JP2013234359A - 薄膜形成用Geスパッタリングターゲット - Google Patents

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Abstract

【課題】DCスパッタリングを行える薄膜形成用Geスパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】薄膜形成用Geスパッタリングターゲットは、比抵抗を下げるに十分であり、薄膜の特性に影響しないように、Sb:0.001〜0.1wt%を含有し、残部がGe及び不可避不純物からなる組成を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体メモリ素子などの製造において成膜に用いられる薄膜形成用Geスパッタリングターゲットであって、特に、直流(DC)スパッタリングを可能とした薄膜形成用Geスパッタリングターゲットに関する。
従来から、半導体メモリ素子として、例えば、相変化メモリ素子(PRAM:Phase-change Random Access Memory)が使われている。このPRAMは、GeSbTeのような相変化物質が電気的なパルスによる局部的な熱発生により、結晶質と非晶質(アモルファス)との状態に変化する特性を利用し、二進情報を記憶する素子である。このようなPRAMで、二進情報を記憶するメモリセルは、相変化層、ヒータ及びスイッチトランジスタにより構成される。トランジスタは、一般的にシリコンウェーハ上に設けられ、ヒータと相変化層は、前記トランジスタ上に設けられる。相変化層は、いわゆるGST(GeSbTe)ベースの物質である。
しかし、従来のPRAMの製造工程において、GST薄膜とその下部物質層との間の粘着性にすぐれないという問題点があった。その結果、GST薄膜を蒸着した後、相変化層のパターン形成のための現像/リフト・オフ工程の進行中に、前記相変化層をなすGST薄膜がその下部物質層から離脱するピーリング現象が発生した。前記ピーリング現象が発生する場合、後続するPRAMの製造工程が困難になることがあり、その製造において信頼性及び再現性が落ちることがある。また、前記ピーリング現象は、PRAMのスイッチング特性を低下させることがあり、特に、PRAMのスイッチング動作時に、初期抵抗値を増大させることがあるという問題点を引き起こす。従って、PRAMの製造工程において、前記GST薄膜のピーリング現象を抑制するためのPRAMの構造改善が要求された。
このPRAMの構造は、スイッチング素子と、スイッチング素子に連結されるストレージノードとを備え、このストレージノードは、下部電極と上部電極との間に介在された相変化物質層を有している。そこで、上述のような上記のような問題点を改善するため、下部電極と相変化物質層との間に、粘着界面層を介在させることが提案された(例えば、特許文献1を参照)。この粘着界面層には、Ge−N又はGe−O−N物質により形成された薄膜が用いられる。
この粘着界面層には、Ge−N又はGe−O−N物質により形成された薄膜が用いられる。この粘着界面層は、気相蒸着法、例えば、反応性スパッタリングで成膜される。ArとNとの混合ガス雰囲気で、Geターゲットをスパッタリングし、粘着界面層を形成している。
極薄い薄膜をスパッタリングで成膜する具体的な方法としては、種々提案されている。パルス状の波形を有する直流放電スパッタリングにより成膜する方法が挙げられる(例えば、特許文献2を参照)。一般的に、直流(DC)カソードの方が、高周波(RF)カソードより印加される電圧値が高く、そのため成膜速度も約2倍となるのが通常である。それは、スパッタリングする粒子の持つエネルギーが高く、RFのように電極電圧が反転しないことによる。ターゲット表面からターゲット材料原子がスパッタリングされるためには、あるしきいエネルギー以上のエネルギーが必要であり、電圧値が高いということはスパッタリングされ難い物質をスパッタリングしようという場合に効果がある。
また、スパッタリングされるしきい値の境界域にあるRFでは、スパッタの分布が出てしまうような場合でも電圧が高いことによりスパッタリングされる。ただ、一方で成膜速度が速くなってしまうと成膜時間が短くなり、成膜時間の制御による誤差および放電状態の不安定性が増加する可能性が出てくる。そこで、電圧の印加をパルス化し、実際にスパッタリングが実行される時間を定期的にキャンセルするパルスDCスパッタリングが有効となる。またパルス化することで、自己トリガー的な働きを生じ放電が安定するという効果もある。DCでスパッタリングするには、ターゲットの比抵抗が0.5Ω・cm以下であることが条件となる。これ以上の比抵抗では、ターゲット表面がチャージアップしてしまうため、安定したDC放電が難しい。
特開2007−235128号公報 特開2003−301263号公報
上述したように、DCスパッタリングで薄膜を成膜するには、ターゲットの比抵抗が低いことが条件となる。特許文献1に示されたGeターゲットは、比抵抗が高く、例えば、2〜8×10Ω・cmを有している。この様に、Geターゲットは高比抵抗であるため、通常では、Geターゲットを用いてスパッタリングを行う場合には、高周波(RF)スパッタリングが用いられている。しかし、このRFスパッタリングを用いた場合、成膜速度が遅いという問題がある。
