JP2013221093A - 粘着剤組成物 - Google Patents

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JP2013221093A JP2012093848A JP2012093848A JP2013221093A JP 2013221093 A JP2013221093 A JP 2013221093A JP 2012093848 A JP2012093848 A JP 2012093848A JP 2012093848 A JP2012093848 A JP 2012093848A JP 2013221093 A JP2013221093 A JP 2013221093A
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功太郎 川上
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Abstract

【課題】導電性に優れ、腐食性が低い粘着剤組成物を提供する。
【解決手段】イオン液体(A)と、(メタ)アクリル重合体(B)を含有してなる粘着剤組成物(Y)であって、(A)と(B)の溶解度パラメータの差の絶対値が1.5以下である粘着剤組成物。(A)が、カチオン(a1)とアニオン(a2)から構成されるイオン液体であり、(a1)が、アミジニウムカチオン(a1−1)、ピリジニウムカチオン(a1−2)、ピラゾリウムカチオン(a1−3)又はグアニジニウムカチオン(a1−4)である粘着剤組成物(Y)。
【選択図】なし

Description

本発明は、粘着剤組成物に関する。
粘着剤組成物の静電気による帯電を抑制する方法として、粘着剤組成物に低分子の界面活性剤を添加する方法(特許文献1)が開示されている。しかしながら、かかる方法においては、添加した低分子の界面活性剤が粘着剤表面にブリードし易く、帯電防止効果が長期間持続できないという課題を有している。
また、帯電防止剤を粘着剤層に含有させた粘着シート(特許文献2)が開示されている。かかる粘着シートにおいては、粘着剤表面に帯電防止剤がブリードアウトするのを抑制するために、ポリエーテルポリオール化合物と過塩素酸リチウムを含有してなる帯電防止剤をアクリル系粘着剤に添加している。しかしながら、かかる方法で使用されている過塩素酸リチウムは腐食性が高いため、粘着面が金属に直接触れた場合には金属を腐食するという問題がある。
特開平9−165460号公報 特開平6−128539号公報
本発明の目的は、導電性に優れ、腐食性が低い粘着剤組成物、及びその粘着剤組成物を用いてなる粘着シートを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果本発明に到達した。即ち、本発明は、イオン液体(A)と、(メタ)アクリル重合体(B)を含有してなる粘着剤組成物(Y)であって、(A)と(B)の溶解度パラメータの差の絶対値が1.5以下である粘着剤組成物;及び前記粘着剤組成物を、支持体の片面又は両面に塗布してなる粘着シート;である。
本発明の粘着剤組成物は、導電性に優れ、腐食性が低いという効果を奏する。
本発明におけるイオン液体(A)は、100℃以下の融点を有し、20℃における電導度が1〜200mS/cmであり、好ましくは10〜200mS/cmである。
(A)としては、カチオン(a1)とアニオン(a2)から構成されものが挙げられる。
カチオン(a1)としては、アミジニウムカチオン(a1−1)、ピリジニウムカチオン(a1−2)、ピラゾリウムカチオン(a1−3)及びグアニジニウムカチオン(a1−4)等が挙げられる。
アミジニウムカチオン(a1−1)としては下記のものが挙げられる。
[1]イミダゾリニウムカチオン(a1−1−1)
具体的には、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウムカチオン、1,3,4−
トリメチル−2−エチルイミダゾリニウムカチオン、1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウムカチオン、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウムカチオン、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウムカチオン、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウムカチオン、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−メチルカルボキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウムカチオン及び2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン等が挙げられる。
[2]イミダゾリウムカチオン(a1−1−2)
具体的には、1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウムカチオン、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリウムカチオン、1,2,3−トリエチルイミダゾリウムカチオン、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウムカチオン、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウムカチオン、1−ベンジル−2,3−ジメチル−イミダゾリウムカチオン、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウムカチオン、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−イミダゾリウムカチオン、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウムカチオン、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン、3−メチルカルボキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウムカチオン、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウムカチオン、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウムカチオン、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウムカチオン、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウムカチオン及び2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン等が挙げられる。
