JP2013235625A - 電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置及び方法、並びに速度検出装置及び方法 - Google Patents

電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置及び方法、並びに速度検出装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電磁駆動型アクチュエータの移動中においても速度検出手段を調整することができる電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置を提供する。
【解決手段】 アクチュエータ10の速度制御装置1は、アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生部20と、アクチュエータのモデルを用いて駆動電圧信号および駆動電流信号に基づきアクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出部30と、速度目標信号と速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号をアクチュエータに供給する制御部40と、所定のモデル誤差検出用信号を速度制御信号に重畳させてアクチュエータに供給し、速度検出信号に含まれるモデル誤差検出用信号に起因する成分の信号を取得し、当該信号からアクチュエータとモデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいてモデルを修正するモデル修正部50とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置及び方法、並びに速度検出装置及び方法に関する。
電磁駆動型アクチュエータの速度を検出する技術がある。例えば、特許文献1には、アクチュエータコイルの逆起電力を検出することでアクチュエータの可動部の速度を検出する技術が開示されている。具体的には、当該文献には、光ディスクの情報再生用の対物レンズをアクチュエータで駆動する構成において、逆起電力の検出により対物レンズを含むアクチュエータの可動部の速度を検出し、可動部の速度を制御して対物レンズの振動を抑えることが記載されている。また、アクチュエータコイルの抵抗値が変化した場合にも正確な速度を検出するために、可動部が静止した状態で、速度検出信号が略零となるように速度検出手段の抵抗素子の抵抗値を調整することが記載されている。
特開2001−209950号公報
特許文献1に記載の技術では、速度検出手段を調整するのはアクチュエータが静止した状態に限定され、アクチュエータの移動中に速度検出手段を調整することができない。
本発明は、電磁駆動型アクチュエータの移動中においても速度検出手段を調整することができる電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置及び方法、並びに速度検出装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明に係る電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置は、
電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生手段と、
前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出手段と、
前記速度目標信号と前記速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御手段と、
所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正手段と、
を有することを特徴とする。
また、本発明に係る電磁駆動型アクチュエータの速度検出装置は、
電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生手段と、前記速度目標信号と速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御手段とを有する速度制御装置における前記速度検出信号を生成する電磁駆動型アクチュエータの速度検出装置であって、
前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出手段と、
所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正手段と、
を有することを特徴とする。
また、本発明に係る電磁駆動型アクチュエータの速度制御方法は、
電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生工程と、
前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出工程と、
前記速度目標信号と前記速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御工程と、
所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明に係る電磁駆動型アクチュエータの速度検出方法は、
電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生工程と、前記速度目標信号と速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御工程とを有する速度制御方法における前記速度検出信号を生成する電磁駆動型アクチュエータの速度検出方法であって、
前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出工程と、
所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、電磁駆動型アクチュエータの移動中においても速度検出手段を調整することができる。
実施の形態1に係る電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る速度検出装置における速度検出方法を説明するためのブロック図である。 実施の形態1の速度検出方法による速度検出信号の周波数特性の一例を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイル抵抗モデルに誤差がある場合の速度検出信号の周波数特性を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイル抵抗モデルに誤差がある場合の速度検出信号の周波数特性を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイルインダクタンスモデルに誤差がある場合の速度検出信号の周波数特性を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイルインダクタンスモデルに誤差がある場合の速度検出信号の周波数特性を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイル抵抗モデルに誤差がある場合の各種信号の時間波形を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイル抵抗モデルに誤差がある場合の各種信号の時間波形を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイルインダクタンスモデルに誤差がある場合の各種信号の時間波形を示す図である。 実施の形態1の速度検出方法におけるコイルインダクタンスモデルに誤差がある場合の各種信号の時間波形を示す図である。 実施の形態1に係る電磁駆動型アクチュエータの速度検出装置の構成を示すブロック図である。 電圧−電流変換モデルの構成例を示すブロック図である。 逆起電力−速度変換モデルの構成例を示すブロック図である。 モデル誤差検出部の構成例を示すブロック図である。 モデル誤差検出部の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1のモデル誤差検出を光ディスク装置のフォーカスアクチュエータに適用した場合における、コイル抵抗モデル誤差に対する誤差検出特性を示す図である。 実施の形態1のモデル誤差検出を光ディスク装置のフォーカスアクチュエータに適用した場合における、コイルインダクタンスモデル誤差に対する誤差検出特性を示す図である。 モデル修正制御位相補償部の構成例を示すブロック図である。 モデル誤差検出用信号発生部の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1の速度制御装置を光ディスク装置のフォーカスアクチュエータに適用した場合における、速度制御位相補償部の周波数特性の一例を示す図である。 実施の形態1の速度制御装置を光ディスク装置のフォーカスアクチュエータに適用した場合における、速度制御の開ループ特性を示す図である。 実施の形態2における電磁駆動型回転型モータの駆動電圧信号に対するモータ角度の周波数特性を示す図である。 実施の形態2における電磁駆動型回転型モータの駆動電圧信号に対するモータ角速度の周波数特性を示す図である。 実施の形態2における駆動電圧信号に対する速度検出信号の周波数特性を示す図である。 実施の形態2における速度制御の開ループ特性を示す図である。 コイル抵抗特性のみを考慮した速度検出方法を実現するための速度検出系を示すブロック図である。 図27の速度検出系を詳しく示すブロック図である。 光ディスク装置におけるフォーカスアクチュエータの駆動電圧信号に対するアクチュエータ位置の周波数特性を示す図である。 光ディスク装置におけるフォーカスアクチュエータの駆動電圧信号に対するアクチュエータ速度の周波数特性を示す図である。 コイル抵抗特性のみを考慮した速度検出方法を光ディスク装置のフォーカスアクチュエータに適用した場合における、速度検出信号の周波数特性を示す図である。
電磁駆動型アクチュエータに含まれるコイルの特性としては、コイル抵抗特性およびコイルインダクタンス特性がある。上記特許文献1に記載の速度検出技術では、上記コイル特性のうちコイル抵抗特性のみが考慮されており、コイルインダクタンス特性は考慮されていない。
まず、図27〜図31を参照して、コイル特性のうちコイル抵抗特性のみを考慮して電磁駆動型アクチュエータの速度検出を行う場合について説明する。
図27は、コイル抵抗特性のみを考慮した速度検出方法を説明するためのブロック図である。図27には、制御対象である電磁駆動型アクチュエータ(以下、「アクチュエータ」という)10と、アクチュエータ10を駆動する駆動部70と、アクチュエータ10の速度を検出する速度検出部80とが示されている。
電磁駆動型アクチュエータ10は、アクチュエータ磁気回路11と、アクチュエータ機構特性12とを含む。
