JP2013230199A - 吸込口体、吸込具、自走式掃除機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吸込口体は、被清掃面と対向する底面と、前記底面に形成された塵埃を吸い込むための吸込口と、毛先が後方に向くように前記吸込口の側縁に設けられた起毛部材とを備える。
【選択図】図6
Description
以上のような電気掃除機とは別に、吸込口を掃除機本体に備える自走式掃除機が実施に供されるようになった。この自走式掃除機は、障害物を避けて部屋全体を自走して掃除を行うものである。このような自走式掃除機は、吸込口を掃除面と対向して設けている。自走式掃除機は、一般的な電気掃除機とは異なり、自律して自走するため、商用電源からの供給でなく、充電池からの電源供給である。そのため、自走式掃除機の吸込口からの吸引力は、一般的な電気掃除機のような吸引を期待できない。
そのため、この発明に関連する先行技術としては、自走式掃除機の走行方向に対して後方側となる吸込口の縁に沿って可倒式のブレードを設け、掃除面の摩擦力が小さい場合にはブレードを掃除面に対して垂直に立たせて掃除効率を高め、掃除面の摩擦力が高い場合にはブレードを倒して自走式掃除機にかかる負荷を減少させるようにした自走式掃除機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、自走式掃除機は充電式の蓄電池から供給される限られた電力で走行と吸引を行うため、消費電力の大きな送風機を設けることが難しく、従来の一般的な掃除機と比較して吸引力が弱いという問題があった。
しかしながら、走行方向に沿った吸込口の側縁にブレードを設けた場合、当該ブレードは被清掃面の同一箇所と対向または摺接する時間が長くなるため塵埃が挟まり易く、塵埃が挟まった状態で走行が継続されると被清掃面を傷つけてしまう恐れがある。
また、この発明の目的は、被掃除面が傷つくのを防止する吸込口体を提供するものである。
また、この発明は、上記の吸込口体を備える一般的な電気掃除機、また自走式掃除機を提供するものでもある。
このような構成によれば、塵埃の散乱を防止できるだけでなく、吸引されなかった塵埃を吸込口の縁に留まらせて吸引の機会を増やすことができるので、掃除効率がより一層向上する。
なお、捕捉部材としては短冊状の起毛布や、短冊状の起毛ブラシを用いることができる。
このような構成によれば、吸込口に流入する空気は吸込口の前方側からのみに実質的に制限されるので吸込口の負圧をより一層高めることができ、掃除効率がより一層向上する。
また、捕捉部材に捕捉された塵埃が捕捉部材の両端から後逸することも防止でき、吸引されなかった塵埃を確実に吸込口の縁に留まらせて吸引の機会を増やすことができる。
また、自走式とは、筐体の周囲の障害物を検知手段、筐体を走行させる走行手段、検知手段から得られた障害物の検知信号に基づいて走行手段を制御する制御部等を備え、ユーザーの操作によることなく制御部が走行および停止、並びに、走行方向を自ら判断して筐体を自律的に走行させる方式を意味する。また、ユーザーの操作により目的の位置へと自走することをも意味する。
筐体とは、吸引部、集塵部、制御部等を収容する自走式掃除機の本体を意味する。
走行部とは、被清掃面に対して筐体を走行させるための構成要素を意味し、例えば、モータ、減速機、駆動輪などから構成される。
吸引部とは、吸込口を介して塵埃を含んだ空気を吸引するための構成要素を意味し、例えば、吸込口に接続された吸引路、電動送風機などから構成される。
集塵部とは吸込口から吸引された塵埃を含む空気から塵埃を捕集するための構成要素を意味し、例えば、塵埃を含む空気から塵埃を捕集するフィルタ、フィルタに捕集された塵埃を一時的に収容する容器などから構成される。
制御部とは、走行部および吸引部を電子的に制御するマイクロコンピュータを意味し、例えば、演算処理を行うCPU、CPUが行う制御プログラムを格納したROM、CPUにワークエリアを提供するRAM、CPUの制御の下で各種センサと信号の入出力を行うI/Oポート、CPUの制御の下で各種駆動部を駆動するドライバ回路などから構成される。
