JP2013244793A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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【課題】空気入りタイヤのトウアンドヒール摩耗を抑制する。
【解決手段】トレッド部10にブロック16を備えた空気入りタイヤにおいて、ブロック16の側壁18に、ブロック踏面20から根元部22に向かって螺旋状に延びる複数の螺旋状溝24を設ける。該複数の螺旋状溝24は、第1螺旋状溝24aと、該第1螺旋状溝に対して幅と深さの少なくとも一方が異なる第2螺旋状溝24bとを含む。第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bは、ブロック踏面20における各辺にそれぞれ2個又は3個設けられ、ブロック16の周方向において同じ螺旋状溝が3個以上連続しないように配置されることが好ましい。より好ましくは、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bをブロックの周方向において交互に配置する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
空気入りタイヤにおいては、タイヤ周方向に延びる縦溝と、該縦溝に交差する横溝とにより区分された陸部であるブロックを、トレッド部に備えたものがあり、良好な制動力や駆動力、操縦安定性能等を発揮させている。このようなブロックを備えた空気入りタイヤにおいては、ブロックの蹴り出し側と踏み込み側との間での摩耗量の差により横溝を挟んで段差状に摩耗するトウアンドヒール摩耗が生じる場合がある。そのため、タイヤ摩耗時におけるトウアンドヒール摩耗量を低減することが求められる。
下記特許文献1には、接地圧の不均一に起因する偏摩耗を抑制するために、ブロックの側壁における高さ方向の中央部において、ブロックの各角部に切欠きを設け、該切欠きの幅及び深さを角部から離れるに従って小さくすることが開示されている。しかしながら、このような切欠きでは、摩耗過程でのブロック剛性の変化幅が大きくなってしまう。
一方、ブロックの側面に溝などの凹部を形成することについては、従来様々な提案がなされている。例えば、下記特許文献2には、ブロックのエッジ部分の剛性を下げて接地圧の均一化するために、ブロックの側壁の全周にわたって凹部を形成すること、及び、該凹部を螺旋状に形成することが開示されている。下記特許文献3には、溝内の流体抵抗を低減してウェット性能を向上ために、ブロックの側壁に縦溝や横溝の長手方向に延びる小溝を複数設けることが開示されている。下記特許文献4には、ブロックの俵型変形を抑えて転がり抵抗を低減するために、ブロックの側壁を高さ方向に複数の小壁面に区画し、該小壁面の各々が同じ方向に捩れた形状とすることで、側壁に凹凸を設けることが開示されている。しかしながら、従来、ブロックの側壁に深さや幅の異なる複数の溝を螺旋状に設けることにより、トウアンドヒール摩耗を抑制することは知られていなかった。
特開2005−193702号公報 特開平11−151912号公報 特開2002−219906号公報 特開2010−120430号公報
本発明は、空気入りタイヤのトウアンドヒール摩耗を抑制することを目的とする。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッド部にブロックを備える空気入りタイヤにおいて、前記ブロックの側壁に、当該ブロックの踏面から根元部に向かって螺旋状に延びる複数の螺旋状溝が設けられたものであり、前記複数の螺旋状溝として、第1螺旋状溝と、前記第1螺旋状溝に対して幅と深さの少なくとも一方が異なる第2螺旋状溝とを含むことを特徴とする。
本発明の好ましい態様において、前記複数の螺旋状溝は、隣接する螺旋状溝間で互いに平行に設けられてもよい。他の態様において、前記第1螺旋状溝と前記第2螺旋状溝が、前記ブロックの踏面において当該ブロックの各辺にそれぞれ設けられてもよい。この場合、前記第1螺旋状溝と前記第2螺旋状溝は、前記ブロックの踏面において当該ブロックの各辺にそれぞれ2個又は3個設けられ、前記ブロックの周方向において同じ螺旋状溝が3個以上連続しないように配置されてもよい。また、前記第1螺旋状溝と前記第2螺旋状溝が、前記ブロックの周方向において交互に配置されてもよい。他の態様において、前記第2螺旋状溝は、前記第1螺旋状溝よりも幅及び深さが大きい溝であってもよい。この場合、前記第1螺旋状溝の幅が0.1mm以上0.5mm以下であり、前記第2螺旋状溝の幅が前記第1螺旋状溝の幅の2倍以上4倍以下であってもよい。また、前記第1螺旋状溝の深さが当該第1螺旋状溝の幅の1倍以上1.2倍以下であり、前記第2螺旋状溝の深さが前記第1螺旋状溝の深さの2倍以上4倍以下であってもよい。更に他の態様において、前記複数の螺旋状溝が設けられた前記ブロックにおける踏面の面積Sが、該螺旋状溝が設けられていない状態での踏面の面積Sに対し、S≧0.95Sであってもよい。これらの各態様は適宜に組み合わせることができる。
本発明によれば、トレッド部におけるブロックの側壁に螺旋状の溝を幅や深さを変えて設けることにより、ブロックでのトウアンドヒール摩耗を抑制することができる。
