JP2013218872A - 電界発光表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリシラザン等の吸水性を有する珪素含有ポリマーが有する吸湿能力を生かしつつ表示性能の信頼性が高い電界発光表示装置を提供する。
【解決手段】第一基板10と、第一基板10上に設けられる電界発光素子11と、電界発光素子11が設けられている側において第一基板10と対向して設けられる第二基板15と、第一基板10と第二基板15とを接合する接着部14と、第一基板10と第二基板15との間であって接着部14にて囲まれた領域に形成される吸湿層13と、を備え、吸湿層13が、吸湿性を有する珪素含有セラミック前駆体ポリマーを含む層であり、吸湿層13が、第一基板10と第二基板15との間に設けられた空隙に露出していることを特徴とする、電界発光表示装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、電界発光表示装置に関する。
近年、フラットパネルディスプレイとして、自発光型デバイスである電界発光素子を備えたディスプレイが注目されている。電界発光素子は、自発光型のデバイスであることからバックライトを必要としないという点で、他のデバイスを使用したディスプレイよりも有利である。また電界発光素子は、薄型化が可能であり、かつ視認性や色再現範囲も広いという特長があることから、製品化に向けて複数の企業が研究開発を進めている。現在、電界発光素子は、車載用コンポや携帯電話等のディスプレイの表示素子として既に実用化がなされている。
電界発光素子は、対向する一対の電極である陽極と陰極と、これら一対の電極間に設けられ発光層を含む有機化合物層と、が設けられている電子素子である。また電界発光素子は、発光層の光を外部に取り出せるようにするために、光取り出し側の電極としてITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極が使用される。そして外部駆動回路を用いて陽極と陰極との間に電圧を印加することにより電界発光素子は発光する。
ところで電界発光素子は、基板(例えば、ガラス基板やフィルム状の基板)上に設けられる電子素子であるが、一般に大気中に含まれる水分に極めて弱いことが知られている。例えば、電界発光素子に水分が浸入すると、基板上の電界発光素子が設けられている領域においては非発光領域(ダークスポット)が発生したり、非発光状態にまでは至らないものの発光特性が変化した領域が発生したりする。このことから、電界発光素子には、外部環境に起因する発光輝度の低下等の寿命の課題が存在する。
上記課題を解決すべく、電界発光素子から生じる電界発光を阻害する水分の侵入を防止する目的で、電界発光素子上に吸湿性を持つ珪素含有セラミック前駆体ポリマーからなる層と防湿性を持つ層とを順次堆積した構成の表示装置が提案されている(特許文献1)。
特開2009−259788号公報
特許文献1に示される表示装置では、電界発光素子上に、吸湿性を持つ珪素含有セラミック前駆体ポリマーからなる防湿層が設けられている。この防湿層は、電界発光素子を保護すべく電界発光素子上に保護層を設ける際にこの保護層に微細な欠陥が存在する場合において、大気中の水分がこの微細な欠陥から電界発光素子方向へ侵入するのを防ぐ役割を果たす。
ところで特許文献1に開示されている吸湿層は、ポリシラザンからなる層である。ここでポリシラザンは、水分を吸収する際に、例えば下記反応式に示されるようにシリカに転化する。
Figure 2013218872
つまりポリシラザンは、水と反応する際に副生成物としてアンモニアガスが発生することがある。ここで生成したアンモニアガスが保護層の欠陥部から十分放出できない場合、保護層の欠陥部の周囲に当該アンモニアガスが溜まることになる。そして当該アンモニアガスが溜まることによって生じたガス溜りは、保護層と吸湿層との界面剥離を誘発し、結果的には表示装置の外観品位低下や、保護層の破裂乃至破壊という問題を引き起こす。
また吸湿性を持つ珪素含有セラミック前駆体ポリマーは、上記反応式に見られるように水素が脱離し、これに伴って自己架橋反応を起こすことでも知られる。ここでこの自己架橋反応の際、吸水反応と異なる組成のガス(水素ガス)が放出されることになるが、吸水反応で生じたガス(アンモニアガス等)が放出される場合と同様に、保護層と吸湿層との界面剥離の原因となるガス溜りが発生する。このようにガス溜りが発生すると、保護層と吸湿層との界面剥離や保護層破壊に繋がり、結果として電界発光表示装置の外観品位が低下したり、封止信頼性を損なったりするという問題が生じていた。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ポリシラザン等の吸水性を有する珪素含有ポリマーが有する吸湿能力を生かしつつ表示性能の信頼性が高い電界発光表示装置を提供することにある。
