JP6031151B2 - 欠陥検査方法及びその装置 - Google Patents
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Description
る欠陥の検査方法及びその装置に関する。
する際に生じる異物または欠陥の検査に関して、被検査対象基板上に存在する回路パター
ンの繰返しパターン(密な繰返しであり、ダイのような繰返しではない)からの回折光パ
ターンを空間フィルタによって遮光することも述べられている。更には、欠陥判定過程に
おいて、本来同一の回路パターンが形成された箇所またはその近傍から得られる信号を基
にしてばらつきを算出し、算出されたばらつきに基づいて判定基準(しきい値)を設定し
、異物等の欠陥を示す信号を抽出することが述べられている。
ーンの検査点に存在する欠陥を探索する為に、同じデザインの第2パターンの少なくとも
1つの既知の検査応答を参照することを特徴とした欠陥検査方法とその装置について述べ
られている。検査に当っては、サンプル上の第1及び第2パターン上では互いに同等の観
察点を用いる事が重要であり、少なくとも1回の探索を行いそれに依って少なくとも2つ
の検査応答を発生させ、その2つの応答(暗視野と明視野からの応答信号が代表的である
)は、光電的手法で別々に検出し、別々に比較して、個別に差分信号(第1と第2パター
ン間の)を形成する技術について述べられている。即ち、第1パターンに於ける第1と第
2応答を検出しその結果を各々対応する第2パターンのそれぞれの同じ検査点からの2つ
の応答との間でそれぞれ比較処理を実施し、その結果として応答の第1と第2の差分信号
を形成する。
処理をする。具体的には、この第1及び第2の差分信号をまとめてデータ処理を施し、一
元的な第1パターンの欠陥リストを決定する事が出来る。または、第1パターン欠陥リス
トにはその後データ処理を実行する。そして、既知で無害なサンプル表面に見られる虚偽
欠陥を抽出してそれを排除する。一方、その様な既知の無害な虚偽欠陥は参考としてユー
ザーに提供する。更に、多様な検査探索を追加して、検査応答を増やして、サンプルから
2つ以上の光学応答を得て処理する様にする。これにより検査精度は更に向上する。その
上、透過性サンプルに於いては、光電検出器をその後方に設置して透過光に依る検査応答
を収集し前記のパターン欠陥リストの精度をもっと向上させる様にする事が出来てサンプ
ル内部に埋もれた欠陥を探索する様にする事も可能であるとしている。
れるパターンとしては、DRAM(Dynamic Random Access Memory)部に代表されるよう
な繰返しパターン(密な繰返し)や、ロジックに代表されるようなランダムパターン(非
繰返しパターン)がある。そして、後に切断されてひとつのメモリ素子やプロセッサ素子
を形成する単位であるダイが、ウェハ基板上に形成される。このようなLSIやFPD(
Flat Panel Display)基板の製造において、被加工対象物の表面に異物が付着したりまた
は欠陥が発生すると、例えば、配線の絶縁不良や短絡などの不良原因となる。回路パター
ンの微細化に伴い、被加工対象物上に形成されるパターン(非欠陥部)と、微細な異物や
欠陥を弁別することが困難になってきており、例えば、異物や各種の欠陥(配線ショート
、断線、パターン細り、パターン太り、スクラッチ、穴非開口など)を検出可能な光学条
件(照明の波長、照明の偏光、照明方位、照明仰角、照明ビームの開口数、検出方位、検
出仰角、検出する偏光、および検出開口数など)が欠陥ごとに異なる場合には、欠陥種ご
とに光学条件を変える必要がある。更には、単一の光学条件では非欠陥部との弁別が困難
な場合があり、この場合には、同一種の欠陥についても、複数の光学条件で検査を実施す
る必要があり、検査速度(スループット)の低下を余儀なくされる場合が生じるようにな
ってきた。
相対的に大きく、光学条件を適切に選んだとしても、欠陥判定を行うしきい値の設定が困
難になりつつある。特に、光学条件ごとに、しきい値を設定する必要があり、検査レシピ
の作成に時間を要する。
対象物形成される様々なパターン上に生じる欠陥または異物を、光学条件に依存せず、正
常な回路パターンと弁別して欠陥を検査する欠陥検査方法及びその装置を提供することに
ある。特に、半導体回路パターンの検査では、高感度化のための検出画素寸法の縮小(こ
れによりスループット低下を招く)、φ300mmからφ450mmへと言ったウェハ径
の大口径化、露光やエッチングの際のマージンが不足する箇所であるホットスポットに代
表される問題箇所の限定検査などに伴い、ウェハ全面でなく、部分検査が必須になってい
るが、従来方式では対応できない。
場合でも、安定に検査することを可能とする欠陥検査方法及びその装置を提供することに
ある。
が形成された被検査対象基板から画像信号を取得し、該取得された画像信号を基に被検査
対象基板上に存在する欠陥を検査する欠陥検査方法及びその装置であって、前記取得した
画像信号に対して、着目画素を含むその周囲に切り出す着目局所領域と、前記着目画素に
