JP2013224176A - 粘着テープ貼付治具および粘着テープ貼付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストにて簡便にベゼルレステープを液晶モジュールに適切に貼り付ける治具を提供する。
【解決手段】粘着テープ貼付治具10は、対向して近接した一対のローラ1a・1a’を備え、ローラ1a(1a’)の中空部に取り込まれたエアを噴き出すための排気口1dがローラ1a(1a’)の側面上に設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】粘着テープ貼付治具10は、対向して近接した一対のローラ1a・1a’を備え、ローラ1a(1a’)の中空部に取り込まれたエアを噴き出すための排気口1dがローラ1a(1a’)の側面上に設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、板状体の端部から部分的にはみ出すように板状体の第1主面の周縁部に貼り付けられた粘着テープのはみ出し部を、第2主面側へ折り曲げつつ板状体の端部および第2主面の周縁部側へ貼り付けるためのテープ貼付治具、およびこれを用いたテープ貼付方法に関する。
テレビやパーソナルコンピュータ、携帯電話、スマートフォン等の表示装置として広く用いられている液晶モジュールは、それぞれ矩形かつ平板状の部材である液晶パネル、光学シート、バックライトパネル等を重ね合わせて一体化することにより構成されているものが多い。これらを一体化するには、周縁部(四辺)に金属製のフレーム部材を設けることによってこれらを挟み込む手法のほか、周縁部をテープによって貼り合わせる手法が採用されている。
上記テープは、上記フレーム部材(ベゼルともいう。)の省略を可能にする観点から「ベゼルレステープ」と呼ばれ、上記周縁部からの光漏れを防ぐ観点から「遮光テープ」とも呼ばれる。
なお、ベゼルレステープとは異なるが、テープを貼り付けるための技術としては種々のものが知られている。
特許文献1に開示されている発明は、プラズマディスプレイのパネル周縁部に金属泊テープを貼り付けるためのものである。この金属泊テープは、プラズマディスプレイの全面に貼り付けられたフィルタの電極として機能するものであり、パネルの縁部において、パネルの端面から表面および裏面に渡って形成されるものである。
特許文献1に開示の発明は、パネルの縁部に沿って、パネルの端面から表面および裏面に渡ってテープを迅速に、かつシワを生ずることなくきれいに貼ることのできるテープ貼付装置の提供を目的としており、そのテープ貼付装置の構成は次のとおりである。
すなわち、特許文献1に開示されたテープ貼付装置は、パネルを保持するパネル保持機構と、パネルの端面に沿って移動しながらパネルの端面にテープを貼り付けるテープ貼付ユニットと、圧接ローラとを備えている。この圧接ローラは、テープ貼付ユニットの移動方向と平行な軸回りに回転自在に設けてあり、テープ貼付ユニットによりテープをパネルの端面に貼り付けた後、テープ貼付ユニットの移動方向と直交する方向に移動しながらパネルの縁部を挟むことにより、テープのパネルの端面からはみ出した部分を折り曲げてパネルの表裏面に貼り付ける一対のローラである。
また、特許文献2に開示されている発明は、段ボールのように表面に凹凸を有する板材の端面に貼り付けたテープを板材の表裏面に貼り付けるためのものである。この発明は、テープを板材の表裏面に折り付ける際にテープが板材の表裏面から浮き上がることなく確実に密着させることを目的としており、そのテープ貼り装置の構成は次のとおりである。
すなわち、特許文献2に開示されたテープ貼り装置は、テープの巻回体を保持するリールユニットと、対向するローラを備えたローラユニットと、弾性変形可能な対向する押圧片を備えた押付ユニットとからなる。上記装置において、リールユニットのリールから繰り出したテープを板材の端面の長さ方向に貼り付け、ローラユニットの対向するローラ間に、板材を端面に貼り付けたテープの背面から送り込み、ローラで板材の両表面にテープを折り付け、押付ユニットを板材の端面に沿って移動させつつ、弾力的に撓んだ押圧片をテープに摺接させて、テープを板材の両表面に撫で付けることによって、板材の端部に、端面から両表面へ亘ってコ字状にテープを貼り付ける。
