JP2013237201A - 印刷物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層の上に、可変情報を印刷するための有色デジタル印刷機のインキを形成しても、オフセット印刷層の画像が擦れ等から保護されることが可能な印刷物及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 基材1上に有色インキのオフセット印刷による固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層2を形成し、有色オフセット印刷インキ層2を被覆するようにオフセット印刷による透明インキ組成物からなる透明保護層(I)3を形成し、透明保護層(I)3の上に熱により定着される有色インキトナーを用いた有色デジタル印刷層4を形成して可変情報を表示することを特徴とする印刷物10であることにより、上記課題を解決することができた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、印刷物及びその製造方法に関し、更に詳しくは、オフセット印刷インキ層の上にデジタル印刷インキ層が形成される印刷物及びその製造方法に関するものである。
従来からオフセット印刷は、高速かつ大量印刷が可能な上、高品質な印刷物が得られることが知られている。
また、デジタル印刷は、必要なとき、必要な内容で、必要な部数のみを印刷することができるオンデマンド印刷の一種であり、電子データを用い、電子写真プリンタやインクジェットプリンタ等のプリンタで一部ずつ異なる情報が印刷された印刷物を得ることができる。
近年では、固定情報となる共通の文字絵柄部分を予めオフセット印刷、グラビア印刷等で記録媒体に印刷しておき、更に顧客等の要望に応じて必要な情報のみを可変情報として記録媒体に加えて印刷する、いわゆる「追い刷り印刷」が行われるようになっている。
例えば、特許文献1では、従来、追い刷り印刷において、固定情報を印字するためのオフセットインキの上に、可変情報を印字するためのデジタル印刷機のインキ(以下、電子写真方式の印刷装置で用いられるトナーも含む)が重なる場合、デジタル印刷装置の場合に、トナー転写不良、定着不良等が発生することにより、トナー像が乱れる課題のあることが記載されている。
これを回避する目的で、オフセットインキの上に、可変情報を印字するためのデジタル印刷機のインキが重なることを回避する情報処理装置が提案されている。
特開2006−323813号公報
上記のような追い刷り印刷物では、オフセットインキで形成した固定情報の上に、可変情報を印刷するためのデジタル印刷機のインキが重なる場合、オフセット印刷した印刷面の擦れ等による固定情報の画像乱れが発生する恐れがある。
また、オフセットインキで形成した固定情報の上に、可変情報を印刷するためのデジタル印刷機のインキが重ならないように、可変情報を印刷する部分を白抜きにすると、デザイン上の制限があるという問題があった。
したがって、上記の問題を解決するために本発明の目的は、固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層の上に、透明保護インキ層を介して、可変情報を印刷するための有色デジタル印刷機のインキを形成しても、オフセット印刷層の画像が擦れ等から保護されることが可能な印刷物及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、基材上に有色インキのオフセット印刷による固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層を形成し、前記有色オフセット印刷インキ層を被覆するようにオフセット印刷による透明インキ組成物からなる透明保護層(I)を形成し、前記透明保護層(I)の上に熱により定着される有色インキトナーを用いた有色デジタル印刷層を形成して可変情報を表示することを特徴とする印刷物である。
また、本発明の印刷物は、上記において、前記透明保護層(I)の厚さが、0より大きく、1μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の印刷物は、上記において、前記有色デジタル印刷層の上に、更に透明保護層(II)を熱により定着される透明インキトナーを用いて形成してなること特徴とする。
また、本発明は、基材上に有色インキのオフセット印刷により固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層を形成し、前記有色オフセット印刷インキ層を被覆するように透明インキ組成物を用いてオフセット印刷により透明保護層(I)を形成し、前記透明保護層(I)の上に、可変情報を表示する有色デジタル印刷層をコンピュータでデジタルデータとし、前記デジタルデータを熱により定着される有色インキトナーを用いて形成し、前記有色デジタル印刷層を被覆するように熱により定着される透明インキトナーを用いて透明保護層(II)を形成することを特徴とする印刷物の製造方法である。
