JP2013230745A - 車両制御システム - Google Patents

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瑞樹 今福
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Abstract

【課題】車両制御システムにおいて、2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替えるときでも良好な走行性を維持することを可能にすることである。
【解決手段】車両制御システム10は、車体部12とアクセル70とスロットル74と制御装置50を備える。車体部12には、エンジン20と後輪16側の差動装置40との間に設けられる第1断接機構26と、前輪14側の差動装置44と前輪14との間に設けられる第2断接機構32が設けられる。制御装置50は、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切替の際の第1断接機構26と第2断接機構32の接続によって生じる車速低下代を算出し、車速低下代を補償して車速を一定に維持するように、エンジン20の出力を補正する。具体的には、スロットル74の開度を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両制御システムに係り、特に2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替える制御を行う車両制御システムに関する。
車両の駆動状態として2輪駆動モードと4輪駆動モードとを有し、車両の走行状態等に応じてこの2つの駆動モードを切り替える車両が知られている。この駆動モードの切替の際には、駆動力伝達状態が変化する。
例えば、特許文献1には、2輪駆動モードの場合は前輪を駆動し、4輪駆動モードの場合には後輪への駆動力の配分を電子制御カップリングで制御する4輪駆動車用動力伝達装置において、2輪駆動時に駆動力に関係しない部分が回転していることでフリクションロスがあることを指摘している。ここでは、FF車と呼ばれるフロントエンジンフロント駆動において、前輪差動装置、後輪差動装置、前輪と後輪の間の駆動力伝達部を備え、前輪差動装置と駆動力伝達部との間に第1断接機構、後輪差動装置と右後輪との間に第2断接機構を設け、4輪駆動モードでは、第1断接機構も第2断接機構も接続状態とし、2輪駆動モードでは第1断接機構も第2機構も切断状態とすることが述べられている。
本発明に関連する技術として、特許文献2には、2輪駆動状態で従動輪となる左右の車輪の差動装置とそれらの車輪のいずれか一方にクラッチ機構を設けて2輪駆動状態でクラッチ機構を切断することで差動装置が自由に挙動し得る差動装置の機能停止状態とするフリーホイール機構が設けられる4輪駆動車の課題が述べられている。すなわち、2輪駆動状態にするためにフリーホイール機構を切断させる場合には、変速機に2輪駆動状態に応じた変速制御を行うが、このときにフリーホイール機構が締結状態から完全に切断状態になるまで時間遅れがあり、その間は2輪駆動状態の変速状態で4輪駆動状態の負荷特性となる。このために、フリーホイール機構が締結状態から完全に切断状態になるまでの微小時間の間は、エンジンブレーキがかかったような一時的減速ショックが生じる。そこで、これを抑制するため、この微小時間において、駆動力を増大させることが開示されている。
また、特許文献3には、2輪駆動と4輪駆動を切り換えるドッグクラッチに捩りトルク等が作用していると、ドッグクラッチのカップリングスリーブが変位不能になることを防止するために、4輪駆動から2輪駆動への切換動作が完了するまで、エンジンの出力トルクを繰り返し増減することが開示されている。このようにエンジンの出力トルクを減少する都度、ドッグクラッチにかかっていた捩りトルクが減少またはなくなるので、カップリングスリーブが変位し得ると述べられている。
特開2011−79421号公報 特開平1−106733号公報 実開昭60−147524号公報
2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替えるときは、従駆動輪側に駆動力を伝達する駆動力伝達部が停止している。したがって、2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替えると、従駆動系の回転速度を主駆動系の回転速度まで同期させて引き上げるために、走行抵抗が増加し、車速が低下することが生じ得る。これにより、例えば、アクセルを同じ状態で走行していても、予期せぬ減速が生じ得て、走行性が低下する。特に低温時では、潤滑油の粘度が高くなっているので、走行抵抗の増加が顕著となり、車速の低下傾向が大きくなる。