液晶モジュールへのベゼルレステープの貼付には、作業者による多くの手作業が採用されている。貼付における手作業は作業工数が多いので時間を要する。このため、実装ラインの工程の中でも、特に貼付における手作業の改善が急務とされている。しかし、作業者の作業習熟度が向上したとしても、他の工程に比べて時間短縮の度合が小さいという問題がある。
本発明は、上記の課題を解決するために、低コストにて簡便にベゼルレステープを液晶モジュールに適切に貼り付ける技術を提供することを目的としている。
特許文献1および2に記載の技術では、テープをパネルの端面に貼り付けてから折り曲げて、テープをパネルの表裏面に貼り付ける。しかしながら、液晶モジュールの端面は単一の平面でないため、ベゼルレステープの貼付に特許文献1および2に記載の技術を用いることは難しい。また、液晶モジュールの表裏面の一方の端部にベゼルレステープを貼り付けてから特許文献1および2に開示されているローラを用いたとしても、ベゼルレステープの接着面(糊部)がローラに付着することがあり、この場合は、ローラがベゼルレステープを液晶モジュールとともに挟み込むことができない。また、ローラを用いる前に予め手作業にてベゼルレステープを折り曲げたとしても、その折り曲げ状態を首尾よく保つことは容易でない。
本発明は、以下の構成を有していることにより、このような不具合を克服している。すなわち、本発明の粘着テープ貼付治具は、板状体の第1主面の端部に貼り付けられ、かつ上記端部から部分的にはみ出したはみ出し部を有する粘着テープを、上記板状体の端面を経て第1主面の反対面である第2主面の端部にわたって貼り付けるための粘着テープ貼付治具であって、対向して近接した一対のローラを備え、上記一対のローラの少なくとも一方は、中空部を有しており、かつ、上記中空部へ取り込まれたエアを噴き出して上記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて押圧するための排気口が側面上に設けられていることを特徴としている。
本発明にかかる粘着テープ貼付治具によって板状体に貼り付けられる粘着テープは、その一部が板状体の第1主面の周縁部に貼り付けられており、かつ他の部分が板状体の端部からはみ出した状態で準備されている。この粘着テープのはみ出した部分(すなわち、はみ出し部)を先頭にして上記板状体を上記一対のローラの間へ送り込むことによって、板状体の第1主面から端面を経て第2主面にわたって目的の貼付が実現する。
上記はみ出し部が上記ローラへ接近させるときに、上記はみ出し部が上記一対のローラに接するよりも前に、上記排気口から噴き出したエアの圧力によって上記はみ出し部は上記板状体の端面へ向けて屈曲するので、本発明にかかる粘着テープ貼付治具では、上記板状体が上記一対のローラの間へ送り込まれるときに、屈曲した上記はみ出し部がその背面(すなわち粘着テープの非接着面)側から受容されて、粘着テープを上記板状体とともに上記一対のローラで確実に挟み込むことが可能となる。
本発明の粘着テープ貼付方法は、上記粘着テープ貼付治具を用いた粘着テープ貼付方法であって、板状体の第1主面の端部に上記端部から部分的にはみ出したはみ出し部を形成するように貼り付けられた粘着テープの上記はみ出し部が上記粘着テープ貼付治具へ接近するように上記板状体を移動する工程、上記はみ出し部が上記粘着テープ貼付治具に接するよりも前に、上記粘着テープ貼付治具から上記はみ出し部へ向けてエアを噴き出すことによって、上記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて屈曲する工程、および、屈曲した上記はみ出し部をその背面側から受容するように上記粘着テープ貼付治具へ送り込む工程を包含することを特徴としている。
上記方法によれば、上記粘着テープ貼付治具を用いることにより、屈曲した上記はみ出し部がその背面(すなわち粘着テープの非接着面)側から上記粘着テープ貼付治具へ受容されて、粘着テープを上記板状体とともに確実に挟み込んで、板状体の第1主面から端面を経て第2主面にわたる目的の貼付を実現することができる。
