JP2013242233A - 微粒子検知システム - Google Patents

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雅幸 本村
Takeshi Sugiyama
武史 杉山
Keisuke Tajima
佳祐 田島
Toshiya Matsuoka
俊也 松岡
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Abstract

【課題】排気管から回路部へ伝わる熱の影響を抑制し、かつ、排気ガス中の微粒子の量を適切に検知できる微粒子検知システムを提供する。
【解決手段】排気ガスEG中の微粒子Sの量を検知する微粒子検知システム1は、排気管EPに装着された検知部10、排気管EP外で検知部10に連設され、これを駆動する回路210,240を有する回路部201、圧縮空気AKが流入する圧縮空気ポート70を備える。検知部10は、イオン源11、微粒子帯電部12、補助電極53、第1電極31と回路210とを導通する第1導通部材13、第2電極22と回路210とを導通する第2導通部材21、補助電極53と回路240とを導通する補助導通部材51を有し、第1導通部材13、第2導通部材21及び補助導通部材51のうち、少なくとも補助導通部材51を、第1導通部材13の冷却筒部80内で、この冷却筒部80に形成された導入孔71から導入した圧縮空気AKで冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気管内を流通する排気ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムに関する。
内燃機関(例えば、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン)では、その排気ガス中にススなどの微粒子を含むことがある。
このような微粒子を含む排気ガスは、フィルタで微粒子を捕集して浄化することが行われている。また、必要に応じてフィルタを高温にすることで、このフィルタに蓄積した微粒子を燃焼させて除去することも行われる。しかるに、フィルタが破損するなどの不具合を生じた場合には、未浄化の排気ガスが直接、フィルタの下流に排出されることとなる。
そこで、排気ガス中の微粒子の量を直接計測したり、フィルタの不具合を検知すべく、排気ガス中の微粒子の量を検知可能な微粒子検知システムが求められている。
例えば、特許文献1には、粒子計測処理方法及び機器が開示されている。この特許文献1では、イオン化された正のイオン粒子を含む気体を、排気管からチャネル内に取り込んだ微粒子を含む排気ガスと混合して微粒子を帯電させ、その後、排気管に排出する。そして、排出された帯電微粒子の量に応じて流れる電流(信号電流)を検知して、微粒子の濃度を検知する手法が開示されている。
WO2009/109688
この微粒子検知システムは、検知部が排気管に装着されるが、内燃機関と接続された排気管及びその周辺は、排出される排気ガスにより、高温となり得る。ところが、微粒子検知システムのうち、気中放電を発生させたり、信号を検知する回路を有する回路部に、この高温となった排気管からの熱が伝わると、使用されている回路部品の特性変化により、温度ドリフトを生じて、適切に信号を検知できなかったり、場合によっては、回路部品の故障を生じることがある。
これを解決するため、検知部と回路部との間をケーブルで接続するなどして、回路部を排気管に接続された検知部から離して配置することが考えられる。しかしながら、検知部と回路部をケーブルで接続すると、システム全体が大型化する。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、システム全体をコンパクトにしながらも、排気管から回路部へ伝わる熱の影響を抑制し、かつ、排気ガス中の微粒子の量を適切に検知できる微粒子検知システムを提供するものである。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、排気管内を流通する排気ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムであって、上記排気管に装着された検知部と、上記排気管外で上記検知部に連設され、上記検知部を駆動し上記微粒子の量を検知する回路を有する回路部と、圧縮空気が流入する圧縮空気ポートと、を備え、上記検知部は、第1電位とされる第1電極及び上記第1電位と異なる第2電位とされる第2電極を含み、これらの間の気中放電により、イオンを生成するイオン源、上記排気管から取り入れた取入排気ガスを上記イオン源で生成した上記イオンと混合して、上記取入排気ガス中の上記微粒子に上記イオンを付着させて、帯電微粒子とする混合領域を構成すると共に、上記イオン源の上記第1電極に導通し、上記イオンのうち上記微粒子に付着しなかった浮遊イオンを捕集する捕集極をなす微粒子帯電部、上記第1電位及び上記第2電位と異なる第3電位とされ、上記微粒子帯電部内に配置されて、上記捕集極による上記浮遊イオンの捕集を補助する補助電極、上記イオン源の上記第1電極と上記回路とを導通する第1導通部材、上記イオン源の上記第2電極と上記回路とを導通する第2導通部材、及び、上記補助電極と上記回路とを導通する補助導通部材、を有し、上記第1導通部材、上記第2導通部材及び上記補助導通部材のうち、少なくとも上記補助導通部材を、上記圧縮空気ポートを通じて流入した上記圧縮空気で冷却する冷却部を有し、上記冷却部において、上記第1導通部材は、筒状の冷却筒部をなし、上記第2導通部材及び上記補助導通部材は、上記第1導通部材の上記冷却筒部内に配置され、上記第1導通部材の上記冷却筒部は、自身の内部に上記圧縮空気を導入する導入孔であって、導入した上記圧縮空気が上記冷却筒部内の上記第2導通部材及び上記補助導通部材のうち少なくとも上記補助導通部材に、直接または間接に当たる位置に形成された1つ以上の導入孔を含む微粒子検知システムである。
補助導通部材は、補助電極と回路とを導通している。この補助電極は、微粒子帯電部内に配置されており、排気ガスに直接触れる。このため、補助電極が高温となって、補助導通部材を通じて回路部へと熱が伝わり易い。
しかるに、この微粒子検知システムでは、第1導通部材、第2導通部材及び補助導通部材のうち少なくとも補助導通部材を圧縮空気で冷却する冷却部を有する。
しかも、この冷却部において、第1導通部材の冷却筒部内に配置された第2導通部材及び補助導通部材のうち少なくとも補助導通部材について、導入孔から導入した圧縮空気を直接または間接に当てて冷却する。これにより、補助導通部材を集中的に冷却でき、この補助導通部材を通じて回路部の回路へ伝わる熱を効果的に抑制できる。
従って、回路部の回路が温度上昇して、温度ドリフトを生じたり、回路部品が故障したりする熱の影響を抑えることができる。
かくして、本システムでは、検知部と回路部を連設して、システム全体をコンパクトにしながらも、排気管から回路部へ伝わる熱の影響を抑制して、排気ガス中の微粒子の量を適切に検知することができる。
なお、回路部は、排気管外で検知部に連設されている。但し、排気管から回路部へ伝わる熱の影響を考慮して、回路部は、検知部のうち排気管から最も遠ざかった部位に配置すると良い。例えば、検知部を介して排気管とは逆側に回路部を配置すると良い。
また、イオン源で行わせる気中放電の形式としては、例えば、コロナ放電が挙げられる。また、放電電極の配置形態としては、第1電極と第2電極とを、互いに対向して配置し、これら間に気中放電を起こさせても、基板上に隣在して2つの電極を配置し、これらの間で(気中の)沿面放電を生じさせてもよい。
圧縮空気ポートに流入する圧縮空気を生成する圧縮空気源としては、レシプロ圧縮機、スクロール圧縮機などのほか、圧縮空気を生成、圧送する各種の圧送ポンプが挙げられる。
また、圧縮空気ポートから流入した圧縮空気は、冷却部での冷却用として用いるだけではなく、イオン源において、生成したイオンを、圧縮空気と共に微粒子帯電部の混合領域に噴射するのに用いることもできる。この場合、圧縮空気の一部を冷却用に、他をイオン源用に用いることができる。あるいは、冷却に用いた圧縮空気をさらにイオン源で用いることもできる。つまり、圧縮空気を、冷却用とイオン源でのイオンの噴射用とに、兼用することもできる。
