JP2013237867A - 触媒的セルリグニン燃料 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の燃焼プロセスが示す複雑さおよび操作上の不利益のため、燃焼の基本的な要求条件を満たし公知燃料の技術的欠点を克服した新規燃料をバイオマスから開発することが望ましい。
【解決手段】本発明は、バイオマス予備加水分解プロセスにより得られ、比表面積が約1.5〜2.5m/gであり、セルロースおよび球状化リグニンから構成される触媒的セルリグニン燃料に関する。本発明によるセルリグニン燃料は、250μm未満の粒子に粉砕され、18〜20MJ/kgに達する燃焼熱値および20ms(0.02s)以下の点火時間を有する。
【選択図】なし

Description

本発明はバイオマスから得られる新規燃料に関する。
バイオマスから得られるエネルギーは、エネルギーの観点から極めて実際的である。例えば、いわゆる短期輪作バイオマスのエネルギー効率は89.5%であり、液体エネルギーの率は9.48倍高い。しかし、このようなすばらしいエネルギー効率にもかかわらず、バイオマスを製造するのに必要な数多くの工程から生じる高いコストならびにバイオマスをあまり実際的でなくしている、未処理バイオマスを扱う際の困難さにより、バイオマスは化石燃料には対抗できない。
バイオマス製造のプロセスに関する以下のポイント:1)植え付けおよび栽培(繁殖);2)栄養の費用(施肥);3)日光への暴露;4)温度;5)降水;6)土および水の条件;7)収穫方法;8)耐病気性;9)地域内での食料、牧草、繊維の生産との競争;10)地域の利用可能性;11)未処理バイオマスの輸送を考慮するべきである。
バイオマスは、セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンからなっており、その組成を表1に例示するが、ミクロ構造は図1のとおりである。
Figure 2013237867
細胞壁は、マクロフィブリル、ミクロフィブリル、ミセルおよびセルロース分子からなっている。細胞の核(細胞質)は、水溶液からなっている。以下の式は、バイオマスのミクロ構造が完全に解放されているとの仮定で、バイオマスの比表面積(単位質量あたりの面積)を大まかに見積もるものである。
1.面積(square section)および長さlを用いた幾何学 (SおよびM;細胞表面および細胞質量)
Figure 2013237867
細胞の幅 b=10μm
細胞壁の厚さ e=1.0μm
ρ=1.5g/cm3
=1.5×106g/m3
2.マクロフィブリル、ミクロフィブリル、ミセルおよびセルロース分子の比面積
Figure 2013237867
2a.マクロフィブリルの比面積(φ=50nm;マクロ細孔>50nm)
Figure 2013237867
2b.ミクロフィブリルの比面積(φ=50/4=12.5nm;メソ細孔2nm<φ<50nm>
Figure 2013237867
2c.ミセルの比面積(φ=(12.5/4)nm=3.1nm;ミクロ細孔φ<2.0nm>
Figure 2013237867
2d.セルロース分子の比面積((3.1/6)nm=0.517nm)
Figure 2013237867
理論的な比面積は、細胞では約0.7m2/gであり、マクロフィブリルでは約50m2/gであり、ミクロフィブリルでは約200m2/gであり、ミセルでは約900m2/gであり、分子では約1300m2/gである。
固体燃料に関する限り、その従来の燃焼は5つのゾーンからなる:第一は、非反応性固体ゾーン(加熱および乾燥)、第二は、凝集相の反応ゾーン(固体熱分解)、第三は、気相の反応ゾーン(気相の熱分解および酸化)、第四は一次燃焼ゾーン(気相)、第五は、燃焼後反応ゾーン(二次燃焼)である。各ゾーンの詳細な速度論および反応は、完全には知られていない。
図2は、木の従来の燃焼概念モデルを表している。木は異方性および吸湿性であり、その繊維(仮導管)は中空であり、軟木では3.5〜7.0mmの長さが、硬木では1〜2mmの長さがある。結合水は約23%であり、全水分は75%に達する。セルロース、ヘミセルロースおよびリグニンは、主な官能基がOH基であるポリオールのように振る舞う。セルロースは、1→4−βグルコシド結合を持つ無水グルコースの直鎖多糖である。酸化の後、官能基はカルボニル基、ケトン基およびカルボキシル基である。一方で、ヘミセルロースは、その主成分が硬木では4−0−メチルグルコロキシラン、軟木ではグルコマンである、分岐鎖を持つ多糖である。その主な官能基はカルボキシル基、メチル基およびヒドロキシル基である。他方で、リグニンは、4つ以上の置換フェニルプロパン単位の3次元骨格である。基本的な構成ブロックは、グアヤキルアルコール(軟木)およびセリンギルアルコール(2種の木材)であり、主要な結合はβ−0−4である。
セルロースおよびリグニンの構造は高度に酸素化されており、官能基の位置は熱分解および酸化の機構を理解するのに有用である。
比較のため、鉱物石炭の構造が芳香族であり、ヒドロキシル官能基およびβ−0−4結合がほとんどないことが観察される。窒素および硫黄は構造環の部分でありアミン形態の窒素はほとんど存在しない。木と比較すると石炭では酸素含量が非常に低いという事実は極めて重要であるが、それは酸素含量が木により高い反応性を与えているからである。
木の通常の燃焼において、乾燥段階には、実は4工程あるが、それらはすなわち1)木を100℃(373°K)まで加熱するのに必要なエネルギー=0.08×100×(1−TU)kJ/kg、ただしTUは水分含量(パーセンテージ);2)水を加熱するのに必要なエネルギー=4.2×100kJ/kg;3)水を蒸発させるのに必要なエネルギー=2.26MJ/kg;および4)結合水を放出するのに必要なエネルギー15.5×TUkJ/kg(平均)である。最も大きな値は水の蒸発のエネルギーである。
加熱段階は、重要な影響を有する3つの因子を含んでなる。第一は、熱分解温度(500〜625°K)まで加熱するためのエネルギーであり、木の比熱は273°Kでは1113J/g、373°Kでは1598J/gであるが、水分35%の木の比熱は300°Kで2.343J/gである。第二には、水が気化する温度まで粒子の核が加熱されるのを防ぎ、反応状態を確立する水分の影響がある。第3の影響因子は、木材粒子の熱伝導性を増加させる水分であるが、これはせいぜいその値の倍である。乾燥および加熱に及ぼす影響の他に、水分は固体状態熱分解にも重大な影響を与える。
