JP2013245426A - 粘着ラベル用剥離紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】普通紙を基紙として用い、光透過性が向上し、光透過方式のセンサによるラベル検知を行うラベルプリンタに好適に使用でき、剥離性に優れた、安価な粘着ラベル用剥離紙の提供。
【解決手段】基紙と、該基紙上に、目止め層と、剥離層とをこの順に有してなり、前記目止め層が、水溶性樹脂及びアセチレングリコール化合物を含有し、波長940nmにおける光透過率が35%以上である粘着ラベル用剥離紙を提供する。前記アセチレングリコール化合物の含有量が、0.05質量%〜15質量%である態様、前記目止め層と前記剥離層の間に、水溶性樹脂を含有する中間層を有する態様などが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着ラベル用剥離紙に関する。
従来より、基紙と剥離層とを有する粘着ラベル用剥離紙は、ラベル、シール、ステッカー、ワッペン等の形態で、工業用、商業用、及び家庭用に広く使用されている。この粘着ラベル用剥離紙の基紙としては、上質紙、片艶紙、クラフト紙等の普通紙と、グラシン紙とが用いられている。
前記グラシン紙は、光透過性に優れるため、粘着ラベル用剥離紙の基紙として広く使用されている。しかし、前記グラシン紙は強い叩解処理が施された化学パルプを原料とし、しかも、キャレンダー処理が施されていることから、フリーネスが300mlCSF以下であり、空隙率も20%〜30%と極めて低く、普通紙に比べると離解性(再生紙へのリサイクル性)が劣るという問題がある。また、前記剥離紙は、ラベル等の使用後には廃棄されることから安価なものが好まれるが、前記グラシン紙は価格が高いという問題がある。
一方、前記普通紙は、一般にグラシン紙に比べて離解性に優れ、価格も安価であるが、光透過性(透明性)が劣るという問題がある。前記普通紙は、剥離剤が染み込むことから直接塗工することができないという問題がある。また、前記普通紙を基紙として用いた粘着ラベル用剥離紙は光透過性が劣るため、光透過方式のセンサでラベルの検知を行うラベルプリンタでは使用できなくなることがある。
前記光透過方式のセンサでは、図1に示すように、互いに隣接するラベル1,1間に剥離紙からなるギャップ2を設けたラベルシート10を用い、前記ラベル1と前記ギャップ2との光透過率差を測定することにより、ラベル位置を検出している。
前記光透過方式のセンサとしては、図2に示すように、光が剥離紙を1回通過する方式と、図3に示すように、光が剥離紙を2回通過する方式とがある。
図2の方式は、投光部3から光が剥離紙からなるギャップ2を通して受光部4に達する機構により、光を通さないラベル1のセンシングを行う。この方式を「通常の光透過方式」という。
また、図3の方式は、投光部3から出た光が剥離紙からなるギャップ2を通過し、該通過した光がプリズム5内で90度反射し、更に90度反射(合計180度反射)し、得られた反射光が、再度剥離紙からなるギャップ2を通過して受光部4に達する機構により、光を通さないラベル1のセンシングを行う。この方式を「プリズム反射による光透過方式」という。この図3の「プリズム反射による光透過方式」においては、光が剥離紙からなるギャップ2を2回通過しなければならないため、光が剥離紙を1回通過すればよい図2の「通常の光透過方式」に比べて、剥離紙に対してより高い光透過性が要求される。
このため、普通紙に透明化剤を塗工し、光透過性を向上させることが提案されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
しかし、前記透明化剤としてエマルジョン系樹脂を使用し、該エマルジョン系樹脂の付着量が多いと離解性が不十分となるという問題がある。また、前記透明化剤を多量に塗工すると前記グラシン紙よりも製造コストが高くなる。そこで、光透過性に優れ、かつ安価な剥離紙を提供するため、普通紙に目止め層を形成し、該目止め層表面に剥離剤液を塗布した剥離紙が使用されている。しかし、目止め層液を塗布時に発生するピンホール等の塗工欠陥、普通紙への過度の染み込みなどにより塗工不良が発生しやすいという問題がある。
前記目止め層の塗工不良があると、剥離剤であるシリコーンが目止めされずに、普通紙に染み込んでしまい、粘着剤層形成後に、基紙の剥離層形成面から粘着剤層を剥離する際に適正な剥離性が得られないという問題がある。
そこで、例えば、特許文献3では、目止め層と中間層を積層しているが、使用する普通紙の透気度によっては目止め層が均一に形成されず、塗工不良が発生し、中間層液を多く塗工しないと適正な剥離性が得られないという問題がある。
また、特許文献4では、基紙上に水溶性高分子を主成分とする組成物を複数回に分けて塗布しているが、積層すると付着量が多くなり、経済的でなく、単独で付着量を多くした場合とほとんど差異がない。
また、特許文献5では、下塗り層に界面活性剤としてアセチレングリコール化合物を含有する塗工液を使用することが記載されている。このアセチレングリコール化合物はカーテン塗布方式における塗布液のカーテン膜に安定性を付与するために添加している。また、前記特許文献5では、下塗り層のバインダとしてコアシェル構造の複合体ラテックスを使用している。更に、前記特許文献5では、下塗り層が顔料を含有していることから、光透過性が劣るものである。
したがって、普通紙を基紙として用い、光透過性に優れ、光透過方式のセンサ(特にプリズム反射による光透過方式のセンサ)によりラベル検知を行うラベルプリンタに好適に使用でき、剥離性に優れた、安価な粘着ラベル用剥離紙の提供が望まれている。
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、普通紙を基紙として用い、光透過性が向上し、光透過方式のセンサによりラベル検知を行うラベルプリンタに好適に使用でき、剥離性に優れた、安価な粘着ラベル用剥離紙を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の粘着ラベル用剥離紙は、基紙と、該基紙上に、目止め層と、剥離層とをこの順に有してなり、