本発明は、上述したように、固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層を覆うようにして透明保護層(I)の上に可変情報を表示する有色デジタル印刷インキ層が形成されていることによって、オフセットインキで形成した固定情報の上に、可変情報を印刷するためのデジタル印刷機のインキが重なるように追い刷りしても、オフセット印刷層の画像が擦れ等から保護することができる。
本発明にかかるスクラッチ印刷物10の一実施例を示す概略断面図である。 本発明にかかるスクラッチ印刷物10の一実施例を示す概略断面図である。 本発明にかかるスクラッチ印刷物10の一実施例を示す平面図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1に本発明にかかる印刷物10の一実施例を概略断面図に示す。
印刷物10は、図1に示すように、紙,合成紙,樹脂シート等からなる基材1上の所定位置に、有色インキを用いて固定情報をオフセット印刷してなる有色オフセット印刷インキ層2が形成され、有色オフセット印刷インキ層2を覆うようにして、オフセット印刷による透明インキ組成物からなる透明保護層(I)3が形成され、さらに透明保護層(I)3上に可変情報を表示する有色デジタル印刷層4が形成されている。
図2に本発明にかかる印刷物10の他の実施例を概略断面図に示す。
図2に示すように、本発明にかかる印刷物10は、基材1上の所定位置に、有色インキを用いて固定情報をオフセット印刷してなる有色オフセット印刷インキ層2が形成され、有色オフセット印刷インキ層2を覆うようにして、オフセット印刷による透明インキ組成物からなる透明保護層(I)3が形成され、透明保護層(I)3上に可変情報を表示する有色デジタル印刷層4を形成し、さらに可変情報を表示する有色デジタル印刷層4を覆うようにして、透明インキ組成物による透明保護層(II)5が形成されている。
図3に本発明にかかる印刷物10の一実施例を平面図に示す。
図3に示す印刷物10は、基材1の上に固定情報が有色オフセット印刷インキ層2で表示され、有色オフセット印刷インキ層2の上に可変情報を表示する有色デジタル印刷層4が設けられている。
有色デジタル印刷層4は、可変情報として、座席番号、クーポン番号、バーコード、二次元コード等が熱により定着される透明インキトナーを用いて追い刷り印刷されており、印刷物10をスポーツ観戦用チケット等として使用できる。
以下、本発明の印刷物を構成する各層について、詳細に説明する。
(基材)
本発明の印刷物における基材1は、有色オフセット印刷インキ層2、透明保護層(I)3等を保持するという役割を有する以外、基材の材料は特に限定されず、例えば、グラシン紙、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチレン系等)、上質紙、中質紙、アート紙、コート紙、キャストコート紙、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン系、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル等の各種プラスチックフィルム又はシートが使用できる。
基材の厚さは、通常、50μm〜500μm程度が使用できる。
基材がプラスチックフィルム又はシートの場合、印刷面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー処理等を行うことが密接着性を高めるので好ましい。
(有色オフセット印刷インキ層)
本発明の有色オフセット印刷インキ層2は、基材1の一方の面に印刷される層である。
本発明において、有色オフセット印刷インキ層2は、基材と接する部分において、強固に密接着する密接着性を有することが好ましいものである。
有色オフセット印刷インキ層2の材料としては、例えば、グラビアインキ組成物、オフセットインキ組成物、凸版インキ組成物、シルクスクリーンインキ組成物、その他のインキ組成物を使用し、これを、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、転写印刷方式、その他の印刷方式により文字、記号、図形等の固定情報を印刷することで、厚さ0.1μm〜10μm程度に形成することができる。
本発明の実施例では、オフセットインキ組成物を使用しており、これをオフセット印刷方式により、固定情報を印刷することが、高速・大量印刷可能である点で好ましい。
(透明保護層I)
本発明の透明保護層(I)3は、有色オフセット印刷インキ層2の上に印刷される層である。
本発明において、透明保護層(I)3は、有色オフセット印刷インキ層2と接する部分において密接着性を有すると共に、透明保護層(I)3の上に設けた有色デジタル印刷層4の部分においても密接着性を有することが必要である。このため、本発明において、透明保護層(I)3は、樹脂をビヒクルの主成分とする無色透明なインキ組成物を使用し、有色オフセット印刷インキ層2および有色デジタル印刷層4と適度な密接着性を有する樹脂を選定して使用することが好ましいものである。
上記において、透明保護層(I)3を構成する樹脂は、例えば、通常のインキ組成物を構成するビヒクルの主成分とする無色透明なインキ組成物を使用することができる。
