JP2013222525A - 絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】端子リードと絶縁樹脂フィルムとの密着性を高めることができる絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法を提供する。
【解決手段】端子リード1に絶縁樹脂フィルム2を真空中で溶着する。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法、及び、電気化学デバイス(例:リチウムイオン二次電池、キャパシタ)の製造方法に関する。
電気化学デバイスとして例えばリチウムイオン二次電池では、電極(集電体)や電解質(電解液)を含む電池要素は外装体内に収容されるとともに、外装体の互いに対応する開口縁部同士がヒートシールによって溶着されることにより、外装体内に電池要素が封入されている(例えば、特許文献1参照)。
外装体を形成する外装フィルムは、複数層からなり、その外層がポリエチレンテレフタレート(PET)やナイロンで構成され、電解液と接する内層が熱溶着性樹脂で構成されている。さらに、外装フィルムの中間層は、外部からの水分の浸入や内部からの電解液の蒸発を防止するため、アルミニウム箔やSUS箔等の金属箔で構成されている。外装フィルムの外層は、中間層の金属箔を保護することを目的とし、突き刺し等の外力から守る役割を果たしている。
外装体内に収容された電池要素を備えた電池の端子リードは、良好な導電性を有する板状のものであり、外装体の内側に配置される内端部と、外装体のシール部から外装体の外側へ引き出されて外装体の外側に配置される外端部とを一体に有している。端子リードにおける外装体のシール部に対応する部分は、ヒートシールによって外装フィルムの内層を形成する熱溶着性樹脂で溶着されるが、シール時に端子リードが外装フィルムの内層を突き破って中間層としての金属箔に接触し、電気的短絡を生じる場合がある。
そこで、端子リードと中間層の金属箔との間の電気絶縁性を確保するため、端子リードにおける外装体のシール部に対応する部分には絶縁樹脂フィルムが取り付けられている(例えば特許文献2〜7参照)。
従来では、絶縁樹脂フィルムの端子リードへの取付け方法として、例えば特許文献8(特開2011−76861号公報)に記載のように、絶縁樹脂フィルムを構成する上下一対の絶縁樹脂フィルム構成片間に端子リードを配置し、次いで上下一対の溶着ヘッド(加熱加圧具)で両絶縁樹脂フィルム構成片及び端子リードを挟んで加圧及び加熱することにより、端子リードに、両絶縁樹脂フィルム構成片同士が一体化されて形成された絶縁樹脂フィルムを溶着して取り付ける方法が用いられている。
特公昭59−38708号公報 特開平10−302756号公報 特開2010−165481号公報 特開2010−170979号公報 特開2010−245000号公報 特開2006−202577号公報 特許第3505905号公報 特開2011−76861号公報
しかしながら、上記従来の取付け方法では、端子リードの表面と絶縁樹脂フィルムとの間や両絶縁樹脂フィルム構成片の間に気泡が残存したり、端子リードの側縁と絶縁樹脂フィルムとの境界に端子リードの側縁に沿って延びたトンネリング(トンネル状欠陥)が発生したりするという問題があった。このような溶着欠陥が発生すると、端子リードと絶縁樹脂フィルムとの密着性が低下し、その結果、外装体内に収容された電解液等の被収容流体が外装体の外側へ漏出し易くなる。
本発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、端子リードと絶縁樹脂フィルムとの密着性を高めることができる絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法、及び、これを備えた電気化学デバイスの製造方法を提供することにある。
本発明は以下の手段を提供する。
[1] 端子リードに絶縁樹脂フィルムを真空中で溶着することを特徴とする絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法。
[2] 端子リードに絶縁樹脂フィルムを真空中で溶着することにより絶縁樹脂フィルム付き端子リードを得る工程を含むことを特徴とする電気化学デバイスの製造方法。
本発明は以下の効果を奏する。
前項[1]では、端子リードに絶縁樹脂フィルムを真空中で溶着するので、端子リードの表面と樹脂フィルムとの間、両絶縁樹脂フィルム構成片の間、及び、端子リードの側縁と絶縁樹脂フィルムとの境界に残存する空気を取り除いた状態で、溶着を行うことができ、これにより気泡、トンネリング等の溶着欠陥の発生を防止することができる。そのため、端子リードと絶縁樹脂フィルムとの密着性を高めることができる。
