JP2013217659A - スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】スペーサの所要の強度を確保するとともに、ウォータロッドに隣接する燃料棒の限界出力を向上させる。
【解決手段】本発明の一態様による燃料集合体は、複数本の燃料棒4と、ウォータロッド5と、ウォータロッド5に隣接して配置された複数本の部分長燃料棒と、矩形状に形成されたバンド、該バンドの内部に配列され、燃料棒4を支持する複数の燃料棒支持部材11及びウォータロッド5を囲むように配置され、ウォータロッド5を支持するウォータロッド支持部材13を有し、燃料集合体の軸方向に隔設された複数のスペーサと、を備え、複数のスペーサのうち部分長燃料棒の上端よりも上方に配置されるスペーサは、ウォータロッド支持部材13およびそれに隣接する燃料棒支持部材11により画成された間隙空間Cに配置され、かつ、ウォータロッド支持部材13と、それに隣接する燃料棒支持部材11とを接続するサポートプレート部材14を有する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、スペーサ、より詳しくは、沸騰水型原子炉の炉心に装荷され、かつ部分長燃料棒をウォータロッドに隣接して配置した燃料集合体に用いられるスペーサに関する。
図5は、一般的な沸騰水型原子炉用の燃料集合体1(10行10列型)の縦断面図である。燃料集合体1は、上部タイプレート2と、下部タイプレート3と、上部タイプレート3および下部タイプレート4により両端が保持された複数の燃料棒4と、燃料集合体1の水平面内の中央領域に配置されたウォータロッド5とを備える。また、燃料集合体1は、燃料棒4およびウォータロッド5を束ね、軸方向に隔設されたスペーサ6A、6B及び6Cと、これらのスペーサで束ねられた燃料棒束を取り囲み、上部タイプレート2に取り付けられたチャンネルボックス7と、部分長燃料棒8,9とを備えている。
図5に示すように、スペーサ6A、6Bおよび6Cはそれぞれ、燃料集合体1の軸方向下部領域、中間部領域および上部領域に配置されたスペーサである。図6(a)、図6(b)および図6(c)は、それぞれスペーサ6A、スペーサ6Bおよびスペーサ6Cの断面と、ウォータロッド5及びウォータロッド5に隣接する部分長燃料棒8,9の断面とを示している。
スペーサ6A、6B及び6Cはいずれも、略矩形状に形成されたバンド12と、バンド12の内部に正方格子状に配置され、燃料棒を支持するための燃料棒支持部材(丸セル等)11とを有する。
冷却材は、燃料集合体1の下方より、燃料支持金具のオリフィス(開口部)及び下部タイプレート3を経由してチャンネルボックス7内に流入し、燃料棒4により熱せられ沸騰することにより一部が蒸気(ボイド)となり、気液二相流となる。
また、一部の冷却材は、下部タイプレート3に設けられた小孔(リークホール)等を通って、チャンネルボックス7の外側(バイパス領域)に流れ込み、水ギャップ領域を形成する。
上記の燃料集合体が商用の原子力発電に用いられている。燃料集合体あたりの燃料棒の収容本数については、国内で商用の発電がスタートして以来、7行7列型、8行8列型、そして9行9列型の燃料集合体が採用されるに至っている。
原子力発電の経済性を向上させるためには、原子炉の出力密度の向上を図り、原子力発電所あたりの発電量を増加させることが有効である。このような観点から、出力密度を高めた新型炉の開発や、既存の原子力発電所の発電量を増加させる取り組みが進められている。
一方、原子炉の出力密度が向上するに伴い、原子炉内の燃料集合体当たりの発生出力が増加する。このため、熱的な余裕、即ち、燃料棒の単位長さ当たりの発生出力である線出力密度の制限値に対する余裕や、燃料棒表面で沸騰遷移が起こり膜沸騰に至る出力である限界出力に対する余裕が減少する。また、燃料経済性の向上のために、燃料集合体の取出平均燃焼度を増加させる高燃焼度化の取り組みも進行中であるが、この高燃焼度化によっても熱的な余裕が減少する。
そこで、線出力密度の制限値に対する余裕が増加した燃料集合体の開発が進められている。例えば、各燃料棒の有効長を従来よりも延長し、燃料集合体当たりの燃料棒有効長の総和を増加させた燃料集合体や、また、燃料棒を11行11列以上の正方格子状に配置し、収納本数を増加させた燃料集合体の開発が進められている。
現在、このような高燃焼度用燃料の一つとして、部分長燃料棒を燃料棒の一部に適用した燃料集合体が多く実用化されている。図5に示す燃料集合体1も、この種の高燃焼度用燃料集合体であり、部分長燃料棒8,9を備えている。部分長燃料棒8、9は、標準の燃料棒4よりも短く、高さが上部タイプレート2に達しない部分長の燃料棒である。ウォータロッド5は細径部5aおよび太径部5bを有する。部分長燃料棒8の上端は、ウォータロッド5の細径部5aから太径部5bに遷移する位置よりも低い。部分長燃料棒8は、ウォータロッド5の太径部5bが占めている領域から細径部5aが占めている領域を差し引いた領域に配置されている。
一方、部分長燃料棒9の上端は、細径部5aから太径部5bに遷移する位置よりも高い。部分長燃料棒9は、ウォータロッド5の太径部5bに隣接する位置に配置される。
また、図6(a)に示すように、燃料集合体1の下部領域においては標準長の燃料棒4(図示せず)、部分長燃料棒8及び9が密に配置されている。一方、図6(b)、(c)に示すように、中間部領域および上部領域においては、部分長燃料棒8が占めていた空間が間隙空間Cとなる。即ち、ウォータロッド5の太径部5bの周囲には、間隙空間Cが形成される。この間隙空間Cは、燃料棒の配置ピッチ程度の幅の第1の間隙と、燃料棒の配置ピッチの2倍程度の幅の第2の間隙との積に相当する断面積を有する。ここで、第1の間隙は、ウォータロッド5の太径部5bからバンド12の方向の間隙であり、第2の間隙は、第1の間隙と直交する方向の間隙である。