次の段階は固体熱分解である。この燃焼ゾーンでは、分子が気体のフラグメントに分裂する反応および凝縮反応が優勢であり、それにより石炭が作られる(タールは最終的に3つの画分になる:気体のもの、液体のものおよび固体のもの−すなわち石炭である)。熱分解温度は、ヘミセルロースでは500〜600°K、セルロースでは600〜650°K、リグニンでは500〜773°Kである。表2は、セルロースおよびキシランから生成する熱分解生成物を示しており、二次燃焼を起こす高いタール含量は木の油に近い。
Figure 2013237867
芳香環の開環は、揮発性物質の生成する中間工程であり、酢酸およびアセトアルデヒドを生じるが、これらは酢酸の脱炭酸(CH3COOH→CH4+CO2)およびアセトアルデヒドの脱カルボニル化(CH3CHO→CH4+CO)により分解する。ヘミセルロースからは、得られる生成物はプロパノールから生じるC24およびCOである。次のゾーンでは、熱分解および酸化が連続して起こり、最終生成物として、CH4、C24、COおよびCO2を生じる。
リグニンの熱分解は、ヘミセルロースおよびセルロースと比較すると異なっており、823°Kでは以下の成分:石炭(55%)ならびにCO(50%)、CH4(38%)、CO2(10%)およびC26(2%)からなる気体画分(45%)を生じる。タールは、フェニルアセチレン、アントラセンおよびナフタレンから構成されている。表3は、数種の異なる物質の熱分解における石炭の生成を示す。
Figure 2013237867
水分は、粒子の熱分解に重大な影響を有するが、それは水分が粒子の中心部分と周辺とで非常な温度差を生じさせ(400°K)、加熱および乾燥ゾーンと熱分解ゾーンとの間で物理的な分離を生じさせるからである。水分の主要な影響は、バーナーの火炎温度を低下させ、生成物を石炭生成に向けさせ、熱分解速度を低下させることである。木の燃焼の理論的な火炎温度は以下の式により与えられるが、
Figure 2013237867
上式において、Ta(K)は断熱炎温度であり、TUは水分含量の分率であり、XexArは過剰空気のパーセンテージである。断熱温度の低下に加え、以下の式:
Figure 2013237867
で与えられる過剰空気の増加がある。
TUが33%を超えるとTa は1740°Kであり、TUが50%である場合Ta は1560°Kであり、したがって揮発成分含量の低下および石炭含量の増加がある。最後に、灰が局部温度を低下させ石炭生成に触媒作用を及ぼすことを思い出すべきである。
次に、以下の種類の鎖の開始反応が圧倒的である、揮発性物質がラジカルのフラグメントへ分裂する予備燃焼反応が起こるが、
R−R→R+R’(368kJ/モル)
R”−H→R”+H(410kJ/モル)
上式においてR=C26、CH3など、R”=メチル基である。
木では、その低いエネルギーのため最初の反応が最も起こりやすく、その例は以下のとおりである。
26+M→2CH3+M
2CH3+2C26→2CH4+2C25
M+C25→H+C24+M
H+C26→H2+C25
上式においてMは熱(灰または蒸気)除去性粒子または分子である。R”が2つ以上の炭素原子を含んでいる場合、C−C結合は、好ましくはC−H結合の代わりに破壊される。鎖の開始反応に加え、特に予備燃焼ゾーンが空間的に広い場合、予備燃焼ゾーンは、ラジカルの再結合R+R’→R−R’を伴う還元反応も含む。その例は、NOxの代わりにN2を生成する窒素の再結合である。
予備燃焼反応の後、一次燃焼反応が起こる。一次燃焼ゾーンで混合した酸素と燃料は、多くのフリーラジカル反応を起こし、CO2およびH2Oを生成する。
RH+O2→R+HOO
CH3+O2+M→CH32+M
CH32→CH2O+OH
HCOおよびCO(CH2O+(1/2)O2→HCO+OHまたはCH2O+O2→CO+2HO)がCH2Oから生成し、その濃度は、木の燃焼温度である火炎温度1320°Kで最大となる。
最後に、燃焼後反応が起こる。木の燃焼プロセスは低温で起こり、鎖末端の反応は二次燃焼で起こる。ヒドロキシルラジカル(CH2O)は、それが高濃度で存在する場合、非常に重要である。主な末端反応は以下のとおりであり:
HCO+OH→CO+H2
CO+OH→CO2+H
CO+O2→CO2+O
後者はこのゾーンにおいて重要度が低い。COからのCO2生成はOH濃度により制御されており、この濃度は低温系(木)では比較的高い。鎖末端は、熱除去性種(M)により促進されるHおよびOH基の再結合であることになる。C:H比は、鉱物石炭(1:0.17)に比べ、軟木(1:1.45)および硬木(1:1.37)では比較的高い。木の固体熱分解により、水、CH4、C24およびC26が生成し、その結果揮発性ガス中に大量の水素が生じヒドロキシルラジカル濃度を上げて完全かつ迅速な酸化が起こる(より高い反応性)。木の揮発成分の酸化に関連する変数が数多くあるため、この系の完全な表現は文献中に見られない。
(木)木炭の燃焼において、熱分解から得られる木炭は多孔性であり、O2攻撃のための種々のフリーラジカルを含んでいる。それに加え、木炭は酸素および水素を含み、その実験化学式はC6.7H3.3Oである。木炭の酸化には3つの機構が提案されているが、燃焼速度は表面上のフリーラジカルの部位により限定されることが認められている。木炭酸化は、質量輸送によっても限定される。第一の機構は、木炭燃焼の一般的な指標としてのブドワ反応である。
C+O2→2CO
この反応は、以下の反応定数1.1×10-2(800°K)および57.1(1200°K)を有し吸熱性が高い。放出されるCOは揮発性であり、その燃焼は、粒子外の火炎中で完全である。第二の機構は、O2の直接的な石炭上への化学吸着である。石炭の多孔性表面へのO2吸着の活性化エネルギーは、石炭のグラムあたり零から2.5モルの酸素の化学吸着量に対して、それぞれ54kJ/molから10105kJ/molの範囲である。化学吸着反応は以下のとおりである。
*+O2→C(O)*→C(O)m→CO+CO2
*+O2→CO→COes+CO2