対応する複数の対応画素の各々を含むその周囲に切り出す複数の対応局所領域の各々を設
定する局所領域設定ステップと、該局所領域設定ステップで設定された前記各対応局所領
域から切り出された画像信号を基に前記対応局所領域間のジョイントヒストグラム特徴空
間を形成する形成ステップと、該形成ステップで形成されたジョイントヒストグラム特徴
空間を基にしきい値を決定するしきい値決定ステップと、該しきい値決定ステップで決定
されたしきい値を用いて、前記着目局所領域と前記対応局所領域との差画像を基に前記着
目局所領域に存在する前記欠陥を検出する欠陥検出ステップとを有することを特徴とする
。
て分類し、カテゴリごとにジョイントヒストグラム特徴空間を形成することを特徴とする
。
グラム特徴空間は、前記切り出された対応局所領域間の画像信号から求めた差と明るさを
軸にして形成されることを特徴とする。
また、本発明は、前記しきい値決定ステップにおいて、前記形成ステップで形成された
前記対応局所領域間のジョイントヒストグラム特徴空間から凸包を算出し、該算出した凸
包から前記しきい値を決定することを特徴とする。
前記対応局所領域間のジョイントヒストグラム特徴空間から差の最大値(最大濃淡差)(
Diff)と該差の最大値が算出されたときの明るさ(Bs)とを算出し、該算出された差の
最大値(Diff)及びそのときの明るさ(Bs)を用いて、前記局所領域設定ステップで設
定された前記着目局所領域から切り出された画像信号から得られる明るさ(Bf)を基に
前記しきい値を決定することを特徴とする。
値加算を行うことを特徴とする。
また、本発明は、さらに、前記局所領域設定ステップの前に、光学系の劣化を表すポイ
ントスプレッドファンクションを用いて前記被検査対象基板から取得される前記画像信号
の劣化を復元する画質改善ステップを有することを特徴とする。
を取得し、該取得された画像信号を基に被検査対象基板上に存在する欠陥を検査する欠陥
検査方法であって、前記取得した画像信号に対して、着目画素を含むその周囲に切り出す
着目局所領域と、前記着目画素に対応する複数の対応画素の各々を含むその周囲に切り出
す複数の対応局所領域の各々を設定する局所領域設定ステップと、該局所領域設定ステッ
プで設定された着目局所領域の画像信号と前記局所領域設定ステップで設定された複数の
対応局所領域の画像信号との類似度を探索する探索ステップと、該探索ステップで探索さ
れる類似度情報を用いて、前記着目局所領域の画像信号に類似する前記対応局所領域の画
像信号を複数決定する決定ステップと、該決定ステップで決定した前記複数の対応局所領
域の画像信号と前記着目局所領域の画像信号とを比較して多値論理等により総合的に欠陥
を判定する欠陥判定ステップとを有することを特徴とする。
定された前記各対応局所領域から切り出された画像信号を基に前記対応局所領域間のジョ
イントヒストグラム特徴空間を形成する形成ステップと、該形成ステップで形成されたジ
ョイントヒストグラム特徴空間を基にしきい値を決定するしきい値決定ステップと、該し
きい値決定ステップで決定されたしきい値を用いて、前記着目局所領域と前記対応局所領
域との差画像を基に前記着目局所領域に存在する前記欠陥を検出する欠陥検出ステップと
を有することを特徴とする。
ンのラフネスや膜厚むらに影響されることなく、微細な欠陥を高感度に検出することが可
能となる。特に、各種光学条件によらず、正常な回路パターンと弁別して欠陥を検出する
ことが可能となる。さらに、少数ダイや少数データにおいても、検査可能であり、さらに
はダイ内のホットスポットに代表される問題箇所の限定検査も可能である。
、ダイは近傍に限定して、不要な情報を排除する一方、近傍ダイ内では比較すべき比較相
手を多く定めることにより、ある意味、性質の似た近傍の領域を対象に欠陥を判定し、総
合的に判断して高感度な欠陥抽出を行うことが可能となると共にシステマティック欠陥に
ついても検査が可能となる。
概略構成を示す図であり、図1(b)は、半導体ウェハを示す平面図である。暗視野欠陥
検査装置は、半導体ウェハ(被検査対象基板)Wの表面を半導体ウェハWの法線方向に対
して角度を有した方向(以下、仰角と呼ぶ)で所定の方位方向から暗視野照明する暗視野
照明光学系(図示せず)と、検出光学系20とを備えて構成される。暗視野照明光学系(
図示せず)には、例えばP偏光又はS偏光の照明光を照明するように構成しても良い。検
出光学系20は、暗視野照明された半導体ウェハ(被検査対象基板)Wからの反射光(散
乱光および回折光を含む)を集光する対物レンズ22と、フーリエ変換面に設置された空
間フィルタ28と、該空間フィルタ28を通過した反射光(散乱光および回折光を含む)
を結像する結像レンズ29と、該結像レンズ29で結像された光像を受光して光電変換す
る例えばリニアセンサ30とを備えて構成される。検出光学系20には、特定成分の偏光
光をリニアセンサ30で検出できるように光軸を中心に回転角度調整される検光子を備え
て構成しても良い。
導体ウェハWの法線方向に対して角度を有した仰角方向で所定の方位方向から暗視野照明
