JP2013223618A - 遊戯具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】空気注入によって環状の形状が維持される環状支持壁部2と、環状支持壁部2の一端側を閉じるように覆うシート部3と、を有し、シート部3を下面として設置して該下面および側面で囲まれる内部空間を形成してプールとし、さらに、シート部3を上面3aとして設置したとき、シート部3の上面3aの上方からの設定加重負荷Wに対して、シート部3の環状支持壁部2の高さ方向の変形量H1が、環状支持壁部2の高さH0よりも小さく設定され、シート部3の上面3aを飛び跳ね面とするトランポリンとして利用可能に構成された遊戯具1である。
【選択図】図6
Description
この種の遊戯具において、例えば、特許文献1に開示されているプール用の遊戯具は、環状に形成した気室本体の開口部の上面側をシート材により全面的に被覆し、この気室本体の開口部内にシート材を下方から支承する支承気室を架設し、気室本体をプールの水面に浮べた状態で定置せしめる定置手段を設けて成る構造である。そして、水面に浮ぶ気室本体のシート材の弾性を利用して幼児が飛んだり跳ねたり、滑ったりしながら自然と水に慣れ、プールの遊びの楽しさを体験できるように構成されている。したがって、特許文献1に開示された遊戯具は、幼児用の比較的水深の浅いプール等に設置して、幼児が安全に且つ楽しく遊びながら水に慣れることのできるプール用の遊戯具を提供しようとしたものである。
この特許文献2に開示されたトランポリンは、飛び跳ねする面の中央に直立させた支柱を軸心にして旋回可能に該支柱上部に支えた円環状のリングを設け、このリングの周方向に適切な隔接間隔をもって当該リングから吊り下げた複数の伸縮自在な紐状部材それぞれに連結する吊輪が設置された構造となっている。
したがって、特許文献2に開示された遊戯具は、トランポリンの飛び跳ねする面の上方位置に吊輪が設けられたもので、この吊輪を持って遊戯者が飛び跳ねられるようにした構造であり、大人は勿論、体力未熟な児童や幼児も安全に、且つ楽しく吊輪を持ってその場で、あるいは周方向に回転移動しながら飛び跳ねて、種々の遊びや演技を集団で面白く行うことのできる遊戯具を提供しようとしたものである。
また、特に特許文献2に記載されたトランポリンにおいては、重量物も多く使用されているために、設置や解体には、専門的な業者等が必要になり多くの作業時間を要する構造となっている。
また、前掲の遊戯具においては、その使用用途は、特許文献1に開示されたものはプール用の専用の遊戯具であり、特許文献2に開示されたものは、トランポリンとしてのみ使用する専用の遊戯具であり、夫々が単一の機能しか有していない。このため、他の機能を有する遊戯具を同じ場所に設置するときは、先に設置されていた遊戯具を解体撤去して改めて異なった遊戯具を設置しなければならない。また、他の遊戯具を追加設置するためには、設置スペースを確保する必要があるなど、遊戯具の種類を増やすなど顧客要望に答えるためには多くの課題があった。
また、前掲の遊戯具にあっては、安全性については、その使用対象が幼児や子供であるために、従来以上に高い安全性が求められている。
また、請求項5の発明によれば、遊戯具をトランポリンとして使用しているときにおいて、シート部が下方へ押される負荷がかかったときの環状支持壁部の変形力に対して、開口カバー部材が取り付けられていることにより、この変形力に対抗する固定力を付与することができ、トランポリンとしての剛性を高めることができる。
なお、本実施形態の添付図面については、符号の向きに見るものとし、本実施形態における説明における上下については、図2および図4以外は図面の符号の向きにみて上下として説明する。
そして、この環状支持壁部2は、空気注入によって浮き袋状に膨らむ、例えば合成樹脂製やゴム製の中空部材にて形成されている。また、環状支持壁部2の横断面形状は、例えば図6に示すように円形として形成されている。
また、環状支持壁部2の一端側を閉じるシート部3は、その材質について特に制限するものではないが、例えば合成樹脂、ゴム等にて形成することができ、図1に示す状態における表面が何の出っ張りも無い平らな面に形成されている。したがって、この中に子供が入って遊んでも安全性が確保されている。また、シート部3は、その材質としては、さらには強化繊維等を適宜織り込み或いはインサート成形して高弾力性且つ高強度の素材にて形成することがより望ましい。また、シート部3と環状支持壁部2との接続部分は、大きな引っ張り荷重にも耐えられるようしっかりと接続されている。
なお、この環状支持壁部2に空気を注入するには、例えば電動の送風ポンプや送風ファン等を内蔵した送風装置20を用いて、所定気圧以上の空気を送風パイプ21に送り、送風パイプ21から注排口4を介して注入する。
この注排口4は前述のように複数個設けられているが、本実施形態では、例えば、八角形の一つ置きの4辺に1つずつ設けられて合計4個設けられている。
すなわち、遊戯具1を、図1に示すようにボールプールとして使用しているときには、例えば、表示部14が正常な文字や図柄として認識できるように表示されている一方、他の表示部13には、表示部14とは上下逆さ(後述するトランポリンとして使用するときに正常に認識できるように)表示がなされている。
