JP2013236598A - ウナギ用飼育装置及びウナギの飼育方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】性成熟していないウナギを常圧下で飼育して性成熟を誘導する。
【解決手段】雌又は雄ウナギを飼育水の溶存酸素濃度を溶存酸素濃度調整材として空気、酸素ガス、窒素ガス、脱酸素剤及びこれらの組み合わせにより、一定又は変動する所望濃度に調整し、かつ、常圧での環境下で飼育して性成熟を誘導するウナギ用飼育装置及びそれを用いるウナギの飼育方法。
【選択図】なし
【解決手段】雌又は雄ウナギを飼育水の溶存酸素濃度を溶存酸素濃度調整材として空気、酸素ガス、窒素ガス、脱酸素剤及びこれらの組み合わせにより、一定又は変動する所望濃度に調整し、かつ、常圧での環境下で飼育して性成熟を誘導するウナギ用飼育装置及びそれを用いるウナギの飼育方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、ウナギ用飼育装置、更に詳しくは、雌又は雄ウナギを飼育水の溶存酸素濃度が一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下で飼育して性成熟を誘導するウナギ用飼育装置及びそれを用いるウナギの飼育方法に関する。
ニホンウナギ(Anguilla japonica)は、東アジアで広く養殖されているが、養殖ウナギは、ウナギの稚魚(シラスウナギ)を沿岸で採捕し、これを種苗として育てたものである。
しかし、近年、ウナギの稚魚の漁穫が減少しているため、該稚魚の人工生産技術の開発が強く望まれている。
しかし、近年、ウナギの稚魚の漁穫が減少しているため、該稚魚の人工生産技術の開発が強く望まれている。
ウナギの生産のために卵を採るには、親魚を催熟(人為的性成熟)させて卵を産める状態にする必要である。
魚類の性成熟や産卵リズムは、性成熟機構で合成されるホルモンによって制御されているといわれており、通常、天然環境下では、光や水温等が性成熟機構の最初の部分を刺激することで魚自身の性成熟機構が自然に動くとされている(例えば、非特許文献1参照)。
そして、ウナギの場合では、河川等で生息した天然の雌ウナギは、10月〜12月にかけて性成熟を開始するものの、卵母細胞は卵黄形成初期までしか達しないままで、また、雄ウナギでは精子形成をほとんど開始しないまま降河し、それぞれ産卵場に向かい、その間に性成熟が進行すると考えられている(例えば、非特許文献2参照)。
魚類の性成熟や産卵リズムは、性成熟機構で合成されるホルモンによって制御されているといわれており、通常、天然環境下では、光や水温等が性成熟機構の最初の部分を刺激することで魚自身の性成熟機構が自然に動くとされている(例えば、非特許文献1参照)。
そして、ウナギの場合では、河川等で生息した天然の雌ウナギは、10月〜12月にかけて性成熟を開始するものの、卵母細胞は卵黄形成初期までしか達しないままで、また、雄ウナギでは精子形成をほとんど開始しないまま降河し、それぞれ産卵場に向かい、その間に性成熟が進行すると考えられている(例えば、非特許文献2参照)。
ところが、人工飼育環境下においては、上記ホルモンによる情報伝達系が正常に働かなくなるため、性成熟や産卵が起こらず、このためウナギを含む多くの養殖対象魚では、ホルモンを投与することで、性成熟に係る情報伝達系を修復し、円滑に動かすことで性成熟の進行や産卵の誘導が行われている。
そして、雌ウナギの場合では、ホルモン類(サケ脳下垂体で合成される生殖腺刺激ホルモン:GTH)や卵成熟誘起ステロイド(DHP)を、また、雄ウナギの場合では、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)を注射投与すること等により性成熟が行われている(例えば、非特許文献1)。
そして、雌ウナギの場合では、ホルモン類(サケ脳下垂体で合成される生殖腺刺激ホルモン:GTH)や卵成熟誘起ステロイド(DHP)を、また、雄ウナギの場合では、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)を注射投与すること等により性成熟が行われている(例えば、非特許文献1)。
「農林水産研究開発レポート No.26」、農林水産技術会議、2009年、第1〜10頁
「水産総合研究センター研究報告、別冊5」、2006年3月31日、第39〜44頁
しかしながら、上記したような外因性のホルモンによるウナギの性成熟誘導は、ウナギ個体への注射等によるもので、多回投与が必要であり、特に雌ウナギの場合にはその操作が煩雑である等の問題点がある。そこで、外因性ホルモンを投与することなく、特に雌ウナギについて、その性成熟を誘導する技術が検討されている。
例えば、天然のウナギが性成熟を開始し進行させている環境、特にウナギの回遊環境に着目して、人為的な性成熟の誘導時にも天然と同様な環境下で性成熟を誘導することにより、良質の卵を得ることができるのではと考え、性成熟等に及ぼす環境因子候補として、例えば、日長、水圧、運動(長距離回遊)等につき検討がなされている。しかし、日長、水圧、運動等の環境因子は、いずれもウナギの性成熟に無関係とされている。
また、特開2008−15449号公報では、環境因子として水温を周期的に変動させてウナギの性成熟を促すことも提案されているが、その効果は必ずしも満足すべきものではない。
例えば、天然のウナギが性成熟を開始し進行させている環境、特にウナギの回遊環境に着目して、人為的な性成熟の誘導時にも天然と同様な環境下で性成熟を誘導することにより、良質の卵を得ることができるのではと考え、性成熟等に及ぼす環境因子候補として、例えば、日長、水圧、運動(長距離回遊)等につき検討がなされている。しかし、日長、水圧、運動等の環境因子は、いずれもウナギの性成熟に無関係とされている。
