JP2013221023A - 光触媒効果を発現する機能性インプラント - Google Patents

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Abstract

【課題】可視光での光触媒機能による効果を発現させ、インプラントの抗菌活性及び細胞接着及び細胞増殖を改善することができるインプラント及びその使用方法の提供。
【解決手段】歯科用のインプラント等において、インプラント基材の表面に光触媒機能を有するn型金属酸化物半導体の層を備え、光エネルギーの照射により、該n型金属酸化物半導体の結晶を光励起構造変化させたことを特徴とするインプラント。光エネルギーの光源はレーザ光、紫外線、エックス線やガンマ線であり、n型金属酸化物半導体の層を備えたインプラントに照射する。光励起構造変化されたインプラントは、使用直前に、より効果的に光触媒機能を発現させるために、自然光の他、紫外線、レーザ光、エックス線や超音波を照射して使用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、インプラント、特に歯科用インプラントに係り、オッセオインテグレーションを促進させるために光触媒機能を効果的に発現させるインプラントおよびインプラントの使用方法に関する。
虫歯や歯周病により喪失した歯の機能再獲得のために、金属やセラミックス等の人工材料により置換して喪失した口腔機能を補う手段としては、義歯を歯根に埋めたり、完全に歯根まで喪失した場合は、健康な歯にブリッジをかけ義歯を置いたり等の治療手段がある。さらに現在、この歯科置換医療の先端的治療法の一つとして、口腔インプラント治療が実施されている。口腔インプラント治療とは、喪失歯部位の顎骨にチタン製人工歯根を植立する手段である。
喪失歯部位の顎骨、すなわち歯槽骨に人工歯根を埋入する場合、通常の金属等の人工材料では、歯槽骨の結合組織が人工材料を取り囲み排除しようとするため、動揺が徐々に大きくなり人工歯根としての機能を失っていった。
1952年スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルクが、チタンと骨が完全に結合する事を偶然発見し、その後、チタンがある一定の条件で骨に埋入された場合、チタンに対する骨の拒否反応は全くといってよいほど起こらず、そればかりかチタンの表面を覆う酸素の膜を通して強い結合が生まれることを明らかにした。そして1965年、初めて人工歯根としての臨床応用をスタートした。以来、口腔インプラント治療は飛躍的な進歩を遂げることとなった。結合組織を介在することなくチタンと骨が直接結合する骨結合方式は、骨を表すラテン語のオス(os)と結合を表す英語のインテグレーション(integration)が組み合わされ、オッセオインテグレーション(osseointegration)と呼ばれている。
オッセオインテグレーションは、骨と金属が直接結合する現象であり、チタン表面の酸化膜と骨との接触面に働く力が生体の分子を酸化膜へと結合させ、骨性癒着を生じさせる。
インプラントの成功は、いかにオッセオインテグレーションを獲得するかが重要であり、インプラントの表面性状についてもさまざまな提案があり以下に述べる。
生骨に埋め込まれるインプラントの親水性を向上させる方法としては、インプラント表面を、非毒性塩を含む溶液に暴露することによって、インプラント表面に非毒性の塩残留物を付着させて、インプラントを乾燥させる(特許文献1参照)。
骨に少なくとも部分的に挿入するための親水性表面を有する金属インプラント、特に歯科インプラント及びこのインプラントの製造方法であり、オッセオインテグレーション特性の改良のため、少なくともいくつかの領域において、弱アルカリ溶液中で短時間処理することで、優れた親水性表面が得られる。このオッセオインテグレーション特性は、前処理である、材料除去による機械的表面変性、化学的表面変性後、又は処理無しで、少なくとも骨又は軟組織にさらされる表面の部分を、アルカリ溶液中で化学的に変性する方法により得ることができる(特許文献2参照)。
チタンまたはチタン合金から作製されたインプラントに関し、表面が粗面化され、インプラントが水酸化状態において、高エネルギー紫外線で処理されていることにより、親水性表面として、骨中への移植に適した骨親和性インプラントとすることができる(特許文献3参照)。
インプラントへの紫外線照射は、さまざまな目的で行われており、代表的には殺菌作用を目的としたものがあり、さらにはインプラントのオッセオインテグレーション機能を向上させるために、例えば次の提案がある。