インキ組成物を構成するビヒクルの樹脂としては、フェノール樹脂、ニトロセルロース系樹脂、キシレン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ケトン樹脂、アルキッド樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、またはポリウレタン系樹脂等を使用することができる。
かかる透明保護層(I)3を形成するインキ組成物としては、上記に例示した樹脂の1種ないし2種以上を使用し,これをビヒクルの主成分とし、これに、必要に応じて、スリップ剤、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し溶媒、希釈剤等で充分に混練し、調製してインキ組成物を製造することができる。
本発明においては、上記で製造したインキ組成物を使用し、有色オフセット印刷インキ層2の上に、例えば、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式、フレキソ印刷方式、シルクスクリーン印刷方式、転写印刷方式、その他の印刷方式により印刷して、厚さ0.1μm〜10μm程度に透明保護層(I)3を形成することができる。
本発明の実施例では、透明保護層(I)3の膜厚は、0より大きく、1μm以下が好ましく、0.5μm以上1μm以下がより好ましい。上記の範囲内であると、有色オフセット印刷インキ層2と密接着性を有し、かつ、透明保護層(I)3の上に設けた有色デジタル印刷層4とも適度な密接着性を有するので好ましい。透明保護層(I)3を形成しないと、オフセット印刷した印刷面の擦れ等による画像乱れが発生する恐れがあるので好ましくなく、1μmを超えると、追い刷りしたデジタル印刷インキの定着が不安定になるため、好ましくない。
(有色デジタル印刷層)
本発明の有色デジタル印刷層4は、透明保護層(I)3の上に印刷される層である。
有色デジタル印刷層4は、電子データを用い、熱により定着される有色インキトナーを用いて電子写真プリンタやインクジェットプリンタ等のプリンタで一部ずつ異なる可変情報を印刷することができる。
上記の電子写真プリンタを用いる電子写真方式とは、レーザー光を電子写真感光体に照射することにより、帯電、露光させて静電潜像を形成し、その潜像に対応した画像を現像剤を用いて基材に付着、転移させて画像を形成する方式である。必要箇所が電子信号によるレーザー光などによって感光されることにより、所定の箇所に現像剤が付着、転移することができる。この方式を採用することにより、高解像度の画像を比較的容易に形成できる。
電子写真印刷方式による有色デジタル印刷インキ層が形成されていることによって、インクジェット方式の画像のように印字濃度が薄くないため、印字した二次元コード等の可変情報を機械的に認識することができる。
現像剤には、トナーとトナーに電荷を付与する粒子(キャリア)とを含む二成分のものと、電荷制御能を有するトナー単独の一成分のものがある。これらの現像剤において、トナーは帯電機能を有する着色粒子であり、結着樹脂、色材、電荷制御剤、離型剤、表面処理剤、磁性剤等を用いて製造される。
トナー材料は、カラー画像の場合、イエロートナー、マゼンタトナー、シアントナー等を使用することができる。黒色トナーの場合、黒色色材として、カーボンブラック、磁性体、また、イエロー色材、マゼンタ色材、シアン色材を混合して黒色に調色された色材等を使用することができる。
上記のインクジェットプリンタを用いるインクジェット方式は、記録用インクを発熱抵抗体素子の加熱によって発生するエアーの圧力によってノズルから噴出し、受像層に付着させることにより記録を行う方式をいう。
このようなバインダー(熱溶融性物質)としては、例えば、熱可塑性樹脂、天然樹脂、ワックス、ゴム類、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、高級脂肪酸エステルを含む脂肪酸エステル、アミド類、ラクトン類、ラクタム類、芳香族アルコール類、エーテル類等が用いられる。
また、色材としては、例えば、パーマネントカーミン、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、カーボンブラック等が挙げられる。
有色デジタル印刷層4の膜厚は、0.5μm〜10μm程度が好ましく、0.5μm〜2μmがより好ましい。
(透明保護層II)
本発明の透明保護層(II)5は、有色デジタル印刷層4の上に印刷される層である。
透明保護層(II)5は、電子データを用い、熱により定着される有色インキトナーを用いて電子写真プリンタやインクジェットプリンタ等のプリンタで一部ずつ異なる印刷を行うことができる。
透明保護層(II)5は、着色インキトナーと相溶性があり、僅かな摩擦では傷が付かず、硬貨等で擦過すると剥がれる程度の強度を有することが好ましい。
透明保護層(II)5を設けることにより、流通過程で表面が傷つきにくく、有色デジタル印刷層4を保護できるという効果がある。
また、この透明保護層(II)5により形成される凹凸を有色デジタル印刷層4に印刷された印刷と相関性を有する模様とすることにより、印刷物の美観、質感を向上させることができる。
なお、透明保護層(II)5は、有色デジタル印刷層4を被覆すればよく、紙面全体を被覆する必要はない。
