JP2013218851A - 電解質膜・電極構造体及びその製造方法 - Google Patents

電解質膜・電極構造体及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013218851A
JP2013218851A JP2012087664A JP2012087664A JP2013218851A JP 2013218851 A JP2013218851 A JP 2013218851A JP 2012087664 A JP2012087664 A JP 2012087664A JP 2012087664 A JP2012087664 A JP 2012087664A JP 2013218851 A JP2013218851 A JP 2013218851A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas diffusion
layer
electrolyte membrane
repellent resin
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012087664A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Fukumizu
隆夫 福水
Hiroshi Matsumori
裕史 松森
Yoichi Asano
洋一 浅野
Takuma Yamawaki
琢磨 山脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2012087664A priority Critical patent/JP2013218851A/ja
Publication of JP2013218851A publication Critical patent/JP2013218851A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Inert Electrodes (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】ガス拡散層のガス拡散性を低下させることなく、多孔質シートとガス拡散層との接合性を高めた電解質膜・電極構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】アノード電極40、カソード電極42の各々は、電解質膜38に臨む電極触媒層40a、42aと、カーボンペーパー46を基材とし撥水性樹脂を含むガス拡散層40b、42bと、電極触媒層40a、42a及びガス拡散層40b、42bの間に介在する多孔質層40c、42cとを有する。この中のガス拡散層40b、42bには、多孔質層40c、42cとの接触面50を含む表層部に、他の部位に比して撥水性樹脂の含有量が大きな撥水性樹脂リッチ部48が形成される。撥水性樹脂リッチ部48の厚さT(接触面50から他端面52に向かう深さ方向の寸法)は、例えば、5〜50μmとすればよい。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体高分子電解質膜の両側にそれぞれ電極触媒層及びガス拡散層を有し、電極触媒層及びガス拡散層の間に中間層が介在する電極が設けられた電解質膜・電極構造体及びその製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池の単位セルは、電解質膜・電極構造体を一組のセパレータによって挟持することで構成される。前記電解質膜・電極構造体は、高分子イオン交換膜からなる電解質膜と、該電解質膜の一方の面に臨むアノード電極及び他方の面に臨むカソード電極とを備える。
これらアノード電極及びカソード電極は、電解質膜に臨む電極触媒層と、該電極触媒層に反応ガスを拡散して供給するガス拡散層とで構成されるのが一般的であるが、アノード電極及びカソード電極の保水性と排水性の双方の適切な均衡を図るべく、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含む多孔質層が設けられることもある。この種の多孔質層は、電極触媒層とガス拡散層との間に介装される。
電解質膜・電極構造体に多孔質層を配設する場合、例えば、ガス拡散層を構成するカーボンペーパーに、前記電子伝導性物質及び撥水性樹脂とを含む分散液を塗布して焼結する方法が知られている。しかしながら、この場合、前記分散液を塗布することに伴ってカーボンペーパーに該分散液が浸透するので、ガス拡散層のガス拡散性が低下する懸念がある。カーボンペーパーにおいて、ガスを拡散させるための細孔が、電子伝導性物質及び撥水性樹脂で充填されることになるからである。
このような不都合を回避するべく、例えば、特許文献1に提案されるように、前記分散液に浸漬したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム(多孔質層シート)をガス拡散層に接合し、これを多孔質層とすることが想起される。具体的には、多孔質層シートとガス拡散層とを積層し、撥水性樹脂の融点以上に加熱しながら加圧することによって、両者を接合一体化する。
特開2007−56064号公報