さらに、真空中で溶着を行うことにより、大気中で溶着を行う場合に比べて、低温、低加圧力及び短加圧時間で溶着欠陥の発生を防止することができる。
前記[2]では、上記[1]と同様の効果を奏する。
図1は、本発明の一実施形態に係る絶縁樹脂フィルム付き端子リードを備えたリチウムイオン二次電池を示す平面図である。 図2は、図1中のX−X線断面図である。 図3は、絶縁樹脂フィルム付き端子リードの斜視図である。 図4は、絶縁樹脂フィルム付き端子リードの平面図である。 図5は、端子リードに絶縁樹脂フィルムを溶着する途中の状態を示す斜視図である。
次に、本発明の一実施形態について図面を参照して以下に説明する。
図1及び2に示すように、本発明の一実施形態に係る絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1は、電気化学デバイスとしてのリチウムイオン二次電池8に正極側端子リード1A及び/又は負極側端子リード1Bとして備えられるものである。本実施形態のリチウムイオン二次電池8では、端子リード1は、正極側端子リード1Aと負極側端子リード1Bとにそれぞれ用いられている。
リチウムイオン二次電池8の外装体7は、従来の外装体と同じく複数層からなる外装フィルムから形成されたものである。外装フィルムは、例えば、外装体7の内側寄りに配置された内層7aと、外装体7の外側寄りに配置された外層7cと、内層7aと外層7cとの間に配置された中間層7bが互いに積層状に接合されて形成されたものである。
内層7aは、リチウムイオン二次電池8の電気化学要素としての電池要素3の電解液と接する層であり、熱溶着(熱可塑)性樹脂層で形成されている。中間層7bは、外部からの水分の浸入や内部からの電解液の蒸発を防止するためのもので、金属箔などの金属層で形成されている。外層7cは、主に中間層7bを保護することを目的とし、突き刺し等の外力から守るためのもので、合成樹脂層で形成されている。
熱溶着性樹脂層(内層7a)は、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリエチレン系のアイオノマー、ポリプロピレンのようなポリオレフィン樹脂等から選択されたもので形成されている。合成樹脂層(外層7c)は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルや、ナイロン等のポリアミドで形成されている。金属層(中間層7b)は、アルミニウム箔やSUS箔等の金属箔で形成されている。
電池要素3は、板状正極集電体4Aと板状負極集電体4Bとがセパレータ5及び/又は電解質(固体電解質、ゲル電解質)を介して積層されて構成されている。正極集電体4Aの表面には正極材料(LiCoO等)が、負極集電体4Bの表面には負極材料(LiC等)がそれぞれ結合している。
そして、この電池要素3が外装体7内に収容されるとともに、外装体7の互いに対応する開口縁部同士がヒートシールによって溶着(熱溶着)されることにより、外装体7内に電池要素3が液密状態に封入されている。なお、図1において、外装体7のドットハッチングで示された部分は、ヒートシールによって形成された外装体7のシール部7xを示している。
図2に示すように、端子リード1は、外装体7の内側に配置された内端部1aと、外装体7のシール部7xから外装体7の外側へ引き出されて外装体7の外側に突出状に配置された外端部1bとを一体に有するものである。端子リード1の内端部1aは端子リード1の長さ方向一端部からなり、端子リード1の外端部1bは端子リード1の長さ方向他端部からなる。端子リード1における外装体7のシール部7xに対応する部位には、その全周を覆う状態に絶縁樹脂フィルム2が溶着(熱溶着)されており、これにより、図3及び4に示すように、端子リード1に絶縁樹脂フィルム2が固定状態に取り付けられている。なお、この絶縁樹脂フィルム2の構成については後述する。
この端子リード1は、良好な導電性を有する板(箔を含む)状のものであり、例えば金属板で形成されている。端子リード1の材質は、限定されるものではなく、様々な金属種の中から適宜選択される。具体的には、端子リード1が正極側端子リード1Aである場合には、その材質はアルミニウム又はその合金等であり、特にアルミニウム合金番号A1000系のアルミニウム合金であることが望ましい。端子リード1が負極側端子リード1Bである場合には、その材質は無酸素銅(JIS(日本工業規格) H3100:C1020)やタフピッチ銅(JIS H3100:C1100)等である。また、端子リード1の厚さ方向両面と幅方向両側面とには、化成処理(例:クロメート処理、非クロメート処理)又は/及び電解処理(例:陽極酸化処理、めっき処理)が予め施されていることが特に望ましい。なお、めっき処理とは、無電解めっき処理を含む。
