠陥位置座標データと表記する。
第1欠陥位置座標データは、検出された欠陥推測部分が存在する半導体チップのチップ番号と、第1欠陥位置座標とを含む。チップ番号は、半導体チップを特定する番号である。第1欠陥位置座標は、半導体ウェハ5における欠陥推測部分の位置を特定する座標である。また、第1欠陥位置座標は、半導体チップにおける欠陥推測部分の位置を特定する座標であってもよい。
欠陥検出装置11は、検査対象となる一の半導体チップと、一の半導体チップに隣接する他の半導体チップとを比較することにより、一の半導体チップに欠陥が存在しているか否かを判定する。欠陥検出装置11は、一の半導体チップと、一の半導体チップに隣接する複数の半導体チップとを比較してもよい。
半導体装置の検査装置1は、記憶装置2、制御装置3及び撮像装置4を有する。記憶装置2は、ハードディスク駆動装置やメモリ等である。メモリは、例えば、揮発性のRAM(Random Access Memory)、不揮発性のROM(Read Only Memory)である。
制御装置3は、撮像装置4の制御を含む半導体装置の検査装置1全体の制御を行う。制御装置3は、マイクロプロセッサ又はCPU(Central Processing Unit)等の1又は複
数のプロセッサと、プロセッサの処理に利用される周辺回路(ROM、RAM、インタフェース回路等)と、を有する。制御装置3は、記憶装置2に記憶されているプログラムを実行するとともに、各種データについての演算と各構成の制御とを実行することにより、半導体装置の検査装置1の処理を実行する。
数のプロセッサと、プロセッサの処理に利用される周辺回路(ROM、RAM、インタフェース回路等)と、を有する。制御装置3は、記憶装置2に記憶されているプログラムを実行するとともに、各種データについての演算と各構成の制御とを実行することにより、半導体装置の検査装置1の処理を実行する。
撮像装置4は、制御装置3の制御の下、半導体ウェハ5を撮像する。撮像装置4は、ステージ(載置台)40、電子源(電子銃)41、コンデンサレンズ42、対物レンズ43、走査コイル(偏向器)44、オートフォーカスセンサ45、検出器46及び信号処理装置47を有する。撮像装置4として、例えば、SEMを用いることができる。
ステージ40には、検査対象である半導体ウェハ5が載置される。ステージ40は、半導体ウェハ5を水平方向に移動可能なXステージ(図示せず)及びYステージ(図示せず)と、半導体ウェハ5を垂直方向に移動可能なZステージ(図示せず)を有する。電子源41は、ステージ40に載置された半導体ウェハ5に照射される電子線を発生する。コンデンサレンズ42は、電子源41から発生した電子線を収束するレンズである。対物レンズ43は、焦点距離を調整するレンズである。走査コイル44は、電子線を偏向するレンズである。
オートフォーカスセンサ45は、半導体ウェハ5に対して斜めに検出光を照射する照射部48と、半導体ウェハ5からの反射光を受光する受光部49とを有している。オートフォーカスセンサ45は、半導体ウェハ5のフォーカス位置の像面(ベストフォーカス位置)からのずれ量に応じて変化するフォーカス信号を出力する。オートフォーカスセンサ45から出力されるフォーカス信号は、制御装置3に入力される。
検出器46は、半導体ウェハ5上に形成された半導体チップから放出される2次電子を捕捉する。検出器46は、一の箇所で2次電子を捕捉してもよいし、複数の箇所で2次電
子を捕捉してもよい。信号処理装置47は、検出器46によって捕捉される2次電子を画像信号に変換し、画像信号を制御装置3に入力する。制御装置3は、画像信号に基づいて、半導体ウェハ5(半導体チップ)の画像を作成する。
子を捕捉してもよい。信号処理装置47は、検出器46によって捕捉される2次電子を画像信号に変換し、画像信号を制御装置3に入力する。制御装置3は、画像信号に基づいて、半導体ウェハ5(半導体チップ)の画像を作成する。
欠陥検出装置11による検出処理及び半導体装置の検査装置1による検査処理は、半導体ウェハ5に対する半導体チップの形成が完成した段階のみならず、半導体ウェハ5に半導体チップを形成する各段階において適宜行われる。
例えば、欠陥検出装置11による検出処理及び半導体装置の検査装置1による検査処理は、素子分離領域(図示せず)を形成した後、ゲート(図示せず)を形成した後、導体プラグ(図示せず)を形成した後等に適宜行われる。また、例えば、欠陥検出装置11による検出処理及び半導体装置の検査装置1による検査処理は、配線(図示せず)を形成した後、コンタクトホールを形成した後等に適宜行われる。最終的に半導体ウェハ5に複数の半導体チップが形成された後には、スクライブライン(図示せず)に沿って半導体ウェハ5の切断が行われ、半導体チップが個片化される。
〈半導体装置の検査方法の処理フロー〉
次に、実施例1に係る半導体装置の検査方法について図2A及び図2Bを用いて説明する。図2A及び図2Bは、実施例1に係る半導体装置の検査方法を示すフローチャートである。
次に、実施例1に係る半導体装置の検査方法について図2A及び図2Bを用いて説明する。図2A及び図2Bは、実施例1に係る半導体装置の検査方法を示すフローチャートである。
まず、図2AのS101の処理において、半導体ウェハ5が、半導体装置の検査装置1のステージ40上に載置される。次に、図2AのS102の処理において、制御装置3は、欠陥検出装置11から第1欠陥位置座標データを取得する。
次いで、図2AのS103の処理において、制御装置3は、第1欠陥位置座標データに基づいて、ステージ40を駆動し、半導体ウェハ5を所定位置に移動する。
次に、図2AのS104の処理において、制御装置3は、撮像装置4の撮像倍率を第1の倍率に設定する。欠陥検出装置11と半導体装置の検査装置1とはステージ精度に誤差がある。そのため、第1欠陥位置座標データに基づいて欠陥推測部分を撮像する際、撮像装置4の撮像倍率を高倍率に設定すると、欠陥推測部分が撮像装置4の撮像範囲(撮像視野)から外れる場合がある。そこで、第1欠陥位置座標データに基づいて欠陥推測部分を撮像する際、撮像倍率を低倍率に設定し、欠陥推測部分が撮像装置4の撮像範囲に入るようにする。したがって、第1の倍率は、欠陥推測部分が撮像装置4の撮像範囲に入る低倍率とし、例えば、第1の倍率を1万倍としてもよい。