し、半導体ウェハW上に例えば長手方向がY方向に向いた線状ビーム300を形成する。
該線状ビーム300により半導体ウェハ上の異物、欠陥、パターンから散乱、回折された
光は、例えば半導体ウェハの法線方向に平行な方向(つまり上方)から、対物レンズ22
により集光される。半導体ウェハWに形成されたパターンが密な繰返し形状の場合、該繰
返しパターン(周期性を有する回路パターン)から発生する回折光は、対物レンズ22の
射出瞳、即ちフーリエ変換面に規則的な間隔で回折像として集光するため、前記フーリエ
変換面に置かれた空間フィルタ28により遮光される。繰返しパターン以外、即ち、前記
半導体ウェハW上の異物、欠陥、パターンからの回折、散乱光は、前記空間フィルタ28
を通過し、結像レンズ30へと導かれ、例えばリニアセンサ30上に結像される。
するリニアセンサの画素を示す図である。図2(a)に示すように、リニアセンサ30の
画素31は1次元に配列されている。図2(b)に示すように、半導体ウェハW上に投影
されたセンサ画素53を線状ビーム300のスポットサイズの範囲に収まるように検出倍
率を設定しておけば、線状領域から発生する回折、散乱光を一括して検出できる。前記半
導体ウェハWは、X、Yステージ(図示せず)に搭置され、該X、Yステージにより前記
半導体ウェハWをXおよびY方向に走査することで、該半導体ウェハWの2次元画像を得
る。この時、主たる走査方向を線状ビーム300の長手方向に対して垂直な方向、即ちX
方向とし、Y方向には半導体ウェハW上に投影されたセンサ画素53の長さ分だけステッ
プ移動することで、半導体ウェハWの全面を高速で検査できる。該リニアセンサ30で受
光された回折、散乱光は、光電変換されて画像信号400として本発明の特徴とする信号
処理が実行される信号処理部100に送られる。
号処理部の第1の実施の形態は、メモリ(記憶装置)を有するコンピュータによって構成
され、着目ダイから取得される第1の画像信号と該着目ダイに対して隣接する隣接ダイ(
繰り返し回路パターン)を比較対象にした実物同士の比較検査が実行される。即ち、信号
処理部100は、図3に示すように、プログラムに従って、入力された画像信号400に
対して(1)光学系劣化復元による画質改善が行われて画像メモリ(図示せず)に記憶さ
れる(S31)。次に、画像メモリから切り出された着目ダイと隣接ダイ同士で画像照合
(画像位置合せ)が行われ(S32)、次に(2)着目ダイにおける着目画素を含むその
周囲近傍に着目局所領域と、隣接ダイ又は着目ダイに前記着目画素に対応する複数の対応
画素の位置に該対応画素を含むその周囲近傍に対応局所領域Rを設定し(S33)、(3
−5)該設定した複数の対応局所領域Rを対象に、画素毎に特徴量にて分類し(各画素を
カテゴリ分けし)(S34)、該カテゴリ毎に、ジョイントヒストグラム特徴空間を作成
し(S35)、該作成したジョイントヒストグラム特徴空間にて、しきい値(Th1)を
算出し(S36)、(6)画像照合精度を加味したしきい値加算を行い(S37)、着目
ダイの着目局所領域の画像信号と隣接ダイ又は着目ダイの複数の対応局所領域の画像信号
との比較において、上記しきい値(Th1)により2値化して欠陥1001を検出する(
S38)手順が実行されることになる。
され、外部からパラメータなどの設定、変更ができるようになっている。また全体制御部
101には、マウスやキーボード、プリンタなどの外部機器103が接続されている。従
って、信号処理部での信号処理の一部を全体制御部101で実行しても良い。
ついて図4乃至図8を用いて順次説明する。なお、図1に示した実施の形態により得られ
た画像信号を対象にする。
。図4に処理の実施例を示す。光学系の劣化を表すポイントスプレッドファンクション(
点像分布関数)を用いて、画像の劣化を復元したものである。復元には、ベイズの定理を
利用したRichardson-Lucy法や、Iterative Back Projection (IBP)法、Bilateral Fil
terを用いたTotal Variation (BTV)法などがあり、図4にRichardson-Lucy法による結果を示す。この復元画像を用いて欠陥を判定すると、暗視野画像では点状に光る欠陥に関して、欠陥の信号強度がとくに向上し、さらにノイズ除去の効果も併せもつため、欠陥検出感度が向上することを確認した。
と、該着目ダイ(46b)の近傍に位置するダイ、例えば、左右両隣の隣接ダイ(46a
、46c)とに着目する。もちろん左右でなく、上下に並んだ隣接ダイでも構わない。こ
こでは、着目ダイ及び左右の隣接ダイを含む三つのダイ(46a、46b、46c)を比
較対象にする。三つのダイの画像信号を、同図左からf1(x,y)、f2(x,y)、
f3(x,y)とする。ステップS32において、これらの画像信号について、まずAG
M(Absolute Gradient Matching),NCC(Normal Cross Correlation)等によって画
像照合を実施し、画像信号の位置合せを行う。画像照合は、例えば、T.Hiroi,S.Maeda,H.