本発明の粘着テープ貼付方法は、上記はみ出し部を形成するように上記粘着テープを上記板状体の第1主面の端部に貼り付ける工程をさらに包含してもよい。すなわち、上記板状体を移動する工程は、板状体の第1主面の端部に、上記端部から部分的にはみ出したはみ出し部を形成するように粘着テープを貼り付けることと、上記はみ出し部が上記粘着テープ貼付治具へ接近するように上記板状体を移動することとを含んでいてもよい。
本発明の粘着テープ貼付治具は、板状体の第1主面の周縁部に貼り付けられた粘着テープを上記板状体とともに受容する際に、上記粘着テープのはみ出し部が上記粘着テープ貼付治具に接するよりも前に、上記はみ出し部を、上記排気口から噴き出したエアの圧力によって上記板状体の端面へ向けて屈曲することを実現するために、対向して近接した一対のローラを備えており、上記一対のローラの少なくとも一方は、中空部を有しており、かつ、上記中空部へ取り込まれたエアを噴き出して上記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて押圧するための排気口が側面上に設けられている構成である。
また、本発明の粘着テープ貼付方法は、上記粘着テープ貼付治具を用いた粘着テープ貼付方法であって、板状体の第1主面の端部に上記端部から部分的にはみ出したはみ出し部を形成するように貼り付けられた粘着テープの上記はみ出し部が上記粘着テープ貼付治具へ接近するように上記板状体を移動する工程、上記はみ出し部が上記粘着テープ貼付治具に接するよりも前に、上記粘着テープ貼付治具から上記はみ出し部へ向けてエアを噴き出すことによって、上記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて屈曲する工程、および、屈曲した上記はみ出し部をその背面側から受容するように上記粘着テープ貼付治具へ送り込む工程を包含する方法である。
上記の構成および方法によれば、粘着テープを上記板状体とともに確実に挟み込んで、板状体の第1主面から端面を経て第2主面にわたる目的の貼付を実現することができる。
図1を参照して、本実施形態における粘着テープ貼付治具10の構成を以下に説明する。図1(a)は、本実施形態における粘着テープ貼付治具10と、粘着テープ貼付治具10に供されるベゼルレステープ2および液晶モジュール3とを示す上面図であり、図1(b)は、本実施形態における粘着テープ貼付治具10と、粘着テープ貼付治具10に供されるベゼルレステープ2および液晶モジュール3とを示す側面図である。
なお、本実施形態では、液晶モジュール3へのベゼルレステープ2の貼り付けを、以下において説明する粘着テープ貼付治具10を用いて作業者が手作業によって行うことを前提として説明している。ただし、粘着テープ貼付治具10に駆動装置等を装着することにより、作業の一部又は全部を自動化することも可能であることを、本明細書を読んだ当業者は容易に理解する。
本実施形態の粘着テープ貼付治具10は、一対のローラ1a・1a’、ローラ1a・1a’を支持するアーム1b・1b’、およびアームを支持するベース1cを備えたローラユニット1と、ローラ1a・1a’の間へ向けて送り込まれる液晶モジュール3を固定する固定台4と、固定台4を図中X方向に沿って移動させる水平方向移動ステージ6と、水平方向移動ステージ6上にて図中Z方向に沿った回転軸を中心に固定台4を回転させる回転台5と、ローラユニット1を図中Z方向に移動させる垂直方向移動ステージ7とを備えており、図1(b)では、水平方向移動ステージ6のレール6bおよび垂直方向移動ステージ7のレール7bが筐体11に固定されている。作業者は、ローラユニット1に関して液晶モジュール3と反対側(図中右側)に配されて必要な作業を行う。
液晶モジュールは、液晶パネルと、光学シートと、バックライトパネルとをこの順に積層したものであるが、本明細書中において、液晶パネル、光学シートおよびバックライトパネルについての詳細は省略する。本実施形態では、液晶モジュール3の表示面(液晶パネル側の面)を上向きにしてベゼルレステープの貼付けを行っている。すなわち、図1(b)に示すように、液晶モジュール3の反対面(バックライトパネル側の面)を固定部4に固定し、液晶モジュール3の表示面(液晶パネル側の面)の端部にベゼルレステープの一部2aを貼り付けている。
液晶モジュール3の表示面の端部にベゼルレステープの一部2aを貼り付けたことによって、液晶モジュール3の表示面から外側へ部分的にはみ出したはみ出し部2bが形成されている。
