以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、説明は、以下の順序で行う。
<1.第1の実施形態>
<2.第2の実施形態>
<3.第3の実施形態>
<4.変形例>
なお、以下に説明する実施形態等は本開示の好適な具体例であり、本開示の内容がこれらの実施形態等に限定されるものではない。
<1.第1の実施形態>
「1−1.システムの構成」
図1は、本開示の第1の実施形態におけるシステムの構成の一例を示す。システム1に対して、例えば、複数の発電装置からの出力が供給される。発電装置として、太陽光発電装置と、風力発電装置と、バイオマス発電装置が例示される。図1では、太陽光パネルにより太陽光発電装置3が模式的に示されている。風車により風力発電装置4が模式的に示されている。タンクおよびタンク内の炎により、バイオマス発電装置5が模式的に示されている。太陽光発電装置3は、公知の太陽光発電装置を適用できる。風力発電装置4およびバイオマス発電装置5についても同様である。
発電装置は、例えば、光や熱、振動、電波、温度差、イオン濃度差などの、周囲の環境に存在するエネルギーに基づいて発電する。発電装置は、系統電力(グリッド)や、人力によって発電する装置により構成されてもよい。複数の発電装置が同種の発電装置であってもよい。
各発電装置によって得られる直流(DC(Direct Current))の電圧が、後段のブロックに供給される。発電装置によって交流(AC(Alternating Current))の電圧が得られる場合は、交流の電圧が直流の電圧に変換されて、後段のブロックに供給される。システム1は、複数のブロックを有する。複数のブロックとして、ブロックBL1、ブロックBL2およびブロックBL3が例示される。個々のブロックを区別する必要がない場合は、ブロックBLと適宜、称する。なお、ブロックとは、説明の便宜上の表記であり、特別の意味を有するものではない。ブロックBLの構成等については、後述する。
ブロックBLは、各発電装置に対して並列に接続される。太陽光発電装置3から供給される直流の電圧V3が、ブロックBL1、ブロックBL2およびブロックBL3に供給される。風力発電装置4から供給される直流の電圧V4が、ブロックBL1、ブロックBL2およびブロックBL3に供給される。バイオマス発電装置5から供給される直流の電圧V5が、ブロックBL1、ブロックBL2およびブロックBL3に供給される。電圧V3、電圧V4および電圧V5のそれぞれが、第1の電圧の一例とされる。
電圧V3、電圧V4および電圧V5の値は、装置の規模等に応じて変動し得るものであるが、ここでは、電圧V3、電圧V4および電圧V5は、75V(ボルト)から100Vの範囲で変動する電圧として説明する。図1では、電圧V3が実線により示され、電圧V4が一点鎖線により示され、電圧V5が二点鎖線により示されている。
「1−2.ブロックの構成」
ブロックBLの構成の一例について、ブロックBL1を例にして説明する。ブロックBL1は、例えば、一のコントロールユニットと、少なくとも一のバッテリユニットとを含む構成とされる。コントロールユニットが第1の装置の一例とされ、バッテリユニットが第2の装置の一例とされる。
コントロールユニットCU1に対して、例えば、バッテリユニットBU1a、バッテリユニットBU1bおよびバッテリユニットBU1cが接続される。個々のバッテリユニットを区別する必要がない場合は、バッテリユニットBU1と適宜、称する。図1では、バッテリユニットBU1aおよびバッテリユニットBU1bが図示されている。
コントロールユニットCU1には、例えば、複数のポートが設けられており、各ポートに対してバッテリユニットBU1が着脱自在とされる。すなわち、コントロールユニットCU1に対して接続されるバッテリユニットBU1の個数は、適宜、変更できる。例えば、バッテリユニットBU1a、バッテリユニットBU1b、バッテリユニットBU1cがコントロールユニットCU1に接続された状態で、新たなバッテリユニットをコントロールユニットCU1に対して接続できる。例えば、バッテリユニットBU1a、バッテリユニットBU1bおよびバッテリユニットBU1cがコントロールユニットCU1に接続された状態で、バッテリユニットBU1bをコントロールユニットCU1から離脱することができる。
バッテリユニットBU1は、ラインL1を介して、コントロールユニットCU1に対して接続される。図2に示すように、ラインL1は、例えば、コントロールユニットCU1からバッテリユニットBU1に対して電力が伝送される電力ラインL10と、バッテリユニットBU1からコントロールユニットCU1に対して電力が伝送される電力ラインL11とを含む。ラインL1は、さらに、コントロールユニットCU1と、各バッテリユニットBU1との間でなされる通信のための信号ラインSL12を含む。
なお、以下の説明では、電力の伝送および通信が、有線によって行われるものとして説明するが、電力の伝送および通信が、無線によって行われてもよい。この場合は、物理的なラインであるラインL1を設ける必要はない。
電力ラインL10を介して、直流の電圧V10が、コントロールユニットCU1からバッテリユニットBU1に供給される。複数のバッテリユニットBU1のうち、充電の指示がなされたバッテリユニットBU1対して、電圧V10に基づく充電が行われる。一のバッテリユニットBU1が充電されてもよく、複数のバッテリユニットBU1が充電されるようにしてもよい。
放電中のバッテリユニットBU1には、充電されない。放電の指示がなされたバッテリユニットBU1から、直流の電圧V11が出力される。電圧V11が、例えば、コントロールユニットCU1を経由して、負荷である外部機器に供給される。コントロールユニットCU1を経由せずに、電圧V11が直接、外部機器に供給されるようにしてもよい。
コントロールユニットCU1と、各バッテリユニットBU1との間でなされる通信は、例えば、SMBus(System Management Bus)やUART(Universal asynchronous Receiver-Transmitter)などの仕様に準じてなされる。信号ラインSL12は、バッテリユニットBU1に対して共通化されたラインであり、信号ラインSL12を制御コマンドが伝送される。例えば、コントロールユニットCU1から、所定のバッテリユニットBU1に対して制御コマンドが送出される。
制御コマンドにより、個々のバッテリユニットBU1を独立して制御できる。バッテリユニットBU1は、自己が接続されたポートのポート番号を識別できる。例えば、制御コマンドのヘッダに、ポート番号を示す識別子が記述される。バッテリユニットBU1は、制御コマンドのヘッダを解析することにより、自己に対する制御コマンドであるか否かを識別できる。
さらに、バッテリユニットBU1は、通信により、自己の情報をコントロールユニットCU1に通知できる。バッテリユニットBU1は、例えば、バッテリユニットBU1が有するバッテリの残容量を、通信によりコントロールユニットCU1に通知できる。バッテリユニットBU1からコントロールユニットCU1に対する通知信号のヘッダに、ポート番号を示す識別子が記述される。これにより、コントロールユニットCU1は、どのバッテリユニットBU1からの通知信号であるかを区別できる。
複数のバッテリユニットBU1を使用して、例えば、以下のような使用の形態が考えられる。バッテリユニットBU1aに対して、コントロールユニットCU1から充電を指示する制御コマンドが伝送され、バッテリユニットBU1aが充電のための制御を実行する。バッテリユニットBU1bに対して、コントロールユニットCU1から放電を指示する制御コマンドが伝送され、バッテリユニットBU1bが放電のための制御を実行する。バッテリユニットBU1cは、予備の電源として使用される。例えば、バッテリユニットBU1bの残容量が低下した際に、使用するバッテリユニットをバッテリユニットBU1bからバッテリユニットBU1cに切り換える。上述した使用の形態は一例であり、これに限定されることはない。
ブロックBL2の構成は、例えば、ブロックBL1の構成と同一の構成とされる。ブロックBL2は、コントロールユニットCU2を含む構成とされる。コントロールユニットCU2に対して、ラインL2を介して、例えば、バッテリユニットBU2a、バッテリユニットBU2bおよびバッテリユニットBU2cが接続される。図1では、バッテリユニットBU2aおよびバッテリユニットBU2bが図示されている。
ラインL2は、例えば、コントロールユニットCU2からバッテリユニットBU2に対して電力が伝送される電力ラインL20と、バッテリユニットBU2からコントロールユニットCU2に対して電力が伝送される電力ラインL21とを含む。ラインL2は、さらに、コントロールユニットCU2と、各バッテリユニットBU2との間でなされる通信のための信号ラインSL22を含む。
ブロックBL3の構成は、例えば、ブロックBL1の構成と同一の構成とされる。ブロックBL3は、コントロールユニットCU3を含む構成とされる。コントロールユニットCU3に対して、ラインL3を介して、例えば、バッテリユニットBU3a、バッテリユニットBU3bおよびバッテリユニットBU3cが接続される。図1では、バッテリユニットBU3aおよびバッテリユニットBU3bが図示されている。
ラインL3は、例えば、コントロールユニットCU3からバッテリユニットBU3に対して電力が伝送される電力ラインL30と、バッテリユニットBU3からコントロールユニットCU3に対して電力が伝送される電力ラインL31とを含む。ラインL3は、さらに、コントロールユニットCU3と、各バッテリユニットBU3との間でなされる通信のための信号ラインSL32を含む。
なお、本開示の他の説明と矛盾が生じない範囲において、各ブロックBLの間に構成上の差異があっても構わない。以下の説明において、同一の構成と表記し、重複した説明を省略する場合があるが、これは、本開示の他の説明と矛盾が生じない範囲において、構成上の差異が存在することを排除するものではない。
「1−3.コントロールユニットの構成」
図3は、コントロールユニットCU1の構成の概要の一例を示す。コントロールユニットCU1は、変換部100a、変換部100bおよび変換部100cを有する。個々の変換部を区別する必要がない場合は、変換部100と適宜、称する。変換部100aに対して、太陽光発電装置3の出力電圧である電圧V3が供給される。変換部100aは、電圧V3を、電圧V3の大きさに応じた電圧V10に変換する。上述したように、電圧V3は、例えば、75Vから100Vの範囲で変動する電圧である。電圧V10は、例えば、45Vから48Vの範囲で変動する直流の電圧である。
変換部100aは、電圧V3が75Vのときは、電圧V10が45Vになるように電圧V3を変換する。変換部100aは、電圧V3が100Vのときは、電圧V10が48Vになるように電圧V3を変換する。電圧V3が75Vから100Vの範囲で変化するのに応じて、変換部100aは、45Vから48Vの範囲で略リニアに変化させるようにして、電圧V3を電圧V10へと変換する。変化率をリニアに変化させることに代えて、各種のフィードバック回路を用いてもよい。フィードバック回路により得られる出力が、変換部100aから出力されるようにしてもよい。
変換部100bおよび変換部100cは、変換部100aと同様に動作する。変換部100bは、電圧V4が75Vのときは、電圧V10が45Vになるように電圧V4を変換する。変換部100aは、電圧V4が100Vのときは、電圧V10が48Vになるように電圧V4を変換する。電圧V4が75Vから100Vの範囲で変化するのに応じて、変換部100aは、45Vから48Vの範囲で略リニアに変化するように電圧V4を電圧V10に変換する。なお、電圧V4が、例えば、200Vから420Vの範囲で変化する場合は、変換部100bは、電圧V4を降圧して、45Vから48Vの範囲の電圧V10を生成する。このように、各変換部100は、入力電圧に応じて、適宜、動作するように構成される。
変換部100cは、電圧V5が75Vのときは、電圧V10が45Vになるように電圧V5を変換する。変換部100cは、電圧V5が100Vのときは、電圧V10が48Vになるように電圧V5を変換する。電圧V5が75Vから100Vの範囲で変化するのに応じて、変換部100aは、45Vから48Vの範囲で略リニアに変化させるように電圧V5を電圧V10に変換する。なお、電圧V5が、例えば、10Vから40Vの範囲で変化する場合は、変換部100cは、電圧V5を昇圧して、45Vから48Vの範囲の電圧V10を生成する。このように、変換部100は、入力電圧に応じて適宜、動作するように構成される。
変換部100a、変換部100bおよび変換部100cからそれぞれ電圧V10が出力され、そのうち、一の出力が電力ラインL10を介してバッテリユニットBU1に供給される。例えば、最も大きい電圧V10が、電力ラインL10を介してバッテリユニットBU1に供給される。バッテリユニットBU1における電力の消費量が大きい場合には、複数の変換部からの出力が合成されて、バッテリユニットBU1に供給される場合も有り得る。
なお、複数の変換部100からの複数の出力のうち、バッテリユニットBU1に供給される出力を選択することができる。詳細は後述するが、変換部100a、変換部100bおよび変換部100cのそれぞれには、例えば、可変抵抗(ボリューム)が設けられる。可変抵抗の値を適切に設定することにより、所定の変換部100から出力される電圧V10をバッテリユニットBU1に供給することができる。
図4は、コントロールユニットCU1の構成の一例を示す。コントロールユニットCU1の変換部100aは、電圧V3を電圧V10に変換(降圧)するDC−DCコンバータ101aを有する。電圧V3が、例えば、45Vより小さい場合には、DC−DCコンバータ101aは、昇圧型のDC−DCコンバータとして構成される。DC−DCコンバータ101aの構成としては、公知のものを適用できる。なお、電圧V3として交流の電圧が供給される場合には、DC−DCコンバータ101aの前段に、AC−DCコンバータが設けられてもよい。
DC−DCコンバータ101aの入力段および出力段のそれぞれに、電圧センサ、電子スイッチおよび電流センサが接続される。DC−DCコンバータ101aの出力段には、さらに、可変抵抗が接続される。図4および後述する図7では、電圧センサを矩形のマークで、電子スイッチを丸のマークで、電流センサを斜線が付された丸のマークで、可変抵抗を三角のマークで、それぞれ簡略化して示している。
DC−DCコンバータ101aの入力段には、電圧センサ101b、電子スイッチ101cおよび電流センサ101dが順次、接続されている。DC−DCコンバータ101aの出力段には、電流センサ101e、電子スイッチ101f、電圧センサ101gおよび可変抵抗101hが順次、接続されている。
変換部100bおよび変換部100cの構成は、例えば、変換部100aと同一の構成とされる。変換部100bは、DC−DCコンバータ102aを有する。DC−DCコンバータ102aの入力段には、電圧センサ102b、電子スイッチ102cおよび電流センサ102dが順次、接続されている。DC−DCコンバータ102aの出力段には、電流センサ102e、電子スイッチ102f、電圧センサ102gおよび可変抵抗102hが順次、接続されている。
