JP2013246388A - 光学素子の製造方法および光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】副走査方向の面精度が確保された光学素子の製造方法および光学素子を提供する。
【解決手段】画像形成装置の光走査装置に用いられ主走査方向に走査されるレーザー光を集光するための光学素子を、金型により成形して製造する光学素子の製造方法であって、光学素子または金型の表面を測定し、レーザー光の光束幅に相当する副走査方向の評価幅における誤差形状の高さを求める測定工程と、測定工程による測定結果に基づいて、誤差形状の高さが小さくなるように金型を修正加工する加工工程と、を有する光学素子の製造方法。
【選択図】図5

Description

本発明は、光学素子の製造方法および光学素子に関する。
レーザービームプリンターや複写機などの画像形成装置の光走査装置に用いられる光学素子は、レーザー光源から照射されポリゴンミラーによって主走査方向に走査されるレーザー光を、感光ドラム上に集光する。レーザー光を感光ドラム上のより正確な位置に集光させるため、精度の良い光学素子が求められている。
これに関連して、下記の特許文献1には、光走査装置用のレンズ表面にレーザー光を当て、当該レンズ表面からの反射光を検出器に取り込み、計算処理によって主走査方向に沿った曲率分布を算出し、算出された曲率分布の変動幅を許容範囲内に抑えるようにレンズを加工する方法が開示されている。この方法によれば、主走査方向に沿った曲率分布の変動幅が許容範囲内に抑えられるレンズが製造されるため、主走査方向に精度の良いレンズが得られる。
ところで近年、印刷速度を高速化するために、光源をマルチビーム化する技術が採用され始めている。マルチビームの光源を使用する場合には、従来考慮する必要がなかった光学素子の副走査方向の精度も考慮する必要がある。
また、画像形成装置の高画質化に向けて、画像形成装置の光源として、従来の赤外レーザー(波長780nm)よりも波長が短いためビーム径の小径化に有利である青色レーザー(波長405nm)が使用され始めている。青色レーザーを使用する場合、耐光性の問題から光学素子はミラーが使用される。ミラーが使用される場合は、レンズが使用される場合と比較して4倍の形状感度を有するため、より一層副走査方向の精度を考慮する必要がある。しかしながら、特許文献1の技術では、光学素子の副走査方向に沿った精度は考慮されていない。
特開2002−258152号公報
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、副走査方向の面精度が確保された光学素子の製造方法および光学素子を提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、下記の手段により達成される。
(1)画像形成装置の光走査装置に用いられ主走査方向に走査されるレーザー光を集光するための光学素子を、金型により成形して製造する光学素子の製造方法であって、前記光学素子または前記金型の表面を測定し、前記レーザー光の光束幅に相当する副走査方向の評価幅における誤差形状の高さを求める測定工程と、前記測定工程による測定結果に基づいて、前記誤差形状の高さが小さくなるように前記金型を修正加工する加工工程と、を有する光学素子の製造方法。
(2)前記光束幅に相当する評価幅は、前記光束幅の1/2〜2倍である上記(1)に記載の光学素子の製造方法。
(3)前記光束幅の1/2〜2倍の評価幅における誤差形状の高さが10nmより高いとき、前記加工工程において、前記金型が修正加工される上記(2)に記載の光学素子の製造方法。
(4)前記測定工程において、前記光束幅の1/2倍より小さい評価幅における誤差形状の高さがさらに求められる上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の光学素子の製造方法。
(5)前記光束幅の1/2倍より小さい評価幅における誤差形状の高さが15nmより高いとき、前記加工工程において、前記金型が修正加工される上記(4)に記載の光学素子の製造方法。
(6)前記測定工程において、前記光束幅の2倍より大きい評価幅における誤差形状の高さがさらに求められる上記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の光学素子の製造方法。