また、特開2008−15449号公報では、環境因子として水温を周期的に変動させてウナギの性成熟を促すことも提案されているが、その効果は必ずしも満足すべきものではない。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものであって、外因性のホルモン等を投与することなく、ウナギの性成熟を誘導するウナギ用飼育装置及びそれを用いるウナギの飼育方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、雌又は雄ウナギの性成熟を誘導する(促す)環境因子として飼育水中の溶存酸素が有効ではないかと考えるに到り、そのための常圧下で飼育して性成熟を誘導するウナギ用飼育装置及びそれを用いるウナギの飼育方法に係る本発明をなした。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の発明を包含する。
(1) 性成熟していないウナギを常圧下で飼育して性成熟を誘導するウナギ用飼育装置であって、飼育水及びウナギを収容する水槽と、水槽に飼育水を供給する給水手段と、水槽から飼育水を排出する排水手段と、飼育水の溶存酸素の濃度を調整する手段と、を備える、上記装置。
(2) 溶存酸素濃度を調整する手段が、飼育水の溶存酸素濃度を測定する手段と、溶存酸素濃度調整材の供給手段と、測定した溶存酸素濃度値に基づき飼育水の溶存酸素を所望の濃度に調整すべく上記溶存酸素濃度調整材の供給手段の供給量を制御する制御手段と、を具備する、(1)に記載の装置。
(3) 前記溶存酸素濃度調整材が、空気、酸素ガス、窒素ガス、脱酸素剤及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、(1)又は(2)に記載の装置。
(4) 前記調整手段によって、飼育水の溶存酸素の濃度を周期的に変動させる、(1)〜(3)のいずれかに記載の装置。
(5) 飼育水の溶存酸素濃度を概日的または概月的に変動させる、(1)〜(4)のいずれかに記載の装置。
(6) 飼育水の温度調節手段、ろ過手段、殺菌手段の少なくとも1つをさらに備える、(1)〜(5)のいずれかに記載の装置。
(7) 前記水槽が、前記ウナギを収容する1又は2以上の横長の筒から構成され、前記筒の一端が前記給水手段に連通し、他端が前記排水手段に連通している、(1)〜(6)のいずれかに記載の装置。
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載のウナギ用飼育装置を用い、飼育水の溶存酸素が一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下において、性成熟していないウナギを飼育して性成熟を誘導することを含む、ウナギの飼育方法。
(9) 飼育水の溶存酸素濃度が周期的に変動する、(8)に記載の方法。
(10) 性成熟をしていないウナギが雌ウナギである、(8)又は(9)に記載の方法。
(11) 飼育水の溶存酸素の所望濃度の最低値が1〜4mg/Lの範囲である、(8)〜(10)のいずれかに記載の方法。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の発明を包含する。
(1) 性成熟していないウナギを常圧下で飼育して性成熟を誘導するウナギ用飼育装置であって、飼育水及びウナギを収容する水槽と、水槽に飼育水を供給する給水手段と、水槽から飼育水を排出する排水手段と、飼育水の溶存酸素の濃度を調整する手段と、を備える、上記装置。
(2) 溶存酸素濃度を調整する手段が、飼育水の溶存酸素濃度を測定する手段と、溶存酸素濃度調整材の供給手段と、測定した溶存酸素濃度値に基づき飼育水の溶存酸素を所望の濃度に調整すべく上記溶存酸素濃度調整材の供給手段の供給量を制御する制御手段と、を具備する、(1)に記載の装置。
(3) 前記溶存酸素濃度調整材が、空気、酸素ガス、窒素ガス、脱酸素剤及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、(1)又は(2)に記載の装置。
(4) 前記調整手段によって、飼育水の溶存酸素の濃度を周期的に変動させる、(1)〜(3)のいずれかに記載の装置。
(5) 飼育水の溶存酸素濃度を概日的または概月的に変動させる、(1)〜(4)のいずれかに記載の装置。
(6) 飼育水の温度調節手段、ろ過手段、殺菌手段の少なくとも1つをさらに備える、(1)〜(5)のいずれかに記載の装置。
(7) 前記水槽が、前記ウナギを収容する1又は2以上の横長の筒から構成され、前記筒の一端が前記給水手段に連通し、他端が前記排水手段に連通している、(1)〜(6)のいずれかに記載の装置。
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載のウナギ用飼育装置を用い、飼育水の溶存酸素が一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下において、性成熟していないウナギを飼育して性成熟を誘導することを含む、ウナギの飼育方法。
(9) 飼育水の溶存酸素濃度が周期的に変動する、(8)に記載の方法。
(10) 性成熟をしていないウナギが雌ウナギである、(8)又は(9)に記載の方法。
(11) 飼育水の溶存酸素の所望濃度の最低値が1〜4mg/Lの範囲である、(8)〜(10)のいずれかに記載の方法。
本発明によれば、飼育水の溶存酸素をウナギの性成熟に係る環境因子とすることとし、そして、その飼育装置において飼育水の溶存酸素濃度を一定又は変動する所望濃度に可変としたため、このウナギ用飼育装置を用いてウナギを常圧下で飼育することにより、その効果的な性成熟の誘導を図ることができる。
また、本発明のウナギ用飼育装置は、常圧下で飼育する装置としたため、加圧下での飼育装置に比し、構造も簡単で安価に製作することができ、その操作も簡単で有利である。
また、本発明のウナギ用飼育装置は、常圧下で飼育する装置としたため、加圧下での飼育装置に比し、構造も簡単で安価に製作することができ、その操作も簡単で有利である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において飼育対象となるウナギは、性成熟をしていないウナギ、すなわち、卵巣が産卵可能な状態にまでは成熟していない雌ウナギ又は精巣が成熟していない(発達していない)雄ウナギの成魚(親魚)である。
この性成熟の目安となるものとして、一般的に生殖腺体指数(GSI:生殖腺重量×100/体重)が用いられており、これによってその成熟度を判断することができる。
