JP2013243524A - 制御方法、無線システム及び無線基地局 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロトコル規定時間を緩和して無線通信を行うシステムにおいて伝送特性の劣化を軽減すること。
【解決手段】無線端末局が、無線基地局にスループットを算出するために必要な情報を通知し、無線基地局が、情報に基づいてスループットを算出し、伝送レート及び基準プロトコル規定時間に基づいて基準スループットを算出し、スループット及び基準スループットに基づいてスループットの劣化量を算出し、受信電力及び劣化量に基づいてプロトコル規定時間の変更の可否を判定し、受信電力が最低受信感度以上であり、且つ、劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを変更し、無線端末局に変更後のプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを通知し、無線端末局が、無線基地局から通知されたプロトコル規定時間とデュレーション算出方法を自装置に反映させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、遅延時間が影響する無線アクセスシステムの技術に関する。
ワイヤレスホームネットワークを構築する無線方式としては、例えば、非特許文献1に記載されているように、IEEE802.11委員会で規定されている無線LAN(Local Area Network)システムにおける無線方式が代表的である。当該無線方式におけるMAC(Medium Access Control)レイヤのアクセス方式が、IEEE802.11規格において規定されている。当該規格では、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access/Collision Avoidance)方式を用いたDCF(Distributed Coordination Function)、すなわち、自律分散的なアクセス制御が採用されている。
CSMA/CAでは、無線信号の衝突を回避するために、キャリアセンス及びバックオフ制御という機能が実装されている。キャリアセンスは、無線信号の送信を試みようとする無線端末局が、無線チャネルの利用状況を確認し、他の無線端末局が無線信号を送信している間、無線信号の送信を待機することで衝突を回避する方法である。また、バックオフ制御は、無線端末局がキャリアセンスを実施後、無線チャネルが利用されていないことを確認してからすぐに無線信号を送信することなく、規定の範囲内で発生させた乱数をもとに生成した時間だけ待機した後に、無線信号を送信することで衝突を回避する方法である。
また、CSMA/CAでは、無線信号を送信する前には、最低限の信号送信間隔としてIFS(Inter Frame Space)が規定されており、短フレーム間隔であるSIFS(Short IFS)、ポーリング用フレーム間隔であるPIFS(PCF(Point Coordination Function) IFS)、分散制御用フレーム間隔であるDIFS(DCF IFS)などが定義されている。そして、受信側が正しくデータ信号を受信した場合には、送信側に正常に受信したことを知らせるための応答信号としてACK(ACKnowledgement)信号を、送信側が当該受信データ信号の末尾から最優先のSIFSで受信できるように制御する。さらに、IFS以外の規定時間として、信号送信時における送信側-受信側間の最大伝搬遅延時間を示すaAirPropagationTimeなどが定義されている。以降、上記SIFSやaAirPropagationTimeに代表される規定時間をプロトコル規定時間と呼称する。
一方、近年、一般家庭やオフィス、あるいは駅や空港での公衆ホットスポットサービスなど、無線端末局からの無線通信をアクセス回線として利用し、光回線に代表されるブロードバンド回線を介して身近にインターネットを利用できる環境が普及しつつある。特に、近年のブロードバンドルータには無線LAN通信機能が内蔵されているものも多い。また、ノートパソコンには無線LAN通信機能に加え、Bluetooth(登録商標)通信機能が内蔵されている機種も増えてきている。このような通信機能を使って、家庭内やオフィスにおいて簡便に無線通信環境が構築できる。このような状況の中、家庭やオフィスに無線ゲートウェイ装置を設置し、複数の無線方式をサポートしたい、あるいは、新しい無線方式に柔軟に対応したいといったニーズが高まっている。
現状では、ネットワーク接続のためのブロードバンドルータに代表される無線ゲートウェイ装置と、家庭やオフィス等で用いられる各種無線端末局用の無線基地局あるいは無線ゲートウェイ装置は、それぞれ異なる装置として開発・発展してきた。そのため、複数の無線方式のサービスを同時に受けるためには、複数の異なる無線ゲートウェイ装置を設置する必要があり、設置コストが問題であった。また、新たな無線方式のサービスを受けるためには、次々と新たな無線ゲートウェイ装置を設置・更改していく必要があった。
無線ゲートウェイシステムとしては、特許文献1及び特許文献2に示される構成が提案されている。特許文献1に示す技術では、無線ゲートウェイ装置は、無線信号の受信部、受信信号のディジタル化(アナログ-ディジタル変換部)、及び、ディジタル信号の伝送部のみに簡略化した構成である。無線ゲートウェイ装置でディジタル化した受信信号を、ネットワークを介して信号処理サーバに伝送し、受信信号の復調・復号等の処理を行うことができる。また、特許文献2に示す技術では、無線ゲートウェイ装置が、検出した無線方式に基づいて信号処理を実施する装置(無線ゲートウェイ装置あるいは信号処理サーバ)を決定したり、無線ゲートウェイ装置で用いるソフトウェア信号処理を適時ネットワーク上のプログラムサーバからダウンロードして信号処理部を書き換えたりすることができる。
上記特許文献1や特許文献2の技術を用いた構成によれば、信号処理サーバ側でのソフトウェア信号処理を変更することにより、新たな無線方式を含めた複数の無線方式のサービスを提供することが可能となるため、新規の無線ゲートウェイ装置の設置・更改によるコストの問題の解消が期待できる。
なお、このような無線ゲートウェイシステム構成では、インターネットやWAN(Wide Area Network)など広域ネットワークを媒介するネットワークとしての利用も想定できる。また、これに限らず、オフィス内ネットワークやホームネットワーク等に代表されるLAN環境において、信号処理サーバとしてパソコンを利用したり、ホームゲートウェイあるいはサービスゲートウェイ等の装置を利用したりする、といった構成も可能である。以降、上記無線アクセスシステムをフレキシブルワイヤレスシステムと呼称し、フレキシブルワイヤレスシステムにおける無線基地局をフレキシブル無線基地局と呼称する。
特開2007−166278号公報 特開2009−231903号公報
IEEE Std 802.11-2007(P.256-271)
しかしながら、プロトコル規定時間が設定されている無線アクセスシステム(例えば、IEEE802.11規格)において、最低受信感度は満足しているが、無線基地局と無線端末局が遠距離に位置しているために長い伝搬遅延時間が発生し、プロトコル規定時間(aAirpropagationTime)を守れないため、無線基地局との通信を確立できない無線端末局が存在する。
また、フレキシブルワイヤレスシステムでは、フレキシブル無線基地局の処理能力が低いことによる長い処理遅延時間が発生する。これにより、最低受信感度は満足しているが、プロトコル規定時間(SIFS)を守れないため、フレキシブル無線基地局との通信を確立できない無線端末局が存在する。
設定されたプロトコル規定時間を制御(緩和)することにより、当該無線端末局はプロトコル規定時間を満足できるようになり、無線基地局又はフレキシブル無線基地局と通信を確立することができるようになる。例えば、特許第3963700号に示す技術では、無線LANの標準パラメータを動的に変更する方法が記述されている。
当該方法の実現手段は、簡潔に述べると以下の通りである。まず、監視する標準パラメータと当該標準パラメータの閾値を決定する。次に、無線基地局と複数の無線端末局で構成されるネットワークであるBSS(Basic Service Set)を構築後、当該標準パラメータを監視する。そして、当該標準パラメータが当該閾値を下回った場合、構築済みのBSSを終了し、当該標準パラメータが所望の条件を満足するように、BSSを再構築する。
