JP2013234913A - ジャイロセンサー、電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度変化に対して安定した角速度を検出することができるジャイロセンサーを提供する。
【解決手段】ジャイロセンサー1は、基板10と、基板10に設けられている第1支持部40,41と、第1支持部40,41にバネ部30,31を介して接続され、且つ、基板10上に第1軸の方向に並んで配置された少なくとも二つの質量部20,21と、二つの質量部20,21の各々に設けられ、角速度を検出する検出部70,75と、二つの質量部20,21の間に配置され、第1軸に沿って二つの質量部20,21を互いに逆方向へ振動させる駆動部50とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】ジャイロセンサー1は、基板10と、基板10に設けられている第1支持部40,41と、第1支持部40,41にバネ部30,31を介して接続され、且つ、基板10上に第1軸の方向に並んで配置された少なくとも二つの質量部20,21と、二つの質量部20,21の各々に設けられ、角速度を検出する検出部70,75と、二つの質量部20,21の間に配置され、第1軸に沿って二つの質量部20,21を互いに逆方向へ振動させる駆動部50とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、ジャイロセンサー、及びこれを用いた電子機器に関する。
近年、デジタルスチルカメラなどの撮像機器の手ぶれ補正機能や、GPS信号を用いた車両などの移動体ナビゲーションシステムの姿勢制御機能などに資するセンサーとして、角速度を検出するジャイロセンサーが多用されている。
特許文献1には、角速度印加時に発生するコリオリ力を利用して、ヨーレート(Z軸周りの角速度、例えば、車両の旋回方向への回転角が変化する速度のこと)を検出するための振動式ジャイロの振動子(以下、ジャイロセンサーという)が開示されている。
このジャイロセンサーは、支持体と、連結質量体と振動ばねとからなる連結範囲(以下、連結部という)と、二つの振動質量体と、を備え、二つの振動質量体が、逆位相的に駆動振動するように、連結部を介して互いに機械的に結合されている。加えて、ジャイロセンサーは、1つの振動質量体に対し少なくとも二つの懸吊ばねが設けられ、各懸吊ばねの一方の端部が支持体と結合され、他方の端部が各振動質量体と結合された構成となっている。
このジャイロセンサーは、支持体と、連結質量体と振動ばねとからなる連結範囲(以下、連結部という)と、二つの振動質量体と、を備え、二つの振動質量体が、逆位相的に駆動振動するように、連結部を介して互いに機械的に結合されている。加えて、ジャイロセンサーは、1つの振動質量体に対し少なくとも二つの懸吊ばねが設けられ、各懸吊ばねの一方の端部が支持体と結合され、他方の端部が各振動質量体と結合された構成となっている。
特許文献1に記載されているジャイロセンサーの構成では、連結部を介して互いに機械的に結合されている二つの振動質量体が、二つ以上の懸吊ばねを介して、互いに離れた4箇所で支持体と結合されていると共に、振動質量体を連結する連結部の一部も支持体に結合されている。
これにより、特許文献1のジャイロセンサーは、懸吊ばねと支持体との熱膨張率の違いにより、周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差によって、両者の間に熱応力が発生することとなる。
この熱応力に起因した懸吊ばねや支持体の歪(ねじれ、そりなど)により、振動質量体の離調周波数(共振点、共振周波数)や、角速度が加わったときの変位量が本来の値から変化し、検出感度、検出精度などの検出特性が劣化するおそれがある。
これにより、特許文献1のジャイロセンサーは、懸吊ばねと支持体との熱膨張率の違いにより、周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差によって、両者の間に熱応力が発生することとなる。
この熱応力に起因した懸吊ばねや支持体の歪(ねじれ、そりなど)により、振動質量体の離調周波数(共振点、共振周波数)や、角速度が加わったときの変位量が本来の値から変化し、検出感度、検出精度などの検出特性が劣化するおそれがある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係るジャイロセンサーは、前記基板に設けられている支持部と、前記支持部にバネ部を介して接続され、且つ、前記基板上に第1軸の方向に並んで配置された少なくとも二つの質量部と、前記二つの質量部の各々に設けられ、角速度を検出する検出部と、前記二つの質量部の間に配置され、前記第1軸に沿って前記二つの質量部を互いに逆方向へ振動させる駆動部と、を備えることを特徴とする。
本適用例によれば、ジャイロセンサーは、二つの質量部がそれぞれのバネ部を介して少なくとも二箇所の支持部で基板の固定領域に固定することができる。従って、特許文献1に記載のジャイロセンサーよりも質量部を支持する点数を減らすことができるため、支持部と基板との熱膨張率の違いによる周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差が小さくなり、温度変化に伴うジャイロセンサーの熱応力の発生を抑制することができる。
従って、本構成のジャイロセンサーは、熱応力に起因する離調周波数(共振点、共振周波数)の変化を抑えることができる。その結果、温度変化に対する感度特性を一定に保つことができるため、温度変化に対して安定した角速度を検出することができる。
また、二つの質量部の間に駆動部を設けることにより、二つの質量部間のスペースを有効に活用でき、第1軸方向の小型化に有効である。
従って、本構成のジャイロセンサーは、熱応力に起因する離調周波数(共振点、共振周波数)の変化を抑えることができる。その結果、温度変化に対する感度特性を一定に保つことができるため、温度変化に対して安定した角速度を検出することができる。
