JP2013237571A - セメント製造用ロータリーキルン - Google Patents

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Abstract

【課題】着地燃焼を確実に低減して、可燃性廃棄物の吹き込みに起因する弊害の発生を回避することができ、よって可燃性廃棄物をより効率良く燃焼させて、その熱量を有効に活用することが可能になる製造用ロータリーキルンを提供する。
【解決手段】円筒状のキルン本体1の窯前ハウジング2に、キルン本体の断面中心部に向けて微粉炭を噴出して内部を加熱する主燃料バーナー3と、可燃性廃棄物を吹き込む補助バーナー4とが設けられ、かつ主燃料バーナー3は、一次空気がキルン本体の窯前側からの軸線方向視において当該軸線廻りの反時計回り方向に旋回するように供給されるとともに、補助バーナー4は、主燃料バーナー3の外方であって、かつ軸線を通る鉛直線Lに対して、主燃料バーナーの頂部(0°)から軸線廻りに時計回り方向へ55°までの範囲内に配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、廃プラスチック等の可燃性廃棄物を、セメントクリンカ焼成のための補助燃料として活用するセメント製造用ロータリーキルンに関するものである。
廃プラスチック等の可燃性廃棄物は、焼却によって充分な熱量を発生する。このため、その燃焼によって生じる熱量を有効に利用すべく、多くのセメント製造設備においては、上記可燃性廃棄物をセメントクリンカ焼成用のロータリーキルン内に、窯前部から空気流に乗せて吹き込んで燃焼させ、主燃料バーナーにおいて使用する微粉炭の使用量を削減する技術が採用されている。
ところで、この種の可燃性廃棄物をロータリーキルンへ投入するに際しては、補助バーナーから噴出させた可燃性廃棄物がロータリーキルン内の焼成帯にあるセメントクリンカ上にまとまって大量に着地すると、可燃性廃棄物の酸化作用によって該可燃性廃棄物の周囲のセメントクリンカが還元雰囲気に晒されることになる。そしてこの結果、フリーライムの増加や色の変化が生じ、セメントの品質の低下を来すことになる。
このため、上記可燃性廃棄物を空気とともに高速で吹き出して、焼成帯を超えた原料の位置に着地させ、原料とともに焼成帯まで移動する前に該可燃性廃棄物の燃焼を完了させようとする技術が提案されているが、上記可燃性廃棄物を空気とともに高速で噴出させようとすると、例えば供給管が摩耗したり、ブロワーの電力消費量が増大したり、あるいは系内における熱損失が増加したりすることにより、却って経済性の悪化を招来する。
このような問題点を解決すべく、本発明者等は、先に下記特許文献1において、ロータリーキルンの端部を回転自在に支承する窯前部の端壁に、当該ロータリーキルンに向けて可燃性廃棄物を空気と共に吹き出す可燃性廃棄物バーナーを、互いに間隔をおいて複数設置するとともに、これら可燃性廃棄物バーナーの上記端壁からの突出量を200〜500mmに設定したロータリーキルンへの可燃性廃棄物の投入構造を提案した。
上記構成からなる可燃性廃棄物の投入構造によれば、複数本の可燃性廃棄物バーナーを互いに間隔をおいて設けているので、可燃性廃棄物を、ロータリーキルン内の所定の位置に少量ずつ確実に分けて着地させることができる。このため、上記問題点を解消することができるとともに空気を高速で吹き出して可燃性廃棄物を遠方まで飛翔させる必要がないために、可燃性廃棄物バーナーに空気を供給するためのエネルギ消費量の低減を図ることができるといった効果が得られる。
しかしながら、上記可燃性廃棄物の投入構造にあっては、複数本の可燃性廃棄物バーナーを設置する必要があるために、窯前部における構造や配管等の設備が複雑化するうえに、少量とはいえ、燃焼される前の可燃性廃棄物がセメントクリンカ上に着地することを防ぐことができないという問題点がある。
特開2003−90522号公報
