JP2013238241A - ディーゼルエンジンのフィルタ再生方法 - Google Patents

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Mitsuharu Oguma
光晴 小熊
Taketoshi Fuchigami
健敏 渕上
Keiichi Niimura
恵一 新村
Shinji Fujimura
伸二 藤村
Naoki Uesugi
直幹 植杉
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Abstract

【課題】ディーゼル燃料としてバイオディーゼル燃料(BDF)を採用した場合であっても、フィルタ(DPF)の目詰まりが検出された場合は、DPFに堆積されているPMを除去することができるようにする。
【解決手段】排気通路7に設けられてBDF29を燃焼させた後の排気に含まれている粒子状物質(PM)を捕集するフィルタ17と、フィルタ17の上流側に設けられている酸化触媒16とを有し、差圧センサ20でフィルタ17の目詰まりを検出した場合、BDF29よりも低い沸点を有する軽油31を排気弁直後の排気マニホルド集合部付近に噴射して酸化触媒16に供給し、そのときの反応熱で排気温度を昇温させてDPF17に堆積されているPMを燃焼除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通常時はバイオディーゼル燃料を含有する主燃料で運転し、フィルタの目詰まりを検出した場合は、バイオディーゼル燃料よりも沸点の低い従燃料をフィルタに供給してフィルタに堆積する粒状物質を燃焼除去するディーゼルエンジンのフィルタ再生方法に関する。
ディーゼルエンジン用排気浄化装置として、粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集して燃焼除去するフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)が知られている。更に、最近では、DPFの上流側に酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)を設け、この酸化触媒に未燃ガスを送り、酸化反応により排気温度を昇温させ、高温化された排気熱によってDPFに堆積するPMを燃焼除去する連続再生式DPF(DPR:Diesel Particulate active Reduction)が広く採用されている。
例えば下記特許文献1(特開2005−76495号公報)には、DPFの上流側と下流側との差圧を差圧センサにて検出し、この差圧に基づいて、DPFのPM堆積量を推定し、推定したPM堆積量が所定判定値を超えた場合、DPFの目詰まりと判定し、上述したDPFの再生処理を開始する技術が開示されている。
特開2005−76495号公報
ところで、最近では、ディーゼル燃料として、従来から採用されている軽油に代えて、廃食油等から製造されたバイオディーゼル燃料(BDF(登録商標))を採用する試みがなされている。バイオディーセル燃料としては、油脂等とメタノールのエステル交換反応によりメチルエステル化して精製した脂肪酸メチルエステル燃料(FAME)が知られている。
図9に示すように、軽油とバイオディーゼル燃料(BDF)との特質を、分留性状[%]で比較すると、軽油の蒸留温度が約170〜350[℃]と比較的広い幅を有しているのに対し、バイオディーゼル燃料(BDF)の蒸留温度は約360[℃]と高温でしかも幅の狭い特性を有している。
一方、ディーゼルエンジンの排気温度は、巡航状態にある車両では、約100〜200[℃]程度であり、それよりも沸点の高いバイオディーゼル燃料をポスト噴射しても気化しないため酸化触媒が活性化せず、この酸化触媒を通過する排気を反応熱により昇温させることができない。
その結果、ディーゼル燃料としてバイオディーゼル燃料を採用した場合、DPF再生処理について、上述した特許文献1に開示されている技術をそのまま適用して実行しても、当該DPFに堆積されているPMを燃焼除去することはできないと云う不都合がある。
尚、バイオディーゼル燃料は、化学構造内に酸素を含む含酸素燃料であり、硫黄分をほとんど含まないため、燃焼しても炭素成分を代表とするPMの排出量は少ないが、PMが全く発生しないわけではないので、DPFを省略することはできない。
