JP3213113U - ロータリーキルン用バーナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータリーキルン用バーナ装置において、火炎の制御性を向上するとともに、微粉炭又は低質固体粉末燃料を主燃料として使用した混焼運転において、混焼率を高めて燃料費を軽減又は低廉化する。【解決手段】旋回空気噴射口(4,6)は、旋回空気流を形成する空気流変向手段を有し、燃料供給口(2)は、燃料流(C)を直進流形態に噴射する。内流直進空気噴射口(3)及び内流旋回空気噴射口(4)には、第1空気圧送装置(32a)を介装した助燃空気供給系の流路(31a)が接続される。助燃料(OL)の燃焼反応に要する助燃空気(A)が内流側の空気噴射口(3,4)に供給される。外流直進空気噴射口(5)及び外流旋回空気噴射口(6)には、第2空気圧送装置(32b)を介装した主燃焼空気供給系の流路(31b)が接続される。比較的高速な一次空気流を形成する燃焼用空気(A)が外流側の空気噴射口(5,6)に供給される。【選択図】図7
Description
本考案は、ロータリーキルン用バーナ装置に関するものであり、より詳細には、主燃料供給口の外側環状帯域及び内側環状帯域に外流空気噴射口及び内流空気噴射口を夫々環状配列又は環状配置するとともに、内流空気噴射口の径方向内方に助燃料供給口を配置した構成を有するロータリーキルン用バーナ装置に関するものである。
一般に、ロータリーキルン用バーナ装置(以下、「バーナ装置」という。)は、微粉炭等の固体粉末燃料を噴射する環状配列又は環状配置の燃料噴射口と、常温(大気温度)の燃焼用空気を一次空気として噴射する空気噴射口とを備える。空気噴射口は、燃料噴射口の外側環状帯域及び内側環状帯域に環状配列又は環状配置される。この種のロータリーキルンにおいては、バーナ装置の外側(径方向外方)の環状炉内領域に二次空気が供給される。セメント焼成等の用途に使用される汎用的なロータリーキルンにおいては、二次空気は、ロータリーキルンの廃熱回収手段によって1000℃以上に予熱された燃焼用空気であり、他方、セラミック原料の製造等の特定用途に使用されるロータリーキルンにおいては、二次空気は、200℃程度に予熱された燃焼用空気である。予熱後の二次空気は、バーナ装置の軸線方向に沿ってバーナ装置廻りの環状領域又は環状流路から炉内領域に流入する。
このようなバーナ装置において、空気噴射口の一次空気流を変向して旋回空気流を形成する可動羽根等の可動部材を空気噴射口に配設した構成のものが知られている。この形式のバーナ装置は、可動部材の位置及び/又は方向性を制御することにより、旋回流の旋回特性又は旋回強度を可変制御し、高速の一次空気流によって火炎形状、火炎径及び火炎長等を制御するように構成されていた。
他の形式のバーナ装置として、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向手段を備えた内流旋回空気噴射口を燃料噴射口の内側環状帯域に環状に配列又は配置した構成のものが知られている。この形式のバーナ装置においては、直進流形態の空気流を噴射する外流直進空気噴射口及び内流直進空気噴射口が、燃料噴射口の外側環状帯域及び内側環状帯域に環状に配列又は配置される。なお、このようなバーナ装置の構成が本書の図2に示されているが、その具体的構成については、後述する。
また、内流旋回空気噴射口、外流直進空気噴射口及び内流直進空気噴射口を備えたバーナ装置において、外流旋回空気噴射口を燃料噴射口の外側環状帯域に更に環状配列又は環状配置した構成のバーナ装置が、特許文献1(特開2003-279003号公報)に記載されている。外流旋回空気噴射口は、内流旋回空気噴射口と同じく、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向手段を備える。なお、このような形式のバーナ装置の基本構成が本書の図3に示されているが、その具体的構成については、後述する。但し、特許文献1に記載されたバーナ装置では、燃料噴射口も又、微粉炭等の固体粉末燃料を旋回流形態に噴射するように構成されているので、その点において図3の構成と実質的に相違する。
しかしながら、可動旋回羽根等の可動部材を高温雰囲気の空気噴射口に配設した従来のバーナ装置おいては、空気噴射口の構造が複雑化するばかりでなく、可動部材の維持・管理及び調整等が困難であることから、可動部材の作動の信頼性を所望の如く確保し難いという問題が過去に指摘されていた。
他方、固定式の空気流変向手段を有する従来のバーナ装置によれば、高温雰囲気における可動部材の作動等に起因した課題を解消し得る。しかしながら、固定式の空気流変向手段を備えたバーナ装置においては、全空気量(一次空気量及び二次空気量の合計流量)に対する一次空気量の割合(即ち、一次空気流量比)が10%以上の値に設定され、一次空気供給系は、比較的多量の一次空気を空気噴射口に供給するように構成されていた。このため、一次空気供給系を構成する給気ブロワ又は給気ファンの動力又は負荷が増大するので、これを低減すべく、一次空気供給系の空気圧を比較的低圧(10〜15kPa程度の圧力)に設定せざるを得ず、この結果、空気噴射口おける一次空気流の流速は、140〜160m/s程度の流速に設定し得るにすぎなかった。