また、雌ウナギの場合には、卵巣の組織標本観察により、卵形成段階(成熟段階)は8段階に区分されているが、これによると、性成熟をしていない雌ウナギとは、その卵細胞が油球期(第3段階)(直径約70〜200μm)から第一次黄卵球期(第4段階)(直径約200〜400μm)の段階にあるものをいう。
本発明において飼育対象のウナギは、性的に未成熟なウナギであれば特に限定されず、ウナギ属ウナギ科に分類される魚であればよく、例えば、ニホンウナギ(Anguilla japonica)、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)、オオウナギ(Anguilla marmorata)、アメリカウナギ(Anguilla rostrata)などを挙げることができる。ウナギは、世界中の熱帯から温帯にかけて生息が広く確認されているが、体内調節が得意なため、淡水でも海水でも生存することができ、海で産卵・孵化を行い、淡水にさかのぼってくる「降河回遊(こうかかいゆう)」という生活形態をとる。また、ウナギは、えらの他に皮膚でも呼吸できるため、体と周囲が濡れてさえいれば陸上でも生きることができる。ウナギの生態は依然として未知の部分が多いが、基本的に夜行性であり、夜になると餌を求めて活発に動き出し、甲殻類や水生昆虫、カエル、小魚などいろいろな小動物を捕食するとされる。
ウナギの繁殖生態の詳細は未だ不明であるが、東京大学海洋研究所の塚本勝巳教授をはじめとする研究チームによって、ニホンウナギの産卵場所がグアム島やマリアナ諸島の西側沖のマリアナ海嶺のスルガ海山付近であることが解明され、また、6〜7月の新月の日に一斉に産卵すると考えられている。ニホンウナギは、水深約200メートルを遊泳しながら産卵し、徐々に水深を上げながら孵化し、レプトケファルス(葉形幼生、Leptocephalus)と呼ばれる柳の葉のような形の仔魚となる。このレプトケファルスが成長して稚魚になる段階で変態を行い、扁平な体から円筒形の体へと形を変え、全長が5センチ程度でほぼ透明のシラスウナギとなるとされる。
そして、本発明の最も特徴とするところは、ウナギを飼育して性成熟、すなわち、産卵できる状態の卵にまで、あるいは、精子が形成されるまで性成熟をさせるに際し、飼育水の溶存酸素(Dissolved Oxygen)(以下「DO」ということもある。)を環境因子とすることにあり、そして、その飼育装置において、飼育水のDO濃度を一定又は変動する所望濃度に可変とすると共に、常圧下で飼育する装置とし、また、この飼育装置を用いてウナギを常圧下で飼育することにより、その効果的な性成熟の誘導を図ることにある。
なお、本発明において、「常圧」とは、水深10m以下の飼育装置で飼育する際の圧力であればよく、ゲージ圧が0Pa〜100kPa程度であることをいう。
この性成熟の目安となるものとして、一般的に生殖腺体指数(GSI:生殖腺重量×100/体重)が用いられており、これによってその成熟度を判断することができる。
また、雌ウナギの場合には、卵巣の組織標本観察により、卵形成段階(成熟段階)は8段階に区分されているが、これによると、性成熟をしていない雌ウナギとは、その卵細胞が油球期(第3段階)(直径約70〜200μm)から第一次黄卵球期(第4段階)(直径約200〜400μm)の段階にあるものをいう。
本発明において飼育対象のウナギは、性的に未成熟なウナギであれば特に限定されず、ウナギ属ウナギ科に分類される魚であればよく、例えば、ニホンウナギ(Anguilla japonica)、ヨーロッパウナギ(Anguilla anguilla)、オオウナギ(Anguilla marmorata)、アメリカウナギ(Anguilla rostrata)などを挙げることができる。ウナギは、世界中の熱帯から温帯にかけて生息が広く確認されているが、体内調節が得意なため、淡水でも海水でも生存することができ、海で産卵・孵化を行い、淡水にさかのぼってくる「降河回遊(こうかかいゆう)」という生活形態をとる。また、ウナギは、えらの他に皮膚でも呼吸できるため、体と周囲が濡れてさえいれば陸上でも生きることができる。ウナギの生態は依然として未知の部分が多いが、基本的に夜行性であり、夜になると餌を求めて活発に動き出し、甲殻類や水生昆虫、カエル、小魚などいろいろな小動物を捕食するとされる。
ウナギの繁殖生態の詳細は未だ不明であるが、東京大学海洋研究所の塚本勝巳教授をはじめとする研究チームによって、ニホンウナギの産卵場所がグアム島やマリアナ諸島の西側沖のマリアナ海嶺のスルガ海山付近であることが解明され、また、6〜7月の新月の日に一斉に産卵すると考えられている。ニホンウナギは、水深約200メートルを遊泳しながら産卵し、徐々に水深を上げながら孵化し、レプトケファルス(葉形幼生、Leptocephalus)と呼ばれる柳の葉のような形の仔魚となる。このレプトケファルスが成長して稚魚になる段階で変態を行い、扁平な体から円筒形の体へと形を変え、全長が5センチ程度でほぼ透明のシラスウナギとなるとされる。
そして、本発明の最も特徴とするところは、ウナギを飼育して性成熟、すなわち、産卵できる状態の卵にまで、あるいは、精子が形成されるまで性成熟をさせるに際し、飼育水の溶存酸素(Dissolved Oxygen)(以下「DO」ということもある。)を環境因子とすることにあり、そして、その飼育装置において、飼育水のDO濃度を一定又は変動する所望濃度に可変とすると共に、常圧下で飼育する装置とし、また、この飼育装置を用いてウナギを常圧下で飼育することにより、その効果的な性成熟の誘導を図ることにある。
なお、本発明において、「常圧」とは、水深10m以下の飼育装置で飼育する際の圧力であればよく、ゲージ圧が0Pa〜100kPa程度であることをいう。
