JP2013238404A - 組電池のセルの状態推定装置 - Google Patents

組電池のセルの状態推定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013238404A
JP2013238404A JP2012109455A JP2012109455A JP2013238404A JP 2013238404 A JP2013238404 A JP 2013238404A JP 2012109455 A JP2012109455 A JP 2012109455A JP 2012109455 A JP2012109455 A JP 2012109455A JP 2013238404 A JP2013238404 A JP 2013238404A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
voltage
charge rate
charge
assembled battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012109455A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5393838B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Edamoto
吉広 枝本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2012109455A priority Critical patent/JP5393838B2/ja
Publication of JP2013238404A publication Critical patent/JP2013238404A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5393838B2 publication Critical patent/JP5393838B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

【課題】 組電池を構成する各セルの充電率を、より簡単に推定することができる組電池のセルの状態推定装置を提供する。
【解決手段】
組電池のセルの状態推定装置は、組電池1の起動時に組電池1を構成する各セル1a〜1nの初期開放電圧Cell-OCV-intをそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段2a〜2nと、各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率Cell-SOC-intをそれぞれ推定する各セル初期開放電圧充電率推定手段8と、組電池1を流れる充放電電流に基づいて起動時から現在までの電流積算値を算出し、電流積算値に基づいて組電池1の全体充電率変化量Total-ΔSOCを推定する充電率変化量推定手段12と、各セル初期開放電圧充電率Cell-OCV-intから充電率変化量Total-ΔSOCを減算することで各セル1a〜1nの充電率SOCをそれぞれ算出する各セル充電率算出手段11と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、組電池を構成するセルごとにそれらの状態を推定可能な組電池のセルの状態推定装置に関する。
従来の組電池のセルの状態推定装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来の組電池のセルの状態推定装置は、充電率(SOC:State of Charge)を推定するコンポーネントと、健全度(SOH State of Health)を推定するコンポーネントと、を備えている。
SOCを推定するコンポーネントは、SOCが電池の内部状態の予測を行うコンポーネントと、上記内部状態の予測の不確実性の予測するコンポーネントと、内部状態の予測と不確実性の予測を補正するコンポーネントと、カルマン・フィルタあるいは拡張カルマン・フィルタの少なくとも一方で構成されて上記補正を繰り返すアルゴリズムを適用してSOCに対して行う推定とSOC推定に対する不確実性を算出するコンポーネントと、を有している。
特表2008−522152号公報
しかしながら、上記従来の組電池のセルの状態推定装置には以下に説明するような問題がある。
上記従来の組電池のセルの状態推定装置では、現在の電池の状態を複数のセルから構成された組電池全体の全体電圧(総合電圧)から算出するようにしている。この場合、組電池を構成するセル間に残量のばらつきがあると、組電池の使用可能な正しい残量を求めることができない。
すなわち、複数のセルが直列に接続された組電池の場合、組電池の使用可能量は残量の少ないセルに依存する一方、充電可能量は残量が多いセルに依存する。この結果、充放電時にあって組電池の状態を正確に把握するには、セルごとの残量を知る必要がある。
この場合、上記従来の組電池のセルの状態推定装置で実行している充電率推定方法を用いてセルごとにその充電率を算出しようとすると、電気自動車用組電池のようにセルが多い場合にはその演算処理が大変となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、組電池を構成する各セルの充電率を、より簡単に推定することができるようにした組電池のセルの状態推定装置を提供することにある。
この目的のため、請求項1に記載の第1の本発明による組電池のセルの状態推定装置は、
組電池の起動時に組電池を構成する各セルの初期開放電圧をそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段と、
各セル開放電圧測定手段で測定した各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率をそれぞれ推定する各セル初期開放電圧充電率推定手段と、
組電池を流れる充放電電流に基づいて起動時から現在までの電流積算値を算出し、電流積算値に基づいて組電池の全体充電率変化量を推定する充電率変化量推定手段と、
各セル初期開放電圧充電率推定手段で得た各セル初期開放電圧充電率から、充電率変化量推定手段で得た充電率変化量を減算することで各セルの充電率をそれぞれ算出する各セル充電率算出手段と、
を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の第2の発明の組電池のセルの状態推定装置は、
