JP2013237583A - 使用済合成石英ガラス基板の再生方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(i)基板上にシリコーン樹脂の硬化膜が形成された使用済合成石英ガラス基板を加熱し、シリコーン樹脂を加熱分解する工程、
(ii)得られた合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂加熱分解物を水又はエアによって取り除く工程、
(iii)該合成石英ガラス基板上に残っているシリコーン樹脂分解物の残渣をアルカリ水溶液により除去して、水洗する工程
を含む使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
【効果】本発明によれば、シリコーン樹脂を引火性溶媒及び強酸であるドデシルベンゼンスルホン酸の混合溶液を使用しないため、防爆設備や中和処理設備装置が必要なく、不活性ガス下、加熱分解させるという簡便な方法でシリコーン樹脂を除去することが可能となる。更に、ランニングコストも下げることができるため、大きなコストダウンが図れる。
【選択図】なし
(ii)得られた合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂加熱分解物を水又はエアによって取り除く工程、
(iii)該合成石英ガラス基板上に残っているシリコーン樹脂分解物の残渣をアルカリ水溶液により除去して、水洗する工程
を含む使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
【効果】本発明によれば、シリコーン樹脂を引火性溶媒及び強酸であるドデシルベンゼンスルホン酸の混合溶液を使用しないため、防爆設備や中和処理設備装置が必要なく、不活性ガス下、加熱分解させるという簡便な方法でシリコーン樹脂を除去することが可能となる。更に、ランニングコストも下げることができるため、大きなコストダウンが図れる。
【選択図】なし
Description
本発明は、シリコーン樹脂硬化膜が形成された使用済合成石英ガラス基板の再生方法に関する。
一般に画像表示装置として、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ又は有機ELディスプレイが知られているが、最近、発光素子を配列して画像表示装置に組み上げ、発光ダイオードディスプレイ(LEDディスプレイ)を作製する方法が提案されている。この発光ダイオードディスプレイの表示用トランジスタアレイパネル製造方法としては、最終的に配置される装置基板に転写する発光素子を一時的に保持するための転写用基板を経由して、表示装置側に実装する、所謂ステップ転写法が知られている。
この際、発光素子を一時的に保持させるために、表面に接着剤からなる接着層を形成した転写用基板が用いられる。
ここで、転写用基板に使用される接着剤としては、シリコーン樹脂が広く一般に使われており、その除去方法としては、強酸であるドデシルベンゼンスルホン酸を用いたシロキサン樹脂硬化物溶解除去液が挙げられる(特許文献1:特開平4−318075号公報)。
しかしながら、特許文献1は、量産化のため装置化をした場合、引火性溶媒及び強酸であるドデシルベンゼンスルホン酸を使用するため、危険なだけでなく、防爆設備や中和処理設備が必要になり、高価な処理装置になる点で好ましくない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、シリコーン樹脂の硬化膜が形成された合成石英ガラス板にダメージを与えずに、シリコーン樹脂を除去することができる使用済合成石英ガラス基板の再生方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、基板上にシリコーン樹脂が塗膜硬化された使用済合成石英ガラス基板を加熱して、シリコーン樹脂を簡便な方法で除去する使用済合成石英ガラス基板の再生方法を見出した。
即ち、本発明者らは、接着層の樹脂を硬化させる際に必要な優れた光透過性及び耐熱性を有する合成石英ガラス基板に着目し、この合成石英ガラス基板上に塗膜硬化されたシリコーン樹脂を加熱分解することで、合成石英ガラス基板にダメージを与えずに、接着層の樹脂であるシリコーン樹脂を除去することができることを知見し、本発明を完成した。