実施形態に係る空気入りタイヤのトレッドパターンを示す展開図である。 同空気入りタイヤのブロックの平面図である。 同ブロックの斜視図である。 同ブロックの摩耗過程を説明するための図であり、(a)は新品時、(b)は25%摩耗時、(c)は50%摩耗時の各斜視図である。 (a)〜(c)は変更例に係るブロックの平面図である。 (a)及び(b)は更に他の変更例に係るブロックの平面図である。 (a)〜(d)は螺旋状溝の断面形状を示す図である。 比較例1に係るブロックの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
実施形態に係る空気入りタイヤは、図1に示すように、トレッド部10に、陸部としてブロック16を備えるものである。なお、トレッド部10以外の構成は、通常の空気入りタイヤと同等である。すなわち、空気入りタイヤは、左右一対のビード部及びサイドウォール部と、左右のサイドウォール部の径方向外方端部同士を連結するように両サイドウォール部間に設けられたトレッド部10とを備えて構成されており、一対のビード部間にまたがって延びるカーカスを備える。カーカスは、トレッド部10からサイドウォール部をへて、ビード部に埋設された環状のビードコアにて両端部が係止された少なくとも1枚のカーカスプライからなり、上記各部を補強する。トレッド部10におけるカーカスの外周側には、2層以上のゴム被覆スチールコード層からなるベルトが設けられており、カーカスの外周でトレッド部10を補強する。
トレッド部10の表面には、図1に示すように、タイヤ周方向Xにストレート状に延びる複数の縦溝(主溝)12と、該縦溝12に交差する複数の横溝14が設けられており、縦溝12と横溝14により区分された複数のブロック16を備える。この例では、縦溝12がタイヤ幅方向Yに4本設けられ、これによりタイヤ幅方向Yにおいて5つのブロック列が設けられている。かかるトレッドパターンはあくまで一例であって、ブロックを有する種々のトレッドパターンを採用することができる。例えば、縦溝12の本数は4本には限らず、また横溝14を設けない領域(即ち、リブ)を含んでもよい。また、横溝14は縦溝12に垂直でなくてもよく、傾斜して交わることで、ブロック16の平面形状が平行四辺形状や台形状、三角形状などに形成されてもよい。なお、図1において、符号Cはタイヤ赤道を示している。
以下、各ブロック16の構成について詳細に説明する。上記縦溝12及び横溝14を構成するブロック16の側壁18には、図3に示すように、ブロック16の踏面(接地面)20から根元部22に向かって螺旋状(スパイラル状)に延びる複数の螺旋状溝24が設けられている。すなわち、螺旋状溝24は、その一端(上端)E1が踏面20において開口するとともに、該踏面20から傾斜しながら漸次に根元部22(即ち、ブロック16の底部)に近づくように、ブロック16の周りを螺旋状に延びて形成されている。この例では、螺旋状溝24の下端E2がブロック16の根元部22に達しており、そのため、螺旋状溝24はブロック16の高さ方向Hの全体にわたって形成されている。また、螺旋状溝24は、その上端E1から下端E2まででブロック16の側壁18を一周するように、高さ方向Hに対する傾斜角度が設定されている。更に、上記複数の螺旋状溝24は、隣接する螺旋状溝24,24間で、所定間隔をおいて互いに平行に設けられている。
螺旋状溝24としては、幅と深さが異なる2種類の溝が形成されており、すなわち、幅及び深さの小さい細溝である第1螺旋状溝24aと、該第1螺旋状溝24aよりも幅及び深さの大きい太溝である第2螺旋状溝24bとが設けられている。ここで、図2を参照して、第1螺旋状溝24aについては、その幅Waが、0.1mm≦Wa≦0.5mmであることが好ましく、より好ましくは0.1mm≦Wa≦0.3mmである。また深さDaが、幅Waの1倍以上1.2倍以下、即ち、Wa≦Da≦1.2Waであることが好ましい。第2螺旋状溝24bについては、その幅Wbが、第1螺旋状溝24aの幅Waの2倍以上4倍以下、即ち、2Wa≦Wb≦4Waであることが好ましく、また深さDbが、第1螺旋状溝24aの深さDaの2倍以上4倍以下、即ち、2Da≦Db≦4Daであることが好ましい。このような微細な溝を幅や深さを変えて螺旋状に設けることにより、ブロック16の摩耗寿命の低下を抑えながら、トウアンドヒール摩耗の抑制効果を高めることができる。
なお、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bの幅Wa,Wbは、図2に示すブロック16の踏面20での幅であり、また該踏面20に平行な面で切断した断面での幅である。そのため、ブロック16の摩耗が進行することで、図4に示すように、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bのブロック踏面での位置がブロック16の周方向で移動したとしても、これらの幅はWa,Wbであり、新品時の幅Wa,Wbが摩耗末期まで維持されるよう構成されている。