[3]テトラヒドロピリミジニウムカチオン(a1−1−3)
具体的には、1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウムカチオン、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウムカチオン、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、3−メチルカルボキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン及び2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン等が挙げられる。
[4]ジヒドロピリミジニウムカチオン(a1−1−4)
具体的には、1,2,3−トリメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,4−テトラメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,2,3,5−テトラメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7,9−ウンデカジエニウムカチオン、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5,7−ノナジエニウムカチオン、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、4−メチルカルボキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、3−メチルカルボキシメチル−1,2−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン及び2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4−ヒドロピリミジニウムカチオン等が挙げられる。
ピリジニウムカチオン(a1−2)としては、3−メチル−1−プロピルピリジニウムカチオン、1−プロピル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−4−メチルピリジニウムカチオン、1−ブチル−3,4−ジメチルピリジニウムカチオン及び1−ブチル−3,5−ジメチルピリジニウムカチオン等が挙げられる。
ピラゾリウムカチオン(a1−3)としては、1、2−ジメチルピラゾリウムカチオン、1−メチル−2−プロピルピラゾリウムカチオン、1−n−ブチル−2−メチルピラゾリウムカチオン及び1−n−ブチル−2−エチルピラゾリウムカチオン等が挙げられる。
グアニジニウムカチオン(a1−4)としては下記のものが挙げられる。
[1]イミダゾリニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン(a1−4−1)
具体的には、2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリニウムカチオン、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウムカチオン、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウムカチオン、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウムカチオン、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリニウムカチオン及び2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン等が挙げられる。
[2]イミダゾリウム骨格を有するグアニジニウムカチオン(a1−4−2)
具体的には、2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウムカチオン、
2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリウムカチオン、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウムカチオン、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウムカチオン、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウムカチオン、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリウムカチオン及び2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムカチオン等が挙げられる。
[3]テトラヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン(a1−4−3)
具体的には、2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウムカチオン、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウムカチオン、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン及び2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン等が挙げられる。
[4]ジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン(a1−4−4)
具体的には、2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3,4−テトラエチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウムカチオン、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウムカチオン、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウムカチオン、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボキシメチル−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボキシメチル−1−メチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−1,6−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムカチオン及び2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピリミジニウムカチオン等が挙げられる。