組電池の起動時に組電池を構成する各セルの初期開放電圧をそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段と、
各セル開放電圧測定手段で測定した各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率をそれぞれ推定する各セル初期開放電圧充電率推定手段と、
各セルの起動時および電源停止時後一定時間以上経過した時の開放電圧と、組電池を流れる充放電量と、に基づいて各セルの健全度をそれぞれ推定する各セル健全度推定手段と、
組電池を流れる充放電電流に基づいて起動時から現在までの電流積算値を算出し、電流積算値および各セル健全度推定手段で得た各セルの健全度に基づいて組電池の各セルの充電率変化量を推定する充電率変化量推定手段と、
各セル初期開放電圧充電率推定手段で得た各セル初期開放電圧充電率から、充電率変化量推定手段で得た現在の各セルの充電率変化量を減算することで各セルの充電率をそれぞれ算出する各セル充電率算出手段と、
を備えた、
ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の第3の発明の組電池のセルの状態推定装置は、
組電池に流れる充放電電流を測定する充放電電流測定手段と、
組電池の全体電圧を測定する全体電圧測定手段と、
組電池の起動時に組電池を構成する各セルの初期開放電圧をそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段と、
各セル開放電圧測定手段で測定した各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率を、また組電池の起動時に全体電圧測定手段で測定した初期全体開放電圧に基づいて全体初期開放電圧充電率をそれぞれ推定する初期開放電圧充電率推定手段と、
全体電圧測定手段で得た全体電圧および充放電電流測定手段で得た充放電電流に基づきカルマン・フィルタを用いて現在の開放電圧を推定してこの現在の開放電圧に基づいて得た現在の開放電圧充電率と初期開放電圧充電率推定手段で得た全体初期開放電圧充電率とから充電率変化量を推定する充電率変化量推定手段と、
各セル初期開放電圧充電率推定手段で得た各セル初期開放電圧充電率から、充電率変化量推定手段で得た充電率変化量を加算することで各セルの充電率をそれぞれ算出する各セル充電率算出手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の第1の本発明の組電池のセルの状態推定装置にあっては、組電池に用いられたセルごとの充電率を算出する際、充電率変化量には個々のセルの値ではなく、組電池全体の値を用いるようにしたので、各セルの充電率を従来技術に比べてより簡単に推定することができる。したがって、組電池の各セルの残量をより正確に推測することが可能となる。
請求項2に記載の第2の本発明の組電池のセルの状態推定装置にあっては、各セルの健全度を用いて全体充電率から各セルの充電率変化量を推定するようにしたので、より正確な残量の推測が可能となる。
請求項3に記載の第3の本発明の組電池のセルの状態推定装置にあっては、カルマン・フィルタを用いて現在の全体充電率を推定するようにしたので、平均的な健全度が含まれた推測となり、より正確な残量の推測が可能となる。
第1発明の実施例1に係る組電池のセルの状態推定装置の機能構成を示すブロック図である。 車両走行に伴う、実施例1の組電池のセルの状態推定装置での充放電電流と充電率の時間的変化の一例を示す図である。 第2発明の実施例2に係る組電池のセルの状態推定装置の機能構成を示すブロック図である。 実施例2の組電池のセルの状態推定装置で用いられるセル毎の健全度算出部の機能構成を示すブロック図である。 第3発明の実施例3に係る組電池のセルの状態推定装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明および図中において実質的に同じ構成のものについては同じ符号を付し、その説明を省略する。また、以下の説明および図中おける「Cell-」の記号は「各セルの」を表し、「Total-」は「全体の」を表す。
まず、第1発明の実施例1に係る組電池のセルの状態推定装置の全体構成を図1に基づいて説明する。
なお、図2は、図示しない電源を起動してから走行し車両停車放置した間の充放電電流(図2の上半部)と充電率(図2の下半部)との状態示す。
この実施例1の組電池1のセルの状態推定装置は、複数(n個:nは2以上の整数)のセル1a、1b、・・・、1m、1nを直列接続して構成した組電池1に接続されて、これら各セル1a〜1nの内部状態を推測する。
なお、本実施例では、組電池1は、電気自動車の電源として用いる。
この実施例1の組電池1のセルの状態推定装置は、端子電圧測定部2と、充放電電流測定部3と、各セルの充電率算出部6および電流積算充電率変化量算出部12を有するマイクロ・コンピュータ5と、を備えている。
端子電圧測定部2は、各セル1a〜1nに対応して各セルの端子電圧を測定するn個のセル電圧測定部2a、2b、・・・、2m、2nからなり、これらのセル電圧測定部2a〜2nは測定した各セル1a〜1nの端子電圧を各セルの充電率算出部7へ出力する。
なお、端子電圧測定部2は、本発明の各セルの初期開放電圧測定手段に相当する。
充放電流測定部3は、組電池1に直列接続されて組電池1を流れる充放電電流を測定し、この値を電流積算充電率変化量算出部13へ出力する。
なお、充放電流測定部3は、本発明の充放電電流測定手段に相当する。
各セルの充電率算出部7は、初期電圧保存部7と、開放電圧−充電率算出部8と、減算部11と、を有する。
初期電圧保存部7は、図示しないイグニッション・キーにより電源起動が行われると、この電源起動時(図2中、時点A)における各セル1a〜1nの端子電圧を、セル電圧測定部2a〜2nからそれぞれ読み込み、記憶保存する。
なお、電源起動時におけるこれらの端子電圧は、充放電が所定時間以上なされず分極反応が緩和しているので、開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)に等しいとみなせる。したがって、初期電圧保存部7は、電源起動時における各セルの初期開放電圧を記憶保持することとなり、これらの値を開放電圧−充電率算出部8へ出力する。
開放電圧−充電率算出部8は、あらかじめ実験で得た、開放電圧OCVと充電率SOCとの関係データを記憶している。初期電圧保存部7から入力された各セルの初期開放電圧Cell-OCVから、各セルの初期開放電圧充電率Cell-SOC-intをそれぞれ算出する。これらの値は減算部11へ出力される。
なお、加算部12については、後で説明する。
一方、電流積算充電率変化量算出部12は、電流積算部13と、除算部14と、を有する。
