JP2013230920A - 長尺シートのつづら折り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】効率よく確実に長尺シートをつづら折りにすることができる長尺シートのつづら折り装置を提供する。
【解決手段】
長尺シートSのつづら折り装置Dを、シート供給機構2と、第一、第二の押圧保持具H1、H2と、これら第一、第二の押圧保持具H1、H2の上側に配設され長尺シートSをエアーにより押圧して折り返し部を形成しながら対向する押圧保持具H2、H1への受け渡し位置t2、t1まで誘導する対をなすエアーノズルN1、N2と、エアーノズルN1、N2からのエアーを交互に長尺シートSに向けて噴射させるエアー切り替え機構3と、押圧保持具駆動機構と、載置台6とを具備する構成としている。
【選択図】図3

Description

本発明は、気泡シート等に好適に用いられる長尺シートのつづら折り装置に関する。
従来、気泡シート等の長尺シートは、製造ラインにおいて連続的に製造されるものであり、最終段階において製造ラインから繰り出された長尺シートを巻き取り、ロール状にして出荷されるのが一般的であった(例えば、特許文献1を参照)。
ところが、ロール状の長尺シートは、隙間無く密に配列させることについて一定の限界があり、倉庫において保管する場合や運搬する場合等において無駄なスペースが生じやすいものとなっている。
このような事情に応えるため、近時、長尺シートをつづら折りにすることにより無駄なスペースを減少させてスペース効率を向上させるという方策も検討されはじめており、効率よく確実に長尺シートをつづら折りにするための装置の出現が望まれている。
特開2004−284731号公報
本発明は、以上のような事情に着目してなされたもので、効率よく確実に長尺シートをつづら折りにすることができる長尺シートのつづら折り装置を提供することにある。
すなわち、本発明の長尺シートのつづら折り装置は次の構成をなしている。
請求項1に記載の長尺シートのつづら折り装置は、長尺なシートを交互に折り返すことによりつづら折りするための長尺シートのつづら折り装置であって、前記長尺シートを下方に向けて供給するシート供給機構と、このシート供給機構により供給される長尺シートの両面側に配設され前記長尺シートの折り返し部を保持する保持状態及び前記折り返し部を受入可能な受入状態を採り得る第一、第二の押圧保持具と、これら第一、第二の押圧保持具の上側に配設され前記長尺シートをエアーにより押圧して折り返し部を形成しながら対向する押圧保持具への受け渡し位置まで誘導する対をなすエアーノズルと、前記エアーノズルからのエアーを交互に長尺シートに向けて噴射させるエアー切り替え機構と、前記押圧保持具を前記受入状態にしておき対応するエアーノズルからのエアーに付勢されて長尺シートが受け渡し位置に到達する毎に所要期間だけ前記保持状態にする押圧保持具駆動機構と、前記第一、第二の押圧保持具から順次解放されてつづら折り状態となった長尺シートを支持する載置台とを具備してなるものである。
このようなものであれば、長尺シートの受け渡し位置までの誘導をエアーノズルからのエアーにより行うことができるため、効率よく確実に長尺シートをつづら折りするものとなる。
請求項2に記載の長尺シートのつづら折り装置は、請求項1に係る構成において、前記保持状態から前記受入状態に切り替わった際に各押圧保持具から解放される前記長尺シートの折り返し部を前記載置台方向に押し付けるための第一、第二の押さえ具を備えているものである。
このようなものであれば、各押圧保持具が前記保持状態から前記受入状態に切り替わっても、当該長尺シートの折り返し部を、第一、第二の押さえ具により押さえることができ、折り返し部のバラつきを抑制して、より確実なつづら折りを実現することができる。
請求項3に記載の長尺シートのつづら折り装置は、請求項1又は2に係る構成において、前記第一、第二の押圧保持具が前記受入状態から前記保持状態に移行して長尺シートの折り返し部を保持する段階で、前記折り返し部を吸引して仮保持する第一、第二の吸引保持具を備えているものである。