さらに、上述の微粒子検知システムであって、前記検知部は、前記補助導通部材の周囲を包囲する絶縁性の絶縁パイプを有し、前記冷却筒部の前記導入孔の少なくともいずれかは、導入した前記圧縮空気が上記絶縁パイプに当たる位置に形成されてなる微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、補助導通部材の周囲が絶縁パイプに包囲されているので、第1導通部材と確実に絶縁できる。その一方で、冷却筒部の導入孔の少なくともいずれかは、絶縁パイプに圧縮空気が当たる位置に形成されているので、絶縁パイプを介して補助導通部材を確実に冷却することができる。
あるいは、上述の微粒子検知システムであって、前記検知部は、前記補助導通部材の周囲を包囲する絶縁性の絶縁パイプを有し、前記補助導通部材は、前記冷却部において、上記絶縁パイプから露出する露出部を有し、前記冷却筒部の前記導入孔の少なくともいずれかは、導入した前記圧縮空気が上記補助導通部材の上記露出部に直接当たる位置に形成されてなる微粒子検知システムとするのも好ましい。
このシステムでは、絶縁パイプから露出した補助導通部材の露出部に、圧縮空気を直接当てて冷却するので、より効果的に補助導通部材を冷却することができ、補助電極導通部材を通じて回路へ伝わる熱の影響をさらに抑制することができる。
さらに、上述のいずれかに記載の微粒子検知システムであって、前記冷却部は、前記第1導通部材の前記冷却筒部を、自身の外周面または内周面に沿って流れる前記圧縮空気により冷却する構成とされてなる微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、冷却部において、第1導通部材の冷却筒部を、自身の外周面または内周面に沿って流れる圧縮空気により冷却する。このため、第1導通部材を通じて回路へ伝わる熱の影響についても効果的に抑制することができる。
さらに、上述のいずれかに記載の微粒子検知システムであって、前記検知部は、前記冷却部で冷却に用いた前記圧縮空気を、前記イオン源に導くイオン源向け通気路を有し、上記イオン源は、生成した前記イオンを、自身に供給された上記圧縮空気と共に、前記混合領域に噴射するノズル部を有するイオン気体噴射源である微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、冷却部で冷却に用いた圧縮空気を、イオン気体噴射源でイオンを噴射する圧縮空気にも兼用する。これにより、冷却部とイオン気体噴射源の両方を有していながら、圧縮空気の流路を兼用できるので、システムをコンパクトにすることができる。
さらに、上述のいずれかに記載の微粒子検知システムであって、前記回路部を前記圧縮空気ポートを通じて流入した前記圧縮空気で冷却してなり、上記回路部を冷却した上記圧縮空気を、前記冷却部での冷却に用いてなる微粒子検知システムとすると良い。
このシステムでは、回路部を圧縮空気で冷却するとともに、回路部を冷却した圧縮空気を、冷却部での冷却にも用いている。かくして、冷却部での冷却のみならず、回路部も冷却できるので、排気管から回路へ伝わる熱の影響をさらに抑制することができる。しかも、圧縮空気を2つの部位の冷却に有効利用することができる。
実施形態にかかる微粒子検知システムの概略構成を示す説明図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの構造を示す縦断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの構造を示す、図2に示す縦断面図のうち上側(先端側)の部位の拡大断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの構造を示す、図2に示す縦断面図のうち下側(基端側)の部位の拡大断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの構造を示す断面図であって、図2の断面とは直交する縦断面における縦断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの構造を示す、図5に示す縦断面図のうち上側(先端側)の部位の拡大断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの構造を示す、図5に示す縦断面図のうち下側(基端側)の部位の拡大断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの構造を示す分解斜視図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムのうち、微粒子帯電部内での、微粒子の取り入れ、帯電、排出の様子を模式的に説明する説明図である。 変形形態にかかる微粒子検知システムのうち先端側の部位の構造を示す縦断面図である。
(実施形態)
本実施形態に係る微粒子検知システムについて、図面を参照して説明する。本実施形態の微粒子検知システム1(図1参照)は、主として、検知部10と、回路部201と、圧縮空気AKを生成する圧縮空気源である圧送ポンプ300とからなる。
検知部10は、車両(図示しない)に搭載した内燃機関(図示しない)の排気管EPのうち、取付開口EPOが穿孔された取付部EPTに装着され、概略円筒状に延びた形状をなしている。そして、その一部(図1中、取付部EPTよりも右側(先端側))は取付開口EPOを通じて排気管EP内に配置され、残部(図1中、取付部EPTよりも左側(基端側))は排気管EP外に位置している。
回路部201は、排気管EP外で検知部10の基端側に連設されている。つまり、本実施形態の微粒子検知システム1では、外部に露出するケーブルを介することなく検知部10と回路部201とが着脱不能に一体化された構成を有している。この回路部201は、検知部10を駆動するとともに、後述する信号電流Isを検知する回路を有している。
さらに、検知部10のうち排気管EPの外部に位置する部位、及び、回路部201の周囲を包囲する外装部材14を備えている。この外装部材14は、圧送ポンプ300の供給した圧縮空気AKが流入する圧縮空気ポート70を有している。
先ず、本システム1のうち、回路部201の電気回路上の構成について説明する。回路部201は、計測制御回路220と、イオン源電源回路210と、補助電極電源回路240とを有している。
このうち、イオン源電源回路210は、第1電位PV1とされる第1出力端211と、第2電位PV2とされる第2出力端212とを有している。第2電位PV2は、具体的には、第1電位PV1に対して、正の高電位とされている。さらに具体的には、第2出力端212からは、第1電位PV1に対し、100kHz程度の正弦波を半波整流した、1〜2kV0-pの正のパルス電圧が出力される。なお、イオン源電源回路210は、その出力電流についてフィードバック制御され、自律的に、その実効値が予め定めた電流値(例えば、5μA)を保つ定電流電源を構成している。
一方、補助電極電源回路240は、第1電位PV1とされる補助第1出力端241と、第3電位PV3とされる補助第2出力端242とを有している。この第3電位PV3は、具体的には、第1電位PV1に対して、正の直流高電位であるが、第2電位PV2のピーク電位(1〜2kV)よりも低い、例えば、DC100〜200Vの電位にされている。
さらに、計測制御回路220の一部をなす信号電流検知回路230は、イオン源電源回路210の第1出力端211に接続する信号入力端231と、接地電位PVEに接続する接地入力端232とを有している。この信号電流検知回路230は、後述する信号電流Isを検知する回路である。
加えて、この回路部201において、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240は、第1電位PV1とされる第1回路ケース250に包囲されている。イオン源電源回路210の第1出力端211、補助電極電源回路240の補助第1出力端241、及び、信号電流検知回路230の信号入力端231は、この第1回路ケース250に接続している。
なお、本実施形態では、この第1回路ケース250は、アルミニウム製で、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240及び絶縁トランス270の二次側鉄心271Bを収容して包囲すると共に、後述する第1導通部材13に導通している。