電流積算部13は、電流測定部3から入力される充放電電流を電源起動時から現在の観測点(たとえば、図2中、時点B)まで積算していき、この電流積算量(電荷変化量)を除算部14へ出力する。
除算部14は、電流積算部15で算出した電流積算量を、あらかじめ設定した設計容量で除算して電流積算充電率変化量ΔSOCを得、この値を各セルの充電率算出部6の減算部11へ出力する。
減算部11は、開放電圧−充電率算出部8から得た各セルの初期充電率Total-SOC-intから除算部14で得た電流積算充電率変化量ΔSOCを減算して、各セル1a〜1nの現在の観測点における充電率Cell-SOCをそれぞれ算出する。
なお、減算部11は、本発明の各セル充電率算出手段に相当する。
この各セル1a〜1nの現在の観測点における充電率Cell-SOCは、各セル1a〜1nの残量を知ることで車両の走行可能距離の推定、充電時における充電可能量の推定等に利用される。
以上の説明から分かるように、実施例1の組電池のセルの状態推定装置にあっては、各セル1a〜1nの初期充電率をそれぞれ求めておく一方、充電率変化量ΔSOCの推定には電流積算法で算出した充放電積算値を用いるので、個々のセルの充電率変化量をそれぞれ算出しなくとも、前者から後者を減算することで、簡単な演算処理で各セル1a〜1nの現在の充電率Cell-SOCを推定することができるようになる。
この結果、走行可能距離の推定や充電可能量の推定の精度を向上させることができる。
次に、本発明の実施例2に係る組電池のセルの状態推定装置の全体構成を図3に基づいて説明する。
実施例2の組電池のセルの状態推定装置は、各セルの健全度算出部15が追加される他、電流積算充電率変化量算出部12の構成が実施例1と異なる。
すなわち、電流積算充電率変化量算出部12は、実施例1の電流積算部13および除算部14に加えて乗算部16を有し、各セルの健全度算出部15が接続される。
各セルの健全度算出部15は、各セル1a〜1nの健全度を、セル電圧測定部2a、2b、・・・、2m、2nからそれぞれ得た初期開放電圧と充放電流部3で得た充放電電流とから算出する。この具体的な構成を図4に示す。
すなわち、各セルの健全度算出部15は、図4に示すように、電流積算部13と、除算部14と、初期電圧保存部7と、開放電圧充電率減算部17と、除算部18と、を有する。これらのうち、電流積算部13と除算部14とは、実施例1と同じ構成であるが、他は実施例1と異なる。
なお、各セルの健全度算出部15は、本発明の各セルの健全度算出手段に相当する。
初期電圧保存部7は、電源起動時(図2中の時点A)と、および車両停止放置後、すなわち車両走行で放電した後、電流が流れていない期間が所定時間以上経過した時点(図2中の時点Cで、本実施例では次の電源起動時)でそれぞれ発せられる起動信号に応じて、そのときの各セル1a〜1nの端子電圧を、高充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Hi(初期充電率Total-SOC-intに相当)、また低充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Loとしてそれぞれ記憶保存する。これらの値は、開放電圧−充電率算出部8へ出力される。
ただし、これらの時点A、Cは便宜上図2を用いて説明したが、これらの時点は組電池のセルの状態推定装置が各セルの充電率を推定する期間の1サイクル前のものであり、各セルの充電率の推定にあっては、その1サイクル前に演算して得た健全度を補正除算部16で用いることになる。この場合、健全度は急激に変化する値ではないので、問題はない。
開放電圧−充電率算出部8では、入力された高充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Hiおよび低充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Loに基づいて、高充電率時の各セルの充電率Cell-SOC-Hiおよび低充電率時の各セルの充電率Cell-SOC-Loを算出し、これらを開放電圧充電率減算部17へ出力する。
開放電圧充電率減算部17では、各セル1a〜1nにつき、高充電率時の充電率Cell-SOC-Hiから低充電率時の充電率Cell-SOC-Loを減算して各セルの開放電圧充電率変化量Cell-ΔSOCをそれぞれ得る。
これらの値は、除算部18へ出力される。
一方、電流積算部13と除算部14とでは、実施例1と同様にして、電流積算部13で電流積算量を算出し、除算部14にて電流積算量をあらかじめ設定した設計容量で除算して電流積算充電率変化量ΔSOCiを得、この値を除算部18へ出力する。
除算部18は、開放電圧充電率減算部17で得た各セルの開放電圧充電率変化量Cell-ΔSOCを除算部14で得た電流積算充電率変化量ΔSOCiで除算することで、各セルの健全度をそれぞれ算出する。
これらの値は、乗算部16へ出力される。
乗算部16は、設計容量の各セルの健全度SOHを乗算して隠せるの充電容量をそれぞれ算出し、この値を除算部14へ出力する。
なお、上記各セルの健全度の推定を行うにあたっては、時点A〜時点C間の時間が所定時間内である場合のみ測定電圧を記憶保持し、所定時間を超える場合には時点Cでの測定電圧の記憶保持は行わないようにして、電流積算による累積誤差や自己放電による充電率変化の悪影響を少なくするようにしている。
また、時点A〜時点C間での電流積算充電率変化量ΔSOCiが所定値以上の場合に時点Cでの測定電圧の記憶保持を行い、所定値より小さい場合は、時点Cでの測定電圧の記憶保持は行わないようにして、推定精度が低くならないようにしている。
さらに、電源停止時から時点Cまでの期間が、電流が流れておらず、その期間が一定時間以上の場合に時点Cでの測定電圧の記憶保持を行い、一定時間より短い場合は、時点Cでの測定電圧の記憶保持は行わないようにして、推定精度が低くならないようにしている。
以上のような場合には、その前に算出した各セルの健全度を用いる。
除算部14は、電流積算部15で得た電流積算量を乗算部16で得た各セルの充電容量で除算してセルごとの充電容量変化量Cell-ΔSOCを算出し、これらの値を実施例1と同様に減算部11へ出力する。
減算部11は、各セル1a〜1nについて、開放電圧−充電率算出部8から得た初期充電率Total-SOC-intから除算部14で得た電流積算充電率変化量Cell-ΔSOCを減算して、各セル1a〜1nの現在の観測点における充電率Cell-SOCをそれぞれ算出する。