カチオン(a1)のうち、帯電防止性の観点から好ましいのはアミジニウムカチオン(a1−1)であり、更に好ましいのはイミダゾリウムカチオン(a1−1−2)、特に好ましいのは1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。
アニオン(a2)としては、下記に例示する酸[1]〜[11]からプロトンを除いた
アニオンが挙げられる。アニオンは2種以上の混合物であってもよい。
[1]カルボン酸
モノカルボン酸{炭素数1〜30の脂肪族モノカルボン酸[飽和モノカルボン酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸及びベヘン酸等)、フッ素原子含有カルボン酸(トリフルオロ酢酸等)及び不飽和モノカルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸及びオレイン酸等)]及び芳香族モノカルボン酸(安息香酸、ケイ皮酸及びナフトエ酸等)};
ポリカルボン酸(2〜4価のポリカルボン酸){脂肪族ポリカルボン酸[飽和ポリカルボン酸(シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸等);不飽和ポリカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)];芳香族ポリカルボン酸[フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸及びピロメリット酸等];脂肪族オキシカルボン酸[グリコール酸、乳酸及び酒石酸等];芳香族オキシカルボン酸[サリチル酸及びマンデル酸等];硫黄原子含有ポリカルボン酸[チオジプロピオン酸等];その他のポリカルボン酸[シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸、フラン−2,3−ジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−2−エン−2,3−ジカルボン酸及びビシクロ[2,2,1]ヘプタ−2,5−ジエン−2,3−ジカルボン酸]等}
[2]スルホン酸
炭素数1〜30のアルカンスルホン酸(メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸、オクタンスルホン酸及びドデカンスルホン酸等);
炭素数7〜30のアルキルベンゼンスルホン酸(オクチルベンゼンスルホン酸及びドデシルベンゼンスルホン酸等)
[3]無機酸
フッ酸、塩酸、硫酸、リン酸、HClO4、HBF4、HPF6、HAsF6、及びHSbF6等;
[4]ハロゲン原子含有アルキル基置換無機酸(アルキル基の炭素数1〜30)
HBFn(CF34-n(nは0〜3の整数)、HPFn(CF36-n(nは0〜5の整数)、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、ペンタクロロプロパンスルホン酸、ヘプタクロロブタンスルホン酸、トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸、ペンタフルオロブタン酸、トリクロロ酢酸、ペンタクロロプロピオン酸及びヘプタクロロブタン酸等;
[5]ハロゲン原子含有スルホニルイミド(炭素数1〜30)
ビス(フルオロメチルスルホニル)イミド、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド及びビス(フルオロスルホニル)イミド等;
[6]ハロゲン原子含有スルホニルメチド(炭素数3〜30)
トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メチド等;
[7]ハロゲン原子含有カルボン酸アミド(炭素数2〜30)
ビス(トリフルオロアセト)アミド等;
[8]ニトリル基含有イミド:
HN(CN)2等;
[9]ニトリル含有メチド
HC(CN)3等;
[10]炭素数1〜30のハロゲン原子含有アルキルアミン
HN(CF32等;
[11]シアン酸
チオシアン酸等;
アニオン(a2)のうち、後述する(メタ)アクリル重合体(B)との相溶性、低腐食
性及び低有害性の観点から好ましいのは、[1]、[2]、[3]、[4]又は[5]からプロトンを除いたアニオンであり、更に好ましいのは、[1]又は[2]からプロトンを除いたアニオンであり、特に好ましいのは、酢酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、メタンスルホン酸アニオン及びドデシルベンゼンスルホン酸アニオンである。
(A)の溶解性パラメーター(以下SP値と略記する)は、好ましくは9.7〜12.5(cal/cm1/2、であり、更に好ましくは9.8〜12.3(cal/cm1/2、特に好ましくは9.9〜12.0(cal/cm1/2である。
なお(A)のSP値は、以下の方法により求めた数値である。
メタクリル酸メチル50gと(A)50gを混合して得られた懸濁液に、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを滴下していき、懸濁液が透明になった時点を目視で確認し、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの滴下量(g)を用いて、以下の計算式から(A)のSP値を算出した。
(A)のSP値=(9.7P+13.5Q)/100
9.7:メタクリル酸メチルのSP値
P:メタクリル酸メチル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルの合計重量に基づくメタクリル酸メチルの重量比率(重量%)
13.5:メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのSP値
Q:メタクリル酸メチル及びメタクリル酸2−ヒドロキシエチルの合計重量に基づくメタクリル酸2−ヒドロキシエチルの重量比率(重量%)
なお、上記の測定方法で算出できる(A)のSP値の範囲は、9.7〜12.5である。
イオン液体(A)の合成方法としては、目的とするイオン液体が得られれば特に限定されないが、例えば「イオン性液体−開発の最前線と未来−」[大野弘幸、2003年発行、シーエムシー出版]に記載されている、ハロゲン化物法、水酸化物法、酸エステル法、錯形成法及び中和法等が挙げられる。
本発明における(メタ)アクリル重合体(B)としては、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b1)を構成単量体とする重合体が挙げられる。(b1)は単独でも2種以上を併用してもよい。
