JP2013222157A - 光拡散部材および表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】光の利用効率に優れる光拡散部材、および、光拡散部材を備えた表示装置を提供する。
【解決手段】光拡散部材16は、基材42と、基材42の一面に形成された光拡散部43と、基材42の一面に形成された複数の遮光層44と、光拡散部43の間、かつ、遮光層44と重なる位置に形成された空隙45に形成された複数の低屈折率部46と、を備え、光拡散部43が、基材42側に光射出端面43aを有し、基材42側と反対側に光射出端面43aよりも面積の大きい光入射端面43bを有し、光拡散部43の光入射端面43bから光射出端面43aまでの高さが遮光層43の層厚よりも大きく、複数の低屈折率部46のうち少なくとも1つが、遮光層44の直径をL、光拡散部43の厚さをd、光拡散部43の厚さの中間部位において、光拡散部43と、基材42に平行な直線とのなす角をθとしたとき、tanθ=2d/Lの関係を満たす。
【選択図】図1

Description

本発明は、光拡散部材、および、光拡散部材を備えた表示装置に関する。
携帯電話機等をはじめとする携帯型電子機器、もしくは、テレビジョン、パーソナルコンピューター等のディスプレイとして、液晶表示装置が広く用いられている。ところが、一般に液晶表示装置は、正面からの視認性に優れる反面、視野角が狭いことが従来から知られており、視野角を広げるための様々な工夫がなされている。その1つとしては、液晶パネル等の表示体から射出される光を拡散させるための部材(以下、「光拡散部材」と言う。)を表示体の視認側に備える構成が考えられる。
このような光拡散部材としては、例えば、光透過性を有する基材と、基材の一面に形成された光拡散部と、基材の一面において光拡散部の形成領域以外の領域に形成された複数の遮光層と、光拡散部の間で、かつ、遮光層と重なる位置に形成された空隙と、を備えたものが知られている。
上記のような従来の光拡散部材を液晶表示装置に用いた場合、光源から出射された垂直光のうち、光拡散部の開口位置(光拡散部材の厚さ方向と平行であり、光拡散部材の光入射端面から光射出端面に向かう直線が光拡散部の斜面(側面)と交わらない位置)に入射した光は、そのまま光拡散部内を直進して通過し、基材の光出射側から外部に射出される。また、光源から出射された垂直光のうち、光拡散部の斜面(側面)に入射した光は、光拡散部と空隙との屈折率差によって全反射し、所定の角度をもって基材の光出射側から外部に射出される。さらに、光源から出射された垂直光の一部は、空隙内に入射して、空隙内に存在し、基材上に設けられた遮光層に直接入射し、吸収される。このように、従来の光拡散部材では、光源から出射された垂直光全てが基材の光出射側から外部に射出されるわけではないため、光の利用効率が悪いという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、光の利用効率に優れる光拡散部材、および、光拡散部材を備えた表示装置を提供することを目的とする。
本発明の光拡散部材は、光透過性を有する基材と、前記基材の一面に形成された光拡散部と、前記基材の一面において前記光拡散部の形成領域以外の領域に形成された複数の遮光層と、前記光拡散部の間、かつ、前記遮光層と重なる位置に形成された空隙に、前記光拡散部の構成材料よりも屈折率が低い低屈折率材料が充填されてなる複数の低屈折率部と、を備え、前記光拡散部が、前記基材側に光射出端面を有するとともに、前記基材側と反対側に前記光射出端面の面積よりも大きい面積の光入射端面を有し、前記光拡散部の前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記遮光層の層厚よりも大きく、前記複数の低屈折率部のうち少なくとも1つが、前記遮光層の直径をL、前記光拡散部の厚さをd、前記光拡散部の厚さの中間部位において、前記光拡散部と、前記基材に平行な直線とのなす角をθとしたとき、tanθ=2d/Lの関係を満たすことを特徴とする。
本発明の光拡散部材において、前記複数の遮光層が、前記基材の前記一面の法線方向から見て非周期的に配置されていてもよい。
本発明の光拡散部材において、前記複数の遮光層のうち少なくとも一つの遮光層の寸法が他の遮光層の寸法と異なっていてもよい。
本発明の光拡散部材において、前記遮光層が前記基材の一面に接する部分の平面形状が、少なくとも長軸と短軸とを有する異方形状であってもよい。
本発明の光拡散部材において、前記遮光層が前記基材の一面に接する部分の平面形状が、等方性形状と異方性形状とが混在していてもよい。
本発明の光拡散部材において、前記低屈折率材料が、空気または不活性ガスであってもよい。
本発明の表示装置は、本発明の光拡散部材と、該光拡散部材に接合された表示体と、を備えたことを特徴とする。
本発明の表示装置において、前記表示体は、液晶表示素子であってもよい。
本発明によれば、光源から入射された光の利用効率を向上することができる。