図1は本発明の実施形態に係る吸込口体を備えた自走式掃除機の斜視図、図2は図1に示される自走式掃除機のA−A矢視断面図、図3は図1に示される自走式掃除機の底面側の斜視図、図4は筐体の蓋部が開放され集塵装置が取り出された状態を示す図2対応図、図5は図1に示される自走式掃除機の電気的な構成を示すブロック図である。なお、この発明の実施形態の説明においては、自走式掃除機を吸込口体の適用例として説明するが、本発明による吸込口体は当然のこととして、一般的な電気掃除機にも適用できることは勿論である。
自走式掃除機1は、円盤状の筐体2を備え、この筐体2の内部および外部に、回転ブラシ9、サイドブラシ10、集塵装置(集塵部)30、電動送風機(吸引部)22、一対の駆動輪29、後輪26および前輪27、各種センサを含む制御部等の構成要素が設けられている。
この自走式掃除機1において、前輪27が配置されている部分が前方部、後輪26が配置されている部分が後方部、集塵装置30が配置されている部分が中間部である。
一対の回転軸は、図示しない一対のモータからそれぞれ個別に回転力が得られるように連結されており、各モータは筐体の底板2aに直接またはサスペンション機構を介して固定されている。
後輪26は自在車輪からなり、駆動輪29が接地する床面Fと接地するよう筐体2の底板2aの一部に回転可能に設けられている。
このように、筐体2に対して前後方向中間に一対の駆動輪29を配置し、前輪27を床面Fから浮かせ、自走式掃除機1の重量を一対の駆動輪29と後輪26によって支持できるよう、筐体2に対して前後方向に重量が配分されている。これにより、進路前方の塵埃を前輪27によって遮ることなく吸込口6に導くことができる。
回転ブラシ9は、回転軸であるローラの外周面に螺旋状にブラシ9aを植設することにより形成されている。サイドブラシ10は、回転軸の下端にブラシ束を放射状に設けることにより形成されている。なお、回転ブラシ9の回転軸および一対のサイドブラシ10の回転軸は、筐体2の底板2aの一部に枢着されると共に、その付近に設けられた駆動モータ、該駆動モータとプーリおよびベルト等を含む動力伝達機構を介して連結されている。
また、自走式掃除機1の主たる走行方向FWに沿った吸込口6の側縁には床面Fから僅かに離間するように起毛部材70が設けられると共に、後方の縁には吸込口6で吸い込まれなかった塵埃を捕捉し塵埃の散乱を防止するためのブレード状の捕捉部材として起毛ブラシ65が設けられている。これら起毛部材70および起毛ブラシ65は、吸込口6に対応した開口を有するボトムプレート60に設けられている。このようなボトムプレート60を備えない場合には、吸込口6を構成するために底板2aに形成された凹部8の周囲に起毛部材70および起毛ブラシ65が直接設けられることになる。このボトムプレート60、並びに、起毛部材70および起毛ブラシ65については後で詳述する。
筐体2の側板2cの後端には、バッテリー14の充電を行う充電端子4が設けられている。室内を自走しながら掃除する自走式掃除機1は、室内に設置されている充電台40に帰還する。これにより、充電台40に設けられた端子部41に充電端子4が接触し、バッテリー14の充電が行われる。商用電源(コンセント)に接続される充電台40は、通常、室内の側壁Sに沿って設置される。
バッテリー14は、充電端子4を介して充電台40から充電され、制御基板15、駆動輪29、回転ブラシ9、サイドブラシ10、電動送風機22、各種センサ等の各要素に電力を供給する。
集塵装置30は、図示しない開口部を有する集塵容器31と、集塵容器31の開口部を覆うフィルタ部33と、フィルタ部33と集塵容器31の開口部とを覆うカバー部32とを備えている。カバー部32およびフィルタ部33は、集塵容器31の前側の開口端縁に回動可能に軸支されている。
集塵容器31の側壁前部には、集塵装置30が筐体2の中間収納室R2内に収納された状態において、筐体2の吸引路11と連通する流入路34と、筐体2の排気路12と連通する排出路35とが設けられている。
また、CPU15aは、ユーザーによる自走式掃除機1の動作に係る条件設定を操作パネル(図示省略)から受け付けて記憶部18に記憶させる。この記憶部18は、自走式掃除機1の設置場所周辺の走行マップ18aを記憶することができる。走行マップ18aは、自走式掃除機1の走行経路や走行速度などといった走行に係る情報であり、予めユーザーによって記憶部18に記憶させるか、あるいは自走式掃除機1自体が掃除運転中に自動的に記録することができる。