このように部分長燃料棒を燃料棒の一部として配した燃料集合体では、上部領域に間隙空間Cが形成され、この空間が冷却材の流路となる。このため、冷却材が気液二相状態となる上部領域において冷却材の流路が増え、それにより、減速材/燃料比(H/U比)が改善されるとともに、冷却材が気液二相状態となる領域における圧力損失が低減される。その結果、原子炉の運転中における安定性が改善される。
なお、特許文献1および2には、上記の燃料集合体1と同様に、ウォータロッドおよび部分長燃料棒を採用した燃料集合体が開示されている。
特許文献1に記載された燃料集合体では、前述のウォータロッド5と同様、断面が円形で、上部領域において下部領域よりも径が太くなるウォータロッドを備え、該ウォータロッドの外形に合わせて部分長燃料棒が配置されている。特許文献1の図1(FIG._1C及びFIG._1D)に示されているように、ウォータロッド支持部材とそれに隣接する燃料棒支持部材との間に、燃料棒の配置ピッチの半分以上の間隙が燃料棒2〜3本分の幅にわたって開いている。
特許文献2に記載された燃料集合体では、下部領域では断面が円形の細径円柱部で、上部領域では断面が四角形のウォータボックスのウォータロッドを備え、特許文献2の図8(b)に示されているように、該ウォータロッドを取り囲むように、ウォータボックスの上端よりも上端の高さが低い部分長燃料棒が複数本配置されている。また、特許文献2の図7(b)に示されているように、部分長燃料棒の上端よりも上方の領域においては、ウォータロッドとウォータロッドに隣接する燃料棒との間に、燃料棒の配置ピッチと同程度の間隙が燃料棒の複数本数の幅にわたって開いている。
特開平5-142373号公報 特開2006−184174号公報
上記のように、部分長燃料棒の適用により、冷却材が気液二相状態となる燃料集合体の上部領域において、減速材/燃料比や圧力損失が改善される。その一方で、部分長燃料棒の上端よりも上方に配置されるスペーサについては、ウォータロッドと該ウォータロッドに隣接する燃料棒との間に、広い間隙空間が形成されることになる。この間隙空間におけるスペーサの強度は他の領域よりも相対的に弱くなる傾向にある。このため、地震時などに燃料集合体に水平方向の荷重が加わった場合、スペーサ全体の変形量が大きくなる。スペーサに永久変形が生じた場合には、燃料棒間の間隔を所定値に保持する機能に影響が生じるおそれがある。さらに、スペーサの変形量が過大となることで、丸セルやバンド等のスペーサを構成する部品(以下、「スペーサ部品」と略称する。)あるいはスペーサ部品間の溶接部に大きな歪みが繰返し加わり、疲労等により損傷が発生するおそれもある。
よって、部分長燃料棒の上端よりも上方に配置されるスペーサについては、燃料集合体に水平方向の荷重が加わる場合にも、十分な強度を確保できるように設計する必要がある。
さらに、チャンネルボックスの内側の横断面内における冷却材の流量配分については、チャンネルボックスに近い外周領域に比べて中央領域の方が冷却材の流量が大きくなる。一方、図6に示したように、多くの燃料集合体の設計では、ウォータロッドを中央領域に配置している。よって、中央領域に配置されたウォータロッドに隣接するように部分長燃料棒を適用した従来の燃料集合体では、燃料集合体の上部領域を流れる冷却材は、ウォータロッドとウォータロッドに隣接する燃料棒との間に形成される広い間隙空間を、燃料棒の除熱に十分に寄与しないまま上方に通過してしまうという燃料集合体の熱水力設計上の課題があった。
なお、上述した特許文献1および2は、上記の課題、即ち、ウォータロッドと該ウォータロッドに隣接する燃料棒との間の間隙に起因する、スペーサの強度や冷却材の除熱効率の低下等の課題について認識しておらず、何ら解決策を示していない。
本発明は、上記の技術的認識に基づいてなされたものであり、燃料集合体の上部領域に配置されるスペーサにおいて形成されるウォータロッド周辺の広い間隙に起因するスペーサの強度や冷却材の除熱効率の問題を解決し、スペーサの所要の強度を確保するとともに、ウォータロッドに隣接する燃料棒の限界出力を向上させることを目的とする。
本発明の一態様によるスペーサは、
複数本の燃料棒と、ウォータロッドと、前記ウォータロッドに隣接して配置された複数本の部分長燃料棒とを備え、沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体用のスペーサであって
矩形状に形成されたバンドと、
前記バンドの内部に配列され、前記燃料棒を支持するための複数の燃料棒支持部材と、
前記ウォータロッドを囲むように配置され、前記ウォータロッドを支持するためのウォータロッド支持部材と、
前記ウォータロッド支持部材および前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材により画成された間隙空間に配置され、かつ、前記ウォータロッド支持部材と、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材とを接続し、前記燃料集合体への水平方向の荷重に対する前記間隙空間における前記スペーサの強度を補強するサポートプレート部材と、
を備えることを特徴とする。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材は、板状の部材をその中央領域において湾曲あるいは折り曲げ、凸状部を有するものとして構成されており、前記凸状部が高さ方向の全長にわたって前記ウォータロッド支持部材に隣接する1つまたは複数の前記燃料棒支持部材に接合されるとともに、左右の端部が前記ウォータロッド支持部材に接合されているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材は、板状の部材をその中央領域において湾曲あるいは折り曲げ、凸状部を有するものとして構成された部材を、前記凸状部の稜線に沿って切断することにより形成された第1のサポートプレート部材と第2のサポートプレート部材からなり、