アスタリスクは、反応の活性部位を表し、mは移動可能な種を表し、esは安定な種を表す。木炭活性部位は熱分解の機構により発生する。木炭酸化の第三の機構は、以下のような、活性部位中のヒドロキシルラジカルの反応を伴う。
2OH+C→CO+H2
OH+CO→CO+H
ヒドロキシルラジカルは、木の中に存在する種々のヒドロキシル官能基の等方性分解または燃料が放出する水分の解離により、内部で生成する。石炭酸化への水分の影響は、木の熱分解の場合と同様よく知られていない。水分が部位を「除去」し、石炭酸化の速度を低下させると推測されている。水分の存在は木炭の酸化速度を遅らせる。
簡単にいうと、木の燃焼は、加熱および乾燥、固体状態熱分解、揮発性化合物および石炭の生成、気相の反応(予備燃焼、一次燃焼および後燃焼)および石炭の燃焼を含む多段階のプロセスである。木に存在する種々の官能基は、粒子の固体熱分解から著しい数の揮発性生成物を生成し、種々の官能基および高い脂肪族含量が木の反応性を高め、鉱物石炭に対して木の燃焼のおける火炎の高い比率に貢献している。水分は熱伝導性を高め、固体状態熱分解においてより多くの石炭が生成され、気相反応のためのヒドロキシル基の濃度および石炭の濃度を高め、石炭の酸化速度を低下させ、その温度を下げ反応部位を「除去」する。
従来の燃焼プロセスが示す複雑さおよび操作上の不利益のため、燃焼の基本的な要求条件を満たし公知燃料の技術的欠点を克服した新規燃料をバイオマスから開発することが望ましい。
この点で、バイオマスからの新規燃料開発のために種々の研究が実施されており、最適化された制御なしにバイオマスの予備加水分解のプロセスにより得られる一般的なセルリグニンからの生成物に関する、Daltro G.Pinatti,Christian A.Vieira,Jose A.da CruzおよびRosa A.Conteによる文献「セルリグニン:新しい熱電気燃料(Cellulignin:a new thermoelectric fuel)」に言及されたセルリグニン燃料の場合のように、満足できる結果が得られた試みもある。しかし、主に経済的な観点およびその主要な熱電気技術、すなわち炉、ボイラー、ガスタービンおよび電磁流体力学(MHD)によるエネルギーの生成における用途の観点から、さらに有利な結果を表す燃料を得ることが未だに望まれる。
したがって、本発明の目的は、向上した燃焼特性を有し、これらの市場要求条件を満たす触媒特性を有する新規セルリグニン燃料を提供することである。
図1は、バイオマス細胞構造の略図を表す。 図2は、固体燃料の従来の燃焼プロセスの工程を表す。 本発明によるセルリグニンの構造の顕微鏡写真を表す。 本発明によるセルリグニンの構造の顕微鏡写真を表す。 本発明によるセルリグニンの構造の顕微鏡写真を表す。 本発明によるセルリグニンの構造の顕微鏡写真を表す。 本発明によるセルリグニンの構造の顕微鏡写真を表す。 図4は、木、セルロースおよびセルリグニンのX線回折図を示す。 図5は、石炭の触媒燃焼プロセスにおける反応物のエンタルピー変動のグラフを表す。 図6は、粒度に対する鉱物石炭の燃焼時間の比を表す。 図7aは本発明によるセルリグニンの燃焼において照射されるパワーを示す。 図7bは本発明によるセルリグニンの燃焼において照射されるパワーを示す。 図8は、現在定義されるセルリグニンの燃焼に有用なシステムおよび装置を表す。 図9は、現在定義されるセルリグニンの燃焼に有用なシステムおよび装置を表す。 図10は、現在定義されるセルリグニンの燃焼に有用なシステムおよび装置を表す。 図11は、現在定義されるセルリグニンの燃焼に有用なシステムおよび装置を表す。 図12aは、現在定義されるセルリグニンの燃焼に有用なシステムおよび装置を表す。 図12bは、現在定義されるセルリグニンの燃焼に有用なシステムおよび装置を表す。
本発明は、セルロースおよび球状化リグニンから構成され、平均値が2.0m2/gである約1.5〜2.5m2/gの比表面積を示す触媒的セルリグニン燃料に関する。
詳細な研究の後、発明者らは、燃焼に関して驚くべき結果をもたらすバイオマスから得られる触媒的セルリグニン燃料を得た。本発明の触媒的セルリグニン燃料は、同じ日付で出願された「An Apparatus and Process of Pre−Hydrolysis of Biomass」のブラジル特許出願に記載されているような反応器を用いて、バイオマスの予備加水分解のプロセスにより調製される。言及される予備加水分解は、木、サトウキビバガスおよびストロー、野菜残留物、樹皮、草、ごみの有機部分などのいかなる種類のバイオマスに対しても実施できる。
上記の特許出願に記載されている予備加水分解プロセスは、一般的に、ヘリカルフィーダー中、バイオマスの予備加水分解の装置にバイオマスを排出する工程を含んでなり、その後に、以下の工程:1)バイオマスの予備加水分解装置を予備加熱された酸性溶液で満たす工程;2)加熱;および3)加圧を含んでなる加圧操作があるが、前記プロセスは、予備加水分解がバイオマス予備加水分解装置の回転振動と同時に実施され、蒸気を除去し、温度、圧力、酸含量、予備加水分解時間および液体/固体関係を制御し、糖分測定装置により約10ブリックスの値が得られるまで糖含量を監視するという事実により優れている。次いで、熱交換器を通してタンクへの予備加水分解物の排出、糖分回収、洗浄、浸透により洗浄すべきセルリグニンの機械的洗浄機または運び台への排出の工程が実施される。
上記の図1および表1を再び参照すると、ヘミセルロースはその二次膜の二次層(S2)中でその濃度が一番高いので、バイオマスの加水分解のプロセスによるとセルロース繊維放出は完全でないことが分かる。本発明者らにより開発された予備加水分解プロセスでは、BET(Brunace,EmmettおよびTeller)により測定される、平均値が2m2/gである約1.5〜2.5m2/gの比表面積およびスラッシュ番号100を有する生成物が得られ、これはマクロフィブリルの部分的放出が起こるレベルにこの予備加水分解プロセスが達することを意味する。
このマクロフィブリル放出の確認を図3a〜3eに表される顕微鏡写真に示す。図3aは、千倍(10μmのスケール)に拡大した、予備加水分解の後の本発明による触媒的セルリグニンの微細構造を示す。図3bは、一万倍に拡大した(1μmのスケール)中層を表す細胞壁を表し、図3cは五万倍に拡大した(100nmのスケール)細胞壁を表し、図3dは、十万倍に拡大した(10μmのスケール)細胞壁を表す。図3eは、リグニン球状化が観察できる第二の試料の微細構造を示す。
