JP2013221384A - 金属管柱の基部構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属管柱の基部構造を簡素にし、かつ当該金属管柱に容易に溶融めっきを施せるとともに、金属管柱の基部構造体における応力を支持する部分の機械的強度の低下を回避することができる金属管柱の基部構造体を提供する。
【解決手段】金属管柱の基部構造体1は、上下方向に延びる金属管柱2と、金属管柱2の下端部が接合されたベースプレート3と、下端側を全周に亘ってベースプレート3に接合し、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合したカップ部材5とを備える。ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間には、複数のめっき用空気抜き穴6が設けられる。
【選択図】図3
【解決手段】金属管柱の基部構造体1は、上下方向に延びる金属管柱2と、金属管柱2の下端部が接合されたベースプレート3と、下端側を全周に亘ってベースプレート3に接合し、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合したカップ部材5とを備える。ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間には、複数のめっき用空気抜き穴6が設けられる。
【選択図】図3
Description
本発明は、立設する金属管柱の基部構造体に関し、特に、街路や高速道路などの道路の路傍、または、公園などに設置し、照明用および標識用やカメラ、マイクロフォン、スピーカ等の設備設置用等として供される鋼管柱等の金属管柱の基部構造体に関する。
立設する金属管柱の基部には、風力、交通振動などによって横方向への繰り返し応力が加えられる。従って、一般的な金属管柱の基部には、その繰り返し応力に対抗して金属管柱の倒壊を防ぐため、補強材として所要数の縦リブが設けられている。金属管柱は、数メートルの高さ位置に照明灯や標識等の比較的軽量の設備を保持するものであり、その外径は概ね5〜50cmとされている。
また、金属管柱は、一般用の建築用構造部材とは異なり、上方から大きな荷重がかからないため、例えば、(社)建設電気技術協会の道路照明器材使用書等の基準に定められるように、肉厚3〜6mm程度のものが使用されている。
一般に、金属管柱は、風雨に曝される場所で使用されるため、風力や交通振動などによって横方向への荷重がかかったときに、その基部において折損し倒壊することのないように十分な強度を保持できる設計がなされている。このため、一般的には、金属管柱は、先端を先細りとしたテーパポールとされ、その外径には1/100〜1/75程度のテーパが設けられている。
一般に、金属管柱は、風雨に曝される場所で使用されるため、風力や交通振動などによって横方向への荷重がかかったときに、その基部において折損し倒壊することのないように十分な強度を保持できる設計がなされている。このため、一般的には、金属管柱は、先端を先細りとしたテーパポールとされ、その外径には1/100〜1/75程度のテーパが設けられている。
従来のこの種の金属管柱の基部構造体として、例えば、図14に示すもの(特許文献1参照)が知られている。
図14に示す金属管柱の基部構造体101においては、金属管柱102の下端部には、金属管柱102を支持する金属製のベースプレート103が接合されている。金属管柱102は、その下端部がベースプレート103に穿設された穴103aに嵌挿され、符号103bで示す金属管柱102の下面と穴103aの周壁部分を金属管柱102の円周方向に溶接してベースプレート103に接合される。ただし、金属管柱102とベースプレート103との接合方法としては、金属管柱102の下端部とベースプレート103の上面とを溶接によって接合してもよい。
図14に示す金属管柱の基部構造体101においては、金属管柱102の下端部には、金属管柱102を支持する金属製のベースプレート103が接合されている。金属管柱102は、その下端部がベースプレート103に穿設された穴103aに嵌挿され、符号103bで示す金属管柱102の下面と穴103aの周壁部分を金属管柱102の円周方向に溶接してベースプレート103に接合される。ただし、金属管柱102とベースプレート103との接合方法としては、金属管柱102の下端部とベースプレート103の上面とを溶接によって接合してもよい。
また、ベースプレート103には、ベースプレート103を対象物に設置・固定するための複数のアンカー取付孔104が穿設されている。
更に、金属管柱102の下方部の周囲には、縦方向に延びる複数の縦リブ105が設けられ、各縦リブ105がベースプレート103の上面に接合されるようになっている。縦リブ105は、金属管柱102にかかる四方からの荷重に耐えうる構造とする必要があることから、金属管柱102の円周方向において等間隔に少なくとも4個、場合によっては6個ないし8個設けられる。なお、縦リブ105と、金属管柱102およびベースプレート103とは、溶接によって接合されるのが一般的である。
更に、金属管柱102の下方部の周囲には、縦方向に延びる複数の縦リブ105が設けられ、各縦リブ105がベースプレート103の上面に接合されるようになっている。縦リブ105は、金属管柱102にかかる四方からの荷重に耐えうる構造とする必要があることから、金属管柱102の円周方向において等間隔に少なくとも4個、場合によっては6個ないし8個設けられる。なお、縦リブ105と、金属管柱102およびベースプレート103とは、溶接によって接合されるのが一般的である。
しかしながら、この図14に示す金属管柱の基部構造体101にあっては、金属管柱102に風力や交通振動などにより常時、外力が繰り返し作用し、繰り返し作用する横荷重のために、長年の使用において、特に縦リブ105の上端の溶接部の位置(図14において符号106で示す位置)に金属疲労による亀裂が発生する可能性が高いという問題点があった。これは、金属管柱102はその基部のみで全体を支持される構造であるため、横荷重が作用するとその荷重はすべて基部にかかり、そのとき、縦リブ105の上端の溶接部に応力集中を発生させることになるからである。縦リブ105の上端の隅肉溶接止端部である溶接部は、もともと溶接による熱履歴を受けて組織変化を起こし、金属疲労に対して脆弱な組織となりやすい上に、前述したような連続的な繰り返し荷重を受けることになるため、溶接部での金属疲労による亀裂発生は、長期の使用にあたって避けがたい問題であった。
これに対し、縦リブの上端の溶接部への応力集中を回避する目的で、例えば、図15乃至図17に示す金属管柱の基部構造体(特許文献1参照)及び図18に示す支柱支持装置(特許文献2参照)が知られている。
図15乃至図17に示す金属管柱の基部構造体201は、金属管柱202と、金属管柱202の下端部が接合されたベースプレート203と、下端側をベースプレート203に接合し、上端側を金属管柱202の外周に沿って全周に亘って接合してなるカップ部材205とを備えている。
図15乃至図17に示す金属管柱の基部構造体201は、金属管柱202と、金属管柱202の下端部が接合されたベースプレート203と、下端側をベースプレート203に接合し、上端側を金属管柱202の外周に沿って全周に亘って接合してなるカップ部材205とを備えている。
金属管柱202は、図17に示すように、その下端部がベースプレート203に穿設された穴203aに嵌挿され、符号Cで示す金属管柱202の下面と穴203aの周壁部分及び金属管柱202の外周面とベースプレート203の上面とを金属管柱202の円周方向に溶接して接合される。また、カップ部材205は、下端側が符号Bで示すベースプレート203の上面に円周方向に溶接して接合され、上端側が符号Aで示す金属管柱202の外周面に円周方向に溶接して接合される。
そして、ベースプレート203のカップ部材205の外側には、ベースプレート203を対象物に設置・固定するための複数のアンカー取付孔204が穿設されている。
また、金属管柱202の下端部には、図15及び図16に示すように、めっき用空気抜き穴206が形成されている。
このように、金属管柱の基部構造体201を構成することにより、金属管柱201へ横方向の力がかかったときに、金属管柱201の下端部とカップ部材205の下端部の双方で応力を支持することができるので、局部的な応力集中が発生するのを回避することができる。
また、金属管柱202の下端部には、図15及び図16に示すように、めっき用空気抜き穴206が形成されている。
このように、金属管柱の基部構造体201を構成することにより、金属管柱201へ横方向の力がかかったときに、金属管柱201の下端部とカップ部材205の下端部の双方で応力を支持することができるので、局部的な応力集中が発生するのを回避することができる。