変換部100cは、DC−DCコンバータ103aを有する。DC−DCコンバータ103aの入力段には、電圧センサ103b、電子スイッチ103cおよび電流センサ103dが順次、接続されている。DC−DCコンバータ103aの出力段には、電流センサ103e、電子スイッチ103f、電圧センサ103gおよび可変抵抗103hが順次、接続されている。各変換部100の電子スイッチをオフすることにより、変換部100の出力を停止できる。例えば、電子スイッチ101cおよび電子スイッチ101fの少なくとも一方をオフすることにより、変換部100aからの出力を停止できる。
電子スイッチに対する制御に代えて、可変抵抗101h、可変抵抗102hおよび可変抵抗103hの抵抗値を調整してもよい。可変抵抗の抵抗値を調整することにより、DC−DCコンバータ101a等の出力に対してリミットをかけることができる。例えば、可変抵抗101hの抵抗値を0または略0にし、可変抵抗102hおよび可変抵抗103hの抵抗値を所定値に設定する。
DC−DCコンバータ102aの出力電圧が可変抵抗102hにより降下し、DC−DCコンバータ103aの出力電圧が可変抵抗103hにより降下する。最も大きい電圧である、変換部100aから出力される電圧V10が電力ラインL10に供給され、電圧V10がバッテリユニットBU1に供給される。このように、3つの可変抵抗(可変抵抗101h、可変抵抗102hおよび可変抵抗103h)の抵抗値をそれぞれ適切に調整することにより3つの変換部(変換部100a、変換部100bおよび変換部100c)からの出力のうち、一の出力を選択することができる。
コントロールユニットCU1は、さらに、CPU(Central Processing Unit)110を有する。CPU110に対して、メモリ111、D/A(Digital to Analog)変換部112、A/D(Analog to Digital)変換部113および温度センサ114が、バス115を介して接続される。バス115は、例えば、I2Cバスにより構成される。
CPU110は、コントロールユニットCU1の各部を制御する。CPU110は、例えば、変換部100の電子スイッチのオン/オフを制御したり、変換部100における電圧センサや電流センサから供給されるセンサ情報に応じた制御を実行する。
なお、電圧センサや電流センサを示すマークから延伸する矢印は、センサにより得られるセンサ情報が、A/D変換部113を介してCPU110に供給されることを示している。さらに、電子スイッチや可変抵抗を示すマークに向かう矢印は、電子スイッチや可変抵抗に対する制御がCPU110により行われることを示している。
CPU110は、さらに、コントロールユニットCU1に対して接続されるバッテリユニットBU1に対する制御を実行する。例えば、CPU110は、所定のバッテリユニットBU1の電源をオンさせる制御コマンドや、所定のバッテリユニットBU1に対して、充電または放電を指示する制御コマンドを生成する。そして、CPU110は、生成した制御コマンドを信号ラインSL12に送出する。さらに、CPU10は、各バッテリユニットBU1から送信される情報(例えば、バッテリユニットBU1のバッテリの残容量)を取得し、取得した情報に応じた制御を行う。
メモリ111は、CPU110が実行するプログラムが格納されるROM(Read Only Memory)、CPU110が処理を実行する際のワークメモリとして使用されるRAM(Random Access Memory)、各種のデータ(例えば、後述するスケジュールテーブル)が記憶されるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)等の不揮発性メモリなどのメモリを総称したものである。
D/A変換部112は、デジタルデータをアナログデータに変換する。A/D変換部113は、アナログデータをデジタルデータに変換する。A/D変換部113に、例えば、電圧センサや電流センサから、アナログデータのセンサ情報が供給される。A/D変換部113は、アナログデータのセンサ情報をデジタルデータのセンサ情報に変換する。デジタルデータのセンサ情報が、CPU110に供給される。
温度センサ114は、環境温度を測定する。例えば、コントロールユニットCU1の内部の温度や、コントロールユニットCU1の周囲の温度を測定する。温度センサ114によって得られる温度情報がA/D変換部113によりデジタルデータに変換された後に、CPU110に供給される。
コントロールユニットCU1と他の機器との間で、通信が行われるようにしてもよい。例えば、CPU110が通信機能を有する構成とし、CPU110と他の機器118との間で通信が行われる。他の機器118として、パーソナルコンピュータ(PC)や、タブレット型のコンピュータや、スマートフォンなどの機器が例示される。
通信は、インターネットを介した通信でもよく、近距離の無線の通信でもよい。近距離無線の方式による通信としては、例えば、赤外線を用いた通信や、「Zigbee(登録商標)」規格による通信、「Bluetooth(登録商標)」規格による通信、ネットワーク形成が容易な「Wi Fi(登録商標)」による通信などを利用することができるが、これらに限定されるものではない。
図5は、変換部100aの具体的な構成の一例を示す。図5に示すように、変換部110aは、DC−DCコンバータ101aと、後述するフィードフォワード制御系とを備えている。図5では、電圧センサ101b、電子スイッチ101c、電流センサ101d、電流センサ101e、電子スイッチ101f、電圧センサ101gおよび可変抵抗101hの図示を省略している。
DC−DCコンバータ101aは、例えば、スイッチング素子などを含む一次側回路121と、トランス122と、整流素子などを含む二次側回路123とから構成される。図5に示すDC−DCコンバータ101aは、例えば、電流共振型のコンバータ(LLC共振コンバータ)である。
フィードフォワード制御系は、オペアンプ124、トランジスタ125、抵抗Rc1、抵抗Rc2および抵抗Rc3を含み、フィードフォワード制御系の出力は、例えば、DC−DCコンバータ101aの一次側回路121のドライバに備えられた制御用端子に入力される。DC−DCコンバータ101aは、制御用端子に対する入力電圧が一定となるように、変換部100aからの出力電圧を調整する。
変換部100aがフィードフォワード制御系を備えることにより、変換部100aからの出力電圧である電圧V10の値が、あらかじめ設定された範囲内の電圧値となるように調整される。したがって、変換部100aを備えるコントロールユニットCU1は、例えば、太陽光発電装置3からの入力電圧(電圧V3)の変化に応じて出力電圧(電圧V10)を変化させる電圧変換装置の機能を有している。
図5に示すように、変換部100aからは、一次側回路121、トランス122、二次側回路123を介して出力電圧が取り出される。コントロールユニットCU1からの出力は、電力ラインL10により、バッテリユニットBU1に送出される。なお、電圧V3が交流の電圧である場合は、一次側回路121の前段にAC−DCコンバータが接続される。AC−DCコンバータは、例えば、力率補正(Power Factor Correction)回路である。
以下、変換部100aが有するフィードフォワード制御系について説明する。
オペアンプ124の非反転入力端子に対しては、変換部100aへの入力電圧(電圧V3)をkc倍(kc:数十〜百分の一程度)した電圧が入力される。一方、オペアンプ124の反転入力端子c1に対しては、あらかじめ定められた一定の電圧Vt0をkc倍した電圧が入力されている。オペアンプ124の反転入力端子c1に対する入力電圧(kc×Vt0)は、例えば、D/A変換部112から印加される。電圧Vt0の値は、例えば、D/A変換部112の内蔵メモリに保持され、必要に応じて、電圧Vt0の値を変更することが可能とされている。電圧Vt0の値が、バス115を介してCPU110に接続されたメモリ111に保持され、これをD/A変換部112に転送するようにしてもよい。電圧Vt0の値は、固定値でもよい。
オペアンプ124の出力端子はトランジスタ125のベースに接続されており、トランジスタ125により、オペアンプ124の非反転入力端子に対する入力電圧と反転入力端子に対する入力電圧との差に応じた電圧−電流変換が行われる。
トランジスタ125のエミッタに接続された抵抗Rc2の抵抗値は、抵抗Rc1と並列に接続される抵抗Rc2の抵抗値に対して大きな値を持つように設定されている。
例えば、変換部100aに対する入力電圧が、あらかじめ定められた一定の電圧Vt0よりも十分に高い電圧であったとする。このとき、トランジスタ125はオンであり、抵抗Rc1および抵抗Rc2の合成抵抗の値が抵抗Rc1の抵抗値より小となるため、図5に示すf点の電位はグラウンド電位に近づく。
すると、フォトカプラ126を介して接続された、一次側回路121のドライバに備えられた制御用端子に対する入力電圧が低下する。制御用端子に対する入力電圧の低下を検出したDC−DCコンバータ101aは、制御用端子に対する入力電圧が一定となるように、変換部100aからの出力電圧を引き上げる。
反対に、例えば、コントロールユニットCU1に接続される太陽電池の端子電圧が低下し、変換部100aに対する入力電圧が、あらかじめ定められた一定の電圧Vt0に近づいたとする。
変換部100aに対する入力電圧が下がってくると、トランジスタ125の状態が、オンからオフの状態に近づく。トランジスタ125の状態がオンからオフの状態に近づくに伴い、抵抗Rc1および抵抗Rc2には電流が流れにくくなり、図5に示すf点の電位が上昇する。
すると、一次側回路121のドライバに備えられた制御用端子に対する入力電圧が一定に保たれなくなるため、DC−DCコンバータ101aは、制御用端子に対する入力電圧が一定となるように、変換部100aからの出力電圧を引き下げる。
すなわち、変換部100aは、入力電圧があらかじめ定められた一定の電圧Vt0よりも十分に高い電圧である場合には、出力電圧を引き上げる。また、変換部100aは、太陽電池の端子電圧が低下して、入力電圧があらかじめ定められた一定の電圧Vt0に近づくと、出力電圧を引き下げる。このように、変換部100aを備えるコントロールユニットCU1は、入力電圧の大きさに応じて出力電圧を動的に変化させる。
さらに、以下に説明するように、変換部100aは、コントロールユニットCU1の出力側で必要とされる電圧の変化に対しても出力電圧を動的に変化させる。
例えば、太陽光発電装置3の発電中に、コントロールユニットCU1に対して電気的に接続され、充電されるバッテリユニットBU1の数が増加したとする。すなわち、太陽光発電装置3からみた負荷が増加したとする。
この場合、コントロールユニットCU1に対して新たにバッテリユニットBU1が電気的に接続されることにより、コントロールユニットCU1に接続されている太陽電池の端子電圧が下がることになる。すると、変換部100aに対する入力電圧が低下するに伴い、トランジスタ125の状態が、オンからオフの状態に近づくこととなり、変換部100aからの出力電圧を引き下げられる。
一方、例えば、太陽光発電装置3の発電中に、コントロールユニットCU1に対して電気的に接続され、充電されるバッテリユニットBU1の数が減少したとすると、太陽光発電装置3が有する太陽電池からみた負荷が減少するため、コントロールユニットCU1に接続される太陽電池の端子電圧が上昇する。変換部100aに対する入力電圧が、あらかじめ定められた一定の電圧Vt0よりも十分に高い電圧になると、一次側回路121のドライバに備えられた制御用端子に対する入力電圧が低下し、変換部100aからの出力電圧が引き上げられる。
なお、抵抗Rc1、抵抗Rc2および抵抗Rc3の抵抗値は、変換部100aからの出力電圧の値があらかじめ設定された範囲内の電圧値となるように適宜選択される。すなわち、抵抗Rc1および抵抗Rc2の抵抗値により、変換部100aからの出力電圧の上限がきめられる。トランジスタ125は、変換部100aに対する入力電圧が所定の値を超えているときに、変換部100aからの出力電圧の値が、あらかじめ設定された上限の電圧値を超えないようにするために配置されている。
一方、変換部100aからの出力電圧の下限は、後述するように、バッテリユニットBU1における充電制御部におけるフィードフォワード制御系のオペアンプの反転入力端子に対する入力電圧によってきめられる。
変換部100bおよび変換部100cの構成は、例えば、変換部100aの構成と同一とされる。変換部100bおよび変換部100cは、例えば、変換部100aと同様に動作する。
コントロールユニットCU1、コントロールユニットCU2およびコントロールユニットCU3の電源は、それぞれ独立してオン/オフすることができる。図6は、コントロールユニットCU1の、主に電源系統に関する構成の一例を示す。
変換部100aの出力段には、逆流防止用のダイオード130aが接続される。変換部100bの出力段には、逆流防止用のダイオード130bが接続される。変換部100cの出力段には、逆流防止用のダイオード130cが接続される。ダイオード130a、ダイオード130bおよびダイオード130cにより、変換部100a、変換部100bおよび変換部100cがOR接続される。
変換部100a、変換部100bおよび変換部100cからの出力が合成されてバッテリユニットBU1に供給される。実際には、変換部100a、変換部100bおよび変換部100cからの出力のうち、最も電圧が高い一の出力がバッテリユニットBU1に供給される。但し、バッテリユニットBU1の電力の消費量に応じて、複数の変換部100からの出力が供給される状況にもなり得る。
コントロールユニットCU1には、ユーザによって操作可能なメインスイッチSW1が設けられている。メインスイッチSW1がオンされることでCPU110に電力が供給され、コントロールユニットCU1が起動する。メインスイッチSW1に対して、リモートコントロール装置によるオン/オフの切替操作などの遠隔操作が可能とされてもよい。
CPU110に、例えば、コントロールユニットCU1に内蔵されるバッテリ133から電力が供給される。バッテリ133は、例えば、リチウムイオン二次電池である。バッテリ133からの供給される直流の電圧がDC−DCコンバータ134によって、CPU110に対応する電圧に変換される。変換された電圧が、電源電圧としてCPU110に供給される。コントロールユニットCU1の起動時には、バッテリ133が使用される。バッテリ133に対する制御(例えば、充放電制御)は、例えば、CPU110によって行われる。
バッテリ133は、例えば、バッテリユニットBU1から供給される電圧に基づいて充電することができる。変換部100aや変換部100bなどから供給される電圧に基づいて、バッテリ133が充電されてもよい。
例えば、バッテリユニットBU1aから供給される電圧V11が充電制御部135に供給される。充電制御部135は、電圧V11を適切な電圧へと変換し、変換した電圧に基づいて、バッテリ133を充電する。充電制御部135による充電は、例えば、CVCC(Constant Voltage Constant Current)による方式に基づいて実行される。