固定台4は、液晶モジュール3を作業時に真空吸着によって固定しており、作業終了後に開放することができる。すなわち、固定台4の真空バルブをONすることによって液晶モジュール3を固定台4に真空吸着固定することができる。
なお、液晶モジュール3は、ローラユニット1へ向かう液晶モジュール3の端面の長軸方向がローラ1a・1a’の回転軸と平行になるように固定台4に固定されている。
回転台5は、固定台4を、図中Z方向に沿った回転軸を中心に回転し得るように支持し、液晶モジュール3の周縁部(矩形の四辺)の全てをローラユニット1と適切に対向させるために、固定台4の回転を少なくとも90°毎にロックする機構が設けられている。
水平方向移動ステージ6は、固定台4および回転台5を担持したスライダ6a、および液晶モジュール3をローラユニット1へ向かうように図中X方向に沿ってスライダ6aを移動するためのレール6bを備えている。
垂直方向移動ステージ7は、ローラユニット1を保持したスライダ7a、および図中Z方向に沿ってスライダ7aを移動するためのレール7bを備えている。垂直方向移動ステージ7におけるローラユニット1の移動は、水平方向移動ステージ6における固定台4および回転台5の移動に応じて適宜行われる。
図1(b)には、液晶モジュール3の表示面と端面との交線に沿ってベゼルレステープ2の非接着面から押圧することによって、はみ出し部2bを液晶モジュール3の端面へ向けて折り曲げた状態を示している。このはみ出し部2bを液晶モジュール3の端面へ向けて折り曲げる工程は作業者によって行われればよいが、公知の押圧手段を用いて行ってもよい。
液晶モジュール3の固定した固定台4を担持するスライダ6’をレール6’’上に沿って移動させて、上記はみ出し部2bをローラユニット1へ接近させる。このとき、ローラユニット1のローラ1a・1a’がこれらの間に液晶モジュール3およびはみ出し部2bを受容し得るように、スライダ7’をレール7’’上に沿って移動させて位置決めする。
このような構成を有する粘着テープ貼付治具10を用いて、上述した液晶モジュール3を、はみ出し部2bを先頭に液晶モジュール3をローラ1a・1a’の間へ向けて送り込み、はみ出し部2bを液晶モジュール3の端面から裏面へ折り込み、液晶モジュール3の表示面側をローラ1aが押圧し、液晶モジュール3の下面側をローラ1bが押圧することによって、はみ出し部2bを液晶モジュール3に貼り付ける。
なお、上述した押圧を実現するために、ローラユニット1において、アーム1b・1b’およびベース1cは、ローラ1a・1a’が互いに引き合うための付勢部材としてのバネ機構を有している。これにより、ローラ1a・1a’の間を通過する部材をローラ1a・1a’が押圧することができ、ローラ1aが液晶モジュール3の表示面へ向けて、ローラ1a’が液晶モジュール3の反対面へ向けてベゼルレステープ2を適切に押圧することができる。
液晶モジュール3の表示面の端部から端面を経て反対面の端部にわたってベゼルレステープ2を貼り付けるためには、ベゼルレステープの一部2aをローラ1aが押圧し、はみ出し部2bをローラ1a’が押圧するように、はみ出し部2bおよび液晶モジュール3がローラ1a・1a’の間へ向けて送り込まなければならない。
しかし、上述した、はみ出し部2bの液晶モジュール3の端面への折曲げが不十分であると、はみ出し部2bの先端が、液晶モジュール3の反対面と同一のXY平面よりも図中上方に存在する状態で、はみ出し部2bおよび液晶モジュール3がローラ1a・1a’の間へ向けて送り込まれることがある。
しなければならない。
しなければならない。
目的の貼付を実現するためには、はみ出し部2bおよび液晶モジュール3がローラ1a・1a’の間へ送り込まれるまで、液晶モジュール3の反対面と同一のXY平面よりも図中下方に、はみ出し部2bの先端が存在する状態を保つことが必要である。
ローラ1aには図示しない中空部が設けられており、外部から中空部へエアを取り込む吸気口(図示せず)と取り込まれたエアを噴き出す排気口1dがローラの側面上に形成されている。液晶モジュール3の反対面と同一のXY平面よりも図中下方に、はみ出し部2bの先端が存在する状態を保つことを、排気口1dから噴き出されるエアが実現する。