インプラントの製造方法は、基材を熱処理することによってその表面に酸化チタン皮膜を形成してから、該酸化チタン皮膜に紫外線を照射する。これによって、酸化チタン皮膜の表面にヒドロキシアパタイトが形成しやすくなり、生体親和性に優れたインプラントを提供することができる。通常のチタン製インプラントに紫外線を照射しただけでは十分でなく、表面に酸化チタン皮膜を形成した場合に、紫外線照射によるアパタイト形成能が大幅に改善される。酸化チタン皮膜が、基材を熱処理することによってその表面に形成されたものであり、剥離することが無い。熱処理の温度は250〜790℃であることが好ましい。加熱温度が250℃未満では酸化チタン皮膜が十分に形成されないし、紫外線を照射してもアパタイト形成能が改善されないおそれがある(特許文献4参照)。
医療用インプラントの組織結合能力および/または強化された骨セメント−金属製インプラントの界面強度を強化するための医療用インプラントを処理する方法であり、医療用インプラントがナノ構造トポグラフィを有する表面を生成することを誘発するために医療用インプラントへ高エネルギー放射線を適用する。本療用インプラントは金属材料および/または非金属材料を含むことができ、任意でセメント組成物を含むことができる。ナノ構造トポグラフィは、ナノスフェア、ナノコーン、ナノピラミッドなどのナノ構築物、他のナノ構築物またはそれらの組み合わせを含むことができる。一部の実施形態では、ナノ構築物は、約1nm〜約500nm、約1nm〜約200nm、約1nm〜約100nm、約10nm〜約100nm、約10nm〜約70nm、約20nm〜約50nmまたは約20nm〜約40nmの範囲内にあるサイズを有する(特許文献5参照)。
インプラント材の表面に光触媒活性及び生体親和性を有する金属酸化物層を備え、生体内に埋入した場合に骨芽細胞との接着面積を増大させることが可能とする。その結果インプラントの細胞接着及び細胞増殖を改善することができる。これにより、骨組織とインプラントを短期間でより確実に結合することが可能になる。また、光触媒活性により、インプラント表面に付着した細菌等を殺菌して感染巣の完全除去や無毒化が可能になる(特許文献6参照)。
最近、光機能化バイオマテリアル研究会では、チタン製インプラントの光処理(紫外線照射)によりインプラントの能力(オッセオインテグレーション機能)を高めるとして、普及活動を展開している。この紫外線照射の目的は、古くなったインプラントの機能を初期段階まで回復させることであり、以下の解説文がある。
インプラントは、製造後1週間を経過した以降から経時的に骨となじむ力や骨と接着する能力、さらには骨を造るのに必要な細胞を引き寄せる能力が落ちていくことがわかっている。これはチタンの生物学的老化(チタンのエイジング)と呼ばれている。このための対処として、一般に市販されているブラックライトや光照射機、殺菌灯などの光を長時間当てることが考えられるが、インプラントの表面の濡れ性は多少変わるが、インプラントの能力を大きく左右する表面のカーボンは十分に除去されておらず、インプラントの能力を高めるための必要なその他の条件を満たすことはできない。インプラントの表面の濡れが若干良くなったからといって、骨との結合能力が良くなるわけではなく、インプラントを大気中に長時間放置することで、コンタミ(不純物の混入)や感染などのリスクが高まる。
光機能化バイオマテリアル研究会では、このような生物学的老化を、手術前、チタン製のインプラントにある一定の波長の光を複数あてることにより、インプラントを初期状態に戻すことができるとしているが、その理由、即ち基本的な原理はわかっていないのが現状である。
特表2011−510742号文献 特表2010−501212号文献 特表2005−505352号文献 WO2008/143219号文献 特表2008−532640号文献 特開2008−80102号文献
オッセオインテグレーションを原理としたオッセオインテグレーティドインプラントは、歯の欠損から生ずる口腔機能を回復するための補綴治療であり、オッセオインテグレーションの成立と維持が長期的な成功に必須である。
このオッセオインテグレーションの促進のために従来から提案されているのは、インプラントの表面性状に関するものが多く、その目的は、骨とインプラントの密着性を向上させるための親水性向上と、紫外線照射による機能の向上であった。
しかしながら、インプラントの生物学的老化現象が見いだされたことにより、初期状態でのインプラント機能が維持されるとは限らないことが明らかとなり、回復技術として紫外線の照射が有効であることが示されているにすぎない。しかも生物学的老化現象および回復機能の基本的な原因はわかっておらず、現状では、初期状態への機能回復がせいぜいである。
