JP2013234272A - ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びそれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びそれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属触媒を代替できる程度に樹脂化活性が高く、なおかつ水共存下で長期保存が可能なウレタン樹脂製造用触媒及びそれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法を提供する。
【解決手段】 二環式アミジン化合物と下記一般式(1)で示されるホウ素化合物を含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物の存在下で、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分とを反応させる。
B(OH)(OR)3−n (1)
[式中、nは1以上3以下の整数を表す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びそれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法に関する。本発明の触媒組成物は、反応性及び貯蔵安定性に優れており、ポリウレタン樹脂を生産性良く製造することができる。
ポリウレタン樹脂は、ポリオールと有機ポリイソシアネートを触媒及び必要に応じて発泡剤、界面活性剤、架橋剤等の添加剤の存在下に反応させて製造され、例えば、塗料、接着剤、エラストマー、シーラント、硬質又は軟質ポリウレタンフォームとして広く利用されている。
ポリウレタン樹脂製造用の触媒としては、3級アミン化合物や金属化合物が使用されている。
第3級アミン化合物は、ポリオールと有機ポリイソシアネートからウレタン結合を生成する反応(樹脂化反応)を促進すると同時に、水と有機ポリイソシアネートとの反応を促進し、炭酸ガスを発生させる作用(泡化反応)も有しているため、水発泡ポリウレタンの製造に好適に用いることができる。
一方、スズや鉛等の金属化合物は主として樹脂化反応を促進するため、エラストマーや接着剤等の非発泡ウレタンや発泡ウレタンでの強樹脂化触媒として使用されている。
3級アミン化合物の中でも、1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の二環式アミジン化合物及びその塩は、樹脂化作用の強い触媒として知られている。これらは主として非発泡ウレタン分野で使用されてきたが、発泡ウレタン分野においても、その有効性が報告されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
ところで、発泡ポリウレタンの発泡剤として、発泡効率に優れ、安定して良好なフォームを得ることができることから、フロン発泡剤が多く使用されてきたが、環境問題の観点から、その代替として、水とイソシアネートの反応により発泡する炭酸ガスを発泡剤として利用する水発泡への切り替えが進められている。
しかしながら、二環式アミジン化合物は水の存在下で容易に加水分解するため、水発泡ポリウレタンの製造用触媒として使用した場合、水との接触後、短時間で活性が低下したり、水を含むポリオールプレミックス中で安定的に貯蔵できないという問題があった。
特許文献1〜3では、反応遅延性を付与することを目的として、二環式アミジン化合物をフェノールやカルボン酸等のブロック剤と反応させてアミン塩として使用している。この場合、耐加水分解性がある程度は改善されることが知られているが、水を含有するポリオールプレミックス中で長期に貯蔵できる程度の耐加水分解を達成するものではなかった。また、一般に、強いブロック剤を用いるとアミン塩の耐加水分解性は向上することは知られているが、充分な活性を発現できる温度が高くなりすぎるといった問題が生じる。
また、二環式アミジン化合物とジケトン類とを含むポリウレタン樹脂用硬化触媒が、ポットライフが充分に長く、ゲルタイムの短いポリウレタン樹脂用硬化触媒であると提案されているが(例えば、特許文献4参照)、水を含有するポリオールプレミックス中で長期に貯蔵できる程度の耐加水分解を達成するものではなかった。
本出願人は、二環式アミジン化合物と、トリアゾール化合物、ピラゾール化合物、チアゾール化合物、置換フェノール化合物等から選ばれるブロック剤との塩が、ポットライフが長く、硬化速度及び反応性に優れ、触媒組成物の保存安定性が大幅に改善されるとして特許出願しているが(特許文献5参照)、水を含有するポリオールプレミックス中で長期に貯蔵できる程度の耐加水分解性という点では未だ充分であるとはいえなかった。
このように、従来の二環式アミジン化合物の塩は、加水分解に対する安定性が低く、水共存下での安定性に問題があった。このため、水発泡フォームに適用した場合、水を含有するポリオールプレミックス中で長期保存が難しいという問題があった。また、水を添加しない非発泡用途においてもウレタン原料中に残留する水分によって経時的に反応性が低下するという問題があった。
なお、ブロックした3級アミン化合物としては、従来使用されてきたカルボン酸でブロックしたもの以外に、3級アミン化合物とホウ酸及びカルボン酸の混合物の付加物(例えば、特許文献6参照)や、3級アミン化合物とホウ素化合物の付加物(例えば、特許文献7参照)等が提案されている。しかしながら、これらは、低腐食性や低臭気の触媒を提供するためになされたものであって、水を含有するポリオールプレミックス中で長期に貯蔵できる程度の耐加水分解性を達成する目的でなされたものではない。例えば、特許文献7においては、3級アミン化合物とホウ素化合物との付加物を水中で調製しており、加水分解しやすい二環式アミジン化合物について当該技術を適用することは困難である。
特開昭60−240415号公報 特開平5−295074号公報 国際公開第2011/125310号 特開2006−37028号公報 特開2005−120221号公報 特開昭62−220510号公報 特開平5−202159号公報
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、金属触媒を代替できる程度に樹脂化活性が高く、なおかつ水共存下で長期保存が可能なウレタン樹脂製造用触媒及びそれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法を提供することである。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定のブロック剤と二環式アミジン化合物を含有する触媒組成物を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の示すとおりのポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及びそれを用いたポリウレタン樹脂の製造方法である。