(7)前記光束幅の2倍より大きい評価幅における誤差形状の高さが20nmより高いとき、前記加工工程において、前記金型が修正加工される上記(6)に記載の光学素子の製造方法。
(8)前記加工工程において修正加工された前記金型を用いて前記光学素子を成形する成形工程をさらに有する上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の光学素子の製造方法。
(9)前記金型の表面には無電解ニッケルメッキが施されている上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の光学素子の製造方法。
(10)前記光学素子の表面にアルミニウムを蒸着して反射層を形成する成膜工程をさらに有する上記(1)〜(9)のいずれか1つに記載の光学素子の製造方法。
(11)画像形成装置の光走査装置に用いられ主走査方向に走査されるレーザー光を集光するための光学素子であって、副走査方向に沿って生じ、前記レーザー光の光束幅の1/2〜2倍の評価幅における誤差形状の高さが10nm以下である光学素子。
(12)前記光学素子の表面には反射層が形成されている上記(11)に記載の光学素子。
本発明によれば、副走査方向に沿って形成される誤差形状の高さを小さくすることができる。すなわち副走査方向の面精度が確保された光学素子を提供することができる。
光学素子を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る製造装置の概略構成を示すブロック図である。 加工部の概略構成を示す斜視図である。 測定部の概略構成を示す正面図である。 製造装置による光学素子の製造手順を示すフローチャートである。 1回の測定動作によって得られる光学素子の微小領域の形状データを示す図である。 光学素子の表面形状を測定するときの測定経路を示す図である。 複数回の測定動作によって得られる光学素子の一定領域の形状データを示す図である。 誤差形状の高さの許容値を説明するための図である。 誤差形状の高さの許容値を説明するための図である。 白色光干渉型の形状測定機の効果を説明するための図である。 白色光干渉型の形状測定機の効果を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。
まず、図1を参照して本発明の一実施形態に係る製造方法により製造される光学素子について説明する。
図1は、光学素子Eを示す斜視図である。光学素子Eは、画像形成装置の光走査装置に用いられる光学素子であり、図1に示されるように、レーザー光の主走査方向を長手方向とし、長手方向に延在する形状を有する。光学素子Eは、反射型の光学素子であり、ベース部E1に反射層RLが形成されて構成される。ベース部E1は、金型を用いて樹脂により射出成形される。反射層RLは、ベース部E1にアルミニウム層が成膜されて形成される。光学素子Eは、反射層RLが形成されているため、青色レーザーに対して耐光性が保証され得る。
以下、図1に示される光学素子Eを製造する場合を例に挙げて、本実施形態を説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る製造装置1の概略構成を示すブロック図であり、図3は、図2に示される加工部10の概略構成を示す斜視図であり、図4は、図2に示される測定部30の概略構成を示す正面図である。
図2に示されるように、本実施形態に係る製造装置1は、加工部10、成形部20、測定部30、成膜部40、および制御部50を備える。
加工部10は、光学素子Eを成形するための金型Mを加工する。加工部10は、切削加工機であって、光学素子Eの有効領域に対応する金型Mの表面領域を加工する。ここで有効領域とは、光学素子Eの表面において、ポリゴンミラーによってレーザー光が走査される領域のことである。図3に示されるように、加工部10は、軸周りに回転する回転工具11を有し、回転工具11の回転軸が移動されることにより金型Mを切削加工する。具体的には、回転工具11は、金型表面の高さの式にしたがって、金型Mの長手方向(すなわち、光学素子Eの主走査方向)に連続的に移動することにより、金型Mの表面が回転工具11の幅だけ加工される。回転工具11は、例えばダイヤモンド製のバイトである。金型Mの一方の端部から他方の端部まで移動された回転工具11は、金型Mの短手方向(すなわち、光学素子Eの副走査方向)に一定の送り量だけ移動され、再び、一方の端部から他方の端部まで移動される。なお、回転工具11の副走査方向の送り量は例えば20〜25μmであるが、これに限られない。このように回転工具11の幅単位の加工が副走査方向に繰り返されることにより、金型表面の高さの式に対応する形状の金型Mが加工される。