一方、絶縁トランス270は、その鉄心271が、一次側コイル272を捲回した一次側鉄心271Aと、電源回路側コイル273及び補助電極電源側コイル274が捲回された二次側鉄心271Bとに、分離して構成されている。但し、絶縁トランス270は、一次側鉄心271Aと二次側鉄心271Bとを、絶縁性樹脂からなる第4絶縁スペーサ126(後述する)による小さな隙間を介して離間させ、電気的に互いに絶縁しながらも、磁気回路的には両者を共通の磁束が通過するように構成することで、絶縁トランス270としての変成作用を果たす。なお、鉄心271のうち、一次側鉄心271Aは、接地電位PVEに導通し、二次側鉄心271Bは、第1電位PV1(イオン源電源回路210の第1出力端211)に導通している。
また、信号電流検知回路230を含む計測制御回路220は、信号電流検知回路230の接地入力端232に導通して接地電位PVEとされる第2回路ケース260に包囲されている。さらに、信号電流検知回路230の接地入力端232の他、絶縁トランス270の一次側鉄心271Aは、この第2回路ケース260に接続している。
なお、本実施形態では、この第2回路ケース260は、アルミニウム製で、内部に信号電流検知回路230を含む計測制御回路220及び絶縁トランス270の一次側鉄心271Aを収容して包囲すると共に、外装部材14に導通している。
さらに、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240、第1回路ケース250、絶縁トランス270、信号電流検知回路230を含む計測制御回路220、及び、第2回路ケース260は、接地されて接地電位PVEとされる外装部材14に包囲されている。
計測制御回路220は、レギュレータ電源PSを内蔵している。なお、このレギュレータ電源PSは、電源配線BCを通じて外部のバッテリBTで駆動される。
また、計測制御回路220は、マイクロプロセッサ(図示しない)を含み、通信線CCを介して内燃機関を制御する制御ユニットECUと通信可能となっており、前述した信号電流検知回路230の測定結果(信号電流Isの大きさ)、これを微粒子量などに換算した値、あるいは、微粒子量が所定量を超えたか否かなどの信号を、制御ユニットECUに送信可能となっている。これにより、制御ユニットECUで、内燃機関の制御や、フィルタ(図示しない)の不具合警告を発するなどの動作が可能となる。
外部からレギュレータ電源PSを通じて計測制御回路220に入力された電力の一部は、絶縁トランス270を介して、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に分配される。なお、絶縁トランス270においては、計測制御回路220の一部をなす一次側コイル272と、イオン源電源回路210の一部をなす電源回路側コイル273と、補助電極電源回路240の一部をなす補助電極電源側コイル274と、鉄心271(一次側鉄心271A,二次側鉄心271B)とは、互いに絶縁されている。このため、計測制御回路220から、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240に電力を分配できる一方、これら同士間の絶縁を保つことができる。
なお、本実施形態では、絶縁トランス270は、補助電極電源回路240に電力を供給する補助電極絶縁トランスをも兼ねている。
図1,図4,図6に白抜き矢印で示すように、圧送ポンプ300は、自身の周囲の大気(空気)を取り込んで、外装部材14の圧縮空気ポート70に接続された送気パイプ310を通じて、清浄な圧縮空気AKを圧送する。圧送ポンプ300は、内燃機関の運転中、常時、送気パイプ310を通じて圧縮空気AKを送るように駆動される。
なお、送気パイプ310は、外装部材14の圧縮空気ポート70に、継ぎ手283を介して接続されている。また、外装部材14は、回路部201及び検知部10の一部との間に、圧縮空気AKが流動する連続した空隙をなしている。また、後述する第1導通部材13は、外装部材14内を通った圧縮空気AKを、内部に導入する導入孔71を有している。さらに、この第1導通部材13の内部には、圧縮空気AKをイオン気体噴射源11に導くイオン源向け通気路RAが形成されている。
イオン源電源回路210の第2出力端212は、針状電極体20(延出部21及びイオン源11内の針状先端部22)に接続、導通している。また、補助電極電源回路240の補助第2出力端242は、補助電極体50(延出部51及び補助電極部53)に接続、導通している。さらに、イオン源電源回路210の第1出力端211は、補助電極電源回路240の補助第1出力端241、信号電流検知回路230の信号入力端231、第1回路ケース250、及び、第1導通部材13に接続され、互いに導通している。加えて、信号電流検知回路230の接地入力端232は、接地電位PVE及び第2回路ケース260に接続され、互いに導通している。
次いで、本システム1の機械的構成について、図2〜図7の縦断面図及び図8の分解斜視図を参照して説明する。なお、図2〜図8において図中上方を先端側とし、図中下方を基端側とする。まず、回路部201の機械的構成について説明する。
第1回路ケース250は、アルミニウム製で、先端側に位置する径小な小円筒部252と、基端側に位置し小円筒部252よりも径大な大円筒部253とからなる第1回路ケース本体251と、これとは別体とされた円板状の第1回路ケース蓋254とからなる(図4,図7,図8参照)。
第1回路ケース本体251のうち、大円筒部253内には、第1回路モールド体280が収容されており、第1回路ケース蓋254で大円筒部253の開口(図4中、下側)が塞がれている。第1回路モールド体280は、イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240のほか、これらの回路に電力を供給する絶縁トランス270のうち、二次側鉄心271B及びこれに捲回された電源回路側コイル273及び補助電極電源側コイル274が一体に樹脂モールドされたものである。また、図7において破線で示すように、二次側鉄心271Bのうち、一次側鉄心271Aと対向して近接して配置される面271BSが、第1回路モールド体280の底面から露出しており、計測制御回路220内の一次側鉄心271Aの面271ASに対向するように配置されている。なお、前述したように、二次側鉄心271Bは、第1回路ケース250に導通している(図1参照)。
一方、第1回路ケース250の小円筒部252内には、接続端子127,128と、これら接続端子127,128を固定する絶縁性樹脂からなる端子ホルダ129とが収容されている。
このうち、接続端子127は、その基端側に、第2電位PV2とされるイオン源電源回路210の第2出力端212が接続している。一方、この接続端子127の先端側には、針状電極体20が接続している。また、接続端子128は、その基端側に、第3電位PV3とされる補助電極電源回路240の補助第2出力端242が接続している。一方、この接続端子128の先端側には、補助電極体50が接続している。
また、第1電位PV1とされるイオン源電源回路210の第1出力端211及び補助電極電源回路240の補助第1出力端241は、第1回路ケース250に導通している。さらに、第1回路ケース250の小円筒部252は、第1導通部材13の一部をなす内筒80に接続して、これを含む第1導通部材13に導通している。
なお、第1回路ケース250は、外装部材14の一部をなす第1外筒部材110(後述する)内に収容される。加えて、第1回路ケース250は、絶縁性樹脂からなる第3絶縁スペーサ125及び同じく絶縁性樹脂からなる第4絶縁スペーサ126を介して、第1外筒部材110部材及び第2回路ケース260とは離間し絶縁されている。
一方、信号電流検知回路230を含む計測制御回路220、絶縁トランス270のうちの一次側鉄心271A、及びこれに捲回された一次側コイル272は一体に構成され、樹脂モールドされて第2回路モールド体290とされている。そして、この第2回路モールド体290は、アルミニウム製の第2回路ケース260に収容されている。具体的には、第2回路ケース260のうち、概略有底円筒状の第2回路ケース本体261に収容されており、これとは別体で円環板状の第2回路ケース蓋262で第2回路ケース本体261の開口(図4中、下側)を塞いでいる。なお、第2回路ケース蓋262の中央の貫通孔262Hからは、後述するケーブル160が引き出されている。また、一次側鉄心271Aは、その面271ASが、第2回路モールド体290の上面から露出しており(図8参照)、二次側鉄心271Bの面271BSと対向するように、配置されている。