前記目止め層が、水溶性樹脂及びアセチレングリコール化合物を含有し、
波長940nmにおける光透過率が35%以上であることを特徴とする。
本発明によると、前記従来における諸問題を解決でき、前記目的を達成することができ、普通紙を基紙として用い、光透過性が向上し、光透過方式のセンサによりラベル検知を行うラベルプリンタに好適に使用でき、剥離性に優れた、安価な粘着ラベル用剥離紙を提供することができる。
図1は、感熱記録用粘着ラベルシートの一例を示す図である。 図2は、光透過方式(通常の光透過方式)のセンサによりラベル検知を行うラベルプリンタの原理の一例を示す摸式図である。 図3は、光透過方式(プリズム反射による光透過方式)のセンサによりラベル検知を行うラベルプリンタの原理の他の例を示す摸式図である。 図4は、実施例の連続発行で用いたラベルを示す図である。
(粘着ラベル用剥離紙)
本発明の粘着ラベル用剥離紙は、基紙と、該基紙上に、目止め層と、剥離層とをこの順に有してなり、中間層を有することが好ましく、更に必要に応じて、その他の層を有してなる。
<基紙>
前記基紙としては、その形状、大きさ、構造としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記基紙の形状としては、例えば、シート状などが挙げられる。前記基紙の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記基紙の構造は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
前記基紙としては、少なくとも原紙を含むものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、上質紙、片艶紙、クラフト紙等の普通紙が好適に用いられる。
前記普通紙としては、印刷情報用紙が好ましい。前記印刷情報用紙としては、例えば、非塗工印刷用紙、塗工印刷用紙、微塗工印刷用紙、などが挙げられる。これらの中でも、表面を顔料等で塗工しておらず光透過性が良好である点から、非塗工印刷用紙が好ましく、非塗工印刷用紙としては上質紙が好ましい。なお、包装用紙も使用することができ、前記包装用紙としては、例えば、純白ロール紙、晒しクラフト紙、などが挙げられる。
−原紙−
前記原紙としては、フリーネス350mlCSF〜500mlCSFの木材パルプを原料とすることが好ましい。前記木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹サルファイトパルプ(LBSP)、などが挙げられる。
前記パルプの叩解には、例えば、ビータ、リファイナー、などを使用できる。
前記パルプを叩解した後に得られるパルプスラリー(以下、「パルプ紙料」と称することがある。)には、必要に応じて各種添加剤を添加することができる。前記各種添加剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、填料、乾燥紙力増強剤、サイズ剤、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調整剤、その他の薬剤、などが挙げられる。
前記填料は、不透明度、白色度、平滑度、インキ吸収性などを向上させる目的で添加される。前記填料としては、例えば、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、白土、タルク、酸化チタン、珪藻土、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、などが挙げられる。
前記填料の含有量は、5質量%〜15質量%が好ましい。前記填料の含有量が、15質量%を超えると、原紙の不透明度が高くなってしまうことがある。
前記原紙の灰分は、主として填料によるため、前記灰分は、8質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。前記灰分が、8質量%を超えると、光透過性が低下したしまうことがある。
前記灰分は、例えば、JIS P8251:2003「紙、板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に準拠して測定することができる。
前記乾燥紙力増強剤としては、例えば、カチオン化澱粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、などが挙げられる。
前記サイズ剤としては、例えば、脂肪酸塩、ロジン、マレイン化ロジン等のロジン誘導体、パラフィンワックス、アルキルケテンダイマー、アルケニル無水琥珀酸(ASA)、エポキシ化脂肪酸アミド等の高級脂肪酸を含有する化合物、などが挙げられる。
前記湿潤紙力増強剤としては、例えば、ポリアミンポリアミドエピクロロヒドリン、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂、などが挙げられる。
前記定着剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム等の多価金属塩、カチオン化澱粉等のカチオン性ポリマー、などが挙げられる。
前記pH調整剤としては、例えば、苛性ソーダ、炭酸ソーダ、などが挙げられる。
前記その他の薬剤としては、例えば、消泡剤、染料、スライムコントロール剤、蛍光増白剤、などが挙げられる。
前記原紙の透気抵抗度(王研)は、20秒間以上が好ましく、20秒間〜1,000秒間がより好ましく、50秒間〜400秒間が更に好ましい。前記透気抵抗度(王研)が、20秒間未満であると、目止め層液が染み込んでしまうため、十分な目止め効果が得られないことがあり、1,000秒間を超えると、パルプの叩解の時間を長くしたり、オンマシーン及びオフマシーンの少なくともいずれかで塗布したり、スーパーキャレンダーで加工したりするため、製造コストが上昇するので経済的ではない。