このようなものであれば、エアーにより誘導された長尺シートの折り返し部を、吸引保持具の吸引によって所定の姿勢で仮保持することができるため、押圧保持具による長尺シートの確実な保持に寄与するものとなる。
請求項4に記載の長尺シートのつづら折り装置は、請求項1、2又は3に係る構成において、前記対をなすエアーノズルが、常時エアーを噴射するように設定されたものであり、前記エアー切り替え機構が、前記対をなすエアーノズルの前にそれぞれ配設され前記各エアーノズルからのエアー軌道を遮る遮断位置及びエアー軌道を解放する開放位置を採り得る第一、第二のシャッターと、これら第一、第二のシャッターをそれぞれ所定のタイミングで前記遮断位置から前記開放位置に切り替えるシャッター駆動部とを備えたものである。
このようなものであれば、エアーを噴射するための構成を複雑化させることなく、つづら折り空間に適宜のタイミングでエアーを噴射することができる。
請求項5に記載の長尺シートのつづら折り装置は、請求項1、2、3又は4に係る構成において、前記保持状態から前記受入状態に切り替わった際に各押圧保持具から解放される前記長尺シートの折り返し部を前記載置台方向に押し付けるための第一、第二の押さえ具を備えており、前記第一、第二の押圧保持具が、前記保持状態において前記長尺シートの幅方向中央部分を押圧するものであり、前記第一、第二の押さえ具が、前記長尺シートの幅方向両端部分を押圧するものである。
このようなものであれば、第一、第二の押圧保持具と、第一、第二の押さえ具とが協働して適宜の箇所を押さえることができるので、長尺シートの折り返し部のバラつきを抑制し、つづら折りの安定に寄与するものとなる。
以上説明したように本発明によれば、効率よく確実に長尺シートをつづら折りにすることができる長尺シートのつづら折り装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を模式的に示す正面図。 同実施形態における概略平面図。 同実施形態の斜視図。 同実施形態の図1対応の作動説明図。 同実施形態の図1対応の作動説明図。 同実施形態の図1対応の作動説明図。 同実施形態の図1対応の作動説明図。 同実施形態におけるタイミングチャート。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜8を参照して説明する。
この実施形態は、本発明を、長尺シートSをつづら折りするためのつづら折り装置Dに適用したものである。
この実施形態における長尺シートSは、気泡シートと称される構成をなすものである。すなわち、この長尺シートSは、軽量かつクッション性に優れたもので、緩衝包装材や断熱材等として広く用いられているものである。長尺シートSは、突状のキャップを複数成形したキャップフィルムと、キャップフィルムのうちキャップの底部側に貼り合わされる平坦なバックフィルムとを具備したもの(図示せず)、或いは、これらキャップフィルム及びバックフィルムに加え、キャップフィルムのうちキャップの頂部側に貼り合わされる平坦なライナーフィルムとを具備したもの(図示せず)であって、周知のように図示しない製造ラインにおいて連続的に製造される。
つづら折り装置Dは、製造ラインから漸次送り出される長尺シートSを交互に折り返すことによってつづら折りするためのもので、長尺シートSを下方に向けて供給するシート供給機構2と、このシート供給機構2により供給される長尺シートSの両面側に配設され長尺シートSの折り返し部sfを保持する保持状態(h)及び折り返し部sfを受入可能な受入状態(u)を採り得る第一、第二の押圧保持具H1、H2と、これら第一、第二の押圧保持具H1、H2の上側に配設され長尺シートSをエアーの吹き付けにより押圧して折り返し部sfを形成しながら対向する第二、第一の押圧保持具H2、H1への受け渡し位置t2、t1まで誘導する対をなす第一、第二のエアーノズルN1、N2と、第一、第二のエアーノズルN1、N2からのエアーを交互に長尺シートSに向けて噴射させるエアー切り替え機構3と、第一、第二の押圧保持具H1、H2を受入状態(u)にしておき対応する第二、第一のエアーノズルN2、N1からのエアーに付勢されて長尺シートSが受け渡し位置t2、t1に到達する毎に所要期間だけ保持状態(h)にする押圧保持具駆動機構4と、第一、第二の押圧保持具H1、H2から順次解放されてつづら折り状態となった長尺シートSを支持する載置台6とを具備してなる。