前記第1及び第2のサポートプレート部材の各々は、前記凸状部側の端部が前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に接合され、反対側の端部が前記ウォータロッド支持部材に接合されているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材は、前記凸状部の稜線が前記燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材の前記凸状部とその反対側の端部との間に位置する平坦部には、下側にいくほど前記サポートプレート部材と前記ウォータロッド支持部材とで画成された空間に向かって大きく凹む傾斜領域が形成されているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材の前記傾斜領域における縦断面形状は、前記燃料集合体の軸方向に対して一様な傾きを有する直線形状であってもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材の前記傾斜領域における縦断面形状は、下側では、前記燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きで傾斜し、上側では、前記燃料集合体の軸方向に対して前記第1の傾きよりも大きい第2の傾きで傾斜しているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材の前記傾斜領域は、前記燃料集合体の軸方向を軸線とした曲げ部を介して複数の傾斜面から構成され、前記各傾斜面の法線はそれぞれ割り当てられた前記燃料棒に向くようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材は板状の部材であり、一端が前記ウォータロッド支持部材に接合され、他端が前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に接合されているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記板状のサポートプレート部材が前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材ごとに複数設けられているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記板状のサポートプレート部材は、前記燃料集合体の軸方向と平行に設けられているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記板状のサポートプレート部材は、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材のうち所定の燃料棒支持部材の方に向くように、前記燃料集合体の軸方向に対して傾斜して設けられているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記板状のサポートプレート部材は、前記燃料集合体の軸方向と直交する折り曲げ線に沿って折り曲げられ、前記サポートプレート部材の縦断面形状が、前記折り曲げ線の下側では、前記燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きで傾斜し、前記折り曲げ線の上側では、前記燃料集合体の軸方向に対して前記第1の傾きよりも大きい第2の傾きで傾斜しているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材は管状の部材であり、前記ウォータロッド支持部材に接合されるとともに、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に接合されているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記管状のサポートプレート部材は、中心軸が前記燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられ、かつ前記軸方向について径が変化しないようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記管状のサポートプレート部材は、中心軸が前記燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられ、かつ径が前記燃料集合体の上側にいくにつれて大きくなるようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記管状のサポートプレート部材の径は、下側では、前記燃料集合体の上側にいくにつれて第1の増加率で大きくなり、上側では、前記燃料集合体の上側にいくにつれて前記第1の増加率よりも大きい第2の増加率で大きくなるようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記管状のサポートプレート部材は、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材のうち所定の燃料棒支持部材の方に向くように、中心軸が前記燃料集合体の軸方向に対して傾斜するように設けられているようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材の上端は前記燃料棒支持部材の上端と同じ高さまたは前記上端よりも低い位置にあり、前記サポートプレート部材の下端は前記燃料棒支持部材の下端と同じ高さまたは前記下端よりも高い位置にあるようにしてもよい。