なお、バッテリユニットBU1から供給される電圧V12あるいは変換部100aや変換部100bなどから供給される電圧に基づいて、CPU110が動作するようにしてもよい。バッテリユニットBU1から供給される電圧V11がDC−DCコンバータ136によって所定のレベルの電圧に変換される。変換された電圧が、電源電圧としてCPU110に供給され、CPU110が動作する。
コントロールユニットCU1が起動した後に、CPU110は、変換部100a、変換部100bおよび変換部100cのうち、少なくとも一の変換部をオンする、電圧V3、電圧V4および電圧V5のうち少なくとも一の電圧が、コントロールユニットCU1の対応する変換部に入力され、その変換部から電圧V10が出力される。電圧V10が、電力ラインL10を介してバッテリユニットBU1に供給される。
CPU110は、信号ラインSLを使用してバッテリユニットBU1と通信を行う。この通信によって、CPU110は、バッテリユニットBU1に対して起動および放電を指示する制御コマンドを出力する。CPU110は、スイッチSW2をオンする。スイッチSW2は、例えば、FET(Field Effect Transistor)から構成される。IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)によって構成されてもよい。スイッチSW2がオンされることで、所定のバッテリユニットBU1からコントロールユニットCU1に電圧V11が供給される。
バッテリユニットBU1から供給される電圧V11を外部機器に供給するときは、CPU110は、スイッチSW3をオンする。スイッチSW3がオンされることで、電圧V11に基づく電圧V12が、電力ラインL12を介して外部機器に供給される。電圧V12は、電圧V11そのものでもよく、外部機器に対応するように電圧V11に変換処理が施されたものでもよい。電力ラインL12には、負荷である種々の外部機器が接続される。なお、電圧V12に基づく電力が放電中のバッテリユニットBU1と異なるバッテリユニットBU1に供給され、供給先のバッテリユニットBU1が充電されるようにしてもよい。
スイッチSW2の出力側(カソード側)には、逆流防止用のダイオード130dが接続される。ダイオード130dを接続することにより、太陽光発電装置3や風力発電装置4などから供給される不安定な電力が、負荷である外部機器に直接、供給されることを防止できる。外部機器には、バッテリユニットBU1から供給される安定した電力を供給できる。もちろん、安全のために、バッテリユニットBU1の最終段にダイオードを設けてもよい。
以上、ブロックBL1におけるコントロールユニットCU1の構成の一例について説明した。なお、他のブロックBLにおけるコントロールユニット(例えば、コントロールユニットCU2およびコントロールユニットCU3)の構成は、例えば、コントロールユニットCU1と同一の構成とされ、コントロールユニットCU1と同様に動作する。
なお、可変抵抗の抵抗値を適宜、調整することにより、変換部100aからの出力電圧、変換部100bからの出力電圧および変換部100cからの出力電圧のうち、どの出力電圧を優先するかを決定する例を説明したが、他の方法によって優先する出力電圧を決定してもよい。例えば、各変換部100における抵抗Rc1、抵抗Rc2および抵抗Rc3の抵抗値を調整することにより、優先して供給する出力電圧を決定してもよい。
変換部の出力電圧を変更してもよい。例えば、太陽光発電装置3から供給される電力を優先して使用するものとする。この場合に、変換部100aの出力電圧を45Vから48Vの範囲から、やや高い値の範囲に変更する。この変更は、上述したように、抵抗Rc1、抵抗Rc2および抵抗Rc3の抵抗値を適切に設定することにより可能となる。これにより、変換部100aの出力を他の変換部(変換部100bおよび変換部100c)に優先して、バッテリユニットBUに供給することができる。
出力電圧の範囲として、以下の範囲が例示される。
(1)上限(48V)および下限(45V)を共に高くする(例えば、45.5V〜48.5Vの範囲)。
(2)下限のみを高くする(例えば、45.5V〜48Vの範囲)。
(3)上限のみを高くする(例えば、45V〜48.5Vの範囲)。
(1)に例示する設定では、変換部100aの出力を常に優先することができる。(2)に例示する設定では、例えば、電圧V3の値が小さい場合(例えば、75Vから80V付近)に、変換部100aの出力を優先できる。電圧V3の値が大きい場合は、他の変換部(変換部100bおよび変換部100c)の出力と同等に扱われる。(3)に例示する設定では、例えば、電圧V3の値が大きい場合(例えば、100V付近)に、変換部100aの出力を優先できる。電圧V3の値が小さい場合(例えば、75Vから80V付近)に、他の変換部(変換部100bおよび変換部100c)の出力と同等に扱われる。以上のようにして、所定の変換部からの出力電圧を優先してバッテリユニットに供給することができる。同様にして、変換部100bや変換部100cの出力を優先してバッテリユニットBUに供給することができる。
「1−4.バッテリユニットの構成」
次に、コントロールユニットCUに接続されるバッテリユニットBUについて説明する。以下の説明では、コントロールユニットCU1に接続されるバッテリユニットBU1aを例にして説明する。
図7は、バッテリユニットBU1aの構成の一例を示す。バッテリユニットBU1aは、充電制御部140と、放電制御部141と、バッテリBaとを含む構成とされる。コントロールユニットCU1から充電制御部140に対して、電圧V10が供給される。バッテリユニットBU1aからの出力である電圧V11が、放電制御部141を介してコントロールユニットCU1に供給される。バッテリユニットBU1aに電力ラインL11とは異なる電力ラインL14が設けられる。電力ラインL14を介して、放電制御部141から外部機器に対して、直接、電圧V11が供給される。電力ラインL14はなくてもよい。
蓄電部の一例であるバッテリBaは、例えば、リチウムイオン二次電池等の充電可能なバッテリである。充電制御部140および放電制御部141は、バッテリBaの種類に対応した構成とされる。
充電制御部140は、DC−DCコンバータ142aを備える。充電制御部140に入力される電圧V10が、DC−DCコンバータ142aによって所定の電圧に変換される。DC−DCコンバータ142aから出力される電圧がバッテリBaに供給され、バッテリBaが充電される。所定の電圧の値は、バッテリBaの種類等に応じて異なる。DC−DCコンバータ142aの入力段には、電圧センサ142bと、電子スイッチ142cと、電流センサ142dとが接続される。DC−DCコンバータ142aの出力段には、電流センサ142eと、電子スイッチ142fと、電圧センサ142gとが接続される。
放電制御部141は、DC−DCコンバータ143aを備える。DC−DCコンバータ143aは、バッテリBaから放電制御部141に供給される直流の電圧に基づいて、電圧V11を生成する。電圧V11が放電制御部141から出力される。DC−DCコンバータ143aの入力段には、電圧センサ143bと、電子スイッチ143cと、電流センサ143dとが接続される。DC−DCコンバータ143aの出力段には、電流センサ143eと、電子スイッチ143fと、電圧センサ143gとが接続される。
バッテリユニットBU1aは、CPU145を有する。CPU145は、バッテリユニットBU1aの各部を制御する。例えば、充電制御部140や放電制御部141における電子スイッチのオン/オフを制御する。過充電防止機能や過電流防止機能などの安全を確保する処理をCPU145が行うようにしてもよい。CPU145は、信号ラインSLを介して、コントロールユニットCU1のCPU110と通信を行い、制御コマンドやデータがやり取りされる。
CPU145に対して、バス149を介して、メモリ146と、A/D変換部147と、温度センサ148とが接続される。バス149は、例えば、I2Cバスにより構成される。
メモリ146は、CPU145が実行するプログラムが格納されるROM、CPU145が処理を実行する際のワークメモリとして使用されるRAM、各種のデータが記憶されるEEPROM等の不揮発性メモリなどのメモリを総称したものである。
A/D変換部147に、例えば、電圧センサや電流センサから、アナログデータのセンサ情報が供給される。A/D変換部147は、アナログデータのセンサ情報をデジタルデータのセンサ情報に変換する。デジタルデータのセンサ情報が、CPU145に供給される。
温度センサ148は、環境温度を測定する。例えば、バッテリユニットBU1aの内部の温度や、バッテリユニットBU1aの周囲の温度を測定する。温度センサ148によって得られる温度情報がA/D変換部147によりデジタルデータに変換された後に、CPU145に供給される。
図8は、バッテリユニットBU1aにおける充電制御部140の構成の一例を示す。図8に示すように、充電制御部140は、DC−DCコンバータ142aと、後述するフィードフォワード制御系およびフィードバック制御系とを備えている。なお、図8では、電圧センサ142b、電子スイッチ142c、電流センサ142d、電流センサ142e、電子スイッチ142fおよび電圧センサ142gの図示を省略している。
DC−DCコンバータ142aは、例えば、トランジスタ151、コイル152、制御用IC(Integrated Circuit)153などから構成される。トランジスタ151は、制御用IC153により制御される。
フィードフォワード制御系は、オペアンプ155、トランジスタ156、抵抗Rb1、抵抗Rb2および抵抗Rb3を含む。フィードフォワード制御系の出力は、例えば、DC−DCコンバータ142aの制御用IC153に備えられる制御用端子に入力される。DC−DCコンバータ142a中の制御用IC153は、制御用端子に対する入力電圧が一定となるように、充電制御部140からの出力電圧を調整する。
すなわち、充電制御部140に備えられたフィードフォワード制御系は、変換部100aに備えられたフィードフォワード制御系と同様に作用する。
充電制御部140がフィードフォワード制御系を備えることにより、充電制御部140からの出力電圧の値が、あらかじめ設定された範囲内の電圧値となるように調整される。充電制御部140からの出力電圧の値が、あらかじめ設定された範囲内の電圧値に調整されることにより、コントロールユニットCU1に電気的に接続された各バッテリBに対する充電電流が、変換部100aからの入力電圧(電圧V10)の変化に応じて調整される。したがって、充電制御部140を備えるバッテリユニットBU1aは、バッテリBaに対する充電レートを変化させる充電装置としての機能を有している。
コントロールユニットCU1に電気的に接続された各バッテリBに対する充電レートが変化させられることにより、各バッテリユニットBU1の充電制御部140に対する入力電圧の値(変換部100a、変換部100bおよび変換部100cの少なくとも一つからの出力電圧の値といってもよい。)が、あらかじめ設定された範囲内の電圧値となるように調整される。
図8に示すように、充電制御部140からは、DC−DCコンバータ142a、電流センサ154、フィルタ159を介して出力電圧が取り出される。出力電圧がバッテリBaに供給される。
後述するように、充電制御部140からの出力電圧の値は、充電制御部140に接続されるバッテリの種類に応じて、あらかじめ設定された範囲内の電圧値となるように調整されている。充電制御部140からの出力電圧の範囲は、抵抗Rb1、抵抗Rb2および抵抗Rb3の抵抗値が適宜選択されることにより調整される。
このように、充電制御部140からの出力電圧の範囲が、充電制御部140に接続されるバッテリBの種類に応じて個別にきめられるため、バッテリユニットBU1に備えられるバッテリBの種類は特に限定されない。充電制御部140内の抵抗Rb1、抵抗Rb2および抵抗Rb3の抵抗値を、接続されるバッテリBの種類に応じて適宜選択すればよいからである。
なお、図8ではフィードフォワード制御系の出力が制御用IC153の制御用端子に入力される構成を例示したが、バッテリユニットBU1のCPU145が、制御用IC153の制御用端子に入力を与えるようにしてもよい。例えば、バッテリユニットBU1のCPU145が、信号ラインSLを介してバッテリユニットBU1に対する入力電圧に関する情報をコントロールユニットCU1のCPU110から取得するようにしてもよい。コントロールユニットCU1のCPU110は、電圧センサ101g、電圧センサ102g、電圧センサ103gなどの測定結果から、バッテリユニットBU1に対する入力電圧に関する情報を取得することが可能である。
以下、充電制御部140に備えられたフィードフォワード制御系について説明する。
オペアンプ155の非反転入力端子に対する入力は、充電制御部140への入力電圧(電圧V10)をkb倍(kb:数十〜百分の一程度)した電圧とされる。一方、オペアンプ155の反転入力端子b1に対する入力は、変換部100a、変換部100bおよび変換部100cの出力電圧の下限として設定しようとする電圧Vbをkb倍した電圧である。オペアンプ155の反転入力端子b1に対する入力電圧(kb×Vb)は、例えば、CPU145から印加される。
したがって、充電制御部140に備えられたフィードフォワード制御系は、充電制御部140に対する入力電圧が、あらかじめ定められた一定の電圧Vbよりも十分に高い電圧である場合に、充電制御部140からの出力電圧を引き上げる。また、充電制御部140に対する入力電圧が、あらかじめ定められた一定の電圧Vbに近づくと、フィードフォワード制御系は、充電制御部140からの出力電圧を引き下げる。
トランジスタ156は、図5に示すトランジスタ125と同様に、充電制御部140に対する入力電圧が所定の値を超えているときに、充電制御部140からの出力電圧の値が、あらかじめ設定された上限を超えないようにするために配置されている。なお、充電制御部140からの出力電圧の値の範囲は、抵抗Rb1、抵抗Rb2および抵抗Rb3の抵抗値の組み合わせによってきまる。そのため、抵抗Rb1、抵抗Rb2および抵抗Rb3の抵抗値は、充電制御部140に接続されるバッテリBの種類に応じて調整される。
上述したように、充電制御部140は、さらに、フィードバック制御系を備える。フィードバック制御系は、例えば、電流センサ154、オペアンプ157およびトランジスタ158などから構成される。
バッテリBaに供給される電流量があらかじめ設定された規定値を超えると、フィードバック制御系により、充電制御部140からの出力電圧が引き下げられ、バッテリBaに供給される電流量が制限される。フィードバック制御系による、バッテリBaに供給される電流量の制限の程度は、充電制御部140に接続されるバッテリBaの定格にあわせてきめられる。
フィードフォワード制御系またはフィードバック制御系により、充電制御部140からの出力電圧が引き下げられると、バッテリBaに供給される電流量が制限されることになる。バッテリBaに供給される電流量が制限されると、結果として、充電制御部140に接続されたバッテリBaに対する充電が減速される。