当該特許では、標準パラメータとして、ATIMウィンドウ(ATIM Window)、コンテンションフリー期間(dot11CFPPeriod)、コンテンションフリー期間の最大期間(dot11CFPMaxDuration)が挙げられているが、標準パラメータとしてプロトコル規定時間を利用することで、プロトコル規定時間を満足できない場合に、プロトコル規定時間を緩和したBSSを再構築することにより、上記無線基地局又はフレキシブル無線基地局と通信を確立できない無線端末局が、当該無線基地局又は当該フレキシブル無線基地局と通信を確立することができるようになると考えられる。
しかしながら、最低受信感度を満たすことだけを制御条件とした場合、元(緩和前)のプロトコル規定時間を守ることができる無線端末局と比べると、プロトコル規定時間を緩和した無線端末局は、無線基地局又はフレキシブル無線基地局との通信に要する時間が長くなるため、伝送特性(例えばスループット)が劣化するという問題があった。
また、プロトコル規定時間を緩和するためにBSSを再構築した場合、無線基地局又はフレキシブル無線基地局配下の全ての無線端末局に設定されたプロトコル規定時間が一斉に緩和されることになる。したがって、プロトコル規定時間を緩和する必要がない無線端末局に設定されたプロトコル規定時間も緩和されることになるため、不要な伝送特性の劣化を招くという問題もあった。
上記事情に鑑み、本発明は、プロトコル規定時間を緩和して無線通信を行うシステムにおいて、伝送特性の劣化を軽減する技術を提供することを目的としている。
本発明の一態様は、無線端末局及び無線基地局を備える無線システムが行う制御方法であって、前記無線端末局が、前記無線基地局にスループットを算出するために必要な情報を通知するステップと、前記無線基地局が、前記情報に基づいてスループットを算出するステップと、前記無線基地局が、伝送レート及び基準プロトコル規定時間に基づいて基準スループットを算出するステップと、前記無線基地局が、前記スループット及び前記基準スループットに基づいてスループットの劣化量を算出するステップと、前記無線基地局が、受信電力及び前記劣化量に基づいてプロトコル規定時間の変更の可否を判定するステップと、前記無線基地局が、前記受信電力が最低受信感度以上であり、且つ、前記劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを変更するステップと、前記無線基地局が、前記無線端末局に変更後のプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを通知するステップと、前記無線端末局が、前記無線基地局から通知されたプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを自装置に反映させるステップと、を有する制御方法である。
本発明の一態様は、上記の制御方法であって、前記無線基地局は、前記無線基地局と前記無線端末局との間の距離に基づいて前記劣化量を算出する。
本発明の一態様は、上記の制御方法であって、前記無線基地局は、前記無線基地局と前記無線端末局との間の通信に要する時間に基づいて前記劣化量を算出する。
本発明の一態様は、上記の制御方法であって、前記無線基地局は、前記無線端末局から信号を受信する際に算出した要求プロトコル規定時間に基づいて前記劣化量を算出する。
本発明の一態様は、無線端末局及び無線基地局を備える無線システムであって、前記無線端末局は、前記無線基地局にスループットを算出するために必要な情報を通知する通知部と、前記無線基地局から通知されたプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを自装置に反映させる変更部と、を備え、前記無線基地局は、前記情報に基づいてスループットを算出するスループット算出部と、伝送レート及び基準プロトコル規定時間に基づいて基準スループットを算出する基準スループット算出部と、前記スループット及び前記基準スループットに基づいてスループットの劣化量を算出するスループット劣化量算出部と、受信電力及び前記劣化量に基づいてプロトコル規定時間の変更の可否を判定するプロトコル規定時間変更判定部と、前記受信電力が最低受信感度以上であり、且つ、前記劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを変更する変更部と、前記無線端末局に変更後のプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを通知する通知部と、を備える無線システムである。
本発明の一態様は、無線端末局と無線通信する無線基地局であって、前記無線端末局から通知され、スループットを算出するために必要な情報に基づいてスループットを算出するスループット算出部と、伝送レート及び基準プロトコル規定時間に基づいて基準スループットを算出する基準スループット算出部と、前記スループット及び前記基準スループットに基づいてスループットの劣化量を算出するスループット劣化量算出部と、受信電力及び前記劣化量に基づいてプロトコル規定時間の変更の可否を判定するプロトコル規定時間変更判定部と、前記受信電力が最低受信感度以上であり、且つ、前記劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを変更する変更部と、前記無線端末局に変更後のプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを通知する通知部と、を備える無線基地局である。
本発明により、プロトコル規定時間を緩和して無線通信を行うシステムにおいて伝送特性の劣化を軽減することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るシーケンス図である。 本発明の第1の実施形態におけるデュレーション算出方法の変更に関する概念図である。 SIFSの変更に関する概念図である。 本発明の第2の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るシーケンス図である。 本発明の第3の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るシーケンス図である。 本発明の第4の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るシーケンス図である。 本発明の第4の実施形態におけるデュレーション算出方法の変更に関する概念図である。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る無線アクセスシステムは、無線基地局101と無線端末局102とからなる。
なお、第1の実施形態は、プロトコル規定時間を緩和する制御条件として、最低受信感度に加え、制御時のスループット劣化量を加味した処理を実施し、当該処理を各無線端末局102に対してプロトコル規定時間を緩和する処理として実施するものである。以降、上記元(緩和前)のプロトコル規定時間を基準プロトコル規定時間と呼称し、基準プロトコル規定時間を用いた場合にデータ信号の通信が完了(データ信号を送信開始してから当該データ信号に対応する応答信号を受信終了)するまでに要する時間から算出されるスループットを基準スループットと呼称する。
無線基地局101は、通信部(送信部及び受信部)111と、スループット算出用情報取得・算出部121と、スループット算出部122と、受信電力測定部131と、伝送レート決定部132と、基準スループット算出部133と、スループット劣化量算出部141と、プロトコル規定時間変更判定部142と、プロトコル規定時間変更部151と、プロトコル規定時間変更通知信号作成部152と、デュレーション算出方法変更部161と、デュレーション算出方法変更通知信号作成部162と、を備えている。
通信部111は、無線端末局102の通信部171との間で、信号を送受信する。スループット算出用情報取得・算出部121は、スループット算出部122がスループットを算出するために必要な情報を取得あるいは算出する。スループット算出部122は、スループット算出用情報取得・算出部121が取得あるいは算出した情報からスループットを算出する。受信電力測定部131は、受信した信号の受信電力を測定する。伝送レート決定部132は、受信電力測定部131が測定した受信電力から伝送レートを決定する。基準スループット算出部133は、伝送レート決定部が決定した伝送レート及び基準プロトコル規定時間から基準スループットを算出する。
スループット劣化量算出部141は、スループット算出部122が算出したスループット及び基準スループット算出部133が算出した基準スループットからスループットの劣化量を算出する。プロトコル規定時間変更判定部142は、受信電力測定部131が測定した受信電力及びスループット劣化量算出部141が算出したスループット劣化量からプロトコル規定時間の変更可否を判定する。
