JP2013242151A - Dbf信号処理装置およびその処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】故障などの異常状態に対する対応能力の高いDBF信号処理装置等を得る。
【解決手段】複数の素子アンテナから構成される前記アレイアンテナ(10)と、前記複数の素子アンテナにそれぞれ設けられ受信信号をデジタル信号に変換する受信手段(2)と、前記受信手段からの前記デジタル信号から共分散行列を算出し、前記共分散行列の逆行列を求めたのち、前記逆行列により前記デジタル信号から不要信号を削除して新たな信号を生成出力する行列算出手段(5)と、前記行列算出手段が出力した信号から、ビーム形成を行うビーム形成手段(6)と、前記DBF信号処理装置内部または外部からの信号または上記各手段の処理状態から異常状態を検出、判定する異常検出手段(3)と、前記異常検出手段が検出した異常状態に基づいて前記行列算出手段での行列演算を制御指示する行列制御手段(4)と、を備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、複数個の素子アンテナから構成されるアレイアンテナを介して受信された受信信号に含まれる不要信号成分、すなわちクラッタ、妨害波等を抑圧する信号処理装置、また、共分散行列から逆行列を求めて受信信号の処理を行うような類似する装置全般も含むDBF(Digital Beam Forming)信号処理装置等に関する。
レーダにおいて、不要信号成分を除去する装置としては、様々な方法が考案されている。その中の一手法として、複数のアレイアンテナから複数サンプルの信号を受信し、それらの受信信号から共分散行列を算出し、さらに共分散行列の逆行列とアレイ応答ベクトルから荷重係数ベクトルを求める方法が提示されている(例えば下記特許文献1参照)。この装置では、求めた荷重係数ベクトルと入力信号をかけることで、不要信号の除去とビーム形成が行われ、所望の信号が出力される。
共分散行列の求め方にも様々な方法があるが、受信信号における所望の信号と不要信号が無相関であることと、受信信号に雑音電力が含まれることから、通常は正定値エルミート行列となり、正則行列となる(逆行列を持つ)。また、逆行列の算出方法には様々な方法が考案されているが、LU分解やコレスキー分解などの直接法で求める方法と、共役勾配法などの反復法で求める方法が一般的である。
特許第4144195号明細書 特許第4794613号明細書
上記のような装置において、高性能化や高精度化のため、受信用アンテナの数を増加させた場合、各機器の経年劣化などによる故障率が従来のままであれば、装置全体の故障率が増加することになる。また、装置の故障は、経年劣化だけでなく、災害や人為的なものなど、外部からの脅威によっても発生しうる。アンテナや受信機、各機器を接続するケーブルなどに故障が発生した場合、共分散行列を算出する装置には通常はありえない異常値が入力される可能性がある。故障による障害は、アンテナや受信機、それらを接続するケーブルなど、どの機器でも発生しうるため、どのような信号でも入力されうる。一部のアンテナからの入力信号が「常に0」となるような、一見、信号処理的には影響が軽微と思えるような状況でも、前述のような共分散行列の前提条件が崩れ、逆行列が求められなくなる場合がありうる。また、ケーブルに断線などが生じた場合は、行列演算を行う演算装置にデジタル信号などが入力されなくなる。このため、信号の到着を受けてから、行列演算を実行するような演算装置の場合、後段の処理が停止してしまう。
また、上記のような故障が発生した場合に、理論上は逆行列を求められるような場合であっても、計算機で演算する場合の演算誤差が増大し、所望の逆行列を求められなくなる場合がありうる。特に、コレスキー分解などの直接法の場合、受信用アンテナの数が増加すると、行列が大きくなり、上記のような異常値による誤差が増大する可能性がある。一般的には、行列の対角要素が微小値になった場合、演算による誤差は増大しやすくなる傾向にある。
また、反復法を用いた方法で逆行列を求める際にも、上記のような異常値により、演算の収束が遅くなる可能性がある。収束の度合いの指標として「条件数」と呼ばれるものがあり、値が大きいほど収束しにくくなる。エルミート行列の場合、条件数は、固有値の絶対値の比の最大値(最大の固有値の絶対値を最小の固有値の絶対値で割った値)である。概念的には、共分散行列の各要素の絶対値で開きが大きい場合は、収束しにくくなる。
上記のように、逆行列の演算に問題が発生した場合、レーダシステムとして、後段の処理が実行できなくなり、装置が止まってしまう恐れがある。また、逆行列演算の収束が遅くなる場合には、レーダシステムとしての処理性能の低下につながる。また、レーダシステムとしての処理時間の間隔が長くなり、本来検出すべき目標を見逃す可能性がある。
