JP2013241896A - 過給機付き内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】タービンの回転数に作用するアクチュエータの操作量を実過給圧と目標過給圧との偏差に基づくフィードバック制御によって決定する過給機付き内燃機関の制御装置において、スロットルが速い速度で動作している過渡状態での過給圧の制御性を向上させることを課題とする。
【解決手段】通常は、目標過給圧と実過給圧との偏差に基づく過給圧フィードバック制御によってタービンの回転数に作用するアクチュエータの操作量を決定する。しかし、スロットルが速い速度で動作している過渡状態では、目標過給圧に関連する目標タービン回転数と実タービン回転数との偏差に基づくタービン回転数フィードバック制御によって前記アクチュエータの操作量を決定する。
【選択図】図1
【解決手段】通常は、目標過給圧と実過給圧との偏差に基づく過給圧フィードバック制御によってタービンの回転数に作用するアクチュエータの操作量を決定する。しかし、スロットルが速い速度で動作している過渡状態では、目標過給圧に関連する目標タービン回転数と実タービン回転数との偏差に基づくタービン回転数フィードバック制御によって前記アクチュエータの操作量を決定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、過給機付き内燃機関の制御装置に関し、特に、タービンの回転数に作用するアクチュエータの操作量を目標過給圧と実過給圧との偏差に基づくフィードバック制御によって決定する制御装置に関する。
過給機付き内燃機関の過給圧をアクチュエータの操作によって制御する技術が知られている。例えば下記の特許文献1に記載の技術では、可変容量型ターボ過給機を備えた内燃機関において、可変ノズルの開度を目標過給圧と実過給圧との偏差に基づくフィードバック制御によって決定することにより、目標過給圧を達成できる可変ノズル開度を得ている。また、特許文献2に記載の技術では、ウエストゲートバルブを有するターボ過給機を備えた内燃機関において、目標過給圧と実過給圧との偏差に基づくフィードバック制御によってウエストゲートバルブの開度を決定している。これらのように、過給圧フィードバック制御によってアクチュエータ操作量を決定することにより、内燃機関の過給圧を運転状態に応じた最適値に維持することができる。
過給圧フィードバック制御では、可変ノズルやウエストゲートバルブのようにタービンの回転数に作用するアクチュエータが操作される。これらアクチュエータに加え、過給圧にはスロットルも作用する。例えば、スロットルが速い速度で閉じた場合、スロットル上流の圧力である過給圧は上昇する。この場合、目標過給圧に対して高くなった実過給圧を低下させるべく、過給圧フィードバック制御によってアクチュエータの操作量が変更される。ところが、アクチュエータの操作に対する過給圧の応答性は高くない。このため、その後すぐにスロットルが速い速度で開かれた場合には、過給圧フィードバック制御による過給圧の低下と、スロットルが開かれることによる過給圧の低下とが重なり合い、実過給圧は目標過給圧を大きく下回ってしまう。
このように、従来の過給圧フィードバック制御には、スロットルが速い速度で動作している過渡状態での過給圧の制御性に関して改善の余地があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、タービンの回転数に作用するアクチュエータの操作量を実過給圧と目標過給圧との偏差に基づくフィードバック制御によって決定する制御装置において、スロットルが速い速度で動作している過渡状態での過給圧の制御性を向上させることを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る制御装置は、目標過給圧と実過給圧との偏差に基づくフィードバック制御によってタービンの回転数に作用するアクチュエータの操作量を決定する第1のフィードバック制御手段と、目標タービン回転数と実タービン回転数との偏差に基づくフィードバック制御によって同アクチュエータの操作量を決定する第2のフィードバック制御手段と、それら2つのフィードバック制御手段を切り替える切替手段とを有している。切替手段は、通常は第1のフィードバック制御手段による過給圧フィードバック制御を選択し、スロットルが速い速度で動作している過渡状態では第2のフィードバック制御手段によるタービン回転数フィードバック制御へ切り替える。なお、目標タービン回転数と目標過給圧とは独立に設定されるものではなく両者は関連する。好ましくは、目標過給圧に基づいて目標タービン回転数が決定される。