図9は、バッテリユニットBU1aの、主に電源系統に関する構成の一例を示す。バッテリユニットBU1aには、メインスイッチは設けられていない。バッテリBaとCPU145との間には、スイッチSW5およびDC−DCコンバータ160が接続される。バッテリBaと放電制御部141との間には、スイッチSW6が接続される。充電制御部140の入力段には、スイッチSW7が接続される。放電制御部141の出力段には、スイッチSW8が接続される。それぞれのスイッチSWは、例えば、FETにより構成される。
バッテリユニットBU1aは、例えば、コントロールユニットCU1からの制御コマンドによって起動される。コントロールユニットCU1から、所定の信号ラインを介して、例えば、ハイレベルの信号が常に供給されている。このため、バッテリユニットBU1aのポートを所定の信号ラインに接続するだけでハイレベルの信号がスイッチSW5に供給され、スイッチSW5がオンされる。スイッチSW5がオンすることで、バッテリユニットBU1aが起動する。スイッチSW5がオンすることで、バッテリBaからの電圧がDC−DCコンバータ160に供給される。バッテリBaからの電圧に基づく電源電圧が、DC−DCコンバータ160により生成される。電源電圧がCPU145に供給され、CPU145が動作する。
CPU145は、コントロールユニットCU1の制御コマンドに応じた処理を実行する。コントロールユニットCU1からCPU145に対して、例えば、充電を指示する制御コマンドが供給される。充電を指示するコマンドに応じて、CPU145は、スイッチSW6およびスイッチSW8をオフした後にスイッチSW7をオンする。スイッチSW7がオンされることで、コントロールユニットCU1から供給される電圧V10が、充電制御部140に供給される。充電制御部140によって電圧V10が所定値の電圧に変換され、変換された電圧によりバッテリBaが充電される。なお、バッテリBaに対する充電方式は、バッテリBaの種類に応じて適宜変更することができる。
コントロールユニットCU1からCPU145に対して、例えば、放電を指示する制御コマンドが供給される。放電を指示する制御コマンドに応じて、CPU145は、スイッチSW7をオフし、スイッチSW6およびスイッチSW8をオンする。例えば、スイッチSW6をオンしてから、一定時間後にスイッチSW8をオンする。スイッチSW6がオンされることで、バッテリBaから電圧が放電制御部141に供給される。放電制御部141によって、バッテリBaから供給される電圧が電圧V11に変換される。変換された電圧V11が、スイッチSW8を介してコントロールユニットCU1に供給される。なお、他のバッテリユニットBU1からの出力と衝突しないようにするため、スイッチSW8の後段にダイオードを追加してもよい。
なお、CPU145の制御によって、放電制御部141のオン/オフを切り換えることができる。CPU145から放電制御部141に向かうON/OFF信号線を介して、オン/オフを切り替える制御コマンドが放電制御部141に供給される。制御コマンドに応じて、放電制御部141の電子スイッチ143cおよび電子スイッチ143fの少なくとも一方のオン/オフが切り替えられる。
以上、バッテリユニットBUの構成の一例について、バッテリユニットBU1aを例について説明した。なお、バッテリユニットBU1bおよびバッテリユニットBU1cは、例えば、バッテリユニットBU1aと同様の構成を有し、同様の動作をする。各バッテリユニットBUの間に構成上の差異があっても構わない。例えば、バッテリユニットBU1bが有するバッテリBが、リチウムイオン電池以外の二次電池でもよい。
他のブロックのバッテリユニット(例えば、バッテリユニットBU2aやバッテリユニットBU3a)は、例えば、バッテリユニットBU1aと同様の構成を有し、同様の動作をする。
「1−5.動作の概要」
次に、ブロックBL1における動作の一例について説明する。ブロックBL2やブロックBL3は、例えば、ブロックBL1と同様に動作する。ブロックBL2やブロックBL3の動作に関する説明は、適宜、省略する。
ブロックBL1におけるコントロールユニットCU1には、電圧V3、電圧V4および電圧V5が供給される。電圧V3は、変換部100aにより受電される。電圧V4は、変換部100bにより受電される。電圧V5は、変換部100cにより受電される。各変換部100により、例えば、45〜48Vの範囲で変動する電圧V10が生成される。
ここで、特に、太陽光発電装置3および風力発電装置4の出力は、天候に応じて変動する。例えば、晴天で昼間の時間帯は、太陽光発電装置3の出力を利用し、夜間や、台風が接近する際などは、風力発電装置4の出力を利用することが効率的である。すなわち、3つの変換部100(変換部100a、変換部100bおよび変換部100c)により電圧V10が生成されるものの、それらの電圧V10のうち、天候等に応じて所定の電圧V10が選択されて、バッテリユニットBU1側に供給されることが好ましい。もしくは、出力が使用される変換部のみをオンすることが好ましい。
上述したように、一例として、可変抵抗(可変抵抗101h、可変抵抗102hおよび可変抵抗103h)の抵抗値を適切に調整することにより、3つの変換部100により生成される電圧V10のうち、一の電圧V10を選択することができる。以下の説明では、変換部100aにより生成される電圧V10が選択され、変換部100aにより生成される電圧V10がバッテリユニットBU1に供給されるものとして説明する。
太陽光発電装置3から供給される電圧V3が十分に高い場合(例えば、100V付近)である場合は、変換部100aにより生成される電圧V10が略48Vになる。ここで、太陽光発電装置3の太陽電池に対する照度が低下し、電圧V3が低下すると、電圧V10が低下する。電圧V10が低下することに応じて、充電中のバッテリユニットBU1(バッテリユニットBU1a、バッテリユニットBU1bおよびバッテリユニットBU1cのいずれでも構わない。)の充電制御部140において充電を制限する制御がなされる。すなわち、太陽光発電装置3の太陽電池から見た負荷が減少する。
太陽光発電装置3における太陽電池から見た負荷が減少することに応じて、太陽電池の端子電圧である電圧V3が上昇(回復)する。電圧V3の上昇に応じて電圧V10が上昇する。充電中のバッテリユニットBU1の充電制御部140は、出力電圧を引き上げ、充電レートを引き上げる。以後、電圧V10の値がある値に収束して電力の需要量と供給量との間のバランスが取れるまで、コントロールユニットCU1の変換部100aとバッテリユニットBU1とが協働した制御が繰り返される。以下の説明において、コントロールユニットCUの変換部と、当該変換部に接続されるバッテリユニットBUとが協働した制御を、協調制御と称する場合がある。
なお、太陽電池の端子電圧の低下は、太陽電池に対する照度の低下に限られない。例えば、充電するバッテリユニットBU1が増加した場合に、太陽光発電装置3における太陽電池から見た負荷が増加し、電圧V10が低下する。このような場合も、バッテリユニットBU1において充電を制限する制御がなされ、コントロールユニットCU1の変換部100aとバッテリユニットBU1とが協働した制御が繰り返される。このように、供給される電力が変動する場合でも、その変動に応じて、バッテリユニットが自律的に充電を制御できる。
風力発電装置4から供給される電力が使用される場合でも同様の制御が行われる。すなわち、変換部100bから出力される電圧V10がバッテリユニットBU1に供給される場合でも、同様にして、コントロールユニットCU1の変換部100bとバッテリユニットBU1とが協働した制御が行われる。
バイオマス発電装置5から供給される電力が使用される場合でも同様の制御が行われる。すなわち、変換部100cから出力される電圧V10がバッテリユニットBU1に供給される場合でも、同様にして、コントロールユニットCU1の変換部100cとバッテリユニットBU1とが協働した制御が行われる。バイオマス発電装置5からの出力は、太陽光発電装置3や風力発電装置4の出力に比して変動は少ない。しかしながら、バイオマス発電装置5の出力が使用される場合に、充電するバッテリユニットBU1が増加すると変換部100cから出力される電圧V10が低下する。このような場合でも、バイオマス発電装置5の出力に応じて、バッテリユニットBU1が充電を制御し、電力の需要量と供給量との間のバランスが取られる。
他のブロック(ブロックBL1およびブロックBL2)においても、コントロールユニットCUとバッテリユニットBUとが協働した制御が、同様にして行われる。各ブロックBLで実行される協調制御により、システム1全体において、電力の供給量と需要量との間のバランスが取られる。
なお、風力発電装置4の特性の一つとして、モータ部には大きなL(リアクタンス)成分があり、負荷が重く、モータ部の回転数が低下した場合でも一定の放電がなされる特性がある。しかしながら、この負荷が重い状態が継続すると、最終的には風力発電装置4の風車が停止し、風力発電装置4の出力が停止する場合がある。そこで、負荷の変動に対応して、モータ部が所定の回転数以上の状態を維持することが望ましい。
上述した例では、変換部100bは、入力電圧である電圧V4の大きさに応じて出力電圧である電圧V10の電圧値を45Vから48Vの範囲で調整しているが、これに代えて、例えば、モータ部の所定の回転数に対応する電圧(適宜、電圧V50と称する)に応じて、電圧V10の電圧値を調整してもよい。一般に、風力発電装置の発電量はモータ部の回転数に比例すると考えられることから、所定の回数数に対応する電圧V50を設定することはできる。電圧V50を、上述した基準電圧(75V)に代えて、オペアンプ124の反転入力端子c1に入力するようにしてもよい。
これにより、電圧V4が電圧V50に近づくと上述した協調制御が働き、例えば、バッテリユニットBUの充電レートが小さくなる。負荷が軽くなり、電圧V4が電圧V50より小さくなることを防止できる。言い換えれば、風力発電装置4のモータ部の回転数が所定の回転数を下回ることを防止できる。
「1−6.動作の詳細」
太陽光発電装置3の出力が使用される場合の協調制御について、詳細に説明する。
「1−6−1.MPPT制御」
まず、以下に、MPPT(Maximum Power Point Tracking)制御の概略について説明を行う。
図10Aは、太陽電池の電圧−電流特性を示すグラフである。図10A中、縦軸は、太陽電池の端子電流を表し、横軸は、太陽電池の端子電圧を表している。図10A中、Iscは、光照射時において、太陽電池の端子間を短絡したときの出力電流を表し、Vocは、光照射時において、太陽電池の端子間を開放したときの出力電圧を表している。IscおよびVocは、それぞれ短絡電流および開放電圧と呼ばれる。
図10Aに示されるように、光照射時において、太陽電池の端子電流は、太陽電池の端子間を短絡したときが最大であり、このとき、太陽電池の端子電圧はほぼ0Vである。一方、光照射時において、太陽電池の端子電圧は、太陽電池の端子間を開放したときが最大であり、このとき、太陽電池の端子電流はほぼ0Aである。
いま、太陽電池の電圧−電流特性を示すグラフが、図10Aに示す曲線C1で表されるとする。ここで、太陽電池に対して負荷を接続したとすると、接続される負荷の必要としている消費電力により、太陽電池から取りだされる電圧と電流がきまる。このときの太陽電池の端子電圧および端子電流の組により表される、曲線C1上の点を、太陽電池の動作点という。なお、図10Aは、動作点の位置を模式的に示したものであり、実際の動作点の位置を示すものではない。本開示の他の図における動作点に関しても、同様とする。
太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線上において動作点を変化させると、端子電圧と端子電流との積、すなわち発電電力が最大となる端子電圧Vaおよび端子電流Iaの組が見つかる。太陽電池により得られる電力が最大となる端子電圧Vaおよび端子電流Iaの組により表される点は、太陽電池の最適動作点と呼ばれる。
太陽電池の電圧−電流特性を示すグラフが図10Aに示す曲線C1で表されるとき、太陽電池から得られる最大の電力は、最適動作点を与えるVaとIaとの積により求められる。すなわち、太陽電池の電圧−電流特性を示すグラフが図10Aに示す曲線C1で表されるとき、太陽電池から得られる最大の電力は、図10Aにおいて網掛けで示された領域の面積(Va×Ia)により表される。なお、(Va×Ia)を(Voc×Isc)で割った量がフィルファクタである。
最適動作点は、太陽電池に接続される負荷の必要としている電力により変化し、最適動作点を表す点PAは、太陽電池に接続される負荷の必要としている電力の変化にしたがって曲線C1上を動く。負荷の必要としている電力量が少ない場合、負荷への電流の供給は、最適動作点における端子電流よりも少ない電流で事足りる。そのため、このときの太陽電池の端子電圧の値は、最適動作点における電圧値よりも高い値になる。一方、負荷の必要としている電力量が、最適動作点で供給できる電力量よりも大きい場合には、この時点の照度で提供できる電力を超えているため、太陽電池の端子電圧が0まで低下していくものと考えられる。
図10Aに示す曲線C2およびC3は、例えば、太陽電池に対する照度が変化した場合における、太陽電池の電圧−電流特性を示している。例えば、図10Aに示す曲線C2は、太陽電池に対する照度が増加した場合における電圧−電流特性に対応し、図10Aに示す曲線C3は、太陽電池に対する照度が減少した場合における電圧−電流特性に対応する。
例えば、太陽電池に対する照度が増加し、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C1から曲線C2に変化したとすると、最適動作点も太陽電池に対する照度の増加に伴って変化する。なお、このとき、最適動作点は、曲線C1上の点から曲線C2上の点にうつる。
MPPT制御とは、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線の変化に対して最適動作点を求め、太陽電池から得られる電力が最大となるように、太陽電池の端子電圧(または端子電流)を制御することにほかならない。
図10Bは、ある曲線により太陽電池の電圧−電流特性が表される場合における、太陽電池の端子電圧と太陽電池の発電電力との関係を表したグラフ(P−V曲線)である。
図10Bに示すように、最大動作点を与える端子電圧において、太陽電池の発電電力が最大値Pmaxをとるものとすると、最大動作点を与える端子電圧は、山登り法と呼ばれる手法により求めることができる。以下に説明する一連の手順は、一般的には、太陽電池と、電力系統との間に接続されるパワーコンディショナー(power conditioner)のCPUなどにより実行される。
例えば、まず、太陽電池から入力される電圧の初期値をV0として、このときの発電電力P0が計算される。次に、V1=V0+ε(ここではε>0とする。)として、太陽電池から入力される電圧がεだけ増加させられる。次に、太陽電池から入力される電圧をV1として、このときの発電電力P1が計算される。次に、得られたP0とP1とが比較され、P1>P0である場合には、V2=V1+εとして、太陽電池から入力される電圧がεだけ増加させられる。次に、太陽電池から入力される電圧をV2として、このときの発電電力P2が計算される。次に、得られたP1とP2とが比較され、P2>P1である場合には、V3=V2+εとして、太陽電池から入力される電圧がεだけ増加させられる。次に、太陽電池から入力される電圧をV3として、このときの発電電力P3が計算される。