特許文献1記載の従来技術では、上記したようにガス拡散層と多孔質シートとを接合する際に撥水性樹脂の融点以上に加熱しながら加圧する。このためにカーボンペーパーの細孔が圧潰されるので、気孔率を維持することが困難である。従って、ガス拡散層におけるガス拡散性が低下してしまう懸念がある。
一方、加熱する際の温度が撥水性樹脂の融点に達していなかった場合は、ガス拡散層と多孔質シートとの間に十分な接合力を確保することが困難となる。場合によっては、容易に剥離してしまう。
本発明は、この種の問題を解決するものであり、ガス拡散層のガス拡散性を低下させることなく、多孔質シートとガス拡散層との接合性を高めた電解質膜・電極構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜を一組の電極で挟持して構成される電解質膜・電極構造体であって、
前記一組の電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、撥水性樹脂を含むガス拡散層と、前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間に介在して多孔質シートからなる多孔質層とを有し、
少なくとも一方の電極における前記ガス拡散層の、前記多孔質層と接触する接触面を含む表層部に、該表層部以外の部位に比して撥水性樹脂の含有量が大きい撥水性樹脂リッチ部が形成されていることを特徴とする。
この電解質膜・電極構造体では、ガス拡散層を構成する基材、例えば、カーボンペーパーにおいて、多孔質層(多孔質シート)と接触する側の接触面を含む表層部に、撥水性樹脂リッチ部が設けられている。この撥水性樹脂リッチ部に含まれる撥水性樹脂が、撥水性の多孔質シートに対して親和作用を示すことにより、ガス拡散層と、多孔質層との間に十分な接合力が確保される。このため、本発明においては、カーボンペーパーの細孔を圧潰するほどの加圧処理を施すことなく、すなわち、ガス拡散層のガス拡散性を低下させることなく、多孔質シートとガス拡散層とを強固に接着することが可能となる。
しかも、例えば、電解質膜・電極構造体の製造過程において、多孔質シートとガス拡散層とが剥離すること等が防止されるので、その生産性を向上させることができる。
さらに、この電解質膜・電極構造体を備える固体高分子型燃料電池では、運転の最中に多孔質シートとガス拡散層とが剥離することが防止されるため、該剥離部分に生成水が滞留することに起因して発電効率が低下することを有効に抑制することができる。
撥水性樹脂リッチ部は、前記接触面を含む表層部の全体として設けるようにしてもよい。なお、多孔質層からのガス拡散層の剥離は、周縁部で起こり易い。従って、撥水性樹脂リッチ部を、前記接触面を含む表層部の周縁部のみに設けるようにしてもよい。後者の場合、撥水性樹脂リッチ部を設けるために必要な撥水性樹脂の量を低減することができるという利点がある。
いずれの場合も、表層部(撥水性樹脂リッチ部)の厚さは、5〜50μmであれば十分である。
また、撥水性樹脂リッチ部を周縁部のみに設ける場合、その幅方向寸法は、10mm以内で十分である。なお、該幅方向寸法は、撥水性樹脂リッチ部と第1多孔質層との間の接着強度を十分に確保するべく、3mm以上とすることが好ましい。
また、本発明は、固体高分子膜からなる電解質膜を、各々が前記電解質膜に臨む電極触媒層と、カーボンペーパーを基材とし撥水性樹脂を含むガス拡散層と、前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間に介在して多孔質シートからなる多孔質層とを有する一組の電極で挟持して構成される電解質膜・電極構造体の製造方法であって、
前記ガス拡散層の、前記多孔質層と接触する接触面を含む表層部に、該表層部以外の部位に比して撥水性樹脂の含有量が大きい撥水性樹脂リッチ部を形成する工程を有することを特徴とする。
このような過程を経ることにより、上記した構成の電解質膜・電極構造体を容易に得ることができる。
前記撥水性樹脂リッチ部を設ける工程では、例えば、前記撥水性樹脂の溶液に前記ガス拡散層の一端面(多孔質層に対して接触面となる面)の表層部のみを浸漬すればよい。この場合、多孔質層と接触する接触面の表層部全体に、撥水性樹脂リッチ部を容易に設けることができる。
又は、前記撥水性樹脂リッチ部を設ける工程において、ガス拡散層の周縁部以外の部位をマスク材で覆うとともに、前記周縁部のみに前記撥水性樹脂の溶液を塗布するようにしてもよい。この場合、多孔質層とガス拡散層が剥離し易い周縁部に撥水性樹脂リッチ部が存在するので、該周縁部から剥離が生じることを回避することができる。また、撥水性樹脂リッチ部を設けるのに必要な撥水性樹脂の量を低減することができる。
本発明によれば、ガス拡散層における多孔質層に接触する接触面に、撥水性樹脂の含有量が他の部位よりも多い撥水性樹脂リッチ部を設けるようにしているので、多孔質層とガス拡散層との間に十分な接合力が確保される。このため、カーボンペーパーの細孔を圧潰するほどの加圧処理を施すことなく、すなわち、ガス拡散層のガス拡散性を低下させることなく、多孔質シートとガス拡散層とを強固に接着することが可能となる。
また、電解質膜・電極構造体の製造過程では、多孔質層とガス拡散層とが剥離し難いので、その生産性が向上する。さらには、この電解質膜・電極構造体を備える固体高分子型燃料電池では、運転中に多孔質層とガス拡散層とが剥離することが防止されるため、剥離部分に水分が滞留することを有効に抑制することができ、その結果、長期間にわたって正常運転を行うことが可能になる。