一方、特許文献1に示されているのは、インプラント材に光触媒活性及び生態親和性を有する金属酸化物を備えるインプラントであるが、従来から表面に酸化チタン層を備えたインプラントは存在し、酸化チタンがバンドギャップ以下の紫外線照射により光触媒機能を発現することは広く知られた現象である。従って、インプラントの埋入直前に紫外線を照射して、親水性及び殺菌機能を主たる目的としており、積極的にインプラント自身の機能を向上させるものではない。
さらに、紫外線の臨床応用には歯科医自身や患者に対して無害とはいえない紫外線の問題がある。このため、酸化チタンの光触媒機能が、インプラントの細胞接着及び細胞増殖を改善することから、可視光での光触媒機能による抗菌活性を発現させることができれば、紫外線の弊害を被ることなく,インプラント関連感染率を低下させ、オッセオインテグレーションの促進が可能であると期待される。
本発明は、可視光での光触媒機能による抗菌活性を発現させ、インプラントの細胞接着及び細胞増殖を改善することができる機能性インプラント及びその使用方法を提供することを目的としている。
本発明は、歯科用のインプラントにおいて、インプラント基材、より正確には、骨に埋入されるフィクスチャー基材の表面に光触媒機能を有するn型金属酸化物半導体の層を備え、光エネルギーの照射により、n型金属酸化物半導体の結晶を光励起構造変化させたことを特徴とする。
光エネルギーの光源はレーザ光、紫外線、エックス線又はガンマ線であり、n型金属酸化物半導体の層を備えたインプラントに照射する。
インプラント表面に形成するn型金属酸化物半導体の層は、酸化チタンの層である。酸化チタンは、アナターゼ型結晶構造とルチル型結晶構造が混合して存在させることで、相乗効果により、さらに効果的な光触媒機能を発揮させることができる
この酸化チタンの層は、インプラントの材料をチタンとし、加熱により表面を酸化させることにより形成される。インプラントの材料をチタンとし、陽極酸化処理してもよい。
さらに、真空蒸着やスパッタリングにより、インプラント材に酸化チタンを成膜したり、酸化チタンコーティング剤をインプラント表面に塗布し、加熱焼成したりすることで、酸化チタンの層を形成することができる。
通常、純チタンであってもその表面は不動体膜として、酸化チタンの薄層で覆われており、この不動体膜を利用することもできる。
このようにして得られた本発明によるインプラントは、インプラント表面の酸化チタンにより光触媒効果を発現するが、光励起構造変化により、酸化チタンのバンドギャップ中に新たなエネルギー準位が生成されているので、バンドギャップが狭くなり、可視光領域の波長を有する光に対しての光触媒機能が向上する。このため、本発明によるインプラントの使用法は、光触媒機能を発現させるために、インプラントの埋入前にし、光を照射する。光は、可視光線でよいが、レーザ光、紫外線やエックス線、γ線を照射しても同様の光触媒機能が発現するほか、バンドギャップが狭くなったことにより、超音波を照射しても光触媒機能は発現する。
本発明は、光触媒機能を利用して、インプラント材の表面に光触媒活性及び生体親和性の機能を付与し、生体内に埋入した場合に骨芽細胞との接着面積を増大させるとともに、オッセオインテグレーションを促進させることが可能なインプラントであり、光の利用を、紫外線領域から可視光領域へまで拡張することができる効果を有する。
このインプラントを使用して、埋入前に光を照射すれば光触媒機能を発現させることができる。さらに、酸化チタンのエネルギーギャップが狭くなっているため、超音波によっても光触媒機能を発現させることができる。
また、可視光領域での光触媒機能の発現効果が向上したことにより、例えば、清潔な透明な容器に梱包し、太陽光あるいは室内灯が照射される環境で保存することにより、持続的な光触媒機能を発現させることが可能であり、広く知られているように、光触媒機能により殺菌効果も期待できる。従って、このような状態で保存された本発明によるインプラントは、梱包容器から取り出して、何ら処理をすることなく埋入することもできる。
さらに、本発明は、埋入後のインプラントに例えば超音波を照射して、光触媒効果発現させることにより、埋入後であってもインプラントの機能回復効果を生じさせ、オッセオインテグレーションの促進や、維持に寄与する。
歯科用インプラントのフィクスチャー部を示す図。 本発明によるインプラントの表面近傍の断面と、光エネルギーを照射しているモデル図。 光励起構造変化により新たなエネルギー準位の形成を説明する図。 酸化チタンの光触媒機能を説明する図。 チタンへの骨性タンパク質の吸着メカニズムを説明する図。 光励起構造変化させた陽極酸化インプラントの光触媒効果を示す図。 光励起構造変化させなかった陽極酸化インプラントの光触媒効果を示す図。 励起構造変化させた純チタンインプラントの光触媒効果を示す図。
歯科用インプラントは代用歯として使用され、骨に埋入し、生体組織と結合させる。