また、上記のような問題は、上記特許文献1に示したような不要信号を抑制するような装置だけでなく、類似する処理を行う装置全般に関連する問題である。例えば、上記特許文献2に示すような、複数の素子アンテナを用いて、信号の到来方向を検出するような処理においても、共分散行列を求めてから逆行列を算出するため、同様の問題が発生しうる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、故障などの異常状態に対する対応能力の高いDBF信号処理装置等を得ることを目的とする。
この発明は、アレイアンテナで受信した信号の信号処理を行うDBF信号処理装置であって、複数の素子アンテナから構成される前記アレイアンテナと、前記複数の素子アンテナにそれぞれ設けられ受信信号をデジタル信号に変換する受信手段と、前記受信手段からの前記デジタル信号から共分散行列を算出し、前記共分散行列の逆行列を求めたのち、前記逆行列により前記デジタル信号から不要信号を削除して新たな信号を生成出力する行列算出手段と、前記行列算出手段が出力した信号から、ビーム形成を行うビーム形成手段と、前記DBF信号処理装置内部または外部からの信号または上記各手段の処理状態から異常状態を検出、判定する異常検出手段と、前記異常検出手段が検出した異常状態に基づいて前記行列算出手段での行列演算を制御指示する行列制御手段と、を備えたことを特徴とするDBF信号処理装置等にある。
この発明では、故障などの異常状態に対する対応能力の高いDBF信号処理装置を提供できる。
この発明の実施の形態1〜6に係るDBF信号処理装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1〜5、7に係るDBF信号処理装置によって実行される信号処理動作を概略的に示す動作フローチャートである。 この発明の実施の形態6に係るDBF信号処理装置によって実行される信号処理動作を概略的に示す動作フローチャートである。 この発明の実施の形態7に係るDBF信号処理装置の構成を示すブロック図である。
以下、この発明によるDBF信号処理装置等を各実施の形態に従って図面を用いて説明する。なお、各実施の形態において、同一または相当部分は同一符号で示し、重複する説明は省略する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1〜6に係るDBF信号処理装置の構成を示すブロック図である。
図1において、この実施の形態1に係るDBF信号処理装置30は、アレーアンテナ10とN個の受信手段2−1〜2−Nと、信号処理手段20を備えている。また、信号処理手段20は、異常検出手段3、行列制御手段4、行列算出手段5、ビーム形成手段6を含む。
アレーアンテナ10は、N個の素子アンテナ1−1〜1−Nを含む。受信手段2−1〜2−Nは、各素子アンテナで受信した信号を増幅および中間周波(IF)信号に周波数変換した後、A/D変換によりデジタル信号に変換し位相検波を行って複素数のデジタル信号データとして出力する。異常検出手段3は、受信手段2−1〜2−Nから送られてきた各信号データを一旦保持(例えば信号処理手段20に含まれる記憶手段(図示省略)に保持)した後、信号の異常を検出し、異常状態を行列制御手段4に知らせ、一旦保持した信号データを行列算出手段5に送る。
行列制御手段4は、異常検出手段3から送られてきた異常状態に基づいて、特定の要素を削除して行列演算を行うよう、行列算出手段5に指示する。行列算出手段5は、行列制御手段4の指示により、異常検出手段3から送られてきたデジタル信号から共分散行列を算出した後、共分散行列の逆行列を算出し、算出した逆行列を用いて不要信号を削除した信号データをビーム形成手段6に送る。ビーム形成手段6は、行列算出手段5から送られてきた信号データを用いてビーム形成処理を行う。
なお、図1には記載されていないが、実際にはDBF信号処理装置30全体を制御する制御手段があり、制御手段はDBF信号処理装置30やその内部の手段にシステムバスや制御信号線を介して接続されている。但し、以下においては説明を簡潔にするために、各手段が自らデータ処理を実行するものとして説明する。
次に動作について説明する。
図2は、実施の形態1〜5、7に係るDBF信号処理装置によって実行される信号処理動作を概略的に示す動作フローチャートである。
まず、アレーアンテナ10を構成する素子アンテナ1−1〜1−Nで信号が受信され、各信号が受信手段2−1〜2−Nに送られる(ステップST1)。
次に、受信手段2−1〜2−Nは、各アンテナ素子1−1〜1−Nから送られてきた受信信号を増幅してIF信号に変換する。その後、A/D変換によりデジタル信号に変換し位相検波を行って複素数のデジタル信号データに変換する(ステップST2)。なお、受信手段2−1〜2−Nにおける受信信号から複素数のデジタル信号を得る手段は任意である。例えば、上記とは異なり、IF信号を位相検波してからA/D変換してもよい。
次に、異常検出手段3は、受信手段2−1〜2−Nから出力された各信号データを、内部にもつメモリ等の記憶手段に保持する。(ステップST3)。異常検出手段3は、各信号データがMサンプル数分になるまでデータを保持する。このため、異常検出手段3には、N×M個のデータが保持される。