[1]二環式アミジン化合物と、下記一般式(1)で示されるホウ素化合物を含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
B(OH)(OR)3−n (1)
[式中、nは1以上3以下の整数を表す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
[2]二環式アミジン化合物と下記一般式(1)で示されるホウ素化合物との反応生成物を含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
B(OH)(OR)3−n (1)
[式中、nは1以上3以下の整数を表す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
[3]二環式アミジン化合物が、1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン又は1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンであることを特徴とする上記[1]又は[2]に記載の触媒組成物。
[4]ホウ素化合物がホウ酸であることを特徴とする上記[1]乃至[3]のいずれかに記載の触媒組成物。
[5]実質的に水を含有しないことを特徴とする上記[1]乃至[4]のいずれかに記載の触媒組成物。
[6]上記[1]乃至[5]のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物の存在下で、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分とを反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
[7]上記[1]乃至[5]のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物及び発泡剤の存在下で、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分とを反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
[8]上記[1]乃至[5]のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物、ポリオール成分、及び発泡剤を含むポリオールプレミックスと、有機ポリイソシアネート成分とを反応させることを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
[9]発泡剤が水を含むことを特徴とする上記[7]又は[8]に記載の製造方法。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、従来の二環式アミジン化合物の塩と比較して、耐加水分解性が著しく高く、水共存下での安定性に優れるため、水を含有するポリオールプレミックス中で安定的に貯蔵することができ、水発泡ウレタンに好適に用いることができる。
また、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物を非発泡用途に用いた場合であっても、ウレタン原料に残留する水によって反応性が変化し難いという有益な性質を有する。
さらには、毒性の高い金属化合物を含まないため、取扱いが容易であり、環境にやさしいポリウレタン樹脂を製造することができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、二環式アミジン化合物と上記一般式(1)で示されるホウ素化合物を含有することをその特徴とする。本発明の触媒組成物としては、二環式アミジン化合物と上記一般式(1)で示されるホウ素化合物との反応生成物を含有してもよい。また、本発明の触媒組成物は、実質的に水を含有しない組成物であることが好ましい。
本発明において、「実質的に水を含有しない」とは、組成物中に積極的に水を添加しない程度の水の含有量を意味し、触媒組成物の各成分がそもそも含有していた程度の水を含有していてもよい。
本発明において、二環式アミジン化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(以降、「DBN」と略記する場合がある。)、1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(以降、「DBU」と略記する場合がある。)、7−メチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−エチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−プロピル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−ブチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−ペンチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−イソプロピル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−イソブチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−ジメチルアミノ−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−ジブチルアミノ−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−メチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−エチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−プロピル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−ブチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−ペンチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−イソプロピル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−イソブチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−ジメチルアミノ−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−ジブチルアミノ−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、6−メチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−エチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−プロピル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−ブチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−ペンチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−イソプロピル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−イソブチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−ジメチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−ジブチルアミノ−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、7−ヒドロキシメチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−(2−ヒドロキシエチル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−(2−ヒドロキシプロピル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−(2−ヒドロキシブチル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−(2−ヒドロキシペンチル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、7−ヒドロキシメチル−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−(2−ヒドロキシエチル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−(2−ヒドロキシプロピル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−(2−ヒドロキシブチル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、7−(2−ヒドロキシペンチル)−1,5−ジアザ−ビシクロ[4.4.0]−5−デセン、6−ヒドロキシメチル−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−(2−ヒドロキシエチル)−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−(2−ヒドロキシプロピル)−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−(2−ヒドロキシブチル)−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、6−(2−ヒドロキシペンチル)−1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等があげられる。これらの中でも、触媒活性に優れ工業的に入手可能なことから、1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(DBN)や1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)が好ましく、DBUが特に好ましい。
本発明において、ブロック剤として用いられるホウ素化合物は、上記一般式(1)で示されるホウ酸又はホウ酸の部分エステルである。具体的には、n=3の場合はホウ酸であり、n=1又は2の場合はホウ酸の部分エステルである。
上記一般式(1)で示されるホウ酸化合物がホウ酸の部分エステルの場合、ORはアルコールの残基であって、例えば、ホウ酸と対応するアルコール類とを脱水縮合させることにより、得ることができる。
対応するアルコール類としては、特に限定するものではないが、具体的には、メタノール、エタノール、1−プロパノ−ル、2−プロパノ−ル、1−ブタノール、1−ヘキサノール、1−ペンタノール、1−オクタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、フェノキシエタノール、フェニルグリコール、フェノキシイソプロパノール、ブチルジグリコール(ジエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジブチレンジグリコール、ベンジルアルコール等の炭素数1〜18のアルコール類が例示される。
ホウ酸の部分エステルの製造法については、特に制限はないが、例えば、ホウ酸1モルに対して1〜3モルのアルコール類を、50〜200℃の温度で0.5〜10時間反応させることで調製することができる。その際に脱離する水は、不活性ガスによるパージ又は減圧留去によって取り除くことが望ましい。反応溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性溶媒を用いることもできるが、二環式アミジン化合物が水存在下で容易に加水分解することから、水は好ましくない。
また、濃硫酸などの脱水試薬の存在下において、50〜200℃の温度で0.5〜10.0時間反応させた後、ホウ酸の部分エステルを蒸留によって分離することでホウ酸の部分エステルを調製することもできる。