図2AのS104の処理において、制御装置3は、フォーカスモード(フォーカシング条件)を撮像装置4に設定する。図2AのS104の処理において、撮像装置4は、設定されたフォーカスモードによってフォーカシングを行う。
フォーカスモード(フォーカシング条件)の一例である高速モード(第1モード)、通常モード(第2モード)及び低速モード(第3モード)について説明する。図3は、フォーカスモード(フォーカシング条件)の一例である高速モード、通常モード及び低速モードの説明図である。
図3に示すように、高速モードは、計測ポイント数が少であり、スループットが高である。図3に示すように、通常モードは、計測ポイント数が中であり、スループットが中である。図3に示すように、低速モードは、計測ポイント数が多であり、スループットが低である。図3に示す計測ポイント数は、撮像装置4によるフォーカシング(焦点合わせ)
の回数である。図3に示すスループットは、フォーカシングのスループットである。
の回数である。図3に示すスループットは、フォーカシングのスループットである。
撮像装置4が、高速モードによってフォーカシングを行う場合、高速モードの計測ポイント数は、通常モード及び低速モードの計測ポイント数よりも少ない。そのため、高速モードにおけるフォーカシングのスループットは、通常モード及び低速モードにおけるフォーカシングのスループットよりも高い。
撮像装置4が、通常モードによってフォーカシングを行う場合、通常モードの計測ポイントは、高速モードの計測ポイント数よりも多いが、低速モードの計測ポイント数よりも少ない。そのため、通常モードにおけるフォーカシングのスループットは、高速モードにおけるフォーカシングのスループットよりも低いが、低速モードにおけるフォーカシングのスループットよりも高い。
撮像装置4が、低速モードによってフォーカシングを行う場合、低速モードの計測ポイント数は、高速モード及び通常モードの計測ポイント数よりも多い。そのため、低速モードにおけるフォーカシングのスループットは、高速モード及び通常モードにおけるフォーカシングのスループットよりも低い。
図4は、半導体ウェハ5上に形成されたパターンが密になっている領域(以下、パターン密領域と表記する。)におけるフォーカス信号の信号強度と、フォーカス値との関係を示す図である。図4の縦軸は、フォーカス信号の信号強度を示している。図4の横軸は、撮像装置4によるフォーカシングの際のフォーカス値を示しており、フォーカス値の中央の値(0)がフォーカスずれの無いベストフォーカスである。図4における黒点の数は、計測ポイント数を示している。パターン密領域の場合、フォーカス信号の信号強度は強いため、フォーカスずれを調整するための計測ポイント数は少なくてよい。
図5は、半導体ウェハ5上にパターンが形成されていない領域(以下、パターン無し領域と表記する。)におけるフォーカス信号の信号強度と、フォーカス値との関係を示す図である。図5の縦軸は、フォーカス信号の信号強度を示している。図5の横軸は、撮像装置4によるフォーカシングの際のフォーカス値を示しており、フォーカス値の中央の値(0)がフォーカスずれの無いベストフォーカスである。図5における黒点の数は、計測ポイント数を示している。パターン無し領域の場合、フォーカス信号の信号強度は弱いため、フォーカスずれを調整するための計測ポイント数は多くなる。
図6は、半導体ウェハ5上に形成されたパターンが疎になっている領域(以下、パターン疎領域と表記する。)におけるフォーカス信号の信号強度と、フォーカス値との関係を示す図である。図6の縦軸は、フォーカス信号の信号強度を示している。図6の横軸は、撮像装置4によるフォーカシングの際のフォーカス値を示しており、フォーカス値の中央の値(0)がフォーカスずれの無いベストフォーカスである。図6における黒点の数は、計測ポイント数を示している。パターン疎領域の場合、フォーカス信号の信号強度は、パターン密領域のフォーカス信号の信号強度とパターン無し領域のフォーカス信号の信号強度との間になる。パターン疎領域の場合、フォーカスずれを調整するための計測ポイント数は、パターン密領域のフォーカスずれを調整するための計測ポイント数とパターン無し領域のフォーカスずれを調整するための計測ポイント数との間になる。
図7は、フォーカスモード(フォーカシング条件)の一例である高速モード、通常モード及び低速モードの性能の説明図である。まず、図7に示す高速モードの性能について説明する。撮像装置4が、高速モードによってフォーカシングを行う場合、パターン密領域におけるフォーカス精度は、パターン疎領域及びパターン無し領域におけるフォーカス精度よりも高い。撮像装置4が、高速モードによってフォーカシングを行う場合、パターン
疎領域におけるフォーカス精度は、パターン密領域におけるフォーカス精度よりも低く、パターン無し領域におけるフォーカス精度よりも高い。撮像装置4が、高速モードによってフォーカシングを行う場合、パターン無し領域におけるフォーカス精度は、パターン密領域及びパターン疎領域におけるフォーカス精度よりも低い。高速モードにおけるフォーカシングのスループットは、通常モード及び低速モードにおけるフォーカシングのスループットよりも高い。したがって、撮像装置4がパターン密領域を撮像する場合、高速モードを撮像装置4に設定することが好ましい。
疎領域におけるフォーカス精度は、パターン密領域におけるフォーカス精度よりも低く、パターン無し領域におけるフォーカス精度よりも高い。撮像装置4が、高速モードによってフォーカシングを行う場合、パターン無し領域におけるフォーカス精度は、パターン密領域及びパターン疎領域におけるフォーカス精度よりも低い。高速モードにおけるフォーカシングのスループットは、通常モード及び低速モードにおけるフォーカシングのスループットよりも高い。したがって、撮像装置4がパターン密領域を撮像する場合、高速モードを撮像装置4に設定することが好ましい。
次に、図7に示す通常モードの性能について説明する。撮像装置4が、通常モードによってフォーカシングを行う場合、パターン密領域及びパターン疎領域におけるフォーカス精度は、パターン無し領域におけるフォーカス精度よりも高い。撮像装置4が、通常モードによってフォーカシングを行う場合、パターン無し領域におけるフォーカス精度は、パターン密領域及びパターン無し領域におけるフォーカス精度よりも低い。通常モードにおけるフォーカシングのスループットは、高速モードにおけるフォーカシングのスループットよりも低いが、低速モードにおけるフォーカシングのスループットよりも高い。したがって、撮像装置4がパターン疎領域を撮像する場合、通常モードを撮像装置4に設定することが好ましい。