駆動制御指令信号cont_sigが駆動部70に入力され、駆動部70は、駆動制御指令信号cont_sigに応じた駆動電圧信号Vdrをアクチュエータ磁気回路11に供給する。
アクチュエータ磁気回路11は、駆動部70から供給された駆動電圧信号Vdrと、後述するアクチュエータ速度vとの2つの情報をアクチュエータ磁気回路発生力Fに変換する。アクチュエータ磁気回路発生力Fは、アクチュエータ機構特性12に入力され、アクチュエータ位置xおよびアクチュエータ速度vを所定値に変化させる。すなわち、アクチュエータ10は、駆動電圧信号Vdrをアクチュエータ位置xやアクチュエータ速度vに変換する機能を持つ。
速度検出部80は、アクチュエータ10の駆動電圧信号Vdrおよび駆動電流信号Idrの2つの情報から所定の演算を行い、速度検出信号v_sigを出力する。
なお、アクチュエータ10は、例えば、固定的に設置された固定部と、当該固定部との電磁相互作用により固定部に対して移動する可動部とを有する。例えば、固定部に磁石が設けられ、可動部にコイルが設けられ、当該コイルに通電することで生じる電磁力によって可動部が移動する。アクチュエータ10のコイルは、アクチュエータの可動部を駆動するためのコイルであり、アクチュエータ駆動コイルとも呼ばれる。一例では、アクチュエータ10は、可動部に保持された対物レンズを駆動する光ディスク装置のフォーカスアクチュエータである。アクチュエータ磁気回路発生力Fは、例えば、アクチュエータ駆動コイルに発生する電磁力であり、アクチュエータ位置xおよびアクチュエータ速度vは、例えば、それぞれアクチュエータ10の可動部の位置および速度である。
以下、コイル抵抗特性のみを考慮した速度検出方法について、より詳しく説明する。ここでは、説明を解り易くするため、駆動部70が倍率1倍の電圧駆動型ドライバであると仮定する。このとき、駆動制御指令信号cont_sigは、駆動電圧信号Vdrと等価となる。
Figure 2013235625
アクチュエータ磁気回路11によって電圧−力変換が行われ、アクチュエータ機構特性12にアクチュエータ磁気回路発生力Fが印加される。アクチュエータ機構特性12によって、力−位置変換や力−速度変換が行われ、アクチュエータ磁気回路発生力Fに応じてアクチュエータ位置xやアクチュエータ速度vが変化する。アクチュエータ速度vは、逆起電力としてアクチュエータ磁気回路11に影響を及ぼす。速度検出部80は、アクチュエータ磁気回路11における駆動電圧信号Vdrと駆動電流信号Idrとアクチュエータ速度vとの関係を電気的に模擬したモデルを有し、駆動電圧信号Vdrおよび駆動電流信号Idrを入力とし、速度検出信号v_sigを出力する。
図28は、図27の速度検出系を詳しく示すブロック図である。
図28において、アクチュエータ磁気回路11は、減算ブロック11a、電圧−電流変換特性11b、電流−力変換特性11c、およびアクチュエータ速度−逆起電力変換特性11dを含む。
減算ブロック11aは、駆動電圧信号Vdrからアクチュエータ速度−逆起電力変換特性11dの出力信号を減算し、得られた信号を電圧−電流変換特性11bに出力する。
電圧−電流変換特性11bは、減算ブロック11aからの出力信号を駆動電流信号Idrに変換する。電圧−電流変換特性11bは、具体的にはアクチュエータ磁気回路11のアドミタンス特性であり、伝達関数1/(R+Ls)を有する。ここで、Rはアクチュエータ駆動コイルの抵抗特性、Lはアクチュエータ駆動コイルのインダクタンス特性、sはラプラス演算子を示す。
電流−力変換特性11cは、電圧−電流変換特性11bからの駆動電流信号Idrをアクチュエータ磁気回路発生力Fに変換する。電流−力変換特性11cは、伝達関数Kを有し、Kは力定数と呼ばれる量である。
アクチュエータ速度−逆起電力変換特性11dは、アクチュエータ速度vを逆起電力に変換して減算ブロック11aに出力する。アクチュエータ速度−逆起電力変換特性11dは、電流−力変換特性11cと同一の伝達関数Kを有する。
速度検出部80は、電圧−電流変換モデル80a、逆起電力検出部(または減算ブロック)80b、および逆起電力−速度変換モデル80cを含む。
電圧−電流変換モデル80aは、アクチュエータ磁気回路11における電圧−電流変換特性を模擬したモデルであり、駆動電圧信号Vdrを駆動電流推定値Idr_sigに変換する。電圧−電流変換モデル80aは、具体的にはアクチュエータ磁気回路11のアドミタンス特性を電気的に模擬したものである。電圧−電流変換モデル80aは、伝達関数1/R’を有する。ここで、R’は、アクチュエータ駆動コイルの抵抗特性Rを模擬したコイル抵抗モデルである。
逆起電力検出部80bは、駆動電流推定値Idr_sigから駆動電流信号Idrを減算して逆起電力検出信号bmf_sigを出力する。
逆起電力−速度変換モデル80cは、アクチュエータ磁気回路11におけるアクチュエータ速度と逆起電力との関係を模擬したモデルであり、逆起電力検出部80bからの逆起電力検出信号bmf_sigを速度検出信号v_sigに変換して出力する。逆起電力−速度変換モデル80cは、伝達関数R’/K’を有する。ここで、K’は、アクチュエータ10の力定数Kを模擬したものである。
図28のブロック図をもとに、速度検出信号v_sigを定式化すると、次式が得られる。
Figure 2013235625
式2の右辺を駆動電圧信号Vdrとアクチュエータ速度vとの2つの情報について整理すると、次式が得られる。
Figure 2013235625
ここで、
Figure 2013235625
Figure 2013235625
である。
式3において、速度検出信号v_sigは、右辺第1項の駆動電圧信号Vdrに関する信号系と右辺第2項のアクチュエータ速度vに関する信号系との和で定義される。右辺第1項の駆動電圧信号Vdrに関する信号は、アクチュエータ速度vの情報を含まないため、速度検出には不要な外乱信号となる。したがって、式4で示される式3右辺第1項の駆動電圧信号Vdrの係数である関数ER(s)は、モデル誤差伝達関数として定義できる。
コイル抵抗モデルR’と実際のコイル抵抗Rとの誤差を修正して一致させた場合は、(R−R’)=0となるため、式4は以下の通りとなる。
Figure 2013235625
式6は、カットオフ周波数R/(2πL)[Hz]の微分特性となる。したがって、高周波域になるほど、速度検出系の外乱情報であるモデル誤差伝達関数ER(s)の振幅が増大し、速度検出特性に悪影響を及ぼす。結果として、速度検出信号v_sigの高周波域の情報は、外乱情報が支配的になるため、速度情報として使用できず、安定な速度制御を実現するには、これを除去する必要がある。
以下、上記について、光ディスク装置のフォーカスアクチュエータを例にとって検証する。図29は、光ディスク装置のフォーカスアクチュエータの駆動電圧信号Vdr[V]に対するアクチュエータ位置x[m]の周波数特性を示す図である。図29には、ゲイン特性G1および位相特性P1が示されている。このアクチュエータのアクチュエータ機構特性12は、一般的な2次系であり、共振周波数が約60Hz、共振Q値は約10dB、低域ゲインは約−65dBである。このアクチュエータのアクチュエータ磁気回路11の動特性を決定するパラメータは以下の通りである。
コイル抵抗
Figure 2013235625
コイルインダクタンス
Figure 2013235625
力定数
Figure 2013235625
図30は、光ディスク装置のフォーカスアクチュエータの駆動電圧信号Vdr[V]に対するアクチュエータ速度v[m/s]の周波数特性を示す図である。図30には、ゲイン特性G2および位相特性P2が示されている。図30の周波数特性は、図29の微分特性であり、アクチュエータ機構特性12の共振周波数60Hzをピークとした1次(20dB/DEC)の傾斜を持つ山型のゲイン特性を有する。また、図30の周波数特性は、アクチュエータ磁気回路11のコイルインダクタンスLの影響で、カットオフ周波数が約50kHzの1次のローパスフィルタが加味された特性となっている。
図31は、光ディスク装置のフォーカスアクチュエータに上記速度検出を適用した場合における、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigの周波数特性を示す図である。図31には、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigのゲイン特性G3および位相特性P3が実線で示されている。また、比較のために、図30で示された駆動電圧信号Vdr[V]に対するアクチュエータ速度v[m/s]のゲイン特性G2および位相特性P2が破線で示されている。図31において、速度検出信号v_sigの特性は、100Hz以下の帯域では、ほぼアクチュエータ速度vと同一特性となっているが、300Hzにおいて谷特性となり、300Hz〜50kHzの帯域において微分特性となり、実際のアクチュエータ速度vと著しく異なった特性となっている。この特性は、式3を良く再現している。すなわち、低周波域では式3右辺第2項のアクチュエータ速度vの項が支配的で、高周波域では式3右辺第1項の駆動電圧信号Vdrの項による外乱特性が支配的となっている。この微分特性のゲインが破線で示した実際の速度のゲインより大きい値をとる。このため、例えば、速度検出信号v_sigをそのまま負帰還して制振制御を行う場合、制振制御ループの安定条件が損なわれて発振するため、十分な制振制御特性を実現することが難しい。
なお、式3および式4から分かるように、コイル抵抗モデルR’と実際のコイル抵抗Rとの誤差(R−R’)が大きいほど、式3右辺第1項の外乱信号が大きくなり、速度検出信号v_sigの誤差が大きくなる。また、アクチュエータ駆動コイルの抵抗Rは、温度等によって変化する。したがって、正確な速度検出を行うためには、誤差が無くなるようにコイル抵抗モデルR’を修正する必要がある。コイル抵抗モデルR’の修正方法としては、例えば特許文献1のように、アクチュエータが静止した状態で、速度検出信号が零になるようにコイル抵抗モデルR’を修正する方法がある。しかし、この修正方法では、アクチュエータの移動中にコイル抵抗モデルR’を修正することができない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置1の構成を示すブロック図である。図1には、制御対象である電磁駆動型アクチュエータ(以下、「アクチュエータ」という)10と、アクチュエータ10の速度制御を行う速度制御装置1とが示されている。アクチュエータ10は、図27および図28に示されるものと同様のものである。アクチュエータ10については、図27および図28と同一の符号を付し、説明を省略する。
速度制御装置1は、速度目標信号発生部20、速度検出部30、制御部40、およびモデル修正部50を有する。速度制御装置1は、制御対象であるアクチュエータ10の速度vを速度検出部30にて観測し、観測された速度検出信号v_sigを速度目標信号発生部20の出力に追従させる閉ループ制御構成を有する。具体的には、速度制御装置1は、いわゆるセンサレス速度制御装置であり、逆起電力を検出することによりアクチュエータ速度を検出するものである。以下、図1を参照して、速度制御装置1の構成を説明する。