以上の説明から分かるように、実施例2の組電池のセルの状態推定装置にあっては、電流積算充電率変化量算出部12で各セルの健全度を推定してこれらの値を用いて設計容量を補正するようにしたので、演算処理は実施例1の場合よりも若干増加するもののその処理は少なくて済み、個々のセルの健全度を考慮したことにより、実施例1の場合より各セルの充電率をさらに高精度で推定することができる。
次に、本発明の実施例3に係る組電池のセルの状態推定装置の全体構成を図5に基づいて説明する。
実施例3の組電池のセルの状態推定装置にあっては、全体電圧測定部4が追加される。また、各セルの充電率算出部6および充電率変化量算出部12の構成が実施例1とそれぞれ一部異なる。
全体電圧測定部4は、組電池1の全体端子電圧を測定する。
なお、全体電圧測定部4は、本発明の全体初期電圧測定手段に相当する。
各セルの充電率算出部6の初期電圧保存部7は、実施例1と同様にセル電圧測定部2a〜2nからイグニッション・キー・オン時にそれぞれ読み込んだ端子電圧を各セルの初期開放電圧Cell-OCV-intとして記憶保存する他、同時に全体電圧測定部4から読み込んだ端子電圧を全体初期電圧Total-OCV-intとして記憶保存する。
各セルの充電率算出部6の開放電圧−充電率算出部8は、実施例1と同様に各セルの初期開放電圧Cell-OCV-intに基づいて各セルの初期充電率Cell-SOC-intを算出するとともに、全体初期電圧Total-OCV-intに基づいて全体初期充電率Total-SOC-intを算出する。各セルの初期充電率Cell-SOC-intは、実施例1、2の減算部11に代えて設けた加算部22へ出力され、全体初期充電率Total-SOC-intは、充電率変化量算出部12の減算部21へ出力される。
充電率変化量算出部12は、減算部21に加え、モデルベース開放電圧推定部19と、開放電圧−充電率算出部20(開放電圧−充電率算出部8と共用)と、を有する。
モデルベース開放電圧推定部19は、電池の等価モデルを備えており、全体電圧測定部4で測定した全体電圧と充放電電流測定部3で測定した充放電電流とを入力してカルマン・フィルタで電池の状態(内部抵抗など)を推定し、これから現在の観測時における開放電圧Total-OCVを推定する。この値は、開放電圧−充電率算出部20へ出力される。
開放電圧−充電率算出部20では、開放電圧Total-OCVに基づき、現在の観測時における全体充電率Total-SOCを算出する。この値は、減算部21へ出力される。
減算部21では、開放電圧−充電率算出部20で得た全体充電率Total-SOCから開放電圧−充電率算出部8で得た全体職充電率Total-SOC-intを減算して全体の充電率変化量Total-ΔSOCを算出し、加算部22へ出力する。
加算部22は、開放電圧−充電率算出部8で得た各セルの初期充電率Cell-SOC-intに減算部21で得た全体の充電率変化量Total-ΔSOCを加算することで、現在の観測時における各セルの充電率Cell-SOCをそれぞれ得る。
なお、加算部22は、本発明の各セル充電率算出手段に相当する。
以上の説明から分かるように、実施例3の組電池のセルの状態推定装置にあっては、充電率変化量算出部12がカルマン・フィルタにて組電池1の全体の充電容量変化量を算出するようにしたので、演算処理は実施例1の場合よりも若干増加するもののその処理は少なくて済み、平均的な健全度を考慮したことにより実施例1の場合より各セルの充電率を高精度で推定することができる。
以上、本発明を上記各実施例に基づき説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限られず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更等があった場合でも、本発明に含まれる。
たとえば、本発明の組電池のセルの状態推定装置は、電気自動車の組電池に限られず、電気モータと内燃機関を備えたハイブリッド車、あるいはその他の装置の組電池の状態を推定する装置にも適用することができる。
1 組電池
1a、1b、1m、1n セル
2 端子電圧測定部(開放電圧測定手段)
2a、2b、2m、2n セル電圧測定部(開放電圧測定手段)
3 充放電電流測定部(充放電電流測定手段)
4 全体端子電圧測定部(全体端子電圧測定手段)
5 マイクロ・コンピュータ
6 各セルの充電率算出部
7 初期電圧保存部
8 開放電圧−充電率算出部
11 減算部(各セル充電率算出手段)
12 充電率変化量算出部(充電率変化量算出手段)
13 電流積算部
14 除算部
15 各セルの健全度算出部(各セルの健全度算出手段)
16 乗算
17 減算部
18 除算部
19 モデルベース開放電圧推定部
20 開放電圧−充電率算出部
21 減算部
22 加算部(各セル充電率算出手段)
本発明は、組電池を構成するセルごとにそれらの状態を推定可能な組電池のセルの状態推定装置に関する。
従来の組電池のセルの状態推定装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来の組電池のセルの状態推定装置は、充電率(SOC:State of Charge)を推定するコンポーネントと、健全度(SOH State of Health)を推定するコンポーネントと、を備えている。
SOCを推定するコンポーネントは、SOCが電池の内部状態の予測を行うコンポーネントと、上記内部状態の予測の不確実性の予測するコンポーネントと、内部状態の予測と不確実性の予測を補正するコンポーネントと、カルマン・フィルタあるいは拡張カルマン・フィルタの少なくとも一方で構成されて上記補正を繰り返すアルゴリズムを適用してSOCに対して行う推定とSOC推定に対する不確実性を算出するコンポーネントと、を有している。
特表2008−522152号公報
しかしながら、上記従来の組電池のセルの状態推定装置には以下に説明するような問題がある。
上記従来の組電池のセルの状態推定装置では、現在の電池の状態を複数のセルから構成された組電池全体の全体電圧(総合電圧)から算出するようにしている。この場合、組電池を構成するセル間に残量のばらつきがあると、組電池の使用可能な正しい残量を求めることができない。
すなわち、複数のセルが直列に接続された組電池の場合、組電池の使用可能量は残量の少ないセルに依存する一方、充電可能量は残量が多いセルに依存する。この結果、充放電時にあって組電池の状態を正確に把握するには、セルごとの残量を知る必要がある。
この場合、上記従来の組電池のセルの状態推定装置で実行している充電率推定方法を用いてセルごとにその充電率を算出しようとすると、電気自動車用組電池のようにセルが多い場合にはその演算処理が大変となる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、組電池を構成する各セルの充電率を、より簡単に推定することができるようにした組電池のセルの状態推定装置を提供することにある。