また、図示省略するが、第1排気路を流通する気流の一部は、凹部8に導かれてもよい。このようにすれば、吸込口6から吸引路11に導かれる気流内にイオンが含まれるため、集塵装置30の集塵容器31内およびフィルタ部33の除菌および脱臭を行うことができる。また、吸引した塵埃を徐電し集塵容器31内面に静電的に塵埃が吸着されるのを抑制できる。
また、集塵装置30が駆動輪29の回転軸29aの上方に配置されているため、集塵によって重量が増加しても掃除ロボット1の重量バランスが維持される。
自走式掃除機1は、掃除が終了すると充電台40に帰還する。これにより、充電端子4が端子部41に接してバッテリー14が充電される。
図6は図1に示される自走式掃除機の底面に装着され吸込口体を構成するボトムプレート単体の斜視図、図7は図6に示されるボトムプレートのB−B矢視断面図である。
図6に示されるようにボトムプレート60は、凹部8内に設けられた回転ブラシ9(図3参照)を軸回転可能に支持するための半円形の受け部61が両側に形成されている。また、ボトムプレート60は、後方側に弾性変形可能な係合部62を有しており、必要に応じて係合部62を弾性変形させて底板2a(図3参照)との係合を解くことにより底板2aから取り外せるように構成されている。
ポール63は吸込口6の前後方向にわたされているので、回転ブラシ9に植設されたブラシ9a(図3参照)はポール63をスムーズにすり抜けることができ、ポール63が回転ブラシ9の回転を妨げることはない。
さらに、吸込口6の後方の縁には吸込口6で吸い込まれなかった塵埃を捕捉するために細長い短冊状の起毛ブラシ65が捕捉部材として設けられている。本実施形態において短冊状の起毛ブラシ65は取付部材66を介して吸込口6の後方の縁に沿って取り付けられている。
起毛ブラシ65は基端となる起毛ベース65aに多数のブラシ毛65bが植設された構成となっている。
つまり、取付部材66の保持面66aは起毛ブラシ65の先端65cが吸込口6に近づくように床面(被清掃面)F(図8参照)に対して傾斜している。
また、取付部材66は起毛ブラシ65のブラシ毛65bを吸込口6の方向へ付勢する付勢片66bを有しており、起毛ブラシ65の先端65cが床面Fに当接したときに、床面Fとの摩擦により起毛ブラシ65が反り返ることを防止している。
このように、本実施形態では、取付部材66を介して起毛ブラシ65が取り付けられるので、長時間の使用により起毛ブラシ65が摩耗し、交換の必要が生じたとしても、ボトムプレート60から取付部材66を取り外して新しい起毛ブラシ65と交換することが可能となる。
また、取付部材66側に起毛ブラシ65を傾斜させて取り付けるための保持面66aが形成されているので、取付部材66が取り付けられるボトムプレート60は従来通りの構造のものを採用でき、起毛ブラシ65を傾斜させて設けるために構造が複雑になるということもない。
さらに、起毛ブラシ65が取付部材66に対して取り外し可能とすることで、取付部材66を含めて交換することなく、ブラシ毛65bが植毛される起毛ベース65aを含む起毛ブラシ65単体で交換できる。そのため、経済性に富む。
起毛部材70は毛先71が吸込口6の縁に向くように、自走式掃除機1(図1〜3参照)の主たる走行方向FWに対して斜め後方に毛先71が癖付け、あるいは植毛されている。
これにより、自走式掃除機1の走行時に床面Fと接触した場合には摩擦が軽減され、走行負荷を増大させることなく、床面Fに柔軟に接することが可能となる。また、毛先71の方向は、起毛部材70が設けられた箇所においてサイドブラシ10(図1〜3参照)の回転方向とも一致するため、サイドブラシ10の回転を妨げることもない。
起毛部材70は、サイドブラシ10にて回収される塵埃が吸込口6へ確実に導入されるように、サイドブラシ10が回転する領域において床面Fから離間するように設けられる。
また、起毛部材70が設けられるボトムプレート60は、消耗品として取り扱う場合、上述したように底板2aに対して着脱可能に設けることが効果的である。しかも、該ボトムプレート60に、起毛部材70を設けることで、該起毛部材70の交換を同時に行えるようになる。