一方、上記特許文献2によって提案されたパルスDCスパッタリング法によれば、Geターゲットでスパッタリングする場合でも、その成膜速度を上げることが可能である。しかしながら、このパルスDCスパッタリング法を行うには、電圧の印加をパルス化した電源を備えなければならず、コストが嵩むことになる。そのため、この様な特別な電源を必要とせずに、Geターゲットでスパッタリングする場合でも、従来のDCスパッタリング装置でDCスパッタリングを行えることが期待されている。
そこで、本発明は、ターゲットの比抵抗を低下させることにより、DCスパッタリングを行える薄膜形成用Geスパッタリングターゲットを提供することを目的とする。
本発明者らは、薄膜形成用Geスパッタリングターゲットの比抵抗を低くするには、Sbを適量含有させることが有効であるという知見を得た。しかし、Sbを多く含有させれば、比抵抗を下げることができるが、スパッタリングにより成膜された薄膜にも、Sbが多く含まれる結果、その薄膜の特性に影響を与えてしまう。そこで、Sbの含有量は、比抵抗を下げるには十分であり、薄膜の特性に影響しない程度、つまり、薄膜の特性の許容範囲の微量とすれば、DCスパッタリングが可能な導電性のGeスパッタリングターゲットを得られることが判明した。
そこで、純度5NのGeインゴットの破砕粉と、薄膜の特性の許容範囲内、即ち、Sb:0.001〜0.1wt%になるように秤量した純度5NのSb塊とを石英ルツボに入れて溶融し、溶融したGeSbを冷却後、粗割りし、粉砕したGeSb微粉末をホットプレス焼結した。その焼結体をターゲットに加工して、Sb含有の導電性Geスパッタリングターゲットとした。そして、このGeスパッタリングターゲットを用いて、DCスパッタリングを実施したところ、ターゲット表面がチャージアップすることなく、安定したDC放電が確認された。
したがって、本発明は、上記知見から得られたものであり、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。
(1)薄膜形成用Geスパッタリングターゲットは、Sb:0.001〜0.1wt%を含有し、残部がGe及び不可避不純物からなる組成を有する、ことを特徴とする。
本発明において、Sbの含有量を、0.001〜0.1wt%の範囲とした理由は、0.001wt%未満では、Geスパッタリングターゲットに導電性を付与できず、一方、0.1wt%を超えると、それ以上含有しても、導電性になることに変わりがないが、スパッタリングで成膜された薄膜の所望の特性に影響を与える可能性があるからである。なお、成膜された薄膜が、半導体素子等に用いられる場合には、Sbは、N型を示すため、本発明は、N型半導体を形成するのに好都合である。
以上の様に、本発明によれば、Geスパッタリングターゲットに、0.001〜0.1wt%のSbを含有させることにより、Geスパッタリングターゲットの比抵抗を低下させ、導電性のGeスパッタリングターゲットを実現できるので、Ge薄膜をDCスパッタリングで成膜することができ、Ge薄膜の成膜速度を向上することができる。そのため、例えば、半導体素子、光ディスク等の生産性向上に寄与する。
つぎに、この発明の薄膜形成用Geスパッタリングターゲットについて、以下に、実施例により具体的に説明する。
〔実施例〕
99.999%の純度を有するGeインゴットを用意し、ハンマーでこのGeインゴットを粗割りして、Ge粗粉砕粉を作製した。さらに、99.999%の純度を有するSb塊を用意した。そして、このGe粗粉砕粉とSb塊とを、表1に示す所定の比率(wt%)になるように秤量した。次いで、この秤量されたGe粗粉砕粉とSb塊とを石英ルツボに入れ、これらを大気溶解炉で溶融させた。ここでは、Arフロー雰囲気中で、1000℃の温度、1時間の条件で行われた。溶融後、石英ルツボから鉄モールドに出湯し、冷却して、GeSb塊を作製した。なお、Geインゴットには、Fe、Cr、Niなどの不可避不純物が含まれている。
このGeSb塊を、粗割りした後に、振動ミル(DISC MILL:川崎重工社製)のベッセルに入れ、粉砕した。この粉砕したGeSb粉末を、篩目90μmの篩にかけた。粉末粒径が90μm以下とされたGeSb粉末を真空ホットプレス装置で焼結した。このとき、900℃の温度、3時間の条件で、焼結が行われ、実施例1〜4のGeSb焼結体を作製した。実施例1〜3のGeSb焼結体では、圧力は、24.5MPaで行われたが、実施例4のGeSb焼結体では、圧力は、19.6MPaで行われた。これらの実施例1〜4のGeSb焼結体に乾式加工を施し、直径125mm、厚さ5mmを有する実施例1〜4のGeSbスパッタリングターゲットを作製した。
〔比較例〕
比較例では、実施例との比較のため、Sbを含有しないGeスパッタリングターゲットとした。まず、99.999%の純度を有するGeインゴットを用意し、ハンマーでこのGeインゴットを粗割りした。
この後に、上記の振動ミルに取り付けたベッセルに入れ、粉砕した。この粉砕したGe粉末を、篩目90μmの篩にかけた。粉末粒径が90μm以下とされたGe粉末を真空ホットプレス装置で焼結した。このとき、900℃の温度、3時間の条件で、焼結が行われ、比較例1のGe焼結体を作製した。この比較例のGe焼結体では、圧力は、19.6MPaで行われた。この比較例のGe焼結体に乾式加工を施し、直径125mm、厚さ5mmを有する比較例1のGeスパッタリングターゲットを作製した。

