JP2013237906A - 金属の表面処理剤、及び酸化防止被膜 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アルキル基、より好ましくはフルオロアルキル基を有する有機ホスホン酸を含んでなる金属の表面処理剤を金属の表面に塗布して酸化防止被膜を形成させる。かかる酸化防止被膜の厚みは、20nm以上であって、且つ200nm以下であることが望ましい。
【選択図】図1
Description
有機ホスホン酸を含んでなる金属の表面処理剤であって、
前記有機ホスホン酸に含まれる燐原子上の有機置換基がアルキル基である、
金属の表面処理剤によって達成される。
有機ホスホン酸を含んでなる金属の表面処理剤を前記金属の表面に塗布し、乾燥させることによって得られる、前記金属の表面の酸化を防止する酸化防止被膜であって、
前記有機ホスホン酸に含まれる燐原子上の有機置換基がアルキル基である、
酸化防止被膜によって達成される。
有機ホスホン酸を含んでなる金属の表面処理剤であって、
前記有機ホスホン酸に含まれる燐原子上の有機置換基がアルキル基である、
金属の表面処理剤である。
本発明の前記第1の実施態様に係る金属の表面処理剤であって、
前記アルキル基がフルオロアルキル基である、
金属の表面処理剤である。
本発明の前記第1又は前記第2の実施態様の何れか1つに係る金属の表面処理剤であって、
前記金属が、ニッケル又はニッケル合金である、
金属の表面処理剤である。
有機ホスホン酸を含んでなる金属の表面処理剤を前記金属の表面に塗布することによって得られる、前記金属の表面の酸化を防止する酸化防止被膜であって、
前記有機ホスホン酸に含まれる燐原子上の有機置換基がアルキル基である、
酸化防止被膜である。
本発明の前記第4の実施態様に係る酸化防止被膜であって、
前記アルキル基がフルオロアルキル基である、
酸化防止被膜である。
本発明の前記第4又は前記第5の実施態様の何れか1つに係る酸化防止被膜であって、
前記金属が、ニッケル又はニッケル合金である、
酸化防止被膜である。
本発明の前記第4乃至前記第6の実施態様の何れか1つに係る酸化防止被膜であって、
当該酸化防止被膜の厚みが、20nm以上であって、且つ200nm以下である、
酸化防止被膜である。
(1)金属めっき板
本発明の幾つかの実施態様に係る金属の表面処理剤を評価するための金属めっき板として、無電解ニッケル−燐(Ni−P)めっきを施した金属板を用意した。尚、当該めっきにおける燐(P)の含有率は、1乃至3質量%とした。
a)実施例1乃至5
実施例1乃至5に係る表面処理剤として、以下の化学式(2)によって表される過フルオロヘキシルエチルホスホン酸のイソプロピルアルコール溶液を調製した。実施例1乃至5に係る表面処理剤のぞれぞれにおける過フルオロヘキシルエチルホスホン酸の濃度については表1に列挙する。
実施例6乃至10に係る表面処理剤として、以下の化学式(3)によって表されるn−オクチルホスホン酸のイソプロピルアルコール溶液を調製した。実施例6乃至10に係る表面処理剤のぞれぞれにおける過フルオロヘキシルエチルホスホン酸の濃度についても表1に列挙する。
比較例1に係る表面処理剤として、以下の化学式(4)によって表されるトリス(ホスホノメチル)アミン及び以下の化学式(5)によって表されるチオ尿素を含む水溶液をを調製した。比較例1に係る表面処理剤におけるトリス(ホスホノメチル)アミン及びチオ尿素の濃度についても表1に示す。
比較例2に係る表面処理剤として、上述の化学式(4)によって表されるトリス(ホスホノメチル)アミン及び以下の化学式(6)によって表される燐酸二水素ヘキシルと燐酸一水素ジヘキシルとの混合物を含む水溶液をを調製した。比較例2に係る表面処理剤におけるトリス(ホスホノメチル)アミン及び燐酸ヘキシルの濃度についても表1に示す。
(1)プレッシャークッカー処理(PCT)
上述のようにして調製された各種評価用サンプルの耐酸化性(耐湿酸化性)を評価すべく、各種評価用サンプルにプレッシャークッカー処理(PCT)を施した。PCTの条件は、110℃の温度及び85%の相対湿度において24時間の暴露時間とした。
上記PCTに付した各種評価用サンプル及び上記PCTに付さなかった各種評価用サンプルのそれぞれの表面上に、0.1mmの厚みを有するはんだ箔(3.5質量%の銀(Ag)及び0.5質量%の銅(Cu)を含有する錫(Sn))を設置し、260℃の温度において5分間に亘って、はんだ付けリフロー試験に付した。
(1)はんだ濡れ性