この第2回路ケース260は、外装部材14の一部をなす第2外筒部材115(後述する)内に収容される。加えて、第2回路ケース260(第2回路ケース蓋262)は、第2外筒部材115の底部117Sに配置された円環板状で金属製の皿バネ132を介して、第2外筒部材115に導通して、接地電位PVEとされている。また、計測制御回路220の基準電位及び絶縁トランス270の一次側鉄心271Aも、第2回路ケース260を通じて、接地電位PVEとされている。
また、第2回路ケース260内に収容された計測制御回路220(第2回路モールド体290)からは、内部に通信線CC及び電源配線BCを含むケーブル160が第2外筒部材115(外装部材14)の外部に引き出されており、このケーブル160を介して、計測制御回路220が、バッテリBT及び制御ユニットECUと接続する。
次いで、外装部材14の一部をなす第1外筒部材110及び第2外筒部材115について、説明する(図4,図7,図8参照)。
第1外筒部材110は、ステンレスからなり、内部に内筒80の基端部分及び第1回路ケース250の小円筒部252を収容する比較的径小で円筒状の第1円筒部111、及びこの第1円筒部111の基端側に位置し、この第1円筒部111より径大の円筒状で、内部に第1回路ケース250の大円筒部253を収容する第2円筒部112を有する。さらに、第2円筒部112の基端部分から径方向外側に膨出する円環状のフランジ部113、及び第2円筒部112から基端側(図中、下方)に延び、外周に雄ねじが形成され、第2外筒部材115に螺合する基端ネジ部114を有する。
一方、第2外筒部材115も、ステンレスからなり、内部に第2回路ケース260及び第4絶縁スペーサ126(後述する)を収容する概略有底円筒状の円筒部117、並びに、この円筒部117の先端部に位置し、径方向外側に膨出する円環状のフランジ部116を有する。さらに、この第2外筒部材115の円筒部117のうち先端部分は、その内周面に雌ねじが形成されて先端ネジ部117aとされ、第1外筒部材110の基端ネジ部114と螺合する。なお、第1外筒部材110のフランジ部113には、円環状のOリング保持溝113Oが形成され、このOリング保持溝113Oと第2外筒部材115のフランジ部116との間にゴム製のOリング131が配置される。このように、第1外筒部材110及び第2外筒部材115は、その内部に、第1回路ケース250に包囲された第1回路モールド体280、及び、第2回路ケース260に収容された第2回路モールド体290を、気密に収容している。
さらに、第2外筒部材115の円筒部117のうち、基端側の底部117Sには、挿通孔117Hが設けられている。この挿通孔117Hを通じて、ケーブル160が第2外筒部材115の外部に引き出されている。また、底部117Sに装着されたケーブルホルダ133,134によって、ケーブル160は、第2外筒部材115の底部117Sに保持されている。
加えて、この第2外筒部材115の円筒部117には、圧縮空気ポート70が設けられており、この圧縮空気ポート70に螺設された継ぎ手283を介して、送気パイプ310が接続されている。これにより、送気パイプ310及び圧縮空気ポート70を通して、圧送ポンプ300からの圧縮空気AKが第1外筒部材110及び第2外筒部材115(外装部材14)内に流入する。
また、第4絶縁スペーサ126が、第1回路ケース250(第1回路ケース蓋254)と第2回路ケース260との間(第1回路モールド体280と第2回路モールド体290との間)に配置されている。この第4絶縁スペーサ126により、第1回路ケース250を、外装部材14をなす第1外筒部材110及び第2外筒部材115内で、これらから離間して絶縁している。さらに、この第4絶縁スペーサ126は、一次側鉄心271A及び二次側鉄心271B(これらの面271AS,271BS)を、互いに離間させて絶縁しつつ近接して配置するのにも用いられている。この第4絶縁スペーサ126(図8も参照)は、絶縁性樹脂からなり、断面略H字状とされ、内壁部126Iは円板状とされ、その周囲に概略円筒状の側筒部126Sを有する。また、この側筒部126Sの外周面は、第2外筒部材115内に取り入れた圧縮空気AKを先端側に送る通り道をなす凹溝126Oを多数有する。
また、第1回路ケース250の大円筒部253と第1外筒部材110の第2円筒部112との間には、これらの間を離間させて絶縁する、第3絶縁スペーサ125が配置されている。この第3絶縁スペーサ125(図8も参照)も、絶縁性樹脂からなり、円環の外周縁から円筒が延びた形状をなしている。但し、その外表面は、第1外筒部材110(第2円筒部112)内の圧縮空気AKを第1円筒部111内を通じてさらに先端側に送気できるように通り道をなす凹溝125Oを複数設けた形態とされている。
次いで、検知部10について説明する(図2〜図3,図5〜図6及び図8参照)。前述したように、検知部10は、内燃機関(図示しない)の排気管EPのうち取付開口EPOを有する取付部EPTに装着される。この検知部10は、先端側の一部(図中、取付部EPTよりも上側の部位)が、排気管EP内に位置する一方、基端側の残部(図中、取付部EPTよりも下側の部位)が、排気管EP外に位置している。そして、回路部201は、検知部10を介して、排気管EPとは逆側(基端側)に接続している。また、検知部10は、その電気的機能において、大別して、イオン源(イオン気体噴射源)11と微粒子帯電部12と第1導通部材13とから構成されている。
図2,図3に示すように、イオン源電源回路210の第2出力端212に接続した接続端子127には、針状電極体20が接続されている。この針状電極体20は、タングステン線からなり、第2導通部材である概略直棒状の延出部21と、その先端部分(図中上端部)に位置し、針状に尖った形態とされた第2電極をなす針状先端部22とからなる。また、針状電極体20の延出部21は、その伸延方向の周囲全体をセラミックからなる円筒状の針状電極絶縁パイプ75で被覆され、金属製の第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61に穿孔した針状電極挿通孔60H,61H内に挿通されて、針状電極絶縁パイプ75と共に第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61に保持されている。
また、補助電極電源回路240の補助第2出力端242に接続した接続端子128には、補助電極体50が接続されている。この補助電極体50は、ステンレス線からなり、補助導通部材である概略直棒状の延出部51と、その先端側でU字状に曲げ返された曲げ返し部52と、補助電極をなす補助電極部53とからなる。なお、補助電極部53(補助電極)の先端部分も針状に尖った形状とされ、針状先端部53Sとなっている。また、補助電極体50の延出部51は、その伸延方向の周囲全体をセラミックからなる円筒状の補助電極絶縁パイプ77(絶縁パイプ)で被覆され、第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61に穿孔した補助電極挿通孔60I,61I内に挿通されて、補助電極絶縁パイプ77と共に第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61に保持されている。
一方、図3,図4,図6に示すように、第1回路ケース250のうち先端側の小円筒部252内には、金属製で内部が中空の円筒状をなす内筒80が内挿されている。さらに、この内筒80の先端側には、この内筒80を閉塞するように第2パイプホルダ61が、さらにその先端側には、第1パイプホルダ60が配置されている。
また、内筒80には、導入孔71(本実施形態では2箇所)が設けられている。この導入孔71は、後述するように第1外筒部材110の第1円筒部111と第1回路ケース250の小円筒部252との間を通った白抜き矢印で示す圧縮空気AKを、導入孔71を通じて、内筒80の内部に導入する。そして、内筒80内に導入された圧縮空気AKは、第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61に穿孔した通気貫通孔60J,61J(図6参照)を通じて、さらに先端側(図中上方)の放電空間DS(後述する)に圧送される。このように、導入孔71,内筒80内及び通気貫通孔60J,61Jは、放電空間DSに向けて圧縮空気AKを圧送するイオン源向け通気路RAをなす。しかも、一方の導入孔71は、この導入孔71と内筒80の軸線とを結ぶ半径上に、針状電極絶縁パイプ75に包囲された針状電極体20の延出部21が位置するように、即ち、導入した圧縮空気AKが針状電極絶縁パイプ75に当たる位置に形成されている(図5参照)。また、他方の導入孔71は、この導入孔71と内筒80の軸線とを結ぶ半径上に、補助電極絶縁パイプ77に包囲された補助電極体50の延出部51が位置するように、即ち、導入した圧縮空気AKが補助電極絶縁パイプ77に当たる位置に形成されている。