(b1)としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル及び(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル及び(メタ)アクリル酸テトラデシル等が挙げられる。
(B)は、(b1)に加え、下記の単量体(b2)〜(b11)を構成単量体とすることができる。
ヒドロキシル基含有単量体(b2);
ヒドロキシル基含有芳香族単量体(p−ヒドロキシスチレン等)、ヒドロキシアルキル(炭素数2〜8)(メタ)アクリレート[2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−又は3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、ビニルアルコール、炭素数3〜12のアルケノール[(メタ)アリルアルコール、クロチルアルコール、イソクロチルアルコール、1−オクテノール及び1−ウンデセノール等]、炭素数4〜12のアルケンジオール[1−ブテン−3−オール、2−ブテン−1−オール及び2−ブテン−1,4−ジオール等]、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜6)アルケニル(炭素数3〜10)エーテル(2−ヒドロキシエチルプロペニルエーテル等)、多価(3〜8価)アルコール(グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ジグリセリン、糖類及び蔗糖等)のアルケニル(炭素数3〜10)エーテル又は(メタ)アクリレート[蔗糖(メタ)アリルエーテル等]等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アリル」は、アリル又はメタリルを意味する。
ポリオキシアルキレン鎖含有単量体(b3);
ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜50)、ポリオキシアルキレンポリオール[上記3〜8価のアルコールのポリオキシアルキレンエーテル(アルキレン基の炭素数2〜4、重合度2〜100)]、ポリオキシアルキレングリコール又はポリオキシアルキレンポリオールのアルキル(炭素数1〜4)エーテルのモノ(メタ)アクリレート[ポリエチレングリコール[数平均分子量(以下Mnと略記する):100〜300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn:130〜500)モノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(Mn:110〜310)(メタ)アクリレート、ラウリルアルコールエチレンオキシド付加物(2〜30モル)(メタ)アクリレート及びモノ(メタ)アクリル酸ポリオキシエチレン(Mn:150〜230)ソルビタン等]等が挙げられる。
窒素原子含有単量体(b4)
アミド基含有単量体(b4−1):
(メタ)アクリルアミド、モノアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したもの;例えばN−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチル(メタ)アクリルアミド等]、モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN−メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド及びN−n−又はイソブチルアミノ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノ(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したもの;例えばN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジイソプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチル(メタ)アクリルアミド等]、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド[窒素原子に炭素数1〜4のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びN,N−ジ−n−ブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミド等]、N−ビニルカルボン酸アミド[N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−n−又はイソプロピオニルアミド及びN−ビニルヒドロキシアセトアミド等]等のアミド基のみに窒素原子を有するものが挙げられる。
ニトロ基含有単量体(b4−2):
4−ニトロスチレン等が挙げられる。
1〜3級アミノ基含有単量体(b4−3):
1級アミノ基含有単量体{炭素数3〜6のアルケニルアミン[(メタ)アリルアミン及びクロチルアミン等]、アミノアルキル(炭素数2〜6)(メタ)アクリレート[アミノエチル(メタ)アクリレート等]};2級アミノ基含有単量体{モノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が1つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばt−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、炭素数6〜12のジアルケニルアミン[ジ(メタ)アリルアミン等]};3級アミノ基含有単量体{ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート[窒素原子に炭素数1〜6のアルキル基が2つ結合したアミノアルキル基(炭素数2〜6)を有するもの;例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、窒素原子を有する脂環式(メタ)アクリレート[モルホリノエチル(メタ)アクリレート等]、芳香族単量体[ジフェニルアミン(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノスチレン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルチオピロリドン等]}、及びこれらの塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩又は低級アルキル(炭素数1〜8)モノカルボン酸(酢酸及びプロピオン酸等)塩等が挙げられる。
脂肪族炭化水素系単量体(b5);
鎖状脂肪族炭化水素系単量体(b5−1):
