JP2013245158A - 強化ガラス板の製造方法、強化用ガラス板の製造方法、強化ガラス板及びタッチパネル - Google Patents

強化ガラス板の製造方法、強化用ガラス板の製造方法、強化ガラス板及びタッチパネル Download PDF

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Abstract

【課題】トップ面が凹状である強化ガラス板を製造し得る方法を提供する。
【解決手段】フロート法によりガラス板10を成形する。ガラス板10のトップ面10a及びボトム面10bのうち、少なくともトップ面10aを研磨することにより強化用ガラス板11を得る研磨工程を行う。強化用ガラス板11の両表層をイオン交換処理することにより強化し、強化ガラス板1を得る。強化ガラス板1のトップ面1aが凹面となるように、研磨工程を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、強化ガラス板の製造方法、強化用ガラス板の製造方法、強化ガラス板及びタッチパネルに関する。
従来、タッチパネル等の種々の電子機器の保護部材として強化ガラス板が使用されている。強化ガラス板の製造方法としては、例えば特許文献1に記載されているように、フロート法により成形されたガラス板をイオン交換により化学強化することにより強化ガラス板を得る方法が知られている。
特公平6−51580号公報
フロート法により成形されたガラス板のボトム面は、溶融金属浴と接触した面である。このため、ガラス板のボトム面側の表層は、Sn等の金属により汚染されている。よって、例えば、ガラス板上にタッチパネル等の配線を形成する場合は、配線を、汚染度が低く清浄なトップ面側に、かつタッチパネルの内表面に形成することが好ましい。
また、タッチパネルに用いられるガラス板は、外表面側の表層の強化度を高める必要がある。このため、外表面側に凸状の表面が位置するようにガラス板を用いることが好ましい。
以上のことから、トップ面が凹状である強化ガラス板が求められている。
本発明は、トップ面が凹状である強化ガラス板を製造し得る方法を提供することを主な目的とする。
本発明に係る強化ガラス板の製造方法では、フロート法によりガラス板を成形する。ガラス板のトップ面及びボトム面のうち、少なくともトップ面を研磨することにより強化用ガラス板を得る研磨工程を行う。強化用ガラス板の両表層をイオン交換処理することにより強化し、強化ガラス板を得る。強化ガラス板のトップ面が凹面となるように、研磨工程を行う。
研磨工程において、トップ面の研磨量をボトム面の研磨量よりも多くすることが好ましい。
ガラス板におけるAlの含有量が7質量%以上であることが好ましい。
ガラス板が、ガラス組成として、質量%で、SiO 40〜71%、Al 7〜21%、LiO 0〜1%、NaO 6〜20%及びKO 0〜15%を含有することが好ましい。
研磨工程において、トップ面及びボトム面のうちのトップ面のみを研磨することが好ましい。
本発明に係る強化用ガラス板の製造方法では、フロート法によりガラス板を成形する。ガラス板のトップ面及びボトム面のうち、少なくともトップ面を研磨することにより強化用ガラス板を得る研磨工程を行う。強化用ガラス板の両面をイオン交換処理することにより強化し、強化ガラス板を得た際に、強化ガラス板のトップ面が凹面となるように、研磨工程を行う。
本発明に係る強化ガラス板は、フロート法により成形されたガラス板から形成された強化ガラス板である。本発明に係る強化ガラス板のトップ面は、凹状である。
本発明に係るタッチパネルは、本発明に係る強化ガラス板と、強化ガラス板のトップ面上に形成されたタッチセンサー部とを備える。
本発明に係るタッチパネルは、強化ガラス板のボトム面の曲率が小さくなるように強化ガラス板を固定する固定具をさらに備えていてもよい。
本発明によれば、トップ面が凹状である強化ガラス板を製造し得る方法を提供することができる。