次に、異常検出手段3は、内部に保持したN×M個の信号データを読み出し、異常の検出処理を行う(ステップST4)。具体的には、n番目の素子アンテナ1−nから来た信号データ(以降nチャンネルのデータ)のmサンプル目を、x(n,m)とすると、下記式(1)の処理を行いP(n)を算出する。なお、x(n,m)は複素数であり、x(n,m)は、x(n,m)の共役複素数を示す。このため、P(n)は正の実数であり、受信信号の平均電力に相当する。
Figure 2013242151
次に、異常検出手段3は、各P(n)の値を設定された閾値Hと比較し、H未満であればそのチャンネルが異常であると判定し、そのチャンネル番号(1〜Nのいずれか)を行列制御手段4に送る。異常検出手段3は、閾値以下であれば異常と判定するため、複数のチャンネルが同時に異常と判定される場合もあり、その場合は、異常となったすべてのチャンネル番号が行列制御手段4に送られる。ここで、閾値Hは、雑音電力(受信信号の雑音レベル)を考慮した各チャンネルからの信号の最低レベル相当の値である。これは、理論計算などから求めてもよいし、予め、各チャンネルからの雑音電力を取得することで計測してもよい。また、素子アンテナの特性や配置されている外部の地形などを考慮して、閾値Hをチャンネル毎に設定するようにしてもよい。P(n)は、後述する共分散行列における、対角要素に相当する。
次に、行列制御手段4は、異常検出手段3から送られてきた異常検出の結果に基づいて、行列算出手段5に、共分散行列Rの算出を指示する(ステップST5)。共分散行列Rの算出方法は様々な方法が提案されているが、ここでは、単純化のため、以下の式(2)で算出するものとする。式(2)において、R(i,j)は、共分散行列のi行j列目の要素を示す。
Figure 2013242151
具体的には、行列算出手段5は、異常検出手段3に保持された各信号データから対応するデータを読み出して、式(2)の計算を行う。但し、行列制御手段4は、ステップST4において異常検出手段3から異常が検出されたチャンネルの番号を受け取っていた場合、行列算出手段5にそのチャンネル番号が含まれる要素R(i,j)の計算を行わずに処理を飛ばすように指示する。すなわち、仮に異常が検出されたチャンネル番号をfとすると、i=fまたはj=fの場合、R(i,j)を行わない。異常が検出されたチャンネルが複数あった場合は、それらのチャンネル全てに対して同様の処理を行う。その後、行列算出手段5は、算出した行列Rから、異常として算出しなかった要素の行または列を「つめた」新たな行列Rを算出する。すなわち、仮に異常が検出されたチャンネル番号をfとすると、行列Rの各要素は、以下の式(3)で表せる。
(i,j)=R(fi,fj)
但し、i<fのときfi=i,i≧fのときfi=i+1
j<fのときfj=j,j≧fのときfj=j+1 (3)
式(3)は、異常チャンネルが1個だけの場合の例であるが、異常チャンネルが複数あった場合は、同様にそれらのチャンネルに対応する要素を間引いた行列Rを生成する。このため、異常がない場合は、行列RはN行N列の行列であるが、異常なチャンネルがn個あった場合は、(N−n)行(N−n)列の行列となる。
次に、行列制御手段4は、行列算出手段5に、行列Rの逆行列を算出するように指示する(ステップST6)。この場合、逆行列の算出方法は、コレスキー分解のような直接法でもよい。または、ヤコビ法や共役勾配法のような反復法を用いて算出してもよい。次に、行列制御手段4は、行列算出手段5に、行列Rの逆行列R −1からN行N列の行列Rを算出するように指示する(ステップST7)。これは、ステップST4において、異常とされたチャンネルに対応する要素を追加して0とする処理である。すなわち、仮に異常が検出されたチャンネル番号をfとすると、行列Rの各要素は、以下の式(4)で表せる。
(i) i≠fかつ、j≠fの場合、
(i,j)=R −1(fi,fj)
但し、i<fのときfi=i,i>fのときfi=i−1
j<fのときfj=j,j>fのときfj=j−1
(ii) i=fまたは、j=fの場合、
(i,j)=0 (4)
次に、行列制御手段4は、行列算出手段5に、行列Rと信号データxから不要信号除去データx’を算出するよう指示する(ステップST8)。これは、式(5)のような式であり、各チャンネルを要素とするベクトルと行列Rの積に相当する。結果として、式(4)と式(5)から、異常となったチャンネルの信号データには、0が乗算されることとなり、異常チャンネルの信号データが、不要信号除去データx’には影響を与えないようになる。
Figure 2013242151
次に、ビーム形成手段6は、行列算出手段5が算出した不要信号除去データx’を受け取り、x’に対して、係数の積和演算を行ってビーム形成を行い、所望の信号を出力する(ステップST9)。