プロトコル規定時間変更部151は、プロトコル規定時間変更判定部142がプロトコル規定時間の変更を許可した場合、当該無線基地局101に設定されたプロトコル規定時間を変更する。プロトコル規定時間変更通知信号作成部152は、プロトコル規定時間変更部151が変更したプロトコル規定時間を通知する信号(以下、プロトコル規定時間変更通知信号)を作成する。
デュレーション算出方法変更部161は、プロトコル規定時間変更判定部142がプロトコル規定時間の変更を許可した場合、当該無線基地局101に設定されたデュレーション算出方法を変更する。デュレーション算出方法変更通知信号作成部162は、デュレーション算出方法変更部161が変更したデュレーション算出方法を通知する信号(以下、デュレーション算出方法変更通知信号)を作成する。
無線端末局102は、通信部171と、スループット算出用情報通知信号作成部172と、同期確立部173と、を備えている。
スループット算出用情報通知信号作成部172は、スループットを算出するために必要情報(以下、スループット算出用情報)を通知する信号(以下、スループット算出用情報通知信号)を作成する。通信部171は、無線基地局101の通信部111との間で、信号を送受信する。同期確立部173は、無線基地局から報知信号(以下、ビーコン(Beacon)信号)を受信した際に、当該無線基地局101との時刻同期を確立する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係るシーケンス図である。本発明の第1の実施形態に係る無線アクセスシステムにおける処理について、図2のシーケンス図を参照しながら説明する。
図2において、無線基地局101では、通信部111が、無線端末局102にビーコン(Beacon)信号を送信する(ステップS101)。
無線端末局102では、通信部171が、ビーコン信号を受信し、同期確立部173が、当該ビーコン信号をもとに、接続先となる無線基地局101を決定し(ステップS102)、時刻同期を確立する(ステップS103)。
無線端末局102では、通信部171が、当該無線基地局101と接続を確立するために、当該無線基地局101にオーセンティケーション(Authentication)信号を送信する(ステップS104)。
無線基地局101では、通信部111が、オーセンティケーション信号を受信し、基準プロトコル規定時間内に間に合う場合は、無線端末局102に当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号を送信する(ステップS105)。
無線端末局102では、当該ACK信号を基準プロトコル規定時間内に受信できなかった場合、通信部171が、当該無線基地局101に当該オーセンティケーション信号を再送することになる(ステップS106)。当該オーセンティケーション信号の再送回数が最大再送回数を超えた場合(ステップS107)、通信部171が、無線基地局101にスループット算出用情報通知信号作成部172が作成したスループット算出用情報通知信号を送信する(ステップS108)。
無線基地局101では、通信部111が、無線端末局102からスループット算出用情報通知信号を受信する。そして、スループット算出用情報取得・算出部121が、当該スループット算出用情報通知信号からスループット算出用情報を取得する(ステップS109)。また、受信電力測定部131が、当該スループット算出用情報通知信号の受信電力を測定する(ステップS110)。そして、伝送レート決定部132が、当該受信電力から伝送レートを決定する(ステップS111)。続いて、基準スループット算出部133が、当該伝送レート及び基準プロトコル規定時間から基準スループットを算出する(ステップS112)。
無線基地局101では、スループット算出部122が、当該スループット算出用情報からスループットを算出する(ステップS113)。第1の実施形態では、例えば、IP(Internet Protocol)レイヤなどの上位レイヤでのスループット(スループット:データ信号の伝送効率)は、データ信号のサイズとデータ信号の通信が完了(データ信号を送信開始してから当該データ信号に対応する応答信号を受信終了)するまでに要する時間から算出する。
無線基地局101では、スループット劣化量算出部141が、当該スループット及び当該基準スループットからスループット劣化量を算出する(ステップS114)。そして、プロトコル規定時間変更判定部142が、当該受信電力及び当該スループット劣化量からプロトコル規定時間の変更可否を判定する(ステップS115)。具体的には、当該受信電力が最低受信感度以上であり、かつ、当該スループット劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間の変更を許可する。
無線基地局101では、プロトコル規定時間の変更を許可した場合、プロトコル規定時間変更部151が、当該変更を実施する(ステップS116)。そして、プロトコル規定時間変更通知信号作成部152が、当該変更を通知するプロトコル規定時間変更通知信号を作成する。
さらに、デュレーション算出方法変更部161が、デュレーション算出方法の変更を実施する(ステップS117)。そして、デュレーション算出方法変更通知信号作成部162が、当該変更を通知するデュレーション算出方法変更通知信号を作成する。続いて、通信部111が、無線端末局102に当該プロトコル規定時間変更通知信号及び当該デュレーション算出方法変更通知信号を送信する(ステップS118)。
図3は、本発明の第1の実施形態におけるデュレーション算出方法の変更に関する概念図である。図3(A)は、基準プロトコル規定時間を満足できる、通常の応答シーケンスを示している。図3(B)は、基準プロトコル規定時間を満足できず、デュレーション算出方法を変更した場合の応答シーケンスを示している。
図3に示すように、無線端末局102からデータ(Data)信号が無線基地局101に送信されると、無線基地局101は当該データ信号の受信処理を行い、当該データ信号を受信してからSIFS時間経過後に、無線端末局102にACK信号を送信する。図3(A)に示すように、通常の応答シーケンスでは、SIFSとACK信号のフレーム長の合計がNAV(Network Allocation Vector)期間に設定される。送受信に関与しない周辺の他の無線端末局は、このNAV期間は、送信を禁止する。
無線端末局102と無線基地局101との間には伝搬遅延時間がある。この伝搬遅延時間が短い場合には、図3(A)に示すように、無線端末局102は、NAV期間T1内に、無線基地局101からのACK信号を受信でき、基準プロトコル規定時間を満足できる。
これに対して、図3(B)に示すように、無線端末局102と無線基地局101との間の伝搬遅延時間が長いと、基準プロトコル規定時間を満足できなくなる。この例では、無線端末局102と無線基地局101との間の伝搬遅延時間(aAirPropagationTime;IEEE802.11規格では、aAirPropagationTimeは1μs以下と規定)は、[1μs+α]となっている。したがって、無線端末局102から無線基地局101にデータ信号を送信する際に[1μs+α]の伝搬遅延時間が発生し、さらに、無線基地局101から無線端末局102にACK信号を送信する際に[1μs+α]の伝搬遅延時間が発生することになる。この場合、、無線端末局102は、NAV期間T1内に、無線基地局101からのACK信号を受信できなくなる。そこで、図3(B)に示すように、NAV期間を、SIFSとACK信号のフレーム長の合計に伝搬遅延時間2αを加算した期間T2に延長して設定する。このように、NAV期間をT2に延長することで、無線端末局102は、NAV期間T2内に、無線基地局101からのACK信号を受信できるようになる。
図2において、無線端末局102では、通信部171が、プロトコル規定時間変更通知信号及びデュレーション算出方法変更通知信号を受信し、プロトコル規定時間及びデュレーション算出方法を変更する(ステップS119、S120)。そして、通信部171が、無線基地局101に再びオーセンティケーション信号を送信する(ステップS121)。
無線基地局101では、通信部111が、オーセンティケーション信号を受信する。今回は、図3に示したように、プロトコル規定時間を緩和しているため、通信部111が、無線端末局102に当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号を当該プロトコル規定時間内に送信することができる(ステップS122)。