また、図18に示す支柱支持装置301は、コンクリート基礎310の上面に固定した基板303の上面に、支柱302の下端部と補強部材305とを溶接により固定している。支柱302の下端部は、符号302aで示す支柱302の下端部の外周面と基板302の上面とを円周方向に溶接により接合される。また、補強部材205は、下端側が符号305aで示すベースプレート基板303の上面に円周方向に溶接して接合され、上端側が符号305bで示す支柱302の外周面に円周方向に溶接して接合される。そして、基板303の補強部材305よりも外側には、複数の通孔304が形成され、通孔304を介してボルト311及びナット312により、基板303がコンクリート基礎310の上面に固定される。
そして、支柱302の下端部には、外周面に線材307を巻回した補強チューブ306が内嵌されている。
このように、支柱支持装置301を構成することにより、補強チューブ306の外周面に設けた線材307が支柱302の下部内周面を支え、この支柱302の下部が局部的に折れ曲がるのを防止して、支柱302の下部のごく一部に、大きな力が加わるのを防止することができる。
このように、支柱支持装置301を構成することにより、補強チューブ306の外周面に設けた線材307が支柱302の下部内周面を支え、この支柱302の下部が局部的に折れ曲がるのを防止して、支柱302の下部のごく一部に、大きな力が加わるのを防止することができる。
しかしながら、図15乃至図17に示す金属管柱の基部構造体201及び図18に示した支柱支持装置301にあっては、以下の問題点があった。
即ち、図15乃至図17に示す金属管柱の基部構造体201の場合、金属管柱201の下端部とカップ部材205の下端部の双方で応力を支持することができ、局部的な応力集中が発生するのを回避することができるものの、金属管柱202の下端部にめっき用空気抜き穴206が形成されているため、金属管柱202の下端部を溶接し、金属管柱202の外周面において外周全周に亘ってカップ部材205を溶接している構造では、応力を主に支持する金属管柱202の下端側に弱体(めっき用空気抜き穴206)を有することになり、機械的強度が弱く、長期にわたる使用において特に問題となることが多かった。めっき用空気抜き穴206を、金属管柱202の下端部ではなく、カップ部材205に設けた場合にあっても、応力を主に支持するカップ部材205の機械的強度が弱くなり、長期にわたる使用において問題となる。
即ち、図15乃至図17に示す金属管柱の基部構造体201の場合、金属管柱201の下端部とカップ部材205の下端部の双方で応力を支持することができ、局部的な応力集中が発生するのを回避することができるものの、金属管柱202の下端部にめっき用空気抜き穴206が形成されているため、金属管柱202の下端部を溶接し、金属管柱202の外周面において外周全周に亘ってカップ部材205を溶接している構造では、応力を主に支持する金属管柱202の下端側に弱体(めっき用空気抜き穴206)を有することになり、機械的強度が弱く、長期にわたる使用において特に問題となることが多かった。めっき用空気抜き穴206を、金属管柱202の下端部ではなく、カップ部材205に設けた場合にあっても、応力を主に支持するカップ部材205の機械的強度が弱くなり、長期にわたる使用において問題となる。
また、図18に示した支柱支持装置301の場合、外周面に線材307を巻回した補強チューブ306を用いるため、支柱302の基部における構造が複雑となり、また、支柱302には溶融めっきを施すのが一般的であるが、その溶融めっきを施工する際に補強チューブ306の部分が邪魔となり支柱302の内面側において溶融めっきが十分に施せないという問題があった。
従って、本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、金属管柱の基部構造を簡素にし、かつ当該金属管柱に容易に溶融めっきを施せるとともに、金属管柱の基部構造体における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下を回避することができる金属管柱の基部構造体を提供することにある。
従って、本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、金属管柱の基部構造を簡素にし、かつ当該金属管柱に容易に溶融めっきを施せるとともに、金属管柱の基部構造体における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下を回避することができる金属管柱の基部構造体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に係る金属管柱の基部構造体は、上下方向に延びる金属管柱と、該金属管柱の下端部が接合されたベースプレートと、下端側を全周に亘って前記ベースプレートに接合し、上端側を前記金属管柱の外周に沿って全周に亘って接合したカップ部材とを備え、前記ベースプレートの、前記金属管柱が接合された部分と前記カップ部材が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴を設けたことを特徴としている。
この請求項1に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管柱へ横方向の力がかかったときに、金属管体の下端部とカップ部材の下端部の双方で応力を支持することができ、しかも、カップ部材は、上端側を金属管柱の外周に沿って全周に亘って接合してあるので、従来のような縦リブで発生した応力集中は発生せずに応力集中を緩和し亀裂発生を阻止することができる。このため、金属管柱の内部に従来の図18に示すような補強チューブが不要となり、金属管柱の基部構造を簡素にし、かつ当該金属管柱に容易に溶融めっきを施すことができる。また、ベースプレートの、金属管柱が接合された部分とカップ部材が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴を設けたので、金属管体やカップ部材にめっき用空気抜き穴を加工する必要はなく、金属管柱の基部構造体における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下を回避することができる。また、金属管柱へ横方向の力がかかったときにあまり応力がかからないベースプレートにめっき用空気抜き穴を設けたので、めっき用空気抜き穴の径に制約がなくなり、大径化でき、溶融めっき処理を容易に行うことができる。
また、本発明のうち請求項2に係る金属管柱の基部構造体は、請求項1記載の金属管柱の基部構造体において、前記金属管柱内に補強部材としての鋼管からなる円管を内装し、該円管を前記金属管柱内に内装する際には、前記円管の下端部を前記ベースプレートに接合すると共に、前記円管の頂部を前記金属管柱のカップ部材接合位置よりも10mm以上高い位置において前記金属管柱の内面に当接または近接させたことを特徴としている。
この請求項2に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管柱内に補強部材としての鋼管からなる円管を内装し、円管の下端部を前記ベースプレートに接合すると共に、円管の頂部を金属管柱の内面に当接または近接させたので、金属管柱へ横方向の力がかかったときの金属管体の支持点を、金属管体の下端部とベースプレートとの接合点と、金属管体とカップ部材との接合点とに加え、金属管体と円管の頂部との当接または近接点をも支持点することができる。このため、金属管柱へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができる。更に、円管の頂部を金属管柱のカップ部材接合位置よりも10mm以上高い位置において金属管柱の内面に当接または近接させてあるので、金属管体を支持する支持点である金属管体と円管の頂部との当接または近接点の位置を金属管柱のカップ部材接合位置から十分に離すことができ、金属管柱へ横方向の力がかかったときの支持をより強度十分に安定して行うことができる。
また、本発明のうち請求項3に係る金属管柱の基部構造体は、請求項2記載の金属管柱の基部構造体において、前記ベースプレートの、前記金属管柱が接合された部分と前記円管が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴を設けたことを特徴としている。
この請求項3に係る金属管柱の基部構造体によれば、ベースプレートの、金属管柱が接合された部分とカップ部材が接合された部分との間に設けられた複数のめっき用空気抜き穴に加えて、ベースプレートの、金属管柱が接合された部分と円管が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴を設けるので、めっき用空気抜き穴の数を増加でき、溶融めっき処理をより容易に行うことができる。この際に、ベースプレートにめっき用空気抜き穴を設けるので、金属管柱の基部構造体における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下はない。
この請求項3に係る金属管柱の基部構造体によれば、ベースプレートの、金属管柱が接合された部分とカップ部材が接合された部分との間に設けられた複数のめっき用空気抜き穴に加えて、ベースプレートの、金属管柱が接合された部分と円管が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴を設けるので、めっき用空気抜き穴の数を増加でき、溶融めっき処理をより容易に行うことができる。この際に、ベースプレートにめっき用空気抜き穴を設けるので、金属管柱の基部構造体における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下はない。
また、本発明のうち請求項4に係る金属管柱の基部構造体は、請求項2又は3記載の金属管柱の基部構造体において、前記円管が直管であることを特徴としている。
この請求項4に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管体内に補強部材として内装する円管に、直管を使用することができる。
また、本発明のうち請求項5に係る金属管柱の基部構造体は、請求項2又は3記載の金属管柱の基部構造体において、前記円管がテーパー管であることを特徴としている。
この請求項5に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管体内に補強部材として内装する円管に、テーパー管を使用することができる。
この請求項4に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管体内に補強部材として内装する円管に、直管を使用することができる。
また、本発明のうち請求項5に係る金属管柱の基部構造体は、請求項2又は3記載の金属管柱の基部構造体において、前記円管がテーパー管であることを特徴としている。
この請求項5に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管体内に補強部材として内装する円管に、テーパー管を使用することができる。
更に、本発明のうち請求項6に係る金属管柱の基部構造体は、請求項2乃至4のうちいずれか一項に記載の金属管柱の基部構造体において、前記金属管柱と前記円管とを溶融めっきの凝固体で一体化することを特徴としている。
この請求項6に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管柱と円管とを溶融めっきの凝固体で一体化でき、より強度を高めることができる。
この請求項6に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管柱と円管とを溶融めっきの凝固体で一体化でき、より強度を高めることができる。
本発明に係る金属管柱の基部構造体によれば、金属管柱へ横方向の力がかかったときに、金属管体の下端部とカップ部材の下端部の双方で応力を支持することができ、しかも、カップ部材は、上端側を金属管柱の外周に沿って全周に亘って接合してあるので、従来のような縦リブで発生した応力集中は発生せずに応力集中を緩和し亀裂発生を阻止することができる。このため、金属管柱の内部に従来のような補強チューブが不要となり、金属管柱の基部構造を簡素にし、かつ当該金属管柱に容易に溶融めっきを施すことができる。
また、ベースプレートの、金属管柱が接合された部分とカップ部材が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴を設けたので、金属管体やカップ部材にめっき用空気抜き穴を加工する必要はなく、金属管柱の基部構造体における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下を回避することができる。また、金属管柱へ横方向の力がかかったときにあまり応力がかからないベースプレートにめっき用空気抜き穴を設けたので、めっき用空気抜き穴の径に制約がなくなり、大径化でき、溶融めっき処理を容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る金属管柱の基部構造体の第1実施形態の一部を断面した正面図である。図2は、図1に示す金属管柱の基部構造体の部分平面図である。図3は、図1に示す金属管柱の基部構造体の溶接部を説明するための断面図である。
図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1は、街路や高速道路などの道路の路傍、または、公園などに設置し、照明用および標識用やカメラ、マイクロフォン、スピーカ等の設備設置用等として供される金属管柱の基部構造体であり、金属管柱2と、金属管柱2の下端部が接合された金属製のベースプレート3と、下端側をベースプレート3に接合し、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合したカップ部材5とを備えている。
図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1は、街路や高速道路などの道路の路傍、または、公園などに設置し、照明用および標識用やカメラ、マイクロフォン、スピーカ等の設備設置用等として供される金属管柱の基部構造体であり、金属管柱2と、金属管柱2の下端部が接合された金属製のベースプレート3と、下端側をベースプレート3に接合し、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合したカップ部材5とを備えている。
金属管柱2は、上下方向において上方が細くなるように傾斜する鋼管からなる1/75〜1/100テーパーポールであり、図3に示すように、その下端部がベースプレート3に穿設された穴3aに嵌挿され、符号Cで示す金属管柱2の下面と3aの周壁部分及び金属管柱2の外周面とベースプレート3の上面とを金属管柱2の円周方向に溶接して接合される。
また、カップ部材5は、図1及び図2に示すように、ベースプレート3側から立ち上がる円筒形の側部5bと、側部5bの上端縁から内側に断面円弧状に湾曲する湾曲部5cと、湾曲部5cの先端から水平方向に延びる平板部5aとを備えて金属板により一体に形成されている。平板部5aの中央には、金属管柱2の下端部が挿通可能な丸孔が形成されている。そして、図3に示すように、金属管柱2に、カップ部材5を伏せた状態で丸孔を介して挿入し、カップ部材5の側部5bの下端側を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の上端側の平板部5aを符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合している。ここで、カップ部材5の上端側の平板部5aを符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合した状態では、図1及び図3に示すように、平板部5aの湾曲部5c側の端部5dが金属管柱2よりも外側に突出した状態になっている。
そして、ベースプレート3のカップ部材5の外側には、図1及び図2に示すように、ベースプレート3を対象物に設置・固定するための複数のアンカー取付孔4が穿設されている。
ここで、図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1において、金属管柱2は長期間の野ざらし状態での使用であるため、長寿命とするために溶融めっき(いわゆる溶融亜鉛へのどぶ付けめっき)処理が行われる。このとき、基礎部を含め金属管柱2の内面及び表面に亜鉛を付着させる処理を行う。
この金属管柱2への溶融めっきに際し、図1乃至図3に示すように、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴6が設けられている。
ここで、図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1において、金属管柱2は長期間の野ざらし状態での使用であるため、長寿命とするために溶融めっき(いわゆる溶融亜鉛へのどぶ付けめっき)処理が行われる。このとき、基礎部を含め金属管柱2の内面及び表面に亜鉛を付着させる処理を行う。
この金属管柱2への溶融めっきに際し、図1乃至図3に示すように、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴6が設けられている。