この目的のため、請求項1に記載の第1の本発明による組電池のセルの状態推定装置は、
組電池に流れる充放電電流を測定する充放電電流測定手段と、
組電池の全体電圧を測定する全体電圧測定手段と、
組電池の起動時に組電池を構成する各セルの初期開放電圧をそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段と、
各セル開放電圧測定手段で測定した各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率を、また組電池の起動時に全体電圧測定手段で測定した初期全体開放電圧に基づいて全体初期開放電圧充電率をそれぞれ推定する初期開放電圧充電率推定手段と、
全体電圧測定手段で得た全体電圧および充放電電流測定手段で得た充放電電流に基づきカルマン・フィルタを用いて現在の開放電圧を推定してこの現在の開放電圧に基づいて得た現在の開放電圧充電率と初期開放電圧充電率推定手段で得た全体初期開放電圧充電率とから充電率変化量を推定する充電率変化量推定手段と、
各初期開放電圧充電率推定手段で得た各セル初期開放電圧充電率から、充電率変化量推定手段で得た充電率変化量を加算することで各セルの充電率をそれぞれ算出する各セル充電率算出手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の第1の本発明の組電池のセルの状態推定装置にあっては、カルマン・フィルタを用いて現在の全体充電率を推定するようにしたので、平均的な健全度が含まれた推測となり、より正確な残量の推測が可能となる。
参考例1に係る組電池のセルの状態推定装置の機能構成を示すブロック図である。 車両走行に伴う、参考例1の組電池のセルの状態推定装置での充放電電流と充電率の時間的変化の一例を示す図である。 参考例2に係る組電池のセルの状態推定装置の機能構成を示すブロック図である。 参考例2の組電池のセルの状態推定装置で用いられるセル毎の健全度算出部の機能構成を示すブロック図である。 発明の実施例に係る組電池のセルの状態推定装置の機能構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。なお、以下の説明および図中において実質的に同じ構成のものについては同じ符号を付し、その説明を省略する。また、以下の説明および図中おける「Cell-」の記号は「各セルの」を表し、「Total-」は「全体の」を表す。
<参考例1>
まず、参考例1に係る組電池のセルの状態推定装置の全体構成を図1に基づいて説明する。
なお、図2は、図示しない電源を起動してから走行し車両停車放置した間の充放電電流(図2の上半部)と充電率(図2の下半部)との状態示す。
この参考例1の組電池1のセルの状態推定装置は、複数(n個:nは2以上の整数)のセル1a、1b、・・・、1m、1nを直列接続して構成した組電池1に接続されて、これら各セル1a〜1nの内部状態を推測する。
なお、本参考例では、組電池1は、電気自動車の電源として用いる。
この参考例1の組電池1のセルの状態推定装置は、端子電圧測定部2と、充放電電流測定部3と、各セルの充電率算出部6および電流積算充電率変化量算出部12を有するマイクロ・コンピュータ5と、を備えている。
端子電圧測定部2は、各セル1a〜1nに対応して各セルの端子電圧を測定するn個のセル電圧測定部2a、2b、・・・、2m、2nからなり、これらのセル電圧測定部2a〜2nは測定した各セル1a〜1nの端子電圧を各セルの充電率算出部7へ出力する。
なお、端子電圧測定部2は、本発明の各セル初期開放電圧測定手段に相当する。
充放電流測定部3は、組電池1に直列接続されて組電池1を流れる充放電電流を測定し、この値を電流積算充電率変化量算出部13へ出力する。
なお、充放電流測定部3は、本発明の充放電電流測定手段に相当する。
各セルの充電率算出部7は、初期電圧保存部7と、開放電圧−充電率算出部8と、減算部11と、を有する。
初期電圧保存部7は、図示しないイグニッション・キーにより電源起動が行われると、この電源起動時(図2中、時点A)における各セル1a〜1nの端子電圧を、セル電圧測定部2a〜2nからそれぞれ読み込み、記憶保存する。
なお、電源起動時におけるこれらの端子電圧は、充放電が所定時間以上なされず分極反応が緩和しているので、開放電圧(OCV:Open Circuit Voltage)に等しいとみなせる。したがって、初期電圧保存部7は、電源起動時における各セルの初期開放電圧を記憶保持することとなり、これらの値を開放電圧−充電率算出部8へ出力する。
開放電圧−充電率算出部8は、あらかじめ実験で得た、開放電圧OCVと充電率SOCとの関係データを記憶しており、本発明の初期開放電圧充電率推定手段に相当する。初期電圧保存部7から入力された各セルの初期開放電圧Cell-OCVから、各セルの初期開放電圧充電率Cell-SOC-intをそれぞれ算出する。これらの値は減算部11へ出力される。
なお、加算部12については、後で説明する。
一方、電流積算充電率変化量算出部12は、電流積算部13と、除算部14と、を有する。
電流積算部13は、電流測定部3から入力される充放電電流を電源起動時から現在の観測点(たとえば、図2中、時点B)まで積算していき、この電流積算量(電荷変化量)を除算部14へ出力する。
除算部14は、電流積算部15で算出した電流積算量を、あらかじめ設定した設計容量で除算して電流積算充電率変化量ΔSOCを得、この値を各セルの充電率算出部6の減算部11へ出力する。
減算部11は、開放電圧−充電率算出部8から得た各セルの初期充電率Total-SOC-intから除算部14で得た電流積算充電率変化量ΔSOCを減算して、各セル1a〜1nの現在の観測点における充電率Cell-SOCをそれぞれ算出する。
この各セル1a〜1nの現在の観測点における充電率Cell-SOCは、各セル1a〜1nの残量を知ることで車両の走行可能距離の推定、充電時における充電可能量の推定等に利用される。
以上の説明から分かるように、参考例1の組電池のセルの状態推定装置にあっては、各セル1a〜1nの初期充電率をそれぞれ求めておく一方、充電率変化量ΔSOCの推定には電流積算法で算出した充放電積算値を用いるので、個々のセルの充電率変化量をそれぞれ算出しなくとも、前者から後者を減算することで、簡単な演算処理で各セル1a〜1nの現在の充電率Cell-SOCを推定することができるようになる。
この結果、走行可能距離の推定や充電可能量の推定の精度を向上させることができる。
<参考例2>
次に、参考例2に係る組電池のセルの状態推定装置の全体構成を図3に基づいて説明する。