すなわち、本発明は、上記のごとく、天然の雌ウナギは性成熟を開始するものの、性成熟のないまま、また、雄ウナギの精子形成はほとんどないまま降河して産卵場に向かい、その間に性成熟が進行すると考えられていること、ウナギが産卵場へ向かう際には、昼間は水深500〜1000m(DO濃度は、例えば、2〜4mg/L等)の深海を、夜間は比較的浅い水深100〜200m(DO濃度は、例えば、5〜7mg/L等)を回遊しているとされていること等から、ウナギに酸素のストレスを与えること、換言すれば、上記したようなウナギの回遊行動(回遊パターン)を考慮し飼育水のDOを連続的又は断続的に低濃度にしつつ飼育すること等により、ウナギの代謝や変態を促そうとするもの、特に性成熟を誘導しようとするものであり、そのための飼育水のDOを所望濃度に変え得る飼育装置及びそれを用いる飼育方法である。
先ず、本発明のウナギ用飼育装置において、飼育水及びウナギを収容する水槽、水槽に飼育水を供給する給水手段、並びに水槽から飼育水を排出する排水手段については、通常の手段等が有効に用いられ、特に制限されない。
本発明において飼育水は、ウナギを飼育することができれば特に制限されず、海水、汽水、淡水などを使用することができ、適宜、付加的な成分を添加することもできる。また、飼育水は、循環させて使用するのが好適である。水槽内の飼育水は、流動させるのが飼育及びDO濃度の平均化等から好ましく、流速は、例えば、0.3〜3m/分とすることができる。
本発明において飼育水は、ウナギを飼育することができれば特に制限されず、海水、汽水、淡水などを使用することができ、適宜、付加的な成分を添加することもできる。また、飼育水は、循環させて使用するのが好適である。水槽内の飼育水は、流動させるのが飼育及びDO濃度の平均化等から好ましく、流速は、例えば、0.3〜3m/分とすることができる。
水槽としては、飼育水及びウナギを収容できるものであれば、特に制限されず、通常の水槽の他、池等も含まれる。例えば、両端が開口する横長でウナギの個体を十分に収容できる筒を1又は2以上(ランダムに配置又は互いに平行で、1列で多段、1段で多列若しくは多列で多段等に配置)を浸漬して配置したものでもよい。
水槽の個数および形状は特に制限されず、例えば、後記実施例に示すごとく、水槽として、ウナギの個体を十分に収容できる横長の筒とし、そして、これを1又は2以上(筒を上記水槽内に浸漬した場合と同様に配置)を適宜に配置し、その一端から飼育水の供給を、他端から排出をするようにすることもできる。
水槽の材料としては、特に制限されないが、例えば、樹脂、ステンレス鋼、ガラス等が挙げられ、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などの透明な合成樹脂を好適に使用することができる。
更に、ウナギを飼育するに際し、上記水槽、水槽中のウナギを収容する横長の筒、水槽そのものとして用いる横長の筒に対し、必要により遮光できるよう遮光手段を設けてもよい。
本発明のウナギ用飼育装置は給水手段と排水手段を備えるが、上記給水手段としては、例えば、ポンプ等、上記排水手段としては、例えば、ポンプ等の他、水槽の上部に溢流口を設けそこから落差による排出する方法も挙げられる。
水槽の個数および形状は特に制限されず、例えば、後記実施例に示すごとく、水槽として、ウナギの個体を十分に収容できる横長の筒とし、そして、これを1又は2以上(筒を上記水槽内に浸漬した場合と同様に配置)を適宜に配置し、その一端から飼育水の供給を、他端から排出をするようにすることもできる。
水槽の材料としては、特に制限されないが、例えば、樹脂、ステンレス鋼、ガラス等が挙げられ、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、アクリル系樹脂などの透明な合成樹脂を好適に使用することができる。
更に、ウナギを飼育するに際し、上記水槽、水槽中のウナギを収容する横長の筒、水槽そのものとして用いる横長の筒に対し、必要により遮光できるよう遮光手段を設けてもよい。
本発明のウナギ用飼育装置は給水手段と排水手段を備えるが、上記給水手段としては、例えば、ポンプ等、上記排水手段としては、例えば、ポンプ等の他、水槽の上部に溢流口を設けそこから落差による排出する方法も挙げられる。
本発明のウナギ用飼育装置におけるDO濃度調整手段は、一定又は変動する所望濃度に溶存酸素濃度を調整するものであり、飼育装置の飼育水系に設けられる。
この調整手段としては、例えば、次の態様が挙げられるが、DOを精度よく調整できるため(2)の態様が好ましい。
(1) DO濃度調整材の飼育水系への供給手段を具備し、DOを一定又は変動する所望濃度に調整しようとする際に、計算量のDO濃度調整材(調整ガスや脱酸素剤等)を飼育水系に自動で供給して濃度を調整する態様。
(2) 飼育水のDO濃度を測定するDO濃度測定手段と、DO濃度調整材を飼育水系に供給する供給手段と、このDO濃度測定値に基づき飼育水のDOを所望濃度に調整すべくDO濃度調整材の供給手段の供給量を制御する制御手段とを具備してなり、自動的に一定又は変動する所望濃度に調整する態様。
この調整手段としては、例えば、次の態様が挙げられるが、DOを精度よく調整できるため(2)の態様が好ましい。
(1) DO濃度調整材の飼育水系への供給手段を具備し、DOを一定又は変動する所望濃度に調整しようとする際に、計算量のDO濃度調整材(調整ガスや脱酸素剤等)を飼育水系に自動で供給して濃度を調整する態様。
(2) 飼育水のDO濃度を測定するDO濃度測定手段と、DO濃度調整材を飼育水系に供給する供給手段と、このDO濃度測定値に基づき飼育水のDOを所望濃度に調整すべくDO濃度調整材の供給手段の供給量を制御する制御手段とを具備してなり、自動的に一定又は変動する所望濃度に調整する態様。
DO濃度測定手段としては、DOセンサー等の公知のものが有効に使用される。
また、DO濃度調整材としては、例えば、DO濃度を上げる場合には空気及び/又は酸素ガス、それを下げる場合には窒素ガス等の調整ガスが挙げられ、この他、DO濃度を下げる場合には、亜硫酸ナトリウムなどの脱酸素剤等も挙げられ、これらは適宜組み合わせて用いられる。
更に、上記DO濃度調整材の投入位置は、上記のごとく、飼育水系のいずれでもよいが、例えば、給水ポンプ又は排水ポンプの近傍の吸引側や吐出側に配置すると、DO濃度調整材の分散ないし溶解効果が大きく好適である。また、例えば、排出水が急速で落下する排水管の高位置に配置すると、エジェクター作用によるDO濃度調整材の分散ないし溶解効果が期待できるため、好適である。