液晶表示装置の第1実施形態を示す模式図であり、(A)は液晶表示装置を斜め下方(背面側)から見た斜視図であり、(B)は液晶表示装置の断面図である。 液晶表示装置における液晶パネルの一実施形態を示す断面図である。 光拡散部材の作用を説明するための模式図である。 tanθ=2d/Lの関係を満たす光拡散部材を用いた液晶表示装置、および、従来の光拡散部材を用いた液晶表示装置について、方位角90°〜270°における視野角輝度変化を測定した結果を示すグラフである。 指向性バックライトの輝度特性を示すグラフである。 バックライトからの出射角と、光拡散部のテーパ角との関係を説明するための断面図である。 バックライトからの出射角と、臨界角となる光拡散部のテーパ角との関係を示すグラフである。 光拡散部材の他の例を示す断面図である。 液晶表示装置の光拡散部材を、製造工程順を追って示す斜視図である。 液晶表示装置の第2実施形態において、光拡散部材を示す斜視図である。 光拡散部材において、遮光層を示す斜視図である。 光拡散部材を示す断面図である。 光拡散部材の作用を説明するための模式図である。
本発明の光拡散部材および表示装置の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
なお、以下の全ての図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の液晶表示装置を示す模式図であり、(A)は本実施形態の液晶表示装置を斜め下方(背面側)から見た斜視図であり、(B)は本実施形態の液晶表示装置の断面図である。
本実施形態の液晶表示装置(表示装置)10は、バックライト(光源)11と、第1偏光板12、液晶パネル(光変調素子)13および第2偏光板14を有する液晶表示体(表示体)15と、光拡散部材(視野角拡大フィルム、視野角拡大部材)16とから概略構成されている。
なお、図1(B)では、液晶パネル13を模式的に1枚の板状に図示しているが、その詳細な構造については後述する。
観察者は、光拡散部材16が配置された図1(B)における液晶表示装置10の上側から表示を見ることになる。よって、以下の説明では、光拡散部材16が配置された側を視認側と称し、バックライト11が配置された側を背面側と称する。
液晶表示装置10においては、バックライト11から射出された光を液晶パネル13で変調し、変調した光によって所定の画像や文字等を表示する。また、液晶パネル13から射出された光が光拡散部材16を透過すると、射出光の角度分布が光拡散部材16に入射する前よりも広がった状態となって、光が光拡散部材16から射出される。これにより、観察者は広い視野角を持って表示を視認できる。
以下、液晶パネル13の具体的な構成について説明する。
ここでは、アクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルを一例に挙げて説明するが、本実施形態に適用可能な液晶パネルは、アクティブマトリクス方式の透過型液晶パネルに限定されるものではない。本実施形態に適用可能な液晶パネルは、例えば、半透過型(透過・反射兼用型)液晶パネルや反射型液晶パネルであってもよく、さらには、各画素がスイッチング用薄膜トランジスタ(Thin Film Transisitor、以下、「TFT」と略記する。)を備えていない単純マトリクス方式の液晶パネルであってもよい。
図2は、液晶表示装置における液晶パネルの一実施形態を示す断面図である。
液晶パネル13は、図2に示すように、スイッチング素子基板としてのTFT基板17と、TFT基板18に対向して配置されたカラーフィルター基板18と、TFT基板17とカラーフィルター基板18との間に挟持された液晶層19と、を有している。液晶層19は、TFT基板17と、カラーフィルター基板18と、TFT基板17とカラーフィルター基板18とを所定の間隔をおいて貼り合わせる枠状のシール部材(図示略)と、によって囲まれた空間内に封入されている。
液晶パネル13は、例えば、VA(Vertical Alignment、垂直配向)モードで表示を行うものであり、液晶層19には誘電率異方性が負の垂直配向液晶が用いられる。
TFT基板17とカラーフィルター基板18との間には、これら基板間の間隔を一定に保持するための球状のスペーサー20が配置されている。なお、表示モードについては、上記のVAモードに限らず、TN(Twisted Nematic)モード、STN(Super Twisted)モード、IPS(In−Plane Switching)モード等を用いることができる。
TFT基板17には、表示の最小単位領域である画素(図示略)がマトリクス状に複数配置されている。TFT基板17には、複数のソースバスライン(図示略)が、互いに平行に延在するように形成されるとともに、複数のゲートバスライン(図示略)が、互いに平行に延在し、かつ、複数のソースバスラインと直交するように形成されている。したがって、TFT基板17上には、複数のソースバスラインと複数のゲートバスラインとが格子状に形成され、隣接するソースバスラインと隣接するゲートバスラインとによって区画された矩形状の領域が一つの画素となる。ソースバスラインは、後述するTFTのソース電極に接続され、ゲートバスラインは、TFTのゲート電極に接続されている。
TFT基板17を構成する透明基板21の液晶層19側の面には、半導体層22、ゲート電極23、ソース電極24、ドレイン電極25等を有するTFT26が形成されている。
透明基板21としては、例えば、ガラス基板が用いられる。透明基板21上には、例えば、CGS(Continuous Grain Silicon:連続粒界シリコン)、LPS(Low−temperature Poly−Silicon:低温多結晶シリコン)、α−Si(Amorphous Silicon:非結晶シリコン)等の半導体材料からなる半導体層22が形成されている。