スロットルの開度の変化に対する過給圧の応答性に対し、スロットルの開度の変化に対するタービン回転数の応答性は低い。このため、スロットルが速い速度で動作している過渡状態であってもタービン回転数の変動は過給圧に比較すれば小さく、目標タービン回転数に対する実タービン回転数の乖離は小さい。よって、スロットルが速い速度で動作している過渡状態では過給圧フィードバック制御に代えてタービン回転数フィードバック制御を行うことで、スロットルの速い速度での動作の影響によりアクチュエータ操作量が急変するのを防ぐことができる。このように、スロットルが速い速度で動作している過渡状態でのアクチュエータ操作量の急変を防ぐことで、目標過給圧に対する実過給圧のオーバーシュートやアンダーシュートを抑えることができる。
なお、本発明に係る制御装置の好ましい形態では、本発明に係る制御装置は、内燃機関に対する要求トルクであってパルス成分を含む第1の要求トルクと、同パルス成分を含まない第2の要求トルクの2種類の要求トルクを生成する。要求トルクには、アクセルペダル開度に応じて決定されるドライバ要求トルクと、車載システムから要求されるシステム要求トルクとが含まれている。パルス成分はシステム要求トルクの一部であり、例えば電子制御式自動変速機の変速制御のためのトルクがそれに該当する。電子制御式自動変速機のシフトアップ時にはトルクダウン方向にパルス状に変化するトルクが要求される。本発明に係る制御装置は、第1の要求トルクに基づいてスロットルの開度を決定し、第2の要求トルクに基づいて目標過給圧を決定する。これによれば、パルス状に変化するトルクが要求される場合、その要求はスロットルを速い速度で動作させることによって達成される。一方、目標過給圧及び目標タービン回転数は要求トルクのパルス成分に応じて変化させられることがないため、スロットルが速い速度で動作している過渡状態でのアクチュエータの動きは抑えられる。
上記の好ましい形態では、切替手段は、第1の要求トルクと第2の要求トルクとの間に差が生じた場合、所定期間が経過するまでの間、第1のフィードバック制御手段による過給圧フィードバック制御から第2のフィードバック制御手段によるタービン回転数フィードバック制御へフィードバック制御の方法を切り替える。第1の要求トルクと第2の要求トルクとの間に差が生じるのは第1の要求トルクがパルス成分によって変化しているときであり、そのときにはパルス状のトルク変化を達成すべくスロットルは速い速度で動作させられている。よって、第1の要求トルクと第2の要求トルクとの間に差が生じた場合、所定期間が経過するまでの間はタービン回転数フィードバック制御を行うことで、過給圧の制御性の悪化を防ぐことができる。
以上述べたように、本発明に係る制御装置によれば、スロットルが速い速度で動作している過渡状態では、タービンの回転数に作用するアクチュエータの操作量を決定する方法として過給圧フィードバック制御に代えてタービン回転数フィードバック制御が行われる。これによれば、アクチュエータの操作量がスロットルの動作に連動して急変することはなくなり、過渡状態での過給圧の制御性は向上する。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
本実施の形態に係る制御装置が適用される過給機付き内燃機関は、電子制御式のスロットルを備えた火花点火式の4サイクルレシプロエンジンである。本実施の形態に係る過給機は、吸気通路に配置されたコンプレッサを排気通路に配置されたタービンの回転によって駆動するターボ式の過給機である。この過給機には負圧式のウエストゲートバルブが備えられている。また、この過給機にはタービンの回転数を計測するためのタービン回転数センサが取り付けられている。吸気通路におけるコンプレッサとスロットルとの間には、スロットルの上流部の圧力、すなわち、過給圧を計測するための過給圧センサが取り付けられている。