本発明の一実施形態におけるフロート板ガラスの模式的側面図である。 本発明の一実施形態における強化用ガラス板の模式的側面図である。 本発明の一実施形態における強化ガラス板の模式的側面図である。 本発明の一実施形態におけるタッチパネルの模式的側面図である。 変形例におけるタッチパネルの模式的側面図である。 フロート板ガラスのトップ面またはボトム面の研磨量とトップ面の反り量との関係を表すグラフである。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
本実施形態では、以下の要領で図3に示される強化ガラス板1を製造する。
まず、図1に示されるフロート板ガラス10をフロート法により成形する。フロート板ガラス10は、トップ面10aと、ボトム面10bとを有する。ボトム面10bは、溶融ズス浴などの溶融金属浴に接していた面である。このため、フロート板ガラス10のボトム面10b側の表層は、金属によって汚染されている。すなわち、フロート板ガラス10のボトム面10b側の表層は、溶融金属浴由来の金属を含む。
一方、トップ面10aは、溶融金属浴に接していなかった面である。このため、フロート板ガラス10のトップ面10a側の表層における金属濃度は、ボトム面10b側の表層における金属濃度よりも低い。フロート成形を行う雰囲気からフロート板ガラス10のトップ面10a側の表層に金属が入る場合があるため、フロート板ガラス10のトップ面10a側の表層にも溶融金属浴由来の金属が含まれている場合がある。
フロート板ガラス10は、ガラス組成として、Alを7質量%以上含むことが好ましい。フロート板ガラス10は、ガラス組成として、質量%で、SiO 40〜71%、Al 7〜21%、LiO 0〜1%、NaO 6〜20%及びKO 0〜15%を含有することがより好ましい。上記のように各成分の含有範囲を限定した理由を下記に示す。なお、各成分の含有範囲の説明において、特に断りがある場合を除き、%表示は質量%を指す。
SiOは、ガラスのネットワークを形成する成分である。フロート板ガラス10におけるSiOの含有量は、好ましくは40〜71%、40〜70%、40〜63%、45〜63%、50〜59%、特に55〜58.5%である。SiOの含有量が多くなり過ぎると、ガラスの溶融、成形が難しくなったり、熱膨張係数が低くなり過ぎて、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる場合がある。一方、フロート板ガラス10におけるSiOの含有量が少な過ぎると、ガラス化し難くなる。また熱膨張係数が高くなり、耐熱衝撃性が低下し易くなる場合がある。
Alはイオン交換性能を高める成分である。また、Alには、歪点やヤング率を高める効果もある。フロート板ガラス10におけるAlの好ましい含有量は7〜21%である。フロート板ガラス10におけるAlの含有量が多過ぎると、ガラスに失透結晶が析出し易くなってフロート法による成形が困難になる場合がある。また、熱膨張係数が低くなり過ぎて周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなったり、高温粘性が高くなり溶融し難くなる場合がある。特に、高温粘性の上昇はフロート板ガラスの溶融・成形において負荷が高くなるため、高い生産性を維持するためには、高温粘性を低くすることが重要である。フロート板ガラス10におけるAlの含有量が少な過ぎると、十分なイオン交換性能を発揮できない虞がある。上記観点から、フロート板ガラス10におけるAlの含有量のより好適な上限は、20%以下、19%以下、18%以下、17%以下、16%以下、特に16.0%以下である。フロート板ガラス10におけるAlの含有量のより好適な下限は、7.5%以上、8.5%以上、9%以上、10%以上、11%以上、特に12%以上である。
LiOは、イオン交換成分であると共に、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分である。さらに、LiOは、ヤング率を高める成分でもある。また、LiOはアルカリ金属酸化物の中では圧縮応力値を高める効果が高い。しかし、LiOの含有量が多くなり過ぎると液相粘度が低下してガラスが失透し易くなる。また、LiOの含有量が多くなり過ぎると熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる。よって、フロート板ガラス10におけるLiOの含有量は、好ましくは0〜1%、0〜0.5%、0〜0.1%であり、実質的に含有しないこと、つまり0.01%未満であることが好ましい。
