JP2013230999A - 農園芸用水和性殺菌剤及び植物病害防除方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】水酸化第二銅を含有し、植物病害に対する防除効果が増強された農園芸用殺菌剤及び該剤を用いて植物病害を防除する方法を提供する。
【解決手段】水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる農園芸用水和性殺菌剤により上記課題を解決する。
【選択図】なし

Description

本発明は、農園芸用水和性殺菌剤及び該剤を用いた植物病害防除方法に関するものである。
農業園芸用殺菌剤分野では、種々の化合物が有効成分として使用されている。その中で、殺菌性銅化合物は古くから知られている有効成分であるが、薬剤抵抗性が発達し難く、比較的安価で安定した防除効果を有することから、現在でも広く使用されている。しかし、この殺菌性銅化合物は、単独では防除効果を示す植物病害の範囲がやや狭く、さらに広範囲の植物病害に防除効果を示す改良技術が望まれていた。
このような殺菌性銅化合物の防除効果を改良する技術として、殺菌性無機銅化合物と非イオン界面活性剤及び陰イオン界面活性剤を含有し、薬害が発生しにくいpHに調整した組成物(特許文献1、2)、殺菌性無機銅化合物を含む金属化合物群と酸、無機塩類から成る化合物群との組成物(特許文献3)、無機及び有機銅化合物とクエン酸とを含有する組成物(特許文献4)、無機銅化合物と酢酸とを含有する組成物(特許文献5)などが開示されている。しかし、いずれも防除効果の顕著な向上を示すものではない。
よって、より広範囲の植物病害に顕著な防除効果を示す殺菌性銅化合物を用いた改良技術の開発が、当業界において引き続き強く望まれている。
特開2000−198710号公報 特開2000−204009号公報 特開昭55−27164号公報 特公昭63−17803号公報 特公昭63−28404号公報
本発明は、水酸化第二銅を含有し、植物病害に対する防除効果が増強された農園芸用殺菌剤及び該剤を用いて植物病害を防除する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、水酸化第二銅を含有する農園芸用殺菌剤について種々研究を重ねた結果、水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物を水中に分散させた希釈液を対象植物(農作物、園芸植物など)に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)の回折ピークが、水に分散させる前の該組成物の5強線の回折ピークに比較して消失する回折ピークが1以上、あるいは水に分散させる前の該組成物の5強線の回折ピーク強度に比較して、回折強度が3/4以下に低下する回折ピークが少なくとも2以上存在することにより特徴付けられる農園芸用水和性殺菌剤が広範囲の植物病害に対して防除効果が顕著に優れることを見出し、かかる知見に基づいて発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる農園芸用水和性殺菌剤。
(2)水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における水酸化第二銅に起因する3強線(回折強度の強い順に3番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる農園芸用水和性殺菌剤。
(3)さらにアンモニウム塩を配合してなる(1)または(2)に記載の剤。
(4)農薬水和性組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)におけるアンモニウム塩に起因する回折ピークのうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失し、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる(3)に記載の剤。
(5)アンモニウム塩が塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、クエン酸三アンモニウム、クエン酸二水素アンモニウム、コハク酸アンモニウム、(+)酒石酸アンモニウム、酒石酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウムから選ばれる1または2以上である(3)または(4)に記載の剤。
(6)さらに有機酸及び/または有機酸塩を配合してなる(1)〜(5)のいずれか1つに記載の剤。
(7)有機酸がコハク酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸から選ばれる1または2以上である(6)に記載の剤。
(8)有機酸塩がコハク酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩から選ばれる1または2以上である(6)または(7)に記載の剤。
(9)水酸化第二銅とアンモニウム塩を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における回折ピークのうち、水に分散させる前の該組成物の回折ピークのいずれにも一致しない新規な回折ピークが1以上出現することにより特徴付けられる(1)〜(8)のいずれか1つに記載の剤。
(10)水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物により植物の葉面上の病害を防除する方法であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる植物の葉面上の病害を防除する方法。
(11)水酸化第二銅とアンモニウム塩を配合してなる農薬水和性組成物により植物の葉面上の病害を防除する方法であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における水酸化第二銅に起因する3強線(回折強度の強い順に3番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失し、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下し、かつ、該組成物の粉末X線回折におけるアンモニウム塩に起因する回折ピークのうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失し、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる植物の葉面上の病害を防除する方法。
(12)水酸化第二銅とアンモニウム塩を配合してなる農薬水和性組成物により植物の葉面上の病害を防除する方法であって、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における回折ピークのうち、水に分散させる前の該組成物の回折ピークのいずれにも一致しない新規な回折ピークが1以上出現することにより特徴付けられる(11)に記載の方法。