さらに、端子リード1の厚さ方向両面と幅方向両側面とには、それぞれ表面塗布層(図示せず)が全体に亘って薄く形成されることが望ましい。表面塗布層は、端子リード1と絶縁樹脂フィルム2との密着性を高めることを主目的とする層であり、主成分として有機高分子樹脂(例:エチレン−アクリル樹脂、キトサン類)を含有しており、必要に応じて添加成分として無機成分(例:クロム、ジルコニウム、チタン、シリコン)を更に含有したものである。
端子リード1の長さL、幅W及び厚さTは、図3に示すように、リチウムイオン二次電池8の大きさ、容量等に応じて様々に設定されるものであり、限定されるものではなく、例えば、Lは20〜70mm、Wは20〜120mm及びTは0.1〜1mmにそれぞれ設定される。
絶縁樹脂フィルム2は、従来の絶縁樹脂フィルムと同じく、端子リード1と外装体7の中間層7bとの間の電気絶縁性を確保することを主目的とするものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の電気絶縁性樹脂製のものである。さらに、この絶縁樹脂フィルム2では、端子リード1との接触面が、マレイン酸等で酸変性したポリエチレン(即ち酸変性ポリエチレン)やポリプロピレン(即ち酸変性ポリプロピレン)等で形成されていることが、端子リード1と絶縁樹脂フィルム2との密着性を確実に高めうる点で特に望ましい。
さらに、この絶縁樹脂フィルム2は、互いに同一形状及び同一寸法の2枚の絶縁樹脂フィルム構成片2a、2a同士が溶着一体化されて形成されたものである。
絶縁樹脂フィルム2の寸法は、リチウムイオン二次電池8の大きさ、容量、端子リード1の大きさ等に応じて様々に設定されるものであり、限定されるものではない。例えば、絶縁樹脂フィルム2の幅は5〜20mm、厚さは0.1〜0.25mmにそれぞれ設定され、また絶縁樹脂フィルム2の長さは端子リード1の幅Wよりも長く設定される。なお、絶縁樹脂フィルム2の幅とは、端子リード1の長さ方向に沿う絶縁樹脂フィルム2の寸法であり、絶縁樹脂フィルム2の長さとは、端子リード1の幅方向に沿う絶縁樹脂フィルム2の寸法である。この絶縁樹脂フィルム2の幅及び長さの定義は、後述する実施例でも同じである。
そして、本実施形態のリチウムイオン二次電池8では、絶縁樹脂フィルム2が外装体7(詳述すると外装体7の内層7a)の各開口縁部に、外装体7の開口縁部同士を溶着するために行われるヒートシールによって、外装体7の開口縁部同士の溶着と同時に溶着されており、これにより、端子リード1が外装体7に絶縁樹脂フィルム2を介して固定状態に取り付けられている。
図2に示すように、上記端子リード1を備えたリチウムイオン二次電池8では、電池要素3の各極の集電体4(4A、4B)は、外装体7の内側にて、それぞれ対応する極側の端子リード1(1A、1B)の内端部1aに、超音波溶接等の結合手段によって結合されることにより電気的に接続されている。
さらに、このリチウムイオン二次電池8では、正極や負極用のバスバー9は、外装体7の外側にて、それぞれ対応する極側の端子リード1(1A、1B)の外端部1bに、溶接、ろう付け、かしめ等の結合手段によって結合されることにより電気的に接続される。
次に、絶縁樹脂フィルム2の端子リード1への取付け方法、即ち絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1の製造方法について以下に説明する。
まず、図5に示すように、互いに対向状に配置された上下一対の溶着ヘッド11、11を備えた熱溶着装置10を準備する。各溶着ヘッド11の本体12は、例えばアルミニウム(その合金を含む)、鉄等の金属製である。各溶着ヘッド11の加圧部13は厚さが略均一なゴムで形成されており、その加圧面13aは平坦状であるか、あるいは、加圧面13aに、所望する絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1の平面形状に対応して浅く窪んだ凹部(図示せず)が形成されている。加圧部13を形成するゴムは、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム等で形成されており、耐熱性を有していることが望ましい。ゴムの硬度は限定されるものではないが、特に50〜95度であることが望ましい。また、硬度が異なる複数のゴムを複数枚重ね合わせて用いても良い。ここで、ゴムの硬度とは、JIS K 6253に準拠して測定された値である。さらに、両溶着ヘッド11、11は大気圧よりも低い圧力に減圧可能な真空室(図示せず)内に配置されている。
また、絶縁樹脂フィルム2を構成する2枚(即ち上下一対)の絶縁樹脂フィルム構成片2a、2aを準備する。