内燃機関の運転は車載ECU(Electronic Control Unit)によって制御される。ECUは車両制御、エンジン制御、変速機制御等の種々の機能を備えている。本実施の形態に係る制御装置はECUが備える機能の一部として実現される。ECUには、過給圧センサやタービン回転数センサ等の各種のセンサから、内燃機関の運転状態や運転条件に関する様々な情報が入力される。ECUが本実施の形態に係る制御装置として機能する場合、ECUは、メモリに記憶されている制御プログラムに従ってスロットルとウエストゲートバルブを操作する。ウエストゲートバルブを操作することによって過給機のタービンの回転数を制御し、過給圧を制御することができる。そして、スロットルを操作することによって吸気圧(スロットルの下流の圧力)を制御し、筒内に吸入される空気量を制御することができる。
図1は、制御プログラムに従いECU100が機能することで実現される制御装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施の形態に係る制御装置は、複数の要素110,112,114,120,122,124,126,130,132,140,142からなり、これらの要素による演算によってスロットル2とウエストゲートバルブ4の各操作量を算出する。なお、これらの要素は制御プログラムが実行されることで仮想的に実現される要素である。
本実施の形態に係る制御装置は、2つの要求トルク生成ユニット110,120を有している。各要求トルク生成ユニット110,120は、内燃機関に対する要求トルクを計算して出力する。要求トルクには、アクセルペダル開度に応じて決定されるドライバ要求トルクと、複数の車載システムから要求されるシステム要求トルクとが含まれている。システム要求トルクには、トラクション制御のためのトルク、横滑り防止制御のためのトルク、アイドル回転数を維持するのに必要なトルク、電子制御式自動変速機の変速制御のためのトルク等の種々のトルクが含まれている。2つの要求トルク生成ユニット110,120のうち第1の要求トルク生成ユニット110にて生成される要求トルク(第1の要求トルク)には、ドライバ要求トルクとシステム要求トルクの全ての成分が含まれている。これに対して、第2の要求トルク生成ユニット120にて生成される要求トルク(第2の要求トルク)には、パルス状に変化する成分(パルス成分)は含まれていない。例えば電子制御式自動変速機のシフトアップ時には、トルクダウン方向のパルス成分が第1の要求トルクのみに含まれる。
第1の要求トルク生成ユニット110で生成された第1の要求トルクは目標吸気圧計算ユニット112に入力される。目標吸気圧計算ユニット112は第1の要求トルクの達成に必要な吸気圧を計算する。吸気圧の計算にはトルクと吸気圧とを関連付けるマップやモデルが用いられる。計算で得られた吸気圧は内燃機関の目標吸気圧として出力される。
目標吸気圧計算ユニット112で計算された目標吸気圧はスロットル制御ユニット114に入力される。スロットル制御ユニット114は、目標吸気圧の達成に必要なスロットル開度を計算する。スロットル開度の計算にはエア逆モデルが用いられる。エア逆モデルは、吸気管圧とスロットル開度との間に成り立つ関係を物理モデルによって表したエアモデルの逆モデルである。スロットル制御ユニット114は、エア逆モデルを用いた計算で得られたスロットル開度を目標スロットル開度として設定し、目標スロットル開度に従ってスロットル2を操作する。
第2の要求トルク生成ユニット120で生成された第2の要求トルクは目標過給圧計算ユニット122に入力される。目標過給圧計算ユニット122は第2の要求トルクの達成に必要な過給圧を計算する。過給圧の計算にはトルクと過給圧とを関連付けるマップやモデルが用いられる。計算で得られた過給圧は内燃機関の目標過給圧として出力される。
目標過給圧計算ユニット122で計算された目標過給圧は過給圧偏差計算ユニット124に入力される。過給圧偏差計算ユニット124は、目標過給圧と過給圧センサ6を用いて計測された実過給圧との偏差を計算する。過給圧偏差計算ユニット124で計算された過給圧偏差は後述するフィードバック入力選択ユニット140に入力される。