本発明の電界発光表示装置は、第一基板と、
前記第一基板上に設けられる電界発光素子と、
前記電界発光素子が設けられている側において前記第一基板と対向して設けられる第二基板と、
前記第一基板と前記第二基板とを接合する接着部と、
前記第一基板と前記第二基板との間であって前記接着部にて囲まれた領域に形成される吸湿層と、を備え、
前記吸湿層が、吸湿性を有する珪素含有セラミック前駆体ポリマーを含む層であり、
前記吸湿層が、前記第一基板と前記第二基板との間に設けられた空隙に露出していることを特徴とする。
本発明によれば、ポリシラザン等の吸水性を有する珪素含有ポリマーが有する吸湿能力を生かしつつ表示性能の信頼性が高い電界発光表示装置を提供することができる。
本発明の電界発光表示装置は、基本的には第一基板と、第二基板と、接着部と、によって電界発光素子を封止しているので、表示装置外の雰囲気に含まれる水分が装置内に浸入するのを防ぐことができる。仮に、接着部から表示装置外の雰囲気に含まれる水分が浸入したとしてもその量はごく微量でありそのほとんどが吸湿層に吸収される。このため本発明の電界発光表示装置を構成する電界発光素子には表示装置外の雰囲気に含まれる水分が浸入することはないため、電界発光素子の発光能力は保ち続けられる。
尚、吸湿層に表示装置外の雰囲気に含まれる水分が吸収されると、吸湿層からアンモニアガスや水素ガスが発生するが、これらのガスの発生量はごく微量であり、第一基板と、第二基板と、接着部と、からなる封止構造を破壊するまでには至らない。またこれらのガスは接着部を経由して装置外へ放出されるため、装置内(の空隙)の圧力が上昇したままになることはない。
従って、本発明によれば、封止信頼性も向上された電界発光表示装置を提供できる。
本発明の電界発光表示装置における第一の実施形態を示す断面模式図である。 本発明の電界発光表示装置における第二の実施形態を示す断面模式図である。
本発明の電界発光表示装置は、第一基板と、電界発光素子と、第二基板と、接着部と、吸湿層と、を備えている。
本発明において、電界発光素子は、第一基板上に設けられる発光素子である。本発明において、第二基板は、電界発光素子が設けられている側において第一基板と対向して設けられる基板であり、封止基板とも呼ばれる基板である。本発明において、接着部は、第一基板と第二基板とを接合する部材であり、電界発光素子を封止するための封止部材として機能する部材である。本発明において、吸湿層は、第一基板と第二基板との間であって前記接着部にて囲まれた領域に形成される部材である。
また本発明においては、吸湿層は、吸湿性を有する珪素含有セラミック前駆体ポリマーを含む層であり、第一基板と第二基板との間に設けられた空隙に露出するように設けられている。
以下、図面を適宜参照しながら本発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
[第一の実施形態]
図1は、本発明の電界発光表示装置における第一の実施形態を示す断面模式図である。図1の電界発光表示装置1は、第一基板10上に電界発光素子11が設けられている。
図1の電界発光表示装置1において、第一基板10は、例えば、基材と、基材上に設けられる配線(不図示)及び半導体回路(不図示)とを有する基板が挙げられる。第一基板10に含まれる基材として、好ましくは、ガラス、Siウェハ、防湿性や絶縁性を付与したプラスチック及びその積層体、ステンレス等の金属箔が挙げられる。また第一基板10は、電界発光素子11、保護層12、吸湿層13、接着部14及び第二基板15を支持する機能を有する。
図1の電界発光表示装置1において、電界発光素子11は、第一基板10上に設けられる第一電極(不図示)と、第一電極上に設けられ少なくとも発光層を有する有機化合物層(不図示)と、有機化合物層上に設けられる第二電極(不図示)と、から構成される。電界発光素子11は、第一電極と第二電極との間に電界を印加することによって有機化合物層が発光するという機能を有する。尚、図1には電界発光表示装置1内に電界発光素子11が1基設けられているが、本発明においては、この態様に限定されず、例えば、複数の電界発光素子11を第一基板10上に設けてもよい。