Kubota,K.Watanabe,Y.Nakagawa「Precise Visual Inspection for LSI Wafer Patterns U
sing Subpixel Image Alignment」、Proc. of 2nd IEEE workshop on Applications of C
omputer Vision (1994)(非特許文献1)に記載の方法などにより、サブピクセルの精度
で画像信号の位置を合わせることができる。また、K.Takeda,S.Kaneko,T.Tanaka,K.Sakai
,S.Maeda,Y.Nakagawa「Interpolation-based Absolute Gradient Matching and Its Appl
ication for LSI Wafer Inspection」, QCAV 2005, May18-20(2005)(非特許文献2)に
記載の方法も適用可能である。
局所領域の欠陥を判定することを考え、次に、例えば隣接ダイの画像信号f1、f3に対
して上記着目画素に対応する対応画素の周囲近傍に対応局所領域Rを設定する。該対応局
所領域Rは、例えば着目ダイに隣接する隣接ダイの画像信号f1、f3に対して、着目ダ
イの画像信号f2における着目画素に対応する対応画素を含み、その周囲近傍に設定され
る。対応局所領域Rのサイズは、対象パターンのテクノロジーノード、光学倍率や検出画
素寸法に依存するが、7×7画素、13×13画素、33×33画素など、種々の設定が
可能である。
データを含めると、ダイ間のばらつきが反映されるメリットがあるが、比較すべき対象ダ
イ以外の過剰な情報をもつことにもつながるため、ここでは、最小限のデータとするため
、対象ダイを近傍ダイ(例えば隣接ダイ)に限定し、さらにダイ内の領域も対応局所領域
Rに設定する。例えば、ダイは、着目ダイが挟み撃ちとなるよう、例えば両隣のダイとす
る。勿論、複数の対応局所領域Rに対して着目局所領域が挟み撃ちとなるように着目ダイ
上であってもよい。上記対応局所領域Rは、欠陥を含まないとする(高い確率で、この仮
定が成り立つ)。なお、欠陥を含んでいても、実質弊害はない。
6(III)に示すように、対応局所領域にて各画素を
LIM(前田俊二,酒井 薫,岡部隆史:散布図情報を用いたLSIウェーハ薄膜多層パタ
ーン比較検査アルゴリズム,信学論,J88-D-II,7(2005)1173. (非特許文献7)に記載
の方法)
と同様にカテゴリ分けし、ジョイントヒストグラム特徴空間を形成する。ジョイントヒス
トグラム特徴空間とは散布図であり、局所領域のジョイントヒストグラム特徴空間は、例
えば、対応局所領域の画像信号f1(x,y),f3(x,y)から求めた差と明るさ(
諧調値f1,f3)を軸にして形成したデータの散布図である。図6には、差として、f
1−f3、f1−f3の絶対値を、局所領域の大きさを変えて示した。軸の刻みは、階調
単位でなく、ある程度の単位でまとめてもよい。なお、対応局所領域Rの大きさをあまり
小さくすると、データの傾向がつかめないことがわかる。データの境界がある程度、明確
になるように、対応局所領域の大きさを設定することが望ましい。なお、ジョイントヒス
トグラム特徴空間は、二次元の濃度ヒストグラムを指すことも多いが、2次元以上の多次
元でも構わない。
特徴空間を確率密度関数として考えると、エントロピーや相互情報量、カルバック・ライ
ブラー情報量またはカルバック・ライブラー・ダイバージェンス(Kullback-Leibler div
ergence)などの概念が適用可能となる。
価することができる。ばらつきが一様分布のときにエントロピーは最大になり、ある位置
にのみ分布が集中しているときにエントロピーは最小となる。2枚の画像をAとBとした
とき、これらの画像のジョイントヒストグラムから算出される情報量H(A,B)(ジョ
イントエントロピー)は、2枚の画像が無相関のときに最大H(A)+H(B)となり、
相関が高くなるに従い小さくなる。
確率分布Pと任意の確率分布Q)の差の尺度である。情報ダイバージェンス(Informatio
n divergence)、情報利得(Information gain)、相対エントロピー(Relative entropy
)とも呼ばれるものである。
けて、類似した特徴をもつ画素毎に形成すると、より好ましい。ここで、特徴量は、明る
さ、微分値、標準偏差など、既存のものが使用可能である。
てジョイントヒストグラム特徴空間を形成し、確率密度関数として捉え、相互情報量など
を数値として算出すると、対応局所領域の画像信号がどの程度、類似しているかも、判断
できる。もちろん、画像信号間の位置のずれも評価可能である。すなわち、ジョイントヒ
ストグラム特徴空間は、画像信号間での対応画素の存在確率を表し、画像信号間の変形に
よって分布が変化する。この分布が小さくまとまるように画像信号を変形することで、画
像信号間のレジストレーションを行うこともできる。上述した画像照合の方法も、この相
互情報量等により、精度を評価できる。
変化抽出」電子情報通信学会論文誌Vol. J90-D、No. 8、pp. 1957-1965(非特許文献3)
などに記載がある。