一方、主燃料として微粉炭を用いる上記ロータリーキルンにおいては、主燃料バーナーとして、噴出される微粉炭を効率的に拡散させて燃焼を促進させるために、上記微粉炭を噴出させるための一次空気を、主燃料バーナーからその軸線廻りに旋回させて噴出させる構造が採用されている。
そこで、本発明者等は、微粉炭を燃料とし、かつ一次空気を旋回させる主燃料バーナーを用いたロータリーキルンにおいて、キルン本体内に吹き込んだ可燃性廃棄物の着地燃焼を低減し得る方策について鋭意解析研究を行ったところ、上記一次空気の旋回方向と、可燃性廃棄物を噴出する補助バーナーとの位置との間に、上記着地燃焼を確実に低減し得る関係があることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、敢えて可燃性廃棄物を空気とともに高速で噴出させることなく、その着地燃焼を確実に低減して、可燃性廃棄物の吹き込みに起因する弊害の発生を回避することができ、よって可燃性廃棄物を効率良く燃焼させて、その熱量を有効に活用することが可能になるセメント製造用ロータリーキルンを提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、円筒状のキルン本体が、窯前ハウジングおよび窯尻ハウジング間に回転自在に設けられるとともに、上記窯前ハウジングに、上記キルン本体の断面中心部に向けて微粉炭を噴出して内部を焼成温度に加熱する主燃料バーナーと、上記キルン本体内に可燃性廃棄物を吹き込む補助バーナーとが設けられたセメント製造用ロータリーキルンにおいて、上記主燃料バーナーは、一次空気が上記キルン本体の上記窯前側からの軸線方向視において当該軸線廻りの一方向に旋回するように供給されるとともに、上記補助バーナーは、上記主燃料バーナーの外方であって、かつ上記軸線を通る鉛直線に対して、上記主燃料バーナーの頂部(0°)から上記軸線廻りに上記一方向と逆方向へ55°までの範囲内に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記補助バーナーは、上記主燃料バーナーの外方であって、かつ上記軸線から上記キルン本体の内半径の1/2までの範囲内に配置されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、上記補助バーナーは、その先端面が、上記主燃料バーナーの先端面よりも噴出方向の後方側に配置されていることを特徴とするものである。
請求項1〜3のいずれかに記載の発明によれば、微粉炭を主燃料とする主燃料バーナーに、一次空気がキルン本体の窯前側からの軸線方向視において当該軸線廻りの一方向に旋回するように供給される場合に、可燃性廃棄物を噴出する補助バーナーを、上記主燃料バーナーの外方であって、かつ軸線を通る鉛直線に対して、主燃料バーナーの頂部から上記軸線廻りに上記一方向とは逆方向へ55°までの範囲内に配置しているために、上記一次空気の旋回流によって、可燃性廃棄物の浮遊が促進され、後述する解析結果において示すように、上記可燃性廃棄物の大部分を浮遊状態で燃焼させることができ、よってセメント原料(またはクリンカ)上への着地率を低減させることができる。
この結果、上述した可燃性廃棄物の着地燃焼に起因するセメントクリンカの品質低下といった弊害の発生を回避することができるとともに、吹き込む空気量を増加させたり、あるいは多数の補助バーナーを設置したりすること無く、当該可燃性廃棄物の大部分を、キルン本体内において浮遊状態で燃焼させることが可能になるために、燃焼効率を向上させて、その熱量を有効に活用することが可能になる。
この際に、主燃料バーナーの一次空気による旋回流は、概ねキルン本体の半径の1/2を超えた部分においては、その影響(流速)が小さくなるとともに、主燃料バーナーの火炎から外れた位置に可燃性廃棄物の一部が投入されて燃焼性が悪くなるおそれがある。
このため、キルン本体内に吹き込む可燃性廃棄物に対して、所望とする上記一次空気の旋回流による浮遊効果が得られ、かつ主燃料バーナーの火炎によって確実に燃焼させて、焼成のための熱効率を高めるためには、請求項2に記載の発明のように、上記補助バーナーを、キルン本体の軸線から当該キルン本体の内半径の1/2までの範囲内に配置することが好ましい。