また、二つの質量部の間に駆動部を設けることにより、二つの質量部間のスペースを有効に活用でき、第1軸方向の小型化に有効である。
[適用例2]上記適用例に係るジャイロセンサーにおいて、前記支持部は、第1支持部と第2支持部とを含み、前記第1支持部と前記二つの質量部の一方とが接続され、前記第2支持部と前記二つの質量部の他方とが接続され、前記第1支持部および前記第2支持部は、互いに離間して配置されていることが好ましい。
駆動部によって、二つの質量部は第1軸の方向に互いに逆方向へ振動する。従って、第1軸の方向で、二つの質量部を挟むようにバネ部を配置すれば、振動方向とバネ部の付勢方向がほぼ一致するため、捩れ等が発生しにくく安定した振動を持続させることができる。
[適用例3]上記適用例に係るジャイロセンサーにおいて、前記二つの質量部を接続する第2のバネ部をさらに備えていること、が好ましい。
前述したように、二つの質量部は第1軸の方向に互いに逆方向へ同じ周波数で振動する。しかし、二つの質量部の形状や質量にばらつきがある場合、周波数にずれが発生することが考えられる。そこで、二つの質量部を接続する第2のバネ部を設けることにより、周波数のずれを吸収することができるという効果がある。
[適用例4]上記適用例に係るジャイロセンサーにおいて、前記二つの質量部、前記バネ部、及び前記支持部は、材質にシリコンを含み、且つ一体となっていること、が好ましい。
このようにすれば、ジャイロセンサーは、二つの質量部、バネ部、支持部がシリコンを含む材質で一体で形成されていることから、例えば、エッチングなどによりシリコン板から上記の構成要素を精度よく形成することができる。
[適用例5]上記適用例に係るジャイロセンサーにおいて、前記基板は、絶縁材料であること、が好ましい。
ジャイロセンサーは、基板が絶縁材料であることから、二つの質量部などとの絶縁分離を確実に行うことができる。
なお、ジャイロセンサーは、基板に絶縁材料として、例えば、ガラスを用いれば、上記質量部、バネ部、支持部となるシリコン板と基板としてのガラス板とを陽極接合することができる。これにより、ジャイロセンサーは、他の部材を介さずに支持部を基板に強固に固定することができる。
また、ジャイロセンサーは、熱膨張率が異なるシリコン及びガラスを支持部及び基板に用いても、支持部が基板の限られた範囲(固定領域)に固定されていることから、シリコンとガラスとの熱膨張率の違いによる周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差が小さくなり、熱応力の発生を抑制することができる。
なお、ジャイロセンサーは、基板に絶縁材料として、例えば、ガラスを用いれば、上記質量部、バネ部、支持部となるシリコン板と基板としてのガラス板とを陽極接合することができる。これにより、ジャイロセンサーは、他の部材を介さずに支持部を基板に強固に固定することができる。
また、ジャイロセンサーは、熱膨張率が異なるシリコン及びガラスを支持部及び基板に用いても、支持部が基板の限られた範囲(固定領域)に固定されていることから、シリコンとガラスとの熱膨張率の違いによる周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差が小さくなり、熱応力の発生を抑制することができる。
[適用例6]上記適用例に係るジャイロセンサーにおいて、前記質量部及び前記基板の互いに対向する側の少なくとも一方に、対向する相手方と平面視で重なる位置に、前記質量部と前記基板との間に所与の隙間を有する凸部が設けられていること、が好ましい。
ジャイロセンサーは、二つの質量部及び基板の互いに対向する側の少なくとも一方に、対向する相手方と平面視で重なる位置に凸部を設けることによって、二つの質量部と基板との間を所定の間隔に保持することができる。
これにより、ジャイロセンサーは、上述した陽極接合時や、外部からの衝撃時などにおける質量部と基板との貼り付きを回避することができる。
また、支持部と凸部とを平面視でバランスよく配置すれば、質量部の厚み方向の傾きや捩れを抑制することができる。
これにより、ジャイロセンサーは、上述した陽極接合時や、外部からの衝撃時などにおける質量部と基板との貼り付きを回避することができる。
また、支持部と凸部とを平面視でバランスよく配置すれば、質量部の厚み方向の傾きや捩れを抑制することができる。
[適用例7]上記適用例に係るジャイロセンサーにおいて、前記駆動部は、前記二つの質量部の各々に設けられた駆動用可動電極と、前記基板上に設けられ、且つ、前記駆動用可動電極と対向して配置された駆動用固定電極と、を含むこと、が好ましい。
これによれば、ジャイロセンサーは、駆動部が二つの質量部のそれぞれに設けられた駆動用可動電極と、基板上に設けられ、且つ、駆動用可動電極と対向して配置された駆動用固定電極と、を含んで構成されている。従って、ジャイロセンサーは、例えば、交流電圧の印加によって駆動用可動電極と駆動用固定電極との間に生じる静電引力を用いて二つの質量部を互いに逆方向へ安定して振動させることができる。
[適用例8]本適用例に係る電子機器は、上記適用例のいずれかに記載のジャイロセンサーを備えたことを特徴とする。
これによれば、本構成の電子機器は、上記適用例のいずれかに記載のジャイロセンサーを備えたことから、上記適用例のいずれかに記載の効果を有する電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
なお、以下の説明で参照する図は、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
(実施形態1)
なお、以下の説明で参照する図は、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係るジャイロセンサーの概略構成を示す模式平面図である。なお、図1では蓋体を省略している。また、説明の便宜上、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸及びZ軸を図示している。以降、X軸に平行な方向をX軸方向、Y軸に平行な方向をY軸方向、XY平面に直行するZ軸に平行な方向をZ軸方向とし、X軸方向を第1軸方向、Y軸方向を第2軸方向と表すことがある。