次いで、図7に示す低速モードの性能について説明する。撮像装置4が、低速モードによってフォーカシングを行う場合、パターン密領域、パターン疎領域及びパターン無し領域におけるフォーカス精度は高い。低速モードにおけるフォーカシングのスループットは、高速モード及び通常モードにおけるフォーカシングのスループットよりも低い。したがって、撮像装置4がパターン無し領域を撮像する場合、低速モードを撮像装置4に設定することが好ましい。
撮像装置4の撮像倍率が低倍率に設定される場合、撮像装置4の撮像範囲は広範囲となるため、撮像装置4の撮像範囲は、パターン密領域又はパターン疎領域となる可能性が高い。そこで、図2AのS104の処理において、制御装置3は、パターン密度によらず通常モードを撮像装置4に設定してもよい。
次いで、図2AのS105の処理において、撮像装置4は、半導体ウェハ5を撮像する。具体的には、撮像装置4は、半導体ウェハ5に形成された半導体チップを撮像する。図2AのS105の処理において、制御装置3は、撮像装置4から画像信号を取得することにより、欠陥候補画像及びリファレンス画像を作成し、欠陥候補画像及びリファレンス画像を記憶装置2に記憶する。欠陥候補画像は、第1欠陥位置座標データに含まれるチップ番号によって特定される一の半導体チップを撮像した画像である。リファレンス画像は、第1欠陥位置座標データに含まれるチップ番号によって特定される一の半導体チップと隣接する他の半導体チップを撮像した画像である。欠陥候補画像及びリファレンス画像は、第1欠陥位置座標データに含まれる第1欠陥位置座標を中心位置として撮像されている。したがって、欠陥候補画像とリファレンス画像とは、半導体チップ内における撮像範囲は同一範囲となる。欠陥候補画像及びリファレンス画像は、白から黒までの256階調のグレースケール値(明暗値)によって表現された画像である。すなわち、欠陥候補画像及びリファレンス画像は、白黒の濃淡によって表現された画像である。
次に、図2AのS106の処理において、制御装置3は、欠陥候補画像とリファレンス画像とを比較することにより、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在しているか否かを判定する。なお、半導体ウェハ5には半導体チップが形成されていることから、半導体ウェハ5の欠陥は、半導体チップの欠陥を意味する。制御装置3は、欠陥候補画像とリファレンス画像とを比較し、欠陥候補画像とリファレンス画像との間に相違点がある場合、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在していると判定する。一方、制御装置3は
、欠陥候補画像とリファレンス画像とを比較し、欠陥候補画像とリファレンス画像との間に相違点がない場合、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在していないと判定する。
、欠陥候補画像とリファレンス画像とを比較し、欠陥候補画像とリファレンス画像との間に相違点がない場合、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在していないと判定する。
欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在している場合(図2AのS106の処理でYES)、図2AのS107の処理において、制御装置3は、第2欠陥位置座標データを算出し、第2欠陥位置座標データを記憶装置2に記憶する。第2欠陥位置座標データは、欠陥が存在する半導体チップのチップ番号と、第2欠陥位置座標とを含む。チップ番号は、半導体チップを特定する番号である。第2欠陥位置座標は、半導体ウェハ5における欠陥の位置を特定する座標である。また、第2欠陥位置座標は、半導体チップにおける欠陥の位置を特定する座標であってもよい。
一方、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在していない場合(図2AのS106の処理でNO)、図2AのS108の処理において、制御装置3は、欠陥検出装置11から次の第1欠陥位置座標データを取得する。その後、図2AのS103の処理に進む。
図2AのS109の処理において、制御装置3は、記憶装置2からリファレンス画像を読み出す。次いで、図2AのS110の処理において、制御装置3は、リファレンス画像から所定領域を抽出し、所定領域に限定されたリファレンス画像(以下、限定リファレンス画像という)を作成する。所定領域は、第1欠陥位置座標データに含まれる第1欠陥位置座標を中心位置とする領域であってもよいし、第2欠陥位置座標データに含まれる第2欠陥位置座標を中心位置とする領域であってもよい。
制御装置3は、図2AのS109及びS110の処理を省略してもよい。制御装置3が、図2AのS109及びS110の処理を省略する場合、制御装置3は、限定リファレンス画像に替えて、リファレンス画像を用いて、以下の処理を実行する。
次に、図2AのS111の処理において、制御装置3は、限定リファレンス画像からグレースケール値が所定値A以上である部分を白画像として抽出し、限定リファレンス画像からグレースケール値が所定値A未満である部分を黒画像として抽出する。所定値Aは、例えば、250であるが、これに限らず、他の値を所定値Aとしてもよい。
次に、図2Bを参照して、図2AのS111に続く処理を説明する。図2BのS112の処理において、制御装置3は、抽出した白画像と黒画像とを合成することにより、2値リファレンス画像を作成する。
図8から図10を参照して、限定リファレンス画像に基づいて2値リファレンス画像を作成する例を説明する。図8は、ウェハプロセスのゲート加工後の限定リファレンス画像を示しており、半導体ウェハ5上に形成された酸化膜60、酸化膜60上に形成されたゲート61及びゲート61のエッジ部62が描画されている。なお、図8では、白黒の濃淡をハッチングによって示している。