本実施形態の粘着テープ貼付治具10では、ローラ1aに設けられた排気口1dから噴き出したエアの圧力によってベゼルレステープ2および液晶モジュール3がローラ1a・1a’によって確実に挟み込まれる。この工程を、図2を参照して以下に説明する。
図2(a)〜(f)は、本実施形態の粘着テープ貼付治具10を用いて、液晶モジュール3の表示面からはみ出したはみ出し部2bを液晶モジュール3の反対面(バックライトパネル側の面)に貼り付けるまでの動作および状態を時間経過とともに示している。
図2(a)は、液晶モジュール3の表示面の端部にベゼルレステープの一部2aを貼り付けたことによって、液晶モジュール3の表示面から外側へはみ出したはみ出し部2bが形成されている状態を示している。
図2(b)は、液晶モジュール3の表示面と端面との交線に沿ってベゼルレステープ2の非接着面(液晶モジュール3と逆側)から押圧することによって、はみ出し部2bを液晶モジュール3の端面へ向けて折り曲げた状態を示しており、図1(b)に示された状態と同じである。
図2(c)は、図2(b)に示した液晶モジュール3をローラユニット1へ接近させた状態を示している。このとき、はみ出し部2bはローラ1a・1a’とまだ接触していない。
図2(d)は、ローラ1aの排気口1dから噴き出したエアによって液晶モジュール3の端面へ向けて屈曲したはみ出し部2bがローラ1a’と接触した状態、すなわち巻き込みが開始する瞬間を示し、図2(e)は、ベゼルレステープ2の貼り付け部2aをローラ1aが液晶モジュール3の表示面に押し付け、ベゼルレステープ2のはみ出し部2bをローラ1a’が液晶モジュール3の反対面に押し付けている状態を示し、図2(f)は、液晶モジュール3の端面がストッパ8に接触して貼付が完了した状態を示している。
図2(b)から図2(c)へ至る間に、ローラ1aの排気口1dから噴き出したエアがはみ出し部2bをその背面側(すなわちベゼルレステープ2の非接着面側)から押圧し、その圧力によってはみ出し部2bが液晶モジュール3の端面へ向けて屈曲する。これにより、図2(d)に示した状態が実現し、ベゼルレステープ2の巻き込みが首尾よく開始し、図2(e)に示すように、屈曲したはみ出し部2bがその背面(すなわちベゼルレステープ2の非接着面)側からローラ1a・1a’の間に受容されるので、ベゼルレステープ2を液晶モジュール3とともにローラ1a・1a’で確実に挟み込むことが可能となる。
また、ベゼルレステープの貼付を、液晶モジュールの周縁部として上記矩形の一辺について説明したが、図2(f)の状態に達した後、スライダ6’をレール6’’上に沿って図中左方へ移動させて液晶モジュール3をローラユニット1から離間させ、回転台5を180°回転させて、貼付を完了させた端面に対向する端面をローラユニット1へ向けることによって、第二の辺についてもベゼルレステープの貼付を上記手順に従って実行することができる。
さらに、第二の辺についてのベゼルレステープの貼付が完了した後は、液晶モジュール3をローラユニット1から離間させ、回転台5を90°回転させて、貼付を完了させた2つの端面に直交する端面をローラユニット1へ向けることによって、第三の辺についてもベゼルレステープの貼付を上記手順に従って実行することができ、第三の辺についてのベゼルレステープの貼付が完了した後は、液晶モジュール3をローラユニット1から離間させ、回転台5を180°回転させて、貼付が完了していない端面をローラユニット1へ向けることによって、第四の辺についてもベゼルレステープの貼付を上記手順に従って実行することができる。
液晶モジュールの周縁部へのベゼルレステープの貼付が全て完了した後は、固定台4の真空バルブをOFFして液晶モジュール3を固定台4から取り外す。
本実施形態について、液晶モジュール3の表示面の端部にベゼルレステープ2の一部(2a)が貼り付いた状態から説明したが、本実施形態の粘着テープ貼付治具10は、液晶モジュール3の表示面の端部にベゼルレステープ2の一部(2a)を貼り付けるための部材として公知のテープ貼付手段(例えば、特許文献1および2参照)を備えていてもよい。
本実施形態の粘着テープ貼付治具10は、図3に示すように、ローラ1aから噴き出したエアがはみ出し部2bを液晶モジュール3の端面へ向けて押圧するように上記エアの風向を調整するガイド9がさらに備えられていてもよい。
ガイド9によって風向を調整されたエアがはみ出し部2bを適切に押圧し、液晶モジュール3の表示面から端面を経て反対面にわたるベゼルレステープ2の貼付を容易にする。
