JP2013228383A - 検出キットおよび検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】検体中に含まれる肌診断用の複数の抗原を、抗原抗体反応を利用して、高感度にかつ迅速に検出することができる検出キット、および、およびかかる検出キットを用いて、肌診断用のための複数の項目を検査することができる検査方法を提供すること。
【解決手段】本発明の検出キットは、検体50中に含まれる肌診断用の特定の抗原を検出するために用いられ、検体50を貯留するための複数の穴部を備える基材と、抗原を特異的に認識する特異抗体と、穴部の内面に吸着したポリマーとを有し、第1の穴部11の内面には第1のポリマー31を介して第1の特異抗体41が担持され、第2の穴部の内面には第2のポリマーを介して第2の特異抗体が担持されており、第1の穴部11において検体50中に含まれる第1の抗原51が第1の抗体41に認識され、第2の穴部において検体50中に含まれる第2の抗原が第2の抗体に認識されることにより検出される。
【選択図】図2

Description

本発明は、検体中に含まれる肌診断用の抗原を検出する検出キットおよび検査方法に関するものである。
検体中に含まれる、肌診断用の抗原を検出して、検出された抗原の種類やその組み合わせに応じて、肌の状態を診断することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
従来、この肌診断用の抗原の検出には、通常、ウェスタンブロット法、免疫組織化学分析法、蛍光共鳴エネルギー遷移測定法等が用いられている。
しかしながら、これらの方法では、検体の採取から抗原の検出までに長時間を要し、迅速な肌診断を検体採取者に対して行うことができず、検体採取時における肌状態に応じた処置を施すことができないという問題が生じる。
国際公開番号WO2007/046463号公報
本発明の目的は、検体中に含まれる肌診断用の複数の抗原を、抗原抗体反応を利用して、高感度にかつ迅速に検出することができる検出キット、および、かかる検出キットを用いて、肌診断用のための複数の項目を検査することができる検査方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)に記載の本発明により達成される。
(1) 検体中に含まれる肌診断用の特定の抗原を検出するために用いられ、
前記検体を貯留するための複数の穴部を備える基材と、前記抗原を特異的に認識する特異抗体と、前記穴部の内面に吸着したポリマーとを有する検出キットであって、
複数の前記穴部のうち第1の穴部の内面には、第1のポリマーを介して、第1の特異抗体が担持され、第2の穴部の内面には、第2のポリマーを介して、第2の特異抗体が担持されており、
前記第1の穴部において、前記検体中に含まれる第1の抗原が、前記第1の抗体に認識されることにより検出され、前記第2の穴部において、前記検体中に含まれる第2の抗原が、前記第2の抗体に認識されることにより検出されることを特徴とする検出キット。
(2) 前記第1の抗原は、ヒートショックプロテイン27、アルギナーゼ1、マクロファージ遊走阻止因子またはウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子であり、前記第1のポリマーは、下記一般式(2B)で表される共重合体である上記(1)に記載の検出キット。
Figure 2013228383
(ただし、上記一般式(2B)において、a、bおよびcは、それぞれ独立して、正の整数である。nは、1〜100の整数を示す。)
(3) 前記第2の抗原は、ヒートショックプロテイン27またはプロフィリン1であり、前記第2のポリマーは、下記一般式(5A)で表される共重合体である上記(1)または(2)に記載の検出キット。
Figure 2013228383
(ただし、上記一般式[5A]において、A、A、Aの内、少なくとも1つはアルコキシシリル基であり、その他はアルキル基を示す。a、bおよびcは、それぞれ独立して、正の整数である。p、qおよびrは、それぞれ独立して、1〜100の整数を示す。)
(4) 前記基材は、第3の穴部を有し、該第3の穴部の内面には、前記第1のポリマーを介して、第3の特異抗体が担持されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の検出キット。
(5) 前記基材は、第4の穴部を有し、該第4の穴部の内面には、前記第2のポリマーを介して、第4の特異抗体が担持されている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の検出キット。
(6) 上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の検出キットを用意し、
前記第1の穴部および前記第2の穴部に、前記検体を、ほぼ同時に供給することにより、
前記第1の穴部における前記第1の抗原の検出と、前記第2の穴部における前記第2の抗原の検出とをほぼ同時に行い、
その結果に基づいて、肌診断用のための複数の項目を検査することを特徴とする検査方法。
(7) 前記複数の項目は、シワ、肌ストレス、紫外線ストレスおよび弾力性のうちの少なくとも2つの項目である上記(6)に記載の検査方法。
本発明によれば、検体中に含まれる肌診断用の複数の抗原を、抗原抗体反応を利用して、高感度にかつ迅速に検出することができる検出キットとすることができる。
さらに、本発明の検出キットを用いて、検体中に含まれる肌診断用の複数の抗原を検出することで、その検出結果に基づいて、肌診断用のための複数の項目を検査することができるため、適切な肌診断を実施することができる。
本発明の検出キットに用いられる検出容器の好適実施形態を模式的に示す部分縦断面図である。 本発明の検査方法の好適実施形態を説明するための縦断面図である。
以下、本発明の検出キットおよび検査方法について、好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<検出容器>
まず、本発明の検出キットの検出容器1について説明する。
図1は、本発明の検出キットに用いられる検出容器の好適実施形態を模式的に示す部分縦断面図である。
検出容器1は、検体中に含まれる肌診断用の特定の抗原を検出するために用いられるものであり、検体を貯留するための複数の穴部を備える基材と、抗原を特異的に認識する特異抗体と、穴部の内面に吸着したポリマーとを有するものである。
本実施形態では、基材10に4つの穴部(ウェル)11〜14が設けられている。
この基材10の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンのような直鎖状ポリオレフィン、環状ポリオレフィンおよび含フッ素樹脂等の樹脂材料が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
そして、これら穴部11〜14のうち、第1の穴部11の底面(内面)21には第1のポリマー31が吸着し(担持され)ており、さらに、この第1のポリマー31を介して、第1の特異抗体41が担持されている。
また、第2の穴部12の底面には第2のポリマーが吸着しており、さらに、この第2のポリマーを介して、第2の特異抗体が担持されている。
第3の穴部13の底面には、図示しない、第1のポリマーが吸着しており、さらに、この第1のポリマーを介して、第3の特異抗体が担持されている。
さらに、第4の穴部14の底面には、図示しない、第2のポリマーが吸着しており、さらに、この第2のポリマーを介して、第4の特異抗体が担持されている。
これにより、第1〜第4の穴部11〜14には、ポリマーを介して、それぞれ、第1〜第4の特異抗体が担持されることとなる。そのため、第1〜第4の穴部11〜14に検体を供給することにより、各特異抗体が特異的に認識する抗原が、特異抗体およびポリマーを介して、第1〜第4の穴部11〜14の底面に担持される。
したがって、第1の穴部11において、検体中に含まれる第1の抗原が、第1の特異抗体41に認識されることにより検出される。また、第2の穴部12において、検体中に含まれる第2の抗原が、第2の特異抗体に認識されることにより検出される。第3の穴部13において、検体中に含まれる第3の抗原が、第3の特異抗体に認識されることにより検出される。さらに、第4の穴部14において、検体中に含まれる第4の抗原が、第4の特異抗体に認識されることにより検出される。
ここで、第1〜第4の穴部11〜14において、第1〜第4の特異抗体に、それぞれ、第1〜第4の抗原を確実に認識させるには、すなわち、各抗原の検出率を向上させるには、抗原認識部位の認識能を低減させることなく、ポリマーを介して、第1〜第4の特異抗体を、第1〜第4の穴部11〜14の底面に担持させる必要がある。
本発明者は、かかる点に着目し、鋭意検討を行なった結果、第1〜第4の抗原を認識する第1〜第4の特異抗体の種類に応じて、ポリマーの種類を選択することで、抗原認識部位の認識能を低減させることなく、第1〜第4の特異抗体を担持させ得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
具体的には、第1の穴部11において検出すべき抗原(第1の抗原)として、ヒートショックプロテイン(HSP)27、アルギナーゼ1、マクロファージ遊走阻止因子(MIF)、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA)、インターロイキン1a(IL−1a)、インターロイキン1レセプターアンタゴニスト(IL−1ra)、ガレクチン−7またはPARK7(DJ−1)を選択した場合、第1のポリマーとしては、以下に示すようなものが選択される。
第1のポリマーは、ホスホリルコリン基を含む第1の単位とカルボン酸誘導基を含む第2の単位とを有する高分子物質であり、抗体や抗原の非特異的吸着を抑制する性質と、抗体を固定化する性質とを併せ持つものである。
より具体的には、第1の単位に含まれるホスホリルコリン基は抗体や抗原の非特異的吸着を抑制する役割を果たし、第2の単位に含まれるカルボン酸誘導基は捕捉分子を化学的に固定化する役割を果たす。