徴空間にて、明るさ(f1,f3)と差(|f1−f3|)との関係を凸包(包絡線)に
より、表現する。そして、各明るさ(f1,f3)に対する差の値(|f1−f3|)を
着目局所領域において欠陥を判定するためのしきい値(Th1)として採用する。
って、
・包絡線(凸包、R−凹包)を求める、
・特徴空間に、局所部分空間法を適用(例えば、k近傍の重心(centroid))、
・頻度少数(例えば、頻度1)の点を区分的に結ぶ、
などの手法により、境界を求める。
て境界を定めても良い。
積が最小のものを指している。凸包の計算は、包装法、Grahamの走査法、逐次構成法、分
割統治法などが知られている。上記R−凹包は、佐野真道,加藤丈和,和田俊和,酒井薫
,前田俊二「パターンの近接性と密度推定に基づく1クラス識別器」,MIRU2008,IS3-6(
2008)(非特許文献4)に記載された、凸包をベースにした方法である。
てそれらの重心をしきい値とすることである。対応局所領域内の画素が正常と仮定できな
い場合に、この方法は有効である。パラメータkは、例えば3と設定する。R−凹包と同
様に、最大値近傍のデータの密度に応じて、しきい値にマージンを加味することも可能で
ある。
トグラム特徴空間の軸は、画像信号から求めた差と明るさが妥当であり、ダイ間の差に基
づかず、例えば微分値の差に基づく方法であれば、対応局所領域のジョイントヒストグラ
ム特徴空間の軸は、画像信号を微分して求めた差と微分値が妥当である。何を比較して欠
陥を検出するかにより、ジョイントヒストグラム特徴空間の軸を決めることになる。
出される。
ち、対応局所領域Rのジョイントヒストグラム特徴空間において、線形性を仮定し、まず
差の絶対値の最大値(最大濃淡差)(Diff)を算出する。次に、次に示す(数1)或い
は(数2)により、しきい値Th1を設定する。
Th1=Diff×Bf/Bs (数1)
なお、Bfは最大濃淡差Diffを生む両隣のダイ(f1,f3)の明るさを示し、Bs
は着目画素(f2の位置)の明るさを示す。
Th1=Diff×f2(x,y)/(max(f1(x,y),f3(x,y))
Th1=Diff×f2(x,y)/(f1(x,y)+f3(x,y))/2 (数2)
画像信号から求めた差と明るさにおいて、境界データが線形性をもつならば、計算が簡
単になることを意味している。
h1に対して、残存する位置ずれを考慮して(画像照合精度を加味して)、しきい値Th
2を次に示す(数3)とする。
Th2=Th1+k2×grad(f2(x,y)) (数3)
ここで、grad(f2(x,y))は、画像信号の微分値である。k2は重みパラメー
タであり、例えば0.3程度の値である。
播して、最終的なしきい値とする。
ーンの出来が悪く、これをある程度許容する目的で、対応局所領域Rの明るさばらつきσ
を求め、このばらつき(標準偏差など)σでしきい値を補正する。即ち、エッジダイでは
、エッジファクタ(上記σ比を掛け算する。)を加味してしきい値を補正する。
三つのダイ(f1,f2,f3)を用いて検査することについて説明したが、これは、ダ
イ数が少ないウェハ周辺も確実に検査できることを示している。従来例としては、浜松
玲,渋谷久恵,西山英利,大島良正,前田俊二,野口稔の「背景別統計的しきい値法を用
いた半導体ウェハ検査技術」,View2004(2004)(非特許文献5)に記載の方法があり、こ
こでは、しきい値を安定に決めるためには多くのダイから明るさ情報を取得することを必
要となるが、本第1の実施の形態では、ダイ数が少なくても確実に検査でき、図9に示す
ように、ウェハ周辺のエッジダイやそれと隣接するダイも検査可能となる。すなわち、回
路パターンが完全には形成されていない不完全ダイでも回路パターンの形成されている領
域や、不完全ダイに隣接するダイも、検査可能である。
の処理手順をとる。図9において、
(S41)隣接ダイにて類似対応局所領域を、例えば、画素単位で画像内を順次探索し、
その都度、類似度をもとめ、
(S42)求められた類似度に基づき並べ替えを行い、
(S43)隣接ダイにて、着目画素(着目局所領域)に最も類似している対応局所領域を
決定し、
(S44)着目画素(着目局所領域)と類似局所領域Ωとの比較
を順次行う。
上記比較は、例えば、図3のS34から、S38までを通して、実施される。手順の変形
も可能である。
係数などである。顕著性 (saliency)と呼ばれる概念が適用でき、例えば、浅海徹哉,加
藤丈和,和田俊和,酒井薫,前田俊二「顕著性に基づく外観検査のための異常検出アルゴ
リズム」,MIRU2008,IS5-2(2008)(非特許文献6)に顕著性の記載があり、この手法が
適用できる。上述した相互情報量なども使用可能である。
サブピクセルレベルで実施すると、感度がより向上することになる。
て、未検査として出力する。しきい値は、前もって定めるものとする。未検査とされた場
合、その画素はあとで詳細に解析される。例えば、ダイごとの検査結果を重ね合わせ、そ
の頻度を調べるといった処理を行う。
形態では、多くのダイを検査することが不要であり、検査したいダイの周辺のみを対象に
すれば、実現できるというメリットがある。例えば、ウェハを十字状に検査することや、
ウェハ上の上下中央の5点を検査することも可能である。例えば、上述した非特許文献6