図1に示すように、ジャイロセンサー1は、二つの質量部20,21が、第1軸としてのX軸方向に並んで配設されている。質量部20は、質量部21と反対側に設けられる第1支持部40とバネ部30を介して接続されている。一方、質量部21は、質量部20とは反対側の第2支持部41とバネ部31を介して接続されている。第1支持部40、第2支持部41はそれぞれ、基板10に設けられる固定領域13,14に固定されている。
駆動部50は、質量部20と質量部21との間に配置され、質量部20,21をX軸方向に互いに逆方向へ振動させる。また、ジャイロセンサー1は、Z軸回りに印加される角速度によりX軸方向と交差する方向(Y軸方向:第2軸方向)へ変位する質量部20,21の変位量を検出する検出部70,75を備えている。
基板10は、略矩形の平板状に形成され、+Z側の主面10aには凹部11が設けられている。凹部11は、質量部20,21、バネ部30,31などが基板10に接触することなく変位可能となるように設けられている。
基板10には、絶縁性を有するシリコン材料、ガラス材料を用いるのが好ましく、特に、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、硼珪酸ガラス)を用いるのが好ましい。
基板10には、絶縁性を有するシリコン材料、ガラス材料を用いるのが好ましく、特に、アルカリ金属イオン(可動イオン)を含むガラス材料(例えば、硼珪酸ガラス)を用いるのが好ましい。
質量部20,21各々は、略矩形の平板状に形成され、四角い枠状に設けられた駆動質量部20a,21aと、駆動質量部20a,21aの内側に四角い枠状部分を含んで設けられ、Z軸回りに印加される角速度によりX軸方向と交差するY軸方向へ変位する検出領域としての検出質量部20b,21bと、を備えている。
駆動部50は、駆動質量部20aの端部から駆動質量部21bに向かって櫛歯状に突設された駆動用可動電極50aと、駆動質量部21aの端部から駆動質量部20aに向かって櫛歯状に突設された駆動用可動電極50bと、を有する。駆動用可動電極50a,50bには図示するように、複数の電極指が互いに対向するように突設されており、これらの電極指の間に噛み合うように駆動用固定電極50cが形成されている。
駆動用可動電極50a,50bと駆動用固定電極50cとは、静電引力を効率的に生じさせるべく、複数の電極指が互いに噛み合うようにして櫛歯状に形成されている。
駆動用可動電極50a,50bと駆動用固定電極50cとは、静電引力を効率的に生じさせるべく、複数の電極指が互いに噛み合うようにして櫛歯状に形成されている。
検出部70,75は、検出質量部20b,21bのそれぞれの枠状部分の内側に、X軸方向に沿って延びる梁状(桟状)に設けられた検出用可動電極72,77と、検出用可動電極72,77と対向して基板10上に壁状に設けられた検出用固定電極71,76と、を含んで構成されている。本実施形態では、検出用可動電極72,77が各2個、検出用固定電極71,76が各4個(ハンチングで図示している)設けられている。
なお、検出用固定電極71,76のY軸方向に幅広の部分は、検出用固定電極71,76と基板10との接合面積を確保して、検出用固定電極71,76を基板10へ強固に固定するために設けられている。
なお、検出用固定電極71,76のY軸方向に幅広の部分は、検出用固定電極71,76と基板10との接合面積を確保して、検出用固定電極71,76を基板10へ強固に固定するために設けられている。
質量部20,21のそれぞれとバネ部30,31を介して連結された第1支持部40,41の各々は、基板10に設けられた固定領域13,14に固定されている。
質量部20と第1支持部40とを連結するバネ部30、及び質量部21と第2支持部41とを連結するバネ部31は、X軸方向へ変位し易いように、Y軸方向へ複数回折り返した形状に形成され、Z軸方向の厚みによりZ軸方向へは容易に変位しない形状となっている。
質量部20と第1支持部40とを連結するバネ部30、及び質量部21と第2支持部41とを連結するバネ部31は、X軸方向へ変位し易いように、Y軸方向へ複数回折り返した形状に形成され、Z軸方向の厚みによりZ軸方向へは容易に変位しない形状となっている。
質量部20,21に設けられる駆動質量部20a,21a及び基板10の互いに対向する側の少なくとも一方(ここでは、基板10側)には、対向する相手方(ここでは、質量部20,21)と平面視で重なる位置に複数の凸部12が設けられている。
詳述すると、凸部12は、基板10における質量部20,21それぞれの、+Y側に位置するX軸方向に沿って延びる枠部分の駆動部50寄りの部位に対向する位置と、質量部20,21それぞれの、−Y側に位置するX軸方向に沿って延びる枠部分の駆動部50寄りの部位に対向する位置とに設けられている。
なお、図1では、凸部12の平面形状は、矩形となっているが、多角形、円形、楕円形などでもよい。
なお、凸部12と質量部20,21との間には、質量部20,21のX軸方向に沿った振動に対して支障がないように所与の隙間が設けられている。
詳述すると、凸部12は、基板10における質量部20,21それぞれの、+Y側に位置するX軸方向に沿って延びる枠部分の駆動部50寄りの部位に対向する位置と、質量部20,21それぞれの、−Y側に位置するX軸方向に沿って延びる枠部分の駆動部50寄りの部位に対向する位置とに設けられている。
なお、図1では、凸部12の平面形状は、矩形となっているが、多角形、円形、楕円形などでもよい。
なお、凸部12と質量部20,21との間には、質量部20,21のX軸方向に沿った振動に対して支障がないように所与の隙間が設けられている。
なお、質量部20,21、バネ部30,31、第1支持部40,41、駆動部50、検出部70,75は、単結晶シリコン、ポリシリコンなどのシリコン系材質を含む板材(以下、シリコン板という)を用いて一体的に形成されている。