参考例2の組電池のセルの状態推定装置は、各セルの健全度算出部15が追加される他、電流積算充電率変化量算出部12の構成が参考例1と異なる。
すなわち、電流積算充電率変化量算出部12は、参考例1の電流積算部13および除算部14に加えて乗算部16を有し、各セルの健全度算出部15が接続される。
各セルの健全度算出部15は、各セル1a〜1nの健全度を、セル電圧測定部2a、2b、・・・、2m、2nからそれぞれ得た初期開放電圧と充放電流部3で得た充放電電流とから算出する。この具体的な構成を図4に示す。
すなわち、各セルの健全度算出部15は、図4に示すように、電流積算部13と、除算部14と、初期電圧保存部7と、開放電圧充電率減算部17と、除算部18と、を有する。これらのうち、電流積算部13と除算部14とは、参考例1と同じ構成であるが、他は参考例1と異なる。
初期電圧保存部7は、電源起動時(図2中の時点A)と、および車両停止放置後、すなわち車両走行で放電した後、電流が流れていない期間が所定時間以上経過した時点(図2中の時点Cで、本参考例では次の電源起動時)でそれぞれ発せられる起動信号に応じて、そのときの各セル1a〜1nの端子電圧を、高充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Hi(初期充電率Total-SOC-intに相当)、また低充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Loとしてそれぞれ記憶保存する。これらの値は、開放電圧−充電率算出部8へ出力される。
ただし、これらの時点A、Cは便宜上図2を用いて説明したが、これらの時点は組電池のセルの状態推定装置が各セルの充電率を推定する期間の1サイクル前のものであり、各セルの充電率の推定にあっては、その1サイクル前に演算して得た健全度を補正除算部16で用いることになる。この場合、健全度は急激に変化する値ではないので、問題はない。
開放電圧−充電率算出部8では、入力された高充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Hiおよび低充電率時の各セルの開放電圧Cell-OCV-Loに基づいて、高充電率時の各セルの充電率Cell-SOC-Hiおよび低充電率時の各セルの充電率Cell-SOC-Loを算出し、これらを開放電圧充電率減算部17へ出力する。
開放電圧充電率減算部17では、各セル1a〜1nにつき、高充電率時の充電率Cell-SOC-Hiから低充電率時の充電率Cell-SOC-Loを減算して各セルの開放電圧充電率変化量Cell-ΔSOCをそれぞれ得る。
これらの値は、除算部18へ出力される。
一方、電流積算部13と除算部14とでは、参考例1と同様にして、電流積算部13で電流積算量を算出し、除算部14にて電流積算量をあらかじめ設定した設計容量で除算して電流積算充電率変化量ΔSOCiを得、この値を除算部18へ出力する。
除算部18は、開放電圧充電率減算部17で得た各セルの開放電圧充電率変化量Cell-ΔSOCを除算部14で得た電流積算充電率変化量ΔSOCiで除算することで、各セルの健全度をそれぞれ算出する。
これらの値は、乗算部16へ出力される。
乗算部16は、設計容量の各セルの健全度SOHを乗算して各セルの充電容量をそれぞれ算出し、この値を除算部14へ出力する。
なお、上記各セルの健全度の推定を行うにあたっては、時点A〜時点C間の時間が所定時間内である場合のみ測定電圧を記憶保持し、所定時間を超える場合には時点Cでの測定電圧の記憶保持は行わないようにして、電流積算による累積誤差や自己放電による充電率変化の悪影響を少なくするようにしている。
また、時点A〜時点C間での電流積算充電率変化量ΔSOCiが所定値以上の場合に時点Cでの測定電圧の記憶保持を行い、所定値より小さい場合は、時点Cでの測定電圧の記憶保持は行わないようにして、推定精度が低くならないようにしている。
さらに、電源停止時から時点Cまでの期間が、電流が流れておらず、その期間が一定時間以上の場合に時点Cでの測定電圧の記憶保持を行い、一定時間より短い場合は、時点Cでの測定電圧の記憶保持は行わないようにして、推定精度が低くならないようにしている。
以上のような場合には、その前に算出した各セルの健全度を用いる。
除算部14は、電流積算部15で得た電流積算量を乗算部16で得た各セルの充電容量で除算してセルごとの充電容量変化量Cell-ΔSOCを算出し、これらの値を参考例1と同様に減算部11へ出力する。
減算部11は、各セル1a〜1nについて、開放電圧−充電率算出部8から得た初期充電率Total-SOC-intから除算部14で得た電流積算充電率変化量Cell-ΔSOCを減算して、各セル1a〜1nの現在の観測点における充電率Cell-SOCをそれぞれ算出する。
以上の説明から分かるように、参考例2の組電池のセルの状態推定装置にあっては、電流積算充電率変化量算出部12で各セルの健全度を推定してこれらの値を用いて設計容量を補正するようにしたので、演算処理は参考例1の場合よりも若干増加するもののその処理は少なくて済み、個々のセルの健全度を考慮したことにより、参考例1の場合より各セルの充電率をさらに高精度で推定することができる。
次に、本発明の実施例に係る組電池のセルの状態推定装置の全体構成を図5に基づいて説明する。
実施例の組電池のセルの状態推定装置にあっては、全体電圧測定部4が追加される。また、各セルの充電率算出部6および充電率変化量算出部12の構成が参考例1とそれぞれ一部異なる。
全体電圧測定部4は、組電池1の全体端子電圧を測定する。
なお、全体電圧測定部4は、本発明の全体電圧測定手段に相当する。
各セルの充電率算出部6の初期電圧保存部7は、実施例1と同様にセル電圧測定部2a〜2nからイグニッション・キー・オン時にそれぞれ読み込んだ端子電圧を各セルの初期開放電圧Cell-OCV-intとして記憶保存する他、同時に全体電圧測定部4から読み込んだ端子電圧を全体初期電圧Total-OCV-intとして記憶保存する。
各セルの充電率算出部6の開放電圧−充電率算出部8は、実施例1と同様に各セルの初期開放電圧Cell-OCV-intに基づいて各セルの初期充電率Cell-SOC-intを算出するとともに、全体初期電圧Total-OCV-intに基づいて全体初期充電率Total-SOC-intを算出する。各セルの初期充電率Cell-SOC-intは、実施例1、2の減算部11に代えて設けた加算部22へ出力され、全体初期充電率Total-SOC-intは、充電率変化量算出部12の減算部21へ出力される。
充電率変化量算出部12は、減算部21に加え、モデルベース開放電圧推定部19と、開放電圧−充電率算出部20(開放電圧−充電率算出部8と共用)と、を有する。