以上のような処理を行うことにより、素子アンテナ1−1〜1−N、受信手段2−1〜2−N、またはそれらと信号処理手段20を接続する信号線のいずれかで故障などにより異常が発生して、信号処理手段20に入力される信号データが著しく小さい値になった場合、入力される信号の振幅値の平均を求めて閾値と比較することにより、異常を検出することができる。また、異常となったデータを、行列算出手段5での処理から除外することにより、行列演算での誤差を抑制または、反復法による逆行列演算時の収束時間を抑えることができる。
なお、上記の説明では、共分散行列の算出式として式(2)を示したが、各素子アンテナ1−1〜1−Nが受信した信号データを基に共分散行列を求めるような算出式であれば、他の算出方法であってもよい。他の方法であっても、異常データを処理から除外し、行列演算での誤差を抑制または、反復法による逆行列演算時の収束時間を抑えることができる。
また、上記の説明では、式(1)を異常検出手段3で求め、式(2)を行列算出手段5で求めていたが、式(1)の結果は式(2)の対角要素に相当するため、P(n)=R(n,n)となる。このため、異常なチャンネルではない場合、異常検出手段3で求めた式(1)の結果を、行列算出手段5に送るようにしてもよい。この場合、式(2)の演算の一部を省くことができ、演算時間を短縮することができる。また、上記の説明では、M回のサンプリング結果を使って式(1)を求めていたが、式(1)において、M回のサンプリングのうち一部のサンプリング結果のみで、式(1)を求めるようにしてもよい。この場合、異常の検出時間を短縮することができる。
また、信号処理手段20よりも手前のいずれかの手段において、制御可能な異常が発生した場合には0を出力するようにし、異常検出手段3に異常を知らせるようにしてもよい。具体的には受信手段2−1〜2−Nのいずれかに供給される電力が低下した場合等の異常が発生した場合、各受信手段2−1〜2−Nがそれらを検出して0を出力する等である。この場合、受信手段などから制御不能なデータが出力することを抑え、異常検出手段3での異常検出をし易くすることができる。
また、上記の説明では、不要信号を抑制する処理を行う場合の例を示したが、同様の処理を行うことにより、上記特許文献2に示すような、複数の素子アンテナを用いて、信号の到来方向を検出するような処理においても、異常を検出しシステム全体の処理を継続させることができる。また、それ以外でも、入力信号から共分散行列を算出し、共分散行列の逆行列を算出するような装置においても、同様の問題を解決することができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、素子アンテナや受信手段等に異常が発生して信号データが著しく小さくなった場合、それらの異常を検出して行列演算等への影響を抑えることができる。これにより、システム全体の処理停止などの問題を回避できるという効果が得られる。
実施の形態2.
上述の実施の形態1では、素子アンテナや受信手段等に異常が発生して信号データが著しく小さくなった場合、閾値を設定してそれらの異常を検出するようにしていた。これに対して、信号データが著しく大きくなった場合に異常を検出するようにしてもよい。
この発明の実施の形態2に係るDBF信号処理装置の構成については、実施の形態1の図1に示した構成と同様である。また、処理の流れを示すフローチャートも、実施の形態1の図2に示したものと同じである。
実施の形態2では、ステップST4において、P(n)を求めた後、閾値Hと比較し、H以上であれば、そのチャンネルが異常であると判定し、そのチャンネル番号(1〜Nのいずれか)を行列制御手段4に送るようにする。また、複数異常が検出された場合は、実施の形態1と同様に処理する。ここで、閾値Hは、各チャンネルからの信号の最大電力相当の値である。これは、理論計算などから求めてもよいし、送信波等が制御可能な場合は予め計測してもよい。また、実施の形態1と同様に、閾値Hはチャンネル毎に設定してもよい。
また、実施の形態1と組合せて、閾値Hと閾値Hの処理を同時に行い異常を検出するようにしてもよい。これらの方法により、素子アンテナ1−1〜1−N、受信手段2−1〜2−N、またはそれらと信号処理手段20を接続する信号線のいずれかで故障などにより異常が発生して、信号処理手段20に入力される信号データが著しく大きい値になった場合、異常を検出し、行列演算への影響を抑えることができる。
また、実施の形態1と同様に、信号処理手段20よりも手前のいずれかの手段において、制御可能な異常が発生した場合には閾値Hを超えるようなデジタル信号の最大値等を出力するようにし、異常検出手段3に異常を知らせるようにしてもよい。この場合、受信手段2−1〜2−Nなどから制御不能なデータが出力することを抑え、異常検出手段3での異常検出をし易くすることができる。
以上のように、この実施の形態2によれば、素子アンテナや受信手段等に異常が発生して信号データが著しく大きくなった場合、それらの異常を検出して行列演算等への影響を抑えることができる。これにより、システム全体の処理停止などの問題を回避できるという効果が得られる。
実施の形態3.