速度目標信号発生部20は、アクチュエータ10の速度制御における速度目標信号v_refを生成して出力する。
速度検出部30は、アクチュエータ10のモデルを用いて、アクチュエータ10の駆動電圧信号Vdrおよび駆動電流信号Idrに基づき、アクチュエータ10の速度を検出して、アクチュエータ10の速度を示す速度検出信号v_sigを生成して出力する。具体的には、速度検出部30は、いわゆるセンサレス速度検出を行うものであり、逆起電力を検出することにより速度検出を行う。
制御部40は、速度目標信号v_refと速度検出信号v_sigとの誤差に応じた速度制御信号v_cont_sigをアクチュエータ10に供給する。これにより、アクチュエータ10の速度vが速度目標信号v_refになるように駆動制御される。
モデル修正部50は、所定のモデル誤差検出用信号adj_sigを速度制御信号v_cont_sigに重畳させてアクチュエータ10に供給し、速度検出信号v_sigに含まれるモデル誤差検出用信号adj_sigに起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号からアクチュエータ10と上記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて上記モデルを修正する。
上記速度検出部30およびモデル修正部50により、本実施の形態に係る速度検出装置2が構成される。
図1の例では、制御部40は、速度誤差検出部41、速度制御位相補償部42、加算部43、および駆動部44を含む。
速度誤差検出部41は、速度目標信号v_refと速度検出信号v_sigとの誤差を示す速度誤差信号v_erを検出する。具体的には、速度誤差検出部41は、減算機能を有し、速度目標信号v_refから速度検出信号v_sigを減算して速度誤差信号v_erを生成する。
速度制御位相補償部42は、速度誤差信号v_erに対して位相補償を行って速度制御信号v_cont_sigを出力する。具体的には、速度制御位相補償部42は、速度誤差信号v_erをフィルタリングして、速度追従制御ループが安定に機能するように位相補償された信号である速度制御信号v_cont_sigを生成する。
加算部43は、速度制御位相補償部42から出力される速度制御信号v_cont_sigと、モデル修正部50から出力されるモデル誤差検出用信号adj_sigとを加算して、駆動制御指令信号cont_sigを出力する。
駆動部44は、駆動制御指令信号cont_sigに応じた駆動電圧信号Vdrをアクチュエータ10に供給する。すなわち、駆動制御指令信号cont_sig(速度制御信号v_cont_sigおよびモデル誤差検出用信号adj_sig)は、駆動部44を介して、駆動電圧信号Vdrに変換されてアクチュエータ10に供給される。
本例では、モデル修正部50は、上記速度誤差検出部41により検出される速度誤差信号v_erを誤差検出用成分信号として取得し、当該速度誤差信号v_erからモデル誤差信号の検出を行う。
上記構成により、アクチュエータ10の速度vを速度目標信号発生部20で設定された出力波形に追従させる閉ループ制御が実現する。
図2は、実施の形態1に係る速度検出装置2における速度検出方法を説明するためのブロック図である。以下、図2を参照して、速度検出装置2の速度検出方法について説明する。
図2において、アクチュエータ磁気回路11は、減算ブロック11a、電圧−電流変換特性11b、電流−力変換特性11c、およびアクチュエータ速度−逆起電力変換特性11dを含む。これらは、図28に示されたものと同様のものであり、ここではこれらの説明を省略する。
速度検出部30は、電圧−電流変換モデル30a、逆起電力検出部(または減算ブロック)30b、および逆起電力−速度変換モデル30cを含む。
電圧−電流変換モデル30aは、アクチュエータ10の磁気回路特性(具体的には、アクチュエータ磁気回路11における電圧−電流変換特性)をコイル抵抗モデルR’およびコイルインダクタンスモデルL’で模擬したモデルであり、アクチュエータの駆動電圧信号Vdrをアクチュエータの駆動電流推定値Idr_sigに変換する。ここで、コイル抵抗モデルR’は、アクチュエータ駆動コイルの抵抗特性Rを模擬したモデルであり、コイルインダクタンスモデルL’は、アクチュエータ駆動コイルのインダクタンス特性Lを模擬したモデルである。電圧−電流変換モデル30aは、具体的にはアクチュエータ磁気回路11のアドミタンス特性を電気的に模擬したものである。電圧−電流変換モデル30aは、伝達関数1/(R’+L’s)を有する。
逆起電力検出部30bは、駆動電流推定値Idr_sigから駆動電流信号Idrを減算して逆起電力検出信号bmf_sigを出力する。
逆起電力−速度変換モデル30cは、アクチュエータ10の磁気回路特性(具体的には、アクチュエータ磁気回路11におけるアクチュエータ速度と逆起電力との関係)を模擬したモデルであり、逆起電力検出部30bからの逆起電力検出信号bmf_sigを速度検出信号v_sigに変換して出力する。逆起電力−速度変換モデル30cは、伝達関数R’/K’を有する。ここで、K’は、アクチュエータ10の力定数Kを模擬したものである。
このように、図2の速度検出系は、図28のものに対し、コイル抵抗モデルR’のみならず、コイルインダクタンスモデルL’を考慮した点が異なっている。
図2のブロック図をもとに、速度検出信号v_sigを定式化すると、次式が得られる。
Figure 2013235625
式10の右辺を駆動電圧信号Vdrとアクチュエータ速度vとの2つの情報について整理すると、次式が得られる。
Figure 2013235625
ここで、
Figure 2013235625
Figure 2013235625
である。
また、
Figure 2013235625
である。
式11において、速度検出信号v_sigは、右辺第1項の駆動電圧信号Vdrに式12で定義された伝達関数を乗算した関数系と、右辺第2項のアクチュエータ速度vに式13で定義された伝達関数を乗算した関数系との和である。したがって、速度検出信号v_sigをアクチュエータ速度vのみの関数にするには、少なくとも式12で定義された伝達関数を恒等的に零になるように設定する必要がある。
式12で定義された伝達関数ER(s)は、アクチュエータ駆動コイルの抵抗特性Rおよびインダクタンス特性L、そしてアクチュエータ磁気回路のインピーダンス特性のパラメータ特性を電気的に模擬した磁気回路モデルであるコイル抵抗モデルR’およびコイルインダクタンスモデルL’の4つの量をパラメータとした2次の伝達関数である。式12の右辺において、ラプラス演算子の零次項の係数は(R−R’)、一次項の係数は(L−L’)であり、いずれの項もアクチュエータ駆動コイルのインピーダンス特性のパラメータR,LとそのモデルR’,L’との誤差を係数としている。したがって、伝達関数ER(s)は、アクチュエータ磁気回路特性とそれを模擬したモデルとの誤差を表すモデル誤差伝達関数として定義できる。例えば、アクチュエータ磁気回路特性とそれを模擬したモデルとの誤差が零の場合、
Figure 2013235625
Figure 2013235625
であり、モデル誤差伝達関数ER(s)は恒等的に零となる。したがって、速度検出信号v_sigをアクチュエータ速度vのみの関数にするには、アクチュエータ磁気回路特性とそれを模擬したモデルとの誤差を恒等的に零になるように設定する必要がある。
ところが、アクチュエータ磁気回路特性であるコイル抵抗値Rやコイルインダクタンス値Lは、使用条件や使用環境によって時々刻々と変化する。例えば、コイル抵抗値Rは、温度によって変動し、コイルインダクタンス値Lは、駆動コイルと磁石との位置関係で変動する。したがって、正確な速度を検出するには、変動するコイル抵抗やコイルインダクタンスと各々のモデルとの誤差(以下、「モデル誤差」という)を検出し、この誤差を修正する手段が必要となる。
次に、上記モデル誤差が速度検出信号v_sigに及ぼす影響について説明する。ここでは、前述の光ディスク装置のフォーカスアクチュエータを例にとって説明する。
図3は、前述のフォーカスアクチュエータに本実施の形態の速度検出を適用した場合であって、コイル抵抗およびコイルインダクタンスのモデル誤差が共に零の場合における、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigの周波数特性を示す図である。図3には、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigのゲイン特性G4および位相特性P4が実線で示されている。また、比較のために、図30で示された駆動電圧信号Vdr[V]に対するアクチュエータ速度v[m/s]のゲイン特性G2および位相特性P2が破線で示されている。本実施の形態による速度検出信号v_sigは、ほぼアクチュエータ速度vと同一特性となっており、速度検出信号として使用することができる。約50kHz以上の帯域において、本実施の形態の速度検出信号v_sigの特性は、ローパスフィルタ特性となる。この特性は、式11を良く再現している。この場合、モデル誤差が無いので、式11右辺第1項の駆動電圧信号Vdrによる外乱特性は零であり、速度検出信号v_sigは、式11右辺第2項のアクチュエータ速度vに関する信号のみになっている。アクチュエータ速度vの係数は式13のローパスフィルタ特性であり、このフィルタのカットオフ周波数はR/(2πL)[Hz]で、値を代入して計算すると約50kHzとなり、図3の特性と一致している。
つぎに、コイル抵抗値Rとコイル抵抗モデルR’との誤差が速度検出信号v_sigに及ぼす影響について説明する。
図4は、コイルインダクタンスモデルの誤差は零で、コイル抵抗モデルR’がコイル抵抗値Rに対して大きい場合における、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigの周波数特性を示す図である。図4には、モデル誤差が零の場合におけるゲイン特性G5および位相特性P5が実線で、モデル誤差が+1%(R’=1.01R)の場合におけるゲイン特性G6および位相特性P6が破線で、モデル誤差が+5%(R’=1.05R)の場合におけるゲイン特性G7および位相特性P7が一点鎖線で示されている。
図5は、コイルインダクタンスモデルの誤差は零で、コイル抵抗モデルR’がコイル抵抗値Rに対して小さい場合における、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigの周波数特性を示す図である。図5には、モデル誤差が零の場合におけるゲイン特性G8および位相特性P8が実線で、モデル誤差が−1%(R’=0.99R)の場合におけるゲイン特性G9および位相特性P9が破線で、モデル誤差が−5%(R’=0.95R)の場合におけるゲイン特性G10および位相特性P10が一点鎖線で示されている。
図4、図5ともに、コイル抵抗モデルの誤差が発生すると、速度検出信号v_sigには、式11の右辺第1項の駆動電圧信号Vdrに関する外乱信号成分が混入する。