次に、実施例1〜4のGeSbスパッタリングターゲットと比較例1のGeスパッタリングターゲットとについて、理論密度と測定した密度とから密度比を算出し、そして、比抵抗を測定した。それらの結果が、表2に示される。

表2によれば、実施例1〜4のGeSbスパッタリングターゲットのいずれにおいても、0.025〜0.1wt%のSbが添加されたことにより、比較例1の比抵抗よりも、格段に低下したことが分かる。このSbの添加で、Geスパッタリングターゲットに導電性を付与することができた。その0.025〜0.1wt%のSbが添加されたGeスパッタリングターゲットをDCマグネトロンスパッタリング装置に装着して、DCスパッタリングを行っても、ターゲット表面がチャージアップすることなく、安定したDC放電を維持することができた。
さらに、0.025〜0.1wt%のSbが添加されたGeスパッタリングターゲットをDCマグネトロンスパッタリング装置に装着し、スパッタリングターゲットと基板との距離を70mmにセットし、到達真空度:5×10−5Pa以下になるまで、真空引きを行い、その後、全圧:1.0PaになるまでArガスを供給し、基板温度を室温とし、投入電力を100W(0.8W/cm)とした条件で、基板上に成膜したところ、成膜された薄膜は、所望の特性を保持し、微量のSb添加であれば、その特性に影響が無いことが確認された。

Claims (1)

  1. Sb:0.001〜0.1wt%を含有し、残部がGe及び不可避不純物からなる組成を有する薄膜形成用Geスパッタリングターゲット。

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