しかも、ガス拡散層における気孔が圧潰されることが回避されるので、該ガス拡散層の優れたガス拡散性が維持される。
本発明の第1実施形態に係る電解質膜・電極構造体が組み込まれる燃料電池の要部分解斜視図である。 図1中のII−II線矢視断面図である。 前記電解質膜・電極構造体におけるガス拡散層の撥水性樹脂リッチ部と、多孔質シートからなる多孔質層とを模式的に示す要部分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る電解質膜・電極構造体におけるガス拡散層の撥水性樹脂リッチ部と、多孔質シートからなる多孔質層とを模式的に示す要部分解斜視図である。 本発明のまた別の実施形態に係る電解質膜・電極構造体が組み込まれる燃料電池の要部断面説明図である。
以下、本発明に係る電解質膜・電極構造体及びその製造方法につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、固体高分子型の燃料電池10の要部分解斜視図である。この燃料電池10は、第1実施形態に係る電解質膜・電極構造体12が組み込まれて構成される。
先ず、燃料電池10の構成につき説明する。この燃料電池10では、電解質膜・電極構造体12とアノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16とが、立位姿勢で矢印A方向(例えば、水平方向)に積層される。複数の燃料電池10が矢印A方向に積層されることにより、例えば、車載用燃料電池スタックが構成される。なお、アノード側セパレータ14及びカソード側セパレータ16としては、例えば、カーボンセパレータが使用されるが、これに代えて金属セパレータを用いてもよい。
燃料電池10は、横長形状を有し、矢印B方向(水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔18a、及び燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔20bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
燃料電池10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔20a、及び酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔18bが、矢印C方向に配列して設けられる。
燃料電池10の矢印C方向の一端縁部(上端縁部)には、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔22aが設けられるとともに、前記燃料電池10の矢印C方向の他端縁部(下端縁部)には、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔22bが設けられる。
アノード側セパレータ14の電解質膜・電極構造体12に向かう面14aには、燃料ガス入口連通孔20aと燃料ガス出口連通孔20bとに連通する燃料ガス流路24が、矢印B方向に延在して設けられる。燃料ガス流路24の入口側には、入口バッファ部24aが設けられる一方、前記燃料ガス流路24の出口側には、出口バッファ部24bが設けられる。
燃料ガス入口連通孔20aと入口バッファ部24aとの間には、複数本の入口連結流路26aを蓋体27aで覆ったブリッジ部28aが形成される。燃料ガス出口連通孔20bと出口バッファ部24bとの間には、複数本の出口連結流路26bを蓋体27bで覆ったブリッジ部28bが形成される。
カソード側セパレータ16の電解質膜・電極構造体12に向かう面16aには、酸化剤ガス入口連通孔18aと酸化剤ガス出口連通孔18bとに連通する酸化剤ガス流路30が設けられる。酸化剤ガス流路30は、燃料ガス流路24と同様に構成されており、その詳細な説明は省略する。アノード側セパレータ14とカソード側セパレータ16とは、互いに対向する面14b、16b同士の間に冷却媒体流路32を一体的に形成する。
アノード側セパレータ14の面14a、14bには、このアノード側セパレータ14の外周縁部を周回して第1シール部材34が一体的又は個別に設けられる。カソード側セパレータ16の面16a、16bには、このカソード側セパレータ16の外周縁部を周回して第2シール部材36が一体的又は個別に設けられる。第1シール部材34は、燃料ガス流路24、入口バッファ部24a及び出口バッファ部24bを含む燃料ガス領域を囲繞する流路シール部34aを有する。第2シール部材36は、酸化剤ガス流路30、入口バッファ部(図示せず)及び出口バッファ部(図示せず)を含む酸化剤ガス領域を囲繞する流路シール部36aを有する。
第1シール部材34及び第2シール部材36は、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコンゴム、フロロシリコンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン、又はアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材を使用する。
図1及び図2に示すように、電解質膜・電極構造体12は、横長形状を有するとともに、固体高分子膜からなる電解質膜38と、該電解質膜38を挟持する一対のアノード電極40及びカソード電極42とを備える。