第1の単位は、例えば、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基、6−メタクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン基等の(メタ)アクリロイルオキシアルキルホスホリルコリン基;2−メタクリロイルオキシエトキシエチルホスホリルコリン基および10−メタクリロイルオキシエトキシノニルホスホリルコリン基等の(メタ)アクリロイルオキシアルコキシアルキルホスホリルコリン基;アリルホスホリルコリン基、ブテニルホスホリルコリン基、ヘキセニルホスホリルコリン基、オクテニルホスホリルコリン基、およびデセニルホスホリルコリン基等のアルケニルホスホリルコリン基;等の基を有し、ホスホリルコリン基がこれらの基中に含まれている構成とすることができる。
また、これら第1の単位として用いられる基のうち、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが好ましい。第1単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを有する構成とすることにより、基材10の表面における非特異的吸着をより確実に抑制することができる。
第1のポリマーにおいて、第1の単位の割合は、特に限定されないが、重合体における全モノマーの繰り返し単位の総数に対して、5〜50mol%が好ましく、より好ましくは10〜40mol%、さらに好ましくは15〜30mol%である。
また、第2単位において、活性化されたカルボン酸誘導体は、カルボン酸のカルボキシル基が活性化されたものであり、C=Oを介して脱離基を有するカルボン酸である。活性化されたカルボン酸誘導体としては、例えば、カルボン酸であるアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基が、酸無水物、酸ハロゲン化物、活性エステル、活性化アミドに変換された化合物が挙げられる。
カルボン酸誘導基は、こうした化合物に由来する活性化された基であり、例えば、p−ニトロフェニル基やN−ヒドロキシスクシンイミド基等の活性エステル基;−Cl、−F等のハロゲン等の基を有することができる。
また、カルボン酸誘導基は、下記式(1B)に示される基とすることができる。
Figure 2013228383
(ただし、上記式(1B)において、Aは水酸基を除く脱離基である。)
また、上記式(1B)に示される一価の基は、例えば、下記式(p)または式(q)から選択されるいずれかの基とすることができる。
Figure 2013228383
(ただし、上記式(p)および式(q)において、RおよびRは、それぞれ独立して、一価の有機基であり、直鎖状、分岐状、および環状のいずれであってもよい。また、上記式(p)において、RはCとともに環を形成する二価の基であってもよい。また、上記式(q)において、RはNとともに環を形成する二価の基であってもよい。)
具体的には、上記式(p)に示される基として、例えば、下記式(r)、(s)、および(w)に示される基が挙げられる。
また、上記式(q)に示される基として、例えば下記式(u)、(v)に示される基が挙げられる。
したがって、上記式(1B)に示される基は、例えば、下記式(r)、式(s)等に示される酸無水物由来の基;下記式(t)に示される酸ハロゲン化物由来の基;下記式(u)、式(w)に示される活性エステル由来の基;または下記式(v)に示される活性化アミド由来の基とすることができる。
Figure 2013228383
カルボン酸誘導基のうち、活性エステル基は、穏やかな条件における反応性に優れるため、好ましく用いられる。穏やかな条件としては、例えば中性またはアルカリ性の条件、具体的にはpH7.0以上10.0以下、さらに具体的にはpH7.6以上9.0以下、さらにまた具体的にはpH8.0とすることができる。
なお、活性エステル基としては、後述する第2のポリマーで説明するのと同様のものが挙げられる。
また、第1のポリマーにおいて、第2の単位の割合は、特に限定されないが、重合体における全モノマーの繰り返し単位の総数に対して、1〜30mol%が好ましく、より好ましくは1〜20mol%、さらに好ましくは2〜15mol%である。
基材10の表面に抗体が固定化される検出容器1において、第1単位と第2単位のさらに具体的な構成の組み合わせとして、例えば、ホスホリルコリン基を含む第1単位が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン基を有し、活性エステル基がp−ニトロフェニル基である構成とすることができる。
また、第1のポリマーは、ホスホリルコリン基およびカルボン酸誘導基以外に他の基を含んでもよい。また、この第1のポリマーは、共重合体とすることができる。
具体的には、第1のポリマーがブチルメタクリレート基を含む共重合体であることが好ましい。かかる構成とすることで、第1のポリマーが適度に疎水化し、基材10の表面への吸着性をさらに好適に確保することができる。
また、第1のポリマーにおいて、ブチルメタクリレート基を含む構成とする場合、このブチルメタクリレート基を含む繰り返し単位の割合は、特に限定されないが、重合体における全モノマーの繰り返し単位の総数に対して、40〜95mol%が好ましく、より好ましくは50〜90mol%、さらに好ましくは60〜80mol%である。
なお、ブチルメタクリレート基を含む第1のポリマーを、具体的には、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPC)基を有する第1単量体と、p−ニトロフェニルカルボニルオキシエチルメタクリレート(NPMA)基を有する第2単量体と、ブチルメタリレート(BMA)基を有する第3単量体との共重合体とすることができる。
すなわち、これらの共重合体であるpoly(MPC−co−BMA−co−NPMA)(PMBN)は、模式的に下記一般式(2B)で表される。
Figure 2013228383
(ただし、上記一般式(2B)において、a、bおよびcは、それぞれ独立して、正の整数である。nは、1〜100の整数を示す。)
また、上記一般式(2B)において、第1〜第3単量体がブロック共重合していてもよいし、これらの単量体がランダムに共重合していてもよい。
ここで、上記一般式(2B)で示される共重合体は、第1のポリマーの適度な疎水化と、抗体の非特異吸着を抑制する性質と、抗体を固定化する性質とのバランスにより一層優れた構成である。このため、これを用いることにより、基材10の表面をより確実に第1のポリマーで被覆するとともに、第1のポリマーが吸着した基材10上への非特異的吸着を抑制しつつ、抗体をさらに確実に共有結合により固定化して基材10上に導入することができる。
なお、上記一般式(2B)で示される共重合体は、MPC、BMA、およびNPMAの各単量体を混合し、ラジカル重合等の公知の重合方法により得ることができる。より具体的には、上記一般式(2B)で示される共重合体をラジカル重合により作製する場合、例えば、Ar等の不活性ガス雰囲気にて、30℃以上90℃以下の温度条件で溶液重合を行うことができる。
溶液重合に使用される溶媒は適宜選択されるが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールや、ジエチルエーテル等のエーテル、クロロホルム等の有機溶媒を単独でまたは複数混合して用いることができる。具体的には、ジエチルエーテルとクロロホルムを体積比で8対2とした混合溶媒とすることができる。
また、ラジカル重合反応に使用されるラジカル重合開始剤としては、通常使用されるものを用いることができる。例えば、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾビスバレロニトリル等のアゾ系開始剤;過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシピバレート等の油溶性の有機過酸化物等が用いられる。
より具体的には、ジエチルエーテルとクロロホルムを体積比で8対2とした混合溶媒およびAIBNを用い、Ar中、60℃にて2〜6時間程度重合を行うことができる。
なお、第1のポリマーの基材10(穴部)の表面への被覆は、例えば、有機溶剤に第1のポリマーを0.05〜10重量%濃度になるように溶解した第1のポリマー溶液を調製し、浸漬、吹きつけ等の公知の方法で基材の表面に塗布した後、室温下ないしは加温下にて乾燥させることにより行われる。
有機溶剤としては、特に限定されないが、エタノール、メタノール、t−ブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、メチルエチルケトン等の単独溶媒またはこれらの混合溶剤が使用される。中でも、エタノール、メタノールがプラスチック基材を変性させず、乾燥させやすいため好ましい。
また、第2の穴部12において検出すべき抗原(第2の抗原)として、例えば、ヒートショックプロテイン(HSP)27またはプロフィリン(PFN)1を選択した場合、第2のポリマーとしては、以下に示すようなものが選択される。
第2のポリマーは、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)から誘導される繰り返し単位を第1の単位とし、少なくとも特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)から誘導される繰り返し単位を第2の単位とし、架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(c)から誘導される繰り返し単位を第3の単位として有する高分子物質であり、抗体や抗原の非特異的吸着を抑制する性質と、抗体を固定化する性質と、高分子物質同士を架橋する性質とを併せ持つものである。
より具体的には、第1の単位に含まれるアルキレングリコール残基は抗体や抗原の非特異的吸着を抑制する役割を果たし、第2の単位に含まれる特異抗体を固定化する官能基は捕捉分子としての特異抗体を化学的に固定化する役割を果たし、第3の単位に含まれる架橋可能な官能基は隣接する高分子物質同士を架橋する役割を果たす。