次に、ジャイロセンサー1の断面構成について説明する。
図2は、本実施形態に係るジャイロセンサー1の断面構成を示し、(a)は図1のA−A切断面を示す模式断面図、(b)は図1のB−B切断面を示す模式断面図である。
図2(a),(b)に示すように、ジャイロセンサー1は、ガラス材料(ガラス板)を用いて主面10aから凹部11や凸部12などが形成済みの基板10と、シリコン板とを陽極接合し、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術を用いてシリコン板をエッチングすることにより、質量部20,21、バネ部30,31、第1支持部40,41、駆動部50、検出部70,75が形成される。
図2は、本実施形態に係るジャイロセンサー1の断面構成を示し、(a)は図1のA−A切断面を示す模式断面図、(b)は図1のB−B切断面を示す模式断面図である。
図2(a),(b)に示すように、ジャイロセンサー1は、ガラス材料(ガラス板)を用いて主面10aから凹部11や凸部12などが形成済みの基板10と、シリコン板とを陽極接合し、フォトリソグラフィー技術、エッチング技術を用いてシリコン板をエッチングすることにより、質量部20,21、バネ部30,31、第1支持部40,41、駆動部50、検出部70,75が形成される。
これにより、第1支持部40,41、駆動用固定電極50c、検出用固定電極71,76は、基板10へ確実に接合(固定)された状態で形成され、質量部20,21、バネ部30,31、駆動用可動電極50a,50b、検出用可動電極72,77は、基板10の凹部11によって変位可能に形成される。
なお、シリコン板には、リン、ボロンなどの不純物がドープされていることが好ましい。これにより、ジャイロセンサー1は、シリコン板(駆動部50、検出部70,75)の導電性を優れたものとすることができる。
なお、図2(b)に示すように、駆動質量部20aと基板10に設けられた凸部12との間には隙間が設けられている。
なお、シリコン板には、リン、ボロンなどの不純物がドープされていることが好ましい。これにより、ジャイロセンサー1は、シリコン板(駆動部50、検出部70,75)の導電性を優れたものとすることができる。
なお、図2(b)に示すように、駆動質量部20aと基板10に設けられた凸部12との間には隙間が設けられている。
蓋体80は、略矩形で平板状に形成され、基板10の主面10a側に凹部81が形成されている。蓋体80は、質量部20,21、第1支持部40,41、駆動部50などの上記各構成要素を覆うようにして、基板10の主面10aに接合されている。これにより、基板10の凹部11と蓋体80の凹部81とを含んで構成されている内部空間は、気密に封止されている。
なお、凹部11と凹部81とで形成される内部空間は、質量部20,21などがスムーズに振動(変位)可能なように、真空状態(真空度が高い状態)となっている。
蓋体80には、シリコン材料、ガラス材料などが用いられている。なお、蓋体80にシリコン材料を用いた場合には、ガラス材料を用いた基板10と陽極接合することができる。
なお、凹部11と凹部81とで形成される内部空間は、質量部20,21などがスムーズに振動(変位)可能なように、真空状態(真空度が高い状態)となっている。
蓋体80には、シリコン材料、ガラス材料などが用いられている。なお、蓋体80にシリコン材料を用いた場合には、ガラス材料を用いた基板10と陽極接合することができる。
なお、駆動部50及び検出部70,75からは、図示しない配線が基板10の外周部分まで引き出されている。これにより、ジャイロセンサー1は、外部からの駆動信号の入力や外部への検出信号の出力が可能となっている。
続いて、ジャイロセンサー1の動作について説明する。
図3は、ジャイロセンサー1の動作について説明する模式図である。(a)は、駆動振動状態を示す模式平面図であり、(b)は、検出振動状態を示す模式平面図である。なお、説明の便宜上、一部の形状は省略してある。
図3は、ジャイロセンサー1の動作について説明する模式図である。(a)は、駆動振動状態を示す模式平面図であり、(b)は、検出振動状態を示す模式平面図である。なお、説明の便宜上、一部の形状は省略してある。
図3(a)に示すように、ジャイロセンサー1は、角速度が加わらない状態において、駆動部50の駆動用可動電極50a,50b及び駆動用固定電極50cに外部から所定の周波数(例えば、約40kHz)の交流電圧の駆動信号を印加することにより、駆動用可動電極50a,50bと駆動用固定電極50cとの間に静電引力(静電力、静電気力、クーロン力などともいう)が生じ、質量部20,21がX軸方向に所定の周波数で振動する。
交流電圧の駆動信号が印加されると、質量部20,21は、X軸方向において、図3(a)で黒矢印、白矢印で示すように、互いに離れる方向と、互いに近づく方向との変位を交互に繰り返す。つまり、質量部20,21は、X軸方向に沿って互いに逆方向(逆相)に所定の周波数で振動する。
交流電圧の駆動信号が印加されると、質量部20,21は、X軸方向において、図3(a)で黒矢印、白矢印で示すように、互いに離れる方向と、互いに近づく方向との変位を交互に繰り返す。つまり、質量部20,21は、X軸方向に沿って互いに逆方向(逆相)に所定の周波数で振動する。
次に、図3(b)に示すように、上記駆動振動状態で、Z軸回りの角速度ωが加わると(ジャイロセンサー1がZ軸回りに回転すると)、質量部20,21には、コリオリ力が作用し、質量部20,21内の検出質量部20b,21bがY軸方向に沿って振動する(検出振動状態)。
詳述すると、検出質量部20b,21bは、Y軸方向において、図3(b)で黒矢印、白矢印で示すように、互いに逆方向(逆相)となる白矢印方向及び黒矢印方向の変位を交互に繰り返す。つまり、検出質量部20b,21bは、駆動振動の周波数に応じた周波数で、Y軸方向に沿って互いに逆方向に振動する。なお、検出質量部20b,21bのY軸方向の振幅は、コリオリ力(角速度ω)の大きさに応じて変化する。