図4に見られるとおり、X線回折により示されるセルロースの結晶特性を維持する一方で、開放構造の組合せによりセルリグニン燃料の以下の特性が得られる。
1.セルロース結晶特性の維持により、中間篩い分けの必要なしにハンマーミルを用いてエネルギーをあまり消費せずに(約12kWh/t)、本発明によるセルリグニンを200μm未満まで粉砕することが可能である。この特性により、新規燃料は「触媒的」リグニンと呼ばれる。
2.回転乾燥機、炉またはサイクロンで水を簡単に乾燥できる:200μm未満の粒度を持つ本発明によるセルリグニンは、低温、すなわち125℃(煙突ガスの温度)で500ppmの水分に乾燥できる完全な解放構造を表す。
バイオマスに含まれている水は、燃焼にとって最悪の特性の1つであり、本発明のセルリグニンで達成できる乾燥により、燃焼熱で18〜20MJ/kgの値が得られるが、これは標準水分45%のバイオマスの燃焼熱の2倍である。
したがって、本発明により得られる大きな技術的利点の1つは、触媒的セルリグニンが煙突ガスの熱により外部的に乾燥可能であり、その後乾燥形態で燃焼できることである。このオプションは未処理の木には実施できない。
3.粉末形態の場合、セルリグニンの密度は、いわゆる適応形態で600kg/m3、非適応形態で450kg/m3である。これは、燃料油での40MJ/kg×800kg/m3=3.2×104MJ/m3のエネルギー密度に比較して20MJ/kg×500kg/m3=104MJ/m3の平均エネルギー密度を表し、触媒的セルリグニン燃料のタンク流入および取扱いは、燃料油より3倍高いだけであることを意味し、大容量で巨大な装置を必要とする、未処理のバイオマス(木および野菜残留物)の取扱いより格段に容易であることを意味する。
4.燃焼装置への本発明のセルリグニンの投入は、例えば、ヘリカル注入装置または回転バルブにより、質量で3.28:1、体積で1261.6:1の空気:セルリグニンの比率でドラッグガス空気などの空気の供給により行われる。これは、投入および供給の操作においてセルリグニンに気体または液体のものと等しい特性を与え、固体燃料、特にバイオマスの従来の投入および供給よりも格段に容易な操作を提供する。
5.微細構造写真は、50nmの規模のミクロフィブリルの開示を示している。この技術は、プロセス(ヘミセルロール消化)および生成物(中程度の比表面積を持つ開放構造)の間の相関を確立する。これは、触媒的セルリグニン燃料の製造における予備加水分解プロセスの制御技術とならび、生成物の主要な新規特性の1つを構成している。
6.表4aはミクロ細孔(活性部位)の物理的特性を表し、表4bはメソ細孔およびマクロ細孔の分布を表している。前者は、N2の吸着であるBETにより決定し、後者はHgポロシメトリーにより決定した。BETにより測定される全比面積は、約2.20m2/gでありマクロおよびメソ細孔の比表面積は全面積のより大きな部分を占めている。細孔の円筒対称型を認めると(l=2r)、Hgポロシメトリーにより測定される細孔の平均半径からのその計算は、1.80m2/gとなる。この結論は、BETにより測定される低ミクロ細孔容積(1.1×10-3cm3/g)と一致している。マクロおよびメソ細孔の分布は、1〜5μm(1000〜5000nm)にその最大値を有するが、この大きさはMEVにより撮影された細胞の空隙と一致する(図3a、3bおよび3e)。表4のデータおよびMEVの構造により、本発明による触媒的セルリグニン燃料の完全なキャラクタリゼーションが可能である。ミクロ細孔は、100に等しいヨウ素価により測定される。触媒的セルリグニンの場合、燃焼中のミクロ細孔(2nm)の貢献を評価する計測方法はない。
Figure 2013237867
Figure 2013237867
7.本発明のセルリグニンの主な用途は、ボイラー、ガスタービンの燃料であり、磁気流体力学(MHD)によるエネルギー製造用である。しかし、燃料としての使用の他に、以下の領域で他の用途がいくつかある:動物食料用の大量成分、油および活性化石炭の製造用の熱分解、カーボンブラックの製造(不完全燃焼)、メタノールの製造、セルリグニン樹脂酸塩(凝集体、MDF−中密度繊維)、半固体発酵の基質(菌類、バクテリアおよび酵素)などである。
本発明によるセルリグニンの正確な化学式は変わることもあるが、その実験化学式を、木、バイオマス成分、鉱物石炭および燃料油の実験式と比較して表5に示すが、これらのデータは、現在開発された燃料により達成された向上した効果を理解するのによい参考となる。
Figure 2013237867
Figure 2013237867
よく分かるように、バイオマスは炭素含量が低く(式(formula)−グラムあたり4.3モル)、水素含量が中程度で(式−グラムあたり6.5モル)、酸素含量が高い(式−グラムあたり6.5モル)。鉱物石炭は炭素含量が高く(式−グラムあたり6.5モル)、水素含量が低く(式−グラムあたり4.3モル)、酸素含量が低い(式−グラムあたり0.15モル)。本発明による触媒的セルリグニンは、鉱物石炭に似た炭素含量(5.5)および水素含量(4.2)を有し中程度の位置にあるが、酸素含量は中程度である(式−グラムあたり1.8モル)。実際に、触媒的セルリグニンは20分間の予備加水分解で得られる褐炭に近いが、褐炭は生成するのに何百万年も要した。
現在開発されたセルリグニン燃料の他の大きな利点は、灰分量が非常に低いので、例えば、脱イオン水により予備加水分解で処理される場合ガスタービン用のクリーン燃料の要件(Na+<5ppm)に合致することである。これは、水溶性のK2SO4の形態でKを可溶化する予備加水分解プロセスの効率によるもので、K2SO4は後に洗浄工程で抽出される。木に含まれる不純物は全て還元され、ユーカリ属の木に存在するCa、Mg、AlおよびSiなど、高含量で含まれるものですら、ガスタービンの超合金上で高温腐食を起こさない。本発明の燃料から発生する燃焼ガスのサイクロン処理は、非常に効率よくガスタービンに要求されるレベル(全粒子量200ppm未満および直径5μmを超える粒子が8ppm未満の比率)に灰分量を低下することが分かった。
本発明のセルリグニン燃料の向上した特性に関して強調すべき点が2、3あるが、それらは従来燃料に比べて燃焼プロセスの意味ありげな利点をもたらす。