モデルベース開放電圧推定部19は、電池の等価モデルを備えており、全体電圧測定部4で測定した全体電圧と充放電電流測定部3で測定した充放電電流とを入力してカルマン・フィルタで電池の状態(内部抵抗など)を推定し、これから現在の観測時における開放電圧Total-OCVを推定する。この値は、開放電圧−充電率算出部20へ出力される。
開放電圧−充電率算出部20では、開放電圧Total-OCVに基づき、現在の観測時における全体充電率Total-SOCを算出する。この値は、減算部21へ出力される。
減算部21では、開放電圧−充電率算出部20で得た全体充電率Total-SOCから開放電圧−充電率算出部8で得た全体初期充電率Total-SOC-intを減算して全体の充電率変化量Total-ΔSOCを算出し、加算部22へ出力する。減算部21は、本発明の充電率変化量推定手段に相当する。
加算部22は、開放電圧−充電率算出部8で得た各セルの初期充電率Cell-SOC-intに減算部21で得た全体の充電率変化量Total-ΔSOCを加算することで、現在の観測時における各セルの充電率Cell-SOCをそれぞれ得る。
なお、加算部22は、本発明の各セル充電率算出手段に相当する。
以上の説明から分かるように、実施例の組電池のセルの状態推定装置にあっては、充電率変化量算出部12がカルマン・フィルタにて組電池1の全体の充電容量変化量を算出するようにしたので、演算処理は参考例1の場合よりも若干増加するもののその処理は少なくて済み、平均的な健全度を考慮したことにより参考例1の場合より各セルの充電率を高精度で推定することができる。
以上、本発明を上記実施例に基づき説明してきたが、本発明は上記実施例に限られず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更等があった場合でも、本発明に含まれる。
たとえば、本発明の組電池のセルの状態推定装置は、電気自動車の組電池に限られず、電気モータと内燃機関を備えたハイブリッド車、あるいはその他の装置の組電池の状態を推定する装置にも適用することができる。
1 組電池
1a、1b、1m、1n セル
2 端子電圧測定部(各セル初期開放電圧測定手段)
2a、2b、2m、2n セル電圧測定
3 充放電電流測定部(充放電電流測定手段)
4 全体端子電圧測定部(全体電圧測定手段)
5 マイクロ・コンピュータ
6 各セルの充電率算出部
7 初期電圧保存部
8 開放電圧−充電率算出部(初期開放電圧充電率推定手段)
11 減算
12 充電率変化量算出
13 電流積算部
14 除算部
15 各セルの健全度算出
16 乗算
17 減算部
18 除算部
19 モデルベース開放電圧推定部
20 開放電圧−充電率算出部
21 減算部(充電率変化量推定手段)
22 加算部(各セル充電率算出手段)

Claims (3)

  1. 組電池の起動時に該組電池を構成する各セルの初期開放電圧をそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段と、
    該各セル開放電圧測定手段で測定した各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率をそれぞれ推定する各セル初期開放電圧充電率推定手段と、
    前記組電池を流れる充放電電流に基づいて前記起動時から現在までの電流積算値を算出し、該電流積算値に基づいて前記組電池の全体充電率変化量を推定する充電率変化量推定手段と、
    前記各セル初期開放電圧充電率推定手段で得た前記各セル初期開放電圧充電率から、前記充電率変化量推定手段で得た前記充電率変化量を減算することで各セルの充電率をそれぞれ算出する各セル充電率算出手段と、
    を備えたことを特徴とする組電池のセルの状態推定装置。
  2. 組電池の起動時に該組電池を構成する各セルの初期開放電圧をそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段と、
    該各セル開放電圧測定手段で測定した各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率をそれぞれ推定する各セル初期開放電圧充電率推定手段と、
    前記各セルの起動時および電源停止時後一定時間以上経過した時の開放電圧と、前記組電池を流れる充放電量と、に基づいて前記各セルの健全度をそれぞれ推定する各セル健全度推定手段と、
    前記組電池を流れる充放電電流に基づいて前記起動時から現在までの電流積算値を算出し、該電流積算値および前記各セル健全度推定手段で得た前記各セルの健全度に基づいて前記組電池の各セルの充電率変化量を推定する充電率変化量推定手段と、
    前記各セル初期開放電圧充電率推定手段で得た各セル初期開放電圧充電率から、前記充電率変化量推定手段で得た現在の各セルの充電率変化量を減算することで各セルの充電率をそれぞれ算出する各セル充電率算出手段と、
    を備えたことを特徴とする組電池のセルの状態推定装置。
  3. 組電池に流れる充放電電流を測定する充放電電流測定手段と、
    前記組電池の全体電圧を測定する全体電圧測定手段と、
    前記組電池の起動時に該組電池を構成する各セルの初期開放電圧をそれぞれ測定する各セル初期開放電圧測定手段と、
    該各セル開放電圧測定手段で測定した各セル開放電圧に基づいて各セル初期開放電圧充電率を、また前記組電池の起動時に全体電圧測定手段で測定した初期全体開放電圧に基づいて全体初期開放電圧充電率をそれぞれ推定する初期開放電圧充電率推定手段と、
    前記全体電圧測定手段で得た全体電圧および前記充放電電流測定手段で得た充放電電流に基づきカルマン・フィルタを用いて現在の開放電圧を推定してこの現在の開放電圧に基づいて得た現在の開放電圧充電率と前記初期開放電圧充電率推定手段で得た全体初期開放電圧充電率とから充電率変化量を推定する充電率変化量推定手段と、
    前記各セル初期開放電圧充電率推定手段で得た各セル初期開放電圧充電率から、前記充電率変化量推定手段で得た充電率変化量を加算することで各セルの充電率をそれぞれ算出する各セル充電率算出手段と、
    備えたことを特徴とする組電池のセルの状態推定装置。