本発明の目的は、2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替えるときでも良好な走行性を維持することを可能にする車両制御システムを提供することである。他の目的は、低温下において2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替えるときでも良好な走行性を維持することを可能にする車両制御システムを提供することである。以下の手段は、これらの目的の少なくとも1つに貢献する。
本発明に係る車両制御システムは、車両走行用の駆動源と、駆動源から従駆動輪への駆動力伝達部に関連して設けられる少なくとも2つの断接機構であって、車両が4輪駆動モードのときは駆動力伝達状態を接続状態とし、2輪駆動モードのときは駆動力伝達状態を切断状態とする断接機構と、車両が2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときに、駆動源の出力を増大側に補正する制御部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る車両制御システムにおいて、制御部は、断接機構を接続状態とする際の従駆動輪側の回転数を主駆動輪側の回転数に同期させることによる走行抵抗の増加に基づいて駆動源の出力を増大側に補正することが好ましい。
また、本発明に係る車両制御システムにおいて、断接機構の潤滑用媒体の温度を検出する媒体温度検出部を備え、制御部は、検出された潤滑用媒体の温度に基づいて駆動源の出力を増大側に補正することが好ましい。
上記構成により、車両制御システムは、車両が2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときに駆動源の出力を増大側に補正する。これにより、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替える際の予期せぬ減速を防止でき、良好な走行性を維持できる。
また、車両制御システムにおいて、断接機構を接続状態とする際の従駆動輪側の回転速度を主駆動輪側の回転速度に同期させることによる走行抵抗の増加に基づいて駆動源の出力を増大側に補正する。これにより、2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替えるときの走行抵抗の増加を相殺して良好な走行性を維持することが可能となる。
また、車両制御システムにおいて、潤滑用媒体の温度に基づいて駆動源の出力を増大側に補正するので、低温下において2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替えるときでも良好な走行性を維持することが可能になる。
本発明に係る実施の形態において、エンジンが車両の前輪側に配置され、後輪が主駆動輪であるFR車両についての車両駆動システムの構成図である。 図1の構成について、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときの手順を説明するフローチャートである。 本発明に係る実施の形態において、駆動源の出力を増大側に補正することで予期せぬ減速を防止する様子を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、エンジンが車両の前輪側に配置され、前輪が主駆動輪であるFF車両についての車両駆動システムの構成図である。 図4の構成について、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときの手順を説明するフローチャートである。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき、詳細に説明する。以下では、駆動源であるエンジンが前輪側に設けられるFR車とFF車の場合を説明するが、エンジンの配置位置は前輪側でなくても構わない。また、駆動源としてエンジンを述べるが、2輪駆動モードと4輪駆動モードとを有する車両であればよい。場合によっては、エンジンと回転電機を搭載するハイブリッド車両でもよく、回転電機のみが駆動源となる車両であってもよい。