ここで、前記原紙の透気抵抗度(王研)は、例えば、JIS P8117:2009「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法」に準拠して測定することができる。
前記原紙の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、坪量で、10g/m〜200g/mが好ましく、坪量が大きくなると光透過性が低下してしまう点から、20g/m〜80g/mがより好ましい。
<目止め層>
前記目止め層は、水溶性樹脂と、アセチレングリコール化合物とを含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−水溶性樹脂−
前記水溶性樹脂としては、水に溶解する樹脂であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記水溶性樹脂は、水で離解しやすく再生紙へのリサイクル性が良好となる。また、前記水溶性樹脂は、エマルジョン樹脂より成膜性が良好であるため目止め効果が高く、均一な膜を形成できることから、剥離剤の付着量が少なくても良好な剥離特性が得られる。
前記水溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カゼイン、デキストリン、デンプン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、エチレン−塩化ビニル共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、SBRが好ましく、重合度の選択範囲が広く、目止め効果が高い点から、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
前記ポリビニルアルコールとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、PVA105、PVA102、PVA103、PVA117、PVA124、PVA110、PVA135H(いずれも、株式会社クラレ製)、ゴーセノールNL−05、NM−11、NM−14、N−300、NH−18、NH−20、NH−26(いずれも、日本合成化学工業株式会社製)、デンカポバールK−02、K−05、K−17E、K−24E(いずれも、電気化学工業株式会社製)、などが挙げられる。
前記目止め層における前記ポリビニルアルコールの重合度は、300〜2,000が好ましく、500〜1,500がより好ましい。前記重合度が、300未満であると、基紙に染み込みやすくなり、前記目止め層の成膜性が低下することがあり、2,000を超えると、前記基紙に染み込みにくくなり、前記剥離紙の光透過性が低下してしまうことがある。
前記ポリビニルアルコールのけん化度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、98%以上が好ましい。
前記水溶性樹脂の前記目止め層における含有量は、0.1質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましい。
−アセチレングリコール化合物−
前記目止め層液にアセチレングリコール化合物を添加することにより、塗工不良が改善される。また、前記アセチレングリコール化合物を含む目止め層液は、基紙に適度に水溶性樹脂とアセチレングリコール化合物が染み込むことによって、前記剥離紙の光透過性が向上する。
前記アセチレングリコール化合物としては、例えば、下記一般式Aで表されるアセチレングリコール、下記一般式Bで表されるアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
<一般式A>
ただし、前記一般式A中、R及びRは、いずれも、アルキル基を表す。
<一般式B>
ただし、前記一般式B中、R及びRは、いずれも、アルキル基を表す。m及びnは、それぞれ0.5〜25の正数であり、m+nは1〜40である。
前記一般式A及びBにおいて、R及びRは、炭素数1〜10のアルキル基を表し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、などが挙げられる。
前記一般式Aで表されるアセチレングリコールとしては、例えば、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、4,7−ジメチル−5−デシン−4,7−ジオール、8−ヘキサデシン−7,10−ジオール、7−テトラデシン−6,9−ジオール、2,3,6,7−テトラメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,6−ジエチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記一般式Bで表されるアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物としては、前記アセチレングリコール中のエチレンオキサイド単位の付加モル数は各0.5モル〜25モルであり、総数は1モル〜40モルである。
前記アセチレングリコール化合物としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。前記市販品としては、例えば、サーフィノール104シリーズ、サーフィノール400シリーズ、オルフィンPDシリーズ(いずれも、日信化学株式会社製)、などが挙げられる。これらの中でも、光透過性の点から、オルフィンPDシリーズが特に好ましい。
前記アセチレングリコール化合物の前記目止め層における含有量は、0.05質量%〜15質量%が好ましく、0.1質量%〜10質量%がより好ましく、1質量%〜5質量%が更に好ましい。前記含有量が、0.05質量%未満であると、前記目止め層液の塗工不良が改善しないことがあり、15質量%を超えると、前記目止め層液が前記基紙に染み込みすぎることで、塗工工程や乾燥工程で不具合が出やすくなることがある。具体的には、紙に水が浸み込むことにより、紙の強度が弱くなりテンションがかかった状態になると紙が切れやすくなったり、シワが入ったり、カールが発生することがある。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、顔料、各種助剤、などが挙げられる。