図1は、インプラントのフィクスチャー部の形状を示している。図1において、フィクスチャー部10は、カラー部14とフィクスチャー12を示している。フィクスチャー12には、埋入を補助するガイド突起18が設けられている。歯槽骨へは、根尖部16から頸部20まで埋め込まれる。図1でのフィクスチャー形状は一例であり、この他にどの様な形状のフィクスチャーであってもよい。
図2は、本発明に用いられるフィクス表面近傍の断面を示した図である。フィックスチャー基材22に、酸化チタン層24が形成された構造となっている。この酸化チタン層24の表面に光エネルギーを照射して、酸化チタンの結晶構造に光励起構造変化を生じさせる。
ここで、本発明のよりよい理解のために、本発明に至った経緯とそのメカニズムについて説明する。
本発明は、酸化チタンへのレーザ光照射により、自然光の元でも光触媒効果が向上することを見出したことから、この現象を理論的に考察するとともに、インプラントに適用して、光触媒機能としての殺菌作用や親水性の利用、及び、オッセオインテグレーションの促進効果を検討して得られたものである。
まず、可視光領域での光触媒効果の向上は、酸化チタンの結晶構造の光励起構造変化により、酸化チタンのバンドギャップ中に新たなエネルギー準位を形成され、可視光領域での光触媒効果を向上させていると考えられる。
酸化チタンは金属酸化物としてのn型半導体であり、アナターゼ(鋭錐石)型、ルチル(金紅石)型、ブルカイト(板チタン石)型の3種の結晶形態があるが、主に、ルチル型とアナターゼ型が利用されている。酸化チタン結晶中の原子の配列は3種の結晶形とも1個のチタン原子を中心に6個の酸素原子が配位し、酸素原子により8面体の稜が形成されている。ルチルはc軸方向の8面体2稜共有鎖状構造であるが、アナターゼは4稜共有の連なった構造である。
酸化チタンの共有性半導体表面は、表面原子層を含む表面近傍の原子層に限局された表面固有の構造(表面構造)を形成する。この表面構造形成の主要因は非共有電子対(ダングリングボンド)の存在であるが、この存在による電子系のエネルギー増加を減少さすべく、表面層の原子は表面緩和・再構成を起こし、その結果として、結晶の面や表面構成原子の組成、温度などに依存した多様な形態をとる。その各々の構造に特徴的な表面固有の電子状態が形成される。従って、半導体表面は、結晶と同一原子から構成されつつも、もはや結晶のみの諸性質では特徴づけられない、新たな「擬2次元的凝縮相」を形成している。これが、光励起構造変化である。
表面とレーザとの相互作用の一次過程は電子励起であるが、電子系に付与されたエネルギーは、その後格子系へと伝達され、熱エネルギーへと変換される。光励起の強度が増大し、変換された熱エネルギーがあるしきい値を超えると、表面の溶融やアブレイションが誘発されるが、溶融やアブレイションの誘起されない領域では、電子励起効果が表面構造変化に重要な役割を果たしている。
光励起構造変化は電子励起を原理としており、照射する光エネルギーは、レーザ光のほか、紫外線やエックス線のように、電子が酸化チタンのバンドギャップを超えるために必要な短い波長の光、あるいは電磁波でよい。より正確には、照射する光エネルギーは、電子が酸化チタンのバンドギャップを超えるために必要な短い波長を含んだ光、あるいは電磁波である。
この光励起構造変化により、酸化チタンの電気的な特性の変化は、エネルギーギャップに新たな準位が形成されることである。この新たなエネルギー準位については、バンドギャップが単に狭くなっただけなのか、中間バンドが形成されたのかは明らかではないが、中間バンドが形成されたとした場合は、以下のメカニズムと考えられる。
図3は、光エネルギーの照射により新たなエネルギー準位としての中間バンドが形成されるメカニズムを説明するための図である。図3(A)は、酸化チタンのエネルギーバンドであり、光エネルギーの照射により、電子が励起された状態を示している。酸化チタンは、n型半導体であり、エネルギーバンドは、価電子帯30と伝導帯32及びフェルミ準位34で表現される。電子36は、通常状態では価電子帯30に存在するが、価電子帯30と伝導帯32のバンドギャップ以上の光エネルギー26を照射すると、価電子帯30に存在する電子36が励起されて伝導帯32へ移動する。酸化チタンのバンドギャップは、アナターゼ型が約3.2eV、ルチル型が約3.0eVであり、光の波長に換算すれば、アナターゼ型が387nm、ルチル型が412nmとなる。従って、この波長以下の短い波長を照射すれば電子が励起し、電子に付与されたエネルギーは、その後格子系へ伝達され、熱エネルギーへと変換され、光励起構造変化が生じることになる。