炭素数2〜20のアルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)及び炭素数4〜12のアルカジエン(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘプタジエン及び1,7−オクタジエン等)等が挙げられる。
環状脂肪族炭化水素系単量体(b5−2):
シクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ピネン、リモネン、インデン、ビニルシクロヘキセン及びエチリデンビシクロヘプテン等が挙げられる。
芳香族炭化水素系単量体(b6);
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、4−エチルスチレン、4−イソプロピルスチレン、4−ブチルスチレン、4−フェニルスチレン、4−シクロヘキシルスチレン、4−ベンジルスチレン、4−クロチルベンゼン及び2−ビニルナフタレン等が挙げられる。
ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニルケトン類(b7);
炭素数2〜12の飽和脂肪酸のビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル及びオクタン酸ビニル等)、炭素数1〜12のアルキル、アリール又はアルコキシアルキルビニルエーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ビニル−2−メトキシエチルエーテル及びビニル−2−ブトキシエチルエーテル等)及び炭素数1〜8のアルキル又はアリールビニルケトン(メチルビニルケトン、エチルビニルケトン及びフェニルビニルケトン等)等が挙げられる。
エポキシ基含有単量体(b8);
グリシジル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アリルエーテル等が挙げられる。
ハロゲン元素含有単量体(b9);
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデン、塩化(メタ)アリル及びハロゲン化スチレン(ジクロロスチレン等)等が挙げられる。
不飽和ポリカルボン酸のエステル(b10);
不飽和ポリカルボン酸のアルキル、シクロアルキル又はアラルキルエステル[不飽和ジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸及びイタコン酸等)の炭素数1〜14のアルキルジエステル(ジメチルマレエート、ジメチルフマレート、ジエチルマレエート及びジオクチルマレエート)]等が挙げられる。
カルボキシル基含有単量体(b11);
(メタ)アクリル酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸及びクロトン酸等が挙げられる。
(B)を構成する(b1)の比率は、(B)の重量に基づいて、好ましくは50〜100重量%であり、更に好ましくは60〜90重量%である。
(B)を構成する(b2)〜(b11)の合計比率は、(B)の重量に基づいて、好ましくは0〜50重量%であり、更に好ましくは10〜40重量%である。
(B)のSP値は、好ましくは8.2〜14.0(cal/cm1/2、であり、更に好ましくは8.5〜13.6(cal/cm1/2、特に好ましくは8.9〜13.0(cal/cm1/2である。
なお、(B)のSP値は、Fedorsによる方法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]により計算することができる。
(A)と(B)のSP値の差の絶対値は1.5以下であり、導電性の観点から好ましくは1.3以下であり、更に好ましくは1.0以下である。
(B)のMnは、粘着性の観点から好ましくは5,000〜5,000,000であり、更に好ましくは15,000〜3,000,000、特に好ましくは50,000〜1,000,000である
本発明における(B)のMnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、以下の条件で測定することができる。
装置(一例) :「HLC−8120」[東ソー(株)製]
カラム(一例):「TSK GEL GMH6」[東ソー(株)製]2本
測定温度 :40℃
試料溶液 :0.25重量%のテトラヒドロフラン溶液
溶液注入量 :100μl
検出装置 :屈折率検出器
基準物質 :標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量:500、1,050、2,800、5,970、9,100、
18,100、37,900、96,400、190,000、355,000、
1,090,000、2,890,000)[東ソー(株)製]
(B)のガラス転移温度(以下Tgと略記する)は、粘着性の観点から好ましくは−100〜30℃であり、更に好ましくは−90〜0℃、特に好ましくは−80〜−10℃である。
(B)のTgは、「DSC20、SSC/580」[セイコー電子工業(株)製]を用いて、ASTM D3418−82に規定の方法(DSC)で測定することができる。
(メタ)アクリル重合体(B)は、公知の製造方法によって得ることができ、具体的には前記の単量体(b1)〜(b11)を、重合触媒存在下に重合する方法が挙げられる。
重合触媒としては、アゾ系触媒(アゾビスイソブチロニトリル及びアゾビスバレロニトリル等)、過酸化物系触媒(ベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキサイド及びラウリルパーオキサイド等)及びレドックス系触媒(ベンゾイルパーオキサイドと3級アミンの混合物等)が挙げられる。更に必要により、公知の連鎖移動剤(炭素数2〜20のアルキルメルカプタン等)を使用することもできる。
重合温度は、好ましくは25〜140℃であり、更に好ましくは50〜120℃である。また、上記の重合の他に、塊状重合、乳化重合又は懸濁重合により(B)を得ることができる。
(B)は、粘着性を向上させるために、架橋剤(C)により架橋体とすることができる。
(C)としては、イソシアネート化合物(C1)、エポキシ化合物(C2)、アジリジン化合物(C3)及び金属キレート化合物(C4)等が挙げられる。
(C)のうち、粘着性の観点から好ましいのは、(C1)及び(C2)である。(C)は単独でも2種以上を併用してもよい。
イソシアネート化合物(C1)としては、炭素数6〜24のジイソシアナート及びトリイソシアナートが挙げられる。
炭素数6〜24のジイソシアナートとしては、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、m−フェニレンジイソシアナート及び1,5−ナフチレンジイソシアナート等が挙げられる。