また、DO濃度調整材としては、例えば、DO濃度を上げる場合には空気及び/又は酸素ガス、それを下げる場合には窒素ガス等の調整ガスが挙げられ、この他、DO濃度を下げる場合には、亜硫酸ナトリウムなどの脱酸素剤等も挙げられ、これらは適宜組み合わせて用いられる。
更に、上記DO濃度調整材の投入位置は、上記のごとく、飼育水系のいずれでもよいが、例えば、給水ポンプ又は排水ポンプの近傍の吸引側や吐出側に配置すると、DO濃度調整材の分散ないし溶解効果が大きく好適である。また、例えば、排出水が急速で落下する排水管の高位置に配置すると、エジェクター作用によるDO濃度調整材の分散ないし溶解効果が期待できるため、好適である。
上記DO濃度調整材の供給手段は、給源、その下流側の各種供給量調節機器等からなり、これらによりDO濃度調整材の必要量が供給されてDO濃度が調整される。ここで、給源としては、例えば、エアーコンプレッサー、ボンベ、液体容器などを挙げることができ、供給量調節機器としては、例えば、開閉弁、流量調節弁、流量計、マスフローコントローラー(MFC)、マスフローメーター(MFM)等の単独又は適宜の組み合わせなどを挙げることができる。
そして、上記供給量調節機器は、好ましくは、公知の制御手段、例えば、プログラマブルコントローラー等により制御される。
そして、上記供給量調節機器は、好ましくは、公知の制御手段、例えば、プログラマブルコントローラー等により制御される。
本発明のウナギ用飼育装置においては、上記した水槽、給水手段、排水手段、DO濃度調整手段等の基本構成に、必要により、排水手段からの排出水を飼育水として再使用する公知の循環手段(例示:フィルター付きポンプ)、飼育水の温度調節手段(例示:ヒーター、クーラー)、循環手段としてフィルター付ポンプではなく単にポンプを用いるときにはろ過手段、殺菌手段(例示:殺菌灯)等を適宜選択し、単独又は組み合わせて付加することもできる。
本発明のウナギ用飼育装置を用いてウナギの性成熟の誘導を行なおうとする際の飼育水のDOの所望濃度については、一定又は変動とされるが、この変動には、上記したごとく、ウナギの降河後の産卵場に向かう回遊行動をシミュレートしたような変動も含まれる。
そして、所望濃度を一定とする場合には、例えば、海水面の飽和溶存酸素(6〜7.5
mg/L)の1/4〜1/2(1.5〜3.5mg/L)等の低濃度でウナギに酸素ストレスを与えながら飼育する方法等が好ましい。
また、所望濃度を変動させる場合には、その最低値を、例えば、1〜4mg/Lの範囲等とすることも好適例として挙げられる。
更に、所望濃度の変動は、任意の変動とすることができるが、例えば、上記したようなウナギの降河後の昼夜の回遊行動を考慮すると、周期的な変動が好ましく、特に24時間の概日的な変動が好ましいと考えられる。また、ウナギの性成熟と概月リズムに関係性があるとも考えられることから、DOを概月的に変動させることも好ましい。また、実際の環境により近づけるため、概日的変動と概月的変動などの複数の周期的変動を組み合わせて用いることもできる。
そして、所望濃度を一定とする場合には、例えば、海水面の飽和溶存酸素(6〜7.5
mg/L)の1/4〜1/2(1.5〜3.5mg/L)等の低濃度でウナギに酸素ストレスを与えながら飼育する方法等が好ましい。
また、所望濃度を変動させる場合には、その最低値を、例えば、1〜4mg/Lの範囲等とすることも好適例として挙げられる。
更に、所望濃度の変動は、任意の変動とすることができるが、例えば、上記したようなウナギの降河後の昼夜の回遊行動を考慮すると、周期的な変動が好ましく、特に24時間の概日的な変動が好ましいと考えられる。また、ウナギの性成熟と概月リズムに関係性があるとも考えられることから、DOを概月的に変動させることも好ましい。また、実際の環境により近づけるため、概日的変動と概月的変動などの複数の周期的変動を組み合わせて用いることもできる。
ここで、本発明のウナギ用飼育装置において、ウナギの降河後の昼夜の回遊行動をシミュレートしたようなDOの所望濃度を周期的に変動させる一例として、プログラマブルコントローラーを制御手段とする制御例を示す。具体的には、下式を満たすべく、DO濃度調整材の供給手段の供給量を制御することによって、飼育水のDO濃度を周期的に変動させることができ、この式をグラフにすると図1に示す如くである。
y(t)=a/(1+exp(2・T/Δt・cos(2・π・t/T)))+c
[式中、t(時間):飼育開始時からの飼育経過時間、a(mg/L):DO濃度高値とDO濃度低値との差(振幅)、T(時間):周期、c(mg/L):DO濃度のオフセット値、Δt(時間):上記高値に達するまでの立ち上がり時間及び上記高値から上記低値に戻すまでの立下り時間(ただし、0<Δt≦T/2)、y(t)(mg/L):時間tにおける溶存酸素濃度]
このようにして、本発明のウナギ用飼育装置を用いることにより、ウナギを飼育水のDO濃度を周期的に変動させつつ常圧下で飼育することができることから、より効果的な性成熟の誘導を図ることができる。
y(t)=a/(1+exp(2・T/Δt・cos(2・π・t/T)))+c
[式中、t(時間):飼育開始時からの飼育経過時間、a(mg/L):DO濃度高値とDO濃度低値との差(振幅)、T(時間):周期、c(mg/L):DO濃度のオフセット値、Δt(時間):上記高値に達するまでの立ち上がり時間及び上記高値から上記低値に戻すまでの立下り時間(ただし、0<Δt≦T/2)、y(t)(mg/L):時間tにおける溶存酸素濃度]
このようにして、本発明のウナギ用飼育装置を用いることにより、ウナギを飼育水のDO濃度を周期的に変動させつつ常圧下で飼育することができることから、より効果的な性成熟の誘導を図ることができる。
また、本発明のウナギの飼育方法は、上記ウナギの飼育装置を用いて性成熟をしていないウナギを飼育する際に、飼育水のDO濃度を一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下で飼育して性成熟を誘導するものであり、特に、上記のごとく外因性ホルモンを用いた場合に性成熟の操作がより煩雑となる雌ウナギに効果的に適用することができる。