成形部20は、金型Mを用いて光学素子Eを成形する。成形部20は、加工部10において加工された金型Mを用いて、光学素子Eのベース部E1を成形する。成形部20は、射出成形機であり、射出成形機にセットされた金型Mに樹脂を射出して光学素子Eを成形する。
測定部30は、光学素子Eの表面形状を測定する。測定部30は、成形部20において成形された光学素子Eの表面形状を測定する。図4に示されるように、測定部30は、白色光干渉型の形状測定機であり、光学素子E上に発生される白色干渉縞をエリアセンサ31で撮像することにより、光学素子Eの微小領域の表面形状を非接触に測定する。測定部30は、ステージ32によって測定位置を変更しつつ測定を繰り返すことにより、光学素子Eの全体的な表面形状を測定することができる。なお、白色光干渉型の形状測定機自体は一般的な測定機であるため、詳細な説明は省略する。
成膜部40は、光学素子Eの表面に反射層RLを形成する。成膜部40は、蒸着装置であり、光学素子Eのベース部E1にアルミニウムを蒸着して反射層RLを形成する。
制御部50は、加工部10および測定部30を制御する。制御部50は、例えば、PC(Personal Computer)であり、加工部10の加工動作の制御や測定部30のステージ移動動作の制御などを行う。
以上のとおり構成される製造装置1では、測定部30による測定結果に基づいて、加工部10により金型Mが修正加工され、光学素子Eが製造される。以下、図5〜図8を参照して、本実施形態に係る光学素子の製造方法について説明する。
図5は、製造装置1による光学素子Eの製造手順を示すフローチャートである。
S01では、予め設定された金型表面の高さの式Xに基づいて、金型Mが加工される。具体的には、加工部10において、下記(1)式に示される金型表面高さの式Xに基づいて、金型Mが加工される。
Figure 2013246388
ここで、図3に示されるように、Yは、金型Mの短手方向における座標であり、Zは、金型Mの長手方向における座標である。
本実施形態では、上記(1)式にしたがって、制御部50によって、回転工具11の動作が制御されることにより、金型Mが加工される。
なお、金型Mの表面には無電解ニッケルメッキが施されている。このような構成によれば、回転工具11により、金型Mを繰り返し精度良く加工することができる。
S02では、金型Mを用いて光学素子Eが射出成形される。具体的には、成形部20において、S01で加工された金型Mに樹脂が射出され、光学素子Eのベース部E1が射出成形される。光学素子Eの表面形状は、金型Mの表面形状と同様の形状を有する。
S03では、光学素子Eの表面形状が測定される。具体的には、測定部30において、S02で射出成形された光学素子Eの有効領域の表面形状が測定される。
光学素子Eの有効領域の表面形状を測定する際、まず、エリアセンサ31の撮像領域に対応する光学素子Eの微小領域の表面形状が測定される。具体的には、白色光干渉型の形状測定機での1回の測定動作により、エリアセンサ31の撮像領域の全ての画素について高さデータが取得される。図6は、1回の測定動作によって取得される光学素子Eの微小領域の形状データを示す図である。図6において、左右方向が主走査方向であって幅は0.4mm、上下方向が副走査方向であって幅は0.3mmである。なお、S02において回転工具11の副走査方向の送り量が20〜25μmであるため、図6に示されるように、上下方向(副走査方向)にはおよそ20〜25μm周期の加工痕が生じている。
そして、上述の1回の測定動作が終了する度に、エリアセンサ31の撮像領域に相当する量だけ測定位置を移動して、測定動作を繰り返すことにより光学素子Eの有効領域の形状データが取得される。具体的には、図7に示されるように、測定位置がスタート位置SPから副走査方向上向き、主走査方向右向き、副走査方向下向き、主走査方向右向きにジグザグ状に有効領域内を移動して、有効領域における光学素子Eの形状データが取得される。なお、回転工具11が主走査方向に移動されつつ金型Mが加工されるため、主走査方向の加工誤差は比較的少なく、光学素子Eを主走査方向に細かく測定する必要はない。