既に述べたように、燃焼プロセスの固体熱分解ゾーンにおいて、高温時には揮発性化合物の生成が優勢となり、低温時には石炭の生成が優勢となる。上記の表2に既に示されたように、セルロースおよびキシランの熱分解から得られる生成物は高タール含量となり、これは木の油に近い二次燃焼を起こす。しかし、本発明による触媒的セルリグニンにはキシランはなく、このゾーンでの石炭含量はより低い。本発明の触媒的セルリグニン燃料の製造プロセスにおけるリグニンの球状化は揮発物の生成を優勢にし、石炭含量を低くする。さらに、粒子熱分解に対する水分の影響を考慮すると、触媒的セルリグニン燃料は、水分がなく灰分量が低い状態での燃焼の可能性を提供するので、燃焼温度を最高にし、揮発物含量を増加させ、石炭含量の生成を低下させる。
本発明により得られる他の技術的利点は、セルリグニン燃料の予備燃焼反応の間および一次燃焼反応ならびに燃焼後反応で明らかに見られる。
予備燃焼工程の間、触媒的セルリグニンの場合、灰分量の低下があり、水分量およびキシランは存在せず、これらの点はC26(セルリグニンには存在しないヘミセルロースの分解による生成物)よりもCH4(R”−セルロースの分解による生成物)生成を有利にすることが観察される。一次燃焼の間、開環から生じる酢酸の脱炭酸およびアセトアルデヒドの脱カルボニル化から生じるCH4の燃焼のように、セルリグニンの燃焼がより高温で起こる。実際に、このことは、触媒的セルリグニンが天然ガスおよび揮発性液体燃料に似た燃焼を起こすことの理由である。最後に、燃焼後工程の間、C:H比は触媒的セルリグニンの場合1:0.76であり、すなわち木よりも鉱物石炭に近い。しかし、平均酸素含量はCH4、CO2およびCOの生成を優勢にし、触媒的セルリグニンの高い反応性の説明を強化している。
本発明の触媒的セルリグニンの燃焼の特徴を鉱物石炭の燃焼の特徴と比べた場合の類似性をより良く理解するために、多孔質粒子の燃焼に関する現代の理論(Essenhigh)を、セルリグニンの燃焼に関する本発明にとっての重要性を考慮して以下に示す。
質量損失速度:m=m(a,σ)であり、m=球状粒子の質量、a=粒子半径、d=2a=粒子直径、σ=粒子密度であり、m=(4/3)πa3σである。
Figure 2013237867
Rs=粒子の外部表面による質量損失速度であり(g/cm2s)、Ri は内部表面による質量損失速度である。上記の方程式は、σとaの間の関係性(積分方向)がないため積分不可能な不正確な微分方程式である。
Essenhigh(1988)は、Rsを積分する方法としてThiele(1939)の触媒の方程式の利用を提案したが、
Figure 2013237867
上式において、α=0は密度σが外部表面による燃焼で一定であり、α→∞は内部表面の燃焼で一定の直径を表す(この概念は外部表面上の触媒作用または内部表面上の触媒作用と類似である)。
r/Reの関係を計算すると、
Figure 2013237867
となるが、上式において、Rimは内部損失の最大速度であり、η=Ri/Rimは、実際の内部損失と可能な最大内部損失の間の関係を表すThiele有効係数(0<η<1)である(大粒子または多孔度の低い粒子では、内部質量損失は無視可能でη→0であるが、小粒子および高密度では質量の内部損失は最大でありη=1である)。
vを単位体積Vpあたりの内部表面積((cm2/cm3)=1/cm)と定義し、Spを粒子の外部表面積と定義すると、Rim/Reは、以下のとおり、内部および外部面積の関係に比例している。
Figure 2013237867
鉱物石炭では、αは零〜3の範囲であり、例外的に6の値に達する。触媒的セルリグニン燃料では、Sv=σSgであり、Sgは質量単位あたりの内部表面積であり、200μmの粒子で以下の値が得られた。
Figure 2013237867
これは、0.4m2/g(α=40)を超える比表面積では、触媒的セルリグニン燃料は粒子直径をほぼ一定に保ちその密度を変えながら主に内部表面から燃焼することを意味し(フラクタル−1aゾーンの燃焼)、天然に利用可能なバイオマスの予備加水分解から得られる大規模で完全に触媒的な燃料として本新規発明を特徴づけている。比表面積の試験(BET、水銀の比重瓶法およびMEV)は、α=200となる2.0m2/gの平均値を示している。液体燃料の粒子は外部表面から燃焼し(α=0−3aゾーン)、鉱物石炭の粒子は部分的な内部燃焼を有する(0≦α≦3−2aゾーン)
鉱物石炭の場合では、α=Sv/γであり、γは以下に示されるThyeleパラメータであり、
Figure 2013237867
上式において、k=反応速度定数、ρ=反応性ガス密度であり、De=内部拡散係数である。触媒的セルリグニンでは、これらのパラメータは組合わさって比較的高い値のα(α≧100)となるので、これらのパラメータを独立に決定する必要性はない。
触媒燃焼において、酸素は図5に示すとおり2段階の反応(吸着−脱着)として炭素原子に直接攻撃をする。酸素は吸着および脱着し、CO2またはCOが生成するが、それらはその後脱着する。反応の成分および生成物は、以下の反応によるとC、O2、CO2、H2O、H2およびCOであり、
Figure 2013237867
上式において、Cfは自由部位を示し、C(O)は化学的に吸着された酸素原子を表し、kiは反応定数である。触媒燃焼で生成した揮発物(CO、H2)は、非常に短い燃焼時間(3ms)で粒子外でその燃焼を完了する。決定された燃焼時間は、吸着−脱着プロセスのものであり、触媒的セルリグニンでは20ms(0.02s)以下である。
鉱物石炭、液体(油)および単離された粒子の形態および粉末雲の形態で測定された触媒的セルリグニンの燃料時間を図6に表し、対応する計算で利用された式を以下に示す。
付録I:燃焼時間
1a−石炭燃焼 燃焼時間
i)一定の密度では
Figure 2013237867
ii)一定の直径では
Figure 2013237867
Figure 2013237867
上式において、
o=初期直径
λ=蒸発時間=空気中で燃焼している炭化水素では(10±2)×10-3cm2/s
最初の形態では、燃焼時間は鉱物石炭よりも短いが、これは、はるかに反応性の高い燃料であるからである。粉末「雲」の形態では、粒子間の放射によるエネルギー伝達による熱損失の低下があり、揮発性液体と似た値の燃焼時間を低下させる。この疑問を分析する1つの方法は、鉱物石炭の粉末雲の点火にKrishnaおよびBerladのエネルギーバランスを用いるものである。