前記顔料としては、例えば、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレー(焼成カオリン)、酸化チタン、シリカ等の無機顔料;尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機顔料、などが挙げられる。
前記各種助剤としては、例えば、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム塩、ジアルキルサクシネートスルホン酸ナトリウム塩、アルギン酸塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、などが挙げられる。
前記目止め層は、前記基紙上に、水溶性樹脂及びアセチレグリコール化合物、更に必要に応じてその他の成分を含有する目止め層液を塗布することにより、形成することができる。
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ブレードコート法、などが挙げられる。
前記目止め層液の付着量は、0.1g/m〜10g/mが好ましく、基紙への適度な染込みと目止め層としての成膜性の点から、0.5g/m〜5g/mがより好ましい。前記付着量が、0.1g/m未満であると、目止め層の成膜ができず、十分なバリア性が得られないことがあり、10g/mを超えると、製造コストが上昇し経済的ではない。
<中間層>
前記目止め層と前記剥離層の間に、中間層を設けることが好ましい。
前記中間層を設けることにより、前記基紙上に目止め層を単独で設けるより、少ない付着量によって目止め効果を出すことができる。
前記中間層は、水溶性樹脂を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−水溶性樹脂−
前記水溶性樹脂としては、特に制限はなく、前記目止め層における水溶性樹脂と同様のものの中から適宜選択することができる。これらの中でも、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)が好ましく、重合度の選択範囲が広い点から、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
前記中間層の水溶性樹脂は、前記目止め層の水溶性樹脂と同じ種類であることが、中間層と目止め層の層間接着が良好、水溶性樹脂であると中間層塗工時に水で目止め層の樹脂が膨潤することにより層間接着が良好となる点で好ましく、前記目止め層の水溶性樹脂としてポリビニルアルコールを用いた場合には、前記中間層の水溶性樹脂としてポリビニルアルコールを用いることが好ましい。
前記中間層におけるポリビニルアルコールの重合度は、1,000〜2,400が好ましい。前記重合度が、1,000未満であると、中間層の成膜性が劣ることがあり、2,400を超えると、中間層液の粘度が高くなりすぎ、塗工しにくく、塗布欠陥が発生しやすくなることがある。
前記水溶性樹脂の前記中間層における含有量は、0.1質量%〜30質量%が好ましく、1質量%〜20質量%がより好ましい。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、顔料、各種助剤、などが挙げられる。
前記中間層は、前記目止め層上に、水溶性樹脂及び必要に応じてその他の成分を含有する中間層液を塗布することにより、形成することができる。
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ブレードコート法、などが挙げられる。
前記中間層の付着量としては、0.1g/m〜5g/mが好ましい。前記付着量が、0.1g/m未満であると、中間層の成膜ができず、十分なバリア性が得られないことがあり、5g/mを超えると、十分な成膜性が得られるが、製造コストが上昇し経済的ではない。
<剥離層>
前記剥離層は、少なくとも剥離剤を含み、触媒、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
−剥離剤−
前記剥離剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エマルジョン型シリコーン樹脂、溶剤型シリコーン樹脂、無溶剤型シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アミノアルキド樹脂、ポリエステル樹脂、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、剥離力、安全性、公害面、及びコスト等の観点から、無溶剤型シリコーン樹脂が好適である。
前記剥離剤として溶剤型のシリコーン樹脂を塗工する場合、環境問題への対応から溶剤の回収設備が必要となる。また、前記剥離剤としてエマルション型のシリコーン樹脂を塗工する場合、溶剤である水を乾燥させる必要があり、生産性に劣る。これらに対して、無溶剤型シリコーン樹脂は、環境への影響が少なく、溶剤を使用しないため、生産性からも好ましい。
前記無溶剤型シリコーン樹脂は、例えば、不飽和結合を有するポリオルガノシロキサンとハイドロジェンポリシロキサンとを含有し、両者を付加重合させて硬化させるタイプなどが挙げられる。前記無溶剤型シリコーン樹脂は、塗工後に加熱を行うことにより硬化し、皮膜が形成される。
−触媒−
前記触媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、白金錯体などが挙げられる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各種添加剤などが挙げられる。
前記剥離層は、前記目止め層又は前記中間層上に剥離層液を塗布した後、熱硬化、電子線又は紫外線硬化することにより形成される。