図9は、図8の点線A−A’の部分のグレースケール値を示したグラフである。図9に示すように、ゲート61のエッジ部62のグレースケール値は255付近になっている。図9に示すように、ゲート61のグレースケール値は100以上200以下の範囲に収まっており、酸化膜60のグレースケール値は100以下となっている。所定値Aを250とする場合、グレースケール値が250以上であるゲート61のエッジ部62が白画像として抽出され、グレースケール値が250未満である部分が黒画像として抽出される。また、所定値Aを100とする場合、グレースケール値が100以上であるゲート61及びゲート61のエッジ部62が白画像として抽出され、グレースケール値が100未満であ
る部分が黒画像として抽出される。
る部分が黒画像として抽出される。
図10は、抽出した白画像と黒画像とを合成することにより作成された2値リファレンス画像を示す図である。なお、図10では、黒画像をハッチングによって示している。図10に示すように、ゲート61のエッジ部62が白画像で表されており、酸化膜60及びゲート61が黒画像で表されている。
次いで、図2BのS113の処理において、制御装置3は、2値リファレンス画像内にパターンが有るか否かを判定する。パターンは、例えば、素子分離パターン、ゲートパターン、導体プラグパターン、配線パターン、コンタクトホールパターン等の回路パターンである。制御装置3は、2値リファレンス画像内における白画像の面積の割合(%)を算出する。すなわち、制御装置3は、2値リファレンス画像内におけるパターンのエッジ部の密度又はパターンの密度を算出する。2値リファレンス画像内における白画像の面積の割合(%)が第1閾値と同一でない場合、制御装置3は、2値リファレンス画像内にパターンが有ると判定する(図2BのS113の処理でYES)。第1閾値は0%である。その後、図2BのS114の処理に進む。
一方、2値リファレンス画像内における白画像の面積の割合(%)が第1閾値と同一である場合、制御装置3は、2値リファレンス画像内にパターンが無いと判定する(図2BのS113の処理でNO)。その後、図2BのS115の処理に進む。
図2BのS114の処理において、制御装置3は、2値リファレンス画像内のパターンが疎であるか否かを判定する。2値リファレンス画像内における白画像の面積の割合(%)が第2閾値以下である場合、制御装置3は、2値リファレンス画像内のパターンが疎であると判定する(図2BのS114の処理でYES)。第2閾値は、例えば、10%であるが、この値に限らず、他の値を第2閾値として設定してもよい。その後、図2BのS115の処理に進む。
一方、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)が第2閾値を越える場合、制御装置3は、2値リファレンス画像内のパターンが疎でないと判定する(図2BのS114の処理でNO)。すなわち、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)が第2閾値を越える場合、制御装置3は、2値リファレンス画像内のパターンが密であると判定する。その後、図2BのS115の処理に進む。
図11から図13は、欠陥候補画像、リファレンス画像及び2値リファレンス画像の一例を示す図である。図11の(A)は、欠陥候補画像の一例を示す図であり、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在している。図11の(A)に示す例では、欠陥候補画像を符号70で示し、半導体ウェハ5の欠陥を符号71で示している。図11の(B)は、リファレンス画像の一例を示す図である。図11の(B)に示す例では、リファレンス画像を符号72で示している。図11の(C)は、2値リファレンス画像の一例を示す図である。図11の(C)に示す例では、2値リファレンス画像を符号73で示している。図11の(A)及び(B)では、白黒の濃淡をハッチングによって示しており、図11の(C)では、黒画像をハッチングによって示している。図11に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)は0%である。図11に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)が第1閾値と同一であるので、制御装置3は、2値リファレンス画像内にパターンが無いと判定する。
図12の(A)は、欠陥候補画像の一例を示す図であり、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在している。図12の(A)に示す例では、欠陥候補画像を符号70で示し、半導体ウェハ5の欠陥を符号71で示している。図12の(B)は、リファレンス画像
の一例を示す図である。図12の(B)に示す例では、リファレンス画像を符号72で示している。図12の(C)は、2値リファレンス画像の一例を示す図である。図12の(C)に示す例では、2値リファレンス画像を符号73で示している。図12の(A)及び(B)では、白黒の濃淡をハッチングによって示しており、図12の(C)では、黒画像をハッチングによって示している。図12に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)は5%であり、第2閾値は10%である。図12に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)が第2閾値以下であるので、制御装置3は、2値リファレンス画像内のパターンが疎であると判定する。
の一例を示す図である。図12の(B)に示す例では、リファレンス画像を符号72で示している。図12の(C)は、2値リファレンス画像の一例を示す図である。図12の(C)に示す例では、2値リファレンス画像を符号73で示している。図12の(A)及び(B)では、白黒の濃淡をハッチングによって示しており、図12の(C)では、黒画像をハッチングによって示している。図12に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)は5%であり、第2閾値は10%である。図12に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)が第2閾値以下であるので、制御装置3は、2値リファレンス画像内のパターンが疎であると判定する。
図13の(A)は、欠陥候補画像の一例を示す図であり、欠陥候補画像に半導体ウェハ5の欠陥が存在している。図13の(A)に示す例では、欠陥候補画像を符号70で示し、半導体ウェハ5の欠陥を符号71で示している。図13の(B)は、リファレンス画像の一例を示す図である。図13の(B)に示す例では、リファレンス画像を符号72で示している。図13の(C)は、2値リファレンス画像の一例を示す図である。図13の(C)に示す例では、2値リファレンス画像を符号73で示している。図13の(A)及び(B)では、白黒の濃淡をハッチングによって示しており、図13の(C)では、黒画像をハッチングによって示している。図13に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)は15%であり、第2閾値は10%である。図13に示す例では、2値リファレンス画像内の白画像の面積の割合(%)が第2閾値を越えるので、制御装置3は、2値リファレンス画像内のパターンが密であると判定する。
図2BのS115の処理において、制御装置3は、フォーカスモード(フォーカシング条件)を選択し、選択したフォーカスモードを撮像装置4に設定する。制御装置3は、2値リファレンス画像内におけるパターンの有無及び2値リファレンス画像内におけるパターンの疎密に応じて、フォーカスモード(フォーカシング条件)を選択する。2値リファレンス画像内のパターンが密である場合、制御装置3は、高速モード(第1モード)を選択する。2値リファレンス画像内のパターンが疎である場合、制御装置3は、通常モード(第2モード)を選択する。2値リファレンス画像内にパターンが無い場合、制御装置3は、低速モード(第3モード)を選択する。
次いで、図2BのS116の処理において、制御装置3は、第2欠陥位置座標データに基づいて、ステージ40を駆動し、半導体ウェハ5を所定位置に移動する。次に、図2BのS117の処理において、制御装置3は、撮像装置4の撮像倍率を第2の倍率に設定する。第2の倍率は、第1の倍率よりも高倍率であり、半導体ウェハ5の欠陥を観察するのに適した倍率である。
次いで、図2BのS118の処理において、撮像装置4は、設定されたフォーカスモードによってフォーカシングを行う。図2BのS119の処理において、撮像装置4は、半導体ウェハ5を撮像する。具体的には、撮像装置4は、半導体ウェハ5に形成された半導体チップを撮像する。制御装置3は、撮像装置4から画像信号を取得することにより、観察画像を作成し、観察画像を記憶装置2に記憶する。その後、図2AのS108の処理に進む。
〈制御装置3の機能構成〉
図14は、実施例1に係る制御装置3の機能構成の一例を示す図である。制御装置3は、位置座標取得部301、画像作成部302、欠陥判定部303、位置座標算出部304、密度算出部305、パターン判定部306、選択部307及び設定部308を有する。図14に示す制御装置3の各機能部は、プロセッサ、ROM、RAM等を含むコンピュータ及びコンピュータ上で実行されるプログラム等によって実現される。
図14は、実施例1に係る制御装置3の機能構成の一例を示す図である。制御装置3は、位置座標取得部301、画像作成部302、欠陥判定部303、位置座標算出部304、密度算出部305、パターン判定部306、選択部307及び設定部308を有する。図14に示す制御装置3の各機能部は、プロセッサ、ROM、RAM等を含むコンピュータ及びコンピュータ上で実行されるプログラム等によって実現される。
位置座標取得部301は、欠陥検出装置11から第1欠陥位置座標データを取得する。画像作成部302は、撮像装置4から画像信号を取得することにより、欠陥候補画像及びリファレンス画像を作成する。画像作成部302は、欠陥候補画像及びリファレンス画像を記憶装置2に記憶する。画像作成部302は、リファレンス画像から所定領域を抽出し、限定リファレンス画像を作成する。画像作成部302は、限定リファレンス画像を記憶装置2に記憶する。画像作成部302は、限定リファレンス画像から白画像及び黒画像を抽出し、抽出した白画像と黒画像とを合成することにより、2値リファレンス画像を作成する。
欠陥判定部303は、欠陥候補画像とリファレンス画像とを比較することにより、欠陥候補画像に半導体チップの欠陥が存在しているか否かを判定する。位置座標算出部304は、第2欠陥位置座標データを算出し、第2欠陥位置座標データを記憶装置2に記憶する。密度算出部305は、2値リファレンス画像内におけるパターンのエッジ部の密度又はパターンの密度を算出する。パターン判定部306は、2値リファレンス画像内におけるパターンの有無を判定する。パターン判定部306は、2値リファレンス画像内におけるパターンの疎密を判定する。
選択部307は、2値リファレンス画像内におけるパターンのエッジ部の密度又はパターンの密度に応じたフォーカスモード(フォーカシング条件)を選択する。設定部308は、選択したフォーカスモードを撮像装置4に設定する。
実施例1では、制御装置3が、リファレンス画像又は限定リファレンス画像から2値リファレンス画像を作成する例を示した。これに限定されず、制御装置3は、欠陥候補画像からグレースケール値が所定値A以上である部分を白画像として抽出し、欠陥候補画像からグレースケール値が所定値A未満である部分を黒画像として抽出してもよい。制御装置3は、欠陥候補画像から所定領域を抽出し、所定領域に限定された欠陥候補画像(以下、限定欠陥候補画像)を作成してもよい。制御装置3は、限定欠陥候補画像からグレースケール値が所定値A以上である部分を白画像として抽出し、欠陥候補画像からグレースケール値が所定値A未満である部分を黒画像として抽出してもよい。
制御装置3は、抽出した白画像と黒画像とを合成することにより、2値欠陥候補画像を作成してもよい。制御装置3は、2値欠陥候補画像内におけるパターンのエッジ部の密度又はパターンの密度を算出してもよい。制御装置3は、2値欠陥候補画像内におけるパターンの有無を判定してもよい。制御装置3は、2値欠陥候補画像内におけるパターンの疎密を判定してもよい。制御装置3は、2値欠陥候補画像内におけるパターンの有無及び2値欠陥候補画像内におけるパターンの疎密に応じて、フォーカスモード(フォーカシング条件)を選択してもよい。