この場合、
Figure 2013235625
であり、モデル誤差伝達関数ER(s)は、式12と式14から、以下の通りとなる。
Figure 2013235625
上記のように、コイル抵抗モデルR’の誤差は、速度検出信号v_sigに混入する外乱信号として現れる。その外乱信号は、駆動電圧信号Vdrに対し式18で示す2次のローパスフィルタ特性を介した信号となる。コイル抵抗モデルR’の誤差が大きいほど、式18の2次のローパスフィルタの直流ゲインである(R−R’)が大きくなるため、外乱信号の振幅が大きくなる。したがって、コイル抵抗モデルR’の誤差を検出したい場合、所定のモデル誤差検出用信号adj_sigを駆動電圧信号Vdrとして印加し、速度検出信号v_sigを観測し、アクチュエータ速度vと混入外乱信号とを分離して評価すれば良い。この誤差検出の方法については、後述する。
つぎに、コイルインダクタンスLとコイルインダクタンスモデルL’との誤差が速度検出信号v_sigに及ぼす影響について説明する。
図6は、コイル抵抗モデルの誤差は零で、コイルインダクタンスモデルL’がコイルインダクタンス値Lに対して大きい場合における、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigの周波数特性を示す図である。図6には、モデル誤差が零の場合におけるゲイン特性G11および位相特性P11が実線で、モデル誤差が+1%(L’=1.01L)の場合におけるゲイン特性G12および位相特性P12が破線で、モデル誤差が+5%(L’=1.05L)の場合におけるゲイン特性G13および位相特性P13が一点鎖線で示されている。
図7は、コイル抵抗モデルの誤差は零で、コイルインダクタンスモデルL’がコイルインダクタンス値Lに対して小さい場合における、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigの周波数特性を示す図である。図7には、モデル誤差が零の場合におけるゲイン特性G14および位相特性P14が実線で、モデル誤差が−1%(L’=0.99L)の場合におけるゲイン特性G15および位相特性P15が破線で、モデル誤差が−5%(L’=0.95L)の場合におけるゲイン特性G16および位相特性P16が一点鎖線で示されている。
図6、図7ともに、コイルインダクタンスモデルの誤差が発生すると、速度検出信号v_sigには、式11の右辺第1項の駆動電圧信号Vdrに関する外乱信号成分が混入する。
この場合、
Figure 2013235625
であり、モデル誤差伝達関数ER(s)は、式12と式14から、以下の通りとなる。
Figure 2013235625
上記のように、コイルインダクタンスモデルL’の誤差は、速度検出信号v_sigに混入する外乱信号として現れる。その外乱信号は、駆動電圧信号Vdrに対し、式20で示す2次のローパスフィルタ特性を1次微分した特性、すなわち2次ローパスフィルタのカットオフ周波数をゲインピークとする1次傾斜の山型特性のフィルタを介した信号となる。コイルインダクタンスモデルL’の誤差が大きいほど、式20の山型フィルタの直流ゲインである(L−L’)が大きくなるため、外乱信号の振幅が大きくなる。したがって、コイルインダクタンスモデルL’の誤差を検出したい場合、所定のモデル誤差検出用信号adj_sigを駆動電圧信号Vdrとして印加し、速度検出信号v_sigを観測し、アクチュエータ速度vと混入外乱信号とを分離して評価すれば良い。この誤差検出の方法について、以下に述べる。
以下、実施の形態1に係る速度検出装置2におけるモデル誤差検出方法について説明する。
モデル誤差検出用信号adj_sigは、例えば、振幅±A、周波数fの矩形波である。このモデル誤差検出用信号adj_sigは、アクチュエータの速度制御や位置制御にとって外乱信号となる。したがって、モデル誤差検出用信号adj_sigの矩形波の周波数f[Hz]は、アクチュエータの位置制御や速度制御のクロスオーバ周波数より高い周波数に選択される。また、モデル誤差検出用信号adj_sigの振幅Aは、モデル誤差検出用信号adj_sigの印加がアクチュエータの位置制御や速度制御に悪影響を及ぼさない大きさに設定される。さらに、モデル誤差検出用信号adj_sigは、アクチュエータ10の直流位置が変動しないよう直流成分を除去した信号に設定される。
図8および図9は、コイルインダクタンスモデルL’の誤差が零で、コイル抵抗モデルR’がコイル抵抗値Rに対し誤差を持っている場合に、モデル誤差検出用信号adj_sigを駆動電圧信号Vdrとして印加したときの各種の信号波形を示す図である。図8は、コイル抵抗モデルR’がコイル抵抗値Rに対し小さい場合の例であり、図9は、コイル抵抗モデルR’がコイル抵抗値Rに対し大きい場合の例である。
図8および図9には、それぞれ上から、モデル誤差検出用信号adj_sig(駆動電圧信号Vdr)、式11右辺第2項のMag(s)v、式11右辺第1項のER(s)Vdr、式11左辺の速度検出信号v_sig、抵抗誤差検出タイミング信号tim1、および位相検波制御信号tim0が示されている。図8および図9において、モデル誤差検出用信号adj_sigは、振幅±A[V]、周期T[sec]のデューティ比50%の矩形波である。また、抵抗誤差検出タイミング信号tim1および位相検波制御信号tim0は、ともに論理信号である。
まず、図8について説明する。R’<Rの場合、同図上から1番目の矩形波の駆動電圧信号Vdrが印加されると、速度検出信号v_sigは、同図上から4番目の波形のような、駆動電圧信号Vdrと同期し、かつ極性も同じ波形となる。速度検出信号v_sigは、式11に従う。したがって、速度検出信号v_sigは、式11右辺第1項であるER(s)Vdrと、式11右辺第2項であるMag(s)vとの和である。
Mag(s)v波形は、アクチュエータ速度vはVdrに対し積分出力、Mag(s)は式13のローパスとなるので、図8のようなVdr矩形波に同期した三角波となる。Mag(s)vが零になるのは、Vdr矩形波の立ち上がりおよび立下りの両エッジに対し時間T1[sec]だけ遅れたタイミングとなる。時間T1の定義は、以下の通りである。
Figure 2013235625
ER(s)Vdr波形は、Vdrに対し式12で定義されたER(s)を乗算したものである。コイル抵抗モデルの誤差量が大きいほどER(s)の増幅率が増大するため、ER(s)Vdr波形の振幅Bは大きくなる。したがって、ER(s)Vdr波形の振幅情報を検波することで、コイル抵抗モデルの誤差を検出することができる。この振幅情報は、ER(s)Vdr波形の擬似矩形波形の波頭部で鈍っている。これはER(s)が周波数特性を持つためで、式12の周波数特性を決定するのは式14で示したER(s)であり、これは2次のローパスフィルタ特性である。いま、L’=L、R’=Rと仮定すると、
Figure 2013235625
となり、減衰比が恒等的に1となる臨界制動特性をもった2次のローパスフィルタとなる。これは、任意のアクチュエータ磁気回路について成立する。したがって、モデル誤差が零近傍の条件において、モデル誤差伝達関数のER(s)は、臨界制動特性を持った2次のローパスフィルタ特性に漸近する。
図8のER(s)Vdr波形におけるVdr矩形波に対する応答遅れ時間をΔT1とすると、ER(s)が臨界制動特性であることからΔT1は次式となる。
Figure 2013235625
上記Mag(s)vが零になるタイミングにおいてER(s)Vdr波形の振幅情報を得るための条件は、以下の通りとなる。
Figure 2013235625
式24は、式23から、次式となる。
Figure 2013235625
式25は、式21から、次式となる。
Figure 2013235625
したがって、矩形波の周期T[sec]は、以下の条件を満たす必要がある。
Figure 2013235625
矩形波の周波数f[Hz]は、以下の条件を満たす必要がある。
Figure 2013235625
式27、28を満たした矩形波をモデル誤差検出用信号adj_sigとして印加した場合に、この矩形波の立ち上がりおよび立下りの両エッジに対し式21に示した時間T1だけ遅延したタイミングで速度検出信号v_sigをサンプルすると、図8の白矢印の振幅が検出される。これは、ER(s)Vdrの振幅情報Bと同一である。また、このサンプルの際に、取得情報をモデル誤差検出用信号adj_sigの極性を示す信号tim0で位相検波すれば、黒矢印で示した振幅情報が得られ、これをサンプルホールドすればコイル抵抗モデル誤差に対応した信号(または波形)er_1を検出することができる。図8には、速度検出信号v_sig波形とあわせて、er_1波形が一点鎖線で示されている。また、図8には、このときの速度検出信号v_sigのサンプルタイミングが、tim1波形として示されている。信号tim1がハイレベル(Hレベル)の時、速度検出信号v_sigのサンプルが行われる。
次に、図9について説明する。R’>Rの場合は、ER(s)Vdr波形が、図8の場と逆極性となり、Vdr矩形波と逆極性となる。図8の場合と同様に、速度検出信号v_sigを信号tim1のタイミングでサンプルホールドすると、図9において速度検出信号v_sig波形とともに一点鎖線で示されるような、コイル抵抗モデル誤差に対応した信号er_1が得られる。
図8に示されるように、コイル抵抗モデルR’がコイル抵抗値Rに対し小さい場合には、信号er_1は、モデル誤差量に対応した正極性の信号となる。また、図9に示されるように、コイル抵抗モデルR’がコイル抵抗値Rに対し大きい場合には、信号er_1は、モデル誤差量に対応した負極性の信号となる。
図10および図11は、コイル抵抗モデルR’の誤差が零で、コイルインダクタンスモデルL’がコイルインダクタンス値Lに対し誤差を持っている場合に、モデル誤差検出用信号adj_sigを駆動電圧信号Vdrとして印加したときの各種の信号波形を示す図である。図10は、コイルインダクタンスモデルL’がコイルインダクタンス値Lに対し小さい場合の例であり、図11は、コイルインダクタンスモデルL’がコイルインダクタンス値Lに対し大きい場合の例である。
図10および図11には、それぞれ上から、モデル誤差検出用信号adj_sig(駆動電圧信号Vdr)、式11右辺第2項のMag(s)v、式11右辺第1項のER(s)Vdr、式11左辺の速度検出信号v_sig、インダクタンス誤差検出タイミング信号tim2、および位相検波制御信号tim0が示されている。図10および図11において、モデル誤差検出用信号adj_sigは、振幅±A[V]、周期T[sec]のデューティ比50%の矩形波である。また、インダクタンス誤差検出タイミング信号tim2および位相検波制御信号tim0は、ともに論理信号である。
まず、図10について説明する。L’<Lの場合、同図上から1番目の矩形波の駆動電圧信号Vdrが印加されると、速度検出信号v_sigは、同図上から4番目の波形のような、Vdr矩形波と同期し、Vdr矩形波の立ち上がりおよび立下りの両エッジから所定時間ΔT2[sec]だけ遅延した時点でピークをもつ波形となる。速度検出信号v_sigは、式11に従う。したがって、速度検出信号v_sigは、式11右辺第1項であるER(s)Vdrと、式11右辺第2項であるMag(s)vとの和である。