本発明において、二環式アミジン化合物とホウ素化合物との混合比率は、特に限定するものではないが、二環式アミジン化合物1モルに対して、上記一般式(1)で示されるホウ素化合物が、通常0.8以上3モル以下、より好ましくは0.8以上2モル以下の範囲になるように混合比率を調節する。ホウ素化合物の当量比が0.8以上の場合、二環式アミジン化合物がブロックされる割合が多くなって、フリ−の状態で存在する二環式アミジン化合物が少なくなるため、保存安定性が向上する。一方、当量比が2以下の場合には、反応性が向上し、生産性が向上する。
本発明のポリウレタン樹脂製造用触媒組成物は、反応性や粘度の調整を目的として、アルコール類及び非プロトン性溶媒からなる群から選ばれる少なくとも1種の溶媒を含んでも良い。
ここで、アルコール類としては、特に限定するものではないが、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等があげられる。これらのアルコールの中で、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオールが触媒活性の観点から望ましい。
非プロトン性溶媒としては、特に限定するものではないが、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等があげられる。これらの非プロトン性溶媒の中で、メチルエチルケトン、ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミドが触媒活性の観点から望ましい。
本発明の触媒組成物は、発泡又は非発泡のポリウレタン樹脂製造処方に使用することができる。
本発明のポリウレタン樹脂の製造方法は、上記した本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物の存在下で、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分とを反応させることをその特徴とする。
また、本発明の製造方法において、上記した本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び発泡剤の存在下で、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分とを反応させた場合には発泡ポリウレタン樹脂(ポリウレタンフォーム)が得られる。その際、上記した本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物、ポリオール成分、及び発泡剤を含むポリオールプレミックスを調製し、それと有機ポリイソシアネート成分とを反応させてもよい。
本発明の製造方法において、本発明の触媒組成物の使用量は、使用されるポリオール成分を100重量部としたとき、通常0.001〜10重量部の範囲、好ましくは0.01〜5重量部の範囲である。
本発明の製造方法においてポリオール成分として使用されるポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、従来公知のポリエ−テルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール、植物油ポリオール、さらには含リンポリオールやハロゲン含有ポリオール等の難燃ポリオール等が使用される。これらのポリオールは単独で使用することもできるし、適宜混合して併用することもできる。
ポリエーテルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、少なくとも2個以上の活性水素基を有する化合物(具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジアミン等のアミン類、エタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類等が例示される)を出発原料として、これとアルキレンオキサイド(具体的には、エチレンオキシドやプロピレンオキシドが例示される)との付加反応により製造されたものがあげられる[例えば、Gunter Oertel,“Polyurethane Handbook”(1985) Hanser Publishers社(ドイツ),p.42−53に記載の方法参照]。
ポリエステルポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、アジピン酸、フタル酸等の多価カルボン酸と、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の多価アルコールとの縮合反応物や、ナイロン製造時の廃物、トリメチロールプロパン、ペンタエリストールの廃物、フタル酸系ポリエステルの廃物、廃品を処理し誘導したポリエステルポリオール等があげられる[例えば、岩田敬治「ポリウレタン樹脂ハンドブック」(1987)日刊工業新聞社 p.117の記載参照]。
ポリマーポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、上記ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体(例えば、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等があげられる)をラジカル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオールがあげられる。ポリマーポリオールとしては、分子量が5000〜12000程度のものが特に好ましい。
植物油ポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、ひまし油、やし油等のヒドロキシル基含有植物油等があげられる。また、ひまし油又は水添ひまし油を原料として得られるひまし油誘導体ポリオールも好適に用いることができる。ひまし油誘導体ポリオールとしては、ひまし油、多価カルボン酸及び短鎖ジオールの反応で得られるひまし油ポリエステル、ひまし油やひまし油ポリエステルのアルキレンオキシド付加物等をあげることができる。
難燃ポリオールとしては、特に限定するものではないが、例えば、リン酸化合物にアルキレンオキシドを付加して得られるリン含有ポリオールや、エピクロルヒドリンやトリクロロブチレンオキシドを開環重合して得られるハロゲン含有ポリオール、芳香環を有する活性水素化合物にアルキレンオキシドを付加して得られる芳香族系エーテルポリオール、芳香環を有する多価カルボン酸と多価アルコールの縮合反応で得られる芳香族系エステルポリオール等があげられる。
上記ポリオールの水酸基価としては、5〜300mgKOH/gが好ましく、より好ましくは10〜250mgKOH/gである。水酸基価は、JIS−K0070に規定される方法で測定できる。