シート供給機構2は、製造ラインから繰り出される長尺シートSをニップロール21、22により挟持して下方に一定の速度で供給するようにしたものである。
第一、第二の押圧保持具H1、H2は、保持状態(h)において長尺シートSの幅方向中央部分を押圧するものである。詳述すれば、本つづら折り装置Dは、つづら折り空間spを形成すべく対面配置された2枚の上部隔壁w1、w3と2枚の下部隔壁w2、w4とを備えている。
上部隔壁w1、w3は、略鉛直姿勢で対面配置されており中間位置にエアー通過窓w11、w31をそれぞれ備えている。下部隔壁w2、w4は、下方に向かっていくにつれて離間距離が漸次増大するように傾斜させて対面配置されており中間位置にエアー通過窓w21、w41をそれぞれ備えている。各下部隔壁w2、w4は、下端部w22、w42が内面側に凹むように湾曲しておりそれら湾曲している下端部w22、w42に臨む領域、換言すれば下端部w22、w42の近傍の一定領域を長尺シートSの折り返し部sfを受け渡すための第一、第二の受け渡し位置t1、t2としている。第一、第二の押圧保持具H1、H2は、長尺シートSの幅方向に長尺な押圧子H11、H21と、これら押圧子H11、H21をそれぞれ保持する駆動ロッドH12、H22とを備えたもので、各駆動ロッドH12、H22の外方端側は下部隔壁w2、w4の下端部w22、w42に形成されたスリットslを通過して下部隔壁w2、w4の外側に導出されている。そしてこれら駆動ロッドH12、H22を下部隔壁w2、w4の外側に設けた図示しない押圧保持具駆動機構により進退させることにより各押圧子H11、H21が受け渡し位置t1、t2の上に位置する受入状態(u)と受け渡し位置t1、t2の下に位置する保持状態(h)とを採り得るように構成されている。換言すれば、第一、第二の押圧保持具H1、H2は、下部隔壁w2、w4から下方に向けて進退可能なもので、受け渡し位置t1、t2に長尺シートSの折り返し部sfを受け入れ可能とするべく退避している状態である受入状態(h)と、受け渡し位置t1、t2に長尺シートSの折り返し部分sfを受け入れた際に当該折り返し部分sfを上から押さえる保持状態(h)とを採り得るように構成されている。
押圧保持具駆動機構は、第一、第二の押圧保持具H1、H2を受入状態(u)にしておき、対応するエアーノズルN2、N1からのエアーに付勢されて長尺シートSが第一、第二の受け渡し位置t1、t2に到達する毎に、第一、第二の押圧保持具H1、H2を所要期間だけ保持状態(h)にするものであり、各駆動ロッドH12、H22を進退させるためのエアーアクチュエータと、これら各エアーアクチュエータへの駆動エアーの供給状態を切り換えるエアー制御回路とを備えてなる。エアーアクチュエータやエアー制御回路については、通常のものであるため図示及び詳細な説明を省略する。
なお、第一の保持具H1が保持状態(h)をとる所要期間とは、少なくとも、一方すなわち第一のエアーノズルN1により長尺シートSの一方の面を押圧するための期間であり、具体的に言えば、第一のエアーノズルN1から噴射されるエアーがつづら折り空間spに導入され始める直前の時点から、長尺シートSの折り返し部cfが第二の受け渡し位置t2に到達し、長尺シートSが第二の押圧保持具H2により載置台6方向に押圧される直後の時点までの期間を言う。また、第二の保持具H2が保持状態(h)をとる所要期間とは、少なくとも、他方すなわち第二のエアーノズルN2により長尺シートSの他方の面を押圧するための期間であり、具体的に言えば、第二のエアーノズルN2から噴射されるエアーがつづら折り空間spに導入され始める直前の時点から、長尺シートSの折り返し部cfが第一の受け渡し位置t1に到達し、長尺シートSが第一の押圧保持具H1により載置台6方向に押圧される直後の時点までの期間を言う。