電解質膜38は、例えば、陽イオン交換樹脂に属してプロトン伝導性を備えるポリマーを、フィルム状に形成したものを用いることができる。陽イオン交換樹脂としては、例えば、ポリスチレンスルホン酸等のビニル系ポリマーのスルホン化物や、パーフルオロアルキルスルホン酸ポリマー、パーフルオロアルキルカルボン酸ポリマー、ポリベンズイミダゾール、ポリエーテルエーテルケトン等の耐熱性高分子にスルホン酸基又はリン酸基を導入したポリマーや、フェニレン連鎖からなる芳香族化合物を重合して得られる剛直ポリフェニレンを主成分として、これにスルホン酸基を導入したポリマー等が挙げられる。
アノード電極40及びカソード電極42は、互いの間に電解質膜38を挟持するように設けられる。そして、アノード電極40は、第1電極触媒層40aと、第1ガス拡散層40bと、該第1電極触媒層40a及び第1ガス拡散層40bの間に介在する第1多孔質層40cとを有し、一方、カソード電極42は、第2電極触媒層42aと、第2ガス拡散層42bと、該第2電極触媒層42a及び第2ガス拡散層42bの間に介在する第2多孔質層42cとを有する。なお、電解質膜38は、第1及び第2多孔質層40c、42cの外方まで延在しており、両電極40、42間で反応ガス同士(燃料ガスと酸化剤ガス)が混合することを確実に阻止することができる。
第1電極触媒層40a及び第2電極触媒層42aは、それぞれ、カーボンブラック等の触媒担体に白金等の触媒金属を担持してなる触媒粒子と、イオン伝導性高分子バインダ等の高分子電解質とを含んで構成されている。なお、この触媒粒子に代替し、触媒金属の粒子のみからなり、触媒担体を含まない触媒粒子(例えば、白金黒等)を採用するようにしてもよい。
第1電極触媒層40aは、電解質膜38のアノード側セパレータ14に臨む面38aに接合され、第2電極触媒層42aは、電解質膜38のカソード側セパレータ16に臨む面38bに接合されている。
第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bは、それぞれ、例えば、多数の繊維状カーボンがセルロース質に含有されることで構成されたカーボンペーパー46を基材とし、撥水性樹脂を含んでいる。
さらに、図3を参照しつつ、第1ガス拡散層40bの構成について詳細に説明する。
この図3に示すように、第1ガス拡散層40bの基材であるカーボンペーパー46には、第1多孔質層40cと接触する接触面50を含む表層部全体に、撥水性樹脂リッチ部48が設けられている。ここで、撥水性樹脂リッチ部48とは、その他の部位に比して撥水性樹脂の含有量が多い部位である。すなわち、撥水性樹脂リッチ部48、ひいては接触面50における撥水性樹脂の含有量は、第1ガス拡散層40b中で最大である。
後述するように、第1多孔質層40cも撥水性樹脂を含む。第1ガス拡散層40bの接触面50に存在する撥水性樹脂と、第1多孔質層40cに存在する撥水性樹脂とが相互に親和作用を営むことに伴い、第1ガス拡散層40bと第1多孔質層40cの間に強固な接合力が作用する。これにより、両層40b、40cの接合性を高めることができる。
従って、カーボンペーパー46の細孔を圧潰する程の加圧処理を施すことなく、すなわち、第1ガス拡散層40bのガス拡散性を低下させることなく、第1多孔質層40cと第1ガス拡散層40bとを強固に接着することが可能となる。
なお、撥水性樹脂リッチ部48の厚さTは、5〜50μmとすれば十分である。換言すれば、接触面50を含む表層部の深さ方向寸法は、該接触面50を基点とし、深さ方向(すなわち、他端面52側に向かう方向)に沿って5〜50μmであればよい。厚さTを5μm以上とすることによって、カーボンペーパー46のカーボン繊維間に、撥水性樹脂が十分に進入するようになるので、撥水性樹脂リッチ部48と第1多孔質層40cとの間の接着強度を確保することができる。一方、厚さTを50μm以下とすることによって、カーボンペーパー46のカーボン繊維同士の間に撥水性樹脂が過剰に進入することや、このために、該カーボン繊維同士の接触が妨げられることが回避される。従って、第1ガス拡散層40bの電気抵抗が増大することを有効に回避できる。
残余の第2ガス拡散層42bは、第1ガス拡散層40bと同様に構成されており、その詳細な説明は省略するが、上記したような理由から、第2ガス拡散層42bと第2多孔質層42cの間にも、強固な接合力が作用する。
第1多孔質層40c及び第2多孔質層42cのそれぞれは、電子伝導性物質と撥水性樹脂とを含み、前記電子伝導性物質に基づいて導電性を示す。電子伝導性物質の好適な例としては、ファーネスブラック(ケチェン・ブラック社製「ケチェンブラックEC」及び「ケチェンブラックEC−600JD」、Carbot社製「バルカンXC−72」、東海カーボン社製「トーカブラック」、旭カーボン社製「旭AX」等;何れも商品名)、アセチレンブラック(電気化学工業社製「デンカブラック」等;商品名)、グラッシーカーボンの粉砕品、気相法炭素繊維(昭和電工社製「VGCF」及び「VGCF−H」等;何れも商品名)、カーボンナノチューブ、及びこれらを黒鉛化処理した粉末を単独又は2種以上混合したものが挙げられる。
一方の撥水性樹脂の素材としては、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)、ECTFE(クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)をはじめとする結晶性フッ素樹脂や、旭硝子社製の「ルミフロン」及び「サイトップ」(何れも商品名)等の非晶質フッ素樹脂、及びシリコーン樹脂等が例示される。