また、透明基板21上には、半導体層22を覆うようにゲート絶縁膜27が形成されている。ゲート絶縁膜27の材料としては、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、または、これらの積層膜等が用いられる。
ゲート絶縁膜27上には、半導体層22と対向するようにゲート電極23が形成されている。ゲート電極23の材料としては、例えば、W(タングステン)/TaN(窒化タンタル)の積層膜、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、Al(アルミニウム)等が用いられる。
ゲート絶縁膜27上には、ゲート電極23を覆うように第1層間絶縁膜28が形成されている。第1層間絶縁膜28の材料としては、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、または、これらの積層膜等が用いられる。
第1層間絶縁膜28上には、ソース電極24およびドレイン電極25が形成されている。
ソース電極24は、第1層間絶縁膜28とゲート絶縁膜27とを貫通するコンタクトホール29を介して、半導体層22のソース領域に接続されている。同様に、ドレイン電極25は、第1層間絶縁膜28とゲート絶縁膜27とを貫通するコンタクトホール29を介して半導体層22のドレイン領域に接続されている。ソース電極24およびドレイン電極25の材料としては、上述のゲート電極23と同様の導電性材料が用いられる。
第1層間絶縁膜28上に、ソース電極24およびドレイン電極25を覆うように、第2層間絶縁膜24が形成されている。第2層間絶縁膜24の材料としては、上述の第1層間絶縁膜28と同様の材料、または、有機絶縁性材料が用いられる。
第2層間絶縁膜30上には、画素電極31が形成されている。画素電極31は、第2層間絶縁膜30を貫通するコンタクトホール32を介して、ドレイン電極25に接続されている。よって、画素電極31は、ドレイン電極25を中継用電極として、半導体層22のドレイン領域に接続されている。画素電極31の材料としては、例えば、ITO(Indium Tin Oxide、インジウム錫酸化物)、IZO(Indium Zinc Oxide、インジウム亜鉛酸化物)等の透明導電性材料が用いられる。この構成により、ゲートバスラインを通じて走査信号が供給され、TFT26がオン状態となったときに、ソースバスラインを通じてソース電極24に供給された画像信号が、半導体層22、ドレイン電極25を経て画素電極31に供給される。
また、画素電極31を覆うように第2層間絶縁膜30上の全面に、配向膜33が形成されている。この配向膜33は、液晶層19を構成する液晶分子を垂直配向させる配向規制力を有している。
なお、TFTの形態としては、図2に示したボトムゲート型TFTであってもよいし、トップゲート型TFTであってもよい。
一方、カラーフィルター基板18を構成する透明基板34の液晶層19側の面には、ブラックマトリクス35、カラーフィルター36、平坦化層37、対向電極38、配向膜39が順次形成されている。ブラックマトリクス35は、画素間領域において光の透過を遮断する機能を有している。ブラックマトリクス35は、例えば、Cr(クロム)やCr/酸化Crの多層膜等の金属、または、カーボン粒子を感光性樹脂に分散させたフォトレジストで形成されている。
カラーフィルター36には、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の色素が含まれている。TFT基板17上の一つの画素電極31には、R,G,Bのいずれか一つのカラーフィルター36が対向して配置されている。なお、カラーフィルター36は、R、G、Bの3色以上の多色構成としてもよい。
平坦化層37は、ブラックマトリクス35およびカラーフィルター36を覆う絶縁膜で構成されている。平坦化層37は、ブラックマトリクス35およびカラーフィルター36によって生じる段差を緩和して平坦化する機能を有している。
平坦化層37上には対向電極38が形成されている。対向電極38の材料としては、画素電極31と同様の透明導電性材料が用いられる。また、対向電極38上の全面には、垂直配向規制力を有する配向膜39が形成されている。
また、バックライト11は、発光ダイオード、冷陰極管等の光源40と、光源40から射出された光の内部反射を利用して液晶パネル13に向けて射出させる導光板41と、を有している。バックライト11は、光源が導光体の端面に配置されたエッジライト型でもよく、光源が導光体の直下に配置された直下型でもよい。本実施形態で用いるバックライト11としては、光の射出方向を制御して指向性を持たせたバックライト、いわゆる指向性バックライトを用いることが望ましい。後述する光拡散部材16の光拡散部にコリメートまたは略コリメートした光を入射させるような指向性バックライトを用いることでボヤケを少なくし、光の利用効率を高めることができる。上記の指向性バックライトは、導光板41内に形成する反射パターンの形状や配置を最適化することで実現できる。または、バックライト11上にルーバーを配置することで指向性を実現してもよい。また、バックライト11と液晶パネル13との間には、偏光子として機能する第1偏光板12が設けられている。また、液晶パネル13と光拡散部材16との間には、偏光子として機能する第2偏光板14が設けられている。