本発明に係る殺菌剤は、広範囲の植物病害に対して防除効果が顕著に増強され、また保存中の物理性経時劣化が軽減され、長期間良好な希釈性能が維持され、経時的に安定した防除効果を発揮できる。
本発明の水酸化第二銅は、所望により、その他の植物病害に防除効果を示す殺菌性銅化合物とともに使用することもできる。水酸化第二銅以外の殺菌性銅化合物としては、例えば、酸化銅(I)、酸化銅(II)、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、塩基性炭酸銅、硫酸銅、塩化第二銅、塩基性硫酸銅等の無機殺菌性銅化合物、8−ヒドロキシキノリン銅、ノニルフェノールスルホン酸銅、ペンタクロロフェノール銅及びテレフタル酸銅等の有機殺菌性銅化合物が挙げられる。
なお、これらの殺菌性銅化合物は公知であり、例えば、「THE PESTICIDE MANUAL−15th EDITION」(BCPC刊,ISBN 978−1−901396−18−8)、「SHIBUYA INDEX 15th Edition」(SHIBUYA INDEX研究会刊,ISBN 978−4−88137−157−2)、「農薬ハンドブック 1994年版」(平成6年12月21日 社団法人 日本植物防疫協会発行)、あるいは「最新農薬データブック 第3版(1997年)」(1997年1月25日 株式会社ソフトサイエンス社,ISBN 978−4−88171−073−9)に記載されている。
水酸化第二銅の製剤中への添加量は、製剤全量の0.01〜90重量%、好ましくは0.1〜80重量%である。
本発明の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)は、水酸化第二銅では、16.6°、23.7°、34.0°、39.7°、53.2°に特性ピークを有する測定例を示すことができるが、他に23.8°、34.1°、39.8°、16.7°、53.3°に特性ピークを有する測定例を示すこともでき、特性ピークは、それぞれの実際に使用する水酸化第二銅での確認が必須である。
本発明の農薬水和性組成物中の水酸化第二銅に起因する5強線の回折ピークは配合した水酸化第二銅の特性ピークとほぼ同一の2θの位置に検出されるが、若干の変動(±5%)を示す場合がある。水酸化第二銅での特性ピークの確認と同様に、実際に調製した本発明の農薬水和性組成物での特性ピークの確認が必須である。
本発明の農園芸用水和性殺菌剤にはアンモニウム塩を配合することができる。配合するアンモニウム塩としては、特に限定はされないが、例えば、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、クエン酸三アンモニウム、クエン酸二水素アンモニウム、コハク酸アンモニウム、(+)酒石酸アンモニウム、酒石酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウムが用いられ、特に硫酸アンモニウムが好適に用いられる。
また、これらアンモニウム塩の製剤中への添加量は、特に限定はされないが、通常は製剤全量の1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%である。さらに好ましくは10〜60重量%である。
本発明に配合することができるアンモニウム塩の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における回折ピークは、例えば、5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)として、塩化アンモニウムでは、回折強度が強い順に2θが32.9°、58.5°、23.1°、40.5°、47.1°に特性ピークを有する測定例を示すことができる。クエン酸三アンモニウムでは、29.8°、14.6°、13.2°、23.9°、14.9°に特性ピークを有する測定例を示すことができる。クエン酸水素二アンモニウムでは、22.7°、12.0°、16.5°、29.3°、28.5°に特性ピークを有する測定例を示すことができる。コハク酸アンモニウムでは、18.7°、29.0°、22.7°、26.3°、26.7°に特性ピークを有する測定例を示すことができる。(+)酒石酸アンモニウムでは、20.2°、27.6°、33.1°、32.5°、33.6°に特性ピークを有する測定例を示すことができる。炭酸アンモニウムでは、29.7°、24.6°、16.6°、21.9°、29.1°に特性ピークを有する測定例を示すことができる。硫酸アンモニウムでは、23.3°、20.9°、20.7°、29.7°、30.3°、あるいは20.4°、33.6°、29.2°、29.7°、16.9°、あるいは20.4°、29.8°、29.2°、16.9°、22.8°、あるいは、29.3°、30.0°、20.6°、17.0°、20.2°に特性ピークを有する数種類の測定例を示すことができる。水酸化第二銅での特性ピークの確認と同様に、本発明においては、農薬水和性組成物に配合するアンモニウム塩それぞれでの特性ピークの確認が必須である。
本発明の農薬水和性組成物中のアンモニウム塩に起因する回折ピークは配合したアンモニウム塩の特性ピークとほぼ同一の2θの位置に検出されるが、若干の変動(±5%)を示す場合がある。水酸化第二銅での特性ピークの確認と同様に、実際に調製した本発明の農薬水和性組成物での特性ピークの確認が必須である。
本発明の農薬水和性組成物を水中に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物は、固体、粉体、剥離片状物として、葉面上から集めることができ、乾燥物について上記と同様の条件で粉末X線回折により特性ピークを確認することができる。各特性ピークの回折強度を水に分散させる前の該組成物の各特性ピークの回折強度と対比し、3/4以下に低下、あるいは消失していることを確認し、選択することにより、本発明の農薬水和性組成物を得る。なお、このような特性ピークの変化のない水酸化第二銅及び/またはアンモニウム塩を含む組成物は本発明の有効成分とはならず、また、上述のような特性ピークの変化という特徴から、本発明は水和性殺菌剤(水に希釈・分散して使用する殺菌剤)であることが必須である。
本発明の農園芸用水和性殺菌剤には有機酸を配合することができる。本発明に使用できる有機酸は特に限定はされないが、例えば、ヒドロキシ酸、ジカルボン酸が好適に用いられ、さらに好適にはコハク酸、DLリンゴ酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸が用いられる。
また、これら有機酸の製剤中への添加量は、特に限定はされないが、通常は製剤全量の0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜25重量%、さらに好適には0.5〜10重量%である。
本発明の農園芸用水和性殺菌剤には有機酸塩を配合することもできる。本発明に使用できる有機酸塩としては、特に限定はされないが、例えば、ヒドロキシ酸塩、ジカルボン酸塩が用いられ、好適にはコハク酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩が用いられる。さらに好適にはクエン酸三ナトリウム、DLリンゴ酸二ナトリウム、コハク酸二ナトリウム、酒石酸ナトリウムが用いられる。