目標過給圧計算ユニット122で計算された目標過給圧は、過給圧偏差計算ユニット124への入力と並行して、目標タービン回転数計算ユニット130にも入力される。目標タービン回転数計算ユニット130は目標過給圧の達成に必要なタービン回転数を計算する。タービン回転数の計算にはタービン回転数と過給圧とを関連付けるマップやモデルが用いられる。計算で得られたタービン回転数は過給機の目標タービン回転数として出力される。
目標タービン回転数計算ユニット130で計算された目標タービン回転数はタービン回転数偏差計算ユニット132に入力される。タービン回転数偏差計算ユニット132は、目標タービン回転数とタービン回転数センサ8を用いて計測された実タービン回転数との偏差を計算する。タービン回転数偏差計算ユニット132で計算されたタービン回転数偏差はフィードバック入力選択ユニット140に入力される。
フィードバック入力選択ユニット140は、過給圧偏差計算ユニット124から入力される過給圧偏差と、タービン回転数偏差計算ユニット132から入力されるタービン回転数偏差との何れか一方の偏差情報を選択し、選択した偏差情報をウエストゲートバルブ制御ユニット126に入力する。フィードバック入力選択ユニット140により選択される偏差情報は、後述する切替判定ユニット142からの指示によって切り替えられる。
ウエストゲートバルブ制御ユニット126は、フィードバック入力選択ユニット140から入力された偏差情報に基づくフィードバック制御、例えばPI制御によってウエストゲートバルブ4の開度を計算する。過給圧偏差が入力されているときには、過給圧偏差に基づいてP項を計算するとともにI項を更新し、P項及びI項を用いてウエストゲートバルブ開度の補正量を計算する。そして、計算した補正量に従ってウエストゲートバルブ4を操作する。この補正量は実過給圧を目標過給圧に近づけるための補正量である。この場合、ウエストゲートバルブ制御ユニット126は、過給圧偏差計算ユニット124とともに、ウエストゲートバルブ開度の過給圧フィードバック制御を行うための第1のフィードバック制御手段を構成する。
また、タービン回転数偏差が入力されているときには、ウエストゲートバルブ制御ユニット126は、タービン回転数偏差に基づいてP項を計算するとともにI項を更新し、P項及びI項を用いてウエストゲートバルブ開度の補正量を計算する。そして、計算した補正量に従ってウエストゲートバルブ4を操作する。この補正量は実タービン回転数を目標タービン回転数に近づけるための補正量である。この場合、ウエストゲートバルブ制御ユニット126は、タービン回転数偏差計算ユニット132とともに、ウエストゲートバルブ開度のタービン回転数フィードバック制御を行うための第2のフィードバック制御手段を構成する。
切替判定ユニット142は、フィードバック入力選択ユニット140とともに、ウエストゲートバルブ開度のフィードバック制御の方法を過給圧フィードバック制御とタービン回転数フィードバック制御との間で切り替える切替手段を構成する。切替判定ユニット142には、第1の要求トルク生成ユニット110で生成された第1の要求トルクと、第2の要求トルク生成ユニット120で生成された第2の要求トルクとが入力されている。切替判定ユニット142は、入力された第1の要求トルクと第2の要求トルクとを比較し、その比較結果に基づいてフィードバック入力選択ユニット140に対する指示内容を決定する。
図2は、切替判定ユニット142によるフィードバック制御の方法の切り替えの判断手順を示すフローチャートである。最初のステップS2では、切替判定ユニット142は、第1の要求トルクと第2の要求トルクとが同じ値かどうか判定する。第1の要求トルクと第2の要求トルクとは通常は同じ値になっている。ただし、システム要求トルクにパルス成分が含まれている場合、そのパルス成分は第1の要求トルクには含まれるが第2の要求トルクには含まれない。この場合、第1の要求トルクと第2の要求トルクとの間には差が生じる。