次に、上記した電解質膜・電極構造体12の製造方法につき説明する。
電解質膜・電極構造体12を作製するに際しては、はじめに、前述した陽イオン交換樹脂に属してプロトン伝導性を備えるポリマーから選択したポリマーを長方形のシート形状として電解質膜38を作製する。この種の電解質膜38の具体例としては、厚さを24μm、含水率を0.0594mmol/cmとしたフッ素系のプロトン伝導膜が挙げられる。
これとは別に、電解質膜38に用いたポリマーと同種のポリマーの溶液(高分子電解質)中に、前記触媒粒子を添加、混合することにより、第1電極触媒層40a、第2電極触媒層42aを形成するための触媒ペーストを調製する。
具体的な一例を挙げると、BASF社製の白金触媒「LSA」(商品名)と、デュポン社製のイオン伝導性ポリマー溶液「DE2020CS」(商品名)とを、重量比でイオン伝導性ポリマー溶液/白金触媒=0.1となるように秤量した後、ボールミルで撹拌して混合する。これにより、触媒ペーストが得られる。
このようにして得た触媒ペーストを、PTFE等から形成したフィルム上に、白金の重量が0.4mg/cmとなるように塗布した後、120℃で60分間の熱処理を行う。これによって、第1電極触媒層40aを作製する。
同様に前記触媒ペーストを、PTFE等から形成したフィルム上に、白金の重量が0.7mg/cmとなるように塗布した後、120℃で60分間の熱処理を行う。これによって、第2電極触媒層42aを作製する。
その一方で、第1多孔質層40c及び第2多孔質層42cを形成する。具体例を挙げて説明すると、水溶液1000mlにカーボンブラックとしてアセチレンブラックを100g投入し、遊星ボールミルによって撹拌分散させてカーボンブラック分散液を得る。このカーボンブラック分散液に、三井・デュポンフロロケミカル社製のテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)の分散液「FEP 120−JRB Dspersion」(商品名)を、PTFEとカーボンブラック分散液とが質量比で70:30となるように添加して混合する。
さらに、これによって得られた混合分散液に対し、イソプロピルアルコールを該分散液に対して50質量%となるように添加することにより、PTFEとカーボンブラックとを凝集させる。濾過を行って分散媒と凝集体を分離し、この凝集体を120℃で3時間乾燥させた後、溶剤としてソルベントナフサを50質量%添加することによりぺースト塊とする。
次に、このペースト塊をロール機で厚さが1mmとなるようにロールした後、120℃で2時間の乾燥を行って、ソルベントナフサを蒸発除去させる。
次に、同時二軸延伸装置を用いて、延伸温度300℃として、1軸方向に1.5倍延伸処理を施して延伸シートを作製する。その後、該延伸シートを、熱収縮しないように延伸方向の長さを固定した状態で350℃に加熱して完全焼成処理を行うことにより、導電性且つ微多孔を有する厚さ40μmの第1多孔質層40cが得られる。第2多孔質層42cも同様にして作製する。
以上の第1多孔質層40c及び第2多孔質層42cの各々に対し、第1電極触媒層40a、第2電極触媒層42aを転写する。このためには、デカール法を行えばよい。一層具体的には、第1電極触媒層40aを第1多孔質層40cに熱圧着させればよい。同様に、第2電極触媒層42aを第2多孔質層42cに熱圧着させる。これにより、第1多孔質層40cと第1電極触媒層40aからなる第1積層体、及び、第2多孔質層42cと第2電極触媒層42aからなる第2積層体が得られる。
次に、これら第1積層体及び第2積層体を、前記電解質膜38に接合する。この場合も、熱圧着を行えばよい。この際の条件は、例えば、100℃、10kgf/cmに設定すればよい。電解質膜38の面38aには第1電極触媒層40aを接合し、面38bには第2電極触媒層42aを接合することは勿論である。
さらに、撥水性樹脂リッチ部48をそれぞれ備える第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bを作製する。
この場合、第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bの基材として、前記カーボンペーパー46を選定する。カーボンペーパー46としては、例えば、嵩密度が0.31g/m、厚さが170μmのものを用いることができる。
そして、カーボンペーパー46に対するFEPの乾燥重量が2.4重量%となるようにFEP溶液を希釈し、2.0%溶液とする。そして、該FEP希釈溶液にカーボンペーパー46全体が浸漬するように容器に入れた後、120℃で30分間乾燥する。これにより、カーボンペーパー46中に撥水性樹脂を含む第1ガス拡散層40b及び第2ガス拡散層42bが得られる。
なお、FEP希釈溶液の浸漬後に取り出したカーボンペーパー46に対する乾燥処理は必須ではない。すなわち、この乾燥処理を省略するようにしてもよい。
次に、FEP 120−JRB Dspersionを54.3%に希釈した希釈溶液を、底面からの高さが5〜50μm程度、例えば、10μmとなるように容器に注入する。この容器に、カーボンペーパー46をその一端面側から入れ、容器の底面上に該カーボンペーパー46の一端面が接触するように静置して、希釈溶液を含浸させる。その後、380℃で30分間乾燥する。これにより、希釈溶液が含浸した部位に撥水性樹脂リッチ部48が形成され、該撥水性樹脂リッチ部48を具備する第1ガス拡散層40bが得られる。第2ガス拡散層42bも、これと同様にして作製すればよい。