なお、内筒80は、第1回路ケース250(小円筒部252)を通じて、イオン源電源回路210の第1出力端211に導通し、第1電位PV1とされている。
さて、図3,図6に示す、第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61は、いずれもステンレスからなる。このうち、第1パイプホルダ60は、概略円柱状の本体部63と、本体部63のうち基端側寄りの位置から径方向外側に膨出する円環状のホルダフランジ部66を有している。また、第2パイプホルダ61は、概略円柱状であり、第1パイプホルダ60の基端側に嵌め込まれて、これと一体をなす。また、これら第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61には、それぞれ図中上下方向に延びる、針状電極挿通孔60H,61H、補助電極挿通孔60I,61I、及び、通気貫通孔60J,61Jが穿孔されており、前述したように、針状電極挿通孔60H,61H内に針状電極体20の延出部21が、補助電極挿通孔60I,61I内に補助電極体50の延出部51が挿通、保持されている。そして、本体部63の先端側(図中、上方)には、この本体部63から針状電極体20の針状先端部22が突出している。
これら第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61は、第1パイプホルダ60が第2パイプホルダ61に、第2パイプホルダ61が内筒80に、それぞれ嵌め込まれ固定されると共に、これらは電気的にも導通している。そして、これら第1パイプホルダ60,第2パイプホルダ61及び内筒80は、針状電極体20の延出部21(第2導通部材)及び補助電極体50の延出部51(補助導通部材)を包囲する第1導通部材13をなしている。
さらに、第1パイプホルダ60の先端側(図中、上方)には、先端側が底となる有底円筒状のノズル部材30が嵌め込まれている。このノズル部材30も、ステンレスからなる。また、ノズル部材30の先端側の底部は、ノズル部31とされている。このノズル部31は、その中央が先端側に向かう凹形状とされ、その中心には、微細な透孔が形成されて、ノズル31Nとなっている。
また、このノズル部材30は、第1パイプホルダ60の先端部分に嵌め込まれ固定されると共に、電気的にも導通し、第1電位PV1とされている。
このようにして、第1パイプホルダ60の本体部63の先端側(図中上方)にノズル部材30が嵌め込まれることで、これらの内部に、放電空間DSが形成される。この放電空間DSでは、第1パイプホルダ60から針状電極体20の針状先端部22が突出しており、この針状先端部22は、ノズル部31の基端側の面であり凹形状をなす対向面31Tと向き合っている。従って、針状先端部22とノズル部31(対向面31T)との間に高電圧を印加すると、気中放電が生じ、大気中のN2,O2等が電離し、正イオン(例えば、N3+,O2+。以下、イオンCPともいう)が生成される。また、第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダに穿孔した通気貫通孔60J,61J(イオン源向け通気路RA)を通じて、白抜き矢印で示す圧縮空気AKもこの放電空間DSに供給される。このため、ノズル部31のノズル31Nから、圧縮空気AKを起源とする空気ARが、これより先端側の混合領域MX(後述する)に向けて高速で噴射されると共に、圧縮空気AK(空気AR)に混じって、イオンCPも混合領域MXに噴射される。
さらに、ノズル部材30の先端側には、円筒状の中継筒33(図8も参照)が嵌め込まれている。この中継筒33も、ステンレスからなり、その側面には、1箇所、(排気管EPの下流側に向けて開口する)取入口33I(図6参照)が穿孔されている。この取入口33Iは、後述するように、排気ガスEGを、ノズル部材30と中継筒33と混合排出部材40とで形成される混合領域MX(後述する)に取り入れるための開口である。
また、この中継筒33は、ノズル部材30に嵌め込まれ固定されると共に、電気的にもこれに導通して、第1電位PV1とされている。
さらに、中継筒33の先端側(図中上方)には、混合排出部材40(図8も参照)が嵌め込まれている。この混合排出部材40も、ステンレスからなり、基端側(図中下方)に位置し、次述する構造を有する基端部41と、この基端部41の周縁から先端側に延出した円筒状の先端側筒壁部43とからなる。また、この先端側筒壁部43は、先端側から蓋部材48が被せられて閉塞されている。また、先端側筒壁部43には、1箇所、(排気管EPの下流側に向けて開口する)排出口43Oが穿孔されている。
この混合排出部材40のうち、基端部41は、内側に膨出した捕集極42により、内側の空間がスリット状に狭められた形態とされている。一方、先端側筒壁部43内には、円柱状の空間が形成される。なお、捕集極42には、中継筒33の取入口33Iの位置に合わせて、切り欠き部42Kが形成されている。
また、この混合排出部材40は、中継筒33に嵌め込まれ固定されると共に、電気的にも導通して、第1電位PV1とされている。
かくして、ノズル部材30のノズル部31のうち図中上方を向く先端側面31Sと、中継筒33と、混合排出部材40の基端部41(捕集極42)とで、中継筒33内に概略円柱状の空間が形成される。この空間は、混合領域MXのうち、円柱状混合領域MX1をなす。一方、混合排出部材40の基端部41の捕集極42で構成されるスリット状の内部空間は、スリット状混合領域MX2をなす。また、先端側筒壁部43内の円柱状の空間は、排出口43Oに連通する排出路EXをなす。加えて、捕集極42の切り欠き部42Kによって、取入口33Iから混合領域MX(円柱状混合領域MX1)に連通する引き込み路HKが形成される。
なお、後述するように、ノズル31NからイオンCPを含む空気ARが高速で噴射されると、噴射された空気ARは、円柱状混合領域MX1、スリット状混合領域MX2、及び排出路EXを経由して、排出口43Oから排出される。さらに、高速で噴射された空気ARの流れにより、円柱状混合領域MX1の気圧が下がるので、取入口33Iの外部の排気ガスEGが、この取入口33Iから引き込み路HKを通じて、混合領域MX(円柱状混合領域MX1、スリット状混合領域MX2)に取り入れられる。取り入れられた取入排気ガスEGIは、混合空間MXでイオンCPを含む空気ARと混合され、この空気ARと共に、排出路EXを経由して、排出口43Oから排出される。
また、先に説明した補助電極体50の延出部51及びこれを囲む補助電極絶縁パイプ77は、第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61内の補助電極挿通孔60I,61Iよりも、さらに先端側(図中上方)まで延びており、ノズル部材30のノズル部31、中継筒33、及び混合排出部材40内を通っている。そして、延出部51に連なる曲げ返し部52が、混合排出部材40の先端側筒壁部43内(排出路EX)に位置している。そして、基端側(図中下方)を向く補助電極部53は、混合排出部材40の基端部41がなすスリット状混合領域MX2内に位置している。
また、図3,図6に示すように、第1パイプホルダ60のホルダフランジ部66の先端側(図中上方)には、アルミナ等の絶縁セラミックからなり、第1パイプホルダ60の本体部63及びノズル部材30との連結部分を取り囲む概略円筒状の第1絶縁スペーサ121が配置されている。また、ホルダフランジ部66の基端側(図中下方)にも、アルミナ等の絶縁セラミックからなり、第1パイプホルダ60のうち基端側の部分及び第2パイプホルダ61を取り囲む概略円筒状の第2絶縁スペーサ122が配置されている。さらに、第2絶縁スペーサ122の基端側周縁には、これに係合する金属製のスペーサ123が嵌め込まれている。さらにこれらの径方向周囲(図中左右方向)には、ステンレスからなる主体金具90及び栓金具100が配置されている。