また、駆動源から従駆動輪への駆動力伝達部に関連して2つの断接機構が設けられる構成を説明するが、断接機構の数は、これ以上であっても構わない。また、断接機構として、キー式の同期係合機構を述べるが、これ以外の構造で2つの軸の間の回転速度の同期を取りながら係合とその解除が行われるものであればよい。例えば、噛みあいクラッチ構造、ドッグクラッチ構造等であってもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、車両制御システム10の構成を示す図である。車両制御システム10は、車体部12と、操作部であるアクセル70、ブレーキ72と、これらの要素の動作を全体として制御する制御装置50を含んで構成される。車体部12は、前輪14と後輪16を有し、駆動源としてのエンジン20と自動変速機22を備える。図1で、車両の前方側を矢印とFの文字で示したが、この車両は、エンジン20が車体部12の前輪14の側に配置され、主駆動輪が後輪16である構成で、フロント(F)エンジン・後輪(R)駆動のFR車と呼ばれるものである。また、自動変速機22を備え、オートマチックトランスミッション(AT)によって変速を行う構成で、その観点からは、AT車と呼ばれるものである。
車体部12は、エンジン20の駆動力を前輪14、後輪16に伝達するために用いられる駆動力伝達部を備える。駆動力伝達部としては、クラッチ23と変速機構24を含む自動変速機22と、後輪16側の差動装置40と、前輪14側の差動装置44と、エンジン20と後輪16側の差動装置40との間に設けられる第1断接機構26と、後輪16側から前輪14側に駆動力を伝達するフロント側のプロペラシャフト42と、前輪14側の差動装置44と前輪14との間に設けられる第2断接機構32を含んで構成される。
第1断接機構26と第2断接機構32は、車両の駆動モードを4輪駆動モードと2輪駆動モードの間で切り替えるために設けられる。2輪駆動モードは、主駆動輪のみで車両を駆動する駆動モードで、図1の場合、後輪16のみで車両の駆動が行われる。4輪駆動モードは、主駆動輪と共に従駆動輪も用いて車両を駆動する駆動モードで、図1の場合、後輪16と共に前輪14も用いて車両の駆動が行われる。
4輪駆動モードのときは、第1断接機構26も第2断接機構32も接続状態とされ、エンジン20からの駆動力は、主駆動輪である後輪16と、従駆動輪である前輪14に伝達される。2輪駆動モードのときは、第1断接機構26も第2断接機構32も切断状態とされ、従駆動輪である前輪14にはエンジン20からの駆動力が伝達されない。第1断接機構26と第2断接機構32の詳細については後述する。
このように、図1の車両は、2輪駆動モードと4輪駆動モードを有し、FR車の構造を有するAT車である。
エンジン20は、内燃機関である。自動変速機22は、クラッチ23と変速機構24を備え、予め設定された変速線図等に基づいて、車両の走行状態に最適な変速段を形成する装置である。クラッチ23は、エンジン20の出力軸に設けられ、エンジン20の駆動力をクラッチ23以降の駆動力伝達部に伝達または遮断する機能を有する。変速機構24は、車両の走行状態に応じて、エンジン20の回転数と出力トルクを変更する機構である。
変速機構24の変速の切替は、前進と後進の切替、1速から6速の間の変速比の切替を、変速線図等に基づいて自動的に行うことができる。1速はエンジン20の回転数をそのまま出力するもので、変速比が最大で、変速機構からの出力トルクが最大となる。2速、3速、4速、5速、6速となるにつれて、変速比が小さくなり、変速機構24の出力トルクが順に小さくなる。6速は、変速比が最小で、変速機構24の出力トルクが最小となる。これを車速との関係でいえば、車速が低速のときに1速側の変速比が適し、車速が高速のときに6速側の変速比が適している。
これらの特性を利用して、変速線図等を用い、車両の走行状態に合わせて、最適の変速比を有する変速段が形成される。なお、変速段を1速から6速としたが、これは例示である。これ以外の変速段の構成としてもよい。例えば、1速から4速の構成としてもよく、1速から5速の構成としてもよく、1速から7速等の構成としてもよい。
後輪16側の差動装置40は、後輪16側に設けられる差動歯車機構で、リヤ側のディファレンシャルギヤを略して、リヤ側のデフと呼ばれる。前輪14側の差動装置44は、前輪14側に設けられる差動歯車機構で、フロント側のデフと呼ばれる。
第1断接機構26は、制御装置50の制御の下で、変速機構24と後輪16側の差動装置40の間を接続または切断する機能を有する。第1断接機構26としては、円滑な変速操作を行うために用いられる同期係合機構を利用することができる。同期機構とは、変速の際に、同期側と被同期側の結合スプラインの回転速度を摩擦力によって等しくし、円滑な変速操作を可能とするものである。図1では、カップリングスリーブ28とシンクロリング30を含むキー式の同期係合機構が示されている。
キー式の同期係合機構は、カップリングスリーブ28とシンクロリング30の他に、カップリングスリーブ28と噛みあうために外周にスプラインを切ったシンクロリングを被同期歯車の摩擦面に押し付けるキーと、キーをカップリングに押し付けるためのスプリングを含んで構成される。カップリングスリーブ28とシンクロリング30が軸方向に離れているときは、第1断接機構26が切断状態にある。カップリングスリーブ28がシンクロリング30側に移動することで、第1断接機構26を接続状態とすることができる。