切替判定ユニット142は、通常は、ウエストゲートバルブ開度のフィードバック制御の方法として過給圧フィードバック制御を選択している。より詳しくは、フィードバック入力選択ユニット140に対してウエストゲートバルブ制御ユニット126に過給圧偏差を入力するように指示している(ステップS10)。
しかし、第1の要求トルクに含まれるパルス成分によって第1の要求トルクと第2の要求トルクとの間に差が生じた場合、切替判定ユニット142は、ウエストゲートバルブ開度のフィードバック制御の方法を過給圧フィードバック制御からタービン回転数フィードバック制御に切り替える(ステップS4)。より詳しくは、ウエストゲートバルブ制御ユニット126に入力する偏差情報を過給圧偏差からタービン回転数偏差に切り替えるようにフィードバック入力選択ユニット140に対して指示する。
第1の要求トルクと第2の要求トルクとが同一の値の場合、切替判定ユニット142は、タービン回転数フィードバック制御の実行中かどうか判定する(ステップS6)。そして、タービン回転数フィードバック制御の実行中の場合、第1の要求トルクと第2の要求トルクとの間に差が生じている期間を含む所定期間が経過したかどうか判定する(ステップS8)。所定期間が経過するまではタービン回転数フィードバック制御が継続して選択される。なお、所定期間は、第1の要求トルクと第2の要求トルクの差の大きさに応じて、つまり、第1の要求トルクに含まれるパルス成分の大きさに応じて設定される。具体的には、第1の要求トルクと第2の要求トルクの差が大きいほど、所定期間は長くされる。
所定期間が経過した場合、切替判定ユニット142は、ウエストゲートバルブ開度のフィードバック制御の方法を再びタービン回転数フィードバック制御から過給圧フィードバック制御に切り替える(ステップS10)。より詳しくは、フィードバック入力選択ユニット140に対し、ウエストゲートバルブ制御ユニット126に入力する偏差情報を再びタービン回転数偏差から過給圧偏差に切り替えるように指示する。
次に、本実施の形態に係る制御装置によって得られる制御上の効果について図3を用いて説明する。
図3は、電子制御式自動変速機の変速制御においてシフトアップが行われる場合の制御結果を示している。図3の1段目のチャートは、第1の要求トルクと第2の要求トルクのそれぞれの時間変化を示している。電子制御式自動変速機のシフトアップ時には、変速制御期間に対応するトルクダウン方向のパルス成分が第1の要求トルクのみに与えられ、第1の要求トルクのみパルス状に変化する。
図3の2段目のチャートは、目標スロットル開度の時間変化を示している。目標スロットル開度は第1の要求トルクに基づき決定される。このため、電子制御式自動変速機のシフトアップ時には、目標スロットル開度は要求トルクのパルス状の変化に合わせて変化させられる。
図3の3段目のチャートは、目標過給圧と実過給圧のそれぞれの時間変化を示している。また、4段目のチャートは、目標タービン回転数と実タービン回転数のそれぞれの時間変化を示している。目標過給圧と目標タービン回転数は第2の要求トルクに基づき決定される。このため、目標過給圧はパルス状に変化することなく略フラットになり、目標タービン回転数もパルス状に変化することなく略フラットになる。しかし、スロットル上流の圧力である過給圧にはスロットル2の動作が作用するため、スロットル2が速い速度で動作している状況ではその影響によって過給圧に変動が生じ、目標過給圧に対して実過給圧が大きく乖離する。これに対し、タービン回転数のスロットル開度の変化に対する応答性は低いため、スロットル2が速い速度で動作している過渡状態であってもタービン回転数の変動は過給圧に比較すれば小さく、目標タービン回転数に対する実タービン回転数の乖離は小さい。
図3の5段目のチャートは、ウエストゲートバルブ開度を決定するためのフィードバック制御の選択を示している。本実施の形態に係る制御装置によれば、通常は過給圧フィードバック制御が選択されているが、第1の要求トルクがパルス状に変化している変速制御期間を含む所定期間、過給圧フィードバック制御に代えてタービン回転数フィードバック制御が選択される。スロットル開度の変化に対する過給圧の応答性に対し、スロットル開度の変化に対するタービン回転数の応答性は低い。よって、過渡状態では過給圧フィードバック制御に代えてタービン回転数フィードバック制御を行うことで、ウエストゲートバルブ開度の急変を防ぎ、それに伴う過給圧の制御性の悪化を防ぐことができる。より具体的には、実過給圧が目標過給圧に対して高くなることを受けてウエストゲートバルブ4が開いてしまうのを防ぐことができ、その後の加速時に実過給圧が目標過給圧を大きく下回ってしまうことによる加速性の悪化を防ぐことができる。