Figure 2013237867
上式において、最初の項はエネルギー生成速度であり、aは粒子の半径であり、Rは雲の半径であり、ρは粒子密度であり、Dは雲の密度であり、λ0は空気熱伝導率であり、βは実験係数である。R2D/a2σ≪1である場合、aT1β-1は一定であり、R2D/a2σ≫1である場合、T1β-1は(定数)aである。後者は、エンジン中の粉末雲の焼却を防ぐため70℃以下の温度では鉱物石炭の粉砕を勧める世界の経験と一致する。触媒的セルリグニン燃料噴射では、R=0.1m、a=100×10-6m、σ=500kg/m3、D=0.4kg/m3となり、R2D/a2σ=800≫1である。粒度が低いほど、粉末雲の点火温度が低い。鉱物石炭では、雲の理論的点火温度は500℃で300であり、触媒的セルリグニンでは、点火温度は350℃のオーダーである(熱分解温度)。触媒的セルリグニン燃料の分子中の酸素の存在は、水の存在により大きく限定される5段階の木の燃焼に対し、鉱物石炭の燃焼プロセスへの燃焼プロセスの類似性を優勢にする(しかし、反応性および点火温度はより高い)。
燃焼特性を確立するために、異なる直径の触媒的セルリグニン粒子をレーザー光点火の方法で燃焼させ、フォトダイオードにより照射強度を決定した。結果を、図7aおよび7bに示すが、そこには2つの状態が見られ、すなわち:1)250μmを超えると、燃焼は従来の種類であり(粒子内外への質量輸送により限定される)2)250μm未満では燃焼が質量流量に限定されない(O2の吸着−COの脱着のプロセス)。2つの状態はThieleの触媒燃焼に適合する。セルリグニン粒子の250μm未満への粉砕にコストがかからないよう予備加水分解プロセスにおいてセルロースの結晶特性を維持することの重要性に注意されたい。
a)従来の燃焼(φ>250μm):触媒的セルリグニンは燃焼装置外で乾燥され、乾燥ゾーンは存在しない。加熱は迅速であり、揮発性物質の生成は最大である一方で石炭生成は最小限である。触媒的セルリグニンはキシランを含まず、その固体熱分解が優勢であり、すなわちCH4、CO2およびCOの生成において、酢酸、アセトアルデヒドの生成ならびに酢酸の脱炭酸およびアセトアルデヒドの脱カルボニル化による石炭の生成をともなう開環である。揮発性物質の一次および二次燃焼ゾーンは上述のものと同じである。
b)触媒燃焼(φ<250μm):予備加水分解は、バイオマスを鉱物石炭の燃焼の方向へずらす。主要な特性は、その粒子ミクロ構造により、触媒的セルリグニンへの酸素輸送の機構およびそこからのCO輸送の機構により燃焼がより限定されることである。このようにして、活性部位の物理的(O2)および化学的(O)吸着およびブドワ反応が優勢となる。ヒドロキシル基の反応は、加熱および固体熱分解ゾーンで迅速な反応を起こす。触媒燃焼は、平均的な内部表面(2.0m2/g)で起こり、粒子の外部表面(0.1m2/g)の寄与は二次的である。触媒的セルリグニンの骨組みは、粒子の直径をほぼ一定に保ち粒子密度を低下させながら燃焼するフラクタルのものである。フラクタル厚みの壁が臨界サイズに達すると、粒子の崩壊(昇華)が起こる。したがって、このプロセスは残留石炭の生成をなくし、完全な燃焼となる。
本発明の触媒的セルリグニンに使用可能な燃焼装置は、利用する燃焼の種類による。この点で、バイオマス燃焼の主な方法は:炉中燃焼、スロアー−スプレッダー、サスペンジョンおよび流動床であり、スロアー−スプレッダー燃焼器が工業的な観点から最も優れている。最初の2つの特性は、5つの燃焼ゾーンを物理的に完全に分離できることである。乾燥バイオマス粒子(φ<2mm、TU<15%)のサスペンジョンによる燃焼では、全ての「ゾーン」は空気中で連続的に起きる。サスペンジョン燃焼は、液体燃料の燃焼に最も近い。これは現在提案されているセルリグニンにあてはまり、その触媒燃焼により気体および液体の燃焼に近いものである。
流動床での燃焼は、空気に懸濁された砂または石灰を含む床に燃料を維持する。すべての反応ゾーンは同じ場所で起こる(物理的に分離不可能)。燃焼効率は、流動床を維持するために必要な過剰空気(100〜140%)のため低く、温度は、床を崩壊させないため灰の融点未満に保たれる。本発明の触媒的セルリグニンの場合、サスペンジョン燃焼は、灰分量が非常に低いので、化学量論的空気とともに温度の制限なく実施できる。燃焼における3つの主なパラメータは有用な熱、熱効率および燃焼温度である。
Figure 2013237867
上式において、CCSは、上限熱容量であり、PTは熱煙突損失、灰分(燃焼しなかった炭素)、放射その他である。煙突損失は以下の式で表され、
Figure 2013237867
上式において、miは煙突ガスのモルであり(CO2、O2、N2,H2O)、Cpiは各化学種の熱容量であり、ΔTは煙突と環境との間の温度差であり、mH2Oは水のモル数であり、λH2Oはモル水蒸発値である。
放射による損失は約4%であり、他の損失(灰、燃焼しない炭素)は約2%である。水分50%の木の燃焼効率は68%であり、水分17%では79%であり、触媒的セルリグニンでは、水分、灰および過剰空気がないため85%である(鉱物石炭の値に近い)。本発明の触媒的セルリグニン燃料は断熱温度(1920°K)に近い温度を達成できるが、ボイラーの蒸気発生管の温度は840°Kに制限されている。
異なる燃焼方法の熱放出速度は、l=hdW/dtにより与えられるが、lは火炎強度、dW/dtは時間の関数としての質量変化、hは燃焼熱である。表6は異なる燃焼方法に対する速度を表す。
表6:異なる燃焼方法に対する熱放出速度
Figure 2013237867
触媒的セルリグニンの反応性はバイオマスの反応性よりわずかに高く(水がないこと、比表面積が大きい)、燃焼熱は2倍であり、木の2倍の熱放出速度となる。例えば、20MJ/kgの燃焼熱を有する9kg/hの触媒的セルリグニンは、φ=2cmおよびL=50cmの容積でサスペンジョンで燃焼し、これはすなわち(9×20/(π×(0.01)2×5)=1.146GJ/m3hとなる。
以下に示される装置の例は、本発明をよりよく説明する。しかし示されたデータおよび手順は単に本発明の実施様態であり、本発明の精神を限定すると考えられるべきではない。