詳述すると、検出質量部20b,21bは、Y軸方向において、図3(b)で黒矢印、白矢印で示すように、互いに逆方向(逆相)となる白矢印方向及び黒矢印方向の変位を交互に繰り返す。つまり、検出質量部20b,21bは、駆動振動の周波数に応じた周波数で、Y軸方向に沿って互いに逆方向に振動する。なお、検出質量部20b,21bのY軸方向の振幅は、コリオリ力(角速度ω)の大きさに応じて変化する。
ジャイロセンサー1は、この検出質量部20b,21bのY軸方向の振動(変位)に伴い検出部70,75の検出用可動電極72,77と検出用固定電極71,76との間隔が変化する。
ジャイロセンサー1は、この検出用可動電極72,77と検出用固定電極71,76との間隔の変化により、検出用可動電極72,77と検出用固定電極71,76との間に生じる静電容量の変化量を、例えば、電圧値の変化に置き換えた検出信号として出力し、この検出信号によって角速度ωが検出可能な構成となっている。
ジャイロセンサー1は、この検出用可動電極72,77と検出用固定電極71,76との間隔の変化により、検出用可動電極72,77と検出用固定電極71,76との間に生じる静電容量の変化量を、例えば、電圧値の変化に置き換えた検出信号として出力し、この検出信号によって角速度ωが検出可能な構成となっている。
以上説明したように、本実施形態のジャイロセンサー1は、二つの質量部20,21のそれぞれがバネ部30,31を介して二箇所の第1支持部40,41で基板10の固定領域13,14に固定されている。このことから、第1支持部40,41と基板10との熱膨張率の違いによって、周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差が小さくなり、温度変化に伴うジャイロセンサー1の熱応力の発生を抑制することができる。
従って、本構成のジャイロセンサー1は、熱応力に起因する離調周波数(共振点、共振周波数)の変化を抑えることができる。その結果、温度変化に対する感動特性を一定に保つことができるため、温度変化に対して安定した角速度を検出することができる。
また、二つの質量部20,21の間に駆動部50を設けることにより、二つの質量部間のスペースを有効活用でき、第1軸方向(X軸方向)の小型化に有効である。
従って、本構成のジャイロセンサー1は、熱応力に起因する離調周波数(共振点、共振周波数)の変化を抑えることができる。その結果、温度変化に対する感動特性を一定に保つことができるため、温度変化に対して安定した角速度を検出することができる。
また、二つの質量部20,21の間に駆動部50を設けることにより、二つの質量部間のスペースを有効活用でき、第1軸方向(X軸方向)の小型化に有効である。
本実施形態によるバネ部30,31は、平面視でX軸方向において、二つの質量部20,21を挟むように配置している。駆動部50によって、二つの質量部20,21はX軸方向に互いに逆方向へ振動される。従って、X軸方向で、二つの質量部20,21を挟むようにバネ部30,31を配置すれば、振動方向とバネ部30,31の付勢方向がほぼ一致するため、捩れ等が発生しにくく安定した振動を持続させることができる。
また、ジャイロセンサー1は、二つの質量部20,21、バネ部30,31、第1支持部40,41がシリコンを含んで一体で形成されていることから、例えば、エッチングなどによりシリコン板から上記の構成要素を精度よく形成することができる。
また、ジャイロセンサー1は、基板10が絶縁材料であることから、二つの質量部20,21などとの絶縁分離を確実に行うことができる。
なお、基板10に用いるに絶縁材料として、例えば、ガラスを用いれば、質量部20,21、バネ部30,31、第1支持部40,41となるシリコン板と、基板10としてのガラス板とを陽極接合することができる。これにより、ジャイロセンサー1は、他の部材を介さずに第1支持部40,41を基板10に強固に固定することができる。
また、ジャイロセンサー1は、熱膨張率が異なるシリコン及びガラスを第1支持部40,41及び基板10に用いても、第1支持部40,41が基板10の限られた範囲(固定領域13,14)に固定されていることから、シリコンとガラスとの熱膨張率の違いによる周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差が小さくなり、熱応力の発生を抑制することができる。
なお、基板10に用いるに絶縁材料として、例えば、ガラスを用いれば、質量部20,21、バネ部30,31、第1支持部40,41となるシリコン板と、基板10としてのガラス板とを陽極接合することができる。これにより、ジャイロセンサー1は、他の部材を介さずに第1支持部40,41を基板10に強固に固定することができる。
また、ジャイロセンサー1は、熱膨張率が異なるシリコン及びガラスを第1支持部40,41及び基板10に用いても、第1支持部40,41が基板10の限られた範囲(固定領域13,14)に固定されていることから、シリコンとガラスとの熱膨張率の違いによる周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差が小さくなり、熱応力の発生を抑制することができる。
また、質量部20,21及び基板10の互いに対向する側の少なくとも一方に、対向する相手方と平面視で重なる位置に、質量部20,21と基板10との間に所与の隙間を有する凸部12が設けられている。このように、凸部12を設けることによって、質量部20,21及び基板10間を所定の間隔に保持することができる。
これにより、ジャイロセンサー1は、上述した陽極接合時や、外部からの衝撃時などにおける質量部20,21と基板10との貼り付きを回避することができる。
また、第1支持部40,41と凸部12とを平面視でバランスよく配置すれば、質量部20,21の厚み方向の傾きや捩れを抑制することができる。
これにより、ジャイロセンサー1は、上述した陽極接合時や、外部からの衝撃時などにおける質量部20,21と基板10との貼り付きを回避することができる。