そして、本発明のウナギの飼育方法の適用による雌ウナギの性成熟は、例えば、上記卵巣の組織標本観察における核移動期(第7段階)〜成熟期(第8段階)に至ることでその誘導がなされたと判断することができる。
そして、本発明のウナギの飼育方法の適用による雌ウナギの性成熟は、例えば、上記卵巣の組織標本観察における核移動期(第7段階)〜成熟期(第8段階)に至ることでその誘導がなされたと判断することができる。
本発明において、DO濃度を環境因子とする以外の飼育条件、例えば、温度、光(日長を含む。)、水流、食塩濃度等については、必要により適宜の条件を選択採用すればよい。
なお、本発明の性成熟誘導を目的とするウナギ飼育においては、無給餌でよい。
また、本発明のウナギの飼育装置は、上記の性成熟誘導のため以外にも、稚魚(シラスウナギ)等から成魚への飼育にも適用することができる。
このようにして、本発明のウナギ用飼育装置を用い、ウナギを飼育水のDO濃度を一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧の環境下で飼育することにより、ウナギの効果的な性成熟誘導が図られる。
なお、本発明の性成熟誘導を目的とするウナギ飼育においては、無給餌でよい。
また、本発明のウナギの飼育装置は、上記の性成熟誘導のため以外にも、稚魚(シラスウナギ)等から成魚への飼育にも適用することができる。
このようにして、本発明のウナギ用飼育装置を用い、ウナギを飼育水のDO濃度を一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧の環境下で飼育することにより、ウナギの効果的な性成熟誘導が図られる。
以下、図面を参照しつつ実施例により更に詳細に本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
図2は、本発明のウナギ用飼育装置の一実施例を示す説明概略図である。本実施例のウナギ用飼育装置1は、常圧下で、かつ、飼育水を循環して飼育することもできるものであって、飼育水及び性成熟をしていないウナギFを収容する有蓋のアクリル樹脂製水槽(材料例示:)2と、飼育水を水槽2に供給する給水手段P1(循環手段としても機能する。)(例示:フィルター付ポンプ)と、飼育水のDOをDO濃度調整材により一定又は変動する所望濃度に調整する後記のDO濃度調整手段3と、飼育水を水槽2から循環水調整水槽M1又は系外に排出する排水手段P2を備えている。
海水などの飼育水は、ポンプなどの給水手段(不図示)によって、給水源Wから一旦循環水調整水槽M1へ送り、そこから水槽へ送液することができる。なお、循環水調整水槽M1には、公知の水温調節(加温、冷却)手段を設けて、必要により飼育水の温度が調節される。また、M2は、必要により設けられる殺菌手段(例示:殺菌灯)である。
水槽2には、必要により遮光する手段が設けられている。開閉弁は適宜設けられているが、図示を省略する。
図2は、本発明のウナギ用飼育装置の一実施例を示す説明概略図である。本実施例のウナギ用飼育装置1は、常圧下で、かつ、飼育水を循環して飼育することもできるものであって、飼育水及び性成熟をしていないウナギFを収容する有蓋のアクリル樹脂製水槽(材料例示:)2と、飼育水を水槽2に供給する給水手段P1(循環手段としても機能する。)(例示:フィルター付ポンプ)と、飼育水のDOをDO濃度調整材により一定又は変動する所望濃度に調整する後記のDO濃度調整手段3と、飼育水を水槽2から循環水調整水槽M1又は系外に排出する排水手段P2を備えている。
海水などの飼育水は、ポンプなどの給水手段(不図示)によって、給水源Wから一旦循環水調整水槽M1へ送り、そこから水槽へ送液することができる。なお、循環水調整水槽M1には、公知の水温調節(加温、冷却)手段を設けて、必要により飼育水の温度が調節される。また、M2は、必要により設けられる殺菌手段(例示:殺菌灯)である。
水槽2には、必要により遮光する手段が設けられている。開閉弁は適宜設けられているが、図示を省略する。
DO濃度調整手段3は、飼育水系(例示:水槽2内)のDO濃度を測定するDOセンサー等のDO濃度測定手段Sと、給水手段P1の吸引側(上流側)に連結するDO濃度調整材(例示:調整ガス)の供給手段4と、このDO測定値(電気信号として制御手段5に送られる。)に基づき飼育水のDOを所望濃度に調整すべくDO濃度調整材の供給手段4の供給量を制御する制御手段(例示:プログラマブルコントローラー)5を具備している。
なお、本実施例におけるDO濃度調整材の供給手段4は、給源A(例示:空気、コンプレッサーで送気)、N(例示:窒素ガス、ガスボンベで送気)とそれぞれの供給量調節機器(例示:マスフローコントローラー(質量流量制御機器)MFC1、MFC2との2系統を備え、これらを1系統にして、上記のごとく、給水手段P1の吸引側に連結されている。
なお、本実施例におけるDO濃度調整材の供給手段4は、給源A(例示:空気、コンプレッサーで送気)、N(例示:窒素ガス、ガスボンベで送気)とそれぞれの供給量調節機器(例示:マスフローコントローラー(質量流量制御機器)MFC1、MFC2との2系統を備え、これらを1系統にして、上記のごとく、給水手段P1の吸引側に連結されている。
次に、本発明のウナギ用飼育装置の使用例(飼育水の循環例)について説明する。
先ず、飼育水が給水源Wから循環水調整水槽M1に供給される。ここで必要により温度調節が行われた飼育水が給水手段P1により水槽2に供給される。
そして、ウナギFが収容された水槽2の飼育水は、排水手段P2により排出して循環水調整水槽M1に戻され、循環されることになる。
なお、飼育水を循環させない場合には、飼育水を循環水調整水槽M1に戻すことなく排水ポンプにより水槽2に供給された分量だけ系外に排出するようにすればよい。
先ず、飼育水が給水源Wから循環水調整水槽M1に供給される。ここで必要により温度調節が行われた飼育水が給水手段P1により水槽2に供給される。
そして、ウナギFが収容された水槽2の飼育水は、排水手段P2により排出して循環水調整水槽M1に戻され、循環されることになる。
なお、飼育水を循環させない場合には、飼育水を循環水調整水槽M1に戻すことなく排水ポンプにより水槽2に供給された分量だけ系外に排出するようにすればよい。