触媒的セルリグニン燃料の完全なキャラクタリゼーションには、出発物質としてのセルリグニンの要素、燃焼特異特性の要素ならびに燃料取扱いおよび制御装置の要素を含む。
図8は、セルリグニンタンク(8.1)、セルリグニン供給を投入するためのロータリーバルブまたはヘリカルフィーダー(8.5および図9および10)、空気/セルリグニン2相液体の供給ライン(比率、重量で3.28:1)(8.6)およびボイラーおよび炉のアプリケーション(圧力は大気圧に近い、T=1900℃)、ガスタービンにおけるアプリケーション(7〜14気圧、T=600〜1100℃)から構成される供給システムを表している。セルリグニンタンクは静置式(好ましくは垂直円筒型)でも可動式(動物食料またはセメント運搬用のタンクに似た搬器に設置)でもよい。セルリグニンには沈殿する傾向があるため、タンクに、円錐型または平面の底面および回転式シャベルタイプのパウダーハンドラー(8.2、8.3、8.4)、ヘリカルフィーダーまたは可動式圧縮空気ライニングを有する底部を備えることが好ましい。セルリグニンを投入するためのロータリーバルブまたはヘリカルフィーダーの出口には、3.28:1の比で2相流用にドラッグエアを注入する。2相流は金属性、プラスティック製パイプまたはホースでできていてもよく、空気/セルリグニン混合物は気体または液体であるかのように振る舞う。低圧では、空気/セルリグニン混合物のエネルギー密度は7.14MJ/m3であるが、天然ガスでは32.9MJ/m3、燃料油では28.0MJ/m3であり、工場や熱電式発電所のレイアウトに合致するためのコンパクトでシンプルな装備および相当な長さの配管を可能にする。
図9に示すヘリカルフィーダーは、本体(9.1)、ブッシュ(9.2)、ヘリカルフィーダー(9.3)、粉末保持器(9.4)、ベアリング(9.5)、フランジ(9.6)、ドライビングプーリー(9.7)および2相流用の空気注入口(9.8)から構成される。セルリグニンの投入は、ヘリカルフィーダーを回転し、その直径を変えることにより行われ、一般的にこれは低容積用に用いられる(150kg/h未満)。ヘリカルフィーダーにより運ばれた粉末を投入する際のセルリグニンタンクとドラッグガス間の圧力差の影響の除去は、タンク本体と2相流のドラッグエアの間でヘリカルフィーダーの長さのインピーダンスにより行う。図10に示したロータリーバルブは、150kg/hを超える容積用に市販されており、本体(10.1)、ショベル(10.2)、ドライビングシャフト(10.3)、検査窓(10.4)および可能であれば冷却(10.5)を含んでなる。投入は、回転、バルブの直径および長さにより行われる。
燃焼器
ボイラーおよび炉での燃焼器の直接的な使用は、セルリグニン灰の含量が低いこと(0.2%未満)および残留灰を除去するためにこの装置にすでに存在している資源のため可能である。ガスタービンの用途では、以下の手段が必要である:a)一次空気(化学量論的燃焼)および二次空気(燃焼室からのサイクロンへの灰のドラッグおよびタービンの運転温度への燃焼ガスの冷却)の注入を有する燃焼室;b)ガス清浄サイクロン(粒子の除去);およびc)高温タービン用のセラミックフィルター(1100℃−単結晶超合金)であり、これらのフィルターは多結晶超合金または方向性凝固には不可欠である。燃焼ガスにおける全粒子含量200ppm、直径5μm未満の粒子が8ppm未満である触媒的セルリグニン燃料におけるNa+K<5ppmという規制は、セラミックフィルターの必要なく達成された。
軸燃焼器
図11は触媒的セルリグニンの燃焼を特徴づける軸燃焼器の例を示す。点火するには、GLP、天然ガスなどのマイクロブロートーチ、電気アーク、電気抵抗またはホットガスチューブなどいろいろな方法がある。容易であるという事実、自動化および低コストにより、GLP、天然ガス(セルリグニンのkgあたり0.022kgの消費であり燃焼器の熱容量の5%に当たる)のブロートーチによる点火が有利である。触媒的セルリグニンの点火に関して2つの因子が指摘される:第一に熱分解温度(350℃)まで加熱される必要があること;第二に室温で点火する可燃性気体および液体に対して触媒的セルリグニンの操作上の安全性である。実際の用途はどのような種類の燃焼器(軸、旋回器、サイクロンなど)でも行われる。
軸燃焼器は、冷却のついたまたはついていないマウンティングプレート(11.1)、セルリグニン注入器(11.2)、化学量論的空気注入器(11.3)、冷却のついたまたはついていない点火ブロートーチの治具(11.4)、GLP、天然ガスなどの点火ブロートーチ(11.5)、ビューファインダー付きの窓(11.6)から構成されている。点火ブロートーチは市販されている程度小さいが、セルリグニンの触媒的特性が2相空気/セルリグニン流に対して瞬間的点火と伝搬を可能にするからである。点火ブロートーチのパワーは低キャパシティー(50kW)燃焼器のパワーの5%のオーダーであり、高キャパシティー燃焼器では無視可能なパーセンテージである。流速8.5m/sおよび直径φ=16.5mmの2相流では、点火は100mmの長さで広がり、点火時間は0.012s=12msとなる。燃焼は0.7mの長さで完了し、残留時間は1/(8.5/2)=0.16s=160msとなる(平均速度8.5/2=4.25m/sを用いたが、これは火炎の最初の注入速度は8.5m/sであるが火炎の最後の速度は事実上零であるからである)。抵抗時間/点火時間の関係は10倍のオーダーである。触媒的セルリグニンの点火時間は、点火時間が3msのオーダーである気体に似ている。
一般的に、鉱物石炭および液体燃料は、長い燃焼時間(図6参照)のため非常に長い火炎長さを有するので、軸−旋回器タイプの燃焼器はその火炎長さを短くする必要がある。セルリグニンの触媒特性により、比較的短い火炎長さで軸燃焼器を使用できる。350℃で熱分解される必要性のため、点火ブロートーチを消火すると触媒的セルリグニンの火炎の消火となるが、これは触媒的セルリグニンに取扱い上の安全性を与えている(発火しやすくない非爆発的な燃料)。触媒的セルリグニンは、ストロー形態のバイオマスの発火特性の原因(熱分解温度200℃)であるヘミセルロースを含まず、低温で熱分解しないので、気体および液体燃料の発火特性(低引火点)がない。その一方で、350℃を超えると、その燃焼は触媒的となり、気体の燃焼時間に近い燃焼時間となる。