また、第1支持部40,41と凸部12とを平面視でバランスよく配置すれば、質量部20,21の厚み方向の傾きや捩れを抑制することができる。
また、ジャイロセンサー1は、駆動部50が二つの質量部20,21のそれぞれに設けられた駆動用可動電極50a,50bと、基板10上に設けられ、且つ、駆動用可動電極50a,50bと対向して配置された駆動用固定電極50cと、を含んで構成されている。これにより、ジャイロセンサー1は、例えば、交流電圧の印加によって駆動用可動電極50a,50bと駆動用固定電極50cとの間に生じる静電引力を用いて二つの質量部20,21を互いに逆方向へ安定して振動させることができる。
また、検出部70,75は、二つの質量部20,21の各々に設けられたX軸方向に略平行な検出用可動電極72,77と、基板10上に設けられ、且つ検出用可動電極72,77と対向して配置された検出用固定電極71,76と、を含んで構成されている。
ジャイロセンサー1は、角速度が印加された時に発生するコリオリ力により二つの質量部20,21がX軸方向と交差する方向(Y軸方向)に振動する。このとき、検出用可動電極72,77と検出用固定電極71,76との距離の変化によって発生する静電容量の変化を電圧値として検出することによって角速度を検出することができる。
(実施形態2)
ジャイロセンサー1は、角速度が印加された時に発生するコリオリ力により二つの質量部20,21がX軸方向と交差する方向(Y軸方向)に振動する。このとき、検出用可動電極72,77と検出用固定電極71,76との距離の変化によって発生する静電容量の変化を電圧値として検出することによって角速度を検出することができる。
(実施形態2)
続いて、実施形態2について説明する。
実施形態2は、ジャイロセンサーが、二つの質量部20,21を接続する第2のバネ部をさらに備えていることを特徴とする。他の構成は前述した実施形態1と同じであるため、実施形態1との相違箇所を中心に説明する。なお、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図4は、実施形態2に係るジャイロセンサー100を示し、(a)は模式平面図、(b)は、(a)のD−D切断面を示す断面図である。図4(a),(b)に示すように、本実施形態のジャイロセンサー100は、二つの質量部20,21を接続する第2のバネ部91,92を備えている。
実施形態2は、ジャイロセンサーが、二つの質量部20,21を接続する第2のバネ部をさらに備えていることを特徴とする。他の構成は前述した実施形態1と同じであるため、実施形態1との相違箇所を中心に説明する。なお、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図4は、実施形態2に係るジャイロセンサー100を示し、(a)は模式平面図、(b)は、(a)のD−D切断面を示す断面図である。図4(a),(b)に示すように、本実施形態のジャイロセンサー100は、二つの質量部20,21を接続する第2のバネ部91,92を備えている。
第2のバネ部91は、質量部20,21それぞれの互いに対向する+Y軸方向の角部から延設されており、X軸方向へ変位し易いように、Y軸方向へ複数回折り返した形状に形成されている。
一方、第2のバネ部92は、質量部20,21それぞれの互いに対向する−Y軸方向の角部から延設されており、X軸方向へ変位し易いように、Y軸方向へ複数回折り返した形状に形成されている。
一方、第2のバネ部92は、質量部20,21それぞれの互いに対向する−Y軸方向の角部から延設されており、X軸方向へ変位し易いように、Y軸方向へ複数回折り返した形状に形成されている。
また、第2のバネ部91,92は、質量部20,21と一体で構成されると共に、基板10からは浮いた状態であり、Z軸方向の厚みによりZ軸方向へは容易に変位しない形状となっている。
なお、駆動用固定電極50cは、凹部11を利用して図示しない配線によって基板10の外周部分まで引き出される。
なお、駆動用固定電極50cは、凹部11を利用して図示しない配線によって基板10の外周部分まで引き出される。
前述したように、二つの質量部20,21はX軸方向に互いに逆方向へ同じ周波数で振動する。しかし、二つの質量部20,21の形状や質量のばらつきがある場合、互いの振動周波数にずれが発生することが考えられる。そこで、二つの質量部20,21を接続する第2のバネ部91,92を設けることにより、振動周波数のずれを吸収することができるという効果がある。
このような第2のバネ部91,92の機能を考慮すると、第2のバネ部91,92の弾性力は、バネ部30,31よりも小さくすることが望ましい。
(実施形態3)
このような第2のバネ部91,92の機能を考慮すると、第2のバネ部91,92の弾性力は、バネ部30,31よりも小さくすることが望ましい。
(実施形態3)
続いて、実施形態3について説明する。前述した実施形態1が、質量部20,21を挟むように各々の−X軸方向端部及び+X軸方向端部にバネ部30,31が配置されていることに対して、実施形態3は、バネ部が、平面視で前記二つの質量部を互いに接続するように配置されていることを特徴とする。従って、実施形態1との相違箇所を中心に説明する。なお、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付している。
図5は、実施形態3に係るジャイロセンサー200を示し、(a)は模式平面図、(b)は(a)のE−E切断面を示す断面図である。
図5は、実施形態3に係るジャイロセンサー200を示し、(a)は模式平面図、(b)は(a)のE−E切断面を示す断面図である。
図5(a),(b)に示すように、本実施形態に係るジャイロセンサー200は、質量部20と質量部21とがバネ部93とバネ部94とで接続され、質量部20と質量部21との間には、駆動用可動電極50a,50bと、駆動用固定電極51,52とからなる駆動部50とを備えている。