NaOは、イオン交換成分であると共に、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分である。また、NaOは、耐失透性を改善する成分でもある。フロート板ガラス10におけるNaOの含有量は、好ましくは6〜20%、10〜20%、10〜19%、12〜19%、12〜17%、13〜17%、特に14〜17%である。フロート板ガラス10におけるNaOの含有量が多くなり過ぎると、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる場合がある。また、歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成のバランスを欠き、かえって耐失透性が低下する場合がある。一方、フロート板ガラス10におけるNaOの含有量が少ないと、溶融性が低下したり、熱膨張係数が低くなり過ぎたり、イオン交換性能が低下し易くなる場合がある。
Oは、イオン交換を促進する効果があり、アルカリ金属酸化物の中では応力深さを大きくする効果が高い成分である。KOは、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高める成分である。KOは、耐失透性を改善する成分でもある。フロート板ガラス10におけるKOの含有量は0〜15%であることが好ましい。フロート板ガラス10におけるKOの含有量が多過ぎると、熱膨張係数が高くなり、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる場合がある。さらに、歪点が低下し過ぎたり、ガラス組成のバランスを欠き、かえって耐失透性が低下する場合がある。よって、フロート板ガラス10におけるKOの好適な上限は、12%以下、10%以下、8%以下、特に6%以下である。また、フロート板ガラス10におけるKOの好適な下限は0.5%以上、1%以上、1.5%以上、2%以上、2.5%以上、3.0%以上、3.5%以上、4.0%以上、4.5%以上、5.0%以上、5.5%以上である。
フロート板ガラス10におけるアルカリ金属酸化物RO(Rは、Li、Na、Kから選ばれる1種以上)の合量が多くなり過ぎると、ガラスが失透し易くなることに加えて、熱膨張係数が高くなり過ぎて、耐熱衝撃性が低下したり、周辺材料と熱膨張係数が整合し難くなる場合がある。また、フロート板ガラス10におけるアルカリ金属酸化物ROの合量が多くなり過ぎると、歪点が低下し過ぎて、高い圧縮応力値が得られない場合がある。更に液相温度付近の粘性が低下し、高い液相粘度を確保することが困難となる場合がある。よって、フロート板ガラス10におけるROの合量は、好ましくは22%以下、20%以下、特に19%以下である。一方、フロート板ガラス10におけるROの合量が少な過ぎると、イオン交換性能や溶融性が低下する場合がある。よって、フロート板ガラス10におけるROの合量は、好ましくは8%以上、10%以上、13%以上、特に15%以上である。
上記成分以外にも、以下の成分を添加してもよい。
例えば、アルカリ土類金属酸化物R’O(R’はMg、Ca、Sr、Baから選ばれる1種以上)は、種々の目的で添加可能な成分である。しかし、アルカリ土類金属酸化物R’Oが多くなると、密度や熱膨張係数が高くなったり、耐失透性が低下することに加えて、イオン交換性能が低下する場合がある。よって、フロート板ガラス10におけるアルカリ土類金属酸化物R’Oの合量は、好ましくは0〜9.9%、0〜8%、0〜6%、特に0〜5%である。