以上のように、カーボンペーパー46を分散液希釈溶液に浸漬し、乾燥することによって、容易に、第1多孔質層40c及び第2多孔質層42cとそれぞれ接触するカーボンペーパー46の接触面50の全面に撥水性樹脂リッチ部48を容易に設けることができる。
次に、第1ガス拡散層40b、第2ガス拡散層42bの各々を、第1多孔質層40c、第2多孔質層42cに接合する。この際には、撥水性樹脂リッチ部48が形成された側の面(接触面50)を第1多孔質層40c、第2多孔質層42cに対向させ、且つ重畳する。
そして、例えば、100℃、30kgf/cmの条件下で熱圧着を行うことによって、第1ガス拡散層40bの接触面50(撥水性樹脂リッチ部48が形成された側の面)が第1多孔質層40cに接合され、一方、第2ガス拡散層42bの接触面50が第2多孔質層42cに接合される。
以上により、第1電極触媒層40a、第1多孔質層40c、第1ガス拡散層40bを具備するアノード電極40と、第2電極触媒層42a、第2多孔質層42c、第2ガス拡散層42bを具備するカソード電極42とで電解質膜38を挟持した電解質膜・電極構造体12が得られるに至る。
この電解質膜・電極構造体12においては、第1多孔質層40cと第1ガス拡散層40bとの間、第2多孔質層42cと第2ガス拡散層42bとの間に、撥水性樹脂同士の親和作用に基づいて十分な接合力が確保される。従って、電解質膜・電極構造体12を製造する過程において、第1多孔質層40cと第1ガス拡散層40b、第2多孔質層42cと第2ガス拡散層42bとがそれぞれ剥離することを有効に防止することができる。このため、電解質膜・電極構造体12の生産性、ひいては、燃料電池10の生産性を高めることができる。
さらに、燃料電池10を運転する最中においても、第1多孔質層40cと第1ガス拡散層40bとが剥離すること、及び第2多孔質層42cと第2ガス拡散層42bとが剥離することが抑制される。このため、該剥離部分に生成水が滞留することに起因して発電効率が低下することを有効に抑制し得、結局、燃料電池10を長期間にわたって正常運転することが可能になる。
撥水性樹脂リッチ部48は、接触面50の表層部全体にわたって形成する必要は特になく、周縁部のみに形成するようにしてもよい。以下、この場合を第2実施形態として説明する。
図4に、第2実施形態に係る電解質膜・電極構造体(図示せず)を構成する第1ガス拡散層54aを示す。この場合、第1多孔質層40cに接触する接触面56を含む表層部に、他端面58を含むその他の部位に比して撥水性樹脂の含有量が大きな撥水性樹脂リッチ部60が形成されている。
この場合、撥水性樹脂リッチ部60は、第1ガス拡散層54aの周縁部に設けられており、略矩形状をなす。撥水性樹脂リッチ部60の周縁から中心部に向かう方向の寸法、すなわち、幅方向寸法Wは、10mm以内で十分である。なお、撥水性樹脂リッチ部60と第1多孔質層40cとの間の接着強度を十分に確保するべく、幅方向寸法Wは3mm以上とすることが好ましい。また、表層部の厚さTは、第1実施形態と同様に、5〜50μmであることが好ましい。
第2ガス拡散層54bも、第1ガス拡散層54aと同様に構成すればよい。従って、第2ガス拡散層54bの詳細な説明は省略する。
撥水性樹脂リッチ部48、60が形成されていない一般的なガス拡散層では、多孔質層からの剥離は、周縁部で起こり易い。これに対し、第2実施形態では、第1ガス拡散層54a、第2ガス拡散層54bの周縁部に撥水性樹脂リッチ部60を形成しているので、第1多孔質層40c、第2多孔質層42cからの剥離が生じ難い。
また、この場合、撥水性樹脂リッチ部60を設けるために必要な撥水性樹脂の量を低減することができるという利点がある。
撥水性樹脂リッチ部60が形成された第1ガス拡散層54aは、以下のようにして作製することができる。
はじめに、第1実施形態に準拠し、基材であるカーボンペーパー46をFEP希釈溶液に浸漬した後に取り出し、120℃で30分間乾燥する。上記同様、この嵌挿を省略するようにしてもよい。
次に、カーボンペーパー46の一端面に対し、撥水性樹脂リッチ部60を形成する部位以外の部位をマスク材で覆う。マスク材としては、PET樹脂等を用いることができる。
そして、カーボンペーパー46における前記マスク材から露呈した部位に対し、例えば、FEP 120−JRB Dspersionの54.3%希釈溶液を、バーコーターにて塗工する。この際、乾燥後の塗膜の厚さが、カーボンペーパー46の一端面(接触面56)から他端面58に向かって5〜50μmの範囲となるように、希釈溶液の塗布量を調整する。
さらに、マスク材を剥離した後、380℃で30分間乾燥する。これにより、略矩形状の撥水性樹脂リッチ部60を備える第1ガス拡散層54aが得られる。第2ガス拡散層54bも同様にして作製すればよい。
以降は、第1実施形態と同様の作業を行うことにより、第2実施形態に係る電解質膜・電極構造体が得られるに至る。
なお、本発明は、上記した実施の形態に特に限定されるものではなく、以下に示すようにその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