以下、光拡散部材16について説明する。
図3は、光拡散部材の断面図である。
光拡散部材16は、図1および図3に示すように、基材42と、基材42の一面(視認側と反対側の面)に形成された光拡散部43と、基材42の一面に形成された複数の円形の遮光層44と、光拡散部43の間、かつ、遮光層44と重なる位置に形成された空隙45に、光拡散部43の構成材料よりも屈折率が低い低屈折率材料が充填されてなる複数の低屈折率部46とから概略構成されている。
光拡散部材16は、図1(B)に示すように、光拡散部43が設けられた側を第2偏光板14に向け、基材42の側を視認側に向けた姿勢で第2偏光板14上に配置されている。
基材42としては、一般に、熱可塑性ポリマー、熱硬化性樹脂、光重合性樹脂等の樹脂類からなる基材が用いられる。このような基材としては、例えば、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等からなる適宜な透明樹脂製の基材が用いられる。このような透明樹脂製の基材のなかでも、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリエーテルサルホン(PES)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム等の透明樹脂製の基材が好ましく用いられる。
基材42は、後述する製造プロセスにおいて、後で遮光層44や光拡散部43の材料を塗布する際の下地となるものであり、製造プロセス中の熱処理工程における耐熱性と機械的強度とを備える必要がある。したがって、基材42としては、樹脂製の基材の他、ガラス製の基材等を用いてもよい。
ただし、基材42の厚さは、耐熱性や機械的強度を損なわない程度に薄い方が好ましい。その理由は、基材42の厚さが厚くなる程、表示のボヤケが生じるおそれがあるからである。
また、基材42の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。
光拡散部43は、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の光透過性および感光性を有する有機材料から構成されている。光拡散部43の形成には、前記の樹脂に、重合開始剤、カップリング剤、モノマー、有機溶媒等を混合した透明樹脂製の混合物を用いることができる。さらに、重合開始剤は、安定剤、禁止剤、可塑剤、蛍光増白剤、離型剤、連鎖移動剤、他の光重合性単量体等のような各種の追加成分を含んでいてもよい。その他、特許第4129991号公報に記載されている材料を用いることもできる。
また、光拡散部43の全光線透過率は、JIS K7361−1の規定で90%以上が好ましい。全光線透過率が90%以上であると、十分な透明性が得られる。
光拡散部43は、光射出端面43aとなる基材42側の水平断面の面積が小さく、基材42から離れるにつれて水平断面の面積が徐々に大きくなり、光射入端面43b側の水平断面の面積が大きくなっている。すなわち、光拡散部43は、基材42側から見たとき、いわゆる逆テーパ状の円錐台状の形状を有している。
光拡散部43は、光拡散部材16において光の透過に寄与する部分である。すなわち、光拡散部43に入射した光は、光拡散部43のテーパ状の側面43cで全反射しつつ、光拡散部43の内部に略閉じこめられた状態で導光し、射出される。
また、光拡散部43は、基材42上に連続して形成されている。
遮光層44は、図1および図3に示すように、基材42の光拡散部43が形成された側の面(基材42の一面)のうち、光拡散部43の形成領域以外の領域に形成されている。
遮光層44は、一例として、ブラックレジスト等の光吸収性および感光性を有する有機材料で構成されている。遮光層44としては、この他に、Cr(クロム)やCr/酸化Cr等金属単体、金属酸化物、または、金属単体と金属酸化物との多層膜等の金属膜、黒色インクに用いられるような顔料・染料、黒色樹脂、多色のインクを混合して黒色インクとしたもの等、遮光性を有する材料が用いられてなるものが挙げられる。
遮光層44の層厚は、光拡散部43の光入射端面43bから光射出端面43aまでの高さよりも小さく設定されている。したがって、光拡散部43間の空隙45は、基材42の一面に接する部分には遮光層44が存在し、それ以外の部分には空気または窒素等の不活性ガスが存在している。
なお、基材42の屈折率と光拡散部43の屈折率とは略同等であることが望ましい。その理由は、例えば、基材42の屈折率と光拡散部43の屈折率とが大きく異なっていると、光入射端面43bから入射した光が光拡散部43から射出しようとする際に、光拡散部43と基材42との界面で不要な光の屈折や反射が生じて、所望の光拡散角度が得られない、射出光の光量が減少する等の不具合が生じるおそれがあるからである。
光拡散部材16は、図1(B)に示すように、基材42が視認側に向くように配置されるため、円錐台状の光拡散部43の2つの対向面のうち、面積の小さい方の面が光射出端面43aとなり、面積の大きい方の面が光入射端面43bとなる。また、光拡散部43の側面43cの傾斜角(光射出端面43aと側面43cとのなす角。低屈折率部46と基材42とのなす角。)は、一例として80°程度である。ただし、光拡散部43の側面43cの傾斜角度は、光拡散部材16から射出する際に入射光を十分に拡散することが可能な角度であれば、特に限定されない。