上述の実施の形態1または2では、異常検出手段3への信号データを監視することで異常を検出するようにしていた。これに対して、信号データの到着時刻等から異常を検出するようにしてもよい。
この発明の実施の形態3に係るDBF信号処理装置の構成については、実施の形態1の図1に示した構成と同様である。また、処理の流れを示すフローチャートも、実施の形態1の図2に示したものと同じである。
実施の形態3では、ステップST3において、異常検出手段3が、各チャンネルにおける信号データの最初のサンプルの到着時刻を記録する。この際、全チャンネルの中で最初に信号データが到着した時刻を基準時刻とする。次に、基準時刻と各チャンネルの到着時刻の差をそのチャンネルの「時差」として算出する。その後、各チャンネルの「時差」を閾値Hと比較し、H以上であればそのチャンネルが異常であると判定し、そのチャンネル番号(1〜Nのいずれか)を行列制御手段4に送るようにする。また、基準時刻からH時間経過しても、データが到着しないチャンネルに対しても異常と判定する(ステップST4)。またステップST5以降で、データが到着しなかったチャンネルに関しては、Mサンプル分の信号データを全て0と設定する。
閾値Hは、アレーアンテナ10から信号処理手段20までを接続するケーブルのばらつきなどから想定される、信号の到着時刻のずれを考慮した値を設定してもよい。または、信号処理として、1回の処理に許容される処理時間から演算時間等を引いた値を設定してもよい。また、各素子アンテナ1−1〜1−Nや受信手段2−1〜2−Nの配置やこれらを接続するケーブルの長さを考慮して、閾値Hはチャンネル毎に設定するようにしてもよい。
以上のような処理を行うことにより、ケーブル等が劣化してデジタル信号の再送が頻発してデータの到着が遅れるような場合の異常を検出することができる。また、ケーブルが断線したり、受信手段2−1〜2−N等が故障して、信号データが全く入力されなくなった場合の異常を検出することができる。これにより、異常となったチャンネルのデータが遅れる、または、到着しないことによる、行列演算等の遅延や停止を抑制することができる。
以上のように、この実施の形態3によれば、受信手段2−1〜2−N等やそれらを接続するケーブルなどに異常が発生して信号データの到着が遅れるか全く到着しない場合、それらの異常を検出して行列演算等への影響を抑えることができる。これにより、システム全体の処理停止などの問題を回避できるという効果が得られる。
実施の形態4.
上述の実施の形態1〜3では、異常検出手段3が信号データから情報を得て異常を検出するようにしていた。これに対して、外部からの制御信号などにより、異常を検出するようにしてもよい。
この発明の実施の形態4に係るDBF信号処理装置の構成については、実施の形態1の図1に示した構成と同様である。また、処理の流れを示すフローチャートも、実施の形態1の図2に示したものと同じである。
実施の形態4では、ステップST4において、外部から特定のチャンネルが異常との信号(制御信号)を受けて、指定されたチャンネルを異常として、そのチャンネル番号(1〜Nのいずれか)を行列制御手段4に送るようにする。また、複数異常を受信した場合は、実施の形態1と同様に処理する。ステップST5以降、異常と指定されたチャンネルの信号データは、常に0として処理する。
具体的には、図1に図示しない電力供給手段等に異常が発生し、特定の受信手段2−1〜2−N等に電力が供給されなくなった場合、上位の制御装置からの指示により、特定のチャンネルを異常とする場合や、各受信手段2−1〜2−N等に異常検出機能が備わっており、各受信手段2−1〜2−Nが異常を知らせる場合、などである。または、人間の目視や測定器具などにより、特定の素子アンテナ1−1〜1−Nや受信手段2−1〜2−Nに異常が見つかった場合に、上位の制御装置からの指示により、特定のチャンネルを無効に設定する場合などである。
これらの場合、信号データには0が設定されるため、実施の形態1と同様にそのチャンネルの信号はないものとして処理される。これらの方法により、外部からの異常検出システムの情報等を利用することができ、異常発生時の行列演算等への影響を抑えることができる。
以上のように、この実施の形態4によれば、外部からの異常検出システム等で異常が検出された場合、それらの異常情報を利用して行列演算への影響を抑えることができる。これにより、システム全体の処理停止などの問題を回避できるという効果が得られる。
実施の形態5.