このうち、主体金具90は、筒状部91とフランジ部95とからなる。このうち、概略円筒状の筒状部91は、自身の内部に第1パイプホルダ60、第2パイプホルダ61、第1絶縁スペーサ121、及び第2絶縁スペーサ122を保持する保持孔91Hを有している。また、この筒状部91のうち基端側は内壁に雌ねじが形成された雌ねじ部92となっている。
一方、フランジ部95は、筒状部91の先端部分から径方向外側に張り出した板状で、外形概略長円板形状を有している。また、自身の厚み方向に貫通するボルト貫通孔95H,95Hを有している(本実施形態では2箇所)。
さらに、この主体金具90のうち筒状部91の雌ねじ部92には、栓金具100が、その外周に雄ねじを形成した雄ねじ部102で螺合している。この栓金具100は、概略円筒状であり、内筒80を非接触で包囲している。また、栓金具100は、雄ねじ部102よりも先端側(図中上方)に、平坦な先端面101Sが形成され、雄ねじ部102より小径な先端押圧部101を有する。また、雄ねじ部102より基端側(図中下方)には、径方向外側に向けてフランジ状に張り出して、外周が六角形状とされた六角部103を有する。
栓金具100の雄ねじ部102を、主体金具90の雌ねじ部92に螺入すると、栓金具100が先端側に進み、その先端押圧部101が、スペーサ123に先端側で当接すると共に、スペーサ123を介して第2絶縁スペーサ122を先端側に押圧する。すると、この第2絶縁スペーサ122は、第1パイプホルダ60のホルダフランジ部66を先端側に向けて押圧する。さらに、この第1パイプホルダ60のホルダフランジ部66は、第1絶縁スペーサ121を先端側に向けて押圧する。第1絶縁スペーサ121は、板パッキン124を介して主体金具90の筒状部91の保持孔91Hに係合する。これにより、第1パイプホルダ60、第2パイプホルダ61、第1絶縁スペーサ121、第2絶縁スペーサ122、スペーサ123、及び板パッキン124は、外装部材14の一部をなす栓金具100及び主体金具90に保持され、包囲される。
また、第1パイプホルダ60及び第2パイプホルダ61と主体金具90及び栓金具100との間には、第1絶縁スペーサ121及び第2絶縁スペーサ122が介在して、両者を離間、絶縁している。なお、第1パイプホルダ60のうち、径方向外側に張り出したホルダフランジ部66と、主体金具90(筒状部91)との間は、空間を空けて離間されて、両者間の絶縁が保たれている。
さて、検出部10の取付けに当たっては、図5及び図6に示すように、排気管EPのうち、取付部EPTの取付開口EPOから、ノズル部材30、中継筒33、混合排出部材40等を排気管EP内に挿入すると共に、取付開口EPOに隣在して設けられているスタッドボルトEPB,EPBを、フランジ部95のボルト貫通孔95Hにそれぞれ挿通し、ナットEPNで締結する。これにより、主体金具90を含め、検知部10が、排気管EPの取付部EPTに固定される。
なお、主体金具90の先端側面90Sのうち、保持孔91Hの周囲には、円環状のガスケット保持溝96が形成されており、排気管EPの取付部EPTと主体金具90とは、このガスケット保持溝96内に配置された銅製のガスケット130を介して気密に結合している。
また、栓金具100の基端部104には、既に説明したステンレス製の第1外筒部材110の第1円筒部111が接続されている。
これにより、ガスケット130、主体金具90、栓金具100、第1外筒部材110、及び、第2外筒部材115は、排気管EPと同じ接地電位PVEとされる。
次いで、本実施形態の微粒子検知システム1の各部の電気的機能及び動作について、図1〜図8のほか、図9をも参照して説明する。なお、この図9は、本システム1の検知部10の電気的機能及び動作を理解容易のため模式的に示したものであり、他の各図等に記載の形態等と異なる部分が存在する点に留意されたい。
針状電極体20は、イオン源電源回路210の第2出力端212に接続、導通している。従って、この針状電極体20は、前述したように、第1電位PV1に対して、100kHz,1〜2kV0-pの正の半波整流パルス電圧である、第2電位PV2とされる。
また、補助電極体50は、補助電極電源回路240の補助第2出力端242に接続、導通している。従って、この補助電極体50は、前述したように、第1電位PV1に対して、100〜200Vの正の直流電位である、第3電位PV3とされる。
さらに、内筒80,第1パイプホルダ60,第2パイプホルダ61,ノズル部材30,中継筒33,混合排出部材40は、イオン源電源回路210の第1出力端211、補助電極電源回路240の補助第1出力端241、これらの回路を囲む第1回路ケース250、及び信号電流検知回路230の信号入力端231に接続、導通している。これらは、第1電位PV1とされる。
加えて、第1外筒部材110,第2外筒部材115,皿バネ132,栓金具100,主体金具90,及びガスケット130は、信号電流検知回路230を含む計測制御回路220を囲む第2回路ケース260及び信号電流検知回路230の接地入力端232に接続、導通している。これらは、排気管EPと同じ、接地電位PVEとされる。
従って、前述したように、第1電位PV1とされるノズル部31(対向面31T)と、これよりも正の高電位である第2電位PV2とされる針状先端部22との間では、気中放電、具体的にはコロナ放電が生じる。さらに具体的には、正極となる針状先端部22の周りにコロナが発生する正針コロナPCを生じる。これにより、その雰囲気をなす大気(空気)のN2,O2等が電離等して、正のイオンCPが発生する。発生したイオンCPの一部は、放電空間DSに供給された圧縮空気AK(空気AR)と共に、ノズル31Nを通って、混合領域MXに向けて噴射される。
なお、本実施形態では、針状先端部22が第2電極に相当し、ノズル部材30のノズル部31が第1電極に相当する。また、放電空間DSを囲む、ノズル部材30及びそのノズル部31(第1電極)、針状先端部22(第2電極)が、イオン源11となり、かつ、イオン気体噴射源11をなしている。
空気ARが混合領域MX(円柱状混合領域MX1)に噴射されると、前述したように、この円柱状混合領域MX1の気圧が低下するため、取入口33Iから排気ガスEGが引き込み路HKを通じて、混合領域MX(円柱状混合領域MX1、スリット状混合領域MX2)に取り入れられる。取入排気ガスEGIは、空気ARと混合され、空気ARと共に、排出路EXを経由して、排出口43Oから排出される。
その際、排気ガスEG中に、ススなどの微粒子Sが含まれていた場合、図9に示すように、この微粒子Sも混合領域MX内に取り入れられる。ところで、噴射された空気ARには、イオンCPが含まれている。このため、取り入れられたススなどの微粒子Sは、イオンCPが付着して、正に帯電した帯電微粒子SCとなり、この状態で、混合領域MX及び排出路EXを通って、排出口43Oから、空気ARと共に排出される。
一方、混合領域MXに噴射されたイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPFは、補助電極体50の補助電極部53(補助電極)から斥力を受け、第1電位PV1とされた捕集極42をなす混合排出部材40(基端部41,先端側筒壁部43)に各部に付着し、排出されない(捕捉される)。
従って、この帯電微粒子SCにより排出された排出イオンCPHの電荷量に対応する信号電流Isを信号電流検知回路230で検知することにより、排気ガスEG中の微粒子Sの量が検知できる。
本実施形態では、混合領域MX及び捕集極42をなす、ノズル部材30のノズル部31(第1電極),中継筒33,混合排出部材40,蓋部材48が、微粒子帯電部12に相当する。
また、第1パイプホルダ60,第2パイプホルダ61及び内筒80は、上述の微粒子帯電部12及びこれに含まれるノズル部材30のノズル部31(第1電極)に導通する一方、第2導通部材をなす針状電極体20の延出部21及び補助導通部材をなす補助電極体50の延出部51の径方向周囲を取り囲んでいる。
本実施形態では、これら第1パイプホルダ60,第2パイプホルダ61及び内筒80が、第1導通部材13に相当する。
また、これらイオン気体噴射源11、微粒子帯電部12、第1導通部材13、針状電極体20の延出部21及び補助電極体50(延出部51,補助電極部53)で、検知部10をなしている。
さらに、主体金具90,栓金具100,第1外筒部材110,及び、第2外筒部材115は、排気管EPと導通して接地電位PVEとされる一方、上述の微粒子帯電部12(ノズル部材30のノズル部31(第1電極)など)及び第1導通部材13(内筒80など)とは電気的に絶縁されている。