即ち、本発明者らは、接着層の樹脂を硬化させる際に必要な優れた光透過性及び耐熱性を有する合成石英ガラス基板に着目し、この合成石英ガラス基板上に塗膜硬化されたシリコーン樹脂を加熱分解することで、合成石英ガラス基板にダメージを与えずに、接着層の樹脂であるシリコーン樹脂を除去することができることを知見し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、以下のシリコーン樹脂を除去する工程を含む使用済合成石英ガラス基板の再生方法を提供するものである。
〔1〕 (i)基板上にシリコーン樹脂の硬化膜が形成された使用済合成石英ガラス基板を加熱し、シリコーン樹脂を加熱分解する工程、
(ii)得られた合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂加熱分解物を水又はエアによって取り除く工程、
(iii)該合成石英ガラス基板上に残っているシリコーン樹脂分解物の残渣をアルカリ水溶液により除去して、水洗する工程
を含む使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔2〕 前記(i)〜(iii)の工程により得られた合成石英ガラス基板を研磨する研磨工程を含む〔1〕記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔3〕 前記工程(i)における加熱温度が、600〜900℃である〔1〕又は〔2〕記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔4〕 前記工程(i)が不活性ガス下で行われる〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔5〕 前記工程(iii)におけるアルカリ水溶液が、水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔1〕 (i)基板上にシリコーン樹脂の硬化膜が形成された使用済合成石英ガラス基板を加熱し、シリコーン樹脂を加熱分解する工程、
(ii)得られた合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂加熱分解物を水又はエアによって取り除く工程、
(iii)該合成石英ガラス基板上に残っているシリコーン樹脂分解物の残渣をアルカリ水溶液により除去して、水洗する工程
を含む使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔2〕 前記(i)〜(iii)の工程により得られた合成石英ガラス基板を研磨する研磨工程を含む〔1〕記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔3〕 前記工程(i)における加熱温度が、600〜900℃である〔1〕又は〔2〕記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔4〕 前記工程(i)が不活性ガス下で行われる〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
〔5〕 前記工程(iii)におけるアルカリ水溶液が、水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
本発明によれば、シリコーン樹脂を引火性溶媒及び強酸であるドデシルベンゼンスルホン酸の混合溶液を使用しないため、防爆設備や中和処理設備装置が必要なく、不活性ガス下、加熱分解させるという簡便な方法でシリコーン樹脂を除去することが可能となる。更に、ランニングコストも下げることができるため、大きなコストダウンが図れる。
本発明の使用済合成石英ガラス基板の再生方法は、はじめに基板上にシリコーン樹脂が塗膜硬化された使用済合成石英ガラス基板を加熱し、シリコーン樹脂を加熱分解する。
ここで、基板上に塗膜硬化されるシリコーン樹脂は、シロキサン結合(−Si−O−Si−)を主鎖とし、側鎖に有機基が置換された構造を有しているものであればいずれのシリコーン樹脂も用いることができる。具体的には、一液型又は二液型の液状シリコーンRTVゴムが挙げられ、合成石英ガラス基板上に所用厚さに塗布形成した後、その硬化型に応じた公知の方法で硬化することができる。
シリコーン樹脂の膜厚は、好ましくは50〜300μmである。50μm未満の場合、転写基板に載るべき素子の必要十分な接着力が得られないことがある一方、300μmを超える場合、転写基板に素子が必要以上に接着し、転写すべき場所に転写できない場合がある。