なお、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、上述の実施の形態では過給圧を過給圧センサによって計測しているが、運転状態に関する他の情報に基づいて推定してもよい。タービン回転数についても同様であり、運転状態に関する他の情報に基づいてタービン回転数を推定してもよい。
また、上述の実施の形態では本発明をウエストゲートバルブを有する過給機を備えた内燃機関に適用しているが、本発明は可変ノズルを有する過給機を備えた内燃機関にも適用することができる。
2 スロットル
4 ウエストゲートバルブ
6 過給圧センサ
8 タービン回転数センサ
100 ECU
110 第1の要求トルク生成ユニット
112 目標吸気圧計算ユニット
114 スロットル制御ユニット
120 第2の要求トルク生成ユニット
122 目標過給圧計算ユニット
124 過給圧偏差計算ユニット
126 ウエストゲートバルブ制御ユニット
130 目標タービン回転数計算ユニット
132 タービン回転数偏差計算ユニット
140 フィードバック入力選択ユニット
142 切替判定ユニット
4 ウエストゲートバルブ
6 過給圧センサ
8 タービン回転数センサ
100 ECU
110 第1の要求トルク生成ユニット
112 目標吸気圧計算ユニット
114 スロットル制御ユニット
120 第2の要求トルク生成ユニット
122 目標過給圧計算ユニット
124 過給圧偏差計算ユニット
126 ウエストゲートバルブ制御ユニット
130 目標タービン回転数計算ユニット
132 タービン回転数偏差計算ユニット
140 フィードバック入力選択ユニット
142 切替判定ユニット
Claims (3)
- スロットルと、タービンの回転数に作用するアクチュエータとを備える過給機付き内燃機関の制御装置において、
目標過給圧と実過給圧との偏差に基づくフィードバック制御によって前記アクチュエータの操作量を決定する第1のフィードバック制御手段と、
前記目標過給圧に関連する目標タービン回転数と実タービン回転数との偏差に基づくフィードバック制御によって前記アクチュエータの操作量を決定する第2のフィードバック制御手段と、
前記アクチュエータの操作量を決定する手段として、通常は前記第1のフィードバック制御手段を選択し、前記スロットルが速い速度で動作している過渡状態では前記第2のフィードバック制御手段へ切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とする過給機付き内燃機関の制御装置。 - 前記目標タービン数を前記目標過給圧に基づいて決定する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関に対する要求トルクであってパルス成分を含む第1の要求トルクを生成する手段と、
前記内燃機関に対する要求トルクであって前記パルス成分を含まない第2の要求トルクを生成する手段と、
前記スロットルの開度を前記第1の要求トルクに基づいて決定する手段と、
前記目標過給圧を前記第2の要求トルクに基づいて決定する手段と、を備え、
前記切替手段は、前記第1の要求トルクと前記第2の要求トルクとの間に差が生じた場合、所定期間が経過するまでの間、前記第1のフィードバック制御手段から前記第2のフィードバック制御手段へ切り替えることを特徴とする請求項2に記載の過給機付き内燃機関の制御装置。
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JP2015124691A (ja) * | 2013-12-26 | 2015-07-06 | トヨタ自動車株式会社 | 電動ウェイストゲートバルブシステム |
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