図1に示すように、光拡散部43を基材42の一面と平行な面(xy平面)で切断したとき、遮光層44の水平断面は円形である。複数の遮光層44の直径は、全て同一であっても、異なっていてもよい。
また、複数の遮光層44は、基材42上に点在して配置されている。
また、複数の遮光層44は、基材42の主面の法線方向から見てランダムに(非周期的に)配置されている。したがって、隣接する遮光層44間のピッチは一定ではない。
光拡散部43間の空隙45には空気または不活性ガスが存在し低屈折率部46を形成しているため、光拡散部43を例えばアクリル樹脂で形成したとすると、光拡散部43の側面43cは、アクリル樹脂と、空気または不活性ガスとの界面となる。仮に、光拡散部43の周囲を他の低屈折率材料で充填したとしても、光拡散部43の内部と外部との界面の屈折率差は、外部にいかなる低屈折率材料が存在する場合よりも空気が存在する場合が最大となる。したがって、Snellの法則より、本実施形態の構成においては臨界角が最も小さくなり、光拡散部43の側面43cで光が全反射する入射角範囲が最も広くなる。その結果、光の損失がより抑えられ、高い輝度を得ることができる。
ただし、光拡散部43の光入射端面43bに対して90度から大きくずれた角度で入射する光は、光拡散部43の側面43cに対して臨界角以下の角度で入射し、全反射することなく光拡散部43の側面43cを透過する。それでも、光拡散部43の形成領域以外の領域に遮光層44が設けられているため、光拡散部43の側面43cを透過した光は遮光層44で吸収される。そのため、表示のボヤケが生じたり、コントラストが低下したりすることはない。しかしながら、遮光層44に直接入射し、吸収される光が増えると、光量の損失が生じ、輝度の高い画像が得られない。そこで、本実施形態では、複数の低屈折率部46のうち少なくとも1つが、遮光層44の直径をL、光拡散部43の厚さをd、光拡散部43の厚さの中間部位において、光拡散部43と、基材42に平行な直線βとのなす角をθとしたとき、tanθ=2d/Lの関係を満たすように形成されている。
図3において、例えば、遮光層44の直径をL、光拡散部43の厚さをd、光拡散部43の厚さの中間部位において、光拡散部43と、基材42に平行な直線βとのなす角をθとしたとき、tanθ=2d/Lの関係を満たしていれば、光拡散部43の光入射端面43bにおいて、空隙45が開口することなく、光拡散部43によって閉ざされた空間となっている。低屈折率部46が、前記の関係を満たすことにより、バックライト11から出射された垂直光αは、遮光層44に直接入射し、吸収されることがない。したがって、バックライト11から出射された垂直光αは、光拡散部43の開口位置(光拡散部材16の厚さ方向と平行であり、光拡散部43の光入射端面43bから光射出端面43aに向かう直線が光拡散部43の側面43cと交わらない位置)に入射した光は、そのまま光拡散部43内を直進して通過し、基材42の光出射側から外部に射出される。あるいは、バックライト11から出射された垂直光αは、光拡散部43に入射し、光拡散部43の側面43cにおいて、光拡散部43と低屈折率部46との屈折率差によって全反射し、所定の角度をもって基材42の光出射側から外部に射出される。
このように、低屈折率部46が、前記の関係を満たすことにより、バックライト11から出射され、光拡散部43に入射した垂直光αの全てを基材42の光出射側から外部に射出することができるので、光の利用効率が高くなる。
なお、光拡散部43に設けられた低屈折率部46のうち、前記のtanθ=2d/Lの関係を満たす部位の割合(E=(tanθ=2d/Lの関係を満たす低屈折率部46)/全ての低屈折率部46×100(%))は、特に限定されるものではないが、50%以上であることが好ましい。
ここで、tanθ=2d/Lの関係を満たす光拡散部材を用いた液晶表示装置、および、前記の関係を満たさない従来の光拡散部材を用いた液晶表示装置について、方位角90°〜270°における視野角輝度変化を測定した結果を図4に示す。
図4の結果から、前記のE=50%、55%である光拡散部材を用いた場合、従来の光拡散部材を用いた場合よりも視野角輝度変化がなだらかになっていることが分かる。
これに対して、前記のE=45%である光拡散部材を用いた場合、従来の光拡散部材を用いた場合よりも急激に視野角輝度が変化していることが分かる。
以上の結果から、光拡散部材16において、E=50%以上であることが好ましい。E=50%以上とすることにより、光拡散部材16によって、視野角輝度変化がなだらかな配光特性を実現することができる。
また、光拡散部43の厚さの中間部位において、光拡散部43と、基材42に平行な直線βとのなす角θは、特に限定されるものではないが、光の利用効率を100%に近付けるために、60°以上であることが好ましく、75〜85°であることがより好ましい。
図5は、バックライト11として用いた指向性バックライトの輝度特性を示すグラフである。このグラフは、指向性バックライトから出射される光に関して、横軸が出射角度(°)、縦軸が輝度(cd/m)を示している。このグラフから、バックライト11として用いた指向性バックライトは、出射されるほぼ全ての光が出射角度±30°以内におさまっていることが分かる。この指向性バックライトと上記の光拡散部材を組み合わせることにより、ボヤケを少なくし、光の利用効率の高い構成を実現できる。