実施例1では、2値リファレンス画像内におけるパターンの有無及び2値リファレンス画像内におけるパターンの疎密に応じて、フォーカスモード(フォーカシング条件)が選択される。2値リファレンス画像には、第1欠陥位置座標を中心位置とする領域が描画されている。或いは、2値リファレンス画像には、第2欠陥位置座標を中心位置とする領域が描画されている。すなわち、2値リファレンス画像は、半導体ウェハ5の欠陥の位置を特定する座標を中心位置とする領域が描画されている。したがって、制御装置3は、半導体ウェハ5の欠陥が存在する領域のパターンの有無及びパターンの疎密に応じて、フォーカスモード(フォーカシング条件)を選択することができる。これにより、撮像装置4は、半導体ウェハ5の欠陥が存在する領域のパターンの有無及びパターンの疎密に応じたフォーカスモードにより、フォーカシングを行うことができる。これにより、半導体ウェハ5の欠陥を撮像する際のフォーカシングの精度及びスループットの両立を図ることができる。
〈限定リファレンス画像の説明〉
制御装置3は、リファレンス画像から所定領域を抽出し、限定リファレンス画像を作成する。リファレンス画像は、撮像装置4の撮像倍率を低倍率に設定することによって作成された画像である。したがって、リファレンス画像は、撮像装置4の撮像倍率を高倍率に設定することによって作成された画像よりも広い範囲の画像となる。例えば、図15に示すリファレンス画像において、パターンが密の領域81と、パターンが無い領域82とがあるとする。図15に示す例では、リファレンス画像を符号83で示している。
制御装置3は、リファレンス画像から所定領域を抽出し、限定リファレンス画像を作成する。リファレンス画像は、撮像装置4の撮像倍率を低倍率に設定することによって作成された画像である。したがって、リファレンス画像は、撮像装置4の撮像倍率を高倍率に設定することによって作成された画像よりも広い範囲の画像となる。例えば、図15に示すリファレンス画像において、パターンが密の領域81と、パターンが無い領域82とがあるとする。図15に示す例では、リファレンス画像を符号83で示している。
リファレンス画像から2値リファレンス画像が作成され、2値リファレンス画像内のパターンが疎と判定されるとする。この場合、撮像装置4は、通常モードによってフォーカシングを行う。しかし、図15に示すリファレンス画像の領域81に半導体ウェハ5(半導体チップ)の欠陥84が存在する場合、撮像装置4は、高速モードによってフォーカシングを行うことが好ましい。そこで、リファレンス画像を所定領域に限定することにより、撮像装置4は、半導体ウェハ5の欠陥が存在する領域のパターンの有無及びパターンの疎密に応じたフォーカスモードでフォーカシングを行うことが可能となる。限定リファレンス画像の範囲は、観察画像の撮像範囲(撮像視野)と同一範囲であってもよいし、観察画像の撮像範囲(撮像視野)と近似する範囲であってもよい。
本実施形態に係る半導体装置の検査装置1及び半導体装置の検査方法の第2の実施例(実施例2)について説明する。なお、実施例1と同一の構成要素については、実施例1と同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施例1では、制御装置3が、2値リファレンス画像を用いて、パターンの有無や疎密を判定する例を説明した。実施例2では、半導体チップの製造に用いられる設計データが記憶装置2に記憶されている。設計データは、例えば、GDSデータである。設計データは、回路パターンのレイアウトデータを含む。回路パターンは、素子分離パターン、ゲートパターン、導体プラグパターン、配線パターン、コンタクトホールパターン等のパターンである。レイアウトデータは、パターンを形成する位置座標を含む。実施例2では、制御装置3が、設計データを用いて、パターンの有無や疎密を判定する例について説明する。
〈半導体装置の検査方法の処理フロー〉
実施例2に係る半導体装置の検査方法について図16A及び図16Bを用いて説明する。図16A及び図16Bは、実施例2に係る半導体装置の検査方法を示すフローチャートである。
実施例2に係る半導体装置の検査方法について図16A及び図16Bを用いて説明する。図16A及び図16Bは、実施例2に係る半導体装置の検査方法を示すフローチャートである。
図16AのS201からS208の処理は、図2AのS101からS108の処理と同様であるので、その説明を省略する。図16AのS209の処理において、制御装置3は、記憶装置2から設計データを読み出す。
次に、図16AのS210の処理において、制御装置3は、設計データから所定領域を抽出する。所定領域は、第1欠陥位置座標データに含まれる第1欠陥位置座標を中心位置とする領域であってもよいし、第2欠陥位置座標データに含まれる第2欠陥位置座標を中心位置とする領域であってもよい。所定領域の範囲は、観察画像の撮像範囲(撮像視野)と同一であってもよいし、観察画像の撮像範囲(撮像視野)と近似していてもよい。
次いで、図16Bを参照して、図16AのS210に続く処理を説明する。図16BのS211の処理において、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内にパターン
が有るか否かを判定する。制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)を算出する。すなわち、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンのエッジ部の密度を算出する。設計データから抽出した所定領域におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)が第1閾値と同一でない場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内にパターンが有ると判定する(図16BのS211の処理でYES)。第1閾値は0%である。また、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの面積の割合(%)を算出してもよい。すなわち、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの密度を算出してもよい。設計データから抽出した所定領域におけるパターンの面積の割合(%)が第1閾値と同一でない場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内にパターンが有ると判定してもよい。その後、図16BのS212の処理に進む。
