JP2013174181A - 微粒子検知システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】微粒子検知システム1は、圧縮空気AOを生成するコンプレッサCMと圧縮空気AOの一部を利用する圧縮空気利用装置ABとを備えた車両AMに搭載した内燃機関ENGの、排気管EP内を流通する排気ガスEG中の微粒子Sの量を検知する。システム1は、排気管EPに装着される検知部10と、コンプレッサCMで生成した圧縮空気AOの他の一部を受け入れて、検知部10に、この検知部10の作動に要するシステム用圧縮空気AKを供給する空気圧回路300とを備える。
【選択図】図2
Description
このような微粒子を含む排気ガスは、フィルタで微粒子を捕集して浄化することが行われている。しかるに、フィルタが破損するなどの不具合を生じた場合には、未浄化の排気ガスが直接、フィルタの下流に排出されることとなる。
そこで、排気ガス中の微粒子の量を直接計測したり、フィルタの不具合を検知すべく、フィルタの下流の排気ガス中の微粒子の量を検知可能な微粒子検知システムが求められている。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、システムに用いる圧縮空気源によるコストアップを抑制するとともに、省スペース化を図った微粒子検知システムを提供するものである。
また、「空気圧回路」としては、受け入れた圧縮空気を、そのまま所定の流路を通じて検知部に供給する構成としても良く、また、受け入れた圧縮空気を、一旦貯めるエアータンクや圧力を一定とするレギュレータを経て、検知部に供給する構成としても良い。
車両に搭載した「内燃機関」としては、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどが挙げられる。また、「圧縮空気利用装置」としては、例えば、エアブレーキ、エアサスペンション、NOx還元剤噴射装置などが挙げられる。また、圧縮空気利用装置に用いられるコンプレッサとしては、ピストン式コンプレッサのほか、ダイアフラム式コンプレッサ、スクリュー式コンプレッサなどが挙げられる。
なお、コンプレッサが生成した圧縮空気は、1つの圧縮空気利用装置で用いても良く、2つ以上の圧縮空気利用装置で用いても良い。また、圧縮空気利用装置が2つ以上あると共に、エアブレーキ用、エアサスペンション用、NOx還元剤噴射装置用など、複数のコンプレッサを車載している場合には、いずれのコンプレッサを本システムで兼用しても良い。なお、エアブレーキ用、エアサスペンション用またはNOx還元剤噴射装置用のコンプレッサを本システムで兼用するのが好ましい。これらに用いるコンプレッサはいずれも生成する圧縮空気の量が多く、本システムで使用するシステム用圧縮空気の量の確保が容易だからである。
検知部10は、排気管EPのうち、取付開口EPOが穿孔された取付部EPTに装着されている。そして、その一部(図2中、取付部EPTよりも右側(先端側))は取付開口EPOを通じて排気管EP内に配置されており、排気ガスEGに接触する。
回路部201は、排気管EP外で、複数の配線材からなるケーブル160を介して検知部10に接続されている。この回路部201は、検知部10を駆動するとともに、後述する信号電流Isを検知する回路を有している。
このうち、イオン源電源回路210は、第1電位PV1とされる第1出力端211と、第2電位PV2とされる第2出力端212とを有している。第2電位PV2は、具体的には、第1電位PV1に対して、正の高電位とされている。さらに具体的には、第2出力端212からは、第1電位PV1に対し、100kHz程度の正弦波を半波整流した、1〜2kV0-pの正のパルス電圧が出力される。なお、イオン源電源回路210は、その出力電流についてフィードバック制御され、自律的に、その実効値が予め定めた電流値(例えば、5μA)を保つ定電流電源を構成している。
なお、本実施形態では、この内側回路ケース250は、イオン源電源回路210、補助電極電源回路240及び絶縁トランス270の二次側鉄心271Bを収容して包囲すると共に、ケーブル160の第1電位配線165に導通している。
なお、本実施形態では、この外側回路ケース260は、内部にイオン源電源回路210、補助電極電源回路240、内側回路ケース250、信号電流検知回路230を含む計測制御回路220及び絶縁トランス270の一次側鉄心271Aを収容して包囲すると共に、ケーブル160の接地電位配線167に導通している。
また、計測制御回路220は、マイクロプロセッサ100を含み、通信線CCを介して内燃機関を制御する制御ユニットECUと通信可能となっており、前述した信号電流検知回路230の測定結果(信号電流Isの大きさ)、これを微粒子量などに換算した値、あるいは、微粒子量が所定量を超えたか否かなどの信号を、制御ユニットECUに送信可能となっている。これにより、制御ユニットECUで、内燃機関の制御や、フィルタ(図示しない)の不具合警告を発するなどの動作が可能となる。