図1の電界発光表示装置1において、電界発光素子11上には保護層12が設けられている。保護層12は、後述する吸湿層13と共に、電界発光素子11へ水分が浸入するのを防ぐ防湿層として機能する。保護層12の構成材料としては、可視波長域の透過性を持ち、かつ欠陥がなく緻密性の高い膜を成膜することができる無機材料が用いられる。具体的には、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素等が挙げられる。また保護層12は、CVD、スパッタ法、真空蒸着法等の公知の気相成長法による成膜手段によって形成することができる。尚、図1の電界発光表示装置1において、保護層12は、電界発光素子11上のみならずその周辺の領域を含めた第一基板10の全面にわたって設けられているが、本発明においてはこの態様に限定されるものではない。つまり、保護層12を、電界発光素子11とその周縁部分とに限定して形成されていてもよい。
図1の電界発光表示装置1において、保護層12上及び第二基板15上には吸湿層(13a、13b)がそれぞれ設けられている。吸湿層(13a、13b)は、水との強い化学反応性を有する珪素含有セラミック前駆体ポリマーからなる層である。ここで珪素含有セラミック前駆体ポリマーとは、分子内に珪素原子を有し、かつ吸湿に伴う化学反応によりシリカ等のセラミックスに転化する高分子化合物をいう。珪素含有セラミック前駆体ポリマーとして、特に好ましくは、ポリシラザンである。尚、既に説明したが、ポリシラザンは、大気中の水分を吸収すると下記反応式によりシリカに転化する高分子化合物である。
Figure 2013218872
ここで上記珪素含有セラミック前駆体ポリマーからなる薄膜は、水と反応する前と反応した後において可視領域での屈折率や透過率を著しく変化させることがないため、電界発光素子の発光面上方に配置される吸湿剤として好ましい性質を持つ。吸湿層(13a、13b)は、スピンコート等の成膜手段により、珪素含有セラミック前駆体ポリマーと有機溶媒とを混合して調製した溶液を、所望の対象物に対して塗布することで形成することができる。
図1の電界発光表示装置1において、第一基板10と第二基板15との間には、接着部14が設けられており、第一基板10と、第二基板15と、接着部14と、により、電界発光表示装置1内に設けられている電界発光素子11は封止される。
第二基板15は、第一基板10内に形成された配線(不図示)や半導体回路(不図示)、電界発光素子11、保護層12及び吸湿層13(13a)に対して、物理的な接触や押圧、異物の付着から守る機能を有する。第二基板15として用いられる基板は、可視波長域の透過性を持ち、物理的な接触や押圧に抗して第一基板10と第二基板15との間に空間(空隙20)が形成されている状態を維持し得る剛性を有することが望ましい。また第二基板15は、高い防湿性を持つ材料が望ましい。これは、空隙20において電界発光素子11の発光に必要十分な低水分雰囲気を保持し続けられるようにするためである。本発明において、第二基板15として、好ましくは、ガラス、透明金属酸化物を表面に成膜されたプラスチック等が挙げられる。
接着部14は、第一基板10と第二基板15とを貼り合わせるための接合部材である。また接着部14は、第一基板10と第二基板15との間に空隙20が設けられるように、一定の高さを有する部材であることが望ましい。具体的には、保護層12上に設けられる吸湿層13aと、第二基板15上に設けられる吸湿層13bとが接しない程度の高さを有する部材であるのが望ましい。
図1の電界発光表示装置1において、第二基板15に加わる外力は、第一基板10と第二基板15との間に設けられている接着部14によって吸収される。ただし、第一基板10と第二基板15との距離(空隙20の厚み)を一定に保つために、接着部14の構成材料中に空隙20の厚みに相当する直径の微粒子やファイバーを混和してもよい。また接着部14は、空隙20の環境を電界発光素子11を発光させるのに必要十分な環境(低水分雰囲気)に保つ機能を有する材料からなる部材であることが望ましい。本発明において、接着部14の構成材料として、好ましくは、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等の水や酸素等のガスを遮断する材料、即ち、ガス透過性の低い樹脂が用いられる。
ところで、図1の電界発光表示装置1において、第一基板10及び第二基板15は、一定の間隔、具体的には、2つの吸湿層(13a、13b)が互いに接しない程度の間隔を開けて設けられている。その結果、第一基板10と第二基板15との間には空隙20が生じている。
空隙20は、二つの吸湿層(13a、13b)がそれぞれ水と反応することで生成したガスあるいは二つの吸湿層(13a、13b)が自己架橋反応を起こした際に生成するガスを逃がす空間、いわゆるガス溜りとして機能する。この空隙20が設けられるように設計することにより、二つの吸湿層(13a、13b)は、電界発光素子11や保護層12の機能を損なうことなく吸湿能を発揮することができる。