この開口カバー部材8は、図4に示すように、環状支持壁部2の平面形状(図2参照)に対応した略八角形状に構成されている。そして、開口カバー部材8には、環状支持壁部2の径D1にほぼ一致する八角形の覆い面部8bと、覆い面部8bの外周縁部に設けられた8個の長方形の固定部8aを備えている。
なお、開口カバー部材8は、面ファスナー9,9が環状支持壁部2の外周面に巻きつくよう固定されることでしっかりと固定されるが、面ファスナーは図示のごとく短辺に沿った部分に限らず更に多くの係止部分を有するように構成してもよい。
遊戯具1を図5および図6に示すトランポリンとして使用するには、シート部3の上面3aを飛び跳ね面として設置したとき、図6に示すように、シート部3の上面3aをその上方から押す力が加わるが、このときの想定の力を設定加重負荷Wとし、その設定加重負荷Wに対して、シート部3の下方側(環状支持壁部2の高さ方向)への変形量H1(図6における一点鎖線にて示す上面3cの位置)の最大変形量が、環状支持壁部2の高さH0よりも小さく設定されている。このように構成されていることで、シート部3が床30に接触しないことが保障され、トランポリンとして安全に使用することができる。
まず、ボールプール(図1に示す使用状態)として使用した遊戯具1を、図5に示すように上下逆さまにしてトランポリンとするのであるが、このとき、図3に示すように、開口カバー部材8を、ボール11を入れたまま開口5に被せる。
これは、内部空間18に弾性を有する多数のボール11が収納されていると、遊戯具1を図6に示すようなトランポリンとして使用したとき、例えば、環状支持壁部2内の空気圧の減少等によりシート部3が所定の変形量H1よりも大きく変形して沈み込んだときに、シート部3aの床30への接触が回避される。すなわち、シート部3が床30に接触しそうな状態(図6における2点鎖線にて示すように飛び跳ね面である上面3iが下がった状態)になってしまった場合でも、シート部3と床30の間にボール11があるので、ボール11が緩衝部材として機能する。この結果、シート部3が床30に当接することが回避され、遊戯具1の安全性を高めることができる。
本実施形態においては、連結部6,6は、例えば縦方向が貫通した貫通穴6aを備えた断面半円環状の構造で横に並んで設けられている。この一対の連結部6,6は、環状支持壁部2の外周側面から径方向外側に突出する構造となっている。そして、例えば、この貫通穴6aにロープなどの連結手段を通して他のものと繋げることができる。
2 環状支持壁部
3 シート部
3a 上面(飛び跳ね面)
4 注排口
5 開口
6 連結部
8 開口カバー部材
9 面ファスナー
10 人
11 ボール
13,14 表示部
15 連結部カバー部材
20 送風装置
21 送風パイプ
30 床
Claims (6)
- 空気注入によって環形状が維持される環状支持壁部(2)と、
前記環状支持壁部(2)の一端側を閉じるように覆うシート部(3)と、を有し、
前記シート部(3)を下面として設置して該下面および側面で囲まれる内部空間(18)を形成してプールとし、さらに、前記シート部(3)を上面(3a)として設置したとき、前記シート部(3)の上面(3a)の上方からの設定加重負荷(W)に対して、前記シート部(3)の環状支持壁部(2)の高さ方向の変形量(H1)が、前記環状支持壁部(2)の高さ(H0)よりも小さく設定され、前記シート部(3)の上面(3a)がトランポリンの飛び跳ね面として利用可能に構成されたことを特徴とする遊戯具(1)。 - 前記環状支持壁部(2)には、空気の注入・排出用の注排口(4)が複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊戯具(1)。
- 前記環状支持壁部(2)の外周側面には、他の部材と連結可能な連結部(6)が突設されていると共に前記連結部(6)を覆う連結部カバー部材(15)が設けられたことを特徴とする請求項1または2に記載の遊戯具(1)。
- 前記環状支持壁部(2)には文字や図柄を示す表示部(13,14)が設けられており、前記表示部(13,14)は、上下逆さの表示がなされていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の遊戯具(1)。
- 前記環状支持壁部(2)は、前記シート部(3)とは反対側の開口(5)を覆う開口カバー部材(8)が着脱自在に設けられることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の遊戯具(1)。
- 前記環状支持壁部(2)の開口(5)を覆う開口カバー部材(8)が装着されていると共に前記環状支持壁部(2)と前記シート部(3)と前記開口カバー部材(8)とにより形成される内部空間(18)に弾性を有する多数のボール(11)が収納されていることを特徴とする請求項5に記載の遊戯具(1)。
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