ここで、P3<P2であったとすると、最大動作点を与える端子電圧は、V2とV3との間にある。このように、εの大きさを調節することにより、任意の精度で最大動作点を与える端子電圧を求めることができる。上述した手順に、二分法(bisection method algorithm)を適用してもよい。なお、太陽電池の光照射面に部分的に影ができたときなど、P−V曲線が2以上のピークを有していると単純な山登り法では対応できないため、制御プログラムに工夫が必要である。
MPPT制御によれば、太陽電池からみた負荷が常に最適になるように端子電圧が調整されるため、それぞれの気象条件下で、太陽電池から最大の電力を取り出すことができる。その一方で、最大動作点を与える端子電圧の計算にアナログ/デジタル変換(A/D変換)が必要とされるほか、計算に乗算が含まれるために、制御に時間を要してしまう。そのため、MPPT制御では、空が急に曇りだして太陽電池に対する照度が急激に変化したときなど、太陽電池に対する照度の急激な変化に対応できないときがある。
「1−6−2.電圧追従法による制御」
ここで、図10Aに示す曲線C1〜C3を比較すると、太陽電池に対する照度の変化(電圧−電流特性を表す曲線の変化といってもよい。)に対して、開放電圧Vocの変化は、短絡電流Iscの変化と比較して小さい。また、いずれの太陽電池もよく似た電圧−電流特性を示し、最大動作点を与える端子電圧は、結晶シリコン太陽電池の場合、開放電圧のおよそ70%〜80%の付近にあることが知られている。したがって、太陽電池の端子電圧として適当な電圧値を設定し、太陽電池の端子電圧が、その設定された電圧値となるようにコンバータの出力電流を調整すれば、太陽電池から効率よく電力を取り出せると予想される。このような電流制限による制御は、電圧追従法と呼ばれる。
以下に、電圧追従法による制御の概略を説明する。前提として、太陽電池とパワーコンディショナーとの間にスイッチング素子が配置され、太陽電池とスイッチング素子との間に電圧測定手段が配置されているものとする。また、太陽電池は、光照射がされた状態にあるものとする。
まず、スイッチング素子がオフとされ、スイッチング素子のオフから所定の時間が経過した時に、電圧測定手段により太陽電池の端子電圧が測定される。スイッチング素子のオフから太陽電池の端子電圧の測定までに所定の時間の経過を待つのは、太陽電池の端子電圧が安定するのを待つためである。このときの端子電圧は、開放電圧Vocである。
次に、測定により得られた開放電圧Vocの例えば80%の電圧値が、目標電圧値として計算され、目標電圧値がメモリなどに一時的に保持される。次に、スイッチング素子がオンとされ、パワーコンディショナー内のコンバータへの通電が開始される。このとき、太陽電池の端子電圧が、目標電圧値となるように、コンバータの出力電流が調整される。上述した一連の手順が、任意の時間間隔で実行される。
電圧追従法による制御は、MPPT制御と比較して、太陽電池により得られる電力の損失が大きいが、簡単な回路で実現でき、低コストであるため、コンバータを備えるパワーコンディショナーを、安価なものとできる。
図11は、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線の変化に対する動作点の変化を説明するための図である。図11中、縦軸は、太陽電池の端子電流を表し、横軸は、太陽電池の端子電圧を表している。また、図11中の白丸は、MPPT制御を行ったときの動作点を表し、図11中の黒丸は、電圧追従法による制御を行ったときの動作点を表している。
いま、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C5であったとする。次に、太陽電池に対する照度の変化に伴い、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C5からC8に順に変化したとすると、それぞれの制御方式による動作点も太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線の変化に伴って変化する。なお、太陽電池への照度の変化に対する開放電圧Vocの変化が小さいため、図11中においては、電圧追従法による制御を行ったときの目標電圧値をほぼ一定の値Vsとみなしている。
図11からわかるように、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が曲線C6である場合には、MPPT制御の動作点と電圧追従法による制御の動作点との間の乖離の度合いは小さい。そのため、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が曲線C6である場合には、いずれの制御の場合においても、太陽電池により得られる発電電力に大きな違いはないと考えられる。
一方、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が曲線C8である場合には、MPPT制御の動作点と電圧追従法による制御の動作点との間の乖離の度合いが大きい。例えば、図11に示すように、MPPT制御を適用したときの端子電圧と電圧追従法による制御を適用したときの端子電圧との差△V6および△V8を比較すると、△V6<△V8となっている。そのため、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が曲線C8である場合には、MPPT制御を適用したときに太陽電池から得られる発電電力と電圧追従法による制御を適用したときに太陽電池から得られる発電電力との差は大きい。
「1−6−3.コントロールユニットおよびバッテリユニットによる協調制御」
次に、コントロールユニットおよびバッテリユニットによる協調制御について説明する。
一般的には、太陽電池から得られた電力により1台のバッテリの充電を行おうとする場合、太陽電池とバッテリとの間に介在されたパワーコンディショナーにより、上述したMPPT制御または電圧追従法による制御が実行される。該1台のバッテリには、複数のバッテリが内包されて一体として動作する物も含まれるが、該1台のバッテリは、複数のバッテリとはいえ、単一の種類からなることが一般的である。言い換えれば、上述したMPPT制御または電圧追従法による制御は、太陽電池と、1台のバッテリとの間に接続されるパワーコンディショナーの単体で実行されることが想定されている。そして、充電中における、充電の対象となるバッテリの台数、構成(並列、直列等の接続の態様)には変化がなく、充電中における、充電の対象となるバッテリの台数、構成は、一般に固定されている。
一方、協調制御においては、コントロールユニットCU1および複数のバッテリユニットBU1a、バッテリユニットBU1b、バッテリユニットBU1c、・・・のそれぞれが、コントロールユニットCU1の出力電圧と、複数個のバッテリユニットBU1の必要とする電圧とのバランスがとれるように自律的に制御を行う。上述したように、バッテリユニットBU1a、バッテリユニットBU1b、バッテリユニットBU1c、・・・に内包されるバッテリBは、いずれの種類でもよい。すなわち、本開示によるコントロールユニットCUは、複数種のバッテリBに対する協調制御を行うことが可能とされる。
さらに、システム1では、コントロールユニットCU1に対して、個々のバッテリユニットBU1が着脱自在とされる。すなわち、太陽光発電装置3の太陽電池の発電中に、コントロールユニットCU1に接続されるバッテリユニットBU1の数が変化し、充電対象のバッテリユニットBU1の数が変化しうる。
太陽電池の発電中において、太陽電池からみた負荷も変化しうるが、協調制御によれば、太陽電池に対する照度の変化のみならず、太陽電池の発電中における、太陽電池からみた負荷の変化にも対応が可能である。さらに、複数のブロックBLのそれぞれにおいて協調制御が行われ、システム1全体において、電力の供給と電力の消費のバランスを取ることができる。
上述したコントロールユニットCU1とバッテリユニットBU1とを接続することにより、コントロールユニットCU1からの供給能力に応じて充電レートを動的に変化させる制御システムを構築することが可能となる。以下、協調制御の一例についての説明を行う。なお、以下の説明では、初期の状態において、コントロールユニットCU1に対して1のバッテリユニットBU1aが接続されているものとして説明するが、コントロールユニットCU1に対して複数のバッテリユニットBU1が接続されている場合も同様である。
例えば、コントロールユニットCU1の入力側に太陽電池が、出力側にバッテリユニットBU1aが接続されているとする。また、例えば、太陽電池の出力電圧の上限が100Vであるものとし、太陽電池の出力電圧の下限を75Vに抑えたいとする。すなわち、Vt0=75Vと設定されており、オペアンプ124の反転入力端子に対する入力電圧が、(kc×75)Vであるとする。
また、コントロールユニットCU1からの出力電圧(電圧V10)の上限および下限が、例えば、48Vおよび45Vにそれぞれ設定されているものとする。すなわち、Vb=45Vと設定されており、オペアンプ155の反転入力端子に対する入力電圧が、(kb×45)Vであるとする。なお、コントロールユニットCU1からの出力電圧の上限である48Vという値は、変換部100a内の抵抗Rc1および抵抗Rc2を適宜選択することにより調整されている。言い換えれば、コントロールユニットCU1からの出力の目標電圧値が、48Vに設定されているものとする。
さらに、バッテリユニットBU1aの充電制御部140からの出力電圧の上限および下限が、例えば、42Vおよび28Vにそれぞれ設定されているものとする。したがって、充電制御部140内の抵抗Rb1、抵抗Rb2および抵抗Rb3は、充電制御部140からの出力電圧の上限および下限がそれぞれ42Vおよび28Vとなるように選択されている。
なお、充電制御部140への入力電圧である電圧V10が上限であるときが、バッテリBaに対する充電レート100%である状態に対応し、電圧V10が下限であるときが、バッテリBaに対する充電レート0%である状態に対応する。すなわち、充電制御部140への電圧V10が48Vであるときが、バッテリBaに対する充電レートが100%である状態に対応し、充電制御部140への電圧V10が45Vであるときが、バッテリBaに対する充電レートが0%である状態に対応する。電圧V10が45V〜48Vの範囲で変動することに応じて、充電レートが0〜100%の範囲で設定される。
なお、協調制御とは別に、バッテリへの充電レート制御を平行して行うようにしてもよい。すなわち、充電初期では定電流充電が行われるため、充電制御部140からの出力をフィードバック調整して充電電流を一定以下に保てるように充電電圧を調整し、最終段階では、充電電圧を一定以下に保つようにする。ここで、調整される充電電圧は、上記協調制御で調整された電圧以下とされる。これにより、コントロールユニットCU1から供給される電力内で充電処理がなされる。
まず、太陽電池に対する照度が変化した場合における、協調制御を行ったときの動作点の変化について説明を行う。
図12Aは、太陽電池に対する照度が減少した場合における、協調制御を行ったときの動作点の変化を説明するための図である。図12A中、縦軸は、太陽電池の端子電流を表し、横軸は、太陽電池の端子電圧を表している。また、図12A中の白丸は、MPPT制御を行ったときの動作点を表し、図12A中の網掛けがされた丸は、協調制御を行ったときの動作点を表している。図12Aに示す曲線C5〜C8は、太陽電池に対する照度が変化した場合における、太陽電池の電圧−電流特性を示している。
いま、バッテリBaの必要としている電力が100w(ワット)であるものとし、太陽電池の電圧−電流特性が、曲線C5(最も晴れた状態)により表されるとする。このときの太陽電池の動作点は、例えば、曲線C5上のa点により表され、太陽電池から変換部100aおよび充電制御部140を介してバッテリBaに供給される電力(供給量)が、バッテリBaの必要としている電力(需要量)を上回っているとする。
太陽電池からバッテリBaに供給される電力が、バッテリBaの必要としている電力を上回っている場合、コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aに対する出力電圧である電圧V10は、上限の48Vとなる。すなわち、バッテリユニットBU1aへの入力電圧である電圧V10が上限の48Vであるため、バッテリユニットBU1aの充電制御部140からの出力電圧が上限の42Vとされ、バッテリBaに対する充電が、充電レート100%で行われる。なお、バッテリへのチャージを100%で行うよう説明したが、バッテリへのチャージは100%に限定されず、充電レートは、バッテリの特性に応じて適宜調整が可能である。
この状態から空が曇りだすと、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線は、曲線C5から曲線C6へと変化する。空が曇りだすことにより、太陽電池の端子電圧が徐々に低下し、コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aに対する出力電圧も徐々に低下する。したがって、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C5から曲線C6へと変化することに伴い、太陽電池の動作点は、例えば、曲線C6上のb点にうつる。
この状態からさらに空が曇りだすと、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が曲線C6から曲線C7へと変化し、太陽電池の端子電圧が徐々に低下することに伴って、コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aに対する出力電圧である電圧V10が低下する。電圧V10がある程度低下すると、バッテリBaに対して100%の電力を供給できなくなってくる。
ここで、太陽電池の端子電圧が、100Vから、下限であるVt0=75Vに近づいてくると、コントロールユニットCU1の変換部100aは、バッテリユニットBU1aに対する電圧V10を、48VからVb=45Vに向けて引き下げはじめる。
電圧V10が引き下げられると、バッテリユニットBU1aへの入力電圧が低下するため、バッテリユニットBU1aの充電制御部140は、バッテリBaに対する出力電圧を引き下げはじめる。電圧V10が引き下げられると、バッテリBaに供給される充電電流が減少されることとなり、充電制御部140に接続されたバッテリBaに対する充電が減速される。すなわち、バッテリBaに対する充電レートが引き下げられる。
バッテリBaに対する充電レートが引き下げられると、消費電力が低下することになるため、太陽電池からみた負荷が小さくなる。すると、太陽電池からみた負荷の減少分だけ太陽電池の端子電圧が上昇(回復)する。