第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bは、図2に示すように、ブロック16の四角形状をなす踏面20の各辺に、それぞれ設けられている。この例では、ブロック16の踏面20における各辺にそれぞれ2個ずつ設けられており、ブロック16の周方向において、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bが交互に設けられている。また、これらの第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bは、ブロック16の踏面20における各辺において均等、即ち等間隔に配置されている。
以上よりなる本実施形態の空気入りタイヤであると、ブロック16の側壁18に溝深さが異なる上記第1及び第2の螺旋状溝24a,24bを設けたので、ブロック16の摩耗の進行に伴い、ブロック踏面の接地圧σの分布を変えていくことが可能である。これは、図4に示すように、ブロック16が摩耗していくと、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bのブロック踏面での位置がブロック16の周方向において徐々に移動していくためである。すなわち、図4(a)に示す新品時における各螺旋状溝24a,24bの踏面20での位置は、摩耗の進行とともに螺旋状溝24の傾斜方向に徐々に移動していき、図4(b)に示す25%摩耗時には、ブロック16の周方向において約90°移動した位置となり、更に、図4(c)に示す50%摩耗時には、ブロック16の対向する辺の位置まで移動する。
このように摩耗の進行に伴いブロック16の踏面形状を刻々と変化させて接地圧分布を変えていくことで、ブロック16の全周において摩耗のしやすさを刻々と変化させることができるので、トウアンドヒール摩耗を抑制することができる。その際、仮に螺旋状溝24が全て同じ深さ及び幅であると、ブロック踏面の形状変化を促進することができず、トウアンドヒール摩耗の抑制効果が得られない。サイズの異なる螺旋状溝24を設けることで、接地圧分布を変化させるのに十分なブロック踏面の形状変化を生じさせて、トウアンドヒール摩耗の抑制効果を高めることができる。
また、ブロック16の踏面20における各辺に、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bをそれぞれ2個ずつ設けたので、摩耗の進行に伴うブロック踏面の形状変化を促進することができる。また、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bをブロック16の周方向において交互に設けたので、ブロック16全体としての剛性の均一化を確保することができる。この点、本実施形態では、上記のように螺旋状溝24がブロック16の踏面20における各辺において均等に配置されていることからも、ブロック剛性の均一性の点で有利である。
また、本実施形態であると、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bが上記の通りの微細な溝からなるので、ブロック16の摩耗寿命の低下を抑えながら、トウアンドヒール摩耗の抑制効果を高めることができる。ここで、ブロック16の摩耗寿命の観点から、螺旋状溝24のブロック踏面20における面積比率は、次のように設定されることが好ましい。すなわち、螺旋状溝24が設けられた状態での踏面20の面積をSとし、該螺旋状溝24が設けられていない状態での踏面20の面積をSとしたとき、S≧0.90Sであることが好ましく、より好ましくはS≧0.95Sであり、更に好ましくは、0.98S≧S≧0.95Sである。このような範囲に設定することにより、ブロック16の摩耗寿命の低下を抑えることができる。なお、ブロック踏面20における螺旋状溝24の配設間隔は、踏面20における各辺の長さと、そこに設けられた螺旋状溝24の個数とにより、(辺の長さ)÷(個数)で求められるので、特に限定されない。ここで、ブロック16の各辺の長さは、通常、15〜50mm程度である。
また、本実施形態であると、螺旋状溝24がその上端E1から下端E2まででブロック16の側壁18を一周するように設けられ、ブロック16の根元部22まで設けられているので、摩耗末期までブロック剛性に均一性を持たせることができる。なお、螺旋状溝24は、その上端E1から下端E2まででブロック16を一周させる場合には限定されず、例えば半周させたり、1周半させたりしてもよい。好ましくは半周から一周半の範囲内で設定することである。
次に、螺旋状溝24の配置についての変更例について説明する。上記実施形態では、図2に示すように、第1螺旋状溝24aを「A」、第2螺旋状溝24bを「B」としたときに、ブロック踏面20における各辺で、ABABと交互に配置した。これに対し、図5(a)に示す例では、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを、ブロック踏面20における各辺で、ABBAの順に配置しており、図5(b)に示す例では、AABBの順で配置しており、図5(c)に示す例では、BAABの順で配置している。このように、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを1辺に2個ずつ配置する場合、その配置構成は、図2に示す場合には限定されず、これら図5(a)〜(c)に示すように、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bのそれぞれ2個ずつがブロック周方向において交互に配置される形態でもよく、この場合でもブロック剛性の均一性を保つことができる。