接続状態とするときは、カップリングスリーブ28はキーと共に後輪16側に設けられる被同期歯車の方向に移動し、キーは、シンクロリング30を被同期歯車の摩擦面に接触するまで押す。そして、シンクロリング30が被同期歯車のテーパ面に接触すると、シンクロリング30と被同期歯車の間に相対的回転があるので、シンクロリング30は回転して、カップリングスリーブ28とシンクロリング30が向かい合う位置になる。さらにカップリングスリーブ28が移動すると、カップリングスリーブ28とシンクロリング30同士が接触し、これによってシンクロリング30が被同期歯車の摩擦面を押し、摩擦トルクが発生して、回転速度の同期が行われることになる。同期が終了すると、摩擦トルクが消滅し、カップリングスリーブ28がシンクロリング30を押し分けて、被同期歯車と噛みあって係合が行わる。これによって、第1断接機構26は、変速機構24側と、後輪16側の差動装置40の間を接続する。
フロント側のプロペラシャフト42は、第1断接機構26によって変速機構24と後輪16側の差動装置44の間が接続状態とされるときに、後輪16側の駆動力を前輪14側の差動装置44に伝達する駆動力伝達軸である。
第2断接機構32も第1断接機構26と同様の同期係合機構で、制御装置50の制御の下で、前輪14側の差動装置44と前輪14との間を接続または切断する機能を有する。
温度センサ34は、前輪14側の差動装置44と第2断接機構32を潤滑する潤滑油の温度θFを検出する油温検出手段である。潤滑油の温度θFを検出するのは、第2断接機構32が接続状態となったときの走行抵抗の増加の程度を監視するためである。温度センサ34が検出した潤滑油の温度θFは、適当な信号線を介して制御装置50に伝送される。
すなわち、第2断接機構32が接続状態となると、いままで停止状態にあった前輪14側の差動装置44が回転するので、回転抵抗が発生し、そのために車両の全体としての走行抵抗が増加する。車両の全体としての走行抵抗が増加すると、車速が低下する。すなわち、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えると、車速が低下して、予期せぬ減速状態が生じ得て、これにより走行性が低下することがある。潤滑油の温度θFが低いと、その粘度が高く、前輪14側の差動装置44の回転抵抗がより高くなる。したがって、潤滑油の温度θFが低温であるほど、車速低下の程度が大きくなり、車両として走行性がより低下することになる。
図1において、アクセル70は、ユーザが車両の加速を要求するときに踏み込まれる加速操作手段である。アクセル70を踏み込むことでスロットル74の開度が変更され、これによって、エンジン20の出力が変化する。このようにスロットル74の開度はユーザによるアクセル70の操作で変更できるが、後述のように、制御装置50のスロットル開度補正部60の機能によって変更することができる。ブレーキ72は、ユーザが車両の速度の低下を要求するときに踏み込まれる減速操作手段である。
制御装置50は、車両制御システム10を構成する各要素の動作を全体として制御する機能を有する。ここでは特に、2輪駆動モードと4輪駆動モードの切替の際に、車速低下によって生じる走行性の低下を抑制することができる制御を行う機能を有する。かかる制御装置50は、車両の搭載に適したコンピュータで構成することができる。
制御装置50は、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切替が開始する状態であるか否かを判断する2輪・4輪切替判断部52と、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切替が開始する状態であると判断されるときに第1断接機構26を切断状態から接続状態とする第1断接機構接続部54と、同様に第2断接機構32を切断状態から接続状態とする第2断接機構接続部56と、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切替によって生じる車速低下の大きさの程度である車速低下代(しろ)を算出する車速低下代算出部58と、車速低下代の大きさに応じてスロットル開度を補正しエンジン20の出力を増大側に補正するスロットル開度補正部60を含んで構成される。
制御装置50の上記の各機能は、ソフトウェアを実行することで実現でき、具体的には、2輪・4輪切替プログラムを実行することで実現できる。かかる機能の一部をハードウェアで実現してもよい。