図6は、バックライトからの出射角θ11と、光拡散部43のテーパ角θ12との関係を説明するための断面図である。
なお、光拡散部43のテーパ角θ12は、上記の光拡散部43の厚さの中間部位において、光拡散部43と、基材42に平行な直線βとのなす角に等しい。
光拡散部43に入射した入射角が小さい光α11は、光拡散部43の側面43cで全反射し、基材42の表面から視認側へ出射される。しかしながら、光拡散部43に入射した入射角度が大きい光α12は、光拡散部43の側面43cで全反射せずに、光拡散部43を透過(迷光)し、入射光の損失が発生する場合がある。
図7は、バックライトからの出射角と、臨界角となる光拡散部のテーパ角との関係を示すグラフである。
例えば、バックライトからの出射角が30°の光は、屈折率n=1.5の光拡散部43のテーパ角が60°未満の場合、光拡散部43の側面43cで全反射せずに、光拡散部43を透過し、入射光の損失が発生する。そこで、バックライトからの出射角が±30°以内の光を損失なく、光拡散部43の側面43cで全反射させるためには、光拡散部43のテーパ角は60°以上、90°未満であることが好ましい。
光拡散部43の斜辺は、図3に示すように、直線状をなすことが基本であるが、図8に示すように、場所によって異なっていても、少なくとも1つの光拡散部43のテーパ角が他の光拡散部43のテーパ角度と異なっていてもよい。この場合、光学測定によって、平均値やピーク値から判断される角度を、その光拡散部43のテーパ角とする。
また、基材42の他面(視認側の面)には、粘着層(図示略)を介して、拡散フィルム(図示略)が固定されていてもよい。
拡散フィルムは、例えば、アクリル樹脂等のバインダー樹脂の内部に多数のアクリルビーズ等の光散乱体が分散されて構成されている。
なお、光散乱体は、アクリルビーズ等に限定されず、アクリル系ポリマー、オレフィン系ポリマー、ビニル系ポリマー、セルロース系ポリマー、アミド系ポリマー、フッ素系ポリマー、ウレタン系ポリマー、シリコーン系ポリマー、イミド系ポリマー等からなる樹脂片、ガラスビーズ等の適宜な透明の物質で構成されていてもよい。また、これら透明な物質以外でも、光の吸収のない散乱体、反射体を用いることができる。あるいは、光散乱体を光拡散部43内に拡散させた気泡としてもよい。
個々の光散乱体の形状は、例えば、球形、楕円球形、平板形、多角形立方体等、各種形状に形成することができる。光散乱体のサイズも均一あるいは不均一になるように形成されていればよい。
拡散フィルムは、防眩処理層(アンチグレア層)をも兼ねていてもよい。防眩処理層は、例えば、基材42にサンドブラスト処理やエンボス処理等を施すことによって形成することもできるが、基材42に複数の光散乱体を含む層を形成することにより防眩処理を施してもよい。この構成によれば、拡散フィルムが防眩処理層として機能するので、新たに防眩処理層を設ける必要がない。よって、装置の簡素化、薄型化を図ることができる。
なお、拡散フィルムを設ける代わりに、基材42に拡散フィルムを固定するための粘着層そのものが光拡散性を有していてもよい。例えば、粘着層に多数の光散乱体を分散させることにより実現することができる。粘着層としては、ゴム系やアクリル系、シリコーン系やビニルアルキルエーテル系、ポリビニルアルコール系やポリビニルピロリドン系、ポリアクリルアミド系やセルロース系等の粘着剤等、接着対象に応じた適宜な粘着性物質を用いることができる。特に、透明性や耐候性等に優れる粘着性物質を好ましく用いる。なお、粘着層は、実用に供するまでの間、セパレータ等を仮着して保護しておくことが好ましい。
液晶表示装置10によれば、光拡散部材16を構成する複数の低屈折率部46のうち少なくとも1つが、遮光層44の直径をL、光拡散部43の厚さをd、光拡散部43の厚さの中間部位において、光拡散部43と、基材42に平行な直線βとのなす角をθとしたとき、tanθ=2d/Lの関係を満たしているので、光の利用効率を向上することができる。その結果、広い視野角で明るい表示が得られる。
次に、上記構成の液晶表示装置10の製造方法について、図9を用いて説明する。
以下では、光拡散部材16の製造工程を中心に説明する。
液晶表示体15の製造工程の概略を先に説明すると、最初に、TFT基板17とカラーフィルター基板18をそれぞれ作製する。その後、TFT基板17のTFT26が形成された側の面とカラーフィルター基板18のカラーフィルター36が形成された側の面とを対向させて配置し、TFT基板17とカラーフィルター基板18とをシール部材を介して貼り合わせる。その後、TFT基板17とカラーフィルター基板18とシール部材とによって囲まれた空間内に液晶を注入する。そして、このようにしてできた液晶パネル13の両面に、光学接着剤等を用いて第1偏光板12、第2偏光板14をそれぞれ貼り合わせる。以上の工程を経て、液晶表示体15が完成する。
なお、TFT基板17やカラーフィルター基板18の製造方法には従来から公知の方法が用いられるため、説明を省略する。
最初に、図9(A)に示すように、ポリエチレンテレフタレートの基材42を準備し、スピンコート法を用いて、この基材42の一面に遮光層材料としてカーボンを含有したブラックネガレジストを塗布し、塗膜47を形成する。