また、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bは、ブロック踏面20における各辺にそれぞれ3個ずつ配置してもよい。例えば、図6(a)に示すように、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを、ブロック踏面20における各辺でABABABの順に交互に配置してもよく、また、図6(b)に示すように、ブロック踏面20における各辺でABBABAの順に設けてもよい。
但し、同じ螺旋状溝24a,24bが3個以上連続すると、ブロック16の剛性の均一性が損なわれるおそれがあるので、ブロック16の周方向において同じ螺旋状溝24a,24bが3個以上連続しないように配置することが好ましい。すなわち、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bは、ブロック16の周方向において交互に設けるか、又はブロック周方向において連続するとしても2個までの連続にとどめることが好ましい。
なお、上記実施形態では、ブロック16の踏面20において各辺に、それぞれ同数の第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを設けたが、各辺に設ける螺旋状溝24の個数は異なってもよい。例えば、ブロック16の各辺の長さが大きく異なる場合、長い辺には第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを3個ずつ設け、短い辺には第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを2個ずつ設けてもよい。また、1辺に設ける第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bの数を変えてもよく、例えば、1辺に第1螺旋状溝24aを3個と第2螺旋状溝24bを2個設けてもよい。更に、螺旋状溝24は、ブロック16の踏面20において各辺に1個ずつ設けてもよく、また、必ずしも踏面20における全ての辺に螺旋状溝24を設けなくてもよい。但し、踏面20における全ての辺にそれぞれ種類の異なる複数の螺旋状溝24a,24bを設けた方が、摩耗の進行に伴うブロック踏面の形状変化をより促進することができるので好ましい。
また、上記実施形態では、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bという2種類の螺旋状溝24を設けたが、幅や深さが異なる3種類以上の螺旋状溝24を設けてもよい。また、上記実施形態では、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bについて、幅と深さの双方が異なる構成としたが、いずれか一方のみが異なる構成としてもよい。好ましくは少なくとも深さが異なる構成とすることである。
また、上記実施形態では、螺旋状溝24の断面形状(踏面20又はこれに平行な面での断面形状)を、図7(a)に示すような湾曲状ないし逆U字状としたが、特に限定するものではなく、例えば、図7(b)に示すような三角形状としてもよく、図7(c)に示すような矩形状としてもよく、図7(d)に示すような多角形状としてもよい。これらの中でも形成しやすさの点から、図7(a)に示す逆U字状や図7(c)に示す矩形状が好ましい。
また、上記実施形態では、トレッド部10に存在する全てのブロック16について、上記螺旋状溝24の構成を採用することとして説明したが、必ずしも全てのブロックに適用する必要はなく、トウアンドヒール摩耗が問題となりやすい一部のブロックのみに上記螺旋状溝の構成を採用してもよい。その他、一々列挙しないが、本発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
実施例1〜3、従来例、及び比較例1,2の乗用車用空気入りラジアルタイヤ(195/65R15)を試作した。これらの各試作タイヤは、基本的なトレッドパターンとタイヤ内部構造は同一とし、表1に示す諸元を変更して作製したものである。
従来例は、現行のサマータイヤであり、トレッド部の各ブロックに溝を設けていない例である(ブロックサイズ:縦15mm×横15mm×高さ10mm)。実施例1及び3は、従来例に対して、各ブロックに上記第1実施形態に対応する図2,3に示す螺旋状溝24を配置したものであり、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを各辺においてABABとの配置で2個ずつ設けた例である。実施例2は、従来例に対して、各ブロックに図6(b)に示す螺旋状溝24を配置したものであり、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを各辺においてABBABAとの配置で3個ずつ設けた例である。
比較例1は、従来例に対して、各ブロックに図8に示す溝101,102を設けた例である。この例は、実施例3における第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bを垂直に根元部まで延ばした例である。すなわち、溝101は第1螺旋状溝24aに対応する細溝であり、溝102は第2螺旋状溝24bに対応する太溝であり、これら溝101,102はブロック踏面104での配置と形状が実施例3と同じに設定されている。