第一の押圧保持具H1が配設されている第一の受け渡し位置t1には、第一の押さえ具P1及び第一の吸引保持具V1が設けられている。また、第二の押圧保持具H2が配設されている第二の受け渡し位置t2には、第二の押さえ具H2及び第二の吸引保持具V2が設けられている。すなわち、第一、第二の押さえ具P1、P2は、第一、第二の押圧保持具H1、H2が保持状態(h)から受入状態(u)に切り替わった際に、各押圧保持具H1、H2から放出される長尺シートSの折り返し部sfを載置台6方向に押し付けるためのものである。
第一の押さえ具P1は、第一の受け渡し位置t1における長尺シートSの幅方向両端付近に配設されたもので、後述する押さえ具駆動機構5の働きにより長尺シートSにおける折り返し部sfの幅方向両端部を押圧する押さえ姿勢(p)と長尺シートSと干渉しない退避姿勢(r)とを採り得るようになっている。具体的には、第一の押さえ具P1は、基端部に軸P11を有した板状のものでこの軸P11回りに回動して長尺シートSの折り返し部sf付近を上面側から下方に向かって押さえる押さえ姿勢(p)と長尺シートSの折り返し部sfの上面側に位置しない退避姿勢(r)とを採り得るようになっている。
第二の押さえ具P2は、第二の受け渡し位置t2における長尺シートSの幅方向両端付近に配設されたもので、後述する押さえ具駆動機構5の働きにより長尺シートSにおける折り返し部sfの幅方向両端部を押圧する押さえ姿勢(p)と長尺シートSと干渉しない退避姿勢(r)とを採り得るようになっている。具体的には、第二の押さえ具P2は、基端部に軸P21を有した板状のものでこの軸P11回りに回動して長尺シートSの折り返し部sf付近を上面側から下方に向かって押さえる押さえ姿勢(p)と長尺シートSの折り返し部sfの上面側に位置しない退避姿勢(r)とを採り得るようになっている。
押さえ具駆動機構5は、第一、第二の押さえ具P1、P2における軸p11、p21をそれぞれ回転駆動するロータリー式のエアーアクチュエータ51と、これらエアーアクチュエータ51への駆動エアーの供給状態を切り換える図示しないエアー制御回路とを備えてなる。エアー制御回路については、通常のものであるため図示及び詳細な説明を省略する。
第一、第二の吸引保持具V1、V2は、第一、第二の押圧保持具H1、H2が受入状態(u)から保持状態(h)に移行して長尺シートSの折り返し部sfを保持する段階で、折り返し部sfを吸引して仮保持するものである。
第一の吸引保持具V1は、角筒状をなす吸引ノズルv11の先端部を第一の受け渡し位置t1に臨ませたもので、常時弱い力で受け渡し位置t1付近を吸引すべく、バキューム系路VRに接続されている。バキューム系路VRは通常のものであるため詳細な説明を省略する。
第二の吸引保持具V2は、角筒状をなす吸引ノズルv21の先端部を第二の受け渡し位置t2に臨ませたもので、常時弱い力で受け渡し位置t2付近を吸引すべく、バキューム系路に接続されている。バキューム系路は通常のものであるため詳細な説明を省略する。
第一、第二のエアーノズルN1、N2は、第一、第二の押圧保持具H1、H2の上側にそれぞれ配設されたもので、長尺シートSをエアーの吹き付けにより押圧して折り返し部sfを形成しながら対向する第二、第一の押圧保持具H2、H1への受け渡し位置t2、t1まで誘導するためのものである。
第一のエアーノズルN1は、一方の上部隔壁w1の外側と一方の下部隔壁w2の外側にそれぞれ配置されており、それら各第一のエアーノズルN1は、上部隔壁w1のエアー通過窓w11及び下部隔壁w2のエアー通過窓w21にそれぞれ臨ませてある。これら第一のエアーノズルN1は、常時高圧のエアーを噴射すべくエアー供給系路ARに接続されている。エアー供給系路ARは通常のものであるため詳細な説明を省略する。