この金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2へ横方向の力がかかったときに、金属管柱2の下端部とカップ部材5の下端部の双方で応力を支持することができ、しかも、カップ部材5は、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合してあるので、従来のような縦リブで発生した応力集中は発生せずに応力集中を緩和し亀裂発生を阻止することができる。このため、金属管柱2の内部に従来の図18に示すような補強チューブが不要となり、金属管柱2の基部構造を簡素にし、かつ当該金属管柱2に容易に溶融めっき(溶融亜鉛めっき:いわゆるどぶ付けめっき)を施すことができる。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴6を設けたので、金属管体2やカップ部材5にめっき用空気抜き穴を加工する必要はなく、金属管柱の基部構造体1における応力を支持する部分の機械的強度の低下を回避することができる。また、金属管柱2へ横方向の力がかかったときにあまり応力がかからないベースプレート3にめっき用空気抜き穴6を設けたので、めっき用空気抜き穴6の径に制約がなくなり、大径化でき、溶融めっき処理を容易に行うことができる。
なお、カップ部材5の寸法は、金属管柱2の材質、形状、用途等に応じて適宜設計が可能であり、特に限定されるものではない。但し、金属管柱2の高さが2m〜10m前後の場合には、図1に示すように、金属管柱2の下端部の外径をXとしたときに、カップ部材5の高さHを1/4X〜3/4X、好ましくは1/4X〜1/2X、カップ部材5の下端部の外径Yを1.2X〜3Xとすることが好ましい。カップ部材5の高さHが1/4X未満であったり、カップ部材5の下端部の外径Yが1.2X未満である場合、ベースプレート3の補強としての効果が小さくなり、ベースプレート3の厚さを厚くするといった補強が必要となる。また、カップ部材5の高さHが3/4Xを超えると座屈しやすくなり、カップ部材5の下端部の外径Yが3Xを超えても機能的にそれらカップ部材5の下端部の外径Yが3Xの場合と変わらない。
また、カップ部材5の厚みは、金属管柱2の下端部の肉厚をtとしたときに、0.5t〜2t程度とすることが好ましい。カップ部材5の厚みが0.5t未満では、強度的に不利であるし、2tを超えた厚みとしても機能的には2t程度と同等であって部材重量の観点から見ればそれほど厚くする必要はない。
さらにまた、カップ部材5の断面円弧状に湾曲する湾曲部5cの湾曲部は金属管柱2の下端部の外径をXとしたときに、0.5X〜2Xの曲率を湾曲部5cが有することが強風下で繰り返される金属管柱の振動に対する座屈防止の観点から良く、0.7X〜1.8Xの曲率が好ましい。
さらにまた、カップ部材5の断面円弧状に湾曲する湾曲部5cの湾曲部は金属管柱2の下端部の外径をXとしたときに、0.5X〜2Xの曲率を湾曲部5cが有することが強風下で繰り返される金属管柱の振動に対する座屈防止の観点から良く、0.7X〜1.8Xの曲率が好ましい。
次に、図1に示す金属管柱の基部構造体の変形例について図4及び図5を参照して説明する。図4は、図1に示す金属管柱の基部構造体の変形例の一部を断面した正面図である。図5は、図4に示す金属管柱の基部構造体の溶接部を説明するための断面図である。図4及び図5において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略することがある。
図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1においては、カップ部材5の上端側の平板部5aを符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合した状態では、平板部5aの湾曲部5c側の端部5dが金属管柱2よりも外側に突出した状態になっている。
図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1においては、カップ部材5の上端側の平板部5aを符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合した状態では、平板部5aの湾曲部5c側の端部5dが金属管柱2よりも外側に突出した状態になっている。
これに対して、図4及び図5に示す金属管柱の基部構造体1では、カップ部材5において平板部5aを省略し、湾曲部5cの上端部を直接符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合してある。
このように、湾曲部5cの上端部を直接符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合すると、図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1において、平板部5aの湾曲部5c側の端部5dが金属管柱2よりも外側に突出した状態と比べて、カップ部材5を小径化することができる。
このように、湾曲部5cの上端部を直接符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合すると、図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1において、平板部5aの湾曲部5c側の端部5dが金属管柱2よりも外側に突出した状態と比べて、カップ部材5を小径化することができる。
この金属管柱の基部構造体1においても、金属管柱2へ横方向の力がかかったときに、金属管柱2の下端部とカップ部材5の下端部の双方で応力を支持することができ、しかも、カップ部材5は、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合してあるので、従来のような縦リブで発生した応力集中は発生せずに応力集中を緩和し亀裂発生を阻止することができる。このため、金属管柱2の内部に従来の図18に示すような補強チューブが不要となり、金属管柱2の基部構造を簡素にし、かつ当該金属管柱2に容易に溶融めっき(溶融亜鉛めっき:いわゆるどぶ付けめっき)を施すことができる。
また、図4及び図5に示す金属管柱の基部構造体1においても、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴6を設けたので、金属管体2やカップ部材5にめっき用空気抜き穴を加工する必要はなく、金属管柱の基部構造体1における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下を回避することができる。また、金属管柱2へ横方向の力がかかったときにあまり応力がかからないベースプレート3にめっき用空気抜き穴6を設けたので、めっき用空気抜き穴6の径に制約がなくなり、大径化でき、溶融めっき処理を容易に行うことができる。
次に、本発明に係る金属管柱の基部構造体の第2実施形態を図6を参照して説明する。図6は、本発明に係る金属管柱の基部構造体の第2実施形態の断面図である。図6において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略することがある。
図6に示す金属管柱の基部構造体1は、基本構造は図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1と同様であるが、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装した点で異なっている。
図6に示す金属管柱の基部構造体1は、基本構造は図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1と同様であるが、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装した点で異なっている。
具体的に述べると、円管7は、直管、すなわち上下方向において直径が同等の鋼管で構成され、円管7を金属管柱2内に内装する際には、円管7の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管7の内周面とベースプレート3の上面とを円管7の円周方向に溶接して接合する。また、円管7の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に当接点8で当接させている。金属管柱2と円管7との上下方向の当接位置は、金属管柱2がテーパー管で構成されているため、円管7の直径を選択することにより、任意に変更することができる。
この図6に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装し、円管7の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管7の頂部を金属管柱2の内面に当接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管7の頂部との当接点をも支持点することができる。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができる。