では、1スワス分(ステージを一方向にスキャンしながら、イメージセンサで取得した、
ウェハ両端をカバーする横一列の画像)の複数ダイを対象にしきい値を決定しており、一
部のダイを検査する場合でも、ウェハ両端をカバーする横一列の画像を取得する必要があ
るが、本第2の実施の形態では、検査領域をいかに限定しようが、最低限のダイを対象に
して検査可能であり、スループットが低下しない。さらには露光やエッチングの際のマー
ジンが不足する箇所であるホットスポットに代表される問題箇所のダイ内限定検査も可能
である。すなわち、限定領域に関するしきい値決定のための情報を、最低限のダイから求
めればよく、不要な画像検出やステージ移動を行う必要がない。
順について図11を用いて説明する。信号処理部100の第2の実施の形態における第2
の処理手順は、ダイ内比較の別の実施例であり、次の通りとなる。
(S51)隣接ダイにて類似対応局所領域を探索し、
(S52)類似度に基づき並べ替えを行い、
(S53)隣接ダイにて、着目画素(着目局所領域)に類似している対応局所領域R1、
R2、R3、・・・を決定し、
(S54)着目画素(着目局所領域)と対応局所領域R1、R2、R3との比較を行い、
(S55)多数決など多値論理にて、欠陥判定を行う。
ティック欠陥(露光装置に起因した欠陥など)があっても対応可能であり、また、多数の
相手と比較を行うため、パターンのラフネス等があっても、高感度に検査可能となる。こ
こで、多値論理とは、多数決論理でもよいし、しきい値を設けた論理判定でもよい。
従来は1対1の比較であり、このような1対複という比較がされておらず、新規な概念で
あるといえる。ダイ数は限定し、ダイ比較に本来必要なばらつきをきちっと求め、これに
より不要な情報を排除したが、近傍ダイ内では比較すべき比較相手を多く定め、ある意味
、性質の似た近傍の領域を対象に欠陥判定を行い、総合的に判断して高感度な欠陥抽出を
行うものである。この1対複の比較という概念は、比較に必要な情報を適切に扱うという
意味で、先進的と考える。
(1)少なくても1箇所の不一致が出れば欠陥と判定し、しきい値以上の個数の不一致が
出れば欠陥と判定し、すべて不一致となれば欠陥と判定するなどの2値論理や、
(2)欠陥判定の前の差画像の状態で該差を加算してしきい値以上になれば欠陥と判定し
、前記差の最小値を検出してしきい値以上になれば欠陥と判定し、前記差の最大値を検出
してしきい値以上になれば欠陥と判定するなどの多値論理が考えられる。ここで、それぞ
れの差の値は、類似度に応じて、重みをつけてもよい。さらには、
(3)複数の差信号を、多次元のデータとして扱うこともできる。すなわち、ベクトルと
してとらえ、ベクトルの長さや向きにより、欠陥判定を行う。
トが低下することはない。さらに、隣接ダイをウェハ内部側の隣接ダイとすれば、高々2
ダイあれば検査することができる。
の変動が小さく、より高感度な検査が実現できることになる。図12に、第3の処理手順
を示す。即ち、信号処理部100で実行する第3の処理手順は次の通りである。
(S61)隣接ダイ及び着目ダイにて類似対応局所領域を探索し、
(S62)類似度に基づき並べ替えを行い、
(S63)隣接ダイ及び着目ダイにて、着目画素(着目局所領域)に類似している対応局
所領域R1、R2、R3、・・・を決定し、
(S64)着目画素(着目局所領域)と対応局所領域R1、R2、R3との比較を行い、
(S65)多数決など多値論理にて、欠陥判定を行う。
局所領域間の類似度が高いと予想される。このため、例えば、重みを設定する場合は、そ
の差に対する重みが大きいことになる。
野検査の画像を対象にしたものである。異物や各種の欠陥(配線ショート、断線、パター
ン細り、パターン太り、スクラッチ、穴非開口など)を検出可能な光学条件(照明の波長
、照明の偏光、照明方位、照明仰角、照明ビームの開口数、検出方位、検出仰角、検出す
る偏光、および検出開口数など)が欠陥ごとに異なるため、欠陥種ごとに光学条件を変え
る必要があるが、条件を変えても、何ら問題なく本第1及び第2の実施の形態は適用可能
である。
ウェハの平面図を示す。欠陥4が検出したい欠陥である。欠陥4が非周期パターン領域に
ある場合を示している。非周期的空間フィルタ(図示せず)の最適化を行うためには、欠
陥の散乱光分布を把握する必要がある。照明光は広い範囲に照明されているため、欠陥4
のみの散乱光分布を検出するためには、図13に示すように、検出光学系20に配置した
視野絞り(図示せず)により欠陥部近傍のみに開口形状26を設定する必要がある。この
開口のサイズは欠陥の大きさや周辺パターンとの位置関係に応じて変化する。この絞りの
開口の大きさは、LSIパターンでは、一辺の寸法が半導体ウェハ(被検査対象基板)W
上にて1〜10mm程度が適切な大きさである(円形開口の場合は、外径に対応する)。
この検出光学系の視野絞りにより、フーリエ変換面に形成されるフーリエ変換像を観察す
る観察カメラ(図示せず)で検出される散乱光分布は、主に欠陥からの散乱光分布となり
、この散乱光の輝度が高いところに非周期的空間フィルタの開口を設定することにより、
欠陥からの散乱光を検出し、正常パターンからの散乱光を抑制することが可能となる。