が有るか否かを判定する。制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)を算出する。すなわち、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンのエッジ部の密度を算出する。設計データから抽出した所定領域におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)が第1閾値と同一でない場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内にパターンが有ると判定する(図16BのS211の処理でYES)。第1閾値は0%である。また、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの面積の割合(%)を算出してもよい。すなわち、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの密度を算出してもよい。設計データから抽出した所定領域におけるパターンの面積の割合(%)が第1閾値と同一でない場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内にパターンが有ると判定してもよい。その後、図16BのS212の処理に進む。
一方、設計データから抽出した所定領域におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)が第1閾値と同一である場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内にパターンが無いと判定する(図16BのS211の処理でNO)。また、設計データから抽出した所定領域におけるパターンの面積の割合(%)が第1閾値と同一である場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内にパターンが無いと判定してもよい。その後、図16BのS213の処理に進む。
図16BのS212の処理において、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内のパターンが疎であるか否かを判定する。設計データから抽出した所定領域におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)が第2閾値以下である場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内のパターンが疎であると判定する(図16BのS212の処理でYES)。第2閾値は、例えば、10%であるが、この値に限らず、他の値を第2閾値として設定してもよい。また、設計データから抽出した所定領域におけるパターンの面積の割合(%)が第2閾値以下である場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内のパターンが疎であると判定してもよい。その後、図16BのS213の処理に進む。
一方、設計データから抽出した所定領域におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)が第2閾値を越える場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内のパターンが疎でないと判定する(図16BのS212の処理でNO)。すなわち、設計データから抽出した所定領域におけるパターンのエッジ部の面積の割合(%)が第2閾値を越える場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内のパターンが密であると判定する。また、設計データから抽出した所定領域におけるパターンの面積の割合(%)が第2閾値を越える場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内のパターンが疎でないと判定してもよい。すなわち、設計データから抽出した所定領域におけるパターンの面積の割合(%)が第2閾値を越える場合、制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内のパターンが密であると判定してもよい。その後、図16BのS213の処理に進む。
図16BのS213の処理において、制御装置3は、フォーカスモード(フォーカシング条件)を選択し、選択したフォーカスモードを撮像装置4に設定する。制御装置3は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの有無及び設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの疎密に応じて、フォーカスモード(フォーカシング条件)を選択する。設計データから抽出した所定領域内のパターンが密である場合、制御装置3は、高速モード(第1モード)を選択する。設計データから抽出した所定領域内のパターンが疎である場合、制御装置3は、通常モード(第2モード)を選択する。設計データから抽出した所定領域内にパターンが無い場合、制御装置3は、低速モード(第3モード)を選択する。
次いで、図16BのS214の処理において、制御装置3は、第2欠陥位置座標データに基づいて、ステージ40を駆動し、半導体ウェハ5を所定位置に移動する。次に、図16BのS215の処理において、制御装置3は、撮像装置4の撮像倍率を第2の倍率に設定する。第2の倍率は、第1の倍率よりも高倍率であり、半導体チップの欠陥を観察するのに適した倍率である。
次いで、図16BのS216の処理において、撮像装置4は、設定されたフォーカスモードによってフォーカシングを行う。図16BのS217の処理において、撮像装置4は、半導体ウェハ5を撮像する。具体的には、撮像装置4は、半導体ウェハ5に形成された半導体チップを撮像する。制御装置3は、撮像装置4から画像信号を取得することにより、観察画像を作成し、観察画像を記憶装置2に記憶する。その後、図16AのS208の処理に進む。