S04では、光学素子Eの副走査方向の誤差形状の高さHが算出される。ここで誤差形状は、光学素子Eの表面形状のS03において測定された測定値と設計値との差分として定義される。本実施形態では、光学素子Eの表面におけるレーザー光の光束幅Wを基準として、光束幅Wに相当する副走査方向の評価幅Pにおける誤差形状の高さHが算出される。
以下、光束幅Wに相当する評価幅Pにおける誤差形状の高さHの具体的な算出方法について示す。
図8は複数回の測定動作によって取得された光学素子Eの一定領域の形状データRDを示す図である。図8において、左右方向がX方向を、上下方向がY方向を示しており、副走査方向における光学素子Eの形状データRDを示している。
まず、図8に示されるように、副走査方向にレーザー光の光束幅Wに相当する幅の形状データRDを抽出し、抽出された形状データRDを2次関数REで近似する。近似された2次関数REの頂点の高さが誤差形状の高さHとして算出される。具体的には、両端高さの平均と中央高さとの差分によって算出される。そして、例えば0.1mm間隔で評価幅Pの抽出位置をずらして、誤差形状の高さHを順次算出することにより、誤差形状の高さHが複数箇所において算出される。
S05では、S04において算出された誤差形状の高さHが、予め規定された許容値の範囲内であるかが判断される。具体的には、S04において算出された誤差形状の高さHが10nm以下であるかが判断される。なお、10nm以下の判断に用いられる数値は、複数箇所算出された誤差形状の高さHの平均値または最大値もしくは最小値のいずれであってもよい。
S05において、誤差形状の高さHが許容値の範囲内にあると判断される場合(S05:YES)、S08の処理に移る。一方、誤差形状の高さHが許容値の範囲内にないと判断される場合(S05:NO)、S06およびS07の処理が行われ、S01の処理に戻る。
S06では、下記(2)式に示される、光学素子Eの表面形状の測定値と設計値との誤差関数uが算出される。具体的には、S03において測定された光学素子Eの表面形状の形状データと理想とする表面形状の設計データとの差分に基づいて誤差関数uが算出される。
Figure 2013246388
S07では、上記(2)式に基づいて、新たな金型表面の式X’が算出される。具体的には、S01で使用された金型表面の式Xに、S06で算出された誤差関数uが加算される。そして下記(3)式に示す新たな金型表面の式X’が算出される。
Figure 2013246388
そして、新たな金型表面の式X’に基づいて、S01において金型Mの修正加工が行われる。
以上のとおり、S01〜S07に示す処理によれば、光学素子Eの副走査方向に沿って形成される誤差形状の高さHが予め規定された許容値以下になるまで、金型Mが繰り返し修正加工される。
S08では、光学素子Eの表面にアルミニウムが蒸着される。具体的には、成膜部40において、光学素子Eのベース部E1の表面にアルミニウムが蒸着される。光学素子Eのベース部E1上に形成されたアルミニウム層は、反射型の光学素子Eの反射層RLを構成する。
以上のとおり、図5に示される光学素子の製造方法によれば、光学素子Eの副走査方向に沿って形成される誤差形状の高さHを小さくすることができる。すなわち、副走査方向の面精度が確保された光学素子Eが提供される。
また、図5に示される光学素子の製造方法によれば、光学素子Eの表面におけるレーザー光の光束幅Wに相当する副走査方向の評価幅Pにおける誤差形状の高さHが10nm以下である光学素子Eが製造される。
なお、本実施形態のS04では光束幅Wに相当する評価幅Pにおける誤差形状の高さHが算出された。しかしながら、光束幅Wの1/2〜2倍の評価幅Pにおける誤差形状の高さH1が算出されてもよい。さらに光束幅Wの1/2倍より小さい評価幅Pにおける誤差形状の高さH2、または光束幅Wの2倍より大きい評価幅Pにおける誤差形状の高さH3が算出されてもよい。このときS05において、各評価幅Pにおける誤差形状の高さH1,H2,H3は、下記の表1に示される許容値以下であるか否かが判断される。
Figure 2013246388
また、本実施形態では抽出された形状データRDは2次関数REで近似されたが、三角関数で近似されてもよい。