前記剥離層液の塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、バーコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、エアーナイフコーター、多段ロールコーター、スピンコート、ディップコート、ニーダーコート、カーテンコート法、ブレードコート法、などが挙げられる。
なお、表面の平滑性及び透明性向上のために剥離層液の塗布の前にキャレンダー加工を行うことができる。
前記キャレンダー加工は、ソフトキャレンダー及びスーパーキャレンダーの少なくともいずれかの方法、オンマシーン及びオフマシーンの少なくともいずれかの方法でもよい。
前記キャレンダー加工の条件については、特に制限はなく、目標とする紙厚み、平滑性等の水準に応じて適宜変更することができる。
前記剥離層液の付着量としては、固形分で、0.05g/m〜3g/mが好ましく、0.4g/m〜3g/mがより好ましく、0.5g/m〜2g/mが更に好ましい。前記剥離層の付着量が、0.05g/m未満である、十分な剥離性が得られないことがあり、3g/mを超えると、剥離性が軽くなりすぎて、プリンタ搬送時にラベルの剥れが生じることがある。
本発明の粘着ラベル用剥離紙は、波長940nmにおける光透過率が35%以上であり、36%〜40%が好ましい。前記光透過率が、35%未満であると、光透過性が低下し、プリズム反射による光透過方式のセンサによりラベル検知を行うラベルプリンタで使用できなくなることがある。前記光透過率は、例えば、分光光度計を用いて測定することができる。
本発明の粘着ラベル用剥離紙は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ラベル、シール、ステッカー、ワッペン等の形態の一般的な粘着ラベル用剥離紙として使用できる。
<粘着ラベル>
本発明で用いられる粘着ラベルは、本発明の前記粘着ラベル用剥離紙における剥離層上に、粘着剤層とラベル基材とをこの順に有し、更に必要に応じてその他の層を有してなる。
−ラベル基材−
前記ラベル基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、例えば、紙類、樹脂フィルム、布、不織布、金属ホイル、などが挙げられる。これらは単層で用いてもよいし、積層して用いても構わない。これらの中でも、紙類、樹脂フィルムが好ましい。
前記紙類としては、例えば、キャストコート紙、アート紙、コート紙、上質紙、蒸着紙、合成紙、などが挙げられる。前記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等の各種高分子フィルムが挙げられる。
前記ラベル基材上には、例えば、ロイコ染料及び顕色剤を主成分とする感熱記録層、インクジェット記録層、感熱転写型記録層、感熱昇華型記録層等を設けることができる。
−粘着剤層−
前記粘着剤層は、粘着剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記粘着剤としては、特に制限はなく、公知の粘着剤の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系粘着剤、スチレン系粘着剤、塩化ビニル系粘着剤、酢酸ビニル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、シリコーン系粘着剤、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、アクリル系粘着剤が特に好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、溶剤、各種添加剤などが挙げられる。
前記粘着剤層は、前記粘着ラベル用剥離紙における剥離層上に、粘着剤及び必要に応じてその他の成分を含む粘着剤層液を塗布し、形成される。なお、前記ラベル基材の裏面に塗工してもよい。
前記粘着剤層液の塗布方法としては、例えば、ロールコーター、ナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、カーテンコーター、などが挙げられる。
前記粘着剤層の平均厚みは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常、1μm〜100μmが好ましい。
以下、実施例により本発明について詳細に説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。
下記実施例及び比較例において、基紙としての上質紙の透気抵抗度、灰分については、以下のようにして測定した。
<透気抵抗度>
前記透気抵抗度は、JIS P8117:2009「紙及び板紙−透気度及び透気抵抗度試験方法(中間領域)−ガーレー法」に準拠して王研式透気度平滑度試験機(KY−55、熊谷理機工業株式会社製)を用いて測定した。
<灰分>
前記灰分は、JIS P8251:2003「紙、板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に準拠して、マッフル炉(SSTS−26K、株式会社いすゞ製作所製)で燃焼し、残渣を電子天秤(AEU210、株式会社島津製作所製)により測定した。
(実施例1)
<剥離紙の作製>
基紙としての上質紙1(坪量60g/m、透気抵抗度(王研)35秒間、灰分1質量%、日本製紙株式会社製)に、下記組成の目止め層液を乾燥後質量が2g/mとなるように塗工して目止め層を設けた。次に、前記目止め層をキャレンダー加圧(圧力25kg/cm、速度15m/min)した。次に、キャレンダー加圧後の目止め層上に、下記組成の剥離層液を乾燥後質量が1.0g/mとなるように塗工して、剥離層を形成した。以上により、実施例1の剥離紙を作製した。
〔目止め層液〕
・ポリビニルアルコール(重合度500、株式会社クラレ製、PVA105)10質量%水溶液・・・100質量部
・アセチレングリコール化合物(日信化学工業株式会社製、オルフィンPD−004)10質量%水溶液・・・0.1質量部