電子36が励起された価電子帯30には正孔38が発生し、この正孔38は価電子帯30に留まっている。光励起構造変化では、酸化チタンは、光エネルギー26の照射により励起された電子36と正孔38の再結合に時間差が生じ、この時間差によって原子の再配列が行われ、擬2次元的凝縮相を形成する。このとき、図3(B)に示したように、価電子帯30に存在する正孔38は、バンドギャップ中に移動する。これにより、新エネルギー準位40が形成される。このような現象が生じることにより、光励起構造変化した酸化チタンは、図3(C)に示したような新エネルギー準位が形成されたバンド構造となり、電子36の励起エネルギーが低下し、酸化チタンが有する固有の励起エネルギーの波長よりも長波長側に、励起エネルギーがシフトする。
可視光波長の下限は約360−400nm、上限は約760−830nmであるから、酸化チタンにおける電子の励起エネルギーは、可視光領域へとシフトする。これにより、酸化チタンの光触媒機能が、可視光領域において可能となる。
本発明は、酸化チタンの光触媒機能を利用しており、以下に説明する。
光触媒機能は酸化チタンの特性としてよく知られている。光触媒は光照射により有害物質を炭酸ガスと水にまで分解し無害化するため、環境・エネルギー材料として、空気清浄、水浄化、抗菌、脱臭、防汚、防曇等幅広く実用に供せられている。特に外装材としての利用が多い。これは、自然光(太陽光)を利用してセルフクリーニングによる建造物外壁の防汚が可能なためである。セルフクリーニングとは、光触媒をコーティングした外装材表面に付着した汚れを光照射により分解し、雨水が表面に濡れて(超親水性)汚れを流し去る現象である。太陽光における紫外線の割合は3%程度といわれており、紫外線強度は約1mW/cmで、室内蛍光灯の紫外線強度の1000倍程度である。このため、必然的に屋外などの紫外線強度が潤沢な環境で使用する方が利用価値は高い。
酸化チタンの光触媒機能は、半導体のバンド構造から説明される。半導体は絶縁体だが、外部からエネルギーが付与されたり、組成が変わったりすると導電体になる。
図4は、酸化チタンの光触媒機構を説明する図である。図4において、酸化チタン42には、模式的にバンド図を示している。価電子帯30には電子36が存在しており、電子36が励起されて伝道帯32に移ると自由に移動できる。価電子帯30と伝導帯32の間にはバンドギャップ(禁止帯9がある。価電子帯30の電子は、紫外線46の照射により、バンドギャップを超えるエネルギーが与えられると、電子36が伝導帯30に励起される。
紫外線46を吸収して価電子帯30の電子36が伝導帯30に励起されたとき、価電子帯30に正孔38が生成される。光触媒反応では、紫外線46によって酸化チタン中に生じた励起された電子36と正孔38が、それぞれ還元と酸化を起こすことによって反応が開始する。
酸化チタン42の光触媒機構は、アナターゼ型とルチル型のバンドギャップはエネルギーに換算で、それぞれ3.2eV、3.0eVであるから、アナターゼ型では387nm、ルチル型では412nm以下の波長域にある紫外線46を照射すると、電子36による還元反応と正孔38による酸化反応のいずれもが進行する。酸化チタン42の光触媒の特徴として、正孔38が結晶表面の水分やヒドロキシル基(OH基)52と反応して生じ、ヒドロキシル基52が酸化反応に関わることが多い。
一方の電子36は酸化チタン42の表面に存在する酸素を還元して、O (スーパーオキシドイオン)を生成し、水分と反応して過酸化水素経てさらにヒドロキシル基52が生じるといわれている。このヒドロキシル基52はオゾンより強い酸化力を示し、あらゆる有機物のチェーンを切断したり、酸化、分解により炭素や水に変化させたりすると考えられている。このために、空気清浄、水浄化、抗菌、脱臭、防汚、防曇等の効果を発揮する。
酸化チタン42の光触媒効果として、超親水性がある。超親水性も光触媒反応と同様に光照射誘起反応であり、酸化チタン表面に存在するヒドロキシル基52の吸着を促す酸化チタン42の構造が関与する。
酸化チタン42の表面に紫外線46が照射されると、生成された正孔38は酸化チタン42を形成する表面酸素によって捕捉され、スーパーオキシドイオン54を生成する。このスーパーオキシドイオン54が2個結合して酸素分子として酸化チタン42の表面から離脱し、その後に酸素空孔が残る。酸素空孔は正孔38と同等であるためにプラスに帯電し、表面にはヒドロキシル基52が引き付けられ、酸化チタン42の表面は水分子が増加し親水性が発現する。
酸化チタンの光触媒特性と超親水特性は広く知られた事実であり、これらの事実と、インプラントのオッセオインテグレーションの関係について考察する。
オッセオインテグレーションは、アナターゼ型酸化物あるいはチタニアゲルといった反応性に優れたチタン表面の形成により、リン酸カルシウムの析出や骨性タンパクであるオステオカルシンやオステオポンチンの吸着が大きいためと考えられている。骨性タンパクがチタンに吸着するメカニズムは、「インプラント材料とその表面:その1.インプラント材としてのチタン」(吉成正雄、歯科学報,103(5):p313−319)によれば、次のように考えられている。