本発明の製造方法において有機ポリイソシアネート成分として使用される有機ポリイソシアネートとしては、特に限定するものではないが、例えば、従来公知のポリイソシアネートモノマ−の他、そのポリメリック体も使用することができる。ポリイソシアネートモノマ−としては、例えば、トルエンジイソシアネート(以下、「TDI」と称する場合がある)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下、「MDI」と称する場合がある)、4,4’−ジフェニルエ−テルジイソシアネート、ナフタレンジイシシアネート、キシレン−1,3−ジイソシアネート、キシレン−1,4−ジイソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式ポリイソシアネート、及びこれらの混合体があげられる。TDIとその誘導体としては、例えば、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物又はTDIの末端イソシアネートプレポリマー誘導体をあげることができる。また、MDIとその誘導体としては、例えば、MDIとその重合体のポリフェニル−ポリメチレンジイソシアネートの混合体、及び/又は末端イソシアネート基をもつジフェニルメタンジイソシアネート誘導体をあげることができる。
本発明の製造方法においては、有機ポリイソシアネート成分として、ウレタンプレポリマーを使用することもできる。ウレタンプレポリマーは、例えば、上記したポリオールと有機ポリイソシアネートモノマーを反応させることにより製造される。この際、水酸基に対するイソシアネート基のモル比は、1.0〜3.5の範囲に設定することが好ましく、反応温度は0〜150℃の範囲とすることが好ましい。
本発明の製造方法において、イソシアネートインデックスは、特に限定するものではないが、通常70〜250の範囲である。イソシアネートインデックスは、イソシアネート基/水酸基(モル比)×100で定義される。
本発明の製造方法において、上記した本発明の触媒組成物以外に、他の触媒を併用して用いることができる。他の触媒としては、例えば、従来公知の金属化合物、3級アミン化合物、4級アンモニウム塩化合物等をあげることができる。
金属化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、スタナスジアセテ−ト、スタナスジオクトエ−ト、スタナスジオレート、スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテ−ト、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コバルト等があげられる。
3級アミン化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、N,N’−ジメチルピペラジン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エ−テル、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール等の第3級アミン化合物類があげられる。
4級アンモニウム塩化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類があげられる。
本発明の製造方法において、発泡剤を用いない非発泡処方の場合、系中に水分が存在すると反応の際に発泡現象が起きたり、触媒活性が低くなったりするおそれがあるため、水分を除去することが望ましい。水分の除去にはポリオールやプレポリマー等の原料について、加熱減圧脱水を行うことはもちろん、モレキュラーシーブやゼオライト等を系中に添加することが望ましい。また必要であれば消泡剤を用いることもできる。
また、本発明の製造方法において、発泡剤を使用する発泡処方の場合、発泡剤としては、水、炭化水素系発泡剤、及びハロゲン化炭化水素系発泡剤からなる群より選択される化合物が好ましい。炭化水素系発泡剤としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、ヘキサン等があげられる。ハロゲン化炭化水素系発泡剤としては、例えば、ハロゲン化メタン類、ハロゲン化エタン類、フッ素化炭化水素類等があげられ、具体的には、塩化メチレン、HCFC−141b、HFC−245fa、HFC−356mfc等が例示される。これら発泡剤の使用においては、水、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類をそれぞれ単独使用してもよいし、それらを併用してもよい。発泡剤の使用量は目的とするポリウレタン製品の密度により変わるため、特に限定するものではないが、ポリオール成分100重量部に対して、通常0.1重量部以上であり、好ましくは0.5〜10.0重量部の範囲である。
本発明の製造方法において、必要であれば、界面活性剤を用いることができる。本発明の製造方法に使用される界面活性剤としては、例えば、有機シリコ−ン系界面活性剤があげられるが、これらに特に限定されない。その使用量は、ポリオール成分100重量部に対して通常0.1〜10重量部の範囲である。
本発明の製造方法において、必要であれば、架橋剤又は鎖延長剤を使用することができる。架橋剤又は鎖延長剤としては、例えば、低分子量の多価アルコール、低分子量のアミンポリオール及びポリアミン等をあげることができる。低分子量の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、グリセリン等があげられる。低分子量のアミンポリオールとしては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等があげられる。ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、ヘキサメチレンペンタアミン、ビスアミノプロピルピペラジン、トリス(2−アミノエチル)アミン、イソホロンジアミン、ポリオキシアルキレンポリアミン等があげられる。これらの内、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。
本発明の製造方法においては、必要に応じて、さらに、着色剤、難燃剤、老化防止剤、充填剤、増粘剤、可塑剤、UV吸収剤、溶媒、チキソトロ−プ剤、その他公知の添加剤等も使用することができる。これらの添加剤の種類及び添加量は、従来公知の形式と手順を逸脱しない範囲で使用することが望ましい。
以下、実施例、比較例及び評価例に基づいて説明するが、本発明は実施例のみに限定して解釈されるものではない。
実施例1.