また、これら有機酸塩の製剤中への添加量は、特に限定はされないが、通常は製剤全量の0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜25重量%、さらに好適には0.5〜10重量%である。
本発明の農園芸用水和性殺菌剤には、所望により、さらに防除対象に応じた殺菌成分、殺虫成分、殺ダニ成分、殺線虫成分、除草成分、植物成長調整成分等の農薬成分を配合することができる。これらの農薬成分は市販されているか、または農薬成分として知られた化合物であり、これらの化合物は日本植物防疫協会発行の農薬ハンドブック、日本植物防疫協会発行の農薬要覧、全国農業協同組合連合会発行のクミアイ農薬総覧及び同連合会発行のSHIBUYA INDEX、株式会社ソフトサイエンス社発行の最新農薬データブック等に記載されている。
併用する殺菌成分の具体例として、例えば、アシベンゾラルSメチル、アゾキシストロビン、アミスルブロム、アメトクトラジン、イソチアニル、イソピラザム、イソプロチオラン、イプコナゾール、イプロジオン、イプロバリカルブ、イプロベンホス、イミノクタジンアルベシル酸塩、イミノクタジン酢酸塩、イミベンコナゾール、エクロメゾール、エジフェンホス、エタボキサム、エポキシコナゾール、オキサジキシル、オキサジニラゾール。オキシテトラサイクリン、オキスポコナゾールフマル酸塩、オキソリニック酸、オリサストロビン、カスガマイシン、カプタホール、カルプロパミド、カルベンダゾール、キノキシフェン、キノメチオネート、キャプタン、キントゼン、グアザチン、クレソキシムメチル、クロロネブ、クロロタロニル、シアゾファミド、ジエトフェンカルブ、ジクロシメット、ジクロメジン、ジチアノン、ジネブ、ジフェノコナゾール、シフルフェナミド、ジフルメトリム、シプロコナゾール、シプロジニル、シメコナゾール、ジメトモルフ、シモキサニル、ジモキシストロビン、ジラム、ストレプトマイシン、セダキサン、ゾキサミド、ダゾメット、チアジアジン、チアジニル、チアベンダゾール、チウラム、チオファネートメチル、チフルザミド、テクロフタラム、テトラコナゾール、テブコナゾール、テブフロキン、トリアジメホン、トリシクラゾール、トリフルミゾール、トリフロキシストロビン、トリホリン、トルクロホスメチル、トルニファニド、バリダマイシン、ビキサフェン、ピコオキシストロビン、ビテルタノール、ヒドロキシイソキサゾール、ヒメキサゾール、ピリフェノックス、ピリブチカルブ、ピリベンカルブ、ピリメタニル、ピロキロン、ピラクロストロビン、ピラメトストロビン、ピリオフェノン、ビンクロゾリン、ファモキサドン、フェナジンオキシド、フェナミドン、フェナリモル、フェノキサニル、フェリムゾン、フェンピラザミン、フェンブコナゾール、フェンヘキサミド、フォルペット、フサライド、ブラストサイジンS、フラメトピル、フルアジナム、フルオキサストロビン、フルオピコリド、フルオピラム、フルオルイミド、フルキサピロキサド、フルジオキソニル、フルスルファミド、フルチアニル、フルトラニル、プロキナジド、プロクロラズ、プロシミドン、プロチオコナゾール、プロパモカルブ塩酸塩、プロピコナゾール、プロピネブ、プロベナゾール、ヘキサコナゾール、ベノミル、ペフラゾエート、ペンシクロン、ベンチアバリカルブイソプロピル、ペンチオピラド、ペンフルフェン、ボスカリド、ホセチル、ポリオキシン、ポリカーバメート、ホルペット、マンジプロパミド、マンゼブ、マンネブ、ミクロブタニル、メタラキシル、メトミノストロビン、メトラフェノン、メパニピリム、メフェノキサム、メプロニル、銀、硫黄化合物、有機亜鉛、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、脂肪酸グリセリド、シイタケ菌糸体抽出物、微生物農薬のエルビニア属細菌、シュードモナス属細菌、バシルス属細菌、タラロマイセス属菌、トリコデルマ属菌、フザリウム属菌より選ばれるものが使用できる。
殺虫成分、殺ダニ成分、殺線虫成分の具体例としては、例えば、1,3−ジクロロプロペン、BPMC、BPPS、BRP、CL900167、氷晶石、CVMP、CYAP、DCIP、D−D、DCIP、DDVP、DEP、DMTP、ECP、EPN、MEP、MIPC、MPP、NAC、N−メチルジチオカルバミン酸アンモニウム、NNI−0101、PAP、PHC、RU15525、XDE−175、XMC、ZXI8901、アクリナトリン、アザメチホス、アジンホス・エチル、アジンホス・メチル、アセキノシル、アセタミプリド、アセトプロール、アセフェート、アゾシクロチン、アバメクチン、アミトラズ、アラニカルブ、アルジカルブ、アルファ−シペルメトリン、アレスリン、イソカルボホス、イソキサチオン、イソプロカルブ、イミシアホス、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、エスフェンバレレート、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エチルチオメトン、エトキサゾール、エトフェンプロックス、エトプロホス、エマメクチン、エンドスルファン、エンペントリン、オキサミル、オキシジメトン・メチル、オメトエート、オレイン酸ナトリウム、カーバム、カーバムナトリウム、カズサホス、カデスリン、カルタップ、カルバリル、カルボスルファン、カルボフラン、ガンマ・シハロトリン、キシリルカルブ、キナルホス、キノプレン、キノメチオネート、クマホス、クロチアニジン、クロフェンテジン、クロマフェノイド、クロルエトキシホス、クロルデン、クロルピクリン、クロルピリホス、クロルピリホス・メチル、クロルフェナピル、クロフェンテジン、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロマフェノジド、クロルメホス、サノピラフェン、シアノホス、ジアフェンチウロン、ジエノクロル、ジクロトホス、シクロプロトリン、ジクロルボス、ジスルホトン、ジノテフラン、シハロトリン、シフェノトリン、シフルトリン、ジフルベンズロン、シフルメトフェン、シヘキサチン、シペルメトリン、ジメチルビンホス、ジメトエート、シラフルオフェン、シロマジン、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロテトラマト(スピロテトラマト)、スピロメシフェン、スルプロホス、スルホテップ、ゼタ・シペルメトリン、ダイアジノン、タウフルバリネート、チアクロプリド、チアメトキサム、チオジカルブ、チオシクラム、チオスルタップ、チオファノックス、チオメトン、テトラクロルビンホス、テトラジホン、テトラメスリン、テブピリムホス、テブフェノジド、テブフェンピラド、テフルトリン、テフルベンズロン、デメトン・S・メチル、テメホス、デリス、デルタメトリン、テルブホス、トラロメトリン、トランスフルトリン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリフルムロン、トリメタカルブ、トルフェンピラド、ナトリウム=メチルジチオカルバマート、ナレッド、ニテンピラム、ネマデクチン、ノバルロン、ノビフルムロン、ハイドロプレン、バミドチオン、パラチオン、パラチオン・メチル、ハルフェンプロックス、ハロフェノジド、ビオアレトリン、ビオレスメトリン、ビストリフルロン、ピダフェンチオン、ビフェナゼート、ビフェントリン、ピメトロジン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、ピリダベン、ピリダリル、ピリプロキシフェン、ピリミカルブ、ピリミジフェン、ピリミホスメチル、ピレトリン、ファムフル、フィプロニル、フェナザキン、フェナミホス、フェニソブロモレート、フェニトロチオン、フェノキシカルブ、フェノチオカルブ、フェノトリン、フェノブカルブ、フェンチオン、フェントエート、フェンバレレート、フェンピロキシメート、フェンブタンチン・オキシド、フェンプロパトリン、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、ブプロフェジン、フラチオカルブ、プラレトリン、フルアクリピリム、フルシクロクスウロン、フルシトリネート、フルスルファミド、フルバリネート、フルピラゾホス、フルフェノクスウロン、フルベンジアミド、フルメトリン、フルリムフェン(フルフェネリム)、プロチオホス、フロニカミド、プロパホス、プロピキスル、プロフェノフォス、プロペタムホス、ブロモプロピレート、ベータ−シペルメトリン、ベータ・シフルトリン、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾクス、ヘプテノホス、ペルメトリン、ベンスルタップ、ベンゾエピン、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、ホキシム、ホサロン、ホスチアゼート、ホスファミドン、ホスメット、ホルメタネート、ホレート、マシン油、マラチオン、ミルベメクチン、メカルバム、メスルフェンホス、メソミル、メタアルデヒド、メタフルミゾン、メタミドホス、メチオカルブ、メチダチオン、メチルイソチオシアネート、メトキシフェノジド、メトトリン、メトプレン、メトルカルブ、メビンホス、モノクロトホス、ラムダ・シハロトリン、リナキシピル、ルフェヌロン、レスメトリン、レピメクチン、ロテノ、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、硫酸ニコチン、塩酸レバミゾール、酸化エチレン、酸化フェンブタスズ、脂肪酸グリセリド、酒石酸モランテル、なたね油、デンプン、大豆レシチン、BT、バーティシリウム・レカニ、パスツーリアペネトランスより選ばれるものが使用できる。ここでいうBT剤とは細菌のBacillus thuringiensisを利用した農薬の総称であり、菌の産生する結晶タンパク、生菌胞子、その両方の混合物があるが、本発明ではそのいずれも用いることができる。
除草成分の具体例としては、例えば2,3,6−TBA、2,4−D、2,4−DB、2,4−PA、ACN、CAT、DBN、DCBN、DCMU、DCPA、DNOC、DPA、EPTC、HC−252、IPC、KIH−485、MCPA、MCPA・イソプロピルアミン塩、MCPA・エチル、MCPA・ナトリウム、MCPA・チオエチル、MCPB、MCPP、MDBA、MDBA・イソプロピルアミン塩、MDBA・ナトリウム塩、PAC、SAP、S−メトラクロール、TCTP、TM−435、アイオキシニル、アクロニフェン、アシフルオルフェン、アジムスルフロン、アシュラム、アセトクロール、アトラジン、アニロホス、アミカルバゾン、アミドスルフロン、アミトロール、アミノピラリド、アミプロホスメチル、アメトリン、アラクロール、アロキシジム、アンシミドール、イオドスルフロン、イソウロン、イソキサフルトール、イソキサベン、イソプロツロン、イマザキン、イマザピル、イマザメタベンズ、イマザメメタピル(イマザピク)、イマザモックス、イマゼタピル、イマゾスルフロン、インダノファン、エスプロカルブ、エタメトスルフロン・メチル、エタルフルラリン、エトキシスルフロン、エトフメセート、エトベンザニド、エンドタール二ナトリウム、オキサジアゾン、オキサジアルギル、オキサジクロメホン、オキサスルフロン、オキシフルオルフェン、オリザリン、オルベンカルブ、カフェンストロール、カルフェントラゾン・エチル、カルブチレート、カルベタミド、キザロホップ・P、キザロホップ・P・エチル、キザロホップ・P・テフリル、キザロホップ・エチル、キノクラミン、キンクロラック、キンメラック、クミルロン、グリホサート、グリホサート・アンモニウム塩、グリホサート・イソプロピルアミン塩、グリホサート・カリウム塩、グリホサート・トリメシウム塩(スルホセート)、グリホサート・ナトリウム塩、グルホシネート、グルホシネートナトリウム塩、クレトジム、クロジナホップ、クロピラリド、クロマゾン、クロメプロップ、クロランスラム・メチル、クロリダゾン、クロリムロン・エチル、クロルスルフロン、クロルタル・ジメチル、クロルフタリム、クロルプロファム、クロルメコート、クロロトルロン、シアナジン、ジウロン、ジカンバ、シクロエート、シクロキシジム、ジクロスラム、シクロスルファムロン、ジクロベニル、ジクロホップ・メチル、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ−P、ジクワット、ジチオピル、シデュロン、ジニトラミン、シニドン・エチル、シノスルフロン、ジノテルブ、シハロホップ・ブチル、ジフェナミド、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルメトリム、シマジン、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナミド、シメトリン、ジメピペレート、ジメフロン、シンメチリン、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルホスルフロン、スルホメツロン・メチル、セトキシジム、ターバシル、ダイムロン、チアゾピル、チエンカルバゾン、チオカルバジル、チオベンカルブ、チジアズロン、チフェンスルフロン・メチル、デシルアルコール、デスメディファム、テトラピオン、テニルクロール、テブチウロン、テプラロキシジム、テフリルトリオン、テルブチラジン、テルブトリン、テルブメトン、テンボトリオン、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアジフラム、トリアスルフロン、トリアレート、トリエタジン、トリクロピル、トリスルフロン・メチル、トリトスルフロン、トリフルラリン、トリフロキシスルフロン・ナトリウム塩、トリベニュロン・メチル、ナプタラム、ナプロアニリド、ナプロパミド、ニコスルフロン、ネブロン、ノルフルラゾン、パラコート、ハロキシホップ、ハロキシホップ・P、ハロキシホップ・P・メチル、ハロスルフロン・メチル、ビアラホス、ピキサデン、ピクロラム、ピコリナフェン、ビスピリバック・ナトリウム塩、ビフェノックス、ピラクロニル、ピラスルホトール、ピラゾキシフェン、ピラゾスルフロン・エチル、ピラゾリネート(ピラゾレート)、ビラナホス、ピラフルフェン・エチル、ピリチオバック・ナトリウム塩、ピリデート、ピリフタリド、ピリブチカルブ、ピリベンゾキシム、ピリミスルファン、ピリミスルフロン・メチル、ピリミノバックメチル、フェノキサプロップ・P・エチル、フェノキサプロップ・エチル、フェンクロリム、フェントラザミド、フェンメディファム、フォラムスルフロン、ブタクロール、ブタフェナシル、ブタミホス、ブチレート、ブトラリン、ブトロキシジム、フラザスルフロン、フラムプロップ・M、フルアジホップ、フルアジホップ・P、フルオメツロン、フルオログリコフェン、フルカルバゾン・ナトリウム塩、フルセトスルフロン、フルチアセット・メチル、フルピルスルフロン、フルフェナセット、フルポキサム、フルミオキサジン、フルミクロラック・ペンチル、フルメツラム、フルルプリミドール、フルロキシピル、プレチラクロール、プロジアミン、プロスルフロン、プロスルホカルブ、プロパキザホップ、プロパクロール、プロパジン、プロパニル、プロピザミド、プロピソクロール、プロファム、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン・ナトリウム塩、プロホキシジム、ブロマシル、プロメトリン、プロメトン、ブロモキシニル、ブロモブチド、フロラスラム、ヘキサジノン、ベスロジン、ペトキサミド、ベナゾリン、ペノキススラム、ペブレート、ベンズフェンジゾン、ベンスリド、ベンスルフロン・メチル、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナップ、ベンタゾン、ペンタノクロール、ベンチオカーブ、ペンディメタリン、ペントキサゾン、ベンフルラリン、ベンフレセート、ホメサフェン、ホルクロルフェニュロン、マレイン酸ヒドラジド、メコプロップ、メコプロップ−P・カリウム塩、メソスフロン・メチル、メソトリオン、メタザクロール、メタベンズチアズロン、メタミトロン、メタミホップ、メチルダイムロン、メトキスロン、メトスラム、メトスルフロン・メチル、メトベンズロン、メトラクロール、メトリブジン、メピコート・クロリド、メフェナセット、モノリニュロン、モリネート、ラクトフェン、リニュロン、リムスルフロン、レナシル、ザントモナス・キャンペストリス、ドレクスレラ・モノセラスより選ばれるものが使用できる。
植物成長調整成分の具体例としては、例えばアブシジン酸、イナベンフィド、インドール、ウニコナゾールP、エチクロゼート、エテホン、オキシン硫酸塩、ギ酸カルシウム、クロキシホナック、クロルメコート、コリン、シアナミド、ジクロルプロップ、ジベレリン、ダミノジッド、デシルアルコール、ブトルアリン、トリネキサパックエチル、パクロブトラゾール、パラフィン、ピラフルフェンエチル、ブトルアリン、フルルプリミドール、プロヒドロジャスモン、プロヘキサジオンカルシウム塩、ベンジルアミノプリン、ペンディメタリン、ホルクロルフェニュロン、マレイン酸ヒドラジド、メピコートクロリド、ワックス、MCPA・チオエチル、MCPB、1−ナフチルアセトアミド、4−CPA、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、過酸化カルシウム、クロレラ抽出物、混合生薬抽出物より選ばれるものが使用できる。
また、製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えばタルク、ベントナイト、クレー、炭酸カルシウム、セピオライト、カオリン、珪藻土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、消石灰、珪砂、尿素、軽石等からなる微粉末あるいは粒状物等が挙げられる。
担体が非水溶性の場合、その製剤中への添加量は、通常、製剤全量の90%未満である。好適には、50%未満が好ましく、さらに好適には10%未満が好ましい。散布汚れの面からは、非水溶性の担体は無添加とすることが最も好ましい。
液体担体としては、例えば、キシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類、2−プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル等のアルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、ダイズ油、綿実油等の植物油、石油系脂肪族炭化水素類、エステル類、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル及び水が挙げられる。
本発明に界面活性剤を用いる場合は、例えば、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩及びその縮合物、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、アルキルアリール硫酸エステル塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルアリールリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアリルフェニルエーテルリン酸塩、ポリカルボン酸型高分子活性剤等のアニオン性界面活性剤を挙げることができる。これらの界面活性剤の中で、特に、リグニンスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、及びジアルキルスルホコハク酸塩が好適に用いられる。
その他の製剤用補助剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、アラビアガム、アルギン酸及びその塩、カルボキシメチルセルロ−ス、ザンサンガム等の多糖類、アルミニウムマグネシウムシリケート、アルミナゾル等の無機物、防腐剤、着色剤及び酸性リン酸イソプロピル、ジブチルヒドロキシトルエン等の安定化剤が挙げられる。
本発明に係る農園芸用水和性殺菌剤は、一般に汎用されている農薬製剤に製剤化して使用する。すなわち、本発明の必須構成成分に必要に応じて担体、補助剤等を配合し、水和剤、顆粒水和剤、粒剤、乳剤、懸濁剤等の水に希釈して使用する剤型にして使用し、特に水和剤、顆粒水和剤が好ましい。
水和剤は、例えば、水酸化第二銅、その他の農薬活性成分、製剤用補助剤、増量剤などを添加し、衝撃式粉砕機や高速気流粉砕機を用いて混合粉砕することにより、調製しうる。
顆粒水和剤は、例えば、水酸化第二銅、その他の農薬活性成分、製剤用補助剤、増量剤などを添加し、混合粉砕後、加水混練して押し出し造粒機を用いて造粒後、乾燥、整粒し、調製しうる。また、粉体混合物に加水しながら転動造粒機にて造粒し、乾燥、整粒してもよい。さらに粉体混合物を水に分散させ、噴霧乾燥造粒機により製造してもよいし、粉体混合物を流動させながら、粘結剤、水溶液あるいは有効成分などをスプレーして造粒する流動層造粒機によって製造しうる。