MgOは、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が高い。しかし、フロート板ガラス10におけるMgOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる場合がある。フロート板ガラス10におけるMgOの含有量の好ましい上限は、9%以下、8%以下、7%以下、5%以下、4%以下、3.5%以下、3%以下、2.5%以下下限は0.1%以上、0.5%以上、1%以上、1.5%以上である。 CaOは、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を高めたり、歪点やヤング率を高める成分であり、アルカリ土類金属酸化物の中では、イオン交換性能を高める効果が高い。フロート板ガラス10におけるCaOの含有量は0〜6%であることが好ましい。しかし、フロート板ガラス10におけるCaOの含有量が多くなると、密度、熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなったり、更にはイオン交換性能が低下する場合がある。したがって、フロート板ガラス10におけるCaOの含有量は、好ましくは0〜4%、0〜3%、0〜2%、0〜1%、特に0〜0.1%である。
SrO及びBaOは、高温粘度を低下させて溶融性や成形性を向上させたり、歪点やヤング率を高める成分である。SrO及びBaOの含有量は各々0〜3%であることが好ましい。フロート板ガラス10におけるSrOやBaOの含有量が多くなると、イオン交換性能が低下する場合がある。また、密度、熱膨張係数が高くなったり、ガラスが失透し易くなる場合がある。フロート板ガラス10におけるSrOの含有量は、好ましくは2%以下、1.5%以下、1%以下、0.5%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。フロート板ガラス10におけるBaOの含有量は、好ましくは2.5%以下、2%以下、1%以下、0.8%以下、0.5%以下、0.2%以下、特に0.1%以下である。
ZrOは、イオン交換性能を顕著に高めると共に、ヤング率や歪点を高くし、高温粘性を低下させる効果がある。また、液相粘度付近の粘性を高める効果があるため、所定量含有させることで、イオン交換性能と液相粘度を同時に高めることができる。ただし、フロート板ガラス10におけるZrOの含有量が多くなり過ぎると、耐失透性が極端に低下する場合がある。よって、フロート板ガラス10におけるZrOの含有量は、好ましくは0〜10%、0.001〜10%、0.1〜9%、0.5〜7%、0.8〜5%、1〜5%、2.5〜5%である。
は、液相温度、高温粘度、密度を低下させる効果を有すると共に、イオン交換性能、特に圧縮応力値を高める効果を有する。しかし、フロート板ガラス10におけるBの含有量が多過ぎると、イオン交換によって表面にヤケが発生したり、耐水性が低下したり、液相粘度が低下する虞がある。また、応力深さが低下する傾向にある。よって、フロート板ガラス10におけるBの含有量は、好ましくは0〜6%、0〜3%、0〜1%、0〜0.5%、特に0〜0.1%である。
TiOは、イオン交換性能を高める効果がある成分である。また、TiOは、高温粘度を低下させる効果がある。しかし、フロート板ガラス10におけるTiOの含有量が多くなり過ぎると、ガラスが着色したり、失透性が低下したり、密度が高くなる場合がある。よって、フロート板ガラス10におけるTiOの含有量は、好ましくは10%以下、8%以下、6%以下、5%以下、4%以下、2%以下、0.7%以下、0.5%以下、0.1%以下、特に0.01%以下である。
は、イオン交換性能を高める成分であり、特に、応力厚みを大きくする効果が高い成分である。しかし、フロート板ガラス10におけるPの含有量が多くなると、ガラスが分相したり、耐水性や耐失透性が低下しやすくなる場合がある。よって、フロート板ガラス10におけるPの含有量は、好ましくは5%以下、4%以下、3%以下、特に2%以下である。
清澄剤としてAs、Sb、CeO、F、SO、Clの群から選択された一種又は二種以上を0.001〜3%含有させてもよい。ただし、As及びSbは環境に対する配慮から、使用は極力控えることが好ましい。As及びSbの各々の含有量を0.1%未満、更には0.01%未満に制限することが望ましい。またCeOは、透過率を低下させる成分であるため、その含有量を0.1%未満、更には0.01%未満に制限することが望ましい。またFは、低温粘性を低下させ、圧縮応力値の低下を招く虞があるため、その含有量を0.1%未満、特に0.01%未満に制限することが好ましい。よって、好ましい清澄剤は、SOとClであり、SOとClの1者又は両者を、0.001〜3%、0.001〜1%、0.01〜0.5%、更には0.05〜0.4%添加することが好ましい。