〈制御装置3の機能構成〉
図17は、実施例2に係る制御装置3の機能構成の一例を示す図である。制御装置3は、位置座標取得部401、画像作成部402、欠陥判定部403、位置座標算出部404、密度算出部405、パターン判定部406、選択部407、設定部408及び抽出部409を有する。図17に示す制御装置3の各機能部は、プロセッサ、ROM、RAM等を含むコンピュータ及びコンピュータ上で実行されるプログラム等によって実現される。
図17は、実施例2に係る制御装置3の機能構成の一例を示す図である。制御装置3は、位置座標取得部401、画像作成部402、欠陥判定部403、位置座標算出部404、密度算出部405、パターン判定部406、選択部407、設定部408及び抽出部409を有する。図17に示す制御装置3の各機能部は、プロセッサ、ROM、RAM等を含むコンピュータ及びコンピュータ上で実行されるプログラム等によって実現される。
位置座標取得部401、画像作成部402、欠陥判定部403、位置座標算出部404、選択部407及び設定部408は、位置座標取得部301、画像作成部302、欠陥判定部303、位置座標算出部304、選択部307及び設定部308と同様である。抽出部409は、設計データから所定領域を抽出する。密度算出部405は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンのエッジ部の密度を算出する。密度算出部405は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの密度を算出する。パターン判定部406は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの有無を判定する。パターン判定部406は、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの疎密を判定する。
実施例2では、設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの有無及び設計データから抽出した所定領域内におけるパターンの疎密に応じて、フォーカスモード(フォーカシング条件)が選択される。設計データから抽出した所定領域は、第1欠陥位置座標を中心位置とする領域である。或いは、設計データから抽出した所定領域は、第2欠陥位置座標を中心位置とする領域である。すなわち、設計データから抽出した所定領域は、半導体ウェハ5の欠陥の位置を特定する座標を中心位置とする領域である。したがって、制御装置3は、半導体ウェハ5の欠陥が存在する領域のパターンの有無及びパターンの疎密に応じて、フォーカスモード(フォーカシング条件)を選択することができる。これにより、撮像装置4は、半導体ウェハ5の欠陥が存在する領域のパターンの有無及びパターンの疎密に応じたフォーカスモードにより、フォーカシングを行うことができる。これにより、半導体ウェハ5の欠陥を撮像する際のフォーカシングの精度及びスループットの両立を図ることができる。
1 検査装置
2 記憶装置
3 制御装置
4 撮像装置
5 半導体ウェハ
11 欠陥検出装置
40 ステージ
41 電子源(電子銃)
42 コンデンサレンズ
43 対物レンズ
44 走査コイル
45 オートフォーカスセンサ
46 検出器
47 信号処理装置
48 照射部
49 受光部
301、401 位置座標取得部
302、402 画像作成部
303、403 欠陥判定部
304、404 位置座標算出部
305、405 密度算出部
306、406 パターン判定部
307、407 選択部
308、408 設定部
409 抽出部
2 記憶装置
3 制御装置
4 撮像装置
5 半導体ウェハ
11 欠陥検出装置
40 ステージ
41 電子源(電子銃)
42 コンデンサレンズ
43 対物レンズ
44 走査コイル
45 オートフォーカスセンサ
46 検出器
47 信号処理装置
48 照射部
49 受光部
301、401 位置座標取得部
302、402 画像作成部
303、403 欠陥判定部
304、404 位置座標算出部
305、405 密度算出部
306、406 パターン判定部
307、407 選択部
308、408 設定部
409 抽出部
Claims (4)
- 半導体ウェハの欠陥の位置座標を含む領域内におけるパターンの密度を算出する算出手段と、
前記算出されたパターンの密度に応じたフォーカシング条件を選択する選択手段と、
前記選択されたフォーカシング条件によってフォーカシングを行う撮像手段と、
を備えることを特徴とする半導体装置の検査装置。 - 前記算出手段は、前記半導体ウェハを撮像することにより作成された画像に基づいて、前記領域内におけるパターンの密度を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の検査装置。 - 前記算出手段は、前記半導体ウェハの設計データに基づいて、前記領域内におけるパターンの密度を算出する、
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の検査装置。 - 半導体ウェハの欠陥の位置座標を含む領域内におけるパターンの密度を算出するステップと、
前記算出されたパターンの密度に応じたフォーカシング条件を選択するステップと、
前記選択されたフォーカシング条件によってフォーカシングを行うステップと、
を備えることを特徴とする半導体装置の検査方法。
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---|---|---|---|---|
JPS63126242A (ja) * | 1986-11-17 | 1988-05-30 | Hitachi Ltd | 外観検査方法および装置 |
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2012
- 2012-05-28 JP JP2012121044A patent/JP2013247284A/ja active Pending
Patent Citations (1)
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