Mag(s)v波形は、図8と同様に、Vdr矩形波に同期した三角波となり、Mag(s)vが零になるのは、Vdr矩形波の立ち上がりおよび立下りの両エッジに対し時間T1[sec]だけ遅れたタイミングとなる。
ER(s)Vdr波形は、Vdrに対し式12で定義されたER(s)を乗算したものである。コイルインダクタンスモデルの誤差量が大きいほど、ER(s)の増幅率が増大するため、ER(s)Vdr波形の振幅Cは大きくなる。したがって、ER(s)Vdr波形の振幅情報を検波することで、コイルインダクタンスモデルの誤差を検出することができる。このER(s)Vdr波形の振幅情報は、Vdr矩形波の立ち上がりおよび立下りの両エッジに対し、時間ΔT2[sec]だけ遅延したタイミングで計測される。このタイミングは、ER(s)Vdr波形がピークを持つタイミングであり、計測される振幅は、コイルインダクタンスモデルL’とコイルインダクタンス値Lとの誤差に対応した量となる。ΔT2の値は、ER(s)が臨界制動特性を持った2次のローパスフィルタ特性であることから、以下のようになる。
Figure 2013235625
式27、28を満たした矩形波をモデル誤差検出用信号adj_sigとして印加した場合に、この矩形波の立ち上がりおよび立下りの両エッジに対し式29に示した時間ΔT2だけ遅延したタイミングで速度検出信号v_sigをサンプルすると、図10の白矢印の振幅が検出される。このタイミングで検出される速度検出信号v_sigの振幅情報は次式となる。
Figure 2013235625
式30の右辺第2項は、モデル誤差とは無関係なアクチュエータ速度vに起因する情報Δvである。このΔvは、モデル誤差検出に対する外乱となる。アクチュエータ速度の周波数感度は、共振周波数より高域では周波数に対し1次落ちとなるので、Δvを小さくするには、adj_sig矩形波の周波数fを高く設定すること、すなわち周期Tを短く設定することが望ましい。
コイル抵抗モデルの誤差検出の見地から、adj_sig矩形波の周期Tおよび周波数fは、式27および28を満たす必要がある。コイルインダクタンスモデルの誤差検出の条件を考慮すると、以下の条件が最適となる。
Figure 2013235625
Figure 2013235625
コイル抵抗モデルの誤差検出の場合と同様、上記サンプルの際に、取得情報をモデル誤差検出用信号adj_sig(=Vdr矩形波)の極性で位相検波すれば、黒矢印で示した振幅情報が得られ、これをサンプルホールドすればコイルインダクタンスモデル誤差に対応した信号(または波形)er_2を検出することができる。図10には、速度検出信号v_sig波形とあわせて、er_2波形が一点鎖線で示されている。また、図10には、このときの速度検出信号v_sigのサンプルタイミングが、tim2波形として示されている。信号tim2がハイレベル(Hレベル)の時、速度検出信号v_sigのサンプルが行われる。
次に、図11について説明する。L’>Lの場合は、ER(s)Vdrピーク波形が、図10の場合と逆極性となり、Vdr矩形波と逆極性となる。図10の場合と同様に、速度検出信号v_sigを信号tim2のタイミングでサンプルホールドすると、図11において速度検出信号v_sig波形とともに一点鎖線で示されるような、コイルインダクタンスモデル誤差に対応した信号er_2が得られる。
図10に示されるように、コイルインダクタンスモデルL’がコイルインダクタンス値Lに対し小さい場合には、信号er_2はモデル誤差量に対応した正極性の信号となる。また、図11に示されるように、コイルインダクタンスモデルL’がコイルインダクタンス値Lに対し大きい場合には、信号er_2はモデル誤差量に対応した負極性の信号となる。
上記に説明したモデル誤差検出方法は、直流成分を持たない矩形波信号であるモデル誤差検出用信号adj_sigにてアクチュエータ10を駆動し、当該矩形波に同期したタイミングで速度検出信号v_sigの信号レベルを検出する方法である。アクチュエータ10はモデル誤差検出用信号adj_sigにて駆動されるので、速度検出信号v_sigは直流成分を持たない。速度検出信号v_sigにモデル誤差検出用信号adj_sigに起因する成分以外の信号成分が混入すると、混入した信号はモデル誤差検出にとって外乱となり、モデル誤差検出に検出誤差が発生する。例えば、本実施の形態のように、速度検出信号v_sigに基づいて速度制御を行う場合、速度検出信号v_sigは速度制御ループの追従目標である速度目標信号v_ref波形となる。この速度目標信号v_refが一定値である場合、速度検出信号v_sigは直流値を含む信号となるため、このような場合に上記モデル誤差検出方法をそのまま実施すると、モデル誤差検出に大きな検出誤差が発生する。
そこで、本実施の形態では、モデル誤差検出に用いる信号として、速度検出信号v_sigの代わりに、速度誤差信号v_erを用いる。
速度誤差信号v_erは、次式で表される。
Figure 2013235625
速度制御を機能させた場合、速度制御のクロスオーバ周波数以下の帯域において速度検出信号v_sigは、ほぼ速度目標信号v_refとなる。したがって、速度制御のクロスオーバ周波数以下の帯域においては、速度誤差信号v_erは略零となる。速度制御のクロスオーバ周波数を、モデル誤差検出用信号adj_sigの矩形波の周波数fより低い周波数に設定すれば、速度誤差信号v_erに含まれるモデル誤差検出用信号adj_sigの成分はそのままで、同じく速度誤差信号v_erに含まれる速度目標信号v_refの成分を効率的に除去することができる。
この場合、速度誤差信号v_erは、ほぼモデル誤差検出用信号adj_sigの成分のみとなる。図8〜図11において、速度検出信号v_sigは、モデル誤差検出用信号adj_sigの成分のみであるから、−v_erと略等価である。
以上、本実施の形態に係る速度検出装置2における速度検出方法およびモデル誤差検出方法について説明した。以下、速度検出装置2を実現するための具体的な構成について説明する。
図12は、図1の速度検出装置2の構成を示すブロック図である。
図12において、速度検出部30は、電圧−電流変換モデル31、逆起電力検出部(または減算部)32、修正機能付き逆起電力−速度変換モデル33を含む。電圧−電流変換モデル31、逆起電力検出部32、および逆起電力−速度変換モデル33は、アクチュエータ磁気回路11の特性を模擬するものであり、アクチュエータ速度vの測定値である速度検出信号v_sigを検出する機能を持つ。
電圧−電流変換モデル31は、アクチュエータ10の磁気回路特性をコイル抵抗モデルR’およびコイルインダクタンスモデルL’で模擬し、駆動電圧信号Vdrを駆動電流推定値Idr_sigに変換するモデルである。具体的には、コイル抵抗モデルR’は、初期値を有する可変パラメータであり、修正機能付きコイル抵抗モデルと呼んでもよい。コイルインダクタンスモデルL’は、初期値を有する可変パラメータであり、修正機能付きコイルインダクタンスモデルと呼んでもよい。電圧−電流変換モデル31は、アクチュエータ磁気回路特性を上記2つの可変パラメータで模擬するものであり、修正機能付き電圧−電流変換モデルと呼んでもよい。
逆起電力検出部32は、駆動電流推定値Idr_sigから駆動電流信号Idrを減算して逆起電力検出信号bmf_sigを出力する。
逆起電力−速度変換モデル33は、アクチュエータ10の磁気回路特性をコイル抵抗モデルR’で模擬し、逆起電力検出信号bmf_sigを速度検出信号v_sigに変換するモデルである。具体的には、コイル抵抗モデルR’は、初期値を有する可変パラメータであり、修正機能付きコイル抵抗モデルと呼んでもよい。逆起電力−速度変換モデル33は、アクチュエータ磁気回路特性を上記可変パラメータで模擬するものであり、修正機能付き逆起電力−速度変換モデルと呼んでもよい。
また、図12において、モデル修正部50は、モデル誤差検出用信号発生部51、極性反転部52、モデル誤差検出部53、およびモデル修正制御位相補償部54を含む。
モデル誤差検出用信号発生部51は、モデル誤差検出用信号adj_sigと、当該モデル誤差検出用信号adj_sigと同期したモデル誤差検出タイミング制御信号timとを出力する。本例では、モデル誤差検出タイミング制御信号timは、3本の論理信号を含み、具体的には、位相検波制御信号tim0と、抵抗誤差検出タイミング信号tim1と、インダクタンス誤差検出タイミング信号tim2とを含む。なお、これらの信号tim0、tim1、およびtim2は、いずれも図8〜図11を用いたモデル誤差検出の説明で説明済みの論理信号である。モデル誤差検出用信号adj_sigは、加算部43に供給され、モデル誤差検出タイミング制御信号tim(tim0,tim1,tim2)は、モデル誤差検出部53に供給される。
極性反転部52は、速度誤差検出部41からの速度誤差信号v_erの入力を受け、当該速度誤差信号v_erの極性を反転させ、極性が反転された速度誤差信号−v_erをモデル誤差検出部53に出力する。
モデル誤差検出部53は、極性反転部52から極性が反転された速度誤差信号−v_erを受け、モデル誤差検出用信号発生部51からのモデル誤差検出タイミング制御信号timに基づき、信号−v_erから、速度検出部30のモデルと、実際のアクチュエータ磁気回路11の特性との誤差を検出し、当該誤差を示すモデル誤差信号erを出力する。モデル誤差信号erは、2系統出力であり、抵抗誤差信号er_1およびインダクタンス誤差信号er_2の2系統の信号を含む。
具体的には、モデル誤差検出部53は、速度誤差信号−v_erに対し抵抗誤差検出タイミング信号tim1に基づくタイミングでサンプルを行って抵抗誤差信号er_1を生成する機能と、速度誤差信号−v_erに対しインダクタンス誤差検出タイミング信号tim2に基づくタイミングでサンプルを行ってインダクタンス誤差信号er_2を生成する機能とを有する。より具体的には、モデル誤差検出部53は、速度誤差信号−v_erを位相検波制御信号tim0で位相検波し、位相検波された信号を抵抗誤差検出タイミング信号tim1に基づくタイミングでサンプルして抵抗誤差信号er_1を生成するとともに、位相検波された信号をインダクタンス誤差検出タイミング信号tim2に基づくタイミングでサンプルしてインダクタンス誤差信号er_2を生成する。
モデル修正制御位相補償部54は、モデル誤差検出部53から2系統のモデル誤差信号er(er_1およびer_2)の入力を受け、当該モデル誤差信号erに対して所定のフィルタ処理を行って、電圧−電流変換モデル31および逆起電力−速度変換モデル33を修正するための修正量であるモデル修正信号gを生成して速度検出部30に出力する。