従って、本発明の目的は、ディーゼル燃料としてバイオディーゼル燃料を採用した場合であっても、フィルタ(DPF)の目詰まりが検出された場合は、このDPFに堆積されているPMを除去することができ、排気浄化処理を継続的に維持することのできるディーゼルエンジンのフィルタ再生方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、バイオディーゼル燃料を含有する主燃料を燃焼させた後の排気に含まれている粒子状物質を捕集するフィルタの目詰まりを検出した場合、該フィルタに堆積されている粒子状物質を除去して再生させるディーゼルエンジンのフィルタ再生方法において、前記フィルタの目詰まりを検出した場合、前記主燃料よりも沸点の低い従燃料を、エンジンのインジェクタを経ず、排気弁直後の排気マニホルド集合部付近に設けた直接別のインジェクタにより噴射することで、前記フィルタの上流に配設されている酸化触媒に前記従燃料を供給し、その反応熱で排気温度を昇温させて、前記フィルタに堆積されている前記粒状物質を燃焼除去することを特徴とするディーゼルエンジンのフィルタ再生方法を提供するものである。
上記発明では、バイオディーゼル燃料を含有する主燃料から発生する粒状物質を捕集するフィルタの目詰まりが検出されると、フィルタの上流側に配設されている酸化触媒に対して主燃料よりも沸点の低い従燃料を供給し、反応熱で排気を加熱昇温させ、昇温した排気熱によりフィルタに堆積されている粒状物質を燃焼除去する。この場合、エンジンECUが差圧を検出する閾値より少し低めの圧力の閾値で差圧を検出し、排気マニホルド集合部付近に直接別のインジェクタより従燃料を噴射することにより、粒状物質を燃焼除去するので、主燃料のボスト噴射が消滅し、その分主燃料の燃費が向上し、かつポスト噴射に依る潤滑油希釈などの弊害も阻止出来る。又、主燃料より従燃料の単位当たりの値段が安い場合には、燃料費用が軽減される。
本発明によれば、通常運転時においては、バイオディーゼル燃料が含有されている主燃料にてディーゼルエンジンを運転し、フィルタ(DPF)の目詰まりを検出したときは、バイオディーゼル燃料よりも沸点の低い従燃料を酸化触媒に供給し、そのときの反応熱で排気温度を昇温させて前記フィルタに堆積されている前記粒状物質を燃焼除去させるようにしたので、ディーゼル燃料としてバイオディーゼル燃料を採用した場合であっても、フィルタに堆積されている粒子状物質(PM)を除去することができ、排気浄化処理を継続的に維持することができる。
第1実施形態によるディーゼルエンジンの吸排気系の概略構成図である。 同、ディーゼルエンジンの燃料系の回路図である。 同、エンジン制御装置の構成図である。 同、DPF再生処理ルーチンを示すフローチャート(その1)である。 同、DPF再生処理ルーチンを示すフローチャート(その2)である。 同、吸排気弁の開閉タイミング、シリンダ内圧変化、燃料噴射タイミングを示すタイミングチャートである。 主燃料供給弁、従燃料供給弁、主燃料戻り弁、従燃料戻り弁の開閉タイミングを示すタイミングチャートである。 第2実施形態によるディーゼルエンジンの概略構成図である。 バイオディーゼル燃料の成分と軽油の成分との蒸留温度を比較する説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の一実施形態を説明する。
[第1実施形態]
図1〜図7に本発明の第1実施形態を示す。尚、本実施形態では、ディーゼルエンジンとして、ターボ過給器を備えたコモンレール式のディーゼルエンジンを示す。
図1の符号1はディーゼルエンジンのエンジン本体であり、本実施形態では、直列4気筒エンジンが示されている。このエンジン本体1に形成されている各気筒の吸気ポートに吸気マニホルド2が連通され、この吸気マニホルド2の上流端が集合されて、吸気通路3に連通されている。更に、この吸気通路3の中途にスロットル弁4が介装され、上流端にエアクリーナ5が配設されている。
一方、エンジン本体1に形成されている各気筒の排気ポートに排気マニホルド6が連通され、この排気マニホルド6の下流端が集合されて排気通路7に連通され、この排気通路7の下流側にマフラ(図示せず)が介装されている。