第二のエアーノズルN2は、他方の上部隔壁w3の外側と他方の下部隔壁w4の外側にそれぞれ配置されており、それら各第二のエアーノズルN2は、上部隔壁w3のエアー通過窓w31及び下部隔壁w4のエアー通過窓w41にそれぞれ臨ませてある。これら第二のエアーノズルN2は、常時高圧のエアーを噴射すべくエアー供給系路ARに接続されている。エアー供給系路ARは通常のものであるため詳細な説明を省略する。
エアー切り替え機構3は、第一、第二のエアーノズルN1、N2の前にそれぞれ配設され各エアーノズルN1、N2からのエアー軌道を遮る遮断位置(s)及びエアー軌道を解放する開放位置(o)を採り得る第一、第二のシャッター31、32と、これら第一、第二のシャッター31、32をそれぞれ所定のタイミングで遮断位置(s)から開放位置(o)に切り替えるシャッター駆動部33とを備えたものである。
第一のシャッター31は、一方の隔壁w1、w2のエアー通過窓w11、w21の内側に上下スライド可能に設けられた板状のもので、エアー通過窓w11、w21を塞ぐ遮断位置(s)からエアー通過窓w11、w21を開く開放位置(o)との間で往復動作し得るようになっている。
第二のシャッター32は、他方の隔壁w3、w4のエアー通過窓w31、w41の内側に上下スライド可能に設けられた板状のもので、エアー通過窓w31、w41を塞ぐ遮断位置(s)からエアー通過窓w31、w41を開く開放位置(o)との間で往復動作し得るようになっている。
シャッター駆動部33は、第一、第二のシャッター31、32をそれぞれ上下方向にスライド動作させるエアーアクチュエータ331と、これら各エアーアクチュエータ331への駆動エアーの供給状態を切り換えるエアー制御回路とを備えてなる。エアー制御回路については、通常のものであるため図示及び詳細な説明を省略する。
載置台6は、つづら折り空間spの底を形成する位置に配設されたもので、装置フレーム1に支持されて上下方向に移動し得るようになっている。この載置台6は、長尺シートSのつづら折りの進行速度に対応させて漸次下方に水平姿勢を維持しつつ降下するように構成されているものであるが、この載置台6を昇降させるための駆動機構は通常のものであるため説明及び図示を省略する。
次いで、このつづら折り装置Dの作動を、図1及び図4〜7の正面図及び作動説明図と、図8のタイミングチャートを参照しつつ説明する。このつづら折り装置Dは、図1、図4、図5、図6、図7に至る動作を一サイクルとし、そのサイクルを繰り返すことにより長尺シートSをつづら折りするようになっている。
図示しない製造ラインから繰り出される長尺シートSはニップロール21の働きにより下方に垂れさがるようにして一定の速度で供給される。
図1は、長尺シートSのつづら折り動作の途中の状態を示すもので(図8のステップ1参照)、第一の押圧保持具H1が保持状態(h)に維持され、長尺シートSの折り返し部sfは、載置台6方向に押し付けられて保持されている。第二の押圧保持具H2は受入状態(u)にあり、前回の折り返し部sf、すなわち第二の受け渡し位置t2側の折り返し部sfの幅方向両端部は、押さえ姿勢(p)にある第二の押さえ具P2により載置台6方向に押し付けられて保持されている。
この状態から、第一の上部隔壁w1及び第一の下部隔壁w3のエアー通過窓w11、w31に設けられた第一のシャッター31が、遮断位置(s)から開放位置(o)に作動すると、一方すなわち第一のエアーノズルN1から噴射されるエアーが、エアー通過窓w11、w31を通して長尺シートSの一方の面を押圧することになる。その結果、図4に示すように、前記長尺シートSは、折り返されながら第二の隔壁w3、w4に接近するようになびくことになり、その長尺シートSの折り返し部sfが第二の折り返し位置t2に到達した段階で第二の吸引保持具V2の吸引ノズルv21に吸着され仮保持される(図8のステップ2参照)。