バネ部93は、質量部20,21それぞれの互いに対向する+Y軸方向の角部から延設されており、X軸方向へ変位し易いように、Y軸方向へ複数回折り返した形状に形成されている。一方、バネ部94は、質量部20,21それぞれの互いに対向する−Y軸方向の角部から延設されており、X軸方向へ変位し易いように、Y軸方向へ複数回折り返した形状に形成されている。そして、バネ部93は質量部20,21に対して+Y軸方向外側に延設されており、バネ部94は質量部20,21に対して−Y軸方向外側に延設されている。
バネ部93とバネ部94それぞれのX軸方向中央部には支持部42,43が配置され、支持部42,43は、基板10に設けられた固定領域15の両端部に強固に固定されている。
なお、図5(a)では、固定領域15は、支持部42と支持部43とを連続する領域としているが、支持部42,43の配置領域のみに島状に形成してもよい。
なお、図5(a)では、固定領域15は、支持部42と支持部43とを連続する領域としているが、支持部42,43の配置領域のみに島状に形成してもよい。
基板10には、質量部20の−X軸方向の+Y軸方向角部及び−Y軸方向角部と、質量部21の+X軸方向の+Y軸方向角部及び−Y軸方向角部の4箇所に凸部12が設けられ、質量部20,21と基板10との間で所与の隙間を確保している。
そして、バネ部93とバネ部94、質量部20と質量部21とによって囲まれた領域に駆動部50が配置されている。
そして、バネ部93とバネ部94、質量部20と質量部21とによって囲まれた領域に駆動部50が配置されている。
駆動部50は、駆動用固定電極51,52と、駆動用可動電極50a、50bとから構成されている。駆動用固定電極51は、質量部20の端部から質量部21に向かって櫛歯状に突設された駆動用可動電極50aの電極指に噛み合うように形成されている。
また、駆動用固定電極52は、質量部21の端部から質量部20に向かって櫛歯状に突設された駆動用可動電極50bの電極指に噛み合うように形成されている。
駆動用可動電極50aと駆動用固定電極51、駆動用可動電極50bと駆動用固定電極52は、互いに静電引力を効率的に生じさせるべく、複数の電極指が互いに噛み合うようにして櫛歯状に形成されている。
また、駆動用固定電極52は、質量部21の端部から質量部20に向かって櫛歯状に突設された駆動用可動電極50bの電極指に噛み合うように形成されている。
駆動用可動電極50aと駆動用固定電極51、駆動用可動電極50bと駆動用固定電極52は、互いに静電引力を効率的に生じさせるべく、複数の電極指が互いに噛み合うようにして櫛歯状に形成されている。
なお、駆動用固定電極51,52は、凹部11を利用して図示しない配線によって基板10の外周部分まで引き出される。
また、固定領域15を支持部42,43の配置領域のみに島状に形成する構成の場合は、図1に示す駆動用固定電極50cと同じ構成にすることができる。
このような構成においても実施形態1と同じように、二つの質量部20,21が二箇所の支持部42,43でバネ部93,94を介して基板10に固定されていることから、支持部42,43と基板10との熱膨張率の違いによる周辺温度の変化に伴う両者の膨張あるいは収縮の差が小さくなり、温度変化に伴うジャイロセンサーの熱応力の発生を抑制することができる。
また、X軸方向で、二つの質量部20,21を挟むようにバネ部30,31を配置する実施形態1の構成に対して、バネ部93,94を質量部20と質量部21との間に配置することから、より一層、X軸方向の小型化を実現できるという効果がある。
以上説明した実施形態1ないし実施形態3に記載のジャイロセンサー1,100,200は、様々な電子機器に用いることができる。そこで、パーソナルコンピューター、携帯電話機、デジタルスチルカメラを例示し、以下に説明する。
(電子機器)
(電子機器)
図6は、ジャイロセンサーを備えた電子機器としてのモバイル型(またはノート型)のパーソナルコンピューターの概略構成を示す斜視図である。
図6に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1101を有する表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサー1またはジャイロセンサー100またはジャイロセンサー200が内蔵されている。
図6に示すように、パーソナルコンピューター1100は、キーボード1102を備えた本体部1104と、表示部1101を有する表示ユニット1106とにより構成され、表示ユニット1106は、本体部1104に対しヒンジ構造部を介して回動可能に支持されている。
このようなパーソナルコンピューター1100には、ジャイロセンサー1またはジャイロセンサー100またはジャイロセンサー200が内蔵されている。
図7は、ジャイロセンサーを備えた電子機器としての携帯電話機(PHSも含む)の構成を示す斜視図である。
図7に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1201が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサー1またはジャイロセンサー100またはジャイロセンサー200が内蔵されている。
図7に示すように、携帯電話機1200は、複数の操作ボタン1202、受話口1204及び送話口1206を備え、操作ボタン1202と受話口1204との間には、表示部1201が配置されている。
このような携帯電話機1200には、ジャイロセンサー1またはジャイロセンサー100またはジャイロセンサー200が内蔵されている。
図8は、ジャイロセンサーを備えた電子機器としてのデジタルスチルカメラの構成を示す斜視図である。なお、この図8には、外部機器との接続についても簡易的に示されている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面(図中手前側)には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中奥側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