具体的には、モデル修正制御位相補償部54は、抵抗誤差信号er_1に対して位相補償を行ってコイル抵抗モデルを修正するための抵抗修正信号g1を生成する機能と、インダクタンス誤差信号er_2に対して位相補償を行ってコイルインダクタンスモデルを修正するためのインダクタンス修正信号g2を生成する機能とを有し、生成された抵抗修正信号g1およびインダクタンス修正信号g2を電圧−電流変換モデル31および逆起電力−速度変換モデル33に出力する。すなわち、モデル修正制御位相補償部54は、2系統の入力er_1,er_2に対してそれぞれ処理を行って、2系統の信号g1,g2を出力する。
上記モデル修正制御位相補償部54からのモデル修正信号gにより、速度検出部30のモデルが修正または更新される。具体的には、電圧−電流変換モデル31では、抵抗修正信号g1によりコイル抵抗モデルが更新され、インダクタンス修正信号g2によりコイルインダクタンスモデルが更新される。また、逆起電力−速度変換モデル33では、抵抗修正信号g1によりコイル抵抗モデルが更新される。
図13(a)は、図12の電圧−電流変換モデル31を伝達関数表示したブロック図である。電圧−電流変換モデル31は、アクチュエータ磁気回路11を模擬するもので、図2の電圧−電流変換モデル30aに対応するものである。図13(a)において、電圧−電流変換モデル31は、伝達関数1/(Rg1+Lg2s)を有する。ここで、コイル抵抗モデルR’は、その初期値Rに抵抗修正信号g1を係数として乗じた形式で表されており、R’=R×g1である。また、コイルインダクタンスモデルL’は、その初期値Lにインダクタンス修正信号g2を乗じた形式で表されており、L’=L×g2である。すなわち、コイル抵抗モデルR’(=R×g1)およびコイルインダクタンスモデルL’(=L×g2)は、モデル修正信号gによる可変パラメータとして機能する構成となっている。
図13(b)は、図13(a)の伝達関数表示の記述を等価変換したブロック図である。図13(b)において、電圧−電流変換モデル31は、減算ブロック31a、除算ブロック31b、積分ブロック31c、および乗算ブロック31dを含む。
減算ブロック31aは、駆動電圧信号Vdrから乗算ブロック31dの出力を減算する。
除算ブロック31bは、減算ブロック31aの出力を(L×g2)で除算する。ここで、コイルインダクタンスモデル初期値Lは、コイルインダクタンス値Lを模擬し、インダクタンス修正信号g2は、後述するモデル修正制御によって(L×g2)とLとの誤差が零に収束するように機能する。
積分ブロック31cは、除算ブロック31bの出力を積分して駆動電流推定値Idr_sigを出力する。
乗算ブロック31dは、積分ブロック31cの出力に(R×g1)を乗算する。ここで、コイル抵抗モデル初期値Rは、コイル抵抗値Rを模擬し、抵抗修正信号g1は、後述するモデル修正制御によって(R×g1)とRとの誤差が零に収束するように機能する。
図14は、図12の逆起電力−速度変換モデル33を伝達関数表示したブロック図である。逆起電力−速度変換モデル33は、アクチュエータ磁気回路11を模擬するもので、図2の逆起電力−速度変換モデル30cに対応するものである。図14において、逆起電力−速度変換モデル33は、伝達関数(R×g1/K’)を有する。ここで、コイル抵抗モデルR’は、その初期値Rに抵抗修正信号g1を係数として乗じた形式で表されおり、R’=R×g1である。すなわち、コイル抵抗モデルR’(=R×g1)は、モデル修正信号gによる可変パラメータとして機能する構成となっている。また、コイル抵抗モデル初期値Rは、コイル抵抗値Rを模擬し、抵抗修正信号g1は、後述するモデル修正制御によって(R×g1)とRとの誤差が零に収束するように機能する。
以下、モデル誤差を零に収束させるモデル修正制御について説明する。
図12に示される速度検出装置2にて、閉ループ制御構成によるモデル修正制御が行われる。
モデル誤差検出部53にて、アクチュエータ10のコイル抵抗およびコイルインダクタンスと速度検出における各々のモデルとの誤差であるモデル誤差信号erを検出する。具体的には、駆動電圧信号Vdrおよび駆動電流信号Idrの2つの信号から速度検出信号v_sigが演算され、この速度検出信号v_sigについての速度誤差信号v_erを極性反転した信号が、モデル誤差検出部53に入力される。モデル誤差検出部53は、極性反転した速度誤差信号−v_erを、信号tim0にて位相検波し、信号tim1にてサンプルホールドした信号を抵抗誤差信号er_1として検出し、上記位相検波信号を信号tim2でサンプルホールドした信号をインダクタンス誤差信号er_2として検出し、上記2つのモデル誤差信号er(er_1,er_2)を出力する。
モデル修正制御位相補償部54は、モデル修正制御において位相補償器として機能する。モデル修正制御において、制御対象はコイル抵抗モデル初期値Rおよびコイルインダクタンスモデル初期値Lであり、位相特性を持たない。したがって、モデル修正制御位相補償部54は、増幅機能を有する積分補償器が好適であり、これにより安定なフィードバック制御ループを構成できる。モデル修正制御位相補償部54の出力であるモデル修正信号gは、前述した2つの修正機能付きモデル31,33に入力され、L×g2とLとの誤差と、R×g1とRとの誤差が零に収束するように機能する。この独立した2系統のモデル修正制御によって、速度検出系のモデル誤差を常時零に維持することが可能となり、正確な速度検出が実現する。
以下、上記モデル修正制御を実現するための具体的な構成例について説明する。
図15は、図12のモデル誤差検出部53の構成を示すブロック図である。図15において、モデル誤差検出部53は、位相検波部53aおよびサンプルホールド部53bを含む。位相検波部53aは、速度誤差信号の逆極性信号−v_erを位相検波制御信号tim0で位相検波する機能を持つ。サンプルホールド部53bは、位相検波部53aの出力信号を受け、当該出力信号を2つの誤差検出タイミング信号tim1,tim2で夫々サンプルホールドし、各々を誤差信号er_1、er_2として出力する。
図16は、図15のモデル誤差検出部53の構成をさらに詳細に示すブロック図である。図16において、位相検波部53aは、極性反転部53a1およびスイッチ部53a2を含む。サンプルホールド部53bは、サンプルホールド部53b1およびサンプルホールド部53b2を含む。
位相検波部53aにおいて、入力信号である速度誤差信号の逆極性信号−v_erは2つの経路に分岐し、ひとつはそのままスイッチ部53a2のHロジック導通側入力に供給され、もう一方は極性反転部53a1にて極性が反転された後、スイッチ部53a2のLロジック導通側入力に供給される。スイッチ部53a2の制御入力には位相検波制御信号tim0が供給され、信号tim0がハイレベル(Hレベル)の時は信号−v_erを、ローレベル(Lレベル)の時は極性反転した信号v_erをサンプルホールド部53bに出力する。
サンプルホールド部53bにおいて、位相検波部53aから入力された信号は2つの経路に分岐し、ひとつはサンプルホールド部53b1に入力され、もう一方はサンプルホールド部53b2に入力される。サンプルホールド部53b1は、入力信号を抵抗誤差検出タイミング信号tim1にてサンプルホールドした信号を、抵抗誤差信号er_1として出力する。サンプルホールド部53b2は、入力信号をインダクタンス誤差検出タイミング信号tim2にてサンプルホールドした信号を、インダクタンス誤差信号er_2として出力する。
図17および図18に、図30で示した周波数特性を有するフォーカスアクチュエータに対し、本実施の形態のモデル誤差検出を適用した場合における、モデル誤差検出部53の出力を計測した結果を示す。図17は、コイル抵抗モデル誤差の検出特性を示し、図18は、コイルインダクタンスモデル誤差の検出特性を示す。
図17において、横軸はコイル抵抗モデル誤差、縦軸は抵抗誤差信号er_1である。抵抗誤差信号er_1は、コイル抵抗モデル誤差に対し、ほぼ線形に精度良く出力されることが確認できる。このことから、抵抗誤差信号er_1は、コイル抵抗モデル誤差を示すセンサ信号として使用することが可能であることが確認できる。
図18において、横軸はコイルインダクタンスモデル誤差、縦軸はインダクタンス誤差信号er_2である。インダクタンス誤差信号er_2は、コイルインダクタンスモデル誤差に対し、ほぼ線形に精度良く出力されることが確認できる。このことから、インダクタンス誤差信号er_2は、コイルインダクタンスモデル誤差を示すセンサ信号として使用することが可能であることが確認できる。
図19は、図12のモデル修正制御位相補償部54の構成を示すブロック図である。図19において、モデル修正制御位相補償部54は、倍率G1の増幅部54a、積分部54b、倍率G2の増幅部54c、および積分部54dを含む。モデル修正制御位相補償部54に対する入力信号は、er_1およびer_2の2本であり、夫々の入力に対し、独立した処理系が2つ設定されている。入力er_1は、増幅部54aで増幅され、さらに積分部54bにて積分され、抵抗修正信号g1として出力される。入力er_2は、増幅部54cで増幅され、さらに積分部54dにて積分され、インダクタンス修正信号g2として出力される。
図20は、図12のモデル誤差検出用信号発生部51の構成を示すブロック図である。図20において、モデル誤差検出用信号発生部51は、矩形波発生部51a、アッテネータ51b、直流除去部51c、および誤差検出タイミング信号生成部51dを含む。矩形波発生部51aは、デューティ比50%の論理波形を出力する。その周波数f[Hz]は、アクチュエータ磁気回路11のコイル抵抗R[Ω]およびコイルインダクタンスL[H]の値によって制限を受け、式32で規定される値に設定されることが望ましい。この論理波形は、位相検波制御信号tim0としてモデル誤差検出部53に出力される。また、この論理波形は、アッテネータ51bにて所定振幅に減衰され、直流除去部51cにて直流成分が除去された後、モデル誤差検出用信号adj_sigとして加算部43に出力される。また、この論理波形は、誤差検出タイミング信号生成部51dに入力される。誤差検出タイミング信号生成部51dは、入力された論理波形の立ち上がりと立下りとの両エッジタイミングから式21で定義された時間T1[sec]だけ遅延したタイミングでハイレベル(Hレベル)となる抵抗誤差検出タイミング信号tim1をモデル誤差検出部53に出力する。さらに、誤差検出タイミング信号生成部51dは、入力された論理波形の立ち上がりと立下りの両エッジタイミングから式29で定義された時間ΔT2[sec]だけ遅延したタイミングでハイレベル(Hレベル)となるインダクタンス誤差検出タイミング信号tim2をモデル誤差検出部53に出力する。
上記において、アクチュエータの高精度な速度検出を実現するための構成を説明したが、速度検出装置2は、2つのモデル修正制御を以下の手順で行うように構成される。
コイルインダクタンスモデル誤差とコイル抵抗モデル誤差とが混在する場合、コイル抵抗モデル誤差の検出タイミングtim1において、コイルインダクタンスモデル誤差はコイル抵抗モデル誤差の検出に影響を及ぼさないが、逆にコイルインダクタンスモデル誤差の検出タイミングtim2においては、コイル抵抗モデル誤差がコイルインダクタンスモデル誤差の検出に影響を及ぼす。そこで、速度検出装置2は、まずコイル抵抗モデル誤差を検出して修正する制御を行い、コイル抵抗モデル誤差を所定量(例えば零)に収束させた後、コイルインダクタンスモデル誤差を検出して修正する制御を実施する。