NbやLa等の希土類酸化物は、ヤング率を高める成分である。しかし、原料自体のコストが高く、また多量に含有させると耐失透性が低下する場合がある。よって、NbやLa等の希土類酸化物の含有量は、好ましくは3%以下、2%以下、1%以下、0.5%以下、特に0.1%以下である。
Co、Ni等のガラスを強く着色するような遷移金属元素は、強化ガラス基板の透過率を低下させる虞がある。特に、タッチパネルディスプレイ用途に用いる場合、遷移金属元素の含有量が多いと、タッチパネルディスプレイの視認性が損なわれる。具体的には、遷移金属元素の含有量が0.5%以下、0.1%以下、特に0.05%以下となるように、原料又はカレットの使用量を調整することが望ましい。
次に、フロート板ガラス10の研磨工程を行うことにより、図2に示される強化用ガラス板11を得る。具体的には、フロート板ガラス10のトップ面10aとボトム面10bとのうち、少なくともトップ面10aを研磨する。研磨工程において、トップ面10aの研磨量を、ボトム面10bの研磨量よりも多くすることが好ましく、トップ面10aの研磨量を、ボトム面10bの研磨量の倍以上、さらには3倍以上とすることがより好ましく、トップ面10aのみを研磨することがさらに好ましい。
なお、強化用ガラス板11は、平板状であってもよいが、曲板状であってもよい。
次に、強化用ガラス板11の両表層をイオン交換処理することにより強化し、図3に示される強化ガラス板1を得る。具体的には、例えば、ナトリウム成分を含む強化用ガラス板11を、400℃〜550℃程度のKNO溶融塩に1時間〜8時間程度浸漬させることにより両表層のイオン交換処理を行うことにより、両表層に圧縮応力層が設けられた強化ガラス板1を得ることができる。
ここで、強化ガラス板1のトップ面1aが凹面となり、ボトム面1bが凸面となるように上記研磨工程を行う。すなわち、イオン交換処理を行うことにより、トップ面1aが凹面に変形するように、フロート板ガラス10の少なくともトップ面10aを予め研磨しておく。例えば、強化用ガラス板11のトップ面11aが凹面である場合は、トップ面11aの曲率半径よりも強化ガラス板1のトップ面1aの曲率半径が小さくなるように、フロート板ガラス10の少なくともトップ面10aを予め研磨しておく。
本発明者は、鋭意研究の結果、フロート板ガラス10のトップ面10aを主として研磨しておくことにより、イオン交換処理を行った際にトップ面1aが凹面となることを見出した結果、本実施形態の強化ガラス板の製造方法に想到した。本実施形態の製造方法によれば、清浄度の高いトップ面1aが凹面である強化ガラス板1を好適に製造し得る。
なお、トップ面1aの曲率半径は、強化ガラス板1の使用用途等に応じて適宜設定することができる。トップ面1aの曲率半径は、例えば、10m〜250m程度とすることができる。
図4は、本実施形態に係るタッチパネル2の模式的側面図である。
タッチパネル2は、強化ガラス板1と、強化ガラス板1のトップ面1a上に形成されたタッチセンサー部20とを備える。タッチセンサー部20は、トップ面1a上に形成された電極(図示せず)を含む。強化ガラス板1を用いることにより、清浄度の高いトップ面1a上に電極が形成されており、外表面が凸面であるボトム面1bにより構成されているタッチパネル2を得ることができる。
また、図5に示されるように、固定部30を設け、強化ガラス板1のボトム面1bの曲率が小さくなるように(典型的には、強化ガラス板1が平板となるように)強化ガラス板1を固定してもよい。
(実験例)
以下、実験例に基づいて、本発明を説明する。なお、以下の実験例は、単なる例示である。本発明は、以下の実験例に何ら限定されない。
質量%で、SiO 58.5%、Al 13%、MgO 2%、CaO 2%、ZrO 4.5%、NaO 14.5%及びKO 5.5%となるようにガラス原料を調合し、1580℃で8時間溶融した。その後、得られた溶融ガラスを溶融ズス浴を用いたフロート法で板状に成形して、寸法400mm×500mm×0.7mm厚のフロート板ガラスを80枚得た。