また、その段階で、第一のシャッター31が遮断位置(s)に復帰し、第一のエアーノズルN1からのエアーの噴射が遮断される。そして、図5に示すように、第二の押圧保持具P2の押圧子H21が下方に作動して受入状態(u)から保持状態(h)に移行する。すなわち、この押圧子H21が降下する際に、前記折り返し部sfが吸引ノズルv21から剥ぎ取られ、押圧子H21が最降下した段階でその折り返し部sfが載置台6方向に押圧され(図8のステップ3参照)、載置台6上に保持される。
第二の押圧保持具P2が保持状態(h)に移行した段階で、前回の折り返し部cfを押圧していた第二の押さえ具P2が今回の折り返し部sf、すなわち第二の受け渡し位置t2において最も上にある長尺シートSの折り返し部sfの両端部を一時的に押しのけながら退避姿勢(r)に復帰し、その直後に再び押さえ姿勢(p)に回動して今回の折り返し部sfの両端部を載置台6方向に押し付ける。
次いで、第二の上部隔壁w3及び第二の下部隔壁w4のエアー通過窓w31、w41に設けられた第二のシャッター32が、遮断位置(s)から開放位置(o)に作動すると、他方のすなわち第二のエアーノズルN2から噴射されるエアーがエアー通過窓w21、w41を通して長尺シートSの他方の面を押圧することになる。その結果、図6に示すように、前記長尺シートSは、折り返されながら第一の隔壁w1、w2に接近するようになびくことになり、その長尺シートSの折り返し部sfが第一の受け渡し位置t1に到達した段階で第一の吸引保持具V1の吸引ノズルv11に吸着され仮保持される(図8のステップ4を参照)。
また、その段階で、第二のシャッター32が遮断位置(s)に復帰し、第二のエアーノズルN2からのエアーの噴射が遮断される。そして、図7に示すように、第一の押圧保持具H1の押圧子H11が下方に作動して受入状態(u)から保持状態(h)に移行する。すなわち、押圧子H11が降下する際に、前記折り返し部sfが第一の吸引保持具V1の吸引ノズルv11から剥ぎ取られ、押圧子H11が最降下した段階でその折り返し部sfが載置台6方向に押圧され(図8のステップ5参照)、載置台6上に保持される。
第一の押圧保持具H1が保持状態(h)に移行した段階で、前回の折り返し部sfを押圧していた第一の押さえ具P1が今回の折り返し部sfの両端部を一時的に押しのけながら退避姿勢(r)に復帰し、その直後に再び押さえ姿勢(p)に回動して今回の折り返し部sfの両端部を載置台6方向に押し付ける。
以上のサイクルを繰り返すことにより長尺シートSは載置台6上につづら折りされる。載置台6は、長尺シートSのつづら折りが進行してもつづら折りの最上面が常に同一水準に保たれるように所要の速度で降下する。
以上説明したように、本実施形態に係る長尺シートSのつづら折り装置Dは長尺シートSを下方に向けて垂らして供給するシート供給機構2と、シート供給機構2により供給される長尺シートSの両面側に配設され長尺シートSの折り返し部sfを保持する保持状態(h)及び折り返し部sfを受入可能な受入状態(u)を採り得る第一、第二の押圧保持具H1、H2と、これら第一、第二の押圧保持具H1、H2の上側に配設され長尺シートSをエアーにより押圧して折り返し部sfを形成しながら対向する押圧保持具H2、H1への受け渡し位置t2、t1まで誘導する対をなすエアーノズルN1、N2と、エアーノズルN1、N2からのエアーを交互に長尺シートSの垂下部分に向けて噴射させるエアー切り替え機構3と、押圧保持具H1、H2を受入状態(u)にしておき対応するエアーノズルN2、N1から噴射されるエアーに付勢されて長尺シートSの垂れ下がり部分の一部が受け渡し位置t1、t2に到達する毎に所要期間だけ保持状態(h)にする押圧保持具駆動機構と、第一、第二の押圧保持具P1、P2から順次解放されて、つづら折り状態となった長尺シートSを支持する載置台6とを具備してなるものである。このため、本実施形態のつづら折り装置Dは、構造の複雑化が抑制されているにも関わらず、効率よく確実に長尺シートSをつづら折りにすることができるものとなっている。特に、本実施形態に示すものは、エアーによる押圧力を利用して長尺シートSの一方及び他方の面を押圧するようにしているものであるため、長尺シートSを受け渡し位置t1、t2に移動させるための構造を極めて簡易な構造にすることができる。