無線端末局102では、通信部171が、ACK信号を受信し、無線基地局101にアソシエーション(Association)信号を送信する(ステップS123)。
無線基地局101では、通信部111が、アソシエーション信号を受信する。そして、通信部111は、アソシエーション信号を受信すると、無線端末局102に当該アソシエーション信号に対応するACK信号を送信する(ステップS124)。
無線端末局102では、通信部171が、ACK信号を受信し、当該無線基地局101と接続を確立するため、当該無線基地局101にデータ(Data)信号を送信できるようになる(ステップS125)。
無線基地局101では、通信部111が、データ信号を受信すると、無線端末局102に当該データ信号に対応するACK信号を送信する(ステップS126)。
なお、無線端末局102が、1回目のオーセンティケーション信号に対応するACK信号を基準プロトコル規定時間内に受信できた場合は(ステップS104〜S105)、スループット算出用情報通知信号の送信からデュレーション算出方法を変更した後に送信するオーセンティケーション信号に対応するACK信号を受信するまでの処理(ステップS108〜ステップS122)を実施する必要はない。
以上、プロトコル規定時間の変更に伴うデュレーション算出方法を変更する方法について記述してきたが、本発明は、上記に限定されるものではない。すなわち、上述の例では、図3に示したように、伝搬遅延時間に相当するだけNAV期間を延長する変更処理を行っているが、伝搬遅延時間に相当するだけSIFSを短縮してもよい。
図4は、SIFSの変更に関する概念図である。図4(A)は、基準プロトコル規定時間を満足できる、通常の応答シーケンスを示している。図4(B)は、基準プロトコル規定時間を満足できず、SIFSを変更した場合の応答シーケンスを示している。
図4に示すように、SIFSは、データ信号を受信してからACK信号を送信するまでの時間である。通常の応答シーケンスでは、SIFSの時間は、例えば16μsに決められている。そして、SIFSとACK信号のフレーム長の合計がNAV期間に設定される。
無線端末局102と無線基地局101との間には伝搬遅延時間がある。この伝搬遅延時間が短い場合には、図4(A)に示すように、無線端末局102は、NAV期間内に、無線基地局101からのACK信号を受信でき、基準プロトコル規定時間を満足できる。
これに対して、図4(B)に示すように、無線端末局102と無線基地局101との間の伝搬遅延時間が長いと、基準プロトコル規定時間を満足できなくなる。この例では、無線端末局102と無線基地局101との間には伝搬遅延時間(aAirPropagationTime;IEEE802.11規格では、aAirPropagationTimeは1μs以下と規定)は、[1μs+α]となっている。したがって、無線端末局102から無線基地局101にデータ信号を送信する際に[1μs+α]の伝搬遅延時間が発生し、さらに、無線基地局101から無線端末局102にACK信号を送信する際に[1μs+α]の伝搬遅延時間が発生することになる。この場合、無線端末局102は、NAV期間内に、無線基地局101からのACK信号を受信できなくなる。そこで、図4(B)に示すように、SIFSを短縮して、無線基地局101が無線端末局102からデータ信号を受信してから、ACK信号を無線端末局102に送信するまでの時間を短くする。すなわち、この例では、SIFSを2α短縮して、[16μs−2α]に変更する。このように、SIFSを短縮することで、無線端末局102は、NAV期間内に、無線基地局101からのACK信号を受信できるようになる。
なお、この場合、無線基地局101と無線端末局102との間でSIFSの短縮可否を判定することが必要になるが、スループットを劣化させることなく、無線基地局101と無線端末局102との間の通信を確立することが可能である。
また、デュレーション算出方法を変更する方法、及び、SIFSを短縮する方法を併用してもよい。つまり、無線基地局101と無線端末局102との間がさほど遠距離ではなく、SIFSの短縮量が少ないために当該短縮が可能である場合はSIFSの短縮を行い、無線基地局101と無線端末局102との間が遠距離であり、SIFSの短縮量が多いために当該短縮が不可能である場合はデュレーション算出方法の変更を行うといった運用をしてもよい。
上述のように、本発明の第1の実施形態では、受信電力が最低受信感度以上であることに加え、スループットの劣化量を算出し、算出したスループット劣化量が閾値以下である場合に、プロトコル規定時間の変更を許可できるようにしている。これにより、無線基地局101と無線端末局102が遠距離に位置しているために、伝搬遅延時間が基準プロトコル規定時間を満足できない場合であっても、スループットの劣化量を一定値以下に保ちつつ、無線基地局101と無線端末局102との間の通信を確立することができる。
また、上記一連の処理を各無線端末局102に対して個別に実施するため、伝搬遅延時間が基準プロトコル規定時間を満足できる無線端末局102のプロトコル規定時間を変更することはない。したがって、プロトコル規定時間を緩和する無線端末局102以外の無線端末局におけるスループットの劣化を防ぐことができる。
[第2の実施形態]
図5は、本発明の第2の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。図5に示すように、本発明の第2の実施形態に係るシステムは、無線基地局201と無線端末局202とからなる。
無線基地局201は、位置情報取得部210と、通信部211と、伝送遅延時間算出部221と、スループット算出部222と、受信電力測定部231と、伝送レート決定部232と、基準スループット算出部233と、スループット劣化量算出部241と、プロトコル規定時間変更判定部242と、プロトコル規定時間変更部251と、プロトコル規定時間変更通知信号作成部252と、デュレーション算出方法変更部261と、デュレーション算出方法変更通知信号作成部262と、を備えている。
無線端末局202は、位置情報取得部270と、通信部271と、位置情報通知信号作成部272と、同期確立部273と、を備えている。
第2の実施形態では、無線基地局201と無線端末局202との間の距離をもとに伝送遅延時間を算出し、スループット劣化量を算出する。第2の実施形態における基本構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態に係る無線アクセスシステムでは、前述の第1の実施形態に対して、無線基地局201に、さらに、位置情報取得部210と伝送遅延時間算出部221とが備えられる。
位置情報取得部210は、無線端末局202から位置情報を通知する信号(以下、位置情報通知信号)を受信した場合、当該無線端末局202の位置情報を取得する。また、位置情報取得部210は、当該無線基地局201の位置情報を取得する。当該無線基地局201の位置情報を取得する方法としては、例えば、GPS(Global Positioning System)を利用することが考えられる。伝送遅延時間算出部221は、位置情報取得部210が取得した当該無線基地局201の位置情報及び無線端末局202の位置情報から当該無線基地局201と当該無線端末局202との間の距離を算出し、算出した距離及び伝送レート決定部232が決定した伝送レートから伝送遅延時間を算出する。スループット算出部222は、伝送遅延時間算出部221が算出した伝送遅延時間からスループットを算出する。他の構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
また、第2の実施形態に係る無線アクセスシステムでは、前述の第1の実施形態に対して、無線端末局202に、さらに、位置情報取得部270と位置情報通知信号作成部272とが備えられる。
位置情報取得部270は、当該無線端末局202の位置情報を取得する。位置情報を取得する方法としては、例えば、GPSを利用するといった方法が考えられる。位置情報通知信号作成部272は、位置情報通知信号を作成する。他の構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
図6は、本発明の第2の実施形態に係るシーケンス図である。本発明の第2の実施形態に係る無線アクセスシステムにおける処理について、図6のシーケンス図を参照しながら説明する。
図6において、無線基地局201では、位置情報取得部210が、自身の位置情報を取得する(ステップS200a)。無線端末局202では、位置情報取得部270が、自身の位置情報を取得する(ステップS200b)。
無線基地局201では、通信部211が、無線端末局202にビーコン(Beacon)信号を送信する(ステップS201)。