次いで、上記の塗膜47を形成した基材42をホットプレート上に載置し、温度90℃で塗膜47のプリベークを行う。これにより、ブラックネガレジスト中の溶媒が揮発する。
次いで、露光装置を用い、平面形状が円形の複数の開口パターン48が形成されたフォトマスク49を介して、塗膜47に光Eを照射し、露光を行う。このとき、波長365nmのi線、波長404nmのh線、波長436nmのg線の混合線を用いた露光装置を使用する。露光量は100mJ/cmとする。
図9(A)に示すように、遮光層44の形成時に用いるフォトマスク49は、ランダムに配置された複数の円形の開口パターン48を有している。このフォトマスク49を設計する際には、最初に開口パターン48を一定のピッチで規則的に配置しておき、次に、ランダム関数を用いて、例えば、開口パターン48の中心点等、各開口パターン48の基準位置データに揺らぎを持たせ、開口パターン48の位置をばらつかせることにより、ランダムに配置された複数の開口パターン48を有するフォトマスク49を製作することができる。
上記のフォトマスク49を用いて露光を行った後、専用の現像液を用いてブラックネガレジストからなる塗膜47の現像を行い、100℃で乾燥し、図9(B)に示すように、平面形状が円形の複数の遮光層44を基材42の一面に形成する。本実施形態の場合、次工程でブラックネガレジストからなる遮光層44をマスクとして透明ネガレジストの露光を行い、中空部(空隙)45を形成する。そのため、フォトマスク49の開口パターン48の位置が中空部(空隙)45の形成位置に対応する。円形の遮光層44は、次工程の光拡散部43の非形成領域(中空部(空隙)45)に対応する。
なお、本実施形態では、ブラックネガレジストを用いたフォトリソグラフィー法によって遮光層44を形成したが、この構成に代えて、本実施形態の開口パターン48と遮光パターンとが反転したフォトマスクを用いれば、光吸収性を有するポジレジストを用いることもできる。もしくは、蒸着法や印刷法等を用いてパターニングした遮光層44を直接形成してもよい。
次いで、図9(C)に示すように、スピンコート法を用いて、遮光層44の上面に光拡散部材料としてアクリル樹脂からなる透明ネガレジストを塗布し、遮光層44の層厚よりも大きな膜厚の塗膜50を形成する。次いで、上記の塗膜50を形成した基材42をホットプレート上に載置し、温度95℃で塗膜50のプリベークを行う。これにより、透明ネガレジスト中の溶媒が揮発する。
次いで、基材42側から遮光層44をマスクとして塗膜50に拡散光Fを照射し、露光を行う。このとき、波長365nmのi線、波長404nmのh線、波長436nmのg線の混合線を用いた露光装置を使用する。露光量は600mJ/cmとする。露光工程では、平行光または拡散光を用いる。
また、露光装置から射出された平行光を拡散光Fとして基材42に照射する手段として、露光装置から射出された光の光路上にヘイズ50程度の拡散板を配置する。拡散光Fで露光を行うことにより、塗膜50は、遮光層44の非形成領域から外側に広がるように放射状に露光される。これにより、順テーパ状の中空部(空隙)45が形成され、光拡散部43の中空部(空隙)45と面する部分には逆テーパ状の側面が形成される。
その後、上記の塗膜50を形成した基材42をホットプレート上に載置し、温度95℃で塗膜50のポストエクスポージャーベイク(PEB)を行う。
次いで、専用の現像液を用いて透明ネガレジストからなる塗膜50の現像を行い、150℃でポストベークし、図9(D)に示すように、複数の中空部(空隙)45を有する光拡散部43を基材42の一面に形成する。
以上の工程を経て、本実施形態の光拡散部材16が完成する。なお、上記の例では遮光層44や光拡散部43の形成時に液状のレジストを塗布することとしたが、この構成に代えて、フィルム状のレジストを基材42の一面に貼付するようにしても良い。
最後に、完成した光拡散部材16を、図1に示すように、基材42を視認側に向け、光拡散部43を第2偏光板14に対向させた状態で、光学接着剤等を用いて液晶表示体15に貼付する。
以上の工程により、本実施形態の液晶表示装置10が完成する。
[第2実施形態]
本実施形態の液晶表示装置が、上述の第1実施形態と異なる点は、光拡散部材60を構成する遮光層63の水平断面が楕円形をなしている点である。
すなわち、光拡散部材60は、図10に示すように、基材61と、基材61の一面(視認側と反対側の面)に形成された光拡散部62と、基材61の一面において光拡散部62の形成領域以外の領域に形成された複数の楕円形の遮光層63と、光拡散部62の間、かつ、遮光層63と重なる位置に形成された空隙64に、光拡散部63の構成材料よりも屈折率が低い低屈折率材料が充填されてなる複数の低屈折率部65とから概略構成されている。
図11および図12に示すように、基材61の一面において、楕円形の遮光層63の短軸の長さをLとする。この場合、空隙64では、光拡散部62の光射出端面62a側において、遮光層63と重なる面(空隙64の水平断面)の形状は楕円形であり、その短軸の長さもLである。そして、光拡散部62の光射出端面62a側から、光拡散部62の厚さ方向に、空隙64における遮光層63と重なる面を、光拡散部62の光入射端面62bに投影すると、光拡散部62の光入射端面62bにおいて、楕円形の投影図形66が得られる。