炭素数6〜24のトリイソシアナートとしては、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアナート、1,6,11−ウンデカントリイソシアナート及びビシクロヘプタントリイソシアナート等が挙げられる。
また、(C1)には、上記の炭素数6〜24のジイソシアナート又はトリイソシアナートと、炭素数1〜5の1〜3価アルコール(メタノール、エタノール、エチレングリコール、グリセリン及びトリメチロールプロパン等)との反応物(エチレングリコール1モルにヘキサメチレンジイソシアナート2モルが付加したもの、及びトリメチロールプロパン1モルにトリレンジイソシアネート3モルが付加したもの等)等が挙げられる。
エポキシ化合物(C2)としては、グリシジルエーテル型エポキシ化合物(フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、クレゾール型エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノールA型エポキシ化合物、臭素化ビスフェノールF型エポキシ化合物及び水素添加ビスフェノールA型エポキシ化合物等)等のグリシジルエーテル型エポキシ化合物;脂環式エポキシ化合物、グリシジルエステル型エポキシ化合物、グリシジルアミン型エポキシ化合物、イソシアヌレート型エポキシ化合物等のその他の多価エポキシ化合物;等の分子内に2以上のエポキシ基を有する化合物が挙げられる。
アジリジン化合物(C3)としては、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリアジン、トリス[1−(2−メチル)アジリジニル]ホスフィノキシド及びヘキサ[1−(2−メチル)アジリジニル]トリホスファトリアジン等が挙げられる。
金属化合物(C4)としては、多価(2〜3価)金属[IB族(Cu等)、IIA族(Mg及びCa等)、IIB族(Zn等)、IIIA族(Al等)、IVA族(Sn及びPb等)、IVB族(Zr等)、VIII族(Fe、Co及びNi等)等]のキレート化合物(β−ジケトン、アセチルアセトン及びアセト酢酸エステル等のキレーターとのキレート化合物);ロジン金属塩(Ca及びZn等の硬化ロジン);カルボン酸金属塩[カルボン酸(酢酸及びステアリン酸等)の金属(前記に同じ)塩]等が挙げられる。
架橋剤(C)の使用量は、(メタ)アクリル重合体(B)100重量部に対し、好ましくは0.01〜15重量部であり、更に好ましくは0.5〜10重量部である。
本発明の粘着剤組成物(Y)には、本発明の効果を阻害しない範囲で、添加剤(D)を含有させることができる。
添加剤(D)としては、粘着性付与樹脂(D1)、可塑剤(D2)、充填剤(D3)、顔料(D4)、紫外線吸収剤(D5)及び酸化防止剤(D6)等が挙げられる。(D)は、単独でも2種以上を併用してもよい。
粘着性付与樹脂(D1)としては、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、フェノー
ル樹脂、ロジン樹脂、変性ロジン樹脂及びスチレン系樹脂等が挙げられる。
可塑剤(D2)としては、炭化水素系可塑剤[プロセスオイル、液状ポリブタジエン、液状ポリイソブチレン、液状ポリイソプレン、流動パラフィン、パラフィンワックス、及びエチレンとα−オレフィン(炭素数3〜20)の共重合(重量比99.9/0.1〜0.1/99.9)オリゴマー(Mw5,000〜100,000)等];塩素化パラフィン;エステル系可塑剤[フタル酸エステル(ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ジステアリルフタレート及びジイソノニルフタレート等)、アジピン酸エステル(ジオクチルアジペート等)及びセバチン酸エステル(ジオクチルセバケート等)等];動植物油脂(リノール酸及びリノレン酸)等が挙げられる。
充填剤(D3)としては、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、二硫化モリブデン、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、珪藻土、珪石粉、タルク、シリカ及びゼオライト等が挙げられる。
顔料(D4)としては、無機顔料(アルミナホワイト、グラファイト、酸化チタン、亜鉛華、黒色酸化鉄、雲母状酸化鉄、鉛白、ホワイトカーボン、モリブデンホワイト、カーボンブラック、リサージ、リトポン、バライト、カドミウム赤、カドミウム水銀赤、ベンガラ、モリブデン赤、鉛丹、黄鉛、カドミウム黄、バリウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、チタンブラック、酸化クロム緑、酸化コバルト、コバルト緑、コバルト・クロム緑、群青、紺青、コバルト青、セルリアン青、マンガン紫及びコバルト紫等)及び有機顔料(シェラック、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニンブルー及び染色レーキ等)が挙げられる。
紫外線吸収剤(D5)としては、サリチル酸誘導体(サリチル酸フェニル及びサリチル酸p−オクチルフェニル等)、ベンゾフェノン化合物[2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシベンゾフェノン及びビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等]、ベンゾトリアゾール化合物[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル−フェニル)ベンゾトリアゾール及び2−(2’−ヒドロキシ−4’−n−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール等]、シアノアクリレート化合物(2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート及びエチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等)等が挙げられる。
酸化防止剤(D6)としては、フェノール系酸化防止剤{2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール及び2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等;硫黄系酸化防止剤(ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート及びジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート等);リン系酸化防止剤(トリフェニルホスファイト、トリイソデシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト及び2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等);アミン系酸化防止剤(オクチルジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール及びN,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン等)等が挙げられる。