なお、合成石英ガラス基板は、円形状又は角状のいずれの形状でもよく、その大きさは直径又は対角長が好ましくは100〜500mm、更に好ましくは200〜300mmであり、厚さが好ましくは0.2〜5.0mm、更に好ましくは0.7〜2mmである。
シリコーン樹脂が塗膜硬化された使用済合成石英ガラス基板を加熱分解する場合、加熱分解温度は、塗膜硬化されたシリコーン樹脂のシロキサン結合を切断することができる温度であればよく、好ましくは600〜900℃、更に好ましくは700〜800℃である。600℃未満の場合、主鎖であるシロキサン結合が切断されない場合がある一方、900℃を超える場合、合成石英ガラス基板が変形する場合がある。このようにシリコーン樹脂が塗膜硬化された使用済の基板を高温で処理することが可能になったのは、従来の転写用基板に使用されてきた金属基板、合金基板、セラミックス基板、プラスチック基板等に比べて合成石英ガラスは耐熱性が優れているためである。
加熱工程は、シリコーン樹脂の硬化膜が脆くなり、弾性を失った状態で粉末状になるまで行えばよい。
温度として600〜900℃で加熱した場合、好ましくは1〜20分間、更に好ましくは3〜5分間である。1分未満の場合、主鎖であるシロキサン結合が切断されない場合がある一方、20分を超える場合、時間がかかり生産性が低下する場合がある。
温度として600〜900℃で加熱した場合、好ましくは1〜20分間、更に好ましくは3〜5分間である。1分未満の場合、主鎖であるシロキサン結合が切断されない場合がある一方、20分を超える場合、時間がかかり生産性が低下する場合がある。
上記加熱工程は、不活性ガス下で行なうことが好ましい。大気下で加熱工程を行うと、シリコーン樹脂加熱分解物残渣は透明又は白色でガラスに似たラマン分光特性を示した。一方、不活性ガス下加熱工程を行うと、シリコーン樹脂加熱分解物残渣は、ガラスとは異なるラマン分光特性を示した。
大気下で加熱工程を行う場合は、熱分解と共に酸化が進み、塗膜硬化されたシリコーン樹脂のSiとOのネットワークが生成され、ガラス化が進行する。そのガラス屑が水又はエアで除去しようとする際にキズの発生の原因となり得る。一方、不活性ガス下で加熱工程を行う場合は、単純に熱分解のみが進むと考えられる。そのため、大気下の場合は不活性ガス下の場合に比べて、加熱後のシリコーン樹脂の加熱分解残渣質量が多く、酸化によって得られたガラス成分は、アルカリ処理で溶解させる必要がある。このため、熱分解のみ起こる不活性ガス下の加熱分解の方が、より効率的にシリコーン樹脂の加熱分解残渣を除去することができる。
不活性ガスとしては、例えば窒素、アルゴン、ネオン等が挙げられるが、経済性の観点から、窒素が好ましい。
加熱工程を不活性ガス下で行う場合、系中の酸素濃度は、好ましくは1,000ppm以下、更に好ましくは100ppm以下である。1,000ppmを超えるとシリコーン樹脂の酸化が進行して、蒸発及び消失を妨げる場合がある。
次に、得られた合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂加熱分解物を水又はエアによって取り除く。加熱分解されたシリコーン樹脂は脆くなり、弾性を失った状態で粉末状であるため、水又はエアによって容易に取り除くことができるが、所定の圧力をかけることにより、更に迅速かつ清浄に取り除くことができる。
水又はエアにかける圧力は、好ましくは0.2〜8.0MPa、更に好ましくは0.2〜3MPaである。0.2MPa未満の場合、シリコーン樹脂加熱分解物を取り除くのに長時間かかってしまう場合がある一方、8.0MPaを超える場合、使用済合成石英ガラス基板を傷める場合がある。
その後、得られた使用済合成石英ガラス基板表面には、3〜5μmの極薄いシリコーン樹脂分解物の残渣が固着していることがあるため、これを除去するためにアルカリ水溶液に浸漬などさせて除去して、水洗する。
ここで、アルカリ水溶液としては、例えば水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液が挙げられ、特に水酸化カリウム水溶液が好ましい。アルカリ水溶液の濃度としては、好ましくは10〜50質量%である。10質量%未満の場合、シリコーン加熱分解残渣の除去に時間がかかり過ぎてしまう場合がある一方、50質量%を超える場合、石英ガラスに溶解残渣が付着してしまう場合がある。浸漬時間は、10〜50質量%アルカリ水溶液を用いた場合、好ましくは5〜10分間、更に好ましくは6〜8分間である。5分未満だとシリコーン樹脂分解残渣の除去が十分できない場合がある。