また、前記スペーサにおいて、
前記サポートプレート部材は、前記燃料棒支持部材の上端よりも高い位置に突出し、かつ、上側にいくにつれて、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に向かうように傾斜している傾斜突出部を有するようにしてもよい。
本発明では、ウォータロッド支持部材およびウォータロッド支持部材に隣接する燃料棒支持部材により画成され部分長燃料棒の上方に位置する間隙空間に、ウォータロッド支持部材と燃料棒支持部材を接続するサポートプレート部材を設ける。これにより、地震時などに水平方向の荷重が燃料集合体に加わった場合でも、間隙空間が拡大または縮小するようにスペーサが変形し、燃料棒の保持間隔に影響が生じることを防止することができる。
また、サポートプレート部材を設けることで、外部から加えられた荷重が他のスペーサ部品との接合箇所に分散されるため、間隙空間の周辺領域において、スペーサ部品やスペーサ部品間の溶接部などに過大な荷重が繰り返し集中して加わることを防ぎ、疲労等によりスペーサが損傷することを防止することができる。
第1の実施形態に係る燃料集合体の中央領域の、上部領域に配置されたスペーサの高さ位置における横断面図である。 第1の変形例に係るスペーサの中央領域における横断面図である。 第2の変形例に係るスペーサの中央領域における横断面図である。 第3の変形例に係るスペーサの中央領域における横断面図である。 第4の変形例に係るスペーサの中央領域における横断面図である。 第2の実施形態に係る燃料集合体の中央領域の、上部領域に配置されたスペーサの高さ位置における横断面図である。 (a)および(b)ともに、図2AのA−A線に沿う端面図である。 第3の実施形態に係る燃料集合体の中央領域の、上部領域に配置されたスペーサの高さ位置における横断面図である。 (a)および(b)ともに、図3AのB−B線に沿う端面図である。 第3の実施形態の変形例によるサポートプレート部材の端面図である。 部分長燃料棒を採用した一般的な燃料集合体の縦断面図である。 (a)、(b)及び(c)はそれぞれ、燃料集合体の軸方向下部領域、中間部領域および上部領域に配置されたスペーサの断面と、ウォータロッド及び該ウォータロッドに隣接する部分長燃料棒の断面とを示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
(第1の実施形態)
本実施形態に係る燃料集合体は、沸騰水型原子炉の炉心に装荷されるものであり、燃料集合体の上部領域に配置されるスペーサ以外の構成については、図5で説明した従来の燃料集合体と同様である。即ち、本実施形態に係る燃料集合体は、上部タイプレートと、下部タイプレートと、上部タイプレート及び下部タイプレートにより両端が保持された複数本の燃料棒と、内部に冷却材の一部が流れるように構成されたウォータロッドと、ウォータロッドに隣接して配置された複数本の部分長燃料棒と、燃料集合体の軸方向に隔設された複数のスペーサと、スペーサで束ねられた燃料棒からなる燃料束に装着された角筒状のチャンネルボックスとを備える。
なお、ウォータロッドは、図5及び図6に示したウォータロッドのように細径部および太径部を有するものであってもよいし、もしくは、全長にわたって一定の径を有するものであってもよい。また、ウォータロッドの横断面形状は円形と異なる形状(略正方形など)でもよい。
スペーサは、略矩形状に形成されたバンドと、バンドの内部に配列され、燃料棒または部分長燃料棒を支持する複数の燃料棒支持部材と、ウォータロッドを囲むように配置され、ウォータロッドを支持するウォータロッド支持部材とを有する。なお、燃料棒支持部材は、図1Aでは円筒状の丸セルとして図示しているが、これに限らず、例えば、板状の部材(ディバイダ)を縦横に交差させることによって形成された、燃料棒を挿通可能な升目状の部材であってもよい。
バンド、燃料棒支持部材、ウォータロッド支持部材等のスペーサ部品は溶接等の手段により互いに接合されている。
図1Aは、第1の実施形態に係る燃料集合体の中央領域の、上部領域に配置されたスペーサの高さ位置における横断面を示している。
本実施形態に係るスペーサは、ウォータロッド5を囲むように配置され、ウォータロッド5を支持するウォータロッド支持部材13を有する。ウォータロッド支持部材13は、図1Aに示すように、両端がウォータロッド5に最も近い位置に配置された燃料棒支持部材11に接合し、ウォータロッド5を囲むように配置された4枚の板材から構成されている。なお、ウォータロッド支持部材は、1つの部材で構成されてもよく、例えば略四角形の筒状の部材であってもよい。
図1Aに示すように、本実施形態に係るスペーサはサポートプレート部材14を有する。このサポートプレート部材14は、図1Aに示す間隙空間Cに配置されている。ここで、間隙空間Cは、ウォータロッド支持部材13およびウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11により画成された空間であり、部分長燃料棒の上方に位置する。
サポートプレート部材14は、ウォータロッド支持部材13と、ウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11とを接続する。それにより、サポートプレート部材14は、燃料集合体への水平方向の荷重に対する間隙空間Cにおけるスペーサの強度を補強する。
より具体的には、サポートプレート部材14は、図1Aに示すように、板状の部材をその中央領域において湾曲させ、凸状部14aを有するものとして構成されている。この凸状部14aは両側の平坦部14b,14bにより挟まれている。サポートプレート部材14は横断面が略V字型である。なお、凸状部14aは、板状の部材を中央領域で折り曲げ、角張った形状に形成されたものでもよい。