本実施形態では、これら主体金具90,栓金具100,第1外筒部材110,及び、第2外筒部材115が、外装部材14に相当する。
また、外装部材14のうち、主体金具90の筒状部91,栓金具100,及び第1外筒部材110の第1円筒部111は、微粒子帯電部12、イオン気体噴射源11及び第1導通部材13のうち、排気管EPの外部(図2,図5において排気管EPより下方)に位置する部位を取り囲んでいる。具体的には、針状電極体20の延出部21,補助電極体50の延出部51のうち基端側の部位、第1パイプホルダ60,第2パイプホルダ61,内筒80の径方向周囲を取り囲んでいる。
さて、前述の通り、外装部材14のうちの第2外筒部材115に設けられた圧縮空気ポート70を通じて、外装部材14をなす第1外筒部材110及び第2外筒部材115の内部に、圧送ポンプ300からの圧縮空気AKが流入する。この圧縮空気AKは、回路部201を外側から冷却する。さらに検知部10は、排気管EPの外部に冷却部320を有しており、回路部201を冷却した圧縮空気AKは、この冷却部320において、補助電極体50の延出部51(補助導通部材)、針状電極体20の延出部21(第2導通部材)及び第1導通部材13の内筒80を冷却する。さらに、冷却部320で冷却に用いた圧縮空気AKは、通気貫通孔60J,61Jを通じて、イオン気体噴射源11に供給される。
即ち、圧縮空気AKは、図4において、白抜き矢印で示すように、第2回路ケース260及び第1回路ケース250と、第1外筒部材110及び第2外筒部材115の間を流通して、第2回路ケース260,第1回路ケース250を通じて、これらが包囲している計測制御回路220,イオン源電源回路210及び補助電極電源回路240を冷却する。
さらに、回路部201を冷却した圧縮空気AKは、第1回路ケース250の小円筒部252と第1外筒部材110の第1円筒部111の間を通って、検知部10の冷却部320に導かれる。具体的には、まず、内筒80と栓金具100との間に導かれる。この過程で、内筒80を外側から冷却できる。
さらに、内筒80に設けた導入孔71を通じて、内筒80内に圧縮空気AKが導入される。内筒80内には、前述したように、針状電極絶縁パイプ75に包囲された針状電極体20の延出部21及び補助電極絶縁パイプ77に包囲された補助電極体50の延出部51が配置されている。従って、導入孔71から導入した圧縮空気AKが当たり、針状電極体20の延出部21及び補助電極体50の延出部51が内筒80内で冷却される。
さらに、圧縮空気AKが、先端側に移動(流通)する際には、内筒80が内側から冷却される。その後、圧縮空気AKは、通気貫通孔60J,61Jを通じて、イオン気体噴射源11に供給される。
本実施形態では、第1導通部材13の内筒80が冷却筒部に相当する。
以上で説明したように、本実施形態のシステム1では、補助導通部材である補助電極体50の延出部51、第2導通部材である針状電極体20の延出部21及び第1導通部材13の内筒80を、圧縮空気AKで冷却する冷却部320を有している。
なお、補助電極体50の延出部51は、補助電極部53と回路部201の補助電極電源回路240とを導通している。ここで、補助電極をなす補助電極部53は、排気管EP内に位置する微粒子帯電部12内に配置されており、排気ガスEGに直接触れる。このため、補助電極部53が高温となり、補助電極体50の延出部51を通じて補助電極電源回路240(回路部201)へ熱が伝わり易い。
しかるに、本実施形態のシステム1では、冷却部320において、補助導通部材である補助電極体50の延出部51を圧縮空気AKで冷却している。しかも、この冷却部320において、第1導通部材13の内筒80(冷却筒部)内に配置された補助電極体50の延出部51について、導入孔71から導入した圧縮空気AKを補助電極絶縁パイプ77を介して間接に当てて冷却する。
これにより、補助電極体50の延出部51を集中的に冷却でき、この補助電極体50の延出部51を通じて回路部201の補助電極電源回路240へ伝わる熱を効果的に抑制できる。
従って、検知部10と回路部201を連設しながらも、回路部201の補助電極電源回路240をはじめ各回路が温度上昇して、温度ドリフトを生じたり、回路部品が故障したりする熱の影響を抑えることができる。
かくして、本実施形態のシステム1では、システム全体をコンパクトにしながらも、排気管EPから回路部201へ伝わる熱の影響を抑制して、排気ガスEG中の微粒子Sの量を適切に検知することができる。
加えて、本実施形態のシステム1では、補助電極体50の延出部51のほか、第2導通部材である針状電極体20の延出部21をも冷却しているので、この針状電極体20の延出部21を通じて、回路部201のイオン源電源回路210等の回路へ伝わる熱の影響をも抑制することができる。
さらに、本実施形態のシステム1では、補助導通部材である補助電極体50の延出部51の周囲が補助電極絶縁パイプ77(絶縁パイプ)に包囲されているので、第1導通部材13と確実に絶縁できる。その一方で、内筒80(冷却筒部)の導入孔71は、補助電極絶縁パイプ77に圧縮空気AKが当たる位置に形成されているので、補助電極絶縁パイプ77を介して補助電極体50の延出部51(補助導通部材)を確実に冷却することができる。
さらに、本実施形態のシステム1では、冷却部320において、第1導通部材13の内筒80(冷却筒部)を、自身の外周面または内周面に沿って流れる圧縮空気AKにより冷却することができるので、内筒80を通じて回路部201のイオン源電源回路210,補助電極電源回路240,計測制御回路220へ伝わる熱の影響についても効果的に抑制することができる。
さらに、本実施形態のシステム1では、検知部10は、冷却部320で冷却に用いた圧縮空気AKを、イオン気体噴射源11でイオンCPを噴射する圧縮空気AKにも兼用している。これにより、冷却部320とイオン気体噴射源11の両方を有していながら、圧縮空気AKの流路を兼用できるので、システムをコンパクトにすることができる。
さらに、本実施形態のシステム1では、回路部201を圧縮空気AKで冷却するとともに、回路部201を冷却した圧縮空気AKを、冷却部320での冷却にも用いている。かくして、冷却部320での冷却のみならず、回路部201も冷却できるので、排気管EPから回路部201のイオン源電源回路210,補助電極電源回路240等の各回路へ伝わる熱の影響をさらに抑制することができる。しかも、圧縮空気AKを2つの部位の冷却に有効利用することができる。
(変形形態)
次に、上述の実施形態の変形形態について、図10を参照して説明する。前述の実施形態の微粒子検知システム1では、補助導通部材である補助電極体50の延出部51は、その伸延方向の周囲全体を補助電極絶縁パイプ77(絶縁パイプ)に包囲されていた。このため、補助電極体50の延出部51は、導入孔71から内筒80(冷却筒部)内に導入した圧縮空気AKにより、補助電極絶縁パイプ77を介して間接に冷却されていた。
これに対し、図10に示す本変形形態のシステム1Aでは、補助電極体50の延出部51を包囲する絶縁パイプは、第1補助電極絶縁パイプ77A及び第2補助電極絶縁パイプ77Bの2つの絶縁パイプに分割されており、これら第1補助電極絶縁パイプ77Aと第2補助電極絶縁パイプ77Bとの間から、補助電極体50の延出部51(補助導通部材)の一部(露出部51E)が露出している。そして、内筒80(冷却筒部)の導入孔71の1つは、この導入孔71から内筒80内に導入した圧縮空気AKが、露出部51Eに直接当たる位置に形成されている。
これにより、本変形形態のシステム1Aは、実施形態と同様の作用効果を奏する。その上、第1補助電極絶縁パイプ77Aと第2補助電極絶縁パイプ77Bとの間から露出した補助電極体50の延出部51(補助導通部材)の露出部51Eに、導入孔71から導入した圧縮空気AKを直接当てて冷却するので、より効果的に補助電極体50の延出部51を冷却することができる。このため、補助電極体50の延出部51を通じて回路部201の補助電極電源回路240等の回路へ伝わる熱の影響をさらに抑制することができる。
以上において、本発明を実施形態のシステム1及び変形形態のシステム1Aに即して説明したが、本発明は実施形態及び変形形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、導入孔71を内筒80(冷却筒部)の2箇所に設けて、導入孔71から導入した圧縮空気AKが、補助導通部材である補助電極体50の延出部51及び第2導通部材である針状電極体20の延出部21のそれぞれに直接当たるようにしたが、導入孔71の形態は、これに限られない。