又、吸気通路3のスロットル弁4の上流にターボ過給機9のコンプレッサ9aが介装されている。ターボ過給機9は排気通路7に介装されている排気タービン9bを有し、エンジン本体1から排出される排気エネルギを受けて排気タービン9bが回転すると、その排気タービン9bと同軸に連結されたコンプレッサ9aが回転して吸気を加圧する。このターボ過給機9は、例えば過給圧をコントロール可能な可変容量ターボ過給機(VGT:Variable Geometry Turbo)であり、排気タービン9bに、この排気タービン9bに流れる排気量を制御する可変容量機構(図示せず)が備えられている。
更に、吸気通路3のコンプレッサ9aとスロットル弁4との間に、コンプレッサ9aによって加圧されて高温化された吸気を冷却するインタークーラ10が介装されている。又、吸気通路3のスロットル弁4の下流側と、排気通路7の排気タービン9bの上流側とが、排気再循環(EGR:Exhaust Gas Recirculation)通路11を介して連通されている。EGR通路11は排気の一部を吸気側へ循環させて再燃させることで、燃焼温度を下げ、窒素酸化物(NOx)の排出量を低減させる。このEGR通路11に、排気(EGRガス)を冷却するEGRクーラ12が介装され、吸気通路3側にEGR制御弁13が介装されており、EGR制御弁13とスロットル弁4との開度を制御することで、吸気系に供給されるEGR量が調整される。
又、排気通路の排気タービン9bの下流に、DPR(Diesel Particulate active Reduction)14が配設され、その上流に排気ブレーキ弁15が介装されている。DPR14は排気を浄化するものであり、酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)16と、その下流側に配設されている、粒子状物質(PM:Particulate Matter)を捕集するためのフィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)17とで構成されている。酸化触媒16は排気中の未燃ガスに含まれているCO,HCを排気中の酸素と反応させて酸化処理するものである。又、DPF17を再生処理するに際しては、酸化触媒16に比較的多くの未燃ガスを送り、酸化する際の反応熱で排気を昇温し、高温化(例えば600[℃]以上)された排気熱にてDPF17に堆積されているPMを燃焼除去し再生させる。
又、センサ類として、エアクリーナ5の直下流に、吸入空気量を計測する吸入空気量センサ19が配設され、一方、排気通路7には、DPR14の流入口と流出口との排気圧の差圧を検出する差圧センサ20が配設され、更に、DPF17の流入口と流出口とに、DPF17に流入する排気の温度とDPF17から流出する排気の温度とを検出する排気温センサ21a,21bが各々臨まされている。更に、エンジン本体1には、図3に示す、クランク軸の回転からエンジン回転数等を検出するクランク角センサ22、カム角の回転から気筒判別を行うカム角センサ23等が配設されている。
又、エンジン本体1の各気筒にインジェクタ24が臨まされ、このインジェクタ24が、燃料系25のコモンレール26に連通されており、このコモンレール26にサプライポンプ30から高圧の燃料が供給される。
図2に示すように、燃料系25は、主燃料タンク27と従燃料タンク28とを有し、主燃料タンク27に主燃料としてバイオディーゼル燃料(BDF(登録商標))29が貯留され、従燃料タンク28に従燃料として軽油31が貯留されている。BDF29は、例えば脂肪酸メチルエステル化燃料(FAME)であり、廃食油等とメタノールのエステル交換反応により精製される。尚、後述するように、通常時は主燃料タンク27に貯留されているBDF29で運転し、DPF17の目詰まりが検出された場合、従燃料タンク28に貯留されている軽油31で運転する。
この主燃料タンク27に主燃料供給通路32aと主燃料戻り通路32bとが連通され、又、従燃料タンク28に従燃料供給通路33aと従燃料戻り通路33bとが連通されている。主燃料供給通路32aは主燃料フィルタ34を介してサプライポンプ30に連通され、又、従燃料供給通路33aは直接サプライポンプ30に連通されていると共に、この従燃料供給通路33aに従燃料フィルタ35が介装されている。
一方、主燃料戻り通路32bは燃料系25に供給したBDF29の余剰燃料を主燃料タンク27に戻すものであり、インジェクタ24、コモンレール26、サプライポンプ30のリターン側に各々連通されている。同様に、従燃料戻り通路33bは燃料系25に供給する軽油31の余剰燃料を従燃料タンク28に戻すものであり、インジェクタ24、コモンレール26、サプライポンプ30のリターン側に各々連通されている。