凸状部14aは、高さ方向(燃料集合体の軸方向)の全長にわたってウォータロッド支持部材13に隣接する2つの燃料棒支持部材11に接合されている。サポートプレート部材14の左右の端部、即ち、端部14c,14cは、ウォータロッド支持部材13に接合されている。なお、サポートプレート部材14は、溶接等の手段により、ウォータロッド支持部材13および燃料棒支持部材11に接合されている。
サポートプレート部材14は、燃料棒支持部材11の高さ方向の範囲内に配置されている。即ち、サポートプレート部材14の上端は燃料棒支持部材11の上端と同じ高さまたは上端よりも低い位置にあり、サポートプレート部材14の下端は燃料棒支持部材11の下端と同じ高さまたは下端よりも高い位置にある。これにより、スペーサの組立てや溶接治具への組み込み、溶接の作業性を確保することができる。
本実施形態では、偶数本数の燃料棒が正方格子状に配列された場合を示している。このため、サポートプレート部材14の凸状部14aは、図1Aに示すように、隣り合う燃料棒支持部材11,11の間に入り込み、これらの燃料棒支持部材11,11のそれぞれと接合されている。奇数本数の燃料棒が正方格子状に配列された燃料集合体の場合には、凸状部14aは、例えば、その頂点で中心位置の燃料棒支持部材と接合するようにしてもよい。あるいは、凸状部14aに切頭型の平坦部を設け、その平坦部において燃料棒支持部材11と接合するようにしてもよい。
サポートプレート部材14は、燃料集合体の軸方向と平行に設けられている。即ち、サポートプレート部材14は、凸状部14aの稜線が燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられている。そのため、サポートプレート部材14とウォータロッド支持部材13により形成された冷却材流路Dの面積は燃料集合体の軸方向に沿って変化せず、スペーサの横断面へのサポートプレート部材14の投影面積が最小になる。
上記のように、本実施形態では、ウォータロッド支持部材13と燃料棒支持部材11を接続するサポートプレート部材14を間隙空間Cに設ける。これにより、地震時などに水平方向の荷重が燃料集合体に加わった場合でも、間隙空間が拡大または縮小するようにスペーサが変形し、燃料棒の保持間隔に影響が生じることを防止することができる。
また、図1Aに示すように、サポートプレート部材14は、板状の部材をその中央領域において湾曲あるいは折り曲げ、凸状部14aを有するものとして構成され、この凸状部14aが燃料集合体の高さ方向の全長にわたってウォータロッド支持部材に隣接する1つまたは複数の燃料棒支持部材に接合されるとともに、左右の端部14cがウォータロッド支持部材13に接合されている。これにより、外部から加えられた荷重が他のスペーサ部品との接合箇所に分散されるため、間隙空間Cの周辺領域において、スペーサ部品やスペーサ部品間の溶接部などに過大な荷重が繰り返し集中して加わることを防ぎ、疲労等によりスペーサが損傷することを防止することができる。
また、サポートプレート部材14を燃料集合体の軸方向と平行に設けることで、サポートプレート部材の追加によるスペーサの投影面積の増加を最小限に抑えることができる。
上記のように、本実施形態によれば、間隙空間Cにサポートプレート部材14を設けることにより、地震時などに燃料集合体に水平方向の荷重が加わった場合を想定して設計上必要とされるスペーサの強度を確保することができる。
なお、本発明によるスペーサのサポートプレート部材は上記のものに限られず、様々な形状のものを想定することができる。次に、第1〜第3の変形例によるスペーサについて、図1B〜図1Eを用いて説明する。いずれの変形例によっても、上述した効果を得ることができる。
(第1の変形例)
図1Bは、第1の変形例によるスペーサの中央領域における横断面図を示している。本変形例では、サポートプレート部材は、図1Bに示すように、サポートプレート部材14A及びサポートプレート部材14Bからなる。
これらのサポートプレート部材14A,14Bは、前述のサポートプレート部材14を凸状部14aの稜線に沿って切断することにより形成されたものである。サポートプレート部材14Aおよび14Bの各々は、凸状部14a側の端部がウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11に接合され、反対側の端部がウォータロッド支持部材13に接合されている。
(第2の変形例)
図1Cは、第2の変形例によるスペーサの中央領域における横断面図を示している。本変形例では、サポートプレート部材15は、図1Cに示すように、板状の部材である。サポートプレート部材15の一端は、ウォータロッド支持部材13に接合され、他端はウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11に接合されている。
なお、サポートプレート部材15は、燃料棒支持部材11の周面に直接接合されてもよいし、あるいは、図1Cに示すように、隣り合う2つの燃料棒支持部材11,11の接続部20に接合されてもよい。
また、サポートプレート部材15は、図1Dに示すように、ウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11ごとに複数設けられてもよい。
本変形例による板状のサポートプレート部材15は、圧力損失の増加を抑制する観点からは、図1C及び図1Dに示すように、燃料集合体の軸方向と平行に設けられていることが好ましい。
(第3の変形例)
図1Eは、第3の変形例によるスペーサの中央領域における横断面図を示している。本変形例では、図1Eに示すように、サポートプレート部材16は管状の部材である。サポートプレート部材16は、ウォータロッド支持部材13に接合されるとともに、ウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11に接合されている。