しかしながら、このボトムプレート60は、必ずしも底板2aに対して着脱可能である必要はなく、底板2aと一体であってもよい。
これにより、起毛ブラシ65に捕捉された塵埃Dには電動送風機(吸引部)22(図2参照)により生み出された吸引力が作用し易くなり、捕捉された塵埃Dは回転ブラシ9の回転による掻き込み効果も加わって効率よく吸込口6から吸い込まれる。特に、回転ブラシ9と起毛ブラシ65とで挟持するようにして、塵埃を掻き込むことができる。
この場合、本発明の実施形態のように充電池を備える吸引力が強くない自走式掃除機であっても、吸引することが可能となる。
また、床面Fが溝を有するフローリングである場合、進行方向に向かって傾斜して取り付けられた起毛ブラシ65の先端65cがフローリングの溝にスムーズに入り込み、溝に溜まった塵埃Dをすくい上げるようにして効率よく捕捉できるという効果も得られる。
また、本実施形態では、図6に示されるように起毛ブラシ65の両端が起毛部材70にそれぞれ接しているため、起毛ブラシ65に捕捉された塵埃Dが起毛ブラシ65の両端から後逸することもなく、捕捉された塵埃Dは負圧の高められた吸込口6から確実に吸い込まれ、掃除効率が向上する。
図9および図10に示されるように、上記吸込具100は、図示しない掃除機本体から延びる延長管に対して着脱可能な延管101と、延管101に接続された筐体102とを備えている。筐体102は上部筐体102aと本発明の吸込口体を構成する下部筐体102bとから構成されている。下部筐体102bの底面により上述の吸込口6(図3参照)に対応する吸込口106が形成されている。そして、ユーザーが吸込具100を床面Fに沿って移動させる際の移動方向に沿った吸込口106の両側縁には起毛部材107がそれぞれ設けられている。この起毛部材107については、上述の起毛部材70(図6参照)と同一であるため、その詳細な説明は省略する。
また吸込具100は、吸込口106の後方側の縁に捕捉部材である起毛ブラシ105が設けられている。起毛ブラシ105は、その先端105cが吸込口106、つまり回転ブラシ109に近づくように基端105aが傾斜した状態で取り付けられている。この起毛ブラシ105の取付構造については、上述の起毛ブラシ65(図7参照)と同様であるため、詳細な説明は省略する。
また、一般的な電気掃除機においては、吸込具100の吸込口106と起毛部材107とから構成されている。そして、この吸込口体を備える吸込具100が、電気掃除機本体から延びる延長管に対して着脱可能に設けられる。
なお、吸込口体には、上述した起毛ブラシ65、105をさらに設けて構成してもよい。
2,102 筐体
2a 底板
6,206 吸込口
22 電動送風機
40 集塵装置
6,106 吸込口
9,109 回転ブラシ
9a ブラシ
22 電動送風機
40 集塵装置
60 ボトムプレート(吸込口体)
61 受け部
62 係合部
63 ポール
64 係止片
65,105 起毛ブラシ
65a 起毛ベース
65b ブラシ毛
65c,105c 先端
66 取付部材
66a 保持面
66b 付勢片
67 凹溝
70 起毛部材
71 毛先
100 吸込具
101 延管
105a 基端
F 床面(被清掃面)
FW 主たる走行方向
Claims (6)
- 被清掃面と対向する底面と、前記底面に形成された塵埃を吸い込むための吸込口と、毛先が後方に向くように前記吸込口の側縁に設けられた起毛部材とを備える吸込口体。
- 起毛部材は、毛先が斜め後方を向くように設けられてなる請求項1に記載の吸込口体。
- 吸込口の後方の縁に塵埃を捕捉する細長いブレード状の捕捉部材をさらに備える請求項1又は2に記載の吸込口体。
- 捕捉部材の両端が起毛部材とそれぞれ接する請求項3に記載の吸込口体。
- 請求項1から4のいずれか1つに記載の吸込口体を、電気掃除機本体に対して着脱可能な吸込具を構成する筺体に設けた吸込具。
- 請求項1から4のいずれか1つに記載の吸込口体を備えた自走式掃除機であって、前記吸込口体が該自走式掃除機の底面に着脱可能に設けられたボトムプレートからなる自走式掃除機。
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