即ち、固定式の空気流変向手段を有する従来のバーナ装置では、一次空気流量比を10%以上に増大して一次空気量を増大する一方、一次空気供給系の動力又は負荷を低減すべく一次空気流の流速を低下しており、このため、一次空気流の軸方向運動量は、約6kgm/s2未満の範囲であるにすぎず、この結果、火炎形状、火炎径及び火炎長等を所望の如く制御し難いという問題が生じていた。しかも、このように一次空気流量比を10%以上に設定したバーナ装置では、低温の一次空気の流量が相対的に増大する結果、燃焼系全体の熱効率が低下するという問題が生じていた。なお、通常は、比較的低温の空気(大気温程度の空気)が一次空気として使用される。
これに対し、本考案者等は、環状配列又は環状配置された燃料供給口と、燃料供給口の外側環状帯域に環状配列又は環状配置され、直進流形態及び旋回流形態の一次空気流を夫々噴射する外流直進空気噴射口及び外流旋回空気噴射口と、燃料供給口の内側環状帯域に環状配列又は環状配置され、直進流形態及び旋回流形態の一次空気流を夫々噴射する内流直進空気噴射口及び内流旋回空気噴射口とを有するロータリーキルン用バーナ装置において、外流旋回空気噴射口及び内流旋回空気噴射口は、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向手段を有し、燃料供給口は、燃料流を直進流形態に噴射するように構成され、空気噴射口に一次空気を供給する一次空気供給系は、空気噴射口から噴射する一次空気の流速を200〜300m/s範囲内に設定し且つ一次空気流の軸方向運動量を6.0〜8.0kgm/s2の範囲内に設定すべく、一次空気流量比を6%以上且つ10%未満の範囲内に設定し且つ空気圧を20〜50kPaの範囲内に設定した空気流を空気噴射口に供給するように構成されたロータリーキルン用バーナ装置を既に開発している。このバーナ装置は、本書の図5に記載された構成を有し、その詳細については、後述するが、一次空気は、一次空気供給系を構成する単一の空気圧送装置(給気ブロワ)によって、外流直進空気噴射口、外流旋回空気噴射口、内流直進空気噴射口及び内流旋回空気噴射口に供給され、この空気圧送装置の給気圧力下に炉内に噴射する。
このバーナ装置の実証試験においては、助燃料を要しない微粉炭専焼運転や、助燃料を要しない比較的良質の炭化水素系燃料を使用した燃焼運転の場合、火炎形状、火炎径及び火炎長等の制御性(即ち、火炎制御性)を向上し、これにより、炉内温度分布の可変制御性又は可変制御範囲を向上又は拡大するとともに、一次空気の空気量を低減し、燃焼系全体の熱効率を低下し得ることが確認された。
しかしながら、助燃料(重油等)を用いた微粉炭混焼運転や、助燃料を要する廃棄物由来の固体粉末燃料(廃プラスチック、肉骨粉、RPF等)のような低質固体粉末燃料を主燃料として使用した混焼運転においては、一次空気噴流の高速化と関連した助燃料のターンダウン比の最低限界(助燃料供給量の最小値)、火炎の安定性、或いは、助燃料の燃焼安定性等を考慮すると、助燃料の使用量を所望の如く削減し得ないことが判明した。このため、微粉炭や低質固体粉末燃料の混焼運転においては、「微粉炭又は低質固体粉末燃料の量/助燃料を含む全燃料の量」として定義される混焼率の値を所望の如く増大することができず、燃料費を容易に軽減又は低廉化し難いという問題が生じた。
本考案は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、火炎の制御性を向上するとともに、微粉炭又は低質固体粉末燃料を主燃料として使用した混焼運転において混焼率を高めて燃料費を軽減又は低廉化することができるロータリーキルン用バーナ装置及びその制御方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本考案は、環状配列又は環状配置された主燃料供給口と、該主燃料供給口の外側環状帯域に環状配列又は環状配置された外流空気噴射口と、前記主燃料供給口の内側環状帯域に環状配列又は環状配置された内流空気噴射口と、内流空気噴射口の径方向内方に配置された助燃料供給口とを有するロータリーキルン用バーナ装置において、
前記主燃料供給口は、燃料流を直進流形態に噴射するように構成され、
一次空気供給系は、助燃料の燃焼反応に要する一次空気を前記内流空気噴射口に供給する内流空気供給系と、前記外流空気噴射口に一次空気を供給して、高速の前記一次空気流を前記外流空気噴射口から噴流せしめる外流空気供給系とを有し、
前記内流空気供給系の一次空気流路には、第1空気圧送装置が介装され、前記外流空気供給系の一次空気流路には、第2空気圧送装置が介装されることを特徴とするロータリーキルン用バーナ装置を提供する。
前記主燃料供給口は、燃料流を直進流形態に噴射するように構成され、
一次空気供給系は、助燃料の燃焼反応に要する一次空気を前記内流空気噴射口に供給する内流空気供給系と、前記外流空気噴射口に一次空気を供給して、高速の前記一次空気流を前記外流空気噴射口から噴流せしめる外流空気供給系とを有し、
前記内流空気供給系の一次空気流路には、第1空気圧送装置が介装され、前記外流空気供給系の一次空気流路には、第2空気圧送装置が介装されることを特徴とするロータリーキルン用バーナ装置を提供する。