無線端末局202では、通信部271が、ビーコン信号を受信し、同期確立部273が、当該ビーコン信号をもとに、接続先となる無線基地局201を決定し(ステップS202)、時刻同期を確立する(ステップS203)。
無線端末局202では、通信部271が、当該無線基地局201と接続を確立するために、当該無線基地局201にオーセンティケーション(Authentication)信号を送信する(ステップS204)。
無線基地局201では、通信部211が、オーセンティケーション信号を受信し、基準プロトコル規定時間内に間に合う場合は、無線端末局202に当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号を送信する(ステップS205)。
無線端末局202では、当該ACK信号を基準プロトコル規定時間内に受信できなかった場合、通信部271が、当該無線基地局201に当該オーセンティケーション信号を再送することになる(ステップS206)。当該オーセンティケーション信号の再送回数が最大再送回数を超えた場合(ステップS207)、通信部271が、無線基地局201に位置情報通知信号作成部272が作成した位置情報通知信号を送信する(ステップS208)。
無線基地局201では、通信部211が、無線端末局202から位置情報通知信号を受信する。そして、位置情報取得部210が、当該位置情報通知信号から無線端末局202の位置情報を取得する(ステップS209)。また、受信電力測定部231が、当該位置情報通知信号の受信電力を測定する(ステップS210)。そして、伝送レート決定部232が、当該受信電力から伝送レートを決定する(ステップS211)。続いて、基準スループット算出部233が、当該伝送レート及び基準プロトコル規定時間から基準スループットを算出する(ステップS212)。
無線基地局201では、伝送遅延時間算出部221が、当該無線基地局201の位置情報及び無線端末局202の位置情報から当該無線基地局201と当該無線端末局202との間の距離を算出し、算出した距離及び決定した伝送レートから伝送遅延時間を算出する(ステップS213a)。そして、スループット算出部222が、当該伝送遅延時間からスループットを算出する(ステップS213b)。
無線基地局201では、スループット劣化量算出部241が、当該スループット及び当該基準スループットからスループット劣化量を算出する(ステップS214)。そして、プロトコル規定時間変更判定部242が、当該受信電力及び当該スループット劣化量からプロトコル規定時間の変更可否を判定する(ステップS215)。具体的には、当該受信電力が最低受信感度以上であり、かつ、当該スループット劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間の変更を許可する。
無線基地局201では、プロトコル規定時間の変更を許可した場合、プロトコル規定時間変更部251が、当該変更を実施する(ステップS216)。そして、プロトコル規定時間変更通知信号作成部252が、当該変更を通知するプロトコル規定時間変更通知信号を作成する。
さらに、デュレーション算出方法変更部261が、デュレーション算出方法の変更を実施する(ステップS217)。そして、デュレーション算出方法変更通知信号作成部262が、当該変更を通知するデュレーション算出方法変更通知信号を作成する。続いて、通信部211が、無線端末局202に当該プロトコル規定時間変更通知信号及び当該デュレーション算出方法変更通知信号を送信する(ステップS218)。
無線端末局202では、通信部271が、プロトコル規定時間変更通知信号及びデュレーション算出方法変更通知信号を受信し、プロトコル規定時間及びデュレーション算出方法を変更する(ステップS219、S220)。そして、通信部271が、無線基地局201に再びオーセンティケーション信号を送信する(ステップS221)。
無線基地局201では、通信部211が、オーセンティケーション信号を受信する。今回は、プロトコル規定時間を緩和しているため、通信部211が、無線端末局202に当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号を当該プロトコル規定時間内に送信することができる(ステップS222)。
無線端末局202では、通信部271が、ACK信号を受信し、無線基地局201にアソシエーション(Association)信号を送信する(ステップS223)。
無線基地局201では、通信部211が、アソシエーション信号を受信する。そして、通信部211は、アソシエーション信号を受信すると、無線端末局202に当該アソシエーション信号に対応するACK信号を送信する(ステップS224)。
無線端末局202では、通信部271が、ACK信号を受信し、当該無線基地局201と接続を確立するため、当該無線基地局201にデータ(Data)信号を送信できるようになる(ステップS225)。
無線基地局201では、通信部211が、データ信号を受信すると、無線端末局202に当該データ信号に対応するACK信号を送信する(ステップS226)。
上述のように、本発明の第2の実施形態では、無線基地局201は位置情報取得部210を有し、無線端末局202は、位置情報取得部270を有する。無線基地局201と無線端末局202が遠距離に位置しているために、伝搬遅延時間が基準プロトコル規定時間を満足できない場合、無線基地局201が取得した無線基地局201及び無線端末局202の位置情報をもとにスループット劣化量が算出される。そして、受信電力が最低受信感度以上であり、かつ、当該スループット劣化量が閾値以下である場合に、プロトコル規定時間の変更を許可できるようにしている。これにより、スループットの劣化量を一定値以下に保ちつつ、無線基地局201と無線端末局202との間の通信を確立することができる。
また、上記一連の処理を各無線端末局202に対して個別に実施するため、伝搬遅延時間が基準プロトコル規定時間を満足できる無線端末局202のプロトコル規定時間を変更することはない。したがって、プロトコル規定時間を緩和する無線端末局202以外の無線端末局におけるスループットの劣化を防ぐことができる。
[第3の実施形態]
図7は、本発明の第3の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。図7に示すように、本発明の第3の実施形態に係るシステムは、無線基地局301と無線端末局302とからなる。
無線基地局301は、通信部311と、送信・受信開始時間取得部320と、伝送遅延時間算出部321と、スループット算出部322と、受信電力測定部331と、伝送レート決定部332と、基準スループット算出部333と、スループット劣化量算出部341と、プロトコル規定時間変更判定部342と、プロトコル規定時間変更部351と、プロトコル規定時間変更通知信号作成部352と、デュレーション算出方法変更部361と、デュレーション算出方法変更通知信号作成部362と、を備えている。
無線端末局302は、通信部371と、送信開始時間通知信号作成部372と、同期確立部373と、を備えている。
第3の実施形態では、無線基地局301と無線端末局302との間の通信に要する時間をもとに伝送遅延時間を算出し、スループット劣化量を算出する。第3の実施形態における基本構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態に係る無線アクセスシステムでは、前述の第1の実施形態に対して、無線基地局301に、さらに、送信・受信開始時間取得部320と伝送遅延時間算出部321とが備えられる。
送信・受信開始時間取得部320は、無線端末局302から送信開始時間を通知する信号(以下、送信開始時間通知信号)を受信した場合、当該送信開始時間通知信号の送信開始時間及び受信開始時間を取得する。伝送遅延時間算出部321は、送信・受信開始時間取得部320が取得した送信開始時間及び受信開始時間から伝送遅延時間を算出する。スループット算出部322は、伝送遅延時間算出部321が算出した伝送遅延時間からスループットを算出する。他の構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
また、第3の実施形態に係る無線アクセスシステムでは、前述の第1の実施形態に対して、無線端末局302に、さらに、送信開始時間通知信号作成部372が備えられる。
送信開始時間通知信号作成部372は、送信開始時間通知信号を作成する。他の構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