DOの所望濃度への調整は、飼育水系に設けられたDO濃度測定手段Sによる測定値(電気信号)が制御手段4に送られ、そこではこの測定値に基づいて給源A(例示:エアコンプレッサー)と給源N(例示:窒素ボンベ)の供給量(流量)がその下流側の供給量調節機器MFC1、MFC2で制御され、給水手段P1の吸引側に供給されることにより行われる。
このようにして、ウナギ用飼育装置1を用い、ウナギFを飼育水のDOを一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下で飼育することにより、効果的な性成熟の誘導を図ることができる。
このようにして、ウナギ用飼育装置1を用い、ウナギFを飼育水のDOを一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下で飼育することにより、効果的な性成熟の誘導を図ることができる。
実施例2
図3は、本発明のウナギ用飼育装置の他の実施例を示す説明概略図である。本実施例のウナギ用飼育装置11は、水槽12がウナギの個体を十分に収容できる横長の筒Tからなること、筒Tの一端が給水ヘッダーH1に、他端が排水ヘッダーH2に連結されていること、及びDO濃度調整材が排水管に供給されること以外は、実質的に実施例1に記載したと同様である。
なお、本実施例において、実施例1の場合と実質的に同一の部材、箇所には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本態様における水槽12は、10本の透明ポリ塩化ビニル樹脂製の筒(内径80mm、長さ約1000mm、内容量4.8L)Tが互いに平行で、上下方向に多段で配置される。配置方法は、例えば、1列×10段、2列×5段など、適宜変更することができる。
また、それらの各両端は、収容するウナギの出し入れをするためにそれぞれ封止部材で螺合等により着脱自在に封止され、更に、各封止部材にはそれに設けられた通液口に開閉弁が連結され、そして、各開閉弁は給水ヘッダーH1、排水ヘッダーH2にカプラー等の連結部材(不図示)で着脱自在に連結されている。
なお、筒Tの内部を抜気して飼育水を充満させるために、排水ヘッダーH2側の筒Tの端面の封止部材の通液口を端面上部の近傍に設けたり、筒Tの上面側に開閉弁付き抜気口を設けたりするのが好ましい。
また、各筒Tの外側には、ウナギへの光刺激を防ぐための適宜の遮光手段(目隠し)及び保温カバーが着脱自在に設けられている(いずれも不図示)。
図3は、本発明のウナギ用飼育装置の他の実施例を示す説明概略図である。本実施例のウナギ用飼育装置11は、水槽12がウナギの個体を十分に収容できる横長の筒Tからなること、筒Tの一端が給水ヘッダーH1に、他端が排水ヘッダーH2に連結されていること、及びDO濃度調整材が排水管に供給されること以外は、実質的に実施例1に記載したと同様である。
なお、本実施例において、実施例1の場合と実質的に同一の部材、箇所には同一の符号を付し、その説明を省略する。
本態様における水槽12は、10本の透明ポリ塩化ビニル樹脂製の筒(内径80mm、長さ約1000mm、内容量4.8L)Tが互いに平行で、上下方向に多段で配置される。配置方法は、例えば、1列×10段、2列×5段など、適宜変更することができる。
また、それらの各両端は、収容するウナギの出し入れをするためにそれぞれ封止部材で螺合等により着脱自在に封止され、更に、各封止部材にはそれに設けられた通液口に開閉弁が連結され、そして、各開閉弁は給水ヘッダーH1、排水ヘッダーH2にカプラー等の連結部材(不図示)で着脱自在に連結されている。
なお、筒Tの内部を抜気して飼育水を充満させるために、排水ヘッダーH2側の筒Tの端面の封止部材の通液口を端面上部の近傍に設けたり、筒Tの上面側に開閉弁付き抜気口を設けたりするのが好ましい。
また、各筒Tの外側には、ウナギへの光刺激を防ぐための適宜の遮光手段(目隠し)及び保温カバーが着脱自在に設けられている(いずれも不図示)。
また、給水ヘッダーH1の下端は給水管を介して給水手段(循環ポンプ)P1に連結され、更に、排水ヘッダーH2の上端は排水管を介して循環水調整水槽M1に連結、連通されている。給水手段としては、例えば、フィルター付きポンプを好適に使用することができる。
なお、本実施例における飼育水の排出は、給水手段P1によって各筒T内の飼育水を排水ヘッダーH2方向に押し出すことで行われることから、給水手段P1が排水手段をも兼ねることになる。
また、給水ヘッダーH1及び排水ヘッダーH2の上端には、これらを連結する開閉弁付き連通管が設けられていて、その開閉弁の開度の調節により各筒T内の流量(流速)が調節される。
なお、本実施例における飼育水の排出は、給水手段P1によって各筒T内の飼育水を排水ヘッダーH2方向に押し出すことで行われることから、給水手段P1が排水手段をも兼ねることになる。
また、給水ヘッダーH1及び排水ヘッダーH2の上端には、これらを連結する開閉弁付き連通管が設けられていて、その開閉弁の開度の調節により各筒T内の流量(流速)が調節される。
DO濃度調整手段13は、飼育水のDO濃度を測定するDO濃度測定手段Sと、排水管の上部位置に連結してDO濃度調整材を供給する供給手段14と、このDO測定値に基づき飼育水のDOを所望濃度に調整すべくDO濃度調整材の供給手段14の供給量を制御する制御手段5を具備している。飼育水のDOは、例えば、飼育水の水路や循環水調整水槽M1などにおいて測定することができ、その結果をフィードバックして制御手段5により飼育水のDOを制御することができる。例えば、プログラマブルコントローラーを用い、パソコン上でDO等の設定やグラフ表示等をしてDOを管理・制御し、DO濃度調整材の供給手段14の供給量を制御することができる。
なお、DO濃度調整材の供給手段14は、給源A、Nとそれぞれの供給量調節機器(電磁弁(ソレノイドバルブ)SV1、SV2、流量計Fl1、Fl2、各逆止弁)からなる2系統が配管で1系統に合流され、排水管の上部位置に連結、連通されている。
また、本実施例において、循環水調整水槽M1は有蓋密閉で、飼育水の上部に溜まった調整ガスは、ガスポンプGPで排水管の高位置に戻すことで、その再利用を図っている。