本考案の上記構成によれば、第2空気圧送装置の条件設定により、外流空気噴射口が炉内に噴流する一次空気の空気圧を増大し、外流側の一次空気流の流速のみを高速化し且つその軸方向運動量を増大することができ、これにより、火炎径を縮小し且つ火炎長を増大した火炎、或いは、炉内領域の温度勾配又は温度差の影響を受け難い火炎を炉内に生成することができる。火炎形状、火炎長及び火炎径等は、外流空気噴射口が炉内に噴射する一次空気流の運動量を制御することにより、可変制御することができる。
また、本考案の上記構成によれば、第1空気圧送装置の条件設定により、内流空気噴射口から炉内に流出する一次空気流の空気圧を相対的に低下し、内流側の空気噴射口の給気流速を低減することができる。助燃料供給口の助燃料は、内流空気噴射口から炉内に流出する比較的低速の一次空気流と混合接触して燃焼反応するので、火炎の安定性や、燃焼安定性を確保しつつ、助燃料のターンダウン比の最低限界(助燃料供給量の最小値)を低下することができる。従って、本発明によれば、助燃料の供給量を相対的に低下して混焼率を増大し、燃料費を軽減し又は低廉化することが可能となる。
好ましくは、外流空気噴射口は、直進流形態の一次空気流を噴射する外流直進空気噴射口からなり、内流空気噴射口は、旋回流形態の一次空気流を噴射する内流旋回空気噴射口からなる。
本発明の好適な実施形態においては、ロータリーキルン用バーナ装置は、内流空気噴射口として、直進流形態の一次空気流を噴射する内流直進空気噴射口を更に有し、外流空気噴射口として、旋回流形態の一次空気流を噴射する外流旋回空気噴射口を更に有する。
好ましくは、上記旋回空気噴射口は、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向手段を有し、空気流変向手段は、方向性及び位置を固定された固定式の空気流変向部材を備える。旋回空気流を形成する「固定式」の空気流変向手段は、位置及び方向性を固定した羽根又はガイドベーン等の空気流変向部材によって周方向又は旋回方向の運動成分を空気噴流に与えて旋回空気流を形成する定常的又は固定的な空気流路(斜行流路等)である。このような構成の空気流変向手段によれば、内流側及び外流側の旋回空気噴射口の構造が簡素化するとともに、その維持・管理及び調整等も容易であり、旋回空気噴射口の信頼性を確保することができる。なお、本明細書において、「直進流」は、概ねバーナ装置の軸線方向に噴射された噴流を意味し、「旋回流」は、バーナ装置の軸線を中心とした周方向又は接線方向の運動成分を噴射時に積極的に与えられた噴流を意味するものとする。
好適には、第1空気圧送装置は、内流空気噴射口における助燃空気の流速が30〜100m/sの範囲内に設定されるように吐出側圧力を設定した給気ブロワ又は給気ファンからなる。
好ましくは、第2空気圧送装置は、外流空気噴射口が噴射する一次空気流の流速を200〜300m/sの範囲内に設定し且つ一次空気流の軸方向運動量を6.0〜8.0kgm/s2の範囲内に設定し得る送風能力を有する。更に好ましくは、第2空気圧送装置は、全圧を20〜50kPaの範囲内に設定した給気ブロアからなり、外流空気噴射口が噴射する一次空気の流速は、220m/s以上且つ270m/s以下に設定される。望ましくは、全空気量に対する内流空気供給系及び外流空気供給系の一次空気量(合計流量)の割合として定義される一次空気流量比は、6%以上且つ10%未満の範囲内に設定され、第2空気圧送装置を構成する給気ブロワは、このような一次空気流量比に相応した流量の一次空気流を外流空気噴射口に供給する送風能力を有する。
このように流速及び軸方向運動量を増大した一次空気流を外流空気噴射口から噴射するバーナ装置によれば、火炎径が縮小し且つ火炎長が増大した火炎、或いは、炉内領域の温度勾配又は温度差の影響を受け難い火炎を比較的容易に炉内に生成することができ、しかも、火炎形状、火炎長及び火炎径等は、外流側の一次空気流の運動量を制御することにより、比較的容易に可変制御することができる。
本考案に係るロータリーキルン用バーナ装置によれば、火炎の制御性を向上するとともに、微粉炭又は低質固体粉末燃料を主燃料として使用した混焼運転において、混焼率を高めて燃料費を軽減又は低廉化することができる。
以下、添付図面を参照して、本考案の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、ロータリーキルンの全体構成を概略的に示す縦断面図である。
ロータリーキルンKは、例えば、セメント焼成や、生石灰、軽量骨材、セラミック原料等の製造、或いは、廃プラスチック、都市廃棄物等の焼却などの用途に使用される加熱炉、焼成炉又は焼却炉である。ロータリーキルンKの端部には、炉内領域に火炎を生成するバーナ装置Dが配設される。バーナ装置Dには、一次空気Aが供給されるとともに、微粉炭等の固体粉末燃料Cが、搬送空気とともに供給される。ロータリーキルンKは、断熱・耐火材料を内張りした円筒状の鉄皮Sを一定の速度で軸線廻りに回転させるとともに、バーナ装置Dの燃焼作動により、例えば、1400℃の温度に炉内雰囲気を昇温させる。焼成すべきセメント原料等の原料Mは、バーナ装置Dとは反対の側に位置する原料装入口JからロータリーキルンKの炉内領域αに装入され、炉内領域αにおいて焼成される。焼成クリンカ等の被焼成物Wは、バーナ装置D側の端部に移動して炉外に導出され、冷却装置Eを介して系外に排出される。バーナ装置Dの外周領域に二次空気Bとして供給すべき外界空気が、冷却装置Eに供給される。外界空気は、ロータリーキルンKの炉内領域から排出された被焼成物W’と熱交換し、1000℃以上に予熱された二次空気Bとして、バーナ装置Dの外側の環状領域βに供給される。