図8は、本発明の第3の実施形態に係るシーケンス図である。本発明の第3の実施形態に係る無線アクセスシステムにおける処理について、図8のシーケンス図を参照しながら説明する。
図8において、無線基地局301では、通信部311が、無線端末局302にビーコン(Beacon)信号を送信する(ステップS301)。
無線端末局302では、通信部371が、ビーコン信号を受信し、同期確立部373が、当該ビーコン信号をもとに、接続先となる無線基地局301を決定し(ステップS302)、時刻同期を確立する(ステップS303)。
無線端末局302では、通信部371が、当該無線基地局301と接続を確立するために、当該無線基地局301にオーセンティケーション(Authentication)信号を送信する(ステップS304)。
無線基地局301では、通信部311が、オーセンティケーション信号を受信し、基準プロトコル規定時間内に間に合う場合は、無線端末局302に当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号を送信する(ステップS305)。
無線端末局302では、当該ACK信号を基準プロトコル規定時間内に受信できなかった場合、通信部371が、当該無線基地局301に当該オーセンティケーション信号を再送することになる(ステップS306)。当該オーセンティケーション信号の再送回数が最大再送回数を超えた場合(ステップS307)、通信部371が、無線基地局301に送信開始時間通知信号作成部372が作成した送信開始時間通知信号を送信する(ステップS308)。
無線基地局301では、通信部311が、無線端末局302から送信開始時間通知信号を受信する。そして、送信・受信開始時間取得部320が、当該送信開始時間通知信号から当該送信開始時間通知信号の送信開始時間及び受信開始時間を取得する(ステップS309)。また、受信電力測定部331が、当該送信開始時間通知信号の受信電力を測定する(ステップS310)。そして、伝送レート決定部332が、当該受信電力から伝送レートを決定する(ステップS311)。続いて、基準スループット算出部333が、当該伝送レート及び基準プロトコル規定時間から基準スループットを算出する(ステップS312)。
無線基地局301では、伝送遅延時間算出部321が、当該送信開始時間及び当該受信開始時間から伝送遅延時間を算出する(ステップS313a)。そして、スループット算出部322が、当該伝送遅延時間からスループットを算出する(ステップS313b)。
無線基地局301では、スループット劣化量算出部341が、当該スループット及び当該基準スループットからスループット劣化量を算出する(ステップS314)。そして、プロトコル規定時間変更判定部342が、当該受信電力及び当該スループット劣化量からプロトコル規定時間の変更可否を判定する(ステップS315)。具体的には、当該受信電力が最低受信感度以上であり、かつ、当該スループット劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間の変更を許可する。
無線基地局301では、プロトコル規定時間の変更を許可した場合、プロトコル規定時間変更部351が、当該変更を実施する(ステップS316)。そして、プロトコル規定時間変更通知信号作成部352が、当該変更を通知するプロトコル規定時間変更通知信号を作成する。
さらに、デュレーション算出方法変更部361が、デュレーション算出方法の変更を実施する(ステップS317)。そして、デュレーション算出方法変更通知信号作成部362が、当該変更を通知するデュレーション算出方法変更通知信号を作成する。続いて、通信部311が、無線端末局302に当該プロトコル規定時間変更通知信号及び当該デュレーション算出方法変更通知信号を送信する(ステップS318)。
無線端末局302では、通信部371が、プロトコル規定時間変更通知信号及びデュレーション算出方法変更通知信号を受信し、プロトコル規定時間及びデュレーション算出方法を変更する(ステップS319、S320)。そして、通信部371が、無線基地局301に再びオーセンティケーション信号を送信する(ステップS321)。
無線基地局301では、通信部311が、オーセンティケーション信号を受信する。今回は、プロトコル規定時間を緩和しているため、通信部311が、無線端末局302に当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号を当該プロトコル規定時間内に送信することができる(ステップS322)。
無線端末局302では、通信部371が、ACK信号を受信し、無線基地局301にアソシエーション(Association)信号を送信する(ステップS323)。
無線基地局301では、通信部311が、アソシエーション信号を受信する。そして、通信部311は、アソシエーション信号を受信すると、無線端末局302に当該アソシエーション信号に対応するACK信号を送信する(ステップS324)。
無線端末局302では、通信部371が、ACK信号を受信し、当該無線基地局301と接続を確立するため、当該無線基地局301にデータ(Data)信号を送信できるようになる(ステップS325)。
無線基地局301では、通信部311が、データ信号を受信すると、無線端末局302に当該データ信号に対応するACK信号を送信する(ステップS326)。
上述のように、本発明の第3の実施形態では、無線基地局301は送信・受信開始時間取得部320を有し、無線端末局302は送信開始時間通知信号作成部372を有する。無線基地局301と無線端末局302が遠距離に位置しているために、伝搬遅延時間が基準プロトコル規定時間を満足できない場合、無線基地局301が取得した送信開始時間及び受信開始時間をもとにスループット劣化量が算出される。そして、受信電力が最低受信感度以上であり、かつ、当該スループット劣化量が閾値以下である場合に、プロトコル規定時間の変更を許可できるようにしている。これにより、スループットの劣化量を一定値以下に保ちつつ、無線基地局301と無線端末局302との間の通信を確立することができる。
また、上記一連の処理を各無線端末局302に対して個別に実施するため、伝搬遅延時間が基準プロトコル規定時間を満足できる無線端末局302のプロトコル規定時間を変更することはない。したがって、プロトコル規定時間を緩和する無線端末局302以外の無線端末局におけるスループットの劣化を防ぐことができる。
[第4の実施形態]
図9は、本発明の第4の実施形態に係る無線アクセスシステムのブロック図である。図9に示すように、本発明の第4の実施形態に係る無線アクセスシステムは、フレキシブル無線基地局401と、無線端末局402と、信号処理装置403と、からなる。
ここで、フレキシブル無線基地局401と、無線端末局402と、信号処理装置403は、LAN環境において、信号処理サーバとしてパソコンを利用したり、ホームゲートウェイあるいはサービスゲートウェイ等の装置を利用したりするようなフレキシブルネットワークを構成している。フレキシブル無線基地局401は、このようなフレキシブルネットワークにおける無線基地局である。
フレキシブル無線基地局401は、通信部411と、応答信号送信可否判定部420と、要求プロトコル規定時間算出部421と、スループット算出部422と、受信電力測定部431と、伝送レート決定部432と、基準スループット算出部433と、スループット劣化量算出部441と、プロトコル規定時間変更判定部442と、プロトコル規定時間変更部451と、プロトコル規定時間変更通知信号作成部452と、デュレーション算出方法変更部461と、デュレーション算出方法変更通知信号作成部462と、を備えている。
無線端末局402は、通信部471と同期確立部473とを備えている。
信号処理装置403は、通信部481を備えている。
前述の第1の実施形態では、無線基地局101が、無線端末局102から受信したスループット算出用情報通知信号をもとにスループットの劣化量を算出している。また、第2の実施形態では、無線基地局201が、取得した自身の位置情報及び無線端末局202から取得した当該無線端末局202の位置情報をもとに伝送遅延時間を算出し、スループット劣化量を算出している。また、第3の実施形態では、無線基地局301が、無線端末局302から取得した送信開始時間及び受信開始時間をもとに伝送遅延時間を算出し、スループット劣化量を算出している。
これに対して、第4の実施形態では、フレキシブル無線基地局401が、ACK信号の送信が基準プロトコル規定時間内に間に合わないと判定した場合、ACK信号の送信を間に合わせるために要求するプロトコル規定時間(以下、要求プロトコル規定時間)を算出し、算出した要求プロトコル規定時間をもとにスループット劣化量を算出する。