上記構成の作用、特に制御装置50の各機能の内容について、図2と図3を用いて詳細に説明する。図2は、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときの手順を説明するフローチャートである。各手順は、2輪・4輪切替プログラムの各処理手順に対応する。
図2において、初期状態は2輪駆動モードの状態である。ここでは、第1断接機構26と第2断接機構32は共に切断状態である(S10)。この初期状態が継続しているときに、例えば、車速が低下し、あるいは路面の状態が変化する等で、車両の走行状態が変化すると、4輪駆動モードへの切替が開始される(S12)。この機能は、制御装置50の2輪・4輪切替判断部52の機能によって実行される。具体的には、予め4輪駆動モードへの復帰条件を設定しておき、車両の走行条件がその復帰条件に適合することで4輪駆動モードへの切替を開始するものとできる。予め設定される復帰条件としては、車速が閾値車速以下となったこと、アクセル70の踏込量が閾値踏込量以上となったこと、これらの組み合わせ等とすることができる。
S12において、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切替が開始する状態であると判断されると、第1断接機構26の同期と係合が行われ、第1断接機構26が接続状態とされる(S14)。この処理手順は、制御装置50の第1断接機構接続部54の機能によって実行される。具体的には、第1断接機構26のカップリングスリーブ28をシンクロリング30の側に移動することが行われる。これによって、後輪16側の回転速度と、フロント側のプロペラシャフト42の回転速度と、前輪14側の差動装置44であるフロント側のデフの回転速度との間の同期がとられる(S16)。この処理手順は、制御装置50の第2断接機構接続部56の機能によって実行される。そして、第2断接機構32の同期と係合が行われ、第2断接機構32が接続状態となる(S18)。このようにして、第1断接機構26と第2断接機構32とが共に接続状態となる(S20)。
S16,S18,S20と平行して、フロント駆動系の同期によって走行抵抗が増加し、車速が低下する程度を算出する(S22)。この処理手順は、制御装置50の車速低下代算出部58の機能によって実行される。S22の手順は、第1断接機構26と第2断接機構32を接続状態とする際に、従駆動輪である前輪14側の回転速度を主駆動輪である後輪16側の回転速度に同期させることによる走行抵抗の増加に基づいて低下する車速を算出するものである。
第1断接機構26と第2断接機構32を接続状態としたときの走行抵抗の増加は、車速をパラメータとして、予め求めておくことができる。例えば、車速を与えることで、車速低下代が出力されるようなマップ、ルックアップテーブル、計算式等を予め準備し、制御装置50の適当なメモリに記憶しておき、必要に応じ読み出すものとできる。
車速の低下の程度を算出する際に、温度センサ34が検出した潤滑油の温度θFが考慮される。すなわち、潤滑油の温度θFが低いほど、車速をより低速側に補正する。このように潤滑油の温度θFを考慮することで、車速低下代の算出精度を向上させることができ、ひいては次に行われるスロットル開度の補正の制御の精度を向上させることができる。潤滑油の温度θFと、車速の補正量の関係は、車速をパラメータとして、予め求めておくことができる。予め求めておいた関係を利用して、現在の車速と、現在の潤滑油の温度θFとに基づいて、車速の低下の程度の大きさを求めることができる。なお、車速が低下する程度を、図2では「車速低下代(しろ)」として示してある。
車速低下代が算出されると、その車速低下代を補償できるエンジン20の出力の増大量が求められる。具体的には、スロットル74の開度が補正される(S24)。この処理手順は、制御装置50のスロットル開度補正部60の機能によって実行される。具体的には、エンジン20の出力トルク等をパラメータとして、車速とスロットル開度の関係を予め求めて制御装置50の適当なメモリに記憶しておく。そして、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替える直前の現在車速と、現在車速から車速低下代を減算した予測車速とを用い、予測車速を現在車速にするために必要なスロットル開度の補正量を求める。
その様子を図3に示す。図3の縦軸は車速、横軸は時間である。時間t0は、S12で4輪駆動モードへの切替開始とされた時間である。破線は、S24の処理を行わないときの車速の変化を示すもので、実線との間の車速差がS22で算出された車速低下代に相当する。S24の処理は、この破線で示される車速を、実線で示される時間t0以前の車速とするために必要なスロットル開度の補正を行うものである。S24の処理が行われることで、車両の車速は実線で示されたものとなる。すなわち、時間t0以後も、時間t0以前の車速が維持される。これによって、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替える際に生じ得る予期せぬ減速状態を防止できる。