また、請求項3に記載の発明のように、補助バーナーの先端面を、上記主燃料バーナーの先端面よりも噴出方向の後方側に配置すれば、上記補助バーナーが、主燃料バーナーからの1400℃以上の高温の火炎によって熔損することを防止することができる。
本発明のセメント製造用ロータリーキルンの一実施形態を示す縦断面視した概略構成図である。 上記実施形態の横断面視した概略構成図である。 図1の主燃料バーナーの先端部分を示すもので、(a)は縦断面図、(b)は横断面図である。 主燃料バーナーに対する補助バーナーの設置位置に対する主燃料バーナー端面からの距離とキルン本体の断面の平均ガス温度との関係の解析結果を示すグラフである。 図4のキルン本体の断面のガス温度分布を示す図である。 主燃料バーナーに対する補助バーナーの設置位置に対する主燃料バーナー端面からの距離とキルン本体の断面の平均残存酸素濃度との関係の解析結果を示すグラフである。 主燃料バーナーに対する補助バーナーの設置位置に対する主燃料バーナー端面からの距離とキルン本体の断面の平均残存揮発分濃度との関係の解析結果を示すグラフである。 主燃料バーナーに対する補助バーナーの設置位置に対する可燃性廃棄物の着地率の変化の解析結果を示すグラフである。 図8のキルン本体における可燃性廃棄物の浮遊および着地軌跡を示す縦断面である。
図1〜図3は、本発明に係るセメント製造用ロータリーキルンの一実施形態を示すもので、円筒状のキルン本体1が、外周部に設けられたサポートローラ(図示を略す。)によって、一端部に設けられた窯前ハウジング2および他端部に設けられた窯尻ハウジング(図示を略す。)間に回転自在に支持されるとともに、窯前ハウジング2に、キルン本体1内へと互いの軸線を略一致させて延出する微粉炭バーナー(主燃料バーナー)3が設けられ、この微粉炭バーナー3と平行に、廃プラスチック(可燃性廃棄物)をキルン本体1内に吹き込む廃プラバーナー(補助バーナー)4が設けられたものである。
ここで、微粉炭バーナー3は、図3に示すように、多重の円筒形状のもので、中心部に着火バーナー挿入孔5が形成されるとともに、その外周側に、内側一次空気流路6が形成されている。そして、この内側一次空気流路6の先端部には、中心部一次空気吹出口6aおよび内側一次空気吹出口6bが穿設されている。また、この内側一次空気流路6の外周側に、微粉炭流路7が形成されるとともに、その先端部に微粉炭吹出口7aが形成されている。さらに、この微粉炭流路7の外周側に、外側一次空気流路8が形成され、その先端部に外側一次空気吹出口8aが穿設されている。
そして、内側一次空気吹出口6bは、微粉炭吹出口7aの内側に円周方向に密接して多数配列されるとともに、各々微粉炭バーナー3の軸線方向に対して捻れた方向に穿設されることにより、図2に点線矢印で示すように、窯前の後端壁2a側からの軸線方向視において、一次空気を、前方かつ微粉炭バーナー3の軸線廻りに一方向(図では、反時計回り方向)に旋回流として噴出するようになっている。この際に、内側一次空気吹出口6bの向きを変更することによって、一次空気の旋回方向を変えることができる。
また、これら内側一次空気吹出口6bの内側に設けられた中心部周辺一次空気吹出口6aは、円周方向に沿って多数穿設された微細小孔であり、一次空気を微粉炭バーナー3の軸線方向と平行に吹き出すように形成されている。
他方、微粉炭吹出口7aを挟んで外側に配された外側一次空気吹出口8aは、この微粉炭バーナー3の外壁の内側に円周方向に等間隔で配列された多数の小孔であり、一次空気を微粉炭バーナー30の軸線方向と平行に吹き出すように形成されている。
さらに、微粉炭流路7は、微粉炭ホッパ10からライン10aを介して微粉炭が搬送空気とともに供給されるとともに、微粉炭吹出口7aから主燃料となる微粉炭を、当該微粉炭バーナー3の軸線方向と平行に搬送空気流に乗せて吹き出せるようになっている。