つまり、第4の実施形態に係る無線アクセスシステムでは、前述の第1の実施形態に対して、フレキシブル無線基地局401に、さらに、応答信号送信可否判定部420と要求プロトコル規定時間算出部421とが備えられる。
応答信号送信可否判定部420は、無線端末局402から応答信号を送信する必要がある信号(例えば、データ信号やオーセンティケーション信号)を受信した場合、応答信号の送信が基準プロトコル規定時間内に間に合うか否かを判定する。要求プロトコル規定時間算出部421は、応答信号送信可否判定部420が応答信号の送信が基準プロトコル規定時間に間に合わないと判定した場合、応答信号の送信を間に合わせるための要求プロトコル規定時間を算出する。スループット算出部422は、要求プロトコル規定時間算出部421が算出した要求プロトコル規定時間及び伝送レート決定部432が決定した伝送レートからスループットを算出する。他の構成については、前述の第1の実施形態と同様である。
なお、第4の実施形態は、フレキシブル無線基地局401の処理能力が低いために、処理時間(IEEE802.11規格では、SIFSは最短の場合、16μsと規定)が基準プロトコル規定時間を満足できない場合、NAV期間を、SIFSとACK信号のフレーム長の合計に、フレキシブル無線基地局401の処理時間を加算した期間に設定する処理を実施し、当該処理を各無線端末局402に対してプロトコル規定時間を緩和する処理として実施するものである。
図10は、本発明の第4の実施形態に係るシーケンス図である。本発明の第4の実施形態に係る無線アクセスシステムにおける処理について、図10のシーケンス図を参照しながら説明する。
図10において、フレキシブル無線基地局401では、通信部411が、無線端末局402にビーコン(Beacon)信号を送信する(ステップS401)。
無線端末局402では、通信部471が、ビーコン信号を受信し、同期確立部473が、当該ビーコン信号をもとに、接続先となるフレキシブル無線基地局401を決定し(ステップS402)、時刻同期を確立する(ステップS403)。
無線端末局402では、通信部471が、当該フレキシブル無線基地局401と接続を確立するために、当該フレキシブル無線基地局401にオーセンティケーション(Authentication)信号を送信する(ステップS404)。
フレキシブル無線基地局401では、通信部411が、オーセンティケーション信号を受信する。そして、応答信号送信可否判定部420が、当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号の送信が基準プロトコル規定時間内に間に合うか否かを判定する(ステップS405)。続いて、当該ACK信号の送信が基準プロトコル規定時間内に間に合うと判定した場合には、通信部411が、無線端末局402に当該ACK信号を送信する(ステップS406)。
第4の実施形態では、フレキシブル無線基地局401が、ACK信号の送信が基準プロトコル規定時間内に間に合うか否かを判定しているため、オーセンティケーション信号の再送回数が最大再送回数を超えた場合に、無線端末局402が、フレキシブル無線基地局401にスループット算出用情報通知信号を送信するといった動作を行うことはない(図2のステップS106〜ステップS108参照)。
フレキシブル無線基地局401では、当該ACK信号の送信が基準プロトコル規定時間内に間に合わないと判定した場合、要求プロトコル規定時間算出部421が、当該ACK信号の送信を間に合わせるための要求プロトコル規定時間を算出する(ステップS409)。なお、要求プロトコル規定時間の算出は、ACK信号を送信する必要がある信号(ここでは、オーセンティケーション信号)を受信後、当該ACK信号の送信を開始するまでに要した時間を計測することで行われる。
フレキシブル無線基地局401では、受信電力測定部431が、当該オーセンティケーション信号の受信電力を測定する(ステップS410)。そして、伝送レート決定部432が、当該受信電力から伝送レートを決定する(ステップS411)。続いて、基準スループット算出部433が、当該伝送レート及び基準プロトコル規定時間から基準スループットを算出する(ステップS412)。
フレキシブル無線基地局401では、スループット算出部422が、当該要求プロトコル規定時間及び決定した伝送レートからスループットを算出する(ステップS413)。
フレキシブル無線基地局401では、スループット劣化量算出部441が、当該スループット及び当該基準スループットからスループット劣化量を算出する(ステップS414)。そして、プロトコル規定時間変更判定部442が、当該受信電力及び当該スループット劣化量からプロトコル規定時間の変更可否を判定する(ステップS415)。具体的には、当該受信電力が最低受信感度以上であり、かつ、当該スループット劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間の変更を許可する。
フレキシブル無線基地局401では、プロトコル規定時間の変更を許可した場合、プロトコル規定時間変更部451が、当該変更を実施する(ステップS416)。そして、プロトコル規定時間変更通知信号作成部452が、当該変更を通知するプロトコル規定時間変更通知信号を作成する。
さらに、デュレーション算出方法変更部461が、デュレーション算出方法の変更を実施する(ステップS417)。そして、デュレーション算出方法変更通知信号作成部462が、当該変更を通知するデュレーション算出方法変更通知信号を作成する。続いて、通信部411が、無線端末局402に当該プロトコル規定時間変更通知信号及び当該デュレーション算出方法変更通知信号を送信する(ステップS418)。
無線端末局402では、通信部471が、プロトコル規定時間変更通知信号及びデュレーション算出方法変更通知信号を受信し、プロトコル規定時間及びデュレーション算出方法を変更する(ステップS419、S420)。そして、通信部471が、フレキシブル無線基地局401に再びオーセンティケーション信号を送信する(ステップS421)。
フレキシブル無線基地局401では、通信部411が、オーセンティケーション信号を受信する。今回は、プロトコル規定時間を緩和しているため、通信部411が、無線端末局402に当該オーセンティケーション信号に対応するACK信号を当該プロトコル規定時間内に送信することができる(ステップS422)。
無線端末局402では、通信部471が、ACK信号を受信し、フレキシブル無線基地局401にアソシエーション(Association)信号を送信する(ステップS423)。
フレキシブル無線基地局401では、通信部411が、アソシエーション信号を受信する。そして、通信部411は、アソシエーション信号を受信すると、無線端末局402に当該アソシエーション信号に対応するACK信号を送信する(ステップS424)。
無線端末局402では、通信部471が、ACK信号を受信し、当該フレキシブル無線基地局401と接続を確立するため、当該フレキシブル無線基地局401にデータ(Data)信号を送信できるようになる(ステップS425)。
フレキシブル無線基地局401では、通信部411が、データ信号を受信すると、無線端末局402に当該データ信号に対応するACK信号を送信する(ステップS426)。
図11は、本発明の第4の実施形態におけるデュレーション算出方法の変更に関する概念図である。図11(A)は、基準プロトコル規定時間を満足できる、通常の応答シーケンスを示している。図11(B)は、基準プロトコル規定時間を満足できず、デュレーション算出方法を変更した場合の応答シーケンスを示している。
図11に示すように、無線端末局402からデータ(Data)信号がフレキシブル無線基地局401に送信されると、フレキシブル無線基地局401は当該データ信号の受信処理を行い、信号処理装置403に当該データ信号を送信する。そして、通常の応答シーケンスでは、フレキシブル無線基地局401は、データ信号を受信してからSIFS時間経過後に、無線端末局402にACK信号を送信する。ここでは、SIFSの時間は、16μsとしている。図11(A)に示すように、通常の応答シーケンスでは、SIFSとACK信号のフレーム長の合計がNAV(Network Allocation Vector)期間に設定される。送受信に関与しない周辺の他の無線端末局は、このNAV期間は、送信を禁止する。
フレキシブル無線基地局401の信号処理時間が短い場合には、図11(A)に示すように、無線端末局402は、NAV期間T11内に、フレキシブル無線基地局401からのACK信号を受信でき、基準プロトコル規定時間を満足できる。