本発明では、上記工程により得られた合成石英ガラス基板を研磨する研磨工程を含むことが好ましい。この研磨工程により、それ以前に受けた合成石英ガラス基板の表面又は裏面の傷、欠陥を取り除き、最終面に仕上げることができる。
研磨工程は、欠陥レベルにより、例えば、ラップ工程、及び研磨工程が挙げられる。通常、欠陥の深さが10μm以上の深いものであれば、アルミナ砥粒を用いたラップ工程から実施する。数μm程度の欠陥の場合は、酸化セリウムを用いた研磨工程からシリコーン樹脂が塗膜硬化されていた合成石英ガラス基板表面を本来の親水性にすることが研磨するために必要である。合成石英ガラス基板表面の一部が撥水性であった場合、その部分がマスクとなり、部分的に研磨進行が停滞し、結果として基板表面に局部的に高い部分ができてしまう等、平坦に研磨することができない問題が発生する場合があるため、前の操作を繰り返す必要がある。なお、基板が親水性であるか否かは、水と接触させ、水をはじくかなければ良いと判断する。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
10μmサイズの欠陥が1平方センチメートル当たり平均3個ある厚さ1mmの外径150mmφの基板面上に厚さ100μmのシリコーン樹脂を塗膜硬化された使用済合成石英ガラス基板(表面に1μm以上の欠陥が存在しない)を大気中800℃にて10分間加熱した。
次に、0.2MPaの圧力の水により、使用済合成石英ガラス基板から加熱分解されたシリコーン樹脂分解物を除去した。この時既に、使用済合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂分解物の一部は蒸発し、一部が使用済合成石英ガラス基板上に残った状態であった。
更に、キーエンス社製マイクロスコープを用いて使用済合成石英ガラス基板の表面を観察した結果、基板表面上には厚さ3μmのシリコーン樹脂分解残渣が膜状に残っていた。この残渣を完全に除去するために、50質量%の水酸化カリウム水溶液に使用済合成石英ガラス基板を8分間浸漬させた。浸漬前の基板表面は撥水性を帯びていたが、浸漬後は親水性になり、シリコーン樹脂分解物が除去されたことを確認した。
以上の工程によって10μmサイズの欠陥が1平方センチメートル当たり平均3個あるが、新たに1μm以上の欠陥は発生せず、清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
10μmサイズの欠陥が1平方センチメートル当たり平均3個ある厚さ1mmの外径150mmφの基板面上に厚さ100μmのシリコーン樹脂を塗膜硬化された使用済合成石英ガラス基板(表面に1μm以上の欠陥が存在しない)を大気中800℃にて10分間加熱した。
次に、0.2MPaの圧力の水により、使用済合成石英ガラス基板から加熱分解されたシリコーン樹脂分解物を除去した。この時既に、使用済合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂分解物の一部は蒸発し、一部が使用済合成石英ガラス基板上に残った状態であった。
更に、キーエンス社製マイクロスコープを用いて使用済合成石英ガラス基板の表面を観察した結果、基板表面上には厚さ3μmのシリコーン樹脂分解残渣が膜状に残っていた。この残渣を完全に除去するために、50質量%の水酸化カリウム水溶液に使用済合成石英ガラス基板を8分間浸漬させた。浸漬前の基板表面は撥水性を帯びていたが、浸漬後は親水性になり、シリコーン樹脂分解物が除去されたことを確認した。
以上の工程によって10μmサイズの欠陥が1平方センチメートル当たり平均3個あるが、新たに1μm以上の欠陥は発生せず、清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
[実施例2]
加熱工程を系内酸素濃度が100ppmの窒素下で、800℃にて5分間行い、50質量%の水酸化カリウム水溶液に使用済合成石英ガラス基板を5分間浸漬させた以外は実施例1と同様に行った。
以上の工程によって10μmサイズの欠陥が1平方センチメートル当たり平均3個あるが、新たに1μm以上の欠陥は発生せず、清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
加熱工程を系内酸素濃度が100ppmの窒素下で、800℃にて5分間行い、50質量%の水酸化カリウム水溶液に使用済合成石英ガラス基板を5分間浸漬させた以外は実施例1と同様に行った。