先ず、上記の実施の形態では、第1多孔質層40c及び第1ガス拡散層40bが、互いに略等しい面積を備える場合を例示して説明している。しかしながら、特にこれに限定されるものではなく、第1多孔質層40c及び第1ガス拡散層40bは、互いに異なる面積を備えていてもよい。例えば、図5に示すように、第1多孔質層62aが第1ガス拡散層64aに比して長尺方向に長い形状を呈していてもよい。なお、図5に示す構成のうち、図1〜図4に示す構成と同一のものには、同一の符号を付してその説明を省略する。
この場合、第1多孔質層62aの長尺方向の両端部が、第1ガス拡散層64aの外周端部で折り返され、該第1ガス拡散層64aの外周端部を覆う折り返し部66aが設けられた状態で、該第1多孔質層62aと第1ガス拡散層64aとが接合される。なお、これによって、第1ガス拡散層64aと電解質膜38とが接触することを可及的に阻止することができる。従って、第1ガス拡散層64aを構成する繊維が、電解質膜38に突き刺さることがなく、該電解質膜38を良好に保護することが可能になる。
このように、第1多孔質層62aの両端部に折り返し部66aが設けられている場合、第1多孔質層62aと接触する第1ガス拡散層64aの接触面の表層部全体に撥水性樹脂リッチ部68が設けられていてもよい。これにより、第1多孔質層62aと第1ガス拡散層64aとの接合性を高めることができる。
また、上記と同様にして、該第1多孔質層62aの周縁から中心部に向かって10mm以内の範囲に接触する接触面について、厚さが5〜50μmである撥水性樹脂リッチ部を設けるようにしてもよい。これにより、撥水性樹脂リッチ部を設けるのに必要な撥水性樹脂の量を低減しつつ、第1多孔質層62aと第1ガス拡散層64aとの接合性を効率的に高めることができる。
なお、第2多孔質層62bについても、第1多孔質層62aと同様に折り返し部66bを備え、第2ガス拡散層64bとの接合性を高めることができる。
上記の実施の形態では、第1ガス拡散層40b、54a、64a及び第2ガス拡散層42b、54b、64bのそれぞれは、カーボンペーパー46を基材としているが、特にこれに限定されるものではなく、例えば、カーボンクロス、多孔質金属等を基材としてもよい。
また、上記の実施の形態では、第1多孔質層40cに、撥水性樹脂を含めるようにしているが、撥水性樹脂に代替し、第1ガス拡散層40b、54aに存在する撥水性樹脂と親和作用を営む物質を含めるようにしてもよい。第1多孔質層62a、第2多孔質層42c、62bにおいても同様である。
さらに、上記の実施の形態における撥水性樹脂リッチ部48、60、68では、その深さ方向における撥水性樹脂の濃度に傾斜が付されていてもよい。例えば、撥水性樹脂リッチ部48は、第1ガス拡散層40b又は第2ガス拡散層42bのそれぞれに対し、接触面50から深さ方向に向かうにつれて、撥水性樹脂の含有量が減少するように設けられていてもよい。撥水性樹脂リッチ部60、68においても同様である。
さらにまた、上記の実施の形態では、第1ガス拡散層40b、54a、64a及び第2ガス拡散層42b、54b、64bのそれぞれに撥水性樹脂リッチ部48、60、68を設けるようにしているが、撥水性樹脂リッチ部48、60、68は、第1ガス拡散層40b、54a、64a及び第2ガス拡散層42b、54b、64bの少なくともいずれか一方に設けられていればよい。例えば、第1ガス拡散層40b、54a、64aにのみ設けるようにしてもよい。
10…燃料電池 12…電解質膜・電極構造体
14、16…セパレータ 18a…酸化剤ガス入口連通孔
18b…酸化剤ガス出口連通孔 20a…燃料ガス入口連通孔
20b…燃料ガス出口連通孔 22a…冷却媒体入口連通孔
22b…冷却媒体出口連通孔 24…燃料ガス流路
24a…入口バッファ部 24b…出口バッファ部
30…酸化剤ガス流路 32…冷却媒体流路
34、36…シール部材 34a、36a…流路シール部
38…電解質膜 40…アノード電極
42…カソード電極 40a…第1電極触媒層
40b、54a、64a…第1ガス拡散層 42a…第2電極触媒層
42b、54b、64b…第2ガス拡散層 40c、62a…第1多孔質層
42c、62b…第2多孔質層 46…カーボンペーパー
48、60、68…撥水性樹脂リッチ部 50、56…接触面
52、58…他端面 66a、66b…折り返し部

Claims (8)

  1. 固体高分子膜からなる電解質膜を一組の電極で挟持して構成される電解質膜・電極構造体であって、
    前記一組の電極の各々は、前記電解質膜に臨む電極触媒層と、撥水性樹脂を含むガス拡散層と、前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間に介在して多孔質シートからなる多孔質層とを有し、
    少なくとも一方の電極における前記ガス拡散層の、前記多孔質層と接触する接触面を含む表層部に、該表層部以外の部位に比して撥水性樹脂の含有量が大きい撥水性樹脂リッチ部が形成されていることを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  2. 請求項1記載の電解質膜・電極構造体において、前記接触面を含む前記表層部の全体が、前記撥水性樹脂リッチ部として設けられることを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  3. 請求項1記載の電解質膜・電極構造体において、前記接触面を含む前記表層部の周縁部が、前記撥水性樹脂リッチ部として設けられることを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電解質膜・電極構造体において、前記表層部の厚さが5〜50μmであることを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  5. 請求項3又は4記載の電解質膜・電極構造体において、前記撥水性樹脂リッチ部の周縁部の幅方向寸法が10mm以内であることを特徴とする電解質膜・電極構造体。