次に、図9および図10を参照して、誤差形状の高さH1,H2,H3の許容値について説明する。
図9(A)は、誤差形状として、周期が3mmで、高さが10nmであるうねりを示す図である。図9(B)は、図9(A)に示される高さのうねりを有する光学素子Eを用いて、レーザー光を感光ドラム上に集光した場合のデフォーカス値Dを算出したものである。ここでデフォーカス値Dとは、集光位置における光軸方向の焦点位置のずれ量を示す。
図9(B)に示されるように、周期が3mmかつうねりの高さが10nmのときのデフォーカス値は0.8mmであって、この数値は光学素子Eの製品公差の許容範囲の上限値ULに相当する。うねりの高さが高くなるほど、デフォーカス値Dは大きくなるため、うねりの高さHが10nmを超えれば、デフォーカス値Dが許容範囲を超えてしまう。よって、評価幅Pが3mmであるときの、誤差形状の高さHの許容値は10nmである。
図9(B)では、うねりの周期が3mmのときのデフォーカス値Dが示されたが、うねりの周期が光束幅Wの1/2〜2倍であるときも周期が3mmであるときと同様に、うねりの高さが10nmのとき、デフォーカス値Dは0.8mmとなる。よって、光束幅Wの1/2〜2倍の評価幅Pにおける誤差形状の高さH1の許容値は10nmである。
図10(A)は、誤差形状として、周期が9mmで、高さが10nmであるうねりを示す図である。図10(B)は、図10(A)に示される高さのうねりを有する光学素子Eを用いてレーザー光を感光ドラム上に集光した場合のデフォーカス値Dを算出したものである。
図10(B)に示されるように、周期が9mmかつうねりの高さが10nmのときのデフォーカス値は0.4mmであって、この数値は光学素子Eの製品公差の許容範囲の上限値ULの1/2倍に相当する。よって、評価幅Pが9mmであるとき、誤差形状の高さHの許容値は、10nmの2倍である20nmである。
図10(B)では、うねりの周期が9mmのときのデフォーカス値Dが示されたが、うねりの周期が光束幅の2倍より大きいときも周期が9mmであるときと同様に、うねりの高さHが10nmのとき、デフォーカス値は0.4mmである。よって、光束幅Wの2倍より大きい評価幅Pにおける誤差形状の高さH3の許容値は20nmである。
また、評価幅Pが光束幅Wの1/2倍より小さいときであって、誤差形状の高さHが15nmより大きいときは、光学素子Eが回折格子として作用することによって、光学素子Eに入射されたレーザー光は回折してしまい、光学素子E本来の作用が発揮されない。よって、光束幅Wの1/2倍より小さい評価幅Pにおける誤差形状の高さH2の許容値は15nmである。
以下、図11および図12を参照して、白色光干渉型の形状測定機によって光学素子Eの表面形状を測定する効果について説明する。
図11および図12は、白色光干渉型の形状測定機の効果を説明するための図である。図11において実線で示されるように、白色光干渉型の形状測定機によれば、光学素子Eの表面形状が精度良く測定される。したがって、白色光干渉型の形状測定機により得られる形状データLUから、抽出すべき誤差形状RUが正確に算出される。
一方、接触式プローブ型の形状測定機では、所定の間隔で光学素子Eの表面形状の離散データSDが測定されるため、副走査方向の解像度が十分ではなく、接触式プローブ型の形状測定機により得られる形状データFUから、抽出すべき誤差形状RUを正確に算出することができない。
また、図12に示されるように、プローブが真球度誤差を有する場合、接触式プローブ型の形状測定機により得られる形状データFU1の誤差がさらに大きくなる。なお、離散データSDの測定点を増やすことによって、接触式プローブ型の形状測定機の測定データFUから抽出すべき誤差形状RUにより近い形状を算出可能だが、離散データSDの測定点を増やすことで、測定に時間がかかるという問題がある。
以上のとおり白色光干渉型の形状測定機によれば、所望の誤差形状の高さHを精度良く算出することができる。
本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。
例えば、上述した実施形態では、画像形成装置の光走査装置に用いられる光学素子として、反射型の光学素子(ミラー)が製造された。しかしながら、本発明の製造方法により製造される光学素子は、反射型の光学素子に限定されるものではなく、透過型の光学素子(レンズ)が製造されてもよい。