なお、本実施形態では、絶縁トランス270は、補助電極電源回路240に電力を供給する補助電極絶縁トランスをも兼ねている。
本実施形態では、ジョイント301、第1連結パイプ302、エアータンク303、第2連結パイプ305、レギュレータ304、送気パイプ310及びエアパイプ163が、空気圧回路300をなしている。
その他、送気パイプ310は、内側回路ケース250内を通じて、ケーブル160のエアパイプ163に連通されている。
また、ケーブル160の補助電位配線162の先端側は、第1導通部材13内で、補助電極体50に接続されている。この補助電極体50は、ステンレス線からなり、その先端側は、U字状に曲げ返されており、さらにその先の先端部分に、後述する補助電極をなす補助電極部53を有する。
また、第1導通部材13は、針状電極体20及び補助電極体50のうち、排気管EP外に位置する部位の径方向周囲を包囲している。
また、ノズル部31は、第1導通部材13と電気的にも導通して、第1電位PV1とされている。
微粒子帯電部12内の空間のうち、上述の円柱状の空間を、円柱状混合領域MX1とする。また、捕集極42で構成されるスリット状の内部空間を、スリット状混合領域MX2とする。そして、これら円柱状混合領域MX1及びスリット状混合領域MX2を併せて、混合領域MXとする。さらに、捕集極42よりも先端側にも、円柱状の空間が形成されており、排出口43Oに連通する排出路EXをなしている。加えて、捕集極42の基端側には、取入口33Iから混合領域MX(円柱状混合領域MX1)に連通する引き込み路HKが形成されている。なお、微粒子帯電部12が、本発明の「空間形成部材」に相当し、イオン気体噴射源11と隣り合う混合領域MXが、本発明の「内部空間」に相当する。
針状電極体20は、ケーブル160の第2電位配線161を介して、イオン源電源回路210の第2出力端212に接続、導通している。従って、この針状電極体20は、前述したように、第1電位PV1に対して、100kHz,1〜2kV0-pの正の半波整流パルス電圧である、第2電位PV2とされる。
また、補助電極体50は、ケーブル160の補助電位配線162を介して、補助電極電源回路240の補助第2出力端242に接続、導通している。従って、この補助電極体50は、前述したように、第1電位PV1に対して、100〜200Vの正の直流電位である、第3電位PV3とされる。
さらに、第1導通部材13,ノズル部31,微粒子帯電部12は、ケーブル160の第1電位配線165を介して、イオン源電源回路210の第1出力端211、補助電極電源回路240の補助第1出力端241、これらの回路を囲む内側回路ケース250、及び信号電流検知回路230の信号入力端231に接続、導通している。これらは、第1電位PV1とされる。
加えて、外装部材14は、ケーブル160の接地電位配線167を介して、信号電流検知回路230を含む計測制御回路220を囲む外側回路ケース260及び信号電流検知回路230の接地入力端232に接続、導通している。これらは、排気管EPと同じ、接地電位PVEとされる。
本実施形態では、針状先端部22とノズル部31が気中放電(コロナ放電)を発生する2つの電極に相当する。また、放電空間DSを囲む、ノズル部31、針状先端部22が、イオン気体噴射源11をなしている。
その際、排気ガスEG中に、ススなどの微粒子Sが含まれていた場合、図3に示すように、この微粒子Sも混合領域MX内に取り入れられる。ところで、噴射された空気ARには、イオンCPが含まれている。このため、取り入れられたススなどの微粒子Sは、イオンCPが付着して、正に帯電した帯電微粒子SCとなり、この状態で、混合領域MX及び排出路EXを通って、排出口43Oから、取入排気ガスEGI及び空気ARと共に排出される。
一方、混合領域MXに噴射されたイオンCPのうち、微粒子Sに付着しなかった浮遊イオンCPFは、補助電極体50の補助電極部53から斥力を受け、第1電位PV1とされた捕集極42をなす微粒子帯電部12に各部に付着し捕捉される。
一方、車両AMは、圧縮空気AOを生成するコンプレッサCMと、この圧縮空気AOの一部を利用するエアブレーキAB(圧縮空気利用装置)とを備えている。
なお、空気圧回路300は、圧縮空気AOを貯めるエアータンク303及び圧力を一定とするレギュレータ304を有している。これにより、受け入れた圧縮空気AOを、エアータンク303及びレギュレータ304を経て、減圧すると共に圧力を安定化している。そして、これをさらに送気パイプ310及びエアパイプ163を通して、システム用圧縮空気AKとして検知部10(イオン気体噴射源11)に供給している。
また、気体噴射源11は、イオン源を兼ねるイオン気体噴射源11とされている。
例えば、上記実施形態では、空気圧回路300は、エアータンク303及びレギュレータ304を有し、受け入れた圧縮空気AOを減圧及び安定化して、システム用圧縮空気AKとして用いる形態としたが、これに限られない。例えば、受け入れた圧縮空気AOをそのまま送気パイプ310及びエアパイプ163を通して、システム用圧縮空気AKとして供給する形態としても良い。