尚、本実施形態では、電界発光素子11を水分からより確実に保護するために、第二基板15上に吸湿層13bが設けられているが、本発明においては、必ずしも第二基板15上に吸湿層13bを設ける必然性はない。
また本発明において、吸湿層13を設ける場所としては、本実施形態(第一の実施形態)にて示された保護層12上、第二基板15上のほかに、接着部14の内面側、第一基板10上(保護層12が電界発光素子11及びその周辺にのみ設けられる場合に限る。)等がある。
[第二の実施形態]
図2は、本発明の電界発光表示装置における第二の実施形態を示す断面模式図である。以下、第一の実施形態との相違点を中心に説明する。
図2の電界発光表示装置2は、図1の電界発光表示装置1と比較して、電界発光素子11上に、保護層12及び吸湿層13aを設けていない点を除いて共通している。
第一基板10と、第二基板15と、接着部14と、からなる封止構成によって大気中の水分から電界発光素子12を充分に保護することができる場合は、電界発光素子12を保護するための部材(保護層12、吸湿層13a)を適宜省略することができる。
図2の電界発光表示装置2のように、電界発光素子12を保護するための部材(保護層12、吸湿層13a)を適宜省略することができる実施態様においては、省略できる分だけ構成材料及び工程数が削減されるため結果として生産性が高くなるので、好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。ただし本発明は以下に説明する実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例(実施例1)では、図1の電界発光表示装置1を、以下に説明する方法により作製した。
(1)電極付基板の作製工程
ガラス基板上に、低温ポリシリコン薄膜トランジスタを含む画素回路を形成した後、この画素回路上に、SiNと、ポリイミド樹脂と、を順次成膜して、SiN膜及びポリイミド樹脂膜を形成した。尚、SiN膜は半導体保護層として機能し、ポリイミド樹脂膜は平坦化膜として機能する。
次に、スパッタリング法により、平坦化膜上に、AlNdとITOとを順次成膜して、AlNd膜とITO膜とからなる積層電極膜を形成した。このときAlNd膜の膜厚を100nmとし、ITO膜の膜厚を38nmとした。次に、フォトリソプロセスを利用したパターニングにより、上記積層電極膜を画素毎に加工することで第一電極(不図示)を形成した。
次に、第一電極が形成されている基板10を、イソプロピルアルコールで超音波洗浄して、次いで煮沸洗浄後に乾燥した。さらにUV/オゾン洗浄した。以上の工程で作成した電極付基板を、次の工程で使用した。
(2)有機化合物層の形成工程
次に、真空蒸着法により、第一電極上に有機化合物層(不図示)を形成した。以下にその具体的な方法について説明する。
まず下記に示されるHT−1(FL03)を成膜して正孔輸送層を形成した。このとき正孔輸送層の膜厚を87nmとした。
Figure 2013218872
次に、正孔輸送層上に、BAlq(ホスト、アルミキレート錯体)と、ペリレン(ゲスト、ホストに対して3重量%の割合で添加)と、を共蒸着させて発光層を形成した。このとき発光層の膜厚を25nmとした。次に、発光層上に、Bphen(フェナントロリン化合物)を成膜して電子輸送層を形成した。このとき電子輸送層の膜厚を10nmとした。次に、電子輸送層上に、Bphenと炭酸セシウム(Cs2CO3)とを共蒸着(重量比は、Bphen:Cs2CO3=90:10)して電子注入層を形成した。このとき電子注入層の膜厚を40nmとした。以上の工程により、発光層を含む有機物化合物層(不図示)が形成された。
尚、本実施例では、発光層の構成材料として青色発光する材料を用いた。ただし、シャドーマスク等を用いて、発光領域ごとに発光色が異なるように塗り分けることで発光層を含む有機化合物層を所望のパターンにて形成してもよい。このとき各発光領域における発光層から発する光の発光色が、色の三原色(赤、緑及び青の組あるいはシアン、マゼンタ及びイエローの組)であると、フルカラーの電界発光表示装置を製造することが可能となる。
(3)第二電極の形成工程
次に、有機化合物層(不図示)まで形成した基板10を、真空を破ることなくスパッタ装置に移動した後、Agと、インジウム亜鉛酸化物と、をこの順で成膜して、Ag膜と、インジウム亜鉛酸化物膜と、からなる積層電極を形成した。このときAg膜の膜厚を10nmとし、インジウム亜鉛酸化物膜の膜厚を50nmとした。尚、上記積層電極は第二電極として機能する。以上の工程により、基板10上に、第一電極と、発光層を含む有機化合物層と、第二電極と、がこの順に形成されてなる電界発光素子11を形成した。