本発明の粘着剤組成物(Y)は、塗工上の観点から溶媒を含有させた溶液として使用されるのが好ましい。溶媒としては、炭素数2〜8のエステル(蟻酸メチル、酢酸エチル及び酢酸ブチル等)、炭素数1〜8のアルコール(エタノール、イソプロパノール、ヘキサノール及びオクタノール等)、炭素数4〜8の炭化水素(ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン及びキシレン等)、炭素数3〜9のケトン(アセトン、メチルエチルケトン及びシクロヘキサノン等)等が挙げられる。
溶媒の使用量は、塗工性の観点から、粘着剤組成物の重量に基づいて、好ましくは5〜900重量%であり、更に好ましくは10〜400重量%である。
溶液の25℃における粘度は、塗工上の観点から好ましくは1,000〜50,000mPa・sであり、更に好ましくは2,000〜30,000mPa・sである。
粘着剤組成物(Y)の重量に基づく(A)の含有率は、導電性の観点から、好ましくは5〜85重量%であり、更に好ましくは10〜80重量%、特に好ましくは12〜75重量%である。
粘着剤組成物(Y)の重量に基づく(B)の含有率は、粘着性の観点から、好ましくは15〜95重量%であり、更に好ましくは20〜90重量%、特に好ましくは25〜88重量%である。
粘着剤組成物(Y)の重量に基づく(D1)〜(D6)の合計含有率は、好ましくは0〜20重量%であり、更に好ましくは0.5〜18重量%、特に好ましくは1〜15重量%である。
本発明の粘着シートは、本発明の粘着剤組成物を、支持体の片面又は両面に塗布してなる。
支持体上の粘着剤組成物の厚みとしては、好ましくは3〜100μmであり、更に好ましくは5〜50μmである。
支持体としては、合成樹脂製又は変性天然物(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリウレタン及びセロハン等)のフィルム、紙(含浸紙、コート紙、上質紙及びクラフト紙等)、布(アセテート布、不織布及びガラス布等)、及び金属箔等が挙げられる。支持体は、それぞれ単独で用いても、2種以上を積層して用いてもよい。
粘着剤組成物を支持体上に塗布する方法としては、特に制限はないが、コーターを使用して塗布する方法が挙げられる。
コーターとしては、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター及びスプレーコーター等が挙げられる。
また、アプリケーターやハンドローラー等を使用して塗布することもできる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<製造例1>[イオン液体(A−1)の製造]
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、還流冷却管及び減圧装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、テトラヒドロフラン144重量部、イミダゾール68重量部、ジエチル炭酸236重量部を投入し、撹拌して均一に溶解させた。次いで撹拌下170℃まで昇温し反応容器内の圧力を0.65MPa以下に保ちながら同温度で6時間反応させ、高速液体クロマトグラフィーで反応物の分析を行ったところ、1−エチルイミダゾール95モル%、1,3−ジエチルイミダゾリウムエチル炭酸塩3モル%、イミダゾール2モル%混合物が得られた。この反応物を蒸留して、1−エチルイミダゾール88重量部を得た(収率:92%)。
撹拌機、温度計及び加熱冷却装置を備えたステンレス製耐圧反応容器に、得られた1−エチルイミダゾール96重量部、ジメチル炭酸180重量部及びメタノール128重量部を投入し、撹拌して均一に溶解させた。次いで撹拌下130℃まで昇温し反応容器内の圧力を0.5MPa以下に保ちながら同温度で40時間反応させた後25℃まで冷却し、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムモノメチル炭酸塩を得た(転化率:99.5モル%)。次いで25℃で酢酸60重量部を投入し、同温度で30分間撹拌してイオン液体である1−エチル−3−メチルイミダゾリウム酢酸塩(A−1)を得た。(A−1)のSP値は10.7であった。
<製造例2>[(メタ)アクリル重合体(B−1)の20重量%酢酸エチル溶液(F−1)の作製]
撹拌機、温度計、加熱冷却装置、還流冷却管、滴下ロート及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、酢酸エチル184重量部を投入し、75℃に昇温した。アクリル酸n−ブチル90重量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル10重量部及び2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.3重量部を混合したもの(単量体混合液)を、滴下ロートに投入した。窒素気流下の反応容器に、単量体混合液を4時間かけて連続的に滴下してラジカル重合を行った。滴下終了後、AIBN1.5重量部を酢酸エチル80重量部に溶解した溶液(AIBN溶液)を滴下ロートに投入した。単量体混合液の滴下終了から2時間目に、反応容器にAIBN溶液を4時間かけて連続的に滴下した。滴下終了後80℃に昇温し同温度で4時間熟成した後、25℃に冷却し酢酸エチル216重量部を加えて、(メタ)アクリル重合体(B−1)の20重量%酢酸エチル溶液(F−1)を得た。(B−1)のSP値は10.1、Mn=50万、Tg=−46℃であった。
<製造例3>[(メタ)アクリル重合体(B−2)の20重量%酢酸エチル溶液(F−2)の作製]
製造例2において、アクリル酸n−ブチル90重量部を、アクリル酸2−エチルヘキシル90重量部に変更した以外は製造例2と同様にして、(メタ)アクリル重合体(B−2)の20重量%酢酸エチル溶液(F−2)を得た。(B−2)のSP値は9.5、Mn=53万、Tg=−61℃であった。
<製造例4>[(メタ)アクリル重合体(B−3)の20重量%酢酸エチル溶液(F−3)の作製]
製造例2において、アクリル酸n−ブチル90重量部を、アクリル酸n−ブチル45重量部及びアクリル酸2−エチルヘキシル45重量部に変更した以外は製造例2と同様にして、(メタ)アクリル重合体(B−3)の20重量%酢酸エチル溶液(F−3)を得た。(B−3)のSP値は9.8、Mn=52万、Tg=−54℃であった。
<製造例5>[(A−1)の酢酸エチル溶液(G−1)の作製]