以上、本実施の形態に係る速度検出装置2について詳しく説明した。つぎに、図1に戻って、本実施の形態における速度検出信号v_sigを用いた速度制御について説明する。
一つの態様では、アクチュエータ10は、バネ支持された拘束系アクチュエータである。具体的には、アクチュエータ10は、バネ支持された可動部を駆動するアクチュエータである。そして、速度制御位相補償部42は、アクチュエータ10の共振周波数より低い帯域で機能する2次のラグリードフィルタ特性を有する。
例えば、アクチュエータ10は、光ディスク装置のフォーカスアクチュエータであり、その駆動電圧信号Vdrに対するアクチュエータ速度vの伝達特性は図30に示す通りである。
このようなバネ支持された拘束系の制御対象に対し、速度制御ループが所定の直流ゲインを持つ構成として、例えば、速度制御位相補償部42の周波数特性を図21に示すような特性に設定する構成を挙げることができる。図21には、ゲイン特性G21および位相特性P21が示されている。図21の周波数特性は、アクチュエータ機構特性12の共振周波数より低い周波数帯域において2次の積分特性を有し、アクチュエータ機構特性12の共振周波数より高い周波数帯域において位相特性が零となり単なる増幅器として機能する特性となるものである。
図22は、速度制御位相補償部42の周波数特性を図21の特性に設定した場合における速度制御の開ループ特性を示す図である。図22には、ゲイン特性G22および位相特性P22が示されている。図22に示されるように、クロスオーバ周波数は1kHz以上、位相余裕は90deg、1Hzゲインが50dB以上の高性能で安定な速度制御が実現している。
以上の結果から、本実施の形態では、バネ支持された拘束型のアクチュエータをセンサレスで高精度に速度制御する装置を実現することが可能となる。
以上説明した本実施の形態1によれば、下記(1)〜(4)の効果が得られ得る。
(1)本実施の形態に係る速度制御装置は、アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生部と、アクチュエータのモデルを用いて、アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出部と、速度目標信号と速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号をアクチュエータに供給する制御部と、所定のモデル誤差検出用信号を速度制御信号に重畳させてアクチュエータに供給し、速度検出信号に含まれるモデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(誤差検出用成分信号)を取得し、当該誤差検出用成分信号からアクチュエータとモデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいてモデルを修正するモデル修正部と、を有する。このため、本実施の形態によれば、アクチュエータの移動中においても、モデルを修正することができ、速度検出部を調整することができる。これにより、高精度な速度検出および速度制御が常時可能となる。
例えば、特許文献1のように、アクチュエータが静止した状態で速度検出部の調整を行う技術は、電磁モータの速度制御などのように常時速度検出が必要な用途などには適用できない。これに対し、本実施の形態に係る速度制御装置は、速度検出中や速度制御中でも速度検出部を調整することができ、常時速度検出が必要な用途にも適用できる。
(2)モデル修正部は、誤差検出用成分信号として、速度誤差検出部により検出される速度誤差信号を取得し、当該速度誤差信号からモデル誤差信号を検出する。本態様によれば、速度制御用の速度誤差信号をモデル誤差検出のための誤差検出用成分信号として利用するので、簡易な構成で誤差検出用成分信号を取得することができる。
(3)速度検出部は、上記モデルとして、アクチュエータのコイルの抵抗特性を模擬するコイル抵抗モデルと、上記コイルのインダクタンス特性を模擬するコイルインダクタンスモデルとを含む。本態様によれば、コイル抵抗特性だけを考慮して速度検出を行う構成よりも、正確なアクチュエータ速度を検出することができる。これにより、例えば、高精度な速度検出および速度制御を実現することが可能となる。また、速度検出信号を負帰還して制振制御する際、良好な制振性能を実現することが可能となる。
(4)モデル修正部は、コイル抵抗モデルの誤差が所定量に収束した後に、コイルインダクタンスモデルの誤差を検出してコイルインダクタンスモデルを修正する制御を開始する。本態様によれば、コイルインダクタンスモデル誤差の検出における、コイル抵抗モデル誤差の影響を回避または軽減することができ、コイルインダクタンスモデル誤差を正確に検出して修正することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、制御対象が拘束のないアクチュエータである場合について説明する。本実施の形態は、上記実施の形態1に対し、速度制御の制御対象が異なるだけであり、速度制御装置は同様である。以下の説明では、実施の形態1と同様の部分については説明を省略または簡略化し、実施の形態1と同一または対応する要素については同一の符号を付す。
図1において、本例では、アクチュエータ10は、バネ支持の無い電磁駆動型回転型モータである。以下の説明では、アクチュエータ10をモータ10という。
図23は、モータ10のモータ駆動電圧信号Vdr[V]に対するモータ角度x[rad]の周波数特性を示す図である。図23には、ゲイン特性G23および位相特性P23が示されている。このモータ10のアクチュエータ機構特性12は、一般的な2次系であり、バネなどの拘束手段がない慣性系であり共振周波数が無いが、低周波域で逆起電力による速度フィードバックにより1次系の特性となっている。このモータ10のアクチュエータ磁気回路11の基本構成は、実施の形態1と同等である。
図24は、モータ10のモータ駆動電圧信号Vdr[V]に対するモータ角速度v[rad/s]の周波数特性を示す図である。図24には、ゲイン特性G24および位相特性P24が示されている。図24の周波数特性は、図23の微分特性であり、逆起電力の効果で低域がフラットな2次ローパスフィルタ特性となる。
図25は、速度検出装置2によるモータ駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigの周波数特性を示す図である。図25には、駆動電圧信号Vdr[V]に対する速度検出信号v_sigのゲイン特性G25および位相特性P25が破線で示されている。また、比較のために、図24で示された駆動電圧信号Vdr[V]に対するモータ角速度v[rad/s]のゲイン特性G24および位相特性P24が実線で示されている。図25を見ると、位相特性において2kHz以上の帯域で若干異なる程度で、両者はほぼ同一の特性となっており、高精度な検出が実現していることが分かる。
制御対象が慣性系であるため、速度制御位相補償部42の構成は、所定の周波数特性を有するフィルタではなく、単なる増幅機能だけを有するもので良い場合がある。図26に、速度制御位相補償部42を単なる増幅器として設定した場合の速度制御の開ループ特性を示す。クロスオーバ周波数は1kHz以上、位相余裕が90deg、1Hzゲインが35dB以上の高性能で安定な速度制御が実現している。なお、低域のゲインがさらに要求される場合は、速度制御位相補償部42を、速度制御ループのクロスオーバ周波数以下で機能するラグリードフィルタ特性を有するもの、例えば、低い周波数帯域において積分特性を有し、高い周波数帯域において位相特性が零となり単なる増幅器として機能するフィルタ特性を有するものとすればよい。
以上の結果から、本実施の形態では、電磁駆動型回転型モータをセンサレスで高精度に速度制御する装置を実現することが可能となる。
上記の説明では、拘束のない電磁駆動型アクチュエータとして電磁駆動型回転型モータを例示したが、これに限られず、例えば、バネなどの拘束がない電磁駆動型リニアモータについても同様に適用可能であり、同様の効果が得られる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様で実施することができる。
例えば、上記実施の形態では、速度検出信号に含まれるモデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(誤差検出用成分信号)として、速度誤差信号を取得する構成を例示したが、誤差検出用成分信号は、他の方法で取得されてもよい。例えば、モデル修正部は、速度検出信号からハイパスフィルタ等により誤差検出用成分信号を取り出してもよい。
また、上記実施の形態では、速度検出部においてコイル抵抗モデルおよびコイルインダクタンスモデルを用いる構成を例示したが、これに限られず、例えば、速度検出部は、コイル抵抗モデルを用い、コイルインダクタンスモデルを用いない構成であってもよい。この場合、上記(3)の効果は得られないが、上記(1)の効果は得られる。
また、上記実施の形態では、位相検波制御信号tim0により位相検波する構成を例示したが、当該位相検波制御信号tim0による位相検波は省略されてもよい。例えば、モデル誤差検出部53は、モデル誤差検出用信号の立ち上がりから時間T1(またはΔT2)だけ遅延したタイミングでサンプルを行ってモデル誤差信号を検出し、モデル誤差検出用信号の立下りから時間T1(またはΔT2)だけ遅延したタイミングではサンプルを行わないように構成されてもよい。この場合は、位相検波制御信号tim0による位相検波は不要である。
1 電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置、 2 電磁駆動型アクチュエータの速度検出装置、 10 電磁駆動型アクチュエータ、 11 アクチュエータ磁気回路、 12 アクチュエータ機構特性、 20 速度目標信号発生部、 30 速度検出部、 31 電圧−電流変換モデル、 32 逆起電力検出部、 33 逆起電力−速度変換モデル、 40 制御部、 41 速度誤差検出部、 42 速度制御位相補償部、 43 加算部、 44 駆動部、 50 モデル修正部、 51 モデル誤差検出用信号発生部、 52 極性反転部、 53 モデル誤差検出部、 54 モデル修正制御位相補償部。

Claims (19)

  1. 電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生手段と、
    前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出手段と、
    前記速度目標信号と前記速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御手段と、
    所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正手段と、