なお、図3(a)・(b)に示すように、ガイド9の個数は限定されない。また、ガイド9の形状および位置は適宜設計されればよい。
また、ローラ1a’がローラ1aと同様にエアを噴き出す構造を有している場合、ローラ1a’からのエアの一部がローラ1aからのエアに干渉して、所望の押圧をはみ出し部2bへ付与し得ないことがある。ガイド9が備えられていることによって、ローラ1aからのエアに干渉するローラ1a’からのエアを遮断して所望の押圧をはみ出し部2bへ付与することができる。
さらに、図3(c)に示すように、エアの風向を調整するガイド9は、ベゼルレステープ2および液晶モジュール3の移動を妨げない限り、はみ出し部2bを直接的に支持することによって、はみ出し部2bの液晶モジュール3の端面〜反対面への屈曲を補助する補助部材としても機能し、目的の貼付の精度をさらに向上させることができる。
ローラ1a・1a’の少なくとも一方から噴き出すエアは、ローラ外部に設けられたエアポンプより供給され、ローラに形成された、中空部へのエアの流入口(図示せず)を介して、エアポンプと中空部が連結されている。また、ローラへのエアの流入およびローラからのエアの噴き出し量を調節するためのエア調節部材(エアバルブ)を備えていることによって、噴き出しのタイミングも調節可能である。
このように、本発明の粘着テープ貼付治具の一実施形態を図1〜3に基づいて説明したが、本発明の粘着テープ貼付治具はこれらに限定されない。例えば、ローラには当該分野で公知のローラが採用されればよく、その材質は特に限定されず、金属、樹脂、ゴム等が挙げられる。なお、弾性体で構成されているローラが用いられる場合、ローラが互いに引き合うための付勢部材が備えられていなくても、ローラの間を通過する部材を押圧することができる。
また、ローラに設けられた排出口の口径、形状および間隔は適宜設計されればよく、例えば、1mm以下の径を有する排出口を10mm間隔で千鳥配列にて設けられてもよい。
ローラから噴き出すエアのエア圧は、用いられるベゼルレステープの種類、および液晶モジュールの厚み(図1(b)中Z方向の幅)に応じて適宜設計されればよく、例えば、0.3〜0.4Paのエア圧が採用されてもよい。
固定台が液晶モジュールを固定する手段としては、真空吸着機構に限定されず、例えば、静電吸着機構、挟固定機構、磁力固定機構などであってもよい。
また、ローラユニットは、貼り付けられた粘着テープの接着をより強固なものとするために、さらなるローラを備えていてもよい。
本発明にかかる粘着テープ貼付治具は、少なくとも、対向して近接した一対のローラが、少なくとも一方にエアを取り込む中空部と取り込まれたエアをローラの側面から噴き出す排気口とを有して備えられていればよいといえる。すなわち、このような構成を有する一対のローラ以外の部材(例えばさらなるローラ)を備えた粘着テープ貼付治具もまた、本発明の技術的範囲に含まれる点に留意すべきである。
また、本発明にかかるテープ貼付方法は、少なくとも、上記粘着テープ貼付治具を用いて、板状体からはみ出したテープのはみ出し部へ向けてエアを噴き出すことによって、上記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて屈曲する工程を包含していればよいといえる。すなわち、このような工程以外の工程を包含するテープ貼付方法もまた、本発明の技術的範囲に含まれる点に留意すべきである。
つまり、本発明の目的は、上記一対のローラを備えた、液晶モジュール等の板状体の第1主面から端面を経て第1主面の反対面である第2主面の端部にわたって粘着テープを貼り付けるための粘着テープ貼付治具、および、上記粘着テープ貼付治具を用いた粘着テープ貼付方法を提供することにあるのであって、本明細書中に具体的に記載した個々の部材の材質および形状に存するのではない。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、液晶モジュールの実装ラインにおけるベゼルレステープの貼付工程に利用することができる。
1 ローラユニット
1a・1a’ ローラ
1b・1b’ アーム
1c ベース
1d 排気口
2 ベゼルレステープ
3 液晶モジュール
4 固定台
5 回転台
6 水平方向移動ステージ