本発明により防除することのできる植物の病原菌としては、シュードペロノスポラ(Pseudoperonospora)属菌、例えばキュウリべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)、スファエロセカ(Sphaerotheca)属菌、例えばキュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、ベンチュリア(Venturia)属菌、例えばリンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)、エリシフェ(Erysiphe)属菌、例えばコムギうどんこ病菌(Erysiphe graminis)、ピリキュラリア(Pyricularia)属菌、例えばイネいもち病菌(Pyricularia oryzae)、ボトリチス(Botrytis)属菌、例えばキュウリ灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、リゾクトニア(Rhizoctonia)属菌、例えばイネ紋枯病菌(Rhizoctonia solani)、クラドスポリウム(Cladosporium)属菌、例えばトマト葉かび病菌(Cladosporium fulvum)、コレトトリカム(Colletotrichum)属菌、例えばイチゴ炭そ病菌(Colletotrichum fragariae)、パクシニア(Puccinia)属菌、例えばコムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)、セプトリア(Septoria)属菌、例えばコムギふ枯病菌(Septoria nodorum)、スクレロティニア(Sclerotinia)属菌、例えばキュウリ菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、ピシウム(Pythium)属菌、例えばキュウリ苗立枯病菌(Pythium debaryanum Hesse)、ゲウマノマイセス(Gaeumannomyces)属菌、例えばコムギ立枯病菌(Gaeumannomyces graminis)、また細菌として、キュウリ斑点細菌病菌(Peudomonas syringae)などを例示できるが、これらに限定されるものではない。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内においてこれらの様々な変形が可能である。なお、以下の説明において「部」は重量部を示す。
(実施例1)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、DLリンゴ酸10部、硫酸アンモニウム26.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.8°、16.7°、34.1°、39.8°、53.3°、22.8°、20.5°、38.1°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、16.7°、34.1°、39.8°、53.3°、22.8°、20.5°、38.1°の回折ピークは消失した。35.8°、21.1°、33.4°に新たな回折ピークが出現した。
(実施例2)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、DLリンゴ酸10部、コハク酸アンモニウム26.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に41.4°、23.8°、34.1°、16.8°、39.8°、53.4°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、41.4°の回折ピークは消失し、23.8°の回折ピークの回折強度は3/4以下(65%以下)になった。
(実施例3)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、クエン酸一水和物5部、クエン酸三ナトリウム二水和物2.5部、クエン酸二水素アンモニウム28.92部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に22.8°、39.0°、16.8°、34.1°、39.8°、53.4°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、39.0°のピークは消失し、22.84°、16.8°、34.1°、39.8°、53.4°の回折ピークの回折強度は3/4以下(50%以下)になった。
(実施例4)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、DLリンゴ酸5部、DLリンゴ酸二ナトリウム0.5水和物2.5部、硫酸アンモニウム28.92部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に16.6°、23.7°、33.9°、22.7°、39.7°、20.3°、53.3°、20.1°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、22.7°、53.3°、20.1°のピークは消失し、16.6°、23.7°、33.9°、39.7°、20.3°の回折ピークの回折強度は3/4以下(30%以下)になった。26.5°、23.4°、27.8°に新たな回折ピークが出現した。
(実施例5)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、クエン酸三ナトリウム二水和物10部、硫酸アンモニウム26.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.8°、16.8°、34.1°、39.8°、53.4°、20.3°、20.5°、29.3°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、53.4°、20.5°、29.3°のピークは消失し、23.8°、16.8°、34.1°、39.8°、20.5°の回折ピークの回折強度は3/4以下(50%以下)になった。22.4°、22.5°、38.2°に新たな回折ピークが出現した。
(実施例6)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、クエン酸一水和物5部、クエン酸三ナトリウム二水和物2.5部、硫酸アンモニウム28.92部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に16.8°、23.9°、34.2°、39.9°、53.5°、20.5°、22.9°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、16.8°、23.9°、34.2°、39.9°、53.5°、20.5°、22.9°のピークは消失した。28.9°、21.4°、35.8°に新たな回折ピークが出現した。
(実施例7)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、DLリンゴ酸二ナトリウム0.5水和物5部、硫酸アンモニウム31.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に16.7°、23.8°、34.1°、22.7°、39.7°、20.4°、53.3°、20.3°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、16.7°、23.8°、34.1°、22.7°、39.7°、20.4°、53.3°、20.3°のピークは消失し、26.7°、23.1°、28.1°に新たな回折ピークが出現した。