また、上記実施形態では、コンプレッサCMが生成した圧縮空気AOを利用する圧縮空気利用装置がエアブレーキABである場合、即ち、エアブレーキAB用のコンプレッサCMをシステムで兼用する場合を示した。しかし、圧縮空気利用装置は、これに限られず、エアサスペンションやNOx還元剤噴射装置などでも良い。ただし、システムで兼用するコンプレッサCMとしては、生成する圧縮空気の量が多い、エアブレーキ用、エアサスペンション用、及びNOx還元剤噴射装置用の少なくともいずれかであるのが好ましい。
また、上記実施形態では、気体噴射源11は、イオン気体噴射源11とされ、イオンCPを生成すると共に、生成したイオンCPを噴射する形態としたが、これに限られない。例えば、空気圧回路300から供給されたシステム用圧縮空気AKのみを噴射する形態としても良く、また、別途生成したイオンCPを受け入れ、システム用圧縮空気AKと共に噴射する形態としても良い。
また、システム用圧縮空気AKを、検知部10の冷却に用いても良い。
また、システム用圧縮空気AKを、検知部10をなす絶縁部材に水やススなどの異物が付着した場合に、これを除去するのに用いたり、付着防止のために、常時あるいは適時に、絶縁部材に吹きつけるのに用いても良い。
AB エアブレーキ(圧縮空気利用装置)
CM コンプレッサ
ENG エンジン(内燃機関)
EP 排気管(通気管)
EG 排気ガス
EGI 取入排気ガス
S 微粒子
SC 帯電微粒子
CP イオン
CPF 浮遊イオン
CPH 排出イオン
Is 信号電流
1 微粒子検知システム
10 検知部
11 イオン気体噴射源(気体噴射源)
12 微粒子帯電部(空間形成部材)
20 針状電極体
22 (針状電極体の)針状先端部(イオン気体噴射源)
31N ノズル(噴射孔)
PV1 第1電位
PV2 第2電位
PV3 第3電位
PVE 接地電位
MX 混合領域(内部空間)
42 捕集極
50 補助電極体
53 (補助電極体の)補助電極部(補助電極)
AO 圧縮空気
AK システム用圧縮空気
300 空気圧回路
303 エアータンク
304 レギュレータ
100 マイクロプロセッサ
201 回路部
210 イオン源電源回路
220 計測制御回路
230 信号電流検知回路
240 補助電極電源回路
Claims (4)
- 圧縮空気を生成するコンプレッサと上記圧縮空気の一部を利用する圧縮空気利用装置とを備えた車両に搭載した内燃機関の、排気管内を流通する排気ガス中の微粒子の量を検知する微粒子検知システムであって、
上記排気管に装着される検知部と、
上記コンプレッサで生成した上記圧縮空気の他の一部を受け入れて、上記検知部に、この検知部の作動に要するシステム用圧縮空気を供給する空気圧回路と、を備える
微粒子検知システム。 - 請求項1に記載の微粒子検知システムであって、
前記コンプレッサは、エアブレーキ、エアサスペンション、及びNOx還元剤噴射装置の少なくともいずれかに用いる前記圧縮空気を生成するものであり、
前記検知部は、
前記排気ガスが導入される内部空間を構成する空間形成部材と、
上記内部空間と隣り合うと共に、前記空気圧回路から供給された前記システム用圧縮空気を、自身に形成された噴射孔を通じて上記内部空間に向けて噴射する気体噴射源と、を有する
微粒子検知システム。 - 請求項2に記載の微粒子検知システムであって、
前記気体噴射源は、
気中放電によりイオンを生成し、生成した上記イオンを、前記システム用圧縮空気と共に噴射するイオン気体噴射源である
微粒子検知システム。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子検知システムであって、
前記空気圧回路は、
受け入れた前記圧縮空気をエアータンク及びレギュレータを経て、前記検知部に前記システム用圧縮空気を供給する空気圧回路である
微粒子検知システム。
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JP2012039194A JP2013174181A (ja) | 2012-02-24 | 2012-02-24 | 微粒子検知システム |
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JP2017015686A (ja) * | 2015-07-06 | 2017-01-19 | 日本特殊陶業株式会社 | 微粒子検出装置および微粒子検出システム |
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JP2010527424A (ja) * | 2007-06-13 | 2010-08-12 | エムコン テクノロジーズ エルエルシー | 混合バッフルを有する排出低減アセンブリ及び関連方法 |
JP2011513742A (ja) * | 2008-03-04 | 2011-04-28 | ぺガソー オーワイ | 粒子測定方法及び装置 |
-
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