図5は、論文「インプラント材料とその表面:その1.インプラント材としてのチタン」からの引用であり、図5を参照しながら説明する。
インプラント材としてのチタン62の表面は酸化チタン64で皮膜されているが、表面の酸化チタン64と骨性タンパク質66は、pHが7付近では、ともに負に帯電しており、カルシウム70などの2価の正イオンの存在により両者が吸着する。また、チタン表面に吸着したヒドロキシル基68は、正の電荷を持つことから、負の電荷を持つ骨性タンパク質66が吸着すると考えられる。インプラント材であるチタン62の表面でのオッセオインテグレーションは、酸化チタン64を介して、界面での中間層の形成により行われている。
中間層は、チタンインプラント埋入初期は、骨芽細胞から生成されたオステオカルシン72やオステオポンチン74が、カルシウム70やヒドロキシル基68を介してチタン界面に吸着する。そして、これらの骨性タンパク66は骨芽細胞の遊走性を高めて、骨芽細胞のインテグリと結合し、「チタン−酸化チタン−水酸化チタン−カルシウム−骨性タンパク−コラーゲン繊維−骨」の層構造となる。この層構造は、時間の経過とともに、「チタン−酸化チタン−水酸化チタン−タンパク多糖複合体−類骨(石灰化前の骨組織)−骨」の構造となり、オッセオインテグレーションが獲得される。
吉成によるオッセオインテグレーショのメカニズムである、「チタン−酸化チタン−水酸化チタン−カルシウム−骨性タンパク−コラーゲン繊維−骨」の層との関係では、紫外線照射をすることで酸化チタンの光触媒特性から生成されるヒドロキシル基が、チタン、即ち、表面を被膜している酸化チタンと結合して水酸化チタンとなり、層構造の生成を促進させるのではないかと思われる。
光触媒特性は、紫外線を照射しているときに発現し、紫外線が照射されなくなると元の状態に戻る。しかしながら、紫外線が照射されなくなると元の状態に戻るとしても、瞬時に戻るのではなく、徐々に戻ると考えられ、また太陽光等の自然光でも紫外線が存在しているので、残存しているヒドロキシル基により、水酸化チタンが生成されることになる。
従って、より正確には、光触媒機能そのものを利用するのではなく、光触媒現象によりヒドロキシル基を生成し、光照射後も残存するヒドロキシル基により、オッセオインテグレーション機能を促進させる。超親水効果にしても同様であり、親水性によりインプラントと骨組織の初期の密着性が向上する。
このように、酸化チタンの光触媒特性と超親水特性の利用により、オッセオインテグレーション機能が促進され、インプラントの治療期間の短縮が可能である。
本発明による酸化チタンを被膜したインプラントは、光励起構造変化により、可視光領域まで光触媒機能の発現を可能としたものであり、自然光(太陽光)にさらして保存することでも効果が発揮されるが、より望ましい使用方法は、自然光相当の分光特性を持つ光エネルギーの照射や紫外線、レーザ光やエックス線等の光エネルギーを、インプラントの使用直前に照射したり、超音波を照射したりして使用することであり、これにより短時間に効果が発現する。そして、光照射により生成されたヒドロキシル基を最大限利用でき、オッセオインテグレーション機能が効果的に促進される。
次に、酸化チタン被膜の製造方法について説明する。
まず、インプラント材が純チタンあるいは純チタンを含むチタン合金である場合は、酸素が存在する雰囲気での加熱処理により焼成し、酸化チタン被膜を生成する。加熱温度は、400℃から800℃である。アナターゼ型チタンは、900℃を超えて加熱すると熱転移によりルチル型となるため、熱転移の生じない範囲での加熱が望ましい。チタンを含有するチタン合金は、チタン含有量は特に限定されるものではないが、含有量の多いほう効果があり、50wt%であることが望ましい。現在、医療用に使用される最も一般的なチタン合金は、アルミニウム6wt%とバナジウム4wt%を含有し、残り90ンwt%が純チタンであり、一般的に使用されているインプラントが使用できる。
インプラント材が純チタンあるいは純チタンを含むチタン合金である場合は、電気的に酸化チタンの皮膜を形成する方法としては、陽極酸化法がある。まずインプラントを洗浄し洗浄したインプラントを、攪拌した12wt%のリン酸水溶液に浸してから、電圧100〜200Vで、0.2〜10mA/cmの電流を、最初は5〜10mA/cmの電流を、数分間流し、続いて0.2〜10mA/cmの電流を1〜2時間流す。これにより酸化チタン及びリン酸チタンの表面コーティングを形成する。陽極酸化法では、初期の電流を多くして早期に濃密な誘電性の層が表面上に形成し、続いて電流を低下させて安定した低い値で陽極酸化を行う。