図2は、従来技術に係るロータリーキルン用バーナ装置100(以下、「バーナ装置100」という。)の構成を示す正面図である。バーナ装置100は、上記バーナ装置DとしてロータリーキルンKに配設される。図2には、ロータリーキルンKの炉内領域αの側から見たバーナ装置100の姿図が概略的に示されている。なお、図2に示すバーナ装置100は、本出願人の過去製品に係るロータリーキルン用バーナ装置であり、これは、従来技術として本書の冒頭で説明した構成のものである。図2を参照して、従来のバーナ装置100の構成について説明する。
バーナ装置100は、重油噴霧式のオイルガン111、パイロットバーナ等の補助燃焼装置112等を中心領域に備えるとともに、搬送空気中に浮遊した微粉炭等の固体粉末燃料Cを搬送空気とともに直進流形態に噴射する環状の燃料噴射口102を備える。燃料噴射口102の径方向内方には、直進流形態の一次空気Aを噴射する環状の内流直進空気噴射口103が配設され、内流直進空気噴射口103の径方向内方には、旋回流形態の一次空気Aを噴射する環状の内流旋回空気噴射口104が配設される。内流旋回空気噴射口104は、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向部材(図示せず)を備える。他方、燃料噴射口102の径方向外方には、直進流形態の一次空気Aを噴射する環状の外流直進空気噴射口105が配設される。なお、バーナ装置100のハウジング108は、耐火・断熱材料109によって被覆される。
バーナ装置100は、ロータリーキルンKの端部中心領域に配置され、高温の二次空気Bが供給される環状領域β(図1)が、バーナ装置100の外周面とロータリーキルンKの環状炉壁面との間に形成される。ロータリーキルンKの定常運転状態では、燃料噴射口102は、固体粉末燃料Cを含む燃料供給流をバーナ装置100の軸方向に噴射し、オイルガン111は、助燃料として重油を噴霧し、空気噴射口103、104、105は、一次空気Aの空気流を噴射する。バーナ装置100は、固体粉末燃料C及び助燃料(重油)を使用した混焼形態で燃焼作動し、一次空気Aは、固体粉末燃料C及び助燃料(重油)と燃焼反応して炉内領域α(図1)に火炎を生成する。前述の混焼率は、[固体粉末燃料Cの供給量]/[固体粉末燃料Cの供給量+オイルガン11の重油噴霧量]として定義することができる。
図3及び図4は、本考案の好適な実施形態に係るロータリーキルン用バーナ装置の正面図及び斜視図である。
図3及び図4には、本考案の好適な実施形態に係るロータリーキルン用バーナ装置1(以下、「バーナ装置1」という。)の構成が示されている。バーナ装置1は、図2に示すバーナ装置100と同様、重油噴霧式のオイルガン11及び補助燃焼装置12等を中心領域に備えるとともに、搬送空気中に浮遊した微粉炭等の固体粉末燃料Cを搬送空気とともに直進流形態に噴射する環状の燃料噴射口2を備える。オイルガン11は、助燃料として重油を噴霧する。バーナ装置1も又、固体粉末燃料C及び助燃料(重油)を使用した混焼形態で燃焼作動し、混焼率は、[固体粉末燃料Cの供給量]/[固体粉末燃料Cの供給量+オイルガン11の重油噴霧量]として定義することができる。
燃料噴射口2の径方向内方には、直進流形態の一次空気Aを噴射する多数の内流直進空気噴射口3が環状配列され、内流直進空気噴射口3の径方向内方には、旋回流形態の一次空気Aを噴射する環状の内流旋回空気噴射口4が配設される。内流旋回空気噴射口4は、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向部材(図示せず)を備える。
図2に示すバーナ装置100と同様、燃料噴射口2の径方向外方には、直進流形態の一次空気Aを噴射する多数の外流直進空気噴射口5が環状配列される。加えて、バーナ装置1においては、バーナ装置100と異なり、旋回流形態の一次空気Aを噴射する環状の外流旋回空気噴射口6が、燃料噴射口2と外流直進空気噴射口5との間に更に配設される。外流旋回空気噴射口6は、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向部材(図示せず)を備える。なお、バーナ装置1のハウジング8は、断熱・耐火材料9によって被覆される。
図5は、バーナ装置1に関し、本考案者等が本考案の創作前に開発した燃料供給系20及び一次空気供給系30の構成を比較例として示す概略フロー図である。図5には又、ロータリーキルンKの二次空気供給系50の構成が概略的に示されている。なお、図5において、各空気流路に介装された流量計は、符号Fで示され、各空気流路に介装された圧力計は、符号Pで示されている。
バーナ装置1の燃料供給系20(一点鎖線で示す)が、搬送空気に浮遊した固体粉末燃料Cをバーナ装置1に供給するための燃料供給源(図示せず)に接続される。搬送空気を含む固体粉末燃料Cの供給流が、燃料供給系20の燃料供給流路を流通し、バーナ装置1の軸方向且つ直進流形態に燃料噴射口2から噴射する。燃料供給系20の燃料供給流路には、燃料供給流Cの流量及び圧力(全圧)を検出するための流量計F及び圧力計Pが介装される。バーナ装置1の助燃料供給系60(一点鎖線で示す)が、助燃料供給源(図示せず)に接続され、助燃料(重油)OLをオイルガン11に供給する。オイルガン11は、バーナ装置1の中心部から助燃料OLを噴霧する。助燃料供給系60の助燃料供給流路には、助燃料供給流の流量及び圧力(全圧)を検出するための流量計F及び圧力計Pが介装される。