このように、駆動源であるエンジン20の出力を増大する方向にスロットル開度補正を行うことで、第1断接機構26と第2断接機構32が接続状態となっても、車速をそのまま維持した状態で、エンジン20の出力が自動変速機22に伝達され、さらに後輪16と前輪14に伝達されて4輪駆動モードとなる。
上記では、車両がFR車であるとして説明した。図4は、車両がFF車であるときの車体部13の構成を示す図である。FF車の場合は、エンジン21が前輪15の側に配置され、前輪15が主駆動輪となる。ここでは、前輪15の側に自動変速機22、前輪15側の差動装置45、第2断接機構33が設けられる。後輪17側には後輪17側の差動装置41、第1断接機構27が設けられる。前輪15側と後輪17側の間には、リヤ側のプロペラシャフト43が配置される。また、後輪17側の差動装置41と第2断接機構27の潤滑油の温度θRを検出する温度センサ35が後輪17側に設けられる。それぞれの要素の内容は、図1において対応する各要素の内容と同じであるので、詳細な説明を省略する。
図5は、図2に対応するもので、図4の構成のFF車の場合における2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときの手順を説明するフローチャートである。図2と比較して、S23における車速低下代算出の手順と、S17におけるプロペラとデフの同期の手順がそれぞれフロント側からリヤ側となっているところが相違する。その他の手順の内容は、図2で説明したものと同じである。
このように、FF車の場合も、FR車の場合と同様に、第1断接機構27と第2断接機構33の接続の際に生じる車速低下代を算出する。そして、その車速低下代を補償するように、スロットル74の開度補正が行われる。
これによって、オートトランスミッションを用いる車両において、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えたときに、予期せぬ減速状態の発生を防止し、車速をそのまま維持することが可能になる。また、低温下において2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときでも良好な走行性を維持することが可能になる。このようにして、2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときでも良好な走行性を維持することが可能となる。
本発明に係る車両制御システムは、2輪駆動モードと4輪駆動モードを有するAT車に利用される。
10 車両制御システム、12,13 車体部、14,15 前輪、16,17 後輪、20,21 エンジン、22 自動変速機、23 クラッチ、24 変速機構、26,27 第1断接機構、28 カップリングスリーブ、30 シンクロリング、32,33 第2断接機構、34,35 温度センサ、40,41 後輪側の差動装置、42 フロント側のプロペラシャフト、43 リヤ側のプロペラシャフト、44,45 前輪側の差動装置、50 制御装置、52 2輪・4輪切替判断部、54 第1断接機構接続部、56 第2断接機構接続部、58 車速低下代算出部、60 スロットル開度補正部、70 アクセル、72 ブレーキ、74 スロットル。

Claims (3)

  1. 車両走行用の駆動源と、
    駆動源から従駆動輪への駆動力伝達部に関連して設けられる少なくとも2つの断接機構であって、車両が4輪駆動モードのときは駆動力伝達状態を接続状態とし、2輪駆動モードのときは駆動力伝達状態を切断状態とする断接機構と、
    車両が2輪駆動モードから4輪駆動モードに切り替えるときに、駆動源の出力を増大側に補正する制御部と、
    を備えることを特徴とする車両制御システム。
  2. 請求項1に記載の車両制御システムにおいて、
    制御部は、
    断接機構を接続状態とする際の従駆動輪側の回転数を主駆動輪側の回転数に同期させることによる走行抵抗の増加に基づいて駆動源の出力を増大側に補正することを特徴とする車両制御システム。
  3. 請求項2に記載の車両制御システムにおいて、
    断接機構の潤滑用媒体の温度を検出する媒体温度検出部を備え、
    制御部は、検出された潤滑用媒体の温度に基づいて駆動源の出力を増大側に補正することを特徴とする車両制御システム。
JP2012103320A 2012-04-27 2012-04-27 車両制御システム Pending JP2013230745A (ja)

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