第1の単位を形成し得る、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)は、特に限定されないが、一般式[2A]で表される(メタ)アクリル基と炭素数1〜10のアルキレングリコール残基Yの連鎖からなる化合物が好適に用いられる。
Figure 2013228383
(式中Rは、水素原子またはメチル基を示し、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Yは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基を示し、qは1〜100の整数を示す。qが2以上100以下の整数である場合、繰り返されるYは、同一であっても、または異なっていてもよい。)
式中のアルキレングリコール残基Yの炭素数は1〜10であり、好ましくは1〜6であり、より好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。アルキレングリコール残基Yの繰り返し数qは、特に限定されるものではないが、好ましくは1〜100の整数であり、より好ましくは2〜100の整数であり、さらに好ましくは2〜95の整数であり、最も好ましくは20〜90の整数である。各種qの混合物である場合には、高分子化合物全体としては、qは平均値として特定される。繰り返し数qが2以上の場合は、Yは同一であっても、異なっていてもよい。
アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)としては、例えば、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよびその水酸基の一置換エステル、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートおよびその水酸基の一置換エステル、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートおよびその水酸基の一置換エステル、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールを側鎖とする(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール (メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらのなかでも、特異抗体および抗原の非特異的吸着の少なさおよび入手性からメトキシポリエチレングリコールメタクリレートまたはエトキシポリエチレングリコールメタクリレートが好ましい。特に、エチレングリコール残基の平均繰り返し数が3〜100であるメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートまたはエトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレートが、合成時の操作性(ハンドリング)の良さの点からより好ましく用いられる。
第2のポリマーにおいて、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)から誘導される第1の単位の割合は、特に限定されないが、重合体における全モノマーの繰り返し単位の総数に対して、0〜95mol%が好ましく、より好ましくは30〜95mol%、さらに好ましくは50〜90mol%である。
第2の単位を形成し得る、特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)の官能基としては、化学的に活性な基、受容体基、リガンド基等があるが、これらに限定されない。
具体的な例としては、アルデヒド基、活性エステル基、エポキシ基、ビニルスルホン基、ビオチン、チオール基、アミノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、ヒドロキシル基、アクリレート基、マレイミド基、ヒドラジド基、アジド基、アミド基、スルホネート基、ストレプトアビジン、金属キレート等があるがこれらに限定されない。これらの中でも特異抗体に多く含まれるアミノ基との反応性の点からアルデヒド基、活性エステル基、エポキシ基、ビニルスルホン基が好ましく、また特異抗体と結合定数が高いビオチンが好ましい。なかでもモノマーの保存安定性の点から活性エステル基がさらに好ましい。
具体的には、特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)は、特に限定されないが、下記の一般式[1A]で表される(メタ)アクリル基と活性エステル基が炭素数1〜10のアルキレングリコール残基の連鎖またはアルキル基を介して結合した化合物であることが好ましい。
特に、アルキレングリコール残基の連鎖は、それ自体がタンパク質の非特異吸着を抑制する性質を有している。このため、(メタ)アクリル基と活性エステル基がアルキレングリコール残基の連鎖を介して結合したモノマーは、特異抗体を固定化する性質と、特異抗体や抗原の非特異吸着を抑制する性質とを併せ持つ。なお、本明細書中において(メタ)アクリルは、アクリルおよび/またはメタクリルを示し、(メタ)アクリレートは、アクリレートおよび/またはメタクリレートを示す。
Figure 2013228383
(式中Rは水素原子またはメチル基を示し、Xは炭素数1〜10のアルキレングリコール残基またはアルキル基を示す。Wは活性エステル基を示す。pは1〜100の整数を示す。pが2以上100以下の整数である場合、繰り返されるXは、それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)
式[1A]で、Xがアルキレングリコール残基の場合、Xの炭素数は1〜10であり、好ましくは1〜6であり、より好ましくは2〜4であり、さらに好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。
なおここで、アルキレングリコール残基とは、アルキレングリコール(HO−R−OH、ここでRはアルキレン基)の片側末端または両末端の水酸基が他の化合物と縮合反応した後に残る、アルキレンオキシ基(−R−O−、ここでRはアルキレン基)をいう。例えば、メチレングリコール(HO−CH−OH)の場合のアルキレングリコール残基はメチレンオキシ基(−CH−O−)であり、エチレングリコール(HO−CHCH−OH)の場合のアルキレングリコール残基はエチレンオキシ基(−CHCH−O−)である。
Xの繰り返し数pは1〜100の整数であり、Xがアルキレングリコール残基の場合、より好ましくは2〜50の整数であり、さらに好ましくは2〜30の整数であり、最も好ましくは2〜20の整数である。各種pの混合物である場合には、高分子化合物全体としては、pは平均値として特定される。繰り返し数pが2以上の場合は、繰り返されるXは同一であっても、異なっていてもよい。
式[1]で、Xがアルキル基の場合、p個分のアルキル基の炭素数の合計((X))が1〜100であることが好ましく、1〜20であることがより好ましい。アルキル基は特に構造を限定されるものではなく、直鎖であっても、分岐していても、環状になっていてもよい。
なお、本明細書中において、「活性エステル基」とは、エステル基の片方の置換基に酸性度の高い電子求引性基を有して求核反応に対して活性化されたエステル群、すなわち反応活性の高いエステル基を意味するものとして、各種の化学合成、例えば高分子化学、ペプチド合成等の分野で慣用されているものを言う。実際的には、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等がアルキルエステル等に比べてはるかに高い活性を有する活性エステル基として知られている。
このような活性エステル基としては、−COOR”で表されるR”に上記酸性度が高い電子吸引性基を有するものが挙げられる。例えば上記R”がp−ニトロフェニルである、p−ニトロフェニル活性エステル基;上記R”がN−ヒドロキシスクシンイミドである、N−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル基;上記R”がフタル酸イミドである、フタル酸イミド活性エステル基;上記R”が5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドである、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド活性エステル基等が挙げられるが、中でも保存安定性と反応性の高さとのバランスの点からp−ニトロフェニル活性エステル基またはN−ヒドロキシスクシンイミド活性エステル基が好ましく、p−ニトロフェニル活性エステル基が最も好ましい。
特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)としては、例えば、p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレートやスクシンイミドオキシカルボニル−ポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレートを挙げることができるが、中でも、下記式で表されるp−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリ(エチレングリコール)メタクリレートが好ましい。なお、エチレングリコールの繰り返し数pおよび/またはpの平均値は2〜20が好ましい。
Figure 2013228383
第2のポリマーにおいて、特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)から誘導される第2の単位の割合は、特に制限されないが、重合体における全モノマーの繰り返し単位の総数に対して、1〜99.7mol%が好ましく、より好ましくは1〜70mol%、最も好ましくは1〜50mol%である。