太陽電池の端子電圧が上昇すると、コントロールユニットCU1による電圧V10の引き下げの度合いが減少し、バッテリユニットBU1aへの入力電圧が上昇する。バッテリユニットBU1aへの入力電圧が上昇することにより、バッテリユニットBU1aの充電制御部140は、充電制御部140からの出力電圧を引き上げ、バッテリBaに対する充電レートを引き上げる。
バッテリBaに対する充電レートが引き上げられると、太陽電池からみた負荷が大きくなり、太陽電池からみた負荷の増加分だけ太陽電池の端子電圧が低下する。太陽電池の端子電圧が低下すると、コントロールユニットCU1の変換部100aは、バッテリユニットBU1aに対する出力電圧を引き下げる。
以後、コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aに対する出力電圧が、ある値に収束して電力の需要量と供給量との間のバランスのとれるまで、上述した充電レートの調整が自動的に繰り返される。
協調制御は、MPPT制御とは異なり、ソフトウェアによる制御ではない。そのため、協調制御には、最大動作点を与える端子電圧の計算が不要である。また、協調制御による充電レートの調整においては、CPUによる計算が介在しない。そのため、協調制御は、MPPT制御と比較して消費電力が小さく、上述した充電レートの調整も、数ナノ秒〜数百ナノ秒程度と短時間で実行される。
また、変換部100aおよび充電制御部140は、自身に対する入力電圧の大きさを検知して出力電圧を調整するだけなので、アナログ/デジタル変換も不要であり、コントロールユニットCU1とバッテリユニットBU1aとの間の通信も不要である。したがって、協調制御は、複雑な回路を必要とせず、協調制御を実現するための回路は、小さなものとなる。
ここで、曲線C5上の点aにいたときはコントロールユニットCU1が100wの電力を供給できていたと仮定し、コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aに対する出力電圧がある値に収束したとする。すなわち、太陽電池の動作点が、例えば、曲線C7上のc点にうつったとする。このとき、バッテリBaに対して供給される電力は100wを下回ることとなるが、図12Aに示すように、電圧Vt0の値の選び方によっては、MPPT制御行った場合と比較しても遜色のない電力をバッテリBaに対して供給することができる。
さらに空が曇りだすと、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線は、曲線C7から曲線C8へと変化し、太陽電池の動作点は、例えば、曲線C8上のd点にうつる。
図12Aに示すように、協調制御のもとでは、電力の需要量と供給量との間のバランスが調整されるので、太陽電池の端子電圧が電圧Vt0を下回ることはない。すなわち、協調制御のもとでは、太陽電池に対する照度が極端に低下した場合であっても、太陽電池の端子電圧が電圧Vt0を下回ることはない。
太陽電池に対する照度が極端に低下した場合、太陽電池の端子電圧が、電圧Vt0に近い値となり、バッテリBaに対して供給される電流量は、ごくわずかなものとなる。したがって、太陽電池に対する照度が極端に低下した場合には、バッテリBaの充電に時間を要することとなるが、電力の需要量と供給量との間のバランスがとれているため、太陽電池の端子電圧がドロップし、システム1がダウンすることはない。
上述したように、協調制御による充電レートの調整は、非常に短時間で実行されるため、協調制御によれば、急に空が曇りだして太陽電池に対する照度が急激に減少した場合であっても、システム1のダウンを回避することができる。
次に、太陽電池からみた負荷が変化した場合における、協調制御を行ったときの動作点の変化について説明を行う。
図12Bは、太陽電池からみた負荷が増加した場合における、協調制御を行ったときの動作点の変化を説明するための図である。図12B中、縦軸は、太陽電池の端子電流を表し、横軸は、太陽電池の端子電圧を表している。また、図12B中の網掛けがされた丸は、協調制御を行ったときの動作点を表している。
いま、太陽電池に対する照度の変化がないものとし、太陽電池の電圧−電流特性が、図12Bに示す曲線C0により表されるとする。
各ブロックBLの起動の直後においては、電力消費がほぼないと考えられるため、太陽電池の端子電圧は、開放電圧にほぼ等しいと考えてよい。したがって、各ブロックBLの起動の直後における太陽電池の動作点は、例えば、曲線C0上のe点にあるものと考えてよい。なお、このときのコントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aに対する出力電圧は、上限である48Vと考えてよい。
バッテリユニットBU1aに接続されたバッテリBaに対する電力の供給が開始されると、太陽電池の動作点は、例えば、曲線C0上のg点にうつる。なお、本例の説明においては、バッテリBaの必要としている電力が100wであるため、図12Bに網掛けで示す領域S1の面積は、100wに等しい。
太陽電池の動作点が曲線C0上のg点にあるときの状態は、太陽電池から変換部100aおよび充電制御部140を介してバッテリBaに供給される電力が、バッテリBaの必要としている電力を上回っている状態である。したがって、太陽電池の動作点が曲線C0上のg点にあるときの太陽電池の端子電圧、コントロールユニットCU1からの出力電圧およびバッテリBaに供給される電圧は、それぞれ100V弱、48Vおよび42Vである。
ここで、バッテリユニットBU1aと同様の構成を備えるバッテリユニットBU1bが、コントロールユニットCU1に対して新たに接続されたとする。バッテリユニットBU1aに接続されているバッテリBaと同様に、バッテリユニットBU1bが有するバッテリ(適宜、バッテリBbと称する)が、充電のために100wの電力を必要とするものとすると、消費電力が増加し、太陽電池からみた負荷が急激に大きくなる。
合計で200wの電力を2つのバッテリに供給するためには、例えば、バッテリユニットBU1aの充電制御部140およびバッテリユニットBU1bの充電制御部140からの出力電圧を維持させたまま、出力電流の合計を2倍にしなければならない。
ところが、発電装置が太陽電池である場合、バッテリユニットBU1aが有する充電制御部140およびバッテリユニットBU1bが有する充電制御部140からの出力電流の増加に伴って太陽電池の端子電圧も低下してしまうため、太陽電池の動作点がg点にあるときと比較して、出力電流の合計を2倍より大きくする必要がある。そうすると、図12Bに示すように、太陽電池の動作点が、例えば、曲線C0上のh点になければならないこととなり、太陽電池の端子電圧が極端に低下してしまう。太陽電池の端子電圧が極端に低下すると電圧V3がドロップし、システム1がダウンするおそれがある。
協調制御では、バッテリユニットBU1bが新たに接続されたことにより、太陽電池の端子電圧が低下すると、ブロックBL1において協調制御が行われ、電力の需要量と供給量との間のバランスの調整がなされる。具体的には、バッテリユニットBU1aが有するバッテリBaおよびバッテリユニットBU1bが有するバッテリBbに供給される電力が合計で例えば150wとなるように、2つのバッテリに対する充電レートが自動的に引き下げられる。
すなわち、バッテリユニットBU1bが新たに接続されたことにより、太陽電池の端子電圧が低下すると、コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aおよびバッテリユニットBU1bに対する出力電圧も低下する。太陽電池の端子電圧が、100Vから、下限であるVt0=75Vに近づいてくると、コントロールユニットCU1の変換部100aは、バッテリユニットBU1aおよびバッテリユニットBU1bに対する出力電圧を、48VからVb=45Vに向けて引き下げはじめる。
コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aおよびバッテリユニットBUbに対する出力電圧が引き下げられると、バッテリユニットBU1aおよびバッテリユニットBUbへの入力電圧が低下する。すると、バッテリユニットBU1aが有する充電制御部140およびバッテリユニットBU1bが有する充電制御部140は、バッテリBaおよびバッテリBbに対する出力電圧をそれぞれ引き下げはじめる。各充電制御部140からの出力電圧が引き下げられると、バッテリBaおよびバッテリBbに対する充電が減速される。すなわち、それぞれのバッテリに対する充電レートが引き下げられることになる。
それぞれのバッテリに対する充電レートが引き下げられると、全体として消費電力が低下することになるため、太陽電池からみた負荷が小さくなり、太陽電池からみた負荷の減少分だけ太陽電池の端子電圧が上昇(回復)する。
以後、太陽電池に対する照度が急激に減少した場合と同様にして、コントロールユニットCU1からのバッテリユニットBU1aおよびバッテリユニットBU1bに対する出力電圧が、ある値に収束して電力の需要量と供給量との間のバランスのとれるまで、充電レートの調整が行われる。
なお、実際に収束する電圧値がいくつになるかは状況によって異なる。そのため、実際に収束する電圧値ははっきりとはわからないが、太陽電池の端子電圧が下限であるVt0=75Vになると充電がなされなくなるため、下限であるVt0の値よりは若干高い電圧で収束するものと推定される。また、個々のバッテリユニットは連動制御されていないため、個々のバッテリユニットが同じ構成であっても、使用される素子のばらつきにより充電レートは異なっているものと推測される。ただし、結果として全体を協調制御できることに変わりはない。
協調制御による充電レートの調整が非常に短時間で実行されるため、バッテリユニットBU1bが新たに接続されると、太陽電池の動作点は、曲線C0上のg点からi点へとうつる。なお、図12Bにおいては、説明の都合上、曲線C0上に太陽電池の動作点の一例としてh点を図示したが、協調制御のもとでは、太陽電池の動作点が実際にh点にうつるわけではない。
このように、協調制御では、太陽電池からみた負荷の増加に対して、個々のバッテリユニットBU1が有する充電制御部140が、自身に対する入力電圧の大きさを検知して、個々のバッテリユニットBU1の充電制御部140が、自身の吸いこむ電流量を自動的に抑制する。協調制御によれば、コントロールユニットCU1に対して接続されるバッテリユニットBU1の数が増加して太陽電池からみた負荷が急激に増加した場合であっても、システム1のダウンを回避することができる。
次に、太陽電池に対する照度と太陽電池からみた負荷との両方が変化した場合における、協調制御を行ったときの動作点の変化について説明を行う。
図13は、太陽電池に対する照度と太陽電池からみた負荷との両方が変化した場合における、協調制御を行ったときの動作点の変化を説明するための図である。図13中、縦軸は、太陽電池の端子電流を表し、横軸は、太陽電池の端子電圧を表している。また、図13中の網掛けがされた丸は、協調制御を行ったときの動作点を表している。図13に示す曲線C5〜C8は、太陽電池に対する照度が変化した場合における、太陽電池の電圧−電流特性を示している。
まず、コントロールユニットCU1に対して、充電のために100wの電力を必要とするバッテリBaを備えたバッテリユニットBU1aが接続されているものとする。また、このときの太陽電池の電圧−電流特性が、曲線C7により表され、太陽電池の動作点が、曲線C7上のp点により表されるとする。
図13に示すように、p点における太陽電池の端子電圧が、太陽電池の出力電圧の下限としてあらかじめ設定された電圧Vt0にかなり近づいているとする。太陽電池の端子電圧が電圧Vt0にかなり近づいていることは、協調制御による充電レートの調整が実行され、充電レートが非常に抑えられていることを意味する。すなわち、太陽電池の動作点が図13に示すp点により表される状態では、充電制御部140を介してバッテリBaに供給される電力が、太陽電池からコントロールユニットCU1の変換部100aに供給される電力を大幅に上回っていることを示している。したがって、太陽電池の動作点が図13に示すp点により表される状態においては、充電レートの調整が大きくなされ、バッテリBaを充電する充電制御部140に対しては、100wよりもかなり小なる電力が供給されている。
次に、太陽電池に対する照度が増加し、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C7から曲線C6へと変化したとする。また、バッテリユニットBU1aと同様の構成を備えるバッテリユニットBU1bが、コントロールユニットCU1に対して新たに接続されたとする。このとき、太陽電池の動作点は、例えば、曲線C7上のp点から、曲線C6上のq点にうつる。
コントロールユニットCU1に対して2つのバッテリユニットが接続されたことにより、バッテリユニットBU1aが有する充電制御部140およびバッテリユニットBU1bが有する充電制御部140が、バッテリBaおよびバッテリBbにフルで充電する際の消費電力は200wとなるが、太陽電池に対する照度が十分でない場合には、協調制御が継続され、消費電力が、200w未満(例えば150wなど)に調整される。
次に、空が晴れあがるなどして、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C6から曲線C5へと変化したとする。このとき、太陽電池に対する照度の増加に伴って太陽電池の発電電力が増加してくると、太陽電池からの出力電流が増加する。
太陽電池に対する照度が十分に増加し、太陽電池の発電電力がさらに増加すると、あるところで太陽電池の端子電圧が電圧Vt0と比較して十分大きい値となる。バッテリユニットBU1aおよびバッテリユニットBU1bの2つのバッテリに供給される電力が、2つのバッテリを充電するのに必要としている電力を上回ると、協調制御による充電レートの調整が緩和されるか、自動的に解除される。
このとき、太陽電池の動作点は、例えば、曲線C5上のr点で表され、個々のバッテリBaおよびバッテリBbに対する充電は、100%の充電レートで行われる。
次に、太陽電池に対する照度が減少し、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C5から曲線C6へと変化したとする。
すると、太陽電池の端子電圧が低下し、太陽電池の端子電圧があらかじめ設定された電圧Vt0に近づくと、協調制御による充電レートの調整が再び実行される。このときの太陽電池の動作点は、曲線C6上のq点で表される。
次に、太陽電池に対する照度がさらに減少し、太陽電池の電圧−電流特性を表す曲線が、曲線C6から曲線C8へと変化したとする。
すると、太陽電池の端子電圧が電圧Vt0を下回らないように充電レートが調整されるため、太陽電池からの端子電流が減少し、太陽電池の動作点が、曲線C6上のq点から、曲線C8上のs点にうつる。
協調制御では、個々のバッテリユニットBU1に対する入力電圧があらかじめ定められた電圧Vt0を下回らないように、コントロールユニットCU1と個々のバッテリユニットBU1との間で電力の需要量と供給量との間のバランスが調整される。したがって、協調制御によれば、個々のバッテリユニットBU1からみた入力側の供給能力に応じて、個々のバッテリBに対する充電レートをリアルタイムで変化させることができる。このように、協調制御によれば、太陽電池に対する照度の変化のみならず、太陽電池からみた負荷の変化に対しても対応が可能である。