明する。即ち、全体制御部101のGUI(Graphic User Interface)において、最初に
試行する光学条件を選択する(S81)。次に、全体制御部101のGUIにおいて、図
13に示す画面を基に検出光学系20の視野絞りの開口形状を欠陥近傍に設定する(S8
2)。次に、上記GUIにおいて、固定の光学条件(照明光の波長帯域、照明光量、結像
レンズ29の結像倍率等)を設定する(S83)。次に、上記GUIにおいて、試行した
い光学条件を設定する(S84)。
1.照明光学系
(1−1)照明光200の仰角(ウェハ面から照明光の光軸のなす角)
(1−2)照明光200の照明方位(例えば、ウェハのノッチ方位を基準としてこれとな
す角度或いは、装置のXステージの走行方向を基準としてこれとなす角度)
(1−3)照明光200の偏光(P偏光、S偏光等)
(1−4)照明光200のNA
2.検出光学系(20)
(2−1)特定成分の偏光を検出する検光子(図示せず)の回転角度
(2−2)空間フィルタ28の開口形状と複屈折材(上記条件が決定してから選択)
などがある。
最適化を実施する。
と第2の観察カメラ(図示せず)で観察される欠陥部のフーリエ変換像とを取得して信号
処理部100の画像メモリに記憶する(S85)。次に、隣接するダイに半導体ウェハW
を移動する(S86)。この隣接するダイでも、検出光学系20の第1の観察カメラで観
察される正常部の暗視野像と第2の観察カメラで観察される正常部のフーリエ変換像とを
取得して信号処理部100の画像メモリに記憶する(S87)。そして、信号処理部10
0は、これら欠陥部の暗視野像及びフーリエ変換像と、隣接ダイの正常部の暗視野像及び
フーリエ変換像との差画像を算出して信号処理部100の画像メモリに記憶する(S88
)。信号処理部100または全体制御部101は、ステップS89において、試行光学条
件が終了したか否かを判定し、終了していない場合はこれを繰り返す。なお、第1及び第
2の観察カメラは、光学条件を設定する際、暗視野像及びフーリエ変換像を観察できるよ
うに光路を切替できるように構成される。
部の暗視野像と正常部の暗視野像との差画像を基に欠陥部の散乱光分布と正常部の散乱光
分布とを比較して分布の異なる光学条件を算出してその光学条件をGUI等に出力する(
S90)。このとき、信号処理部100または全体制御部101は、欠陥部のフーリエ変
換像と正常部のフーリエ変換像との差画像なども活用して、欠陥部と正常部の散乱光分布
の違う光学条件を判定してその光学条件をGUI等に出力する。なお、散乱光分布の違い
とは、正常部に対して欠陥部の散乱光が比較的強い光学条件や、正常部からの散乱光が出
ていない光学条件において欠陥部の散乱光がある光学条件などである。これにより、信号
処理部100または全体制御部101は、欠陥部からの散乱光をより多く、効率的に検出
可能な光学条件を把握し、これを選択する(S91)。この選択条件は、1条件ではなく
複数あっても良い。
検出できる光学条件と、欠陥部からの散乱光が生じるフーリエ変換面上の位置とが把握で
きる。次に、フーリエ変換面上において空間フィルタ28の開口部と欠陥部からの散乱光
分布と重なる領域を算出し、この領域が広い光学条件を選択する(S92)。
る(S93)。絞り込んだ条件が複数ある場合は、絞り込んだ条件にてテスト検査を行い
、このテスト検査の結果より欠陥の検出と正常パターンの分別性能が高い条件を選択して
、光学条件の設定が終了する。
が考えられる。また、各種欠陥を高速に検出するためには、異なる光学条件で同時に画像
を検出することが必要であるが、この場合も各光学条件の設定は同様の手順となる。
て膨大になるが、本実施例では、図15に示すように局所領域ジョイントヒストグラム空
間形成(S33〜S35)、しきい値生成(S36)、比較による欠陥判定(S37,S
38)を実行する対象画素(図5に示す着目画素に対する両隣りのダイの局所領域R)を
極力限定しており、その意味で、複数の光学条件A,B,Cの場合でも、処理が大規模に
ならないという利点がある。すなわち、信号処理部100において、画像処理の各ブロッ
ク1001a(S33〜S35)、1001b(S36)、1001c(S37,S38
)の構成に必要なメモリ容量などが少量で済み、低コストで実現できることになる。従っ
て、DSP(Digital Signal Processor)は言うに及ばす、プログラミング可能なFPG
A(Field Programmable Gate Array)などにより、構成しやすいというメリットがある
。すなわち、複数のイメージセンサを用い、複数の光学条件下での、同時画像検出、欠陥
判定に、本発明の方法が適していると言える。
照明光源の波長の光は短波長であってもよく、また、広帯域の波長の光(白色光)であっ
てもよい。波長帯を適切に選択すれば、さらに欠陥検出感度の向上が期待できる。短波長
の光を用いる場合は、検出する画像の分解能を上げる(微細な欠陥を検出する)ために、
紫外領域の波長の光(Ultra Violet Light:UV光)を用いることもできる。レーザを光
源として用いる場合は、それが単波長のレーザである場合には、図示していない可干渉性
を低減する手段を備えることも可能である(時間的、空間的な低干渉化)。イメージセン