第3の単位を形成し得る、架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(c)は、架橋可能な官能基の反応が高分子化合物合成中に進行しないものであれば特に制限されるものではない。
架橋可能な官能基としては、例えば、加水分解によりシラノール基を生成する官能基やエポキシ基、(メタ)アクリル基、グリシジル基などが用いられるが、架橋処理が容易なことから加水分解によりシラノール基を生成する官能基やエポキシ基、グリシジル基が好ましく、より低温で架橋できることから加水分解によりシラノール基を生成する官能基が好ましい。
加水分解によりシラノール基を生成する官能基とは、水と接触すると容易に加水分解を受けシラノール基を生成する基であり、例えば、ハロゲン化シリル基、アルコキシシリル基、フェノキシシリル基、アセトキシシリル基等を挙げることができる。中でも、ハロゲンを含まないことからアルコキシシリル基、フェノキシシリル基、アセトキシシリル基が好ましく、中でもシラノール基を生成し易い点からアルコキシシリル基が最も好ましい。
加水分解によりシラノール基を生成する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーは、(メタ)アクリル基とアルコキシシリル基が直接または炭素数1〜20のアルキル鎖を介して結合した一般式[3A]で表されるエチレン系不飽和重合性モノマーであることが好ましい。
Figure 2013228383
アルコキシシリル基を含有するエチレン系不飽和重合性モノマーとしては、例えば、3−(メタ)アクリロキシプロペニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、8−(メタ)アクリロキシオクタニルトリメトキシシラン、11−(メタ)アクリロキシウンデニルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリロキシアルキルシラン化合物等を挙げることができる。中でも3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシランがアルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーとの共重合性が優れている点、入手が容易である点等から好ましい。これらのアルコキシシリル基を有するエチレン系不飽和重合性モノマーは、単独または2種以上の組み合わせで用いられる。
第2のポリマーにおいて、架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(c)から誘導される第3の単位の割合は、特に制限されないが、重合体における全モノマーの繰り返し単位の総数に対して、好ましくは1〜20mol%であり、より好ましくは2〜15mol%、さらに好ましくは2〜10mol%である。
以上のことから、基材10の表面に抗体が固定化される検出容器1において、好ましい第1単位と第2単位と第3の単位との組み合わせとして、例えば、模式的に下記一般式[5A]で表されるものが挙げられる。
Figure 2013228383
(ただし、上記一般式[5A]において、A、A、Aの内、少なくとも1つはアルコキシシリル基であり、その他はアルキル基を示す。aおよびbは、それぞれ独立して、正の整数である。pおよびqは、それぞれ独立して、1〜100の整数を示す。)
なお、第2ポリマーは、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)から誘導される第1の単位、特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)から誘導される第2単位、および架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(c)から誘導される第3単位以外に他の基を含んでもよい。具体的には、アルキル基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(d)を共重合させてもよく、アルキル基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(d)としては、例えば、n−ブチルメタクリレート、n−ドデシルメタクリレートおよびn−オクチルメタクリレート等が挙げられる。
第2ポリマーの合成方法は、特に限定されるものではないが、合成の容易さから、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)、少なくとも特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)および架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(c)を含む混合物を、重合開始剤存在下、溶媒中でラジカル重合することが好ましい。
溶媒としてはそれぞれのエチレン系不飽和重合性モノマーが溶解するものであればよく、例えば、メタノール、エタノール、t−ブチルアルコール、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム等を挙げることができる。これらの溶媒は、単独または2種以上の組み合わせで用いられる。
重合開始剤としては、通常のラジカル開始剤ならいずれでもよく、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下「AIBN」という)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の有機過酸化物等を挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
第2のポリマーの化学構造は、アルキレングリコール残基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(b)から誘導される繰り返し単位である第1の単位と、少なくとも特異抗体を固定化する官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(a)から誘導される繰り返し単位である第2の単位と、架橋可能な官能基を有するエチレン系不飽和重合性モノマー(c)から誘導される繰り返し単位を第3の単位とを含む重合体であれば、当該重合体が共重合体の場合の結合方式はランダム、ブロック、グラフト等いずれの形態をなしていてもかまわない。
また、第2のポリマーの分子量は、高分子化合物と未反応のエチレン系不飽和重合性モノマーとの分離精製が容易になることから、数平均分子量は5000以上が好ましく、10000以上がより好ましい。
第2のポリマーは、基材10の表面を該高分子化合物で被覆することにより、第2の抗原以外の非特異的吸着を抑制する性質、第2の抗原を特異的に固定化する性質を容易に付与することが可能である。さらに、高分子主鎖同士を架橋させる性質を併せ持つことから、基材10の表面を被覆した後に、架橋させることが可能である。これにより、基材10上の高分子に不溶性を付与することができ、基材10の洗浄による信号低下を低減することができる。
なお、第2のポリマーの基材10の表面への被覆は、第1のポリマーの基材10の表面への被覆で説明したのと同様の方法を用いることができる。
また、第3の穴部13において検出すべき抗原(第3の抗原)として、ヒートショックプロテイン27、アルギナーゼ1、マクロファージ遊走阻止因子およびウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子のうち第1の抗原で選択したものと異なるものを選択した場合、第1のポリマーとしては、第1の穴部11に吸着させる第1のポリマーで説明したのと同様のものが選択される。
さらに、第4の穴部14において検出すべき抗原(第4の抗原)として、ヒートショックプロテイン27およびプロフィリン1のうち第2の抗原で選択したものと異なるものを選択した場合、第2のポリマーとしては、第3の穴部13に吸着させる第2のポリマーで説明したのと同様のものが選択される。
なお、第1〜第4の穴部11〜14において検出すべき第1〜第4の抗原として挙げた各種抗原は、具体的には、それぞれ、以下に示すようなものである。
すなわち、プロフィリン1(PFN1:Gene ID 5216)は、生体内において広範囲に発現しているタンパク質であり、細胞内の細胞骨格構成タンパク質であるアクチンの重合・脱重合を調節するタンパク質として知られている。このようなプロフィリン1は、皮膚老化リスク評価の指標となり、特に、老化現象の対象として、シワ形成の指標(マーカー)として有効である。すなわち、検体中のプロフィリン1を検出してその発現量を測定することにより、シワ形成等の将来予測をすることができる。
また、ヒートショックプロテイン27(HSP27)は、熱等のストレス条件下にさらされた際に発現が上昇して細胞を保護するタンパク質であり分子シャペロンとしての機能を有し、細胞内タンパク質輸送に関与するタンパク質でることが知られており、肌ストレスの指標(マーカー)として有効である。
アルギナーゼ1は分子質量34,735Daの細胞内タンパク質で、アルギニンをオルニチンと尿素に変換する酵素である。哺乳類《アルギナーゼ》の少なくとも2つの《アイソフォーム》(I型とII型)が存在し、それらは組織分布、細胞内局在性、免疫学的交差反応性、生理学的機能において異なる。この遺伝子が指令するアイソフォームI型は細胞質ゾル酵素であり、尿素循環の構成因子として肝臓で優先的に発現される。この酵素の遺伝的《欠損》は、《高アンモニア血症》を特徴とする《常染色体劣性遺伝疾患》である《アルギニン血症》をもたらす。このような、アルギナーゼ1は、紫外線リスクの指標(マーカー)として有効である。遺伝子塩基配列情報(ARG1,NucleicAcidsRes.:16:8789−8802(1988),X12662)。アミノ酸配列情報(Arginase−1,CellDeathDiffer.2000Feb;7(2):137−44,P05089)。
ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA)は、分枝質量48,525Daの分泌タンパク質である。uPAはプラスミノーゲンをプラスミンに変換するセリンプロテアーゼの一種。前駆体タンパク質(55kDa)として細胞外へ分泌され、切断型(35kDa)となってプロテアーゼ活性を示す。乳がんで多くの発現が見られるが、本発明では、皮膚老化マーカーの指標(マーカー)として有効である。遺伝子配列情報(Urokinase−type plasminogen activator , Nucleic Acids Res.13:2759−2771,1985,BC013575)。アミノ酸配列情報(Urokinase−type plasminogen activator,Hoppe−Seyler's Z.Physiol.Chem.363:1043−1058,1982,P00749)。
マクロファージ遊走阻止因子(MIF)は、通常は血管中を血液とともに流動しており、能動的に適所にとどまることはできないマクロファージを、異物侵入場所に的確にとどめるための因子であり、肌ストレスの指標(マーカー)として有効である。
さらに、インターロイキン1a(IL−1a)は、炎症時における発熱や急性期タンパク質の産生誘導に関与する炎症性サイトカインであり、肌ストレスの指標(マーカー)として有効である。
インターロイキン1レセプターアンタゴニスト(IL−1ra)は、IL−1レセプターにIL−1と同等の結合親和性を有するのに対して、何ら生物活性を発現しないことから、IL−1の作用を拮抗的に阻害する一種の生体内インヒビターと考えられるものであり、肌ストレスの指標(マーカー)として有効である。
ガレクチン−7は、重層上皮に分布する糖鎖との結合に関与するタンパク質であり、肌ストレスの指標(マーカー)として有効である。
PARK7(DJ−1)は、パーキンソン病等に関与するタンパク質であり、皮膚老化マーカーの指標(マーカー)として有効である。
なお、このような第1〜第4の抗原を認識する各特異抗体の第1または第2のポリマーへの固定化は、例えば、各特異抗体を溶解または分散させた液体を、第1または第2のポリマーが吸着した基材10(穴部)の表面に、点着し、その後、静置することにより行うことができる。
また、基材10の洗浄後には、特異抗体を固定化した以外の基材表面に残存する官能基を不活性化処理するのが好ましい。特異抗体を固定化する官能基が活性エステル基やアルデヒド基の場合は、アルカリ化合物、または一級アミノ基を有する化合物で不活化処理することができる。
アルカリ化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ホウ酸ナトリウム、水酸化リチウム、リン酸カリウム等を好ましく用いることができる。
一級アミノ基を有する化合物としては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、グリシン、9−アミノアクアジン、アミノブタノール、4−アミノ酪酸、アミノカプリル酸、アミノエタノール、5−アミノ2,3−ジヒドロー1,4−ペンタノール、アミノエタンチオール塩酸塩、アミノエタンチオール硫酸、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、リン酸二水素2−アミノエチル、硫酸水素アミノエチル、4−(2−アミノエチル)モルホリン、5−アミノフルオレセイン、6−アミノヘキサン酸、アミノヘキシルセルロース、p−アミノ馬尿酸、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、5−アミノイソフタル酸、アミノメタン、アミノフェノール、2−アミノオクタン、2−アミノオクタン酸、1−アミノ2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、3−アミノプロペン、3−アミノプロピオニトリル、アミノピリジン、11−アミノウンデカン酸、アミノサリチル酸、アミノキノリン、4−アミノフタロニトリル、3−アミノフタルイミド、p−アミノプロピオフェノン、アミノフェニル酢酸、アミノナフタレン等を好ましく用いることができ、アミノエタノール、グリシンが最も好ましい。
以上説明したような検出容器1を用いた本発明の検出キットによれば、第1〜第4の穴部11〜14において、それぞれ、上述したような抗原を検出することができる。そのため、得られた検出結果に基づいて、シワ、肌ストレス、紫外線ストレスおよび弾力性等の肌診断のための項目をほぼ同時に検査することができる。
なお、本実施形態では、基材10が4つの穴部11〜14を備える場合について説明したが、かかる場合に限定されず、基材は、少なくとも2つの穴部を備えていればよい。このように基材が少なくとも2つの穴部を備える構成とすれば、2つ以上の肌診断のための項目をほぼ同時に検査することができる。
以下、この検出容器1を用いた検査方法(本発明の検査方法)について説明する。
<検査方法>
図2は、本発明の検査方法の好適実施形態を説明するための縦断面図である。
本実施形態の検査方法は、検体中に含まれる特定の抗原を検出する検査方法であって、[1]検出容器と、検出すべき抗原を含有する検体とを用意する工程と、[2]前記検体を穴部内に供給する工程と、[3]穴部内を洗浄する工程と、[4]前記抗原を特異的に認識し、かつ標識化された標識化特異抗体を含有する第1の処理液を穴部内に供給する工程と、[5]穴部内を洗浄する工程と、[6]標識化特異抗体が備える標識部位を観察する工程とを有する。
以下、各工程について、検出容器1が備える第1の穴部11において、検体中に含まれる第1の抗原を検出する場合を一例にして、順次説明する。
[1] まず、図2(a)に示す検出容器1と、検出すべき第1の抗原51を含有する検体50を用意する(第1の工程)。
ここで、検体50には、例えば、皮膚(肌)に粘着テープを貼り付けて、この粘着テープに角層を粘着させ、その後、溶媒または分散媒中に、この角層を溶解または分散させたものを用いることができる。
溶媒または分散媒としては、特に限定されないが、例えば、等張液を用いることができる。なお、本明細書中において、「等張液」とは、細胞内液の浸透圧とほぼ等しい浸透圧の液体のことを言うこととする。これにより、溶媒または分散媒が抗原に接触した際に、細胞内に存在するのと同様の浸透圧を維持することができるため、抗原の破壊を防止することができる。
この等張液には、例えば、Dulbecco液(PBS:リン酸緩衝生理食塩水)、Locke液、Ringer液、Tyrode液、Earle液、Krebs液、生理食塩水等を用いることができる。
また、この等張液には、必要に応じて、各種界面活性剤が添加されていても良い。
界面活性剤としては、例えば、n−デシル−α−D−グルコピラノシドのようなアルキルグルコシド系非イオン界面活性剤、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビンタン(Tween20)のようなポリオキシエチレン系非イオン性界面活性剤が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
[2]次に、図2(b)に示すように、検体50を、第1の穴部11内に供給する(第2の工程)。
これにより、第1の特異抗体41に検体50が接触する。このとき、検体50中に、第1の抗原51が含まれていると、第1の特異抗体(一次抗体)41に第1の抗原51が特異的に認識される。
なお、検体50中には、この第1の抗原51以外の抗原(図2(b)中の●や★)が含まれているが、第1の特異抗体41は、第1の抗原51を特異的に認識する。そのため、この第1の抗原51以外の抗原が検体50中に含まれていたとしても、第1の特異抗体41は、他の抗原を認識することなく、第1の抗原51を選択的に認識する。
その結果、第1の穴部11の底面21に、検体50中に含まれる第1の抗原51が、第1のポリマー31および第1の特異抗体41を介して選択的に担持(吸着)される。
なお、この検体50を第1の穴部11内に留置しておく時間は、1〜30分程度であるのが好ましく、5〜15分程度であるのがより好ましい。この時間が短過ぎると、第1の特異抗体41が認識する第1の抗原51の数が少なくなるおそれがあり、一方、この時間を前記上限値を超えて長くしても、それ以上の効果の増大が見込めない。
また、処理時における検体50の温度は、0〜40℃程度であるのが好ましく、10〜37℃程度であるのがより好ましい。
また、検体50のpHは、特に限定されないが、5〜10程度とするのが好ましく、6〜8程度とするのがより好ましい。
検体50の温度およびpHをかかる範囲内に設定することにより、検体50中に含まれる第1の抗原51がより迅速かつ選択的に認識されるようになる。
[3]次に、第1の穴部11内を洗浄する(第3の工程)。
具体的には、第1の穴部11内に洗浄液を供給した後、この洗浄液を除去して廃棄することで、第1の穴部11内を洗浄する。なお、洗浄液の供給の後、洗浄液を穏やかに攪拌するのが好ましい。これにより、洗浄液中に、第1の穴部11に担持されなかった第1の抗原51や、検体50中に含まれる第1の抗原51以外の抗原をより確実に分散させることができるため、第1の穴部11内の洗浄効率を向上させることができる。
本工程で用いる洗浄液としては、特に限定されないが、第1の特異抗体41および第1の抗原51に変性・変質が生じるのを防止するために、等張液が好ましく用いられる。この等張液には、前記工程[1]で説明したのと同様のものが挙げられる。
また、本工程は、必要に応じて、複数回繰り返して行うようにしてもよい。これにより、第1の穴部11に担持されなかった第1の抗原51をより確実に除去することができる。
この場合、用いる洗浄液は、各回において、同一のものを用いてもよく、異なる種類(条件)のものを用いるようにしてもよい。
[4]次に、第1の標識化特異抗体61を含有する処理液60を第1の穴部11内に供給する(第4の工程)。
この第1の標識化特異抗体61は、第1の特異抗体41と同様に、第1の抗原51を特異的(選択的)に認識するとともに、標識部位により標識化された二次抗体として機能するものである。