更に、主燃料供給通路32aと主燃料戻り通路32bとに、主燃料供給側切換弁としての主燃料供給弁36aと、主燃料戻り側切換弁としての主燃料戻り弁36bが介装されている。一方、従燃料供給通路33aと従燃料戻り通路33bとに従燃料供給側切換弁としての従燃料供給弁37aと、従燃料戻り側切換弁としての従燃料戻り弁37bとが介装されている。主燃料供給弁36aと主燃料戻り弁36bとは常開型であり、一方、従燃料供給弁37aと従燃料戻り弁37bとは常閉型であり、これらは、後述する電子制御装置(ECU)41からの信号で開閉動作される。
ところで、図9に示すように、従燃料タンク28に貯留されている軽油31の分留性状[%]は、初留点が約170[℃]で終点が約350[℃]と比較的広い幅を有している。これに対し、主燃料タンク27に貯留されているBDF29の分留性状[%]は、初留点は約320[℃]で、終点が約430[℃]であり、分留性状[%]が、5〜7[%]での沸点は360[℃]とほぼ一定している。車両が巡航走行しているときの排気温度は約100〜200[℃]程度であり、従って、排気中にBDF29の未燃ガスを混入させても気化されず液状のままで酸化触媒16に送られるため、酸化触媒16は活性化せず酸化反応が発生しないので、排気を昇温させることができず、DPF17に堆積するPMを燃焼除去することができない。
そのため、本実施形態では、DPF17の目詰まりが検出された場合、燃料系25に供給する燃料をBDF29から軽油31に切換えて運転し、BDF29よりも沸点が低く、しかも通常の排気温度よりも低い沸点を有する軽油31の未燃ガスを酸化触媒16に送り、酸化する際の反応熱で排気温度を昇温させる。
燃料系25に対してBDF29と軽油31との何れを供給するかは、各弁36a,36b,37a,37bの開閉制御によって選択される。この各弁36a,36b,37a,37bの開閉制御は、エンジン全体を制御する電子制御装置(ECU)41で実行される。ECU41は、マイクロコンピュータを主体に構成され、周知のCPU、ROM、RAM等を有している。CPUは、ROMに記憶されている制御プログラムに従い、各センサ類で検出したエンジン運転状態を示すパラメータに基づき燃料噴射制御を行うと共に、DPF17の目詰まりを監視する。
DPF17が目詰まりを起こしておらず正常な状態では、主燃料タンク27に連通する主燃料供給通路32aと主燃料戻り通路32bにそれぞれ介装されている主燃料供給弁36aと主燃料戻り弁36bとが開弁され、又、従燃料タンク28に連通する従燃料供給通路33aと従燃料戻り通路33bにそれぞれ介装されている従燃料供給弁37aと従燃料戻り弁37bとが閉弁されて遮断されている。
従って、サプライポンプ30に対しては主燃料タンク27に貯留されているBDF29が供給される。サプライポンプ30に供給されたBDF29は所定に昇圧されてコモンレール26に送給され、燃料噴射対象気筒のインジェクタ24から当該気筒の燃焼室に対して所定タイミングで噴射される。
図6に示すように、インジェクタ24からは、1サイクル毎に、吸気ポートと排気ポートとをそれぞれ開閉する吸気弁と排気弁とが共に閉弁される圧縮行程から燃焼行程にかけて、パイロット噴射(Pilot)、プレ噴射(Pre)、メイン噴射(Main)、アフタ噴射(After)の各燃料噴射が実行され、各燃料噴射毎に所定に計量されたBDF29が噴射される。そして、インジェクタ24から噴射されなかった余剰のBDF29は、主燃料戻り通路32bを経て主燃料タンク27に戻される。
一方、DPF17の目詰まりが検出された場合、DPF再生処理が実行される。すると、主燃料供給弁36aと主燃料戻り弁36bとが閉弁されて、主燃料供給通路32aと主燃料戻り通路32bとが共に遮断され、又、従燃料供給弁37aと従燃料戻り弁37bとが開弁されて、従燃料供給通路33aと従燃料戻り通路33bとを介して従燃料タンク28に貯留されている軽油31がサプライポンプ30に吸引され、この軽油31がインジェクタ24から所定タイミングで噴射される。インジェクタ24から噴射される軽油31は、図6に示すように、上述したパイロット噴射(Pilot)、プレ噴射(Pre)、メイン噴射(Main)、アフタ噴射(After)に加え、燃焼行程から排気行程へ移行する下死点付近でポスト噴射(Post)が追加実行される。ポスト噴射は燃焼工程終了の下死点付近で行われるため、燃焼に寄与せず未燃ガスの状態で排出されてDPR14の酸化触媒16に送られる。そして、インジェクタ24から噴射されなかった余剰の軽油31は、従燃料戻り通路33bを経て従燃料タンク28に戻される。