更に、循環水調整水槽M1には、溢流管を設けて、その内部の水位を一定に維持するようになっている。
なお、DO濃度調整材の供給手段14は、給源A、Nとそれぞれの供給量調節機器(電磁弁(ソレノイドバルブ)SV1、SV2、流量計Fl1、Fl2、各逆止弁)からなる2系統が配管で1系統に合流され、排水管の上部位置に連結、連通されている。
また、本実施例において、循環水調整水槽M1は有蓋密閉で、飼育水の上部に溜まった調整ガスは、ガスポンプGPで排水管の高位置に戻すことで、その再利用を図っている。
更に、循環水調整水槽M1には、溢流管を設けて、その内部の水位を一定に維持するようになっている。
次に、本実施例におけるウナギ用飼育装置の使用例について説明する。
先ず、各筒Tの両端の開閉弁を閉にした後、両端のカプラー等の連結部材による連結を解除して筒T等を給水ヘッダーH1、排水ヘッダーH2から取り外し、更に、各筒Tの一端の螺合等による封止部材を取り外す。
次いで、各筒T内に性成熟をしていないウナギFの個体を飼育水と共に収容し、続いて、取り外した封止部材を元に戻して封止した後、各筒Tの一端側を連結部材で給水ヘッダーH1に、他端側を排水ヘッダーH2にそれぞれ連結して元に戻す。
先ず、各筒Tの両端の開閉弁を閉にした後、両端のカプラー等の連結部材による連結を解除して筒T等を給水ヘッダーH1、排水ヘッダーH2から取り外し、更に、各筒Tの一端の螺合等による封止部材を取り外す。
次いで、各筒T内に性成熟をしていないウナギFの個体を飼育水と共に収容し、続いて、取り外した封止部材を元に戻して封止した後、各筒Tの一端側を連結部材で給水ヘッダーH1に、他端側を排水ヘッダーH2にそれぞれ連結して元に戻す。
そして、各筒Tの両端の開閉弁を開にした後、給水手段P1(循環ポンプで排水手段も兼ねる)による給水及び排水を行って飼育水を循環させ、DOを一定又は変動する所望濃度に調整しつつ飼育する。
また、循環水調整水槽M1内の飼育水の水温調節は、温度センサー(TEセンサー)の測定値に基づき、ヒーターや冷水循環器を用いて行われる。
また、循環水調整水槽M1内の飼育水の水温調節は、温度センサー(TEセンサー)の測定値に基づき、ヒーターや冷水循環器を用いて行われる。
ここで、本実施例で仕様を例示したウナギ用飼育装置12における他の仕様を例示する。
筒T内の流速:MAX50cm/分、流量計Fl1,Fl2の流量:MAX2L/分で制御、給水ポンプ(循環ポンプ)P1の流量:16L/分、循環水調整水槽M1内の飼育水温:10〜25℃の制御範囲で制御、DO濃度:1〜約7(空気飽和)mg/Lの制御範囲で制御等。
筒T内の流速:MAX50cm/分、流量計Fl1,Fl2の流量:MAX2L/分で制御、給水ポンプ(循環ポンプ)P1の流量:16L/分、循環水調整水槽M1内の飼育水温:10〜25℃の制御範囲で制御、DO濃度:1〜約7(空気飽和)mg/Lの制御範囲で制御等。
上記のごとくして、本発明のウナギ用飼育装置12を用い、ウナギを飼育水のDOが一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下で飼育することにより、効果的な性成熟の誘導を図ることができる。
1、11 ウナギ用飼育装置
2、12 水槽
3、13 DO濃度調整手段
4、14 DO濃度調整材の供給手段
5 制御手段
A、N 給源
Fl1、Fl2 流量計
M1 循環水調整水槽
M2 殺菌手段
MFC1、MFC2 供給量調節機器
P1 給水手段(循環手段)
P2 排水手段
S DO濃度測定手段
SV1、SV2 電磁弁
T 筒
2、12 水槽
3、13 DO濃度調整手段
4、14 DO濃度調整材の供給手段
5 制御手段
A、N 給源
Fl1、Fl2 流量計
M1 循環水調整水槽
M2 殺菌手段
MFC1、MFC2 供給量調節機器
P1 給水手段(循環手段)
P2 排水手段
S DO濃度測定手段
SV1、SV2 電磁弁
T 筒
Claims (11)
- 性成熟していないウナギを常圧下で飼育して性成熟を誘導するウナギ用飼育装置であって、
飼育水及びウナギを収容する水槽と、
水槽に飼育水を供給する給水手段と、
水槽から飼育水を排出する排水手段と、
飼育水の溶存酸素の濃度を調整する手段と、
を備える、上記装置。 - 溶存酸素濃度を調整する手段が、飼育水の溶存酸素濃度を測定する手段と、溶存酸素濃度調整材の供給手段と、測定した溶存酸素濃度値に基づき飼育水の溶存酸素を所望の濃度に調整すべく上記溶存酸素濃度調整材の供給手段の供給量を制御する制御手段と、を具備する、請求項1に記載の装置。
- 前記溶存酸素濃度調整材が、空気、酸素ガス、窒素ガス、脱酸素剤及びこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1又は2に記載の装置。
- 前記調整手段によって、飼育水の溶存酸素の濃度を周期的に変動させる、請求項1〜3のいずれかに記載の装置。
- 飼育水の溶存酸素濃度を概日的に変動させる、請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
- 飼育水の温度調節手段、ろ過手段、殺菌手段の少なくとも1つをさらに備える、請求項1〜5のいずれかに記載の装置。
- 前記水槽が、前記ウナギを収容する1又は2以上の横長の筒から構成され、前記筒の一端が前記給水手段に連通し、他端が前記排水手段に連通している、請求項1〜6のいずれかに記載の装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載のウナギ用飼育装置を用い、飼育水の溶存酸素が一定又は変動する所望濃度で、かつ、常圧での環境下において、性成熟していないウナギを飼育して性成熟を誘導することを含む、ウナギの飼育方法。
- 飼育水の溶存酸素濃度が周期的に変動する、請求項8に記載の方法。
- 性成熟をしていないウナギが雌ウナギである、請求項8又は9に記載の方法。
- 飼育水の溶存酸素の所望濃度の最低値が1〜4mg/Lの範囲である、請求項8〜10のいずれかに記載の方法。
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