例えば、導入孔71を1箇所のみに設けて、圧縮空気AKが補助電極体50の延出部51のみに直接当たるようにしても良い。また、導入孔71を3箇所以上設けても良く、そのうちの2箇所の導入孔71を、これを流れる圧縮空気AKが補助電極体50の延出部51及び針状電極体20の延出部21に直接当たるように配置しても良い。また、さらに多くの導入孔71を設けて、補助電極体50の延出部51及び針状電極体20の延出部21のそれぞれに複数の導入孔71を通った圧縮空気AKが当たるようにしても良い。
また、上記実施形態では、回路部201を冷却した後の圧縮空気AKで、冷却部320での冷却を行ったが、回路部201での冷却を行うことなく、冷却部320での冷却を行うようにしても良い。
また、変形形態では、補助電極体50の延出部51を包囲する絶縁パイプを第1補助電極絶縁パイプ77A及び第2補助電極絶縁パイプ77Bの2つに分割して設けて、これらの間に、露出部51Eを露出させたが、1つの絶縁パイプの一部に穴を空けて、補助電極体50の延出部51を露出させる形態としても良い。
また、変形形態では、補助電極体50の延出部51についてのみ、その一部が露出した露出部51Eを設けて、圧縮空気AKが直接当たるようにしたが、これに加えて、針状電極体20の延出部21についても、その一部を露出させて、圧縮空気AKが直接当たるようにしても良い。
EP 排気管
EPO 取付開口
EPT 取付部
EG 排気ガス
EGI 取入排気ガス
S 微粒子
SC 帯電微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
CPH 排出イオン
Ijh 受電捕集電流
Is 信号電流
1,1A 微粒子検知システム
10 検知部
11 イオン気体噴射源(イオン源)
DS 放電空間
12 微粒子帯電部
13 第1導通部材
14 外装部材
20 針状電極体
21 (針状電極体の)延出部(第2導通部材)
22 (針状電極体の)針状先端部(第2電極,イオン源)
30 ノズル部材(イオン源)
31 ノズル部(第1電極,イオン源,微粒子帯電部)
31T (ノズル部の)対向面
31N ノズル
33 中継筒(微粒子帯電部)
33I 取入口
PV1 第1電位
PV2 第2電位
PV3 第3電位
PVE 接地電位
40 混合排出部材(微粒子帯電部)
MX 混合領域
MX1 円柱状混合領域
MX2 スリット状混合領域
42 捕集極
43O 排出口
48 蓋部材(微粒子帯電部)
50 補助電極体
51 (補助電極体の)延出部(補助導通部材)
53 (補助電極体の)補助電極部(補助電極)
51E (補助導通部材の)露出部
60 第1パイプホルダ(第1導通部材)
61 第2パイプホルダ(第1導通部材)
60J,61J 通気貫通孔(イオン源向け通気路)
77 補助電極絶縁パイプ(絶縁パイプ)
77A 第1補助電極絶縁パイプ(絶縁パイプ)
77B 第2補助電極絶縁パイプ(絶縁パイプ)
80 内筒(第1導通部材,冷却筒部)
90 主体金具(外装部材)
100 栓金具(外装部材)
110 第1外筒部材(外装部材)
115 第2外筒部材(外装部材)
126 第4絶縁スペーサ
160 ケーブル
70 圧縮空気ポート
71 導入孔
RA イオン源向け通気路
AK 圧縮空気(気体)
AR 空気(気体)
300 圧送ポンプ
320 冷却部
201 回路部
210 イオン源電源回路
211 第1出力端
212 第2出力端
220 計測制御回路
230 信号電流検知回路
231 信号入力端
232 接地入力端
240 補助電極電源回路
241 補助第1出力端
242 補助第2出力端
250 第1回路ケース
260 第2回路ケース
270 絶縁トランス(補助電極絶縁トランス)
271 (絶縁トランスの)鉄心
271A (絶縁トランスの)一次側鉄心
271B (絶縁トランスの)二次側鉄心
272 (絶縁トランスの)一次側コイル
273 (絶縁トランスの)電源回路側コイル
274 (絶縁トランスの)補助電極電源側コイル

Claims (5)

  1. 排気管内を流通する排気ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムであって、
    上記排気管に装着された検知部と、
    上記排気管外で上記検知部に連設され、上記検知部を駆動し上記微粒子の量を検知する回路を有する回路部と、
    圧縮空気が流入する圧縮空気ポートと、を備え、
    上記検知部は、
    第1電位とされる第1電極及び上記第1電位と異なる第2電位とされる第2電極を含み、これらの間の気中放電により、イオンを生成するイオン源、
    上記排気管から取り入れた取入排気ガスを上記イオン源で生成した上記イオンと混合して、上記取入排気ガス中の上記微粒子に上記イオンを付着させて、帯電微粒子とする混合領域を構成すると共に、上記イオン源の上記第1電極に導通し、上記イオンのうち上記微粒子に付着しなかった浮遊イオンを捕集する捕集極をなす微粒子帯電部、
    上記第1電位及び上記第2電位と異なる第3電位とされ、上記微粒子帯電部内に配置されて、上記捕集極による上記浮遊イオンの捕集を補助する補助電極、
    上記イオン源の上記第1電極と上記回路とを導通する第1導通部材、
    上記イオン源の上記第2電極と上記回路とを導通する第2導通部材、及び、
    上記補助電極と上記回路とを導通する補助導通部材、を有し、
    上記第1導通部材、上記第2導通部材及び上記補助導通部材のうち、少なくとも上記補助導通部材を、上記圧縮空気ポートを通じて流入した上記圧縮空気で冷却する冷却部を有し、
    上記冷却部において、
    上記第1導通部材は、筒状の冷却筒部をなし、
    上記第2導通部材及び上記補助導通部材は、上記第1導通部材の上記冷却筒部内に配置され、
    上記第1導通部材の上記冷却筒部は、
    自身の内部に上記圧縮空気を導入する導入孔であって、導入した上記圧縮空気が上記冷却筒部内の上記第2導通部材及び上記補助導通部材のうち少なくとも上記補助導通部材に、直接または間接に当たる位置に形成された1つ以上の導入孔を含む
    微粒子検知システム。
  2. 請求項1に記載の微粒子検知システムであって、
    前記検知部は、
    前記補助導通部材の周囲を包囲する絶縁性の絶縁パイプを有し、
    前記冷却筒部の前記導入孔の少なくともいずれかは、導入した前記圧縮空気が上記絶縁パイプに当たる位置に形成されてなる
    微粒子検知システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の微粒子検知システムであって、
    前記冷却部は、
    前記第1導通部材の前記冷却筒部を、自身の外周面または内周面に沿って流れる前記圧縮空気により冷却する構成とされてなる
    微粒子検知システム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
    前記検知部は、
    前記冷却部で冷却に用いた前記圧縮空気を、前記イオン源に導くイオン源向け通気路を有し、
    上記イオン源は、
    生成した前記イオンを、自身に供給された上記圧縮空気と共に、前記混合領域に噴射するノズル部を有するイオン気体噴射源である
    微粒子検知システム。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
    前記回路部を前記圧縮空気ポートを通じて流入した前記圧縮空気で冷却してなり、
    上記回路部を冷却した上記圧縮空気を、前記冷却部での冷却に用いてなる
    微粒子検知システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019168243A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 日本特殊陶業株式会社 微粒子センサ
JP2019168245A (ja) * 2018-03-22 2019-10-03 日本特殊陶業株式会社 微粒子センサの取付構造、微粒子センサ、センサ取付部、及びセンサ取付部付き通気管

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