そして、この微粉炭バーナー3の外周側に、廃プラスチックをキルン本体1内に吹き込むための廃プラバーナー4が取り付けられている。この廃プラバーナー4は、円筒状の部材で、予め所定のサイズに粉砕されてホッパ11内に貯留された廃プラスチックが、搬送空気によってライン11aから供給されるようになっている。
この廃プラバーナー4は、図2に示すように、微粉炭バーナー3の外方であって、かつ窯前ハウジング2の後端壁2a側からの軸線方向視において、その軸線を通る鉛直線Lに対し、微粉炭バーナー3の頂部を0°として、当該頂部から上記軸線廻りに一次空気の旋回方向(図では反時計回り方向)と逆の時計回り方向へ55°までの範囲内に配置されている。
また、廃プラバーナー4は、微粉炭バーナー3の外方であって、かつ上記軸線からキルン本体1の半径方向への寸法Lが、キルン本体1の内半径の1/2以内となるように配置されている。さらに、図1に示すように、廃プラバーナー4は、その先端面が微粉炭バーナー3よりも窯前ハウジング2の後端壁2a側に位置する長さ寸法Lに設定されている。
次に、廃プラバーナー4を、微粉炭バーナー3の頂部から上記軸線廻りに一次空気の旋回方向と逆の時計回り方向へ55°までの範囲内に配置した根拠について、図4〜図7に示す解析結果に基づいて説明する。
図1および2に示すようなセメント製造用ロータリーキルンのモデルについて、廃プラバーナー4を、微粉炭バーナー3の頂部上方(0°)、頂部から時計回り方向に10°(右10°)、同じく30°離間した位置(右30°)、同じく45°離間した位置(右45°)、同じく55°離間した位置(右55°)、同じく60°離間した位置(右60°)、同じく90°(右90°)、および一次空気の旋回方向と同方向である頂部から反時計回り方向に45°離間した位置(左45°)に設置した8種類の場合の各々について、キルン本体1内のガス温度や廃プラの着地率等について解析を行った。
この解析モデルにおいては、キルン本体1の内径を5.0m、長さを80m、クリンカ生産量145t/hとし、微粉炭バーナー3から微粉炭を25m/sの速度で吹き込むとともに、廃プラバーナー4から廃プラスチックを27m/sの速度で11t/hの量を吹き込んだ場合を想定し、微粉炭と廃プラスチックの供給量は、熱量比において各50%とした。また、旋回流を形成するための内側一次空気吹出口6bからの噴出し空気量とキルン燃料完全燃焼の理論空気量A0との比を、3.4%とし、旋回方向は窯前の後端壁2a側からの軸線方向視において反時計回り方向とした。
図4および図5は、上記廃プラバーナー4の5種類の設置位置について、各々キルン本体1における微粉炭バーナー3の端面からの距離と、各場所でのキルン本体1の断面におけるガス温度との関係を解析した結果を示すものである。
図4から、廃プラバーナー4を、(右30°)、(右45°)および(右60°)に配置した場合の方が、(左45°)に配置した場合よりもガス温度が高く、よって燃焼性が良いことが判る。また、図5から、同様に廃プラバーナー4を、(右30°)、(右45°)および(右60°)に配置した場合の方が、キルン本体1の断面における温度分布が軸線廻りに集中するために、キルン本体1の内壁を形成する耐熱部材(レンガ)の受熱が均一になり、使用寿命に影響を与える熱負荷が小さくなることが判る。
また、図6および図7に見られるように、廃プラバーナー4を、(0°)〜(右60°)に配置した方が、(左45°)に配置するよりも、キルン本体1の窯尻側における未燃焼酸素濃度が低く、かつ残存揮発分濃度が低くなるために、キルン本体1内における廃プラスチックからの揮発分の燃焼がより促進される。この結果、当該廃プラスチックの燃焼性を高めることができる。
次いで、図8は上記廃プラバーナー4の8つの設置位置について、また図9は上記廃プラバーナー4の5つの設置位置について、各々廃プラスチックの着地率を解析した結果を示すものである。なお、着地率とは、廃プラスチックがキルン本体1の底部に着地した時における未燃分の熱量割合(%)である。