ECU41で実行するDPF再生処理は、具体的には図4、図5に示すDPF再生処理ルーチンに従って実行される。
このルーチンは、エンジン始動後実行され、先ず、ステップS1で、エンジンの運転領域がDPF再生処理領域にあるか否かを調べる。DPF再生処理領域を判定する条件は、例えば排気温センサ21a,21bで検出した排気温度が設定温度以上、すなわち、軽油31の少なくとも初留点(約170[℃])以上あるか否かを判定する。そして、エンジンの運転領域がDPF再生処理領域にないと判定した場合、そのままルーチンを抜ける。
一方、エンジンの運転領域がDPF再生処理領域にあると判定した場合は、ステップS2へ進み、差圧センサ20で検出したDPR14の流入口と流出口との排気圧の差圧ΔPf(=流入口排気圧−流出口排気圧)を読込み、ステップS3で、この差圧ΔPfと目詰まり判定しきい値Poとを比較する。そして、差圧ΔPfが目詰まり判定しきい値Po未満の場合(ΔPf<Po)、DPF17は正常と判定し、ルーチンを抜ける。一方、差圧ΔPfが目詰まり判定しきい値Po以上の場合(ΔPf≧Po)、DPF17に目詰まりが発生していると判定し、ステップS4へ進む。
ステップS4へ進むと、主燃料供給弁36aを閉弁し、続くステップS5で従燃料供給弁37aを開弁させて、ステップS6へ進む。主燃料供給弁36aが閉弁されると主燃料供給通路32aが遮断されるため、主燃料タンク27に貯留されているBDF29の供給が遮断される。一方、従燃料供給弁37aが開弁されると従燃料供給通路33aが開放されるため、従燃料タンク28に貯留されている軽油31がサプライポンプ30に吸引される。
その後、ステップS6へ進み、経過時間timが第1の設定時間t1を経過するまで待機し、第1の設定時間t1に達した後(tim≧t1)、ステップS7へ進む。この第1の設定時間t1は、燃料供給経路を主燃料タンク27から従燃料タンク28に切換えた後、従燃料タンク28に貯留されている軽油31がインジェクタ24から噴射され、余剰のBDF29が全て主燃料タンク29に戻されるまでの時間であり、予め実験などから求めて設定されている。尚、主燃料タンク27に戻される余剰のBDF29に、多少の軽油31が混入されていても、この軽油31は主燃料タンク27にBDF29を補給する都度に希釈されるため問題はない。
そして、ステップS7へ進むと、主燃料戻り弁36bを閉弁し、続くステップS8で従燃料戻り弁37aを開弁させて(図7参照)、ステップS9へ進む。主燃料戻り弁36bの閉弁により主燃料戻り通路32bが遮断され、又、従燃料戻り弁37bの開弁により従燃料戻り通路33bが開放されるため、インジェクタ24から噴射されなかった余剰の軽油31が従燃料タンク28に戻される。
その結果、エンジンを稼働させる燃料がBDF29から軽油31に切り替わり、上述したように、噴射タイミングが、通常のパイロット噴射(Pilot)、プレ噴射(Pre)、メイン噴射(Main)、アフタ噴射(After)に加え、燃焼行程から排気行程へ移行する下死点付近で噴射されるポスト噴射(Post)が追加される(図6参照)。
すると、燃焼に寄与しないポスト噴射により噴射された軽油31は、未燃ガスの状態でDPR14の酸化触媒16に供給される。排気温度は、少なくとも軽油31の初留点(約170[℃])以上であるため、軽油31は気化された状態で酸化触媒16に送られ、ここで酸化され、そのときの反応熱によって排気が昇温される。そして、この昇温された排気にてDPF17に堆積するPMが燃焼除去される。又、本実施形態では、ポスト噴射を燃焼行程から排気行程へ移行する下死点付近で実行しているため、軽油31を未燃状態で酸化触媒16へ確実に送り出すことができる。
そして、ステップS9で、主燃料戻り弁36bが閉弁した後の経過時間timが第2の経過時間t2を経過するまで待機し、第2の設定時間t2に達した後(tim≧t2)、ステップS10へ進む。この第2の設定時間t1は、DPF17に堆積されているPMが、排気熱により燃焼除去されるまでの時間(5〜15[min]程度)であり、予め実験などから求めて設定されている。