攪拌器を備えた300mlのガラス製丸底フラスコ中で、ホウ酸8.1gをメタノール500.0gに溶解させた。次に、窒素雰囲気下にてDBU 20.0g(DBUに対するホウ酸の当量比は1.0)を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、さらに30分攪拌した後、メタノールを減圧留去し、透明な粘調液体を得た。さらに、ジエチレングリコール12.0gを添加し、攪拌することで均一な溶液を得た(触媒A)。調製条件を表1に示した。
Figure 2013234272
実施例2〜実施例3.
DBUに対するホウ酸の当量比を変えた以外は、実施例1と同様にして、触媒B及びCを調製した。調製条件をそれぞれ表1に併せて示した。
実施例4.
攪拌器を備えた300mlのガラス製丸底フラスコ中で、ホウ酸10.0gをメタノール500.0gに溶解させた。次に、窒素雰囲気下にてDBN 20.0g(DBNに対するホウ酸の当量比は1.0)を攪拌しながら滴下した。滴下終了後、さらに30分攪拌した後、メタノールを減圧留去し、透明な粘調液体を得た。さらに、ジエチレングリコール12.9gを添加し、攪拌することで均一な溶液を得た(触媒D)。調製条件を表1に示した。
実施例5.
攪拌器を備えた300mlのガラス製丸底フラスコにホウ酸20.0gとジエチレングリコールモノメチルエーテル38.9gを入れ、80℃に加熱し、窒素フロー下で1時間脱水縮合させた。反応終了後、DBU 49.2gを攪拌しながら滴下した。滴下終了後、30分間攪拌し透明の粘稠液体を得た(触媒E)。調製条件を表2に示した。
Figure 2013234272
実施例6〜実施例8.
アルコール種及び添加量を変えた以外は実施例4と同様にして、触媒F〜Hを調製した。調製条件をそれぞれ表2に合わせて示した。
比較例1.
攪拌器を備えた500mlのガラス製丸底フラスコにフェノール12.4gをとり、窒素雰囲気下にてDBU 20.0gを徐々に滴下し攪拌混合した。完全に溶解するまで混合攪拌を行い、DBUとフェノールからなる液状の触媒組成物(触媒I)を調製した。調製条件を表3に示した。
Figure 2013234272
比較例2〜比較例9.
ブロック剤及び添加量を変えた以外は比較例1と同様にして、触媒J〜Qを調製した。調製条件をそれぞれ表3及び表4に併せて示した。
Figure 2013234272
評価例1.
ポリプロピレンポリオール(数分子量3000、トリオール型、和光純薬工業社製)を130℃で1時間減圧乾燥することで脱水ポリオールを調製した。脱水ポリオール100.0gに実施例1で調製した触媒A 70.3mgを溶解させた(DBUとしてポリオールに対して0.035重量%)。ポリエチレン製カップに触媒を溶解させた脱水ポリオール10.0g及びトルエンジイソシアネート(製品名:T80、日本ポリウレタン工業社製)をイソシアネートインデックス{イソシアネート基/OH基(モル比)×100)}が105となる量だけ加え、15秒間撹拌した。上記混合液の一部を予め60℃に加熱した金型上の円形のくぼみ(直径1cm、深さ2mm)にすばやく流し込み、ゲルタイム及びタックフリータイムを評価した。
触媒の耐加水分解性を評価するため、上記脱水ポリオールに替えて、脱水ポリオールに脱イオン水を0.5重量部添加することで調製した含水ポリオールを用いて、同様な試験を実施した。また、反応性の経時変化を調べるため、触媒を添加した含水ポリオールを50℃に調整したオーブン中で7日間保存し、再度同様な評価を行った。評価結果を表5に示す。
Figure 2013234272
<反応性の測定項目>
ゲルタイム:反応が進行し液状物質より、樹脂状物質に変わる時間.
タックフリータイム:樹脂が硬化し、指で触ってベトツキが無くなるまでの時間。
評価例2〜評価例18.