7 垂直方向移動ステージ
6a・7a スライダ
6b・7b レール
8 ストッパ
9 ガイド(補助部材)
10 粘着テープ貼付治具
11 筐体
1a・1a’ ローラ
1b・1b’ アーム
1c ベース
1d 排気口
2 ベゼルレステープ
3 液晶モジュール
4 固定台
5 回転台
6 水平方向移動ステージ
7 垂直方向移動ステージ
6a・7a スライダ
6b・7b レール
8 ストッパ
9 ガイド(補助部材)
10 粘着テープ貼付治具
11 筐体
Claims (5)
- 板状体の第1主面の周縁部に貼り付けられ、かつ第1主面の端部から部分的にはみ出したはみ出し部を有する粘着テープを、上記板状体の端面を経て第1主面の反対面である第2主面の端部にわたって貼り付けるための粘着テープ貼付治具であって、
対向して近接した一対のローラを備え、
上記一対のローラの少なくとも一方は、中空部を有しており、かつ、上記中空部へ取り込まれたエアを噴き出して上記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて押圧するための排気口が側面上に設けられている、粘着テープ貼付治具。 - 前記一対のローラが互いに引き合うための付勢部材をさらに備えている、請求項1に記載の粘着テープ貼付治具。
- 前記ローラから噴き出したエアが前記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて押圧するように上記エアの風向を調整するガイドをさらに備えている、請求項1または2に記載の粘着テープ貼付冶具。
- 板状体の第1主面の端部に上記端部から部分的にはみ出したはみ出し部を形成するように貼り付けられた粘着テープの上記はみ出し部が、請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着テープ貼付治具へ接近するように上記板状体を移動する工程、
上記はみ出し部が上記粘着テープ貼付治具に接するよりも前に、上記粘着テープ貼付治具から上記はみ出し部へ向けてエアを噴き出すことによって、上記はみ出し部を上記板状体の端面へ向けて屈曲する工程、および
屈曲した上記はみ出し部をその背面側から受容するように上記粘着テープ貼付治具へ送り込む工程
を包含する、粘着テープ貼付方法。 - 前記はみ出し部を形成するように前記粘着テープを前記板状体の第1主面の端部に貼り付ける工程をさらに包含する、請求項4に記載の粘着テープ貼付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012098125A JP2013224176A (ja) | 2012-04-23 | 2012-04-23 | 粘着テープ貼付治具および粘着テープ貼付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012098125A JP2013224176A (ja) | 2012-04-23 | 2012-04-23 | 粘着テープ貼付治具および粘着テープ貼付方法 |
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CN108860800A (zh) * | 2018-06-13 | 2018-11-23 | 中南林业科技大学 | 一种纸箱包装胶带自动抚平机构及自动抚平方法 |
CN117104976A (zh) * | 2023-10-16 | 2023-11-24 | 珠海富士智能股份有限公司 | 电视机边框贴胶方法、贴胶设备及存储介质 |
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2012
- 2012-04-23 JP JP2012098125A patent/JP2013224176A/ja active Pending
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CN117104976B (zh) * | 2023-10-16 | 2024-02-09 | 珠海富士智能股份有限公司 | 电视机边框贴胶方法、贴胶设备及存储介质 |
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