透明保護層(II)5は、色素を含有しない透明な熱可塑性樹脂からなる透明トナーを使用することができる。透明トナーを構成する熱可塑性樹脂としては、電子写真方式の場合、例えば、スチレン系樹脂、メタクリル酸エステル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、ジエン系樹脂、アクリロニトリル樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等を単独又は混合して使用することができる。
透明トナーを構成する熱可塑性樹脂としては、電子写真方式の場合、例えば、熱可塑性樹脂、天然樹脂、ワックス、ゴム類、高級脂肪酸、脂肪族アルコール、高級脂肪酸エステルを含む脂肪酸エステル、アミド類、ラクトン類、ラクタム類、芳香族アルコール類、エーテル類等が用いることができる。
本発明において、透明保護層(II)5は、厚さ0.1μm〜10μm程度、形成することができ、厚さ0.2μm〜10μm程度が、僅かな摩擦では傷が付かない程度の強度を有するので好ましい。
本実施例において、ポリエステル樹脂からなる透明トナーを使用しており、流通過程では十分な硬度を有しており、有色デジタル印刷層4の保護層として電子写真印刷工程では低粘性の溶融状態となり、透明保護層(II)5が有色デジタル印刷層4に埋め込まれて十分な高画質が形成できる点で好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(実施例1)
基材1として、厚さ127.9g/m2のマットコート紙(三菱製紙(株)製、ホワイトニューVマット)を用い、基材1の片面に、有色オフセット印刷インキ層2として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のオフセットカラーインキ(DIC(株)製、製品名:ヒュージョン−G EZ)を用いて、枚葉オフセット印刷により厚さが1μmになるように図形、記号、文字等の固定情報を印刷した。次いで、有色オフセット印刷インキ層2の上に、透明保護層(I)3として、OPニス(DIC(株)製、製品名:カルトンセルフOPニス)を用い、枚葉オフセット印刷により厚さが1μmになるように印刷した。次に、透明保護層(I)3の上に、有色デジタル印刷層4として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のカラートナー(富士ゼロックス(株)社製、製品名Color10000Pressトナー)を用いて、電子写真方式を採用する市販のフルカラー複合機(富士ゼロックス(株)社製)により、定着温度を160℃〜180℃の範囲に設定し、座席シート番号等の可変情報の画像を厚さ1μmで形成して、図3に示すような実施例1の印刷物10を作製した。
実施例1の印刷物10は、有色オフセット印刷インキ層2の固定情報に追い刷りによる擦れがなく、有色デジタル印刷層4の可変情報の画像が鮮明であることを確認できた。
(実施例2)
基材1として、厚さ127.9g/m2のマットコート紙(三菱製紙(株)製、ホワイトニューVマット)を用い、基材1の片面に、有色オフセット印刷インキ層2として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のオフセットカラーインキ(DIC(株)製、製品名:ヒュージョン−G EZ)を用いて、枚葉オフセット印刷により厚さが1μmになるように図形、記号、文字等の固定情報を印刷した。次いで、有色オフセット印刷インキ層2の上に、透明保護層(I)3として、OPニス(DIC(株)製、製品名:カルトンセルフOPニス)を用い、枚葉オフセット印刷により厚さが1μmになるように印刷した。次に、透明保護層(I)3の上に、有色デジタル印刷層4として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のカラートナー(富士ゼロックス(株)社製、製品名Color10000Pressトナー)を用いて、電子写真方式を採用する市販のフルカラー複合機(富士ゼロックス(株)社製)により、定着温度を160℃〜180℃の範囲に設定し、座席シート番号等の可変情報の画像を厚さ1μmで形成した。更に、有色デジタル印刷層4の上に、透明保護層(II)5として、透明トナー(富士ゼロックス(株)社製、製品名:Color10000 Press クリアトナー)を用いて、電子写真方式を採用する市販のフルカラー複合機(富士ゼロックス(株)社製)により、定着温度を160℃〜180℃℃の範囲に設定し、厚さ0.4μm〜0.2μmで形成し、図3に示すような実施例2の印刷物10を作製した。
実施例2の印刷物10は、実施例1の作用効果に加え、有色デジタル印刷層4の上に、透明保護層(II)5を形成しているため、印刷物10の流通過程では十分な硬度を有しており、電子写真印刷工程では透明保護層(II)5が有色デジタル印刷層4に埋め込まれて十分な高画質が形成できることを確認した。
(実施例3)