撹拌機、温度計及び加熱冷却装置を備えた反応容器に、イオン液体(A−1)5重量部及び酢酸エチル20重量部を投入し、25℃で10分間撹拌し、(A−1)の酢酸エチル溶液(G−1)(20重量%)を作製した。
<製造例6>[ポリプロピレングリコールの酢酸エチル溶液(G−2)の作製]
撹拌機、温度計及び加熱冷却装置を備えた反応容器に、ポリプロピレングリコール(Mn:2,000)5重量部及び酢酸エチル20重量部を投入し、25℃で10分間撹拌し、ポリプロピレングリコールの酢酸エチル溶液(G−2)(20重量%)を作製した。
<製造例7>[過塩素酸リチウムの酢酸エチル溶液(G−3)の作製]
撹拌機、温度計及び加熱冷却装置及び窒素ガス導入管を備えた反応容器に、過塩素酸リチウム5重量部及び酢酸エチル20重量部を投入し、25℃で10分間撹拌し、過塩素酸リチウムの酢酸エチル溶液(G−3)(20重量%)を作製した。
<実施例1>[粘着剤組成物(Y−1)の作製]
撹拌機、温度計及び加熱冷却装置を備えた反応容器に、製造例2で作製した(F−1)100重量部、製造例5で作製した(G−1)1.0重量部、架橋剤として「コロネートL」[トリメチロールプロパン1モルにトリレンジイソシアネート3モルが付加したもの、日本ポリウレタン工業(株)製]1.1重量部及びジラウリン酸ジブチルスズの1重量%酢酸エチル溶液0.6重量部を投入し、25℃で10分間撹拌し、粘着剤組成物(Y−1)を作製した。
<実施例2>[粘着剤組成物(Y−2)の作製]
実施例1において、(F−1)100重量部を、製造例3で作製した(F−2)100重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物(Y−2)を作製した。
<実施例3>[粘着剤組成物(Y−3)の作製]
実施例1において、(F−1)100重量部を、製造例4で作製した(F−3)100重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物(Y−3)を作製した。
<比較例1>[粘着剤組成物(Y’−1)の作製]
実施例1において、(G−1)1.0重量部を、製造例6で作製した(G−2)1.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物(Y’−1)を作製した。
<比較例2>[粘着剤組成物(Y’−2)の作製]
実施例1において、(G−1)1.0重量部を、製造例7で作製した(G−3)1.0重量部に変更した以外は実施例1と同様にして、粘着剤組成物(Y’−2)を作製した。
<実施例4〜6、比較例3〜4>[粘着シートの作製]
実施例1〜3、比較例1〜2で得られた粘着剤組成物(Y−1)〜(Y−3)、(Y’−1)〜(Y’−2)それぞれを、ポリエチレンテレフタレートフィルム「T−600E」[ダイアホイルヘキスト(株)製]の片面に、ハンドローラーを用いて塗布し、110℃で3分間加熱して、粘着シート(Z−1)〜(Z−3)、(Z’−1)〜(Z’−2)を作製した。
作製した粘着シート(Z−1)〜(Z−3)、(Z’−1)〜(Z’−2)の導電性、腐食性及び粘着性を以下の方法で評価した。結果を表1に示す。
<導電性の評価方法>
ASTM D257に準拠し、粘着シート(Z−1)〜(Z−3)、(Z’−1)、(Z’−2)それぞれについて試験片(100×100×2mm)を作製し、超絶縁計「DSM−8103」[東亜ディーケーケー(株)製]を用いて23℃、湿度50%RHの雰囲気下で試験片の表面固有抵抗値(Ω)を測定した。数値が小さいほど導電性に優れることを意味する。
<腐食性の評価方法>
粘着シート(Z−1)〜(Z−3)、(Z’−1)、(Z’−2)それぞれを30mm×80mmのサイズにカットし、50mm×100mmのアルミ箔にハンドローラーを用いて0.2MPaの圧力で圧着し、評価サンプルを作製した。評価サンプルを、60℃、90%RHの環境下で一日放置した後、アルミ箔から粘着シートを剥離し、アルミ箔表面を目視で観察して以下の基準で腐食性を評価した。
アルミ箔表面が変色しておらず腐食していない:○
アルミ箔表面が変色しており腐食している:×
<粘着性の評価方法>
厚み90μmのトリアセチルセルロースフィルム「フジタック」[富士写真フィルム(株)製])を70mm×100mmにカットし、60℃の10重量%水酸化ナトリウム水溶液に1分間浸漬した後、蒸留水で洗浄し被着体を作製した。前記被着体を23℃×50%RHの環境下で1日放置した後、25mm×100mmのサイズにカットした粘着シート(Z−1)〜(Z−3)、(Z’−1)、(Z’−2)それぞれをハンドローラーを用いて0.2MPaの圧力で圧着し、評価サンプルを作製した。評価サンプルを、23℃×50%RHの環境下で30分間放置した後、同様の環境下で万能引張試験機「RTA100」[(株)オリエンテック製]を用いて、剥離速度:10m/分、剥離角度:180°で剥離したときの粘着力(N/mm)を測定した。数値が大きいほど粘着性に優れることを意味する。
Figure 2013221093
表1の結果から、本発明の粘着シート(実施例4〜6)は、比較例3〜4の粘着シートと比較して導電性に優れ、腐食性が低いことは明らかである。
本発明の粘着剤組成物は、導電性に優れ、腐食性が低いことから、静電気が発生しやす
く、耐腐食性が要求される各種光学部材(偏光板、位相差板及び光拡散板等)及び各種画像表示装置(有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ及びフィールドエミッションディスプレイ等)等に使用される粘着剤組成物として好適である。

Claims (5)

  1. イオン液体(A)と、(メタ)アクリル重合体(B)を含有してなる粘着剤組成物(Y)であって、(A)と(B)の溶解度パラメータの差の絶対値が1.5以下である粘着剤組成物。
  2. (A)が、カチオン(a1)とアニオン(a2)から構成されるイオン液体であり、(a1)が、アミジニウムカチオン(a1−1)、ピリジニウムカチオン(a1−2)、ピラゾリウムカチオン(a1−3)又はグアニジニウムカチオン(a1−4)である請求項1に記載の粘着剤組成物(Y)。
  3. (A)が、カチオン(a1)とアニオン(a2)から構成されるイオン液体であり、(a2)が、酢酸アニオン、トリフルオロ酢酸アニオン、メタンスルホン酸アニオン又はドデシルベンゼンスルホン酸アニオンである請求項1又は2に記載の粘着剤組成物(Y)。
  4. (B)が、炭素数1〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリル単量体を構成単量体とする重合体である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着剤組成物(Y)。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の粘着剤組成物(Y)を、支持体の片面又は両面に塗布してなる粘着シート。
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