ガスタービン
ガスタービンへのセルリグニン燃焼器の使用には、2つの追加工程が必要となるが、すなわち、気体の冷却および粒子除去用のサイクロンである。図12aおよび12bは、横型または縦型配置のセルリグニン燃焼器、サイクロンおよび粒子回収器を示す。それは、燃焼器(12.1)、燃焼室(12.2)、冷却空気の入り口(12.3)、冷却空気室(12.4)、均質化セクター(12.5)、サイクロン(12.6)、粒子回収器(12.7)およびタービンと接続したダクト(12.8)から構成されている。縦型では、灰回収器(12.9)が燃焼ガスの前に加えられ化学量論的燃焼の間溶ける灰の回収のためサイクロンに向けられる。
示された燃焼器はステンレススチールで製造されるが、燃焼室だけは高温(1920°K)になるため超合金でできており、冷却空気により冷却される。冷却空気の一部は燃焼室の壁の穴を突き抜け、溶けた灰および粒子をドラッグするためのドラッグエアの周辺層となる。
ガスタービンの主な特性の1つに燃料に関する汎用性があり、天然ガス、蒸発した油およびプロセスガスなどの気体(精油所、溶鉱炉およびガス化器);揮発性のナフサ、軽質留分(ディーゼル、ケロシン)である清浄液体および粘性で重質の残油などの液体;および固体で運転できる。灰分量の高い液体燃料(原油および残油)では、その使用の前に清浄化装置が必要である。
表7は、3種の従来の燃料および触媒的セルリグニンの特性を表す。後者は、天然ガスおよび軽質留分(清浄燃料)と重質油と低灰分量原油の混合物との間に位置する。セルリグニンは、V25、WO3、MO3、Pbを含まず、硫黄含量が非常に低い。清浄な触媒的セルリグニンのNa+K濃度は清浄燃料の値に近いが、通常の触媒的セルリグニンでは、その濃度は高灰分量の重質残留原油の値に近い(表8)。脱イオン水で行う予備加水分解は、ガスタービン用の燃料として清浄な触媒的セルリグニンを製造する効果的な技術である。清浄燃料の条件外にある唯一のパラメータは、全灰分量(0.1%未満)である。しかし、これらはサイクロンで相当量低下でき、全粒子含量200ppm未満、5μmを超える大きさの粒子含量が8ppm未満になる。
天然ガス留出物は燃料処理が必要ない。重質留分、低灰分原油および特に重質残留高灰分原油の混合物では、ナトリウム、カリウムおよびカルシウムの水溶性に基づく燃料の洗浄が必要である。従来の洗浄プロセスは4つあり、すなわち、遠心分離、直流電気、直流電気およびハイブリッドである。触媒的セルリグニンは、原油および残油中のNa+K含量を100ppmから5〜0.5ppmのレベルに低下させるために用いられてきたいかなる洗浄プロセスも省くことができる。
Figure 2013237867
Figure 2013237867
Figure 2013237867
(1)濾過した水道水で処理したセルリグニン、X線の半定性的分析付き
(2)脱イオン水で処理したセルリグニン、K(ICP/AESによる)およびNa(AAS−フレーム)以外X線の半定性的分析付き
(3)初期の水および洗浄水の分析がないためマスバランスは実施せず。
ガスタービンでは、燃料レベルの規格が通常つくられる。触媒的セルリグニンの場合、タービン外で燃焼器に接続されたサイクロンの精製のため、燃焼ガスのレベルで、または「同等燃料」の観点で規格をつくるべきである。
イコネル超合金718の運転温度に対する(Na+K)含量(ppm)の影響を以下に示す。
Figure 2013237867
触媒的セルリグニン燃料は、800〜830℃の範囲での運転を可能にする。高温腐食に対する超合金の耐性を増すためにコーティングが利用される。表8は、拡散(Al、Pt、Rh、NiCrSi)およびオーバーレイ(Co、Cr、Al、Y)による主な種類のコーティングを示している。オーバーレイを堆積するための種々の技術、すなわちプラズマスプレー、スパッタリング、電子線による蒸着(PVD)、クラッディングが利用される。現在では、耐高温腐食性はコーティングにより制限され、タービンのローターおよびステーターの母材には制限されない。しかし、プラズマまたはEB/PVDでの保護は、侵略的な条件下でも一万六千時間の運転を可能にする。
ガスタービン燃料にとっての主な要件とは:発熱量、清浄性、腐食性、堆積/障害および利用可能性である。脱イオン水を用いてバイオマスから予備加水分解により得られる清浄な触媒的セルリグニンから得られる燃料は、上記の要件をすべて満たす。
Figure 2013237867
PC−拡散浸透処理;DPC−二重拡散浸透処理;EP−電気メッキ;EB−電子線;PVD−物理蒸着

Claims (8)

  1. セルロースおよび球状化リグニンから構成され比表面積が1.5〜2.5m2/gであり、実験式C5.54.21.8trで表されることを特徴とする触媒的セルリグニン燃料。
  2. セルロースおよび球状化リグニンから構成され平均比表面積が2m2/gであることを特徴とする、請求項1に記載の触媒的セルリグニン燃料。
  3. 18〜20MJ/kgの熱燃焼値を有することを特徴とする、請求項1または2に記載のセルリグニン燃料。
  4. 250mm未満の大きさの粒子に粉砕されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のセルリグニン燃料。
  5. 20ms(0.02s)以下の点火時間を表すことを特徴とする、前記の請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルリグニン燃料。
  6. 350℃の気化温度を有することを特徴とする、前記の請求項1〜5のいずれか1項に記載のセルリグニン燃料。
  7. NaおよびKの含量が5ppm以下であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のセルリグニン燃料。
  8. 燃焼ガス中の全粒子含量が200ppm未満であり、前記粒子が8ppm未満の濃度で5nm未満の直径を有する燃焼ガスを発生させることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のセルリグニン燃料。
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