(4)保護層の形成工程
次に、真空を破ることなく、SiH4ガス、N2ガス、H2ガスを用いたプラズマCVD法により、基板10上及び電界発光素子11上にSiNを成膜して保護層12を形成した。このとき保護層12の膜厚を1.0μmとした。以上の工程により、基板10上に、電界発光素子11と、保護層12と、がこの順に形成されてなる第一基板10を得た。
(5)吸湿層の形成工程
次に、保護層12まで形成した第一基板10を、窒素雰囲気下のグローブボックス内に移動させた。次に、保護層12上に、ポリシラザン(AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製、アクアミカNAX120−20)とジブチルエーテルとを混合して調製したジブチルエーテル溶液を滴下した後、スピンコート法により塗布膜を形成した。次に、真空乾燥炉に第一基板10を搬送した後、真空乾燥炉内の温度を60℃に保持してジブチルエーテルを完全に蒸発させることで吸湿層13aを形成した。このとき吸湿層13aの膜厚は500nmであった。
次に、第二基板15上にも上述したジブチルエーテル溶液を滴下した後、スピンコート法により塗布膜を形成した。次に、真空乾燥炉に第二基板15を搬送した後、真空乾燥炉内の温度を60℃に保持してジブチルエーテルを完全に蒸発させることで吸湿層13bを形成した。このとき吸湿層13bの膜厚は500nmであった。
(5)封止工程
次に、吸湿層13aまで形成した第一基板10を、窒素雰囲気下のグローブボックス内に戻した。次に、電界発光素子11を囲むように、第一基板10の外周に紫外線硬化性樹脂からなるシール剤をディスペンサにより描線することにより接着部14を形成した。このとき接着部14の線幅は2mmであり、高さは20μmであった。
最後に、接着部14が描線された第一基板10と、吸湿層13bが形成された第二基板15とを重ね合わせた後、接着部14に紫外線を照射することでシール剤を硬化させることで、電界発光素子11の封止を行った。以上により、電界発光表示装置1を得た。
(6)電界発光表示装置の評価
得られた電界発光表示装置1は、温度85℃、湿度85%の環境下における耐久試験を行った際に、500時間経過しても正常な発光挙動を示した。
[実施例2]
本実施例(実施例2)では、図2の電界発光表示装置2を、以下に説明する方法により作製した。
具体的には、実施例1において、保護層12の形成工程及び吸湿層13aの形成工程を省略したことを除いては、実施例1と同様の方法により、図2の電界発光表示装置2を得た。
得られた電界発光表示装置2は、温度85℃、湿度85%の環境下における耐久試験を行った際に、500時間経過しても正常な発光挙動を示した。
1(2)電界発光表示装置、10:第一基板、11:電界発光素子、12:保護層、13(13a、13b):吸湿層、14:接着部、15:第二基板、20:空隙

Claims (5)

  1. 第一基板と、
    前記第一基板上に設けられる電界発光素子と、
    前記電界発光素子が設けられている側において前記第一基板と対向して設けられる第二基板と、
    前記第一基板と前記第二基板とを接合する接着部と、
    前記第一基板と前記第二基板との間であって前記接着部にて囲まれた領域に形成される吸湿層と、を備え、
    前記吸湿層が、吸湿性を有する珪素含有セラミック前駆体ポリマーを含む層であり、
    前記吸湿層が、前記第一基板と前記第二基板との間に設けられた空隙に露出していることを特徴とする、電界発光表示装置。
  2. 前記珪素含有セラミック前駆体ポリマーが、ポリシラザンであることを特徴とする、請求項1に記載の電界発光表示装置。
  3. 前記吸湿層は、前記第二基板の上に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電界発光表示装置。
  4. 前記電界発光素子の上に保護層が設けられ、前記保護層の上に前記吸湿層が設けられていることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電界発光表示装置。
  5. 前記保護層が、酸化珪素、窒化珪素又は酸化窒化珪素からなることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電界発光表示装置。
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