かかる第1の標識化特異抗体61を含む処理液60を第1の穴部11内に供給することにより、第1の標識化特異抗体61は、図2(c)に示すように、第1の抗原51を認識する。
その結果、第1のポリマー31と、第1の特異抗体41と第1の抗原51とを介して、第1の穴部11の底面に第1の標識化特異抗体61が担持(吸着)される。
なお、第1の抗原51が認識(吸着)されていない第1の特異抗体41には、当然、第1の標識化特異抗体61が第1の特異抗体41を認識することができないため、第1の標識化特異抗体61が担持されることはない。
また、第1の標識化特異抗体61を標識化するための標識部位としては、特に限定されないが、酵素、蛍光物質および吸光物質等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
このように第1の標識化特異抗体61を用いて、第1の抗原51を標識化すれば、後工程[6]において、第1の標識化特異抗体61が有する標識部位を観察することにより、第1の特異抗体41に担持された第1の抗原(マーカー)51の有無の判定(陽性、陰性の判定)、さらには検体50中の第1の抗原51の量を定量することが可能となる。
なお、処理液60を第1の穴部11内に留置しておく時間は、1〜30分程度であるのが好ましく、5〜15分程度であるのがより好ましい。この時間が短過ぎると、第1の標識化特異抗体61が認識する第1の抗原51の数が少なくなるおそれがあり、一方、この時間を前記上限値を超えて長くしても、それ以上の効果の増大が見込めない。
また、処理時における処理液60の温度は、0〜40℃程度であるのが好ましく、10〜37℃程度であるのがより好ましい。
また、処理液60のpHは、特に限定されないが、5〜10程度とするのが好ましく、6〜8程度とするのがより好ましい。
処理液60の温度およびpHをかかる範囲内に設定することにより、処理液60中に含まれる第1の標識化特異抗体61がより迅速かつ選択的に認識するようになる。
また、処理液60としては、第1の標識化特異抗体61を含有すればよく、特に限定されるものではないが、第1の標識化特異抗体61を等張液中に溶解したものが好適に用いられる。
さらに、等張液としては、前記工程[1]で説明したのと同様のものが挙げられる。
[5]次に、第1の穴部11内を洗浄する(第5の工程)。
これにより、処理液60中に含まれる第1の標識化特異抗体61のうち、第1の抗原51を認識しなかった第1の標識化特異抗体61が、第1の穴部11外に廃棄される。
第1の穴部11内を洗浄する方法としては、前記工程[3]で説明したのと同様の方法が用いられる。
[6]次に、第1の穴部11内に担持された第1の標識化特異抗体61が備える標識部位を観察する。
例えば、標識部位が酵素である場合、この酵素との反応により、発色または吸光する基質71を第1の穴部11内に供給し、その反応に伴う発色または吸光を観察することにより、第1の抗原51の有無の判定(陽性、陰性の判定)、さらには検体50中の第1の抗原51の定量を間接的に行うことが可能となる(図2(d)参照。)。
また、標識部位が蛍光物質または吸光物質である場合、第1の穴部11に光を照射し、この光照射に伴う認識部位の発色または吸光を観察することにより、第1の抗原51の有無の判定(陽性、陰性の判定)、さらには検体50中の第1の抗原51の定量を間接的に行うことが可能となる。
以上のようにして、第1の穴部11において、検体50中における第1の抗原51を観察すること、すなわち、第1の抗原51の有無の判定(陽性、陰性の判定)、さらには検体50中の第1の抗原51の定量を行うことができる。
したがって、第1の穴部11と同様に、第2の穴部12〜第4の穴部14についても、検体50を供給し、その後、第2の標識化特異抗体〜第4の標識化特異抗体を含有する処理液を供給する構成とすることで、第2の穴部12〜第4の穴部14において、それぞれ、検体50中における第2の抗原〜第4の抗原を観察することができる。
よって、検出容器1を用い検査方法によれば、検体50中に含まれる肌診断用の第1〜第4の抗原を、抗原抗体反応を利用して高感度に検出することができるとともに、さらに、第1〜第4の穴部11〜14において、ほぼ同時に第1〜第4の抗原を観察することができるため、第1〜第4の抗原の検出を迅速に行うことができる。
そして、第1〜第4の抗原の検出結果に基づいて、シワ、肌ストレス、紫外線ストレスおよび弾力性の項目の検査を行えるため、検体採取者に対して、検体採取時における肌状態に応じた処置を施すことができる。
以上、本発明の検査キットおよび検出方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の検査キットは、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することができる。
また、本発明の検出方法では、必要に応じて、1以上の任意の目的の工程を追加してもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.第1および第2のポリマーの調製
(1)第1のポリマーの合成
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(以下、「MPC」と記載)、n−ブチルメタクリレート(以下、「BMA」と記載)、p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリエチレングリコールメタクリレート(以下、「MEONP」と記載。)を脱水エタノールに溶解させた。
そこに、さらに2、2−アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」と記載、和光純薬工業社製)を添加し、均一になるまで撹拌することで、モノマー混合溶液を作製した。
なお、モノマー混合溶液中における、それぞれのモル比は、MPC、BMA、MEONPの順に70:27:3である。
その後、アルゴンガス雰囲気下、60℃で6時間反応させた後、反応溶液をジエチルエーテル中に滴下し、沈殿を収集することにより第1のポリマーを得た。
なお、上述したMEONPについては、以下の(3)に示すようにして合成した。
(2)第2のポリマーの合成
数平均分子量Mn=約188のポリエチレングリコールメチルエーテルメタクリレート(別名メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、以下、「PEGMA」と記載、Aldrich社製。)と、p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリエチレングリコールメタクリレート(以下、「MEONP」と記載。)と、3−メタクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン(以下、「MPDES」と記載、GELEST,INC.製。)とを脱水エタノールに溶解させた。
そこに、さらに2、2−アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AIBN」と記載、和光純薬工業社製)をそれぞれ添加し、均一になるまで撹拌することで、モノマー混合溶液を作製した。
なお、モノマー混合溶液中における、それぞれのモル比は、PEGMA、MEONP、MPDESの順に90:5:5である。
その後、アルゴンガス雰囲気下、60℃で6時間反応させた後、反応溶液をジエチルエーテル中に滴下し、沈殿を収集することにより第2のポリマーを得た。
なお、上述したMEONPについては、以下の(3)に示すようにして合成した。
(3)p−ニトロフェニルオキシカルボニル−ポリエチレングリコールメタクリレート(MEONP)の合成
0.01molのポリエチレングリコールモノメタクリレート(日本油脂製、「Blenmer PE−200」)を20mLのクロロホルムに溶解させた後、−30℃まで冷却した。
−30℃に保ちながらこの溶液に、予め作製しておいた0.01molのp−ニトロフェニルクロロフォーメート(Aldrich社製)と0.01molのトリエチルアミン(和光純薬工業社製)およびクロロホルム20mLの均一溶液をゆっくりと滴下した。
−30℃にて1時間反応させた後、室温でさらに2時間溶液を攪拌した。その後反応液から塩をろ過により除去し、溶媒を留去してMEONPを得た。
2.各種抗原の検出
[実施例1](プロフィリン1(PFN1)の検出)
(1)まず、PFN1の検出のために、以下の部材および原材料等を用意した。
<1> 基材:2つの穴部を備えるポリエチレン樹脂基板を用意した。
<2> 特異抗体(一次抗体):rabit polyclonarl PFN1 antibody(abcam社製、「ab50668」)を用意した。
<3> 標識化特異抗体(二次抗体):ビオチン標識 rabit polyclonarl PFN1 antibody(abcam社製、「ab50667」)を用意した。
<4> 抗原:プロフィリン1(PFN1;abcam社製)を用意した。
<5> 洗浄液:0.1% Tween20/PBSを用意した。
(2)次に、第1のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第1の穴部に点着したのち乾燥させることで、第1の穴部の底面に、第1のポリマーを導入した。また、第2のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第2の穴部に点着したのち乾燥させることで、第2の穴部の底面に、第2のポリマーを導入した。
(3)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(4)次に、特異抗体の1μg/mL リン酸バッファー溶液を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、室温下で一晩静置した。