また、円管7の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に当接させてあるので、金属管柱2を支持する支持点である金属管柱2と円管7の頂部との当接点の位置を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)から十分に離すことができ、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持をより強度十分に安定して行うことができる。
また、図6に示す金属管柱の基部構造体1において、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間には、複数のめっき用空気抜き穴6aが設けられている。
この金属管柱の基部構造体1によれば、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に設けられた複数のめっき用空気抜き穴6に加えて、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けるので、めっき用空気抜き穴の数を増加でき、溶融めっき処理をより容易に行うことができる。この際に、ベースプレート3にめっき用空気抜き穴6aを設けるので、金属管柱の基部構造体1における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下はない。
この金属管柱の基部構造体1によれば、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に設けられた複数のめっき用空気抜き穴6に加えて、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けるので、めっき用空気抜き穴の数を増加でき、溶融めっき処理をより容易に行うことができる。この際に、ベースプレート3にめっき用空気抜き穴6aを設けるので、金属管柱の基部構造体1における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下はない。
なお、図7に示すように、円管7を金属管柱2内に内装する際には、円管7の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管7の内周面とベースプレート3の上面とを円管7の円周方向に溶接して接合するが、円管7の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に近接させて金属管柱2の内面と円管7の頂部との間に隙間9を設けるようにしてもよい。
この図7に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装し、円管7の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管7の頂部を金属管柱2の内面に近接させた。このため、図6に示す基部構造体1と同様に、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管7の頂部との近接点をも支持点することができる。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができる。
また、円管7の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に近接させてあるので、金属管柱2を支持する支持点である金属管柱2と円管7の頂部との近接点の位置を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)から十分に離すことができ、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持をより強度十分に安定して行うことができる。
なお、図6及び図7に示す金属管柱の基部構造体においも、金属管柱2は長期間の野ざらし状態での使用であるため、長寿命とするために溶融めっき(いわゆる溶融亜鉛へのどぶ付けめっき)処理が行われる。そして、この溶融めっき処理においては、基礎部を含め金属管柱2の内面及び外面に亜鉛を付着させる処理を行う。ここで、金属管柱2の内部に頂部が当接または近接した状態で内装された円管7は、この溶融亜鉛めっきの段階で、金属管柱2の内面と付着亜鉛(凝固体)で一体化される。このように、金属管柱2と円管7とを溶融めっきの凝固体で一体化することにより、より強度を高めることができる。
次に、本発明に係る金属管柱の基部構造体の第3実施形態を図8を参照して説明する。図8は、本発明に係る金属管柱の基部構造体の第8実施形態の断面図である。図8において、図1乃至図3に示す部材と同一の部材については、同一の符号を付し、その説明は省略することがある。
図8に示す金属管柱の基部構造体1は、基本構造は図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1と同様であるが、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管17を内装した点で異なっている。そして、図8に示す金属管柱の基部構造体1は、図6に示す基部構造体と、円管17がテーパー管で構成されている点で異なっている。
図8に示す金属管柱の基部構造体1は、基本構造は図1乃至図3に示す金属管柱の基部構造体1と同様であるが、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管17を内装した点で異なっている。そして、図8に示す金属管柱の基部構造体1は、図6に示す基部構造体と、円管17がテーパー管で構成されている点で異なっている。
具体的に述べると、円管17は、テーパ管、すなわち上下方向において直径が徐々に変化する鋼管で構成され、円管17を金属管柱2内に内装する際には、円管17が金属管柱2と逆テーパーとなるように、円管17の直径が小さい方を下方にして円管17の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管17の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合する。また、円管17の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に当接点18で当接させている。
この図8に示す金属管柱の基部構造体1によれば、図6に示す基部構造体1と同様に、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管17を内装し、円管17の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管17の頂部を金属管柱2の内面に当接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管17の頂部との当接点をも支持点することができる。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができる。
また、円管17の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に当接させてあるので、金属管柱2を支持する支持点である金属管柱2と円管17の頂部との当接点の位置を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)から十分に離すことができ、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持をより強度十分に安定して行うことができる。
また、図8に示す金属管柱の基部構造体1において、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管17が接合された部分との間には、複数のめっき用空気抜き穴6aが設けられている。ここで、金属管柱2が接合された部分と円管17が接合された部分との間の距離は、円管17がテーパ管で構成され、円管17の直径が小さい方を下方にして金属管柱2内に内装してあるため、図6に示す金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間の距離よりも長い。このため、各めっき用空気抜き穴6aの径を大きくすることができる。
なお、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に設けられた複数のめっき用空気抜き穴6に加えて、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管17が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けるので、めっき用空気抜き穴の数を増加でき、溶融めっき処理をより容易に行うことができる。この際に、ベースプレート3にめっき用空気抜き穴6aを設けるので、金属管柱の基部構造体1における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下はない。