これらの図から、廃プラバーナー4を、(0°)から(右55°)の範囲に設置した場合に、特に着地率が低くなり、これにより廃プラスチックの利用効率を向上させることができるとともに、クリンカが還元雰囲気に曝されることに起因する品質の低下や耐火物の損傷等も防ぐことができる。逆に、廃プラバーナー4の設置位置が(右55°)よりも大きな角度の位置になると着地率が急激に高くなることが判る。
以上のことから、本発明においては、廃プラバーナー4を、微粉炭バーナー3の頂部(0°)から上記軸線廻りに一次空気の旋回方向と逆の時計回り方向へ55°までの範囲内に配置したのである。
以上のように、上記構成からなるセメント製造用ロータリーキルンによれば、微粉炭バーナー3に、一次空気がキルン本体の窯前の後端壁2a側からの軸線方向視において当該軸線廻りの反時計回り方向に旋回するように供給される場合に、廃プラバーナー4を、微粉炭バーナー3の外方であって、かつ軸線を通る鉛直線Lに対して、微粉炭バーナー3の頂部(0°)から上記軸線廻りの時計回り方向へ55°までの範囲内に配置しているために、上記一次空気の旋回流によって、可燃性廃棄物の浮遊を促進して、その大部分をキルン本体1内において浮遊状態で燃焼させることができ、よってセメント原料(またはクリンカ)上への着地率を低減させることができる。より好ましくは10°〜45°の範囲内、特に20°〜40°の範囲内に配置すれば、上記着地率を5%以下まで低減することができる。
この結果、可燃性廃棄物の着地燃焼に起因するセメントクリンカの品質低下といった弊害の発生を回避することができるとともに、吹き込む空気量を増加させたり、あるいは多数の補助バーナーを設置したりすること無く、当該可燃性廃棄物の大部分を、キルン本体1内において浮遊状態で燃焼させることが可能になるために、燃焼効率を向上させて、その熱量を有効に活用することが可能になる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば主バーナーは、一次空気がキルン本体の窯前側からの軸線方向視において軸線廻りの一方向に旋回するように供給されるものである限りにおいて、図3に示したものと異なる構成のものでもよく、また当該旋回流についても、上述した反時計回り方向ではなく、時計回り方向である場合にも同様に適用することができる。
1 キルン本体
2 窯前ハウジング
3 微粉炭バーナー(主燃料バーナー)
4 廃プラバーナー(補助バーナー)
10、11 ホッパ
6b 内側一次空気吹出口
L 鉛直線

Claims (3)

  1. 円筒状のキルン本体が、窯前ハウジングおよび窯尻ハウジング間に回転自在に設けられるとともに、上記窯前ハウジングに、上記キルン本体の断面中心部に向けて微粉炭を噴出して内部を焼成温度に加熱する主燃料バーナーと、上記キルン本体内に可燃性廃棄物を吹き込む補助バーナーとが設けられたセメント製造用ロータリーキルンにおいて、
    上記主燃料バーナーは、一次空気が上記キルン本体の上記窯前側からの軸線方向視において当該軸線廻りの一方向に旋回するように供給されるとともに、
    上記補助バーナーは、上記主燃料バーナーの外方であって、かつ上記軸線を通る鉛直線に対して、上記主燃料バーナーの頂部(0°)から上記軸線廻りに上記一方向と逆方向へ55°までの範囲内に配置されていることを特徴とするセメント製造用ロータリーキルン。
  2. 上記補助バーナーは、上記主燃料バーナーの外方であって、かつ上記軸線から上記キルン本体の内半径の1/2までの範囲内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のセメント製造用ロータリーキルン。
  3. 上記補助バーナーは、その先端面が、上記主燃料バーナーの先端面よりも噴出方向の後方側に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のセメント製造用ロータリーキルン。
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