基材1として、厚さ127.9g/m2のマットコート紙(三菱製紙(株)製、ホワイトニューVマット)を用い、基材1の片面に、有色オフセット印刷インキ層2として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のオフセットカラーインキ(DIC(株)製、製品名:ヒュージョン−G EZ)を用いて、枚葉オフセット印刷により厚さが1μmになるように図形、記号、文字等の固定情報を印刷した。次いで、有色オフセット印刷インキ層2の上に、透明保護層(I)3として、メジウムインキ(DIC(株)製、製品名:FGメジウム)を用い、枚葉オフセット印刷により厚さが1μmになるように印刷した。次に、透明保護層(I)3の上に、有色デジタル印刷層4として、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)、ブラック(K)のカラートナー(富士ゼロックス(株)社製、製品名Color10000Pressトナー)を用いて、電子写真方式を採用する市販のフルカラー複合機(富士ゼロックス(株)社製)により、定着温度を160℃〜180℃の範囲に設定し、座席シート番号等の可変情報の画像を厚さ1μmで形成した。更に、有色デジタル印刷層4の上に、透明保護層(II)5として、透明トナー(富士ゼロックス(株)社製、製品名:Color10000 Press クリアトナー)を用いて、電子写真方式を採用する市販のフルカラー複合機(富士ゼロックス(株)社製)により、定着温度を160℃〜180℃℃の範囲に設定し、厚さ0.4μm〜0.2μmで形成し、図3に示すような実施例3の印刷物10を作製した。
実施例2の印刷物10は、実施例1の作用効果に加え、有色デジタル印刷層4の上に、透明保護層(II)5を形成しているため、印刷物10の流通過程では十分な硬度を有しており、電子写真印刷工程では透明保護層(II)5が有色デジタル印刷層4に埋め込まれて十分な高画質が形成できることを確認した。
実施例3の印刷物10は、実施例2と同様の作用効果を奏することを確認した。
実施例2〜3で用いた基材の斤量127.9g/m2のマットコート紙以外に、用紙斤量、64.0g/m2、81.4g/m2の用紙を用い、また、透明保護層(I)3の厚み、1μmを0.5μmおよび2μmに変更した以外は、実施例2〜3と同様の方法で、印刷物10の実施例および比較例のサンプルを作製した。
上記の各印刷物10のサンプルについて、有色デジタル印刷層4のインキ定着性の評価は、以下の方法により行った。
<評価方法>
有色デジタル印刷層4の定着性は、上記の各実施例の印刷物10のサンプルを用いて、オフセット印刷インキ層を形成した上にデジタル印刷インキ層を追い刷りした透明保護層(II)の部分を10円硬貨(銅製)で5回擦り、有色デジタル印刷層4の擦れの有無を目視にて確認した。
<定着性の判断基準>
○:有色デジタル印刷層4が擦れなかったもの
×:有色デジタル印刷層4一部でも擦れたもの
上記の有色デジタル印刷層4の評価結果を表1に示す。
Figure 2013237201
表1に示すとおり、実験例1〜18の全てのサンプルで、オフセットインキで形成した上に、可変情報を印刷するためのデジタル印刷機のインキが重なるように追い刷りしても、オフセット印刷層の画像に擦れはみられなかった。
更に、透明保護層(I)3の厚みが1μm、0.5μmで得られた印刷物10については、有色デジタル印刷層4の定着性の評価試験において、良好な結果を得た。透明保護層(I)3の厚みが2μmの印刷物10では、有色デジタル印刷層4に擦れがみられた。
1 基材
2 有色オフセット印刷インキ層
3 透明保護層(I)
4 有色デジタル印刷層
5 透明保護層(II)
10 印刷物

Claims (4)

  1. 基材上に有色インキのオフセット印刷による固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層を形成し、
    前記有色オフセット印刷インキ層を被覆するようにオフセット印刷による透明インキ組成物からなる透明保護層(I)を形成し、
    前記透明保護層(I)の上に熱により定着される有色インキトナーを用いた有色デジタル印刷層を形成して可変情報を表示することを特徴とする印刷物。
  2. 前記透明保護層(I)の厚さが、0より大きく、1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の印刷物。
  3. 前記有色デジタル印刷層の上に、更に透明保護層(II)を熱により定着される透明インキトナーを用いて形成してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の印刷物。
  4. 基材上に有色インキのオフセット印刷により固定情報を表示する有色オフセット印刷インキ層を形成し、
    前記有色オフセット印刷インキ層を被覆するように透明インキ組成物を用いてオフセット印刷により透明保護層(I)を形成し、
    前記透明保護層(I)の上に、可変情報を表示する有色デジタル印刷層をコンピュータでデジタルデータとし、前記デジタルデータを熱により定着される有色インキトナーを用いて形成し、
    前記有色デジタル印刷層を被覆するように熱により定着される透明インキトナーを用いて透明保護層(II)を形成することを特徴とする印刷物の製造方法。

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