他のブロックBLにおいて、太陽光発電装置3の出力が使用される場合に、同様にして協調制御がなされる。個々のブロックにおいて、電力の需要量と電力の供給量との間のバランスが調整され、結果的に、システム1全体における電力の需要量と電力の供給量との間のバランスが調整される。太陽光発電装置3や風力発電装置4からの出力が低下した場合や、太陽光発電装置3等から見た負荷が増加した場合でも、システム1がダウンすることを防止できる。
なお、上述したように、風力発電装置4が有するモータ部の、所定の回転数に対応する電圧をフィードバック系に入力してもよい。これにより、モータ部が所定の回数数を下回ることを防止できる。
<2.第2の実施形態>
「2−1.第2の実施形態の概要」
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態におけるシステムの構成は、第1の実施形態におけるシステム1と同様の構成である。システムを構成するコントロールユニットやバッテリユニットの構成および動作等は、第1の実施形態と同様である。第1の実施形態と同様の点については、重複した説明を適宜、省略する。
ブロックBL2におけるコントロールユニットCU2は、変換部200a、変換部200bおよび変換部200cを有する。電圧V3が変換部200aにより受電される。電圧V4が変換部200bにより受電される。電圧V5が変換部200cにより受電される。コントロールユニットCU2は、コントロールユニットCU1と同様に、CPUおよびメモリを有する。コントロールユニットCU2が有するCPUをCPU210と称し、コントロールユニットCU2が有するメモリをメモリ211と称する。
ブロックBL3におけるコントロールユニットCU3は、変換部300a、変換部300bおよび変換部300cを有する。電圧V3が変換部300aにより受電される。電圧V4が変換部300bにより受電される。電圧V5が変換部300cにより受電される。コントロールユニットCU3は、コントロールユニットCU1と同様に、CPUおよびメモリを有する。コントロールユニットCU3が有するCPUをCPU310と称し、コントロールユニットCU3が有するメモリをメモリ311と称する。
第1の実施形態において説明したように、例えば、各変換部に設けられる可変抵抗の抵抗値を適切に調整することにより、いずれかの変換部の出力を優先的に使用することができる。言い換えれば、太陽光発電装置3の出力、風力発電装置4の出力およびバイオマス発電装置5の出力のうち、いずれかの出力を優先してバッテリユニットBUに供給することができる。
ところで、例えば、太陽光発電装置3の出力が優先して使用される場合に、ブロックBL1では、変換部100aのみを起動すればよく、変換部100bおよび変換部100cを起動する必要がない。第2の実施形態では、例えば、スケジュールテーブルを使用して、各コントロールユニットCUにおける変換部のオン/オフを効率的に制御する。
「2−2.スケジュールテーブルとスケジュールテーブルに基づく動作」
図14は、2日分のスケジュールテーブルの一例を示す。スケジュールテーブルは、例えば、コントロールユニットCU1用のスケジュールテーブルSTA1と、コントロールユニットCU2用のスケジュールテーブルSTA2と、コントロールユニットCU3用のスケジュールテーブルSTA3とを含む。各スケジュールテーブルSTAには、例えば、変換部ごとのオン/オフの期間が記述される。各スケジュールテーブルSTAにおいて、斜線が付された箇所に対応する時間帯に、対応する変換部の電子スイッチがオンされ、変換部が起動される。
スケジュールテーブルSTA1は、コントロールユニットCU1が有するメモリ111に記憶される。CPU110は、スケジュールテーブルSTA1を参照して、変換部100a、変換部100bおよび変換部100cのそれぞれのオン/オフを制御する。
CPU110は、スケジュールテーブルSTA1にしたがって、太陽光発電装置3の出力が増加すると考えられる日中の時間帯(例えば、朝の6時から18時までの間)に、変換部100aの電子スイッチ(電子スイッチ101cおよび電子スイッチ101f)をオンし、変換部100aをオンする。
スケジュールテーブルSTA2は、コントロールユニットCU2が有するメモリ211に記憶される。CPU210は、スケジュールテーブルSTA2を参照して、変換部200a、変換部200bおよび変換部200cのそれぞれのオン/オフを制御する。
CPU210は、スケジュールテーブルSTA2にしたがって、太陽光発電装置3の出力が増加すると考えられる日中の時間帯(例えば、6時から18時までの間)、変換部200aの電子スイッチをオンし、変換部200aをオンする。CPU210は、太陽光発電装置3の出力が略0になると考えられる夜間の時間帯(例えば、18時から6時までの間)、変換部200cの電子スイッチをオンする。
スケジュールテーブルSTA3は、コントロールユニットCU3が有するメモリ311に記憶される。CPU310は、スケジュールテーブルSTA3を参照して、変換部300a、変換部300bおよび変換部300cのそれぞれのオン/オフを制御する。
CPU310は、スケジュールテーブルSTA3にしたがって、太陽光発電装置3の出力が特に増加すると考えられる時間帯(例えば、10時から16時までの間)、変換部300aの電子スイッチをオンし、変換部300aをオンする。CPU310は、夜間の時間帯(例えば、18時から6時までの間)、変換部300bの電子スイッチをオンする。
日中は、主に太陽光発電装置3の出力である電圧V3を処理する変換部を起動し、夜間は、主に風力発電装置4やバイオマス発電装置5の出力である電圧V4や電圧V5を処理する変換部を起動する。さらに、太陽光発電装置3の出力が増加すると予想される時間帯(正午付近から夕方付近)には、太陽光発電装置3から供給される電圧を処理する変換部(変換部100a、変換部200aおよび変換部300a)を全て起動するようにして、太陽光発電装置3の出力を効率よく使用できる。さらに、変換部を不必要に起動することを防止できる。
なお、処理に使用されるスケジュールテーブルSTAは、適宜、更新(変更)可能とされる。例えば、各コントロールユニットCUは、スケジュールテーブルSTA1、スケジュールテーブルSTA2およびスケジュールテーブルSTA3を保持する。CPU110は、始めの2日間は、スケジュールテーブルSTA1に基づいて変換部100のオン/オフを制御し、次の2日間は、スケジュールテーブルSTA2に基づいて変換部100のオン/オフを制御し、次の2日間は、スケジュールテーブルSTA3に基づいて変換部100のオン/オフを制御する。
CPU210は、始めの2日間は、スケジュールテーブルSTA2に基づいて変換部200のオン/オフを制御し、次の2日間は、スケジュールテーブルSTA3に基づいて変換部200のオン/オフを制御し、次の2日間は、スケジュールテーブルSTA1に基づいて変換部200のオン/オフを制御する。
CPU310は、始めの2日間は、スケジュールテーブルSTA3に基づいて変換部300のオン/オフを制御し、次の2日間は、スケジュールテーブルSTA1に基づいて変換部300のオン/オフを制御し、次の2日間は、スケジュールテーブルSTA2に基づいて変換部300のオン/オフを制御する。このように、各コントロールユニットCUが複数のスケジュールテーブルSTAを保持し、所定期間ごと(例えば、季節ごと)に、使用するスケジュールテーブルSTAを切り替えるようにしてもよい。
スケジュールテーブルSTAの内容を動的に変更しても良い。例えば、気象条件(晴れ、曇り、雨、台風の到来)に関する情報を、各コントロールユニットCUのCPUが取得し、取得した気象条件に関する情報に応じて、参照するスケジュールテーブルSTAを変更してもよい。スケジュールテーブルSTAは、気象条件ごとに作成される。
図15は、台風の到来が予想される際のスケジュールテーブルSTA11、スケジュールテーブルSTA12およびスケジュールテーブルSTA13の一例を示す。CPU110は、スケジュールテーブルSTA11を参照して変換部100のオン/オフを制御する。CPU210は、スケジュールテーブルSTA12を参照して変換部200のオン/オフを制御する。CPU310は、スケジュールテーブルSTA13を参照して変換部300のオン/オフを制御する。
台風の到来にともない、風力が増加すると予想されることから、スケジュールテーブルSTA11、スケジュールテーブルSTA12およびスケジュールテーブルSTA13のいずれにおいても、風力発電装置4の出力を処理する変換部(変換部100b、変換部200bおよび変換部300b)がオンされる。このように、例えば、予想される天候に応じて、参照されるスケジュールテーブルSTAが変更されるようにしてもよい。予想される天候に対応したスケジュールテーブルSTAが外部のサーバから各コントロールユニットCUに送信されるようにしてもよい。風力発電装置4が設置される地域における統計的データ(例えば、風が強い時間帯や風が弱い時間帯など)に基づいて、スケジュールテーブルSTAが作成されるようにしてもよい。
<3.第3の実施形態>
「3−1.第3の実施形態の概要」
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態におけるシステムの構成は、第1の実施形態におけるシステム1と同様の構成である。システムを構成するコントロールユニットやバッテリユニットの構成および動作等は、第1の実施形態と同様である。第1の実施形態および第2の実施形態と同様の点については、重複した説明を適宜、省略する。
第3の実施形態の概要について説明する。第2の実施形態において例示したように、スケジュールテーブルSTA1に基づいて、変換部100をオン/オフする制御が行われ、スケジュールテーブルSTA2に基づいて、変換部200をオン/オフする制御が行われ、スケジュールテーブルSTA3に基づいて、変換部300をオン/オフする制御が行われるとする。例えば、スケジュールテーブルSTA1およびスケジュールテーブルSTA2により、変換部100aおよび変換部200aを6時に起動することが指示される。
変換部100aは、充電を必要とするバッテリユニット(例えば、バッテリユニットBU1a)を起動し、バッテリユニットBU1aを充電する。変換部200aは、充電を必要とするバッテリユニット(例えば、バッテリユニットBU2a)を起動し、バッテリユニットBU2aを充電する。特に、太陽光発電装置3の出力である電圧V3が小さい場合に、一度に複数の変換部が起動され、各変換部に接続されるバッテリユニットに対する充電処理が行われると、電圧V3がドロップし、システム1がダウンする可能性がある。第3の実施形態では、この点を考慮して、変換部の起動を適切に制御するものである。
「3−2.処理の流れ」
第3の実施形態における処理の流れについて説明する。スケジュールテーブルSTAに基づいて、同一の発電装置からの出力を処理する、複数の変換部が起動される場合に、各コントロールユニットのCPUは、変換部を実際に起動するか否かを判断する処理を異なるタイミングでもって行う。例えば、変換部を実際に起動するか否かを判断する処理を時分割に行う。変換部を実際に起動するか否かを判断する処理を行うタイミングが、スケジュールテーブルSTAに記述されてもよい。以下の説明では、スケジュールテーブルSTAにより、変換部100aおよび変換部200aが同一の時間帯での起動を指示される場合を例にして説明する。
図16は、第3の実施形態における処理の流れの一例を示すフローチャートである。ステップST1では、スケジュールテーブルSTAにより起動が指示される変換部100aおよび変換部200aのいずれか一方が起動済みであるか否かが判断される。初期状態では、変換部100aおよび変換部200aは未だ起動していないため、処理がステップST2に進む。
起動するか否かを判断する処理は、始めに、コントロールユニットCU1により行われる。コントロールユニットCU2から行われるようにしてもよい。ステップST2では、起動可能な変換部を探索する処理が行われる。起動可能な変換部とは、例えば、スケジュールテーブルSTAにより起動が指示される変換部を意味する。ここでは、スケジュールテーブルSTAにより変換部100aの起動が指示されることから、変換部100aが起動可能な変換部として設定される。そして、処理がステップST3に進む。
ステップST3において、CPU110は、コントロールユニットCU1に接続されるバッテリユニット(例えば、バッテリユニットBU1a、バッテリユニットBU1bおよびバッテリユニットBU1c)のCPUと通信を行う。この通信により、CPU110は、各バッテリユニットBU1が有するバッテリBの残容量の情報を取得する。
CPU110は、取得した残容量の情報から充電が必要なバッテリユニットBU1を探索し、探索の結果に基づいて、充電対象のバッテリユニットを決定する。CPU110は、例えば、残容量が最小のバッテリユニットBU1を充電対象のバッテリユニットとして決定する。ここでは、バッテリユニットBU1aが充電対象のバッテリユニットとして決定されたものとして説明する。そして、処理がステップST4に進み、変換部100aが起動対象の変換部として決定される。なお、コントロールユニットCU1に接続される全てのバッテリユニットBU1の残容量が閾値を上回る場合には、後述するコントロールユニットCU2における処理(図16においてAと表記される処理)が実行されるようにしてもよい。そして、処理がステップST5に進む。
ステップST5では、変換部100aに対する入力電圧である電圧V3が規定値より大きいか否かが判断される。規定値は、変換部を起動するか否かの判断となる電圧の値であり、例えば、90Vに設定される。電圧V3は、変換部100aが有する電圧センサ(例えば、電圧センサ101b)によって取得され、取得されるセンサ情報がCPU110に供給される。判断の結果、電圧V3が規定値を超えない場合は、ステップST5の判断処理を所定期間、繰り返す。判定処理を所定期間、繰り返しても電圧V3が90Vを超えない場合は、コントロールユニットCU1のCPU110による処理が終了し、コントロールユニットCU2のCPU210による処理が行われる。
ステップST5において、電圧V3が90Vを超える場合は、処理がステップST6に進む。ステップST6において、CPU110は、電子スイッチ101cおよび電子スイッチ101fをオンし、変換部100aを起動する。このとき、バッテリユニットBU1では電力が消費されていないため、変換部100aの出力である電圧V10は、略48Vになる。そして、処理がステップST7に進む。
ステップST7において、CPU110は、オンおよび充電の開始を指示する制御コマンドを、バッテリユニットBU1aのCPU145に送信する。CPU145は、制御コマンドに応じて充電制御部140を起動し、バッテリBaを充電する。そして、処理がステップST8に進む。
ステップST8では、変換部100aの出力電圧である電圧V10が規定値より大きいか否かが判断される。この規定値は、電力の供給量に余裕があり、他のバッテリユニットBUに対する充電が許可されるか否かを示す値である。規定値は、例えば、47Vに設定される。電圧V10は、例えば、電圧センサ101gによって取得される。