なお、図9に示すように、円管17を金属管柱2内に内装する際には、円管17の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管17の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合するが、円管17の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に近接させて金属管柱2の内面と円管17の頂部との間に隙間19を設けるようにしてもよい。
この図9に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管17を内装し、円管17の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管17の頂部を金属管柱2の内面に近接させた。このため、図8に示す基部構造体1と同様に、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管17の頂部との近接点をも支持点することができる。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができる。
また、円管17の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置よりも10mm以上高い位置において金属管柱2の内面に近接させてあるので、金属管柱2を支持する支持点である金属管柱2と円管17の頂部との近接点の位置を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)から十分に離すことができ、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持をより強度十分に安定して行うことができる。
なお、図8及び図9に示す金属管柱の基部構造体1においも、金属管柱2の内部に頂部が当接または近接した状態で内装された円管17は、溶融亜鉛めっきの段階で、金属管柱2の内面と付着亜鉛(凝固体)で一体化される。このように、金属管柱2と円管17とを溶融めっきの凝固体で一体化することにより、より強度を高めることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されず種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、金属管柱2はテーパーポールに限らず、上下方向において直径が同等の円管であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこれに限定されず種々の変更、改良を行うことができる。
例えば、金属管柱2はテーパーポールに限らず、上下方向において直径が同等の円管であってもよい。
図1に示す金属管柱の基部構造体1を照明柱に適用した実施例を図10乃至図12に示す。
図10において、金属管柱の基部構造体1を金属管体2を構成する照明柱に適用した。照明柱は、高さ10m、1/100テーパーポールであり、先端に照明灯が設置されている製品である。金属管柱の基部構造体1においては、図11に示すように、金属管体2を構成する照明柱の下端部をベースプレート3に穿設された穴3aに嵌挿し、符号Cで示す金属管柱2の下面と3aの周壁部分とを照明柱の円周方向に溶接して接合した。
図10において、金属管柱の基部構造体1を金属管体2を構成する照明柱に適用した。照明柱は、高さ10m、1/100テーパーポールであり、先端に照明灯が設置されている製品である。金属管柱の基部構造体1においては、図11に示すように、金属管体2を構成する照明柱の下端部をベースプレート3に穿設された穴3aに嵌挿し、符号Cで示す金属管柱2の下面と3aの周壁部分とを照明柱の円周方向に溶接して接合した。
そして、カップ部材5は、図11及び図12に示すように、金属管柱2を構成する照明柱に、カップ部材5を伏せた状態で挿入し、カップ部材5の下端側を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の上端側を符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接により接合した。
そして、ベースプレート3のカップ部材5の外側に、ベースプレート3を対象物に設置・固定するための複数のアンカー取付孔4を穿設した。
そして、ベースプレート3のカップ部材5の外側に、ベースプレート3を対象物に設置・固定するための複数のアンカー取付孔4を穿設した。
また、図12に示すように、ベースプレート3の、金属管柱2を構成する照明柱が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、8個のめっき用空気抜き穴6を円周方向に等間隔に形成する。各めっき用空気抜き穴6の直径は、15mmmである。
この金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2へ横方向の力がかかったときに、金属管柱2の下端部とカップ部材5の下端部の双方で応力を支持することができ、しかも、カップ部材5は、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合してあるので、従来のような縦リブで発生した応力集中は発生せずに応力集中を緩和し亀裂発生を阻止することができた。
この金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2へ横方向の力がかかったときに、金属管柱2の下端部とカップ部材5の下端部の双方で応力を支持することができ、しかも、カップ部材5は、上端側を金属管柱2の外周に沿って全周に亘って接合してあるので、従来のような縦リブで発生した応力集中は発生せずに応力集中を緩和し亀裂発生を阻止することができた。
また、ベースプレート3の、金属管柱2を構成する照明柱が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数(8個)のめっき用空気抜き穴6を設けたので、金属管体2やカップ部材5にめっき用空気抜き穴を加工する必要はなく、金属管柱の基部構造体1における応力を主に支持する部分の機械的強度の低下を回避することができた。また、金属管柱2へ横方向の力がかかったときにあまり応力がかからないベースプレート3にめっき用空気抜き穴6を設けたので、めっき用空気抜き穴6の径に制約がなくなり、大径化でき、溶融めっき処理を容易に行うことができた。
図10に示す高さ10m、1/100テーパーポールの照明柱において、図11〜図12の構造をとるとき、金属管柱2の下端部の外径が178mmの場合で、カップ部材5の高さは79mm、このときのカップ部材5の湾曲部5cの曲率は1.5Xの267mmを採用し実現した。
図10に示す高さ10m、1/100テーパーポールの照明柱において、図11〜図12の構造をとるとき、金属管柱2の下端部の外径が178mmの場合で、カップ部材5の高さは79mm、このときのカップ部材5の湾曲部5cの曲率は1.5Xの267mmを採用し実現した。
次に、図6に示す金属管柱の基部構造体1の実施例を図13に示す。
図13に示す金属管柱の基部構造体1においては、カップ部材5の上端部を符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接し、さらに金属管柱2の内部に直管で構成される円管7を金属管柱2の内面に円管7の頂点が当接するような長さとして内装した。そして、円管7の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管7の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合し、金属管柱2の下端部を符号Cで示す金属管柱2の上面に金属管柱2の円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の下端部を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合した。金属管柱2として1/75テーパ管を使用し、円管7として、金属管柱2の基部における直径よりも4.27mm小径の直管であって長さ160mm程度のものを使用した。金属管柱2の内面と円管7の頂部との当接位置は、円管7の長さが160mmであるため、ベースプレート3の上面から160mmの位置である。また、カップ部材5上端部のベースプレート3の上面からの高さが80mm程度であるため、金属管柱2の内面と円管7の頂部との当接位置は、金属管柱2のカップ部材接合位置よりも80mm程度高い位置になる。