第一、第二の押さえ具を備えており、これら、第一、第二の押さえ具が、第一、第二の押圧保持具H1、H2が保持状態(h)から受入状態(u)に切り替わった際に、各押圧保持具H1、H2から解放される長尺シートSの折り返し部sfを載置台6方向に押し付けるものとなっている。このため、各押圧保持具H1、H2が折り返し部sfへの押圧を解いた後であっても当該長尺シートSの折り返し部sfが適切に折り曲がっているという状態を継続的に維持するものとなり、つづら折りが順次進行して積み重なっていっても所望の積層状態を安定的に維持することができるものとなっている。とりわけ、本実施形態の長尺シートSは、気泡シートであるため、軽量であるという特性はもちろんのこと、折り返し部sfの周囲は、複数の気泡によって反折り曲げ方向への弾性的な変形が惹起され易くなっているため、第一、第二の押さえ具P1、P2によって折り返し部sfを抑えつけることによって、つづら折りの安定に極めて寄与するものとなっている。
第一、第二の押圧保持具H1、H2が受入状態(u)から保持状態(h)に移行して長尺シートSの折り返し部sfを保持する段階、より具体的には、押圧保持具H1、H2が受入状態(u)から保持状態(h)に移行する前に、長尺シートSの折り返し部sfを吸引ノズルv11に接するように吸引し、長尺シートSの折り返し部sfを仮保持する第一、第二の吸引保持具V1、V2を備えている。このため、エアーの吹き付けることにより誘導された長尺シートSの折り返し部sfを、水平方向に複数の吸引ノズルv11、v21が配されてなる第一、第二の吸引保持具V1、V2の吸引力によって、長尺シートSがねじれること無く、所望の姿勢で折り曲げ部cfを仮保持することができるため、第一、第二の押圧保持具H1、H2による長尺シートSの確実な保持に寄与するものとなる。
対をなす第一、第二のエアーノズルN1、N2が、常時エアーを噴射するように設定されたものであり、エアー切り替え機構3が、第一、第二のエアーノズルN1、2の前にそれぞれ配設され各エアーノズルN1、N2からのエアー軌道を遮る遮断位置(s)及びエアー軌道を解放する開放位置(o)を採り得る第一、第二のシャッター31、32と、第一、第二のシャッター31、32をそれぞれ所定のタイミングで遮断位置(s)から開放位置(s)に切り替えるシャッター駆動部33とを備えたものである。このため、第一、第二のエアーノズルによって、つづら折り空間spに適宜のタイミングでエアーを噴射するための構成を比較的簡略にすることができる。しかも、つづら折り空間spを挟んで配された第一、第二のエアーノズルN1、N2からは、常時エアーを噴射するようにしているため、各エアーノズルN1、N2からエアーを噴射させるための構成を比較的簡易なものとすることができる。
第一、第二の押圧保持具H1、H2が、保持状態(h)において長尺シートSの幅方向中央部分を押圧するようにしているとともに、第一、第二の押さえ具Pが、押さえ姿勢(p)において長尺シートSの幅方向両端部分を押圧するようにしているので、第一、第二の押圧保持具H1、H2と、第一、第二の押さえ具P1、P2とが有機的に協働して、長尺シートSの折り返し部sfが積層されて行くに連れて面方向にバラつくことを抑制することができ、つづら折りの安定に寄与するものとなる。
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
押圧保持具の具体的構成は、種々採用することができるものであり、本実施形態に示されるような進退動作を利用するものに限定されない。例えば、長尺シートの折り返し部を押さえるための部材を回動させるようにしたものであっても良いし、長尺シートの折り返し部を挟持するようなものであっても良い。
エアーノズルは、本実施形態のものでは、常時エアーを噴射させるようにしていたが、このようなものには限定されない。例えば、エアーノズルのエアー供給系路に切換弁を設けるようにして、エアーノズルからのエアーの噴射を必要時にのみ行うようにしても良い。なお、本実施形態に示すものであれば、シャッターによってつづら折り空間へのエアー噴射を制御することができるので、振動発生を抑制することができるとともにエアー供給系路の簡略化や高速化に柔軟に対応できるものとなっている。