本変形例による管状のサポートプレート部材16は、圧力損失の増加を抑制する観点からは、図1Eに示すように、中心軸が燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられ、かつ軸方向について径が変化しないことが好ましい。
上記のようにサポートプレート部材は様々な形態を想定することが可能であるが、これらに限定されるものではなく、いずれの形態においても、サポートプレート部材は、間隙空間Cに配置され、ウォータロッド支持部材13と、ウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11とを接続し、燃料集合体への水平方向の荷重に対する間隙空間Cにおけるスペーサの強度を補強するように構成されている。
(第2の実施形態)
次に、図2A及び図2Bを用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態と第1の実施形態との相違点の一つは、サポートプレート部材が燃料集合体の軸方向(冷却材の流れ)に対して傾斜する領域を含んでおり、この傾斜の方向が、スペーサを通過した冷却材がウォータロッドに隣接する燃料棒に向かうように設定されていることである。なお、本実施形態は、サポートプレート部材以外については、第1の実施形態と同等である。
図2Aは、第2の実施形態に係る燃料集合体の中央領域の、上部領域に配置されたスペーサの高さ位置における横断面を示している。図2A中の矢印Fは、傾斜領域Eの傾斜面による冷却材の偏向方向を示している。図2B(a),(b)は、図2AのA−A線に沿う端面図である。
本実施形態では、サポートプレート部材14の凸状部14aと端部14cとの間に位置する平坦部14bには、下側(冷却材の上流側)にいくほどサポートプレート部材14とウォータロッド支持部材13とで画成された空間Dに向かって大きく凹む傾斜領域Eが形成されている。この傾斜領域Eは、平坦部14bに対し、例えばプレス加工を施すことにより形成される。
サポートプレート部材14にはこのような傾斜領域Eが設けられているため、図2Aに示すように、下側(上流側)から流入する冷却材の流れの方向は、傾斜領域Eの傾斜に従って偏向される。これにより、間隙空間Cを通過する冷却材はウォータロッド5に隣接する燃料棒4に向かうことになる。即ち、傾斜領域Eの傾斜面が冷却材をウォータロッドの周辺の燃料棒に導く。
よって、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様にスペーサの所望の強度を確保できることに加えて、ウォータロッド5に隣接する燃料棒4の限界出力を向上させることができる。
ここで、傾斜領域Eの形状(傾斜の与え方)について、図2B(a)及び(b)に代表的な例を示す。
図2B(a)は、傾斜領域Eの傾斜面が一様な傾きを有する場合である。この場合、傾斜領域Eの縦断面形状は、燃料集合体の軸方向に対して一様な傾きを有する直線形状となる。
図2B(b)は、傾斜領域Eの傾斜面が一様な傾きを有する部分と、冷却材下流側で傾きがより大きくなっている部分とから構成される場合である。この場合、傾斜領域Eの縦断面形状は、下側では、燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きで傾斜し、上側では、燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きよりも大きい第2の傾きで傾斜している。このように傾斜面の傾きが大きい部分を設けることで、圧力損失が大きくなるものの、ウォータロッド周辺の燃料棒の限界出力を向上させることができる。
なお、傾斜領域Eの形状については、上記の例に限らず、設計対象の燃料集合体に対する、圧力損失や限界出力の設計条件に応じて適宜詳細を決めることが可能である。例えば、傾斜領域Eは、燃料集合体の軸方向を軸線とした曲げ部を介して、複数の傾斜面から構成されてもよい。各傾斜面の法線はそれぞれに割り当てられた燃料棒に向くようにすることが好ましい。これにより、除熱性能を確保ないし改善したい燃料棒に冷却材を効率的に導くことができる。
また、サポートプレート部材を燃料集合体の軸方向に対して傾斜させることで冷却材を所望の燃料棒に導くという技術的思想は他の形状のサポートプレート部材にも適用することが可能である。
例えば、図1C及び図1Dを用いて説明した第2の変形例の場合、板状のサポートプレート部材15は、ウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11のうち所定の燃料棒支持部材の方に向くように燃料集合体の軸方向に対して傾斜して設けられてもよい。
また、サポートプレート部材15は、燃料集合体の軸方向と直交する折り曲げ線に沿って折り曲げられ、その縦断面形状が、折り曲げ線の下側では、燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きで傾斜し、折り曲げ線の上側では、燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きよりも大きい第2の傾きで傾斜していてもよい。
また、図1Eを用いて説明した第3の変形例の場合、管状のサポートプレート部材16は、中心軸が燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられ、かつ径が燃料集合体の上側にいくにつれて大きくなるように構成されてもよい。さらに、管状のサポートプレート部材16は、その径が、下側では、燃料集合体の上側にいくにつれて第1の増加率で大きくなり、上側では、燃料集合体の上側にいくにつれて第1の増加率よりも大きい第2の増加率で大きくなるように構成されてもよい。