〔剥離層液〕
・無溶剤型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SP7015)・・・100質量部
・触媒(東レ・ダウコーニング株式会社製、SP7077R)・・・2質量部
<感熱記録用粘着ラベルの作製>
次に、アクリル系粘着剤(サイデン化学株式会社製、AT1202)を、前記作製した剥離紙の表面に乾燥後質量が20g/mとなるように塗布し、乾燥させて、感熱記録紙(株式会社リコー製、サーマルペーパータイプ135LA−1)と貼り合わせた。以上により、実施例1の感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例2)
実施例1において、目止め層液におけるアセチレングリコール化合物0.1質量部を2質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例3)
実施例1において、目止め層液におけるアセチレングリコール化合物0.1質量部を8質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例4)
実施例1において、目止め層液におけるアセチレングリコール化合物0.1質量部を15質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例5)
実施例1において、目止め層液におけるポリビニルアルコールを、SBR樹脂(日本エイアンドエル株式会社製、ナルスターSR−102、固形分48質量%)20.8質量部、及び水79.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例6)
実施例1において、目止め層液におけるポリビニルアルコールを、アクリル樹脂(BASF社製、ジョンクリル734、固形分42質量%)23.8質量部及び水76.2質量部に代えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例7)
実施例2において、上質紙1を、上質紙2(坪量60g/m、透気抵抗度(王研)15秒間、灰分12質量%、北越紀州製紙株式会社製)に代えた以外は、実施例2と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例8)
実施例2において、上質紙1を、上質紙3(坪量60g/m、透気抵抗度(王研)1,500秒間、灰分1質量%、日本製紙株式会社製)に代えた以外は、実施例2と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例9)
<剥離紙の作製>
上質紙1(坪量60g/m、透気抵抗度(王研)35秒間、灰分1質量%、日本製紙株式会社製)に、下記組成の目止め層液を乾燥後質量が1g/mとなるように塗工し、目止め層を形成した。
次に、前記目止め層上に、下記組成の中間層液を乾燥後質量が1g/mとなるように塗工し、中間層を設けた。次に、前記中間層をキャレンダー加圧(圧力25kg/cm、速度15m/min)した。次に、キャレンダー加圧した中間層上に、下記組成の剥離層液を乾燥後質量が1.0g/mとなるように塗工して、剥離層を形成した。以上により、実施例9の剥離紙を作製した。
〔目止め層液〕
・SBR樹脂(日本エイアンドエル株式会社製、ナルスターSR−102、固形分48質量%)・・・20.8質量部
・水・・・79.2質量部
・アセチレングリコール化合物(日信化学工業株式会社製、オルフィンPD−004)10質量%水溶液・・・2質量部
〔中間層液〕
・SBR樹脂(日本エイアンドエル株式会社製、ナルスターSR−102)固形分48質量%・・・20.8質量部
・水・・・79.2質量部
〔剥離層液〕
・無溶剤型シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、SP7015)・・・100質量部
・触媒(東レ・ダウコーニング株式会社製、SP7077R)・・・2質量部
<感熱記録用粘着ラベルの作製>
次に、アクリル系粘着剤(サイデン化学株式会社製、AT1202)を、前記作製した剥離紙の剥離層表面に乾燥後質量が8g/mとなるように塗布し、乾燥させて、感熱記録紙(株式会社リコー製、サーマルペーパータイプ135LA−1)と貼り合わせた。以上により、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例10)
実施例9において、目止め層液と中間層液のSBR樹脂及び水を、アクリル樹脂(BASF社製、ジョンクリル734)固形分42質量%を23.8質量部及び水76.2質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例11)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度200、株式会社クラレ製、PVA102)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度1,700、株式会社クラレ製、PVA117)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例12)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度300、株式会社クラレ製、PVA103)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度1,700、株式会社クラレ製、PVA117)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例13)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度1,700、株式会社クラレ製、PVA117)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度1,700、株式会社クラレ製、PVA117)