上述の実施の形態1〜4では、外部からの要因により異常を検出し、特定のチャンネルを無効にして行列演算への影響を抑える処理を行っていた。これに対して、共分散行列の値の比の異常を検出し、特定のチャンネルを無効にして逆行列演算の処理時間への影響を抑えるようにしてもよい。
この発明の実施の形態5に係るDBF信号処理装置の構成については、実施の形態1の図1に示した構成と同様である。また、処理の流れを示すフローチャートも、実施の形態1の図2に示したものと同じである。
実施の形態5では、ステップST4において、異常検出手段3は、P(n)を求めた後、式(6)のようにして、各チャンネル間のP(n)の比を算出する。
B(i,j)=P(i)/P(j) (6)
次に、異常検出手段3は、B(i,j)と閾値Hと比較してH以上となった場合、B(i,j)のjチャンネルを異常として、そのチャンネル番号(1〜Nのいずれか)を行列制御手段4に送るようにする。また、複数異常を受信した場合は、実施の形態1と同様に処理する。
上記の処理は、共分散行列の対角要素間の値の開きが極端に大きくなった場合、それらのチャンネルを異常するものである。前述のように、反復法で逆行列を求める場合の収束の度合いの指標として「条件数」があり、共分散行列R(エルミート行列)の場合、条件数は、固有値の絶対値の比の最大値(最大の固有値の絶対値を最小の固有値の絶対値で割った値)である。しかし、固有値を求めることは、逆行列を求めることと同等であり、処理が困難である。
このため、実施の形態5では、行列の各要素の絶対値で開きが大きい場合は、収束しにくくなることを利用し、対角要素のみで簡易的に判定を行う。なお、式(2)から共分散行列の対角要素であるP(n)は正の実数となるため、絶対値をとる必要はない。これにより、ステップST6において、反復法にて逆行列を求める場合、完全に正しい逆行列ではないが、処理が収束せず処理時間が長くなることを抑えることができる。
また、上記の処理では、比が大きい場合に、B(i,j)のjチャンネルを異常としていたが、i側を異常として処理するようにしてもよい。jチャンネルを異常とした場合は、対角要素の小さいものが異常とされ、iチャンネルを異常とした場合は、対角要素の大きいものが異常として設定される。
すなわち、行列算出手段5は、対角要素の値P(n)が最も大きい、または最も小さい要素に対応する行と列を削除した行列を共分散行列として逆行列を算出する。
以上のように、この実施の形態5によれば、共分散行列の対角要素の比が異常値になった場合、それらの異常を検出して逆行列演算の処理時間が長くなるのを抑えることができる。これにより、システム全体の処理時間が長くなるなどの問題を回避できるという効果が得られる。
実施の形態6.
上述の実施の形態5では、共分散行列の対角要素から異常判定して特定のチャンネルを無効にし、逆行列演算の処理時間が長くなるのと抑える処理を行っていた。これに対して、逆行列演算の収束の状態から異常を検出し、特定のチャンネルを無効にすることで逆行列演算の処理時間への影響を抑えるようにしてもよい。
この発明の実施の形態6に係るDBF信号処理装置の構成については、実施の形態1の図1に示した構成と同様である。
次に動作について説明する。
図3は、実施の形態6に係るDBF信号処理装置によって実行される信号処理動作を概略的に示す動作フローチャートである。
図3において、ステップST1からステップST3までは、実施の形態1と同じである。
次に、実施の形態6では、ステップST4の処理を行い、P(n)を算出するが、異常検出は行わない。その後、実施の形態1と同様にステップST5の処理を行う。
次に、ステップST6の逆行列を演算する。但し、この時、行列算出手段5は、共役勾配法のような反復法を用いて逆行列を算出するものとする。また、行列制御手段4は、行列算出手段5での逆行列の処理開始からの経過時間を測定する。
次に行列制御手段4は、閾値Hと経過時間を比較し、経過時間がH以上になった場合、演算異常として行列算出手段5での逆行列の演算を停止させる(ステップST10)。ここで、閾値Hは、システムとして許容される演算時間により設定されるものである。例えば、逆行列演算に割り当てられた許容時間の半分等である。
次に、行列制御手段4は、ステップST4で求められたP(n)の中で、値が小さいものから順にn個のチャンネルを選択し、それらを異常すなわち無効と設定する。ここで、nは、システムの許容時間と、逆行列演算の推定処理時間から求められる値である。具体的には、「(N−n)行(N−n)列の逆行列の推定処理時間の最悪値」が、「逆行列演算に割り当てられた許容時間−H」以下になるように、nを設定する等である。
次に、行列制御手段4は、行列算出手段5に、ステップST10で異常としたチャンネルを考慮して共分散行列Rを再度算出させる(ステップST4)。実際には、最初のステップST4の処理で、式(2)の計算は実行しているので、式(3)に従い、無効と設定された対角要素に対応する行と列を削除した行列Rを算出するだけである。それ以降のステップST5以降の処理は実施の形態1と同じである。
なお、図3のステップST10は、1回のみで2回以上実行しないものとする。
なお、上記の例では行列制御手段4は、対角要素P(n)の値が最も小さいものから順に無効としていたが、最も大きいものから順に無効とするようにしても良い。
これらの方法により、反復法にて逆行列を求める場合、完全に正しい逆行列ではないがある程度の逆行列を求めることができ、処理が収束せず処理時間が長くなることを抑えることができる。
また、上記では、単純に処理時間のみで収束するか否かを判定していたが、逆行列演算時の中間結果などから収束を判定するようにしてもよい。一般的に、反復法では、n回目の処理結果とn+1回目の処理結果の差をとり、それが微小値ε以下になるまで処理を繰り返す。この際、行列制御手段4が、行列算出手段5でのこれらの差を監視し、数回処理を実行しても差が減少しない、または減少の度合いが悪い場合は、処理を停止するようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態6によれば、逆行列演算での収束度合いを監視して、収束が悪いと判定した場合、それを検出して処理する行列を小さくすることにより、処理時間が長くなるのを抑えることができる。これにより、システム全体の処理時間が長くなるなどの問題を回避できるという効果が得られる。
実施の形態7.