実施例1乃至10並びに比較例1及び2に係る酸化防止被膜が形成された各種評価用サンプルのそれぞれ(PCT有り及びPCT無し)につき、はんだ付けリフロー試験後に、X線CTスキャンにより、はんだが付着していない面積の比率(以降、「はんだ不濡れ面積率」と称する)[%]を測定した。実施例1乃至10並びに比較例1及び2に係る酸化防止被膜が形成された各種評価用サンプルのそれぞれにつき、PCTの有無による「はんだ不濡れ面積率」を比較し、PCTによる「はんだ不濡れ面積率」の増分(以降、「はんだ不濡れ面積増加量」)[%]を算出した。個々の評価用サンプルについての「はんだ不濡れ面積増加量」を表1に列挙する。
実施例1乃至10並びに比較例1及び2に係る酸化防止被膜が形成された後にPCTに付された各種評価用サンプルのそれぞれにつき、2枚の評価用サンプルの間に0.1mmの厚みを有するはんだ箔(3.5質量%の銀(Ag)及び0.5質量%の銅(Cu)を含有する錫(Sn))を挟んだ状態で電気炉に入れ、260℃の温度において5分間に亘って、はんだ箔をリフローさせた。室温まで冷却した後、2枚の評価用サンプルのそれぞれを引張試験機のチャック(治具)に固定し、これら2枚の評価用サンプルを引き剥がす方向(評価用サンプルの厚み方向)に引っ張り、その破断強度を荷伸曲線(S−Sカーブ)から読み取り、酸化防止被膜が形成されていない評価用サンプルの破断強度を100とする相対値で比較した。個々の評価用サンプルについての破断強度も表1に列挙する。
上述のようにして実施例1乃至10並びに比較例1及び2に係る各種評価用サンプルのそれぞれについて測定されたはんだ濡れ性(はんだ不濡れ面積増加量)及びはんだ接合強度の評価結果を、それぞれの酸化防止被膜を形成する表面処理剤の成分及び濃度、並びに酸化防止被膜の厚みと共に、以下の表1に列挙する。
Claims (7)
- 有機ホスホン酸を含んでなる金属の表面処理剤であって、
前記有機ホスホン酸に含まれる燐原子上の有機置換基がアルキル基である、
金属の表面処理剤。 - 請求項1に記載の金属の表面処理剤であって、
前記アルキル基がフルオロアルキル基である、
金属の表面処理剤。 - 請求項1又は2の何れか1項に記載の金属の表面処理剤であって、
前記金属が、ニッケル又はニッケル合金である、
金属の表面処理剤。 - 有機ホスホン酸を含んでなる金属の表面処理剤を前記金属の表面に塗布することによって得られる、前記金属の表面の酸化を防止する酸化防止被膜であって、
前記有機ホスホン酸に含まれる燐原子上の有機置換基がアルキル基である、
酸化防止被膜。 - 請求項4に記載の酸化防止被膜であって、
前記アルキル基がフルオロアルキル基である、
酸化防止被膜。 - 請求項4又は5の何れか1項に記載の酸化防止被膜であって、
前記金属が、ニッケル又はニッケル合金である、
酸化防止被膜。 - 請求項4乃至6の何れか1項に記載の酸化防止被膜であって、
当該酸化防止被膜の厚みが、20nm以上であって、且つ200nm以下である、
酸化防止被膜。
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JP2012112139A JP2013237906A (ja) | 2012-05-16 | 2012-05-16 | 金属の表面処理剤、及び酸化防止被膜 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0748683A (ja) * | 1991-06-21 | 1995-02-21 | At & T Corp | 耐食性金属製品の製造方法および物体の表面の潤滑方法 |
JP2005196100A (ja) * | 2003-12-31 | 2005-07-21 | Rohm & Haas Electronic Materials Llc | 非導電性基体を金属化する方法およびそれにより形成される金属化非導電性基体 |
JP2007023160A (ja) * | 2005-07-15 | 2007-02-01 | Three M Innovative Properties Co | コーティング剤及びメタルマスク |
JP2008501861A (ja) * | 2004-06-03 | 2008-01-24 | エントン インコーポレイテッド | 錫表面の耐食性の向上 |
-
2012
- 2012-05-16 JP JP2012112139A patent/JP2013237906A/ja active Pending
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