次いで、真空室内において端子リード1の所定部位を、互いに上下方向に対向状に配置された上下両樹脂フィルム構成片2a、2a間に配置する。そして、大気圧よりも低い真空度に設定された真空室内において熱溶着装置10の上下両溶着ヘッド11、11で両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2a及び端子リード1を挟んで加圧及び加熱する。これにより、端子リード1の所定部位に、両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2a同士が一体化されて形成された絶縁樹脂フィルム2を溶着する。この際の望ましい溶着条件としての真空度は低真空であり、望ましい溶着条件を具体的に示すと、真空度:0.5kPa〜2.0kPa、加熱温度:180〜220℃、加圧力:500〜3000N、加圧時間:5s以上である。特に望ましい溶着条件は、真空度:1kPa、加熱温度:180〜200℃、加圧力:1000〜3000N 、加圧時間:5〜15sである。なお、真空度0.5kPa〜2.0kPaは低真空の圧力領域に属している。
ここで、溶着の際には、両溶着ヘッド11、11の加圧面13a、13aを両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2aの両面全面だけに押し当てた状態で加圧をしても良いし、両溶着ヘッド11、11の加圧面13a、13aを両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2aの両面全面と端子リード1の両面全面とに押し当てた状態で加圧をしても良い。
以上の工程により、所望する絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1が得られる。
そして、こうして得られた絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1を用いて、常法に従ってリチウムイオン二次電池8を製造する。その製造方法の一例を簡単に説明すると次のとおりである。
すなわち、正極側の絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1Aの内端部1aに、電池要素3の正極集電体4Aを所定の結合手段により結合して電気的に接続するとともに、負極側の絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1Bの内端部1aに、電池要素3の負極集電体4Bを所定の結合手段により結合して電気的に接続する。
次いで、電池要素3を外装体7内に配置するとともに、各端子リード1(1A、1B)の外端部1bだけを外装体7の外側に突出状に配置する。そして、外装体7の開口縁部同士を溶着することにより、外装体7内に電池要素3を液密状態に封入すると同時に各端子リード1(1A、1B)の絶縁樹脂フィルム2を外装体7の開口縁部に溶着する。これにより、リチウムイオン二次電池8が得られる。
上記実施形態の絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1の製造方法には次の利点がある。
端子リード1に絶縁樹脂フィルム2を、雰囲気圧力として所定の真空度に設定された真空室内で即ち真空中で溶着するので、端子リード1の表面と樹脂フィルム2との間、両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2aの間、及び、端子リード1の側縁1sと樹脂フィルム2との境界に残存する空気を取り除いた状態で、溶着を行うことができ、これにより溶着欠陥(気泡、トンネリング)の発生を防止することができる。その結果、端子リード1と絶縁樹脂フィルム2との密着性を高めることができる。
すなわち、従来の製造方法に従って絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法を製造した場合には、図4に破線で示すように、端子リード1の表面と樹脂フィルム2との間や両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2aの間に気泡20が発生したり、端子リード1の側縁1sと樹脂フィルム2との境界に端子リード1の側縁1sに沿って延びたトンネリング(トンネル状欠陥)21が発生したりすることがある。これに対して、上記実施形態の製造方法によれば、これらの箇所に残存する空気を取り除いた状態で溶着を行うことができ、これにより気泡20、トンネリング21等の溶着欠陥の発生を防止することができる。そのため、端子リード1と絶縁樹脂フィルム2との密着性を高めることができ、その結果、外装体7内に収容された電解液等の被収容流体が外装体7の外側に漏出する不具合が発生するのを防止することができる。
さらに、真空中で溶着を行うことにより、大気中で溶着を行う場合に比べて、低温、低加圧力、短加圧時間で溶着欠陥の発生を防止することができる。