上述の実施の形態6では、逆行列演算が収束しない場合、処理する行列を小さくし、処理時間が長くなるのを抑えていた。これに対して、行列算出手段の状態から特定のチャンネルを無効にすることで逆行列演算の処理時間への影響を抑えるようにしてもよい。
この発明の実施の形態7に係るDBF信号処理装置の構成について、図4に示す。図4において、行列算出手段5は、第1の積和手段7aと第2の積和手段7bを含む。ここで、第1および第2の積和手段7a,7bは、共分散行列および逆行列等の演算を行う際の乗算や加算などの処理を行う計算機であり、行列算出手段5が並列演算機構で構成されることを示す。構成の簡略化のため、図4では2個の積和手段で構成されているが、それ以上の複数個で構成されたものであってもよい。
また、行列算出手段5は、内部の第1および第2の積和手段7a,7bを用いて、共分散行列の算出や逆行列演算を行い、積和手段が1個の場合に比べて高速に処理を行うものとする。行列演算の並列処理や負荷分散などは、周知の技術であるので、ここでは詳細な説明は省略する。また、それ以外の構成は、実施の形態1の図1と同じである。また、動作処理の流れを示す動作フローチャートも、実施の形態1の図2に示したものと同じである。
実施の形態7では、図2のステップST4において、行列制御手段4は、行列算出手段5に指示し、内部の第1および第2の積和手段7a,7bが正常に動作しているか確認する。ここで、第1および第2の積和手段7a,7bが応答しない等の異常が検出された場合は、行列制御手段4は、行列算出手段5に異常が発生し、演算性能が低下しているものを判定する。
次に、行列制御手段4は、ステップST4で求められたP(n)の中で、値が小さいものから順にn個のチャンネルを選択し、それらを異常と設定する。行列制御手段4はこの設定を行列算出手段5へ指示し、行列算出手段5は指示に従って指定された対角要素P(n)に対応する行と列を削除した行列を共分散行列として算出し、その後逆行列を算出する。ここで、nは、システムの許容時間と、残された積和手段で演算可能な推定処理時間から求められる値である。具体的には、「残された積和手段で(N−n)行(N−n)列の共分散行列と逆行列演算を実行する場合の推定処理時間の最悪値」が、「共分散行列と逆行列の演算に割り当てられた許容時間」以下になるように、nを設定する等である。これらの方法により、完全に正しい処理ではないが、正常に動作している計算機で規定時間内に処理を終えることができる。
なお、上記の例では行列制御手段4は、対角要素P(n)の値が最も小さいものから順に異常としていたが、最も大きいものから順に異常とするようにしても良い。
以上のように、この実施の形態7によれば、行列算出手段が並列演算機構として構成されているような場合、それらの計算機の状態を監視して、演算性能が低下していると判定した場合それを検出して処理する行列を小さくすることにより、処理時間が規定時間内に終えるようにすることができる。これにより、システム全体の処理時間が規定時間を越えるなどの問題を回避できるという効果が得られる。
なおこの発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、これらの実施の形態の可能な組み合わせを全て含むことは云うまでもない。
1−1〜1−N アンテナ素子、2−1〜2−N 受信手段、3 異常検出手段、4 行列制御手段、5 行列算出手段、6 ビーム形成手段、7a 第1の積和手段、7b 第2の積和手段、10 アレーアンテナ、20 信号処理手段、30 DBF信号処理装置。

Claims (13)

  1. アレイアンテナで受信した信号の信号処理を行うDBF信号処理装置であって、
    複数の素子アンテナから構成される前記アレイアンテナと、
    前記複数の素子アンテナにそれぞれ設けられ受信信号をデジタル信号に変換する受信手段と、
    前記受信手段からの前記デジタル信号から共分散行列を算出し、前記共分散行列の逆行列を求めたのち、前記逆行列により前記デジタル信号から不要信号を削除して新たな信号を生成出力する行列算出手段と、
    前記行列算出手段が出力した信号から、ビーム形成を行うビーム形成手段と、
    前記DBF信号処理装置内部または外部からの信号または上記各手段の処理状態から異常状態を検出、判定する異常検出手段と、