一次空気供給系30は、外界雰囲気(大気温度)の空気の取入れ口に接続された給気流路31と、給気流路31に介装された給気ブロワ32とから構成される。給気流路31は、流路33、34、35、36に分岐し、流路33、34、35、36は夫々、各空気噴射口3、4、5、6に接続される。給気流路31には、給気ブロワ32の吐出側圧力(全圧)及び給気流量を検出する圧力計P及び流量計Fが介装される。各流路33〜36には、各流路33〜36の給気流量を検出する流量計Fと、各流路33〜36の圧力損失を可変制御又は可変設定するダンパ43、44、45、46とが介装される。空気噴射口3、4、5、6の給気流量は、各ダンパ43〜46の開度制御により、可変制御又は可変設定される。
二次空気供給系50は、外界雰囲気(大気温度)の空気の取入れ口に接続された給気流路51と、給気流路51に介装された給気ファン52とを有する。給気流路51は、図1に示すロータリーキルンKの冷却装置Eを介して二次空気供給路54に接続される。ロータリーキルンKの炉内領域で焼成された被焼成物Wが、冷却装置E内に導入されるとともに、給気ファン52の吸引圧力下に二次空気Bとして取込まれた大気温度の空気が、冷却装置Eに導入される。二次空気Bは、冷却装置E内の被焼成物W’と熱交換して1000℃以上の温度(例えば、1200℃)に加熱され、被焼成物W’は冷却される。冷却後の被焼成物W’は、系外に排出される。加熱後の二次空気Bは、二次空気供給路54を介して二次空気供給口55に供給され、二次空気供給口55から環状領域β(図1)に吐出する。
ロータリーキルンKは、燃料供給系20、一次空気供給系30及び二次空気供給系50の作動を制御する制御ユニットCUを備える。制御ユニットCUは、制御信号線(図示せず)を介して各系統の流量計F及び圧力計Pに接続され、各流量計F及び各圧力計Pの検出結果が、制御ユニットCUに入力される。制御ユニットCUは又、二点鎖線で示す制御信号線によって給気ブロワ32及び給気ファン52の駆動制御部に接続され、給気ブロワ32及び給気ファン52の作動を制御する。また、制御ユニットCUは、制御信号線(図示せず)を介してダンパ43〜46の駆動制御部に接続される。制御ユニットCUは、給気ブロワ32及び給気ファン52の作動を制御して給気ブロワ32及び給気ファン52の吐出側圧力(全圧)及び送風量を可変制御するとともに、各流路33〜36の圧力損失をダンパ43〜46によって可変制御して各空気噴射口3、4、5、6の給気流量を可変制御することができる。
前述のとおり、本例のバーナ装置1においては、空気噴射口3、5は、軸方向流を噴射し、空気噴射口4、6は、旋回流を噴射する。空気噴射口3〜6が噴射する空気流の軸方向運動量は、給気ブロワ32の吐出側圧力(全圧)及び送風量と関連して変化する。給気ブロワ32の吐出側圧力(全圧)及び送風量は、給気ブロワ32の動力と関連して変化する。
図6は、一次空気流量比η、給気ブロワ32の吐出側圧力(全圧)Pt、一次空気の軸方向運動量Pmおよび給気ブロワ32の動力Peの相関関係を示す線図である。
図6に破線矢印γで例示する如く、一次空気流量比ηを10%に設定し、給気ブロワ32の吐出側圧力(全圧)Ptを12kPaに設定した場合、燃焼量1MW当りの一次空気の軸方向運動量Pmは、約5.7kg・m/s2であり、給気ブロワ32の動力Peは、約0.7kWである。このような設定値は、図2に示す従来構成のバーナ装置100において採用されていた設定値である。このような条件設定では、給気ブロワ32の動力Peを低下させることができるが、一次空気流量比ηが比較的大きいことから、熱効率が低下し、しかも、一次空気Aの軸方向運動量Pmが比較的小さいので、火炎の制御性が低下する。
このような条件設定は、具体的には、下記のとおり求めることができる。
単位重量当りの微粉炭の発熱量q=6500kcal/kg
単位重量当りの微粉炭の理論燃焼空気量a=7.2m3 N/kg
燃焼量換算率λ=860,000kcal/MW
空気比α=1.2
燃焼量1MW当りの実際空気量(全空気量)A0=λ×a×α/q=1143 m3 N/h
一次空気流量比η=0.1
燃焼量1MW当りの一次空気の実際空気量A1=A0×η=114 m3 N/h
空気の密度ρ=1.205 kg/m3 (20℃)
燃焼量1MW当りの一次空気の質量流量G1=A1×ρ=0.04106kg/s
一次空気の空気圧(全圧)Pt=12kPa
空気圧Ptより求めた空気流速V=140m/s
燃焼量1MW当りの一次空気の軸方向運動量Pm=G1×V=5.7kgm/s2
単位重量当りの微粉炭の発熱量q=6500kcal/kg
単位重量当りの微粉炭の理論燃焼空気量a=7.2m3 N/kg
燃焼量換算率λ=860,000kcal/MW
空気比α=1.2
燃焼量1MW当りの実際空気量(全空気量)A0=λ×a×α/q=1143 m3 N/h
一次空気流量比η=0.1
燃焼量1MW当りの一次空気の実際空気量A1=A0×η=114 m3 N/h
空気の密度ρ=1.205 kg/m3 (20℃)
燃焼量1MW当りの一次空気の質量流量G1=A1×ρ=0.04106kg/s
一次空気の空気圧(全圧)Pt=12kPa