(実施例8)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、硫酸アンモニウム36.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.8°、16.7°、34.1°、39.8°、53.3°、22.8°、20.5°、38.1°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、16.7°、34.1°、39.8°、53.3°、22.8°、20.5°、38.1°の回折ピークは消失した。35.8°、21.1°、33.4°に新たな回折ピークが出現した。
(実施例9)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、コハク酸アンモニウム36.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に41.4°、23.8°、34.1°、16.8°、39.8°、53.4°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、41.4°の回折ピークは消失し、23.8°の回折ピークの回折強度は3/4以下(65%以下)になった。
(実施例10)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、(+)酒石酸アンモニウム36.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に42.7°、23.9°、34.2°、39.9°、16.8°、53.3°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、42.7°の回折ピークは消失し、23.9°、34.2°、39.9°、53.3°の回折ピークの回折強度は3/4以下(70%以下)になった。
(実施例11)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、クエン酸二水素アンモニウム36.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に22.8°、39.0°、16.8°、34.1°、39.8°、53.4°に認められた。500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め、粉末X線回折ピークを確認した結果、39.0°のピークは消失し、22.8°、16.8°、34.1°、39.8°、53.4°の回折ピークの回折強度は3/4以下(50%以下)になった。
(比較例1)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、DLリンゴ酸10部、クレー26.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.8°、26.6°、16.7°、39.7°、53.3°、35.9°に認められた。本水和剤の500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め粉末X線回折ピークを確認した結果、本水和剤の粉末X線回折ピークに比較して、消失した回折ピーク及び3/4以下に回折強度が低下した回折ピークは認められなかった。
(比較例2)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、クエン酸一水和物5部、クエン酸三ナトリウム二水和物2.5部、クレー28.92部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.8°、26.6°、16.7°、39.7°、53.3°、35.9°に認められた。本水和剤の500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め粉末X線回折ピークを確認した結果、本水和剤の粉末X線回折ピークに比較して、消失した回折ピーク及び3/4以下に回折強度が低下した回折ピークは認められなかった。
(比較例3)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、DLリンゴ酸5部、DLリンゴ酸二ナトリウム0.5水和物2.5部、クレー28.92部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.8°、26.6°、16.7°、39.7°、53.3°、35.9°に認められた。本水和剤の500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め粉末X線回折ピークを確認した結果、本水和剤の粉末X線回折ピークに比較して、消失した回折ピーク及び3/4以下に回折強度が低下した回折ピークは認められなかった。
(比較例4)
水酸化第二銅53.58部、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム1部、リグニンスルホン酸ナトリウム4部、ジオクチルスルホサクシネートナトリウム5部、クエン酸三ナトリウム二水和物10部、クレー26.42部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.8°、26.6°、16.7°、39.7°、53.3°、35.9°に認められた。本水和剤の500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め粉末X線回折ピークを確認した結果、本水和剤の粉末X線回折ピークに比較して、消失した回折ピーク及び3/4以下に回折強度が低下した回折ピークは認められなかった。
(比較例5)
水酸化第二銅76.8部、ラウリル硫酸ナトリウム2部、ポリオキシエチレンスチリルエーテル0.5部、高級アルコール硫酸エステル金属塩1部、ホワイトカーボン1部、クレー18.7部を衝撃式粉砕機で混合粉砕し、水和剤を得た。
本水和剤の粉末X線回折ピークは回折強度の強い順に23.6°、33.9°、16.6°、39.6°、53.2°、26.4°に認められた。本水和剤のイオン交換水5倍希釈液のpHを測定した結果、6.7であった。また、本水和剤の500倍希釈液をキュウリ葉面に十分散布し、希釈液乾燥物を集め粉末X線回折ピークを確認した結果、本水和剤の粉末X線回折ピークに比較して、消失した回折ピーク及び3/4以下に回折強度が低下した回折ピークは認められなかった。
(試験例1;キュウリべと病に対する防除効果試験)
キュウリ(品種:相模半白、1〜2葉期)の葉面に、所定量の薬剤をスプレーガンを用いて均一に散布した。1日放置後、薬剤散布した葉面にPseudoperonospora cubensis(シュードペロノポスポラ・クベンシス:キュウリべと病菌;1×10分生子個/mL)をハンドスプレーで噴霧接種し、24℃の湿室(相対湿度100%、暗黒条件)に24時間置き、その後24℃の温室内で発病させ、接種6日後に第1本葉の発病面積率を調査し、無処理区との対比から防除価(%)を算出した。
(試験例2;キュウリうどんこ病に対する防除効果試験)
キュウリ(品種:相模半白、1〜2葉期)葉面に、所定量の薬剤をスプレーガンを用いて均一に散布した。1日放置後、葉面にSphaerotheca fuliginea(スファエロセカ・フリギネア:キュウリうどんこ病菌;1×10分生子個/mL)をハンドスプレーで噴霧接種し、20℃の温室内で発病させ、接種10日後に第1本葉の発病面積率を調査し、無処理区との対比から防除価(%)を算出した。