図13に示す金属管柱の基部構造体1においては、カップ部材5の上端部を符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接し、さらに金属管柱2の内部に直管で構成される円管7を金属管柱2の内面に円管7の頂点が当接するような長さとして内装した。そして、円管7の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管7の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合し、金属管柱2の下端部を符号Cで示す金属管柱2の上面に金属管柱2の円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の下端部を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合した。金属管柱2として1/75テーパ管を使用し、円管7として、金属管柱2の基部における直径よりも4.27mm小径の直管であって長さ160mm程度のものを使用した。金属管柱2の内面と円管7の頂部との当接位置は、円管7の長さが160mmであるため、ベースプレート3の上面から160mmの位置である。また、カップ部材5上端部のベースプレート3の上面からの高さが80mm程度であるため、金属管柱2の内面と円管7の頂部との当接位置は、金属管柱2のカップ部材接合位置よりも80mm程度高い位置になる。
そして、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴6を円周方向に等間隔に形成した。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けた。金属管柱2と円管7との間の隙間は2.1mm程度である。図13に示すように、めっき用空気抜き穴6aの一部に円管7の下端部が重なる状態となったが、強度上の問題はなかった。
また、金属管柱2の内面と円管7の頂部とは、溶融めっき時、亜鉛被膜で一体化され、強度は十分に発揮できることがわかった。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けた。金属管柱2と円管7との間の隙間は2.1mm程度である。図13に示すように、めっき用空気抜き穴6aの一部に円管7の下端部が重なる状態となったが、強度上の問題はなかった。
また、金属管柱2の内面と円管7の頂部とは、溶融めっき時、亜鉛被膜で一体化され、強度は十分に発揮できることがわかった。
更に、円管7は、鋼管が使用できるため、安価で製作可能であった。
この図13に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装し、円管7の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管7の頂部を金属管柱2の内面に当接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管7の頂部との当接点をも支持点することができた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができた。
この図13に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装し、円管7の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管7の頂部を金属管柱2の内面に当接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管7の頂部との当接点をも支持点することができた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができた。
また、円管7の頂部を金属管柱2のカップ部材接合位置よりも80mm程度高い位置において金属管柱2の内面に当接させてあるので、金属管柱2を支持する支持点である金属管柱2と円管7の頂部との当接点の位置を金属管柱2のカップ部材接合位置(符号Aで示す位置)から十分に離すことができ、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持をより強度十分に安定して行うことができた。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に設けられた複数のめっき用空気抜き穴6に加えて、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けたので、めっき用空気抜き穴の数を増加でき、溶融めっき処理をより容易に行うことができた。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に設けられた複数のめっき用空気抜き穴6に加えて、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けたので、めっき用空気抜き穴の数を増加でき、溶融めっき処理をより容易に行うことができた。
次に、図8に示す金属管柱の基部構造体を製作した。
図8に示す金属管柱の基部構造体1において、円管17として上下方向において直径が徐々に変化する鋼管で構成されるテーパー管を使用した。そして、カップ部材5の上端部を符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接し、さらに金属管柱2の内部に円管17を円管17が金属管柱2と逆テーパーとなるように、円管17の直径が小さい方を下方にし、円管17の頂点が金属管柱2の内面に当接するように内装した。そして、円管17の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管17の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合し、金属管柱2の下端部を符号Cで示す金属管柱2の上面に金属管柱2の円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の下端部を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合した。
図8に示す金属管柱の基部構造体1において、円管17として上下方向において直径が徐々に変化する鋼管で構成されるテーパー管を使用した。そして、カップ部材5の上端部を符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接し、さらに金属管柱2の内部に円管17を円管17が金属管柱2と逆テーパーとなるように、円管17の直径が小さい方を下方にし、円管17の頂点が金属管柱2の内面に当接するように内装した。そして、円管17の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管17の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合し、金属管柱2の下端部を符号Cで示す金属管柱2の上面に金属管柱2の円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の下端部を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合した。
そして、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴6を円周方向に等間隔に形成した。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けた。金属管柱2の基部と逆テーパーのテーパー管で構成される円管17の下端部との隙間が、直管で構成される円管7を金属管柱2の内部に内装する場合よりも大きくなるので、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間の距離も大きくなり、各めっき用空気抜き穴6aの径を大きくすることができた。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けた。金属管柱2の基部と逆テーパーのテーパー管で構成される円管17の下端部との隙間が、直管で構成される円管7を金属管柱2の内部に内装する場合よりも大きくなるので、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間の距離も大きくなり、各めっき用空気抜き穴6aの径を大きくすることができた。
また、金属管柱2の内面と円管7の頂部とは、溶融めっき時、亜鉛被膜で一体化され、強度は十分に発揮できることがわかった。