比較例2は、実施例1の構成において、第1螺旋状溝24aと第2螺旋状溝24bの2種類の螺旋状溝24を設ける代わりに、幅及び深さが同一の1種類の螺旋状溝24を設けた例である。
各空気入りラジアルタイヤをリム(サイズ:15×6.0J)に装着し、空気圧を200kPaとして、乗用車(1500ccのガソリン車)に装着し、摩耗寿命とブロック面でのトウアンドヒール摩耗量を測定・評価した。各測定方法は以下の通りである。
・摩耗寿命:当社摩耗試験コースにて実車摩耗試験を実施し、1万km走行後のタイヤについて、溝深さ10mm(E1〜E2までの高さ)から1.6mm(T.W.I.高さ)を減じた値に、実車走行距離を乗じたのち、摩耗量を除した値を摩耗寿命とし、該摩耗寿命について、従来例を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、良好であることを示す。
・トウアンドヒール摩耗量(T/H量):当社摩耗試験コースにて実車摩耗試験を実施し、70%摩耗時におけるブロック間の段差を測定してトウアンドヒール摩耗量とし、該摩耗量の逆数について、従来例を100とした指数で表示した。指数が大きいほど、トウアンドヒール摩耗量が小さく、良好であることを示す。
Figure 2013244793
結果は、表1に示す通りであり、螺旋状溝でなくブロック側壁に垂直な溝を設けた比較例1では、トウアンドヒール摩耗の抑制効果は得られなかった。また、螺旋状溝を設けたものの、幅や深さを変えずに設けた比較例2では、踏面部面圧分散が一定になり過ぎたため大幅な改善効果は得られなかった。これに対し、ブロック側壁に深さの異なる螺旋状溝を設けた実施例1〜3であると、従来例に対して、トウアンドヒール摩耗を顕著に抑制することができた。また、特に実施例1及び2であると、摩耗寿命の悪化を抑えながら、トウアンドヒール摩耗の抑制効果に優れていた。
本発明は、乗用車用空気入りタイヤ、トラックやバスなどの重荷重用空気入りタイヤなどの各種空気入りタイヤに用いることができ、好ましくは乗用車用空気入りタイヤに用いることである。
10…トレッド部 16…ブロック 18…側壁
20…踏面 22…根元部 24…螺旋状溝
24a…第1螺旋状溝 24b…第2螺旋状溝
Wa…第1螺旋状溝の幅 Wb…第2螺旋状溝の幅
Da…第1螺旋状溝の深さ Db…第2螺旋状溝の深さ

Claims (9)

  1. トレッド部にブロックを備える空気入りタイヤにおいて、
    前記ブロックの側壁に、当該ブロックの踏面から根元部に向かって螺旋状に延びる複数の螺旋状溝が設けられ、前記複数の螺旋状溝が、第1螺旋状溝と、前記第1螺旋状溝に対して幅と深さの少なくとも一方が異なる第2螺旋状溝とを含む
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記複数の螺旋状溝は、隣接する螺旋状溝間で互いに平行に設けられたことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第1螺旋状溝と前記第2螺旋状溝が、前記ブロックの踏面において当該ブロックの各辺にそれぞれ設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第1螺旋状溝と前記第2螺旋状溝は、前記ブロックの踏面において当該ブロックの各辺にそれぞれ2個又は3個設けられ、前記ブロックの周方向において同じ螺旋状溝が3個以上連続しないように配置されたことを特徴とする請求項3記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第1螺旋状溝と前記第2螺旋状溝が、前記ブロックの周方向において交互に配置されたことを特徴とする請求項4記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第2螺旋状溝は、前記第1螺旋状溝よりも幅及び深さが大きい溝であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第1螺旋状溝の幅が0.1mm以上0.5mm以下であり、前記第2螺旋状溝の幅が前記第1螺旋状溝の幅の2倍以上4倍以下であることを特徴とする請求項6記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記第1螺旋状溝の深さが当該第1螺旋状溝の幅の1倍以上1.2倍以下であり、前記第2螺旋状溝の深さが前記第1螺旋状溝の深さの2倍以上4倍以下であることを特徴とする請求項6又は7記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記複数の螺旋状溝が設けられた前記ブロックにおける踏面の面積Sが、該螺旋状溝が設けられていない状態での踏面の面積Sに対し、S≧0.95Sであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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