また、上述した実施形態では測定部30によって光学素子Eの表面形状が測定された。しかしながら、金型Mの表面形状が測定されてもよい。
1 製造装置、
10 加工部、
20 成形部、
30 測定部、
40 成膜部、
50 制御部、
E 光学素子、
H,H1,H2,H3 誤差形状の高さ、
M 金型、
P 評価幅、
RL 反射層、
W 光束幅。

Claims (12)

  1. 画像形成装置の光走査装置に用いられ主走査方向に走査されるレーザー光を集光するための光学素子を、金型により成形して製造する光学素子の製造方法であって、
    前記光学素子または前記金型の表面を測定し、前記レーザー光の光束幅に相当する副走査方向の評価幅における誤差形状の高さを求める測定工程と、
    前記測定工程による測定結果に基づいて、前記誤差形状の高さが小さくなるように前記金型を修正加工する加工工程と、
    を有する光学素子の製造方法。
  2. 前記光束幅に相当する評価幅は、前記光束幅の1/2〜2倍である請求項1に記載の光学素子の製造方法。
  3. 前記光束幅の1/2〜2倍の評価幅における誤差形状の高さが10nmより高いとき、前記加工工程において、前記金型が修正加工される請求項2に記載の光学素子の製造方法。
  4. 前記測定工程において、前記光束幅の1/2倍より小さい評価幅における誤差形状の高さがさらに求められる請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  5. 前記光束幅の1/2倍より小さい評価幅における誤差形状の高さが15nmより高いとき、前記加工工程において、前記金型が修正加工される請求項4に記載の光学素子の製造方法。
  6. 前記測定工程において、前記光束幅の2倍より大きい評価幅における誤差形状の高さがさらに求められる請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  7. 前記光束幅の2倍より大きい評価幅における誤差形状の高さが20nmより高いとき、前記加工工程において、前記金型が修正加工される請求項6に記載の光学素子の製造方法。
  8. 前記加工工程において修正加工された前記金型を用いて前記光学素子を成形する成形工程をさらに有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  9. 前記金型の表面には無電解ニッケルメッキが施されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  10. 前記光学素子の表面にアルミニウムを蒸着して反射層を形成する成膜工程をさらに有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学素子の製造方法。
  11. 画像形成装置の光走査装置に用いられ主走査方向に走査されるレーザー光を集光するための光学素子であって、
    副走査方向に沿って生じ、前記レーザー光の光束幅の1/2〜2倍の評価幅における誤差形状の高さが10nm以下である光学素子。
  12. 前記光学素子の表面には反射層が形成されている請求項11に記載の光学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101717383B1 (ko) * 2015-12-24 2017-03-16 오씨아이 주식회사 두께 균일도를 향상시킨 레독스 흐름 전지의 플로우 프레임, 이를 이용한 접착셀 및 그 제조방법

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KR101717383B1 (ko) * 2015-12-24 2017-03-16 오씨아이 주식회사 두께 균일도를 향상시킨 레독스 흐름 전지의 플로우 프레임, 이를 이용한 접착셀 및 그 제조방법
WO2017111367A1 (ko) * 2015-12-24 2017-06-29 오씨아이 주식회사 두께 균일도를 향상시킨 레독스 흐름 전지의 플로우 프레임, 이를 이용한 접착셀 및 그 제조방법

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