ここで、通常のカメラは、被写体の光像により銀塩写真フィルムを感光するのに対し、デジタルスチルカメラ1300は、被写体の光像をCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子により光電変換して撮像信号(画像信号)を生成する。
デジタルスチルカメラ1300におけるケース(ボディー)1302の背面(図中手前側)には、表示部1310が設けられ、CCDによる撮像信号に基づいて表示を行う構成になっており、表示部1310は、被写体を電子画像として表示するファインダーとして機能する。
また、ケース1302の正面側(図中奥側)には、光学レンズ(撮像光学系)やCCDなどを含む受光ユニット1304が設けられている。
撮影者が表示部1310に表示された被写体像を確認し、シャッターボタン1306を押下すると、その時点におけるCCDの撮像信号が、メモリー1308に転送・格納される。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサー1またはジャイロセンサー100またはジャイロセンサー200が内蔵されている。
また、このデジタルスチルカメラ1300においては、ケース1302の側面に、ビデオ信号出力端子1312と、データ通信用の入出力端子1314とが設けられている。そして、ビデオ信号出力端子1312には、テレビモニター1430が、データ通信用の入出力端子1314には、パーソナルコンピューター1440が、それぞれ必要に応じて接続される。更に、所定の操作により、メモリー1308に格納された撮像信号が、テレビモニター1430や、パーソナルコンピューター1440に出力される構成になっている。
このようなデジタルスチルカメラ1300には、ジャイロセンサー1またはジャイロセンサー100またはジャイロセンサー200が内蔵されている。
このような各電子機器は、角速度の検出特性に優れた上記ジャイロセンサーを備えたことから、優れた性能を発揮することができる。
なお、上記ジャイロセンサーを備えた電子機器としては、図6に示すパーソナルコンピューター1100(モバイル型パーソナルコンピューター)、図7に示す携帯電話機1200、図8に示すデジタルスチルカメラ1300の他にも適用可能である。例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
なお、上記ジャイロセンサーを備えた電子機器としては、図6に示すパーソナルコンピューター1100(モバイル型パーソナルコンピューター)、図7に示す携帯電話機1200、図8に示すデジタルスチルカメラ1300の他にも適用可能である。例えば、インクジェット式吐出装置(例えばインクジェットプリンター)、ラップトップ型パーソナルコンピューター、テレビ、ビデオカメラ、ビデオテープレコーダー、各種ナビゲーション装置、ページャー、電子手帳(通信機能付も含む)、電子辞書、電卓、電子ゲーム機器、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、防犯用テレビモニター、電子双眼鏡、POS端末、医療機器(例えば、電子体温計、血圧計、血糖計、心電図計測装置、超音波診断装置、電子内視鏡)、魚群探知機、各種測定機器、計器類(例えば、車両、航空機、船舶の計器類)、フライトシミュレーターなどに適用することができる。
1…ジャイロセンサー、10…基板、13,14…固定領域、20,21…質量部、30,31…バネ部、40,41…支持部、50…駆動部、50a,50b…駆動用可動電極、50c…駆動用固定電極、70,75…検出部、71,76…検出用固定電極、72,77…検出用可動電極。
Claims (8)
- 基板と、
前記基板に設けられている支持部と、
前記支持部にバネ部を介して接続され、且つ、前記基板上に第1軸の方向に並んで配置された少なくとも二つの質量部と、
前記二つの質量部の各々に設けられ、角速度を検出する検出部と、
前記二つの質量部の間に配置され、前記第1軸に沿って前記二つの質量部を互いに逆方向へ振動させる駆動部と、
を備えることを特徴とするジャイロセンサー。 - 前記支持部は、第1支持部と第2支持部とを含み、
前記第1支持部と前記二つの質量部の一方とが接続され、前記第2支持部と前記二つの質量部の他方とが接続され、
前記第1支持部および前記第2支持部は、互いに離間して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のジャイロセンサー。 - 前記二つの質量部を接続する第2のバネ部をさらに備えていること、
を特徴とする請求項1または請求項2に記載のジャイロセンサー。 - 前記二つの質量部、前記バネ部、及び前記支持部は、材質にシリコンを含み、且つ一体となっていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のジャイロセンサー。 - 前記基板は、絶縁材料であること、
を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のジャイロセンサー。 - 前記質量部及び前記基板の互いに対向する側の少なくとも一方に、対向する相手方と平面視で重なる位置に、前記質量部と前記基板との間に所与の隙間を有する凸部が設けられていること、
を特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のジャイロセンサー。 - 前記駆動部は、
前記二つの質量部の各々に設けられた駆動用可動電極と、
前記基板上に設けられ、且つ、前記駆動用可動電極と対向して配置された駆動用固定電極と、を含むこと、
を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のジャイロセンサー。 - 請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載のジャイロセンサーを備えたこと、
を特徴とする電子機器。
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