ここで、図13に示すように、楕円形の投影図形66の短軸長さの1/2をaとすると、2a=Lの関係を満たしていれば、光拡散部62の光入射端面62bにおいて、空隙64が開口することなく、光拡散部62によって閉ざされた空間となっている。この場合も、楕円形の遮光層63の短軸の長さをL、光拡散部62の厚さをd、光拡散部62の厚さの中間部位において、光拡散部62と、基材61に平行な直線βとのなす角をθとしたとき、tanθ=2d/Lの関係を満たしている。
このように、基材61の一面において、遮光層63を楕円形としても、その短軸の長さLを、基材61の一面に形成された他の円形の遮光層の直径や他の楕円形の遮光層の短軸の長さと等しくするとともに、遮光層63の短軸の長さL、光拡散部62の厚さd、低屈折率部46と基材42とのなす角θが、tanθ=2d/Lの関係を満たすようにすれば、遮光層63の長軸の長さと、基材61の一面に形成された他の円形の遮光層の直径や他の楕円形の遮光層の長軸の長さとが相違していても、光拡散部62の光入射端面62bにおいて、空隙64は開口することなく、光拡散部62によって閉ざされた空間とすることができる。したがって、光の利用効率を向上することができ、広い視野角で明るい表示が得られる。
本発明は、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマディスプレイ等の各種表示装置に利用可能である。
10 液晶表示装置(表示装置)
11 バックライト(光源)
12 第1偏光板
13 液晶パネル(光変調素子)
14 第2偏光板
15 液晶表示体(表示体)
16 光拡散部材
17 TFT基板
18 カラーフィルター基板
19 液晶層
20 スペーサー
21 透明基板
22 半導体層
23 ゲート電極
24 ソース電極
25 ドレイン電極
26 TFT
27 ゲート絶縁膜
28 第1層間絶縁膜
29 コンタクトホール
30 第2層間絶縁膜
31 画素電極
32 コンタクトホール
33 配向膜
34 透明基板
35 ブラックマトリクス
36 カラーフィルター
37 平坦化層
38 対向電極
39 配向膜
40 光源
41 導光板
42 基材
43 光拡散部
44 遮光層
45 空隙
46 低屈折率部
47 塗膜
48 開口パターン
49 フォトマスク
50 塗膜
60 光拡散部材
61 基材
62 光拡散部
63 遮光層
64 空隙
65 低屈折率部
66 投影図形

Claims (8)

  1. 光透過性を有する基材と、前記基材の一面に形成された光拡散部と、前記基材の一面において前記光拡散部の形成領域以外の領域に形成された複数の遮光層と、前記光拡散部の間、かつ、前記遮光層と重なる位置に形成された空隙に、前記光拡散部の構成材料よりも屈折率が低い低屈折率材料が充填されてなる複数の低屈折率部と、を備え、
    前記光拡散部が、前記基材側に光射出端面を有するとともに、前記基材側と反対側に前記光射出端面の面積よりも大きい面積の光入射端面を有し、
    前記光拡散部の前記光入射端面から前記光射出端面までの高さが前記遮光層の層厚よりも大きく、
    前記複数の低屈折率部のうち少なくとも1つが、前記遮光層の直径をL、前記光拡散部の厚さをd、前記光拡散部の厚さの中間部位において、前記光拡散部と、前記基材に平行な直線とのなす角をθとしたとき、tanθ=2d/Lの関係を満たすことを特徴とする光拡散部材。
  2. 前記複数の遮光層が、前記基材の前記一面の法線方向から見て非周期的に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光拡散部材。
  3. 前記複数の遮光層のうち少なくとも一つの遮光層の寸法が他の遮光層の寸法と異なることを特徴とする請求項1または2に記載の光拡散部材。
  4. 前記遮光層が前記基材の一面に接する部分の平面形状が、少なくとも長軸と短軸とを有する異方形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光拡散部材。
  5. 前記遮光層が前記基材の一面に接する部分の平面形状が、等方性形状と異方性形状とが混在していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光拡散部材。
  6. 前記低屈折率材料が、空気または不活性ガスであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光拡散部材。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の光拡散部材と、該光拡散部材に接合された表示体と、を備えたことを特徴とする表示装置。
  8. 前記表示体は、液晶表示素子であることを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015129763A1 (ja) * 2014-02-26 2015-09-03 シャープ株式会社 表示装置
CN113437120A (zh) * 2021-06-11 2021-09-24 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 显示面板及其制作方法

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