試験例1及び2の結果を表1に示した。この結果、本発明に係る農園芸用水和性殺菌剤は、比較例で示したような通常の水酸化第二銅で防除できることが知られているキュウリべと病菌だけでなく、比較例で示したような通常の水酸化第二銅では防除効果が低いことが知られているキュウリうどんこ病菌に対しても高い防除効果を奏することが示された。
Figure 2013230999
(試験例3;懸垂性測定)
25℃の恒温水槽中に3度硬水250mLの入った250mL容の有栓シリンダーを設置した。供試の各々の試料500mgを該シリンダー内に入れた。次に、2秒に1回の割合でシリンダーの倒立を繰り返し、水中で供試の顆粒剤が完全に崩壊、分散するまでのシリンダーの倒立回数を、水中崩壊性と水中分散性の尺度として表した。次いでこのシリンダーを25℃の恒温水槽中に静置し、静置の最初の時から15分後にシリンダー中央部の水性分散液から各々25mLの試料をサンプリングして、75℃の湯浴中で乾燥させ、採取乾燥物量を測定し、懸垂率(%)を求めた。なお、懸垂率(%)は下記の式より求めた。
懸垂率(%)=[(B×10)/A]×100
但し、AとBは次の意味を有する。
A:最初にシリンダーに入れた供試の試料重量
B:サンプリング採取した試料(25mL)を乾燥させた採取乾燥物の重量
供試薬剤は、製造直後の薬剤と、当該薬剤をアルミ袋に入れ、ヒートシールを施して密封し、54℃で28日間保存したものを用いた。
この結果を表2に示した。この結果、本発明に係る農園芸用水和性殺菌剤は製造直後、長期保存後のいずれにおいても高い懸垂性(薬剤が均一に水に溶解・分散する性質)を有することが示された。
Figure 2013230999
本発明を要約すれば次のとおりである。
本発明は、水酸化第二銅を含有し、植物病害に対する防除効果が増強された農園芸用殺菌剤及び該剤を用いて植物病害を防除する方法を提供することを目的とする。
そして、水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる農園芸用水和性殺菌剤により上記課題を解決する。

Claims (12)

  1. 水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる農園芸用水和性殺菌剤。
  2. 水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における水酸化第二銅に起因する3強線(回折強度の強い順に3番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象作物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる農園芸用水和性殺菌剤。
  3. さらにアンモニウム塩を配合してなる請求項1または2に記載の剤。
  4. 農薬水和性組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)におけるアンモニウム塩に起因する回折ピークのうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失し、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる請求項3に記載の剤。
  5. アンモニウム塩が塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸三アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、クエン酸三アンモニウム、クエン酸二水素アンモニウム、コハク酸アンモニウム、(+)酒石酸アンモニウム、酒石酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウムから選ばれる1または2以上である請求項3または4に記載の剤。
  6. さらに有機酸及び/または有機酸塩を配合してなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の剤。
  7. 有機酸がコハク酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸から選ばれる1または2以上である請求項6に記載の剤。
  8. 有機酸塩がコハク酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩から選ばれる1または2以上である請求項6または7に記載の剤。
  9. 水酸化第二銅とアンモニウム塩を配合してなる農薬水和性組成物であって、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における回折ピークのうち、水に分散させる前の該組成物の回折ピークのいずれにも一致しない新規な回折ピークが1以上出現することにより特徴付けられる請求項1〜8のいずれか1項に記載の剤。
  10. 水酸化第二銅を配合してなる農薬水和性組成物により植物の葉面上の病害を防除する方法であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における5強線(回折強度の強い順に5番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失する、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる植物の葉面上の病害を防除する方法。
  11. 水酸化第二銅とアンモニウム塩を配合してなる農薬水和性組成物により植物の葉面上の病害を防除する方法であって、該組成物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における水酸化第二銅に起因する3強線(回折強度の強い順に3番目までの回折ピーク)のうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失し、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下し、かつ、該組成物の粉末X線回折におけるアンモニウム塩に起因する回折ピークのうち、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折では1以上の回折ピークが消失し、または2以上の回折ピークの回折強度が3/4以下に低下することにより特徴付けられる植物の葉面上の病害を防除する方法。
  12. 水酸化第二銅とアンモニウム塩を配合してなる農薬水和性組成物により植物の葉面上の病害を防除する方法であって、該組成物を水に分散させた希釈液を対象植物に散布後、葉面で乾燥した希釈液乾燥物の粉末X線回折(CuKα:1.5412Å)における回折ピークのうち、水に分散させる前の該組成物の回折ピークのいずれにも一致しない新規な回折ピークが1以上出現することにより特徴付けられる請求項11に記載の方法。
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