また、管状のサポートプレート部材16は、ウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11のうち所定の燃料棒支持部材の方に向くように、中心軸が燃料集合体の軸方向に対して傾斜するように設けられていてもよい。
(第3の実施形態)
次に、図3A及び図3Bを用いて、本発明の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態と第2の実施形態の相違点の一つは、サポートプレート部材の一部が燃料棒支持部材の上端(スペーサ本体の上端)よりも上方に突出しており、この突出した部分が冷却材の流れ(燃料集合体の軸方向)に対して傾斜する領域を含むことである。なお、本実施形態は、サポートプレート部材以外については、第1の実施形態と同等である。
図3Aは、第3の実施形態に係る燃料集合体の中央領域の、上部領域に配置されたスペーサの高さ位置における横断面を示している。図3B(a),(b)は、図3AのB−B線に沿う端面図である。
本実施形態では、サポートプレート部材14は、燃料棒支持部材11の上端よりも高い位置に突出した傾斜突出部14dを有する。この傾斜突出部14dは、上側(冷却材の下流側)にいくにつれて、ウォータロッド支持部材13に隣接する燃料棒支持部材11に向かうように傾斜している。
図3B(a)及び(b)にサポートプレート部材14の具体的な形状の例を示す。この例では、第2の実施形態(図2B(a)、(b))と同様に、スペーサ本体の高さ範囲内に傾斜を設けている。即ち、図3B(a)は、図2B(a)に示すサポートプレート部材に傾斜突出部14dを追加した形状であり、図3B(b)は、図2B(b)に示すサポートプレート部材に傾斜突出部14dを追加した形状である。
このように、スペーサ本体の上端よりも上側に傾斜突出部を設けることにより、スペーサ本体の高さ範囲においてスペーサ(サポートプレート部材)の投影面積が大きく増大することを防ぎ、かつ、冷却材がスペーサの上端を通過する際に流路断面積が急拡大することを抑える。これにより、第3の実施形態によれば、第1及び第2の実施形態と同様の効果、即ち、スペーサの強度確保およびウォータロッドに隣接する燃料棒の限界出力の向上という効果が得られるのに加えて、スペーサにおける圧力損失の増大を抑制することができる。
なお、冷却材を燃料棒に向けて偏向させる機能をすべて、傾斜突出部14dに担わせる実施形態も想定される。図4は、そのような本実施形態の変形例によるサポートプレート部材の端面図を示している。図4に示すように、スペーサ本体の高さ範囲内には傾斜を設けずに、傾斜突起部14dを設けることで、サポートプレート部材の投影面積をより小さくすることができる。
サポートプレート部材の傾斜部の形状については、設計対象とする燃料集合体に対する、圧力損失や限界出力の設計条件に応じて適宜詳細を決めることが可能である。
また、上記の傾斜突出部は、サポートプレート部材14に限らず、他の形状のサポートプレート部材、例えば前述の第1ないし第3の変形例によるサポートプレート部材にも設けることが可能である。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態や変形例に限定されるものではない。異なる実施形態および変形例にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
1 燃料集合体
2 上部タイプレート
3 下部タイプレート
4 燃料棒
5 ウォータロッド
5a (ウォータロッドの)細径部
5b (ウォータロッドの)太径部
6A,6B,6C スペーサ
7 チャンネルボックス
8,9 部分長燃料棒
11 燃料棒支持部材
12 バンド
13 ウォータロッド支持部材
14 サポートプレート部材
14A,14B サポートプレート部材
14a 凸状部
14b 平坦部
14c 端部
14d 傾斜突出部
15,16 サポートプレート部材
20 接続部
C 間隙空間
D (サポートプレート部材とウォータロッド支持部材とで画成される)空間
E 傾斜領域
F 冷却材の偏向方向

Claims (20)

  1. 複数本の燃料棒と、ウォータロッドと、前記ウォータロッドに隣接して配置された複数本の部分長燃料棒とを備え、沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体用のスペーサであって
    矩形状に形成されたバンドと、
    前記バンドの内部に配列され、前記燃料棒を支持するための複数の燃料棒支持部材と、
    前記ウォータロッドを囲むように配置され、前記ウォータロッドを支持するためのウォータロッド支持部材と、
    前記ウォータロッド支持部材および前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材により画成された間隙空間に配置され、かつ、前記ウォータロッド支持部材と、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材とを接続し、前記燃料集合体への水平方向の荷重に対する前記間隙空間における前記スペーサの強度を補強するサポートプレート部材と、
    を備えることを特徴とするスペーサ。
  2. 前記サポートプレート部材は、板状の部材をその中央領域において湾曲あるいは折り曲げ、凸状部を有するものとして構成されており、前記凸状部が高さ方向の全長にわたって前記ウォータロッド支持部材に隣接する1つまたは複数の前記燃料棒支持部材に接合されるとともに、左右の端部が前記ウォータロッド支持部材に接合されていることを特徴とする請求項1に記載のスペーサ。