空気圧Ptより求めた空気流速V=140m/s
燃焼量1MW当りの一次空気の軸方向運動量Pm=G1×V=5.7kgm/s2
他方、図6に破線矢印μで例示する如く、一次空気流量比ηを8.5%に設定し、給気ブロワ32の吐出側圧力(全圧)Ptを50kPaに設定した場合、燃焼量1MW当りの一次空気Aの軸方向運動量Pmは、約10kg・m/s2であり、給気ブロワ32の動力Peは、2.2kWである。このような条件設定では、一次空気流量比ηが比較的小さいので、熱効率が向上し、しかも、一次空気の軸方向運動量Pmが比較的大きいので、火炎の制御性が向上する。しかし、給気ブロワ32の動力Peが増大するので、ロータリーキルンK全体のエネルギー効率が比較的大きく低下する。
これに対し、一次空気流量比ηを7.0%に設定し、給気ブロワ32の吐出側圧力(全圧)Ptを40kPaに設定した場合、図6に破線矢印εで示す如く、燃焼量1MW当りの一次空気Aの軸方向運動量Pmは、7.5kg・m/s2であり、給気ブロワ32の動力Peは、1.5kWである。このような条件設定においては、一次空気流量比ηが比較的小さいことから、熱効率が向上し、しかも、一次空気Aの軸方向運動量Pmが比較的大きいことから、火炎の制御性が向上する。しかも、給気ブロワ32の動力Peが比較的小さく、ロータリーキルンKのエネルギー効率も大きく低下しない。
従って、バーナ装置1の設定においては、一次空気流量比η、給気ブロワ43の吐出側圧力Pt、一次空気Aの軸方向運動量Pmおよび給気ブロワ32の動力Peに関し、図6にハッチング(斜線)で示す適正領域が存在する。図6には、一次空気流量比ηが6%以上且つ10%未満の範囲内であり、一次空気流の軸方向運動量Pmが6.0〜8.0kgm/s2の範囲内であり、給気ブロワ43の吐出側圧力Ptが20〜50kPaの範囲内である領域が、適正領域として示されている。空気噴射口3〜6のノズル開口面積にも依るが、この種のバーナ装置において一般に採用されるノズル開口面積においては、20〜50kPaの範囲内の吐出側圧力Ptは、空気噴射口3〜6の空気噴流の流速Vを200〜300m/sの範囲内に設定し得る空気圧である。
好ましくは、一次空気流量比ηは、8.0%以下に設定される。この領域は、図6にクロスハッチング(交差斜線)で示されている。更に好ましくは、空気噴射口3、4、5、6における一次空気Aの流速Vは、220m/s〜270m/sの範囲内に設定され、一次空気Aの軸方向運動量Pmは、6.5kgm/s2以上(好適には、7.0kgm/s2以上)に設定される。
かくして、図5に示す比較例の一次空気供給系30では、各空気噴射口3、4、5、6の空気圧は、単一の一次空気供給系を構成する給気ブロワ32によって一元的に管理され又は制御され、一次空気流量比η、給気ブロワ32の吐出側圧力Pt、一次空気Aの軸方向運動量Pmおよび給気ブロワ32の動力Peは、図6に示す適正領域の値に設定され、一次空気Aの流速Vは、200〜300m/sの範囲内(好ましくは、220m/s〜270m/sの範囲内)に設定される。
このような一次空気供給系を有するバーナ装置1によれば、一次空気流量比ηを低減して燃焼系全体の熱効率が改善することができ、しかも、火炎長が長く、火炎径が縮小した火炎をキルン内に生成することができる。また、直進流及び旋回流の各運動量をダンパ43〜46によって制御することにより、火炎長及び火炎径を所望の如く可変制御することが可能となる。
しかしながら、このようなバーナ装置1においては、比較的多量の助燃料OL(本例ではオイルガン11が噴霧する重油)を要する微粉炭混焼運転や、比較的多量の助燃料OLを要する廃棄物由来の固体粉末燃料(廃プラスチック、肉骨粉、RPF等)のような低質固体粉末燃料を主燃料として使用した混焼運転の場合、助燃料OLのターンダウン比の限界値(助燃料OLの必要最小供給量)や助燃料OLの燃焼安定性等を考慮すると、助燃料OLの供給量を所望の如く削減し難いことが判明した。即ち、燃料費は、混焼率を増大して微粉炭や低質固体粉末燃料の使用量を相対的に増大することにより、軽減又は低廉化し得るが、一次空気Aの軸方向運動量Pm及び流速Vを増大すると、助燃料OLの吹き消え等の現象が発生し易くなり、火炎の安定性や燃焼安定性等が損なわれるので、混焼率を容易に増大し難く、従って、燃料費を所望の如く低廉化し得ないという課題が生じた。
図7は、本考案の好適な実施形態に係るバーナ装置1に関し、燃料供給系20及び一次空気供給系30の構成を示す概略フロー図である。図7に示す一次空気供給系30は、給気流路31を第1流路31a及び第2流路31bに分岐し、各流路31a、31bに給気ブロワ32a、32bを夫々設けた二系統の給気系構成を有する点において、図5に示す一次空気供給系30と相違する。以下、図7に示す一次空気供給系30の構成について説明する。なお、図7において、一次空気供給系30以外の構成は、図5に示すものと実質的に同一又は同等であるので、その説明を省略する。
一次空気供給系30は、外界雰囲気(大気温度)の空気の取入れ口に接続された給気流路31を備える。給気流路31は、第1流路31a及び第2流路31bに分岐する。第1流路31aは、流路33、34に分岐し、第2流路31bは、流路35、36に分岐する。流路33、34、35、36は夫々、空気噴射口3、4、5、6に接続される。