  6. 固体高分子膜からなる電解質膜を、各々が前記電解質膜に臨む電極触媒層と、撥水性樹脂を含むガス拡散層と、前記電極触媒層及び前記ガス拡散層の間に介在して多孔質シートからなる多孔質層とを有する一組の電極で挟持して構成される電解質膜・電極構造体の製造方法であって、
    前記ガス拡散層の、前記多孔質層と接触する接触面を含む表層部に、該表層部以外の部位に比して撥水性樹脂の含有量が大きい撥水性樹脂リッチ部を形成する工程を有することを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  7. 請求項6記載の電解質膜・電極構造体の製造方法において、前記撥水性樹脂リッチ部を設ける工程では、前記撥水性樹脂の溶液に前記ガス拡散層の一端面の表層部のみを浸漬することを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
  8. 請求項6記載の電解質膜・電極構造体の製造方法において、前記撥水性樹脂リッチ部を設ける工程では、前記ガス拡散層の周縁部以外の部位をマスク材で覆うとともに、前記周縁部のみに前記撥水性樹脂の溶液を塗布することを特徴とする電解質膜・電極構造体の製造方法。
JP2012087664A 2012-04-06 2012-04-06 電解質膜・電極構造体及びその製造方法 Pending JP2013218851A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012087664A JP2013218851A (ja) 2012-04-06 2012-04-06 電解質膜・電極構造体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012087664A JP2013218851A (ja) 2012-04-06 2012-04-06 電解質膜・電極構造体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013218851A true JP2013218851A (ja) 2013-10-24

Family

ID=49590749

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012087664A Pending JP2013218851A (ja) 2012-04-06 2012-04-06 電解質膜・電極構造体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013218851A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011243314A (ja) 固体高分子型燃料電池用膜電極構造体
JP4493954B2 (ja) 高分子電解質膜−電極接合体およびこれを用いた高分子電解質型燃料電池
JP5124900B2 (ja) スタック構造を有する燃料電池
JP5743762B2 (ja) 電解質膜・電極接合体及びその製造方法
JP2010073586A (ja) 電解質膜−電極接合体
JP2007087728A (ja) 積層体及びその製造方法並びに燃料電池
JP5981205B2 (ja) 電解質膜・電極構造体
JP2015079639A (ja) 電解質膜・電極構造体
JP5245440B2 (ja) 燃料電池用膜−電極接合体の製造方法
JP6007163B2 (ja) 電解質膜・電極構造体
JP6356436B2 (ja) 電解質膜・電極構造体
US8778557B2 (en) Membrane electrode assembly for fuel cell and fuel cell using the same
JP6546951B2 (ja) 電解質膜・電極構造体
JP2010170895A (ja) 膜電極接合体の製造方法および製造装置
JP2010123511A (ja) 燃料電池及びその製造方法
JP6412995B2 (ja) 電解質膜・電極構造体の製造方法
JP2013218851A (ja) 電解質膜・電極構造体及びその製造方法
JP2007184129A (ja) 固体高分子型形燃料電池の膜電極接合体
JP5889720B2 (ja) 電解質膜・電極構造体及びその製造方法
JP6054857B2 (ja) 電解質膜・電極構造体
JP2005190749A (ja) 燃料電池用膜電極接合体及びそれを用いた固体高分子形燃料電池
JP6045930B2 (ja) 電解質膜・電極構造体
JP2006128014A (ja) 繊維強化型固体高分子電解質膜の製造方法
JP2015032415A (ja) 電解質膜・電極構造体
JP6325025B2 (ja) 電解質膜・電極構造体の製造方法