この図8に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管17を内装し、円管17の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管17の頂部を金属管柱2の内面に当接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管17の頂部との当接点をも支持点することができた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができた。
この図8に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管17を内装し、円管17の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管17の頂部を金属管柱2の内面に当接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管17の頂部との当接点をも支持点することができた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができた。
次に、図7に示す金属管柱の基部構造体1を製作した。
図7に示す金属管柱の基部構造体1においては、カップ部材5の上端部を符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接し、さらに金属管柱2の内部に直管で構成される円管7を金属管柱2の内面に円管7の頂点が近接して隙間9を形成するような長さとして内装した。そして、円管7の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管7の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合し、金属管柱2の下端部を符号Cで示す金属管柱2の上面に金属管柱2の円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の下端部を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合した。
図7に示す金属管柱の基部構造体1においては、カップ部材5の上端部を符号Aで示す金属管柱2の外周に沿って全周に亘って溶接し、さらに金属管柱2の内部に直管で構成される円管7を金属管柱2の内面に円管7の頂点が近接して隙間9を形成するような長さとして内装した。そして、円管7の下端部をベースプレート3に符号Dで示す円管7の内周面とベースプレート3の上面とを円管17の円周方向に溶接して接合し、金属管柱2の下端部を符号Cで示す金属管柱2の上面に金属管柱2の円周方向に溶接して接合し、カップ部材5の下端部を符号Bで示すベースプレート3の上面に円周方向に溶接して接合した。
そして、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分とカップ部材5が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴6を円周方向に等間隔に形成した。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けた。
本実施例において、金属管柱2の内面と円管7の頂部との間の隙間9の大きさは、1.5mm程度であったが、当該隙間9は、溶融めっき時、めっき用空気抜き穴6aから流入した溶融亜鉛の凝固被膜による被膜で一体化され強度は十分に発揮できることがわかった。
また、ベースプレート3の、金属管柱2が接合された部分と円管7が接合された部分との間に形成された複数のめっき用空気抜き穴6aを設けた。
本実施例において、金属管柱2の内面と円管7の頂部との間の隙間9の大きさは、1.5mm程度であったが、当該隙間9は、溶融めっき時、めっき用空気抜き穴6aから流入した溶融亜鉛の凝固被膜による被膜で一体化され強度は十分に発揮できることがわかった。
また、円管7は、鋼管が使用できるため、安価で製作可能であった。
この図7に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装し、円管7の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管7の頂部を金属管柱2の内面に近接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管7の頂部との近接点をも支持点することができた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができた。
この図7に示す金属管柱の基部構造体1によれば、金属管柱2内に補強部材としての鋼管からなる円管7を内装し、円管7の下端部をベースプレート3に接合すると共に、円管7の頂部を金属管柱2の内面に近接させた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの金属管柱2の支持点を、金属管柱2の下端部とベースプレート3との接合点と、金属管柱2とカップ部材5との接合点とに加え、金属管柱2と円管7の頂部との近接点をも支持点することができた。このため、金属管柱2へ横方向の力がかかったときの支持を強度十分な構造で行うことができた。
1 金属管柱の基部構造体
2 金属管柱
3 ベースプレート
3a 穴
4 アンカー取付孔
5 カップ部材
6,6a めっき用空気抜き穴
7,17 円管
8,18 当接点
9,19 隙間
2 金属管柱
3 ベースプレート
3a 穴
4 アンカー取付孔
5 カップ部材
6,6a めっき用空気抜き穴
7,17 円管
8,18 当接点
9,19 隙間
Claims (6)
- 上下方向に延びる金属管柱と、該金属管柱の下端部が接合されたベースプレートと、下端側を全周に亘って前記ベースプレートに接合し、上端側を前記金属管柱の外周に沿って全周に亘って接合したカップ部材とを備え、
前記ベースプレートの、前記金属管柱が接合された部分と前記カップ部材が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴を設けたことを特徴とする金属管柱の基部構造体。 - 前記金属管柱内に補強部材としての鋼管からなる円管を内装し、該円管を前記金属管柱内に内装する際には、前記円管の下端部を前記ベースプレートに接合すると共に、前記円管の頂部を前記金属管柱のカップ部材接合位置よりも10mm以上高い位置において前記金属管柱の内面に当接または近接させたことを特徴とする請求項1記載の金属管柱の基部構造体。
- 前記ベースプレートの、前記金属管柱が接合された部分と前記円管が接合された部分との間に、複数のめっき用空気抜き穴を設けたことを特徴とする請求項2記載の金属管柱の基部構造体。
- 前記円管が直管であることを特徴とする請求項2又は3記載の金属管柱の基部構造体。
- 前記円管がテーパー管であることを特徴とする請求項2又は3記載の金属管柱の基部構造体。
- 前記金属管柱と前記円管とを溶融めっきの凝固体で一体化することを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか一項に記載の金属管柱の基部構造体。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016056625A (ja) * | 2014-09-11 | 2016-04-21 | 東日本旅客鉄道株式会社 | 柱体倒壊防止構造 |
JP2020049502A (ja) * | 2018-09-26 | 2020-04-02 | 株式会社藤久鉄商 | 二重鋼管を用いた信号柱または標識柱などの交通安全施設およびその製造方法 |
Citations (5)
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JPH0662139U (ja) * | 1993-02-05 | 1994-09-02 | 株式会社因幡電機製作所 | 照明用ポ−ル |
JPH0995952A (ja) * | 1995-09-29 | 1997-04-08 | Hitachi Metals Ltd | 柱脚金物 |
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JP2004011785A (ja) * | 2002-06-07 | 2004-01-15 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 鉛ダンパおよびその製造方法 |
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-
2012
- 2012-04-19 JP JP2012095884A patent/JP2013221384A/ja active Pending
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