第1流路31a及び第2流路31bには、第1給気ブロワ32a及び第2給気ブロワ32bが夫々介装される。第1流路31a及び第2流路31bには、第1及び第2給気ブロワ32a、32bの吐出側圧力(全圧)及び給気流量を夫々検出する圧力計P及び流量計Fが介装される。各流路33〜36には、各流路33〜36の給気流量を検出する流量計Fと、各流路33〜36の圧力損失を可変制御又は可変設定するダンパ43、44、45、46とが介装される。空気噴射口3、4、5、6の給気流量は、各ダンパ43〜46の開度制御により、可変制御又は可変設定される。
第1流路31a、流路33、34及び空気噴射口3、4は、燃料噴射口2の径方向内方において一次空気Aを炉内に噴射するための空気供給系を構成する。この系統は、オイルガン11が噴霧する助燃料OLの燃焼反応に直接的に関与する一次空気Aの部分を噴射する空気供給系(以下、「内流空気供給系」という。)である。第1給気ブロワ32aは、前述の第1空気圧送装置を構成する。他方、第2給気ブロワ32b、第2流路31b、流路35、36及び空気噴射口5、6は、燃料噴射口2の径方向外方において一次空気Aを炉内に噴射するための空気供給系を構成する。この系統は、固体粉末燃料Cの燃焼反応に直接的に関与する一次空気Aの部分を噴射する空気供給系(以下、「外流空気供給系」という。)である。第2給気ブロワ32bは、前述の第2空気圧送装置を構成する。
外流空気供給系の設計条件は、前述した条件、即ち、一次空気流の軸方向運動量Pmが6.0〜8.0kgm/s2の範囲内であり、給気ブロワ32bの吐出側圧力Ptが20〜50kPaの範囲内であり、空気噴射口3〜6の空気噴流の流速Vが200〜300m/sの範囲内であるという条件に設定される。また、一次空気流量比ηは、6%以上且つ10%未満の範囲内に設定され、給気ブロワ32bは、このような一次空気流量比ηに相応した一次空気流を外流直進空気噴射口及び外流旋回空気噴射口に供給する送風能力又は吐出圧力を有する。なお、一次空気流量比ηは、二次空気量に対する内流空気供給系及び外流空気供給系の一次空気量(合計空気量)の割合であり、給気ブロワ32bの給気流量は、一次空気量から給気ブロワ32aの給気流量を減じた流量である。
他方、内流空気供給系の設計条件は、空気噴射口おける一次空気流の流速が30〜100m/s程度の流速であり、給気ブロワ32aの吐出側圧力Ptが8〜15kPaの範囲内、例えば10kPa程度であるという条件に設定される。オイルガン11が噴霧する助燃料OLは、比較的低速な一次空気噴流と混合接触して燃焼反応するので、助燃料OLのターンダウン比の限界値(助燃料OLの必要最小供給量)を低下することができ、従って、固体粉末燃料Cの供給量を相対的に増量して混焼率を増大し、燃料費を低廉化することができる。なお、第1空気圧送装置として、給気ブロワ32aに換えて、ターボファン等の給気ファンを使用することも可能である。
以上、本考案の好適な実施例について詳細に説明したが、本考案は上記実施例に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の範囲内で種々の変形又は変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、空気噴射口及び燃料噴射口の具体的配置、構造及び寸法等は、本考案の技術に従って適宜設計変更することができる。
また、上記実施形態では、主燃料として微粉炭を使用した混焼運転について説明したが、廃棄物由来の固体粉末燃料(廃プラスチック、肉骨粉、RPF等)等の低質固体粉末燃料を主燃料として使用した混焼運転において本考案を適用しても良い。更に、助燃料の種類は、重油等の液体燃料に限定されるものではなく、ガス燃料等の気体燃料などを助燃料として使用しても良い。バーナ装置の具体的構成は、燃料の特性等に相応して適宜設計変更される。
本考案は、主燃料供給口の外側環状帯域及び内側環状帯域に外流空気噴射口及び内流空気噴射口を夫々環状配列又は環状配置するとともに、内流空気噴射口の径方向内方に助燃料供給口を配置した構成を有するロータリーキルン用バーナ装置に適用される。本考案のロータリーキルン用バーナ装置によれば、火炎の制御性を向上するとともに、微粉炭又は低質固体粉末燃料を主燃料として使用した混焼運転において、混焼率を高めて燃料費を軽減又は低廉化し得るので、その実用的効果は、顕著である。
1 ロータリーキルン用バーナ装置
2 燃料供給口
3 内流直進空気噴射口
4 内流旋回空気噴射口
5 外流直進空気噴射口
6 外流旋回空気噴射口
11 オイルガン
20 燃料供給系
30 一次空気供給系
31 給気流路
31a 第1流路
31b 第2流路
32a 第1給気ブロワ
32b 第2給気ブロワ
33、34、35、36 流路
50 二次空気供給系
60 助燃空気供給系
A 一次空気
B 二次空気
C 固体粉末燃料
OL 助燃料
K ロータリーキルン
2 燃料供給口
3 内流直進空気噴射口
4 内流旋回空気噴射口
5 外流直進空気噴射口
6 外流旋回空気噴射口
11 オイルガン
20 燃料供給系
30 一次空気供給系
31 給気流路
31a 第1流路
31b 第2流路
32a 第1給気ブロワ
32b 第2給気ブロワ
33、34、35、36 流路
50 二次空気供給系
60 助燃空気供給系
A 一次空気
B 二次空気
C 固体粉末燃料
OL 助燃料
K ロータリーキルン
Claims (9)