押さえ具によって長尺シートを保持する具体的な態様は、種々の方法を採用することができ、本実施形態に示すような、板状のものに限定されるものではない。すなわち、押さえ具は、長尺シートの折れ曲がり部を所定のタイミングで押さえるものであればどのようなものであってもよい。
長尺シートは、本実施形態において説明したような、気泡シートに限定されるものではなく、シート状のものであればどのようなものであってもよい。
所要の機能を発揮する各機構についても、種々の機構を適用することができ、本実施形態に示されるものに限定されるものではない。
載置台は、本実施形態では上下動するものとして説明していたが、このようなものには限定されず、上下に駆動しないものであってもよい。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
2…シート供給機構
3…エアー切り替え機構
6…載置台
D…つづら折り装置
H1、H2…第一、第二の押圧保持具
t1、t2…第一、第二の受け渡し位置
N1、N2…エアーノズル
S…長尺シート

Claims (5)

  1. 長尺なシートを交互に折り返すことによりつづら折りするための長尺シートのつづら折り装置であって、
    前記長尺シートを下方に向けて供給するシート供給機構と、このシート供給機構により供給される長尺シートの両面側に配設され前記長尺シートの折り返し部を保持する保持状態及び前記折り返し部を受入可能な受入状態を採り得る第一、第二の押圧保持具と、これら第一、第二の押圧保持具の上側に配設され前記長尺シートをエアーにより押圧して折り返し部を形成しながら対向する押圧保持具への受け渡し位置まで誘導する対をなすエアーノズルと、前記エアーノズルからのエアーを交互に長尺シートに向けて噴射させるエアー切り替え機構と、前記押圧保持具を前記受入状態にしておき対応するエアーノズルからのエアーに付勢されて長尺シートが受け渡し位置に到達する毎に所要期間だけ前記保持状態にする押圧保持具駆動機構と、前記第一、第二の押圧保持具から順次解放されてつづら折り状態となった長尺シートを支持する載置台とを具備してなることを特徴とする長尺シートのつづら折り装置。
  2. 前記保持状態から前記受入状態に切り替わった際に各押圧保持具から解放される前記長尺シートの折り返し部を前記載置台方向に押し付けるための第一、第二の押さえ具を備えている請求項1記載の長尺シートのつづら折り装置。
  3. 前記第一、第二の押圧保持具が前記受入状態から前記保持状態に移行して長尺シートの折り返し部を保持する段階で、前記折り返し部を吸引して仮保持する第一、第二の吸引保持具を備えている請求項1又は2記載の長尺シートのつづら折り装置。
  4. 前記対をなすエアーノズルが、常時エアーを噴射するように設定されたものであり、前記エアー切り替え機構が、前記対をなすエアーノズルの前にそれぞれ配設され前記各エアーノズルからのエアー軌道を遮る遮断位置及びエアー軌道を解放する開放位置を採り得る第一、第二のシャッターと、これら第一、第二のシャッターをそれぞれ所定のタイミングで前記遮断位置から前記開放位置に切り替えるシャッター駆動部とを備えたものである請求項1、2又は3記載の長尺シートのつづら折り装置。
  5. 前記保持状態から前記受入状態に切り替わった際に各押圧保持具から解放される前記長尺シートの折り返し部を前記載置台方向に押し付けるための第一、第二の押さえ具を備えており、
    前記第一、第二の押圧保持具が、前記保持状態において前記長尺シートの幅方向中央部分を押圧するものであり、前記第一、第二の押さえ具が、前記長尺シートの幅方向両端部分を押圧するものである請求項1、2、3又は4記載の長尺シートのつづら折り装置。
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