これに対して、図11(B)に示すように、フレキシブル無線基地局401の信号処理時間が長いと、基準プロトコル規定時間を満足できなくなる。この例では、フレキシブル無線基地局401は、データ信号を受信してから[16μs+β]経過後に、無線端末局402にACK信号を送信している。この場合、無線端末局402は、NAV期間T11内に、フレキシブル無線基地局401からのACK信号を受信できなくなる。そこで、図11(B)に示すように、NAV期間を、SIFSとACK信号のフレーム長の合計に処理時間βを加算した期間T12に延長して設定する。このように、NAV期間をT12に延長することで、無線端末局402は、NAV期間T12内に、フレキシブル無線基地局401からのACK信号を受信できるようになる。
上述のように、本発明の第4の実施形態では、フレキシブル無線基地局401は応答信号送信可否判定部420と要求プロトコル規定時間算出421を有する。フレキシブル無線基地局401の処理能力が低いために、処理時間が基準プロトコル規定時間を満足できない場合、フレキシブル無線基地局401が算出した要求プロトコル規定時間をもとにスループット劣化量が算出される。そして、受信電力が最低受信感度以上であり、かつ、当該スループット劣化量が閾値以下である場合に、プロトコル規定時間の変更を許可できるようにしている。これにより、スループットの劣化量を一定値以下に保ちつつ、フレキシブル無線基地局401と無線端末局402との間の通信を確立することができる。
また、上記一連の処理を各無線端末局402に対して個別に実施するため、処理時間が基準プロトコル規定時間を満足できる無線端末局402のプロトコル規定時間を変更することはない。したがって、プロトコル規定時間を緩和する無線端末局402以外の無線端末局におけるスループットの劣化を防ぐことができる。
101…無線基地局, 102…無線端末局, 111…通信部, 121…スループット算出用情報取得・算出部, 122…スループット算出部, 131…受信電力測定部, 132…伝送レート決定部, 133…基準スループット算出部, 141…スループット劣化量算出部, 142…プロトコル規定時間変更判定部, 151…プロトコル規定時間変更部, 152…プロトコル規定時間変更通知信号作成部, 161…デュレーション算出方法変更部, 162…デュレーション算出方法変更通知信号作成部, 171…通信部, 172…スループット算出用情報通知信号作成部, 173…同期確立部,201…無線基地局, 202…無線端末局, 210…位置情報取得部, 211…通信部, 221…伝送遅延時間算出部, 222…スループット算出部, 231…受信電力測定部, 232…伝送レート決定部, 233…基準スループット算出部, 241…スループット劣化量算出部, 242…プロトコル規定時間変更判定部, 251…プロトコル規定時間変更部, 252…プロトコル規定時間変更通知信号作成部, 261…デュレーション算出方法変更部, 262…デュレーション算出方法変更通知信号作成部, 270…位置情報取得部, 271…通信部, 272…位置情報通知信号作成部, 273…同期確立部, 301…無線基地局, 302…無線端末局, 311…通信部, 320…送信・受信開始時間取得部, 321…伝送遅延時間算出部, 322…スループット算出部, 331…受信電力測定部, 332…伝送レート決定部, 333…基準スループット算出部, 341…スループット劣化量算出部, 342…プロトコル規定時間変更判定部, 351…プロトコル規定時間変更部, 352…プロトコル規定時間変更通知信号作成部, 361…デュレーション算出方法変更部, 362…デュレーション算出方法変更通知信号作成部, 371…通信部, 372…送信開始時間通知信号作成部, 373…同期確立部, 401…フレキシブル無線基地局, 402…無線端末局, 403…信号処理装置, 411…通信部, 420…応答信号送信可否判定部, 421…要求プロトコル規定時間算出部, 422…スループット算出部, 431…受信電力測定部, 432…伝送レート決定部, 433…基準スループット算出部, 441…スループット劣化量算出部, 442…プロトコル規定時間変更判定部, 451…プロトコル規定時間変更部, 452…プロトコル規定時間変更通知信号作成部, 461…デュレーション算出方法変更部, 462…デュレーション算出方法変更通知信号作成部, 471…通信部, 473…同期確立部, 481…通信部

Claims (6)

  1. 無線端末局及び無線基地局を備える無線システムが行う制御方法であって、
    前記無線端末局が、前記無線基地局にスループットを算出するために必要な情報を通知するステップと、
    前記無線基地局が、前記情報に基づいてスループットを算出するステップと、
    前記無線基地局が、伝送レート及び基準プロトコル規定時間に基づいて基準スループットを算出するステップと、
    前記無線基地局が、前記スループット及び前記基準スループットに基づいてスループットの劣化量を算出するステップと、
    前記無線基地局が、受信電力及び前記劣化量に基づいてプロトコル規定時間の変更の可否を判定するステップと、
    前記無線基地局が、前記受信電力が最低受信感度以上であり、且つ、前記劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを変更するステップと、
    前記無線基地局が、前記無線端末局に変更後のプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを通知するステップと、
    前記無線端末局が、前記無線基地局から通知されたプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを自装置に反映させるステップと、
    を有する制御方法。
  2. 前記無線基地局は、前記無線基地局と前記無線端末局との間の距離に基づいて前記劣化量を算出する請求項1に記載の制御方法。
  3. 前記無線基地局は、前記無線基地局と前記無線端末局との間の通信に要する時間に基づいて前記劣化量を算出する請求項1に記載の制御方法。
  4. 前記無線基地局は、前記無線端末局から信号を受信する際に算出した要求プロトコル規定時間に基づいて前記劣化量を算出する請求項1に記載の制御方法。
  5. 無線端末局及び無線基地局を備える無線システムであって、
    前記無線端末局は、
    前記無線基地局にスループットを算出するために必要な情報を通知する通知部と、
    前記無線基地局から通知されたプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを自装置に反映させる変更部と、を備え、
    前記無線基地局は、
    前記情報に基づいてスループットを算出するスループット算出部と、
    伝送レート及び基準プロトコル規定時間に基づいて基準スループットを算出する基準スループット算出部と、
    前記スループット及び前記基準スループットに基づいてスループットの劣化量を算出するスループット劣化量算出部と、
    受信電力及び前記劣化量に基づいてプロトコル規定時間の変更の可否を判定するプロトコル規定時間変更判定部と、
    前記受信電力が最低受信感度以上であり、且つ、前記劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを変更する変更部と、
    前記無線端末局に変更後のプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを通知する通知部と、を備える無線システム。
  6. 無線端末局と無線通信する無線基地局であって、
    前記無線端末局から通知され、スループットを算出するために必要な情報に基づいてスループットを算出するスループット算出部と、
    伝送レート及び基準プロトコル規定時間に基づいて基準スループットを算出する基準スループット算出部と、
    前記スループット及び前記基準スループットに基づいてスループットの劣化量を算出するスループット劣化量算出部と、
    受信電力及び前記劣化量に基づいてプロトコル規定時間の変更の可否を判定するプロトコル規定時間変更判定部と、
    前記受信電力が最低受信感度以上であり、且つ、前記劣化量が閾値以下である場合、プロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを変更する変更部と、
    前記無線端末局に変更後のプロトコル規定時間とデュレーション算出方法とを通知する通知部と、
    を備える無線基地局。
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