- 環状配列又は環状配置された主燃料供給口と、該主燃料供給口の外側環状帯域に環状配列又は環状配置された外流空気噴射口と、前記主燃料供給口の内側環状帯域に環状配列又は環状配置された内流空気噴射口と、内流空気噴射口の径方向内方に配置された助燃料供給口とを有するロータリーキルン用バーナ装置において、
前記主燃料供給口は、燃料流を直進流形態に噴射するように構成され、
一次空気供給系は、助燃料の燃焼反応に要する一次空気を前記内流空気噴射口に供給する内流空気供給系と、前記外流空気噴射口に一次空気を供給して、高速の前記一次空気流を前記外流空気噴射口から噴流せしめる外流空気供給系とを有し、
前記内流空気供給系の一次空気流路には、第1空気圧送装置が介装され、前記外流空気供給系の一次空気流路には、第2空気圧送装置が介装されることを特徴とするロータリーキルン用バーナ装置。 - 前記外流空気噴射口は、直進流形態の一次空気流を噴射する外流直進空気噴射口からなり、前記内流空気噴射口は、旋回流形態の一次空気流を噴射する内流旋回空気噴射口からなることを特徴とする請求項1に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
- 前記内流空気噴射口として、直進流形態の一次空気流を噴射する内流直進空気噴射口を更に有することを特徴とする請求項2に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
- 前記外流空気噴射口として、旋回流形態の一次空気流を噴射する外流旋回空気噴射口を更に有することを特徴とする請求項2又は3に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
- 前記旋回空気噴射口は、旋回空気流を形成する固定式の空気流変向手段を有し、該空気流変向手段は、方向性及び位置を固定された固定式の空気流変向部材を備えることを特徴とする請求項2又は4に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
- 前記第1空気圧送装置は、内流空気噴射口における助燃空気の流速が30〜100m/sの範囲内の速度に設定されるように吐出側圧力を設定した給気ブロワ又は給気ファンからなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
- 前記第2空気圧送装置は、前記外流空気噴射口が噴射する前記一次空気流の流速を200〜300m/sの範囲内の速度に設定し且つ該一次空気流の軸方向運動量を6.0〜8.0kgm/s2の範囲内の運動量に設定し得る送風能力を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
- 前記第2空気圧送装置は、全圧を20〜50kPaの範囲内の圧力に設定した給気ブロアからなり、前記外流空気噴射口は、前記一次空気の流速を220m/s以上且つ270m/s以下の範囲内の速度に設定した空気噴射口であることを特徴とする請求項7に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
- 前記第2空気圧送装置は、二次空気量を含む全空気量に対する前記内流空気供給系及び外流空気供給系の一次空気量の割合として定義される一次空気流量比が6%以上且つ10%未満の範囲内に設定されるように送風量を設定した給気ブロワであることを特徴とする請求項7又は8に記載のロータリーキルン用バーナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017003644U JP3213113U (ja) | 2017-08-08 | 2017-08-08 | ロータリーキルン用バーナ装置 |
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JP3213113U true JP3213113U (ja) | 2017-10-19 |
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ID=60107479
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112166288A (zh) * | 2019-08-14 | 2021-01-01 | 太平洋水泥株式会社 | 可燃性废弃物吹入装置及其运转方法 |
-
2017
- 2017-08-08 JP JP2017003644U patent/JP3213113U/ja active Active
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WO2021029028A1 (ja) * | 2019-08-14 | 2021-02-18 | 太平洋セメント株式会社 | 可燃性廃棄物吹込装置及びその運転方法 |
US11421871B2 (en) | 2019-08-14 | 2022-08-23 | Taiheiyo Cement Corporation | Combustible waste injection device and method for operating the same |
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