(5)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(6)次に、抗原の1μg/mL PBS溶液(検体)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1.5時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(7)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(8)次に、標識化特異抗体の0.4μg/mL PBS溶液(0.1% Tween20;処理液)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(9)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(10)次に、Cy3標識されたストレプトアビジンのPBS溶液(0.1% Tween20)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に0.5時間静置した。
(11)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(12)その後、第1の穴部および第2の穴部について、それぞれ、蛍光測定(励起波長:550nm蛍光波長:570nm)を行った。
その結果、第2のポリマーが吸着された第1の穴部では、蛍光の変化が認められなかったのに対して、第1のポリマーが吸着された第2の穴部では、蛍光の変化が認められた。
これにより、第2の穴部では、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下することなく、第2の穴部の底面に、特異抗体が第2のポリマーを介して担持(固定化)されていると推測された。
これに対して、第1の穴部では、第1のポリマーを介した特異抗体の固定化により、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下しているものと推測された。
[実施例2](ヒートショックプロテイン27(HSP27)の検出)
(1)まず、HSP27の検出のために、以下の部材および原材料等を用意した。
<1> 基材:2つの穴部を備えるポリエチレン樹脂基板を用意した。
<2> 特異抗体(一次抗体):HSP27 antibody(R&D Systems社製、「Human TotalHSP27 ELISAキット」の抗体セット)を用意した。
<3> 標識化特異抗体(二次抗体):ビオチン標識 HSP27 antibody(R&D Systems社製、「Human TotalHSP27 ELISAキット」の抗体セット)を用意した。
<4> 抗原:ヒートショックプロテイン27(HSP27;R&D Systems社製、「Human Total HSP27 ELISAキット」の抗原)を用意した。
<5> 洗浄液:0.1% Tween20/PBSを用意した。
(2)次に、第1のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第1の穴部に点着したのち乾燥させることで、第1の穴部の底面に、第1のポリマーを導入した。また、第2のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第2の穴部に点着したのち乾燥させることで、第2の穴部の底面に、第2のポリマーを導入した。
(3)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(4)次に、特異抗体の180μg/mL リン酸バッファー溶液を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、室温下で一晩静置した。
(5)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(6)次に、抗原の2ng/mL PBS溶液(検体)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1.5時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(7)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(8)次に、標識化特異抗体の0.5μg/mL PBS溶液(0.1% Tween20;処理液)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1.5時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(9)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(10)次に、Cy3標識されたストレプトアビジンのPBS溶液(0.1% Tween20)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に0.5時間静置した。
(11)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(12)その後、第1の穴部および第2の穴部について、それぞれ、蛍光測定(励起波長:550nm蛍光波長:570nm)を行った。
その結果、第1のポリマーが吸着された第1の穴部および第2のポリマーが吸着された第2の穴部の双方において、蛍光の変化が認められた。
これにより、第1の穴部では、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下することなく、第1の穴部の底面に、特異抗体が第1のポリマーを介して担持(固定化)され、さらに、第2の穴部では、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下することなく、第2の穴部の底面に、特異抗体が第2のポリマーを介して担持(固定化)されていると推測された。
[実施例3](アルギナーゼ1(ARG1)の検出)
(1)まず、ARG1の検出のために、以下の部材および原材料等を用意した。
<1> 基材:2つの穴部を備えるポリエチレン樹脂基板を用意した。
<2> 特異抗体(一次抗体):ARG1 antibody(Sigma社製、「rabbit paAb」)を用意した。
<3> 標識化特異抗体(二次抗体):ビオチン標識 ARG1 antibody(Sigma社製、「rabbit paAb」)を用意した。
<4> 抗原:アルギナーゼ1(ARG1;Abnova社製)を用意した。
<5> 洗浄液:0.1% Tween20/PBSを用意した。
(2)次に、第1のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第1の穴部に点着したのち乾燥させることで、第1の穴部の底面に、第1のポリマーを導入した。また、第2のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第2の穴部に点着したのち乾燥させることで、第2の穴部の底面に、第2のポリマーを導入した。
(3)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(4)次に、特異抗体の0.05mg/mL リン酸バッファー溶液を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、室温下で一晩静置した。
(5)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(6)次に、抗原の2μg/mL PBS溶液(検体)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1.5時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(7)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(8)次に、標識化特異抗体の1ug/mL PBS溶液(0.1% Tween20;処理液)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(9)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(10)次に、Cy3標識されたストレプトアビジンのPBS溶液(0.1% Tween20)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に0.5時間静置した。
(11)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(12)その後、第1の穴部および第2の穴部について、それぞれ、蛍光測定(励起波長:550nm蛍光波長:570nm)を行った。
その結果、第1のポリマーが吸着された第1の穴部では、蛍光の変化が認められたものの、第2のポリマーが吸着された第2の穴部では、蛍光の変化が認められなかった。
これにより、第1の穴部では、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下することなく、第1の穴部の底面に、特異抗体が第1のポリマーを介して担持(固定化)されていると推測された。
これに対して、第2の穴部では、第2のポリマーを介した特異抗体の固定化により、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下しているものと推測された。
[実施例4](ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA)の検出)
(1)まず、uPAの検出のために、以下の部材および原材料等を用意した。
<1> 基材:2つの穴部を備えるポリエチレン樹脂基板を用意した。
<2> 特異抗体(一次抗体):uPA antibody(Millipore社製、mouse moAb「MAB7776」)を用意した。
<3> 標識化特異抗体(二次抗体):ビオチン標識 uPA antibody(R&D社製、goat poAb「BAF1310」)を用意した。