    前記異常検出手段が検出した異常状態に基づいて前記行列算出手段での行列演算を制御指示する行列制御手段と、
    を備えたことを特徴とするDBF信号処理装置。
  2. 前記異常検出手段は、前記各受信手段から出力されるデジタル信号の平均電力を算出し、算出した値が予め設定された第1の閾値よりも低い場合、異常と判定することを特徴とする請求項1記載のDBF信号処理装置。
  3. 前記異常検出手段は、受信信号の雑音電力に基づく値を前記第1の閾値として設定することを特徴とする請求項2記載のDBF信号処理装置。
  4. 前記異常検出手段は、前記各受信手段から出力されるデジタル信号の平均電力を算出し、算出した値が予め設定された第2の閾値よりも高い場合、異常と判定することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載のDBF信号処理装置。
  5. 前記異常検出手段は、受信信号の最大電力に基づく値を前記第2の閾値として設定することを特徴とする請求項4記載のDBF信号処理装置。
  6. 前記異常検出手段は、前記各受信手段が出力する各デジタル信号の到着時刻を監視し、規定時刻に信号が来なかった場合、異常と判定することを特徴とする請求項1記載のDBF信号処理装置。
  7. 前記異常検出手段は、外部からの制御信号を受けて、特定のデジタル信号を異常と判定することを特徴とする請求項1記載のDBF信号処理装置。
  8. 前記行列制御手段は、前記異常検出手段からの異常の判定に基づいて、特定のデジタル信号が無効になるように前記行列算出手段に指示し、
    前記行列算出手段は、有効なデジタル信号のみで、共分散行列を算出し、共分散行列の逆行列を算出することを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項記載のDBF信号処理装置。
  9. 前記行列制御手段は、前記行列算出手段で求めた共分散行列の各要素の絶対値の比を算出し、比が設定された閾値を超えた場合は異常と判定し、
    前記行列算出手段は、絶対値が最も大きい、または最も小さい要素に対応する行と列を削除した行列を共分散行列として逆行列を算出すること、
    を特徴とする請求項1記載のDBF信号処理装置。
  10. 前記行列算出手段が反復法を用いて共分散行列および逆行列を算出し、
    前記行列制御手段は、前記行列算出手段での逆行列演算の状況を監視して逆行列演算が予め設定された時間未満に完了するか否かを判定し、完了しないと判定した場合は前記行列算出手段に特定の要素の無効と共分散行列の再計算を指示し、
    前記行列算出手段は、前記行列制御手段の指示に基づいて、指定された要素を削除した行列を共分散行列として逆行列を算出することを特徴とする請求項1記載のDBF信号処理装置。
  11. 前記行列算出手段が共分散行列および逆行列の算出を行う複数の積和手段を含む並列演算機構を有し、
    前記行列制御手段は、前記行列算出手段の動作状況を監視して前記並列演算機構の一部に故障が生じたと判定した場合、前記行列算出手段に特定の要素を無効とする指示を出し、
    前記行列算出手段は、前記行列制御手段の指示に基づいて指定された要素を削除した共分散行列を算出し、その後逆行列を算出することを特徴とする請求項1記載のDBF信号処理装置。
  12. 前記行列制御手段は、絶対値が最も大きい、または最も小さい要素から順に無効とする指示を前記行列算出手段に出すことを特徴とする請求項10または11記載のDBF信号処理装置。
  13. アレイアンテナで受信した信号の信号処理を行うDBF信号処理装置において、
    前記アレイアンテナの複数の素子アンテナにそれぞれ設けられ受信手段で素子アンテナでの受信信号をデジタル信号に変換する工程と、
    前記デジタル信号から共分散行列を算出し、前記共分散行列の逆行列を求めたのち、前記逆行列により前記デジタル信号から不要信号を削除して新たな信号を生成する工程と、
    前記新たな信号からビーム形成を行う工程と、
    前記DBF信号処理装置内部または外部からの信号または上記各工程の処理状態から異常状態を検出、判定する工程と、
    検出した異常状態に基づいて前記行列演算を制御指示する工程と、
    を備えたことを特徴とするDBF信号処理方法。
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