触媒組成物、添加量及び評価温度を表5〜表7に示したように変更した以外は、評価例1と同様にして評価した。結果を表5〜表7に併せて示した。これらの評価において、触媒添加量はDBU又はDBN換算でポリオールに対して0.035重量%とした。なお、評価例18では、ブロックされていないDBUをそのまま使用した。
Figure 2013234272
Figure 2013234272
評価例1〜評価例8に示されるとおり、本発明の触媒組成物は含水ポリオール中、50℃の加熱条件下で7日間保存した場合でも、反応性にほとんど変化がなく、保存安定性が極めて良好であった。これに対して、評価例9〜18に示されるとおり、ホウ酸又はホウ酸の部分エステル以外でブロックしたDBU及びDBUそのものは、50℃で7日間保存すると反応性が著しく低下した。
ホウ酸又はホウ酸の部分エステルは適度に二環式アミジン化合物をブロックするため、50℃以下の温度では加水分解が起こり難く、水存在下で高温(50℃以上)の条件では二環式アミジン化合物を解離しやすいため、高い反応性を発現すると推定される。
評価例19.
ポリオール、水、整泡剤及び触媒A 0.20部(DBU換算でポリオール成分に対して0.1部)を表8に示した原料配合比にて混合し、ポリオールプレミックスを調合した。ポリオールプレミックス85.0gを300mlポリエチレンカップに取り、25℃に温度調整した。別容器で25℃に温度調整したT80(TDI)/MR−200(MDI)=80/20重量%(いずれも日本ポリウレタン社製)のポリイソシアネート混合物をイソシアネートインデックスが105となる量だけカップの中に入れ、素早く攪拌機にて5000rpmで5.0秒間攪拌した。混合攪拌した混合液を60℃に温度調節した2リットルポリエチレンカップに移し発泡中の反応性を測定した。
貯蔵安定性を評価するため、ポリオールプレミックスを40℃に温度調整したオーブン中に貯蔵し、7日及び14日後に同様な評価を行った。結果を表9に示した。
Figure 2013234272
Figure 2013234272
<反応性の測定項目>
クリームタイム:フォームが上昇開始する時間を目視にて測定.
ゲルタイム:反応が進行し液状物質より、樹脂状物質に変わる時間を測定。
評価例20〜評価例24.
触媒組成物及び添加量を表9に示したように変更した以外は同様にして表8に従ってポリオールプレミックを調製し、評価例19と同様にして評価した。結果を表9にあわせて示した。これらの評価において、触媒添加量はDBU換算でポリオールに対して0.1部とした。なお、評価例24では、ブロックされていないDBUをそのまま使用した。評価例19〜評価例21に示されるとおり、本発明の触媒組成物はポリオールプレミックス中、40℃の加熱条件下で保存した場合でも、反応性にほとんど変化がなく、保存安定性が極めて良好であった。
これに対し、評価例22〜24に示されるように、フェノール又は2−エチルヘキサン酸でブロックされたDBU又はブロックされていないDBUは、7日間の加温保存でゲルタイムが著しく長くなることがわかる。これは、水共存下での貯蔵によって、触媒の一部又はほとんど全てが加水分解し、反応性が大幅に悪化したためと考えられる。

Claims (9)

  1. 二環式アミジン化合物と下記一般式(1)で示されるホウ素化合物を含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
    B(OH)(OR)3−n (1)
    [式中、nは1以上3以下の整数を表す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
  2. 二環式アミジン化合物と下記一般式(1)で示されるホウ素化合物との反応生成物を含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
    B(OH)(OR)3−n (1)
    [式中、nは1以上3以下の整数を表す。Rは炭素数1〜18の炭化水素基を表す。]
  3. 二環式アミジン化合物が、1,5−ジアザ−ビシクロ[4.3.0]−5−ノネン又は1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセンであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の触媒組成物。
  4. ホウ素化合物がホウ酸であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の触媒組成物。
  5. 実質的に水を含有しないことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の触媒組成物。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物の存在下で、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分とを反応させるポリウレタン樹脂の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び発泡剤の存在下で、ポリオール成分と有機ポリイソシアネート成分とを反応させるポリウレタン樹脂の製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物、ポリオール成分、及び発泡剤を含むポリオールプレミックスと、有機ポリイソシアネート成分とを反応させるポリウレタン樹脂の製造方法。
  9. 発泡剤が水を含むことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の製造方法。
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