<4> 抗原:ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子(uPA;Millipore社製)を用意した。
<5> 洗浄液:0.1% Tween20/PBSを用意した。
(2)次に、第1のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第1の穴部に点着したのち乾燥させることで、第1の穴部の底面に、第1のポリマーを導入した。また、第2のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第2の穴部に点着したのち乾燥させることで、第2の穴部の底面に、第2のポリマーを導入した。
(3)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(4)次に、特異抗体の0.5mg/mL リン酸バッファー溶液を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に2時間静置した。
(5)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(6)次に、抗原の0.5μg/mL PBS溶液(検体)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1.5時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(7)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(8)次に、標識化特異抗体の0.2ug/mL PBS溶液(0.1% Tween20;処理液)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(9)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(10)次に、Cy3標識されたストレプトアビジンのPBS溶液(0.1% Tween20)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に0.5時間静置した。
(11)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(12)その後、第1の穴部および第2の穴部について、それぞれ、蛍光測定(励起波長:550nm蛍光波長:570nm)を行った。
その結果、第1のポリマーが吸着された第1の穴部では、蛍光の変化が認められたものの、第2のポリマーが吸着された第2の穴部では、蛍光の変化が認められなかった。
これにより、第1の穴部では、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下することなく、第1の穴部の底面に、特異抗体が第1のポリマーを介して担持(固定化)されていると推測された。
これに対して、第2の穴部では、第2のポリマーを介した特異抗体の固定化により、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下しているものと推測された。
[実施例5](マクロファージ遊走阻止因子(MIF)の検出)
(1)まず、MIFの検出のために、以下の部材および原材料等を用意した。
<1> 基材:2つの穴部を備えるポリエチレン樹脂基板を用意した。
<2> 特異抗体(一次抗体):MIF antibody(R&D Systems、「Human MIF ELISAキット」の抗体セット」)を用意した。
<3> 標識化特異抗体(二次抗体):ビオチン標識 MIF antibody(R&D Systems、「「Human MIF ELISAキット」の抗体セット」)を用意した。
<4> 抗原:マクロファージ遊走阻止因子(MIF;R&D Systems社製)「Human MIF ELISAキット」の抗原」を用意した。
<5> 洗浄液:0.1% Tween20/PBSを用意した。
(2)次に、第1のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第1の穴部に点着したのち乾燥させることで、第1の穴部の底面に、第1のポリマーを導入した。また、第2のポリマーの0.3wt%エタノール溶液を調整し、これを第2の穴部に点着したのち乾燥させることで、第2の穴部の底面に、第2のポリマーを導入した。
(3)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(4)次に、特異抗体の0.18mg/mL リン酸バッファー溶液を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に2時間静置した。
(5)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(6)次に、抗原の2ng/mL PBS溶液(検体)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1.5時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(7)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(8)次に、標識化特異抗体の0.2ug/mL PBS溶液(0.1% Tween20;処理液)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に1時間静置して、抗原抗体反応を実施した。
(9)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(10)次に、Cy3標識されたストレプトアビジンのPBS溶液(0.1% Tween20)を調製し、これを第1の穴部および第2の穴部の双方に点着したのち、37℃の環境下に0.5時間静置した。
(11)次に、洗浄液を用いて3回洗浄を行った。
(12)その後、第1の穴部および第2の穴部について、それぞれ、蛍光測定(励起波長:550nm蛍光波長:570nm)を行った。
その結果、第1のポリマーが吸着された第1の穴部では、蛍光の変化が認められたものの、第2のポリマーが吸着された第2の穴部では、蛍光の変化が認められなかった。
これにより、第1の穴部では、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下することなく、第1の穴部の底面に、特異抗体が第1のポリマーを介して担持(固定化)されていると推測された。
これに対して、第2の穴部では、第2のポリマーを介した特異抗体の固定化により、特異抗体の抗原認識部位の認識能が低下しているものと推測された。
1 検出容器
10 基材
11 第1の穴部
12 第2の穴部
13 第3の穴部
14 第4の穴部
21 底面
31 第1のポリマー
41 第1の特異抗体
50 検体
51 第1の抗原
60 処理液
61 第1の標識化特異抗体
71 基質

Claims (7)

  1. 検体中に含まれる肌診断用の特定の抗原を検出するために用いられ、
    前記検体を貯留するための複数の穴部を備える基材と、前記抗原を特異的に認識する特異抗体と、前記穴部の内面に吸着したポリマーとを有する検出キットであって、
    複数の前記穴部のうち第1の穴部の内面には、第1のポリマーを介して、第1の特異抗体が担持され、第2の穴部の内面には、第2のポリマーを介して、第2の特異抗体が担持されており、
    前記第1の穴部において、前記検体中に含まれる第1の抗原が、前記第1の抗体に認識されることにより検出され、前記第2の穴部において、前記検体中に含まれる第2の抗原が、前記第2の抗体に認識されることにより検出されることを特徴とする検出キット。
  2. 前記第1の抗原は、ヒートショックプロテイン27、アルギナーゼ1、マクロファージ遊走阻止因子またはウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子であり、前記第1のポリマーは、下記一般式(2B)で表される共重合体である請求項1に記載の検出キット。
    Figure 2013228383
    (ただし、上記一般式(2B)において、a、bおよびcは、それぞれ独立して、正の整数である。nは、1〜100の整数を示す。)
  3. 前記第2の抗原は、ヒートショックプロテイン27またはプロフィリン1であり、前記第2のポリマーは、下記一般式(5A)で表される共重合体である請求項1または2に記載の検出キット。
    Figure 2013228383
    (ただし、上記一般式[5A]において、A、A、Aの内、少なくとも1つはアルコキシシリル基であり、その他はアルキル基を示す。a、bおよびcは、それぞれ独立して、正の整数である。p、qおよびrは、それぞれ独立して、1〜100の整数を示す。)
  4. 前記基材は、第3の穴部を有し、該第3の穴部の内面には、前記第1のポリマーを介して、第3の特異抗体が担持されている請求項1ないし3のいずれかに記載の検出キット。
  5. 前記基材は、第4の穴部を有し、該第4の穴部の内面には、前記第2のポリマーを介して、第4の特異抗体が担持されている請求項1ないし4のいずれかに記載の検出キット。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の検出キットを用意し、
    前記第1の穴部および前記第2の穴部に、前記検体を、ほぼ同時に供給することにより、
    前記第1の穴部における前記第1の抗原の検出と、前記第2の穴部における前記第2の抗原の検出とをほぼ同時に行い、
    その結果に基づいて、肌診断用のための複数の項目を検査することを特徴とする検査方法。
  7. 前記複数の項目は、シワ、肌ストレス、紫外線ストレスおよび弾力性のうちの少なくとも2つの項目である請求項6に記載の検査方法。
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