さらに、高真空(1×10−5〜0.1Pa)や中真空(0.1〜100Pa)ではなく低真空中で溶着を行うことでこのような効果を奏することが可能であり、そのため、真空ポンプによって大気圧から所定の真空度まで到達させるのに要する時間、即ち真空引きに要する時間(真空度到達時間)を短縮することができる。これにより、絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1の製造時間を短縮することができる。
以上で本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々に変更可能である。
また、上記実施形態では、電気化学デバイスとしてリチウムイオン二次電池8及びこれに用いられる絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1に本発明の技術的思想が適用された場合を示した。しかるに、本発明では、電気化学デバイスとして例えば電気二重層キャパシタ及びこれに用いられる絶縁樹脂フィルム付き端子リードに本発明の技術的思想を適用しても良いし、その他の電気化学デバイス及びこれに用いられる絶縁樹脂フィルム付き端子リードに本発明の技術的思想を適用しても良い。
本発明の具体的実施例を以下に示す。
<実施例1〜15>
長さ50mm、幅50mm及び厚さ0.2mmの端子リード1と、幅10mm、長さ70mm及び厚さ0.1mmの2枚の絶縁樹脂フィルム構成片2a、2aとを準備した。また、上下一対の溶着ヘッド11、11を備えた熱溶着装置10を準備した。
端子リード1の材質はアルミニウム合金であり、この端子リード1の厚さ方向両面と幅方向両側面とには、厚さ2μmのニッケルめっき処理が施されている。
絶縁樹脂フィルム構成片2aはポリエチレン製のものであり、更に、絶縁樹脂フィルム構成片2aの端子リード1との接触面はマレイン酸で酸変性したポリエチレン(即ち酸変性ポリエチレン)で形成されている。
熱溶着装置10の各溶着ヘッド11の加圧部13は厚さが均一なシリコーンゴム(硬度:70度)で形成されており、その加圧面13aは平坦状である。
そして、雰囲気圧力として所定の真空度に設定された真空室内において端子リード1の長さ方向中間部を、互いに上下方向に対向状に配置された上下両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2a間に配置した。次いで、この真空室内において溶着条件を様々に変えて熱溶着装置10の上下両溶着ヘッド11、11で両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2a及び端子リード1を挟んで加圧及び加熱することにより、端子リード1に両絶縁樹脂フィルム構成片2a、2a同士が一体化されて形成された絶縁樹脂フィルム2を溶着した。この溶着の際には、両溶着ヘッド11、11の加圧面13a、13aを両樹脂フィルム構成片2a、2aの両面全面と端子リード1の両面全面とに押し当てた状態で加圧をした。
<比較例1〜13>
雰囲気圧力として大気圧中で絶縁樹脂フィルム2を端子リード1に溶着した。その他の溶着条件は上記実施例と同じである。
[評価]
実施例及び比較例で得られた絶縁樹脂フィルム2付き端子リード1を目視にて観察して気泡20の発生の有無を調べるとともに、これを図4に示したY−Y線で切断しその切断面を顕微鏡等にて観察してトンネリング21の発生の有無を調べた。その結果を溶着条件と共に表1に示す。
Figure 2013222525
表1中の「気泡」欄において「○」及び「×」はそれぞれ次のことを意味している。
○:気泡20が発生していない
×:気泡20が発生していた。
表1中の「トンネリング」欄において「○」及び「×」はそれぞれ次のことを意味している。
○:トンネリング21が発生していない
×:トンネリング21が発生していた。
表1に示すように、実施例によれば、比較例に比べて、低温、低加圧力、短加圧時間で溶着欠陥(気泡、トンネリング)の発生を防止することができた。
本発明は、絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法、及び、リチウムイオン二次電池、キャパシタ等の電気化学デバイスの製造方法に利用可能である。
1:端子リード
2:絶縁樹脂フィルム
2a:絶縁樹脂フィルム構成片
3:電池要素(電気化学デバイス)
7:外装体
8:リチウムイオン二次電池
10:熱溶着装置
11:溶着ヘッド
20:気泡
21:トンネリング

Claims (2)

  1. 端子リードに絶縁樹脂フィルムを真空中で溶着することを特徴とする絶縁樹脂フィルム付き端子リードの製造方法。
  2. 端子リードに絶縁樹脂フィルムを真空中で溶着することにより絶縁樹脂フィルム付き端子リードを得る工程を含むことを特徴とする電気化学デバイスの製造方法。
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