以上の工程によって10μmサイズの欠陥が1平方センチメートル当たり平均3個あるが、新たに1μm以上の欠陥は発生せず、清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
[実施例3]
表面に10μm以上の欠陥が存在しない使用済合成石英ガラス基板を用いて、実施例1と同様に加熱分解工程、アルカリ水溶液による除去工程を行い、10μm以上の欠陥が存在しない清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
その後、再生された使用済合成石英ガラス基板を酸化セリウム系研磨剤(昭和電工株式会社製ショーロックスA−10)からなる水系スラリーを用い、両面研磨機を使用してスウェードクロスにより研磨を実施した。
次に、使用済合成石英ガラス基板を洗浄し、得られた使用済合成石英ガラス基板のシリコーン樹脂を除去した面を検査したところ、1μm以上の欠陥が存在しない清浄な表面を有する合成石英ガラス基板が再生された。
表面に10μm以上の欠陥が存在しない使用済合成石英ガラス基板を用いて、実施例1と同様に加熱分解工程、アルカリ水溶液による除去工程を行い、10μm以上の欠陥が存在しない清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
その後、再生された使用済合成石英ガラス基板を酸化セリウム系研磨剤(昭和電工株式会社製ショーロックスA−10)からなる水系スラリーを用い、両面研磨機を使用してスウェードクロスにより研磨を実施した。
次に、使用済合成石英ガラス基板を洗浄し、得られた使用済合成石英ガラス基板のシリコーン樹脂を除去した面を検査したところ、1μm以上の欠陥が存在しない清浄な表面を有する合成石英ガラス基板が再生された。
[実施例4]
表面に10μm以上の欠陥が存在しない使用済合成石英ガラス基板を用いて、実施例2と同様に加熱分解工程、アルカリ水溶液による除去工程を行い、10μm以上の欠陥が存在しない清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
その後、実施例3と同様に研磨を行ったところ、1μm以上の欠陥が存在しない清浄な表面を有する合成石英ガラス基板が再生された。
表面に10μm以上の欠陥が存在しない使用済合成石英ガラス基板を用いて、実施例2と同様に加熱分解工程、アルカリ水溶液による除去工程を行い、10μm以上の欠陥が存在しない清浄な厚さ1mm使用済合成石英ガラス基板が再生された。
その後、実施例3と同様に研磨を行ったところ、1μm以上の欠陥が存在しない清浄な表面を有する合成石英ガラス基板が再生された。
Claims (5)
- (i)基板上にシリコーン樹脂の硬化膜が形成された使用済合成石英ガラス基板を加熱し、シリコーン樹脂を加熱分解する工程、
(ii)得られた合成石英ガラス基板上のシリコーン樹脂加熱分解物を水又はエアによって取り除く工程、
(iii)該合成石英ガラス基板上に残っているシリコーン樹脂分解物の残渣をアルカリ水溶液により除去して、水洗する工程
を含む使用済合成石英ガラス基板の再生方法。 - 前記(i)〜(iii)の工程により得られた合成石英ガラス基板を研磨する研磨工程を含む請求項1記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
- 前記工程(i)における加熱温度が、600〜900℃である請求項1又は2記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
- 前記工程(i)が不活性ガス下で行われる請求項1〜3のいずれか1項記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
- 前記工程(iii)におけるアルカリ水溶液が、水酸化カリウム水溶液又は水酸化ナトリウム水溶液である請求項1〜4のいずれか1項記載の使用済合成石英ガラス基板の再生方法。
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2012
- 2012-05-14 JP JP2012110850A patent/JP2013237583A/ja active Pending
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