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例14)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度2,400、株式会社クラレ製、PVA124)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度1,700、株式会社クラレ製、PVA117)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例15)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度500、株式会社クラレ製、PVA105)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度300、株式会社クラレ製、PVA103)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例16)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度500、株式会社クラレ製、PVA105)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度1,000、株式会社クラレ製、PVA110)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例17)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度500、株式会社クラレ製、PVA105)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度1,700、株式会社クラレ製、PVA117)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例18)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度500、株式会社クラレ製、PVA105)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度2,400、株式会社クラレ製、PVA124)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例19)
実施例9において、目止め層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度500、株式会社クラレ製、PVA105)10質量%水溶液100質量部にし、中間層液のSBR樹脂及び水を、ポリビニルアルコール(重合度3,500、株式会社クラレ製、PVA135H)10質量%水溶液100質量部とした以外は、実施例9と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例20)
実施例17において、目止め層液のアセチレングリコール化合物として日信化学工業株式会社製 オルフィンPD−001を用いた以外は、実施例17と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例21)
実施例17において、目止め層液のアセチレングリコール化合物として日信化学工業株式会社製 サーフィノール104Hを用いた以外は、実施例17と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(実施例22)
実施例17において、目止め層液のアセチレングリコール化合物として日信化学工業株式会社製 サーフィノール420を用いた以外は、実施例17と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(比較例1)
実施例1において、目止め層液を塗工しない以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(比較例2)
実施例1において、目止め層液のアセチレングリコール化合物を除いた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(比較例3)
実施例1において、目止め層液のアセチレングリコール化合物をジアルキルサクシネートスルホン酸Na塩(日本乳化剤株式会社製、ニューコール290−A)とした以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(比較例4)
実施例12において、目止め層液のアセチレングリコール化合物を除いた以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(比較例5)
実施例12において、目止め層液のアセチレングリコール化合物をジアルキルサクシネートスルホン酸Na塩(日本乳化剤株式会社製、ニューコール290−A)とした以外は、実施例12と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
(比較例6)
実施例1において、下記の目止め層液に代えた以外は、実施例1と同様にして、感熱記録用粘着ラベルを作製した。
<目止め層液>
・コアシェル型アクリル樹脂(大成ファインケミカル株式会社製、アクリットUW−550CS、固形分10質量%)・・・100質量部
・カオリン(イメリスミネラルズ・ジャパン社製、コンツァー1500)・・・10質量部
・アセチレングリコール化合物(日信化学工業株式会社製、サーフィノール104H)10質量%水溶液・・・0.2質量部
次に、実施例1〜22及び比較例1〜6における、目止め層液、剥離紙、及び感熱記録用粘着ラベルについて、以下のようにして、目止め層液の塗工性、光透過性、及び剥離特性を評価した。結果を表2に示した。
<目止め層液の塗工性>
作製した各目止め層液を、それぞれの剥離紙の作製に用いた上質紙1〜3のいずれかにワイヤーバーで18m/minの速さで塗布し、塗布直後の目止め層の塗工面を目視観察し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:スジの発生無し