  3. 前記サポートプレート部材は、板状の部材をその中央領域において湾曲あるいは折り曲げ、凸状部を有するものとして構成された部材を、前記凸状部の稜線に沿って切断することにより形成された第1のサポートプレート部材と第2のサポートプレート部材からなり、
    前記第1及び第2のサポートプレート部材の各々は、前記凸状部側の端部が前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に接合され、反対側の端部が前記ウォータロッド支持部材に接合されていることを特徴とする請求項1に記載のスペーサ。
  4. 前記サポートプレート部材は、前記凸状部の稜線が前記燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のスペーサ。
  5. 前記サポートプレート部材の前記凸状部とその反対側の端部との間に位置する平坦部には、下側にいくほど前記サポートプレート部材と前記ウォータロッド支持部材とで画成された空間に向かって大きく凹む傾斜領域が形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のスペーサ。
  6. 前記サポートプレート部材の前記傾斜領域における縦断面形状は、前記燃料集合体の軸方向に対して一様な傾きを有する直線形状であることを特徴とする請求項5に記載のスペーサ。
  7. 前記サポートプレート部材の前記傾斜領域における縦断面形状は、下側では、前記燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きで傾斜し、上側では、前記燃料集合体の軸方向に対して前記第1の傾きよりも大きい第2の傾きで傾斜していることを特徴とする請求項5に記載のスペーサ。
  8. 前記サポートプレート部材の前記傾斜領域は、前記燃料集合体の軸方向を軸線とした曲げ部を介して複数の傾斜面から構成され、前記各傾斜面の法線はそれぞれ割り当てられた前記燃料棒に向くことを特徴とする請求項5ないし7のいずれかに記載のスペーサ。
  9. 前記サポートプレート部材は板状の部材であり、一端が前記ウォータロッド支持部材に接合され、他端が前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に接合されていることを特徴とする請求項1に記載のスペーサ。
  10. 前記板状のサポートプレート部材が前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材ごとに複数設けられていることを特徴とする請求項9に記載のスペーサ。
  11. 前記板状のサポートプレート部材は、前記燃料集合体の軸方向と平行に設けられていることを特徴とする請求項9または10に記載のスペーサ。
  12. 前記板状のサポートプレート部材は、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材のうち所定の燃料棒支持部材の方に向くように、前記燃料集合体の軸方向に対して傾斜して設けられていることを特徴とする請求項9または10に記載のスペーサ。
  13. 前記板状のサポートプレート部材は、前記燃料集合体の軸方向と直交する折り曲げ線に沿って折り曲げられ、前記サポートプレート部材の縦断面形状が、前記折り曲げ線の下側では、前記燃料集合体の軸方向に対して第1の傾きで傾斜し、前記折り曲げ線の上側では、前記燃料集合体の軸方向に対して前記第1の傾きよりも大きい第2の傾きで傾斜していることを特徴とする請求項12に記載のスペーサ。
  14. 前記サポートプレート部材は管状の部材であり、前記ウォータロッド支持部材に接合されるとともに、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に接合されていることを特徴とする請求項1に記載のスペーサ。
  15. 前記管状のサポートプレート部材は、中心軸が前記燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられ、かつ前記軸方向について径が変化しないことを特徴とする請求項14に記載のスペーサ。
  16. 前記管状のサポートプレート部材は、中心軸が前記燃料集合体の軸方向と平行になるように設けられ、かつ径が前記燃料集合体の上側にいくにつれて大きくなることを特徴とする請求項14に記載のスペーサ。
  17. 前記管状のサポートプレート部材の径は、下側では、前記燃料集合体の上側にいくにつれて第1の増加率で大きくなり、上側では、前記燃料集合体の上側にいくにつれて前記第1の増加率よりも大きい第2の増加率で大きくなることを特徴とする請求項16に記載のスペーサ。
  18. 前記管状のサポートプレート部材は、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材のうち所定の燃料棒支持部材の方に向くように、中心軸が前記燃料集合体の軸方向に対して傾斜するように設けられていることを特徴とする請求項14に記載のスペーサ。
  19. 前記サポートプレート部材の上端は前記燃料棒支持部材の上端と同じ高さまたは前記上端よりも低い位置にあり、前記サポートプレート部材の下端は前記燃料棒支持部材の下端と同じ高さまたは前記下端よりも高い位置にあることを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載のスペーサ。
  20. 前記サポートプレート部材は、前記燃料棒支持部材の上端よりも高い位置に突出し、かつ、上側にいくにつれて、前記ウォータロッド支持部材に隣接する前記燃料棒支持部材に向かうように傾斜している傾斜突出部を有することを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載のスペーサ。
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