インプラント材が純チタンあるいは純チタンを含むチタン合金である場合に加え、インプラント材が純チタンあるいは純チタンを含むチタン合金以外の場合でも、酸化チタン材料を成膜させて、酸化被膜を形成することができる。成膜手段としては、真空蒸着法やスパッタ法がある。
真空蒸着法は、まず原料物質を加熱・蒸発させる。蒸発した原子または分子は、真空のチャンバー内を飛翔しターゲットに到達し、付着することで膜を形成する。スパッタ法は、加速されたイオンを酸化チタンに照射し、その運動エネルギーにより表面の原子または分子が空間内に放出され、インプラントに薄膜を形成させる。スパッタ法のほうが、真空蒸着法よりも、原子(分子)の運動エネルギーが大きいため強く剥がれにくい膜を成膜することが可能である。
さらに、純チタン製又はチタン合金製のインプラント表面に、酸化チタンのコーティング剤を塗布し、加熱焼成することで、インプラント表面に酸化チタンの層を形成できる。酸化チタンのコーティング剤は各種市販されているが、例えば、テトラアルコキシシランの加水分解によって調製されるシリカゾル、またはチタンテトラアルコキシドの加水分解によって得られるチタニアゾル、またはアルミニウムアルコキシドの加水分解によって得られるアルミナゾルに混合することにより製造することができる。また、水と酸化チタンのみ組成で構成される水溶性酸化チタンコーティング剤もある。
通常、チタンの表面には酸化チタンの被膜で不動形成されているが、この不動体膜を利用しても光触媒機能が発現する。
被膜を形成する酸化チタンの結晶構造は、アナターゼ型結晶構造とルチル型結晶構造のいずれでもよいが、アナターゼ型結晶構造とルチル型結晶構造を混在させることにより、相乗効果が期待でき、光触媒機能が向上する。
(実施例1)
使用したインプラントは、酸化チタンの皮膜が形成されている陽極酸化インプラントを使用した。このインプラントに、RF放電型エキシマランプ(浜松フォトにクス製エキシマランプL11751)を50分間照射し、陽極酸化によりインプラント表面に形成された酸化チタンの電子を励起して、結晶構造を光励起構造変化させた。光エネルギーの波長は、172nm、照射エネルギーは、50mW/cmである。光励起構造変化させたインプラントは、梱包して光を遮断し、1ヶ月以上放置した。
次に、放置したインプラントを取り出し、波長が490nm付近に強いエネルギーを有し、自然光に極めて近い分光分布を持つキセノンランプ(ウシオ電機製キセノンショートアークランプ)を、30分間照射して光触媒機能を発現させた。光触媒効果は、インプラントに水滴を落下して親水性の評価で行った。
図6は、光励起構造変化させたインプラントを、放置後取り出して親水性を評価した結果である。図6(A)は、光エネルギー照射前の、光励起構造変化させた陽極酸化インプラント80に、水滴を落下させた状態を示している。図6(B)は、この陽極酸化インプラント80にキセノンランプで光エネルギーを20分間照射した後に、水滴を落下させた状態である。キセノンランプ照射前は、水滴は接触角が45〜60度であるが、照射後は、光触媒の超親水効果により、フィクスチャー部全面に水滴が広がっている。
図7は、光励起構造変化させなかった陽極酸化インプラント84について、図6で示したと同様の評価を行った結果である。キセノンランプ照射前は、水滴は接触角が45〜60度と、光励起構造変化させた陽極酸化インプラント80とほぼ同等であるが、照射後は、光触媒の超親水効果が弱く、接触角は20〜30度であった。この結果により、光励起構造変化させることによりインプラントの光触媒効果が向上することが示された。
(実施例2)
使用したインプラントは、市販の純チタン製インプラントであり、まず加熱炉内にインプラントをセッティングした後、400〜600℃の温度で1時間加熱して酸化チタンの被膜を形成した。このインプラントに、RF放電型エキシマランプ(浜松フォトにクス製エキシマランプL11751)を50分間照射し、インプラント表面に形成された酸化チタンの電子を励起して、結晶構造を光励起構造変化させた。光エネルギーの波長は、172nm、照射エネルギーは、50mW/cmである。光励起構造変化させたインプラントは、梱包して光を遮断し、1ヶ月以上放置した。
次に、放置したインプラントを取り出し、波長が490nm付近に強いエネルギーを有し、自然光に極めて近い分光分布を持つキセノンランプ(ウシオ電機製キセノンショートアークランプ)を、30分間照射して光触媒機能を発現させた。
図8は、光励起構造変化させたインプラントを、放置後取り出して親水性を評価した結果である。図8(A)は、光エネルギー照射前の、光励起構造変化させた陽極酸化インプラント80に、水滴を落下させた状態を示している。図8(B)は、この陽極酸化インプラント80にキセノンランプで光エネルギーを20分間照射した後に、水滴を落下させた状態である。キセノンランプ照射前は、水滴は接触角が100度以上であるが、照射後は、光触媒の超親水効果により、フィクスチャー部全面に水滴が広がっており、良好な光触媒効果が確認できた。
本発明については、歯科用インプラントについて説明したが、医科用の人工骨頭置換術で使用されるインプラント等他のインプラントにも適用可能である。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態よる限定は受けない。
10 フィクスチャー部
12 フィクスチャー
14 カラー部
16 根尖部
18 ガイド突起
20 頚部
22 フィクスチャー基材
24 酸化チタン層
26 光エネルギー
30 価電子帯
32 伝導帯
34 フェルミ準位
38 電子
40 新エネルギー準位
42,64 酸化チタン
44 バンドギャップ(禁止帯)
46 紫外線
50 酸化チタンの光触媒メカニズム
52 ヒドロキシル基
54 オゾン
60 チタンへの骨性タンパク質の吸着メカニズム
62 チタン
66 骨性たんぱく質
68 ヒドロキシル基
70 カルシウム
72 オステオカルシン
74 オステオポンチン
80,84 陽極酸化インプラント
82 水滴
86 純チタンインプラント

Claims (18)

  1. インプラント基材の表面に光触媒機能を有するn型金属酸化物半導体の層を備え、
    光エネルギーの照射により、前記n型金属酸化物半導体の結晶を光励起構造変化させたこと、
    を特徴とするインプラント。
  2. 請求項1に記載のインプラントにおいて、
    前記光エネルギーは、レーザ光であること、
    を特徴とするインプラント。
  3. 請求項1に記載のインプラントにおいて、
    前記光エネルギーは、紫外線であること、
    を特徴とするインプラント。
  4. 請求項1に記載のインプラントにおいて、
    前記光エネルギーは、エックス線であること、
    を特徴とするインプラント。
  5. 請求項1に記載のインプラントにおいて、
    前記光エネルギーは、ガンマ線であること、
    を特徴とするインプラント。
  6. 請求項1に記載のインプラントにおいて、
    n型金属酸化物半導体は、酸化チタンであること、
    を特徴とするインプラント。
  7. 請求項6に記載のインプラントにおいて、
    前記酸化チタンは、をアナターゼ型結晶構造とルチル型結晶構造が混合していること、
    を特徴とするインプラント。
  8. 請求項6に記載のインプラントにおいて、
    前記酸化チタンの層を前記インプラント表面に形成するため、前記インプラントの材料をチタンとし、加熱により表面を酸化させること、
    を特徴とするインプラント。
  9. 請求項6に記載のインプラントにおいて、
    前記酸化チタンの層を前記インプラント表面に形成するため、前記インプラントの材料をチタンとし、陽極酸化処理すること、
    を特徴とするインプラント。
  10. 請求項6に記載のインプラントにおいて、
    前記酸化チタンの層は、前記インプラントに酸化チタン材を成膜して形成すること、
    を特徴とするインプラント。
  11. 請求項6に記載のインプラントにおいて、
    前記酸化チタンの層は、前記インプラントに、酸化チタンコーティング剤を塗布し、加熱焼成して形成すること、
    を特徴とするインプラント。
  12. 請求項6に記載のインプラントにおいて、
    前記酸化チタンの層は、チタン製インプラントの表面に形成される不動体被膜であること、
    を特徴とするインプラント。
  13. 請求項1に記載のインプラントを、埋入前に酸化チタンの電子を励起させる波長以下の光を照射して使用することを特徴とるインプラントの使用方法。
  14. 請求項13に記載のインプラントの使用方法において、光は可視光線であることを特徴とするインプラントの使用方法。
  15. 請求項13に記載のインプラントの使用方法において、光は自然光であることを特徴とするインプラントの使用方法。
  16. 請求項13に記載のインプラントの使用方法において、光は紫外線であることを特徴とするインプラントの使用方法。
  17. 請求項13に記載のインプラントの使用方法において、光はエックス線であることを特徴とするインプラントの使用方法。
  18. 請求項1に記載のインプラントを、埋入前に酸化チタンの電子を励起させるために超音波を照射して使用することを特徴とるインプラントの使用方法。
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