電圧V10が47V以下である場合には、処理がステップST8に戻る。なお、ステップST8の判断処理を所定期間、繰り返しても電圧V10が47Vを超えない場合は、コントロールユニットCU1のCPU110による処理が終了し、コントロールユニットCU2のCPU210による処理が行われる。電圧V10が47Vより大きい場合は、処理がステップST9に進む。
ステップST9では、バッテリユニットBU1aの他に、充電が必要なバッテリユニットがあるか否かが判断される。例えば、2番目に残容量が小さいバッテリユニットが、充電が必要なバッテリユニットとして設定される。ステップST9において、充電が必要なバッテリユニットがある場合は、処理がステップST10に進む。ステップST10では、ステップST7と同様にして、該当するバッテリユニットのバッテリを充電する制御が行われる。ステップST9において、バッテリユニットBU1aの他に、充電が必要なバッテリユニットがない場合は、処理がAに進む。なお、図16におけるAという処理は、後述する図17の処理との連続性を示すものであり、特定の処理を示すものではない。
なお、ステップST9の処理を行わないで、ステップST8の後に、処理がAに進むようにしてもよい。例えば、各ブロックBLにおいて充電できるバッテリユニットの台数を1台まで、というように制限してもよい。他のコントロールユニットに接続されるバッテリユニットに対して行う充電の必要性もしくは緊急性を加味して、処理が行われるようにしてもよい。この場合は、電力の供給に余裕がある場合において、充電対象とされるバッテリユニットの決定手順(アルゴリズム)が、各コントロールユニットのCPUが実行するプログラムに記述される。
図17は、図16に示すAに続く処理の流れを示すフローチャートである。図17に例示する処理は、例えば、コントロールユニットCU2によって行われる。上述したように、変換部を実際に起動するか否かを判断する処理が、コントロールユニットCU間において、例えば、時分割に行われる。コントロールユニットCU間において、通信のやり取りを行う構成を設ける必要がない。
ステップST20では、起動可能な変換部を探索する処理が行われる。起動可能な変換部とは、例えば、スケジュールテーブルSTAにより起動が指示される変換部を意味する。ここでは、スケジュールテーブルSTAにより変換部200aの起動が指示されることから、変換部200aが起動可能な変換部として設定される。そして、処理がステップST21に進む。
ステップST21では、変換部200aに対する入力電圧である電圧V3が規定値より大きいか否かが判断される。規定値は、変換部を起動するか否かの判断となる電圧の値であり、例えば、90Vに設定される。電圧V3は、変換部200aが有する電圧センサによって取得され、取得されるセンサ情報がCPU210に供給される。判断の結果、電圧V3が規定値を超えない場合は、ステップST21の判断処理を所定期間、繰り返す。判断処理を所定期間、繰り返しても電圧V3が90Vを超えない場合は、処理が終了する。すなわち、電力の供給が十分でないと判断され、変換部200aは起動されない。
ステップST21において、電圧V3が90Vを超える場合は、処理がステップST22に進む。ステップST22において、CPU210は、変換部200aが有する電子スイッチをオンし、変換部200aを起動する。そして、処理がステップST23に進む。
ステップST23では、変換部200aの出力電圧が規定値より大きいか否かが判断される。変換部200aの出力電圧は、変換部200aからバッテリユニットBU2に向かって供給されるものである。以下、変換部200aの出力電圧を適宜、電圧V20と称する。
ステップST23における規定値は、電力の供給量に余裕があり、バッテリユニットBUに対する充電が許可されるか否かを示す値である。規定値は、例えば、47Vに設定される。電圧V20が47V以下である場合には、処理がステップST23に戻る。なお、ステップST23の判断処理を所定期間、繰り返しても電圧V20が47Vを超えない場合は、処理が終了する。この場合は、電力の供給量に余裕がないものと判断され、充電を行うための制御は行われない。電圧V20が47Vより大きい場合は、処理がステップST24に進む。
ステップST24では、コントロールユニットCU2に接続されるバッテリユニットBU2のうち、所定のバッテリユニットが充電される。例えば、バッテリユニットBU2a、バッテリユニットBU2bおよびバッテリユニットBU2cのうち、残容量が最小のバッテリユニットが充電対象のバッテリユニットとして決定される。バッテリユニットBU2に接続されるバッテリユニットBU2a、バッテリユニットBU2bおよびバッテリユニットBU2cの全てが充電不要である場合は、充電は行われず処理が終了する。
コントロールユニットCU2のCPU210は、充電対象のバッテリユニットを充電する制御を行う。制御の内容は、上述したステップST7やステップST10の制御の内容と同一のため、重複した説明を省略する。そして、処理がステップST25に進む。
ステップST25では、ステップST23と同様にして、電圧V20が47Vより大きいか否かが判断される。電圧V20が47V以下である場合は、処理がステップST25に戻り、ステップST25の判断処理が繰り返される。判断処理を所定期間、繰り返しても電圧V20が47Vを超えない場合は、処理が終了する。
ステップST25において、電圧V20が47Vより大きい場合は、処理がステップST26に進む。ステップST26では、充電が必要なバッテリユニットの有無が判断される。充電が必要なバッテリユニットがない場合は、処理が終了する。充電が必要なバッテリユニットがある場合は、処理がステップST27に進み、そのバッテリユニットを充電する処理が行われる。
このように、スケジュールテーブルSTAにより、同一の発電装置からの出力を処理する複数の変換部の起動が指示される場合でも、複数の変換部を同時に起動しない。変換部を実際に起動するか否かを判断する処理を行い、判断の結果に基づいて、変換部のオン/オフを制御する。
発電装置からの出力(例えば、電圧V3)をモニタリングすることにより、負荷側に対する電力の供給量が十分であるか否かが判断できる。電力の供給量が十分である場合に、次の変換部を起動するように制御するため、発電装置からの出力がドロップし、システム1がダウンしてしまうことを防止できる。
スケジュールテーブルSTAにより変換部の起動が指示される場合でも、変換部が実際に起動するとは限らない。図18に、それぞれの変換部が実際に起動している時間を模式的に示す。変換部が実際に起動している時間が、参照符号OTにより模式的に示されている。このように、スケジュールテーブルSTAでは、変換部の起動が許可されるのみであり、実際に変換部が起動されるか否かは、発電装置の出力によって適切に制御される。
第3の実施形態は、スケジュールテーブルSTAを使用した起動に限定されるものではない。さらに、第3の実施形態は、以下のように変形できる。例えば、コントロールユニットCU1による制御に応じて、バッテリユニットBU1aが充電される。電圧V3が、例えば、90V以下に減少する。電圧V3が90V以下に減少するため、コントロールユニットCU2における変換部200aは起動されない。
コントロールユニットCU2は、変換部200bの入力段の電圧スイッチにより取得される電圧V4を取得する。電圧V4が90Vより大きい場合に、電圧V4を使用して、コントロールユニットCU2に接続されるバッテリユニットBU2を充電するようにしてもよい。すなわち、ある発電装置からの電力の供給量に余裕がないと判断される場合に、他の発電装置からの出力を処理する変換部を起動するようにしてもよい。
さらに、異なる発電装置からの入力を交互に判断するようにしてもよい。例えば、スケジュールテーブルSTAにより太陽光発電装置3の出力を処理する変換部の3台の起動が許可され、風力発電装置4の出力を処理する変換部の1台の起動が許可されているものとする。例えば、コントロールユニットCU1の変換部100aにおいて電圧V3が90V以上であるかの判断がなされた後に、次は、コントロールユニットCU2の変換部200bにおいて電圧V4が90V以上であるかの判断が行われるようにしてもよい。変換部100aによる判断と、変換部200bにおける判断とが同時に行われるようにしてもよい。なお、他の処理については、上述した処理と同様の処理が行われる。
図19に示すように、スケジュールテーブルSTAに、起動可能な変換部の最大数を記述するようにしてもよい。図19に例示するスケジュールテーブルSTA21、スケジュールテーブルSTA22およびスケジュールテーブルSTA23は、それぞれ2日分のスケジュールを示す。通常は、スケジュールテーブルSTA21が使用される。1日目に台風が到来し、翌日に天候の回復する場合は、スケジュールテーブルSTA22が使用される。天候が曇りや雨などの場合は、スケジュールテーブルSTA23が使用される。
スケジュールテーブルSTA21について説明する。太陽光発電装置3からの出力(電圧V3)を処理する3台の変換部(変換部100a、変換部200aおよび変換部300a)のうち、それぞれの時間帯においてオンできる最大数が、スケジュールテーブルSTA21に記述される。風力発電装置4からの出力(電圧V4)を処理する3台の変換部(変換部100b、変換部200bおよび変換部300b)のうち、それぞれの時間帯においてオンできる最大数が、スケジュールテーブルSTA21に記述される。バイオマス発電装置5からの出力(電圧V5)を処理する3台の変換部(変換部100c、変換部200cおよび変換部300c)のうち、それぞれの時間帯においてオンできる最大数が、スケジュールテーブルSTA21に記述される。
スケジュールテーブルSTA22について説明する。台風が通過する前後は、風力が強い。このため、スケジュールテーブルSTA22では、風力発電装置4の出力(電圧V4)を処理する変換部が可能な限り多く使用できるように、最大数(例えば、3)が設定される。さらに、台風が通過した後は、太陽光発電装置3の出力(電圧V3)を処理する変換部が通常の同様に使用できるように、最大数が設定される。
スケジュールテーブルSTA23について説明する。曇りや雨の日は、太陽光発電装置3の出力(電圧V3)は小さいと考えられる。このため、バイオマス発電装置5からの出力(電圧V5)を処理する3台の変換部(変換部100c、変換部200cおよび変換部300c)のうち、オン可能な最大数を2として、電圧V5が使用されるようにしている。
もちろん、スケジュールテーブルSTA21、スケジュールテーブルSTA22およびスケジュールテーブルSTA23により示される数値は、オン可能な変換部の最大数であり、実際にオンされる変換部の数と必ずしも一致するとは限らない。実際にオンされる変換部の数は、各発電装置の出力等に応じて、適切に決定される。
なお、第3の実施形態では、変換部100が入力電圧の値を時分割に取得するものとして説明したが、これに限定されることはない。例えば、図20に示すように、各コントロールユニットCUに対して接続される上位のコントローラを設けてもよい。上位のコントローラは、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)によって構成される。パーソナルコンピュータPCから、各コントロールユニットCUのCPU(例えば、CPU110、CPU210およびCPU310)のそれぞれに対して制御コマンドが送出される。各コントロールユニットCUのCPUは、制御コマンドに応じて入力電圧の値(所定の変換部が有する電圧センサによって取得される値)を取得し、取得した入力電圧の値が90Vより大きいか否かの判断を行うようにしてもよい。
<4.変形例>
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上述した実施形態に限られることなく、種々の変形が可能である。上述した複数の実施形態における構成、動作、数値等は一例であり、例示した構成等に本開示の内容が限定されるものではない。
本開示は、装置に限らず、方法、プログラム、記録媒体として実現することができる。
なお、実施形態および変形例における構成および処理は、技術的な矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせることができる。例示した処理の流れにおけるそれぞれの処理の順序は、技術的な矛盾が生じない範囲で適宜、変更できる。
本開示は、例示した処理が複数の装置によって分散されて処理される、いわゆるクラウドシステムに対して適用することもできる。例示した処理が実行されるシステムであって、例示した処理の少なくとも一部の処理が実行される装置として、本開示を実現することができる。
本開示は、以下の構成をとることもできる。
(1)
複数の第1の装置と、前記複数の第1の装置のそれぞれに対して接続される、少なくとも一の第2の装置とからなり、
前記第1の装置は、複数の変換部と、前記変換部ごとのオン/オフを、テーブルを参照して制御する制御部とを有し、
前記第2の装置は、蓄電部と、前記蓄電部に対する充電を制御する充電制御部とを有し、
前記変換部は、発電装置から供給される第1の電圧を、該第1の電圧の大きさに応じた第2の電圧に変換し、
前記複数の変換部のうち、少なくとも一の変換部から出力される第2の電圧が前記第2の装置に供給され、
前記充電制御部は、前記第2の電圧の変動に応じて、前記蓄電部に対する充電を制御する
制御システム。
(2)
前記テーブルには、変換部ごとのオン/オフの期間が記述される(1)に記載の制御システム。
(3)
前記テーブルには、起動可能な変換部の最大数が記述される(1)に記載の制御システム。
(4)
前記テーブルが更新可能とされる(1)乃至(3)のいずれかに記載の制御システム。
(5)
前記制御部は、
気象条件に応じて、前記参照するテーブルを変更する(1)乃至(4)のいずれかに記載の制御システム。
(6)
前記変換部は、前記第1の電圧が大きくなる場合に前記第2の電圧が大きくなるように、前記第1の電圧を変換し、前記第1の電圧が小さくなる場合に前記第2の電圧が小さくなるように、前記第1の電圧を変換する(1)乃至(5)のいずれかに記載の制御システム。
(7)
前記充電制御部は、前記第2の電圧が大きくなる場合に、前記蓄電部に対する充電レートを引き上げ、前記第2の電圧が小さくなる場合に、前記蓄電部に対する充電レートを引き下げる(1)乃至(6)のいずれかに記載の制御システム。
(8)
複数の変換部と、
前記変換部ごとのオン/オフを制御する制御部と
を有し、
前記制御部は、変換部ごとのオン/オフの期間が記述されるテーブルを参照して、前記変換部ごとのオン/オフを制御し、
前記制御部によりオンされる前記変換部が、発電装置から供給される第1の電圧を、該第1の電圧の大きさに応じた第2の電圧に変換する
制御装置。
(9)
変換部ごとのオン/オフの期間が記述されるテーブルを参照して、前記変換部ごとのオン/オフが制御部に制御され、
前記制御部によりオンされる前記変換部が、発電装置から供給される第1の電圧を、該第1の電圧の大きさに応じた第2の電圧に変換する
制御装置における制御方法。