JP2012109455A 2012-05-11 2012-05-11 組電池のセルの状態推定装置 Active JP5393838B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012109455A JP5393838B2 (ja) 2012-05-11 2012-05-11 組電池のセルの状態推定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012109455A JP5393838B2 (ja) 2012-05-11 2012-05-11 組電池のセルの状態推定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013238404A true JP2013238404A (ja) 2013-11-28
JP5393838B2 JP5393838B2 (ja) 2014-01-22

Family

ID=49763577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012109455A Active JP5393838B2 (ja) 2012-05-11 2012-05-11 組電池のセルの状態推定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5393838B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104749529A (zh) * 2015-04-01 2015-07-01 上海理工大学 锂电池充放电特性的标定方法及充放电特性标定仪
JP2017173012A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 日置電機株式会社 蓄電装置の測定方法および測定装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104749529A (zh) * 2015-04-01 2015-07-01 上海理工大学 锂电池充放电特性的标定方法及充放电特性标定仪
CN104749529B (zh) * 2015-04-01 2017-09-12 上海理工大学 锂电池充放电特性的标定方法及充放电特性标定仪
JP2017173012A (ja) * 2016-03-22 2017-09-28 日置電機株式会社 蓄電装置の測定方法および測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5393838B2 (ja) 2014-01-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8175826B2 (en) Apparatus for estimating open circuit voltage of battery, apparatus for estimating state of charge of battery, and method for controlling the same
CN103389466B (zh) 蓄电元件管理装置、蓄电元件包、记录介质及soc推测方法
CN108291944B (zh) 电池管理装置
JP5393619B2 (ja) バッテリの充電率推定装置
JP5419831B2 (ja) バッテリの劣化度推定装置
US20140055100A1 (en) Battery state estimation system, battery control system, battery system, and battery state estimation method
JP2003197272A (ja) 二次電池の残存容量推定方法および装置、並びに電池パックシステム
JP6534746B2 (ja) 電池制御装置及び電池システム
JP5409840B2 (ja) 組電池のセルの状態推定装置
JP7201792B2 (ja) 電池管理装置、電池管理方法、電力貯蔵システム
JP2003197275A (ja) 二次電池の分極電圧推定方法、二次電池の残存容量推定方法および装置、並びに電池パックシステム
CN103328997A (zh) 电池的充电率估计装置
CN105899395B (zh) 估定机动车辆电池中的能量
WO2017169088A1 (ja) リチウムイオン二次電池の寿命推定装置
JP2015224975A (ja) バッテリ充放電電流検出装置
JP2012063244A (ja) バッテリの充電率推定装置
JP2012057964A (ja) バッテリの充電率推定装置
JP2022044172A (ja) 複数の電池に関する判定装置、蓄電システム、判定方法及び判定プログラム
JP6183283B2 (ja) 車両用二次電池の等価回路のパラメータ推定装置
JP6500795B2 (ja) 車載バッテリのsoc管理システム
JP2014059227A (ja) バッテリの健全度算出装置および健全度算出方法
KR20130045093A (ko) 분극전압과 개로전압을 이용한 배터리 잔존용량 추정방법
JP5393838B2 (ja) 組電池のセルの状態推定装置
Morello et al. System on chip battery state estimator: E-bike case study
JP5832380B2 (ja) 組電池のセルの状態推定装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131015

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5393838

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

SZ02 Written request for trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z02

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S803 Written request for registration of cancellation of provisional registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316803

SZ02 Written request for trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z02

SZ03 Written request for cancellation of trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z03

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350