次に、80枚のフロート板ガラスの内の40枚のフロート板ガラスのトップ面を、0μm、15μm、30μmまたは50μm研磨し、強化用ガラス板を得た。フロート板ガラスのボトム面は研磨しなかった。
残りの40枚のフロート板ガラスのボトム面を、0μm、15μm、30μmまたは50μm研磨し、強化用ガラス板を得た。フロート板ガラスのトップ面は研磨しなかった。
次に、440℃のKNO溶融塩中に強化用ガラス板を6時間浸漬させることによりイオン交換処理を行い、強化ガラス板を得た。
得られた強化ガラス板の反り量を、レーザー変位計(株式会社キーエンス社製 LK−G35)を用いて、最大変位量/ガラス幅(500mm)の式から算出した。なお、反り量は、n数=10の平均値である。結果を図6に示す。なお、図6の縦軸は、トップ面側に凸の場合(トップ面側に凸の場合)を「+」とし、ボトム面側に凸の場合(トップ面側に凹の場合)を「−」としている。図6において、菱形及び実線で示すデータは、トップ面のみを研磨した場合のデータである。図6において、円及び破線で示すデータは、ボトム面のみを研磨した場合のデータである。
図6に示される結果から明らかなように、フロート板ガラスのトップ面を研磨することにより、イオン交換処理後にトップ面が凹状に反ることが分かる。
また、図6に示す結果から、トップ面を研磨した場合の方が、ボトム面を研磨した場合よりも反り量が大きく変化することが分かる。このことから、トップ面に加えて、ボトム面を研磨した場合であっても、トップ面が凹状の強化ガラス板を得うることが分かる。例えば、トップ面の研磨量をボトム面の研磨量よりも多くすることによって、トップ面が凹状の強化ガラス板が得られることが分かる。
1…強化ガラス板
1a…トップ面
1b…ボトム面
2…タッチパネル
10…フロート板ガラス
10a…トップ面
10b…ボトム面
11…強化用ガラス板
20…タッチセンサー部
30…固定部

Claims (9)

  1. フロート法によりガラス板を成形する工程と、
    前記ガラス板のトップ面及びボトム面のうち、少なくともトップ面を研磨することにより強化用ガラス板を得る研磨工程と、
    前記強化用ガラス板の両表層をイオン交換処理することにより強化し、強化ガラス板を得る工程と、
    を備え、
    前記強化ガラス板のトップ面が凹面となるように、前記研磨工程を行う、強化ガラス板の製造方法。
  2. 前記研磨工程において、前記トップ面の研磨量を前記ボトム面の研磨量よりも多くする、請求項1に記載の強化ガラス板の製造方法。
  3. 前記ガラス板におけるAlの含有量が7質量%以上である、請求項1または2に記載の強化ガラス板の製造方法。
  4. 前記ガラス板が、ガラス組成として、質量%で、SiO 40〜71%、Al 7〜21%、LiO 0〜1%、NaO 6〜20%及びKO 0〜15%を含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の強化ガラス板の製造方法。
  5. 前記研磨工程において、前記トップ面及び前記ボトム面のうちの前記トップ面のみを研磨する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の強化ガラス板の製造方法。
  6. フロート法によりガラス板を成形する工程と、
    前記ガラス板のトップ面及びボトム面のうち、少なくともトップ面を研磨することにより強化用ガラス板を得る研磨工程と、
    を備え、
    前記強化用ガラス板の両面をイオン交換処理することにより強化し、強化ガラス板を得た際に、前記強化ガラス板のトップ面が凹面となるように、前記研磨工程を行う、強化用ガラス板の製造方法。
  7. フロート法により成形されたガラス板から形成された強化ガラス板であって、
    トップ面が凹状である、強化ガラス板。
  8. 請求項7に記載の強化ガラス板と、
    前記強化ガラス板のトップ面上に形成されたタッチセンサー部と、
    を備える、タッチパネル。
  9. 前記強化ガラス板の前記ボトム面の曲率が小さくなるように前記強化ガラス板を固定する固定具をさらに備える、請求項8に記載のタッチパネル。
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