そして、経過時間timが第2の経過時間t2に達したと判定して、ステップS10へ進むと、主燃料供給弁36aを開弁し、続くステップS11で従燃料供給弁37aを閉弁して(図7参照)、ステップS12へ進む。すると、主燃料供給通路32aが開放され、従燃料供給通路33aが遮断されるため、従燃料タンク28に貯留されている軽油31の供給が遮断されると共に、サプライポンプ30に対して主燃料タンク27に貯留されているBDF29の供給が開始される。
そして、ステップS12へ進むと、主燃料戻り弁36bが開弁したの後の経過時間timが第3の経過時間t3を経過するまで待機し、第3の設定時間t3に達した後(tim≧t3)、ステップS13へ進む。この第3の設定時間t1は、燃料供給経路を従燃料タンク28から主燃料タンク27に切換えた後、従燃料タンク28に貯留されている軽油31がインジェクタ24から噴射され、余剰の軽油31が全て従燃料タンク28に戻されるよりも若干早い時期であり、予め実験などから求めて設定されている。
そして、経過時間timが第3の経過時間t3に達したと判定して、ステップS13へ進むと、主燃料戻り弁36aを開弁し、続くステップS14で従燃料戻り弁37aを閉弁して(図7参照)、ルーチンを抜ける。すると、主燃料戻り通路32bが開放され、従燃料戻り通路33bが遮断されるため、インジェクタ24から噴射されなかった余剰の燃料は主燃料タンク27に戻され、BDF29を燃料とする通常運転に戻される。尚、上述したように主燃料タンク27に戻される余剰のBDF29に、多少の軽油31が混入されていても、この軽油31は主燃料タンク27にBDF29を補給する都度に希釈されるので問題はない。
このように、本実施形態によれば、通常は、排気温度よりも沸点の高いBDF29を燃料にエンジンを駆動させ、DPF17の目詰まりが検出されたときは、エンジンを排気温度よりも少なくとも初留点(約170[℃])の低い軽油31にて駆動させると共に、当該軽油31をポスト噴射させるようにしたので、DPF17に堆積されているPMを確実に燃焼除去することができる。又、DPF再生処理中は軽油31を燃料としてエンジンを稼働しているので、DPF再生処理中で会ってもエンジンを停止することなく、連続運転が可能であり、使い勝手が良い。
[第2実施形態]
図8に本発明の第2実施形態によるディーゼルエンジンの概略構成図を示す。上述した第1実施形態では、各通路32a,32b,33a,33bの中途に開閉弁(36a,36b,37a,37b)を配設したが、本実施形態では、主燃料供給通路32aと従燃料供給通路33aとの接続部分、及び主燃料戻り通路32bと従燃料戻り通路33bとの接続部分に三方弁39,38を各々介装し、この各三方弁39,38の切換えにより流路を切換えるようにしたものであり、流路の切換えタイミングは、上述した第1実施形態と同じである。
本実施形態では、三方弁により流路を切換えるようにしたので、上述した第1実施形態に比し部品点数が削減され、構造の簡素化、コストの低減を実現することができる。
本発明は、上述した実施形態に限るものではなく、例えば従燃料は軽油31に限らず、排気温度よりも低い沸点を有していれば、灯油やジェット燃料やメタノール、エタノールなどであっても良い。更に、DPF17の目詰まりが検出された場合、酸化触媒16の上流に、軽油31等、BDF29よりも沸点の低い燃料を直接噴射させるようにしても良い。
1 エンジン本体
7 排気通路
14 連続再生式DPF(DPR)
16 酸化触媒
17 フィルタ(DPF)
20 差圧センサ
24 インジェクタ
25 燃料系
27 主燃料タンク
28 従燃料タンク
29 バイオディーゼル燃料
31 軽油
41 電子制御装置(ECU)

Claims (1)

  1. バイオディーゼル燃料を含有する主燃料を燃焼させた後の排気に含まれている粒子状物質を捕集するフィルタの目詰まりを検出した場合、該フィルタに堆積されている粒子状物質を除去して再生させるディーゼルエンジンのフィルタ再生方法において、
    前記フィルタの目詰まりを検出した場合、前記主燃料よりも沸点の低い従燃料を、エンジンのインジェクタを経ず、排気弁直後の排気マニホルド集合部付近に直接別のインジェクタにより噴射することで、前記フィルタの上流に配設されている酸化触媒に前記従燃料を供給し、その反応熱で排気温度を昇温させて、前記フィルタに堆積されている前記粒状物質を燃焼除去することを特徴とするディーゼルエンジンのフィルタ再生方法。
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