    を有することを特徴とする電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記速度目標信号と前記速度検出信号との誤差を示す速度誤差信号を検出する速度誤差検出手段と、
    前記速度誤差信号に対して位相補償を行って前記速度制御信号を出力する速度制御位相補償手段と、
    前記速度制御位相補償手段からの速度制御信号と、前記モデル修正手段からのモデル誤差検出用信号とを加算して駆動制御指令信号を出力する加算手段と、
    前記駆動制御指令信号に応じた駆動電圧信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する駆動手段と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  3. 前記モデル修正手段は、前記誤差検出用成分信号として、前記速度誤差検出手段により検出される速度誤差信号を取得することを特徴とする請求項2に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  4. 前記速度検出手段は、前記モデルとして、前記電磁駆動型アクチュエータのコイルの抵抗特性を模擬するコイル抵抗モデルと、前記コイルのインダクタンス特性を模擬するコイルインダクタンスモデルとを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  5. 前記速度検出手段は、
    前記電磁駆動型アクチュエータの磁気回路特性を前記コイル抵抗モデルおよび前記コイルインダクタンスモデルで模擬し、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号を前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電流推定値に変換する電圧−電流変換モデルと、
    前記駆動電流推定値から前記駆動電流信号を減算して逆起電力検出信号を出力する逆起電力検出手段と、
    前記磁気回路特性を前記コイル抵抗モデルで模擬し、前記逆起電力検出信号を前記速度検出信号に変換する逆起電力−速度変換モデルと、
    を含むことを特徴とする請求項4に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  6. 前記モデル修正手段は、前記モデル誤差信号として、前記コイルの抵抗値に対する前記コイル抵抗モデルの誤差を示す抵抗誤差信号と、前記コイルのインダクタンス値に対する前記コイルインダクタンスモデルの誤差を示すインダクタンス誤差信号とを検出し、前記抵抗誤差信号に基づいて前記コイル抵抗モデルを修正し、前記インダクタンス誤差信号に基づいて前記コイルインダクタンスモデルを修正することを特徴とする請求項4または5に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  7. 前記モデル修正手段は、
    前記モデル誤差検出用信号と、抵抗誤差検出タイミング信号と、インダクタンス誤差検出タイミング信号とを発生するモデル誤差検出用信号発生手段と、
    前記誤差検出用成分信号に対し前記抵抗誤差検出タイミング信号に基づくタイミングでサンプルを行って前記抵抗誤差信号を生成する機能と、前記誤差検出用成分信号に対し前記インダクタンス誤差検出タイミング信号に基づくタイミングでサンプルを行って前記インダクタンス誤差信号を生成する機能とを有するモデル誤差検出手段と、
    前記抵抗誤差信号に対して位相補償を行って前記コイル抵抗モデルを修正するための抵抗修正信号を生成する機能と、前記インダクタンス誤差信号に対して位相補償を行って前記コイルインダクタンスモデルを修正するためのインダクタンス修正信号を生成する機能とを有し、前記抵抗修正信号および前記インダクタンス修正信号を前記速度検出手段に出力するモデル修正制御位相補償手段と、
    を含むことを特徴とする請求項6に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  8. 前記モデル誤差検出用信号発生手段は、前記モデル誤差検出用信号の極性を示す位相検波制御信号をさらに発生し、
    前記モデル誤差検出手段は、前記誤差検出用成分信号を前記位相検波制御信号で位相検波し、前記位相検波された信号を前記抵抗誤差検出タイミング信号に基づくタイミングでサンプルして前記抵抗誤差信号を生成するとともに、前記位相検波された信号を前記インダクタンス誤差検出タイミング信号に基づくタイミングでサンプルして前記インダクタンス誤差信号を生成する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  9. 前記電圧−電流変換モデル、前記逆起電力検出手段、前記逆起電力−速度変換モデル、モデル誤差検出用信号発生手段、モデル誤差検出手段、およびモデル修正制御位相補償手段は、前記電圧−電流変換モデルおよび前記逆起電力−速度変換モデルを前記電磁駆動型アクチュエータの磁気回路に対して追従させる閉ループを構成し、前記コイル抵抗モデルを前記コイルの抵抗値に対して誤差が無くなるように追従させる制御を行う系統と、前記コイルインダクタンスモデルを前記コイルのインダクタンス値に対して誤差が無くなるように追従させる制御を行う系統との独立した2つの系統を有することを特徴とする請求項7または8に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  10. 前記モデル修正手段は、前記コイル抵抗モデルの誤差が所定量に収束した後に、前記コイルインダクタンスモデルの誤差を検出して前記コイルインダクタンスモデルを修正する制御を開始することを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  11. 前記モデル誤差検出用信号は、直流成分を持たないデューティ比50%の矩形波であることを特徴とする請求項6から10のいずれか1項に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  12. 前記コイルの抵抗値をR、前記コイルのインダクタンス値をLとすると、前記モデル誤差検出用信号の周期Tは、次式で表されることを特徴とする請求項11に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
    Figure 2013235625
  13. 前記コイルの抵抗値をR、前記コイルのインダクタンス値をLとすると、前記抵抗誤差検出タイミング信号に基づくタイミングは、前記モデル誤差検出用信号の立ち上がりまたは立下りのタイミングに対し、次式で表される時間T1だけ遅延したタイミングであることを特徴とする請求項11または12に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
    Figure 2013235625
  14. 前記コイルの抵抗値をR、前記コイルのインダクタンス値をLとすると、前記インダクタンス誤差検出タイミング信号に基づくタイミングは、前記モデル誤差検出用信号の立ち上がりまたは立下りのタイミングに対し、次式で表される時間ΔT2だけ遅延したタイミングであることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
    Figure 2013235625
  15. 前記電磁駆動型アクチュエータは、バネ支持されたアクチュエータであって、前記速度制御位相補償手段は、前記電磁駆動型アクチュエータの共振周波数より低い帯域で機能する2次のラグリードフィルタ特性を有することを特徴とする請求項2から14のいずれか1項に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  16. 前記電磁駆動型アクチュエータは、拘束がないリニアモータまたは回転型モータであって、前記速度制御位相補償手段は、単なる増幅機能または速度制御ループのクロスオーバ周波数以下で機能するラグリードフィルタ特性を有することを特徴とする請求項2から14のいずれか1項に記載の電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置。
  17. 電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生手段と、前記速度目標信号と速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御手段とを有する速度制御装置における前記速度検出信号を生成する電磁駆動型アクチュエータの速度検出装置であって、
    前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出手段と、
    所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正手段と、
    を有することを特徴とする電磁駆動型アクチュエータの速度検出装置。
  18. 電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生工程と、
    前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出工程と、
    前記速度目標信号と前記速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御工程と、
    所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正工程と、
    を有することを特徴とする電磁駆動型アクチュエータの速度制御方法。
  19. 電磁駆動型アクチュエータの速度制御における速度目標信号を出力する速度目標信号発生工程と、前記速度目標信号と速度検出信号との誤差に応じた速度制御信号を前記電磁駆動型アクチュエータに供給する制御工程とを有する速度制御方法における前記速度検出信号を生成する電磁駆動型アクチュエータの速度検出方法であって、
    前記電磁駆動型アクチュエータのモデルを用いて、前記電磁駆動型アクチュエータの駆動電圧信号および駆動電流信号に基づき、前記電磁駆動型アクチュエータの速度を検出して速度検出信号を出力する速度検出工程と、
    所定のモデル誤差検出用信号を前記速度制御信号に重畳させて前記電磁駆動型アクチュエータに供給し、前記速度検出信号に含まれる前記モデル誤差検出用信号に起因する成分の信号(以下、「誤差検出用成分信号」という)を取得し、当該誤差検出用成分信号から前記電磁駆動型アクチュエータと前記モデルとの誤差を示すモデル誤差信号を検出し、当該モデル誤差信号に基づいて前記モデルを修正するモデル修正工程と、
    を有することを特徴とする電磁駆動型アクチュエータの速度検出方法。
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