〇:小さなスジが一部分にある
△:小さなスジ(ワイヤーバーのワイヤー径とほぼ同じ幅のスジ)が全面にある
×:大きなスジ(ワイヤーバーのワイヤー径より明らかに幅の広いスジ)が全面にある
<光透過性>
作製した各剥離紙を、分光光度計(日立ハイテクノロジーズ株式会社製、U−4100)にて波長940nm〜960nmの光透過率を測定し、波長940nmの光透過率により下記基準で光透過性を評価した。
〔評価基準〕
○:波長940nmでの光透過率が36%以上
△:波長940nmでの光透過率が35%以上36%未満
×:波長940nmでの光透過率が35%未満
<剥離特性>
作製した各感熱記録用粘着ラベルを縦5cm×横20cmの大きさにカットして、粘着ラベルから剥離紙を剥がした時の180°の引張り角度と、剥離速度0.3m/minの条件で剥離させた時の剥離力を引張り試験機(島津製作所製、オートグラフ)で測定し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
〇:剥離力が50mN/50mm以上200mN/50mm以下
△:剥離力が201mN/50mm以上300mN/50mm以下
×:剥離力が301mN/50mm以上
表1の結果から、実施例1〜8と比較例1〜3を対比した結果から、目止め層が水溶性樹脂とアセチレングリコール化合物を含有することにより、塗工性及び光透過性が良好となることが分かった。
実施例1〜19と比較例1〜5を対比した結果から、目止め層と剥離層の間に中間層を設けることにより、更に剥離性が良好となることが分かった。
(実施例23)
実施例17で得られた感熱記録用粘着ラベルに打ち抜き加工を施し、図1に示すような感熱記録用粘着ラベルシートを作製した。前記感熱記録用粘着ラベルシートを用い、プリズム反射による光透過方式のセンサ(波長940nm〜960nmを使用)によりラベル検知を行うラベルプリンタ(株式会社イシダ製、IL2000SA)を使用して、図4に示すラベル(漢字、ひらがな、カタカナ、数字、バーコードを記載)を連続発行した。ラベル500枚を連続発行したところ、センシング不良は発生しなかった。なお、実施例1〜16及び実施例18〜22の感熱記録用粘着ラベルにおいても同様の結果が得られた。
(比較例7)
比較例6で得られた感熱記録用粘着ラベルに打ち抜き加工を施し、図1に示すような感熱記録用粘着ラベルシートを作製した。前記感熱記録用粘着ラベルシートを用い、プリズム反射による光透過方式のセンサ(波長940nm〜960nmを使用)によりラベル検知を行うラベルプリンタ(株式会社イシダ製、IL2000SA)を使用して、図4に示すラベル(漢字、ひらがな、カタカナ、数字、バーコードを記載)を連続発行した。ラベル500枚を連続発行したところ、2枚のセンシング不良が発生した。
本発明の態様としては、以下のとおりである。
<1> 基紙と、該基紙上に、目止め層と、剥離層とをこの順に有してなり、
前記目止め層が、水溶性樹脂及びアセチレングリコール化合物を含有し、
波長940nmにおける光透過率が35%以上であることを特徴とする粘着ラベル用剥離紙である。
<2> アセチレングリコール化合物の含有量が、0.05質量%〜15質量%である前記<1>に記載の粘着ラベル用剥離紙である。
<3> 目止め層と剥離層の間に、水溶性樹脂を含有する中間層を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の粘着ラベル用剥離紙である。
<4> 目止め層及び中間層における水溶性樹脂が、ポリビニルアルコールである前記<3>に記載の粘着ラベル用剥離紙である。
<5> 目止め層におけるポリビニルアルコールの重合度が300〜2,000である前記<4>に記載の粘着ラベル用剥離紙である。
<6> 中間層におけるポリビニルアルコールの重合度が1,000〜2,400である前記<4>に記載の粘着ラベル用剥離紙である。
<7> 剥離層が無溶剤型シリコーン樹脂を含有する前記<1>から<6>のいずれかに記載の粘着ラベル用剥離紙である。
<8> 基紙が原紙を含み、該原紙の透気抵抗度が、20秒間以上であり、かつ灰分が8質量%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載の粘着ラベル用剥離紙である。
1 ラベル
2 ギャップ(剥離紙)
3 投光部
4 受光部
10 ラベルシート
特開2001−271295号公報 特開2005−194674号公報 特開2008−297653号公報 特開平9−176999号公報 特開2008−274465号公報

Claims (8)

  1. 基紙と、該基紙上に、目止め層と、剥離層とをこの順に有してなり、
    前記目止め層が、水溶性樹脂及びアセチレングリコール化合物を含有し、
    波長940nmにおける光透過率が35%以上であることを特徴とする粘着ラベル用剥離紙。
  2. アセチレングリコール化合物の含有量が、0.05質量%〜15質量%である請求項1に記載の粘着ラベル用剥離紙。
  3. 目止め層と剥離層の間に、水溶性樹脂を含有する中間層を有する請求項1から2のいずれかに記載の粘着ラベル用剥離紙。
  4. 目止め層及び中間層における水溶性樹脂が、ポリビニルアルコールである請求項3に記載の粘着ラベル用剥離紙。
  5. 目止め層におけるポリビニルアルコールの重合度が300〜2,000である請求項4に記載の粘着ラベル用剥離紙。
  6. 中間層におけるポリビニルアルコールの重合度が1,000〜2,400である請求項4に記載の粘着ラベル用剥離紙。
  7. 剥離層が無溶剤型シリコーン樹脂を含有する請求項1から6のいずれかに記載の粘着ラベル用剥離紙。
  8. 基紙が原紙を含み、該原紙の透気抵抗度が、20秒間以上であり、かつ灰分が8質量%以下である請求項1から7のいずれかに記載の粘着ラベル用剥離紙。
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