サ30には、複数の1次元イメージセンサを2次元に配列して構成した時間遅延積分型の
イメージセンサ(TDI(Time Delay Integration)イメージセンサ)を採用し、ステー
ジの移動と同期して各1次元イメージセンサが検出した信号を次段の1次元イメージセン
サに転送して加算することにより、高感度に2次元画像を得ることが可能になる。このT
DIイメージセンサとして複数の出力タップを備えた並列出力タイプのセンサを用いるこ
とにより、センサからの出力を並列に処理することができ、より高速な検出も可能になる
。勿論、CMOS形のリニアセンサでもよい。CMOSの場合、ダイナミックレンジを拡
大したりすることも可能である。
視野検査の場合も、照明光源はレーザであってもよいし、ランプであってもよい。また、
電子線検査の画像にも適用できることは言うまでもない。いずれも、光学系の違いの影響
を受けることなく、少数データからしきい値を決定でき、高感度な欠陥判定が行える。ま
た、1対多の比較と多値論理により、各ダイ共通のシステマティック欠陥(露光装置に起
因した欠陥など)があっても対応可能であり、また、多数の相手と比較を行うため、パタ
ーンのラフネス等があっても、高感度に検査可能となる。
センサ出力に対して、ウェハ上のダイを着目ダイ近傍に限定して選び、選んだダイにおい
て、局所領域をそれぞれ設定し、そこから明るさデータを抽出し、抽出した明るさデータ
から、ジョイントヒストグラム特徴空間を用いて、欠陥判定に必要な、有効な情報を抽出
し、これによって、欠陥判定しきい値を求め、高感度な比較判定を行うという、当初の目
的が達成される。
などに適用できることは言うまでもない。ダイのように繰返しパターンを有する基板なら
ば、何にでも適用可能である。
である。
28・・・空間フィルタ、29・・・結像レンズ、30・・・リニアセンサ(1次元イメ
ージセンサ)、31・・・画素、46a、46b、46c・・・ダイ(チップとも呼ばれ
る)、53・・・ウェハ上に投影されたリニアセンサの画素、100・・・信号処理部、
101・・・全体制御部、102・・・外部入・出力系、1031・・・外部表示装置、
103・・・周辺機器、200・・・照明光、300・・・線状ビーム、400・・・セ
ンサ出力(画像信号)、1000a・・・対応局所領域ジョイントヒストグラム特徴空間
形成部、1000b・・・しきい値生成部、1000c・・・局所領域比較部、W・・・
ウェハ(被検査対象基板)。
Claims (7)
- 被検査対象物の着目領域に照明光を照射し撮像して着目ダイを含む画像を取得する画像取得工程と、
光学系の劣化の度合いを示す関数であるポイントスプレッドファンクションを用いて前記取得した画像の画質改善を行い、改善画像を生成する画質改善工程と、
前記画質改善工程で生成した改善画像内の前記着目ダイと前記着目ダイに隣接する隣接ダイとの位置合せを行う位置合せ工程と、
前記着目ダイの着目画素を含むその周辺近傍に着目局所領域を設定し、前記隣接ダイ又は前記着目ダイの前記着目画素に対応する対応画素を含むその周辺近傍に対応局所領域を設定する局所領域設定工程と、
前記設定した対応局所領域を対象に画素毎に特徴量にて複数のカテゴリに分類し、前記分類したカテゴリ毎に、ジョイントヒストグラム特徴空間を形成し、前記形成したジョイントヒストグラム特徴空間を基にしきい値を求め、該求めたしきい値に対して残存する位置ずれ量を考慮し画像照合精度を加味してしきい値を算出するしきい値算出工程と、
前記しきい値算出工程で算出したしきい値に基づき前記着目局所領域と前記対応局所領域とを比較して欠陥を検出する欠陥検出工程と、
を有することを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項1記載の欠陥検査方法であって、前記設定する対応局所領域は複数であることを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1記載の欠陥検査方法であって、前記対応局所領域は、前記着目画素に対応する対応画素を含むその周辺近傍を、前記着目ダイの近傍に位置するダイにおいて設定することを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1記載の欠陥検査方法であって、前記対応局所領域は、前記着目画素に対応する対応画素を含むその周辺近傍を、前記着目ダイの上下に隣接するダイにおいて設定することを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1記載の欠陥検査方法であって、前記対応局所領域は、前記着目局所領域との類似度に基づいて、前記着目局所領域と同一のダイ、もしくは異なるダイにおいて決定することを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1記載の欠陥検査方法であって、前記着目ダイを含む画像は、被検査対象物となるウェハ上で十字状であることを特徴とする欠陥検査方法。
- 請求項1記載の欠陥検査方法であって、前記着目ダイを含む画像は、被検査対象物となるウェハ上の上下中央の5ダイであることを特徴とする欠陥検査方法。
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